JP2012028903A - 色処理装置及びプログラム - Google Patents

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Abstract

【課題】色域マッピングのアルゴリズムを変更することなく、色域マッピングに伴う明度や彩度の変化を抑制する。
【解決手段】デバイス非依存色空間上で、入力色域の外郭上に位置しかつ色相が異なる複数の再現色について、概ね出力色域上の再現色の色相との色相差が閾値以下で、かつ再現色との色差が最小の対応色((B)参照)を各々求めることで、デバイス依存色空間上の色相とデバイス非依存色空間上の対応色の色相との対応関係を求めておき、色域マッピングの前処理として、前記対応関係に基づき、入力色のデバイス依存色空間上の色相に対応するデバイス非依存色空間上の対応色の色相を求め、入力色の色相が対応色の色相に近づくように入力色を補正(例えば(C)に示すように対応色と同一の色相へ補正)する。
【選択図】図5

Description

本発明は色処理装置及び色処理プログラムに関する。
カラープリンタやモニタ、印刷機、スキャナ等の画像入出力デバイスは色再現域(以下、色域という)等の色再現特性が互いに異なっている。このため、各デバイス間で色を受け渡す場合には、デバイス独立した色空間上で、入力側のデバイスの色を出力側のデバイスの色に対応付ける色域マッピングを含む色処理を行うことで、デバイス毎の色再現特性の相違を補正して色再現の整合をとる必要がある。
上記に関連して特許文献1には、デバイス依存の色空間であるsRGBの第1の色をデバイス非依存の色空間であるCIECAM02の第3の色に変換した場合に生ずる色相角の大小関係の逆転を、第1の色に対応するHLS色空間の第2の色における色相角の大小関係に基づいて補正する技術が開示されている。
また特許文献2には、入力色が有する第1の色再現範囲において入力色と色相が同一であり、当該色相において最大彩度となる色を基準色として求め、求めた基準色に対してマッピング対象の第2の色再現範囲内の対応色を求め、求めた対応色の色相と同一の色相を出力色の色相とし、入力色を出力色の色相上の色にマッピングする技術が開示されている。
特開2009−124326号公報 特許第4137393号公報
本発明は、色域マッピングのアルゴリズムを変更することなく、色域マッピングに伴う明度や彩度の変化を抑制できる色処理装置及び色処理プログラムを得ることが目的である。
請求項1記載の発明に係る色処理装置は、入力色域の外郭上に位置しかつ色相が異なる複数の再現色について、デバイス依存色空間上の色相及びデバイス非依存色空間上の色相を各々演算する演算手段と、前記複数の再現色について、前記演算手段によって演算された前記デバイス非依存色空間上の色相に基づき、前記デバイス非依存色空間上で色域マッピングを行った場合の明度及び彩度の少なくとも一方の変化が前記再現色に対して前記色域マッピングを行った場合よりも小さくなる対応色の色相を各々演算することで、前記デバイス依存色空間上の色相と前記デバイス非依存色空間上の前記対応色の色相との対応関係を導出する導出手段と、入力色から前記デバイス依存色空間上の色相を演算し、前記入力色の前記デバイス非依存色空間上の色相が、前記導出手段によって導出された前記対応関係から求まる、前記入力色の前記デバイス依存色空間上の色相に対応する前記デバイス非依存色空間上の前記対応色の色相に近づくように、前記入力色を補正する色相補正手段と、前記色相補正手段による補正を経た入力色を前記デバイス非依存色空間上で出力色域内にマッピングする前記色域マッピングを行う色域マッピング手段と、を含んで構成されている。
請求項2記載の発明は、請求項1記載の発明において、前記導出手段は、前記対応色の色相として、前記デバイス非依存色空間上で出力色域の外郭上に位置し、かつ前記再現色に対する前記デバイス非依存色空間上での色差又は当該色差と相関を有する評価関数の値が最小となる色の色相を演算する。
請求項3記載の発明は、請求項1又は請求項2記載の発明において、前記導出手段は、前記対応色の色相として、前記再現色の前記デバイス非依存色空間上の色相との色相差が予め設定された閾値以下の色の色相を演算する。
請求項4記載の発明は、請求項1〜請求項3の何れかに記載の発明において、前記色相補正手段は、入力色から、デバイス依存色空間上の色相及びデバイス非依存色空間上の色相を演算した後に、前記入力色の前記デバイス非依存色空間上の色相から、前記入力色の前記デバイス依存色空間上の色相に対応する前記デバイス非依存色空間上の前記対応色の色相への変更量を、前記再現色の前記デバイス非依存色空間上の彩度と前記入力色の前記デバイス非依存色空間上の彩度との比率に応じて決定し、決定した変更量に基づいて前記対応色の色相を決定する。
請求項5記載の発明は、請求項1〜請求項4の何れかに記載の発明において、前記色相補正手段は、入力色から、前記デバイス依存色空間上の色相及び前記デバイス非依存色空間上の色相を演算し、前記デバイス依存色空間上の色相に対応する前記デバイス非依存色空間上の前記対応色の色相を前記対応関係に基づいて演算し、前記デバイス非依存色空間上の色相と前記デバイス非依存色空間上の前記対応色の色相との色相差が予め定められた閾値よりも大きい入力色に対してのみ、前記色相差が前記閾値以下となるように前記入力色を補正する。
請求項6記載の発明に係る色処理プログラムは、コンピュータを、入力色域の外郭上に位置しかつ色相が異なる複数の再現色について、デバイス依存色空間上の色相及びデバイス非依存色空間上の色相を各々演算する演算手段、前記複数の再現色について、前記演算手段によって演算された前記デバイス非依存色空間上の色相に基づき、前記デバイス非依存色空間上で色域マッピングを行った場合の明度及び彩度の少なくとも一方の変化が前記再現色に対して前記色域マッピングを行った場合よりも小さくなる対応色の色相を各々演算することで、前記デバイス依存色空間上の色相と前記デバイス非依存色空間上の前記対応色の色相との対応関係を導出する導出手段、入力色から前記デバイス依存色空間上の色相を演算し、前記入力色の前記デバイス非依存色空間上の色相が、前記導出手段によって導出された前記対応関係から求まる、前記入力色の前記デバイス依存色空間上の色相に対応する前記デバイス非依存色空間上の前記対応色の色相に近づくように、前記入力色を補正する色相補正手段、及び、前記色相補正手段による補正を経た入力色を前記デバイス非依存色空間上で出力色域内にマッピングする前記色域マッピングを行う色域マッピング手段として機能させる。
請求項1,2,6記載の発明は、色域マッピングのアルゴリズムを変更することなく、色域マッピングに伴う明度や彩度の変化を抑制できる、という効果を有する。
請求項3記載の発明は、入力色に対応する出力色の色相の変化が過大となることを抑制できる、という効果を有する。
請求項4記載の発明は、色相の変更量を色空間上の距離で表す場合にも、低彩度の入力色に対応する出力色の色相の変化が過大となることを抑制できる、という効果を有する。
請求項5記載の発明は、本構成を有しない場合と比較して、出力色を入力色に近似させることができる、という効果を有する。
実施形態に係るコンピュータ・システムの概略構成を示すブロック図である。 実施形態における色変換処理部の概略図である。 色相制御テーブル生成処理の内容を示すフローチャートである。 第1デバイスの色域外郭上の再現色の抽出を説明するための概略図である。 色相制御テーブル生成処理における対応色色相Hcam_outの算出を説明するための概略図である。 第1実施形態に係る色相補正処理を示すフローチャートである。 デバイス非依存色空間上での、(A)は入力色の等色相線、(B)は色相補正後の等色相線を各々示す概略図である。 色相補正処理を説明するためのイメージ図である。 第2実施形態に係る色相補正処理を示すフローチャートである。
以下、図面を参照して本発明の実施形態の一例を詳細に説明する。なお、本実施形態は本発明の一例として、ICC規格にも記載されているようなDeviceLinkProfile(第1のデバイスから第2のデバイスのカラープロファイル生成)を詳細に説明するが、本発明はこれに限定されるものではなく、本発明はOutput Profile(規定されたPCS空間から第2のデバイスのカラープロファイル生成)やColorConversion Profileであっても同様に利用できる。
〔第1実施形態〕
図1には本実施形態に係るコンピュータ・システム10の概略構成が示されている。コンピュータ・システム10は、LAN等から成るネットワーク12に、PC(Personal Computer:パーソナル・コンピュータ)等から成る複数台のクライアント端末14と、コンピュータ・システム10に画像(データ)を入力する入力デバイス16と、コンピュータ・システム10から入力された画像データを画像として可視化する出力デバイス18と、出力デバイスに出力するためのカラープロファイルを利用して出力デバイス色に変換する処理サーバ26と、が各々接続されて構成されている。なお、入力デバイス16としては、例えば原稿を読み取って画像データを出力するスキャナが、出力デバイス18としては、例えば入力された画像データが表す画像を用紙へ印刷する画像形成装置(プリンタ、或いはプリンタに複写機やファクシミリ装置としての機能も付加された複合機)が挙げられる。なお、ネットワーク12はインターネット等のコンピュータ・ネットワークにも接続されていてもよい。
ネットワーク12に接続された個々のクライアント端末14は、CPU14A、RAM等から成るメモリ14B、HDD(Hard Disk Drive)やフラッシュメモリ等から成る不揮発性の記憶部14C、ネットワークインタフェース(I/F)部14Dを備えており、ネットワークI/F部14Dを介してネットワーク12に接続されている。また、クライアント端末14には、出力デバイスの1つである表示装置20、入力手段としてのキーボード22及びマウス24が各々接続されている。なお、スキャナ等の入力デバイス16や画像形成装置等の他の出力デバイス18についても、表示装置20と同様にクライアント端末14に直接接続されていてもよい。例えば入力デバイス16としてはスキャナ以外にデジタルスチルカメラ等が挙げられるが、デジタルスチルカメラ等はクライアント端末14に直接接続される。
また、処理サーバ26はCPU26A、メモリ26B及び記憶部26Cを備えている。処理サーバ26の記憶部26Cには、サーバOS(Operating System)のプログラム、サーバOS上で動作し入力デバイス16や出力デバイス18を使用する各種のアプリケーション・プログラム、処理サーバ26で次に述べる色変換処理を行うためのCMM(色変換モジュール)が予め各々インストールされており、色変換処理で使用するカラープロファイル等を登録可能なカラープロファイルDB(データベース)、さらに、カラープロファイル生成のアプリケーション・プログラムが予めインストールされており、そのプロファイル生成に利用するキャラクタリゼーション情報には、測色データやカバレッジデータ、またはICCProfileなどがあり、それらを保存しているキャラクタリゼーションのデータベースも各々記憶されている。一般的には測色データは処理サーバ26から出力デバイスを稼働させて印刷した出力サンプルを色彩計で測色することで入手するが、ネットワーク経由でICCやECI(ヨーロッパ標準化団体)のサーバから入手する方法も行われている。
次に本実施形態の作用を説明する。本実施形態に係る処理サーバ26には、或る入力デバイス16から入力された画像データや、或る出力デバイス18における画像の出力に用いた画像データを、別のデバイス(出力デバイス18)における画像の出力に用いる場合に、色域差があると画像の見えの差を補うことは困難であることから、予め分類して備えている利用者の意図(レンダリングインテントや色再現モードなど)を反映させたカラープロファイルを生成するカラープロファイル生成部と、図2に示すカラープロファイルを色変換処理部に設定して色変換する色変換部が設けられている。
図2に示すように、本実施形態に係る色変換処理部は、一般的なCMM(色変換モジュール)を備えた、例えばポストスクリプト対応のRIPなどが利用できる。以降、出力のカラープロファイルを生成するためのカラープロファイル生成部を説明する。カラープロファイル生成部は、CLUT(カラールックアップテーブル)の初期値であるCIELABの各入力色(明度、彩度、色相に相当)への対応色を求める色域マッピング処理部と、対応色から出力デバイスに依存した出力色を生成する出力色生成部と、色域マッピング処理部がマッピングする際に参照される色相制御テーブルを生成する色相制御テーブル生成部と、から構成されている。また、色域マッピング処理部は、色域マッピング部と、その前処理として必要に応じて入力色の明度、彩度、色相を変更する入力対応色算出部と、から構成されている。入力対応色算出部は、より詳しくは、デバイス依存色相算出部、対応色色相算出部、デバイス非依存色算出部及び色相補正部から構成されており、色相制御テーブル生成部は、より詳しくは、デバイス依存色相算出部、デバイス非依存色相算出部、対応色色相算出部及びテーブル生成部から構成されている。
ICC規格でのカラープロファイルは単色毎に補正するための階調カーブ(TRCやガンマ補正など)やCLUT(カラールックアップテーブル)から成る。以下、カラープロファイル生成のための各処理について説明する。本実施形態に係る入力色は特定のデバイス(装置)に依存したsRGBで説明する。他の色空間であっても同じであるが、ICCProfileを利用してCIEXYZやCIELABに変換可能である。この入力色から色域マッピングに適した色空間の色データに変換してもよく、色空間としては、観察条件の影響を排除した色の見えを表す色空間が好適であり、例えば色の見えモデルCIECAM02によって規定される色空間JChや色空間Jab、またはそれらから派生して修正を加えた色空間(完全順応など)がより好ましい。また、色の見えモデルCIECAM02に代えて色の見えモデルCIECAM97s等を用いてもよい。
カラープロファイル生成部は、第1デバイス依存色空間上に設定した多数の格子点の各々の色を入力色とする。また、本実施形態に係る色域マッピング処理部は、詳細は後述するが、出力色域の外郭情報を利用して、入力色に対し、色相制御テーブル生成部によって生成された色相制御テーブルを参照して色相を補正する色相補正処理も行うことで、マッピング対象の入力色を生成した後、更に出力デバイスの色再現域内に収まるように色域マッピングを行う。ここでの色域マッピングは、入力色に対して色相や明度を変更することもあるが、主に色域差は明度・彩度差を意味しており、明度や彩度を出力色域内に変更する処理のアルゴリズムである。
また、出力色生成方法は、測色データ(CIEXYZやCIELABなど)とカバレッジデータ(ここではCMYK)を利用して補間で算出することで、CIELABからCMYKの出力色に変換する。この際、好ましくは、公知のニューラルネットや統計的手法などを利用した色予測モデルを利用するとよい。
次に、図3を参照して色相制御テーブル生成処理について説明する。なお、この色相制御テーブル生成処理は色相制御テーブル生成部による処理の一例であり、後述する色相補正処理の実行に先立って実行される。
色相制御テーブル生成処理では、まずステップ50において、第1デバイス依存色空間における第1デバイスの色域外郭上に概ね位置し、かつ互いに色相が異なる概ね最大彩度点(CUSP点)色データR,G,Bを複数生成する。例えば第1デバイスが表示装置20であり、第1デバイス依存色空間がRGB色空間(例えばsRGB色空間)である場合、第1デバイス依存色空間上での第1デバイス(表示装置20)の色域外郭は、例として図4に示すように、デバイスに依存した色空間の原色を頂点として含む立方体状となり、色相毎の最大彩度点は、図4に「●」で示すようにデバイスの色域外郭を表す立方体の頂点及び辺上に存在する。ステップ50では、図4に示す各点の色データR,G,Bを色相毎の最大彩度点の色データとして各々選択する。
なお、図4では色データ生成対象の最大彩度点をデバイス依存色空間上でおよそ等間隔の点として示しているが、これに限られるものではなく、デバイス依存色空間上での色データ生成対象の最大彩度点の間隔は色相によって相違させるようにしてもよい。また、上記のステップ50で色データが生成される色相毎の最大彩度点は、本発明における再現色の一例である。
ステップ52では、ステップ50で生成した互いに色相が異なる複数の色データの中から、未処理の単一の色データR,G,Bを処理対象として取り出す。次のステップ54では、ステップ52で取り出した処理対象の色データR,G,Bに基づき、処理対象のデバイス依存色空間における色相(処理対象の再現色のデバイス依存色相Hdev)を演算する。デバイス依存色相Hdevとしては、例えばRGB色空間やCMY色空間に依存する色空間として知られているHSV色空間やHLS色空間のH算出のみを利用し、その色相Hをデバイス依存色相Hdevとして適用することができる。例えばHSV色空間のH算出を利用する場合、処理対象の色データR,G,BにおけるR,G,Bが、最小値を0.0、最大値を1.0とする0.0〜1.0の範囲内の値であるとすると、処理対象の色データR,G,Bが表す再現色のHSV色空間での色相Hは、処理対象の色データR,G,Bを次の(1)式に代入することで算出することができる。
なお、上記(1)式において、max( )は括弧内の数値の最大値を表す演算子、min( )は括弧内の数値の最小値を表す演算子である。また、上記(1)式の演算でmax(R,G,B)=min(R,G,B)であった場合は、色相Hが算出不能であるので色相H=0とする。また、上記のステップ54の演算は、或る再現色についてデバイス依存色空間上の色相を演算する処理の一例であり、色相制御テーブル生成部のデバイス依存色相算出部(図2参照)にも対応している。
次のステップ56では、先のステップ52で取り出した処理対象の色データR,G,Bを、予め設定されたsRGBの色変換式や色の見えモデルCIECAM02の計算式を用いて色空間JChで表現した色データへ変換する。
そしてステップ60では、処理対象の再現色のデバイス非依存色空間における色相(デバイス非依存色相Hcam)として、ステップ56の演算によって得られた再現色JChのうちの色相hを設定する。なお、上述したステップ56,60の演算は、或る再現色についてデバイス非依存色空間上の色相を演算する処理の一例であり、色相制御テーブル生成部のデバイス非依存色相算出部(図2参照)に対応している。また、ステップ54〜ステップ60は、本発明に係る演算手段による処理の一例である。
ところで、出力デバイスの色域(出力色域)が仮想デバイスの色域(入力色域)よりも狭く、かつ、例として図5(A)に示すように、外郭位置における彩度が色相の変化に対して急峻に変化する部分を有する外郭形状である場合、色域マッピングで多用されている定点マッピングにより入力色域内に存在する色を出力色域内に収める色域マッピングを行ったとすると、特に、出力色域の外郭位置における彩度が色相の変化に対して急峻に変化する部分の近傍に位置している再現色(例えば図5(A)に示す再現色)は、色域マッピングに伴って彩度(や明度)が大きく変化する。但し、このような再現色については、例として図5(C)に示すように、色域マッピングを行う前に色相を補正しておくことで、色域マッピングに伴う彩度(や明度)の変化を抑制することが可能である。
上記に基づきステップ62では、記憶部14Cに予め記憶された、出力色域を表す情報を記憶部14Cから読み出し、読み出した情報に基づき、デバイス非依存色空間上で出力色域上に位置し、先のステップ60で設定したデバイス非依存色相Hcamとの色相差が閾値以下(この閾値は請求項3に記載の閾値の一例である)で、かつ色差ΔEが最小の色(この色は本発明における対応色の一例であり、以下「対応色」と称する:図5(B)も参照)を探索する。なお、色差ΔEとしては、明度差をΔL、彩度差をΔC、色相差をΔhとしたときに、次の(2)式又は(3)式で規定される色差ΔEを用いることができる。
ΔE=√(ΔL2+ΔC2+Δh2) …(2)
ΔE=√((w1・ΔL)2+(w2・ΔC)2+(w3・Δh)2) …(3)
但し、(3)式におけるw1,w2,w3は、それぞれ明度差ΔL、彩度差ΔC、色相差Δhに対する重み係数であり、重み係数w1,w2,w3の値は、例えば色相差Δhに対する重みが明度差ΔLや彩度差ΔCに対する重みよりも小さくなるように設定することができる。
なお、(2)式で規定される色差ΔEは請求項2に記載の色差の一例であり、(3)式は請求項2に記載の「色差と相関を有する評価関数」の一例、(3)式で規定される色差ΔEは請求項2に記載の「評価関数の値」の一例である。評価関数は(3)式に限られるものではなく、他の評価関数を用いることも可能である。また、上記の対応色の探索は、色域マッピングのアルゴリズムを利用して実現することも可能である。
次のステップ64では、ステップ62の探索によって該当する色(対応色)が抽出されたか否か判定する。判定が肯定された場合はステップ66へ移行し、ステップ62の探索で抽出された対応色の色相を演算し、演算した対応色の色相を、処理対象の再現色に対応する対応色のデバイス非依存色空間における色相(対応色色相Hcam_out)に設定してステップ70へ移行する。また、ステップ64の判定が否定された場合はステップ68へ移行し、先のステップ60で設定したデバイス非依存色相Hcamを対応色色相Hcam_outに設定してステップ70へ移行する。
なお、対応色色相Hcam_outにデバイス非依存色相Hcamを設定することに代えて、デバイス非依存色空間上で出力色域上に位置しかつ色差ΔEが最小の色を、デバイス非依存色相Hcamとの色相差に制限を設けずに探索し、当該探索で抽出された色との色相差が小さくなる方向へデバイス非依存色相Hcamを前記閾値分だけ変化させたときの色相値を、対応色色相Hcam_outとして設定するようにしてもよい。上述したステップ62〜ステップ68は色相制御テーブル生成部の対応色色相算出部(図2参照)による処理の一例である。
そしてステップ70では、ステップ66又はステップ68で設定した対応色色相Hcam_outを、ステップ54で演算したデバイス依存色相Hdev及びステップ56で演算した色属性値JChと対応付けけ、メモリ14B又は記憶部14Cに記憶している色相制御テーブルに登録する。なお、ステップ70は色相制御テーブル生成部のテーブル生成部(図2参照)による処理の一例である。
次のステップ72では、先のステップ50で生成した全ての色データを処理対象として取り出したか否か判定する。判定が否定された場合はステップ52に戻り、ステップ72の判定が肯定される迄ステップ52〜ステップ72を繰り返す。これにより、ステップ50で生成した全ての色データについて、デバイス依存色相Hdev、デバイス非依存色相Hcam(色属性値JCh)及び対応色色相Hcam_outが各々演算され、これらが対応付けて色相制御テーブルに各々登録されることになる。そしてステップ72の判定が否定されると、色相制御テーブル生成処理を終了する。
なお、上記の色相制御テーブル生成処理で色相制御テーブルに登録される情報は、デバイス依存色相Hdevと対応色色相Hcam_outとの対応関係を表しており、色相制御テーブルに上記の情報を登録する色相制御テーブル生成処理は、本発明に係る導出手段(より詳しくは請求項2,3に記載の導出手段)による処理の一例である。
次に、図6を参照して色相補正処理について説明する。
色相補正処理は、上述した色相制御テーブル生成処理による色相制御テーブルへの情報の登録が完了している状態で、カラープロファイルのCLUTを生成するために、まずステップ80では、内部で生成した初期のCLUT(例えばRGB各色17格子点の色テーブル)から単一のR,G,Bを処理対象の入力色として取り出す。
次のステップ82では、ステップ80で取り出した処理対象の入力色R,G,Bを先の(1)式に代入することで、処理対象の入力色R,G,Bが表す色の第1デバイス依存色空間における色相H(デバイス依存色相Hdev)を演算する。なお、ステップ82の演算は、本発明に係る色相補正手段による「入力色信号からデバイス依存空間上の色相を演算」するステップの一例である。また、ステップ82は入力対応色算出部のデバイス依存色相算出部(図2参照)による処理の一例である。
またステップ84では、ステップ82の演算によって得られた処理対象の入力色のデバイス依存色相Hdevに対応する対応色色相Hcam_out(色相h')を、色相制御テーブルに登録されている情報が表すデバイス依存色相Hdevと対応色色相Hcam_outとの対応関係から線形補間によって演算する。この色相h'の演算は、具体的には、色相制御テーブルに情報が登録されている複数の再現色のうち、デバイス依存色相Hdevがステップ82で演算した処理対象の入力色のデバイス依存色相Hdevと近似している一対の再現色を選択し、処理対象の入力色及び選択した一対の再現色の各々のデバイス依存色相Hdevの比率に基づき、一対の再現色に対応する一対の対応色色相Hcam_outから、処理対象の入力色とデバイス依存色相Hdevが同一の仮想再現色に対応する対応色色相Hcam_outを線形補間によって求めることで成される。
なお、上記の色相h'の演算が、色相差をデバイス非依存色空間上の距離として扱う演算である場合は、色相制御テーブルから選択した一対の再現色の各々のデバイス非依存色空間上での彩度を、色相制御テーブルに登録されている再現色JChから各々演算し、処理対象の入力色及び選択した一対の再現色の各々のデバイス依存色相Hdevの比率に基づき、処理対象の入力色とデバイス依存色相Hdevが同一の仮想再現色のデバイス非依存色空間上での彩度を線形補間によって求めると共に、処理対象の入力色のデバイス非依存色空間上での彩度を演算し、前記仮想再現色に対応する対応色色相Hcam_outから求まる、処理対象の入力色のデバイス非依存色空間上での色相に対する色相変更量に、前記仮想再現色のデバイス非依存色空間上での彩度に対する処理対象の入力色のデバイス非依存色空間上での彩度の比率を乗じることで、処理対象の入力色のデバイス非依存色空間上での色相に対する色相変更量を、処理対象の入力色のデバイス非依存色空間上での彩度に応じて補正することが望ましい。
上記の色相変更量の補正は請求項4記載の発明による処理の一例である。なお、色相変更量に対する補正量は、上記のように彩度の比率に応じて線形に変化させることに限られるものではなく、彩度の比率の変化に対して色相変更量に対する補正量を非線形に変化させるようにしてもよい。上記のステップ84は色域マッピング処理部の対応色色相算出部(図2参照)に対応している。
次のステップ86では、先のステップ80で取り出した処理対象の入力色R,G,Bを予め定められた演算式(ICCProfileなど)とCIECAM02計算式(ICCの標準的な観察条件を利用)によりJChへ変換する。なお、ステップ86は色域マッピング処理部のデバイス非依存色算出部(図2参照)による処理の一例である。
そしてステップ90では、ステップ86の演算によって得られた入力色JChのうちの色相hを、先のステップ84の演算(線形補間)によって得られた対応色色相Hcam_out(色相h')へ変更し(置き換え)、変更後の入力色JCh'を、処理対象の入力色R,G,Bに対応する格子点の出力色として、処理対象の入力色R,G,Bと対応付けてメモリ14Bに記憶させる。なお、ステップ90は色相補正部(図2参照)による処理の一例である。
次のステップ92では、全てのCLUTを処理対象の入力色R,G,Bとして取り出したか否か判定する。判定が否定された場合はステップ80に戻り、ステップ92の判定が肯定される迄ステップ80〜ステップ92を繰り返す。これにより、処理対象の全ての入力色について、色相hを変更した補正後の入力色JCh'がメモリ14Bに各々記憶されることになる。そしてステップ92の判定が否定されると、色相補正処理を終了する。なお、上述した処理は、本発明に係る色相補正手段による処理の一例である。
上記の色相補正処理により、CLUTのうち入力色域の外郭上に位置する色は、図5(C)に「色相補正後の再現色」と表記して示すように、色域マッピングにより、図5(C)に示す「対応色」へマッピングされるように色相が補正されるので、色域マッピングのアルゴリズム(主に明度と彩度を出力色域内に対応させる処理)を変更することなく、入力色域の外郭上に位置する色のうち、特に出力色域のうち外郭位置における彩度が色相の変化に対して急峻に変化する形状となっている部分の近傍に位置している色(一例としてはYやB,C等)が、色域マッピングに伴って彩度(や明度)が大きく変化することが抑制される。
また、例として図7(A)には、表示装置20の一般的な色域(より詳しくは、表示装置の一般的な色域をデバイス非依存色空間の等明度面(明度軸に垂直な平面)上に投影した結果)を示す。図7(A)より明らかなように、多くの表示装置は、デバイス依存色空間上で直線となる等色相線がデバイス非依存色空間上では湾曲しており、特にR及びBは、高明度側における等色相線の湾曲度合いが比較的大きい上に、高明度側の等色相線が表す色相が低明度側の等色相線が表す色相と比較的大きく相違しており、色相の歪が比較的大きくなっている。この色相の歪は、表示装置の表示面に色を表示している限りは殆ど視認されない。
しかし、本実施形態に係る色変換処理部のように、表示装置の色域(入力色域)内に存在する入力色を他のデバイスの色域(出力色域)内に対応させる際に、出力色域が入力色域よりも明らかに狭い場合(図7(A)にはこのような出力色域の一例として画像形成装置の一般的な色域を示す)、例として図8(A)に示すようにデバイス非依存色空間上で湾曲している等色相線は、色域マッピングに伴い、例として図8(B)に示すように途中で折れ曲がる等のように、色相や彩度の急激な変化が加わることになる。そして、この等色相線に加わる色相や彩度の急激な変化は、色相の顕著な変化として視認され、特にコンピュータ・グラフィックス等の画像においては、画像中のグラデーションにおける階調再現性の悪化として顕著に表れる。
これに対して本第1実施形態に係る色相補正処理では、CLUTの処理対象の入力色R,G,Bが表す色のデバイス依存色相Hdevを演算し、演算したデバイス依存色相Hdevに対応する対応色色相Hcam_out(色相h')を、色相制御テーブルに登録されている情報が表すデバイス依存色相Hdevと対応色色相Hcam_outとの対応関係から線形補間によって演算し、処理対象の入力色R,G,Bから演算した入力色JChのうちの色相hを色相h'に置き換えているので、同一の色相を表す入力色(等色相線を形成するデータ)から演算される対応色色相Hcam_out(色相h')が互いに等しくなることで、例として図7(B)及び図8(C)にも示すように、デバイス非依存色空間上で湾曲していた等色相線が直線となるように、入力色JChのうちの色相hが補正される。これにより、例として図8(D)に示すように、後段の色域マッピングの実行に伴い、等色相線に途中で折れ曲がる等の色相や彩度の急激な変化が加わることも抑制される。
また、デバイス非依存色空間の1つして広く用いられているCIELAB色空間は、色空間上の色値と実際の色の見えに差異があり、CIELAB色空間上で等色相線が直線となるように色相を補正しても、実際には同一色のグラデーションで色相の変動が視認されるが、本実施形態ではデバイス非依存色空間としてCIECAM02色空間を適用しており、このCIECAM02色空間上で等色相線が直線となるように色相を補正することで、同一色のグラデーションで色相の変動が表れることがより精度良く抑制される。
また、色域マッピングに伴って彩度(や明度)が大きく変化したり、等色相線に色相や彩度の急激な変化が加わることを抑制することを、色域マッピングの前段において、複数の再現色について対応色色相Hcam_out(色相h')を求めて色相制御テーブルに登録し、色相制御テーブルに登録した情報に基づいて入力色の色相を補正する、という簡単な処理を行うことで実現できるので、アルゴリズムが元々複雑な色域マッピングのアルゴリズムを上記の課題解決のために更に変更する必要も無くなり、色域マッピングのアルゴリズムとして既存の各種アルゴリズムのうちの任意のアルゴリズムを適用することが可能となる。
〔第2実施形態〕
次に本発明の第2実施形態について説明する。なお、本第2実施形態は第1実施形態と同一の構成であるので、各部分に同一の符号を付して構成の説明を省略し、以下、図9を参照し、本第2実施形態に係る色相補正処理について、第1実施形態で説明した色相補正処理(図6)と異なる部分についてのみ説明する。
本第2実施形態に係る色相補正処理は、第1実施形態で説明した色相補正処理(図6)と同様に、単一の入力色R,G,Bを処理対象として取り出し(ステップ80)、処理対象の入力色R,G,Bからデバイス依存色相Hdevを演算し(ステップ82)、演算したデバイス依存色相Hdevに対応する対応色色相Hcam_out(色相h')を、色相制御テーブルに登録されている情報が表すデバイス依存色相Hdevと対応色色相Hcam_outとの対応関係から線形補間によって演算し(ステップ84)、処理対象の入力色R,G,Bから入力色JChを演算(ステップ86)した後に、次のステップ94において、ステップ86の演算で得られた入力色JChにおける色相hと、ステップ84の演算で得られた色相h'との色相差を演算する。
なお、色相hと色相h'との色相差は、両者の色相角の角度差であってもよいし、CIECAM02色空間上でのベクトル距離であってもよい。ステップ96では、ステップ94の演算で得られた色相差が予め定められた閾値(この閾値の一例を図8(E)に示す)よりも大きいか否か判定する。なお、この閾値としては一定値を用いることに限られるものではなく、彩度、或いは彩度と明度に応じて閾値を変更するようにしてもよい。
ステップ96の判定が肯定された場合はステップ98へ移行し、ステップ84の演算で得られた色相h'を色相hの方向へ閾値分だけ変化させた色相h"を演算する。そしてステップ90では、ステップ86の演算によって得られた入力色JChのうちの色相hを、先のステップ98の演算によって得られた色相h"へ変更し(置き換え)、変更後の入力色JCh"を、色域マッピングにおける処理対象の入力色としてメモリ14Bに記憶させ、ステップ92へ移行する。
一方、ステップ96の判定が否定された場合(色相hと色相h'との色相差が閾値以下の場合)には、上述したステップ98,100の処理を行うことなく、ステップ86の演算で得られた入力色JChを、色域マッピングにおける処理対象の入力色としてメモリ14Bにそのまま記憶させ、ステップ92へ移行する。なお、本第2実施形態に係るステップ94〜ステップ100は色域マッピング処理部の色相補正部(図2参照)に対応している。
次のステップ92では、全てのCLUTを処理対象の入力色R,G,Bとして取り出したか否か判定する。判定が否定された場合はステップ80に戻り、ステップ92の判定が肯定される迄ステップ80〜ステップ92を繰り返す。これにより、処理対象の入力色のうち、色相hと色相h'との色相差が閾値以下の入力色については、入力色R,G,Bから演算によって得られた入力色JChがメモリ14Bに記憶され、色相hと色相h'との色相差が閾値よりも大きい入力色については、入力色JCh"がメモリ14Bに記憶されることになる。そして、ステップ92の判定が否定されると色相補正処理を終了する。なお、上述した色相補正処理は、請求項5に記載の色相補正手段による処理の一例である。
上述した本第2実施形態に係る色相補正処理では、第1実施形態で説明した色相補正処理(図6)と同様に、CLUTのうち入力色域外郭上の色の色相が、図5(C)に「色相補正後の再現色」と表記して示すように、色域マッピングにより、図5(C)に示す「対応色」へ概ねマッピングされるので、主に彩度マッピングを行う色域マッピングのアルゴリズムを変更することなく、入力色域の外郭上に位置する色のうち、特に出力色域のうち外郭位置における彩度が色相の変化に対して急峻に変化する形状となっている部分の近傍に位置している色(一例としてはYやB,C等)が、色域マッピングに伴って彩度(や明度)が大きく変化することが抑制される。
また、第1実施形態で説明した色相補正処理(図6)では、知覚的な色相が一定となるように色相補正の入力色の色相を補正していたが、色処理に対しては、「知覚的な色相が一定」という要求が優先される場合以外に、「出力色が入力色に近似している」や「出力色の階調ジャンプがない」という要求が優先される場合もある(例えば色変換処理対象の色データ(色変換処理部のCLUTで変換される色データ)中に高彩度の色が存在しない場合や、表示装置20に表示された色に近似した色を他のデバイスで再現したい場合等)。
これに対し、本第2実施形態に係る色相補正処理では、入力色のうち、色相hと色相h'との色相差が閾値よりも大きい格子点データについてのみ、入力色R,G,Bから演算で得られた入力色JChのうちの色相hを、色相h'を色相hの方向へ閾値分だけ変化させた色相h"に置き換え、色相hと色相h'との色相差が閾値以下の格子点データについては入力色R,G,Bから演算によって得られた入力色JChをマッピング対象の入力色としてそのまま用いているので、例として図8(E)にも示すように、デバイス非依存色空間上で湾曲していた等色相線は、色相の変動が色相h'(デバイス非依存色相Hcam)に対する色相差が閾値以内に抑制されると共に、元の等色相線(デバイス非依存色空間上で湾曲していた等色相線)により近い軌跡となるように入力色JChのうちの色相hが補正される。
これにより、例として図8(F)に示すように、後段の色域マッピングの実行に伴い、等色相線に途中で折れ曲がる等の色相や彩度の急激な変化が加わることが、色相の補正を行わない場合よりは抑制されると共に、カラープロファイルを適用した色変換処理の結果として、見た目にて出力色が入力色により近似している結果が得られることになる。
なお、上記ではデバイス非依存色空間上で出力色域上に位置し、再現色のデバイス非依存色空間上での色相(デバイス非依存色相Hcam)との色相差が閾値以下で、かつデバイス非依存色空間上での再現色との色差、又は当該色差と相関を有する評価関数の値が最小の色を、再現色に対応する対応色としていたが、これに限定されるものではなく、デバイス非依存色相Hcamとの色相差についての制限を外し、デバイス非依存色空間上で出力色域上に位置し、デバイス非依存色空間上での再現色との色差、又は当該色差と相関を有する評価関数の値が最小の色を、再現色に対応する対応色として用いてもよい。請求項1の発明はこの態様も権利範囲に含むものである。
また、上記では処理サーバ26で色相制御テーブル生成処理を行うことで、色相制御テーブルを生成する態様を説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、別のコンピュータ等で色相制御テーブル生成処理を行うことで生成した色相制御テーブルを、処理サーバ26の記憶部26Cに予め記憶させておくようにしてもよい。
また、上記では本発明に係る色処理プログラムが処理サーバ26の記憶部26Cに予め記憶(インストール)されている態様を説明したが、本発明に係る色処理プログラムは、CD−ROMやDVD−ROM等の記録媒体に記録されている形態で提供することも可能である。
10 コンピュータ・システム
14 クライアント端末
16 入力デバイス
18 出力デバイス
26 処理サーバ
26C 記憶部

Claims (6)

  1. 入力色域の外郭上に位置しかつ色相が異なる複数の再現色について、デバイス依存色空間上の色相及びデバイス非依存色空間上の色相を各々演算する演算手段と、
    前記複数の再現色について、前記演算手段によって演算された前記デバイス非依存色空間上の色相に基づき、前記デバイス非依存色空間上で色域マッピングを行った場合の明度及び彩度の少なくとも一方の変化が前記再現色に対して前記色域マッピングを行った場合よりも小さくなる対応色の色相を各々演算することで、前記デバイス依存色空間上の色相と前記デバイス非依存色空間上の前記対応色の色相との対応関係を導出する導出手段と、
    入力色から前記デバイス依存色空間上の色相を演算し、前記入力色の前記デバイス非依存色空間上の色相が、前記導出手段によって導出された前記対応関係から求まる、前記入力色の前記デバイス依存色空間上の色相に対応する前記デバイス非依存色空間上の前記対応色の色相に近づくように、前記入力色を補正する色相補正手段と、
    前記色相補正手段による補正を経た入力色を前記デバイス非依存色空間上で出力色域内にマッピングする前記色域マッピングを行う色域マッピング手段と、
    を含む色処理装置。
  2. 前記導出手段は、前記対応色の色相として、前記デバイス非依存色空間上で出力色域の外郭上に位置し、かつ前記再現色に対する前記デバイス非依存色空間上での色差又は当該色差と相関を有する評価関数の値が最小となる色の色相を演算する請求項1記載の色処理装置。
  3. 前記導出手段は、前記対応色の色相として、前記再現色の前記デバイス非依存色空間上の色相との色相差が予め設定された閾値以下の色の色相を演算する請求項1又は請求項2記載の色処理装置。
  4. 前記色相補正手段は、入力色から、デバイス依存色空間上の色相及びデバイス非依存色空間上の色相を演算した後に、前記入力色の前記デバイス非依存色空間上の色相から、前記入力色の前記デバイス依存色空間上の色相に対応する前記デバイス非依存色空間上の前記対応色の色相への変更量を、前記再現色の前記デバイス非依存色空間上の彩度と前記入力色の前記デバイス非依存色空間上の彩度との比率に応じて決定し、決定した変更量に基づいて前記対応色の色相を決定する請求項1〜請求項3の何れか1項記載の色処理装置。
  5. 前記色相補正手段は、入力色から、前記デバイス依存色空間上の色相及び前記デバイス非依存色空間上の色相を演算し、前記デバイス依存色空間上の色相に対応する前記デバイス非依存色空間上の前記対応色の色相を前記対応関係に基づいて演算し、前記デバイス非依存色空間上の色相と前記デバイス非依存色空間上の前記対応色の色相との色相差が予め定められた閾値よりも大きい入力色に対してのみ、前記色相差が前記閾値以下となるように前記入力色を補正する補正する請求項1〜請求項4の何れか1項記載の色処理装置。
  6. コンピュータを、
    入力色域の外郭上に位置しかつ色相が異なる複数の再現色について、デバイス依存色空間上の色相及びデバイス非依存色空間上の色相を各々演算する演算手段、
    前記複数の再現色について、前記演算手段によって演算された前記デバイス非依存色空間上の色相に基づき、前記デバイス非依存色空間上で色域マッピングを行った場合の明度及び彩度の少なくとも一方の変化が前記再現色に対して前記色域マッピングを行った場合よりも小さくなる対応色の色相を各々演算することで、前記デバイス依存色空間上の色相と前記デバイス非依存色空間上の前記対応色の色相との対応関係を導出する導出手段、
    入力色から前記デバイス依存色空間上の色相を演算し、前記入力色の前記デバイス非依存色空間上の色相が、前記導出手段によって導出された前記対応関係から求まる、前記入力色の前記デバイス依存色空間上の色相に対応する前記デバイス非依存色空間上の前記対応色の色相に近づくように、前記入力色を補正する色相補正手段、
    及び、前記色相補正手段による補正を経た入力色を前記デバイス非依存色空間上で出力色域内にマッピングする前記色域マッピングを行う色域マッピング手段
    として機能させるための色処理プログラム。
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