JP4662242B2 - 色変換方法、色変換装置、プログラムおよび記録媒体 - Google Patents

色変換方法、色変換装置、プログラムおよび記録媒体 Download PDF

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本発明は、画像処理装置、画像処理方法、色変換テーブル作成方法及び記録媒体、より詳細には、入力装置の色再現範囲と出力装置の色再現範囲が異なる場合に、入力系カラー画像情報を出力系の色再現範囲内のカラー画像情報に変換する色再現処理装置に関し、例えば、カラーファクシミリ、カラープリンタ、カラー複写機といったカラー画像出力装置や、該装置で使用する色変換パラメータを生成するソフトウェアに関するものである。
現在、スキャナ、ディスプレイ、プリンタなどの異なるデバイス間でカラーマッチングを実現するカラーマネージメントシステム(CMS)が実現されている。
このCMSでは、図8に示すように、入力デバイスの色信号(例えばRGB信号)を入力デバイスのプロファイルを参照して、デバイスに依存しない色空間(例えばLab空間)に写像し、出力デバイスのプロファイルを参照してデバイス非依存空間の色信号を出力デバイスの色信号(例えば、CMY信号)に変換している。デバイスプロファイルとしては、ICC(International Color Consortium)において標準化されたICCプロファイルを利用することが多い。また、デバイスに依存しない色空間を以下PCS空間と呼ぶことにする。PCS空間としてはLab空間以外にも、XYZ空間や、CIECAM02空間などが用いることができる。
ICCプロファイルでは、PCS空間と出力デバイスの出力色空間との対応関係を3D−LUTなどで記述しており、色変換処理ではこの3D−LUTを用いてメモリマップ補間演算を行なうことにより出力値を計算する。ここで、3D−LUTとは、図9に示すように色空間を格子上に分割し、各格子点に出力値を対応付けたテーブルである。例えば、CMYデバイスの場合には、PCS信号であるLab信号をCMY信号に変換するためにLab空間を格子状に区分して各格子点にCMY出力値を対応付けたテーブル(例えば、ICCプロファイルのBtoA0Tag)とCMY空間を格子状に区分して各格子点にLab値を対応付けたテーブル(例えば、ICCプロファイルのAtoB0Tag)が記述されることになる。ここで、AtoBXタグは、デバイス信号を標準信号に変換するためのタグであり、また、BtoAXタグは、AtoBXの逆変換用のタグである。
ところで、カラー画像を処理するディスプレイ、プリンタ、スキャナなどのデバイスは、そのデバイスに固有の入力又は出力可能な色の範囲、すなわち色域を有する。この色域はデバイスごとに異なっているために、入力色信号を出力系デバイスの色域内の色に変換するガマット処理が必要となる。これまで、このガマット処理は演算負荷が高いために、上述したデバイスプロファイルに埋め込むことにより実現していた。即ち、PCS空間における各格子点に対し予めガマット処理を行って出力デバイスが再現可能なPCS信号に変換し、ガマット処理後のPCS信号を再現する出力信号CMYを格子点の出力値として記述するようにしている。
上記のガマット処理をプロファイルに埋め込む方式では、カラーマッチングの際にガマット処理を行なう必要が無いため高速処理に適する。しかしながら、一方でデバイスメーカーが独自にガマット処理を行なってしまうために、同じ画像データを出力してもメーカーによって出力デバイスの色再現が大きく異なってしまうという問題を生じている。
このような状況を改善するために、近年ガマット処理をPC側で実行しようという動きが現れている。これは、CPUの演算能力が飛躍的に高まっていることと、高速処理に適したガマット処理のアルゴリズムが開発されてきていることにより、実現の可能性が高まってきている。ガマット処理をPC側で実行する場合には図10のような処理の流れとなる。即ち、入力プロファイル及び出力プロファイルを参照してガマット処理を行ったのち、出力色信号に変換する。但し、入力プロファイルに関しては参照しないで、出力プロファイルのみ参照してガマット処理する場合もある。
かかる実時間で実行可能なガマット処理方式では、一般に対象となるデバイスの色域をPCS空間において求め、その色域を参照して色域の内外判定やマッピング処理を行っている。このような従来の技術としては、例えば特許文献1、2に記載されている方法があった。
特許文献1には、デバイス色空間でポリゴン集合体を定義した後、ポリゴンの頂点座標をデバイス非依存空間に変換することにより、色域境界面を記述するポリゴンを高速に算出する方法が記載されている。また、特許文献2には、デバイス色空間から求めたポリゴンを使用しながら、デバイス非依存空間上の任意の断面領域を算出する方式を提案している。この方式では、最初に単純な多角形を定義してその多角形の各辺と垂直なベクトルとポリゴンの交点を求めることで、例えば所定の色相における2次元的な色域境界を求めることができる。このような所定の色相における断面形状は、柔軟性にとんだマッピング処理を行なう際に扱いやすいというメリットがある。
特許文献3には、色域境界の近傍付近とそれ以外で異なるガマット処理アルゴリズムを使用することで、補間演算を原因とする色域近傍での精度低下の問題と、色域から離れた色の再現性を両立しようとしている。
特開2003−8912号公報 特開2003−244461号公報 特開2000−134490号公報
特許文献1、2に記載されている色域算出を用いたガマット処理方法では、入力されたPCS信号を比較的高速に出力デバイスの色域内のPCS信号に変換することができる。しかしながら、出力画像を生成するにはマッピングされたPCS信号をCMYなどのデバイス信号に変換しなければならない。このPCS信号をデバイス信号に変換する方法としては、前述したICCプロファイルのBtoAタグなどに記述されている3D−LUTを参照してメモリマップ補間を行なう必要があった。
3D−LUTを用いた補間演算では色域境界近傍での補間精度が確保しにくいために、PCS空間上でのガマット処理結果をうまく反映できない場合が多い。この現象について図11の例を用いて説明する。図11はある色相面での出力デバイスの色域の一部を拡大して示している。点線はLC空間を格子状に区切った線であり、交差する点(T0,T1,T2,T3など)が格子点に該当する。PCS→出力信号の3D−LUTを生成する場合、各格子点に対して出力値を割り当てなければならない。しかし、T0,T1,T2,T3はそれぞれ色域外になるため、それぞれ矢印方向に圧縮して格子点出力値を決定する。このような格子点出力値を用いて補間演算を行なうと、色域境界上の点Piまでも色域内にシフトしてしまう。そのため、ガマット処理を行って色域境界に圧縮してから、3D−LUTによる補間演算を行なうと見かけ上色域が小さくなったように感じる。
かかる問題は、特に文字やグラフィックスなどの鮮やかさを重視する画像データにおいて特に問題となり、本来イエロー単色で再現したい文字であってもマゼンタ色が混色して色が濁ってしまうなどの現象を引き起こしてしまう。
上記の問題に対し、特許文献3では、複数のガマット処理を用いて3D−LUTを生成することで解決を図ろうとしている。しかしながら、3D−LUTを用いて補間演算を行なっている点は従来と同様であり、完全に色域を保証することはできない。
本発明は上記した問題点に鑑みてなされたもので、
本発明の目的は、ガマット処理を実時間処理するCMSにおいて、デバイス色域を損なうことなく高彩度色を確実に再現することが可能な色変換方法及び装置を提供することにある。
本発明は、入力色信号を出力デバイスの色信号に変換する色変換方法において、デバイス非依存色空間における出力デバイスの色域境界面を表すポリゴンデータを読み取る工程と、前記入力色信号が前記出力デバイスの色域内か否かを判定する工程と、前記判定の結果、前記入力色信号が前記出力デバイスの色域外である場合は、前記入力色信号を前記読み取ったポリゴン面上に写像する工程と、前記入力色信号を前記ポリゴン面上に写像した点の色座標値を含む前記ポリゴンの頂点データである、前記出力デバイスの出力値を参照して補間演算を行なって前記出力デバイスの色信号に変換する第1の演算工程と、前記入力色信号が前記出力デバイスの色域内である場合は、前記デバイス非依存空間を入力空間とする3次元ルックアップテーブルを参照して補間演算を行なって前記出力デバイスの色信号に変換する第2の演算工程とを有することを最も主要な特徴としている。
本発明によれば、入力色信号を出力デバイスの色信号に変換する色変換方法において、デバイス非依存色空間における出力デバイスの色域境界面を表すポリゴンデータを読み取る工程と、前記入力色信号が前記出力デバイスの色域内か否かを判定する工程と、前記判定の結果、前記入力色信号が前記出力デバイスの色域外である場合は、前記入力色信号を前記読み取ったポリゴン面上に写像する工程と、前記入力色信号を前記ポリゴン面上に写像した点の色座標値を含む前記ポリゴンの頂点データである、前記出力デバイスの出力値を参照して補間演算を行なって前記出力デバイスの色信号に変換する第1の演算工程と、前記入力色信号が前記出力デバイスの色域内である場合は、前記デバイス非依存空間を入力空間とする3次元ルックアップテーブルを参照して補間演算を行なって前記出力デバイスの色信号に変換する第2の演算工程とを有するので、色域を最大限に活用した出力信号を生成することができ、また、出力デバイスの色域外である色信号を、確実に出力デバイスの色域境界色で出力することができる。
以下、発明の実施の形態について図面により詳細に説明する。
実施例1:
1.画像処理装置の構成
図1は、本発明の第1の実施形態におけるカラー画像処理装置の構成を示す図である。図において、30はカラー画像処理装置本体であり、CPU、MPU等の演算手段31、磁気ディスク、半導体メモリ等の内部記憶装置32、入出力インターフェイス(I/O)33等を備えるコンピュータである。そして、前記カラー画像処理装置本体30には、磁気ディスク等から成る外部記憶装置35、CD−ROM、DVD、メモリカード、光磁気ディスク等の取り外し可能な記録媒体を収容する記録媒体インターフェイス34、外部に配設されたサーバ等の装置と通信するための通信装置36、キーボード、マウス等の入力装置41、及び、CRT、液晶ディスプレイ等の表示装置42が接続されている。
本実施の形態において、カラー画像処理装置は、色再現範囲等の色再現性が相違する画像形成装置を使用した場合でも最適な色再現を行うことができるようにするために、カラーマネジメントを行う装置である。例えば、CRTのようなカラーディスプレイと、カラープリンタ、カラーコピー機等のカラー画像形成装置ように、異なる色再現範囲を有するデバイス間で同一のカラー画像を再現する場合に、前記カラー画像処理装置を使用して、カラーマネジメントを行うことができる。
ここで、前記内部記憶装置32には、前記カラー画像処理の一連の動作を演算手段31に実行させるためのコンピュータプログラムが格納されている。そして、前記演算手段31は、前記内部記憶装置32に格納されている前記コンピュータプログラムを順次読み出して実行することによって、後述の色変換処理を実行するようになっている。また、前記内部記憶装置32或いは外部記憶装置35には、ディスプレイやプリンタなどのデバイスに対応したカラープロファイルも格納されているものとする。
また、前記記録媒体インターフェイス34には、前記コンピュータプログラム、各種データ等を格納した取り外し可能な記録媒体が収容される。そして、該記録媒体に格納された前記コンピュータプログラム、各種データ等は、読み出されて外部記憶装置35に転送されて格納される。これにより、カラー画像処理装置本体30の起動時等、必要な場合に、前記コンピュータプログラムを外部記憶装置35から内部記憶装置32に転送することができる。なお、前記コンピュータプログラムを前記記録媒体から、直接、内部記憶装置32に転送することもできる。また、前記演算手段31が実行したカラー画像処理の結果も、前記内部記憶装置32、外部記憶装置35、又は、記録媒体インターフェイス34に収容された記録媒体に格納することができる。
さらに、前記通信装置36によってサーバと通信することによって、該サーバから受信したコンピュータプログラム、各種データ等を前記内部記憶装置32又は外部記憶装置35に格納することもできる。また、前記演算手段31が実行したカラー画像処理の結果を前記サーバに送信することもできる。
2.色変換処理
以下、本実施の形態1に関わる色変換処理について図2のフローチャートに従って説明する。なお、この第1の実施形態の説明では、対象の出力デバイス色空間をCMY色空間とし、デバイス非依存色空間(PCS)をCIELAB(L*a*b*)色空間とする。ただし、本発明はこれに限定するものではなく、他の出力デバイス色空間や、CIECAM02(J,C,H)などの他のPCS色空間でも適用することができる。また、この第1の実施の形態で取り扱うCMY色信号の範囲は、C,M,Yともに[0,255]であるものとして説明する。
図2は、本実施の形態1に係る画像処理装置で実行される色変換処理を示すフローチャートで、この処理を実行するプログラムは内部記憶装置32に記憶されており、演算手段31により実行される。
[2.1 色域情報の生成]
まずステップS201で、外部記憶装置35又は内部記憶装置32に格納されたカラープロファイルデータを用いて色域情報を生成する。色域情報とは、図3に示すように所定の色相、明度における色域表面を覆う多面体(ポリゴン)の識別ID、ポリゴンを構成する頂点リスト、各頂点の出力色空間上の座標値及びPCS空間上の座標値などで表される。図3の例では、デバイス非依存色空間において明度Lを10分割、色相Hを30°おきの12分割し、分割した各明度、色相に属するポリゴンのIDを記述している。そして、各ポリゴンを構成する頂点のID番号が別のリストに登録されている。更に、頂点のID番号に対し、C,M,Y,L、a、bデータも対応付けている。
このような色域情報を予め作成しておくことにより、入力信号に対して内外判定やマッピング処理を行なう際に検索すべき多面体に高速にアクセスすることができる。
かかる色域情報の作成方法としては、公知の手法を用いることができる。例として、ICCプロファイルを用いてCMYデバイスの色域情報を生成する方法について説明する。
(頂点リストの作成)
ICCプロファイルより、AtoBタグに記載されている3D−LUTテーブルからCMY空間の立方体表面上の格子点とそのPCS座標値を読み取り、頂点ID,CMY座標値、PCS座標値のリストを作成する。
例えば、AtoBタグが、C,M,Yをそれぞれ5分割しているとすれば、AtoBタグには6x6x6=216個の格子点に対するLab値が記述されている。上述のようにCMY色信号の範囲をC,M,Yともに[0,255]であるとすれば、CMYデバイス色空間における点(0,0,0),(255,0,0),(0,255,0),(0,0,255),(255,255,0),(255,0,255),(0,255,255),(255,255,255)の8点から構成される立方体の表面が、対象のデバイスの色域であるため、表面上にある格子点のみを抽出すると、頂点リストに登録される頂点数は、216−4x4x4=152点となる。
この152点の頂点の分布を図4に示す。図4に示すように頂点はCMY空間では規則的に配置しているが、PCS空間上では図4に示すように不規則な配列をしている。
(ポリゴンリストの作成)
頂点リストを作成したら、次にデバイス色空間における立方体形状の色域を過不足なく覆うような複数のポリゴン(ここでは三角形)を決定する。この三角形は、頂点リストに登録されている頂点を3つ用いて定義する。ここでは、CMY色空間における立方体形状の色域を格子状に区切ることによって生じる色域表面上の最小単位となるすべての四角形を、対角線で分割することにより三角形を決定する。そして、これらの各三角形の頂点に対応する頂点リストのインデックスの3つ組を登録することによりポリゴンリストを作成する。従って、前述したようにC,M,Yを5分割している場合、ポリゴンの数は、5x5x6x2=300(個)になる。
以上の構成により、PCS色空間における座標で表されたCMYデバイスの色域表面上の頂点リストと、頂点リストのインデックスの3つ組で表された対象のCMYデバイスの色域を覆うポリゴンリストを得ることができ、目的のL*a*b*色空間におけるCMYデバイスの色域を表す多面体を構築することができる。しかし、上記のデータでは、任意の明度、色相におけるポリゴンを特定する際に多大な演算を要するため、更にポリゴンのIDを明度、色相に対応付ける。
例えば、ID=1のポリゴンを構成する三角形の3頂点のLab座標値が、(90、60、50)、(85、66、55)、(80、72、45)であるとする。
色相角H=tan−1(b/a)
で求まるため、3頂点の色相Hは39°,39°、32°となる。従って、このポリゴンは、明度80−90、色相32°−39°に位置しているため、図3において色相30°、明度80に該当するメモリにポリゴンID=1を登録する。上記を全てのポリゴンに対して実行することにより図3の表が完成する。このような関連付けを行なっておくことにより、後述のマッピング処理をより高速に行うことができる。
なお、上述の説明では、多面体を表現するデータ構造として頂点リスト及びポリゴンリストを使用したが、本発明はこれに限定されるものではなく、一意に多面体、すなわち対象の色域を表現できるデータ構造であればどのようなデータ構造を用いてもよい。例えば、頂点リストとポリゴンリストを分けずに、各ポリゴンを直接3つの頂点の座標で表すようにしてもよい。
[2.2 色域内外判定]
色域情報が作成されると、次にステップ202において色域の内外判定を行なう。例えば、入力信号が、LCH=(50、90、0)であったとする。このとき、前述の色域情報を用いて、明度=50、色相=0に属するポリゴンを抽出する。そして、各ポリゴンに対して幾何学的な判定を行なうことにより色域の内か外かを判定できる。このポリゴンによる幾何学的な判定方法としては、ポリゴンの3頂点と無彩色軸上の点LCH=(50,0,0)を結ぶ4面体を想定し、入力信号が四面体の内部に存在するか否かを平面方程式の符号を調べることで判定することができる。
その他、ICCプロファイルで標準的に使用されるガマットタグを使用して内外判定を行なってもよく、本発明においてはその方式に特に限定されるものではない。
[2.3 マッピング処理]
次に、入力色信号が色域外であった場合には、例えば投影点を用いたマッピング手法などの公知の手法を用いて色域内部の点へマッピングする(ステップ203)。
具体的な手順について図5及び図6を用いて説明する。まず、ステップ301において圧縮投影点を決める。圧縮投影点としては、一般には無彩軸上でかつ出力デバイスの色域内の点を設定することが多い(図5のT)。次にステップ302において、マッピング点を計算するのに使用するポリゴンを抽出する。例えば、色相一定のマッピング処理を行う場合であれば、入力信号と同一色相上に割り当てられているポリゴンを前述の色域情報から抽出する。
ステップ303では、抽出したポリゴンに対して順にマッピング点を求める。マッピング点の計算は、平面を表すポリゴンと入力信号と圧縮投影点を結ぶ直線との交点を求める手法を用いる。
今、入力信号(l,a,b)、圧縮目標点を(lc,ac,bc)、ポリゴンの平面方程式を
ax+by+cz+d=0
とする。このとき、直線を表すベクトルは、
(f,g,h)=(lc−l,ac−a,bc−b)
で表される。このとき、平面と直線の交点は以下の式により計算できる。
(x,y,z)=(x0+ft,y0+gt,z0+ht)
但し、t=−(ax0+by0+cz0+d)/(af+bg+ch)
以上の計算により、交点が求まるが、この交点は必ずしもポリゴンの内部の点とは限らない。そこで、ステップ304において交点の値を用いて三角形内に交点があるか否かをチェックする。一般に、点Pが三角形ABCの内部或いは周上にある場合の条件は、
Figure 0004662242
と表されるため、上式を満たすか否かを判定すればよい。もし、三角形内に交点がない場合には、交点が見つかるまで次のポリゴンについて調べる。
以上の処理により、交点が見つかれば、その交点のLabの値を色域マッピング後の色信号とする。
なお、上記の説明では、入力色信号と同じ色相面上にマッピングするようにしているが、本発明はこれに限るものではなく、例えば入力色信号の色相をずらしてからマッピング処理を行うような方式であっても構わない。
[2.4 補間演算]
以上の処理で色域マッピング後の知覚色空間における座標値が決まったら、次にステップ204において出力デバイスの出力信号C,M,Yを算出する。本発明では、このデバイス出力値の計算に、3D−LUTによる補間演算ではなく、ポリゴンを用いた補間演算を行なうことを特徴としている。この補間演算には、前述した三角形のベクトル加算式
Figure 0004662242
を使って計算できる。
例えば、色域マッピングを行った色信号がP(Lx,ax,bx)であって、その点を含むポリゴンの頂点がA(L0、a0,b0)、B(L1、a1,b1)、C(L2、a2,b2)であったとする。また、A,B,Cに対して、頂点リストのデータから読み出したCMYデバイスの出力値をA(c0,m0,y0),(c1,m1,y1),C(c2,m2,y2)とする。
このとき、
Figure 0004662242
が成り立つとする。上式は、Lab空間上での式であるが、Lab信号からCMY信号への変換は線形変換で行なうため、CMY空間においても上式が成り立つものとみなせる。
従って、CMY信号値は
cp=0.2(c1−c0)+0.6(c2−c0)+c0
=0.2・c0+0.2・c1+0.6・c2
mp=0.2(m1−m0)+0.6(m2−m0)+m0
=0.2・m0+0.2・m1+0.6・m2
yp=0.2(y1−y0)+0.6(y2−y0)+y0
=0.2・y0+0.2・y1+0.6・y2
として簡単な補間演算で求めることができる。
上記の計算により、ポリゴン面を使用した補間演算を行なって出力信号をえることができる。ポリゴンの各頂点は、CMYデバイスの色域表面上の点であり、上述のようにCMY色信号の範囲をC,M,Yともに[0,255]であるとすれば、CMYデバイス色空間における点(0,0,0),(255,0,0),(0,255,0),(0,0,255),(255,255,0),(255,0,255),(0,255,255),(255,255,255)の8点から構成される立方体の表面上の点に該当している。従って、ポリゴンの頂点では、CMY値の何れかが0又は255のいずれかの値をとっており、その線形補間によって求まる値も0、255の何れかを有する。従って、従来の3D−LUTによる補間演算では得られなかった色域境界上の色を確実に再現することができる。
一方、ステップ202の色域判定を行なって色域内とみなされた色信号に対しては上記補間演算を用いることはできないため、従来の3D−LUTによる補間演算を行なうようにする。
また、図1に示す構成例では、色変換処理を演算手段31で行なうものとして設けられているが、勿論専用のハードウェアで計算するようにしても構わない。また、上記ではCMYデバイスについて説明しているが、BG/UCR処理などによってCMYKに分解するようなプリンタ装置もCMY出力デバイスとみなすことが出来る。また、前掲した特許文献1にはCMYKデバイスの色域情報を生成する手法が記載されており、この方法で色域情報を生成すれば、いかなるCMYKデバイスに対してもポリゴン補間による出力値の計算を行うことも可能となる。
(実施例2)
前述の色変換方法では、色域外の色信号に対してポリゴンを用いて補間演算を行って出力デバイスの色信号を得るようにしていた。しかし、色域内の色に関しては上記方法で求めることができないため、従来と同様の3D−LUTを用いた補間演算を使用する必要があった。しかし、色域内から色域外の色まで連続的に変化するような描画オブジェクトを色変換すると階調とびを生じてしまい問題となる。一方、文字やグラフィックス系の描画オブジェクトには、単色で塗りつぶしたようなものも多い。そこで、本実施の形態においては、オブジェクトの特性に応じて色変換を切り替えることにより、色域境界での不連続性の問題を回避するようにする。
以下、図7のフローチャートに従って、本実施の形態2に関わる色変換方法について説明する。印刷が指示されると、まずステップ401において出力デバイスの色域情報を生成する。この色域情報の生成方法は、実施例1と同様である。次に、画像データが入力されると、そのオブジェクトの属性を解析する。ステップ402では、オブジェクトがイメージデータか否かを判定する。イメージデータの場合、ほとんどの場合色域内のデータを含む階調画像であるため、ステップ407へ進み3D−LUTを用いた補間演算(第2の補間演算)を行なう。次に、ステップ403においてオブジェクトがグラデーションデータか否かを判定する。グラデーションデータの場合には、色域外のみしか使わないようなグラデーションもあれば色域内のデータも含むものもある。したがって、グラデーションで使用している色分布を解析して、第1の補間演算を行うか第2の補間演算を行なうかを判定するのが望ましい。しかし、グラデーションで使用する全ての色について色域内外判定を行なうと色変換に時間がかかるので、ビットマップと同様に3D−LUTで補間演算を行なうようにしても構わない。
CPUの演算能力が高い場合には、まずグラデーションを構成する色のリストを作成し、全ての色に対してステップ404の色域内外判定を行い、全ての色が色域外であった場合にはポリゴンを使用した補間演算(第1の補間演算)を行なうようにすることもできる。
ビットマップ或いはグラデーション以外のオブジェクトは、文字オブジェクトなど単色または網掛けパターンのような画像である場合が一般的である。従って、そのような階調性を有していないオブジェクトであった場合には、ポリゴンを使用した補間演算を行なうようにする。特に、文字や単色塗りつぶしの方が、鮮やかな出力を好むユーザーが多く本実施例の形態でも色再現的な印象は向上する。
本発明の実施例1の構成を示す。 実施例1の色変換処理のフローチャートを示す。 色域情報を説明する図である。 頂点データとポリゴンの例を示す。 マッピング処理を説明する図である。 実施例1のマッピング処理のフローチャートを示す。 実施例2の色変換処理のフローチャートを示す。 カラーマネージメントシステムの概略構成を示す。 格子点の例を示す。 ガマット処理をPC側で実行する場合のカラーマネージメントシステムの概略構成を示す。 従来の補間演算の問題点を説明する図である。
符号の説明
30 カラー画像処理装置
31 演算手段
32 内部記憶装置
33 I/O
34 記憶媒体I/F
35 外部記憶装置
36 通信装置
41 入力装置
42 表示装置

Claims (4)

  1. 入力色信号を出力デバイスの色信号に変換する色変換方法において、デバイス非依存色空間における出力デバイスの色域境界面を表すポリゴンデータを読み取る工程と、前記入力色信号が前記出力デバイスの色域内か否かを判定する工程と、前記判定の結果、前記入力色信号が前記出力デバイスの色域外である場合は、前記入力色信号を前記読み取ったポリゴン面上に写像する工程と、前記入力色信号を前記ポリゴン面上に写像した点の色座標値を含む前記ポリゴンの頂点データである、前記出力デバイスの出力値を参照して補間演算を行なって前記出力デバイスの色信号に変換する第1の演算工程と、前記入力色信号が前記出力デバイスの色域内である場合は、前記デバイス非依存空間を入力空間とする3次元ルックアップテーブルを参照して補間演算を行なって前記出力デバイスの色信号に変換する第2の演算工程とを有することを特徴とする色変換方法。
  2. 入力色信号を出力デバイスの色信号に変換する色変換装置において、デバイス非依存色空間における出力デバイスの色域境界面を表すポリゴンデータを読み取る手段と、前記入力色信号が前記出力デバイスの色域内か否かを判定する手段と、前記判定の結果、前記入力色信号が前記出力デバイスの色域外である場合は、前記入力色信号を前記読み取ったポリゴン面上に写像する手段と、前記入力色信号を前記ポリゴン面上に写像した点の色座標値を含む前記ポリゴンの頂点データである、前記出力デバイスの出力値を参照して補間演算を行なって前記出力デバイスの色信号に変換する第1の演算手段と、前記入力色信号が前記出力デバイスの色域内である場合は、前記デバイス非依存空間を入力空間とする3次元ルックアップテーブルを参照して補間演算を行なって前記出力デバイスの色信号に変換する第2の演算手段とを有することを特徴とする色変換装置。
  3. 請求項記載の色変換方法をコンピュータに実行させるためのプログラム。
  4. 請求項記載の色変換方法をコンピュータに実行させるためのプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
JP2005027758A 2005-02-03 2005-02-03 色変換方法、色変換装置、プログラムおよび記録媒体 Expired - Fee Related JP4662242B2 (ja)

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