JP2006345187A - 色処理方法およびその装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 色域を圧縮する際、色相によってモニタとプリンタの色域形状が異なり、色相を保存すると、明度、彩度ともに大きく色再現性が低下する場合がある。このような場合、色相を変化させて色域圧縮し、全体的に色再現性を向上させる方法を採るが、色域圧縮前は等色相線上にあった複数の色信号が色域圧縮後は等色相線上になく、知覚的な色ずれが生じる問題がある。
【解決手段】 色相を回転する度合いを決定するために、第一、第二の色域の形状から一次色の色相変化値を決定し(S1-S3)、入力色信号のL*a*b*値をHVC表色系の値に変換し(S4)、第一、第二の色域の一次色の色相差を算出し(S5)、色相変化値HPを算出し(S6)、第一の色域の一次色以外の入力色信号について色相を変化させ(S7)、色相変化値Hinを用いて入力色信号の色相を回転し(S8)、色相を回転した色信号をL*a*b*表色系の値に変換する(S9)。
【選択図】 図10
【解決手段】 色相を回転する度合いを決定するために、第一、第二の色域の形状から一次色の色相変化値を決定し(S1-S3)、入力色信号のL*a*b*値をHVC表色系の値に変換し(S4)、第一、第二の色域の一次色の色相差を算出し(S5)、色相変化値HPを算出し(S6)、第一の色域の一次色以外の入力色信号について色相を変化させ(S7)、色相変化値Hinを用いて入力色信号の色相を回転し(S8)、色相を回転した色信号をL*a*b*表色系の値に変換する(S9)。
【選択図】 図10
Description
本発明は色処理方法およびその装置に関し、例えば、第一の色域の入力色信号を、第一の色域とは異なる第二の色域の色信号に変換する色処理に関する。
カラーデータを出力する装置として、モニタやプリンタ(ハードコピー装置)などがある。モニタはRGBの加法混色で色を表現し、ハードコピー装置はCMYKの減法混色で色を表現する。一般に、モニタの色域は、プリンタの色域よりも広く、モニタに表示した画像をプリンタで忠実に再現することはできない。そこで、プリンタで再現できない色を再現できる色に置き換える色域圧縮が必要になる。
色域圧縮には様々な方法がある。視覚的な一致を図る方法は、色域内の色はできる限り圧縮せずに忠実に再現し、色域外の色は色域内の高彩度部へ圧縮して階調性を保持する。また、色域の圧縮は、何らかの色相曲線に沿った圧縮を行う方が視覚的な一致が得られるため、色相を保存しつつ明度と彩度を調節する方法が一般的である。
しかし、色相によっては、モニタとプリンタの色域形状が著しく異なるため、色相を保存する圧縮方法は、明度、彩度ともに大きく色再現性を低下させる場合がある。このような場合、ある程度色相を変化させて色域圧縮し、全体的に色再現性を向上させる方法を採る。
色域外の色信号の、マッピング前の色相に対して、マッピング後の色相を変化させる方法の一つに、マッピング前に色相を変化(回転)させる方法がある。この方法は、L*a*b*もしくはL*C*h*表色系で行われることが多い。しかし、L*a*b*もしくはL*C*h*表色系は非線形性が強いため、単純な回転行列による演算だと、色域圧縮前は等色相線上にあった複数の色信号が、色域圧縮後は等色相線上になく、知覚的な色ずれが生じるなどの問題がある。
本発明は、色域を圧縮する前に、色相を変化(回転)する場合の知覚的な色ずれを防ぐことを目的とする。
本発明は、前記の目的を達成する一手段として、以下の構成を備える。
本発明にかかる色処理は、色相曲線群を用いて、第一の色域の色信号を第二の色域にマッピングする際に、ある色相の色域圧縮に関するユーザ指示を入力し、前記ユーザ指示と前記色相曲線群に基づき前記マッピングを行うことを特徴とする。
本発明によれば、色域を圧縮する前に、色相を変化(回転)する場合の知覚的な色ずれを防ぐことができる。
以下、本発明にかかる一実施例の画像処理を図面を参照して詳細に説明する。
[装置の構成]
図1は実施例1の画像処理装置の構成例を示すブロック図である。
図1は実施例1の画像処理装置の構成例を示すブロック図である。
CPU 104は、ROM 105およびハードディスク(HD) 102に格納されたプログラムに従い、RAM 106をワークメモリとして、システムバス108を介して装置全体の制御、および、後述する各種処理を実行する。プログラムやデータの格納場所に利用されるHD 102は、後述する処理におけるデータの一時退避場所にも利用される。
汎用インタフェイス(I/F) 101は、例えばUSB (Universal Serial Bus)やIEEE1394などのシリアルバスインタフェイスで、キーボード・マウス111などの入力デバイス、記憶メディアのリーダ、スキャナ113やディジタルカメラ114などの画像入力デバイス、あるいは、プリンタ115などの画像出力デバイスが接続される。
モニタ112が接続されるビデオカード103は、CPU 104の制御に応じて、ユーザインタフェイスや後述する処理の結果をモニタ112に表示する。
ネットワークインタフェイスカード(NIC) 107は、ローカルエリアネットワーク(LAN)などのネットワーク113とインタフェイスして、ネットワーク113に接続された各種コンピュータ装置とデータの送受信を行う。
なお、実施例1の画像処理装置は、汎用のパーソナルコンピュータに画像処理用のソフトウェアを供給することで実現可能である。
[圧縮曲線の生成]
図2は画像処理装置が実行する色域圧縮処理の構成例を示すブロック図である。
図2は画像処理装置が実行する色域圧縮処理の構成例を示すブロック図である。
画像処理装置に入力される色信号は、sRGB、AdobeRGB、WideGamutRGBなどが規定する色空間や、何らかのデバイスに依存する色空間のRGBもしくはCMYK信号である。画像処理装置は、入力される色信号を、上記の各色空間で定義されたL*a*b*色空間との対応によって、デバイスに依存しないL*a*b*信号に変換する。なお、何らかのデバイスに依存する色空間とは、例えば、ディジタルカメラ114が撮影した画像を表すRGB信号の色空間、スキャナ113によって原稿から読み取った画像を表すRGB信号の色空間、あるいは、プリンタ115に出力すべきCMYK信号の色空間などである。
色域多面体化部101および103はそれぞれ、第一の色域内の点群データ100、第二の色域内の点群データ102に基づき、第一および第二の色域を多面体で表現する。点群データからの多面体の生成は、様々な方法が考えられるが、例えば凸包(Convex Hull) 3Dを用いて生成する。図3は、このようにして生成される色域の多面体例を示す図である。
第一の色域内の点群データ100は、入力色信号の元の色空間と同じ必要がある。例えば、ディジタルカメラ114のRGB画像が入力される場合、点群データ100は、当該ディジタルカメラ114の色空間のRGB値とL*a*b*値の対応に基づきL*a*b*値に変換したデータである。同様に、プリンタ115のCMYK画像が入力される場合、点群データ100は、当該プリンタ115の色空間のCMYK値とL*a*b*値の対応に基づきL*a*b*値に変換したデータである。
圧縮曲線生成部106は、第一、第二の色域を基に圧縮曲線を生成する。圧縮曲線は、図4に示すマンセル色相曲線(L*=50)105をベースの色相曲線とするため、ユーザ負担を軽減する効果がある。マンセル色相曲線105に追加する明度方向の変化は、以下のように決定する。
図5から図8はある色相における第一、第二の色域の関係をL*C*平面で表す図である。
図5おいて、第一の色域101aの色信号を第二の色域102aへ色域圧縮するには、まず、色域101aの最大彩度点101mのマッピングポイント(圧縮後のL*C*h*値)を決定する。色域圧縮の際、色相、明度、彩度を変化させるが、色相はマンセル色相曲線105に沿わせる。明度、彩度は、それをどれだけ保持して圧縮するかによって、マッピングポイントが異なる。明度を保持して圧縮する場合は、彩度を変化させる明度保持(優先)圧縮111になり、彩度を保持して圧縮する場合は明度を変化させる彩度保持(優先)圧縮112になり、その比率は可変である。
次に、最大彩度点101m以外の色域101aの最外郭上の点(以下「最外郭点」と呼ぶ)をマッピングする点(以下「マッピング点」と呼ぶ)の明度を決定する。図6に示す明度変換曲線113に従い最外郭点の明度を下げてマッピング点を決定すると、全体的な明度が変化して元の色が保持できなくなる。そこで、明度低下の影響を最小限に抑えるために、低彩度領域はなるべく元の明度を保持するようにする。そこで、図7に示すように、最大彩度点101mよりも高明度領域における明度変換曲線113の湾曲率を制御点C1からC4によって調整し、明度変換曲線113aを設定する。なお、この調整は、圧縮パラメータ設定ユーザインタフェイス(UI) 104を用いて行う。
制御点C1のx座標(彩度)は可変であり、制御点C4のx座標は最大彩度点101mの彩度である。また、制御点C2、C3のx座標は、C1からC4の範囲を四等分するように決定する。一方、制御点C1のy座標(明度)は可変であり、制御点C4のy座標は色域102の最大彩度点の明度である。制御点C2、C3のy座標は、制御点C1、C4における微分係数を決定することで定まる。微分係数に関しては可変である。この方法以外にも、例えば楕円関数により明度変換曲線を楕円の一部に近似する方法で明度変換曲線113aを決定しても構わない。
最大彩度点101m以外の最外郭点の明度を決定した後、彩度を決定する。例えば図8に示すように、色域101aの最外郭点P1からP4の彩度はそれぞれP1'からP4'になる。同様の方法により、最大彩度点101mよりも低明度領域の最外郭点のマッピング点を決定する。
以上の方法により、最大彩度点101mを境とする高明度領域と低明度領域において、色域101の点とマッピング点の対を、それぞれ数十組(例えば各20組)作成する。そして、各点対についてそれらの点を通るように圧縮曲線を求める。なお、圧縮曲線同士が交差しないように、圧縮曲線を決定する必要があるが、この方法に関しても様々な方法があり、どのような方法を用いても構わない。例えば、最大彩度点101mとそのマッピング点の明度を対象として、リーゼンフェルトスプライン関数により14区分点で滑らかに補間するなどの方法を用いる。
図9はある色相における圧縮曲線114の例を示す図である。なお、図9においては、見易くするために、色域101a、102aを12面体で近似している。同様の圧縮曲線を、色相環を数十等分(例えば20等分)する色相面において生成する。
ユーザは、圧縮パラメータ設定UI 104を使用して、例えば20の色相面に対して最大彩度点101mのマッピング点と制御点を設定する必要はなく、例えば一次色(R、G、B)、二次色(C、M、Y)のパラメータを設定すれば、圧縮曲線生成部106によって、それら以外の色相面のパラメータは自動的に設定される。勿論、圧縮曲線を設定する色相面の数に制約はなく、より細かく色相環を分割すれば、後述する補間処理における精度が向上する。ただし、その分、計算量が増大する。
[色相の回転]
図10は、色相回転部108が実行する入力信号の色相を変化(回転)させる処理例を示すフローチャートである。
図10は、色相回転部108が実行する入力信号の色相を変化(回転)させる処理例を示すフローチャートである。
まず、色相を回転する度合いを決定するために、第一、第二の色域の形状から一次色の色相変化値を決定する。つまり、色域多面体化部101、103が生成した多面体のデータから、各色域の一次色を特定し(S1)、一次色を特定できたか否かを判定する(S2)。多面体のデータ(L*a*b*値)の元データがRGBなどであれば一次色が特定できるが、特定できない場合は凸包(Convex Hul1) 2Dなどのアルゴリズムによって一次色を検出する(S3)。
次に、特定(検出)した一次色から、第一の色域の一次色の色相変化値を決定する。なお、一次色および任意の入力色信号の色相変化値の決定および色相回転は、HVC表色系(例えばマンセル表色系)において行う。これは、L*a*b*表色系が正確には均等表色系ではないため、色相ずれを生じることに起因する。従って、入力色信号をHVC表色系の信号に変換するために、マンセル色相曲線105と補間処理を用いて、入力色信号が通るマンセル色相番号を求める。補間処理には様々な方法があり、どのような方法を用いても構わない。例えば、入力色信号のL*a*b*値から入力色信号を包含する三本のマンセル色相曲線を用いて四面体補間するなどが考えられる。なお、この補間方法は、後述する入力色信号のL*a*b*値を通る圧縮曲線を圧縮曲線生成部106が補間処理する際に用いる方法と同じである。以上の方法で、入力色信号のL*a*b*値をHVC表色系の値に変換する(S4)。
図11はマンセル表色系における色相回転の方法を説明する図である。
例えばマンセル色相番号が10GYの入力色信号を5GYに変化させる場合、マンセル座標系の原点を中心として回転行列により回転する。このときマンセル明度とマンセル彩度は固定である。色相回転後、再びL*a*b*値に変換する。色相を変化させる際の色相変化値は、目的によって適宜ユーザが設定すればよいが、以下では、色相を自動的に微調整する方法を説明する。
まず、式(1)によって、第一、第二の色域の一次色の色相差を算出し(S5)、色相変化値HPを算出する(S6)。
HP = α(SrcPrimary - DestPrimary) …(1)
ここで、SrcPrimaryは第一の色域の一次色を表すマンセル表色系の色相番号
DestPrimaryは第二の色域の一次色を表すマンセル表色系の色相番号
αは変化の度合い(0.0〜1.0)
HP = α(SrcPrimary - DestPrimary) …(1)
ここで、SrcPrimaryは第一の色域の一次色を表すマンセル表色系の色相番号
DestPrimaryは第二の色域の一次色を表すマンセル表色系の色相番号
αは変化の度合い(0.0〜1.0)
式(1)において、精度を上げるには、SrcPrimary、DestPrimaryを角度値で表現する。また、α=0.0ならば変化なし、α=1.0ならば第二の色域の一次色に色相に合わせることを意味する。αは、ユーザが設定することを前提とするが、MacAdamの楕円を応用した視覚の弁別閾を用いて、人間には知覚されない最大色相変化値を算出してαの固定値として自動化することも有効である。
次に、第一の色域の一次色以外の入力色信号について色相を変化させる。入力色信号の色相変化値Hinは式(2)で算出する(S7)。
Hin = (in - SrcStart)/(SrcEnd - SrcStart)×(DestEnd - DestStart) + DestStart …(2)
Hin = (in - SrcStart)/(SrcEnd - SrcStart)×(DestEnd - DestStart) + DestStart …(2)
式(2)において、in、SrcStart、SrcEnd、DestStart、DestEndはマンセル表色系における色相番号である(精度を上げるにはDegree値で表現する)。色相番号inを色相方向で挟む色相回転後の第一の色域の二つの一次色(もしくは、第二の色域の二つの一次色)のうち、反時計回りを正とするときに色相番号の小さい方がSrcStart(もしくは、DestStart)、大きい方がSrcEnd(もしくはDestEnd)である。以上は、入力色信号を挟む一次色から線形補間によって色相変化値Hinを求める方法である。これ以外にも様々な方法が可能で、どのような方法を用いても構わない。例えば、線形補間の代りに、シグモイド関数などによって非線形に色相変化値Hinを決定し、入力色信号の近辺のみ変化量を大きくするなども有効である。
次に、色相変化値Hinを用いて入力色信号の色相を回転し(S8)、色相を回転した色信号をL*a*b*表色系の値に変換して(S9)、色相回転処理を終了する。
[色域圧縮処理]
色域圧縮部107は、圧縮パラメータ設定UI 104で設定されたパラメータを基に、入力色信号を第二の色域内の信号に変換する。その第一段階として、入力色信号のL*a*b*値を通る圧縮曲線を圧縮曲線生成部106が生成した圧縮曲線群を用いて補間する。この補間方法には様々な方法があり、どのような方法を用いても構わない。
色域圧縮部107は、圧縮パラメータ設定UI 104で設定されたパラメータを基に、入力色信号を第二の色域内の信号に変換する。その第一段階として、入力色信号のL*a*b*値を通る圧縮曲線を圧縮曲線生成部106が生成した圧縮曲線群を用いて補間する。この補間方法には様々な方法があり、どのような方法を用いても構わない。
図12Aは色域圧縮部107が実行する圧縮曲線の補間方法の一例を示すフローチャートである。
まず、図13に示すように、入力色信号のL*a*b*値の色相値131を挟む圧縮曲線群のうちの二本の圧縮曲線132、133を推定する(S21)。つまり、圧縮曲線群のうちの二本を色相方向で特定する。なお、図13はある明度L*におけるa*b*平面を示している。
続いて、図14に示すように、入力色信号の明度L*値141を挟む圧縮曲線群のうちの二本の圧縮曲線142、143を推定する(S22)。つまり、圧縮曲線群のうちの二本を明度方向で特定する。なお、図14はある色差a*におけるL*b*平面を示している。
以上のステップS21およびS22の推定結果から、図15に示すように、圧縮曲線群のうち四本の圧縮曲線152が構成する空間に入力色信号151が存在すると推定することができる。なお、図15はL*a*b*空間を示している。
次に、彩度方向で圧縮曲線を特定する(S23)が、図12Bは彩度方向の圧縮曲線の特定方法を示すフローチャートである。
彩度方向には圧縮曲線群の構成点が14点あるので、それらをカウントするために、カウンタiおよびjを「1」に初期化する(S30)。
次に、彩度方向のi番目およびi+1番目の合計八点で構成される六面体(実際にはねじれの位置の関係にある点対が存在する場合があるため六面体以上)の中に、入力色信号が存在するか否かを判定する(S31、S32)。当該六面体内に入力色信号が存在しない場合は、カウンタiをインクリメントし(S33)、カウンタiを判定し(S34)、i<14であれば処理をステップS31へ戻す。
ステップ32で、六面体内に入力色信号が存在すると判定した場合は、当該六面体を六つの四面体に分割し(S35)、j番目の四面体(図16参照)内に入力色信号が存在するか否かを判定する(S36)。当該四面体内に入力色信号が存在しない場合は、カウンタjをインクリメントし(S37)、カウンタjを判定し(S38)、j<14であれば処理をステップS35へ戻す。
以上の処理によって、図17に示すように、入力色信号が存在する四面体を特定することができた場合は、その六面体番号iと四面体番号jを返す(S39)。もし、ステップS34でi=14またはステップS38でj=14になり、入力色信号が存在する四面体を特定することができなかった場合は、六面体番号iと四面体番号jを返さずに(あるいは、i=14またはj=14を返してもよい)処理を終了する。
図12Aに戻り、ステップS23の処理によって六面体番号iおよび四面体番号jが返された(入力色信号が存在する四面体を特定することができた)か否かを判定し(S24)、もし、返されなかった場合は処理をステップS21、S22へ戻し、圧縮曲線群から特定した四本の圧縮曲線を変更してステップS23を繰り返す。
入力色信号が存在する六面体および四面体が特定された場合は、当該四面体を構成する四点の、入力点(入力色信号)に対する重みをそれぞれ計算する(S25)。これらの重みと四面体補間により、入力信号を包含する四面体を除く13個の四面体内の入力色信号の点を決定する(S26)。最終的に、14個の四面体内の点をつなぐと、図18に示すように、入力色信号のL*a*b*値を通る圧縮曲線を求めることができる(S27)。
以上の方法により、入力色信号と、入力色信号を包含する三次元的に湾曲した四本の曲線の相対位置を保持するような、入力色信号を通る曲線を求めることができる。
色域圧縮部107で求めた入力色信号を通る圧縮曲線と、圧縮パラメータ設定UI 104で設定された圧縮率を基に、入力色信号を圧縮した出力色信号のL*a*b*値を決定する。圧縮率は、圧縮曲線と、第一の色再現域および第二の色再現域との交点を基に、それらの比率で表す。
例えば、図19に示すような状況で、第二の色域外の点Pの入力色信号を図に太線で示す圧縮曲線に沿って第二の色域内に圧縮する場合、圧縮曲線と第二の色域の交点を圧縮率100%とすれば、入力色信号は圧縮率を基に第二の色域内の点Qに圧縮される。この際、入力色信号が第二の色域内にあるときの処理として、(1)動かさない、(2)さらに内側へ圧縮する、の二つの方法が考えられる。(1)の方法は、第二の色域内の入力色信号は忠実に再現されるが階調性は失われるので、(2)の方法を採用する。(2)の方法として線形圧縮すれば全体的に元の彩度が保持されない。そこで、図20に示すように、元の彩度をある程度保持するように、かつ、階調性を損わないように、非線形に圧縮する。
非線形圧縮の方法としては、様々な方法があり、どのような方法を用いても構わないが、例えば、図20に示すように、制御点C1〜C4を設けてC1、C4の位置を設定した後、C1およびC4における微分係数によってC2およびC3を設定すればよい。ただし、C1、C4の位置やそれぞれの微分係数は可変であり、状況に応じて変化させる。
以上の手順により決定したマッピングポイントへ入力色信号を移動する。この方法にも様々な方法があり、どのような方法を用いても構わないが、圧縮曲線は三次元的に歪曲した連続点のデータなので、例えば圧縮曲線をパラメトリックスプラインとして、sとtをそれぞれ変数とするB-スプラインで表現する。この方法は、通常、s、t2変数で曲面を表現するものだが、ここでは曲線のためs成分を、要素一つのみとして利用する。
図21は、本実施例において必要なパラメータを設定するための、モニタ112に表示するユーザインタフェイスの一例を示す図である。
ビュー402には、ユーザよって指定されたICCプロファイルより抽出した色空間情報(第一の色域および第二の色域)を表示する。ビュー405には、ビュー402のICCプロファイルを基に3D Convex Hullよって計算した色域を描画する。また、圧縮曲線群を作成するために一次色、二次色の圧縮曲線をビュー403に表示する。これら圧縮曲線は、それぞれRGBCMYの色で描画され、アクティブの圧縮曲線は鮮やかに、非アクティブの圧縮曲線は薄い色で表示し見分け易く表示する。
図22はビュー403の拡大図である。ユーザは、アクティブな色に関して、明度・彩度の圧縮設定をビュー403で行うことができる。つまり、ユーザは、ビュー403に表示された制御点C1〜C7をマウスなどで調整することで、最大彩度点およびそれ以外の最外郭の点のマッピングポイントの明度を設定する。その調整結果は、連動してビュー405に描画される。
図23はビュー404の拡大図である。ユーザは、ビュー404に表示された制御点C1〜C4をマウスなどで調整することで、圧縮率を設定する。その調整結果を、連動してビュー405に描画される。
また、先述したように、圧縮曲線群の色相曲線は、一次色、二次色のみの設定により、それ以外の圧縮曲線は自動的に設定されるが、その様子もビュー405に描画されるため、図21に示すユーザインタフェイスを介して、ユーザは容易に圧縮曲線群を作成することができる。
なお、デバイスに依存しない色データは、L*a*b*に限らずL*u*v*などの他の色データでも構わない。
このように、色域を圧縮する前に、色相を変化(回転)する場合の知覚的な色ずれを防ぐことができる。また、色域が異なる二つの色空間をなるべく少ない工数で処理するため、精度よく色信号を変換することができ、色域が異なる入力機器同士の色域圧縮処理などに好適に用いることができる。さらに、入出力色空間の特性の違いを吸収し、様々な色空間で高精度な圧縮曲線を動的に生成することができる。
[他の実施例]
なお、本発明は、複数の機器(例えばホストコンピュータ、インタフェイス機器、リーダ、プリンタなど)から構成されるシステムに適用しても、一つの機器からなる装置(例えば、複写機、ファクシミリ装置など)に適用してもよい。
なお、本発明は、複数の機器(例えばホストコンピュータ、インタフェイス機器、リーダ、プリンタなど)から構成されるシステムに適用しても、一つの機器からなる装置(例えば、複写機、ファクシミリ装置など)に適用してもよい。
また、本発明の目的は、前述した実施例の機能を実現するソフトウェアのプログラムコードを記録した記憶媒体(または記録媒体)を、システムあるいは装置に供給し、そのシステムあるいは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU)が記憶媒体に格納されたプログラムコードを読み出し実行することによっても、達成されることは言うまでもない。この場合、記憶媒体から読み出されたプログラムコード自体が前述した実施例の機能を実現することになり、そのプログラムコードを記憶した記憶媒体は本発明を構成することになる。また、コンピュータが読み出したプログラムコードを実行することにより、前述した実施例の機能が実現されるだけでなく、そのプログラムコードの指示に基づき、コンピュータ上で稼働しているオペレーティングシステム(OS)などが実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施例の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
さらに、記憶媒体から読み出されたプログラムコードが、コンピュータに挿入された機能拡張カードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書込まれた後、そのプログラムコードの指示に基づき、その機能拡張カードや機能拡張ユニットに備わるCPUなどが実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施例の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
本発明を上記記憶媒体に適用する場合、その記憶媒体には、先に説明したフローチャートに対応するプログラムコードが格納されることになる。
Claims (14)
- 色相曲線群を用いて、第一の色域の色信号を第二の色域にマッピングする色処理方法であって、
ある色相の色域圧縮に関するユーザ指示を入力し、
前記ユーザ指示と前記色相曲線群に基づき前記マッピングを行うことを特徴とする色処理方法。 - 前記マッピングの前処理として、前記第一の色域の色信号の色相を変化させることを特徴とする請求項1に記載された色処理方法。
- 前記色相曲線群は、マンセル色相曲線群であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載された色処理方法。
- 前記ユーザ指示は、明度および彩度に関する色域圧縮パラメータを含むことを特徴とする請求項1から請求項3の何れかに記載された色処理方法。
- 前記彩度に関する色域圧縮パラメータは、前記色相における前記第一の色域の最大彩度点のマッピング位置を制御することを特徴とする請求項4に記載された色処理方法。
- 前記色域圧縮パラメータは、前記色相における前記第一の色域の最大彩度点より高明度部および低明度部でそれぞれ設定することを特徴とする請求項4に記載された色処理方法。
- 前記色域圧縮パラメータは、前記色相における、前記第一の色域の境界上に位置する複数の点に対する、前記第二の色域内へのマッピングポイントを設定することを特徴とする請求項4に記載された色処理方法。
- さらに、前記色域圧縮パラメータを楕円関数を用いて求めることを特徴とする請求項7に記載された色処理方法。
- 前記色相は一次色および二次色に対応し、その他の色相の色域圧縮パラメータを前記一次色および二次色について設定された色域圧縮パラメータに基づき設定することを特徴とする請求項1から請求項8に記載された色処理方法。
- さらに、前記圧縮曲線群を擬似三次元表示することを特徴とする請求項1から請求項9の何れかに記載された色処理方法。
- 前記色信号の色相変化は、HVC表色系で行うことを特徴とする請求項2に記載された色処理方法。
- 画像処理装置を制御して、請求項1から請求項11の何れかに記載された色処理を実現することを特徴とするプログラム。
- 請求項12に記載されたプログラムが記録されたことを特徴とする記録媒体。
- 第一の色域の色信号を第二の色域にマッピングする色処理装置であって、
色相曲線群を格納するメモリと、
ある色相の色域圧縮に関するユーザ指示を入力する入力手段と、
前記ユーザ指示と前記色相曲線群に基づき前記マッピングを行うマッピング手段とを有することを特徴とする色処理装置。
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