JP2004325070A - スターリング機関 - Google Patents
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Abstract
【課題】 組み立て分解等の作業性を損なわず、高効率で、動作の信頼性が高く、作動寿命が長いスターリング機関を提供する。
【解決手段】 内部に作動ガスが封入された圧力容器1と、圧力容器1内部に固定されたシリンダ2と、シリンダ2内部に配設されたパワーピストン3と、シリンダ2内部にパワーピストン3と同軸上に配設されたディスプレーサ4aとを有し、ディスプレーサ4はシリンダ2内部を摺動するディスプレーサピストン41aと、ディスプレーサピストン41aに連結固定され、パワーピストン3の中心部に設けられた摺動孔31を貫通するロッド42aを有しており、ロッド42aが中空のパイプ形状で形成されているスターリング機関A。
【選択図】 図1
【解決手段】 内部に作動ガスが封入された圧力容器1と、圧力容器1内部に固定されたシリンダ2と、シリンダ2内部に配設されたパワーピストン3と、シリンダ2内部にパワーピストン3と同軸上に配設されたディスプレーサ4aとを有し、ディスプレーサ4はシリンダ2内部を摺動するディスプレーサピストン41aと、ディスプレーサピストン41aに連結固定され、パワーピストン3の中心部に設けられた摺動孔31を貫通するロッド42aを有しており、ロッド42aが中空のパイプ形状で形成されているスターリング機関A。
【選択図】 図1
Description
本発明は、フリーピストン型スターリング機関に関するものである。
近年、一般的な動力源として、オットーサイクルやディーゼルサイクル等の熱サイクルを用いたエンジン等の内燃機関が広く用いられている。しかしながらこれらの内燃機関の排出する排気ガスは大気を汚染し、発生する騒音などの公害は大きな社会問題となっている。
また、冷凍機等の冷凍サイクルには、一般に蒸気圧縮式の冷凍サイクルが採用されている。作動ガスとしての冷媒にはフロンガスが用いられ、その凝縮、蒸発を利用して所望の冷却性能を得ている。ところが、フロンは非常に化学安定性が高く、一旦、大気中に放出されると成層圏まで達し、オゾン層を破壊してしまう。このため近年、特定フロンを対象として、その使用及び生産が規制されている。
そこで、これらの問題を包含しないスターリングサイクル又は逆スターリングサイクルを用いたスターリング機関が注目されている。
スターリングサイクルを用いたスターリングエンジンは外燃機関であり、熱源を特定しない、内燃機関のように燃料を用いて燃焼を行う場合でも、高温、高圧下での燃焼ではないので有害物質が発生しにくい等の利点を有している。
前記スターリング機関はその作動ガスとして、ヘリウムガス、水素ガス、窒素ガス等の地球環境に悪影響を与えないガスを採用している。
また、逆スターリング冷凍サイクルを用いたスターリング冷凍機は、特開2002-195674号公報に示されているように極低温レベルの寒冷を発生させることのできる小型冷凍機の一つとして知られている。
図7にスターリング機関の一例としてフリーピストン型スターリング冷凍機の側断面図を示す。
スターリング冷凍機Bは、圧力容器1と、圧力容器1内部に固定されたシリンダ2と、シリンダ2内部に配設されたパワーピストン3及びディスプレーサ4を有している。パワーピストン3及びディスプレーサ4は同軸上に配置されており、該軸に沿って直線往復運動する。
ディスプレーサ4はディスプレーサピストン41とロッド42を有している。ロッド42はパワーピストン3の中心部に形成された摺動孔31を貫通しており、パワーピストン3及びディスプレーサピストン41は、シリンダ内周摺動面21を滑らかに摺動可能である。また、パワーピストン3はパワーピストン支持ばね5に、ディスプレーサ4はロッド42を介して、ディスプレーサ支持ばね6によって、圧力容器1に弾性支持されている。
圧力容器1によって形成される空間はパワーピストン3によって2つの空間に分割される。一方の空間はパワーピストン3のディスプレーサ4側の作動空間7であり、他方はパワーピストン3のディスプレーサ4と反対側である背圧空間8である。これらの空間には高圧ヘリウムガス等の作動ガスが充填されている。
圧力容器1によって形成される空間はパワーピストン3によって2つの空間に分割される。一方の空間はパワーピストン3のディスプレーサ4側の作動空間7であり、他方はパワーピストン3のディスプレーサ4と反対側である背圧空間8である。これらの空間には高圧ヘリウムガス等の作動ガスが充填されている。
パワーピストン3はピストン駆動体(ここではリニアモータ9)によって所定の周期で往復運動する。これにより作動ガスは作動空間7内で圧縮又は膨張される。ディスプレーサ4は作動空間7と背圧空間8の圧力差によって直線的に往復動される。このときパワーピストン3とディスプレーサ4は、所定の位相差をもって同一周期にて往復動するように設定されている。パワーピストン3とディスプレーサ4を所定の位相差を持って往復運動させることで逆スターリング冷凍サイクルが構成される。ここで位相差は、運転条件が同一であればディスプレーサ4の質量、ディスプレーサ支持ばね6のばね定数及びパワーピストン3の動作周波数によって決まるものである。
また、作動空間7は、ディスプレーサピストン41によってさらに2つの空間に分割される。一方の空間はパワーピストン3、ディスプレーサピストン41及びシリンダ2に囲まれた圧縮空間71であり、他方はシリンダ2先端部及びディスプレーサピストン41で囲まれた膨張空間72である。圧縮空間71で高温が発生し、膨張空間72で冷熱が得られる。
冷熱の発生原理等の逆スターリング冷凍サイクルに関しては、一般によく知られているのでここでは説明を省略する。
特表平10−505396号公報
ディスプレーサ4は圧縮空間71と背圧空間8の圧力差を直線往復動の駆動源とし、ディスプレーサ4と支持ばね6の共振を利用して往復動している。摺動孔31を通じて作動空間7と背圧空間8の間で作動ガスの流れが生じると、そのガスの流動が流動ロスとなり、結果として、スターリング機関の機関効率の低下を引き起こす。それゆえ、摺動孔31におけるガス流動による機関効率の低下を招かないようにするために、摺動孔31内周面とロッド42外周面の直径方向のクリアランスは小さいほうが好ましい。
また、フリーピストン型スターリング機関において、出力(冷凍機の場合は冷凍能力)を向上させるためには、ディスプレーサ4の共振周波数を高くしパワーピストン4の動作周波数を高くする必要がある。
前記駆動周波数は前記共振周波数が高くなると高くなるものであり実質的にディスプレーサの共振周波数を高くしてやればよい。共振周波数はディスプレーサ4の質量及びディスプレーサ4を弾性支持しているばね6のばね定数によって決定する。ディスプレーサの共振周波数を高くするには、ディスプレーサ4の質量を軽くする、前記ばね定数を高くする等の手段をとる必要がある。
ディスプレーサ4は圧縮空間71と背圧空間8の圧力差を直線往復動の駆動源としており、背圧空間8に面しているロッド42には軸方向の力が作用する。ディスプレーサ4の軽量化のためにロッド42の外径を小さくすると、ロッド42の強度が落ちてしまい、往復運動を繰り返しているうちに、ロッドに作用する軸方向の力によって変形することがあり得る。ロッド42に微小な変形を生じた場合、ロッド42と摺動孔31のクリアランスが小さいのでロッド42の微小な変形でもロッド42と摺動孔31が干渉してしまい、干渉した箇所で摺動摩擦が発生する。摺動摩擦が発生するとディスプレーサ4及びパワーピストン3の安定した往復運動は望めなくなり、スターリング機関の出力の低下、信頼性の低下、寿命が短くなる等の不具合が発生する。
また、部品同士の精度は取れていたとしても、ロッド42と摺動孔31のクリアランスが小さいため、ロッド42の強度が低いと組み立て及び分解等の作業を行うときに、ロッド42と摺動孔31に干渉が生じ摺動摩擦が発生する状態になることもあり得る。
そこで本発明は、高効率で、動作の信頼性が高く、動作寿命の長いスターリング機関を提供することを目的とする。
また本発明は、組み立て分解等の作業性が良好なスターリング機関を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために本発明は、フリーピストン型のスターリング機関であって、内部に作動ガスが封入された圧力容器と、前記圧力容器内部に固定されたシリンダと、前記シリンダ内部に配設されたパワーピストンと、前記シリンダ内部に前記パワーピストンと同軸上に、支持ばねにて弾性支持されたディスプレーサとを有しており、前記ディスプレーサは前記シリンダ内部を摺動するディスプレーサピストンと、該ディスプレーサピストンに連結固定され、前記パワーピストンの中心部に設けられた摺動孔を貫通するロッドを有しており、前記ロッドが中空のパイプ形状で構成されていることを特徴とするものである。
この構成によると、ロッドが中空パイプ形状でありロッド部の質量が減少しディスプレーサ自体の質量が減少することで、該ディスプレーサの共振周波数を高くすることができ、さらには、ディスプレーサの駆動周波数も高くすることができる。また、ロッドの中空パイプ化は、軽量化のためにロッドを小径のものと変更する場合に比べて、強度を保てるため、軽量化、強度の両面で有効である。また、ロッドの外径が大きいので取り扱いが便利である。
その結果、効率が良く、組み立て分解等の作業性が良好で、動作信頼性の高いスターリング機関を提供することができる。
前記ディスプレーサピストンは、それには限定されないが、中空部を有するものが好ましい。中空部を有するディスプレーサピストンはそれだけ軽量に形成することができ、より高効率なスターリング機関とすることができる。
また本発明は、上記構成の、ディスプレーサピストンにおいて、該ディスプレーサピストンは中空部を有しており、該中空部に作動ガスを流入させるための1又は2以上の流入孔と、流入してきたガスを流出させるための1又は2以上の流出孔を有しており、前記流入孔は前記ロッドを連結している壁面に外面から前記中空部に向けて貫通しており、前記流出孔はディスプレーサピストンの周側壁に中空部から外周面に向けて貫通しており、前記ロッドにおいて、該ロッドを介してディスプレーサピストンに流入してきた駆動ガスが前記圧力容器のパワーピストンに対してディスプレーサ側に形成された作動空間と、前記パワーピストンに対して前記作動空間と反対側に形成された背圧空間との間を流動するのを防止する手段を有していることを特徴とするものである。
前記ガスの流動を防止する手段の一例として、ロッド先端部にガスシール部材を設けるものを挙げることができる。前記ガスシール部材はロッドと一体に形成されていてもよい。
この構成によると、前記ディスプレーサピストン中空部に流入してきたガスは、一部ガス流出孔から流出し、残りはロッドに流入する。ガス流動防止手段が設けてあることによって、前記ロッドを介しての作動空間と背圧空間の間のガスの流動は防止できる。それゆえ、流動ロスの少ない効率の良いスターリング機関とすることができる。
また、前記ガスの流動を防止する手段として、前記ロッドの前記ディスプレーサピストンと連結する連結部にガスシール部材を設けたものも例示できる。
上記構成によると、前記ロッドの中空部に作動空間から作動ガスが流入することがなくなる。前記ロッドの中空部はディスプレーサが往復動するときに死空間になり作動空間のガスが流入することで、出力が低下する要因となるが、該中空部には作動空間のガスが流入しないので、出力の低下を防ぐことができる。
前記ガスの流動を防止する手段として、ロッドの中空部とディスプレーサピストンの中空部とが貫通しないように連結するものを採用してもよい。流動を防止する手段として、それには限定されないが、ディスプレーサピストンと、ロッドを1本のボルトで共締めする方法を例示できる。
上記構成によると、流動を防止する部材(例えばガスシール部材)を別途設ける場合に比べて、該防止手段が破損する可能性が低いので、より動作信頼性の高いスターリング機関とすることができる。
さらに本発明は、上記構成のロッドにおいて、ロッドの周側壁に該周側壁から中空部へ径方向に貫通した1又は2以上のガス流出口を有している。
この構成によると、ディスプレーサピストン及び(又は)背圧空間からロッド中空部に流入してきたガスをガス流出口より排出するので、前記パワーピストンに設けられた摺動孔とロッドの間隙にガスの薄膜を形成してロッドと摺動孔との摺動摩擦を低減できる。また、作動空間又は背圧空間からロッド中空部に流入してきたガスは流出口より流出するので、一方の空間から他方の空間へのガスの流動を低減できる。
それゆえ、動作効率が良く、動作の信頼性が高いスターリング機関を提供できる。
また本発明は、上記構成のロッドにおいて、ディスプレーサピストンに対して前記ガス流動孔より離れた位置に、ガス流動を防止する部材を有している。
この構成によると、前記ロッドの周側壁に設けられたガス流出口からガスが流出することで前記ロッドの外周部と前記摺動孔との間にガスベアリングを形成することによって該ロッドと該摺動孔との摺動摩擦を低減できる。また、ロッド中空部を介しての作動空間と背圧空間の間のガス流動を防ぐことができるので、前記流動ロスによる出力の低下を防ぐことができる。
前記ガス流動を防止する部材として、ガスシール部材を例示できる。また、前記ガス流動を防止する部材は、ロッドと一体的に形成されていてもよい。
本発明によると、ディスプレーサのロッドを中空パイプ形状で形成することにより、ディスプレーサ全体を軽量化し共振周波数を高くすることにより、スターリング機関の効率を高めることができる。
また本発明によると、ディスプレーサのロッドを中空パイプ形状で形成することにより、該ロッドの強度の低下を抑えて、ディスプレーサ全体を軽量化することができ、それにより、運転の信頼性が高く、高効率で、寿命の長いスターリング機関を提供することができる。
さらに本発明によると、ロッドの中空部を介しての膨張空間と背圧空間との間のガスの流動を防止あるいは低減でき、それだけ、出力の低下を防ぐことができるスターリング機関を提供することができる。
また本発明では、パワーピストンの摺動孔とディスプレーサのロッドの間隙に十分なガスの薄膜を作り、ガスベアリングを形成することで、前記摺動孔と前記ロッドの摺動摩擦を低減でき、それだけ、運転の信頼性が高く、寿命の長いスターリング機関を提供することができる。
以下に本発明の実施形態を図面を参照して説明する。説明の便宜上、従来例の図8と同一の部材については同一の符号を付している。
図1は本発明に係るスターリング機関の1つであるフリーピストン型スターリング冷凍機の側断面図である。
スターリング冷凍機Aは、内部に作動ガスを充填された圧力容器1と、圧力容器1内部に固定されたシリンダ2と、シリンダ2内周面21に滑らかに摺動可能に配置されたパワーピストン3と、パワーピストン3と同軸に配置されたディスプレーサ4aを有している。パワーピストン3はパワーピストン支持ばね5で弾性支持されている。ディスプレーサ4aはシリンダ2内周面21に滑らかに摺動可能なディスプレーサピストン41aと、パワーピストン3の中央部に設けられた摺動孔31を貫通するロッド42aを有している。ディスプレーサ4aもパワーピストン3と同様にロッド42aを介してディスプレーサ支持ばね6にて圧力容器1に弾性支持されている。
上記目的を達成するために本発明は、フリーピストン型のスターリング機関であって、内部に作動ガスが封入された圧力容器と、前記圧力容器内部に固定されたシリンダと、前記シリンダ内部に配設されたパワーピストンと、前記シリンダ内部に前記パワーピストンと同軸上に、支持ばねにて弾性支持されたディスプレーサとを有しており、前記ディスプレーサは前記シリンダ内部を摺動するディスプレーサピストンと、該ディスプレーサピストンに連結固定され、前記パワーピストンの中心部に設けられた摺動孔を貫通するロッドを有しており、前記ロッドが中空のパイプ形状で構成されていることを特徴とするものである。
パワーピストン3はピストン駆動体(ここではリニアモータ9)によって所定の周期で往復運動する。これにより作動ガスは作動空間7内で圧縮又は膨張される。ディスプレーサ4aは作動空間7と背圧空間8の圧力差によって直線的に往復動される。このときパワーピストン3とディスプレーサ4aは、所定の位相差をもって同一周期にて往復動するように設定されている。パワーピストン3とディスプレーサ4aを所定の位相差をもって往復運動させることで逆スターリング冷凍サイクルが構成される。ここで位相差は、運転条件が同一であればディスプレーサ4aの質量、ディスプレーサ支持ばね5のばね定数及びパワーピストン3の動作周波数によって決まるものである。
また、作動空間7は、ディスプレーサピストン41aによってさらに2つの空間に分割される。一方の空間はパワーピストン3、ディスプレーサピストン41a及びシリンダ2に囲まれた圧縮空間71であり、他方はシリンダ2先端部及びディスプレーサピストン41aで囲まれた膨張空間72である。圧縮空間71で高温が発生し、膨張空間72で冷熱が得られる。
次に実施例について説明していく。なお、各実施例でのスターリング機関はディスプレーサを除き図1に示すスターリング機関と同一形状である。
ディスプレーサ以外の部分の図示を省略する。
ディスプレーサ以外の部分の図示を省略する。
(第1の実施例)
図2は本願発明に係るスターリング機関に用いられるディスプレーサの1例を示す側断面図である。
図2は本願発明に係るスターリング機関に用いられるディスプレーサの1例を示す側断面図である。
図2示すディスプレーサ4aは、ディスプレーサピストン41aと、ディスプレーサピストン41aと同軸上に連結されたロッド42aを有している。ディスプレーサピストン41aは中空部410aを有している。
ロッド42aは、中空パイプ形状に形成されている。ロッド42a端部のディスプレーサピストン41aとの連結部421aは、外周面に雄ねじ部422aが形成されている。ディスプレーサピストン41aのロッド連結壁部411aの中心部には、雌ねじ部412aが形成されており、雌ねじ部412aにロッド42aの雄ねじ部422aを螺合し、反対側から突出してきた雄ねじ部422aをロックナットNtでワッシャWを挟んで締めることでロッド42aをディスプレーサピストン41aに固定する。
ロッド42aは中空420aであるので、軽量に製作することができる。また、同一重量の小径のロッドに比べると直径が大きく断面係数も大きくなり、往復動によって生じる軸力による曲げに対する強度を保つことができる。
本実施例において、ディスプレーサピストン41aは中空部410aを有するものとしたがそれに限定されるものではなく、中実のディスプレーサピストンを用いてもよい。しかしながら、ディスプレーサの軽量化の観点から中空部を有するものが好ましい。
(第2の実施例)
図3に本発明に係るスターリング機関に用いられるディスプレーサの他の例の側断面図を示す。
図3に本発明に係るスターリング機関に用いられるディスプレーサの他の例の側断面図を示す。
図3に示すディスプレーサ4bは、ディスプレーサピストン41bと中空パイプ形状のロッド42bを有している。ディスプレーサピストン41bは中空部410bを有している。ディスプレーサピストン41bとロッド42bは第1実施例に示す方法と同じ方法で連結固定される。すなわち、ロッド42bの雄ねじ部422bをディスプレーサピストン41bの雌ねじ部412bに螺合し、雄ねじ部422bの中空部410bに突出した部分にロックナットNtをワッシャWを挟んで螺合することで、ディスプレーサピストン41bとロッド42bを連結する。
ロッド42bは、ディスプレーサピストン連結部421bとは反対側の端部423bにガスの流動を抑制するシール部材424bを備えている。ディスプレーサピストン41bは、中空部410bを有し、作動ガス流入孔413bと作動ガス流出孔414bを備えている。ガス流入孔413bは、ディスプレーサピストン41bのロッド連結壁部411bに1つ形成されている。また、ガス流出孔414bは、ディスプレーサピストン41bの周側壁に径方向に等中心角度間隔(ここでは180°)で2個形成されている。
ディスプレーサ41bが摺動するときに、作動ガスがガス流入孔413bよりディスプレーサピストン内部410bに流入し、ピストン内部410bに流入したガスは流出孔414bから流出する。このとき、流出ガスはシリンダ2とディスプレーサピストン41bの間t1(図1参照)にガスの薄膜を形成しガスベアリングとして作用する。ディスプレーサ4bの摺動によってディスプレーサピストン内部410bに流入した作動ガスはロッド42bの中空部420bにも流入するが、ガスシール部材424bを越えてガスは流動しないので、作動空間と背圧空間の間にガスが流動するのを防ぐことができる。
ディスプレーサピストン41bに設けられたガス流入孔413bは本例では1個であったが複数備えていてもよく、ガス流出孔414bもまた2個に限定されるものでも、等中心角度間隔に配置されると限定されるものでもなく、シリンダ2とディスプレーサピストン41bの間の摩擦を十分に低減できるものを広く採用できる。
ロッド42bの端部423bに設置されたガスシール部材424bは、ガスの流動を防止できる場所であれば、端部422b以外の場所に設けてもよい。
(第3の実施例)
図4に本発明に係るスターリング機関に用いられるディスプレーサのさらに他の例の側断面図を示す。
図4に本発明に係るスターリング機関に用いられるディスプレーサのさらに他の例の側断面図を示す。
図4に示すディスプレーサ4cは、ディスプレーサピストン41cと中空パイプ形状のロッド42cを有している。ディスプレーサピストン41cは、図2に示すディスプレーサピストン41bと同様に中空部410cを有しており、作動ガス流入孔413cと作動ガス流出孔414cを備えている。
ロッド42cのディスプレーサピストン連結部421cの内周面には、雌ねじ部425cが形成されている。ディスプレーサピストン41cのロッド連結壁部411cには外周面よりロッド42cの外径と略同径のロッド連結用のねじ孔415cを有しており、内周面よりロッド連結部421cに形成した雌ねじと同径、同ピッチの雌ねじ部416cを有している。ねじ孔415c及び雌ねじ部416cは同軸上に配置されており、ロッド連結壁部411cの略中間地点で連続している。
ロッド42cをねじ孔415cに挿入し、連結部421cを雌ねじ部416cに沿わせたのち、ディスプレーサピストン41c中空部側から、雌ねじ部416c及び雌ねじ部425cと同一径の雄ねじを有するボルト43cとワッシャWで共締めして、ディスプレーサピストン41cとロッド42cを連結固定する。ボルト43cを用いてディスプレーサピストン41cとロッド42cを連結したことで、ロッド42c中空部420cを通じてのディスプレーサピストン41cと背圧空間8、ひいては作動空間7と背圧空間8とのガスの流動を防止することができる。また、ディスプレーサ4cが往復運動する場合、ロッド中空部420cは死空間になってしまうが、中空部420cに作動空間7のガスが流入しないので、それだけ効率を高めることが可能である。
図5に第3実施例に示すディスプレーサの他の例の側断面図を示す。
図5に示すディスプレーサ4dは、図2に示すディスプレーサピストン41bと同一の形状を有するディスプレーサピストン41dを有している。
ロッド42dのディスプレーサピストン41dと連結する連結部421dの外周部には雄ねじ部422dが形成されており、連結部421dの中空部にはガスシール部材427dが備えられている。
ディスプレーサピストン41dとロッド42dの連結は、第2実施例の連結方法と同一の方法で行っている。すなわち、予めガスシール部材427dを備えたロッド42dの雄ねじ部422dをディスプレーサピストン41dの雌ねじ部412dに螺合し、雄ねじ部422dの中空部410dに突出した部分にロックナットNtをワッシャWを挟んで螺合することで、ディスプレーサピストン41dとロッド42dを連結する。このとき、第2実施例とは異なり、ガス流入孔413dから流入した作動ガスは、ガスシール部材427dに遮られて、ロッド42dの中空部420dには流入せず、ガス流出孔414dから流出する。それゆえ、ロッド42dの中空部420dを通じての背圧空間8と作動空間7の間のガスの流動は防止できる。
本実施例は、ディスプレーサピストン中空部410c(410d)とロッド中空部420c(420d)の間でガスが流動しないように、ディスプレーサピストン41cとロッド42cを1本のボルト43cで共締めするもの、ガスシール部材427dをロッドの連結部421dに備えたものを例示しているが、それに限定されるものではなく、ディスプレーサピストン中空部とロッド中空部の間のガスの流動を防ぐことができるものを広く採用することができる。
(第4の実施例)
図6に本発明に係るスターリング機関に用いられるディスプレーサのさらに他の例の側断面図を示す。
図6に本発明に係るスターリング機関に用いられるディスプレーサのさらに他の例の側断面図を示す。
図6に示すディスプレーサ4fは、第2実施例で示したディスプレーサピストン41bと同一形状を有するディスプレーサピストン41fを採用している。すなわち、ディスプレーサピストン41fは中空であり、ガス流入孔413fとガス流出孔414fを備えている。ロッド42fは中空パイプ形状であり、中空部420fから周側面外周部に向けて貫通しているガス流出口428fを2個(中心角度間隔180°)備えている。また、ロッド42fはディスプレーサピストン41fとの連結部421fとは反対側の端部423fにガスシール部材間424fを備えている。
ディスプレーサピストン41fとロッド42fの連結方法は第2実施例と同じ方法である。すなわち、ロッド42fのディスプレーサピストン41fとの連結部421fに設けられた、雄ねじ部422fをディスプレーサピストン4fの雌ねじ部412fと螺合する。そして、雄ねじ部422fの中空部410fに突出した部分にロックナットNtをワッシャWを挟んで螺合することで、ディスプレーサピストン41fとロッド42fを連結する。
作動空間7からガス流入孔413fを通って中空部410fへ流入したガスは、一部はガス流出孔414fからピストン41fとシリンダ2の間に流出し、残りは、中空部420fに流入して、ロッド42fに設けられている流出口428fを通って摺動孔31とロッド42fの間の隙間t2(図1参照)に流出し、ガスの薄膜を形成する。このガスの薄膜はディスプレーサ4f摺動時の摺動孔31内周面とロッド42f外周面の摩擦を低減するガス薄膜、いわゆる、ガスベアリングを形成する。
また、ディスプレーサ4fの摺動によって背圧空間8からロッド中空部420fにガスが流入するのを防止できる。それによって、ガスの作動空間7と背圧空間8の間のガスの流動を防止できる。
本実施例において、ロッド42fはガスシール部材424fをロッド42fの端部423fに備えるものを挙げたが、それに限定されるものではなく、ロッド中空部420fを介して、ディスプレーサピストン中空部410fと背圧空間8の間にガスの流動が起こらず、ピストン中空部410fからロッド中空部420fへ流入したガスが、流出口428fを通して隙間t2に流出するものを広く採用することができる。
流出口428fは、2個のものを示したがそれに限られるものではなく、ロッド42f周側面と摺動孔31の間で摺動摩擦を低減できるガスベアリングを形成できるものを広く採用できる。
第1〜第4の実施例はスターリング冷凍機について述べたが、冷凍機に限定されるものではなく、熱機関であるスターリングエンジン等にも、適用可能である。
A、B スターリング冷凍機
1 圧力容器
2 シリンダ
3 パワーピストン
31 摺動孔
4、4a、4b、4c、4d、4f ディスプレーサ
41、41a、41b、41c、41d、41f ディスプレーサピストン
410a、410b、410c、410d、410f 中空部
411a、411b、411c 連結壁部
412a、412b、412d、412f 雌ねじ部
413b、413c、413d、413f ガス流入孔
414b、414c、414d、414f ガス流出孔
415c ねじ孔
416c 雌ねじ部
42、42a、42b、42c、42d、42f ロッド
420a、420b、420c、420d、420f 中空部
421a、421b、421c、421d、421f 連結部
422a、422b、422d、422f 雄ねじ部
423b、423c、423f 連結部とは反対側の端部
424b、424f ガスシール部材
425c 雌ねじ部
427d ガスシール部材
428f ガス流出口
43c ボルト
5 パワーピストン支持ばね
6 ディスプレーサ支持ばね
7 作動空間
71 圧縮空間
72 膨張空間
8 背圧空間
9 リニアモータ
1 圧力容器
2 シリンダ
3 パワーピストン
31 摺動孔
4、4a、4b、4c、4d、4f ディスプレーサ
41、41a、41b、41c、41d、41f ディスプレーサピストン
410a、410b、410c、410d、410f 中空部
411a、411b、411c 連結壁部
412a、412b、412d、412f 雌ねじ部
413b、413c、413d、413f ガス流入孔
414b、414c、414d、414f ガス流出孔
415c ねじ孔
416c 雌ねじ部
42、42a、42b、42c、42d、42f ロッド
420a、420b、420c、420d、420f 中空部
421a、421b、421c、421d、421f 連結部
422a、422b、422d、422f 雄ねじ部
423b、423c、423f 連結部とは反対側の端部
424b、424f ガスシール部材
425c 雌ねじ部
427d ガスシール部材
428f ガス流出口
43c ボルト
5 パワーピストン支持ばね
6 ディスプレーサ支持ばね
7 作動空間
71 圧縮空間
72 膨張空間
8 背圧空間
9 リニアモータ
Claims (2)
- フリーピストン型のスターリング機関であって、
内部に作動ガスが封入された圧力容器と、
前記圧力容器内部に固定されたシリンダと、
前記シリンダ内部に配設されたパワーピストンと、
前記シリンダ内部に前記パワーピストンと同軸上に、支持ばねにて弾性支持されたディスプレーサとを有しており、
前記圧力容器はパワーピストンに対してディスプレーサピストン側に形成された作動空間と、前記パワーピストンに対して前記作動空間と反対側に形成された背圧空間とを有しており、
前記ディスプレーサは前記シリンダ内部を摺動するディスプレーサピストンと、該ディスプレーサピストンに連結固定され、前記パワーピストンの中心部に設けられた摺動孔を貫通するロッドを有しており、
前記ロッドが中空のパイプ形状で形成されていることを特徴とするスターリング機関。 - フリーピストン型のスターリング機関であって、
内部に作動ガスが封入された圧力容器と、
前記圧力容器内部に固定されたシリンダと、
前記シリンダ内部に配設されたパワーピストンと、
前記シリンダ内部に前記パワーピストンと同軸上に、支持ばねにて弾性支持されたディスプレーサとを有しており、
前記圧力容器はパワーピストンに対してディスプレーサピストン側に形成された作動空間と、前記パワーピストンに対して前記作動空間と反対側に形成された背圧空間とを有しており、
前記ディスプレーサは前記シリンダ内部を摺動するディスプレーサピストンと、該ディスプレーサピストンに連結固定され、前記パワーピストンの中心部に設けられた摺動孔を貫通するロッドとを有しており、
前記ディスプレーサを軽量化して共振周波数を高くするため前記ロッドを中空のパイプ形状にしたことを特徴とするスターリング機関。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2004178759A JP2004325070A (ja) | 2004-06-16 | 2004-06-16 | スターリング機関 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2004178759A JP2004325070A (ja) | 2004-06-16 | 2004-06-16 | スターリング機関 |
Related Parent Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2002272611A Division JP3583770B2 (ja) | 2002-09-19 | 2002-09-19 | スターリング機関 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004325070A true JP2004325070A (ja) | 2004-11-18 |
Family
ID=33509324
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2004178759A Pending JP2004325070A (ja) | 2004-06-16 | 2004-06-16 | スターリング機関 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2004325070A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007205582A (ja) * | 2006-01-30 | 2007-08-16 | Sumitomo Heavy Ind Ltd | 蓄冷器式冷凍機 |
CN108168136A (zh) * | 2018-02-22 | 2018-06-15 | 方舟 | 一种用于声能制冷机的充气均压装置 |
CN111734548A (zh) * | 2020-07-21 | 2020-10-02 | 杭州英洛威能源技术有限公司 | 一种斯特林发动机用活塞组件 |
CN112815565A (zh) * | 2021-01-28 | 2021-05-18 | 宁波芯斯特林低温设备有限公司 | 一种斯特林制冷机 |
-
2004
- 2004-06-16 JP JP2004178759A patent/JP2004325070A/ja active Pending
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007205582A (ja) * | 2006-01-30 | 2007-08-16 | Sumitomo Heavy Ind Ltd | 蓄冷器式冷凍機 |
CN108168136A (zh) * | 2018-02-22 | 2018-06-15 | 方舟 | 一种用于声能制冷机的充气均压装置 |
CN108168136B (zh) * | 2018-02-22 | 2023-09-22 | 方舟 | 一种用于声能制冷机的充气均压装置 |
CN111734548A (zh) * | 2020-07-21 | 2020-10-02 | 杭州英洛威能源技术有限公司 | 一种斯特林发动机用活塞组件 |
CN111734548B (zh) * | 2020-07-21 | 2024-05-10 | 杭州英洛威能源技术有限公司 | 一种斯特林发动机用活塞组件 |
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