JP6068240B2 - スターリングエンジン発電機 - Google Patents

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本発明は、主に太陽熱発電機として使用することを目的とした、スターリングエンジン発電機に関するものである。
スターリングエンジンは多種類の熱源が利用できる外燃機関として、技術開発が積み重ねられ非特許文献1に示されるように、複動4気筒回転斜板スターリングエンジンは、すでに内燃機関に匹敵する高い熱効率を出しており、太陽熱集光器に搭載するエンジン発電機への活用が期待されている。
従来、太陽を追尾する反射鏡を使った集光器に複動4気筒回転斜板スターリングエンジンと誘導発電機をカップリング結合したエンジン発電機を搭載した熱発電システムが提案されている(特許文献3の段落0030、図3等参照)。
しかし、特許文献3記載の熱発電システムでは、エンジン発電機の重量が重く、大きさも大きくなりすぎる欠点があり、また、太陽熱の変化に対応して作動ガス圧力を制御してエンジンへの熱入力を変えるとき、気筒間の圧力バランスを崩して、エンジン振動、作動ガス漏れなどの問題が発生する。
このような問題の解決を目的とし、エンジン発電機の小型、軽量化を図るため、エンジン出力軸に発電機の回転子コイルを設置する構造が提案されている(特許文献1の段落0020等参照)。
しかし、特許文献1記載の構造では、発電機の巻き線式の回転子は慣性質量が大きく、エンジン回転数を迅速に変化させれないので、太陽熱の変化に対応して作動ガス圧力を制御する必要があり、4気筒間の圧力バランスが崩れロッドシールからの油上がり、ガス漏れ、振動を起こして、エンジンを破損させる問題を解決できない。また、巻き線式の回転子が重いため5個又は4個以上のラジアルベアリングを使うが(段落0020、段落0023等参照)、精度良く同軸度を出すのは困難で機械損失が増加する欠陥も生じる。
また、斜板の角度を変える機構を具備し、ロッドシールを無くして駆動部ケースを気密化した複動4気筒回転斜版型スターリングエンジンの出力軸に、発電機の回転子コイルをスプライン結合させ、4箇所にラジアルベアリングを配置し(Fig.1、Fig.2等参照)小型、軽量化を図った構造が提案されている(特許文献2参照)。
しかし、特許文献2記載の構造も、巻き線式の回転子コイルは慣性質量が大きく、太陽熱の入力変化に応じ迅速にエンジン回転数を制御することはできないので、斜板角度のストローク制御を行う機構を持たしているが、この機構は内部モータや、複雑なギアなどの余分な部品が必要になり、且つ、角度を変えるための動力損失を生じて総合的な発電効率が下がり、また、駆動部ケース内が高圧になりケースの肉厚が増して、エンジンは重くなる問題を生じる。
特開2007−113468号公報 米国特許第4885980号明細書 特開平9−280664号公報
エンジンの辞典 朝倉書店出版724〜731頁、1994年発行
スターリングエンジン発電機において、特に太陽熱を利用する場合は、発電機の回転子の慣性質量が大きいと、太陽熱の変化に対応して迅速にスターリングエンジン発電機の回転数を変化させることが出来ないという支障が生じる。
そのため、スターリングエンジンの出力トルクを変える手段として、圧力制御機構やストローク制御機構が必要になり、その結果、エンジン発電機ユニットの重量が重く、効率が低く、信頼性が低くなるという問題が生じる。
本発明は、上記従来の問題を解決することを目的とし、太陽の入射熱が変化した場合でも、作動ガスの圧力、ピストンのストロークを変えるような複雑な構成を採用することなく、スターリングエンジン発電機の回転子を軽量化して慣性質量を極めて小さくする事で、迅速にエンジン発電機の回転数を変えることで発電量の調整を可能とするスターリンエンジン発電機を実現させることを課題とする。
本発明は上記課題を解決するために、発電機部とエンジン部を有し、エンジン部に設けられた複数のピストンシリンダーの各々の中にはピストンリングを持つ作動ピストンが配備され、それぞれのピストンシリンダーを高温空間側と低温空間に分離し、各々の高温空間は、高温熱交換器、再生熱交換器及び低温熱交換器を備えて隣接する別のシリンダーの低温空間と連結しており、各々の作動ピストンはロッドを介してガイドピストンに連結され、各々のロッドには軸シール機構を持ち、ガイドピストンの往復動運動をエンジンの出力軸の回転に変換する出力取り出し機構を備えたスターリングエンジン発電機において、エンジンの出力軸上に、比重の軽い非鉄金属又は高分子材料で作られた回転子コアを取り付け、該回転子コアの外周には複数の瓦状の永久磁石片を接着して発電機の回転子を構成し、エンジンの出力軸の先端にはレゾルバーの回転部を備え、回転子の外側に3相巻き線のステータを備えて交流電流を発生させるようにしたことを特徴とするスターリングエンジン発電機を提供する。
複数の瓦状の永久磁石片は、それぞれN極方向が回転子コア中心と永久磁石片の中心を結ぶ線に対して、−60度、0度、+60度、−120度、180度、+120度となるようにして1組の磁極対を形成させ、同様の並びで複数のn組(但し、nは5、8又は11)の磁極対を形成するように6×n個の永久磁石片を回転子コアの周りに配置するような構成とすることが好ましい。
回転子コアと瓦状の永久磁石片の間に、凸部のあるリング上の積層鋼板を配置して磁場回路の形成をより良くすることができる。
回転子コアの出力軸側に、剛性の高い材料のスリーブを圧入して、該スリーブにキー溝を付け、両端は軸とナットの座面を付けて、エンジンの軸に取り付けるようにした構成とすることが好ましい。
回転子コアの一端側に回転子蓋を配置し、回転子コアの外周側に接着した永久磁石片を、カーボン繊維の回転子外筒と回転子蓋で押さえて飛散しないようにした構成とすることが好ましい。
回転子コアのエンジン部側に凹部を形成し、該回転子コアの凹部内に、出力軸を回転可能に支持する軸受及び該軸受を装着するスターリングエンジンの駆動部ブロックのボス部が入り込む構成とすることで、軸受の軸方向の長さをより長くすることを可能とし、回転子及び出力軸の安定な回転を可能とする構成とすることが好ましい。
ボス部及びガイドピストンを案内するガイドピストンシリンダーの駆動部ブロックに、Oリング及びオイルシールを装着した隔壁板を取り付け、駆動部ブロックに潤滑油の油排出路を設け、発電機部内に油が入らない構造にすることが好ましい。
前記複数のn組(但し、nは5、8又は11)の磁極対を形成する複数の瓦状の永久磁石片に対して、前記のスターリングエンジン発電機のステータのコアの歯数をn×2+2個にして、3本の銅線は、それぞれ中心から歯に向かって右巻き、左巻きの配線を行い、片方を3本結線して、片方を出力取り出し線とする構成とすることが好ましい。
回転斜板の両端のラジアル軸受2箇所と、スラスト軸受2箇所とにおいて、出力軸を保持し、出力軸から潤滑油を強制潤滑する構成とすることが好ましい。
本発明に係るスターリングエンジン発電機は、太陽熱の変化に応じて迅速にエンジン回転数制御が行えるために、作動ガスの圧力制御やストローク制御なしで、加熱器を最適温度に維持する運転が可能となり、太陽熱集光器への搭載に適した、軽量、小型、低振動で信頼性が高く、発電効率を高く維持した運転が行えるという利点がある。
本発明に係るスターリングエンジン発電機の実施例の全体構成を示す断面図である。 上記実施例の発電機部の構成部品を示す斜視図である。 上記実施例のスターリングエンジン発電機の回転子の構成を示す断面図である。 上記実施例の回転子の永久磁石片の磁場の配向(着磁方向)を示した説明図である。 上記実施例の回転子とステータ積層鋼板を示す断面図である。 上記実施例の発電機部のステータにおける、巻き線の構成例を示す模式図である。 本発明に係るスターリングエンジン発電機の変形例を説明する部分断面図である。 図1のスターリングエンジン作動部の構成を説明する模式図である。 スターリングエンジン発電機を、太陽熱集光器に搭載する位置関係を示した説明図であり、(a)はミラーの反射焦点に高温熱交換器を配置した構成を示し、(b)はミラーのレンズ焦点に高温熱交換器を配置した構成を示す図である。
本発明に係るスターリングエンジン発電機を実施するための形態を実施例に基づき図面を参照して、以下説明する。
(実施例)
図1は、本発明に係るスターリングエンジン発電機の実施例の概略全体断面図である。実施例のスターリングエンジン発電機1は、エンジン部と発電機部を備えている。発電機部は、スターリングエンジンの作動部ブロック2、下方の駆動部ブロック3及び上方の駆動部ブロック4を有している。そして、発電機部は、発電機ハウジング5及び蓋6を備えている。
スターリングエンジンの作動部ブロック2、下方の駆動部ブロック3、上方の駆動部ブロック4は、発電機ハウジング5及び蓋6は、下から順番に積み重ねてボルトで締結されて一体になるように構成されている。
作動部ブロック2の下側には、高温熱交換器ハウジング41が固定ボルト42で固定されて取り付けられている。スターリングエンジン発電機1は、エンジンの出力軸7を備え、この出力軸7には、回転子8が回り止めキーと固定ナット14によって取り付けられている。
具体的には、回転子8の回転子コア9の出力軸7側に、剛性の高い材料のスリーブ8’を圧入して、該スリーブ8’にキー溝を付け、出力軸に段差の座面を作り、出力軸7に螺着した固定ナット14で端部から締め付けて出力軸7に着脱できるよう取りけるようにした。
回転子8の出力軸7への取付け部は、トルクを伝達する部分であるので強度が要求される。本発明では、回転子コア9の出力軸7側に剛性の高い材料のスリーブ8’を圧入したので、回転子コア9は軽量材料で形成しても、上記強度上の要求は充たされる。
回転子8は、後で詳記するが、回転子スリーブ8’に軽量非鉄金属又は高分子樹脂材料の回転子コア9を接合し、回転子コア9の外周に、周り止め凸部のあるリング状の積層鋼板10を介して瓦状の永久磁石片11を接着して、さらに永久磁石片11が飛散しないように、カーボンファイバーの回転子外筒12で締め付けて構成されている。
出力軸7の先端には、レゾルバー17の回転部17aが取り付けられ、レゾルバー17の固定部17bからの信号線18と発電機ハウジング5に固定された発電機のステータ15からの3相の動力線16を持つ構造となっている。
また、出力軸7には回転斜板28が固定されている。それぞれ2個の半球状のシュー27と1個のガイドピストン29、ピストンロッド31、作動ピストン36で構成された4組のピストン装置は、回転斜板28を挟むように組み付けられている。これによって、ガイドピストン29の往復運動を出力軸7の回転に変換する出力取り出し機構を構成している。
回転斜板28及びガイドピストン29の摺動部に油を供給する油の循環回路が、次のように形成されている。出力軸7の潤滑油供給孔23から噴出した潤滑油は、シュー27と回転斜板28の滑動面や、ガイドピストン29とガイドピストンシリンダーとして機能する駆動部ブロック3、4の摺動面に供給された後、流れ落ちて油排出口25から駆動部の外に出て、フィルター(図示せず)を通り、再び、油供給口26から油供給ポンプ24に供給されて、上記循環が行われる。
また、ピストンロッド31に対して、ロッドシール32、オイルスクレーパシール33及びガスシール34が設けられ軸シール機構を構成している。このような構成の軸シール機構によって、ピストンシリンダー41a内部の高圧の作動ガスが駆動部ブロック3、4の内部に漏れない機構を構成している。この機構により、駆動部ブロック3、4及び発電機ハウジング5の内部の圧力は大気圧となる構造になっている。
スターリングエンジンの作動部ブロック2及び高温熱交換器ハウジング41には、4つのピストンシリンダー41aが同一円周上を90度等分に形成されおり、各々のピストンシリンダー41aには、ピストンリング35を装着した作動ピストン36が往復動可能に設けられている。
作動ピストン36は、図8に示すように、作動空間を構成する低温空間38’と高温空間40’に分離して、1つの作動ピストン36に対する低温空間38’から、低温通路37を介して、低温熱交換器(冷却器)38、再生熱交換器39、高温熱交換器(加熱器)40及び隣接する作動ピストン36に対する高温空間40’へと、順次連通している。
4個の作動ピストン36の往復動により、例えば高圧ヘリウムガスを作動空間に封入したとき、膨張、等容冷却、圧縮、等容加熱の熱動力サイクル(スターリングサイクル)を形成して、高温熱交換器(加熱器)40からの吸熱エネルギーと低温熱交換器(冷却器)38からの放熱エネルギーの差分を仕事に変換させることが出来るように、4つの作動空間が上記熱交換器38、39、40により組まれている。
そして、本発明の駆動部ブロック3、4及び発電機ハウジング5には、出力軸7が、2つのラジアル軸受19、22及び2つのスラスト軸受20、21により支持されるようにして回転可能に設けられている。
ラジアル軸受19は、駆動部ブロック4のボス部4bに装着されている。このボス部4bは、回転子コア9の凹部8g内に入り込むように設けられている。ラジアル軸受19は、回転子8の重心と回転斜板28の重心の中間点の位置に設けられ、且つ、ラジアル軸受22の2倍の長さに形成されている。
以上のようにラジアル軸受19、22及びスラスト軸受20、21を設けることで、回転子8の振れを防ぎ、スターリングエンジン発電機1が垂直位置から水平方向に傾いても、回転子8と回転斜板28の重量及びピストン荷重は、ラジアル軸受19、22及びスラスト軸受20、21によって、4箇所で分散して支持され、安定した軸の回転運動を行うことが可能となる。
そして、ラジアル軸受19、22及びスラスト軸受20、21には、油供給ポンプ24で昇圧された潤滑油が出力軸7の潤滑油供給孔23から供給される構造になっている。
図2は本発明の発電機部の構造を示した立体図である。
本発明に係るスターリングエンジン発電機の回転子8の構成は、次のとおりである。回転子8の回転子コア9は、軽量非鉄金属(例えば、アルミ)又は高分子樹脂材料(例えば、テフロン(登録商標))で作られている。
回転子コア9の外周には、周り止め凸部をもつリング状の珪素鋼板等の鋼板の積層板(本明細書では「積層鋼板」という)10が嵌め込まれ、積層鋼板10の外周には、複数の瓦状の永久磁石片11が接着され、さらに、その外側には、カーボンファイバーの回転子外筒12で覆われている。
リング状の積層鋼板10が回転子コア9の外周に嵌め込まれているので、磁場回路はより効果的に形成される。そして、リング状の回転子蓋13がボルト59で回転子コア9に取り付けられており、この回転子蓋13とカーボン繊維の回転子外筒12とによって、回転子コア9の外周側に接着した永久磁石片11を押さえて保持するので、遠心力によって、永久磁石片11が外方に飛散することを防ぐ構造となっている。
図3は、本発明の回転子8における、回転中心に垂直な断面図であり、図4は、6種類の永久磁石片11の着磁方向を示す模式図である。
本発明の回転子8に使う永久磁石片11は、着磁方向の異なる6種類の永久磁石片、例えば、図3及び図4に示すように、6つの永久磁石片50、51、52、53、54、55が使用される。
6つの永久磁石片50、51、52、53、54、55は、ロータ中心101と永久磁石片それぞれの円弧の中心を結ぶ線102に対して、N極方向の傾きが60度、0度、−60度、−120度、180度、−120度になるように、円周上に隙間なく8組(合計48個)並べられ、8組の磁極対を作れるような構成とした。
6つの永久磁石片50、51、52、53、54、55の組は、上記のとおり8組(合計48個)以外に、5組(合計10個)であって5組の磁極対を作れるような構成としてもよいし、或いは11組(合計66個)であって11組の磁極対を作れるような構成としてもよい。
図5に示すように、回転子8は、積層鋼板56と巻き線16から成るステータ15内に回転可能に配置されている。ステータ15は、その内周側に、ステータの歯57と巻き線空間58が円周方向に向けて交互に配列するように形成されている。
例えば、6つの永久磁石片50、51、52、53、54、55の組が上記のとおり8組(合計48個)の場合は、18個の歯57と巻き線空間58が円周方向に向けて交互に配列するように形成されている。また、6つの永久磁石片50、51、52、53、54、55の組が5組又は11組(合計30個又66個)の場合は、歯57と巻き線空間58は12個又は24個である。
要するに、6つの永久磁石片から成る組がn組(但し、nは8、5又は11)でn組の磁極対を作れるような構成に対して、6×n+2個の歯57と巻き線空間58が円周方向に向けて交互に配列するように形成されている。
図6は、本発明のステータ15における、巻き線16の構成例を示す模式図である。上記のとおり回転子8における6つの永久磁石片50、51、52、53、54、55の組が8組(合計48個)に対して、ステータ15は、上記18箇所の巻き線空間58と歯57があるステータの積層コア56に、巻き線16を構成する3本の銅線16a、16b、16cを、図6に示すように、隣接する3個の歯57に対し、右巻き、左巻き、右巻きに巻き、一方の端を出力線60として取り出し、他方は結線した3相交流の同期発電機に使われるY結線とした。
図7は、本発明に係るスターリングエンジン発電機の実施例の変形例を示す図である。この変形例スターリングエンジン発電機1’は、上記実施例のスターリングエンジン発電機1と概略同じであるので、相違する構成についてのみ説明する。
この変形例のスターリングエンジン発電機は、上記実施例とは上下逆にし、発電機ハウジング5を下方に設けている。そして、駆動部ブロック4の下側に隔壁板71が設けられており、発電機ハウジング5と隔てられている。
隔壁板71は、平面視で円形をしており、外周囲には上方に起立するリング部73が設けられており、中央部には中心穴74を有するボス部72が下方に突出するように設けられている。リング部73からボス部72にかけて、下方に傾斜面が形成されている。
リング部73には、その外周にOリング76を装着し、駆動部ブロック4のリング部70とOリング76を介して嵌合しており、ボス部72の中心穴74には回転軸用のオイルシール77が装着されおり、軸潤滑油は発電機ハウジング5には漏れる事はない。
駆動ブロック4には、潤滑油の油排出路78及び油排出口79が形成されている。隔壁板上に貯まった潤滑油75は、油排出路78及び油排出口79から、外部のオイルポンプ(図示せず)で吸引されるよう構成されている。
この変形例は、油供給ポンプ24に代えスペーサ83が取り付けられており。潤滑油は外部のオイルポンプ(図示せず)で昇圧して油供給孔81とスペーサ83の油供給口82を介し、ラジアル軸受19、22及びスラスト軸受20、21、回転斜板28に供給され、重力により隔壁板71上の油溜り75に流れ落ち、潤滑油の循環が行われる。なお、3bは駆動部ブロック3のボス部であり、その内側にはラジアル軸受22が設けられている。
図9は、太陽熱を利用して運転する場合の集光手段に対する本発明に係るスターリングエンジン発電機の配置を示す図である。図9(a)は、上記実施例のスターリングエンジン発電機1を太陽熱を利用して運転する場合であり、集光手段としてミラー90を使用し、太陽光線92をミラー90で集光し、その反射光を高温熱交換器40に照射するような構成とした。
図9(b)は、上記実施例の変形例のスターリングエンジン発電機1’を太陽熱を利用して運転する場合であり、集光手段としてレンズ91を使用し、太陽光線92をレンズ71で集光し、高温熱交換器40に照射するような構成とした。
(作用)
次に、以上の構成から成る実施例のスターリングエンジン発電機の作用を説明する。
スターリングエンジンの作動空間には作動ガスとして、高圧の作動ガス、例えば6MPaのヘリウムが、ピストンロッド31に対して設けられた軸シール32で封止され封入されている。作動ガスは、スターリングエンジンが運転状態でない時は、流動することなく静止状態にある。
始動に際して、インバータ(図示していない)から交流電流が3本の銅線16a、16b、16cに流されるとステータ15に磁場が形成され、回転子コア9に接着した永久磁石片11が発生する磁場に働き、回転トルクを発生する。
このとき、回転子8の角度をレゾルバー17の信号として出すことが出来、インバータはこの回転信号を使って、投入する交流電流の位相角を制御して一定の電流値で最大の回転トルクを発生させ、出力軸7を回転させる。
次に、出力軸7の回転が始まると、油供給ポンプ24が回り、ラジアル軸受19、22及びスラスト軸受20、21に潤滑油を供給して、機械損失の少ない状態で回転斜板28が回転し、ガイドピストン29と作動ピストン36の往復動を開始する。
そして、作動ピストン36の往復動が始まると、作動ガスは、膨張、等容冷却、圧縮、等容加熱の熱サイクル(スターリングサイクル)を繰り返し、高温熱交換器(加熱器)40から熱を吸熱し、低温熱交換器(冷却器)38から圧縮熱を放熱して、正の図示仕事を出すと、作動ピストン36は回転斜板28を介して出力軸7を回転させる力(モータ駆動時と同一方向)が働き、発電機の巻き線16内を流れる電流方向が逆転して発電状態となる。
本発明に係るスターリングエンジン発電機の第1の特徴は、回転子コア9の外周に配置する永久磁石を、着磁方向の異なる6種類の永久磁石片11から成る組を8組使うことで、ラジアル着磁の磁石では構成できなかった背面の積層鋼板を少なくすることができ、しかも回転子8の大部分を比重の軽い非鉄金属や高分子材料の回転子コア9から成る構成とすることで、重量を軽減し、慣性質量を極めて小さくした点である。
このように回転子8を軽量化し慣性質量を極めて小さくしたので、回転による慣性力を減じて迅速に出力軸7の回転数を変えることが可能になり、加えて、発電した3相交流の電流は、整流器(図示せず)で直流にし、インバータで商用周波数の交流にして、電力系統に戻したり、電源として活用すれば、太陽の入射熱が変化した場合でも、作動ガスの圧力、ストロークを変えることなく、エンジン回転数を変化させて発電量を調整することができる、というきわめて顕著な効果が生じる。
本発明に係るスターリングエンジン発電機の第2の特徴は、回転子コア9の凹部8g内に、出力軸7を回転可能に支持するラジアル軸受19を装着するスターリングエンジンの駆動部ブロック4のボス部4aが入り込む構成としたことである。
このような構成を採用することで、ラジアル軸受19の軸方向の長さをより長くすることを可能とし、回転子8及び出力軸7の安定な回転を可能とする。
即ち、このような構成を採用すると、回転子コア9の凹部8gを利用して、駆動部ハウジングに装着したラジアル軸受19が、回転斜板28と回転子コア9の重心の中心点にくるために、回転子8、回転斜板28及び出力軸7等を含む回転部分の安定した回転が可能になり、迅速に回転数を変化させても振動を生じない顕著な効果が生じる。
以上、本発明に係るスターリングエンジン発電機を実施するための形態を実施例に基づいて説明したが、本発明はこのような実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された技術的事項の範囲内でいろいろな実施例があることは言うまでもない。
本発明に係るスターリングエンジン発電機は上記のような構成であるから、入射熱が変化し易い太陽熱を利用したスターリングエンジン発電機への適用は最適であるが、それ以外の熱源(例えば、化石燃料、木質系燃料、地熱等)を利用したスターリングエンジン発電機にも適用できる。
1、1’ スターリングエンジン発電機
2 作動部ブロック
3、4 駆動部ブロック
3b 駆動部ブロック3のボス部
4b 駆動部ブロック4のボス部
5 発電機ハウジング
6 蓋
7 エンジンの出力軸
8 回転子
8’ スリーブ
8g 回転子コアの凹部
9 回転子コア
10 積層鋼板
11 永久磁石片
12 回転子外筒
13 回転子蓋
14 回転子の固定ナット
15 ステータ
16 発電機の巻き線
16a、16b、16c 発電機の巻き線の3本の銅線
17 レゾルバー
17a レゾルバーの回転部
17b レゾルバーの固定部
18 レゾルバーの信号線
19、22 ラジアル軸受
20、21 スラスト軸受
23 潤滑油供給孔
24 油供給ポンプ
25 油排出口
26 油供給口
27 シュー
28 回転斜板
29 ガイドピストン
31 ピストンロッド
32 軸シール
33 オイルスクレーパ
34 ガスシール
35 ピストンリング
36 作動ピストン
37 低温通路
38 低温熱交換器
38’ 低温空間
39 再生熱交換器
40 高温熱交換器
40’ 高温空間
41 高温熱交換器ハウジング
41a ピストンシリンダー
42 固定ボルト
50、51、52、53、54、55 永久磁石片
56 ステータの積層コア
57 ステータの歯
58 ステータ巻き線空間
59 回転子蓋固定用のボルト
60 発電機の出力線
70 駆動ブロック4のリング部
71 隔壁板
72 隔壁板のボス部
73 隔壁板のリング部
74 ボス部の中心穴
75 隔壁版の上部に形成された油溜り
76 Oリング
76’ Oリング
77 回転軸のオイルシール
78 油排出路
79 油排出口
81 油供給孔
82 油供給口
83 スペーサ
90 ミラー
91 レンズ
92 太陽光線
101 回転子の回転中心
102 回転子の中心と永久磁石片の円中心を結ぶ線

Claims (8)

  1. 発電機部とエンジン部を有し、エンジン部に設けられた4個のピストンシリンダーの各々の中にはピストンリングを持つ作動ピストンが配備され、それぞれのピストンシリンダーを高温空間側と低温空間に分離し、各々の高温空間は、高温熱交換器、再生熱交換器及び低温熱交換器を備えて隣接する別のシリンダーの低温空間と連結しており、各々の作動ピストンはロッドを介してガイドピストンに連結され、各々のロッドには軸シール機構を持ち、ガイドピストンの往復動運動をエンジンの出力軸の回転に変換する出力取り出し機構を備えたスターリングエンジン発電機において、
    エンジンの出力軸上に、比重の軽い非鉄金属又は高分子材料で作られた回転子コアを取り付け、該回転子コアの外周には複数の瓦状の永久磁石片を接着して発電機の回転子を構成し、エンジンの出力軸の先端にはレゾルバーの回転部を備え、回転子の外側に3相巻き線のステータを備えて交流電流を発生させるようにしたことを特徴とするスターリングエンジン発電機。
  2. 複数の瓦状の永久磁石片は、それぞれN極方向が回転子コア中心と永久磁石片の中心を結ぶ線に対して、−60度、0度、+60度、−120度、180度、+120度となるようにして1組の磁極対を形成させ、同様の並びで複数のn組(但し、nは5、8又は11)の磁極対を形成するように6×n個の永久磁石片を回転子コアの周りに配置したことを特徴とする請求項1に記載のスターリングエンジン発電機。
  3. 回転子コアと瓦状の永久磁石片の間に、リング状の積層鋼板を配置して磁場回路の形成をより良くしたことを特徴とする請求項1又は2に記載のスターリングエンジン発電機。
  4. 回転子コアの出力軸側に、剛性の高い材料のスリーブを圧入して、該スリーブにキー溝を付け、出力軸に段差の座面を作り、キーとナットにより回転子をエンジンの出力軸に着脱できるように取り付けたことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のスターリングエンジン発電機。
  5. 回転子コアの一端側に回転子蓋を配置し、回転子コアの外周側に接着した永久磁石片を、カーボン繊維の回転子外筒と回転子蓋で押さえて飛散しないようにしたことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のスターリングエンジン発電機。
  6. 回転子コアのエンジン部側に凹部を形成し、該回転子コアの凹部内に、出力軸を回転可能に支持する軸受及び該軸受を装着するスターリングエンジンの駆動部ブロックのボス部が入り込む構成とすることで、軸受の軸方向の長さをより長くすることを可能とし、回転子及び出力軸の安定な回転を可能とすることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載のスターリングエンジン発電機。
  7. ボス部及びガイドピストンを案内するガイドピストンシリンダーの駆動部ブロックに、Oリング及びオイルシールを装着した隔壁板を取り付け、駆動部ブロックに潤滑油の油排出路を設け、発電機部内に油が入らない構造にしたことを特徴とする請求項6に記載のスターリングエンジン発電機。
  8. 前記複数のn組(但し、nは5、8又は11)の磁極対を形成する複数の瓦状の永久磁石片に対して、前記のスターリングエンジン発電機のステータのコアの歯数をn×2+2個にして、3本の銅線は、それぞれ中心から歯に向かって右巻き、左巻きの配線を行い、片方を3本結線して、片方を出力取り出し線とすることを特徴とする請求項2〜7のいずれかに記載のスターリングエンジン発電機。
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