JP2001231201A - 永久磁石式回転電機 - Google Patents

永久磁石式回転電機

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JP2001231201A
JP2001231201A JP2000040857A JP2000040857A JP2001231201A JP 2001231201 A JP2001231201 A JP 2001231201A JP 2000040857 A JP2000040857 A JP 2000040857A JP 2000040857 A JP2000040857 A JP 2000040857A JP 2001231201 A JP2001231201 A JP 2001231201A
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Japan
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permanent magnet
electric machine
rotating electric
conductive
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JP2000040857A
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English (en)
Inventor
Takeharu Kubo
武春 久保
Hiromitsu Watanabe
広光 渡辺
Daiki Matsuhashi
大器 松橋
Masahiro Mishima
征博 三島
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Meidensha Corp
Meidensha Electric Manufacturing Co Ltd
Original Assignee
Meidensha Corp
Meidensha Electric Manufacturing Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 永久磁石式回転電機において変動トルク発生
のために生じる永久磁石の温度上昇を抑制すること。 【解決手段】 スペーサ8を、軸方向に分割した複数の
導電性ブロック8aと、各導電性ブロック8a、8a間
に介在させた絶縁部材8bで構成し、このスペーサ8と
永久磁石5、5との間に非導電性部材10を介在させ
る。これにより、絶縁部材8bが渦電流路を遮断し、ス
ペーサ位置における磁場変動とそれによる渦電流損が低
減してスペーサ8自体の温度上昇が低減し、よって、永
久磁石5、5の温度上昇が低減する。また、磁極とスペ
ーサ8間の非導電性部材10が異極間磁路の磁気短絡を
防止し、出力が増大する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は永久磁石式回転電機
の回転子構造に関し、特に、トルク変動制御が可能な永
久磁石式回転電機に適用して有用である。
【0002】
【従来の技術】図6に、2極PM(永久磁石)式回転電
機の従来の回転子構造を示す。図6に示す回転子は、回
転軸4の周囲に磁極として、2つの永久磁石5を異極を
なすように備える。各永久磁石5は渦電流損を低減する
ために周方向に4分割されている。また、異極をなす永
久磁石5間には、ギャップでの磁束密度分布が正弦波に
近くなるように極間が明けられている。この極間には、
トルクによる永久磁石5のずれを防止するために、回転
軸4に固定したスペーサ6を設けてある。各スペーサ6
は軸方向に1つの塊となっている。
【0003】スペーサ6としては、磁性を有するもの
(特開平10−191586号公報では積層鋼板)、あ
るいは、導電性を有するもの(特開平11−06967
6号公報)を用いて、異極間の磁束をなだらかに変化さ
せることにより、トルクリップルを防止する技術が知ら
れている。
【0004】また、スペーサ6そのものを樹脂等の非磁
性部材で構成する技術(特開平11−146585号公
報)も知られているが、この場合は、異極間の磁束をな
だらかな変化とすることはできない。
【0005】図7に、上記構造の回転子を備えた2極P
M(永久磁石)式回転電機の断面形状の半分(1極分)
を示す。図7において、1は固定子、2は固定子コイ
ル、3は回転子、4は回転軸、5は永久磁石、6はスペ
ーサ、7は固定子1と回転子3間のギャップをそれぞれ
示す。回転子3は図6に示した構造のものである。
【0006】ところで、図7に示すような永久磁石式回
転電機では、例えばエンジン爆発トルク変動のシミュレ
ーションを可能とするために、表1に示すような基本波
電流の振幅Im1を変調した電流Im1+Ih が、固定子コ
イル2に流されることがある。表1において、θは起磁
力相差角で、通常はπ/2である。
【0007】
【表1】
【0008】図8に、基本波周波数f1 を50Hz、加
振周波数fh を基本波周波数f1 の3倍の周波数150
Hzとした場合における、図7中のA点及びB点での半
径方向磁束密度変動の例(図8(a))と、トルク変動
の例(図8(b))と、Iu、Iv、Iw各コイル電流
の例(図8(c))をそれぞれ示す。A点はスペーサ6
の中央部表面の位置、B点は永久磁石5の中央部表面の
位置である。
【0009】図8(a)〜(c)から、基本波電流(f
1 )の振幅を加振周波数fh で変調した電流Iu,I
v,Iwを固定子コイル2に流すことにより、トルクT
が加振周波数fh で変動し、エンジン爆発トルク変動の
シミュレーションが可能であることが分かる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかし、トルクTを変
動させるために基本波電流の振幅を加振周波数fh で変
調すると、図8(c)より、図7のA点(スペーサ6の
位置)での半径方向磁束密度Brは、加振周波数fh
時間変動することが分かる。
【0011】このため、スペーサ6が導電性部材である
場合は、図6に矢印Cで示すようにスペーサ6に軸方向
(図7では、紙面に垂直)に渦電流が流れ、大きな損失
が発生して温度が上昇する。そして、このスペーサ6の
熱が永久磁石5の温度上昇を招く。この温度上昇によ
り、長期間には永久磁石5が消磁し、磁束密度が減少し
て所望のトルクが得られなくなるという問題がある。
【0012】そこで、本発明の課題は、変動(加振)ト
ルク発生のために従来必然的に生じている永久磁石の温
度上昇を抑制することが可能な永久磁石式回転電機を提
供することである。
【0013】
【課題を解決するための手段】請求項1に係る発明は、
スペーサ位置における磁場変動とそれによる渦電流損を
低減することにより永久磁石の温度上昇を抑制する永久
磁石式回転電機であり、回転子に永久磁石を磁極として
備え、異極をなす永久磁石間にスペーサを備える永久磁
石式回転電機において、前記スペーサが軸方向に分割し
た複数の導電性ブロックと、導電性ブロック間に介在さ
せた絶縁部材とを含むものであり、このスペーサと永久
磁石との間に非導電性部材もしくは断熱材を介在させた
ことを特徴とする。
【0014】請求項2に係る発明も、スペーサ位置にお
ける磁場変動とそれによる渦電流損を低減することによ
り永久磁石の温度上昇を抑制する永久磁石式回転電機で
あり、回転子に永久磁石を磁極として備え、異極をなす
永久磁石間にスペーサを備える永久磁石式回転電機にお
いて、前記スペーサが絶縁皮膜付き導電性板を軸方向に
積層したものであり、このスペーサと永久磁石との間に
非導電性部材もしくは断熱材を介在させたことを特徴と
する。
【0015】請求項3に係る発明は、スペーサ位置にお
ける磁場変動とそれによる渦電流損があっても、永久磁
石の温度上昇を抑制することが可能な永久磁石式回転電
機であり、回転子に永久磁石を磁極として備え、異極を
なす永久磁石間にスペーサを備える永久磁石式回転電機
において、前記スペーサが導電性部材であり、このスペ
ーサと永久磁石との間に断熱材を介在させたことを特徴
とする。
【0016】前記非導電性部材としては、ベークライト
板、あるいは、布入りベークライト板、あるいは、石綿
板あるいはノーメックス紙等、適宜なものを使用するが
できる。前記断熱材としては、ベークライト板あるいは
石綿板等、適宜なものを使用することができ、絶縁性で
あっても、導電性であっても良い。
【0017】前記絶縁皮膜付き導電性板としては、絶縁
皮膜付きアルミニウム板等,適宜なものを使用すること
ができる。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、図1〜図5を参照して、本
発明の実施形態例を説明する。
【0019】[第1実施形態例]図1を参照して、本発
明の第1実施形態例に係る永久磁石式回転電機を説明す
る。図1は2極PM(永久磁石)式回転電機の改良され
た回転子構造を示す。図中、8はスペーサであり、積層
された電磁鋼板で構成した回転軸9に埋め込まれ、か
つ、スペーサ8の軸方向両端に設けた図示しない保持リ
ングにボルト止めされて、固定されている。
【0020】各スペーサ8は軸方向に分割した複数の導
電性ブロック8aと、各導電性ブロック8a、8a間に
それぞれ介在させた絶縁部材8bとで構成されている。
各導電性ブロック8aはアルミニウム等の導電率の高い
金属性部材である。各絶縁部材8bはベークライト板、
あるいは、布入りベークライト板、あるいは、石綿板あ
るいはノーメックス紙等であり、スペーサ8と一緒に回
転軸9に固定される。
【0021】各スペーサ8の周方向両端面と各永久磁石
5との間には、非導電性部材10が介在し、固定されて
いている。非導電性部材10としては、ベークライト
板、あるいは、布入りベークライト板、あるいは、石綿
板あるいはノーメックス紙等、適宜な非導電性材料を使
用するができる。
【0022】本例では、各絶縁部材8bで個々の導電性
ブロック8aの周辺を囲むことにより、永久磁石5、5
と各導電性ブロック8aを絶縁している。この場合、絶
縁部材8bがスペーサ8と永久磁石5、5との間に介在
するので、スペーサ8と永久磁石5、5との間に介在す
る非導電性部材10の機能を兼ねることが可能である。
【0023】図1に示す上記構成の回転子を、図6に示
したような固定子1内に装備することにより、2極PM
式回転電機が構成される。
【0024】このように、スペーサ8を、軸方向に分割
した複数の導電性ブロック8aと、各導電性ブロック8
a、8a間にそれぞれ介在させた絶縁部材8bとで構成
したことにより、導電性ブロック8a、8a間が電気的
に絶縁されて渦電流路が遮断されるから、渦電流が低減
してスペーサ8自体の温度上昇が低減し、これによっ
て、永久磁石5、5の温度上昇が低減する。従って、長
期間にわっても永久磁石5が消磁し難くなり、磁束密度
が減少し難くなるから、所望のトルクが長期間にわたっ
て得られる。
【0025】また、永久磁石5とスペーサ8間に介在す
る非導電性部材10が異極間磁路の磁気短絡を防止し、
永久磁石式回転電機の出力を増大させる。
【0026】なお、2つの永久磁石5は回転軸9の周囲
には磁極として備えられ、異極をなすように配置されて
いる。各永久磁石5は渦電流損を低減するために周方向
に4分割されると共に、軸方向にも複数分割されてい
る。また、異極をなす永久磁石5間には、ギャップでの
磁束密度分布が正弦波に近くなるように極間が明けら
れ、この極間にスペーサ8が設けられている。スペーサ
8は回転軸9に固定され、トルクによる永久磁石5のず
れも防止する。
【0027】[第2実施形態例]図2を参照して、本発
明の第2実施形態例に係る永久磁石式回転電機を説明す
る。図2は2極PM式回転電機の回転子部分を示す。本
例の2極PM式回転電機は、図1に示したものと比べ
て、スペーサ11の構造が異なる。
【0028】図2において、各スペーサ11は絶縁皮膜
付き導電性板11a、例えば、絶縁皮膜付きアルミニウ
ム板を軸方向に必要数積層したものであり、このスペー
サ11の周方向両端と永久磁石5、5との間に、ベーク
ライト板、あるいは、布入りベークライト板、あるい
は、石綿板あるいはノーメックス紙等が、非導電性部材
10として介在している。スペーサ11は、図1中と同
様、積層された電磁鋼板で構成した回転軸9に埋め込ま
れ、かつ、軸方向両端に設けた図示しない保持リングに
ボルト止めされて、非導電性部材10と一緒に固定され
ている。
【0029】図2に示す上記構成の回転子を、図6に示
したような固定子1内に装備することにより、2極PM
式回転電機が構成される。
【0030】このように、スペーサ11が絶縁皮膜付き
導電性板11aを軸方向に積層したものであることによ
り、電流路が電気的に絶縁されて渦電流が遮断されるか
ら、渦電流が低減してスペーサ11自体の温度上昇が低
減し、これによって各永久磁石の温度上昇が低減する。
従って、各永久磁石5、5が長期間にわたって消磁し難
くなり、磁束密度が減少し難くなるから、所望のトルク
が長期間にわたって得られる。
【0031】また、永久磁石5とスペーサ11間に介在
する非導電性部材10が異極間磁路の磁気短絡を防止
し、永久磁石式回転電機の出力を増大させる。
【0032】[第3実施形態例]図3を参照して、本発
明の第3実施形態例に係る永久磁石式回転電機を説明す
る。図3も2極PM式回転機の回転子部分を示す。本例
の2極PM式回転電機は、図1に示したものと比べて、
スペーサ12の構造が異なり、更に、断熱材13を備え
る。
【0033】各スペーサ12はアルミニウム等の導電性
のもので作られた、軸方向に一体の1つの塊である。
【0034】各スペーサ12の周方向両端と隣りの永久
磁石5、5との間に、断熱材13を介在させてある。断
熱材13としては、ベークライト板あるいは石綿板等、
断熱性の良い断熱材料を使用することができる。
【0035】各スペーサ12は、図1中と同様、積層さ
れた電磁鋼板で構成した回転軸9に埋め込まれ、かつ、
軸方向両端に設けた図示しない保持リングにボルト止め
されて、断熱材13と一緒に固定されている。
【0036】図3に示す上記構成の回転子を、図6に示
したような固定子1内に装備することにより、2極PM
式回転電機が構成される。
【0037】このように、スペーサ12が導電性の塊で
ある場合は、渦電流が流れてスペーサ12自体の温度が
上昇するが、スペーサ12で発生した熱が永久磁石5、
5に移行するのを断熱材13が阻止するから、永久磁石
5、5の温度上昇が低減する。その結果、永久磁石5、
5の熱による性能劣化(消磁)が起こり難くなり、磁束
密度が減少し難くなるから、所望のトルクが長期間にわ
たって得られる。
【0038】本例の場合、スペーサ12に流れる渦電流
により変動磁界(図6中の矢印D参照)を打ち消す効果
があり、永久磁石5、5自身における渦電流を低減する
ことができる。
【0039】断熱材13としては絶縁性のものに限ら
ず、導電性のものを使用することができるが、絶縁性を
有する断熱材を使用する場合は、その絶縁性により異極
間磁路の磁気短絡を防止するから、永久磁石式回転電機
の出力が増大する。
【0040】[第4実施形態例]図4を参照して、本発
明の第4実施形態例に係る永久磁石式回転電機を説明す
る。図4も2極PM式回転電機の回転子部分を示す。本
例の2極PM式回転電機は、図1に示したものと図3に
示したものとを組み合わせたものである。
【0041】即ち、各スペーサ8は軸方向に分割した複
数の導電性ブロック8aと、各導電性ブロック8a、8
a間にそれぞれ介在させた絶縁部材8bとで構成されて
いる。各導電性ブロック8aはアルミニウム等の導電率
の高い金属性部材で構成されされている。
【0042】また、各絶縁部材8bで個々の導電性ブロ
ック8aの周辺を囲むことにより、永久磁石5、5と各
導電性ブロック8aを絶縁している。
【0043】更に、このような各スペーサ8とその両側
の永久磁石5、5との間に、断熱材13を介在させてあ
る。断熱材13としては、ベークライト板あるいは石綿
板等、断熱性の良い材料を使用することができる。
【0044】各スペーサ8は、図1中と同様、積層され
た電磁鋼板で構成した回転軸9に埋め込まれ、かつ、軸
方向両端に設けた図示しない保持リングにボルト止めさ
れて、断熱材13と一緒に固定されている。各絶縁部材
8bはベークライト板、あるいは、布入りベークライト
板、あるいは、石綿板あるいはノーメックス紙等であ
り、スペーサ8及び断熱材13と一緒に回転軸9に固定
される。図1と同様、スペーサ8と永久磁石5、5との
間に、ベークライト板、あるいは、布入りベークライト
板、あるいは、石綿板あるいはノーメックス紙等の非導
電性部材を介在させても良い。
【0045】図4に示す上記構成の回転子を、図6に示
したような固定子1内に装備することにより、2極PM
式回転電機が構成される。
【0046】このように、スペーサ8を軸方向に分割し
た複数の導電性ブロック8aと、各導電性ブロック8
a、8a間にそれぞれ介在させた絶縁部材8bとで構成
したことにより、導電性ブロック8a、8a間が電気的
に絶縁されて渦電流路が遮断されるから、渦電流が低減
してスペーサ8自体の温度上昇が低減し、これによっ
て、永久磁石5、5の温度上昇が低減する。従って、永
久磁石5が長期間にわたって消磁し難くなり、磁束密度
が減少し難くなるから、長期間所望のトルクが得られ
る。
【0047】また、スペーサ8が多少の渦電流により温
度上昇しても、スペーサ8で発生した熱は断熱材13で
阻止されて永久磁石5、5に移行しない。従って、永久
磁石5、5の温度上昇が一層低減し、熱による永久磁石
5、5の性能劣化(消磁)が起こり難くなって磁束密度
が減少し難くなり、長期間、所望のトルクが得られる。
【0048】更に、断熱材13としては絶縁性のものに
限らず、導電性のものを使用することができるが、絶縁
性を有する断熱材を使用する場合は、永久磁石5とスペ
ーサ8間に介在する非導電性部材を兼ねるため、その絶
縁性により異極間磁路の磁気短絡を防止するから、永久
磁石式回転電機の出力が増大する。
【0049】また、断熱材13が導電性のものであって
も、絶縁材8bが導電性ブロック8aに周囲を囲んでい
る場合は、これが永久磁石5とスペーサ8間に介在する
非導電性部材を兼ねるため、異極間磁路の磁気短絡を防
止でき、永久磁石式回転電機の出力を増大させる。更
に、断熱材13が導電性のものであって、絶縁材8bは
導電性ブロック8aと永久磁石5間を絶縁しない場合
は、図1と同様、永久磁石5とスペーサ8間に非導電性
部材10を介在させて、異極間磁路の磁気短絡を防止す
るようにしても良い。
【0050】[第5実施形態例]図5を参照して、本発
明の第5実施形態例に係る永久磁石式回転電機を説明す
る。図5も2極PM式回転電機の回転子部分を示す。本
例の2極PM式回転電機は、図2に示したものと図3に
示したものとを組み合わせたものである。
【0051】即ち、各スペーサ11は絶縁皮膜付き導電
性板11a、例えば、絶縁皮膜付きアルミニウム板を軸
方向に積層したものである。
【0052】このような各スペーサ11の周方向両端と
永久磁石5、5との間に、断熱材13を介在させてあ
る。断熱材13としては、ベークライト板あるいは石綿
板等、断熱性の良い絶縁材料を使用することができる。
【0053】各スペーサ11は、図1中と同様、積層さ
れた電磁鋼板で構成した回転軸9に埋め込まれ、かつ、
軸方向両端に設けた図示しない保持リングにボルト止め
されて、断熱材13と一緒に固定されている。なお、図
2と同様、スペーサ11と永久磁石5、5との間に、ベ
ークライト板、あるいは、布入りベークライト板、ある
いは、石綿板あるいはノーメックス紙等の非導電性部材
10を介在させても良い。
【0054】図5に示す上記構成の回転子を、図6に示
したような固定子1内に装備することにより、2極PM
式回転電機が構成される。
【0055】このように、スペーサ11が絶縁皮膜付き
導電性板11aを軸方向に積層したものであることによ
り、電流路が電気的に絶縁されて渦電流が遮断されるか
ら、渦電流が低減してスペーサ11自体の温度上昇が低
減し、これによって、永久磁石5、5の温度上昇が低減
する。従って、永久磁石5、5が長期間にわたって消磁
し難くなり、磁束密度が減少し難くなるから、所望のト
ルクが長期間得られる。
【0056】また、スペーサ11が多少の渦電流により
温度上昇しても、スペーサ11で発生した熱は断熱材1
3で阻止されて永久磁石5、5に移行しない。従って、
永久磁石5、5の温度上昇が一層低減し、熱による永久
磁石5、5の性能劣化(消磁)が起こり難くなって磁束
密度が減少し難くなり、長期間、所望のトルクが得られ
る。
【0057】更に、断熱材13としては絶縁性のものに
限らず、導電性のものを使用することができるが、絶縁
性を有する断熱材を使用する場合は、永久磁石5とスペ
ーサ11間に介在する非導電性部材を兼ねるため、その
絶縁性により異極間磁路の磁気短絡を防止するから、永
久磁石式回転電機の出力が増大する。
【0058】なお、断熱材13が導電性のものである場
合は、図2と同様、永久磁石5とスペーサ11間に非導
電性部材10を介在させて、異極間磁路の磁気短絡を防
止するようにしても良い。これにより、永久磁石式回転
電機の出力が増大する。
【0059】以上の説明は2極永久磁石式回転電機につ
いてであるが、本発明はその極数に何ら限定されるもの
ではない。
【0060】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の永久磁石
式回転電機によれば、エンジン爆発トルク変動のシミュ
レーションを行う場合等、トルク変動制御が行われて
も、極間のスペーサに生じる渦電流損失自身を低減で
き、あるいは、渦電流損失があってもスペーサから永久
磁石への熱伝導を防止することができるから、永久磁石
の温度上昇を抑えて特性劣化を防止することができる。
また、スペーサと永久磁石間に非導電性部材が介在する
場合はもとより、スペーサと永久磁石間の断熱材が絶縁
性を有している場合は、異極間磁路の磁気短絡を防止す
るから、永久磁石式回転電機の出力が増大する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態例に係る永久磁石式回転
電機の回転子構造を示す図。
【図2】本発明の第2実施形態例に係る永久磁石式回転
電機の回転子構造を示す図。
【図3】本発明の第3実施形態例に係る永久磁石式回転
電機の回転子構造を示す図。
【図4】本発明の第4実施形態例に係る永久磁石式回転
電機の回転子構造を示す図。
【図5】本発明の第5実施形態例に係る永久磁石式回転
電機の回転子構造を示す図。
【図6】従来例の回転子構造を示す図。
【図7】2極永久磁石式回転電機の構造例を示す図。
【図8】トルク変動制御時の特性を示す図。
【符号の説明】
1 固定子 2 固定子コイル 8 スペーサ 8a 導電性ブロック 8b 絶縁部材 9 回転軸 10 非導電性部材 11 スペーサ 11a 絶縁皮膜付き導電性板 12 スペーサ 13 断熱材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 松橋 大器 東京都品川区大崎二丁目1番17号 株式会 社明電舎内 (72)発明者 三島 征博 東京都品川区大崎二丁目1番17号 株式会 社明電舎内 Fターム(参考) 5H622 AA06 CA02 CA05 CA12 CB01 CB04 PP03 PP07 PP19 QB04

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 回転子に永久磁石を磁極として備え、異
    極をなす永久磁石間にスペーサを備える永久磁石式回転
    電機において、前記スペーサが軸方向に分割した複数の
    導電性ブロックと、導電性ブロック間に介在させた絶縁
    部材とを含むものであり、このスペーサと永久磁石との
    間に非導電性部材もしくは断熱材を介在させたことを特
    徴とする永久磁石式回転電機。
  2. 【請求項2】 回転子に永久磁石を磁極として備え、異
    極をなす永久磁石間にスペーサを備える永久磁石式回転
    電機において、前記スペーサが絶縁皮膜付き導電性板を
    軸方向に積層したものであり、このスペーサと永久磁石
    との間に非導電性部材もしくは断熱材を介在させたこと
    を特徴とする永久磁石式回転電機。
  3. 【請求項3】 回転子に永久磁石を磁極として備え、異
    極をなす永久磁石間にスペーサを備える永久磁石式回転
    電機において、前記スペーサが導電性部材であり、この
    スペーサと永久磁石との間に断熱材を介在させたことを
    特徴とする永久磁石式回転電機。
  4. 【請求項4】 前記非導電性部材はベークライト板、あ
    るいは、布入りベークライト板、あるいは、石綿板ある
    いはノーメックス紙であることを特徴とする請求項1又
    は2記載の永久磁石式回転電機。
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