JP2009038739A - 色変換装置、色変換プログラム及び色変換方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】色相及び階調を保持した色変換を行う。
【解決手段】ターゲットデバイスに依存する入力RGB空間の白点、黒点及び入力RGBデータ(RiGiBi)の3点を通る平面i上における入力RGBデータの2次元位置Xi,Yiを特定し、記憶装置18に記憶させる。また、ターゲットデバイスのプロファイルを用いて、入力RGBデータをデバイスに依存しないCIELAB空間の点である中間Labデータ(Lmambm)に変換する。さらに、出力デバイスのプロファイルを用いて、中間Labデータを出力デバイスに依存するデバイス色空間の点である中間RGBデータ(RmGmBm)に変換する。そして、出力デバイスのデバイス色空間の白点、黒点及び中間RGBデータの3点を通る平面上において、記憶装置18に記憶させた2次元位置Xi,Yiに相当する位置を、出力RGBデータ(RoGoBo)とする。
【選択図】図2
【解決手段】ターゲットデバイスに依存する入力RGB空間の白点、黒点及び入力RGBデータ(RiGiBi)の3点を通る平面i上における入力RGBデータの2次元位置Xi,Yiを特定し、記憶装置18に記憶させる。また、ターゲットデバイスのプロファイルを用いて、入力RGBデータをデバイスに依存しないCIELAB空間の点である中間Labデータ(Lmambm)に変換する。さらに、出力デバイスのプロファイルを用いて、中間Labデータを出力デバイスに依存するデバイス色空間の点である中間RGBデータ(RmGmBm)に変換する。そして、出力デバイスのデバイス色空間の白点、黒点及び中間RGBデータの3点を通る平面上において、記憶装置18に記憶させた2次元位置Xi,Yiに相当する位置を、出力RGBデータ(RoGoBo)とする。
【選択図】図2
Description
本発明は、第1色空間の入力点を第2色空間の出力点に変換するための色変換装置、色変換プログラム及び色変換方法に関するものである。
従来、色域の異なる2つのデバイス間でカラーマッチングを行う場合には、デバイスに依存しない色空間において、色域を合わせるための処理(ガマットマッピング)を行うようにしている。すなわち、第1デバイスに依存する第1色空間の入力点を、CIELAB色空間のようにデバイスに依存しない色空間の点にいったん変換し、この色空間において色域圧縮等の処理を行った後、第2デバイスに依存する第2色空間の出力点に変換する。このとき、一般的にデバイスに依存しない色空間における色相を保持してガマットマッピングが行われる(特許文献1参照)。
特開平6−225131号公報
しかしながら、前述したガマットマッピング方法では、第1色空間と第2色空間とで色域の形状が大きく異なる場合、ガマットマッピングによって色の階調性が大きく損なわれるという問題があった。
本発明は、こうした問題にかんがみてなされたものであり、色相及び階調を保持した色変換を行うことのできる色変換装置、色変換プログラム及び色変換方法を提供することを目的としている。
上記目的を達成するためになされた本発明の請求項1に記載の色変換装置は、3次元の第1色空間の入力点を3次元の第2色空間の出力点に変換するものである。そして、この色変換装置は、第1色空間の白点、黒点及び入力点を通る特定平面上における入力点の2次元位置を特定する位置特定手段と、入力点をデバイスに依存しない色空間の点である中間点に変換する第1変換手段と、中間点を第2色空間の点である仮出力点に変換する第2変換手段と、第2色空間の白点、黒点及び仮出力点を通る平面上において、位置特定手段により特定された2次元位置に相当する位置を出力点とする出力点特定手段とを備える。上記第1色空間の白点、黒点及び入力点を通る特定平面を、第1色空間における等色相面、第2色空間の白点、黒点及び仮出力点を通る平面を、第2色空間における等色相面とする。
このような色変換装置によれば、デバイスに依存しない色空間を媒体として第1色空間から第2色空間に変換することで、デバイスに依存しない色空間における等色に色変換を行うことができる。さらに、デバイスに依存する色空間における等色相を保ちながら、第1色空間の色域の形状と第2色空間の色域の形状とが大きく異なる部分についても階調を保たれやすくすることができる。
また、請求項2に記載の色変換装置は、中間点が第2色空間の色域内に存在するか否かを判定する色域判定手段を備え、第1変換手段は、色域判定手段により中間点が第2色空間の色域内に存在しないと判定された場合には、特定平面上において入力点を第1色空間の白点及び黒点を通る直線に近づける方向に補正した点を、入力点に代えてデバイスに依存しない色空間の点である中間点に変換する。
このような色変換装置によれば、中間点が第2色空間の色域内に存在しない入力点についても、色域内に存在する入力点と同様に色変換を行うことができる。
また、請求項3に記載の色変換装置は、仮出力点が第2色空間の白点及び黒点を通る直線上に存在するか否かを判定する直線判定手段を備え、第1変換手段は、直線判定手段により仮出力点が第2色空間の白点及び黒点を通る直線上に存在すると判定された場合には、特定平面上において入力点を第1色空間の白点及び黒点を通る直線から離れる方向に補正した点を、入力点に代えてデバイスに依存しない色空間の点である中間点に変換する。
また、請求項3に記載の色変換装置は、仮出力点が第2色空間の白点及び黒点を通る直線上に存在するか否かを判定する直線判定手段を備え、第1変換手段は、直線判定手段により仮出力点が第2色空間の白点及び黒点を通る直線上に存在すると判定された場合には、特定平面上において入力点を第1色空間の白点及び黒点を通る直線から離れる方向に補正した点を、入力点に代えてデバイスに依存しない色空間の点である中間点に変換する。
このような色変換装置によれば、第2色空間の白点、黒点及び仮出力点を通る平面を確実に特定することができる。
また、請求項4に記載の色変換装置では、位置特定手段は、第1色空間をその第1色空間を構成する所定の軸方向から見た投影面上における入力点の2次元位置を、特定平面上における入力点の2次元位置として特定する。
また、請求項4に記載の色変換装置では、位置特定手段は、第1色空間をその第1色空間を構成する所定の軸方向から見た投影面上における入力点の2次元位置を、特定平面上における入力点の2次元位置として特定する。
具体的には、例えば請求項5に記載のように、第1色空間における入力点の3次元座標値のうちの最大値及び最小値を入力点の2次元座標値として2次元位置を特定する。このような色変換装置によれば、特定平面上における入力点の2次元位置を極めて簡単に特定することができる。
次に、請求項6に記載の色変換プログラムは、3次元の第1色空間の入力点を3次元の第2色空間の出力点に変換する色変換装置としてコンピュータを機能させるためのものである。そして、この色変換プログラムは、第1色空間の白点、黒点及び入力点を通る特定平面上における入力点の2次元位置を特定する位置特定手段と、入力点をデバイスに依存しない色空間の点である中間点に変換する第1変換手段と、中間点を第2色空間の点である仮出力点に変換する第2変換手段と、第2色空間の白点、黒点及び仮出力点を通る平面上において、位置特定手段により特定された2次元位置に相当する位置を出力点とする出力点特定手段としてコンピュータを機能させる。
このような色変換プログラムによれば、請求項1に記載の色変換装置としてコンピュータを機能させることができ、これにより前述した効果を得ることができる。
次に、請求項7に記載の色変換方法は、3次元の第1色空間の入力点を3次元の第2色空間の出力点に変換するものである。そして、この色変換方法は、第1色空間の白点、黒点及び入力点を通る特定平面上における入力点の2次元位置を特定する位置特定ステップと、入力点をデバイスに依存しない色空間の点である中間点に変換する第1変換ステップと、中間点を第2色空間の点である仮出力点に変換する第2変換ステップと、第2色空間の白点、黒点及び仮出力点を通る平面上において、位置特定ステップにより特定された2次元位置に相当する位置を出力点とする出力点特定ステップとを備える。
次に、請求項7に記載の色変換方法は、3次元の第1色空間の入力点を3次元の第2色空間の出力点に変換するものである。そして、この色変換方法は、第1色空間の白点、黒点及び入力点を通る特定平面上における入力点の2次元位置を特定する位置特定ステップと、入力点をデバイスに依存しない色空間の点である中間点に変換する第1変換ステップと、中間点を第2色空間の点である仮出力点に変換する第2変換ステップと、第2色空間の白点、黒点及び仮出力点を通る平面上において、位置特定ステップにより特定された2次元位置に相当する位置を出力点とする出力点特定ステップとを備える。
このような色変換方法によれば、デバイスに依存しない色空間を媒体として第1色空間から第2色空間に変換することで、デバイスに依存しない色空間における等色に色変換を行うことができる。さらに、デバイスに依存する色空間における等色相を保ちながら、第1色空間の色域の形状と第2色空間の色域の形状とが大きく異なる部分についても階調を保たれやすくすることができる。
以下、本発明が適用された実施形態について、図面を用いて説明する。
[1.全体構成]
図1は、実施形態の色変換装置としてのパーソナルコンピュータ10の概略構成を表すブロック図である。
[1.全体構成]
図1は、実施形態の色変換装置としてのパーソナルコンピュータ10の概略構成を表すブロック図である。
同図に示すように、パーソナルコンピュータ10は、制御部11と、入力装置15と、表示装置16と、通信部17と、記憶装置18とを備えている。
制御部11は、CPU12、ROM13、RAM14等からなるマイクロコンピュータを中心に構成されており、パーソナルコンピュータ10を構成する各部を統括制御する。
制御部11は、CPU12、ROM13、RAM14等からなるマイクロコンピュータを中心に構成されており、パーソナルコンピュータ10を構成する各部を統括制御する。
入力装置15は、ユーザからの外部操作による指令を入力するためのものであり、例えばキーボードやポインティングデバイス(マウス等)が用いられる。
表示装置16は、RGB値で表されるカラー画像を表示するためのものであり、例えば液晶ディスプレイが用いられる。
表示装置16は、RGB値で表されるカラー画像を表示するためのものであり、例えば液晶ディスプレイが用いられる。
通信部17は、ネットワークを介したデータの送受信処理を行う。本実施形態において、パーソナルコンピュータ10は、ネットワーク(本実施形態ではLAN:Local Area Network)を介してカラープリンタ30と通信可能な状態となっている。ここで、カラープリンタ30は、RGB値で表されるカラー画像データをパーソナルコンピュータ10から受信することにより、そのカラー画像データの表す画像を用紙等の記録媒体に印刷する機能を有している。
記憶装置18は、各種情報を記憶するためのものであり、例えばハードディスク装置が用いられる。そして、記憶装置18には、オペレーティングシステム(OS)21と、表示装置16に依存するデバイス色空間の入力点(入力RGBデータ)をカラープリンタ30に依存するデバイス色空間の出力点(出力RGBデータ)に変換する色変換処理を制御部11に実行させるための色変換プログラム22とがインストールされている。
[2.色変換処理の概要]
次に、色変換プログラム22に基づきパーソナルコンピュータ10の制御部11が実行する色変換処理の概要について説明する。
次に、色変換プログラム22に基づきパーソナルコンピュータ10の制御部11が実行する色変換処理の概要について説明する。
前述したように、従来の色変換処理では、色域の異なる2つのデバイス間でカラーマッチングを行う場合に、デバイスに依存しない色空間において、色域を合わせるための処理(ガマットマッピング)を行うようにしている。
これに対し、本実施形態の色変換処理では、デバイスに依存する色空間(RGB空間)において、階調性を保持したガマットマッピングを行う。
図2は、ターゲットデバイスとしての表示装置16に依存するデバイス色空間(RGB空間)の入力RGBデータ(RiGiBi)を、出力デバイスとしてのカラープリンタ30に依存するデバイス色空間(RGB空間)の出力RGBデータ(RoGoBo)に変換する色変換方法の説明図である。
図2は、ターゲットデバイスとしての表示装置16に依存するデバイス色空間(RGB空間)の入力RGBデータ(RiGiBi)を、出力デバイスとしてのカラープリンタ30に依存するデバイス色空間(RGB空間)の出力RGBデータ(RoGoBo)に変換する色変換方法の説明図である。
同図に示すように、まず、ターゲットデバイスに依存するデバイス色空間の白点、黒点及び入力RGBデータ(RiGiBi)の3点を通る平面iを特定し、その平面i上における入力RGBデータの2次元位置Xi,Yiを特定する。そして、特定した2次元位置Xi,Yiを記憶装置18に記憶させる。このとき、デバイスに依存する色空間において、白点、黒点を通る平面をデバイスに依存する色空間における等色相面と定義する。
また、ターゲットデバイスのプロファイル(入力プロファイル)を用いて、入力RGBデータ(RiGiBi)を、デバイスに依存しない色空間(本実施形態ではCIELAB空間)の点である中間Labデータ(Lmambm)に変換する。
さらに、出力デバイスのプロファイル(出力プロファイル)を用いて、中間Labデータ(Lmambm)を、出力デバイスに依存するデバイス色空間の点である中間RGBデータ(RmGmBm)に変換する。
そして、出力デバイスのデバイス色空間の白点、黒点及び中間RGBデータ(RmGmBm)の3点を通る平面mを特定し、その平面m上において、記憶装置18に記憶させた2次元位置Xi,Yiに相当する位置を、出力RGBデータ(RoGoBo)とする。
[3.色変換処理の具体的内容]
次に、色変換処理の具体的内容について説明する。
図3は、パーソナルコンピュータ10の制御部11(具体的にはCPU12)が実行する色変換処理のフローチャートである。
次に、色変換処理の具体的内容について説明する。
図3は、パーソナルコンピュータ10の制御部11(具体的にはCPU12)が実行する色変換処理のフローチャートである。
制御部11は、色変換処理を開始すると、まず、S110で、ターゲットデバイスとしての表示装置16に依存するデバイス色空間(入力RGB空間)の入力RGBデータ(RiGiBi)を入力する。
続いて、S120では、図4に示すように、入力RGB空間の白点、黒点及び入力RGBデータ(RiGiBi)の3点を通る平面iを特定する。そして、その平面i上における入力RGBデータの2次元位置Xi,Yiを特定し、位置情報として記憶装置18に記憶させる。
具体的には、図5に示すように、S121〜S123の処理を行う。
すなわち、まず、S121で、入力RGB空間における入力RGBデータの3次元座標値(RiGiBi)のうちの最大値(RiGiBi)max及び最小値(RiGiBi)minを特定する。
すなわち、まず、S121で、入力RGB空間における入力RGBデータの3次元座標値(RiGiBi)のうちの最大値(RiGiBi)max及び最小値(RiGiBi)minを特定する。
続いて、S122では、S121で求めた最大値(RiGiBi)maxを2次元位置Xi,YiのうちのXiとみなし、最小値(RiGiBi)minをYiとみなすことにより、入力RGBデータの2次元位置(2次元座標値)Xi,Yiを特定する。つまり、入力RGB空間を構成するRGB軸のうち、入力RGBデータの3次元座標値(RiGiBi)のうちの中間値の色の軸方向(具体的には、その軸に沿った2方向のうち、最大値の色が横軸、最小値の色が縦軸となる向き)から見た投影面上(具体的には白点及び黒点の投影位置を2つの頂点とする直角三角形状の範囲)における入力RGBデータの2次元位置を、平面i上における入力RGBデータの2次元位置として特定する。このように定義することで、2次元位置Xi,Yiを一意に特定することができる。
続いて、S123では、S122で特定した2次元位置Xi,Yiを記憶装置18に記憶させる。
このようなS120の処理の後、S130では、図6に示すように、入力プロファイルを用いたRGB−Lab変換により、入力RGBデータ(RiGiBi)をCIELAB空間の点である中間Labデータ(Lmambm)に変換する。
このようなS120の処理の後、S130では、図6に示すように、入力プロファイルを用いたRGB−Lab変換により、入力RGBデータ(RiGiBi)をCIELAB空間の点である中間Labデータ(Lmambm)に変換する。
続いて、S140では、S130で得られた中間Labデータ(Lmambm)が出力デバイスの色域内に存在するか否かを判定する。
そして、S140で、中間Labデータが出力デバイスの色域内に存在しないと判定した場合には、S150へ移行し、図7に示すように、入力RGB空間の平面i上において、入力RGBデータ(RiGiBi)を無彩色軸(黒点及び白点を通る直線)に近づける方向に補正する処理を行う。具体的には、無彩色軸に直交する方向に沿って所定の量だけ無彩色軸側に移動させる。その後、S130へ戻る。これにより、入力RGBデータが出力デバイスの色域内に含まれる方向に補正されることとなる。そして、S130で、この補正値(入力RGBデータを補正したもの)を、真の(補正前の)入力RGBデータに代えて、中間Labデータ(Lmambm)に変換する。なお、この補正値が出力デバイスの色域内に存在しなければ、再びS140の判定処理からS150へ移行して更に補正されるため、最終的には出力デバイスの色域内に存在すると判定されることとなる。
そして、S140で、中間Labデータが出力デバイスの色域内に存在しないと判定した場合には、S150へ移行し、図7に示すように、入力RGB空間の平面i上において、入力RGBデータ(RiGiBi)を無彩色軸(黒点及び白点を通る直線)に近づける方向に補正する処理を行う。具体的には、無彩色軸に直交する方向に沿って所定の量だけ無彩色軸側に移動させる。その後、S130へ戻る。これにより、入力RGBデータが出力デバイスの色域内に含まれる方向に補正されることとなる。そして、S130で、この補正値(入力RGBデータを補正したもの)を、真の(補正前の)入力RGBデータに代えて、中間Labデータ(Lmambm)に変換する。なお、この補正値が出力デバイスの色域内に存在しなければ、再びS140の判定処理からS150へ移行して更に補正されるため、最終的には出力デバイスの色域内に存在すると判定されることとなる。
一方、S140で、中間Labデータが出力デバイスの色域内に存在すると判定した場合には、S160へ移行し、図8に示すように、出力プロファイルを用いたLab−RGB変換により、中間Labデータ(Lmambm)を、出力デバイスとしてのカラープリンタ30に依存するデバイス色空間(出力RGB空間)の中間RGBデータ(RmGmBm)に変換する。
続いて、S170では、S160で得られた中間RGBデータ(RmGmBm)の各座標値が同一値(Rm=Gm=Bm)であるか否かを判定する。つまり、中間RGBデータ(RmGmBm)が出力RGB空間の無彩色軸(黒点及び白点を通る直線)上に存在するか否かを判定するようにしている。
そして、S170で、Rm=Gm=Bmであると判定した場合には、S180へ移行し、図9に示すように、入力RGB空間の平面i上において、入力RGBデータ(RiGiBi)を無彩色軸から遠ざける方向に補正する処理を行う。具体的には、無彩色軸に直交する方向に沿って所定の量だけ無彩色軸側とは反対側に移動させる。その後、S130へ戻る。これにより、入力RGBデータに対応する中間RGBデータ(RmGmBm)が無彩色軸から外れた位置に補正されることとなる。そして、S130で、この補正値(入力RGBデータを補正したもの)を、真の(補正前の)入力RGBデータに代えて中間Labデータ(Lmambm)に変換する。このようにすることで、後述するS190で平面mを確実に特定することができるようになる。
一方、S170で、Rm=Gm=Bmでないと判定した場合には、S190へ移行する。そして、図10に示すように、出力RGB空間の白点、黒点及び中間RGBデータ(RmGmBm)の3点を通る平面mを特定し、その平面m上において、前述のS120(S123)で記憶装置18に記憶させた2次元位置Xi,Yiに相当する位置を、出力RGBデータ(RoGoBo)とする。
具体的には、図11に示すように、S191〜S195の処理を行う。
すなわち、まず、S191で、出力RGB空間における中間RGBデータの3次元座標値(RmGmBm)のうちの最大値(RmGmBm)max、中間値(RmGmBm)med及び最小値(RmGmBm)minを特定する。
すなわち、まず、S191で、出力RGB空間における中間RGBデータの3次元座標値(RmGmBm)のうちの最大値(RmGmBm)max、中間値(RmGmBm)med及び最小値(RmGmBm)minを特定する。
続いて、S192では、最大値(RmGmBm)maxをとる原色の値をXiとする。
続いて、S193では、最小値(RmGmBm)minをとる原色の値をYiとする。
続いて、S194では、中間値(RmGmBm)medをとる原色の値を、次の式から算出される値とする。
続いて、S193では、最小値(RmGmBm)minをとる原色の値をYiとする。
続いて、S194では、中間値(RmGmBm)medをとる原色の値を、次の式から算出される値とする。
続いて、S195では、S192〜S194で求めた各原色の値を、出力RGBデータ(RoGoBo)として決定する。
このようなS190の処理の後、本色変換処理を終了する。
このようなS190の処理の後、本色変換処理を終了する。
[4.効果]
以上説明したように、本実施形態のパーソナルコンピュータ10は、入力RGB空間の入力RGBデータ(RiGiBi)を出力RGB空間の出力RGBデータ(RoGoBo)に変換する。具体的には、入力RGB空間の白点、黒点及び入力RGBデータを通る平面i上における入力RGBデータの2次元位置Xi,Yiを特定する。また、入力RGBデータをCIELAB空間の点である中間Labデータ(Lmambm)にいったん変換し、中間Labデータを出力RGB空間の点である中間RGBデータ(RmGmBm)に変換する。そして、出力RGB空間の白点、黒点及び中間RGBデータを通る平面m上において、2次元位置Xi,Yiに相当する位置を出力RGBデータ(RoGoBo)とする。
以上説明したように、本実施形態のパーソナルコンピュータ10は、入力RGB空間の入力RGBデータ(RiGiBi)を出力RGB空間の出力RGBデータ(RoGoBo)に変換する。具体的には、入力RGB空間の白点、黒点及び入力RGBデータを通る平面i上における入力RGBデータの2次元位置Xi,Yiを特定する。また、入力RGBデータをCIELAB空間の点である中間Labデータ(Lmambm)にいったん変換し、中間Labデータを出力RGB空間の点である中間RGBデータ(RmGmBm)に変換する。そして、出力RGB空間の白点、黒点及び中間RGBデータを通る平面m上において、2次元位置Xi,Yiに相当する位置を出力RGBデータ(RoGoBo)とする。
このような色変換処理によれば、Lab空間を媒体として入力RGB空間から出力RGB空間に変換することで、デバイスに依存しない色空間における等色に色変換できる。さらに、RGB空間における等色相面において階調性を保持したガマットマッピングを行うことができ、入力RGB空間の色域の形状と出力RGB空間の色域の形状とが大きく異なる部分についても階調を保たれやすくすることができる。この場合、デバイスに依存しない色空間において若干異なる色相に変換されるが、色の階調性を保持することを優先する。
すなわち、図12に示すように、本実施形態の色変換処理では、入力RGBデータ(入力RGB値)は、CIELAB空間を介して同一色の中間RGBデータに変換される。ここでCIELAB空間はデバイスに依存しない色空間であるため、異なるデバイス間でデバイスに依存しない色空間における等色に変換できる。
また、出力RGB空間の白点、黒点及び中間RGBデータの3点を通る平面m上において出力RGBデータ(出力RGB値)が特定される。ここで、平面m内は、出力RGB空間において等色相の面である。入力RGB空間の色域(具体的には平面i上の色域)における入力RGBデータの2次元位置と、出力RGB空間の色域(具体的には平面m上の色域)における出力RGBデータの2次元位置とを、この平面m内で対応させるように、ガマットマッピングを行うため、入力と出力のデバイスに依存する色空間における色相を保持し、さらに階調も保持したガマットマッピングを実現することができる。
これらの方法を従来の方法と比較して説明する。従来のガマットマッピングでは、CIELAB空間の同一色相平面において明度を保持したガマットマッピングや無彩色軸上の収斂点へのガマットマッピングを行うようにしていたが、従来のデバイスに依存しない色空間におけるガマットマッピングでは、デバイスの色域が複雑な形状の場合や、ガマットマッピングを行うデバイスの色域の形状が大きく異なる場合、ガマットマッピングによってデバイスに依存しない色空間における階調性がくずれるという問題があった。これに対し、本実施形態の色変換処理では、図13に示すように、出力RGB空間の平面m上において、中間入力RGBデータを、入力RGB空間の平面i上における入力RGBデータの2次元位置と対応する位置へ移動させるようにガマットマッピングする。このようなガマットマッピングは、従来のようにCIELAB空間において一定方向に圧縮(又は伸張)するガマットマッピングとは異なり、入力RGB空間の色域の形状と出力RGB空間の色域の形状とが大きく異なる部分についても階調を保たれやすくすることができる。
図14の(a)〜(d)はこの効果を説明する図である。入力デバイスの色域、出力デバイスの色域はともに、簡単のためにLab空間を明度Lと彩度Cで切り取った図になっている。入力デバイスの色域に対応する入力デバイスのRGB値の中で、最大の値をXi、最小の値をYiとし、出力デバイスの色域に対応する出力デバイスのRGB値の中で、最大の値をXo、最小の値をYoとする。このとき、入力の色域でYi=0となる曲線を出力の色域にガマットマッピングしたときのXoの値をグラフにしたのが図15である。
具体的には、図14の(b)に示すように、例えば出力RGB空間の色域がえぐれている形状の場合、従来のようにCIELAB空間において彩度方向にガマットマッピングすると、図15中の領域Aと領域Bのグラフの傾きが大きく異なることからも分かるように、入力に対する出力の値の関係に階調性がない。すなわち、ガマットマッピングによって階調性が損なわれることが分かる。これに対し、本実施形態の色変換処理によれば、入力RGBデータの平面iにおける2次元位置を、出力RGBデータの平面mにおける2次元位置に対応させるようにガマットマッピングを行うので、ガマットマッピング後に出力されるデバイスカラーは、入力に対して線形になっており、デバイスカラーにおいて色の階調性が保たれる。
このようにデバイスに依存しない色空間や、均等色空間、官能で階調性を保持するよりも、デバイスカラーで階調性を保持することこそが、ガマットマッピングには有効である。
一方、本実施形態の色変換処理では、中間Labデータが出力RGB空間の色域内に存在しないと判定した場合には、平面i上において入力RGBデータを入力RGB空間の無彩色軸に近づける方向に補正した値を、入力RGBデータに代えてCIELAB空間の点である中間Labデータに変換する。このような色変換処理によれば、中間Labデータが出力RGB空間の色域内に存在しない入力RGBデータについても、色域内に存在する入力RGBデータと同様に色変換を行うことができる。
また、本実施形態の色変換処理では、中間RGBデータが出力RGB空間の無彩色軸上に存在すると判定した場合には、平面i上において入力RGBデータを入力RGB空間の無彩色軸から離れる方向に補正した値を、入力RGBデータに代えてCIELAB空間の点である中間Labデータに変換する。このような色変換処理によれば、出力RGB空間の白点、黒点及び中間RGBデータを通る平面mを確実に特定することができる。
さらに、本実施形態の色変換処理では、入力RGB空間における入力RGBデータの3次元座標値のうちの最大値及び最小値を入力RGBデータの2次元座標値として2次元位置を特定する。このような色変換処理によれば、平面i上における入力RGBデータの2次元位置を極めて簡単に特定することができる。
[5.特許請求の範囲との対応]
なお、本実施形態では、パーソナルコンピュータ10が、色変換装置に相当する。
そして、色変換処理(図3)におけるS120の処理を実行する制御部11が、位置特定手段に相当し、S130,S150,S180の処理を実行する制御部11が、第1変換手段に相当し、S140の処理を実行する制御部11が、色域判定手段に相当する。
なお、本実施形態では、パーソナルコンピュータ10が、色変換装置に相当する。
そして、色変換処理(図3)におけるS120の処理を実行する制御部11が、位置特定手段に相当し、S130,S150,S180の処理を実行する制御部11が、第1変換手段に相当し、S140の処理を実行する制御部11が、色域判定手段に相当する。
また、S160の処理を実行する制御部11が、第2変換手段に相当し、S170の処理を実行する制御部11が、直線判定手段に相当し、S190の処理を実行する制御部11が、出力点特定手段に相当する。
[6.他の形態]
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は、種々の形態を採り得ることは言うまでもない。
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は、種々の形態を採り得ることは言うまでもない。
例えば、上記実施形態では、入力デバイス及び出力デバイスのデバイス色空間としてRGB空間を例示したが、これに限定されるものではなく、CMY等の他の3次元色空間であっても同様の効果が得られる。
また、上記実施形態では、デバイスに依存しない色空間としてCIELAB空間を例示したが、これに限定されるものではなく、例えば、Lab空間、CIEXYZ空間、CIECAM02空間等であってもよい。
10…パーソナルコンピュータ、11…制御部、12…CPU、13…ROM、14…RAM、15…入力装置、16…表示装置、17…通信部、18…記憶装置、21…OS、22…色変換プログラム、30…カラープリンタ
Claims (7)
- 3次元の第1色空間の入力点を3次元の第2色空間の出力点に変換する色変換装置であって、
前記第1色空間の白点、黒点及び前記入力点を通る特定平面上における前記入力点の2次元位置を特定する位置特定手段と、
前記入力点をデバイスに依存しない色空間の点である中間点に変換する第1変換手段と、
前記中間点を前記第2色空間の点である仮出力点に変換する第2変換手段と、
前記第2色空間の白点、黒点及び前記仮出力点を通る平面上において、前記位置特定手段により特定された2次元位置に相当する位置を前記出力点とする出力点特定手段と、
を備えることを特徴とする色変換装置。 - 前記中間点が前記第2色空間の色域内に存在するか否かを判定する色域判定手段を備え、
前記第1変換手段は、前記色域判定手段により前記中間点が前記第2色空間の色域内に存在しないと判定された場合には、前記特定平面上において前記入力点を前記第1色空間の白点及び黒点を通る直線に近づける方向に補正した点を、前記入力点に代えてデバイスに依存しない色空間の点である中間点に変換すること
を特徴とする請求項1に記載の色変換装置。 - 前記仮出力点が前記第2色空間の白点及び黒点を通る直線上に存在するか否かを判定する直線判定手段を備え、
前記第1変換手段は、前記直線判定手段により前記仮出力点が前記第2色空間の白点及び黒点を通る直線上に存在すると判定された場合には、前記特定平面上において前記入力点を前記第1色空間の白点及び黒点を通る直線から離れる方向に補正した点を、前記入力点に代えてデバイスに依存しない色空間の点である中間点に変換すること
を特徴とする請求項1又は請求項2に記載の色変換装置。 - 前記位置特定手段は、前記第1色空間をその第1色空間を構成する所定の軸方向から見た投影面上における前記入力点の2次元位置を、前記特定平面上における前記入力点の2次元位置として特定すること
を特徴とする請求項1から請求項3までのいずれか1項に記載の色変換装置。 - 前記位置特定手段は、前記第1色空間における前記入力点の3次元座標値のうちの最大値及び最小値を前記入力点の2次元座標値として2次元位置を特定すること
を特徴とする請求項4に記載の色変換装置。 - 3次元の第1色空間の入力点を3次元の第2色空間の出力点に変換する色変換装置としてコンピュータを機能させるための色変換プログラムであって、
前記第1色空間の白点、黒点及び前記入力点を通る特定平面上における前記入力点の2次元位置を特定する位置特定手段と、
前記入力点をデバイスに依存しない色空間の点である中間点に変換する第1変換手段と、
前記中間点を前記第2色空間の点である仮出力点に変換する第2変換手段と、
前記第2色空間の白点、黒点及び前記仮出力点を通る平面上において、前記位置特定手段により特定された2次元位置に相当する位置を前記出力点とする出力点特定手段としてコンピュータを機能させること
を特徴とする色変換プログラム。 - 3次元の第1色空間の入力点を3次元の第2色空間の出力点に変換する色変換方法であって、
前記第1色空間の白点、黒点及び前記入力点を通る特定平面上における前記入力点の2次元位置を特定する位置特定ステップと、
前記入力点をデバイスに依存しない色空間の点である中間点に変換する第1変換ステップと、
前記中間点を前記第2色空間の点である仮出力点に変換する第2変換ステップと、
前記第2色空間の白点、黒点及び前記仮出力点を通る平面上において、前記位置特定ステップにより特定された2次元位置に相当する位置を前記出力点とする出力点特定ステップと、
を備えることを特徴とする色変換方法。
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