JP4396479B2 - 画像処理装置における補正処理方法および画像処理装置。 - Google Patents

画像処理装置における補正処理方法および画像処理装置。 Download PDF

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Description

本発明は、入力画像の彩度を所定の出力色空間を有する出力デバイスに合わせて補正を行う方法、およびその方法を適用した画像処理装置に関する。本発明は、例えば、プリンタドライバ、RIP、電子入稿用の原稿作成ソフトなど、種々の出力デバイスに合わせて処理を行う画像処理装置において、出力される画像の特性を生かした彩度補正を簡易なパラメータによって行うようにする方法に関する。
従来より、画像処理装置に入力された入力画像に対し、入出力デバイスの色特性やユーザの好みなどに応じて種々の色補正や色変換が行われる。例えば、入力画像の彩度を強調補正してより鮮やかな画像としたい場合がある。この場合に、入力画像に対して彩度の補正を行うこととなる。
従来における彩度の補正方法として、例えばRGB色空間において、入力画像について、R、G、Bのいずれかの色成分の値を増加させる方法が一般的である(特許文献1)。また、入力画像を均等色空間に変換した後、均等色空間上において色相線に沿って色域を拡張する手法も知られている。
また、入力画像についての彩度分布を求め、これに基づいて彩度強調指数を求め、彩度の補正の程度を自動的に判別して彩度補正を行う方法も提案されている(特許文献1)。
特開2003−50997
しかし、上に述べた従来の彩度の補正方法では、彩度を補正できる範囲が狭い範囲に限定されるため、彩度を強調したものの鮮やかさが未だ望み通りにはなっていないということがある。
また、出力色空間を考慮せずに色域を拡張した場合には、補正後の画像を実際に出力色空間に変換したときに、RGBやCMYなどの特定色が入力色空間での再現と異なった印象になったり、色空間の圧縮がうまくいかず、画像が破綻することがある。
本発明は、上述の問題に鑑みてなされたもので、画像が破綻することなく、入力画像がより鮮やかになるように彩度の補正を行うことのできる画像処理装置における補正処理方法を提供することを目的とする。
本発明に係る方法は、画像処理装置に入力される入力画像の彩度を補正する補正処理方法であって、ユーザにより指定される彩度の補正量を受け付け、指定された補正量が予め設定されたしきい値よりも小さいときには、前記入力画像に対して色相を変えることなく彩度の補正のみを行い、指定された補正量が前記しきい値よりも大きいときには、補正後の画像を出力すべき出力色空間に対応した色相の移動をともなった彩度補正を行う。
好ましくは、色相の移動の際に、色空間における原色またはその補色を特定色として、出力色空間の特定色に近づくように前記色相の移動を行う。
そして、前記しきい値を、入力色空間の特定色についての入力色空間と出力色空間とにおける最大彩度の差によって決定される最大彩度補正量と、入力色空間と出力色空間とにおける特定色の色相、彩度、および明度の差から決定される最大色相等補正量との比率によって決定する。
最大彩度補正量と最大色相等補正量とを同じ重みで比率をとった場合には、しきい値はこれら全体に占める最大彩度補正量の割合に等しくなる。その場合に、色相および明度を変えることなく彩度を上げることのできる量は最大彩度補正量に等しい。補正を最大彩度補正量に達するまで行った後は、出力色空間の範囲内において、色相および/または明度をも変えながら、入力色空間のそれぞれの特定色に対応する出力色空間の特定色に近づくように補正を行うこととなる。特定色は、例えば、R、G、B、C、M、Yであり、これらは純色であるので、3色または4色の混合色よりもより鮮やかであり、特定色に近づくことによって彩度が向上する。
また、前記しきい値を、前記入力画像の彩度ヒストグラムによって決定される最大彩度補正量と、前記最大色相等補正量との比率によって決定してもよい。
その場合に、例えば、前記彩度ヒストグラムに基づいて彩度の高い所定割合の画素を取得し、それらの画素の各特定色の彩度値と各特定色についての入力色空間または出力色空間が取り得る最大の彩度値とから、前記最大彩度補正量を求める。
また、前記出力色空間についての色変換情報を記録するプロファイルを作成する際に、前記特定色についての色相、彩度、および明度についての情報を前記プロファイルに記録しておき、前記最大彩度補正量または前記最大色相等補正量の決定の際に前記プロファイルを参照する。
また、前記彩度の補正を行う際に、低彩度部分の補正量を高彩度部分の補正量よりも少なくしてもよい。
処理速度を高速化するには、ユーザにより指定される彩度の補正量と入力画像に対する彩度の補正を行った場合の出力画像との関係を色変換テーブルに予め記録しておき、ユーザによって彩度の補正量が指定されたときに、前記色変換テーブルから入力画像に対する出力画像のデータを読み出して彩度補正を行うようにすればよい。
本発明に係る装置は、ユーザにより指定される彩度の補正量を受け付ける補正量取得手段と、前記補正量が予め設定されたしきい値よりも小さいときには前記入力画像に対して色相を変えることなく彩度の補正のみを行って前記出力画像を生成し、前記補正量が前記しきい値より大きいときには出力色空間に対応した色相の移動をともなった彩度補正を行って前記出力画像を生成する、彩度補正手段とによって構成される。
また、入力色空間における原色またはその補正色である特定色についての入力色空間と出力色空間とにおける彩度の差に基づいて最大彩度補正量を求める手段と、特定色についての入力色空間と出力色空間とにおける色相、彩度、および明度の差に基づいて最大色相等補正量を求める手段と、前記最大彩度補正量と前記最大色相等補正量との比率によってしきい値を求める手段とを設ける。
また、入力画像を入力プロファイルに基づいて均等色空間に変換する手段と、前記均等色空間において、前記補正量が予め設定されたしきい値よりも小さいときには前記入力画像に対して色相を変えることなく彩度の補正のみを行い前記補正量が前記しきい値より大きいときには出力色空間に対応した色相の移動をともなった彩度補正を行う彩度補正手段と、彩度補正の行われた入力画像を出力プロファイルに基づいて前記出力色空間に変換するガマットマッピング手段とを有して構成される。
また、上のような処理をコンピュータに実行させるためのコンピュータプログラム、またはそのコンピュータプログラムを記録したコンピュータ読取り可能な記録媒体として構成することもできる。
本発明によると、画像が破綻することなく、入力画像がより鮮やかになるように彩度の補正を行うことができる。
〔第1の実施形態〕
図1は本発明に係る第1の実施形態の画像処理装置1の全体の外観を示す図、図2は画像処理装置1の構成を示すブロック図である。
図1において、画像処理装置1は、処理装置本体10、ディスプレイ11、プリンタ12、スキャナ13、キーボード14、およびマウス15などからなる。
図2において、処理装置本体10は、CPU21、ROM22、RAM23、ハードディスク24、CD−ROM(Compact Disc Read-Only Memory )ドライブ25、FD(Flexible Disk )ドライブ26、およびネットワークインタフェース27を備える。処理装置本体10のこれらの素子または機器は、適当なバスまたはインタフェースを介して相互に接続されている。
ROM22は、オペレーティングシステムのブートアッププログラムなどを格納する。RAM23には、CPU21によって実行される種々のプログラムが書き込まれる。RAM23には、また、プログラムの実行中において種々のデータ、ファイル、テーブルなどが書き込まれて一時的に記憶され、処理における作業領域として使用される。ハードディスク24は、プログラムやデータなどを記憶する。CD−ROMドライブ25にはCD−ROM31が装着され、FDドライブ26にはFD32が装着され、それぞれ必要に応じてアクセスされる。ネットワークインタフェース27は、処理装置本体10をネットワークNWに接続するためのものである。
処理装置本体10として、一般的なパーソナルコンピュータを用いることができる。
なお、ハードディスク24には、ディスプレイ11、プリンタ12、およびスキャナ13のそれぞれのプロファイル(デバイスプロファイル)が記憶される。
それぞれのプロファイルは、各装置から処理装置本体10に入力されてもよいし、CD−ROM31またはFD32に記録されたプロファイルがCD−ROMドライブ25またはFDドライブ26から入力されてもよい。さらに、プロファイルは、ネットワークNWに接続された他のプリンタまたはコンピュータなどのデバイスからネットワークインタフェース27を介して入力されてもよい。これらのプロファイルは、各デバイスに対応付けられてハードディスク24に記憶される。
ディスプレイ11のプロファイルおよびスキャナ13のプロファイルは、入力プロファイルPF1となり得る。プリンタ12のプロファイルおよびディスプレイ11のプロファイルは出力プロファイルPF2となり得る。また、入力プロファイルPF1および出力プロファイルPF2などをリンクしてリンクプロファイルを作成することもある。
CPU21によって実行されるプログラムは、CD−ROM31またはFD32などの記録媒体に格納されて流通し、CD−ROMドライブ25またはFDドライブ26などにより記録媒体から読み取られ、ハードディスク24に一旦格納される。さらに、ハードディスク24からRAM23に読み出され、CPU21により実行される。
なお、記録媒体として、磁気テープ、カセットテープ、光ディスク、光磁気ディスク、または、ICカード、光カード、マスクROM、EPROM、EEPROM、フラッシュROMなどの半導体メモリなどを用いることも可能である。プログラムには、CPU21により直接に実行可能なプログラムのみではなく、ソースプログラム形式のプログラム、圧縮処理されたプログラム、暗号化されたプログラムなどが含まれる。
第1の実施形態での動作の例では、スキャナ13によって読み込まれた入力画像データ(色データ)に対して、処理装置本体10によって彩度の補正または彩度補正を含んだ画像処理が行われ、その画像がプリンタ12によって用紙に印刷される。この場合に、処理装置本体10においては、スキャナ13のプロファイルを入力プロファイルPF1とし、プリンタ12のプロファイルを出力プロファイルPF2とする。
また、動作の他の例では、ユーザが、処理装置本体10で描画作成プログラムを実行させ、ディスプレイ11に表示された画像を見ながら、キーボード14やマウス15を操作して入力画像データを作成し、作成した画像データを入力画像データ(色データ)として用いる。この場合に、ディスプレイ11は入力装置として用いられ、ディスプレイ11のプロファイルは入力プロファイルPF1として用いられる。
さらに、その他の動作の例では、種々のデバイスおよびプロファイルを用いて色データを入力し、または他の機器から色データを受信して入力し、入力した色データに彩度補正や色変換処理を加え、それを種々のデバイスで表示し、印刷し、または他の機器へ送信する。
図3は第1の実施形態における画像処理装置1の機能を示すブロック図、図4は補正パラメータ入力画面HG1の例を示す図である。
図3において、処理装置本体10には、色変換部101、補正処理部102、ガマットマッピング部103、補正パラメータ入力部104、および補正量算出部105などが設けられる。補正量算出部105には、彩度補正量算出部121および色相等補正量算出部122が設けられる。また、処理装置本体10には、入力プロファイルPF1および出力プロファイルPF2が読み込まれ、内部のRAM23などに一旦記憶される。なお、図3においては、図1で示されるスキャナ13を「画像入力部13」と表記し、プリンタ12を「画像出力部12」と表記した。上に述べたように、画像出力部12または画像入力部13はとして、種々のデバイスを用いることが可能である。また、入力色空間または出力色空間についても、用いるデバイスに応じた色空間が適用される。
画像入力部13から入力さた入力画像データCD1は、R(赤)、G(緑)、B(青)の3原色によって色を表現するRGB表色系のデータ(RGBデータ)である。入力画像データCD1は、画像入力部13に固有の色特性に依存したもの、つまりデバイスデペンデントであるため、色変換部101によって、XYZ表色系またはL*a*b*表色系などの絶対色空間の表色系のデータに変換される。本実施形態では、均等色空間であるL*a*b*表色系(以降において「Lab表色系」と記載する)の画像データCE1に変換される。
補正処理部102は、補正量算出部105で算出された内容に基づいて、画像データCE1に対する彩度補正を行い、画像データCE2を出力する。
ガマットマッピング部103は、画像データCE2が画像出力装置12による色再現が可能な範囲内(色域内)に納まるように、所定の変換方式による公知のガマットマッピングを行う。
補正パラメータ入力部104は、ディスプレイ11の表示面HGに、図4に示す補正パラメータ入力画面HG1をウインドウとして表示し、ユーザにより指定される彩度の補正量を受け付けて補正パラメータPを生成する。つまり、補正パラメータ入力画面HG1において、ユーザは、マウス15を操作してスライダSDを左右に移動させ、補正パラメータPの値を指定する。スライダSDの位置に応じて、補正パラメータPの値がボックスBXに表示される。補正パラメータPは、例えば、0〜100パーセントの範囲、または0〜1の範囲で可変可能である。補正パラメータPが「0」の場合は補正せず、値が大きくなるにしたがって補正量が増大し、100パーセントまたは「1」で最大の補正を行う。図4の例では、補正パラメータPがパーセントで表示されている。
補正量算出部105は、補正パラメータ入力部104によってユーザから指定された補正パラメータP、および、入力プロファイルPF1および出力プロファイルPF2によって決定される特定色(入力特定色情報KN、出力特定色情報KS)に基づいて、彩度補正パラメータPs(または彩度補正量Fs)および色相等補正パラメータPh(または色相等補正量Fh)を算出する。彩度補正パラメータPsおよび色相等補正パラメータPhの算出の過程において、入力プロファイルPF1および出力プロファイルPF2の特定色に基づいて、最大彩度補正量Ssおよび最大色相等補正量Shが算出され、これらに基づいてしきい値Tsが算出される。
なお、彩度補正量算出部121において、最大彩度補正量Ssや最大色相等補正量Sh、しきい値Ts、および補正パラメータPに基づいて、彩度補正パラメータPsまたは彩度補正量Fsが算出され、色相等補正量算出部122において、色相等補正パラメータPhまたは色相等補正量Fhが算出される。
算出された彩度補正パラメータPsおよび色相等補正パラメータPhに基づいて、補正処理部102において彩度補正が行われる。その結果、補正処理部102において、補正パラメータPがしきい値Tsよりも小さいときには、画像データCE1に対して色相を変えることなく彩度の補正のみを行い、補正パラメータPがしきい値Tsよりも大きいときには、出力プロファイルPF2で規定される出力色空間に対応した色相の移動をともなった彩度補正を行う。
なお、特定色とは、色空間における1つの原色または2つの原色を混合した色である。本実施形態においては、原色である、R、G、Bの3色、およびそれら2つをそれぞれ混合した色つまり補色である、C、M、Yの3色、合計6色が特定色となる。通常、入力色空間のR、G、B、C、M、Yと出力色空間のそれとは、互いに異なる。つまり、特定色の実際の色はデバイスの特性によって異なる。入力特定色情報KNは、入力プロファイルPF1から得られる各特定色についての情報であり、出力特定色情報KSは、出力プロファイルPF2から得られる各特定色についての情報である。これらには、各特定色の色相、彩度、明度を示す情報などが含まれる。
しきい値Tsを超えない範囲での彩度補正においては、上に述べたように色相を変えないで、つまり同じ色相線に沿って、より鮮やかな画像となるように、彩度補正を行う。しきい値Tsを超えて行う彩度補正においては、出力色空間からはみ出さない範囲で、出力色空間の特定色に近づくように色相を移動させる。特定色は、上に述べたように原色またはその補色であるから、純色であり、その周辺の色よりもより鮮やかである。したがって、特定色に近づくことによって鮮やかさが増す。その際に、色相の移動が出力色空間の範囲内で行われるから、後でガマットマッピングを行ったときに、補正された色が出力色空間からはみ出すことがなく、画像が破綻することがない。
また、彩度補正を行う際に、画像データCE1の低彩度部分の補正量を高彩度部分の補正量よりも少なくする。つまり、画像データCE1において、彩度が低いグレ−に近い部分では彩度補正を行う割合を低くし、中彩度から高彩度領域にかけて、彩度補正を行う割合を徐々に大きくしていく。
なお、最大彩度補正量Ssは、入力色空間の特定色について、入力色空間と出力色空間とにおける最大彩度の差によって決定される。最大彩度補正量Ssの決定に当たって、後で実行されるガマットマッピング部103におけるアルゴリズムを考慮して、画像が正常に再現されると予想される限界の彩度補正量を最大彩度補正量Ssとしてよい。
最大色相等補正量Shは、入力色空間と出力色空間とにおける各特定色の色相、彩度、および明度の差から決定される。しきい値Tsは、最大彩度補正量Ssと最大色相等補正量Shとの比率によって決定される。その際に、いずれかに重みVが付けられることもある。
次に、彩度補正パラメータPs、彩度補正量Fs、色相等補正パラメータPh、および色相等補正量Fhなどの求め方の例を説明する。
図5は入力色空間および出力色空間の例を示す図、図6は図5に示す入力色空間および出力色空間の入力特定色情報TNおよび出力特定色情報TSの例を示す図、図7は本実施形態の画像処理装置1における彩度補正の方法を説明する図、図8は図6の一部を拡大して示す図である。
一般に色空間は3次元で表されることが多いが、図5、図7、図8においては、入力色空間CAおよび出力色空間CBは、6つの特定色について取り得る最大彩度の部分を1つの平面に描いて概念的に示している。つまり、図5、図7、図8は、特定色の彩度、色相、明度についての立体的な位置関係を、便宜上、1つの平面上に示したものである。実際には、それぞれの特定色は、図に示すような同一平面にはないのが通常である。
図5において、6つの特定色は、入力色空間CAでは、R、G、B、C、M、Yのそれぞれの符号の前に「A」を付して示し、出力色空間CBでは、R、G、B、C、M、Yのそれぞれの符号の前に「B」を付して示してある。図の中心Qを通る上下方向の矢印は、明度を示す軸である。
図6に示すように、それぞれの特定色は、3次元または4次元の座標で表すことができる。図6にはその一例が示されている。すなわち図6に示した例では、入力色空間CAにおいて、R(赤)である特定色ARは、RGB座標が(255,0,0)である。つまり、特定色ARは、Rが最大の「255」、GおよびBが最小の「0」であり、Rのみの純色である。また、R(赤)の補色(シアン)である特定色ACは、RGB座標が(0,255,255)である。つまり、特定色ACは、Rが最小の「0」、GおよびBが最大の「255」であり、GおよびBのみの純色である。
また、出力色空間CBにおいて、R(赤)である特定色BRは、CMYK座標が(0,253,235,0)である。つまり、特定色BRは、CおよびKが「0」、Mが「253」、Yが「235」であり、MとYのみの純色である。また、R(赤)の補色(シアン)である特定色BCは、CMYK座標が(255,0,0,0)である。つまり、特定色BCは、Cが「255」、M、Y、およびKが「0」であり、Cのみの純色である。
このような情報は、入力プロファイルPF1および出力プロファイルPF2から、入力特定色情報TNおよび出力特定色情報TSとして取得される。デバイスによってそれら情報の内容は異なる。
図5に示すように、入力色空間CAは出力色空間CBからはみ出た状態であるので、入力色空間CAを出力色空間CBの範囲内に収めるために、入力色空間CAに対してガマット圧縮を行う。ガマット圧縮を行うに際して、ガマットマッピング部103におけるガマットマッピングアルゴリズムを考慮する。つまり、後でガマットマッピング部103による処理を行った場合に、彩度補正によって色が出力色空間からはみ出さないようにガマット圧縮を行う。
図7に示すように、ガマット圧縮された入力色空間CA1は、出力色空間CBの範囲内に収められている。入力色空間CA1の6つの特定色は、入力色空間CAのそれぞれの特定色の符号の後に「1」を付して示す。
そこで、ガマット圧縮された入力色空間CA1の各特定色について、入力色空間CA1と出力色空間CBとについての最大彩度の差を取得し、これを最大彩度補正量Ssとする。つまり、入力色空間CA1の各特定色について、それぞれの色相線である、Q−AR1、Q−AG1、Q−AB1、Q−AY1、Q−AM1、Q−AC1を延長し、出力色空間CBの外形線との交点、AR2、AG2、AB2、AY2、AM2、AC2を求める。各特定色の点と交点との距離が最大彩度補正量Ssである。
なお、ここでは、最大彩度補正量Ssの効果(つまり彩度を引き伸ばせる最大の量)を均等色空間上の色差に換算した値ΔEsを、最大彩度補正量として用いる。そうすると、最大彩度補正量ΔEsを次のように表すことが可能である。
ΔEs(R)=AR2−AR1
ΔEs(G)=AG2−AG1
ΔEs(B)=AB2−AB1
ΔEs(Y)=AY2−AY1
ΔEs(M)=AM2−AM1
ΔEs(C)=AC2−AC1
また、入力色空間CA1および出力色空間CBのそれぞれの特定色の色相および明度を取得する。そして、入力色空間CAの特定色と出力色空間CBの特定色とを1対1で対応付け、それぞれの色相および明度についての差を取得し、これを最大色相等補正量Shとする。最大色相等補正量Shについても、その効果を均等色空間上の色相差、彩度差、および明度差に換算した値ΔEhを、最大色相等補正量として用いる。つまり、最大色相等補正量ΔEhは、均等色空間における、色相差、彩度差、および明度差の2乗平均をとることによって算出可能である。
そして、最大彩度補正量ΔEsおよび最大色相等補正量ΔEhに基づいて、しきい値Tsを決定する。補正パラメータPの値の取り得る範囲を0〜1とすると、しきい値Tsは、次の式で示される。
Ts=ΔEs/(ΔEs+V×ΔEh)
ここで、Vは、最大色相等補正量ΔEhの重みである。重みVの大きさによって、補正パラメータPのレンジのうち、色相および明度の補正をどの程度の重みで入れるかが決定される。例えば、重みVが「1」のときは、しきい値Tsは、最大彩度補正量ΔEsと最大色相等補正量ΔEhとの合計に対する最大彩度補正量ΔEsの割合となる。つまり、重みVが「1」のときに、図8においては特定色AR2の点がしきい値Tsとなる。
重みVが「1」よりも大きくなるにつれてしきい値Tsが低下し、色相、明度の補正を多く取り入れることとなる。これとは逆に、重みVが「0」に近づくにつれてしきい値Tsが増大し、色相および明度の補正を取り入れる割合が低くなる。重みVが「0」の場合は、色相および明度の補正を取り入れない。これは、従来から行われている色相線に沿って色域を拡張する手法に相当する。
この、重みVの値は、製品ターゲットやドキュメントの種類に応じて変更してもよい。例えば、自然画を多く扱うユーザを対象にするときは重みVを小さめにし、コンピュータグラフィックやアート系の出力を行うユーザを対象にするときは、重みVを大きめにするなどである。
次に、これら、最大彩度補正量ΔEs、最大色相等補正量ΔEh、しきい値Ts、および補正パラメータPから、彩度補正パラメータPsおよび色相等補正パラメータPhを求める。
まず、補正パラメータPとしきい値Tsとを比較し、補正パラメータPの方が小さい場合、つまり、
P≦Ts
の場合には、次の式で彩度補正パラメータPsを求める。
Ps=〔(ΔEs+V×ΔEh)×P〕/ΔEs
この場合に、色相等補正パラメータPhは「0」とする。
また、補正パラメータPの方がしきい値Tsよりも大きい場合、つまり、
P>Ts
の場合には、彩度補正パラメータPsは「1」とし、次の式で色相等補正パラメータPhを求める。
Ph=〔(ΔEs+V×ΔEh)×(P−Ts)〕/(V×ΔEh)
そして、得られた彩度補正パラメータPsおよび色相等補正パラメータPhを、入力画像データCD1に適用する。その前に、入力画像データCD1を、色変換部101によって均等色空間に変換し、画像データCE1としておく。画像データCE1に対して、彩度補正パラメータPsを適用して彩度を向上させる。そのとき、最大彩度補正量ΔEsに彩度補正パラメータPsを乗じたものを彩度補正量Fsとし、この彩度補正量Fsを画像データCE1の各色の彩度に加算する。
それによって、例えば図8に示す最大彩度補正量ΔEsの矢印に沿って、特定色AR1の点が特定色AR2の点に向かって移動する。補正パラメータPがしきい値Tsに達するまでは、この彩度補正量Fsのみを加算する。
補正パラメータPがしきい値Tsを超えると、超えた部分について、色相等補正パラメータPhによる彩度補正を行う。つまり、色相等補正パラメータPhに応じて、出力色空間CBの対応する特定色に近づくように、画像データCE1の色相、彩度、明度を変更する。最大色相等補正量ΔEhの算出に用いた色相差、彩度差、および明度差のそれぞれに対して色相等補正パラメータPhを乗じたものを色相等補正量Fhとし、画像データCE1の各色について、しきい値Tsに達した点に対して、色相等補正量Fhで示される色相、彩度、および明度の補正量を加算する。
それによって、例えば図8に示す最大色相等補正量ΔEhの矢印に沿って、特定色AR2の点が特定色BRの点に向かって移動する。このように、補正パラメータPがしきい値Tsに達した後は、色相等補正量Fhによる色相、彩度、および明度の補正を行う。このとき、色が純色に近づくので、画像の彩度が向上する。なお、このとき同時に色相および明度も補正されることとなる。
このように、補正量算出部105において、最大彩度補正量ΔEs、最大色相等補正量ΔEh、しきい値Tsなどが、入力特定色情報TNおよび出力特定色情報TSに基づいて、予め算出されてメモリに記憶されており、補正パラメータPの値に応じて、動的に、彩度補正量Fsおよび色相等補正量Fhが求められ、画像データCE1に対して適用される。
その結果、補正処理部102において、補正パラメータPに応じた彩度補正が行われ、画像データCE1が画像データCE2に変換される。画像データCE2は、ガマットマッピング部103によって出力色空間CBに変換され、出力画像データCD2として画像出力部12に出力される。
上に述べた補正処理部102の彩度補正処理について、フローチャートを参照して説明する。
図9は彩度補正処理を示すフローチャートである。
図9において、入力プロファイルPF1および出力プロファイルPF2に基づいて、しきい値Tsおよび補正パラメータPのレンジなどが決定される(#11)。補正パラメータ入力画面HG1などから補正パラメータPが取得される(#12)。補正パラメータPとしきい値Tsとが比較される(#13)。
補正パラメータPがしきい値Tsよりも小さい場合には(#13でイエス)、彩度補正パラメータPsを算出し(#14)、彩度補正パラメータPsを適用しながら、画像データCE1を色補正して画像データCE2に変換する(#16)。
補正パラメータPがしきい値Tsよりも大きい場合には(#13でノー)、彩度補正パラメータPsおよび色相等補正パラメータPhを算出し(#15)、それらの補正パラメータPs,Phを適用しながら、画像データCE1を色補正して画像データCE2に変換する(#16)。
このように、本実施形態においては、補正パラメータPがしきい値Tsに到達するまでは同じ色相線に沿った彩度補正を行うが、補正パラメータPがしきい値Tsを超えた後は、出力色空間CBの特定色に近づくように、色相、彩度、明度の移動を行う。これによって、彩度を従来よりも強く高めることができ、従来では得られなかった鮮やかさを得ることができる。しかも、色相、彩度、明度の移動を行う場合に、出力色空間CBの範囲内で行われるので、彩度補正が行われた画像を出力した場合に画像の破綻がない。
また、ユーザは、補正パラメータ入力画面HG1から容易に補正パラメータPを指定することができ、補正パラメータPがしきい値Tsよりの小さい間は、従来どおり均等色空間上で色相線に沿って色空間を拡大して彩度を向上させ、補正パラメータPがしきい値Tsを超えた後は、特定色の色相、彩度、明度を出力デバイスの特定色に近づけるよう彩度補正を行うので、自然画またはグラフィックなど出力物の特性を生かした彩度補正を行うことができる。
これによって、入力画像データCD1に対してユーザが弱い効果を期待する際には無難な効果が得られ、強い効果を期待する際には、出力デバイスの性能を最大限に生かした、高彩度の画像を得ることができる。
〔第2の実施形態〕
図10は第2の実施形態の画像処理装置1Bの構成を示すブロック図である。
第1の実施形態では、入力プロファイルPF1および出力プロファイルPF2に基づいて、最大彩度補正量ΔEsが決定された。しかし、第2の実施形態においては、入力プロファイルPF1ではなく、実際に入力された入力画像データCD1の最大彩度に基づいて最大彩度補正量ΔEsを決定する。
つまり、入力画像データCD1を均等色空間の画像データCE1に変換した後、画像データCE1について、彩度ヒストグラムを作成する。彩度ヒストグラムによって、画像にどれぐらいの彩度の画素が含まれているかを調べる。そして、彩度ヒストグラムに基づいて、彩度の高い所定割合の画素を取得し、それらの画素の各特定色の彩度値と各特定色についての入力色空間が取り得る最大の彩度値とから、最大彩度補正量ΔEsを求める。
すなわち、例えば、彩度ヒストグラムに基づいて、彩度が高い順に、上位の所定割合例えば5%の色をピックアップする。ピックアップした色の彩度値と、入力色空間が本来取り得る最大彩度値とから、最大彩度補正量ΔEsを算出する。
以下において、第1の実施形態の画像処理装置1との相違点のみを説明する。なお、図10の補正量算出部105Bにおいては、図3に記載したような種々のパラメータなどの記載を省略してある。
図10において、画像処理装置1Bには、処理装置本体10Bが設けられる。処理装置本体10Bには、補正量算出部105Bが設けられる。
補正量算出部105Bは、彩度補正量算出部121B、色相等補正量算出部122B、彩度分布取得部123などを有する。彩度分布取得部123は、色変換部101から入力された画像データCE1から、彩度ヒストグラムを取得する。彩度ヒストグラムに基づいて、彩度の高い画素を取得して各特定色についての彩度の最大値を求める。また、入力プロファイルPF1から得られる入力特定色情報TNに基づいて、各特定色についての入力色空間が取り得る最大の彩度値を求める。これらから、第1の実施形態の場合と同様の方法で最大彩度補正量ΔEsを求める。この最大彩度補正量ΔEsを用いて、第1の実施形態の場合と同様の方法で、しきい値Ts、彩度補正量Fs、色相等補正量Fhなどを算出する。
なお、ここでの例では、入力画像である画像データCE1の最大彩度と入力色空間CA1が取り得る最大の彩度値とから最大彩度補正量ΔEsを算出したが、入力画像の最大彩度と出力色空間CBが取り得る最大の彩度値とから最大彩度補正量ΔEsを算出してもよい。
〔第3の実施形態〕
図11は第3の実施形態の画像処理装置1Cの構成を示すブロック図である。
第1および第2の実施形態では、入力画像データCD1に対し、色変換部101による色変換、補正処理部102による補正処理、ガマットマッピング部103によるガマットマッピング処理などを行った。しかし、第3の実施形態では、それらの処理を、色変換テーブルを用いて一度に行う。これによって補正処理を高速化する。
つまり、第3の実施形態では、入力画像データCD1から出力画像データCD2を得るに必要な全ての処理を行った結果を色変換テーブルとしてまとめておく。入力画像データCD1に対して、補正パラメータPの値に応じて色変換テーブルからデータを読み出し、出力画像データCD2とする。
換言すれば、ユーザにより指定される補正パラメータPと、入力画像データCD1に対する均等色空間への変換処理、彩度補正処理、ガマットマッピングなどを行った場合の出力画像データCD2との関係を、色変換テーブルに予め記録しておく。入力画像データCD1が入力され、補正パラメータPが指定されたときに、入力画像データCD1の各画素のRGB値に対応する出力画像データCD2の各画素のCMYK値が、色変換テーブルから読み出される。
以下において、第1の実施形態の画像処理装置1との相違点のみを説明する。なお、図11の補正量算出部105Cにおいては、図3に記載したような種々のパラメータなどの記載を省略してある。
図11において、画像処理装置1Cには、処理装置本体10Cが設けられる。処理装置本体10Cには、補正量算出部105C、色変換テーブル作成部106、および色変換部107が設けられる。
補正量算出部105Cは、第1の実施形態の補正量算出部105と同様の構成であり、彩度補正量Fsおよび色相等補正量Fhを算出する。算出した彩度補正量Fsおよび色相等補正量Fhは、色変換テーブル作成部106に送られる。
色変換テーブル作成部106は、入力プロファイルPF1、出力プロファイルPF2、補正パラメータP、彩度補正量Fs、および色相等補正量Fhを使用して、入力色空間CAから出力色空間CBへの変換を行うための色変換テーブルTBCを作成する。つまり、色変換テーブル作成部106において、色変換処理101C、補正処理102C、ガマットマッピング103Cを行い、色変換テーブルTBCを作成する。色変換処理101C、補正処理102C、およびガマットマッピング103Cは、第1の実施形態の色変換部101、補正処理部102、およびガマットマッピング部103でそれぞれ行われる処理と同じ内容である。したがって、作成された色変換テーブルTBCは、RGB色空間からLab色空間への変換、種々の補正パラメータPに対応した彩度補正および色相等補正、Lab色空間からCMYK色空間への変換などを含んでいる。
なお、色変換テーブルTBCは、多次元ルックアップテーブルの形式とすることができる。例えば、1つの補正パラメータPに対して、17×17×17個のデータで1つの3次元ルックアップテーブルを構成することができる。その場合に、RGBの各濃度を256階調で表し、それぞれ16階調刻みでデータをとり、17×17×17個の格子番号のそれぞれに、RGB値とそれに対応するCMYK値とを記録しておく。このような3次元ルックアップテーブルを、適当個数の補正パラメータPについて作成しておく。そのような補正パラメータPの中にしきい値Tsを含ませておく。したがって全体として4次元ルックアップテーブルとして構成することができる。
色変換部107において、色変換テーブルTBCを使用して、入力画像データCD1が出力画像データCD2に変換される。出力画像データCD2は、補正パラメータPに応じた彩度補正が行われたものとなる。入力画像データCD1から出力画像データCD2への変換は、色変換テーブルTBCからのデータの読み出しによって行われるので、演算処理が大幅に低減されて処理が高速に行われる。なお、色変換テーブルTBCに、指定した補正パラメータPまたは入力画像データCD1に1対1で対応するデータがない場合には、それに近いデータを用いて補間処理などが行われ、出力すべきデータが生成される。そのような補間処理として、例えば公知の立方体補間処理が用いられる。
なお、色変換テーブルTBCの変換内容または作成方法は種々変更することが可能である。例えば、第2の実施形態で説明した彩度補正の内容としてもよく、それ以外の種々の彩度補正の内容としてもよい。また、上に述べた変換内容の一部のみを色変換テーブルTBCの変換内容としたり、さらに別の変換内容または機能を色変換テーブルTBCに付加してもよい。また、補正パラメータPが決定した後に、色変換テーブルTBCを作成するようにしてもよい。
上に述べた実施形態によれば、ユーザに対して簡単なインタフェースによって彩度を高める処理を提供することができ、ユーザは、簡単な操作によって、画像が破綻することなく、入力画像がより鮮やかになるように彩度の補正を行うことができる。例えば、ユーザが彩度補正について弱い効果を期待する際には無難な効果が得られ、ユーザが強い効果を期待して色相の移動をともなった彩度補正を行ったときには、出力デバイスの性能を最大限に生かした効果が得られる。しかも、出力色空間を考慮した補正を行うので、ユーザが補正パラメータPをどのように指定しても破綻のない画像が得られる。
上に述べた実施形態において、それぞれの処理または機能は、CPU21が適当なプログラムを実行することにより実現されるが、それらの全部または一部をハードウェア回路で実現してもよい。
上に述べた実施形態において、入力画像データCD1および画像データCE1が本発明の「入力画像」に、画像データCE2および出力画像データCD2が本発明の「補正後の画像」および「出力画像」に、補正パラメータPが本発明の「補正量」に、出力プロファイルPF2が本発明の「プロファイル」に、それぞれ相当する。また、色変換部101が本発明の「均等色空間に変換する手段」に、補正処理部102および補正量算出部105が本発明の「彩度補正手段」に、ガマットマッピング部103が本発明の「ガマットマッピング手段」に、補正パラメータ入力部104が本発明の「補正量取得手段」に、それぞれ相当する。さらに、補正量算出部105が、本発明の「最大彩度補正量を求める手段」、「最大色相等補正量を求める手段」、「しきい値を求める手段」、および「彩度補正手段」に、それぞれ相当する。
上に述べた実施形態において、処理装置本体10,10B,10Cにおける彩度補正その他の補正処理の機能は、カラー管理モジュールなどとして提供することが可能である。その他、処理装置本体10,10B,10Cまたは画像処理装置1の全体または各部の構成、構造、形状、寸法、個数、処理の内容または順序、処理のタイミングなどは、本発明の趣旨に沿って適宜変更することができる。
本発明は、デジタル複写機、複合機(MFP)、その他の種々の画像処理装置におけるカラー管理システムとして利用可能である。
第1の実施形態の画像処理装置の全体の外観を示す図である。 画像処理装置の構成を示すブロック図である。 第1の実施形態における画像処理装置の機能を示すブロック図である。 補正パラメータ入力画面の例を示す図である。 入力色空間および出力色空間の例を示す図である。 入力色空間および出力色空間の情報の例を示す図である。 画像処理装置における彩度補正の方法を説明する図である。 図6の一部を拡大して示す図である。 彩度補正処理を示すフローチャートである。 第2の実施形態の画像処理装置の構成を示すブロック図である。 第3の実施形態の画像処理装置の構成を示すブロック図である。
符号の説明
1 画像処理装置
10,10B,10C 処理装置本体
101 色変換部(均等色空間に変換する手段)
102 補正処理部(彩度補正手段)
103 ガマットマッピング部(ガマットマッピング手段)
104 補正パラメータ入力部(補正量取得手段)
105 補正量算出部(最大彩度補正量を求める手段、最大色相等補正量を求める手段 、しきい値を求める手段、彩度補正手段)
CD1 入力画像データ(入力画像)
CE1 画像データ(入力画像)
CE2 画像データ(補正後の画像、出力画像)
CD2 出力画像データ(補正後の画像、出力画像)
P 補正パラメータ(補正量)
PF1 入力プロファイル
PF2 出力プロファイル(プロファイル)
Ts しきい値
AR、AG、AB、AY、AM、AC 特定色
BR、BG、BB、BY、BM、BC 特定色
AR1、AG1、AB1、AY1、AM1、AC1 特定色
ΔEs 最大彩度補正量
ΔEh 最大色相等補正量

Claims (15)

  1. 画像処理装置に入力される入力画像の彩度を補正する補正処理方法であって、
    ユーザにより指定される彩度の補正量を受け付け、指定された補正量が予め設定されたしきい値よりも小さいときには、前記入力画像に対して色相を変えることなく彩度の補正のみを行い、指定された補正量が前記しきい値よりも大きいときには、補正後の画像を出力すべき出力色空間に対応した色相の移動をともなった彩度補正を行う、
    ことを特徴とする画像処理装置における補正処理方法。
  2. 色空間における原色またはその補色を特定色として、入力色空間の特定色が出力色空間の特定色に近づくように前記色相の移動を行う、
    請求項1記載の画像処理装置における補正処理方法。
  3. 前記しきい値を、入力色空間の特定色についての入力色空間と出力色空間とにおける最大彩度の差によって決定される最大彩度補正量と、入力色空間と出力色空間とにおける特定色の色相、彩度、および明度の差から決定される最大色相等補正量との比率によって決定する、
    請求項2記載の画像処理装置における補正処理方法。
  4. 前記しきい値を、前記入力画像の彩度ヒストグラムによって決定される最大彩度補正量と、入力色空間と出力色空間とにおける特定色の色相、彩度、および明度の差から決定される最大色相等補正量との比率によって決定する、
    請求項2記載の画像処理装置における補正処理方法。
  5. 前記出力色空間についての色変換情報を記録するプロファイルを作成する際に、前記特定色についての色相、彩度、および明度についての情報を前記プロファイルに記録しておき、前記最大彩度補正量または前記最大色相等補正量の決定の際に前記プロファイルを参照する、
    請求項3または4記載の画像処理装置における補正処理方法。
  6. 前記彩度の補正を行う際に、低彩度部分の補正量を高彩度部分の補正量よりも少なくする、
    請求項1ないし5のいずれかに記載の画像処理装置における補正処理方法。
  7. ユーザにより指定される彩度の補正量と入力画像に対する彩度補正を行った場合の出力画像との関係を色変換テーブルに予め記録しておき、ユーザによって彩度の補正量が指定されたときに、前記色変換テーブルから入力画像に対する出力画像のデータを読み出して彩度補正を行う、
    請求項1ないし6のいずれかに記載の画像処理装置における補正処理方法。
  8. 入力色空間から入力される入力画像に彩度の補正を行って出力色空間の出力画像に変換するための画像処理装置であって、
    ユーザにより指定される彩度の補正量を受け付ける補正量取得手段と、
    前記補正量が予め設定されたしきい値よりも小さいときには前記入力画像に対して色相を変えることなく彩度の補正のみを行って前記出力画像を生成し、前記補正量が前記しきい値より大きいときには出力色空間に対応した色相の移動をともなった彩度補正を行って前記出力画像を生成する、彩度補正手段と、
    を有することを特徴とする画像処理装置。
  9. 画像処理装置に入力される入力画像の彩度を補正する補正処理方法であって、
    ユーザにより指定される彩度の補正量を受け付け、
    指定された補正量が予め設定されたしきい値よりも小さいときには、前記入力画像に対して色相を変えることなく、入力色空間における原色またはその補色である特定色について出力色空間における最大彩度となるまでの間で彩度の補正を行い、
    指定された補正量が前記しきい値よりも大きいときには、入力色空間の特定色が出力色空間の特定色に近づくように色相の移動をともなった彩度補正を行う、
    ことを特徴とする画像処理装置における補正処理方法。
  10. 入力色空間から入力される入力画像に彩度の補正を行って出力色空間の出力画像に変換するための画像処理装置であって、
    ユーザにより指定される補正量を受け付ける補正量取得手段と、
    入力色空間における原色またはその補正色である特定色についての入力色空間と出力色空間とにおける彩度の差に基づいて最大彩度補正量を求める手段と、
    特定色についての入力色空間と出力色空間とにおける色相、彩度、および明度の差に基づいて最大色相等補正量を求める手段と、
    前記最大彩度補正量と前記最大色相等補正量との比率によってしきい値を求める手段と、
    前記補正量が前記しきい値よりも小さいときには前記入力画像に対して色相を変えることなく彩度の補正のみを行い前記補正量が前記しきい値より大きいときには出力色空間に対応した色相の移動をともなった彩度補正を行う彩度補正手段と、
    を有することを特徴とする画像処理装置。
  11. 入力色空間から入力される入力画像に彩度の補正を行って出力色空間の出力画像に変換するための画像処理装置であって、
    ユーザにより指定される補正量を受け付ける補正量取得手段と、
    前記入力画像の彩度ヒストグラムに基づいて最大彩度補正量を求める手段と、
    色空間における原色またはその補正色である特定色についての入力色空間と出力色空間とにおける色相、彩度、および明度の差に基づいて最大色相等補正量を求める手段と、
    前記最大彩度補正量と前記最大色相等補正量との比率によってしきい値を求める手段と、
    前記補正量が前記しきい値よりも小さいときには前記入力画像に対して色相を変えることなく彩度の補正のみを行い前記補正量が前記しきい値より大きいときには出力色空間に対応した色相の移動をともなった彩度補正を行う彩度補正手段と、
    を有することを特徴とする画像処理装置。
  12. 前記最大彩度補正量を求める手段は、前記彩度ヒストグラムに基づいて彩度の高い所定割合の画素を取得し、それらの画素の各特定色の彩度値と各特定色についての入力色空間または出力色空間が取り得る最大の彩度値とから、前記最大彩度補正量を求める、
    請求項11記載の画像処理装置。
  13. 入力画像に彩度の補正を行って出力色空間の出力画像に変換するための画像処理装置であって、
    ユーザにより指定される補正量を受け付ける補正量取得手段と、
    入力画像を入力プロファイルに基づいて均等色空間に変換する手段と、
    前記均等色空間において、前記補正量が予め設定されたしきい値よりも小さいときには前記入力画像に対して色相を変えることなく彩度の補正のみを行い前記補正量が前記しきい値より大きいときには出力色空間に対応した色相の移動をともなった彩度補正を行う彩度補正手段と、
    彩度補正の行われた入力画像を出力プロファイルに基づいて前記出力色空間に変換するガマットマッピング手段と、
    を有することを特徴とする画像処理装置。
  14. 入力色空間から入力される入力画像に彩度の補正を行って出力色空間の出力画像に変換するためのコンピュータプログラムを記録した記録媒体であって、
    ユーザにより指定される彩度の補正量を受け付け、指定された補正量が予め設定されたしきい値よりも小さいときには、前記入力画像に対して色相を変えることなく彩度の補正のみを行い、指定された補正量が前記しきい値よりも大きいときには、補正後の画像を出力すべき出力色空間に対応した色相の移動をともなった彩度補正を行う処理をコンピュータに実行させるためのコンピュータプログラムを記録したコンピュータ読取り可能な記録媒体。
  15. 入力色空間から入力される入力画像に彩度の補正を行って出力色空間の出力画像に変換するためのコンピュータプログラムであって、
    ユーザにより指定される彩度の補正量を受け付け、指定された補正量が予め設定されたしきい値よりも小さいときには、前記入力画像に対して色相を変えることなく彩度の補正のみを行い、指定された補正量が前記しきい値よりも大きいときには、補正後の画像を出力すべき出力色空間に対応した色相の移動をともなった彩度補正を行う処理をコンピュータに実行させるためのコンピュータプログラム。
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