JP4872816B2 - ピストン装置及び排熱回収装置 - Google Patents

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本発明は、シリンダと、このシリンダ内を往復運動するピストンとの間に気体軸受を介在させるピストン装置及び排熱回収装置に関する。
シリンダ内をピストンが往復運動するピストン装置は、ガソリンエンジンやディーゼルエンジンあるいはスターリングエンジン等の発動機、あるいはピストン型圧縮機等に広く用いられている。例えば、特許文献1には、内燃機関用のピストンにおいて、断面が略円形のピストンヘッドと、前記ピストンヘッドの一端面に形成された一対のスカート部と、前記一対のスカート部の端部同士をそれぞれ連結する一対の壁部と、前記ピストンヘッドの一端面に前記一対のスカート部及び前記壁部とは独立に形成され、ピストンピンを回動自在に挿通するための挿通穴を設けたピンボス部とを備えた内燃機関が開示されている。
特開2004−176573号公報 段落番号0015
例えば、スターリングエンジンにピストン装置を適用し、内燃機関の排ガス等の熱エネルギーを回収する場合、低質な熱源から熱エネルギーを回収する必要がある。このため、ピストン内に蓄圧室を設けるとともに、ピストンとシリンダとの間に形成される微小なクリアランスに蓄圧室から気体を放出することにより、ピストンとシリンダとの間に気体軸受を形成し、両者の摩擦を低減する構成が考えられる。この場合、ピストンとシリンダとのクリアランスは数μm〜数十μm程度である。
気体軸受は荷重の負荷能力が小さく、ピストンが往復運動する方向に対して傾斜すると、ピストンとシリンダとの隙間の一部が大きくなり、その部分から気体が流出して気体軸受の負荷能力が低下して、気体軸受の機能が十分に発揮できなくなるおそれがある。特許文献1に開示されている技術では、かかる点について考慮されておらず、改善の余地がある。
そこで、この発明は、上記に鑑みてなされたものであって、ピストン内部に形成された蓄圧室から放出する気体によりピストンとシリンダとの間に気体軸受を形成するにあたり、ピストンの傾斜を抑制して、気体軸受の機能低下を抑制できるピストン装置及び排熱回収装置を提供することを目的とする。
上述した課題を解決するために、本発明に係るピストン装置は、シリンダ内に気体軸受を介して支持されて往復運動するとともに、前記往復運動をクランク軸によって回転運動に変換するピストン装置であって、前記ピストンからの荷重を受けるピストンピンと、前記ピストンピンに取り付けられ、前記ピストンピンに対して回動可能に支持されて、前記ピストンの往復運動を前記クランク軸に伝達する連結部材と、を備え、前記ピストンからの荷重が集中する荷重集中部と、前記ピストンの重心位置とが、前記気体軸受による気体潤滑領域の中心位置に配置されることを特徴とする。
このピストン装置は、ピストンからの荷重が集中する荷重集中部と、ピストンの重心位置とを、気体軸受による気体潤滑領域の中心位置に配置して構成されるので、ピストン荷重の変化によるピストンの傾きや揺動を抑制することができる。これによって、ピストンの傾きや揺動に起因するピストンの傾きによる気体軸受の機能低下を抑制できる。
上述した課題を解決するために、本発明に係るピストン装置は、シリンダ内に気体軸受を介して支持されて往復運動するとともに、前記往復運動をクランク軸によって回転運動に変換するピストン装置であって、前記ピストンからの荷重を受けるピストンピンと、前記ピストンピンに取り付けられ、前記ピストンピンに対して回動可能に支持されて、前記ピストンの往復運動を前記クランク軸に伝達する連結部材と、を備え、前記ピストンからの荷重を前記連結部材へ伝達する荷重伝達部に、前記ピストンからの荷重が集中する荷重集中部と、前記ピストンの重心位置と、前記気体軸受による気体潤滑領域の中心位置とが含まれることを特徴とする。
このピストン装置は、ピストンからの荷重を連結部材へ伝達する荷重伝達部に、ピストンからの荷重が集中する荷重集中部と、ピストンの重心位置と、気体軸受による気体潤滑領域の中心位置とが含まれるように、これらを配置する。これによって、ピストン荷重の変化によるピストンの傾きや揺動を抑制することができる。その結果、ピストンの傾きや揺動に起因するピストンの傾きによる気体軸受の機能低下を抑制できる。
本発明の望ましい態様としては、前記ピストン装置において、前記ピストンは、前記シリンダ内の作動流体から圧力を受けるピストン頂部と、前記ピストン頂部の受圧面とは反対側に設けられて前記ピストンを支持する円錐状のピストン頂部支持部材と、を備え、前記ピストンピンは、前記ピストン頂部支持部材に取り付けられることが好ましい。
本発明の望ましい態様としては、前記ピストン装置において、少なくとも、前記シリンダと対向する前記ピストンのピストン側部と、前記ピストン側部に取り付けられる隔壁とで囲まれる空間を、前記気体軸受を構成するための気体が導入される蓄圧室とし、前記ピストン側部に設けた気体放出孔から前記蓄圧室内の気体を放出して、前記気体軸受を構成することが好ましい。
本発明の望ましい態様としては、前記ピストン装置において、前記ピストン頂部と前記ピストン側部とが一体で構成されることが好ましい。
本発明の望ましい態様としては、前記ピストン装置において、前記ピストンの側部であって、前記ピストンの頂部と前記気体潤滑領域との間の範囲は、前記気体潤滑領域よりも直径が小さいことが好ましい。
上述した課題を解決するために、本発明に係る排熱回収装置は、前記ピストン装置と、ヒータと再生器とクーラーとで構成される熱交換器と、を備え、前記熱交換器から送られる作動流体を前記シリンダ内に導入し、前記ピストンを駆動することを特徴とする。
この排熱回収装置は、上述したピストン装置を備える。これによって、ピストン荷重の変化によるピストンの傾きや揺動を抑制することができる。その結果、ピストンの傾きや揺動に起因するピストンの傾きによる気体軸受の機能低下を抑制して、安定して排熱を回収することができる。
本発明の望ましい態様としては、前記排熱回収装置において、前記ヒータで加熱された作動流体と接するピストンの側部であって、前記ピストンの頂部と前記気体潤滑領域との間は、前記気体潤滑領域よりも直径が小さいことが好ましい。
本発明によれば、ピストン内部に形成された蓄圧室から放出する気体によりピストンとシリンダとの間に気体軸受を形成するにあたり、ピストンの傾斜を抑制して、気体軸受の機能低下を抑制できる。
以下、この発明につき図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、この発明を実施するための最良の形態(以下実施形態という)によりこの発明が限定されるものではない。また、下記実施形態における構成要素には、当業者が容易に想定できるもの、実質的に同一のもの、いわゆる均等の範囲のものが含まれる。なお、以下の説明においては、この発明に係るピストン装置及び排熱回収装置の一例としてスターリングエンジンを取り上げるが、ピストン装置及び排熱回収装置はこれに限られるものではない。
本実施形態は、ピストンの軸力やピストンの重量といったピストン荷重が集中する荷重集中部と、ピストンの重心位置とを、気体軸受による気体潤滑領域の中心位置に配置する点に特徴がある。すなわち、ピストンからの荷重をコネクティングロッドへ伝達する荷重伝達部に、ピストンの重心位置と、気体軸受による気体潤滑領域の中心位置とが含まれるように配置する点に特徴がある。
図1は、本実施形態に係るピストン装置及び排熱回収装置であるスターリングエンジンを示す断面図である。図2は、ピストンを支持する気体軸受の説明図である。まず、本実施形態に係るピストン装置が適用された排熱回収装置であるスターリングエンジンについて説明する。
本実施形態に係るピストン装置及び排熱回収装置であるスターリングエンジン1は、いわゆるα型の直列2気筒スターリングエンジンである。そして、第1シリンダである高温側シリンダ15A内に収められた第1ピストンである高温側ピストン20Aと、第2シリンダである低温側シリンダ15B内に収められた第2ピストンである低温側ピストン20Bとが直列に配置されている。なお、必要に応じて高温側シリンダ15A及び低温側シリンダ15Bはシリンダ15といい、高温側ピストン20A及び低温側ピストン20Bはピストン20という。
高温側シリンダ15Aと低温側シリンダ15Bとは、基準体である基板3に固定されて支持される。本実施形態に係るスターリングエンジン1においては、この基板3が、スターリングエンジン1の各構成要素の位置基準となる。このように構成することで、前記各構成要素の相対的な位置精度を確保できる。また、後述するように、本実施形態に係るスターリングエンジン1は、高温側シリンダ15Aと高温側ピストン20Aとの間、及び低温側シリンダ15Bと低温側ピストン20Bとの間に気体軸受GBを介在させる。
基準体である基板3に、高温側シリンダ15Aと低温側シリンダ15Bとを直接又は間接的に取り付けることにより、ピストン20とシリンダ15とのクリアランスを精度よく保持することができるので、気体軸受GBの機能を十分に発揮させることができる。さらに、スターリングエンジン1の組み立ても容易になる。また、スターリングエンジン1を排熱回収に用いる場合、この基板3は、スターリングエンジン1を排気通路等へ取り付けるときの基準として使用できるという利点もある。
高温側シリンダ15Aと低温側シリンダ15Bとは、ヒータ2Hと再生器2Rとクーラー2Cとで構成される熱交換器2によって接続されている。ここで、ヒータ2Hの一端は高温側シリンダ15Aに接続され、他端は再生器2Rに接続される。再生器2Rは、一端がヒータ2Hに接続され他端はクーラー2Cに接続される。クーラー2Cの一端は再生器2Rに接続され、他端は低温側シリンダ15Bに接続される。
また、高温側シリンダ15A内の高温側作動空間14A、低温側シリンダ15B内の低温側作動空間14B、及び熱交換器2内には作動流体(気体であり、本実施形態では空気)が封入されており、ヒータ2Hから供給される熱及びクーラー2Cで排出する熱によってスターリングサイクルを構成し、高温側ピストン20Aを駆動する。ここで、例えば、ヒータ2H、クーラー2Cは、熱伝導率が高く耐熱性に優れた材料のチューブを複数束ねた構成とすることができる。また、再生器2Rは、多孔質の蓄熱体で構成することができる。なお、ヒータ2H、クーラー2C及び再生器2Rの構成は、この例に限られるものではなく、排熱回収対象の熱条件やスターリングエンジン1の仕様等によって、好適な構成を選択することができる。
高温側ピストン20A及び低温側ピストン20Bは、それぞれ高温側シリンダ15A及び低温側シリンダ15B内に、気体軸受GBを介して支持されている。これによって、潤滑油を用いることなくピストンとシリンダとの摩擦を低減して、スターリングエンジン1の熱効率を向上させることができる。また、ピストンとシリンダとの摩擦を低減することにより、例えば、内燃機関の排熱を回収する場合のように、低熱源、低温度差の運転条件下においても、スターリングエンジン1を運転して排熱を回収できる。
本実施形態に係る気体軸受GBは、いわゆる静圧気体軸受である。また、本実施形態における気体軸受は、往復運動するピストン20を支持するものである(以下同様)。すなわち、本実施形態において、気体軸受は、摺動する一対の構造物同士の間に気体が介在して、構造物同士間の摩擦を低減する機能を有するものである(以下同様)。気体軸受GBを構成するため、ピストン20とシリンダ15の内面15iとの隙間tc(図2参照)は、ピストン20の全周にわたって数μm〜数十μmとする。シリンダ15及びピストン20は、例えば、金属材料を用いて構成することができる。
本実施形態においては、図2に示すように、ピストン20のピストン側部24に開口する第1の気体放出孔23及び第2の気体放出孔23から、ピストン20内の蓄圧室22の気体(作動流体)を放出する。これによって、シリンダ15とピストン20との間に気体軸受GBを形成する。ここで、ピストン20内の蓄圧室22は、少なくとも、シリンダ15と対向するピストン20のピストン側部24と、ピストン側部24に取り付けられる隔壁26とで囲まれる空間である。
蓄圧室22には、気体供給管17が接続されている。そして、蓄圧室22には、気体軸受用気体供給手段である気体軸受用ポンプ16から気体供給管17を介して気体軸受GBを形成するための気体gが供給される。図1に示すスターリングエンジン1では、気体軸受用ポンプ16はスターリングエンジン1のクランクケース4の外部に設けられている。そして、この気体軸受用ポンプ16によって、高温側ピストン20Aの蓄圧室22Aには気体供給管17Aから、低温側ピストン20Bの蓄圧室22Bには気体供給管17Bから気体gが供給される。蓄圧室22へ供給された気体gは、第1の気体放出孔23及び第2の気体放出孔23からピストン20のピストン側部24とシリンダ15との間に放出されて、気体軸受GBを形成する。ここで、気体gは、本実施形態ではスターリングエンジン1の作動流体と同じ種類の気体であり、具体的には空気である。
図3−1、図3−2は、気体軸受の気体潤滑領域を説明する側面図である。図3−3は、気体軸受の気体潤滑領域を説明する平面図である。気体軸受GBの気体潤滑領域GLAは、ピストン20のピストン側部24の外周部に形成される領域であり、ピストン軸及びシリンダ軸Za(すなわち、ピストン20が往復運動する方向)方向においてピストンの直径Dpが一定に形成される範囲である。例えば、図3−1に示すピストン20のように、ピストン頂部20tからピストン底部(ピストン頂部20tとは反対側の端部)20bまでピストン20の直径が一定に形成される場合、ピストン頂部20tからピストン底部20bまでの領域が気体潤滑領域GLAとなる(図3−1でハッチングされている範囲)。
ここで、図3−2に示すピストン20’のように、ピストン頂部20t側にピストン20’の径方向への熱膨張を吸収するため、ピストン頂部20tからピストン底部20bまでの所定の範囲は、ピストン底部20b側よりもピストン20’の直径を小さく形成することがある。この場合、ピストン底部20bからピストン頂部20tに向かって所定の範囲は、ピストン20’の直径がDp1で形成され、ピストン20’の直径が一定の大きさDp1で形成される範囲よりもピストン頂部20t側は、ピストン20’の直径が、前記範囲の直径Dp1よりも小さいDp2で形成される(Dp1>Dp2)。ここで、ピストン20’の直径が変化する位置を、ピストン直径変更位置CPという。この場合、ピストン底部20bからピストン頂部20tに向かってピストン20’の直径が一定の大きさで形成される範囲、すなわち、ピストン底部20bからピストン頂部20tに向かってピストン20の直径が小さくなるまでの範囲(ピストン底部20bからピストン直径変更位置CPまでの範囲)が、気体潤滑領域GLAとなる(図3−2でハッチングされている範囲)。
ピストン20、20’のピストン軸Za方向における気体潤滑領域GLAの長さは、図3−1、図3−2におけるhである。ピストン軸Za方向における気体潤滑領域GLAの中心部GLAC_Aは、h/2の位置になる。すなわち、図3−1に示すピストン20では、ピストン頂部20t又はピストン底部20bからh/2離れた位置が前記中心部GLAC_Aとなり、図3−2に示すピストン20’では、ピストン底部20b又はピストン直径変更位置CPからh/2離れた位置が前記中心部GLAC_Aとなる。また、ピストン20、20’の往復運動方向と直交する断面内における気体潤滑領域GLAの中心部GLAC_Rは、ピストン20、20’の前記断面内における重心、すなわち図心であり、ピストン軸Zaとなる。したがって、ピストン20、20’の中心部は、ピストン軸Za方向における気体潤滑領域GLAの中心部GLAC_Aと、ピストン軸Zaとの交点になる。
高温側ピストン20A及び低温側ピストン20Bの往復運動は、それぞれ高温側連結部材12A、高温側コネクティングロッド13A、及び低温側連結部材12B、低温側コネクティングロッド13Bによってクランク軸10に伝達され、クランク軸10で回転運動に変換される。高温側連結部材12A、高温側コネクティングロッド13A、低温側連結部材12B、低温側コネクティングロッド13Bは、ピストン20の往復運動をクランク軸10に伝達する連結部材である。
なお、高温側ピストン20A及び低温側ピストン20Bの往復運動は、例えば、グラスホッパ機構やワットリンク等の近似直線機構を介して、クランク軸10へ伝達してもよい。このようにすれば、高温側ピストン20A及び低温側ピストン20BのサイドフォースFs(高温側ピストン20A及び低温側ピストン20Bの径方向に向かう力、図2参照)がほとんど0になるので、負荷能力の小さい気体軸受GBによっても、十分に高温側ピストン20A及び低温側ピストン20Bを支持することができる。
図1に示すように、クランク軸10は、クランクケース4に設けられた軸受9で、回転可能に支持される。なお、クランクケース4は基板3に固定される。このとき、クランクケース4は、高温側シリンダ15A及び低温側シリンダ15Bと独立に、すなわち、これらと接触しないように、基板3に固定される。これにより、高温側シリンダ15A及び低温側シリンダ15Bが受けるクランク軸10の振動やクランク軸10の熱膨張等の影響を最小限にできるので、気体軸受GBの機能が十分に確保される。
図1に示すように、スターリングエンジン1を構成する高温側シリンダ15A、高温側ピストン20A、クランク軸10等の各構成要素は、ケース5に格納される。ケース5内は、加圧手段11により加圧される。これは、高温側シリンダ15A及び低温側シリンダ15B、及び熱交換器2内の作動流体(本実施形態では気体であり空気)を加圧して、スターリングエンジン1からより多くの出力を取り出すためである。
また、本実施形態に係るスターリングエンジン1では、ケース5にシール軸受6が取り付けられており、出力軸7がシール軸受6により支持される。出力軸7とクランク軸10とは、フレキシブルカップリング8を介して連結されており、これを介してケース5の外部へクランク軸10の出力が伝達される。なお、本実施形態において、フレキシブルカップリング8には、オルダムカップリングを使用している。次に、本実施形態に係るスターリングエンジン1が備える高温側ピストン20A及び低温側ピストン20Bについて、より詳細に説明する。
図4−1は、本実施形態に係るスターリングエンジンが備える高温側ピストンの構造を示す断面図である。図4−2は、本実施形態に係るスターリングエンジンが備える低温側ピストンの構造を示す断面図である。図5−1、図5−2は、本実施形態に係るスターリングエンジンが備える高温側ピストン及び低温側ピストンが備える気体放出孔の配置例を示す説明図である。図4−1に示すように、高温側ピストン20Aは、ピストン頂部20Atと、ピストン側部24Aと、ピストン支持部材25Aと、ピストンピン27Aと、隔壁26Aと、ピストン頂部支持部材28Aとを含んで構成される。
高温側ピストン20Aは、ピストン頂部20Atとピストン側部24Aとが一体で形成されている。これによって、高温側ピストン20Aの強度を確保することができる。ピストン支持部材25Aはピストンピン27Aを支持しており、高温側ピストン20Aからの荷重(ピストン荷重という)、すなわち軸力Fa及び高温側ピストン20Aの重量を受けて、ピストンピン(荷重伝達部)27へ伝達する。ピストンピン27へ伝達されたピストン荷重は、高温側連結部材12Aを介して、クランク軸10に取り付けられる高温側コネクティングロッド13A(図1参照)へ伝達される。これによって、高温側ピストン20Aの往復運動がクランク軸10へ伝達されて回転運動へ変換される。ここで、ピストン支持部材25Aは、ピストン頂部20Atに取り付けられるピストン頂部支持部材28Aを介して、高温側ピストン20Aへ取り付けられる。
ピストン支持部材25Aが取り付けられるピストン頂部支持部材28Aは、外形形状が円錐状の形状であり、ピストン頂部20Atの受圧面とは反対側に設けられて、高温側ピストン20Aを支持する。なお、「円錐状」には、いわゆる円錐の形状の他、いわゆる円錐台の形状も含むものとする(以下同様)。ピストン頂部支持部材28Aは中空構造であり、ピストン頂部20Atとピストン頂部支持部材28Aとで囲まれる空間が形成される。これにより、高温側ピストン20Aの軽量化を図ることができる。本実施形態において、ピストン頂部支持部材28Aとピストン頂部20tとは別個の構造体で構成されるが、ピストン頂部支持部材28Aは、ピストン頂部20tと一体で形成してもよい(以下同様)。
ピストン頂部支持部材28Aによって、高温側作動空間14A(図1参照)内の気体(作動流体)の圧力を受けるピストン頂部20Atを支持することにより、前記気体の圧力による軸力Faによるピストン頂部20tの変形を最小限に抑える。また、ピストン頂部支持部材28Aは、ピストン荷重をピストン支持部材25Aへ伝達する。
ピストン頂部支持部材28Aには、隔壁26Aが取り付けられている。隔壁26Aは、外形形状が円錐状の構造体であり、円錐の頂部側がピストン頂部支持部材28Aに取り付けられる。そして、隔壁26Aは、円錐の裾部、すなわち、ピストン頂部支持部材28Aに取り付けられる側とは反対側がピストン側部24Aの内面に取り付けられる。そして、高温側ピストン20Aのピストン側部24Aと、ピストン頂部20Atと、ピストン頂部支持部材28Aと、隔壁26Aとで囲まれる空間が、高温側ピストン20Aの蓄圧室22Aを構成する。隔壁26Aをピストン側部24Aに取り付けることにより、ピストン側部24Aの変形を抑制することができる。すなわち、隔壁26Aを、ピストン側部24Aの変形を抑制する強度部材として用いることができる。
図1に示す気体軸受用ポンプ16から吐出され、気体供給管17Aから蓄圧室22Aへ流入した気体(作動流体)は、ピストン側部24Aに設けられる第1の気体放出孔23及び第2の気体放出孔23から放出される。図5−1に示すように、第1の気体放出孔23は、高温側ピストン20Aのピストン頂部20At側に設けられ、第2の気体放出孔23は、高温側ピストン20Aのピストン側部24Aのピストン底部20Ab側に設けられる。
本実施形態に係る高温側ピストン20Aは、ピストン頂部20Atが高温の作動流体と接触して熱膨張するため、ピストン頂部20At側には熱膨張吸収部HAAが形成される。ここで、熱膨張吸収部HAAは、ピストン頂部20Atからピストン底部20Abに向かって所定の範囲に形成されており、この範囲では、気体潤滑領域GLAよりも直径が小さく形成されている。このように、高温側ピストン20Aに熱膨張吸収部HAAを設けることにより、熱膨張によって高温側ピストン20Aと高温側シリンダ15Aとが接触することを回避して、確実にスターリングエンジン1を動作させることができる。
ここで、高温側ピストン20Aのピストン軸Za方向における気体潤滑領域GLAの長さ(気体潤滑領域軸方向長さ)をhとするとき、気体潤滑領域軸方向長さがh/2の位置を、高温側ピストン20Aの気体潤滑領域GLAのピストン軸Za方向における中心軸ZLとする。第1の気体放出孔23は、前記中心軸ZLからh/4の位置に、第2の気体放出孔23は、前記中心軸ZLからh/4の位置に設けられる。このようにすることで、ピストン側部24Aと図1に示す高温側シリンダ15Aの間に、バランスよく気体軸受GBを形成することができる。
図5−1、図5−2に示すように、本実施形態に係る高温側ピストン20Aでは、第1の気体放出孔23及び第2の気体放出孔23はそれぞれ4個ずつ、計8個設けられる。図5−1に示すように、第1の気体放出孔23は、高温側ピストン20Aの周方向に略等間隔(約90度)で配置される。また、図5−2に示すように、第2の気体放出孔23は、高温側ピストン20Aの周方向に略等間隔(約90度)で、かつ、第1の気体放出孔23とは、約45度ずらして配置される。このように配置することで、気体軸受GBの偏りを低減できる。なお、気体放出孔の数、配置はこの例に限られるものではない。
上述したように、本実施形態に係る高温側ピストン20Aのピストン頂部20Atは、ピストン頂部支持部材28Aによって支持される。ピストン頂部支持部材28Aの外形形状は円錐状であり、頂部側支持部SPで高温側ピストン20Aを支持する。そして、ピストン頂部支持部材28Aの頂部側支持部SPで支持するピストン荷重(軸力Faやピストン20の質量)は、ピストンピン27Aが高温側連結部材12Aを支持する部分に集中する。この部分を荷重集中部SPという。
本実施形態では、ピストン頂部20Atを中空構造かつ円錐状のピストン頂部支持部材28Aで支持するので、ピストン頂部支持部材28Aの剛性を確保しつつ、高温側ピストン20A全体を軽量化することができる。また、ピストン頂部支持部材28Aを円錐状に形成することで剛性を確保できるので、ピストン頂部20Atに作用する荷重はピストン頂部支持部材28Aで十分に受けることができる。これにより、ピストン頂部20Atの剛性を必要以上に高くする必要はなく、高温側ピストン20A全体を軽量化できる。
スターリングエンジン1を排熱回収に用いる場合は、低質の熱源から熱エネルギーを回収する必要がある。本実施形態に係るピストンのように、ピストン頂部支持部材28Aを円錐状とすれば、高温側ピストン20Aの質量を小さくして、排熱の回収効率を向上させることができるので、スターリングエンジン1を排熱回収に用いる場合は特に効果的である。
荷重集中部SPと高温側ピストン20Aの重心位置Gとは、気体軸受GBによる気体潤滑領域GLAの中心位置に配置される。すなわち、高温側ピストン20Aからの荷重を連結部材である高温側連結部材12Aへ伝達する荷重伝達部であるピストンピン27A内に、前記ピストンからの荷重が集中する荷重集中部と、高温側ピストン20Aの重心位置Gと、気体軸受GBによる気体潤滑領域GLAの中心位置とが含まれるように配置される。なお、高温側コネクティングロッド13Aが直接ピストンピン27Aに取り付けられる場合、高温側コネクティングロッド13Aが連結部材となる。ここで、気体潤滑領域GLAの中心位置は、ピストン軸Za方向における気体潤滑領域GLAの中心部GLAC_A、かつ高温側ピストン20Aの往復運動方向と直交する断面内における気体潤滑領域GLAの中心部GLAC_R(すなわちピストン軸Za)が満たされる位置である。
なお、荷重集中部SPと、高温側ピストン20Aの重心位置Gと、気体軸受GBによる気体潤滑領域GLAの中心位置(GLAC_A、GLAC_R)とは、完全に一致しなくてもよい。上述したように、少なくとも荷重伝達部であるピストンピン27A内に、荷重集中部SPと、高温側ピストン20Aの重心位置Gと、気体軸受GBによる気体潤滑領域GLAの中心位置(GLAC_A、GLAC_R)とが配置されていればよい。
このような構成により、ピストン荷重の変化による高温側ピストン20Aの傾きや揺動を抑制することができるので、前記傾きや揺動に起因する高温側ピストン20Aの傾きによる気体軸受GBの機能低下を抑制して、高温側ピストン20Aを高温側シリンダ15A内に支持することができる。また、高温側ピストン20Aと高温側シリンダ15Aとのかじり等の発生を抑えることができる。その結果、スターリングエンジン1の信頼性が向上する。次に、低温側ピストン20Bを説明する。低温側ピストン20Bは、高温側ピストン20Aとほぼ同様の構成であるが、熱膨張吸収部HAAを有さない点が異なる。
図4−2に示すように、低温側ピストン20Bは、ピストン頂部20Btと、ピストン側部24Bと、ピストン支持部材25Bと、ピストンピン27Bと、隔壁26Bととを含んで構成される。
ピストン支持部材25Bはピストン頂部20Atに取り付けられる。ピストン支持部材25Bは、ピストンピン27Bを支持しており、低温側ピストン20Bからの荷重(ピストン荷重という)、すなわち軸力Fa及び低温側ピストン20Aの重量を受けて、ピストンピン(荷重伝達部)27Bへ伝達する。ピストンピン27Bへ伝達されたピストン荷重は、低温側連結部材12Bを介してクランク軸10に取り付けられる低温側コネクティングロッド13B(図1参照)へ伝達される。これによって、低温側ピストン20Bの往復運動がクランク軸10で回転運動へ変換される。
低温側ピストン20Bのピストン頂部20Btには、隔壁26Bが取り付けられている。隔壁26Bは、外形形状が円錐状の構造体であり、ピストン頂部20Btが作動流体と接する面とは反対面に円錐の頂部側が取り付けられる。そして、隔壁26Bは、円錐の裾部、すなわち、ピストン頂部20Btに取り付けられる側とは反対側がピストン側部24Bの内面に取り付けられる。そして、低温側ピストン20Bのピストン側部24Bと、ピストン頂部20Btと、隔壁26Bとで囲まれる空間が、低温側ピストン20Bの蓄圧室22Bを構成する。隔壁26Bをピストン側部24Bに取り付けることにより、ピストン側部24Bの変形を抑制することができる。すなわち、隔壁26Bを、ピストン側部24Bの変形を抑制する強度部材として用いることができる。
図1に示す気体軸受用ポンプ16から吐出され、気体供給管17Bから蓄圧室22Bへ流入した気体(作動流体)は、ピストン側部24Bに設けられる第1の気体放出孔23及び第2の気体放出孔23から放出される。図5−1に示すように、第1の気体放出孔23は、低温側ピストン20Bのピストン頂部20Bt側に設けられ、第2の気体放出孔23は、低温側ピストン20Bのピストン側部24Bのピストン底部20Bb側に設けられる。
低温側ピストン20Bのピストン頂部20Btが接触する作動流体は、図1に示す熱交換器2のクーラー2Cで冷却されるので、低温側ピストン20Bの熱膨張の影響は高温側ピストン20Aと比較して非常に小さい。このため、本実施形態に係る低温側ピストン20Bは、上述した高温側ピストン20Aとは異なり、熱膨張吸収部HAAを有していない。
低温側ピストン20Bのピストン軸Za方向における気体潤滑領域GLAの長さ(気体潤滑領域軸方向長さ)をhとするとき、気体潤滑領域軸方向長さがh/2の位置を、低温側ピストン20Bの気体潤滑領域GLAのピストン軸Za方向における中心軸ZLとする。第1の気体放出孔23は、前記中心軸ZLからh/4の位置に、第2の気体放出孔23は、前記中心軸ZLからh/4の位置に設けられる。このようにすることで、ピストン側部24Bと図1に示す低温側シリンダ15Bの間に、バランスよく気体軸受GBを形成することができる。
図5−1、図5−2に示すように、本実施形態に係る低温側ピストン20Bでは、第1の気体放出孔23及び第2の気体放出孔23はそれぞれ4個ずつ、計8個設けられる。図5−1に示すように、第1の気体放出孔23は、低温側ピストン20Bの周方向に略等間隔(約90度)で配置される。また、図5−2に示すように、第2の気体放出孔23は、低温側ピストン20Bの周方向に略等間隔(約90度)で、かつ、第1の気体放出孔23とは、約45度ずらして配置される。このように配置することで、気体軸受GBの偏りを低減できる。なお、気体放出孔の数、配置はこの例に限られるものではない。
上述したように、本実施形態に係る低温側ピストン20Bにおいて、ピストン荷重(軸力Faやピストン20の質量)は荷重集中部SPに集中する。そして、本実施形態においては、荷重集中部SPと低温側ピストン20Bの重心位置Gとは、気体軸受GBによる気体潤滑領域GLAの中心位置に配置される。すなわち、低温側ピストン20Bからの荷重を連結部材である低温側連結部材12Bへ伝達する荷重伝達部であるピストンピン27B内に、低温側ピストン20Bの重心位置Gと、気体軸受GBによる気体潤滑領域GLAの中心位置とが含まれるように配置される。なお、低温側コネクティングロッド13Bが直接ピストンピン27Bに取り付けられる場合、低温側コネクティングロッド13Bが連結部材となる。ここで、気体潤滑領域GLAの中心位置は、ピストン軸Za方向における気体潤滑領域GLAの中心部GLAC_A、かつ低温側ピストン20Bの往復運動方向と直交する断面内における気体潤滑領域GLAの中心部GLAC_R(すなわちピストン軸Za)が満たされる位置である。
なお、荷重集中部SPと、低温側ピストン20Bの重心位置Gと、気体軸受GBによる気体潤滑領域GLAの中心位置(GLAC_A、GLAC_R)とは、完全に一致しなくてもよい。上述したように、少なくとも荷重伝達部であるピストンピン27B内に、荷重集中部SPと、低温側ピストン20Bの重心位置Gと、気体軸受GBによる気体潤滑領域GLAの中心位置(GLAC_A、GLAC_R)とが配置されていればよい。
このような構成により、ピストン荷重の変化による低温側ピストン20Bの傾きや揺動を抑制することができるので、前記傾きや揺動に起因する低温側ピストン20Bの傾きによる気体軸受GBの機能低下を抑制して、低温側ピストン20Bを低温側シリンダ15B内に支持することができる。また、低温側ピストン20Bと低温側シリンダ15Bとのかじり等の発生を抑えることができる。その結果、スターリングエンジン1の信頼性が向上する。
以上、本実施形態では、ピストン荷重が集中する荷重集中部とピストンの重心位置とを、気体軸受による気体潤滑領域の中心位置に配置する。すなわち、ピストンからの荷重をコネクティングロッドへ伝達する荷重伝達部内に、ピストンの重心位置と、気体軸受による気体潤滑領域の中心位置とが含まれるように配置する。このような構成により、ピストン荷重の変化によるピストンの傾きや揺動を抑制することができるので、前記揺動に起因するピストンの傾きによる気体軸受の機能低下を抑制して、ピストンをシリンダ内に支持することができる。また、ピストンとシリンダとのかじり等の発生を抑えることができる。その結果、排熱回収装置の信頼性が向上する。
以上のように、本発明に係るピストン及びピストン装置は、ピストン内部に形成された蓄圧室から放出する気体によりピストンとシリンダとの間に気体軸受を形成するものに有用であり、特に、ピストンの傾きや揺動を抑制して気体軸受の機能低下を抑制することに適している。
本実施形態に係るピストン装置及び排熱回収装置であるスターリングエンジンを示す断面図である。 ピストンを支持する気体軸受の説明図である。 気体軸受の気体潤滑領域を説明する側面図である。 気体軸受の気体潤滑領域を説明する側面図である。 気体軸受の気体潤滑領域を説明する平面図である。 本実施形態に係るスターリングエンジンが備える高温側ピストンの構造を示す断面図である。 本実施形態に係るスターリングエンジンが備える低温側ピストンの構造を示す断面図である。 本実施形態に係るスターリングエンジンが備える高温側ピストン及び低温側ピストンが備える気体放出孔の配置例を示す説明図である。 本実施形態に係るスターリングエンジンが備える高温側ピストン及び低温側ピストンが備える気体放出孔の配置例を示す説明図である。
符号の説明
1 スターリングエンジン
2 熱交換器
3 基板
4 クランクケース
5 ケース
6 シール軸受
7 出力軸
8 フレキシブルカップリング
9 軸受
10 クランク軸
11 加圧手段
12A 高温側連結部材
12B 低温側連結部材
13A 高温側コネクティングロッド
13B 低温側コネクティングロッド
14A 高温側作動空間
14B 低温側作動空間
15 シリンダ
15A 高温側シリンダ
15B 低温側シリンダ
16 気体軸受用ポンプ
17、17A、17B 気体供給管
20 ピストン
20t、20At、20Bt ピストン頂部
20b、20Ab、20Bb ピストン底部
20A 高温側ピストン
20B 低温側ピストン
22、22A、22B 蓄圧室
23、23 気体放出孔
24、24A、24B ピストン側部
25A、25B ピストン支持部材
26、26A、26B 隔壁
27、27A、27B ピストンピン
28A ピストン頂部支持部材
28B ピストン頂部支持部材

Claims (7)

  1. シリンダ内に気体軸受を介して支持されて往復運動するとともに、前記往復運動をクランク軸によって回転運動に変換するピストン装置であって、
    前記ピストンからの荷重を受けるピストンピンと、
    前記ピストンピンに取り付けられ、前記ピストンピンに対して回動可能に支持されて、前記ピストンの往復運動を前記クランク軸に伝達する連結部材と、を備え、
    前記ピストンからの荷重を前記連結部材へ伝達する前記ピストンピンに、前記ピストンからの荷重が集中する荷重集中部と、前記ピストンの重心位置と、前記気体軸受による気体潤滑領域の中心位置とが含まれることを特徴とするピストン装置。
  2. 前記ピストンは、
    前記シリンダ内の作動流体から圧力を受けるピストン頂部と、
    前記ピストン頂部の受圧面とは反対側に設けられて前記ピストンを支持する円錐状のピストン頂部支持部材と、を備え、
    前記ピストンピンは、前記ピストン頂部支持部材に取り付けられることを特徴とする請求項1に記載のピストン装置。
  3. 少なくとも、前記シリンダと対向する前記ピストンのピストン側部と、前記ピストン側部に取り付けられる隔壁とで囲まれる空間を、前記気体軸受を構成するための気体が導入される蓄圧室とし、
    前記ピストン側部に設けた気体放出孔から前記蓄圧室内の気体を放出して、前記気体軸受を構成することを特徴とする請求項1又は2に記載のピストン装置。
  4. 前記ピストン頂部と前記ピストン側部とが一体で構成されることを特徴とする請求項に記載のピストン装置。
  5. 前記ピストンの側部であって、前記ピストンの頂部と前記気体潤滑領域との間の範囲は、前記気体潤滑領域よりも直径が小さいことを特徴とする請求項に記載のピストン装置。
  6. 請求項1〜のいずれか1項に記載のピストン装置と、
    ヒータと再生器とクーラーとで構成される熱交換器と、を備え、
    前記熱交換器から送られる作動流体を前記シリンダ内に導入し、前記ピストンを駆動することを特徴とする排熱回収装置。
  7. 前記ヒータで加熱された作動流体と接するピストンの側部であって、前記ピストンの頂部と前記気体潤滑領域との間は、前記気体潤滑領域よりも直径が小さいことを特徴とする請求項に記載の排熱回収装置。
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