JP4618683B2 - 画像処理装置、ガマット補正方法、画像処理方法、プログラム及び記録媒体 - Google Patents
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Description
画像出力装置の補正されたガマットの外郭を示す外郭データを生成する画像出力装置外郭データ生成手段と、
入力カラー画像信号に対し、前記画像出力装置外郭データ生成手段で生成された外郭データにより示されるガマットの外にある色を該ガマット内へ圧縮する処理を施すガマット圧縮処理手段と、
を備え、
前記画像出力装置外郭データ生成手段は、
前記画像出力装置のガマットの外郭を示す外郭データを取得する第1の手段と、
該外郭データに同色相かつ同明度の複数の外郭点がある場合に、その複数の外郭点の中の最も彩度の小さい外郭点以外の外郭点を無効とする処理を施す第2の手段とを有する、
ことを特徴とする画像処理装置である。
画像出力装置の補正されたガマットの外郭を示す外郭データを生成する画像出力装置外郭データ生成手段と、
入力カラー画像信号に対し、前記画像出力装置外郭データ生成手段で生成された外郭データにより示されるガマットの外にある色を該ガマット内へ圧縮する処理を施すガマット圧縮処理手段と、
を備え、
前記画像出力装置外郭データ生成手段は、
前記画像出力装置のガマットの外郭を示す外郭データを取得する第1の手段と、
該外郭データに同色相かつ同明度の複数の外郭点がある場合に、その複数の外郭点の中の最も彩度の小さい外郭点以外の外郭点を無効とする処理を施す第2の手段と、
前記第2の手段により処理後の外郭データに対し、外郭を滑らかな形状に整える整形処理を施す第3の手段と、
を有することを特徴とする画像処理装置である。
前記整形処理後の外郭の少なくとも一点が前記整形処理前の外郭に接することを特徴とする画像処理装置である。
(2)請求項5〜8記載の発明によれば、画像出力装置のガマットのシャドー部における形状が複雑であっても、適切に補正したガマットの外郭を示す外郭データを生成することができる。したがって、補正した外郭データをガマット圧縮処理に利用することにより上記(1)に述べたような効果を奏する。
(3)請求項9,12,13記載の発明によれば、上記(1)に述べた効果を奏することができることは明らかである。さらに、請求項13記載の発明によれば、ガマット圧縮処理を含む変換を高速化することができる、等々の効果を奏する。
(4)請求項10記載の発明に係るプログラム又は請求項11記載の発明に係る記録媒体に記録されたプログラムを利用することにより、請求項5〜9記載の発明をコンピュータ上で実施することができる。
[1−1]画像処理システムの全体構成
図3は、本発明に係る画像処理システムの全体構成の一例を示すブロック図である。図3において、100はディスプレイ、101はデジタルカメラ、102はスキャナ、103はコンピュータ、104は画像出力装置、200は画像処理装置である。コンピュータ103は、各種のアプリケーションやプリンタドライバ等のソフトウェアを実装可能となっている。デジタルカメラ101とスキャナ102は、処理される画像データを取り込むための入力装置である。ディスプレイ100は画像データを表示するための出力装置である。画像出力装置104は画像データをプリンタアウトするためものであって、例えばカラープリンタであり、あるいはカラーコピー機やカラーファクシミリ機である。
図4は、本画像処理システムにおけるコンピュータ103及び画像処理装置200の処理機能を説明するためのブロック図である。
本画像処理システムにおいて、コンピュータ103で描画コマンドを生成するまでの動作について説明する。先ず、オペレータは、例えばスキャナ102等の画像入力装置を用いてコンピュータ内に画像データを取りこむ。次に、オペレータは、コンピュータ103内に実装されたアプリケーション301を用いて、読み込んだ画像データをディスプレイ100に表示しながら編集し、編集作業を終了すると、画像出力装置104に出力するために印刷を指示する。コンピュータ103は、アプリケーション301から印刷を指示する命令を受け取ると、文書データをプリンタドライバ302へ送信する。プリンタドライバ302は、文書データを画像処理装置200が受信可能な描画コマンドに変換した後、スプーリングを経て画像処理装置200へ送信する。
図5に、画像出力装置ガマット作成部206の機能的構成をブロック図として示す。図示のように、画像出力装置ガマット作成部206は、外郭データ生成手段501、判定手段502、決定手段503、整形手段504からなる。
図5に、色変換手段203の機能的構成をブロック図として示す。図示のように、色変換手段203は、色座標変換部401、ガマット圧縮処理部402、デバイス信号変換部403及び墨生成部404から構成される。
画像出力装置ガマット作成部206の動作の概略を説明する。図6は説明用のフローチャートである。
図7は、画像出力装置情報305(外郭算出用データ)を得る方法について説明するためのフローチャートである。
K’=α×min(C,M,Y)
C’=C−β×K
M’=M−β×K
Y’=Y−β×K … 式(1)。
図8は、外郭データ生成手段501において、上記外郭算出用データ(L*a*b*)からポリゴン外郭データを生成する処理を説明するためのフローチャートである。図9と図10は説明図である。
Pk1=(L*k1,a*k1,b*k1)
Pk2=(L*k2,a*k2,b*k2)
Pk3=(L*k3,a*k3,b*k3) … 式(2)
のようにとると、重心Pkpは
Pkp=((L*k1+L*k2+L*k3)/3,(a*k1+a*k2+a*k3)/3,
(b*k1+b*k2+b*k3)/3)≡(L*kp,a*kp,b*kp) … 式(3)
で表すことができる。
R=srqt{(L*kp−L*r)^2+(a*kp−a*r)^2+(b*kp−b*r)^2}
… 式(4)
である。S905では式(4)で表される距離が最長の点を、S906では最短の点を選択すれば良い。
Pv=(Lv,av,bv):v=1,2…n
を得る。
図11は、判定手段502及び決定手段503により、ポリゴン外郭データ(補正前のガマットの外郭を示す)から、ポリゴン最外郭データ(整形処理前の補正されたガマットの外郭を示す)を生成する、より具体的な処理のフローチャートである。図12〜図15は、その説明のための図である。
図13は平面方程式を説明する図である。同図に示すように、式(2)で表される3つの頂点を表すベクトルPk1,Pk2,Pk3を含む平面を求めるには、それぞれの頂点ベクトルから求められる2つの辺ベクトルe1,e2の外積を求めれば、この外積が当該三角平面を含む平面方程式になることが知られている。すなわち、それぞれの頂点ベクトルを式(2)のようにとり、平面方程式を、
αk・L*+βk・a*+γk・b*+ξk=0 … 式(5)
とする。
e1=(L*2−L*1,a*2−a*1,b*2−b*1)≡(e1x,e1y,e1z)
… 式(6)
e2=(L*3−L*2,a*3−a*2,b*3−b*2)≡(e2x,e2y,e2z)
… 式(7)
のように求め、さらにこれらの外積を次式のように求める。
n=e1×e2=(e1y・e2z−e1z・e2y,e1z・e2x−e1x・e2z,e1x・e2y−e1y・e2x,)=(αk,βk,γk) … 式(8)
この結果nは、三角平面の法線ベクトルとなり、平面方程式の係数を表している。残りの定数項は任意の頂点を用いて、
ξk=−(αk・L*+βk・a*+γk・b*)
=−(αk・L*k1+βk・a*k1+γk・b*k1) … 式(9)
より求めることができる。
(αk,βk,γk,ξk)(1≦k≦S,S:平面の数)を得る。
図12は色相の設定を説明する図である。図12の例では色相は12分割されており、各色相にはi=1,2…N−1,N:分割数の番号が振られている。はじめはi=1に設定し、このときの色度ベクトルを単位ベクトルで(ea*i,eb*i)とする。
色相と同様に明度の設定を行う。本例では明度はM分割されており、各明度にはj=1,2…M−1,M:分割数の番号が振られている。はじめはj=1に設定し、このときの明度をL*jとする。
S802からS805にて設定した明度及び色相ベクトル(L*j,ea*i,eb*i)の延長線と交わる平面の探索を行う。式(2)で表される任意の平面について、図14を参照し、下記式を満たすような面を探索する。
Min(L*k1,L*k2,L*k3)≦L*j≦Max(L*k1,L*k2,L*k3)
Min(θk1,θk2,θk3)≦θj≦Max(θk1,θk2,θk3)
但し、θx=arc(tan(b*x/a*x)),x=k1,k2,k3
θi=arc(tan(eb*i/ea*i)) … 式(10)
である。
また、この面の平面方程式はS801にて算出済みなので既知である。Qtの平面方程式を、
αt・L*+βt・a*+γt・b*+ξt=0 … 式(11)
とおく。
面Qtと設定した明度及び色相ベクトル(L*j,ea*i,eb*i)の延長線上に存在する交点qtを算出する。まず、この色相方向において、
ηi=eb*i/ea*i … 式(12)
なので、ηiは既知である。
交点をqt=(L*t,a*t,b*t)とおくと、
a*t=−(γt・L*j+ξt)/(αt+ηi・βt)
b*t=ηi・a*t
L*t=L*j … 式(13)
である。
S806にて抽出された面が複数存在する時、すなわちT≠1の場合、各交点毎に、彩度:Stを算出する。
St=sqrt(a*t^2+b*t^2) … 式(14)
彩度が最小だった面と設定した明度及び色相との交点を最外郭とする。
明度:L*j、色相ベクトル:(ea*i,eb*i)の時の最外郭点の座標を
(L*j,a*i,b*i)とする。
図16と図17は整形手段504による整形処理を説明するための図であり、いずれも明度・彩度座標でガマットを表している。
また、図17に示す例では、ガマット圧縮処理時において入力画像と出力画像の見た目の印象を同一なものに近づけさせるため、最外郭データに対し、入力画像の持つガマット(ここではディスプレイのガマット)と整形後の出力画像装置のガマットの形状が相似的になるように滑らかな曲線で最外郭点を結ぶように整形する。この場合も、ガマット最外郭に対し可能な限り大きい領域を確保するため、曲線の一点が整形前のガマット最外郭と接するようにする。
図18は、色変換手段203の動作を説明するフローチャートである。まず、バンドバッファ202から画像データが読み出されて色座標変換部401に入力する(S700)。色座標変換部401において、ディスプレイ情報304に含まれるディスプレイの色温度、色度座標、光電変換特性情報に応じて、画像データを代表的な均等色空間であるCIELabに変換する(S701)。
なお、画像出力装置ガマット作成部206により予め生成した(同じガマット補正方法により予め生成した)補正されたガマットの外郭を示す外郭データをコンピュータ103側で保持しておき、これを色変換手段203へ与えるようにしてもよい。この場合、画像処理装置200は画像出力装置ガマット作成部206を備えている必要はない。かかる形態も本発明に包含される。
さて、以上の説明から理解されるように、画像出力装置のガマット情報505が生成されているならば、つまり画像出力装置104の補正されたガマットが決まっているならば、色変換手段203にバンドバッファ202から入力する信号(R,G,B)と、色変換手段203より出力される墨生成後の信号(C’,M’,Y’,K’)との関係は定まる。したがって、色変換手段203は、入力信号(R,G,B)から墨生成後の信号(C’,M’,Y’,K’)への変換のためのテーブルを予め用意することにより、メモリマップ補間によりガマット圧縮処理を含む変換を一括して実行する構成をとることができ、これによって変換の高速化を図ることができる。この場合、画像出力装置のガマット情報505を画像データの出力時に生成する処理を行う必要はないので、画像出力装置ガマット生成部206を省くことができる。
前記[1−1]〜[1−7]に説明した本発明に係る画像処理システムの処理内容は、本発明に係る画像処理方法及び画像出力装置ガマット補正方法の一実施形態でもあり、その手順は例えば図22のように示すことができる。
前記[1−2]において言及したように、画像処理装置200の全部又は一部の機能をコンピュータ103にソフトウェアとして、例えばプリンタドライバ302として実装することも可能である。また、コンピュータ103と別のパーソナルコンピュータ等の汎用コンピュータやマイクロコンピュータ等を利用し、ソフトウェアにより画像処理装置200を実現することも可能である。
101 デジタルカメラ
102 スキャナ
103 コンピュータ
104 画像出力装置
200 画像処理装置
202 バンドバッファ
203 色変換手段
204 階調処理部
205 画像出力装置ガマット作成部
304 ディスプレイ情報
305 画像出力装置情報(外郭算出用データ)
401 色座標変換部
402 ガマット圧縮処理部
403 デバイス信号変換部
404 墨生成部
501 外郭データ生成手段
502 判定手段
503 決定手段
504 整形手段
505 補正後の画像出力装置ガマット情報(ポリゴン最外郭データ)
Claims (13)
- 画像出力装置の補正されたガマットの外郭を示す外郭データを生成する画像出力装置外郭データ生成手段と、
入力カラー画像信号に対し、前記画像出力装置外郭データ生成手段で生成された外郭データにより示されるガマットの外にある色を該ガマット内へ圧縮する処理を施すガマット圧縮処理手段と、
を備え、
前記画像出力装置外郭データ生成手段は、
前記画像出力装置のガマットの外郭を示す外郭データを取得する第1の手段と、
該外郭データに同色相かつ同明度の複数の外郭点がある場合に、その複数の外郭点の中の最も彩度の小さい外郭点以外の外郭点を無効とする処理を施す第2の手段と、
を有する、
ことを特徴とする画像処理装置。 - 画像出力装置の補正されたガマットの外郭を示す外郭データを生成する画像出力装置外郭データ生成手段と、
入力カラー画像信号に対し、前記画像出力装置外郭データ生成手段で生成された外郭データにより示されるガマットの外にある色を該ガマット内へ圧縮する処理を施すガマット圧縮処理手段と、
を備え、
前記画像出力装置外郭データ生成手段は、
前記画像出力装置のガマットの外郭を示す外郭データを取得する第1の手段と、
該外郭データに同色相かつ同明度の複数の外郭点がある場合に、その複数の外郭点の中の最も彩度の小さい外郭点以外の外郭点を無効とする処理を施す第2の手段と、
前記第2の手段により処理後の外郭データに対し、外郭を滑らかな形状に整える整形処理を施す第3の手段と、
を有することを特徴とする画像処理装置。 - 前記第3の手段は前記整形処理において、外郭の形状を、明度と彩度の関係が線形的になるように整えることを特徴とする請求項2記載の画像処理装置。
- 前記整形処理後の外郭の少なくとも一点が前記整形処理前の外郭に接することを特徴とする請求項2又は3記載の画像処理装置。
- 画像出力装置のガマットの外郭を示す外郭データを取得する第1の工程と、
該外郭データに同色相かつ同明度の複数の外郭点がある場合に、その複数の外郭点の中の最も彩度の小さい外郭点以外の外郭点を無効とする処理を施すことにより、前記画像出力装置の補正されたガマットの外郭を示す外郭データを生成する第2の工程と、
を有すことを特徴とするガマット補正方法。 - 画像出力装置のガマットの外郭を示す外郭データを取得する第1の工程と、
該外郭データに同色相かつ同明度の複数の外郭点がある場合に、その複数の外郭点の中の最も彩度の小さい外郭点以外の外郭点を無効とする処理を施す第2の工程と、
前記第2の工程により処理後の外郭データに対し、外郭を滑らかな形状に整える整形処理を施すことにより、前記画像出力装置の補正されたガマットの外郭を示す外郭データを生成する第3の工程と、
を有することを特徴とするガマット補正方法。 - 前記整形処理において、外郭の形状を、明度と彩度の関係が線形的になるように整えることを特徴とする請求項6記載のガマット補正方法。
- 前記整形処理後の外郭の少なくとも一点が前記整形処理前の外郭に接することを特徴と
する請求項6又は7記載のガマット補正方法。 - 請求項5乃至8のいずれか1項記載のガマット補正方法により前記画像出力装置の補正されたガマットの外殻を示す外殻データを生成する工程と、
入力カラー画像信号に対し、前記外郭データにより示されるガマットの外にある色を該ガマット内へ圧縮する処理を施すガマット圧縮処理工程と、
を有することを特徴とする画像処理方法。 - 請求項5乃至9のいずれか1項記載の各工程をコンピュータに実行させるプログラム。
- 請求項5乃至9のいずれか1項記載の各工程をコンピュータに実行させるプログラムが記録されたコンピュータが読み取り可能な記録媒体。
- 入力カラー画像信号を画像出力装置に適した色信号に変換する色変換手段を有し、
前記色変換手段は、請求項5乃至8のいずれか1項記載のガマット補正方法により補正されたガマットの外郭を示す外郭データを利用して、前記入力カラー画像信号に対し該外郭データにより示されるガマットの外にある色を該ガマット内へ圧縮するガマット圧縮処理を施すガマット圧縮処理手段を含むことを特徴とする画像処理装置。 - 前記色変換手段は、メモリマップ補間により前記ガマット圧縮処理を含む前記変換を一括して実行する構成であることを特徴とする請求項12記載の画像処理装置。
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