JP2006348838A - ピストン及びピストン装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】ピストンとシリンダとの間に気体軸受を形成する場合に、ピストン頂部の変形がスカート部に及ぼす影響を抑制すること。
【解決手段】このピストン20は、ピストン頂部20tにスカート部24が一体で設けられる。スカート部24の内部には、スカート部24とは独立の構造体として、かつスカート部24とは非接合で、蓄圧室隔壁26が設けられる。蓄圧室隔壁26は、スカート部24の内部空間を仕切り、第2蓄圧室222を形成する。第2蓄圧室222には、ピストン20が往復運動するシリンダ内の作動空間の気体が導入される。第2蓄圧室222に導入された気体は、スカート部24の側周面24sに開口する第1の気体放出孔231及び第2の気体放出孔232からピストン20とシリンダとの間に放出される。
【選択図】 図3−1

Description

本発明は、ピストン及びピストン装置に関し、さらに詳しくは、ピストン頂部の変形がスカート部に及ぼす影響を抑制できるピストン及びピストン装置に関する。
シリンダ内をピストンが往復運動するピストン装置は、ガソリンエンジンやディーゼルエンジンあるいはスターリングエンジン等の発動機、あるいはピストン型圧縮機等に広く用いられている。スターリングエンジンは、理論熱効率が高く、また燃料のみならず内燃機関等の排ガス等を用いても駆動できるので、排熱回収用の装置として注目されてきている。特許文献1には、スカート部から離れた位置にピンボス部を形成することで、ピストンヘッドに与えられる爆発荷重やその応力を、ピストンのスカート部に伝えないようにした技術が開示されている。
特開2004−176573号公報
ところで、ピストン装置としてスターリングエンジンを用いて内燃機関の排ガス等から排熱を回収しようとする場合、低質な熱源から熱エネルギーを回収する必要がある。このため、ピストン内に蓄圧室を設けるとともに、蓄圧室からピストンとシリンダとの間に形成される微小なクリアランスに気体を放出することにより、ピストンとシリンダとの間に気体軸受を形成し、両者の摩擦を低減する構成が考えられる。この場合、ピストンとシリンダとのクリアランスは数十μm程度である。
ピストンとシリンダとの間に気体軸受を形成する場合、ピストンとシリンダとのクリアランスは微小であるため、スカート部のわずかな変形でも気体軸受の機能が十分に発揮できなくなるおそれがある。しかし、特許文献1に開示されている技術では、ピストン内に蓄圧室を形成すること、及びピストンとシリンダとの間に気体軸受を形成することは想定されていない。
したがって、ピストン内に蓄圧室を形成するにあたって、ピストン頂部の変形がピストンのスカート部に及ぼす影響を低減するためには、改善の余地がある。また、低質な熱源から熱エネルギーを回収する場合、ピストン等の運動部品を軽量化して、排熱の回収効率を向上させる必要がある。
そこで、この発明は、上記に鑑みてなされたものであって、ピストン内部に形成された蓄圧室から放出する気体によりピストンとシリンダとの間に気体軸受を形成するにあたり、ピストン頂部の変形がスカート部に及ぼす影響を抑制すること、ピストンの質量を軽量化することのうち、少なくとも一つを達成できるピストン及びピストン装置を提供することを目的とする。
上述した課題を解決するために、本発明に係るピストンは、シリンダ内を往復運動するピストンであって、前記シリンダ内の作動流体から圧力を受けるピストン頂部と、前記シリンダの内面と対向するスカート部と、前記スカート部とは独立の構造体として、かつ前記スカート部の内部空間に前記スカート部とは非接合で設けられるとともに、前記スカート部の内部空間を仕切り、前記シリンダ内の作動空間の気体が導入される蓄圧室を形成する蓄圧室隔壁と、前記スカート部に設けられて、前記蓄圧室内の気体を放出することにより、前記シリンダと前記ピストンとの間に気体軸受を形成する気体放出孔と、を含むことを特徴とする。
このピストンは、ピストンのスカート部の内部に蓄圧室隔壁を設けて、作動室内の気体を導入する蓄圧室を形成して、この蓄圧室から前記気体を放出して、ピストンとシリンダとの間に気体軸受を形成するとともに、スカート部と蓄圧室隔壁とは非接合とする。これによって、蓄圧室隔壁を通じてスカート部へ伝達されるピストン頂部の変形の影響を抑制することができる。
次の本発明に係るピストンは、シリンダ内を往復運動するピストンであって、前記シリンダ内の作動流体から圧力を受けるピストン頂部と、前記ピストン頂部と別個の構造体であり、前記シリンダの内面と対向するとともに、一端部が前記頂部に組み付けられるスカート部と、前記スカート部の内部に設けられて、前記シリンダ内の作動空間の気体が導入される蓄圧室と、前記スカート部に設けられて、前記蓄圧室内の気体を放出することにより、前記シリンダと前記ピストンとの間に気体軸受を形成する気体放出孔と、を含むことを特徴とする。
このピストンは、ピストン頂部とスカート部とを別個独立の構造体とし、両者を組み付けることにより構成される。これによって、スカート部をピストン頂部から力学的に隔離することができるので、ピストン頂部からスカート部へ伝達されるピストン頂部の変形の影響を抑制することができる。
次の本発明に係るピストンは、前記ピストンにおいて、前記スカート部とは独立の構造体として前記スカート部の内部空間に設けられるとともに、前記スカート部の内部空間を仕切る蓄圧室隔壁によって前記蓄圧室が形成されることを特徴とする。
次の本発明に係るピストンは、前記ピストンにおいて、前記ピストン頂部の受圧面とは反対側に設けられて前記頂部を支持する、円錐状のピストン頂部支持部を備えることを特徴とする。
次の本発明に係るピストンは、前記ピストンにおいて、前記蓄圧室隔壁は、前記ピストン頂部と、前記ピストン頂部の受圧面とは反対側に組み付けられる蓄圧室隔壁固定手段とで挟持されることを特徴とする。
次の本発明に係るピストンは、前記ピストンにおいて、前記蓄圧室隔壁固定手段を前記ピストン頂部にねじ込むことにより、前記蓄圧室隔壁を前記ピストン頂部の受圧面とは反対側に組み付けることを特徴とする。
次の本発明に係るピストンは、前記ピストンにおいて、前記蓄圧室隔壁は、前記ピストン頂部の受圧面とは反対側に直接組み付けられることを特徴とする。
次の本発明に係るピストンは、前記ピストンにおいて、前記蓄圧室隔壁は、ねじ込みにより組み付けられることを特徴とする。
次の本発明に係るピストンは、シリンダ内を往復運動するピストンであって、前記シリンダ内の作動流体から圧力を受けるピストン頂部と、前記ピストン頂部の受圧面とは反対側に設けられて前記頂部を支持する、円錐状のピストン頂部支持部と、前記シリンダの内面と対向するとともに、内部に設けられる蓄圧室から前記シリンダ内の作動空間の気体を放出する気体放出孔を備えるスカート部と、を含むことを特徴とする。
このピストンは、ピストン頂部の受圧面とは反対側に設けられて前記頂部を支持する、円錐状のピストン頂部支持部を備える。これにより、ピストン頂部支持部の剛性を確保して、ピストン頂部に作用する荷重を支持しつつ、ピストン全体を軽量化することができる。
次の本発明に係るピストン装置は、前記シリンダ内を往復運動する前記ピストンと、前記ピストンの往復運動を回転運動に変換するクランク軸と、を含むことを特徴とする。
次の本発明に係るピストン装置は、ヒータと再生器とクーラーとで構成される熱交換器を備え、前記熱交換器から送られる作動流体を前記シリンダ内に導入し、前記ピストンを駆動することを特徴とする。
この発明によれば、ピストン内部に形成された蓄圧室から放出する気体によりピストンとシリンダとの間に気体軸受を形成するにあたり、ピストン頂部の変形がスカート部に及ぼす影響を抑制できる。
以下、この発明につき図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、この発明を実施するための最良の形態(以下実施形態という)によりこの発明が限定されるものではない。また、下記実施形態における構成要素には、当業者が容易に想定できるもの、あるいは実質的に同一のものが含まれる。なお、以下の説明においては、この発明に係るピストン装置の一例としてスターリングエンジンを取り上げるが、ピストン装置はこれに限られるものではない。
(第1実施形態)
第1実施形態に係るピストン及びこれを備えるピストン装置は、スカート部内に蓄圧室隔壁を設けてピストン内に蓄圧室を形成するとともに、スカート部と蓄圧室隔壁とは非接合とする点に特徴がある。図1は、第1実施形態に係るピストン装置であるスターリングエンジンを示す断面図である。図2は、ピストンを支持する気体軸受の説明図である。まず、この実施形態に係るピストン装置であるスターリングエンジンについて説明する。
この実施形態に係るピストン装置であるスターリングエンジン1は、いわゆるα型の直列2気筒スターリングエンジンである。そして、第1シリンダである高温側シリンダ15A内に収められた第1ピストンである高温側ピストン20Aと、第2シリンダである低温側シリンダ15B内に収められた第2ピストンである低温側ピストン20Bとが直列に配置されている。なお、必要に応じて高温側シリンダ15A及び低温側シリンダ15Bはシリンダ15といい、高温側ピストン20A及び低温側ピストン20Bはピストン20という。
高温側シリンダ15Aと低温側シリンダ15Bとは、基準体である基板3に支持、固定されている。この実施形態に係るスターリングエンジン1においては、この基板3が、スターリングエンジン1の各構成要素の位置基準となる。このように構成することで、前記各構成要素の相対的な位置精度を確保できる。また、後述するように、この実施形態に係るスターリングエンジン1は、高温側シリンダ15Aと高温側ピストン20Aとの間、及び低温側シリンダ15Bと低温側ピストン20Bとの間に気体軸受GBを介在させる。基準体である基板3に、高温側シリンダ15Aと低温側シリンダ15Bとを直接又は間接的に取り付けることにより、ピストン20とシリンダ15とのクリアランスを精度よく保持することができるので、気体軸受GBの機能を十分に発揮させることができる。さらに、スターリングエンジン1の組み立ても容易になる。また、スターリングエンジン1を排熱回収に用いる場合、この基板3は、スターリングエンジン1を排気通路等へ取り付けるときの基準として使用できるという利点もある。
高温側シリンダ15Aと低温側シリンダ15Bとは、ヒータ2Hと再生器2Rとクーラー2Cとで構成される熱交換器2によって接続されている。ここで、ヒータ2Hの一端は高温側シリンダ15Aに接続され、他端は再生器2Rに接続される。再生器2Rは、一端がヒータ2Hに接続され他端はクーラー2Cに接続される。クーラー2Cの一端は再生器2Rに接続され、他端は低温側シリンダ15Bに接続される。
また、高温側シリンダ15A内の高温側作動空間14A、低温側シリンダ15B内の低温側作動空間14B、及び熱交換器2内には作動流体(気体であり、この実施形態では空気)が封入されており、ヒータ2Hから供給される熱及びクーラー2Cで排出する熱によってスターリングサイクルを構成し、高温側ピストン20Aを駆動する。ここで、例えば、ヒータ2H、クーラー2Cは、熱伝導率が高く耐熱性に優れた材料のチューブを複数束ねた構成とすることができる。また、再生器2Rは、多孔質の蓄熱体で構成することができる。なお、ヒータ2H、クーラー2C及び再生器2Rの構成は、この例に限られるものではなく、排熱回収対象の熱条件やスターリングエンジン1の仕様等によって、好適な構成を選択することができる。
高温側ピストン20Aと低温側ピストン20Bとは、高温側シリンダ15Aと低温側シリンダ15B内に気体軸受GBを介して支持されている。すなわち、ピストンリングを介さないで、ピストンをシリンダ内に支持する構造である。これによって、ピストンとシリンダとの摩擦を低減して、スターリングエンジン1の熱効率を向上させることができる。また、ピストンとシリンダとの摩擦を低減することにより、例えば、内燃機関の排熱を回収する場合のように、低熱源、低温度差の運転条件下においても、スターリングエンジン1を運転して排熱を回収できる。
なお、この気体軸受GBは、いわゆる静圧気体軸受である。また、この実施形態における気体軸受は、往復運動するピストン20を支持するものである(以下同様)。すなわち、この実施形態において、気体軸受は、摺動する一対の構造物同士の間に気体が介在して、摩擦を低減する機能を有するものである(以下同様)。
気体軸受GBを構成するため、ピストン20とシリンダ15の内面15iとのクリアランスtc(図2参照)は、ピストン20の全周にわたって数十μmとする。シリンダ15とピストン20とは、例えば、加工の容易な金属材料を用いて構成することができる。この実施形態においては、ピストン20のスカート部24の側周面24sに開口する第1の気体放出孔231及び第2の気体放出孔232からピストン20内の蓄圧室22の気体(作動流体)を放出する。これによって、シリンダ15とピストン20との間に気体軸受GBを形成する。ここで、蓄圧室22には、ピストン20のピストン頂部20tに設けられる流体素子21から、作動空間14内の作動流体が取り込まれ、第1の気体放出孔231及び第2の気体放出孔232から放出される。
高温側ピストン20A及び低温側ピストン20Bの往復運動は、それぞれ高温側連結部材12A、高温側コンロッド13A、及び低温側連結部材12B、低温側コンロッド13Bによってクランク軸10に伝達され、ここで回転運動に変換される。なお、ピストン20の往復運動は、例えば、グラスホッパ機構やワットリンク等の近似直線機構を介して、クランク軸10へ伝達してもよい。このようにすれば、ピストン20のサイドフォースFs(ピストン20の径方向に向かう力、図2参照)がほとんど0になるので、負荷能力の小さい気体軸受GBによっても、十分にピストン20を支持することができる。
図1に示すように、クランク軸10は、クランクケース4に設けられた軸受9で、回転可能に支持される。なお、クランクケース4は基板3に固定される。このとき、クランクケース4は、高温側及び低温側シリンダ15A、15Bと独立に、すなわち、これらと接触しないように、基板3に固定される。これにより、高温側及び低温側シリンダ15A、15Bが受けるクランク軸10の振動やクランク軸10の熱膨張等の影響を最小限にできるので、気体軸受GBの機能が十分に確保される。
図1に示すように、スターリングエンジン1を構成する高温側シリンダ15A、高温側ピストン20A、クランク軸10等の各構成要素は、ケース5に格納される。ケース5内は、加圧手段11により加圧される。これは、高温側及び低温側シリンダ15A、15B、及び熱交換器2内の作動流体(本実施形態では気体であり空気)を加圧して、スターリングエンジン1からより多くの出力を取り出すためである。
また、この実施形態に係るスターリングエンジン1では、ケース5にシール軸受6が取り付けられており、出力軸7がシール軸受6により支持される。出力軸7とクランク軸10とは、フレキシブルカップリング8を介して連結されており、これを介してケース5の外部へクランク軸10の出力が伝達される。なお、この実施形態において、フレキシブルカップリング8には、オルダムカップリングを使用している。次に、この実施形態に係るスターリングエンジン1が備えるピストン20について、より詳細に説明する。
図3−1は、第1実施形態に係るスターリングエンジンが備えるピストンの構造を示す断面図である。図3−2は、第1実施形態に係るスターリングエンジンが備えるピストンを頂面側から見た状態を示す平面図である。図4−1、図4−2は、第1実施形態に係るスターリングエンジンが備えるピストンが備える気体放出孔の配置例を示す説明図である。なお、次の説明では、適宜図1、図2を参照されたい。
この実施形態に係るピストン20は、ピストン頂部20tと、シリンダ15の内面15i(図2参照)に対向するスカート部24の一端部とが連結されて、ピストン頂部20tとスカート部24とが一体に構成される。ピストン頂部20tは、ピストン頂面(受圧面)20tpが作動空間14内の作動流体の圧力を受ける。このため、ピストン頂部20tは、前記圧力に起因する軸力Faに耐え得るように作られる。一方、スカート部24は、後述する第2蓄圧室222内に導入される作動流体の圧力に耐え得るように作られる。スカート部24は円筒状の部材であり、この実施形態においては肉厚が1mm程度である。
ピストン頂部20tであって、ピストン頂面20tpの反対側には、外形形状が円錐状のピストン頂部支持部25が設けられている。なお、「円錐状」には、いわゆる円錐の形状他、いわゆる円錐台の形状も含むものとする(以下同様)。このピストン頂部支持部25によって、作動空間14(図2参照)内の気体(作動流体)の圧力を受けるピストン頂部20tを支持し、前記気体の圧力による軸力Faによるピストン頂部20tの変形を最小限に抑える。ピストン頂部支持部25は、ピストン頂部20tの一部を構成する(以下同様)。なお、この実施形態においては、ピストン頂部支持部25は、ピストン頂部20tと一体で設けられているが、ピストン頂部支持部25とピストン頂部20tとを別個の構造体としてもよい(以下同様)。ピストン頂部支持部25によるピストン頂部20tの支持については、後述する。
ピストン頂部支持部25は中空構造であり、その中空部が第1蓄圧室221となる。また、ピストン20のスカート部24の内部には、円錐状の蓄圧室隔壁26が設けられており、スカート部24の内部空間を仕切る。そして、ピストン頂部20tとスカート部24と蓄圧室隔壁26とで仕切られたスカート部24内の空間が、第2蓄圧室222となる。このように、この実施形態においては、蓄圧室は第1蓄圧室221と第2蓄圧室222とで構成されるが、蓄圧室の個数はこれに限られるものではない。
ピストン頂部支持部25には、気体連通孔22hが設けられており、作動空間14(図2参照)から第1蓄圧室221に導入された気体(作動流体)は、気体連通孔22hを通って第2蓄圧室222内へ流れ込む。ここで、気体連通孔22hの開口面積は、ピストン頂部20tに設けられる流体素子21の流体素子出口21oの断面積よりも大きくしてある。これによって、第1蓄圧室221内の作動流体が第2蓄圧室222内へ移動する際に、気体連通孔22hが絞りとならないようにしてある。
上述したように、ピストン頂部20tには、流体素子21が設けられている。流体素子21は、ピストン20の質量バランスを考慮して、ピストン20の中心軸Zの位置に設けることが好ましい。流体素子21は、順流(第1蓄圧室221へ作動流体が導入されるときの流れ)時に比較して、逆流(第1蓄圧室221から作動流体が流出するときの流れ)時には著しく流路抵抗が増大するように設定されている。なお、流体素子の代わりにリード弁等を用いた逆止弁を設けてもよい。このようにすれば、より効率的に第1蓄圧室221へ作動空間14(図2参照)内の気体を取り込んで、これを加圧することができる。
ピストン20が上死点側に移動すると、流体素子21から作動空間14(図2参照)内の作動流体が第1蓄圧室221内へ流入する。流体素子21は、順流時に対して逆流時の流体抵抗が大きくなるように設定されているので、作動流体は、作動空間14から第1蓄圧室221へは滑らかに流れ込むが、第1蓄圧室221から作動空間14へは流出しにくくなる。その結果、ピストン20が往復運動すると、第1蓄圧室221及び気体連通孔22hを通って第2蓄圧室222内に蓄えられる作動流体の圧力(蓄圧室内圧力)は増加し、一定の値に漸近する。
気体連通孔22hから第2蓄圧室222内へ流入し、増圧された気体(作動流体)は、スカート部24に設けられる第1の気体放出孔231及び第2の気体放出孔232から放出される。図3−1に示すように、第1の気体放出孔231は、ピストン20のピストン頂部20t側に設けられ、第2の気体放出孔232は、ピストン20のスカート部端部24t側に設けられる。ここで、ピストン20の中心軸Z方向におけるピストン長さをlとするとき、ピストン長さがl/2の位置をピストン20の長さ方向中心軸ZLとする。第1の気体放出孔231は、長さ方向中心軸ZLからl/4の位置に、第2の気体放出孔232は、長さ方向中心軸ZLからl/4の位置に設けられる。このようにすることで、スカート部24の側周面24sに、バランスよく気体軸受GBを形成することができる。
図4−1、図4−2に示すように、この実施形態に係るピストン20では、第1の気体放出孔231及び第2の気体放出孔232はそれぞれ4個ずつ、計8個設けられる。図4−1に示すように、第1の気体放出孔231は、ピストン20の周方向に略等間隔(約90度)で配置される。また、図4−2に示すように、第2の気体放出孔232は、ピストン20の周方向に略等間隔(約90度)で、かつ、第1の気体放出孔231とは、約45度ずらして配置される。このように配置することで、気体軸受GBの偏りを低減できる。なお、気体放出孔の数、配置はこの例に限られるものではない。次に、蓄圧室隔壁26の構成を説明する。
図3−1に示すように、蓄圧室隔壁26は、ピストン20に蓄圧室隔壁26を固定するために用いる固定部26Aと、円錐状の隔壁本体26Bと、スカート部24の内面24siとの間で第2蓄圧室222を密封するスカート側シール部26Cとを含んで構成される。蓄圧室隔壁26は、固定部26Aがピストン頂部支持部25の台座(リンク支点接続部)25Bとリンク支点部27とで挟持されて、ピストン頂部支持部25に固定される。ここで、リンク支点部27は、蓄圧室隔壁固定手段を兼ねる。なお、高温側連結部材12Aや低温側側連結部材12Bは、リンク支点部27に設けられる連結孔27Hでリンク支点部27と接続される。
このとき、蓄圧室隔壁26の固定部26Aとリンク支点部27との間には、固定部26A側の密封手段である固定部側Oリング28Aが設けられて、第2蓄圧室222を密封する。また、蓄圧室隔壁26とリンク支点部27とを一体で構成してもよい。この場合、蓄圧室隔壁26は、ピストン頂部20tの受圧面とは反対側に直接組み付けられることになる。
台座25Bとリンク支点部27との組み付けは、ねじ込み、圧入、あるいは焼き嵌め、溶接等の手法を用いることができる。なお、台座25Bとリンク支点部27とをねじ込みにより組み付けると、溶接や焼き嵌め等による熱の影響(熱変形や金属組織の変化等)を考慮する必要がないので好ましい。また、ねじ込みによれば、蓄圧室隔壁26を介してスカート部24に作用する力を調整しやすくなるので好ましい。
台座25Bとリンク支点部27とを組み付ける際には、両者の組み付け時における変形を組み付け部分のみに留め、蓄圧室隔壁26を介してスカート部24に及ぼされる前記変形の影響が最小限となるようにする。このため、この実施形態に係るピストン20では、ピストン20のスカート部24と蓄圧室隔壁26とを非接合とする。次に、この構造について説明する。
図3−1に示すように、蓄圧室隔壁26のスカート側シール部26Cの外周には、スカート部24側の密封手段であるスカート側Oリング28Bが設けられる。そして、蓄圧室隔壁26のスカート側シール部26Cは、スカート側Oリング28Bを介してピストン20のスカート部24とは非接合に組み付けられ、スカート側シール部26CのOリング28Bが、スカート部24の内面24siとの間で第2蓄圧室222を密封する。これによって、蓄圧室隔壁26を介してスカート部24に及ぼされる、台座25Bとリンク支点部27とを組み付ける際の変形の影響を最小限に抑えることができる。
また、ピストン20のスカート部24と蓄圧室隔壁26とを非接合とすることにより、ピストン20のピストン頂部20tから蓄圧室隔壁26を介してスカート部24へ伝達される軸力Faの影響も最小限に抑えることができる。これにより、ピストン20を備えるスターリングエンジン1の運転中においては、スカート部24の変形を最小限に抑えて、寸法精度を維持できる。その結果、ピストン20の側周面24sとシリンダ15の内面15i(図2参照)との間に形成される気体軸受GBの機能を十分に発揮させることができる。そして、スターリングエンジン1の運転中において気体軸受GBの機能が十分に発揮されるので、ピストン20とシリンダ15との接触も抑制でき、スターリングエンジン1の耐久性低下も効果的に抑制できる。次に、ピストン頂部支持部25によるピストン頂部20tの支持について説明する。
図5は、第1実施形態に係るピストンにおけるピストン頂部支持部によるピストン頂部の支持構造を示す概略図である。上述したように、この実施形態に係るピストン20のピストン頂部20tは、ピストン頂部支持部25によって支持される。ピストン頂部支持部25の外形形状は円錐状であり、頂部側支点SP1でピストン頂部20tを支持する。そして、ピストン頂部支持部25の頂部側支点SP1で支持するピストン支持荷重(軸力Faやピストン20の質量)が、ピストン頂部支持部25の荷重集中支点SP2に集中するようにする。
このように、ピストン頂部20tを、円錐状のピストン頂部支持部25で支持するので、ピストン頂部支持部25の剛性を確保しつつ、ピストン20全体を軽量化することができる。また、ピストン頂部支持部25を円錐状に形成することで剛性を確保できるので、ピストン頂部20tに作用する荷重はピストン頂部支持部25で十分に受けることができる。これにより、ピストン頂部20tの剛性は必要以上に高くする必要はなく、ピストン20全体を軽量化できる。
スターリングエンジン1を排熱回収に用いる場合は、低質の熱源から熱エネルギーを回収する必要がある。この実施形態に係るピストンのように、ピストン頂部支持部25を円錐状とすれば、ピストン20の質量を小さくして、排熱の回収効率を向上させることができるので、スターリングエンジン1を排熱回収に用いる場合は特に効果的である。
荷重集中支点SP2は、ピストン20の中心軸Z上に設けられる。なお、荷重集中支点SP2がピストン20の中心軸Z上に設けられない場合、荷重集中支点SP2は、できる限りピストン20の中心軸Zに近づけることが好ましい。また、荷重集中支点SP2とピストン20の重心位置とは、できるだけ近づけることが好ましい。このようにすれば、ピストン支持荷重の変化によるピストン20の揺動を抑制することができるので、ピストン20とシリンダ15とのかじり等の発生を抑えることができる。
ピストン頂部支持部25は円錐状なので、ピストン頂部支持部25はピストン20の中心軸Zに対して軸対称に配置される。なお、ピストン20も、その中心軸Zに対して軸対称である。ここで、上記リンク支点部27は荷重集中支点SP2を含む。リンク支点部27にはコンロッドその他の荷重伝達部材が取り付けられる。そして、リンク支点部27に含まれる荷重集中支点SP2に集中したピストン支持荷重が、コンロッドその他の荷重伝達部材へ伝えられる。
この実施形態に係るピストン20では、上記構成で軸力Fa等を支持することにより、荷重集中支点SP2に対して軸対称に分布した軸力Fa等を、前記荷重集中支点SP2に集中させて支持することができる。これによって、作動空間内における作動流体の圧力によるピストン頂部20tの変形量を、ピストン20の中心軸Zに対して軸対称かつ略均一とすることができる。その結果、ピストン20のスカート部24に及ぶ、前記作動空間内における気体(作動流体)の圧力によるピストン頂部20tの変形量も、ピストン20の中心軸Zに対して軸対称で略均一となる。その結果、スカート部24の変形箇所や変形量を予測しやすくなるので、その対策も容易に立案することができる。
ピストン頂部支持部25の頂部側支点SP1の位置は、作動空間内における気体(作動流体)の圧力によるスカート部24の変形量をできる限り小さくできる部分であり、少なくとも作動空間内における気体(作動流体)の圧力によるスカート部24の変形量を、許容値よりも小さくできる部分とする。ピストン20及びピストン頂部支持部25は、中心軸Zに垂直な断面形状が円形の構造物であり、スカート部24の変形量をできる限り小さくするという観点から、ピストン頂部支持部25の頂部側支点SP1のピストン頂部20tにおける支持半径r1は、ピストン20の半径rにできる限り近づけることが好ましい。これによって、スカート部24の変形量を極めて小さく抑えることができるので、安定してスターリングエンジン1を運転することができる。
ピストン頂部支持部25の頂部側支点SP1のピストン頂部20tにおける支持半径r1は、ピストン20の半径rの1/2よりも大きくすることが好ましく、さらには、ピストン20の半径rの2/3よりも大きくすることが好ましい。このようにすれば、スカート部24の変形量を効果的に抑えることができるので、安定してスターリングエンジン1を運転することができる。
また、荷重集中支点SP2(上記リンク支点部27に相当)は、ピストン20の中心軸Zに対して軸対称の構造とすることが好ましい。このためには、例えば、球面座を利用して、リンク支点部27を構成する。なお、図3−1、図3−2に示すように、この実施形態に係るピストン20が備えるリンク支点部27は、ピストン20の中心軸Zに対して軸対称の構造ではない。このような場合、リンク支点部27が、ピストン20の中心軸Zに対して軸対称の構造ではないことに起因して発生するピストン20の変形が、スカート部24へできる限り及ばないようにする。
このため、リンク支点部27が、ピストン20の中心軸Zに対して軸対称の構造ではない場合、リンク支点部27を、スカート部24からできる限りはなれた位置(例えば、ピストン20の中心軸Zの位置)に配置することが好ましい。これによって、荷重集中支点SP2が、ピストン20の中心軸Zに対して非対称であることに起因するピストン20の変形の影響を、スカート部24に対して最小にして、安定してスターリングエンジン1を運転することができる。
図6−1、図6−2は、第1実施形態に係るピストン頂部支持部の変形例を示す説明図である。図6−1、図6−2に示すように、この変形例に係るピストン20'が備えるピストン頂部支持部25'は円柱形状であり、頂部側支点SP1でピストン頂部20tを支持する。そして、ピストン頂部支持部25'により支持するピストン支持荷重は、ピストン頂部支持部25'の荷重集中支点SP2でコンロッドその他の荷重伝達部材に伝達される。このようにしても、作動空間内の気体(作動流体)の圧力や軸力Fa等が、ピストン頂部支持部25'の頂部側支点SP1で受け止められるので、軸力Fa等によるピストン頂部20tの変形の影響がスカート部24に及ぶことを抑制できる。
以上、第1実施形態及びその変形例では、スカート部内に蓄圧室隔壁を設けてピストン内に蓄圧室を形成するとともに、スカート部と蓄圧室隔壁とは非接合とする。これによって、蓄圧室隔壁を通じてスカート部へ伝達されるピストン頂部の変形の影響を最小限に抑えることができる。また、ピストンを構成する部品点数も低減できる。なお、上記実施形態及びその変形例で開示した構成は、以下の実施形態においても適宜適用することができる。また、上記実施形態及びその変形例と同様の構成を備えるものは、上記実施形態及びその変形例と同様の作用、効果を奏する。
(第2実施形態)
第2実施形態は、上記第1実施形態の略同様の構成であるが、ピストン頂部とスカート部とは独立の構造体で、かつ両者は非接合で構成される点が異なる。その他の構成は第1実施形態と同様なのでその説明を省略するとともに、同一の構成要素には同一の符号を付する。なお、次の説明では、適宜図1、図2を参照されたい。
図7−1は、第2実施形態に係るピストンの構造を示す断面図である。図7−2は、第2実施形態に係るピストンをピストン頂面側から見た平面図である。このピストン20aは、ピストン頂部20atと、スカート部24aとが別個独立の構造体として構成される。そして、ピストン頂部20atの外周部20atsとスカート部24aのピストン頂部側端部24at1とが組み付けられる。ピストン頂部20atは円盤状の構造体であり、ピストン20aの中心軸Zの位置に流体素子21が設けられる。スカート部24aは、ピストン頂部20atとは別個独立に用意される円筒状の構造体であり、肉厚は1mm程度である。このように、スカート部24aを円筒形状にすることにより、スカート部24aの加工が容易になる。
図7−1に示すように、ピストン頂部20atの外周部20atsとスカート部24aのピストン頂部側端部24at1とは、ピストン頂部側密封手段であるピストン頂部側Oリング28Cを介して組み付けられる。ここで、ピストン頂部側Oリング28Cは、ピストン頂部20atとスカート部24aのスカート部内面24asiとの間に設けられる。これによって、第2蓄圧室222を密封する。
この実施形態において、図7−1に示すように、スカート部24aは、ピストン頂部20atと蓄圧室隔壁26とで挟持される。実施形態1に係るピストン20(図3−1)と同様に、蓄圧室隔壁26は、固定部26Aがピストン頂部支持部25の台座25Bとリンク支点部27とで挟持されて、ピストン頂部支持部25に固定される。このとき、ねじ込み、圧入等により台座25Bとリンク支点部27とを組み付けるが、両者の組み付けが強すぎると、その影響が蓄圧室隔壁26を介してスカート部24aに伝達され、スカート部24aの変形や、過大な初期応力を招くことになる。したがって、スカート部24aの変形等を招かない範囲で、台座25Bとリンク支点部27とを組み付けて、蓄圧室隔壁26を固定する。
なお、台座25Bとリンク支点部27とをねじ込みにより組み付けると、溶接や焼き嵌め等による熱の影響(熱変形や金属組織の変化等)を考慮する必要がないので好ましい。また、ねじ込みによれば、スカート部24aに作用する力を調整しやすくなるので好ましい。
この実施形態に係るピストン20aは、ピストン頂部20atと、スカート部24aとが別個独立の構造体として用意し、ピストン頂部20atの外周部20atsとスカート部24aのピストン頂部側端部24at1とを組み付けることにより構成される。これによって、スカート部24aをピストン頂部20atから独立させ、スカート部24aをピストン頂部20atから力学的に隔離することができる。その結果、ピストン頂部20atの変形がスカート部24aへ及ぼす影響を、さらに低減できる。また、ピストン頂部20atの変形量が大きい場合でも、その変形はスカート部24aへほとんど伝達されないので、頂部側支点SP1(図5参照)の配置の自由度や、ピストン頂部支持部25の設計の自由度が向上する。
図8は、第2実施形態の変形例に係るピストンのスカート部の組み付け構造を示す説明図である。このピストン20bは、ピストン頂部20btと蓄圧室隔壁26bのスカート側シール部26Cbとで、スカート部24bを挟持する。スカート部24bのピストン頂部側端面24bt1とピストン頂部20btとの間には、ピストン頂部側Oリング28Cbが設けられる。また、スカート部24bの裾側端面24bt2と蓄圧室隔壁26bのスカート側シール部26Cbとの間には、裾側Oリング28Bbが設けられる。このような構成により、第2蓄圧室222を密封する。
このピストン20bでは、ピストン側及び裾側Oリング28Cb、28Bbを介して、ピストン頂部20btと蓄圧室隔壁26bのスカート側シール部26Cbとで、スカート部24bを挟持する。これにより、ピストン側及び裾側Oリング28Cb、28Bbの弾性を利用してスカート部24bの熱膨張を吸収できるという利点がある。
以上、実施形態2及びその変形例では、ピストン頂部とスカート部とを別個独立の構造体として用意し、両者を組み付ける。これによって、スカート部をピストン頂部から力学的に隔離することができるので、ピストン頂部からスカート部へ伝達されるピストン頂部の変形の影響を、さらに小さくすることができる。また、ピストンを構成する部品点数も低減できる。なお、上記実施形態及びその変形例と同様の構成を備えるものは、上記実施形態及びその変形例と同様の作用、効果を奏する。
以上のように、本発明に係るピストン及びピストン装置は、ピストン内部に形成された蓄圧室から放出する気体によりピストンとシリンダとの間に気体軸受を形成するものに有用であり、特に、ピストン頂部の変形がスカート部に及ぼす影響を抑制することに適している。
第1実施形態に係るピストン装置であるスターリングエンジンを示す断面図である。 ピストンを支持する気体軸受の説明図である。 第1実施形態に係るスターリングエンジンが備えるピストンの構造を示す断面図である。 第1実施形態に係るスターリングエンジンが備えるピストンを頂面側から見た状態を示す平面図である。 第1実施形態に係るスターリングエンジンが備えるピストンが備える気体放出孔の配置例を示す説明図である。 第1実施形態に係るスターリングエンジンが備えるピストンが備える気体放出孔の配置例を示す説明図である。 第1実施形態に係るピストンにおけるピストン頂部支持部によるピストン頂部の支持構造を示す概略図である。 第1実施形態に係るピストン頂部支持部の変形例を示す説明図である。 第1実施形態に係るピストン頂部支持部の変形例を示す説明図である。 第2実施形態に係るピストンの構造を示す断面図である。 第2実施形態に係るピストンをピストン頂面側から見た平面図である。 第2実施形態の変形例に係るピストンのスカート部の組み付け構造を示す説明図である。
符号の説明
1 スターリングエンジン
2 熱交換器
3 基板
4 クランクケース
14 作動空間
15 シリンダ
15A 高温側シリンダ
15B 低温側シリンダ
20、20a、20b ピストン
20A 高温側ピストン
20B 低温側ピストン
20t、20at、20bt ピストン頂部
20tp ピストン頂面
22 蓄圧室
221 第1蓄圧室
222 第2蓄圧室
24、24a、24b スカート部
231 第1気体放出孔
232 第2気体放出孔
25 ピストン頂部支持部
26、26b 蓄圧室隔壁
27 リンク支点部

Claims (11)

  1. シリンダ内を往復運動するピストンであって、
    前記シリンダ内の作動流体から圧力を受けるピストン頂部と、
    前記シリンダの内面と対向するスカート部と、
    前記スカート部とは独立の構造体として、かつ前記スカート部の内部空間に前記スカート部とは非接合で設けられるとともに、前記スカート部の内部空間を仕切り、前記シリンダ内の作動空間の気体が導入される蓄圧室を形成する蓄圧室隔壁と、
    前記スカート部に設けられて、前記蓄圧室内の気体を放出することにより、前記シリンダと前記ピストンとの間に気体軸受を形成する気体放出孔と、
    を含むことを特徴とするピストン。
  2. シリンダ内を往復運動するピストンであって、
    前記シリンダ内の作動流体から圧力を受けるピストン頂部と、
    前記ピストン頂部と別個の構造体であり、前記シリンダの内面と対向するとともに、一端部が前記頂部に組み付けられるスカート部と、
    前記スカート部の内部に設けられて、前記シリンダ内の作動空間の気体が導入される蓄圧室と、
    前記スカート部に設けられて、前記蓄圧室内の気体を放出することにより、前記シリンダと前記ピストンとの間に気体軸受を形成する気体放出孔と、
    を含むことを特徴とするピストン。
  3. 前記スカート部とは独立の構造体として前記スカート部の内部空間に設けられるとともに、前記スカート部の内部空間を仕切る蓄圧室隔壁によって前記蓄圧室が形成されることを特徴とする請求項2に記載のピストン。
  4. 前記ピストン頂部の受圧面とは反対側に設けられて前記頂部を支持する、円錐状のピストン頂部支持部を備えることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のピストン。
  5. 前記蓄圧室隔壁は、前記ピストン頂部と、前記ピストン頂部の受圧面とは反対側に組み付けられる蓄圧室隔壁固定手段とで挟持されることを特徴とする請求項1、3又は4に記載のピストン。
  6. 前記蓄圧室隔壁固定手段を前記ピストン頂部にねじ込むことにより、前記蓄圧室隔壁を前記ピストン頂部の受圧面とは反対側に組み付けることを特徴とする請求項5に記載のピストン。
  7. 前記蓄圧室隔壁は、前記ピストン頂部の受圧面とは反対側に直接組み付けられるることを特徴とする請求項1、3又は4に記載のピストン。
  8. 前記蓄圧室隔壁は、ねじ込みにより組み付けられることを特徴とする請求項7に記載のピストン。
  9. シリンダ内を往復運動するピストンであって、
    前記シリンダ内の作動流体から圧力を受けるピストン頂部と、
    前記ピストン頂部の受圧面とは反対側に設けられて前記頂部を支持する、円錐状のピストン頂部支持部と、
    前記シリンダの内面と対向するとともに、内部に設けられる蓄圧室から前記シリンダ内の作動空間の気体を放出する気体放出孔を備えるスカート部と、
    を含むことを特徴とするピストン。
  10. 前記シリンダ内を往復運動する請求項1〜9のいずれか1項に記載のピストンと、
    前記ピストンの往復運動を回転運動に変換するクランク軸と、
    を含むことを特徴とするピストン装置。
  11. ヒータと再生器とクーラーとで構成される熱交換器を備え、
    前記熱交換器から送られる作動流体を前記シリンダ内に導入し、前記ピストンを駆動することを特徴とする請求項10に記載のピストン装置。
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