JP6512884B2 - 色変換処理装置および色変換処理方法 - Google Patents

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Description

本発明は、画像処理装置で用いられる色変換技術に関する。
近年、隆起を有する印刷物を得る技術が広がり、その色合わせの要求が高まっている。このような印刷物では、印刷層の重ね方や凹凸形状により色域が拡大縮小(例えば、印刷層を重ねるほど色材濃度が向上し色域は拡大)することが知られている。ここでユーザは、入力色データに基づく印刷物を確認して所望の色域が得られているかを判断し、不足の場合には印刷層を重ねることで所望の色域を得ることがある。このような場合、印刷結果が所望の色域を得られているかを、印刷物の測定やユーザによる目視によって確認する必要がある。また、所望の色域が得られていない場合は色パラメータを変更して再度印刷を行い、上記の確認作業を繰り返し行うことになるため作業負荷が大きくなる。
特許文献1では、所望の色域が得られているかを確認するために、略平面状に印刷層を重ねた場合の印刷層毎の色域目安をユーザに提示する方法が提案されている。特許文献1では、入力色データと各印刷層に使用されるインク量との対応関係を規定したプロファイルを用いて、入力色データから各印刷層を印刷するためのインク量を決定する。この際、プロファイルには、各印刷層を重ねて印刷する毎に色域が拡大するようインク量が規定されているため、ユーザは試行錯誤を重ねることなく印刷層の重ね数から簡易に印刷層の数と色域の関係を確認することができる。
特開2013−14057号公報
上述のように、略平面での色予測を可能とする技術は提案されているが、隆起印刷のように凹凸のある起伏面においては画素に応じて凹凸の形状が異なるので単純な色予測が成立しない。特許文献1の技術は略平面上に印刷層を重ねることを前提としているため、凹凸のある起伏面における色域目安をユーザに提示することができない。 このような凹凸のある起伏面での色域の変化に対応して印刷色を確認するには、凹凸のある起伏面それぞれについて色域を示す情報を保持しておく方法が考えられる。そして、入力された凹凸のある起伏面を示す情報と保持している色域の情報とを利用してその起伏面の印刷色を確認する方法が考えられる。このような場合、全ての凹凸のある起伏面の色域の情報に対応するプロファイルの保持が必須であり、メモリコスト増大やプロファイル作成のための大量印字/測定が必要という問題が発生する。
本発明に係る色変換装置は、再現対象物の上に形成する画像を示す画像データを印刷手段に出力する色変換装置であって、前記再現対象物の高さを示す高さ情報を各画素が有する形状データを取得する形状データ取得手段と、前記形状データに基づいて、前記画像の各画素の色を変換するための色域データを導出する色域導出手段と、前記色域データを用いて前記画像の各画素の色を変換する色変換手段と、を有し、前記色域導出手段は、前記形状データが示す形状が第一の形状である場合は、前記形状データが前記示す形状が前記第一の形状よりも振幅が小さい形状である第二の形状である場合よりも小さい色域を示す前記色域データを導出することを特徴とする。
本発明によれば、多数のプロファイル保持によるメモリコスト増大やプロファイルの作成にかかる作業を増大させることなく、凹凸のある起伏面に対応してユーザが簡易に印刷色の確認を行うことが可能となる。
凹凸のある起伏面による色域縮小を説明するための模式図である。 実施例1における色変換処理装置の構成図である。 実施例1における色変換処理装置の論理構成を示すブロック図である。 実施例1における色変換処理を示すフローチャート図である。 実施例1における色変換LUTの一例を示す図である。 実施例1におけるRGB座標とLab座標とを模式した図である。 実施例1における四面体補間の例を示す図である。 実施例1におけるユーザインターフェースの一例を示す図である。 実施例1におけるUIの操作に応じた処理を示すフローチャートである。 実施例1における色域縮小率算出を示すフローチャート図である。 実施例1における色域縮小率と周波数の関係を示す模式図である。 実施襟1におけるウェーブレット変換における周波数分解結果を示す模式図である。 実施例1における周波数の方向判定を示すフローチャート図である。 実施例1における色域導出処理を示すフローチャート図である。 実施例2における凹凸のある起伏面による色域縮小を説明するための模式図である。 実施例2における周波数と振幅による色域特性の分布を示す模式図である。 実施例2における色域縮小率算出を示すフローチャート図である。 実施例2における色域縮小率と周波数の関係を示す模式図である。 実施例2における色域算出処理を示すフローチャート図である。 実施例3における色域縮小率の算出処理を示すフローチャート図である。
以下に凹凸のある起伏面によって色域が縮小する概念を図1の模式図を用いて説明する。図1(a)及び図1(b)は、色計測の幾何条件を基材断面方向から観察した模式図である。また図1(c)は図1(a)及び(b)におけるLC平面での色域分布を模式的に表す図である。基材上に凹凸形状層が形成され、凹凸形状層の上部にさらに色材層が形成されているものとして説明を行う。図1(a)では、光源から発する光は入射角45°で進入し、色材上で反射する。この時、受光部には主として表面拡散成分が入射し、図1(a)のような凹凸形状層においては図1(c)のGaに相当する色域となる。次に図1(b)では、表面拡散成分だけでなく凹凸形状により入射角45°以外の光における鏡面反射成分が受光部に入射する。図1(b)のような凹凸形状層においては、低明度部の色域が縮小した図1(c)のGbに相当する色域となる。なお、上述した現象は、印字表層の法線ベクトルの分布が不均一である場合に発生することが知られている。この際、色域体積の縮小率は起伏面の周波数特性と起伏の高さ(振幅)にもよるが、数十μメートルの振幅において数%〜数十%程度色域が縮小する場合がある。
以下で説明する実施形態においては、このように凹凸形状層において色域が縮小する場合に、凹凸のある起伏面に対応してユーザが簡易に印刷色の確認を行うことを可能とする例を説明する。また、以下で説明する実施形態では、メモリコストを増大させず、またプロファイルの作成にかかる作業を増大させずに済む。
以下、添付の図面を参照して、本発明を好適な実施例に基づいて詳細に説明する。なお以下の実施例において示す構成は一例にすぎず、本発明は図示された構成に限定されるものではない。
[実施例1]
<システム構成例>
図2は本実施例における色変換処理装置のハードウェア構成の一例を示す図である。色変換処理装置は、CPU201、メインメモリ202、HDD203、汎用インタフェース204、ディスプレイ205、メインバス206、キーボードやマウス等の指示入力部207、外部記憶装置208、プリンタ209を備える。汎用インタフェース204は、指示入力部207や外部記憶装置208などをメインバス206に接続する。
例えば、CPU201は、指示入力部207に対するユーザの指示により、HDD203や外部記憶装置208に格納されている色変換アプリケーションを起動する。そして、色変換アプリケーションをメインメモリ202に展開すると共にディスプレイ205にユーザインターフェースを表示する。続いて、HDD203や外部記憶装置208に格納されている各種データが、CPU201からの指令に基づきメインバス206経由によりメインメモリ202に転送される。メインメモリ202に転送された各種データは、CPU201からの指令により所定の演算処理が行われ、演算処理の結果がメインバス206経由によってディスプレイ205上に表示あるいは、HDD203や外部記憶装置208に格納される。
<処理の構成>
図3は、色変換処理装置300のソフトウェアの機能構成例を示すブロック図である。なお、図3に示す構成は、CPU201が色変換アプリケーションを実行することにより実現される。以下では、CPU201がHDD203に格納された各種ソフトウェア(コンピュータプログラム)を動作させることで実現する各種処理について述べる。
色変換処理装置300は、画像データ取得部301と、形状データ取得部302と、凹凸形状解析部303と、色域導出部304と、色域縮小率データ保持部305と、色域特性データ保持部306と、色変換部307と、出力部308とを有する。
画像データ取得部301は、汎用I/F204を介してHDD203や外部記憶装置208から入力された画像データを取得する。形状データ取得部302は、画像データ取得部301で取得した画像データの各画素に対応する凹凸形状データを、汎用I/F204を介してHDD203や外部記憶装置208から取得する。
凹凸形状解析部303は、形状データ取得部302で取得された凹凸形状データから凹凸形状特性を解析する。そして、解析の結果得られた凹凸形状特性と色域縮小率データ保持部に保持されているデータとに基づいて、各画素の色域の縮小率を決定する。そして、凹凸形状解析部303は、決定した各画素の色域の縮小率を色域導出部304に送信する。ここで、本実施例においては、凹凸形状特性は周波数特性を用いるものとし、凹凸形状解析部303ではウェーブレット変換により周波数分解を行い、その結果抽出された周波数情報を凹凸形状特性とする。ウェーブレット変換は公知の離散ウェーブレット変換を用いることができる。また、色域縮小率データ保持部305に保持されているデータは、例えば凹凸形状特性と縮小率とを対応付けたルックアップテーブル(LUT)である。
色域導出部304は、色域特性データ保持部306に保持されている色域特性データと、凹凸形状解析部303から送られる縮小率とを用いて各画素の色域データを算出する。色域特性データ保持部306に保持されている色域特性データは、例えばプリンタ209に対応する平坦部の色域を示すデータである。
色変換部307は、画像データ取得部301で取得された画像データの各画素について、色域導出部304で算出された各画素に対応する色域データを利用してガマットマッピングを行い、予測される色データである出力結果を出力部308へ出力する。出力部308に出力された出力結果はディスプレイ205のユーザインターフェース上に表示される。ユーザは、ディスプレイ205上に表示された色データの出力結果(色変換結果)を見て、適切な色変換が成されるのか否かを確認することができる。
<色変換処理動作>
図4は色変換アプリケーションにて実行される色変換処理のフローチャートである。図4に示す処理は、CPU201がHDD203に格納された色変換アプリケーションプログラムをメインメモリ202に読み出して実行することにより実現される。
ステップS401で画像データ取得部301は、色変換処理装置300に入力された画像データを取得する。
ステップS402で形状データ取得部302は、色変換処理装置300に入力された凹凸形状データを取得する。この凹凸形状データは、ステップS401で取得した画像データに対応したデータであり、例えば各画素の値が基準面からの高さを示すデータである。
ステップS403からステップS406の処理は各画素ごとに行なわれる処理である。ステップS403で凹凸形状解析部303は、i番目の画素に対応する縮小率を、ステップS402で取得した形状データを解析して得られた結果に基づいて導出する。詳細については後述する。
ステップS404で色域導出部304は、色域特性データ保持部306に格納された色域特性データと、ステップS403で導出された縮小率とから、画素iに対応する色域データを導出する。詳細については後述するが、ステップS404の処理の結果、縮小率に応じた変更後の色域データが出力される。
ステップS405で色変換部307は、ステップS404で導出された、変更後の色域データを用いて、画素iのガマットマッピング(色変換処理)を行う。ここで、ガマットマッピングはCIELAB空間のLab色空間にて行うものとし、マッピング手法については測色的色再現を用いるものとする。入力画像データの各画素はRGBの値を有するデータであるものとする。入力画像のi番目の画素値をRiiiとする。色変換部307は、Riiiから、Lab色空間の色座標値への変換を、色変換LUTを用いた四面体補間演算により行い、i番目の画素値のRGB→Lab変換を施す。色変換LUTはRGB色空間での格子点の色座標値と、格子点が再現するLab色空間の座標値との対応を記したルックアップテーブルである。図5は色変換LUTのデータ構造の一例を示す図である。データ構造の先頭には、R/G/B値のステップが記述され、この後に、各格子点に対応するLab色座標が、R、G、Bの順でネストされて記述される。このデータ構造をRGB色空間で模式的に表すと、図6の様に表される。また、四面体補間は、隣接する8つの格子点で囲まれる六面体領域を、図7の模式図に示す様な6つに分割された四面体領域毎に、補間演算を行う。例えば、色変換部307は、i番目の画素のRiii値が含まれている六面体領域をまず探索する。そして、探索された六面体領域を図7のように分割した四面体領域のうちの、RGB値が含まれている四面体を特定する。そして、その特定した四面体の頂点の値とRiii値との距離に応じて、その特定した四面体の頂点のLab値に補間演算を行なうことでi番目の画素のLab変換された値であるLiii値を導出する。Riii値が頂点に対応する値そのものであれば、色変換LUTを参照して得られた値に変換すればよい。
また、このステップS405では、色変換部307は色域特性データ保持部306に保持されている、プリンタ209に対応した色域特性データを用いてi番目の画素の色変換処理も行なう。すなわち、ステップS405では、i番目の画素について、変更前の色域データと変更後の色域データとを用いた色変換処理後の値がそれぞれ求められる。なお、色変換部307での色変換処理自体はいずれも上記で説明したような処理を行なえばよく、このとき用いる色変換LUTが異なる。
次に、ステップS406で色変換部307は、色域の変更前後の隣接画素との色差の比が閾値より大きいか否かを式1により判定する。すなわち、色域の変更前のi番目の画素とi−1番目の画素との色差と、変更後のi番目の画素とi−1番目の画素との色差と、の比が閾値より大きいか否かを判定する。式1において、色域の変更前のi番目の画素の色変換結果をLiiiとし、色域の変更後のi番目の画素の色変換結果をLi !i !i !とする。
本実施例では、画素ごとに凹凸形状に応じた色域を用いて色変換処理を行なう。このとき、凹凸形状によっては色域の変更前の色と変更後の色とが大きく異なる画素が生じる可能性がある。そこで、後述するように、ディスプレイ205に表示されるユーザインターフェースにおいてユーザに対して色域の変更前の色と変更後の色とが大きく異なる箇所(画素)を明示する。これによりユーザが印刷色の確認をする際に注視する部分をユーザに認識させることができる。ステップS406では、このような処理を行なう前処理として、画素ごとに、色域の変更前後の隣接画素との色差の比と閾値との比較判定処理を行なっている。
ステップS406で色変換部307は、各画素における判定結果を変数Piに格納する。変数Pは例えば画像データ(凹凸形状データ)の画素と同じ画素数を有し、Piはi番目の画素に対応するものとする。色変換部307は、例えば、色域の変更前後の隣接画素との色差の比が閾値より大きければPiに1を、小さければPiに0を割り当てる。なお、閾値の一例としてLab色空間における色差を用いるが、例えばXYZ色空間のユークリッド距離やRGB色空間のユークリッド距離を利用しても良い。
次に、色変換処理装置300は、ステップS401及びステップS402で取得した画像データ及び凹凸形状データの全ての画素についてステップS403からステップS405の処理を行ったかを判定する。処理を行っていなければ画素の番号を表す変数iに1を加えてステップS403へジャンプする。そうでなければ出力部308が色変換された画像データとステップS406の結果得られる変数Pとを出力し、終了に関する動作を行う。
<ユーザインターフェース>
図8はディスプレイ205に色変換アプリケーションの実行結果が表示されるユーザインターフェースの例を示す図である。ウインドウ801は色変換を行なった結果得られた画像データに基づく画像が表示される。ウインドウ802にも同様に、色変換を行なった結果得られる画像が表示される。なお、ウインドウ802の画像には、各画素位置に対してステップS406の結果得られる変数Pを参照し、変数Piに1が割り当てられた画素をウィンドウ802上に明示する。例えば図8のウィンドウ802においては変数Piが1が割り当てられた領域を黒塗りで示している、この黒塗り部分は、色域の変更前後で隣接画像との色差が異なる箇所(画素)である。なお、図8の例では色域の変更前後で隣接画像との色差が異なる箇所(画素)を黒塗りして表示する例を示しているが、これに限られることはない。例えば、ウィンドウを1つだけ用意し、色域の変更前後で隣接画像との色差が異なる箇所(画素)のみを点滅させてもよい。ユーザが色域変更前後で隣接画像との色差が異なる箇所(画素)を確認できるような形態であればどのような形態でもよい。例えば、閾値にΔE=1(隣接レベルで色の差異がわかるレベル)を設定するとUI上に閾値を越えるトーンジャンプの領域が表示される。ユーザはこのトーンジャンプの領域を確認し、画像障害の有無によって、コンボボックス804を操作して最大色域を使用するか最小色域を使用するか選択することができる。
スライドバー803は前述の色域の変更前後で隣接画像との色差が異なる箇所(画素)を黒塗りで表示する際の基準となる閾値をユーザが設定する際に用いられるスライドバーである。コンボボックス804は色変換のインテントを選択するコンボボックスであり、最小色域あるいは最大色域を利用するかを選択する。ボタン805は印刷実行ボタンであり、ユーザが押下すると選択されたインテントで印刷を行う。ボタン806はキャンセルボタンであり、ユーザが押下すると色変換アプリケーションを終了する。
ここで、コンボボックス804で選択される「最大色域」と「最小色域」について説明する。本実施例では、各画素ごとに形状に応じた縮小率を決定し、その縮小率に応じた色域データを導出する。そして、その導出した色域データを用いて各画素ごとにそれぞれ色変換が行なわる。「最大色域で印刷」とは、各画素ごとに導出された色域データをそれぞれ用いて求められた色変換後の画素値(色値)で印刷を行う処理である。「最小色域で印刷」とは、各画素の共通の色域データを用いて各画素をそれぞれ色変換した画素値(色値)で印刷を行なう処理である。各画素の共通の色域データを用いた色変換処理とは、例えば、図1(c)の最小色域Gbに対応する画素が1つでもあればその色域Gbの色域データを用いて全ての画素を色変換処理することである。最大色域を用いる場合はプリンタの再現能力を最大限発揮して高彩度色の出力ができるようにするモードといえる。最大色域を用いると、画素ごとに異なる色域情報を使って処理を行うため、階調性が破たんする可能性がある。一方、最小色域を用いる場合は階調性を重視し、プリントの再現能力をあまり使わないモードといえる。最小色域を用いると、階調性の破たんがない代わりに高彩度の色が出力できない可能性がある。図8のコンボボックス804はこのようなトレードオフに対してユーザがどちらを使うかを視覚的に選択することをサポートするためのUIである。
次に、図9を用いて図8で示すUIの操作に応じた処理を説明する。図9は、図4に示す処理が終った後の色変換処理装置300の処理の一例を示す図である。
ステップS901において色変換処理装置300は、色変換結果の画像をディスプレイ205に表示する。色変換処理装置300は、例えば図8に示すようなユーザインターフェース画面を表示する。次に、ステップS902において、色変換処理装置300は、色域の変更指示があるかを判定する。本実施例では、デフォルトの設定が「最大色域で印刷」となっているものとする。ユーザは前述のように図8のようなUIを参照して、画像障害などを考慮して、色域の変更をコンボボックス804を介して指示する。
色域の変更指示があった場合、ステップS903で色変換処理装置300は、変更後の色域でガマットマッピングを行なう。例えば、「最大色域で印刷」から「最小色域で印刷」に設定が変更された場合、色域導出部304は、縮小率に応じて求められた各画素の色域データを取得し、全ての画素で共通となる色域データを決定する。そして、色変換部307は決定された全ての画素で共通となる色域データを用いて各画素のガマットマッピングを行なう。その後、ステップS901に処理を進める。
一方、色域の変更指示がなかった場合、ステップS904で色変換処理装置300は、閾値の変更指示があるかを判定する。例えばスライドバー803の設定が変更されたかを判定する。閾値の変更指示がある場合、ステップS905で色変換部307は、変更された閾値と、色域の変更前後の各画素の隣接画素との色差とを比較する。ステップS904はステップS406と同様の処理を全ての画素について行なう処理である。その後、ステップS901に処理を進める。
一方、閾値の変更指示がない場合、ステップS906で色変換処理装置300は、印刷指示があるかを判定する。印刷指示がある場合、ステップS907に進み、設定された変更後の色域を用いて色変換された画素値(色値)を用いた印刷を行ない、印刷指示がない場合、ステップS908で印刷処理を中止する。
<縮小率導出処理>
次に、ステップS403で実行する、画素iでの色域縮小率を導出する処理を説明する。図10は凹凸形状解析部303における処理の例を示すフローチャートである。
ステップS1001で凹凸形状解析部303は、凹凸形状データ、及び、色域縮小率データ保持部305に保持されている凹凸形状と色域縮小率との関係を示す縮小率LUTを取得する。図11は色域縮小率データ保持部305に保持されている縮小率LUTの一例の模式図である。色域縮小率データ保持部305には、図11(a)に示すように凹凸形状特徴量の一例として凹凸形状データの周波数と縮小率との対応関係が記載されている。また、図11(b)に凹凸形状データの周波数と縮小率との1DLUT対応関係の一例を示す。凹凸形状解析部303は画素iの凹凸形状特徴量(周波数)を求め、縮小率LUTを参照して、その求められた凹凸形状特徴量(周波数)に対応する色域の縮小率を導出することになる。
ステップS1002で凹凸形状解析部303は、ウェーブレット変換により、凹凸形状データの周波数分解を行う。凹凸形状データは、前述のように画素ごとに凹凸の高さ情報を有する一種の画像データである。周波数分解の方法としては、公知の離散ウェーブレット変換を用いる。ウェーブレット変換を用いることで凹凸形状データを複数の周波数帯の信号に変換することができる。なお、本実施例では説明のため離散ウェーブレット変換のレベルを2として説明する。もちろん、3以上のレベルでもよい。離散ウェーブレット変換の手法については公知の技術であるのでここでは詳細な説明は省略する。以下では、ウェーブレット変換を用いて得られた結果を用いる処理について説明する。
図12は、離散ウェーブレットの結果を表す模式図である。凹凸形状データが示す形状画像Iは、高周波成分IH、低周波成分ILに分解され、それぞれの成分は波形の方向(縦方向、横方向、斜め方向)に応じてIH1,IH2,IH3およびIL1,IL2,IL3に分けられる。なお、ここでの元画像Iの縦横画素数M,N、画素i(x、y)とIL1(xL1、yL1),IL2(xL2、yL2),IL3(xL3、yL3)の関係は以下の式2のようになる。また、画素i(x、y)とIH1(xH1、yH1),IH2(xH2、yH2),IH3(xH3、yH3)の関係は以下式3および式4のようになる。すなわち、画素iに対応する位相の周波数成分は離散ウェーブレット変換の結果に基づいて、以下の式2から式4から求められる。
ステップS1003で凹凸形状解析部303は、後述の方法により、パワーの最も大きい方向を抽出する。パワーの最も大きい方向が視覚的に最も影響すると考えられるからである。
ステップS1004で凹凸形状解析部303は、ステップS603で抽出された方向の全周波数分解結果について、周波数の成分比から縮小率の線形和を算出し終了に関する動作を行う。各周波数の係数をpkとすると、縮小率の線形和sは、レベル2の離散ウェーブレット変換の結果を用いているので、式5のように表せる。
すなわち、パワーの最も大きい方向の各周波数の係数に対応する縮小率を図11に示すような縮小LUTから取得し、その得られた縮小率の線形和sを、画素iの縮小率として決定する。
<方向抽出動作>
図13はステップS1003で実行する、パワーの最も大きい方向を抽出する処理のフローチャートである。ステップS1301で凹凸形状解析部303は、ステップS1002の周波数成分の分解結果を取得する。ステップS1302で凹凸形状解析部303は、画素iに対する各周波数成分IH1,IH2,IH3およびIL1,IL2,IL3の係数を上記の式2から4に従って取得する。
ステップS1303で凹凸形状解析部303は、IH1とIL1とを比較しIH1の方が大きければI1maxにIH1を設定してステップS1304へ、そうでなければI1maxにIL1を設定してステップS1304へ進む。ステップS1304で凹凸形状解析部303は、IH2とIL2とを比較しIH2の方が大きければI2maxにIH2を設定してステップS1305へ、そうでなければI2maxにIL2を設定してステップS1305へ進む。ステップS1305で凹凸形状解析部303は、IH3とIL3とを比較しIH3の方が大きければI3maxにIH3を設定してステップS1306へ、そうでなければI3maxにIL3を設定してステップS1306へ進む。
ステップS1306で凹凸形状解析部303は、I1maxとI2maxとを比較しI1maxの方が大きければS1307へ、そうでなければステップS1308へ進む。ステップS1307で凹凸形状解析部303は、I1maxとI3maxとを比較しI1maxの方が大きければS1309へ、そうでなければステップS1310へ進む。ステップS1308で凹凸形状解析部303は、I2maxとI3maxとを比較しI2maxの方が大きければS1311へ、そうでなければステップS1310へ進む。
ステップS1309で凹凸形状解析部303は、画素iの最も大きいパワーの方向として縦方向を選択し、終了に関する動作を行う。ステップS1310で凹凸形状解析部303は、画素iの最も大きいパワーの方向として斜め方向を選択し、終了に関する動作を行う。ステップS1311で凹凸形状解析部303は、画素iの最も大きいパワーの方向として横方向を選択し、終了に関する動作を行う。
<色域導出動作>
図14はステップS404で実行する、色域導出処理のフローチャートである。ステップS1401で色域導出部304は、色域特性データ保持部306に保持されている色域データを取得する。この色域データはプリンタ209を用いて平滑面上に印字した場合の色域特性を示すデータであり、例えば前述のような色変換LUTである。ステップS1002で色域導出部304は、ステップS403で得られた縮小率を取得する。
ステップS1003で色域導出部304は、色域データを縮小率に基づいて変換する。ここで、平滑面上に印字した場合の色域データ(色変換LUT)の格子点jの色値をLjjj、図1(d)の縮小収束点CP1の色値をLcp1cp1cp1、縮小率をsとすると、色域を変更後の格子点jの色値Lj’aj’bj’は式6のようになる。なお、縮小収束点とは、色域の縮小が収束する点を示しており、図1(d)では彩度が0で明度が共通の点を示している。
ステップS1404で色域導出部304は、色変換LUTの全ての格子点について縮小率に基づく色域の変更処理を実行したかを判定し、実行していれば終了に関する動作を行い、そうでなければ処理対象の格子点jを変更しステップS1403に戻る。
本実施例によれば、画素ごとの凹凸形状に対応した色域の縮小率に応じて平滑面上に印刷層を形成した場合の色域データを変更する。そして各画素に対応する、変更した色域データを各画素の色変換を行うことにより、凹凸形状に対応した印字色を算出する。これにより、ユーザは印字色を簡易に確認できる。本実施例では、各凹凸形状に対応する色域データを直接用いないため、各凹凸形状に対応する色域データを持つ場合や多数のプロファイルを保持する場合に比べてメモリコスト削減やプロファイル作成の効率化が可能である。
[実施例2]
実施例1では、図1(b)に示すように、凹凸形状特性を示すデータとして凹凸形状データの周波数を用いて、各周波数の係数と縮小率との対応関係を示すLUTを参照して縮小率を導出して、変更後の色域を導出する例を説明した。一方、凹凸形状による色域縮小は周波数だけでなく、凹凸形状の起伏の大きさにより発生する。実施例2では、周波数及び凹凸形状の起伏の大きさ(以後、振幅と呼ぶ)と色域縮小との関係を考慮した処理について説明する。
図15(c)に凹凸の起伏によって、照明光が遮光される様子を模式的に示す。図15(c)では、起伏の大きさ(すなわち、周波数成分に分解した際の振幅)が図15(b)よりも大きい例を示している。図15(c)では、凹凸形状によって、入射角45°以外の光における鏡面反射成分の一部が受光部に到達することがあることを示している。このように、図15(c)の凹凸形状では、入射光が凹凸形状に遮光されることにより表面拡散成分ならびに鏡面反射成分の一部が受光部に到達しないため、全体的な明度低下が発生し、図15(d)のGcに相当する色域となる。なお、図15(a)及び(b)と、色域GaとGbとは、図1に示すものと同様の例である。
上述したように、凹凸形状に応じてどのような色域縮小が発生するかは、周波数及び振幅の組み合わせに応じて分類することができる。例えば、図16に凹凸形状の形状特性(周波数と振幅)による縮小率の分布パターンを模式的に示す。図16のGa´は図11(a)の略平面の凹凸形状特性における縮小特性に相当する。また、図16のGb´は図15(b)の凹凸形状特性の縮小特性(低明度部の色域縮小)を表し、図16のGc´は図15(c)の凹凸形状特性の縮小特性(光量の減少による全体明度の低下)に相当する。
このように、周波数とパワーの関係により、特に、形状特性Gb´〜Gc´間で色域縮小の傾向が異なる。このため、例えば画素iにおいて、形状特性Gb´に相当する周波数成分と形状特性Gc´に相当する周波数成分とが含まれる場合は単純な線形結合では縮小率の予測が困難となる。
そこで、実施例2では、周波数と振幅との関係に応じて、色域縮小の傾向が異なる周波数成分を含んでいても、縮小率を予測して色域データを導出する手法について説明する。なお、実施例1と異なる点を中心に簡潔に説明する。
<縮小率算出動作>
図17は、実施例2においてステップS403で凹凸形状解析部303が実行する、画素iでの色域縮小率を導出する処理のフローチャートである。
ステップS1701で凹凸形状解析部303は、凹凸形状データ、及び、周波数と振幅との対応に応じた縮小率を示す縮小率LUTを取得する。ここで、図18に各周波数の係数と振幅との対応に応じた縮小率を示す縮小率LUTの模式図を示す。図18の模式図において、左端の列は領域を表し、左から2番目の列は振幅を表し、左から3番目の列は各周波数の係数を表し、左から4番目の列は縮小率を表す。このように、各領域にて振幅(パワー)と周波数の組み合わせについて縮小率が記されている。また、領域Gb´に相当する縮小率を表す変数をsb、領域Gc´に相当する縮小率を表す変数をscとし、それぞれ0に初期化する。
ステップS1702で凹凸形状解析部303は、ウェーブレット変換により、周波数分解を行う。そして、ステップS1703で凹凸形状解析部303は、パワーの最も大きい方向を抽出する。ステップS1702及びS1703とは、ステップS1002及びステップS1003と同じである。
ステップS1704で凹凸形状解析部303は、ステップS1703で抽出された方向の周波数分解結果から、k(k=1(低周波成分)、2(高周波成分))番目の周波数成分について、図16の周波数と振幅との分布を判定する。すなわち、図16の周波数と振幅の分布のうち、領域Gb´に相当するか、領域Gc´に相当するかを判定する。領域Gb´に相当する場合はステップS1705へ、領域Gc´に相当する場合はステップS1706へ進む。
ステップS1705で凹凸形状解析部303は、領域Gb´に相当するカウントを表すNbに1を加えるとともに、領域Gb´に相当する縮小率の和を算出する。具体的には、ステップS1703で選択された周波数成分に対応する縮小率Skを後述の処理により算出する。そして、領域Gb´に相当する縮小率を表す変数sbに、選択された周波数成分に対応する縮小率Skを加算する。すなわち、式7により縮小率の和を算出する。
ステップS1706で凹凸形状解析部303は、領域Gc´に相当するカウントを表すNcに1を加えるとともに、領域Gc´に相当する縮小率の和を算出する。具体的には、ステップS1703で選択された周波数成分に対応する縮小率SkをステップS1705と同様の処理により算出する。そして、領域Gc´に相当する縮小率を表す変数scに、選択された周波数成分に対応する縮小率Skを加算する。すなわち、式8により縮小率の和を算出する。
ステップS1707で凹凸形状解析部303は、全ての周波数成分について分布判定を行ったかを判定し、行っていればステップS1708へ、そうでなければステップS1704へジャンプする。
ステップS1708で凹凸形状解析部303は、式9により、領域Gb´、領域Gc´にそれぞれ相当する縮小率を算出し、終了に関する動作を行う。
<色域算出動作>
図19はステップS404において色域導出部304が実行する色域導出処理のフローチャートである。ステップS1901で色域導出部304は、色域データを取得する。ここで取得する色域データは、実施例1で説明したように、プリンタ209を用いて平滑面上に印字した場合の色域特性を示すデータである。ステップS1902で色域導出部304は、縮小率を取得する。ここで取得する縮小率は、ステップS1708の処理で得られた、領域Gb´、領域Gc´にそれぞれ相当する縮小率sb、scである。
ステップS1903で色域導出部304は、ステップS1901で取得した色域データとステップS1902で取得した縮小率sbとを用いて、式10の処理を行い色域データを変換する。式10は実施例1で説明した式6と同様の処理である。
ステップS1904で色域導出部304は、ステップS1903で変換された色域データとステップS1902で取得した縮小率scとを用いて、式11の処理を行い色域データを変換する。ここで、ステップS1903で算出した色値Lj’aj’bj’とし、彩度及び明度が0の点CP2の色値をLcp2cp2cp2とすると、変換後の色値Lj“aj”bj“は式11のようになる。
ステップS1905で色域導出部304は、全ての格子点情報について実行したかを判定し、実行していれば終了に関する動作を行い、そうでなければステップS1903にジャンプする。
本実施例によれば、画像の位相に含まれる周波数と振幅の関係から色域縮小率を導出し、平滑面上に印刷層を形成した場合の色特性データとの掛け合わせによって、各凹凸形状に対応した色域を算出する。さらに、周波数と振幅により色域の縮小傾向の異なる特性を含む場合であっても、色域の縮小率を算出可能である。これにより各凹凸形状における色域情報の保持が不要、多数のプロファイルの保持する不要なため、メモリコスト削減やプロファイル作成が効率化する。
[実施例3]
実施例1、実施例2では、凹凸形状に対応した色域縮小率の導出について、複数の周波数成分の係数や振幅を基に色域の縮小率を導出する方法について説明した。しかしながら、実施例1、実施例2の方法では、処理に時間がかかる場合がある。以下では、単一の周波数成分の情報から色域縮小率を導出する簡易な色域導出方法について説明する。なお、実施例1、実施例2と異なる点を中心に簡潔に説明する。
<縮小率導出動作>
図20はステップS403において凹凸形状解析部303が実行する画素iの色域の縮小率を導出する処理のフローチャートである。
ステップS2001及びステップS2002は図10のS1001及びS1002と同じである。
ステップS2003で凹凸形状解析部303は、ステップS2002により分解した周波数成分の中からパワーの最も大きい周波数成分を抽出する。ステップS2004で凹凸形状解析部303は、ステップS2003で抽出されたパワーが最大である周波数成分に対応する縮小率を縮小率LUTから求め終了に関する動作を行う。
本実施例によれば、最もパワーの大きい周波数から色域縮小率を導出し、平滑面上に印刷層を形成した場合の色特性データとの掛け合わせによって、各凹凸形状に対応した色域を導出する。単一の周波数成分のみから色域縮小率を算出するため、処理時間の高速化が可能である。
<他の実施例>
なお、凹凸形状データは前述のように各画素位置における基材面からの高さに相当する情報のほか、3次元空間のXYZ座標や単にZ情報や法線情報であってもよい。
また、ユーザインタフェースで強調表示する画素の求め方として、色域の変更前後の隣接画素との色差の比と、閾値と、の比較を行ったが、色差を用いても良い。また、離散ウェーブレット変換のレベルを2としたが、3以上でもよい。周波数分解の方法は離散ウェーブレット変換が好適であるが、これに限定されない。高周波成分と低周波成分を分離する任意の手法が適用可能である。また、周波数と縮小率の関係はLUT形式に限定されるものではなく、γや、多項式で定義してもよい。
また、各実施例においては、LAB色空間上の値で評価値を算出していたが、例えば、CIEXYZ空間や、CIELUV空間やCIECAM97、CIECAM02空間等の値に変換しても良いことは言うまでもない。さらに、測色的一致を例に説明したが、色域内にマッピングする色変換であればこれに限定されるものではないことは言うまでもない。
また、各実施例では、測定幾何条件の一例として、45度入射0°受光の測定系を用いた説明をしたが、ユーザの任意の観察条件に合わせた測定系を用いても良いことは言うまでもない。更に、ユーザの任意の観察条件に合わせて、図1(d)に記載した色域縮小の収束点cp1ならびに、図15(d)に記載した色域縮小の収束点cp1、cp2については任意の点を設定しても構わないことは言うまでもない。
また、各実施例では、縮小率の線形和の算出において、ウェーブレット変換による周波数分解結果を基に最もパワーを持つ方向の情報だけを用いているが、方向判定を行わず全ての方向の全ての周波数のパワーの線形和を用いても構わない。
(その他の実施例)
本発明は、上述の実施形態の1以上の機能を実現するプログラムを、ネットワーク又は記憶媒体を介してシステム又は装置に供給し、そのシステム又は装置のコンピュータにおける1つ以上のプロセッサーがプログラムを読出し実行する処理でも実現可能である。また、1以上の機能を実現する回路(例えば、ASIC)によっても実現可能である。
301 画像データ取得部
302 形状データ取得部
303 凹凸形状解析部
304 色域導出部
305 色域縮小率データ保持部
306 色域特性データ保持部
307 色変換部
308 出力部

Claims (17)

  1. 再現対象物の上に形成する画像を示す画像データを印刷手段に出力する色変換装置であって、
    前記再現対象物の高さを示す高さ情報を各画素が有する形状データを取得する形状データ取得手段と、
    前記形状データに基づいて、前記画像の各画素の色を変換するための色域データを導出する色域導出手段と、
    前記色域データを用いて前記画像の各画素の色を変換する色変換手段と、を有し、
    前記色域導出手段は、前記形状データが示す形状が第一の形状である場合は、前記形状データが前記示す形状が前記第一の形状よりも振幅が小さい形状である第二の形状である場合よりも小さい色域を示す前記色域データを導出することを特徴とする色変換装置。
  2. 前記形状データの解析結果に基づいて、前記印刷手段が前記再現対象物の上に前記画像を形成する際の、前記画像の各画素に対応する前記印刷手段の色域の縮小率を導出する縮小率導出手段をさらに有し、
    前記色域導出手段は、前記印刷手段の色域を示す色域データを、前記縮小率に基づいて変更することによって前記色域データを導出することを特徴とする請求項1に記載の色変換装置。
  3. 前記縮小率導出手段は、前記形状データに対して周波数分解を行った結果に基づいて、前記画像の各画素に対応する前記印刷手段の色域の縮小率を導出することを特徴とする請求項2に記載の色変換装置。
  4. 前記縮小率導出手段は、前記形状データに対して周波数分解を行うことによって得られる周波数に基づいて、前記画像の各画素に対応する前記印刷手段の色域の縮小率を導出することを特徴とする請求項2又は請求項3に記載の色変換装置。
  5. 前記縮小率導出手段は、形状の周波数と縮小率とを対応付けたテーブルを参照して、前記画像の各画素に対応する前記印刷手段の色域の縮小率を導出することを特徴とする請求項3又は請求項4に記載の色変換装置。
  6. 前記縮小率導出手段は、形状の各周波数成分についての縮小率の線形和を求めることによって、前記画像の各画素に対応する前記印刷手段の色域の縮小率を導出することを特徴とする請求項5に記載の色変換装置。
  7. 前記縮小率導出手段は、前記形状データに対して周波数分解を行うことによって得られる周波数と振幅とに基づいて、前記画像の各画素に対応する前記印刷手段の色域の縮小率を導出することを特徴とする請求項2又は請求項3に記載の色変換装置。
  8. 前記縮小率導出手段は、形状の周波数と振幅と縮小率とをそれぞれ対応付けたテーブルを参照して、前記画像の各画素に対応する前記印刷手段の色域の縮小率を導出することを特徴とする請求項7に記載の色変換装置。
  9. 前記縮小率導出手段は、縮小率の特性が異なる周波数成分ごとに形状の各周波数成分についての縮小率の線形和を求めることによって、前記画像の各画素に対応する前記印刷手段の色域の縮小率を導出することを特徴とする請求項8に記載の色変換装置。
  10. 前記色域導出手段は、縮小率の特性が低明度部の色域縮小に対応する周波数成分の縮小率に基づいて、前記印刷手段の色域を示す色域データを変更し、変更した色域データに対して、さらに、縮小率の特性が光量の減少による全体明度の低下に対応する周波数成分の縮小率に基づいて変更を行なうことによって、前記画像の各画素の色を変換するための色域データを導出することを特徴とする請求項9に記載の色変換装置。
  11. 前記縮小率導出手段は、最大の振幅を有する方向の周波数成分に基づいて、前記画像の各画素に対応する前記印刷手段の色域の縮小率を導出することを特徴とする請求項2乃至請求項10のいずれか一項に記載の色変換装置。
  12. 前記高さ情報は、基準面から前記再現対象物の最表面までの高さを示すことを特徴とする請求項1乃至請求項11のいずれか一項に記載の色変換装置。
  13. 各画素の色が変換された前記画像を表示する表示手段をさらに有し、
    前記表示手段は、前記画像の各画素のうち、色域の変更前後の隣接画素との色差の比が所定の閾値より大きい画素を強調した画像を表示することを特徴とする請求項1乃至請求項12のいずれか一項に記載の色変換装置。
  14. 前記閾値の変更をユーザから受け付ける第一の受け付け手段をさらに有し、
    前記表示手段は、前記閾値の変更がされた場合、前記画像の各画素のうち、色域の変更前後の隣接画素との色差の比が変更後の閾値より大きい画素を強調した画像を表示することを特徴とする請求項13に記載の色変換装置。
  15. 前記色域導出手段で導出された前記色域データが示す色域のうち、最大色域を前記色変換手段における色変換に用いる第一のモードか、最小色域を前記色変換手段における色変換に用いる第二のモードか、の設定をユーザから受け付ける第二の受け付け手段をさらに有し、
    前記色変換手段は、
    前記第二の受け付け手段が前記第一のモードの設定を受け付けた場合、前記画像の各画素の色を、前記色域導出手段で導出された各画素の色域データを用いてそれぞれ変換し、
    前記第二の受け付け手段が前記第二のモードの設定を受け付けた場合、前記画像の各画素の色を、前記色域導出手段で導出された各画素の色域データのうち、共通の色域を示す色域データを用いてそれぞれ変換することを特徴とする請求項13又は請求項14に記載の色変換装置。
  16. コンピュータを請求項1乃至請求項15のいずれか一項に記載の色変換装置の各手段として機能させるためのプログラム。
  17. 再現対象物の上に形成する画像を示す画像データを印刷手段に出力する色変換方法であって、
    前記再現対象物の高さを示す高さ情報を各画素が有する形状データを取得する取得ステップと、
    前記形状データに基づいて、前記画像の各画素の色を変換するための色域データを導出する導出ステップと、
    前記色域データを用いて前記画像の各画素の色を変換する色変換ステップと、を有し、
    前記導出ステップにおいては、前記形状データが示す形状が第一の形状である場合は、前記形状データが前記示す形状が前記第一の形状よりも振幅が小さい形状である第二の形状である場合よりも小さい色域を示す前記色域データを導出することを特徴とする色変換方法。
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