JP2008255900A - 動力伝達機構及び排熱回収装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】密閉された空間から動力を取り出すにあたってエネルギーの損失を低減すること。
【解決手段】スターリングエンジン100は、クランクケース114Aに、ピストンの往復運動を回転運動に変換するクランク軸110を備える。クランクケース114Aは密封された空間であり、加圧用ポンプ115によって加圧される。スターリングエンジン100が発生する動力は、増速装置20と磁気カップリング10とで構成される動力伝達機構1を介してクランクケース114Aの外部へ取り出される。
【選択図】 図1

Description

本発明は、密閉空間に配置される出力軸から動力を取り出す動力伝達機構、及びこの動力伝達機構を用いた排熱回収装置に関する。
熱機関を用いることにより、乗用車やバス、トラック等の車両に搭載される内燃機関の排熱を回収する排熱回収装置がある。このような用途に用いられる排熱回収装置は、例えば、理論熱効率に優れるスターリングエンジンのような外燃機関が用いられる。特許文献1や特許文献2には、出力を向上させるため、クランクケースを密封構造としてクランクケース内を加圧する排熱回収用のスターリングエンジンが開示されている。
特開2005−351242号公報 特開2005−351243号公報
特許文献1や特許文献2に開示されたスターリングエンジンは、クランクケースを密封構造とするので、密封を保つためにクランク軸にシールを設ける必要がある。このシールは、クランクケース内の圧力が低下しないように、高い密封性能が要求される。密封性能を高めると、動力伝達軸とシールとの摺動抵抗も増加するので、摩擦損失が大きくなる。特に、排熱回収においては低質な熱源から熱エネルギーを回収するため、摩擦損失が発生すると、スターリングエンジンから取り出すことのできるエネルギーが減少してしまう。特許文献1、2には、シールによる摩擦損失には言及されておらず、この点は改善の余地がある。
そこで、この発明は、上記に鑑みてなされたものであって、密閉された空間から動力を取り出すにあたって摩擦損失を低減できる動力伝達機構及び排熱回収装置を提供することを目的とする。
上述の目的を達成するために、本発明に係る動力伝達機構は、動力発生手段の密閉空間内に配置される出力軸から動力を取り出す動力伝達機構であり、前記出力軸からの動力が伝達される駆動軸と、前記駆動軸に取り付けられて、前記駆動軸とともに回転する第1磁石と、前記駆動軸と同心上に配置される従動軸に取り付けられて、前記密閉空間の外部かつ前記第1磁石と向かい合って配置される第2磁石と、前記第1磁石と前記第2磁石との間に配置されて、前記駆動軸側と前記従動軸側とを区画する隔壁と、を含んで構成されることを特徴とする。
この動力伝達機構は、動力発生手段の密閉空間に配置される出力軸から、第1磁石と第2磁石との間に発生する磁力を利用して、密閉空間の外部へ動力を取り出す。これによって、密閉空間の外部へ動力を取り出す際の摩擦損失を低減することができる。
本発明の望ましい態様としては、前記動力伝達機構において、前記密閉空間は外燃機関の内部空間であり、前記出力軸は、前記外燃機関の内部に配置されることが好ましい。
本発明の望ましい態様としては、前記動力伝達機構において、前記外燃機関はスターリングエンジンであることが好ましい。
本発明の望ましい態様としては、前記動力伝達機構において、前記出力軸と前記駆動軸との間には、前記出力軸のトルクを変化させて前記駆動軸へ伝達する変換手段が設けられることが好ましい。
本発明の望ましい態様としては、前記動力伝達機構において、前記変換手段は、前記出力軸のトルクを低下させて前記駆動軸へ伝達することが好ましい。
本発明の望ましい態様としては、前記動力伝達機構において、前記変換手段は、増速装置であり、前記出力軸の回転数を増加させることによって、前記出力軸のトルクを低下させて前記駆動軸へ伝達することが好ましい。
本発明の望ましい態様としては、前記動力伝達機構において、前記隔壁は、非導電性の材料で構成されることが好ましい。
本発明の望ましい態様としては、前記動力伝達機構において、前記変換手段を構成する要素のうち潤滑を要する要素を、前記動力発生手段の密閉空間に対して密閉する潤滑対象配置空間と、前記密閉空間の内部における圧力と、前記潤滑対象配置空間における圧力との圧力差を吸収する圧力差吸収機構と、を備えることが好ましい。
本発明の望ましい態様としては、前記動力伝達機構において、前記密閉空間と、前記隔壁で囲まれる空間とを連通する連通通路を備えることが好ましい。
上述の目的を達成するために、本発明に係る排熱回収装置は、熱機関から排出される排熱の熱エネルギーを運動エネルギーに変換し、回転運動として出力軸から出力する動力発生手段と、前記動力発生手段の出力軸から動力を取り出す前記動力伝達機構と、を含むことを特徴とする。
この発明に係る動力伝達機構及び排熱回収装置は、密閉された空間から動力を取り出すにあたって摩擦損失を低減できる。
以下、この発明につき図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、この発明を実施するための最良の形態(以下実施形態という)によりこの発明が限定されるものではない。また、下記実施形態における構成要素には、当業者が容易に想定できるもの、あるいは実質的に同一のものが含まれる。なお、以下の説明では、動力発生手段及び排熱回収装置として外燃機関であるスターリングエンジンを用い、熱機関である内燃機関の排ガスから熱エネルギーを回収する場合を例とする。なお、動力発生手段及び排熱回収装置としては、スターリングエンジンの他、ブレイトンサイクルを利用した外燃機関等を用いることができる。また、排熱回収対象である熱機関の種類は問わない。
本実施形態に係る動力伝達機構及びこれを用いる排熱回収装置は、例えば、動力発生手段であるスターリングエンジンのクランクケースのような密閉空間に配置されるクランク軸から、磁気カップリングを介して密閉空間の外部へ動力を取り出す点に特徴がある。本実施形態に係る動力伝達機構は、特に、外燃機関やスターリングエンジンの動力伝達機構として好適である。まず、本実施形態に係る動力発生手段及び排熱回収装置であるスターリングエンジンの構成を説明する。
図1は、本実施形態に係る動力発生手段及び排熱回収装置であるスターリングエンジンを示す断面図である。図2は、本実施形態に係る動力発生手段及び排熱回収装置であるスターリングエンジンが備える気体軸受の構成例を示す断面図である。図3は、ピストンの支持に用いる近似直線機構の例を示す説明図である。本実施形態に係る動力発生手段及び排熱回収装置であるスターリングエンジン100は、いわゆる外燃機関であり、排ガス等の熱エネルギーを運動エネルギーに変換し、クランク軸110の回転運動として取り出すものである。なお、クランク軸110は、回転軸Zrを中心として回転する。
本実施形態に係るスターリングエンジン100は、α型の直列2気筒スターリングエンジンである。そして、第1シリンダである高温側シリンダ101の内部に収められた第1ピストンである高温側ピストン103と、第2シリンダである低温側シリンダ102の内部に収められた第2ピストンである低温側ピストン104とが直列に配置されている。
高温側シリンダ101と低温側シリンダ102とは、基準体である基板111に、直接、又は間接的に支持されるとともに固定されている。本実施形態に係るスターリングエンジン100においては、この基板111が、スターリングエンジン100の各構成要素の位置基準となる。このように構成することで、前記各構成要素の相対的な位置精度を確保できる。
後述するように、本実施形態に係るスターリングエンジン100は、高温側シリンダ101と高温側ピストン103との間、及び低温側シリンダ102と低温側ピストン104との間に気体軸受GBを介在させる。基準体である基板111に、高温側シリンダ101と低温側シリンダ102とを直接又は間接的に取り付けることにより、ピストンとシリンダとのクリアランスを精度よく保持することができるので、気体軸受GBの機能を十分に発揮させることができる。さらに、スターリングエンジン100の組み立ても容易になる。
高温側シリンダ101と低温側シリンダ102との間には、略U字形状のヒータ(加熱器)105と再生器106とクーラー107とで構成される熱交換器108が配置される。このように、ヒータ105を略U字形状にすることによって、内燃機関の排ガス通路内のような比較的狭い空間にも、ヒータ105を容易に配置することができる。また、このスターリングエンジン100のように、高温側シリンダ101と低温側シリンダ102とを直列に配置することにより、内燃機関の排ガス通路のような筒状の空間にもヒータ105を比較的容易に配置することができる。
ヒータ105の一方の端部は高温側シリンダ101側に配置され、他方の端部は再生器106側に配置される。再生器106は、一方の端部がヒータ105側に配置され他方の端部はクーラー107側に配置される。クーラー107の一方の端部は再生器106側に配置され、他方の端部は低温側シリンダ102側に配置される。
また、高温側シリンダ101、低温側シリンダ102及び熱交換器108内には作動流体(本実施形態では空気)が封入されており、ヒータ105から供給される熱及びクーラー107で排出する熱によってスターリングサイクルを構成する。これによって、スターリングエンジン100が動力を発生する。ここで、例えば、ヒータ105、クーラー107は、熱伝導率が高く耐熱性に優れた材料のチューブを複数束ねた構成とすることができる。また、再生器106は、多孔質の蓄熱体で構成することができる。なお、ヒータ105、クーラー107及び再生器106の構成は、この例に限られるものではなく、排熱回収対象の熱条件やスターリングエンジン100の仕様等によって、好適な構成を選択することができる。
高温側ピストン103と低温側ピストン104とは、高温側シリンダ101と低温側シリンダ102内に気体軸受GBを介して支持されている。すなわち、潤滑油を用いないで、ピストンをシリンダ内で往復運動させる構造である。これによって、ピストンとシリンダとの摩擦を低減して、スターリングエンジン100の熱効率を向上させることができる。また、ピストンとシリンダとの摩擦を低減することにより、例えば、内燃機関の排熱回収のような低熱源、低温度差の運転条件下においても、スターリングエンジン100を運転して熱エネルギーを回収できる。
気体軸受GBを構成するため、図2に示すように、高温側ピストン103と高温側シリンダ101とのクリアランスtcは、高温側ピストン103等の全周にわたって数十μmとする。なお、低温側ピストン104及び低温側シリンダ102も同様の構成である。高温側シリンダ101と高温側ピストン103と低温側シリンダ102と低温側ピストン104とは、例えば、加工の容易な金属材料を用いて構成することができる。
本実施形態においては、高温側ピストン103及び低温側ピストン104の側壁に設けた気体噴射口HEから気体(本実施形態では作動流体と同じ空気)aを吹き出して、気体軸受GBを形成する。次に、この構成を説明する。図1、図2に示すように、高温側ピストン103及び低温側ピストン104の内部には、それぞれ仕切り部材103c、104cが配置されている。そして、高温側ピストン103には、ピストンヘッドとピストン側壁と仕切り部材103cとで囲まれる空間(高温側ピストン内空間)103IRが形成され、低温側ピストン104には、ピストンヘッドとピストン側壁と隔壁104cとで囲まれる空間(低温側ピストン内空間)104IRが形成される。
高温側ピストン103には、高温側ピストン内空間103IRへ気体aを供給するための気体導入口HIが設けられており、低温側ピストン104には、低温側ピストン内空間104IRへ気体aを供給するための気体導入口HIが設けられている。それぞれの気体導入口HIには、気体供給管118が接続されている。気体供給管118の一端は、気体軸受用ポンプ117に接続されており、気体軸受用ポンプから吐出される気体aを高温側ピストン内空間103IR及び低温側ピストン内空間104IRへ導く。ここで、ポンプ117は、密閉空間(すなわち図1に示すクランクケース114Aの内部)から気体取り込み管120を介して気体aを取り込んで加圧し、気体供給管118に吐出することが好ましい。
高温側ピストン内空間103IR及び低温側ピストン内空間104IRへ導入された気体aは、高温側ピストン103及び低温側ピストン104の側壁に設けた気体噴射口HEから流出して、気体軸受GBを形成する。なお、この気体軸受GBは、静圧気体軸受である。また、高温側ピストン103及び高温側ピストン104の頂部に気体取り込み孔を設けて、この気体取り込み孔から高温側ピストン内空間103IR及び低温側ピストン内空間104IRへ作動流体である気体aを取り込み、気体噴射口HEから流出させて気体軸受GBを構成してもよい。すなわち、気体軸受GBを形成するための構成は、上述したような気体軸受用ポンプ117から高温側ピストン内空間103IR及び低温側ピストン内空間104IRへ気体を供給して気体噴射口HEから流出させる構成に限定されるものでではない。
高温側ピストン103、低温側ピストン104の往復運動は、コネクティングロッド109によって出力軸であるクランク軸110に伝達され、ここで回転運動に変換される。なお、コネクティングロッド109は、図3に示す近似直線機構(例えばグラスホッパ機構)119によって支持してもよい。このようにすれば、高温側ピストン103及び低温側ピストン104を略直線状に往復運動させることができる。
このように、コネクティングロッド109を近似直線機構119によって支持すれば、高温側ピストン103のサイドフォースFS(ピストンの径方向に向かう力)がほとんど0になるので、負荷能力の小さい気体軸受GBによっても十分に高温側ピストン103、低温側ピストン104を支持することができる。
図1に示すように、スターリングエンジン100を構成する高温側シリンダ101、高温側ピストン103、コネクティングロッド109、クランク軸110等の各構成要素は、筺体100Cに格納される。ここで、スターリングエンジン100の筺体100Cは、クランクケース114Aと、シリンダブロック114Bとを含んで構成されている。筺体100C内は、加圧手段である加圧用ポンプ115により加圧される。
高温側シリンダ101、低温側シリンダ102、及び熱交換器108内の作動流体を加圧することにより、作動流体が熱エネルギーを取り込むときの容量を大きくする。これによって、スターリングエンジン100の出力軸であるクランク軸110から、より多くの出力を取り出すことができる。
本実施形態に係るスターリングエンジン100では、筺体100C内が加圧されているため(例えば、1MPa程度)、クランク軸110と筐体100Cとの間は気密を保持するように構成して、クランク軸110の回転運動を筐体100Cの外部へ取り出す必要がある。このため、本実施形態では、図1に示すように、クランク軸110のトルクを変化させて出力する変換手段である増速装置20と、増速装置20の出力を非接触で従動軸(磁気カップリング従動軸)2へ伝達する磁気カップリング10とで構成される動力伝達機構1を介して、クランク軸の出力を筐体100Cの外部へ取り出す。次に、動力伝達機構1の構成を説明する。
図4は、本実施形態に係るスターリングエンジンが備える動力伝達機構の構成図である。図5は、図4のA−A矢視図であり、本実施形態に係る動力伝達機構が備える磁気カップリングの構成図である。本実施形態に係る動力伝達機構1は、磁気カップリング10と、変換手段である増速装置20とで構成されており、密閉空間であるクランクケース114Aの内部に配置され出力軸であるクランク軸110から、クランクケース114Aの外部へ動力を取り出すために用いられる。スターリングエンジン100の出力軸であるクランク軸110は、増速装置20に接続されている。増速装置20は、クランク軸110の回転数(単位時間あたりの回転数)を増速するとともにトルクを低下させて、クランク軸110から出力されるスターリングエンジン100の発生する動力を磁気カップリング10の駆動軸(磁気カップリング駆動軸)14へ入力する。
磁気カップリング駆動軸14には第1磁石11が取り付けられている。第1磁石11は、磁気カップリング駆動軸14と同心上に配置される磁気カップリング従動軸2に取り付けられる第2磁石12と向かい合って配置される。このような構成により、磁気カップリング駆動軸14が回転することにより第1磁石11が回転し、磁力によって第2磁石12が第1磁石11とともに連れ回るので、磁気カップリング駆動軸14からの出力を磁気カップリング従動軸2へ取り出すことができる。すなわち、スターリングエンジン100の出力を、増速装置20及び磁気カップリング10を介してクランクケース114Aの外部へ取り出すことができる。次に、本実施形態に係る動力伝達機構1の構成をより詳細に説明する。
本実施形態に係るスターリングエンジン100は、磁気カップリング10を介して、加圧されたクランクケース114Aの内部から動力を取り出す。磁気カップリング10は、非接触で動力を伝達することができるので、加圧されたクランクケース114Aの内部から動力を取り出す際に、クランクケース114Aの密封を確保しつつ、摩擦損失を低減することができる。
本実施形態に係る磁気カップリング10は、図4、図5に示すように、第1磁石11と、これに向かい合って配置される第2磁石12との間で動力を伝達する。第1磁石11は、磁気カップリング駆動軸14に連結される駆動側キャリア11Cの外周部に取り付けられている。また、第2磁石12は、従動側キャリア12Cが連結されるコップ状の従動側キャリア12Cの内周部に取り付けられている。図5に示すように、第1磁石11は、駆動側キャリア11Cの周方向に向かってS極とN極とが交互に配置されて、環状に構成される。また、第2磁石12は、従動側キャリア12Cの周方向に向かってS極とN極とが交互に配置されて、環状に構成される。
図4、図5に示すように、駆動側キャリア11Cと従動側キャリア12Cとは、それぞれの回転軸Zrを共通としている。また、磁気カップリング駆動軸14の回転軸、磁気カップリング従動軸2の回転軸は共通である。このように、駆動側キャリア11Cと従動側キャリア12Cと磁気カップリング駆動軸14と磁気カップリング従動軸2とは、それぞれの回転軸がZrで共通である。図5に示すように、環状に構成された第2磁石12の内側に、環状に構成された第1磁石11が、隔壁13を介して配置される。これによって、第2磁石12は、第1磁石11と向かい合って配置される。そして、図1に示すスターリングエンジン100の発生する動力が磁気カップリング駆動軸14に伝達されて、第1磁石11が図5の矢印R1方向に回転すると、第1磁石11と第2磁石12との間の磁力により、第2磁石12は図5の矢印R2方向に回転する。これによって、第1磁石11から第2磁石12へ動力が伝達される。
図6−1〜図6−3は、本実施形態に係る動力伝達機構に適用可能な磁気カップリング変形例を示す構成図である。この磁気カップリング10aは、円板状の第1磁石11aに円板状の第2磁石12aと向かい合わせて配置するとともに、第1磁石11aと第2磁石12aとの間に隔壁13を配置する。ここで、第1磁石11aと第2磁石12aとは、板面が平行に配置される。図6−2、図6−3に示すように、第1磁石11a及び第2磁石12aは、周方向に向かってS極とN極とが交互に配置される。そして、第1磁石11aが図6−1の矢印R1方向に回転すると、第1磁石11aと第2磁石12aとの間の磁力により、第2磁石12aは図6−1の矢印R2方向に回転する。これによって、第1磁石11aから第2磁石12aへ動力が伝達される。
本実施形態に係る磁気カップリング10は、磁気カップリング駆動軸14が取り付けられる第1磁石11と、これに向かい合って配置されるとともに磁気カップリング従動軸2が取り付けられる第2磁石12との間に、隔壁13が配置される。すなわち、隔壁13は、磁気カップリング駆動軸14と磁気カップリング従動軸2とを区画する。隔壁13は、ボルト3とナット4とによって、増速装置20及び磁気カップリングカバー10Cとともに、クランクケース114Aのクランク軸110の部分に設けられる開口部114AHに取り付けられる。なお、磁気カップリングカバー10Cと隔壁13との間や、隔壁13と増速装置20との間、増速装置20とクランクケース114Aとの間にシール手段を設けて、気密性を向上させてもよい。磁気カップリングカバー10Cは、回転する従動側キャリア12Cの外側に配置されて、回転する従動側キャリア12Cが直接外部に露出しないように構成される。これによって、安全性が確保される。
隔壁13の内部、すなわち隔壁13と増速装置20とで囲まれる空間(隔壁内空間)I_mcとクランクケース114Aの内部とは、連通通路17で連通している。これによって、隔壁内空間I_mcの圧力Pmcとクランクケース114Aの内部の圧力Pcとの圧力差を低減して、両者を略同じ大きさに保つことができる。このような構成により、隔壁13は、加圧されたクランクケース114Aの内部と、大気圧の外部とを区画して、クランクケース114Aの密封を確保する。
隔壁13は、回転する第1磁石11と第2磁石12との間に配置されるので、隔壁13を構成する材料によっては、磁界の変化に起因する渦電流が発生する。本実施形態においては、磁界の変化に起因する渦電流による損失を低減するため、隔壁13は、非導電性の材料で構成することが好ましい。上述したように、本実施形態では、スターリングエンジン100のクランク軸110の回転数を増速して磁気カップリング10へ伝達するが、渦電流は回転数の2乗に比例して大きくなる。
非導電性の材料で磁気カップリング10の隔壁13を構成すれば、クランク軸110の回転数が上昇しても渦電流による損失はほとんど発生しなくなるため、本実施形態のように、スターリングエンジン100のクランク軸110の回転数を増速して磁気カップリング10へ伝達する場合には特に好ましい。繊維強化プラスチックのような複合材料である場合、複合材料全体として非導電性であればよく、複合材料の母相や強化繊維自体は導電性であってもよい。
例えば、炭素繊維強化プラスチック(CFRP:Carbon Fiber Reinforced Plastic)は、強化繊維である炭素繊維は導電性を有するが母相である樹脂材料は非導電性であり、全体としては非導電性である。したがって、本実施形態において、炭素繊維強化プラスチックは非導電性材料となる。また、渦電流は面内を流れるため、電気が一方向にしか流れなければ、面内において渦電流は流れない。したがって、導電性を有する材料であっても、電気が導通する方向に方向性を有する材料であれば、本実施形態の磁気カップリング10を構成する材料として用いることができる。
本実施形態において、磁気カップリング10の隔壁13は、クランクケース114Aの内部の圧力Pcが作用するため、十分な強度を有することが必要である。また、第1磁石11と第2磁石12との距離が大きくなると、伝達可能な力が小さくなるため、両者の距離をできる限り小さくする必要がある。このため、第1磁石11と第2磁石12とが向かい合う部分における隔壁13の厚さはできる限り小さくする必要がある。
これらの要求を満たすため、隔壁13は、繊維強化プラスチック(FRP:Fiber Reinforced Plastic)で構成することが好ましい。繊維強化プラスチックとしては、例えば、炭素繊維強化プラスチックやガラス繊維強化プラスチック(GFRP:Glass Fiber Reinforced Plastic)を用いることができる。ここで、隔壁13には引張応力が作用するが、炭素繊維は引張強度が高いため、炭素繊維強化プラスチックは、隔壁13を構成する材料として好適である。
次に、増速装置20について説明する。本実施形態では、スターリングエンジン100のクランク軸110の動力をクランクケース114Aから取り出すにあたって、クランク軸110の回転数を増速するとともに、トルクを低下させてから、磁気カップリング10へ伝達して取り出す。磁気カップリング10へ入力されるトルクが大きくなると、磁気カップリング10が備える第1磁石11と第2磁石12とが対向する部分の面積を大きくして、トルクの伝達に供する磁力を大きくする必要がある。
しかし、第1磁石11と第2磁石12とが対向する部分の面積を大きくすると、両者の間に配置する隔壁13の面積も大きくなる。このため、クランクケース114Aの内部の圧力を支持するためには、隔壁13の厚さを大きくして強度を確保する必要がある。その結果、第1磁石11と第2磁石12との距離が大きくなり、磁力による動力の伝達効率が低下する。
そこで、本実施形態では、スターリングエンジン100の動力をクランクケース114Aから取り出すにあたって、クランク軸110の回転数を増速することによって、磁気カップリング10で伝達するトルクを低下させる。これによって、磁気カップリング10が備える第1磁石11と第2磁石12とが対向する部分の面積、及び両者の間に配置する隔壁13の面積を大きくする必要はないので、隔壁13の厚さを大きくしなくとも、クランクケース114Aの内部の圧力を支持できる。その結果、第1磁石11と第2磁石12との距離の増加を抑制して、磁力による動力の伝達効率低下を抑制できる。また、磁気カップリング10の大型化も抑制できるので、磁気カップリング10の配置の自由度が向上し、また商品性も向上する。
本実施形態において、クランク軸110の回転数を増速する増速装置20は、クランク軸110と磁気カップリング10との間に配置される。そして、増速装置20は、増速機構として遊星歯車装置21を備えて構成される。これによって、クランク軸110と増速装置20と磁気カップリング10とを同軸上に配置できるので、動力伝達機構1をコンパクトに構成することができる。なお、増速装置20の増速機構は遊星歯車装置21に限定されるものではなく、例えば、チェーンとスプロケットとによって構成してもよい。
遊星歯車装置21は、リングギヤ21Rと、サンギヤ21Sと、リングギヤ21Rとサンギヤ21Sとの間に配置されるピニオンギヤ21Pとで構成される。ピニオンギヤ21Pにはピニオンギヤ軸21Psが取り付けられており、ピニオンギヤ軸21Psがピニオンギヤ軸受22によって支持される。また、ピニオンギヤ軸受22は、静止系に配置される増速装置20のフレーム20Fに設けられる。これによって、ピニオンギヤ21Pは、ピニオンギヤ軸受22を介してフレーム20Fに回転可能に支持される。
リングギヤ21Rには、スターリングエンジン100のクランク軸110が連結されており、クランク軸110によって回転運動に変換されたスターリングエンジン100の発生した動力が入力される。なお、クランク軸110は、リングギヤ軸21Rsを兼ねている。このように、リングギヤ21Rは、スターリングエンジン100の発生する動力が入力される増速装置20の入力部となる。クランク軸110、すなわちリングギヤ軸21Rsは、リングギヤ軸受23によって回転可能に支持される。ここで、リングギヤ軸受23は、フレーム20Fに取り付けられる増速装置筐体20Cに取り付けられている。フレーム20Fは静止系に配置されるので、リングギヤ軸受23も静止系に配置される。
リングギヤ21Rの内周部には、複数のピニオンギヤ21Pが配置され、リングギヤ21Rとかみ合っている。また、リングギヤ21Rの中心部分にはサンギヤ21Sが配置され、複数のピニオンギヤ21Pは、サンギヤ21Sの外周部に配置されて、それぞれがサンギヤ21Sとかみ合っている。サンギヤ21Sに連結されるサンギヤ軸21Ssは、磁気カップリング10の磁気カップリング駆動軸14と共通である。すなわち、サンギヤ21Sは、磁気カップリング駆動軸14及び駆動側キャリア11Cを介して、磁気カップリング10の第1磁石11に接続される。磁気カップリング駆動軸14、すなわちサンギヤ軸21Ssは、フレーム20Fに取り付けられる第1サンギヤ軸受16、及びリングギヤ21Rの中心部分に取り付けられる第2サンギヤ軸受19によって支持される。
スターリングエンジン100の発生した動力がクランク軸110からリングギヤ21Rへ入力されてリングギヤ21Rが回転すると、前記動力は、ピニオンギヤ21Pを介してサンギヤ21Sへ伝達される。スターリングエンジン100が発生した動力は、リングギヤ21Rからピニオンギヤ21Pを介してサンギヤ21Sへ伝達される過程で、回転数が増速されるとともにトルクが低下させられて、サンギヤ軸21Ss、すなわち磁気カップリング駆動軸14へ出力される。
遊星歯車装置21は、複数の歯車がかみ合って構成されるため、歯車同士がかみ合う際の摺動抵抗を低減し、摩耗を抑制するため、潤滑油による潤滑が必要である。このため、増速装置筐体20C内に遊星歯車装置21を配置するとともに、リングギヤ軸受23とクランクケース114Aの内部との間にクランクケース側オイルシール24を設け、第1サンギヤ軸受16と磁気カップリング10の隔壁内空間I_mcとの間に磁気カップリング側オイルシール15を設ける。これによって、リングギヤ軸受23とリングギヤ軸21Rsとの間、及び第1サンギヤ軸受16とサンギヤ軸21Ssとの間を通って増速装置筐体20Cの外部へ潤滑油が漏洩することを回避する。
なお、クランクケース側オイルシール24及び磁気カップリング側オイルシール15は、潤滑油を密封する機能を有していればよく、クランクケース114A内の圧力を保持する機能は不要である。したがって、リングギヤ軸21Rsやサンギヤ軸21Ssとの摺動抵抗は小さいので、摺動抵抗に起因する損失を抑制することができる。
スターリングエンジン100の運転条件や環境条件等の変化によって、クランクケース114Aの内部における圧力Pc(磁気カップリング10の隔壁内空間I_mcにおける圧力Pmcに相当する)と、増速装置筐体20Cの内部における圧力Prgとに圧力差が発生することがある。この場合、圧力差が発生したままにしておくと、クランクケース側オイルシール24や磁気カップリング側オイルシール15の密封能力を超えることがある。そして、増速装置筐体20Cの内部の潤滑油がクランクケース側オイルシール24とリングギヤ軸21Rsとの間や磁気カップリング側オイルシール15とサンギヤ軸21Ssとの間からクランクケース114Aの内部や隔壁13の内部へ漏洩するおそれがある。
これを回避するため、本実施形態では、増速装置筐体20Cの内部における圧力Prgと、クランクケース114Aの内部における圧力Pc、あるいは磁気カップリング10の隔壁内空間I_mcにおける圧力Pmcとの圧力差を吸収する機構(圧力差吸収機構)を備える。本実施形態では、蛇腹を備え、回転軸Zr方向に伸縮可能なベローズ25を圧力差吸収手段として用いる。
ベローズ25は、増速装置筐体20Cの内面と、増速装置筐体20Cの内部に突出したリングギヤ軸受23の外面との間に設けられる。そして、ベローズ25と増速装置筐体20Cとフレーム20Fとで囲まれる空間(潤滑対象配置空間)I_rgに、増速装置20を構成する要素のうち潤滑が必要な要素(すなわち潤滑対象)である遊星歯車装置21が配置される。また、増速装置筐体20Cとクランクケース114Aの内部との間には、クランクケース114Aの内部と連通する連通孔26が設けられる。この連通孔26によって、クランクケース114Aの内部における圧力と、増速装置筐体20Cとベローズ25との間に形成される空間における圧力とが略等しくなる。
このような構成により、潤滑対象配置空間I_rgとクランクケース114Aの内部、あるいは磁気カップリング10の隔壁13の内部との間に圧力差が発生した場合には、ベローズ25が回転軸Zrの方向に伸縮することにより、潤滑対象配置空間I_rgの体積を変化させる。これによって、潤滑対象配置空間I_rgとクランクケース114Aの内部、あるいは磁気カップリング10の隔壁内空間I_mcとの間に発生する圧力差を減少させて吸収することができる。その結果、潤滑対象配置空間I_rg内における潤滑油の漏洩を回避することができる。なお、圧力差吸収機構はベローズ25に限定されるものではなく、ダイヤフラムその他の機構を用いることができる。
このように、増速装置20は、密閉空間であるクランクケース114Aの内部に対して、潤滑対象である遊星歯車装置21を密閉した構造とすることで、クランクケース114Aの内部へ潤滑油や摩耗粉が漏洩することを回避する。本実施形態に係るスターリングエンジン100は、気体軸受GBによってピストンをシリンダ内に支持するが、増速装置20を上述した構成とすることにより、潤滑油や摩耗粉が気体軸受GBへ付着して気体軸受GBの機能が低下するおそれを低減できる。これによって、スターリングエンジン100の運転中においては、気体軸受GBの機能を発揮させて、ピストンとシリンダとの間に発生する摺動抵抗を確実に低減させることができる。
図7は、本実施形態に係るスターリングエンジンが備える動力伝達機構の変形例を示す構成図である。本変形例に係る動力伝達機構1bは、図4に示す動力伝達機構1と略同様の構成であるが、磁気カップリング10bの隔壁内空間I_mcとクランクケース114Aの内部とを連通させる際に、隔壁13bに設けた連通孔17bとクランクケース114Aに設けた連通孔114Ahとを、連通通路18で接続した点が異なる。
本変形例に係る動力伝達機構1bでは、図4に示す動力伝達機構1と異なり、増速装置20bをクランクケース114Aの外部に配置している。これによって、クランクケース114Aの内部に増速装置20bを配置できない場合であっても、クランク軸110の回転数を増速して磁気カップリング10bへ入力することができる。増速装置20bをクランクケース114Aの外部に配置するため、磁気カップリング10bは、増速装置20bの磁気カップリング駆動軸14側に取り付けられる。
磁気カップリング10bの隔壁13bは、磁気カップリングカバー10Cbとともにボルト3b及びナット4bによって、増速装置筐体20Cbに取り付けられる。また、増速装置20のフレーム20Fbは、ボルト3とナット4とで、クランクケース114Aのクランク軸110の部分に設けられる開口部114AHに取り付けられる。このように、磁気カップリング10bは、増速装置20bとともにクランクケース114Aの外部に配置される。このため、連通通路18によって、隔壁13bに設けた連通孔17bとクランクケース114Aに設けた連通孔114Ahと接続することにより、磁気カップリング10bの隔壁内空間I_mcにおける圧力P_mcとクランクケース114Aの内部における圧力Pcとを略等しくする。
本実施形態では、密閉空間であるクランクケース114Aの内部から、クランク軸110の動力を取り出すにあたり、磁気カップリング10を用いて密閉性を確保するとともに、摺動抵抗を低減する。また、スターリングエンジン100の発生する動力は、クランク軸110の回転数を増速してトルクを低下させて、クランク軸110から磁気カップリング10へ伝達される。磁気カップリングは、磁力を用いて動力を伝達するため、脱調のおそれがあるが、本実施形態に係る動力伝達機構1では、上記構成によって磁気カップリング10で伝達するトルクを低下させることができるので、脱調のおそれを抑制して、密閉空間であるクランクケース114Aの内部から確実に動力を取り出すことができる。
特に、スターリングエンジン100は、ピストン機関であり、クランク軸110のトルク変動が大きいため、脱調のおそれも高くなる。しかし、本実施形態に係る動力伝達機構1によってトルクを低下して磁気カップリング10へ伝達するので、脱調のおそれを低減して、磁気カップリング10を介して確実に動力をクランクケース114Aの外部へ取り出すことができる。
図8は、本実施形態に係るスターリングエンジンを車両に搭載した状態を示す説明図である。図9は、本実施形態に係るスターリングエンジンを用いて車両に搭載される内燃機関の排ガスから排熱回収を行う場合の構成を示す概念図である。図8に示すように、この実施例に係るスターリングエンジン100は、例えば、車両200に搭載される。そして、図9に示すように、車両200の動力発生源として用いられるガソリンエンジンのような内燃機関220の排ガスExから排熱を回収する。すなわち、スターリングエンジン100は、例えばガソリンエンジンのような内燃機関220の排ガスExを熱源として駆動される。
図9に示すように、スターリングエンジン100のヒータ105は、車両200に搭載される内燃機関220の排気管113の内部に配置され、排ガスExから回収した熱エネルギーにより作動流体が加熱されて、スターリングエンジン100が動力を発生する。なお、この実施例において、スターリングエンジン100は、内燃機関220の排ガスExを熱源として動力を発生し、磁気カップリング従動軸2を介して発電機225を駆動している。
図8に示すように、本実施形態に係るスターリングエンジン100が車両200に搭載される場合には、例えば、車両200の床下に搭載される。そして、車両200の床下に配された排気管113に隣接するスペースに横置きされる。すなわち、車両の床面200upに対して、図1に示す高温側シリンダ101及び低温側シリンダ102のそれぞれの軸線方向が概ね平行になるように配置され、図1に示す高温側ピストン103及び低温側ピストン104は、水平方向に往復運動する(図8の矢印C方向)。
本実施形態に係るスターリングエンジン100は、車両200に搭載されて、車両200の動力発生源である内燃機関220の排熱回収に用いられる。このため、スターリングエンジン100は、車両200の走行中において、路面GLからの振動の影響を受け、磁気カップリング10に脱調が発生するおそれがある。本実施形態に係るスターリングエンジン100が備える動力伝達機構1は、クランク軸110の回転数を高くすることにより磁気カップリング10の伝達トルクを抑制する。これによって、振動の影響で磁気カップリング10に脱調が発生するおそれを低減できるので、磁気カップリング10を用いて確実に動力を伝達することができる。
以上、本実施形態では、動力発生手段の密閉空間に配置される出力軸から、磁気カップリングを介して密閉空間の外部へ動力を取り出す。これによって、密閉空間の外部へ動力を取り出す際の摩擦損失を低減することができ、商品性を向上させることができる。特に、スターリングエンジンや、スターリングエンジンによる排熱回収においては、得られる動力の低下を抑制するために摩擦損失を低減することが重要であるので、本実施形態の構成は有効である。
以上のように、本発明に係る動力伝達機構及び排熱回収装置は、密閉空間内に配置された出力軸から動力を取り出すことに有用であり、特に、摩擦損失を抑制することに適している。
本実施形態に係る動力発生手段及び排熱回収装置であるスターリングエンジンを示す断面図である。 本実施形態に係る動力発生手段及び排熱回収装置であるスターリングエンジンが備える空気軸受の構成例を示す断面図である。 ピストンの支持に用いる近似直線機構の例を示す説明図である。 本実施形態に係るスターリングエンジンが備える動力伝達機構の構成図である。 図4のA−A矢視図であり、本実施形態に係る動力伝達機構が備える磁気カップリングの構成図である。 本実施形態に係る動力伝達機構に適用可能な磁気カップリング変形例を示す構成図である。 本実施形態に係る動力伝達機構に適用可能な磁気カップリング変形例を示す構成図である。 本実施形態に係る動力伝達機構に適用可能な磁気カップリング変形例を示す構成図である。 本実施形態に係るスターリングエンジンが備える動力伝達機構の変形例を示す構成図である。 本実施形態に係るスターリングエンジンを車両に搭載した状態を示す説明図である。 本実施形態に係るスターリングエンジンを用いて車両に搭載される内燃機関の排ガスから排熱回収を行う場合の構成を示す概念図である。
符号の説明
1、1b 動力伝達機構
2 従動軸(磁気カップリング従動軸)
10、10a、10b 磁気カップリング
10C、10cb 磁気カップリングカバー
11、11a 第1磁石
11C 駆動側キャリア
12、12a、12b 第2磁石
12C 従動側キャリア
13、13b 隔壁
14 (駆動軸)磁気カップリング駆動軸
15 磁気カップリング側オイルシール
16 第1サンギヤ軸受
17 連通通路
17b 連通孔
18 連通通路
19 第2サンギヤ軸受
20C、20Cb 増速装置筐体
20、20b 増速装置
20F、20Fb フレーム
21 遊星歯車装置
21P ピニオンギヤ
21R リングギヤ
21S サンギヤ
24 クランクケース側オイルシール
25 ベローズ
26 連通孔
100 スターリングエンジン
100C 筐体
108 熱交換器
110 クランク軸
119 近似直線機構
114A クランクケース
114AH 開口部
114Ah 連通孔
115 加圧用ポンプ
117 気体軸受用ポンプ
118 気体供給管
200 車両
220 内燃機関

Claims (10)

  1. 動力発生手段の密閉空間内に配置される出力軸から動力を取り出す動力伝達機構であり、
    前記出力軸からの動力が伝達される駆動軸と、
    前記駆動軸に取り付けられて、前記駆動軸とともに回転する第1磁石と、
    前記駆動軸と同心上に配置される従動軸に取り付けられて、前記密閉空間の外部かつ前記第1磁石と向かい合って配置される第2磁石と、
    前記第1磁石と前記第2磁石との間に配置されて、前記駆動軸側と前記従動軸側とを区画する隔壁と、
    を含んで構成されることを特徴とする動力伝達機構。
  2. 前記密閉空間は外燃機関の内部空間であり、
    前記出力軸は、前記外燃機関の内部に配置されることを特徴とする請求項1に記載の動力伝達機構。
  3. 前記外燃機関はスターリングエンジンであることを特徴とする請求項2に記載の動力伝達機構。
  4. 前記出力軸と前記駆動軸との間には、前記出力軸のトルクを変化させて前記駆動軸へ伝達する変換手段が設けられることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の動力伝達機構。
  5. 前記変換手段は、前記出力軸のトルクを低下させて前記駆動軸へ伝達することを特徴とする請求項4に記載の動力伝達機構。
  6. 前記変換手段は、増速装置であり、前記出力軸の回転数を増加させることによって、前記出力軸のトルクを低下させて前記駆動軸へ伝達することを特徴とする請求項5に記載の動力伝達機構。
  7. 前記隔壁は、非導電性の材料で構成されることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の動力伝達機構。
  8. 前記変換手段を構成する要素のうち潤滑を要する要素を、前記動力発生手段の密閉空間に対して密閉する潤滑対象配置空間と、
    前記密閉空間の内部における圧力と、前記潤滑対象配置空間における圧力との圧力差を吸収する圧力差吸収機構と、
    を備えることを特徴とする請求項4〜7のいずれか1項に記載の動力伝達機構。
  9. 前記密閉空間と、前記隔壁で囲まれる空間とを連通する連通通路を備えることを特徴とする請求項4〜8のいずれか1項に記載の動力伝達機構。
  10. 熱機関から排出される排熱の熱エネルギーを運動エネルギーに変換し、回転運動として出力軸から出力する動力発生手段と、
    前記動力発生手段の出力軸から動力を取り出す請求項1〜9のいずれか1項に記載の動力伝達機構と、
    を含むことを特徴とする排熱回収装置。
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