JP2004200938A - 画像処理装置及び画像処理方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】異なる色再現範囲を持つデバイス間でより自然な色再現をすることができる画像処理装置及び画像処理方法を提供する。
【解決手段】画像処理装置1は、色再現性が互いに異なる画像表示装置2と画像出力装置3とに接続可能である。画像処理装置1は、画像表示装置2から色信号を入力して、画像表示装置2の色再現性と画像出力装置3の色再現性とに基づいて、画像出力装置3の色再現性を設定する。そして、設定された色再現性に基づいて、色圧縮処理部9では、画像表示装置2の色再現性を色域圧縮する。さらに、画像処理部5では、色域圧縮された画像表示装置2の色再現性に基づいて入力された色信号を変換する。そして、画像出力部12は、変換された色信号を画像出力3に出力する。
【選択図】 図1
【解決手段】画像処理装置1は、色再現性が互いに異なる画像表示装置2と画像出力装置3とに接続可能である。画像処理装置1は、画像表示装置2から色信号を入力して、画像表示装置2の色再現性と画像出力装置3の色再現性とに基づいて、画像出力装置3の色再現性を設定する。そして、設定された色再現性に基づいて、色圧縮処理部9では、画像表示装置2の色再現性を色域圧縮する。さらに、画像処理部5では、色域圧縮された画像表示装置2の色再現性に基づいて入力された色信号を変換する。そして、画像出力部12は、変換された色信号を画像出力3に出力する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、出力機器の色再現範囲(以下、「色域」と称す。)と入力機器の色域とが異なる場合に色域を変換する画像処理装置及び画像処理方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、インターネット等のネットワークが広く普及し、多くのユーザが、様々なデバイスを接続することが可能な環境下にある。ここで、例えば、色域の大きいモニタ上のカラー画像信号を色域の小さいプリンタによりハードコピーする場合のように、色域が異なるデバイス間におけるカラー画像データの入出力を行う場合がある。そこで、各種デバイスにおいても同じような色で再現しようという、デバイスに依存しない色再現技術の概念が要求されるようになってきた。この、デバイスに依存しない色再現技術を実現するためのシステムを一般的に、「カラーマネージメントシステム(CMS)」と呼ぶ。
【0003】
CMSは、例えば、カメラ、プリンタ又はモニタ等を接続する場合、入力系の色信号から出力系の色信号へ変換するときに、プロファイルと呼ばれる変換式若しくは変換テーブルにより、デバイスに依存しない色空間(例えば、CIE−XYZ,CIE−L*a*b*等)に一度変換することによって実現される。図17は、CMSの構成及び変換処理の概要を示す図である。
【0004】
図18は、CMSの基本的な構成を示すブロック図である。図18において、5201はCMSにおける画像処理装置、5202はカメラ等の画像を入力するための画像入力装置、5203はモニタ等の画像を表示するための画像表示装置、5204はプリンタ等の画像を出力するための画像出力装置である。
【0005】
また、画像処理装置5201は、画像入力装置5202で画像を入力するための信号を生成する画像入力部5205と、画像表示装置5203で画像を表示するための信号を生成する画像表示部5206と、画像入力装置5202で入力及び画像表示装置5203で表示する画像の色と画像出力装置5204で出力される画像の色とのカラーマッチングを行うカラーマッチング処理部5207と、画像出力装置5204に出力するための階調変換処理や色変換処理等を行う画像処理部5208と、画像出力装置5204で出力するための信号を生成する画像出力部5209とを備えている。
【0006】
さらに、画像処理装置5201は、画像入力装置5202等のカメラプロファイルを記憶したカメラプロファイル5210と、画像表示装置5203等のモニタプロファイルを記憶したモニタプロファイル5211と、画像出力装置5204等のプリンタプロファイルを記憶したプリンタプロファイル5212とを備えている。
【0007】
一般に、カラー画像を扱うデバイスの色域形状は、デバイス毎に異なる。例えば、モニタは、赤(R)、緑(G)、青(B)の3原色の蛍光体の発色により加法混色で色再現を行うため、モニタの色域は使用する蛍光体の種類に依存する。一方、プリンタの色域は、使用するインクだけでなく、紙の種類等によっても異なっている。図19は、L*C*平面上でsRGBモニタの色域とインクジェットプリンタの色域を示した図である。すなわち、図19は、CIE−L*a*b*色空間から以下の式(1)、(2)を用いて変換されるL*C*平面上で2つの色域を比較したものである。
【0008】
L* = L* (1)
C* = ((a*)2+(b*)2)1/2 (2)
このように、出力系の色域が入力系の色域より小さい場合には、画像によっては入力系の色情報の正確な再現が不可能となる。
【0009】
例えば、モニタ上の画像をプリンタで出力する場合、モニタよりもプリンタの色域の方が小さいため、プリンタの色域外の色はそのまま再現できない。従ってこのような場合には、元の画像情報をなるべく保ちつつ、色域外の色を色域内に持ってくるような色処理が必要になる。このように、物理的に再現不可能な色を、何らかの処理により色域内に押し込むことを一般的に「色域圧縮」と呼ぶ。
【0010】
一般に、色域圧縮を行う場合、写像元であるモニタ色域における最大明度値や最小明度値と、写像先であるプリンタ色域における最大明度値や最小明度値とは異なる。ここで、適当な色域圧縮を行うことによって、高彩度部においては自然な色再現を行うことが可能である。しかし、低彩度部においては、最大明度値と最小明度値の違いによって、プリンタからの出力画像の低彩度部における階調性低下を招くことがある。
【0011】
これに対して、従来、写像先であるプリンタ色域の明度値L*inを写像元のモニタ色域の明度値L*oriに正規化した明度値(以降、「相対明度」と称す。)L*stdを用いて色域圧縮が行われている。この相対明度L*stdは、プリンタの紙白明度L*wを100、黒明度L*bkを0に正規化した明度値であり、相対明度L*stdは、以下の式(3)を用いて定義することができる。
【0012】
L*std = (L*in−L*bk)/(L*w−L*bk)*100 (3)
ここで、プリンタの紙白明度L*wとは、プリンタを用いて出力する際使用するメディアのメディア本来の明度値である。具体的には、測定器を用いて、メディアの明度値を測定した値である。プリンタの黒明度L*bkとは、プリンタに送られる信号値が(R,G,B)=(0,0,0)となるものをプリンタで出力し、測色値を用いて測色した結果のL*a*b*値の明度値である。
【0013】
また、入力カラー画像の最明部及び最暗部の2点から正規化された相対明度と、出力カラー画像の最明部及び最暗部の2点から正規化された相対明度とを一致させるアルゴリズムが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【0014】
【特許文献1】
特開平10−210313号公報
【0015】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、相対明度L*stdを用いた色域を使用した色域圧縮は低彩度部における階調性の低下を防ぐことが可能である一方で、色域全体を明度方向に正規化するため、高彩度部において再現性の低下を招いてしまうという問題があった。また、従来は、あらかじめ決められた複数の圧縮アルゴリズムが用意されていたとしても、ユーザが任意に色域圧縮アルゴリズムを操作することができず、ユーザが所望する色域圧縮を行うことができないという問題もあった。
【0016】
本発明は、このような事情を考慮してなされたものであり、異なる色再現範囲を持つデバイス間でより自然な色再現をすることができる画像処理装置及び画像処理方法を提供することを目的とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明は、色再現性が互いに異なる第1の機器と第2の機器とに接続可能であって、前記第1の機器から色信号を入力する入力手段と、該色信号を前記第2の機器に出力する出力手段とを備える画像処理装置において、前記第1の機器の色再現性と前記第2の機器の色再現性とに基づいて、前記第2の機器の色再現性を設定する色再現性設定手段と、前記色再現性設定手段により設定された前記色再現性に基づいて、前記第1の機器の色再現性を色域圧縮する色域圧縮手段と、前記色圧縮手段により色域圧縮された前記第1の機器の色再現性に基づいて、前記入力手段から入力された色信号を変換する色信号変換手段とを備え、前記出力手段が、前記色信号変換手段により変換された前記色信号を前記第2の機器に出力することを特徴とする。
【0018】
また、本発明に係る画像処理装置は、前記色再現性設定手段が、前記第1の機器で再現される色信号の明度成分と前記第2の機器で再現される色信号の明度成分との相対明度を算出する相対明度算出手段と、前記第2の機器で再現される色信号の彩度成分を取得する彩度取得手段と、前記彩度成分の大きさに基づいて、前記相対明度を重み付けして重み付け相対明度を生成する重み付け手段と、前記重み付け相対明度と前記第2の機器で再現される色信号の知覚色度成分とを用いて、該第2の機器の色再現性を設定する設定手段とを備えることを特徴とする。
【0019】
さらに、本発明に係る画像処理装置では、前記重み付け手段は、前記彩度成分が低彩度の場合、該彩度成分と所定の彩度成分値との大きさに応じた重み付けを前記第2の機器における明度と相対明度とに行って加算した重み付け相対明度を生成し、前記彩度成分が高彩度の場合、前記第2の機器における明度を相対明度とすることを特徴とする。
【0020】
さらにまた、本発明に係る画像処理装置は、前記色再現性設定手段が、前記入力手段から入力された前記色信号の絶対明度成分と相対明度成分とを所定の重み関数を用いて重み付けすることによって、前記第2の機器の色再現性を設定することを特徴とする。
【0021】
さらにまた、本発明に係る画像処理装置は、前記色再現性設定手段が、前記入力手段から入力された前記色信号の絶対明度成分と相対明度成分との重み付けを、該色信号の彩度成分の大きさに応じて行うことを特徴とする。
【0022】
さらにまた、本発明は、色再現性が互いに異なる入力機器と2以上の出力機器とに接続可能であって、前記入力機器から色信号を入力する入力手段と、該色信号をいずれかの出力機器に出力する出力手段とを備える画像処理装置において、前記入力手段から入力された前記色信号を出力する出力機器を前記2以上の出力機器の中から指定する指定手段と、前記入力機器の色再現性と指定された出力機器の色再現性とに基づいて、該出力機器の色再現性を設定する色再現性設定手段と、前記色再現性設定手段により設定された前記色再現性に基づいて、前記入力機器の色再現性を色域圧縮する色域圧縮手段と、前記色圧縮手段により色域圧縮された前記入力機器の前記色再現性に基づいて、前記入力手段から入力された色信号を変換する色信号変換手段とを備え、前記出力手段が、前記色信号変換手段により変換された前記色信号を前記指定手段により指定された出力機器に出力することを特徴とする。
【0023】
さらにまた、本発明は、色再現性が互いに異なる第1の機器と第2の機器とに接続可能であって、前記第1の機器から色信号を入力する入力手段と、該色信号を前記第2の機器に出力する出力手段とを備える画像処理装置において、前記第2の機器の色再現性の設定条件を付与する条件付与手段と、前記条件付与手段により付与された前記設定条件に基づいて、前記第2の機器の色再現性を設定する色再現性設定手段と、前記色再現性設定手段により設定された前記色再現性に基づいて、前記第1の機器の色再現性を色域圧縮する色域圧縮手段と、前記色圧縮手段により色域圧縮された前記第1の機器の色再現性に基づいて、前記入力手段から入力された色信号を変換する色信号変換手段とを備え、前記出力手段が、前記色信号変換手段により変換された前記色信号を前記第2の機器に出力することを特徴とする。
【0024】
さらにまた、本発明に係る画像処理装置は、前記色再現性設定手段が、前記第1の機器の色再現性と前記第2の機器の色再現性とに基づいて自動的に前記第2の機器の色再現性を設定するのか、又は、前記条件付与手段により付与された前記設定条件に基づいて前記第2の機器の色再現性を設定するのかを選択する選択手段をさらに備えることを特徴とする。
【0025】
さらにまた、本発明に係る画像処理装置は、前記色再現性設定手段が、前記入力手段から入力された前記色信号の絶対明度成分と相対明度成分とを前記条件付与手段により付与された前記設定条件を用いて重み付けすることによって、前記第2の機器の色再現性を設定することを特徴とする。
【0026】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態に係る色域圧縮を行う画像処理装置について説明する。
【0027】
<第1の実施形態>
図1は、本発明の第1の実施形態に係る画像処理装置の構成を示すブロック図である。図1において、1は本発明の第1の実施形態に係る画像処理装置、2はモニタ等の画像を表示するための画像表示装置、3はプリンタ等の画像を出力するための画像出力装置である。
【0028】
ここで、画像処理装置1は、画像表示装置2で表示するための信号を生成する画像表示部4と、画像表示装置2に表示される色を画像出力装置3に出力するための階調変換処理等を行う画像処理部5と、相対明度L*stdを算出する相対明度算出部6と、相対明度L*stdと明度L*の重み付けを指定するための重み関数Fnを記憶した重み関数記憶部7と、相対明度算出部6において算出した相対明度L*stdと重み関数記憶部7において記憶した重み関数Fnとを用いて重み付相対明度Lgstdを算出する重み付相対明度算出部8と、画像表示装置2に表示される画像の色と画像出力装置3で出力される画像の色との色域圧縮を行う色域圧縮処理部9と、画像表示装置2に表示される画像の色と画像出力装置3で出力される画像の色とのカラーマッチングルックアップテーブル(LUT)を作成するカラーLUT作成部10と、重み付相対明度算出部8において重み付相対明度Lgstdを求める際に使用する彩度閾値を記憶した彩度閾値記憶部11と、画像出力装置3で出力するための信号を生成する画像出力部12とを備える。
【0029】
また、画像処理装置1は、データ処理を行うために一時的にデータを保存するデータバッファ13と、画像表示装置2等のモニタプロファイルを記憶しておくモニタプロファイル14と、画像出力装置3等のプリンタプロファイルを記憶してあるプリンタプロファイル15と、ユーザが画像処理装置1を用いて操作を行うためのUI部16とを備える。
【0030】
次に、上述した構成の画像処理装置1における画像処理について詳細に説明する。図2は、本発明の第1の実施形態に係る画像処理装置1を用いて行われる色域変換の手順を説明するためのフローチャートである。ここで、本実施形態では、低彩度値においては相対明度L*stdを用い、高彩度部においてはCIE−L*a*b*色空間における明度(以降、「絶対明度」と称す。)L*を用いることにより、色域圧縮における再現性の低下を防ぐようにする。
【0031】
まず、プリンタプロファイル15からデータGdataを読み出す(ステップS21)。ここで、データGdataは、L*in、a*in、b*inのLab値で構成されており、プリンタに送られるデジタルデータRGBを出力した結果の測色データLabのデータである。具体的には、RGB各9段階のデータ(計729色)の出力結果のLab値である。
【0032】
次に、入力明度L*in、プリンタプロファイル15から取り出しておいた紙白明度L*w及び黒明度L*bkを用いて、式(3)によりプリンタプロファイルデータGdataの相対明度L*stdを算出し、図5に示すようなテーブルデータとしてデータバッファに保存する(ステップS22)。図5は、本発明の第1の実施形態に係る入力明度L*inと相対明度L*stdとの関係を示す図である。
【0033】
次いで、プリンタプロファイルデータGdataの入力彩度C*inを算出する(ステップS23)。尚、入力彩度C*inは、プリンタプロファイルデータGdataのa*in、b*inを式(2)に適用して算出する。次いで、彩度閾値記憶部11から彩度閾値C*thを読み出す(ステップS24)。ここで、彩度閾値C*thは、色域圧縮を絶対明度のみを用いて行うか、又は相対明度と絶対明度とをある割合ずつ使用するかを決定するための閾値である。
【0034】
次いで、重み関数記憶部7から重み関数Fnを読み出す(ステップS25)。ここで、重み関数Fnについて詳細な説明を図3を用いて行う。図3は、第1の実施形態において使用される重み関数Fnについて説明するための図である。図3では、横軸が彩度閾値C*thで0〜1に正規化された入力彩度C*std、縦軸が出力明度における絶対明度L*の割合xを示している。入力彩度C*stdは、以下の式(4)で示すように、
C*std = C*in/C*th (4)
で表される0〜1に正規化された値である。
【0035】
次いで、データバッファ13にテーブルデータとして記憶してある相対明度L*std、重み関数記憶部7において記憶している重み関数Fn及び彩度閾値記憶部11において記憶してある彩度閾値C*thを用いて、重み付相対明度値Lgstdを算出する(ステップS26)。重み付相対明度値Lgstdは、入力彩度C*inが彩度閾値C*th未満の場合は、入力彩度C*stdに応じた重み関数を用いて絶対明度である入力明度L*inと相対明度L*stdの重み付けを行い、重み付相対明度値Lgstdを算出し、入力彩度C*inが彩度閾値C*th以上の場合は入力明度L*inとなる。
【0036】
ここで、重み付相対明度値Lgstdは、
(i)C*in < C*thの場合
Lgstd = L*in×C*std+L*std×(1−C*std)
(ii)C*th ≦ C*inの場合 (5)
Lgstd = L*in
として算出する。
【0037】
すなわち、本実施形態に係る画像処理装置1は、彩度成分が低彩度の場合、彩度成分と所定の彩度成分値との大きさに応じた重み付けを第2の機器(例えば、画像出力装置3)における明度と相対明度とに行って加算した重み付け相対明度を生成し、彩度成分が高彩度の場合、第2の機器における明度を相対明度とすることを特徴とする。
【0038】
次いで、重み付相対明度値LgstdとデータGdataのa*in、b*inを用いた色域G’を用いて色域圧縮を行い、色域圧縮後のデータG’dataを得る(ステップS27)。まず、色域G’について図4を用いて詳細に説明する。図4は、CIE−L*a*b*色空間のLgstdC*平面を示す図である。ここで、色域G’は、彩度閾値C*thに応じて絶対明度及び相対明度の重み付けを変え、彩度値が彩度閾値C*th以上となると絶対明度のみを用いている。
【0039】
また、図6を用いて色域圧縮の説明を行う。図6は、CIE−L*a*b*色空間におけるL*C*平面を示す図である。尚、本実施形態では、写像元であるモニタ色域のCIE−L*C*h色空間における色相角hを写像先であるプリンタ色域でもそのまま使用することとする。ここで、図6は、写像元であるモニタ色域から写像先であるプリンタ色域へ圧縮する際の方法が異なる場合について示している。図6(a)は、写像元であるモニタ色域の入力明度値は保持し彩度のみを圧縮する方法の場合、図6(b)は、C*=0となるグレー軸上のある一点へ向かって圧縮する方法の場合、図6(c)は、写像元であるモニタ色域における最大彩度となる色度点の明度値に向かって圧縮する方法の場合が示されている。
【0040】
次に、色域圧縮後のデータG’dataのL*a*b*値それぞれL’gstd、a*out、b*outの重み付相対明度値L’gstdを、データバッファ13に記憶してあるテーブルデータを用いて四面体補間等を使用することで絶対明度値L*outに変換する(ステップS28)。そして、ステップS28において算出したL*out、a*out、b*outに対応するRGB値をプリンタプロファイル15のデータGdataを用いて、四面体補間等により算出し、RGBデータのカラーLUTを作成する(ステップS29)。
【0041】
その後、作成されたカラーマッチングLUTを用いて、画像出力装置3に出力するための色変換処理が行われる。次いで、画像出力装置3に出力するための階調変換処理が行われ、さらに、画像出力装置3に出力するための信号が生成される。
【0042】
すなわち、本実施形態に係る画像処理装置1は、色再現性が互いに異なる第1の機器(例えば、画像表示装置2)と第2の機器(例えば、画像出力装置3)とに接続可能であって、第1の機器から色信号を入力して、第1の機器の色再現性と第2の機器の色再現性とに基づいて、第2の機器の色再現性を設定する。そして、設定された色再現性に基づいて、色圧縮処理部9では、第1の機器の色再現性を色域圧縮する。さらに、画像処理部5では、色域圧縮された第1の機器の色再現性に基づいて入力された色信号を変換する。そして、画像出力部12は、変換された色信号を第2の機器に出力することを特徴とする。
【0043】
また、本実施形態に係る画像処理装置1は、色再現性設定に際して、相対明度算出部6で、第1の機器で再現される色信号の明度成分と第2の機器で再現される色信号の明度成分との相対明度を算出する。また、第2の機器で再現される色信号の彩度成分を取得し、彩度成分の大きさに基づいて、重み付相対明度算出部8は、相対明度を重み付けして重み付け相対明度を生成する。その結果、重み付け相対明度と第2の機器で再現される色信号の知覚色度成分とを用いて、第2の機器の色再現性を設定することを特徴とする。
【0044】
以上説明したように、本実施形態によれば、色信号の明度値の相対明度及び絶対明度の重み付けを行い、出力機器の色域を制御することで、低彩度部においては階調性を、高彩度部においては色再現性を向上することを可能とした。これにより、入力機器の色域と出力機器の色域の形状や位置関係を考慮し、人間の視覚に合致した自然な色再現を実現する色域圧縮を行うことができる。
【0045】
<第2の実施形態>
図7は、本発明の第2の実施形態に係る画像処理装置の構成を示すブロック図である。図7において、画像表示装置2、画像出力装置3及び画像処理装置20の画像表示部4からUI部16までの各装置・部は、図1に示した本発明の第1の実施形態と同様であるため、ここでは同一符号を付して詳細な説明を省略する。本実施形態に係る画像処理装置20は、第1の実施形態に係る画像処理装置1の構成に加えて、さらに、画像データに添付されている添付データを判別する添付データ判別部17を備える。
【0046】
次に、上述した構成の画像処理装置20における色域変換について詳細に説明する。図8は、本発明の第2の実施形態に係る画像処理装置20を用いて行われる色域変換の手順を説明するためのフローチャートである。また、図10は、本実施形態に係る画像処理装置20において、ユーザが処理実行のために操作するユーザインタフェース(UI)の一例を示す図である。以下に、図10に示すフローチャートと図14に示すUIを用いて、画像処理装置20で行われる色域圧縮処理について詳細に説明する。
【0047】
まず、画像出力装置3で出力するカラー画像の画像データRを入力する(ステップS1101)。次に、ユーザによって図10における1403及び1404のプルダウン形式で選択された出力条件(出力機器、出力用紙等)に関する情報を取得する(ステップS1102)。そして、画像データR中の添付データTの有無を判定する(ステップS1103)。
【0048】
ここで、図9を用いて画像データRの詳細について説明する。図9は、本発明の第2の実施形態で使用される画像データRの構成を示す概要図である。図9に示すように、画像データRは、ヘッダH、画像データR’及び添付データTで構成されている。ヘッダHには、画像データ領域と添付データ領域のアドレスが記述されており、アドレスが0の場合は添付データTが無いことを示している。添付データTは、画像データRに添付されているものであり、添付データの内容は本実施形態では出力目的情報が入っているものとする。また、画像表示装置2で表示したり画像出力装置3で出力する画像情報は、画像データR中の画像データR'である。
【0049】
そして、ステップS1103において、画像データR中に添付データTが存在すると判定された場合(Yes)、添付データ判別部1017で添付データTの内容を取得する(ステップS1117)。尚、本実施形態では、添付データTの内容を色再現モード情報としている。一方、ステップS1103で添付データTが存在しないと判定された場合(No)、ユーザが図10に示すUIの詳細ボタン1406を押下することで詳細設定1407へ進み、出力目的設定1408で出力目的を選択し、OKボタン1409を押下することで色再現モード情報等の出力目的情報(例えば、モニタ、色再現1、色再現2、・・・)を取得する(ステップS1104)。
【0050】
尚、ステップS1105からステップS1113までの処理は、前述した第1の実施形態における図2のステップS21からステップS29までの処理と同様であるためここでは詳細な説明を省略する。
【0051】
また、ステップS1114では、ステップS1113で作成されたカラーマッチングLUTを用いて、画像出力装置3に出力するための色変換処理を行う。次いで、画像出力装置3に出力するための階調変換処理を行う(ステップS1115)。さらに、画像出力装置3に出力するための信号を生成する(ステップS1116)。尚、添付データTの内容は、画像データの作成者及び配布者からのある要求を示したものであり、色再現モード情報に限られないということは言うまでもない。
【0052】
すなわち、本実施形態に係る画像処理装置7は、色再現性が互いに異なる入力機器(例えば、画像表示装置2)と2以上の出力機器(例えば、画像出力装置3)とに接続可能であって、入力機器から色信号を入力し、入力された色信号を出力する出力機器をUI部16によって2以上の出力機器の中から指定する。そして、入力機器の色再現性と指定された出力機器の色再現性とに基づいて、出力機器の色再現性を設定し、設定された色再現性に基づいて、色域圧縮処理部9が入力機器の色再現性を色域圧縮する。また、画像処理部5は、色域圧縮された入力機器の色再現性に基づいて、入力された色信号を変換する。そして、画像出力部12は、変換された色信号を指定された出力機器に出力することを特徴とする。
【0053】
<第3の実施形態>
図11は、本発明の第3の実施形態に係る画像処理装置の構成を示すブロック図である。図11において、101は本発明の第3の実施形態に係る画像処理装置、102はモニタ等の画像を表示するための画像表示装置、103はプリンタ等の画像を出力するための画像出力装置である。尚、図11において、画像表示装置102、画像出力装置103は、図1に示した本発明の第1の実施形態に係る画像表示装置2、画像出力装置3と同様であるため、ここでは詳細な説明を省略する。
【0054】
ここで、画像処理装置101は、画像表示装置102で表示するための信号を生成する画像表示部104と、画像表示装置102に表示される色を画像出力装置103に出力するための階調変換処理等を行う画像処理部105と、相対明度L*stdを算出する相対明度算出部106と、相対明度L*stdと明度L*の重み付けを指定するための重み関数Fnを設定する重み関数設定部107と、相対明度算出部106において算出した相対明度L*stdと重み関数設定部107において設定した重み関数Fnとを用いて重み付相対明度Lgstdを算出する重み付相対明度算出部108と、画像表示装置102に表示される画像の色と画像出力装置103で出力される画像の色との色域圧縮を行う色域圧縮処理部109と、画像表示装置102に表示される画像の色と画像出力装置103で出力される画像の色とのカラーマッチングルックアップテーブル(LUT)を作成するカラーLUT作成部110と、重み付相対明度算出部108において重み付相対明度Lgstdを求める際に使用する彩度閾値を設定する彩度閾値設定部111と、画像出力装置103で出力するための信号を生成する画像出力部112とを備える。
【0055】
また、画像処理装置101は、データ処理を行うために一時的にデータを保存するデータバッファ113と、画像表示装置102等のモニタプロファイルを記憶しておくモニタプロファイル114と、画像出力装置103等のプリンタプロファイルを記憶してあるプリンタプロファイル115と、ユーザが画像処理装置101を用いて操作を行うためのUI部116とを備える。
【0056】
次に、上述した構成の画像処理装置101における色圧縮処理について詳細に説明する。図13は、本実施形態に係る画像処理装置101において、ユーザが処理実行のために操作するユーザインタフェース(UI)の一例を示す図である。
【0057】
図13のUIを用いて、ユーザは、まず702でカラーマッチングLUTを作成するプリンタを選択する。次に、703で色調整を行い、カラーマッチングLUTを作成する。ユーザが、703の色調整において「自動」を選択した場合、彩度閾値設定部111と重み関数設定部107ではデフォルト値がセットされる。一方、ユーザが、703の色調整において「マニュアル」を選択した場合、詳細設定ボタン707を押下することでマッチング方法選択画面705へ移る。
【0058】
マッチング方法選択画面705において、ユーザが、「階調性重視」又は「色再現性重視」を選択した場合、OKボタン712を押下することで彩度閾値設定部111及び重み関数設定部107では、それぞれのマッチング方法での彩度閾値又は重み関数デフォルト値がセットされる。一方、ユーザが、マッチング方法選択画面705において「マニュアル」を選択した場合、設定ボタン708が有効になり、さらに設定ボタン708を押下することによって画面706へ進む。
【0059】
画面706では、ユーザが写像元であるモニタ領域と写像先であるプリンタ色域をL*C*平面上に表示した色域表示部709を見ながら、さらに細かい設定を行うことが可能となる。画面706は、具体的には、写像先であるプリンタ色域の形状を制御することができる。ユーザが、彩度閾値710に数値を入力すると、プリンタ色域における彩度値が彩度閾値未満の場合は階調性を重視する色域となり、彩度値が彩度閾値以上の場合は色再現性を重視する色域となる。
【0060】
また、重み関数設定画面711では、プリンタ色域における彩度閾値未満の部位についてのより詳しい色域形状を制御することができる重み関数を設定することができる。重み関数は、例えば、重み関数設定画面711上の曲線Fnにマウスを合わせ、ドラッグすることによってユーザが所望する関数に設定することが可能である。そして、OKボタン712を押下することで、彩度閾値設定部111及び重み関数設定部107では、ユーザが設定した彩度閾値及び重み関数がセットされる。最後に、LUT作成ボタン704を押下することで色域変換処理がスタートする。
【0061】
図12は、本発明の第3の実施形態に係る画像処理装置101を用いて行われる色域変換の手順を説明するためのフローチャートである。ここで、本実施形態では、低彩度値においては相対明度L*stdを用い、高彩度部においてはCIE−L*a*b*色空間における明度(以降、「絶対明度」と称す。)L*を用いることにより、色域圧縮における再現性の低下を防ぐようにする。
【0062】
まず、ユーザが設定したプリンタのプリンタプロファイル15からデータGdataを読み出す(ステップS201)。ここで、データGdataは、L*in、a*in、b*inのLab値で構成されており、プリンタに送られるデジタルデータRGBを出力した結果の測色データLabのデータである。具体的には、RGB各9段階のデータ(計729色)の出力結果のLab値である。
【0063】
次に、入力明度L*in、紙白明度L*w及び黒明度L*bkを用いて、第1の実施形態で説明した式(3)によりプリンタプロファイルデータGdataの相対明度L*stdを算出し図5に示すようなテーブルデータとしてデータバッファに保存する(ステップS202)。
【0064】
次いで、プリンタプロファイルデータGdataの入力彩度C*inを算出する(ステップS203)。尚、入力彩度C*inは、プリンタプロファイルデータGdataのa*in、b*inを式(2)に適用して算出する。次いで、彩度閾値設定部111から彩度閾値C*thを読み出す(ステップS204)。ここで、彩度閾値C*thは、色域圧縮を絶対明度のみを用いて行うか、又は相対明度と絶対明度とをある割合ずつ使用するかを決定するための閾値である。
【0065】
次いで、重み関数設定部107から重み関数Fnを読み出す(ステップS205)。ここで、重み関数Fnについては第1の実施形態において図3を用いて説明した通りである。
【0066】
次いで、データバッファ113にテーブルデータとして記憶してある相対明度L*std、重み関数設定部7において設定された重み関数Fn及び彩度閾値設定部11において設定された彩度閾値C*thを用いて、重み付相対明度値Lgstdを算出する(ステップS206)。重み付相対明度値Lgstdは、入力彩度C*inが彩度閾値C*th未満の場合は、入力彩度C*stdに応じた重み関数を用いて絶対明度L*inと相対明度L*stdの重み付けを行い、重み付相対明度値Lgstdを算出し、入力彩度C*inが彩度閾値C*th以上の場合は入力明度L*inとなる。ここで、重み付相対明度値Lgstdは、第1の実施形態における式(5)を用いて算出する。
【0067】
次いで、重み付相対明度値LgstdとデータGdataのa*in、b*inを用いた色域G’を用いて色域圧縮を行い、色域圧縮後のデータG’dataを得る(ステップS207)。色域G’については第1の実施形態において図4を用いて、また、色域圧縮については第1の実施形態において図6を用いて説明した通りである。
【0068】
次に、色域圧縮後のデータG’dataのL*a*b*値それぞれL’gstd、a*out、b*outの重み付相対明度値L’gstdを、データバッファ113に記憶してあるテーブルデータを用いて四面体補間等を使用することで絶対明度値L*outに変換する(ステップS208)。そして、ステップS208において算出したL*out、a*out、b*outに対応するRGB値をプリンタプロファイル115のデータGdataを用いて、四面体補間等により算出し、RGBデータのカラーLUTを作成する(ステップS209)。
【0069】
すなわち、本実施形態に係る画像処理装置101は、色再現性が互いに異なる第1の機器(例えば、画像表示装置102)と第2の機器(例えば、画像出力装置103)とに接続可能であり、第1の機器から色信号を入力する。ここで、UI部116から第2の機器の色再現性の設定条件が付与される。そして、付与された設定条件に基づいて、第2の機器の色再現性を設定し、設定された色再現性に基づいて、色域圧縮処理部109は、第1の機器の色再現性を色域圧縮する。また、画像処理部105は、色域圧縮された第1の機器の色再現性に基づいて、入力された色信号を変換する。そして、画像出力部112は、変換された色信号を第2の機器に出力することを特徴とする。
【0070】
また、本実施形態に係る画像処理装置101は、第1の機器の色再現性と第2の機器の色再現性とに基づいて自動的に第2の機器の色再現性を設定するのか、又は、UI部116により付与された設定条件に基づいて第2の機器の色再現性を設定するのかを選択することを特徴とする。
【0071】
以上説明したように、本実施形態によれば、入力機器と出力機器との間のカラーマッチングにおいて、色域形状を設定するユーザインタフェースを備えることで、設定内容をユーザの意図に従って可変にすることができ、階調性重視や色再現性重視というように、色域圧縮方法にユーザの意図を反映させることができる。
【0072】
<第4の実施形態>
図14は、本発明の第4の実施形態に係る画像処理装置の構成を示すブロック図である。図14において、画像表示装置102、画像出力装置103及び画像処理装置120の画像表示部104からUI部116までの各装置・部は、図11に示した本発明の第3の実施形態と同様であるため、同一符号を付しておりここでは詳細な説明を省略する。本実施形態に係る画像処理装置120は、第3の実施形態に係る画像処理装置101の構成に加えて、さらに、プリンタプロファイルデータに添付されている添付データを判別する添付データ判別部117を備える。
【0073】
次に、上述した構成の画像処理装置120における色域変換について詳細に説明する。図15は、本発明の第4の実施形態に係る画像処理装置120を用いて行われる色域変換の手順を説明するためのフローチャートである。
【0074】
まず、プリンタプロファイルデータR中の添付データTの有無を判定する(ステップS1501)。
【0075】
ここで、図16を用いてプリンタプロファイルデータRの詳細について説明する。図16は、本発明の第4の実施形態で使用されるプリンタプロファイルデータRの構成を示す概要図である。図16に示すように、プリンタプロファイルデータRは、ヘッダH、プリンタプロファイルデータR’及び添付データTで構成されている。ヘッダHには、プリンタプロファイルデータ領域と添付データ領域のアドレスが記述されており、アドレスが0の場合は添付データTが無いことを示している。添付データTは、プリンタプロファイルデータRに添付されているものであり、添付データの内容は本実施形態ではマッチング方法に関する情報が入っている。また、画像処理装置120で実際に用いられるプリンタプロファイル情報本体は、プリンタプロファイルデータR中のプリンタプロファイルデータR’である。
【0076】
そして、ステップS1501において、プリンタプロファイルデータR中に添付データTが存在すると判定された場合(Yes)、添付データ判別部117で添付データTの内容を取得する(ステップS1502)。尚、本実施形態では、添付データTの内容をマッチング方法に関する情報としている。添付データTの内容は、画像データの作成者及び配布者からのある要求を示したものであり、マッチング方法に関する情報に限られないということは言うまでもない。一方、ステップS1501で添付データTが存在しないと判定された場合(No)、ステップS1503へ進む。
【0077】
また、ステップS1503からS1511までの処理は、第3の実施形態における図12のフローチャートにおけるステップS201からS209までの処理と同様であり、ここでは詳細な説明は省略する。
【0078】
<その他の実施形態>
上述した実施形態における色域圧縮(例えば、図2のステップS207、図8のステップS1111、図12のステップS207、図15のステップS1509)の方法として、図6に示した(a)〜(c)の3つの手法を用いたが、本発明の適用はこれだけに限定されるものではなく、求める精度、目的に応じて変化させてもよい。
【0079】
また、上述した実施形態の色変換処理におけるカラーLUT作成処理においては、作成されるカラーマッチングLUTの格子点数を9としたが、これだけに限定されるものではなく、求める精度、目的に応じて変化させてもよい。
【0080】
さらに、上述した実施形態の色変換処理における彩度閾値の読み出しは、例えば、プリンタドライバUI上で選択された色再現モード毎に記憶してあるとしているが、これに限定されないことはなく、求める精度、目的に応じ変化させてもよい。
【0081】
さらにまた、上述した実施形態の色変換処理における重み関数の例として、図3を用いて示したが、この形状だけに限定されることなく、求める精度、目的に応じて変化させてもよい。
【0082】
さらにまた、上述した実施形態では、ユーザインタフェース(UI)の例として、図10や図13に示すように、ボタンによる選択方法とプルダウン形式による選択方法を示したが、これに限定されることはない。例えば、メニュー形式にして、ユーザに選択させるようなUIであっても構わない。また、キーワードを直接入力させるようなUI形式でも構わない。すなわち、ユーザの所望の設定ができるようなUI構成をしていればよい。
【0083】
尚、本発明は、複数の機器(例えば、ホストコンピュータ、インタフェース機器、リーダ、プリンタ等)から構成されるシステムに適用しても、一つの機器からなる装置(例えば、複写機、ファクシミリ装置等)に適用してもよい。
【0084】
また、本発明の目的は、前述した実施形態の機能を実現するソフトウェアのプログラムコードを記録した記録媒体(または記憶媒体)を、システムあるいは装置に供給し、そのシステムあるいは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU)が記録媒体に格納されたプログラムコードを読み出し実行することによっても、達成されることは言うまでもない。この場合、記録媒体から読み出されたプログラムコード自体が前述した実施形態の機能を実現することになり、そのプログラムコードを記録した記録媒体は本発明を構成することになる。また、コンピュータが読み出したプログラムコードを実行することにより、前述した実施形態の機能が実現されるだけでなく、そのプログラムコードの指示に基づき、コンピュータ上で稼働しているオペレーティングシステム(OS)などが実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
【0085】
さらに、記録媒体から読み出されたプログラムコードが、コンピュータに挿入された機能拡張カードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書き込まれた後、そのプログラムコードの指示に基づき、その機能拡張カードや機能拡張ユニットに備わるCPUなどが実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
【0086】
本発明を上記記録媒体に適用する場合、その記録媒体には、先に説明したフローチャートに対応するプログラムコードが格納されることになる。
【0087】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、異なる色再現範囲を持つデバイス間でより自然な色再現をすることができる。また、ユーザが写像元の色域形状を確認しながら色域形状を詳細に設定することができ、ユーザの意図を反映した自由度の高い色域調整をすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る画像処理装置の構成を示すブロック図である。
【図2】本発明の第1の実施形態に係る画像処理装置1を用いて行われる色域変換の手順を説明するためのフローチャートである。
【図3】第1の実施形態において使用される重み関数Fnについて説明するための図である。
【図4】CIE−L*a*b*色空間のLgstdC*平面を示す図である。
【図5】本発明の第1の実施形態に係る入力明度L*inと相対明度L*stdとの関係を示す図である。
【図6】CIE−L*a*b*色空間におけるL*C*平面を示す図である。
【図7】本発明の第2の実施形態に係る画像処理装置の構成を示すブロック図である。
【図8】本発明の第2の実施形態に係る画像処理装置20を用いて行われる色域変換の手順を説明するためのフローチャートである。
【図9】本発明の第2の実施形態で使用される画像データRの構成を示す概要図である。
【図10】第2の実施形態に係る画像処理装置20において、ユーザが処理実行のために操作するユーザインタフェース(UI)の一例を示す図である。
【図11】本発明の第3の実施形態に係る画像処理装置の構成を示すブロック図である。
【図12】本発明の第3の実施形態に係る画像処理装置101を用いて行われる色域変換の手順を説明するためのフローチャートである。
【図13】第3の実施形態に係る画像処理装置101において、ユーザが処理実行のために操作するユーザインタフェース(UI)の一例を示す図である。
【図14】本発明の第4の実施形態に係る画像処理装置の構成を示すブロック図である。
【図15】本発明の第4の実施形態に係る画像処理装置120を用いて行われる色域変換の手順を説明するためのフローチャートである。
【図16】本発明の第4の実施形態で使用されるプリンタプロファイルデータRの構成を示す概要図である。
【図17】カラーマネージメントシステム(CMS)の構成及び変換処理の概要を示す図である。
【図18】CMSの基本的な構成を示すブロック図である。
【図19】L*C*平面上でsRGBモニタの色域とインクジェットプリンタの色域を示した図である。
【符号の説明】
1、20、101、120 画像処理装置
2、102 画像表示装置
3、103 画像出力装置
4、104 画像表示部
5、105 画像処理部
6、106 相対明度算出部
7 重み関数記憶部
8、108 重み付相対明度算出部
9、109 色域圧縮処理部
10、110 カラーLUT作成部
11 彩度閾値記憶部
12、112 画像出力部
13、113 データバッファ
14、114 モニタプロファイル
15、115 プリンタプロファイル
16、116 UI部
17、117 添付データ判別部
107 重み関数設定部
111 彩度閾値設定部
【発明の属する技術分野】
本発明は、出力機器の色再現範囲(以下、「色域」と称す。)と入力機器の色域とが異なる場合に色域を変換する画像処理装置及び画像処理方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、インターネット等のネットワークが広く普及し、多くのユーザが、様々なデバイスを接続することが可能な環境下にある。ここで、例えば、色域の大きいモニタ上のカラー画像信号を色域の小さいプリンタによりハードコピーする場合のように、色域が異なるデバイス間におけるカラー画像データの入出力を行う場合がある。そこで、各種デバイスにおいても同じような色で再現しようという、デバイスに依存しない色再現技術の概念が要求されるようになってきた。この、デバイスに依存しない色再現技術を実現するためのシステムを一般的に、「カラーマネージメントシステム(CMS)」と呼ぶ。
【0003】
CMSは、例えば、カメラ、プリンタ又はモニタ等を接続する場合、入力系の色信号から出力系の色信号へ変換するときに、プロファイルと呼ばれる変換式若しくは変換テーブルにより、デバイスに依存しない色空間(例えば、CIE−XYZ,CIE−L*a*b*等)に一度変換することによって実現される。図17は、CMSの構成及び変換処理の概要を示す図である。
【0004】
図18は、CMSの基本的な構成を示すブロック図である。図18において、5201はCMSにおける画像処理装置、5202はカメラ等の画像を入力するための画像入力装置、5203はモニタ等の画像を表示するための画像表示装置、5204はプリンタ等の画像を出力するための画像出力装置である。
【0005】
また、画像処理装置5201は、画像入力装置5202で画像を入力するための信号を生成する画像入力部5205と、画像表示装置5203で画像を表示するための信号を生成する画像表示部5206と、画像入力装置5202で入力及び画像表示装置5203で表示する画像の色と画像出力装置5204で出力される画像の色とのカラーマッチングを行うカラーマッチング処理部5207と、画像出力装置5204に出力するための階調変換処理や色変換処理等を行う画像処理部5208と、画像出力装置5204で出力するための信号を生成する画像出力部5209とを備えている。
【0006】
さらに、画像処理装置5201は、画像入力装置5202等のカメラプロファイルを記憶したカメラプロファイル5210と、画像表示装置5203等のモニタプロファイルを記憶したモニタプロファイル5211と、画像出力装置5204等のプリンタプロファイルを記憶したプリンタプロファイル5212とを備えている。
【0007】
一般に、カラー画像を扱うデバイスの色域形状は、デバイス毎に異なる。例えば、モニタは、赤(R)、緑(G)、青(B)の3原色の蛍光体の発色により加法混色で色再現を行うため、モニタの色域は使用する蛍光体の種類に依存する。一方、プリンタの色域は、使用するインクだけでなく、紙の種類等によっても異なっている。図19は、L*C*平面上でsRGBモニタの色域とインクジェットプリンタの色域を示した図である。すなわち、図19は、CIE−L*a*b*色空間から以下の式(1)、(2)を用いて変換されるL*C*平面上で2つの色域を比較したものである。
【0008】
L* = L* (1)
C* = ((a*)2+(b*)2)1/2 (2)
このように、出力系の色域が入力系の色域より小さい場合には、画像によっては入力系の色情報の正確な再現が不可能となる。
【0009】
例えば、モニタ上の画像をプリンタで出力する場合、モニタよりもプリンタの色域の方が小さいため、プリンタの色域外の色はそのまま再現できない。従ってこのような場合には、元の画像情報をなるべく保ちつつ、色域外の色を色域内に持ってくるような色処理が必要になる。このように、物理的に再現不可能な色を、何らかの処理により色域内に押し込むことを一般的に「色域圧縮」と呼ぶ。
【0010】
一般に、色域圧縮を行う場合、写像元であるモニタ色域における最大明度値や最小明度値と、写像先であるプリンタ色域における最大明度値や最小明度値とは異なる。ここで、適当な色域圧縮を行うことによって、高彩度部においては自然な色再現を行うことが可能である。しかし、低彩度部においては、最大明度値と最小明度値の違いによって、プリンタからの出力画像の低彩度部における階調性低下を招くことがある。
【0011】
これに対して、従来、写像先であるプリンタ色域の明度値L*inを写像元のモニタ色域の明度値L*oriに正規化した明度値(以降、「相対明度」と称す。)L*stdを用いて色域圧縮が行われている。この相対明度L*stdは、プリンタの紙白明度L*wを100、黒明度L*bkを0に正規化した明度値であり、相対明度L*stdは、以下の式(3)を用いて定義することができる。
【0012】
L*std = (L*in−L*bk)/(L*w−L*bk)*100 (3)
ここで、プリンタの紙白明度L*wとは、プリンタを用いて出力する際使用するメディアのメディア本来の明度値である。具体的には、測定器を用いて、メディアの明度値を測定した値である。プリンタの黒明度L*bkとは、プリンタに送られる信号値が(R,G,B)=(0,0,0)となるものをプリンタで出力し、測色値を用いて測色した結果のL*a*b*値の明度値である。
【0013】
また、入力カラー画像の最明部及び最暗部の2点から正規化された相対明度と、出力カラー画像の最明部及び最暗部の2点から正規化された相対明度とを一致させるアルゴリズムが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【0014】
【特許文献1】
特開平10−210313号公報
【0015】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、相対明度L*stdを用いた色域を使用した色域圧縮は低彩度部における階調性の低下を防ぐことが可能である一方で、色域全体を明度方向に正規化するため、高彩度部において再現性の低下を招いてしまうという問題があった。また、従来は、あらかじめ決められた複数の圧縮アルゴリズムが用意されていたとしても、ユーザが任意に色域圧縮アルゴリズムを操作することができず、ユーザが所望する色域圧縮を行うことができないという問題もあった。
【0016】
本発明は、このような事情を考慮してなされたものであり、異なる色再現範囲を持つデバイス間でより自然な色再現をすることができる画像処理装置及び画像処理方法を提供することを目的とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明は、色再現性が互いに異なる第1の機器と第2の機器とに接続可能であって、前記第1の機器から色信号を入力する入力手段と、該色信号を前記第2の機器に出力する出力手段とを備える画像処理装置において、前記第1の機器の色再現性と前記第2の機器の色再現性とに基づいて、前記第2の機器の色再現性を設定する色再現性設定手段と、前記色再現性設定手段により設定された前記色再現性に基づいて、前記第1の機器の色再現性を色域圧縮する色域圧縮手段と、前記色圧縮手段により色域圧縮された前記第1の機器の色再現性に基づいて、前記入力手段から入力された色信号を変換する色信号変換手段とを備え、前記出力手段が、前記色信号変換手段により変換された前記色信号を前記第2の機器に出力することを特徴とする。
【0018】
また、本発明に係る画像処理装置は、前記色再現性設定手段が、前記第1の機器で再現される色信号の明度成分と前記第2の機器で再現される色信号の明度成分との相対明度を算出する相対明度算出手段と、前記第2の機器で再現される色信号の彩度成分を取得する彩度取得手段と、前記彩度成分の大きさに基づいて、前記相対明度を重み付けして重み付け相対明度を生成する重み付け手段と、前記重み付け相対明度と前記第2の機器で再現される色信号の知覚色度成分とを用いて、該第2の機器の色再現性を設定する設定手段とを備えることを特徴とする。
【0019】
さらに、本発明に係る画像処理装置では、前記重み付け手段は、前記彩度成分が低彩度の場合、該彩度成分と所定の彩度成分値との大きさに応じた重み付けを前記第2の機器における明度と相対明度とに行って加算した重み付け相対明度を生成し、前記彩度成分が高彩度の場合、前記第2の機器における明度を相対明度とすることを特徴とする。
【0020】
さらにまた、本発明に係る画像処理装置は、前記色再現性設定手段が、前記入力手段から入力された前記色信号の絶対明度成分と相対明度成分とを所定の重み関数を用いて重み付けすることによって、前記第2の機器の色再現性を設定することを特徴とする。
【0021】
さらにまた、本発明に係る画像処理装置は、前記色再現性設定手段が、前記入力手段から入力された前記色信号の絶対明度成分と相対明度成分との重み付けを、該色信号の彩度成分の大きさに応じて行うことを特徴とする。
【0022】
さらにまた、本発明は、色再現性が互いに異なる入力機器と2以上の出力機器とに接続可能であって、前記入力機器から色信号を入力する入力手段と、該色信号をいずれかの出力機器に出力する出力手段とを備える画像処理装置において、前記入力手段から入力された前記色信号を出力する出力機器を前記2以上の出力機器の中から指定する指定手段と、前記入力機器の色再現性と指定された出力機器の色再現性とに基づいて、該出力機器の色再現性を設定する色再現性設定手段と、前記色再現性設定手段により設定された前記色再現性に基づいて、前記入力機器の色再現性を色域圧縮する色域圧縮手段と、前記色圧縮手段により色域圧縮された前記入力機器の前記色再現性に基づいて、前記入力手段から入力された色信号を変換する色信号変換手段とを備え、前記出力手段が、前記色信号変換手段により変換された前記色信号を前記指定手段により指定された出力機器に出力することを特徴とする。
【0023】
さらにまた、本発明は、色再現性が互いに異なる第1の機器と第2の機器とに接続可能であって、前記第1の機器から色信号を入力する入力手段と、該色信号を前記第2の機器に出力する出力手段とを備える画像処理装置において、前記第2の機器の色再現性の設定条件を付与する条件付与手段と、前記条件付与手段により付与された前記設定条件に基づいて、前記第2の機器の色再現性を設定する色再現性設定手段と、前記色再現性設定手段により設定された前記色再現性に基づいて、前記第1の機器の色再現性を色域圧縮する色域圧縮手段と、前記色圧縮手段により色域圧縮された前記第1の機器の色再現性に基づいて、前記入力手段から入力された色信号を変換する色信号変換手段とを備え、前記出力手段が、前記色信号変換手段により変換された前記色信号を前記第2の機器に出力することを特徴とする。
【0024】
さらにまた、本発明に係る画像処理装置は、前記色再現性設定手段が、前記第1の機器の色再現性と前記第2の機器の色再現性とに基づいて自動的に前記第2の機器の色再現性を設定するのか、又は、前記条件付与手段により付与された前記設定条件に基づいて前記第2の機器の色再現性を設定するのかを選択する選択手段をさらに備えることを特徴とする。
【0025】
さらにまた、本発明に係る画像処理装置は、前記色再現性設定手段が、前記入力手段から入力された前記色信号の絶対明度成分と相対明度成分とを前記条件付与手段により付与された前記設定条件を用いて重み付けすることによって、前記第2の機器の色再現性を設定することを特徴とする。
【0026】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態に係る色域圧縮を行う画像処理装置について説明する。
【0027】
<第1の実施形態>
図1は、本発明の第1の実施形態に係る画像処理装置の構成を示すブロック図である。図1において、1は本発明の第1の実施形態に係る画像処理装置、2はモニタ等の画像を表示するための画像表示装置、3はプリンタ等の画像を出力するための画像出力装置である。
【0028】
ここで、画像処理装置1は、画像表示装置2で表示するための信号を生成する画像表示部4と、画像表示装置2に表示される色を画像出力装置3に出力するための階調変換処理等を行う画像処理部5と、相対明度L*stdを算出する相対明度算出部6と、相対明度L*stdと明度L*の重み付けを指定するための重み関数Fnを記憶した重み関数記憶部7と、相対明度算出部6において算出した相対明度L*stdと重み関数記憶部7において記憶した重み関数Fnとを用いて重み付相対明度Lgstdを算出する重み付相対明度算出部8と、画像表示装置2に表示される画像の色と画像出力装置3で出力される画像の色との色域圧縮を行う色域圧縮処理部9と、画像表示装置2に表示される画像の色と画像出力装置3で出力される画像の色とのカラーマッチングルックアップテーブル(LUT)を作成するカラーLUT作成部10と、重み付相対明度算出部8において重み付相対明度Lgstdを求める際に使用する彩度閾値を記憶した彩度閾値記憶部11と、画像出力装置3で出力するための信号を生成する画像出力部12とを備える。
【0029】
また、画像処理装置1は、データ処理を行うために一時的にデータを保存するデータバッファ13と、画像表示装置2等のモニタプロファイルを記憶しておくモニタプロファイル14と、画像出力装置3等のプリンタプロファイルを記憶してあるプリンタプロファイル15と、ユーザが画像処理装置1を用いて操作を行うためのUI部16とを備える。
【0030】
次に、上述した構成の画像処理装置1における画像処理について詳細に説明する。図2は、本発明の第1の実施形態に係る画像処理装置1を用いて行われる色域変換の手順を説明するためのフローチャートである。ここで、本実施形態では、低彩度値においては相対明度L*stdを用い、高彩度部においてはCIE−L*a*b*色空間における明度(以降、「絶対明度」と称す。)L*を用いることにより、色域圧縮における再現性の低下を防ぐようにする。
【0031】
まず、プリンタプロファイル15からデータGdataを読み出す(ステップS21)。ここで、データGdataは、L*in、a*in、b*inのLab値で構成されており、プリンタに送られるデジタルデータRGBを出力した結果の測色データLabのデータである。具体的には、RGB各9段階のデータ(計729色)の出力結果のLab値である。
【0032】
次に、入力明度L*in、プリンタプロファイル15から取り出しておいた紙白明度L*w及び黒明度L*bkを用いて、式(3)によりプリンタプロファイルデータGdataの相対明度L*stdを算出し、図5に示すようなテーブルデータとしてデータバッファに保存する(ステップS22)。図5は、本発明の第1の実施形態に係る入力明度L*inと相対明度L*stdとの関係を示す図である。
【0033】
次いで、プリンタプロファイルデータGdataの入力彩度C*inを算出する(ステップS23)。尚、入力彩度C*inは、プリンタプロファイルデータGdataのa*in、b*inを式(2)に適用して算出する。次いで、彩度閾値記憶部11から彩度閾値C*thを読み出す(ステップS24)。ここで、彩度閾値C*thは、色域圧縮を絶対明度のみを用いて行うか、又は相対明度と絶対明度とをある割合ずつ使用するかを決定するための閾値である。
【0034】
次いで、重み関数記憶部7から重み関数Fnを読み出す(ステップS25)。ここで、重み関数Fnについて詳細な説明を図3を用いて行う。図3は、第1の実施形態において使用される重み関数Fnについて説明するための図である。図3では、横軸が彩度閾値C*thで0〜1に正規化された入力彩度C*std、縦軸が出力明度における絶対明度L*の割合xを示している。入力彩度C*stdは、以下の式(4)で示すように、
C*std = C*in/C*th (4)
で表される0〜1に正規化された値である。
【0035】
次いで、データバッファ13にテーブルデータとして記憶してある相対明度L*std、重み関数記憶部7において記憶している重み関数Fn及び彩度閾値記憶部11において記憶してある彩度閾値C*thを用いて、重み付相対明度値Lgstdを算出する(ステップS26)。重み付相対明度値Lgstdは、入力彩度C*inが彩度閾値C*th未満の場合は、入力彩度C*stdに応じた重み関数を用いて絶対明度である入力明度L*inと相対明度L*stdの重み付けを行い、重み付相対明度値Lgstdを算出し、入力彩度C*inが彩度閾値C*th以上の場合は入力明度L*inとなる。
【0036】
ここで、重み付相対明度値Lgstdは、
(i)C*in < C*thの場合
Lgstd = L*in×C*std+L*std×(1−C*std)
(ii)C*th ≦ C*inの場合 (5)
Lgstd = L*in
として算出する。
【0037】
すなわち、本実施形態に係る画像処理装置1は、彩度成分が低彩度の場合、彩度成分と所定の彩度成分値との大きさに応じた重み付けを第2の機器(例えば、画像出力装置3)における明度と相対明度とに行って加算した重み付け相対明度を生成し、彩度成分が高彩度の場合、第2の機器における明度を相対明度とすることを特徴とする。
【0038】
次いで、重み付相対明度値LgstdとデータGdataのa*in、b*inを用いた色域G’を用いて色域圧縮を行い、色域圧縮後のデータG’dataを得る(ステップS27)。まず、色域G’について図4を用いて詳細に説明する。図4は、CIE−L*a*b*色空間のLgstdC*平面を示す図である。ここで、色域G’は、彩度閾値C*thに応じて絶対明度及び相対明度の重み付けを変え、彩度値が彩度閾値C*th以上となると絶対明度のみを用いている。
【0039】
また、図6を用いて色域圧縮の説明を行う。図6は、CIE−L*a*b*色空間におけるL*C*平面を示す図である。尚、本実施形態では、写像元であるモニタ色域のCIE−L*C*h色空間における色相角hを写像先であるプリンタ色域でもそのまま使用することとする。ここで、図6は、写像元であるモニタ色域から写像先であるプリンタ色域へ圧縮する際の方法が異なる場合について示している。図6(a)は、写像元であるモニタ色域の入力明度値は保持し彩度のみを圧縮する方法の場合、図6(b)は、C*=0となるグレー軸上のある一点へ向かって圧縮する方法の場合、図6(c)は、写像元であるモニタ色域における最大彩度となる色度点の明度値に向かって圧縮する方法の場合が示されている。
【0040】
次に、色域圧縮後のデータG’dataのL*a*b*値それぞれL’gstd、a*out、b*outの重み付相対明度値L’gstdを、データバッファ13に記憶してあるテーブルデータを用いて四面体補間等を使用することで絶対明度値L*outに変換する(ステップS28)。そして、ステップS28において算出したL*out、a*out、b*outに対応するRGB値をプリンタプロファイル15のデータGdataを用いて、四面体補間等により算出し、RGBデータのカラーLUTを作成する(ステップS29)。
【0041】
その後、作成されたカラーマッチングLUTを用いて、画像出力装置3に出力するための色変換処理が行われる。次いで、画像出力装置3に出力するための階調変換処理が行われ、さらに、画像出力装置3に出力するための信号が生成される。
【0042】
すなわち、本実施形態に係る画像処理装置1は、色再現性が互いに異なる第1の機器(例えば、画像表示装置2)と第2の機器(例えば、画像出力装置3)とに接続可能であって、第1の機器から色信号を入力して、第1の機器の色再現性と第2の機器の色再現性とに基づいて、第2の機器の色再現性を設定する。そして、設定された色再現性に基づいて、色圧縮処理部9では、第1の機器の色再現性を色域圧縮する。さらに、画像処理部5では、色域圧縮された第1の機器の色再現性に基づいて入力された色信号を変換する。そして、画像出力部12は、変換された色信号を第2の機器に出力することを特徴とする。
【0043】
また、本実施形態に係る画像処理装置1は、色再現性設定に際して、相対明度算出部6で、第1の機器で再現される色信号の明度成分と第2の機器で再現される色信号の明度成分との相対明度を算出する。また、第2の機器で再現される色信号の彩度成分を取得し、彩度成分の大きさに基づいて、重み付相対明度算出部8は、相対明度を重み付けして重み付け相対明度を生成する。その結果、重み付け相対明度と第2の機器で再現される色信号の知覚色度成分とを用いて、第2の機器の色再現性を設定することを特徴とする。
【0044】
以上説明したように、本実施形態によれば、色信号の明度値の相対明度及び絶対明度の重み付けを行い、出力機器の色域を制御することで、低彩度部においては階調性を、高彩度部においては色再現性を向上することを可能とした。これにより、入力機器の色域と出力機器の色域の形状や位置関係を考慮し、人間の視覚に合致した自然な色再現を実現する色域圧縮を行うことができる。
【0045】
<第2の実施形態>
図7は、本発明の第2の実施形態に係る画像処理装置の構成を示すブロック図である。図7において、画像表示装置2、画像出力装置3及び画像処理装置20の画像表示部4からUI部16までの各装置・部は、図1に示した本発明の第1の実施形態と同様であるため、ここでは同一符号を付して詳細な説明を省略する。本実施形態に係る画像処理装置20は、第1の実施形態に係る画像処理装置1の構成に加えて、さらに、画像データに添付されている添付データを判別する添付データ判別部17を備える。
【0046】
次に、上述した構成の画像処理装置20における色域変換について詳細に説明する。図8は、本発明の第2の実施形態に係る画像処理装置20を用いて行われる色域変換の手順を説明するためのフローチャートである。また、図10は、本実施形態に係る画像処理装置20において、ユーザが処理実行のために操作するユーザインタフェース(UI)の一例を示す図である。以下に、図10に示すフローチャートと図14に示すUIを用いて、画像処理装置20で行われる色域圧縮処理について詳細に説明する。
【0047】
まず、画像出力装置3で出力するカラー画像の画像データRを入力する(ステップS1101)。次に、ユーザによって図10における1403及び1404のプルダウン形式で選択された出力条件(出力機器、出力用紙等)に関する情報を取得する(ステップS1102)。そして、画像データR中の添付データTの有無を判定する(ステップS1103)。
【0048】
ここで、図9を用いて画像データRの詳細について説明する。図9は、本発明の第2の実施形態で使用される画像データRの構成を示す概要図である。図9に示すように、画像データRは、ヘッダH、画像データR’及び添付データTで構成されている。ヘッダHには、画像データ領域と添付データ領域のアドレスが記述されており、アドレスが0の場合は添付データTが無いことを示している。添付データTは、画像データRに添付されているものであり、添付データの内容は本実施形態では出力目的情報が入っているものとする。また、画像表示装置2で表示したり画像出力装置3で出力する画像情報は、画像データR中の画像データR'である。
【0049】
そして、ステップS1103において、画像データR中に添付データTが存在すると判定された場合(Yes)、添付データ判別部1017で添付データTの内容を取得する(ステップS1117)。尚、本実施形態では、添付データTの内容を色再現モード情報としている。一方、ステップS1103で添付データTが存在しないと判定された場合(No)、ユーザが図10に示すUIの詳細ボタン1406を押下することで詳細設定1407へ進み、出力目的設定1408で出力目的を選択し、OKボタン1409を押下することで色再現モード情報等の出力目的情報(例えば、モニタ、色再現1、色再現2、・・・)を取得する(ステップS1104)。
【0050】
尚、ステップS1105からステップS1113までの処理は、前述した第1の実施形態における図2のステップS21からステップS29までの処理と同様であるためここでは詳細な説明を省略する。
【0051】
また、ステップS1114では、ステップS1113で作成されたカラーマッチングLUTを用いて、画像出力装置3に出力するための色変換処理を行う。次いで、画像出力装置3に出力するための階調変換処理を行う(ステップS1115)。さらに、画像出力装置3に出力するための信号を生成する(ステップS1116)。尚、添付データTの内容は、画像データの作成者及び配布者からのある要求を示したものであり、色再現モード情報に限られないということは言うまでもない。
【0052】
すなわち、本実施形態に係る画像処理装置7は、色再現性が互いに異なる入力機器(例えば、画像表示装置2)と2以上の出力機器(例えば、画像出力装置3)とに接続可能であって、入力機器から色信号を入力し、入力された色信号を出力する出力機器をUI部16によって2以上の出力機器の中から指定する。そして、入力機器の色再現性と指定された出力機器の色再現性とに基づいて、出力機器の色再現性を設定し、設定された色再現性に基づいて、色域圧縮処理部9が入力機器の色再現性を色域圧縮する。また、画像処理部5は、色域圧縮された入力機器の色再現性に基づいて、入力された色信号を変換する。そして、画像出力部12は、変換された色信号を指定された出力機器に出力することを特徴とする。
【0053】
<第3の実施形態>
図11は、本発明の第3の実施形態に係る画像処理装置の構成を示すブロック図である。図11において、101は本発明の第3の実施形態に係る画像処理装置、102はモニタ等の画像を表示するための画像表示装置、103はプリンタ等の画像を出力するための画像出力装置である。尚、図11において、画像表示装置102、画像出力装置103は、図1に示した本発明の第1の実施形態に係る画像表示装置2、画像出力装置3と同様であるため、ここでは詳細な説明を省略する。
【0054】
ここで、画像処理装置101は、画像表示装置102で表示するための信号を生成する画像表示部104と、画像表示装置102に表示される色を画像出力装置103に出力するための階調変換処理等を行う画像処理部105と、相対明度L*stdを算出する相対明度算出部106と、相対明度L*stdと明度L*の重み付けを指定するための重み関数Fnを設定する重み関数設定部107と、相対明度算出部106において算出した相対明度L*stdと重み関数設定部107において設定した重み関数Fnとを用いて重み付相対明度Lgstdを算出する重み付相対明度算出部108と、画像表示装置102に表示される画像の色と画像出力装置103で出力される画像の色との色域圧縮を行う色域圧縮処理部109と、画像表示装置102に表示される画像の色と画像出力装置103で出力される画像の色とのカラーマッチングルックアップテーブル(LUT)を作成するカラーLUT作成部110と、重み付相対明度算出部108において重み付相対明度Lgstdを求める際に使用する彩度閾値を設定する彩度閾値設定部111と、画像出力装置103で出力するための信号を生成する画像出力部112とを備える。
【0055】
また、画像処理装置101は、データ処理を行うために一時的にデータを保存するデータバッファ113と、画像表示装置102等のモニタプロファイルを記憶しておくモニタプロファイル114と、画像出力装置103等のプリンタプロファイルを記憶してあるプリンタプロファイル115と、ユーザが画像処理装置101を用いて操作を行うためのUI部116とを備える。
【0056】
次に、上述した構成の画像処理装置101における色圧縮処理について詳細に説明する。図13は、本実施形態に係る画像処理装置101において、ユーザが処理実行のために操作するユーザインタフェース(UI)の一例を示す図である。
【0057】
図13のUIを用いて、ユーザは、まず702でカラーマッチングLUTを作成するプリンタを選択する。次に、703で色調整を行い、カラーマッチングLUTを作成する。ユーザが、703の色調整において「自動」を選択した場合、彩度閾値設定部111と重み関数設定部107ではデフォルト値がセットされる。一方、ユーザが、703の色調整において「マニュアル」を選択した場合、詳細設定ボタン707を押下することでマッチング方法選択画面705へ移る。
【0058】
マッチング方法選択画面705において、ユーザが、「階調性重視」又は「色再現性重視」を選択した場合、OKボタン712を押下することで彩度閾値設定部111及び重み関数設定部107では、それぞれのマッチング方法での彩度閾値又は重み関数デフォルト値がセットされる。一方、ユーザが、マッチング方法選択画面705において「マニュアル」を選択した場合、設定ボタン708が有効になり、さらに設定ボタン708を押下することによって画面706へ進む。
【0059】
画面706では、ユーザが写像元であるモニタ領域と写像先であるプリンタ色域をL*C*平面上に表示した色域表示部709を見ながら、さらに細かい設定を行うことが可能となる。画面706は、具体的には、写像先であるプリンタ色域の形状を制御することができる。ユーザが、彩度閾値710に数値を入力すると、プリンタ色域における彩度値が彩度閾値未満の場合は階調性を重視する色域となり、彩度値が彩度閾値以上の場合は色再現性を重視する色域となる。
【0060】
また、重み関数設定画面711では、プリンタ色域における彩度閾値未満の部位についてのより詳しい色域形状を制御することができる重み関数を設定することができる。重み関数は、例えば、重み関数設定画面711上の曲線Fnにマウスを合わせ、ドラッグすることによってユーザが所望する関数に設定することが可能である。そして、OKボタン712を押下することで、彩度閾値設定部111及び重み関数設定部107では、ユーザが設定した彩度閾値及び重み関数がセットされる。最後に、LUT作成ボタン704を押下することで色域変換処理がスタートする。
【0061】
図12は、本発明の第3の実施形態に係る画像処理装置101を用いて行われる色域変換の手順を説明するためのフローチャートである。ここで、本実施形態では、低彩度値においては相対明度L*stdを用い、高彩度部においてはCIE−L*a*b*色空間における明度(以降、「絶対明度」と称す。)L*を用いることにより、色域圧縮における再現性の低下を防ぐようにする。
【0062】
まず、ユーザが設定したプリンタのプリンタプロファイル15からデータGdataを読み出す(ステップS201)。ここで、データGdataは、L*in、a*in、b*inのLab値で構成されており、プリンタに送られるデジタルデータRGBを出力した結果の測色データLabのデータである。具体的には、RGB各9段階のデータ(計729色)の出力結果のLab値である。
【0063】
次に、入力明度L*in、紙白明度L*w及び黒明度L*bkを用いて、第1の実施形態で説明した式(3)によりプリンタプロファイルデータGdataの相対明度L*stdを算出し図5に示すようなテーブルデータとしてデータバッファに保存する(ステップS202)。
【0064】
次いで、プリンタプロファイルデータGdataの入力彩度C*inを算出する(ステップS203)。尚、入力彩度C*inは、プリンタプロファイルデータGdataのa*in、b*inを式(2)に適用して算出する。次いで、彩度閾値設定部111から彩度閾値C*thを読み出す(ステップS204)。ここで、彩度閾値C*thは、色域圧縮を絶対明度のみを用いて行うか、又は相対明度と絶対明度とをある割合ずつ使用するかを決定するための閾値である。
【0065】
次いで、重み関数設定部107から重み関数Fnを読み出す(ステップS205)。ここで、重み関数Fnについては第1の実施形態において図3を用いて説明した通りである。
【0066】
次いで、データバッファ113にテーブルデータとして記憶してある相対明度L*std、重み関数設定部7において設定された重み関数Fn及び彩度閾値設定部11において設定された彩度閾値C*thを用いて、重み付相対明度値Lgstdを算出する(ステップS206)。重み付相対明度値Lgstdは、入力彩度C*inが彩度閾値C*th未満の場合は、入力彩度C*stdに応じた重み関数を用いて絶対明度L*inと相対明度L*stdの重み付けを行い、重み付相対明度値Lgstdを算出し、入力彩度C*inが彩度閾値C*th以上の場合は入力明度L*inとなる。ここで、重み付相対明度値Lgstdは、第1の実施形態における式(5)を用いて算出する。
【0067】
次いで、重み付相対明度値LgstdとデータGdataのa*in、b*inを用いた色域G’を用いて色域圧縮を行い、色域圧縮後のデータG’dataを得る(ステップS207)。色域G’については第1の実施形態において図4を用いて、また、色域圧縮については第1の実施形態において図6を用いて説明した通りである。
【0068】
次に、色域圧縮後のデータG’dataのL*a*b*値それぞれL’gstd、a*out、b*outの重み付相対明度値L’gstdを、データバッファ113に記憶してあるテーブルデータを用いて四面体補間等を使用することで絶対明度値L*outに変換する(ステップS208)。そして、ステップS208において算出したL*out、a*out、b*outに対応するRGB値をプリンタプロファイル115のデータGdataを用いて、四面体補間等により算出し、RGBデータのカラーLUTを作成する(ステップS209)。
【0069】
すなわち、本実施形態に係る画像処理装置101は、色再現性が互いに異なる第1の機器(例えば、画像表示装置102)と第2の機器(例えば、画像出力装置103)とに接続可能であり、第1の機器から色信号を入力する。ここで、UI部116から第2の機器の色再現性の設定条件が付与される。そして、付与された設定条件に基づいて、第2の機器の色再現性を設定し、設定された色再現性に基づいて、色域圧縮処理部109は、第1の機器の色再現性を色域圧縮する。また、画像処理部105は、色域圧縮された第1の機器の色再現性に基づいて、入力された色信号を変換する。そして、画像出力部112は、変換された色信号を第2の機器に出力することを特徴とする。
【0070】
また、本実施形態に係る画像処理装置101は、第1の機器の色再現性と第2の機器の色再現性とに基づいて自動的に第2の機器の色再現性を設定するのか、又は、UI部116により付与された設定条件に基づいて第2の機器の色再現性を設定するのかを選択することを特徴とする。
【0071】
以上説明したように、本実施形態によれば、入力機器と出力機器との間のカラーマッチングにおいて、色域形状を設定するユーザインタフェースを備えることで、設定内容をユーザの意図に従って可変にすることができ、階調性重視や色再現性重視というように、色域圧縮方法にユーザの意図を反映させることができる。
【0072】
<第4の実施形態>
図14は、本発明の第4の実施形態に係る画像処理装置の構成を示すブロック図である。図14において、画像表示装置102、画像出力装置103及び画像処理装置120の画像表示部104からUI部116までの各装置・部は、図11に示した本発明の第3の実施形態と同様であるため、同一符号を付しておりここでは詳細な説明を省略する。本実施形態に係る画像処理装置120は、第3の実施形態に係る画像処理装置101の構成に加えて、さらに、プリンタプロファイルデータに添付されている添付データを判別する添付データ判別部117を備える。
【0073】
次に、上述した構成の画像処理装置120における色域変換について詳細に説明する。図15は、本発明の第4の実施形態に係る画像処理装置120を用いて行われる色域変換の手順を説明するためのフローチャートである。
【0074】
まず、プリンタプロファイルデータR中の添付データTの有無を判定する(ステップS1501)。
【0075】
ここで、図16を用いてプリンタプロファイルデータRの詳細について説明する。図16は、本発明の第4の実施形態で使用されるプリンタプロファイルデータRの構成を示す概要図である。図16に示すように、プリンタプロファイルデータRは、ヘッダH、プリンタプロファイルデータR’及び添付データTで構成されている。ヘッダHには、プリンタプロファイルデータ領域と添付データ領域のアドレスが記述されており、アドレスが0の場合は添付データTが無いことを示している。添付データTは、プリンタプロファイルデータRに添付されているものであり、添付データの内容は本実施形態ではマッチング方法に関する情報が入っている。また、画像処理装置120で実際に用いられるプリンタプロファイル情報本体は、プリンタプロファイルデータR中のプリンタプロファイルデータR’である。
【0076】
そして、ステップS1501において、プリンタプロファイルデータR中に添付データTが存在すると判定された場合(Yes)、添付データ判別部117で添付データTの内容を取得する(ステップS1502)。尚、本実施形態では、添付データTの内容をマッチング方法に関する情報としている。添付データTの内容は、画像データの作成者及び配布者からのある要求を示したものであり、マッチング方法に関する情報に限られないということは言うまでもない。一方、ステップS1501で添付データTが存在しないと判定された場合(No)、ステップS1503へ進む。
【0077】
また、ステップS1503からS1511までの処理は、第3の実施形態における図12のフローチャートにおけるステップS201からS209までの処理と同様であり、ここでは詳細な説明は省略する。
【0078】
<その他の実施形態>
上述した実施形態における色域圧縮(例えば、図2のステップS207、図8のステップS1111、図12のステップS207、図15のステップS1509)の方法として、図6に示した(a)〜(c)の3つの手法を用いたが、本発明の適用はこれだけに限定されるものではなく、求める精度、目的に応じて変化させてもよい。
【0079】
また、上述した実施形態の色変換処理におけるカラーLUT作成処理においては、作成されるカラーマッチングLUTの格子点数を9としたが、これだけに限定されるものではなく、求める精度、目的に応じて変化させてもよい。
【0080】
さらに、上述した実施形態の色変換処理における彩度閾値の読み出しは、例えば、プリンタドライバUI上で選択された色再現モード毎に記憶してあるとしているが、これに限定されないことはなく、求める精度、目的に応じ変化させてもよい。
【0081】
さらにまた、上述した実施形態の色変換処理における重み関数の例として、図3を用いて示したが、この形状だけに限定されることなく、求める精度、目的に応じて変化させてもよい。
【0082】
さらにまた、上述した実施形態では、ユーザインタフェース(UI)の例として、図10や図13に示すように、ボタンによる選択方法とプルダウン形式による選択方法を示したが、これに限定されることはない。例えば、メニュー形式にして、ユーザに選択させるようなUIであっても構わない。また、キーワードを直接入力させるようなUI形式でも構わない。すなわち、ユーザの所望の設定ができるようなUI構成をしていればよい。
【0083】
尚、本発明は、複数の機器(例えば、ホストコンピュータ、インタフェース機器、リーダ、プリンタ等)から構成されるシステムに適用しても、一つの機器からなる装置(例えば、複写機、ファクシミリ装置等)に適用してもよい。
【0084】
また、本発明の目的は、前述した実施形態の機能を実現するソフトウェアのプログラムコードを記録した記録媒体(または記憶媒体)を、システムあるいは装置に供給し、そのシステムあるいは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU)が記録媒体に格納されたプログラムコードを読み出し実行することによっても、達成されることは言うまでもない。この場合、記録媒体から読み出されたプログラムコード自体が前述した実施形態の機能を実現することになり、そのプログラムコードを記録した記録媒体は本発明を構成することになる。また、コンピュータが読み出したプログラムコードを実行することにより、前述した実施形態の機能が実現されるだけでなく、そのプログラムコードの指示に基づき、コンピュータ上で稼働しているオペレーティングシステム(OS)などが実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
【0085】
さらに、記録媒体から読み出されたプログラムコードが、コンピュータに挿入された機能拡張カードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書き込まれた後、そのプログラムコードの指示に基づき、その機能拡張カードや機能拡張ユニットに備わるCPUなどが実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
【0086】
本発明を上記記録媒体に適用する場合、その記録媒体には、先に説明したフローチャートに対応するプログラムコードが格納されることになる。
【0087】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、異なる色再現範囲を持つデバイス間でより自然な色再現をすることができる。また、ユーザが写像元の色域形状を確認しながら色域形状を詳細に設定することができ、ユーザの意図を反映した自由度の高い色域調整をすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る画像処理装置の構成を示すブロック図である。
【図2】本発明の第1の実施形態に係る画像処理装置1を用いて行われる色域変換の手順を説明するためのフローチャートである。
【図3】第1の実施形態において使用される重み関数Fnについて説明するための図である。
【図4】CIE−L*a*b*色空間のLgstdC*平面を示す図である。
【図5】本発明の第1の実施形態に係る入力明度L*inと相対明度L*stdとの関係を示す図である。
【図6】CIE−L*a*b*色空間におけるL*C*平面を示す図である。
【図7】本発明の第2の実施形態に係る画像処理装置の構成を示すブロック図である。
【図8】本発明の第2の実施形態に係る画像処理装置20を用いて行われる色域変換の手順を説明するためのフローチャートである。
【図9】本発明の第2の実施形態で使用される画像データRの構成を示す概要図である。
【図10】第2の実施形態に係る画像処理装置20において、ユーザが処理実行のために操作するユーザインタフェース(UI)の一例を示す図である。
【図11】本発明の第3の実施形態に係る画像処理装置の構成を示すブロック図である。
【図12】本発明の第3の実施形態に係る画像処理装置101を用いて行われる色域変換の手順を説明するためのフローチャートである。
【図13】第3の実施形態に係る画像処理装置101において、ユーザが処理実行のために操作するユーザインタフェース(UI)の一例を示す図である。
【図14】本発明の第4の実施形態に係る画像処理装置の構成を示すブロック図である。
【図15】本発明の第4の実施形態に係る画像処理装置120を用いて行われる色域変換の手順を説明するためのフローチャートである。
【図16】本発明の第4の実施形態で使用されるプリンタプロファイルデータRの構成を示す概要図である。
【図17】カラーマネージメントシステム(CMS)の構成及び変換処理の概要を示す図である。
【図18】CMSの基本的な構成を示すブロック図である。
【図19】L*C*平面上でsRGBモニタの色域とインクジェットプリンタの色域を示した図である。
【符号の説明】
1、20、101、120 画像処理装置
2、102 画像表示装置
3、103 画像出力装置
4、104 画像表示部
5、105 画像処理部
6、106 相対明度算出部
7 重み関数記憶部
8、108 重み付相対明度算出部
9、109 色域圧縮処理部
10、110 カラーLUT作成部
11 彩度閾値記憶部
12、112 画像出力部
13、113 データバッファ
14、114 モニタプロファイル
15、115 プリンタプロファイル
16、116 UI部
17、117 添付データ判別部
107 重み関数設定部
111 彩度閾値設定部
Claims (20)
- 色再現性が互いに異なる第1の機器と第2の機器とに接続可能であって、前記第1の機器から色信号を入力する入力手段と、該色信号を前記第2の機器に出力する出力手段とを備える画像処理装置において、
前記第1の機器の色再現性と前記第2の機器の色再現性とに基づいて、前記第2の機器の色再現性を設定する色再現性設定手段と、
前記色再現性設定手段により設定された前記色再現性に基づいて、前記第1の機器の色再現性を色域圧縮する色域圧縮手段と、
前記色圧縮手段により色域圧縮された前記第1の機器の色再現性に基づいて、前記入力手段から入力された色信号を変換する色信号変換手段とを備え、
前記出力手段が、前記色信号変換手段により変換された前記色信号を前記第2の機器に出力する
ことを特徴とする画像処理装置。 - 前記色再現性設定手段が、
前記第1の機器で再現される色信号の明度成分と前記第2の機器で再現される色信号の明度成分との相対明度を算出する相対明度算出手段と、
前記第2の機器で再現される色信号の彩度成分を取得する彩度取得手段と、
前記彩度成分の大きさに基づいて、前記相対明度を重み付けして重み付け相対明度を生成する重み付け手段と、
前記重み付け相対明度と前記第2の機器で再現される色信号の知覚色度成分とを用いて、該第2の機器の色再現性を設定する設定手段と
を備えることを特徴とする請求項1記載の画像処理装置。 - 前記重み付け手段は、
前記彩度成分が低彩度の場合、該彩度成分と所定の彩度成分値との大きさに応じた重み付けを前記第2の機器における明度と相対明度とに行って加算した重み付け相対明度を生成し、
前記彩度成分が高彩度の場合、前記第2の機器における明度を相対明度とすることを特徴とする請求項2記載の画像処理装置。 - 前記色再現性設定手段が、前記入力手段から入力された前記色信号の絶対明度成分と相対明度成分とを所定の重み関数を用いて重み付けすることによって、前記第2の機器の色再現性を設定することを特徴とする請求項1記載の画像処理装置。
- 前記色再現性設定手段が、前記入力手段から入力された前記色信号の絶対明度成分と相対明度成分との重み付けを、該色信号の彩度成分の大きさに応じて行うことを特徴とする請求項4記載の画像処理装置。
- 色再現性が互いに異なる入力機器と2以上の出力機器とに接続可能であって、前記入力機器から色信号を入力する入力手段と、該色信号をいずれかの出力機器に出力する出力手段とを備える画像処理装置において、
前記入力手段から入力された前記色信号を出力する出力機器を前記2以上の出力機器の中から指定する指定手段と、
前記入力機器の色再現性と指定された出力機器の色再現性とに基づいて、該出力機器の色再現性を設定する色再現性設定手段と、
前記色再現性設定手段により設定された前記色再現性に基づいて、前記入力機器の色再現性を色域圧縮する色域圧縮手段と、
前記色圧縮手段により色域圧縮された前記入力機器の前記色再現性に基づいて、前記入力手段から入力された色信号を変換する色信号変換手段とを備え、
前記出力手段が、前記色信号変換手段により変換された前記色信号を前記指定手段により指定された出力機器に出力する
ことを特徴とする画像処理装置。 - 色再現性が互いに異なる第1の機器と第2の機器とに接続可能であって、前記第1の機器から色信号を入力する入力手段と、該色信号を前記第2の機器に出力する出力手段とを備える画像処理装置において、
前記第2の機器の色再現性の設定条件を付与する条件付与手段と、
前記条件付与手段により付与された前記設定条件に基づいて、前記第2の機器の色再現性を設定する色再現性設定手段と、
前記色再現性設定手段により設定された前記色再現性に基づいて、前記第1の機器の色再現性を色域圧縮する色域圧縮手段と、
前記色圧縮手段により色域圧縮された前記第1の機器の色再現性に基づいて、前記入力手段から入力された色信号を変換する色信号変換手段とを備え、
前記出力手段が、前記色信号変換手段により変換された前記色信号を前記第2の機器に出力する
ことを特徴とする画像処理装置。 - 前記色再現性設定手段が、前記第1の機器の色再現性と前記第2の機器の色再現性とに基づいて自動的に前記第2の機器の色再現性を設定するのか、又は、前記条件付与手段により付与された前記設定条件に基づいて前記第2の機器の色再現性を設定するのかを選択する選択手段をさらに備えることを特徴とする請求項7記載の画像処理装置。
- 前記色再現性設定手段が、前記入力手段から入力された前記色信号の絶対明度成分と相対明度成分とを前記条件付与手段により付与された前記設定条件を用いて重み付けすることによって、前記第2の機器の色再現性を設定することを特徴とする請求項7記載の画像処理装置。
- 色再現性が互いに異なる第1の機器と第2の機器とに接続可能な画像処理装置の画像処理方法であって、
前記第1の機器から色信号を入力する入力工程と、
前記第1の機器の色再現性と前記第2の機器の色再現性とに基づいて、前記第2の機器の色再現性を設定する色再現性設定工程と、
前記色再現性設定工程により設定された前記色再現性に基づいて、前記第1の機器の色再現性を色域圧縮する色域圧縮工程と、
前記色圧縮工程により色域圧縮された前記第1の機器の色再現性に基づいて、前記入力工程により入力された色信号を変換する色信号変換工程と、
前記色信号変換工程により変換された前記色信号を前記第2の機器に出力する出力工程と
を有することを特徴とする画像処理方法。 - 前記色再現性設定工程が、
前記第1の機器で再現される色信号の明度成分と前記第2の機器で再現される色信号の明度成分との相対明度を算出する相対明度算出工程と、
前記第2の機器で再現される色信号の彩度成分を取得する彩度取得工程と、
前記彩度成分の大きさに基づいて、前記相対明度を重み付けして重み付け相対明度を生成する重み付け工程と、
前記重み付け相対明度と前記第2の機器で再現される色信号の知覚色度成分とを用いて、該第2の機器の色再現性を設定する設定工程と
を有することを特徴とする請求項10記載の画像処理方法。 - 前記重み付け工程は、
前記彩度成分が低彩度の場合、該彩度成分と所定の彩度成分値との大きさに応じた重み付けを前記第2の機器における明度と相対明度とに行って加算した重み付け相対明度を生成し、
前記彩度成分が高彩度の場合、前記第2の機器における明度を相対明度とする
ことを特徴とする請求項11記載の画像処理方法。 - 前記色再現性設定工程が、前記入力工程により入力された前記色信号の絶対明度成分と相対明度成分とを所定の重み関数を用いて重み付けすることによって、前記第2の機器の色再現性を設定することを特徴とする請求項10記載の画像処理方法。
- 前記色再現性設定工程が、前記入力工程により入力された前記色信号の絶対明度成分と相対明度成分との重み付けを、該色信号の彩度成分の大きさに応じて行うことを特徴とする請求項13記載の画像処理方法。
- 色再現性が互いに異なる入力機器と2以上の出力機器とに接続可能な画像処理装置の画像処理方法であって、
前記入力機器から色信号を入力する入力工程と、
前記入力工程により入力された前記色信号を出力する出力機器を前記2以上の出力機器の中から指定する指定工程と、
前記入力機器の色再現性と指定された出力機器の色再現性とに基づいて、該出力機器の色再現性を設定する色再現性設定工程と、
前記色再現性設定工程により設定された前記色再現性に基づいて、前記入力機器の色再現性を色域圧縮する色域圧縮工程と、
前記色圧縮工程により色域圧縮された前記入力機器の前記色再現性に基づいて、前記入力工程により入力された色信号を変換する色信号変換工程と、
前記色信号変換工程により変換された前記色信号を前記指定工程により指定された出力機器に出力する出力工程と
を有することを特徴とする画像処理方法。 - 色再現性が互いに異なる第1の機器と第2の機器とに接続可能な画像処理装置の画像処理方法であって、
前記第1の機器から色信号を入力する入力工程と、
前記第2の機器の色再現性の設定条件を付与する条件付与工程と、
前記条件付与工程により付与された前記設定条件に基づいて、前記第2の機器の色再現性を設定する色再現性設定工程と、
前記色再現性設定工程により設定された前記色再現性に基づいて、前記第1の機器の色再現性を色域圧縮する色域圧縮工程と、
前記色圧縮工程により色域圧縮された前記第1の機器の色再現性に基づいて、前記入力工程により入力された色信号を変換する色信号変換工程と、
前記色信号変換工程により変換された前記色信号を前記第2の機器に出力する出力工程と
を有することを特徴とする画像処理方法。 - 前記色再現性設定工程が、前記第1の機器の色再現性と前記第2の機器の色再現性とに基づいて自動的に前記第2の機器の色再現性を設定するのか、又は、前記条件付与工程により付与された前記設定条件に基づいて前記第2の機器の色再現性を設定するのかを選択する選択工程をさらに有することを特徴とする請求項16記載の画像処理方法。
- 前記色再現性設定工程が、前記入力工程により入力された前記色信号の絶対明度成分と相対明度成分とを前記条件付与工程により付与された前記設定条件を用いて重み付けすることによって、前記第2の機器の色再現性を設定することを特徴とする請求項16記載の画像処理方法。
- 色再現性が互いに異なる第1の機器と第2の機器とに接続可能なコンピュータに、
前記第1の機器から色信号を入力する入力手順と、
前記第1の機器の色再現性と前記第2の機器の色再現性とに基づいて、前記第2の機器の色再現性を設定する色再現性設定手順と、
前記色再現性設定手順により設定された前記色再現性に基づいて、前記第1の機器の色再現性を色域圧縮する色域圧縮手順と、
前記色圧縮手順により色域圧縮された前記第1の機器の色再現性に基づいて、前記入力手順により入力された色信号を変換する色信号変換手順と、
前記色信号変換手順により変換された前記色信号を前記第2の機器に出力する出力手順と
を実行させるためのプログラム。 - 請求項19記載のプログラムを格納したことを特徴とするコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
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JP2002365829A JP2004200938A (ja) | 2002-12-17 | 2002-12-17 | 画像処理装置及び画像処理方法 |
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