JP2008236083A - 画像処理装置、色変換方法、色変換テーブル作成方法、プログラム、および記憶媒体 - Google Patents

画像処理装置、色変換方法、色変換テーブル作成方法、プログラム、および記憶媒体 Download PDF

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Abstract

【課題】明度の制御を適切かつ容易に行うことができる画像処理装置、色変換方法、色変換テーブル作成方法、プログラム、および記憶媒体を提供する。
【解決手段】任意の表色系で表される入力色データを画像出力装置が再現可能な色データに変換する処理を含む画像処理装置であって、第一のマッピング手段が、前記入力色変換手段により変換された色データの取りうる明度のレンジを維持したマッピングを実施し、第二のマッピング手段が、前記第一のマッピング手段によりマッピングされた色データの取りうる明度のレンジを前記色再現範囲Aの明度レンジ内に圧縮する処理を含むガマットマッピングを実施する構成となっている。
【選択図】図2

Description

この発明は、記録媒体上へのカラー画像形成に関わる画像処理装置、色変換方法、色変換テーブル作成方法、プログラム、および記憶媒体に関し、特に、中間的なガマットを介して2段階のガマットマッピングを行う場合に、明度レンジ圧縮を中間ガマットから出力ガマットへのマッピング処理のみで行うことにより、明度の制御を適切かつ容易に行うことができる画像処理装置、色変換方法、色変換テーブル作成方法、プログラム、および記憶媒体に関するものである。
近年、コンピュータ上のカラー画像データをカラー・プリンタなどのカラー画像出力装置に出力する際に、画像データの色合わせ処理を行なうカラーマッチングシステム(CMS)の開発が盛んに行なわれている。
CMSの基本は、RGB信号で表される画像データを測色的に一致する画像出力装置用の色信号に変換することである。しかし、電子写真やインクジェットプリンタの色再現範囲は、ディスプレイの色再現範囲に比べて極めて狭いためディスプレイ上の色を忠実に再現することは不可能となる。
そこで、従来から画像出力装置が再現できない色を再現可能な色にマッピングする技術(以下、ガマット圧縮技術という)が知られており、多くの方式が提案されている。これらの方式の多くは、入力データを画像出力装置に依存しない色信号、例えばCIELab空間の信号であるL*a*b*信号に変換し、CIELab空間上でマッピング先を決定する。
均等色空間は、明度、彩度、色相といった3つの成分で色を表現可能であり、また空間内の距離として定義される色差が人間の感じる色の差とよく対応が取れている。よって、人間が見て違和感の少ないマッピングを行うことができる。例えば、画像出力装置で再現できない色については、画像出力装置で再現できる色の中で明度差、彩度差、色相差の重みを変えて計算した色差が最小となる色で再現するという技術(特許文献1)が知られている。
また、無彩色軸上や入力された色信号と同じ色相の彩度軸上に投影目標点を設定し、画像出力装置のガマット外の色については色相を一定にして画像出力装置のガマット内に圧縮写像する技術(特許文献2、3)などが知られている。
しかし、上述したガマット圧縮技術においては、電子写真やインクジェットプリンタの色再現範囲が、ディスプレイの色再現範囲に比べて極めて狭いため、ガマット圧縮方式の設定条件が若干異なるだけでも、再現色が大きく異なってしまうという問題があった。また、画像出力装置自体の色再現範囲も異なっているので、同じガマット圧縮方式を適用したとしても色味が異なってしまうことが多かった。
そこで、以下のような、複数の画像出力装置の色味を合わせることを目的とした色変換方式が提案されている。
まず、1つ目では、デバイス非依存の色空間上で複数の画像出力装置に共通の色処理を行った後、機器固有のプロファイルを用いて画像出力装置固有の色信号に変換するようにしている。すなわち、複数の画像出力装置に共通の色処理として複数の画像出力装置がいずれも再現できる共通色再現範囲を求め、その共通色再現範囲へのガマット処理を実行するカラープロファイルを用いて色変換を行なうことで、複数の機種での色味を一致するようにしている(特許文献4)。
また、2つ目では、対象となる画像出力装置とは異なる種類の画像出力装置が有する色再現範囲内に色空間圧縮を行った後、対象となる画像出力装置の色再現範囲内に圧縮するようにしている(特許文献5)。
また、3つ目では、複数の画像出力装置の色再現範囲を包括する仮想の色再現範囲に基づいてガマット圧縮処理を行った後、装置ごとの色再現範囲に圧縮することにより、概ね同じような印象の色味になるように変換している(特許文献6)。
特開平10−84487号公報 特開平9−168097号公報 特開平9−18727号公報 特許第3513334号公報 特開2005−269200公報 特開2002−252785公報
しかしながら、上記の方法は、入力された色信号を最終的な画像出力装置の色再現範囲(出力ガマット)にマッピングする際に、一旦出力ガマットとは異なる色再現範囲(中間ガマット)にマッピングし、次に、出力ガマットにマッピングする。
従って、1つ目の方法においては、中間ガマットとなる共通色再現範囲は、一般に個別のデバイスの色再現範囲よりも小さくなり、個別デバイスの色再現範囲を十分に使用することができないという問題が起こる。
また、2つ目、3つ目の方法では、個別の画像出力装置の色再現範囲を十分に使用しつつ、複数の画像出力装置である程度一致した色再現を実施することができる。ここで用いられる中間ガマットは、出力ガマットに近い形状であることが好ましい。このような方法を取ることで、第二のガマットマッピングにおいては色再現域の差があまり大きくないため、例えば色差最小方向へのマッピングといったような単純なマッピングを用いても、大きな問題は発生しない。
ところで、通常のガマットマッピング処理においては、入力データを、入力ガマットよりも小さなガマットへマッピングすることから、オリジナルとは色味が異なったり、階調がつぶれたりすることは、ある程度は避けられない。階調のつぶれに関しては、彩度、色相成分の階調つぶれはあまり気にならず、明度成分の階調つぶれが人間の目には最も気になるということが言われている。このことから、明度成分の階調つぶれをできる限り回避するため、出力ガマット(もしくは中間ガマット)外の色に対してマッピング先を探索する前に、入力ガマットの明度レンジが、出力ガマットの明度レンジ内に収まるように明度レンジ圧縮を行うことがある。
すなわち、明度レンジ圧縮を実施した入力色信号に対し、出力ガマット(もしくは中間ガマット)の外かどうかを判定し、外の場合はマッピング先を探索する。このことにより、明度方向の階調つぶれはかなり改善され、特に、無彩色軸周辺の階調つぶれはほぼ完全に回避することができる。これは、明度の最大値および最小値は、ガマットの白色点および黒色点であることが多いためである。このことにより、無彩色周辺の色は明度レンジ圧縮によって出力ガマット(もしくは中間ガマット)の内側に入り、マッピングによる階調つぶれが発生しない。
前記2つ目、3つ目の技術のような中間的なガマットを介して2段階のガマットマッピングを行う場合に、このようなマッピング先を探索する前処理としての明度レンジ圧縮処理を行うとすると、2段階の明度圧縮が生じることになる。ここで、画像出力装置間で色味を合わせるには、明度を合わせることが重要であるため、2段階の明度レンジ圧縮があり、かつ後段の明度レンジ圧縮を画像出力装置ごとに異ならせる場合には、明度を合わせるように制御を行うことが難しくなる問題点があった。
本発明は、このような課題を解決するためになされたもので、その目的は、中間的なガマットを介して2段階のガマットマッピングを行う場合に、明度レンジ圧縮を中間ガマットから出力ガマットへのマッピング処理のみで行うことにより、明度の制御を適切かつ容易に行うことができる画像処理装置、色変換方法、色変換テーブル作成方法、プログラム、および記憶媒体を提供することである。
上述の目的を達成するために、請求項1記載の発明は、任意の表色系で表される入力色データを画像出力装置が再現可能な色データに変換する処理を含む画像処理装置であって、前記画像出力装置の色再現範囲Aとは異なる色再現範囲Bを記憶する第一の記憶手段と、前記画像出力装置の色再現範囲Aを記憶する第二の記憶手段と、入力色データを前記画像出力装置に依存しない色データに変換する入力色変換手段と、前記画像出力装置の色再現範囲Aとは異なる色再現範囲Bを参照して、前記入力色変換手段より変換された色データを前記色再現範囲B内にマッピングする第一のマッピング手段と、前記画像出力装置の色再現範囲Aを参照して、前記第一のマッピング手段によりマッピングされた色データを前記色再現範囲A内にマッピングする第二のマッピング手段と、前記第二のマッピング手段によりマッピングされた色データを前記画像出力装置が再現可能な色データに変換する出力色変換手段と、を有し、第一のマッピング手段が、前記入力色変換手段により変換された色データの取りうる明度のレンジを維持したマッピングを実施し、前記第二のマッピング手段が、前記第一のマッピング手段によりマッピングされた色データの取りうる明度のレンジを前記色再現範囲Aの明度レンジ内に圧縮する処理を含むガマットマッピングを実施することを特徴とする。
また、請求項2記載の発明は、前記第一の記憶手段は、前記入力色変換手段により変換された色データの取りうる明度レンジと略等しい明度レンジを持つ前記色再現範囲Bを記憶することを特徴とする。
また、請求項3記載の発明は、前記第一の記憶手段は、前記入力色データの色再現範囲における白色点および黒色点と一致する白色点および黒色点を持つ前記色再現範囲Bを記憶することを特徴とする。
また、請求項4記載の発明は、前記第二のマッピング手段は、前記色再現範囲Aおよび前記色再現範囲Bを参照し、高明度から中明度までの領域の色データの明度を維持しつつ、低明度領域の中間色データの明度レンジを圧縮する処理を含むことを特徴とする。
また、請求項5記載の発明は、前記第二のマッピング手段は、前記色再現範囲Aおよび前記色再現範囲Bを参照し、中明度領域の色データの明度を維持しつつ、低明度領域、および高明度領域の中間色データの明度レンジを圧縮する処理を含むことを特徴とする。
また、請求項6記載の発明は、任意の表色系で表される入力色データを画像出力装置が再現可能な色データに変換する色変換方法であって、入力色変換手段により入力色データを前記画像出力装置に依存しない色データに変換する入力色変換ステップと、第一のマッピング手段により前記画像出力装置とは異なる色再現範囲Bを参照して、前記入力色変換手段より変換された色データを前記色再現範囲B内にマッピングする第一のマッピングステップと、第二のマッピング手段により前記画像出力装置の色再現範囲Aを参照して、前記第一のマッピングステップによりマッピングされた色データを前記色再現範囲A内にマッピングする第二のマッピングステップと、出力色変換手段により前記第二のマッピングステップによりマッピングされた色データを前記画像出力装置が再現可能な色データに変換する出力色変換ステップと、を有し、前記第一のマッピングステップが、前記入力色変換ステップにより変換された色データの取りうる明度のレンジを維持したマッピングを実施し、前記第二のマッピングステップが、前記第一のマッピングステップによりマッピングされた色データの取りうる明度のレンジを色再現範囲Aの明度レンジ内に圧縮する処理を含むガマットマッピングを実施することを特徴とする。
また、請求項7記載の発明は、前記色再現範囲Aは、前記第一のマッピングステップによりマッピングされた色データの取りうる明度のレンジとおおよそ等しい明度レンジを持つことを特徴とする。
また、請求項8記載の発明は、前記第二のマッピングステップは、前記色再現範囲Aおよび前記色再現範囲Bを参照し、高明度から中明度までの領域の色データの明度を維持しつつ、低明度領域の中間色データの明度レンジを圧縮する処理ステップを含むことを特徴とする。
また、請求項9記載の発明は、前記第二のマッピングステップは、前記色再現範囲Aおよび前記色再現範囲Bを参照し、中明度領域の色データの明度を維持しつつ、低明度領域、および高明度領域の中間色データの明度レンジを圧縮する処理ステップを含むことを特徴とする。
また、請求項10記載の発明は、複数の入力データを入力する入力ステップと、請求項7乃至9のいずれかに記載の色変換方法を用いて複数の入力データを出力データに変換する色変換ステップと、複数の入力データと出力データの関係から色変換テーブルを作成する色変換テーブル作成ステップと、を有することを特徴とする。
また、請求項11記載の発明は、請求項7乃至10のいずれかに記載の方法を実行可能なプログラムを特徴とする。
また、請求項12記載の発明は、請求項11に記載のプログラムを記憶した記憶媒体を特徴とする。
また、請求項13記載の発明は、任意の表色系で表される入力色データを画像出力装置が再現可能な色データに変換する処理を含む画像処理装置であって、前記入力色データと前記出力色データとの対応関係を示すテーブルを記憶する色変換テーブル記憶手段と、前記テーブルを参照して前記入力色データを前記出力色データに変換する色変換手段と、を有し、前記色変換テーブル記憶手段は、請求項10に記載の色変換テーブル作成方法を用いて決定される前記入力色データと前記出力色データとの関係を用いて作成されたテーブルを記憶していることを特徴とする。
本発明によれば、中間的なガマットを介して2段階のガマットマッピングを行う場合に、明度レンジ圧縮を中間ガマットから出力ガマットへのマッピング処理のみで行うことにより、明度の制御を適切かつ容易に行うことができる。
また、本発明によれば、中間的なガマットを介して2段階のガマットマッピングを行う場合に、明度レンジが入力ガマットとおおよそ等しい中間ガマットを用い、明度レンジ圧縮を中間ガマットから出力ガマットへのマッピング処理のみで行うことにより、明度の制御を適切かつ容易に行うことができる。
また、本発明によれば、中間的なガマットを介して2段階のガマットマッピングを行う場合に、白色点および黒色点が入力ガマットとおおよそ等しい中間ガマットを用い、明度レンジ圧縮を中間ガマットから出力ガマットへのマッピング処理のみで行うことにより、明度の制御を適切かつ容易に行うことができる。
また、本発明によれば、中間的なガマットを介して2段階のガマットマッピングを行う場合に、明度レンジが入力ガマットとおおよそ等しい中間ガマットを用い、明度レンジ圧縮を中間ガマットから出力ガマットへのマッピング処理のみで行うことにより、かつ明度レンジ圧縮は高明度から中明度までの領域の色データの明度を維持しつつ、低明度領域の中間色データの明度レンジを圧縮するものを用いることにより、明度の制御を適切かつ容易に行うことができる。
また、本発明によれば、中間的なガマットを介して2段階のガマットマッピングを行う場合に、明度レンジが入力ガマットとおおよそ等しい中間ガマットを用い、明度レンジ圧縮を中間ガマットから出力ガマットへのマッピング処理のみで行うことにより、かつ明度レンジ圧縮は中明度領域の色データの明度を維持しつつ、低明度領域および高明度領域の中間色データの明度レンジを圧縮するものを用いることにより、明度の制御を適切かつ容易に行うことができる。
また、本発明によれば、中間的なガマットを介して2段階のガマットマッピングを行う場合に、明度レンジ圧縮を中間ガマットから出力ガマットへのマッピング処理のみで行うことにより、明度の制御を適切かつ容易に行うことができる。
また、本発明によれば、中間的なガマットを介して2段階のガマットマッピングを行う場合に、明度レンジが入力ガマットとおおよそ等しい中間ガマットを用い、明度レンジ圧縮を中間ガマットから出力ガマットへのマッピング処理のみで行うことにより、明度の制御を適切かつ容易に行うことができる。
また、本発明によれば、中間的なガマットを介して2段階のガマットマッピングを行う場合に、明度レンジが入力ガマットとおおよそ等しい中間ガマットを用い、明度レンジ圧縮を中間ガマットから出力ガマットへのマッピング処理のみで行うことにより、かつ明度レンジ圧縮は高明度から中明度までの領域の色データの明度を維持しつつ、低明度領域の中間色データの明度レンジを圧縮するものを用いることにより、明度の制御を適切かつ容易に行うことができる。
また、本発明によれば、中間的なガマットを介して2段階のガマットマッピングを行う場合に、明度レンジが入力ガマットとおおよそ等しい中間ガマットを用い、明度レンジ圧縮を中間ガマットから出力ガマットへのマッピング処理のみで行うことにより、かつ明度レンジ圧縮は中明度領域の色データの明度を維持しつつ、低明度領域および高明度領域の中間色データの明度レンジを圧縮するものを用いることにより、明度の制御を適切かつ容易に行うことができる。
以下に添付図面を参照して、本発明にかかる画像処理装置、画像処理方法、およびコンピュータが実行するためのプログラムを適用した画像出力システムの好適な実施の形態を詳細に説明する。
[第1実施形態]
図1は、本発明の一実施形態が適用された画像処理システムの全体構成ブロック図である。
図1に示すように、この画像処理システムは、画像入力装置1と、コンピュータ3と、画像処理装置5と、画像出力装置7とからなる。そして、画像入力装置1は、画像データを入力するための装置であって、例えば、デジタルスチルカメラやスキャナなどの画像入力デバイスを用いることができる。コンピュータ3は、各種のアプリケーション、プリンタドライバ等のソフトウェアを実装可能となっている。画像処理装置5は、カラーマッチング処理を含む様々な処理を行う。画像出力装置7は、画像データをプリントアウトするための出力装置であって、例えば、カラー・プリンタやカラーファクシミリといった画像形成装置を用いることができる。また、ディスプレイのような画像表示を行う画像出力装置であってもよい。
コンピュータ3は、画像入力装置1によって読み込まれたカラー画像データ、もしくは何らかのアプリケーションによって作成されたカラー画像データを出力する場合には、カラー画像データを含む描画コマンドを画像処理装置5に出力する。描画コマンドを受け取った画像処理装置5は、カラーマッチング処理を含む様々な処理を行うことにより、画像出力装置7が再現処理可能なデータを作成し、画像出力装置7へデータを送出する。
なお、本画像処理システムでは、画像処理装置5をコンピュータ3や画像出力装置7とは別個のものとして設けられているが、コンピュータ3内に実装するように構成してもよいし、画像出力装置7内に実装するようにしてもよい。
また、画像処理装置5は、ソフトウェアで実現することも可能である。例えば、コンピュータ3内のプリンタドライバ中で、画像処理装置5の機能を実現するようにしてもよい。
更に、本画像処理システムでは、レンダリング処理、色変換処理、墨生成処理、階調処理等を画像処理装置5で実施するとしているが、その一部または全部をコンピュータ3で実行するようにしても構わない。また、データ圧縮処理等他の機能を含むようにしてもよい。
図2は、図1に示した画像処理装置5におけるカラーマッチング処理部のブロック構成図である。
図2において、コンピュータ3から送られてくる入力色信号は、モニタの標準的な色信号であるsRGB信号であるとする。出力色信号は、出力装置に依存するデバイスRGB信号である。例えば、プリンタであれば、プリンタの色材信号であるCMY信号、もしくはCMYK信号と一意的に関係付けられている信号と考えればよく、後処理により、最終的には色材信号に変換される。もちろん、直接CMY信号もしくはCMYK信号に変換する構成にしても良い。
図2に示すように、入力色変換部11は、入力されたsRGB信号をデバイスに依存しない色信号に変換する。ここでは、均等色空間であるCIELab空間の色信号L*a*b*信号を用いる。入力信号であるsRGB信号は、XYZ三刺激値との関係で定義されているため、定義式に従ってXYZ信号に変換し、次にL*a*b*信号に変換すれば良い。
そして、第一の記憶部15は、出力装置5の色再現範囲(出力ガマット)とは異なる色再現範囲を中間色信号の色再現範囲(中間ガマット)として定義し、中間ガマットを示すデータを記憶する。色再現範囲を示すデータは、色相(H*)と明度(L*)ごとに対応する最高彩度値(彩度:C*)のテーブルとして定義される。L*a*b*空間での色相H*、彩度C*は以下の式で計算される。
色相:H*=arctan(b*/a*)×180/π
彩度:C*=(a*)2+(b*)2
例えば、色相H*については、0°≦H*<360°の範囲で1°ごと、L*については0≦L*≦100の範囲で0.1ごとの最高彩度値をテーブルとすればよい。図3は、ある任意の色相でのガマットデータの例を示す説明図である。ただし、概略図のため、L*のデータサンプリング幅は、0.1より大きく表現してある。このように、色相ごとの最外郭データを持つことになる。中間ガマットの形状としては、例えば、前記特許文献3のように、複数の出力装置のガマットを包括するガマットを採用することができる。いずれにしろ、色味を統一するための中間的なガマットとしては、想定される出力ガマットの形状に似た形状であることが望ましい。
また、本発明で特徴的なのは、後述する第一のマッピング部13において、入力色信号の明度レンジが圧縮されることなく維持されることである。そのためには、中間ガマットの明度レンジが、入力ガマットの明度レンジを包括する必要がある。ここでは、入力色信号はsRGB信号のみに限定されているため、前もってsRGB信号の明度レンジを包括する中間ガマットを作成しておき、第一の記憶部15に記憶させておくことができる。また、簡単のため、入力ガマットの明度レンジと明度レンジが一致するように中間ガマットを作成しておくのが望ましい。以下の説明では、明度レンジを入力ガマットと一致させた中間ガマットを用いるとする。
次に、第二の記憶部21は、出力ガマットを示すデータを記憶する。データの構造は、第一の記憶部15と同様であるとする。出力ガマットの作成方法としては、画像出力装置7でデバイスRGB信号を振ったパッチを出力し、それを測色したデータから作成することができる。測色するパッチが少ない場合は、補間等を行って任意のデバイスRGB信号に対応するL*a*b*信号を推測する方法が有効である。
第一のマッピング部13は、第一の記憶部15に記憶されている中間ガマットデータを参照して、入力色変換部11による変換後のL*a*b*信号を中間ガマット内のL*a*b*信号にマッピングする手段である。マッピング前後の信号をL*0 a*0 b*0、L*1 a*1 b*1と表すと、特に、L*0 a*0 b*0信号が中間ガマット外に存在する場合には、中間ガマット内のいずれかの点を対応するL*1 a*1 b*1信号として決定する必要がある。マッピング方法としては、例えば、前記特許文献1、2、3の公報等に記載の方法を用いることができる。
第二のマッピング部16は、第二の記憶部21に記憶されている出力ガマットデータを参照して、第一のマッピング部13によるマッピング後のL*a*b*信号を、出力ガマット内のL*a*b*信号にマッピングする手段である。さらに、本発明で特徴的なのは、第一のマッピング部13によりマッピングされた色データの取りうる明度のレンジを出力ガマットの明度レンジ内に圧縮する処理を含むガマットマッピングが実施されることである。
出力色変換部23は、第二のマッピング部16によるマッピング後のL*a*b*信号を、出力装置に依存するデバイスRGB信号に変換する。ここでの色変換は、メモリマップ補間を使用して実行する。このメモリマップ補間は、図4に示すように、L*a*b*空間を入力色空間とした場合、L*a*b*空間を同種類の立体図形(ここでは立方体)に分割し、入力の座標(L*a*b*)における出力値Pを求めるには、この入力座標を含む立体を選択し、その選択された立体の頂点上にあらかじめ設定した出力値と入力座標を含む立体の中における位置(各頂点からの距離)に基づいて、補間演算を行う。出力値PはデバイスRGB信号それぞれに相当し、各立体頂点のL*a*b*信号に対応するデバイスRGB値は、前もってデバイスRGBを振ったパッチを測色してL*a*b*を求め、その結果を用いて適切に設定しておく。図4は、L*a*b*空間を入力色空間とした場合の分割したL*a*b*空間を同種類の立体図形(ここでは立方体)を示す説明図である。
次に、図5を用いて図2に示したカラーマッチング処理部の動作ステップを説明する。図5は、図2に示したカラーマッチング処理部の動作フローチャートである。
まず、sRGB信号が入力されると、入力色変換ステップS501において、入力色変換手段により、L*a*b*信号に変換される。次に、第一のマッピング処理ステップS502において、L*a*b*信号は、第一のマッピング手段により、中間ガマット内のL*a*b*信号にマッピングされる。
図6は、ある任意の色相面上でのマッピングを示す説明図である。ここでは、等色相面内でマッピング先を決定する方法を用いるとする。中間ガマット内に存在する色信号が入力された場合は、そのままのL*a*b*信号をマッピング先とする。一方、中間ガマット外に存在する色信号が入力された場合は、中間ガマットの最外郭にマッピングする。例えば、等色相面上で色差が最小となる点をマッピング先とすることができる。また、前記した従来方法等を用いることもできる。本発明で特徴的なのは、明度レンジが入力ガマットと中間ガマットで同じであることである。すなわち、白色点の明度、黒色点の明度がそれぞれ一致しており、中間ガマット内の色は、明度を含めて完全に保存される。
ここで、本発明の特徴として、明度レンジが入力ガマットと同じ中間ガマットを用いるため、第一のマッピング処理ステップにおいて、明度レンジを圧縮することなく維持することができる点がある。ここでは、すなわち、入力色信号が中間ガマット内の色であれば、明度を含めて完全に保存される。
次に、明度レンジ圧縮処理ステップS503において、中間ガマット内にマッピングされた色に対して、明度レンジ圧縮を行う。この処理では、明度レンジ圧縮手段により、第一、第二の記憶部15、21に記憶された中間ガマットと出力ガマットのデータを参照して、両者の明度レンジが一致するように、入力された中間ガマット内のL*a*b*信号に対して明度L*の変換を行う。中間ガマットの明度L*のレンジは0〜100まで、出力ガマットの明度L*のレンジは15〜100までであるとして、図7に明度変換テーブルの具体例を示す。図7は、明度変換テーブルの具体例を示す説明図である。
ここでは、中間ガマット内のL*a*b*信号について、明度L*が30〜100までは明度を保存し、明度L*が0〜30については、15〜30内に収まるように非線形な圧縮を行っている。これは、明度保存領域を除いた圧縮前の領域(0〜30)を、半分の領域(15〜30)に圧縮している。圧縮後の領域を小さく設定するほど、圧縮率が大きいことになり、階調性が損なわれることになる。一方、圧縮後の領域を大きく設定するほど階調性は保たれるが、逆に入力色の絶対的な明度が保存されなくなる。ここでは、圧縮領域での非線形圧縮テーブルの曲線は、以下の2次式で設定するとする。ただし、L*を変換前、L*’を変換後の明度とし、L*_min(出力ガマット)は、出力ガマットの最低明度とする。
L*’=(L*)2/4/L*_min(出力ガマット)+L*_min(出力ガマット)
この条件のもとで階調性の損失が目立たない限界レベルを、圧縮前の領域の半分と仮定する。すなわち、階調性の損失が目立たない中でできる限り入力色の絶対的な明度を保存するようにしている。もちろん、これ以外の非線形式もしくは線形式を用いても良い。
このように、a*b*信号はそのままで、L*信号のみをテーブル変換することで、明度レンジの圧縮を行うことができる。図8に、ある任意の色相面上での明度レンジ圧縮前、明度レンジ圧縮後の中間ガマットの様子を、出力ガマットと合わせて示す。図8は、ある任意の色相面上での明度レンジ圧縮前、明度レンジ圧縮後の中間ガマットの様子を、出力ガマットと合わせて示す説明図である。また、図9は、明度レンジ圧縮後の中間ガマットの様子を示す説明図である。
ここで、明度L*が30〜100においては、明度レンジ圧縮前と圧縮後でガマットの形状は全く同じであり、出力ガマットと明度レンジを合わせた結果、明度L*が30以下の領域でガマット形状が異なっている。
次に、第二のマッピング処理ステップS504において、第二のマッピング部16により、第二の記憶部21に記憶された出力ガマットのデータを参照して、前記明度レンジ圧縮処理ステップによって変換されたL*a*b*信号を、出力ガマット内のL*a*b*信号にマッピングする。マッピング方法は、第一のマッピング処理ステップS502で説明したように、様々な方法を用いることができる。ここでは、出力ガマット内のL*a*b*信号についてはそのままのL*a*b*信号をマッピング先とし、出力ガマット外のL*a*b*信号については等色相面上で色差が最小となる点をマッピング先とする方法を用いる。
最後に、出力色変換ステップS505において、出力色変換部23により出力装置に依存するデバイスRGB信号に変換する。変換されたデバイスRGB信号は、出力装置により処理可能な信号となっている。
ここで、本発明の効果を示すために、複数の出力装置に対応して、明度レンジ圧縮を行う場合について説明する。図10は、明度レンジの異なる3つの出力装置の出力ガマットを示す説明図である。ここでは、それぞれ、明度L*のレンジが10〜100、15〜100、20〜100となっている。ここで、前記した思想に基づき、圧縮領域を、圧縮前に対して圧縮後が半分となるように設定すると、図11のような明度変換グラフを用いることになる。図11は、圧縮領域を、圧縮前に対して圧縮後が半分となるように設定した場合の明度変換グラフを示す説明図である。すなわち、明度L*のレンジが10〜100の場合は10〜20が圧縮領域となり、明度L*のレンジが15〜100の場合は15〜30が圧縮領域となり、明度L*のレンジが20〜100の場合は20〜40が圧縮領域となる。
ここで、圧縮前に対して半分となるように圧縮領域を設定するときに、圧縮前の明度レンジは、元々の入力デバイスもしくはPCから入力される入力色データの明度レンジであることが重要である。このことは、第一のマッピング処理において明度レンジ圧縮を実施していないことから保証されている。
もし、第一のマッピング処理で同様の明度レンジ圧縮を実施してしまうと、2段階で明度レンジが圧縮されることになり、明度方向の階調性の損失が目立つことは明らかである。この場合、2次式の非線形圧縮を2回実施することにより、結果として4次式の非線形圧縮を実施することになり、より階調がつぶれることになる。例えば、中間ガマットの明度レンジが10〜100となっており、出力ガマットの明度レンジが15〜100となっているような場合には、2段階の明度レンジ圧縮をする必要がある。よって、中間ガマットの明度レンジは、入力色データがとりうる明度レンジと等しいか、もしくはそれ以上であることが求められる。
このように、本発明の第1実施形態では、中間的なガマットを介して2段階のガマットマッピングを行う場合に、明度レンジが入力ガマットとおおよそ等しい中間ガマットを用い、明度レンジ圧縮を中間ガマットから出力ガマットへのマッピング処理のみで行うことにより、明度の制御を適切かつ容易に行うことができる。すなわち、第一のマッピング処理では明度レンジを保存し、第二のマッピング処理の前処理で明度レンジを実施することにより、明度レンジの圧縮を適切に、かつ容易に制御することができる。
[第2実施例形態]
この第2実施例形態では、中間的なガマットを介して2段階のガマットマッピングを行う場合に、明度レンジが入力ガマットとおおよそ等しい中間ガマットを用い、明度レンジ圧縮を中間ガマットから出力ガマットへのマッピング処理のみで行い、かつ明度レンジ圧縮は中明度領域の色データの明度を維持しつつ、低明度領域および高明度領域の中間色データの明度レンジを圧縮するようにしている。
上記第1実施形態は、入力ガマット、中間ガマット、出力ガマットで、最高明度は100で一致している場合を考えたが、必ずしもそうである必要はない。出力ガマットは、パッチを測色したデータから作成するが、そこから得られるL*a*b*値は、通常は測色機の光源の色を(L*,a*,b*)=(100,0,0)とした規格化を実施するため、通常最も明るい出力用紙の白であっても光源より暗いため、例えば、L*=90といった値が最高明度となることがある。また、光源ではなく出力用紙の白を基準とした規格化を行ってL*a*b*信号を求めることもでき、その場合は、紙白が(L*,a*,b*)=(100,0,0)となり、第1実施形態の場合に相当する。
図12に、出力ガマットの最高明度が入力ガマット、中間ガマットと異なる場合の、ある任意の色相面でのガマットの様子を示す。図12は、出力ガマットの最高明度が入力ガマット、中間ガマットと異なる場合の、ある任意の色相面でのガマットの様子を示す説明図である。このような場合には、シャドー側だけでなく、ハイライト側にも、明度圧縮領域を設ける必要が出てくる。
図13に明度レンジ圧縮で用いる明度変換グラフを示す。図13は、出力ガマットの最高明度が入力ガマット、中間ガマットと異なる場合における、明度レンジ圧縮で用いる明度変換グラフを示す説明図である。ここでは、実施例1と同様に明度レンジ0〜30の領域を15〜30の領域に圧縮するとともに、ハイライト側でも、明度レンジ80〜100の領域を80〜90の領域に圧縮する。他の構成および動作は、第1実施形態と同様なので説明は省略する。
この第2実施例形態によれば、中間的なガマットを介して2段階のガマットマッピングを行う場合に、明度レンジが入力ガマットとおおよそ等しい中間ガマットを用い、明度レンジ圧縮を中間ガマットから出力ガマットへのマッピング処理のみで行い、かつ明度レンジ圧縮は中明度領域の色データの明度を維持しつつ、低明度領域および高明度領域の中間色データの明度レンジを圧縮するものを用いることにより、明度の制御を適切かつ容易に行うことができる。
[第3実施形態]
この第3実施例形態では、複数の入力データを入力する入力し、上記第1実施形態に記載の色変換方法を用いて複数の入力データを出力データに色変換し、複数の入力データと出力データの関係から色変換テーブルを作成するようにしている。
すなわち、上記第1および第2実施形態では、任意のsRGB色データが入力された場合に、複数のステップに従って処理を実施し、最終的に出力装置の処理可能なデバイスRGB信号へと変換する方法について説明している。この色変換方法は、処理ステップ数が多く、実際にカラー画像を出力装置で出力する場合にそのまま実施すると、処理時間がかかりすぎる可能性がある。
よって、上記第1実施形態に記載の色変換方法を用いて、複数のsRGB信号に対応する画像出力装置RGB信号を求め、それをテーブル化することにより、実際に色変換処理を実施する場合には、作成した色変換テーブルを参照してメモリマップ補間を用いることにより、より高速な処理装置を提供することができる。
ここで、メモリマップ補間は、第1実施形態の出力色変換部23において用いた方法と同じように実施すればよい。ただし、今回は、入力信号はL*a*b*信号ではなく、図14に示すようにsRGB信号となる。図14は、sRGB空間を入力色空間とした場合の分割したsRGB空間を同種類の立体図形(ここでは立方体)を示す説明図である。
ここで、色変換テーブルの作成方法は、まず、メモリマップ補間で必要な格子点上のsRGB信号のセットを用意し、各sRGB信号に対して、第1および第2の実施形態で説明した色変換方法を行い、出力装置に適したデバイスRGB信号へと変換する。これらの対応関係のセットを色変換テーブルとすればよい。
この色変換テーブルを用いて色変換を実施する装置は、図15に示すように、色変換テーブルを記憶する色変換テーブル記憶部31と、色変換テーブル記憶部31から色変換テーブルを読み出し、メモリマップ補間によって色変換を実施する色変換部33とから構成される。図15は、第3実施形態における色変換テーブルを用いて色変換を実施する装置のブロック構成図である。他の構成および動作は、第1実施形態と同様なので説明は省略する。
この第3実施形態によれば、上記第1実施形態に記載の色変換方法を用いて色変換テーブルを作成することにより、適切な明度制御がなされた色変換テーブルを作成することができ、より高速な色変換を実施することが可能となる。
[その他実施形態]
前述した実施形態の機能を実現する様に各種のデバイスを動作させる様に該各種デバイスと接続された装置あるいはシステム内のコンピュータに、前記実施形態機能を実現するためのソフトウエアのプログラムコードを供給し、そのシステムあるいは装置のコンピュータ(CPUあるいはMPU)を格納されたプログラムに従って前記各種デバイスを動作させることによって実施したものも本発明の範疇に含まれる。
また、この場合、前記ソフトウエアのプログラムコード自体が前述した実施形態の機能を実現することになり、そのプログラムコード自体、及びそのプログラムコードをコンピュータに供給するための手段、例えばかかるプログラムコードを格納した記憶媒体は本発明を構成する。
かかるプログラムコードを格納する記憶媒体としては例えばフロッピー(登録商標)ディスク、ハードディスク、光ディスク、光磁気ディスク、CD−ROM、磁気テープ、不揮発性のメモリカード、ROM等を用いることが出来る。
また、コンピュータが供給されたプログラムコードを実行することにより、前述の実施形態の機能が実現されるだけではなく、そのプログラムコードがコンピュータにおいて稼働しているOS(オペレーティングシステム)、あるいは他のアプリケーションソフト等と共同して前述の実施形態の機能が実現される場合にもかかるプログラムコードは本発明の実施形態に含まれることは言うまでもない。
更に、供給されたプログラムコードが、コンピュータの機能拡張ボードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに格納された後そのプログラムコードの指示に基づいてその機能拡張ボードや機能格納ユニットに備わるCPU等が実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も本発明に含まれることは言うまでもない。
本発明の一実施形態が適用された画像処理システムの全体構成ブロック図である。 図1に示した画像処理装置5におけるカラーマッチング処理部のブロック構成図である。 ある任意の色相でのガマットデータの例を示す説明図である。 L*a*b*空間を入力色空間とした場合の分割したL*a*b*空間を、同種類の立体図形(ここでは立方体)で示す説明図である。 図2に示したカラーマッチング処理部の動作フローチャートである。 ある任意の色相面上でのマッピングを示す説明図である。 明度変換テーブルの具体例を示す説明図である。 ある任意の色相面上での明度レンジ圧縮前、明度レンジ圧縮後の中間ガマットの様子を、出力ガマットと合わせて示す説明図である。 明度レンジ圧縮後の中間ガマットの様子を示す説明図である。 明度レンジの異なる3つの出力装置の出力ガマットを示す説明図である。 圧縮領域を、圧縮前に対して圧縮後が半分となるように設定した場合の明度変換グラフを示す説明図である。 出力ガマットの最高明度が入力ガマット、中間ガマットと異なる場合の、ある任意の色相面でのガマットの様子を示す説明図である。 出力ガマットの最高明度が入力ガマット、中間ガマットと異なる場合における、明度レンジ圧縮で用いる明度変換グラフを示す説明図である。 sRGB空間を入力色空間とした場合の分割したsRGB空間を同種類の立体図形(ここでは立方体)で示す説明図である。 第3実施形態における色変換テーブルを用いて色変換を実施する装置のブロック構成図である。
符号の説明
1…画像入力装置、3…コンピュータ、5…画像処理装置、7…画像出力装置、11…入力色変換部、13…第1のマッピング部、15…第1の記憶部、16…第2のマッピング部、21…第2の記憶部、23…出力色変換部、31…色変換テーブル記憶部、33…色変換部

Claims (13)

  1. 任意の表色系で表される入力色データを画像出力装置が再現可能な色データに変換する処理を含む画像処理装置であって、
    前記画像出力装置の色再現範囲Aとは異なる色再現範囲Bを記憶する第一の記憶手段と、
    前記画像出力装置の色再現範囲Aを記憶する第二の記憶手段と、
    入力色データを前記画像出力装置に依存しない色データに変換する入力色変換手段と、
    前記画像出力装置の色再現範囲Aとは異なる色再現範囲Bを参照して、前記入力色変換手段より変換された色データを前記色再現範囲B内にマッピングする第一のマッピング手段と、
    前記画像出力装置の色再現範囲Aを参照して、前記第一のマッピング手段によりマッピングされた色データを前記色再現範囲A内にマッピングする第二のマッピング手段と、
    前記第二のマッピング手段によりマッピングされた色データを前記画像出力装置が再現可能な色データに変換する出力色変換手段と、を有し、
    前記第一のマッピング手段が、前記入力色変換手段により変換された色データの取りうる明度のレンジを維持したマッピングを実施し、
    前記第二のマッピング手段が、前記第一のマッピング手段によりマッピングされた色データの取りうる明度のレンジを前記色再現範囲Aの明度レンジ内に圧縮する処理を含むガマットマッピングを実施することを特徴とする画像処理装置。
  2. 前記第一の記憶手段は、前記入力色変換手段により変換された色データの取りうる明度レンジと略等しい明度レンジを持つ前記色再現範囲Bを記憶することを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
  3. 前記第一の記憶手段は、前記入力色データの色再現範囲における白色点および黒色点と一致する白色点および黒色点を持つ前記色再現範囲Bを記憶することを特徴とする請求項2に記載の画像処理装置。
  4. 前記第二のマッピング手段は、前記色再現範囲Aおよび前記色再現範囲Bを参照し、高明度から中明度までの領域の色データの明度を維持しつつ、低明度領域の中間色データの明度レンジを圧縮する処理を含むことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の画像処理装置。
  5. 前記第二のマッピング手段は、前記色再現範囲Aおよび前記色再現範囲Bを参照し、中明度領域の色データの明度を維持しつつ、低明度領域、および高明度領域の中間色データの明度レンジを圧縮する処理を含むことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の画像処理装置。
  6. 任意の表色系で表される入力色データを画像出力装置が再現可能な色データに変換する色変換方法であって、
    入力色変換手段により入力色データを前記画像出力装置に依存しない色データに変換する入力色変換ステップと、
    第一のマッピング手段により前記画像出力装置とは異なる色再現範囲Bを参照して、前記入力色変換手段より変換された色データを前記色再現範囲B内にマッピングする第一のマッピングステップと、
    第二のマッピング手段により前記画像出力装置の色再現範囲Aを参照して、前記第一のマッピングステップによりマッピングされた色データを前記色再現範囲A内にマッピングする第二のマッピングステップと、
    出力色変換手段により前記第二のマッピングステップによりマッピングされた色データを前記画像出力装置が再現可能な色データに変換する出力色変換ステップと、を有し、
    前記第一のマッピングステップが、前記入力色変換ステップにより変換された色データの取りうる明度のレンジを維持したマッピングを実施し、
    前記第二のマッピングステップが、前記第一のマッピングステップによりマッピングされた色データの取りうる明度のレンジを色再現範囲Aの明度レンジ内に圧縮する処理を含むガマットマッピングを実施することを特徴とする色変換方法。
  7. 前記色再現範囲Aは、前記第一のマッピングステップによりマッピングされた色データの取りうる明度のレンジとおおよそ等しい明度レンジを持つことを特徴とする請求項6に記載の色変換方法。
  8. 前記第二のマッピングステップは、前記色再現範囲Aおよび前記色再現範囲Bを参照し、高明度から中明度までの領域の色データの明度を維持しつつ、低明度領域の中間色データの明度レンジを圧縮する処理ステップを含むことを特徴とする請求項6又は7に記載の色変換方法。
  9. 前記第二のマッピングステップは、前記色再現範囲Aおよび前記色再現範囲Bを参照し、中明度領域の色データの明度を維持しつつ、低明度領域、および高明度領域の中間色データの明度レンジを圧縮する処理ステップを含むことを特徴とする請求項6又は7に記載の色変換方法。
  10. 複数の入力データを入力する入力ステップと、
    請求項7乃至9のいずれかに記載の色変換方法を用いて複数の入力データを出力データに変換する色変換ステップと、
    複数の入力データと出力データの関係から色変換テーブルを作成する色変換テーブル作成ステップと、を有することを特徴とする色変換テーブル作成方法。
  11. 請求項7乃至10のいずれかに記載の方法を実行可能なプログラム。
  12. 請求項11に記載のプログラムを記憶した記憶媒体。
  13. 任意の表色系で表される入力色データを画像出力装置が再現可能な色データに変換する処理を含む画像処理装置であって、
    前記入力色データと前記出力色データとの対応関係を示すテーブルを記憶する色変換テーブル記憶手段と、
    前記テーブルを参照して前記入力色データを前記出力色データに変換する色変換手段と、を有し、
    前記色変換テーブル記憶手段は、請求項10に記載の色変換テーブル作成方法を用いて決定される前記入力色データと前記出力色データとの関係を用いて作成されたテーブルを記憶していることを特徴とする画像処理装置。
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JP2011082741A (ja) * 2009-10-06 2011-04-21 Fuji Xerox Co Ltd 色変換装置、画像信号対記憶装置、画像処理装置、画像形成装置、色変換処理プログラム、画像処理プログラム
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