JP2008005381A - 色変換定義作成方法、プロファイル作成方法、色変換定義作成装置、プロファイル作成装置、色変換定義作成プログラム、および、プロファイル作成プログラム - Google Patents

色変換定義作成方法、プロファイル作成方法、色変換定義作成装置、プロファイル作成装置、色変換定義作成プログラム、および、プロファイル作成プログラム Download PDF

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Abstract

【課題】本発明は、例えばプリンタに依存するRGB色空間における、そのデバイスの色再現領域内の座標点を、印刷用のCMYK色空間における印刷の色再現領域内の座標点に変換するための色変換定義を作成する色変換定義作成方法等に関し、印刷の色再現領域に近似した色再現領域を有する仮想的なRGBデバイスのプロファイルを作成するにあたり、印刷プロファイル作成の際に指定したK版拘束条件やインク総量制限等の印刷適性をそのまま適用したプロファイルを作成する。
【解決手段】B2A1プロファイルとA2B1プロファイルをこの順に用いてL色空間上での印刷過程に優れた色再現領域を抽出し、その色再現領域をそのままなぞった、仮想デバイス用のdummyRGBガマットを作成して、そのdummyRGBガマットを用いて、RGBデバイスであるプリンタのガマットをdummyRGBガマットに変換するガマット変換を行なう。
【選択図】 図2

Description

本発明は、画像と画像データとの間を媒介するデバイス(例えばプリンタ)に依存する、R(レッド)、G(グリーン)、B(ブルー)を軸とした3次元色空間(RGB色空間)における、そのデバイスの色再現領域内の座標点を、印刷用のC(シアン)、M(マゼンタ)、Y(イエロー)、K(黒)を軸とした4次元色空間(CMYK色空間)における印刷の色再現領域内の座標点に変換するための色変換定義を作成する色変換定義作成方法、色変換定義作成装置、および、コンピュータ等の情報処理装置を色変換定義作成装置として動作させる色変換定義作成プログラム、並びに、異なる色空間どうしを結びつけるプロファイルを作成するプロファイル作成方法、プロファイル作成装置、およびコンピュータ等の情報処理装置をプロファイル作成装置として動作させるプロファイル作成プログラムに関する。
従来、画像を表わす画像データに、印刷用に高品質の色処理を施す装置として、C,M,Yの各濃度値の組合せ(CMY色空間内の座標点)を表わすCMYデータを入力して、C,M,Y,Kの各網%の組合せ(CMYK色空間内の座標点)を表わすCMYKデータを出力する装置が知られている(例えば特許文献1参照)。
この装置は、CMYデータを入力して色処理を行なう装置であって、近年でも様々な改良点の提案はあるものの基本的にはある程度確立された技術であり、そのような装置を操作して高品質の色処理を行う(この色処理を「セットアップ」と称する)ことのできる熟練者もかなり存在する。
近年、カラーマネージメント技術が普及するにつれ、CMYデータ以外の色データに基づいて高品質の印刷用のCMYKデータを得る必要性が高まってきている。その1つの例として、R、G、Bの各値の組合せ(RGB色空間内の座標点)を表わすRGBデータを受け取って、そのRGBデータに基づいてあるプリンタで出力して得たプリント画像の色を再現した画像を印刷することが求められることがある。
RGBデータをCMYKデータに変換するにあたっては、そのRGBデータを測色的に同一の色を得ることのできるCMYKデータに変換するだけではなく、印刷適性に優れたCMYKデータに変換する必要がある。この印刷適性の有無としての大きな要素の1つはKの値であり、RGBデータを測色的に同一の色を得ることのできるCMYKデータに変換するにあたり、Kの値は印刷会社や印刷機等に応じたKの値に定める(K版拘束条件に従う)必要がある。
RGBデータをCMYKデータに変換するためにはLUT(Look−Up−Table)の形式のプロファイルが用意される。
図1は、プロファイルを用いてRGBデータをCMYKデータに変換するシステムの一例を示す模式図である。ここでは、この図1を参照して背景技術について説明する。
画像を表わすRGBデータがプリンタ11に入力され、そのプリンタ11では、その入力されたRGBデータに基づくプリント画像11aが出力される。ここでは、このプリント画像11aの色と同じ色を再現した印刷画像12aを作成することが求められている。この場合、このRGBデータが色変換装置10に入力される。この色変換装置10には、あらかじめ作成された、入力側のRGBデータ(プリンタ11に適したRGBデータ)を印刷用のCMYKデータに変換するためのプロファイルが格納されており、この色変換装置10では、そのプロファイルに基づく色変換を行なうことによって、入力側のRGBデータが印刷用のCMYKデータに変換される。この変換により得られたCMYKデータは印刷システム12に送られる。印刷システム12では、例えば、そのCMYKデータに基づいてフィルム原版が作成され、そのフィルム原版に基づいて刷版が作成されて印刷が行なわれ、印刷画像12aが作成される。
ここで、この色変換装置10で用いられるプロファイルは、RGBデータと共通色空間(例えば、ここではL色空間とする)とを対応づけたプリンタプロファイルと、CMYKデータと共通色空間(L色空間)とを対応づけた印刷プロファイルとを結合したリンクプロファイルである。プリンタ11の色再現領域はそのプリンタの種類等により異なるため、プリンタプロファイルはそのプリンタに応じて作成されたプロファイルであり、印刷プロファイルも、その印刷システム12の印刷条件(印刷機やインクの種類等)により異なるため、その印刷条件ごとに作成されたプロファイルである。このプロファイルの作成についてはICCによりその規格が定められており、ICC規格に準拠したプロファイルをICCプロファイルと称する。印刷プロファイルとしてのICCプロファイルには、CMYKデータをLデータに順変換するためのA2B1プロファイルと、LデータをCMYKデータに逆変換するためのB2Aプロファイルとが存在する。B2Aプロファイルには、さらに、測色的一致を狙ったB2A1プロファイル、知覚的一致を狙ったB2A0プロファイル、および彩度を強調したB2A2プロファイルの3種類が存在する。
印刷用のプロファイルは、その印刷条件における印刷適性、すなわちK版拘束条件やインク総量制限を満足する必要がある。K版拘束条件とは、典型的にはC(シアン)を変数としたときの、Cの値(0%〜100%)に応じたK(黒)のインク量(0%〜100%)をいい、印刷適性を満たすには、W(白)とK(黒)とを結ぶグレー軸上でそのK版拘束条件を満たす必要がある。また、インク総量制限とは、1つの画素のインクの最大量が、制限を受けない場合の400%(C=M=Y=K=100%、C+M+Y+K=400%)よりも低い値(例えば244%など)に制限されることをいう。
このプロファイルは、プロファイルメーカにより作成されるが、そのプロファイルを用いたときの色再現や階調再現はそのプロファイルメーカの実力等に依存し、必ずしもユーザにとって満足できるものとは限らないという問題がある。
この問題を解決するために、特許文献2には、K版拘束条件を入力し、その入力されたK版拘束条件に基づいて印刷の色再現領域に近似した色再現領域を持つ仮想的なRGBデバイスを定義し、入力RGBからこの仮想的なRGBデバイスに依存したdummyRGBにガマット変換し、その後そのdummyRGBからCMYKに変換することで、ユーザが指定したK版拘束条件を満足し、かつ、入力RGBに基づいてプリンタ11(図1参照)でプリント出力して得たプリント画像11aと比べ印象が高度に一致した印刷画像を得ることができる技術が提案されている。尚、後の参照のために特許文献3,4を挙げておく。
特開平9−83824号公報 特開2005−268982号公報 特開2001−103329号公報 特開2004−266590号公報
しかしながら、上記の特許文献2で提案された方法の場合、指定することのできるK版拘束条件の自由度には限りがあり、ユーザにとって長年使ってきた実績のあるK版拘束条件を変えざるを得ない場合が生じることになる。特許文献2の技術を使うことによってユーザが満足する色再現や階調表現を提供できたとしても、彼らが求めるK版拘束条件が十分な精度で再現されないとなると彼らに受け入れられない可能性も高い。
ここで、仮に特許文献2に開示された技術を基にしてK版拘束条件をさらに自由に指定でき、かつインク総量制限も自由に指定できるように改良を重ねることも1つの方向として考えられるが、印刷プロファイル作成の際にK版拘束条件やインク総量制限を指定したにもかかわらず、ユーザにとってK版拘束条件やインク総量制限を再度指定する必要があるというのは、システムに統一性がないという印象を与え好ましくない。
本発明は、上記事情に鑑み、印刷の色再現領域に近似した色再現領域を有する仮想的なRGBデバイスのプロファイルを作成するにあたり、印刷プロファイル作成の際に指定したK版拘束条件やインク総量制限等の印刷適性をそのまま取り込むことのできるプロファイル作成方法、およびそのプロファイル作成方法を採用し色再現や階調表現を高度に調整することのできる色変換定義作成方法、および、それらを採用したプロファイル作成装置、色変換定義作成装置、並びに、コンピュータ等の情報処理装置をそのようなプロファイル作成装置や色変換定義作成装置として動作させるプロファイル作成プログラムや色変換定義作成プログラムを提供することを目的とする。
上記目的を達成する本発明のプロファイル作成方法は、画像と画像データとの間を媒介する仮想的なデバイスに依存するRGB色空間と所定の共通色空間との間の仮想プロファイルを作成するプロファイル作成方法において、
印刷用のCMYK色空間内の座標点を共通色空間内の座標点に変換するための順変換プロファイルと、共通色空間内の座標点を印刷用のCMYK色空間のうちの印刷用に調整された色再現領域内の座標点に変換するための逆変換プロファイルとを用いて、印刷用のCMYK色空間のうちの印刷用に調整された色再現領域を共通色空間に写像してなる、その共通色空間における印刷適正色再現領域を求める色再現領域算出過程と、
色再現領域算出過程で求められた印刷適正色再現領域とRGB色空間とを結びつけることにより仮想プロファイルを作成する仮想プロファイル作成過程とを有することを特徴とする。
ここで、上記色再現領域算出過程が、
逆変換プロファイルを用いて、共通色空間上の座標点を、CMYK色空間のうちの印刷用に調整された色再現領域内の座標点に変換する逆変換過程と、
順変換プロファイルを用いて、逆変換過程で得られた、CMYK色空間のうちの印刷用に調整された色再現領域内の座標点を共通色空間上の座標点に変換する順変換過程とを有するものであってもよい。
また、上記色再現領域算出過程は、ICCプロファイルのA2B1タグおよびB2A1タグを、それぞれ順変換プロファイルおよび逆変換プロファイルとして用いて、上記の印刷適正色再現領域を求める過程であってもよい。
前述したとおり、印刷プロファイルにはCMYK色空間から共通色空間(例えばL色空間)に順変換するための順変換プロファイルと、共通色空間(例えばL色空間)からCMYK色空間に逆変換するための逆変換プロファイルがある。これら順変換プロファイルと逆変換プロファイルを使うことによって、K版拘束条件やインク総量制限などの印刷適性を満たした上での印刷用の色再現領域(印刷適性色再現領域)を抽出することができる。
本発明のプロファイル作成方法は、このようにして抽出した印刷適性色再現領域とRGB色空間とを結びつけるものであり、これにより、K版拘束条件等の印刷適性のある色再現領域を取り込んだ仮想プロファイルを作成することができる。
ここで、本発明のプロファイル作成方法において、上記仮想プロファイル作成過程が、
色再現領域算出過程で求められた、共通色空間における印刷適正色再現領域の、W,R,G,B,C,M,Y,Kの各頂点と、RとM、MとB、BとC、CとG、GとY、YとR、WとC,M,Yのそれぞれ、および、KとR,G,Bのそれぞれを結ぶ12本の稜線を検出して、これらの頂点および稜線を、RGB色空間における、それぞれ対応する頂点および稜線に対応づける頂点及び稜線検出過程と、
RGB色空間上の各稜線上に等間隔に複数点を定めてこれら複数点を前記共通色空間上に写像したときにその共通色空間上に写像された複数点がその共通色空間上の各稜線上に等間隔に配置されるように、各稜線に関する、RGB色空間における座標点と共通色空間における座標点とを対応づけた稜線プロファイルを作成する稜線プロファイル作成過程と、
RGB色空間上のWの頂点とKの頂点とを結ぶグレー軸上に等間隔に複数点を定めてこれら複数点を共通色空間上に写像したときにその共通色空間上に写像された複数点がその共通色空間上のWの頂点とKの頂点とを結ぶグレー軸上に等間隔に配置されるように、グレー軸に関する、RGB色空間における座標点と共通色空間における座標点とを対応づけたグレー軸プロファイルを作成するグレー軸プロファイル作成過程と、
稜線プロファイル作成過程で作成された稜線プロファイルと、グレー軸プロファイル作成過程で作成されたグレー軸プロファイルとを境界条件とした補間演算により、RGB色空間全域についてそのRGB色空間上の座標点と共通色空間上の座標点を対応づけることにより、仮想プロファイルを作成する補間演算過程とを有することが好ましい。
上記のように、稜線プロファイル作成過程およびグレー軸プロファイル作成過程を置いて、稜線上の複数点およびグレー軸の複数点がRGB色空間と共通色空間の双方で等間隔(ここでは、上記の意味での等間隔性を、「RGB値リニア」と称する)となるように、RGB色空間の稜線上の座標に対する共通色空間の稜線上の座標を再配置するとともに、RGB値リニアとなるようにグレー軸上の座標を決定してから、補間演算により仮想デバイスの色再現領域の稜線以外の表面およびグレー軸以外の内部のプロファイルを算出することにより、階調つぶれのないガマット変換を行なうことができ、ユーザが満足する色再現や階調再現への適性を向上させることができる。
この場合に、上記頂点及び稜線検出過程は、印刷適正色再現領域を1つ以上の平面に投影して得られる二次元的な色再現領域における最高彩度の色の軌跡を検出して、その軌跡に基づいてR,M,B,C,G,Y,Rを順に結ぶ稜線を検出してもよく、また、上記頂点及び稜線検出過程は、印刷適正色再現領域上に検出された、R,M,B,C,G,Y,Rを順に結ぶ稜線の、R,M,B,C,G,Yのそれぞれについて定めた各色相角域内における角を検出することにより、各色相角域内の角を、R,M,B,C,G,Yの各頂点に対応づけてもよく、さらには、上記頂点及び稜線検出過程が、印刷適正色再現領域を、グレー軸(共通色空間としてL色空間を採用した場合のL軸、あるいはWの頂点とKの頂点とを結ぶ線分)とR,G,Bの各頂点それぞれとを含む各平面に投影して得られる二次元的な各色再現領域の、R,G,Bの各頂点とKの頂点とを結ぶ各最外郭線を、印刷適正色再現領域における、R,G,Bの各頂点とKの頂点とを結ぶ各稜線とし、印刷適正色再現領域を、グレー軸とC,M,Yの各頂点それぞれとを含む各平面に投影して得られる二次元的な各色再現領域の、Wの頂点とC,M,Yの各頂点とを結ぶ各最外郭線を、前記印刷適正色再現領域における、Wの頂点とC,M,Yの各頂点とを結ぶ各稜線としてもよい。
さらに、上記頂点及び稜線検出過程は、一旦検出した稜線にノイズ除去処理を施してノイズが低減された稜線を検出するものであることが好ましい。
上記頂点及び稜線検出過程におけるノイズ除去処理方法としては、例えば、一旦検出した稜線上の各点について、隣接する点との彩度比を求めてその彩度比が閾値以下の場合にその彩度の低い点をノイズとして除去するノイズ除去処理方法を採用することができる。あるいは、このノイズ除去処理方法に代えて、あるいはこのノイズ除去処理方法と並用して、一旦検出した稜線上の各点について、隣接する点との差分ベクトルをとり、この差分ベクトルの明度方向の成分の符号が連続して極大、極小をとる場合に、これら2つの極値の点をノイズとして除去するノイズ除去処理方法を採用してもよい。
また、上記目的を達成する本発明の色変換定義作成方法は、画像と画像データとの間を媒介する第1のデバイスに依存する第1のRGB色空間における該第1のデバイスの色再現領域内の座標点を、印刷用のCMYK色空間における印刷の色再現領域内の座標点に変換するための色変換定義を作成する色変換定義作成方法において、
印刷の色再現領域をなぞった色再現領域を持つ、画像と画像データとの間を媒介する仮想的な第2のデバイスに依存する第2のRGB色空間と所定の共通色空間との間の仮想プロファイルを作成するプロファイル作成過程と、
第2のRGB色空間における第2のデバイスの色再現領域内の座標点を、CMYK色空間内における印刷の色再現領域内の座標点に変換するための第1のリンクプロファイルを作成する第1のリンクプロファイル作成過程と、
第1のデバイスのデバイスプロファイルとプロファイル作成過程で作成された仮想プロファイルとを用いて、第1のRGB色空間における第1のデバイスの色再現領域内の座標点を第2のRGB色空間における第2のデバイスの色再現領域内の座標点に変換するための第2のリンクプロファイルを作成する第2のリンクプロファイル作成過程とを有し、
上記プロファイル作成過程が、
印刷用のCMYK色空間の座標点を共通色空間内の座標点に変換するための順変換プロファイルと、共通色空間内の座標点を印刷用のCMYK色空間のうちの印刷用に調整された色再現領域内の座標点に変換するため逆変換プロファイルとを用いて、印刷用のCMYK色空間のうちの印刷用に調整された色再現領域を共通色空間に写像してなる、その共通色空間における印刷適正色再現領域を求める色再現領域算出過程と、
色再現領域算出過程で求められた印刷適正色再現領域と第2のRGB色空間とを結びつけることにより仮想プロファイルを作成する仮想プロファイル作成過程とを有することを特徴とする。
本発明の色変換定義作成方法は、本発明のプロファイル作成方法を採用したため、実績のあるK版拘束条件やインク総量制限等をそのまま取り込んだ仮想プロファイルが作成され、ユーザが満足できる色再現や階調再現が得られるように第1のRGB色空間から仮想的なデバイスの色空間である第2のRGB色空間へとガマット変換が行なわれ、K版拘束条件等の印刷適性を確実に満足しつつ色再現や階調再現についても改善することができる。
尚、本発明の色変換定義作成方法におけるプロファイル作成過程には、本発明のプロファイル作成方法の上述の各種態様の全てが含まれる。
また、上記目的を達成する本発明のプロファイル作成装置は、画像と画像データとの間を媒介する仮想的なデバイスに依存するRGB色空間と所定の共通色空間との間の仮想プロファイルを作成するプロファイル作成装置において、
印刷用のCMYK色空間内の座標点を共通色空間内の座標点に変換するための順変換プロファイルと、共通色空間内の座標点を印刷用のCMYK色空間のうちの印刷用に調整された色再現領域内の座標点に変換するための逆変換プロファイルとを用いて、印刷用のCMYK色空間のうちの印刷用に調整された色再現領域を共通色空間に写像してなる、その共通色空間における印刷適正色再現領域を求める色再現領域算出部と、
色再現領域算出部で求められた印刷適正色再現領域とRGB色空間とを結びつけることにより仮想プロファイルを作成する仮想プロファイル作成部とを有することを特徴とする。
この本発明のプロファイル作成装置には、本発明のプロファイル作成方法の上述の各種態様を実現する態様が全て包含される。
また、上記目的を達成する本発明の色変換定義作成装置は、画像と画像データとの間を媒介する第1のデバイスに依存する第1のRGB色空間における該第1のデバイスの色再現領域内の座標点を、印刷用のCMYK色空間における印刷の色再現領域内の座標点に変換するための色変換定義を作成する色変換定義作成装置において、
印刷の色再現領域をなぞった色再現領域を持つ、画像と画像データとの間を媒介する仮想的な第2のデバイスに依存する第2のRGB色空間と所定の共通色空間との間の仮想プロファイルを作成するプロファイル作成部と、
第2のRGB色空間における第2のデバイスの色再現領域内の座標点を、CMYK色空間内における印刷の色再現領域内の座標点に変換するための第1のリンクプロファイルを作成する第1のリンクプロファイル作成部と、
第1のデバイスのデバイスプロファイルとプロファイル作成部で作成された仮想プロファイルとを用いて、第1のRGB色空間における第1のデバイスの色再現領域内の座標点を第2のRGB色空間における第2のデバイスの色再現領域内の座標点に変換するための第2のリンクプロファイルを作成する第2のリンクプロファイル作成部とを備え、
上記プロファイル作成部が、
印刷用のCMYK色空間の座標点を共通色空間内の座標点に変換するための順変換プロファイルと、共通色空間内の座標点を印刷用のCMYK色空間のうちの、印刷用に調整された色再現領域内の座標点に変換するため逆変換プロファイルとを用いて、印刷用のCMYK色空間のうちの印刷用に調整された色再現領域を共通色空間に写像してなる、その共通色空間における印刷適正色再現領域を求める色再現領域算出部と、
色再現領域算出部で求められた印刷適正色再現領域と第2のRGB色空間とを結びつけることにより仮想でデバイスプロファイルを作成する仮想プロファイル作成部とを有することを特徴とする。
尚、本発明の色変換定義作成装置におけるプロファイル作成部には、本発明のプロファイル作成方法の上述の各種態様を実現する態様が全て包含される。
また、上記目的を達成する本発明のプロファイル作成プログラムは、プログラムを実行する情報処理装置内で実行され、その情報処理装置を、画像と画像データとの間を媒介する仮想的なデバイスに依存するRGB色空間と所定の共通色空間との間の仮想プロファイルを作成するプロファイル作成装置として動作させるプロファイル作成プログラムであって、
上記情報処理装置を、
印刷用のCMYK色空間内の座標点を共通色空間内の座標点に変換するための順変換プロファイルと、共通色空間内の座標点を印刷用のCMYK色空間のうちの印刷用に調整された色再現領域内の座標点に変換するための逆変換プロファイルとを用いて、印刷用のCMYK色空間のうちの印刷用に調整された色再現領域を共通色空間に写像してなる、その共通色空間における印刷適正色再現領域を求める色再現領域算出部と、
色再現領域算出部で求められた印刷適正色再現領域とRGB色空間とを結びつけることにより仮想プロファイルを作成する仮想プロファイル作成部とを備えたプロファイル作成装置として動作させることを特徴とする。
尚、本発明のプロファイル作成プログラムには、本発明のプロファイル作成方法および本発明のプロファイル作成装置の各種態様を実現する態様全てが含まれる。
さらに、上記目的を達成する本発明の色変換定義作成プログラムは、プログラムを実行する情報処理装置内で実行され、その情報処理装置を、画像と画像データとの間を媒介する第1のデバイスに依存する第1のRGB色空間におけるその第1のデバイスの色再現領域内の座標点を、印刷用のCMYK色空間における印刷の色再現領域内の座標点に変換するための色変換定義を作成する色変換定義作成装置として動作させる色変換定義作成プログラムであって、
上記情報処理装置を、
印刷の色再現領域をなぞった色再現領域を持つ、画像と画像データとの間を媒介する仮想的な第2のデバイスに依存する第2のRGB色空間と所定の共通色空間との間の仮想プロファイルを作成するプロファイル作成部と、
第2のRGB色空間における第2のデバイスの色再現領域内の座標点を、CMYK色空間内における印刷の色再現領域内の座標点に変換するための第1のリンクプロファイルを作成する第1のリンクプロファイル作成部と、
第1のデバイスのデバイスプロファイルとプロファイル作成部で作成された仮想プロファイルとを用いて、第1のRGB色空間における第1のデバイスの色再現領域内の座標点を第2のRGB色空間における第2のデバイスの色再現領域内の座標点に変換するための第2のリンクプロファイルを作成する第2のリンクプロファイル作成部とを備え、
上記プロファイル作成部が、
印刷用のCMYK色空間の座標点を共通色空間内の座標点に変換するための順変換プロファイルと、共通色空間内の座標点を印刷用のCMYK色空間のうちの印刷用に調整された色再現領域内の座標点に変換するため逆変換プロファイルとを用いて、印刷用のCMYK色空間のうちの印刷用に調整された色再現領域を共通色空間に写像してなる、その共通色空間における印刷適正色再現領域を求める色再現領域算出部と、
色再現領域算出部で求められた印刷適正色再現領域と第2のRGB色空間とを結びつけることにより仮想でデバイスプロファイルを作成する仮想プロファイル作成部とを備えた色変換定義作成装置として動作させることを特徴とする。
本発明の色変換定義作成プログラムには、本発明の色変換定義作成方法および本発明の色変換定義作成装置の各種態様を実現する態様全てが含まれる。
以上の本発明によれば、印刷の色再現領域に近似した色再現領域を有する仮想的なRGBデバイスのプロファイルを作成するにあたり、K版拘束条件やインク総量制限等の印刷適性をそのまま適用したプロファイルを作成することができ、印刷適性を高度に保持したまま、色再現や階調再現を改善することができる。
以下、本発明の実施形態について説明する。
図2は、本発明により作成される色変換定義が採用されるシステムの一例を示す図である。ここでは、先ずこの図2を参照して、本発明の位置づけについて説明する。
画像を表わすRGBデータがプリンタ11に入力され、そのプリンタ11では、その入力されたRGBデータに基づくプリント画像11aが出力される。ここではこのプリント画像11aの色と同じ色を再現した印刷画像を作成することが求められている。この場合、このRGBデータが色変換装置10に入力される。この色変換装置の詳細については後述するが、この色変換装置10には、後述する本発明の一実施形態によってあらかじめ作成された、入力側のRGBデータ(プリンタ11に適したRGBデータ)を仮想的なプリンタ14に適したRGBデータに変換するガマットマッピングのための第2のリンクプロファイルと、その第2のリンクプロファイルを用いて変換された後のRGBデータを印刷用のCMYKデータに変換するカラーマッチングのための第1のリンクプロファイルが格納されており、この色変換装置10では、第2のリンクプロファイルに基づく色変換(ガマットマッピング)を行ない、さらに第1のリンクプロファイルに基づく色変換(カラーマッチング)を行なうことによって、入力側のRGBデータが印刷用のCMYKデータに変換される。尚、ここでは、説明の便宜のため、第2のリンクプロファイルによる色変換(ガマットマッピング)と第1のリンクプロファイルによる色変換(カラーマッチング)とに分けて説明しているが、入力側のRGBデータを印刷用のCMYKデータに実際に変換するにあたっては、色変換を高速に行なうために、第2のリンクプロファイルと第1のリンクプロファイルとを合体させることにより1つの色変換定義を作成し、その合体させた1つの色変換定義に基づいて、入力側のRGBデータが印刷用のCMYKデータに変換される。
このようにして生成されたCMYKデータは印刷システム12に送られる。印刷システム12では、例えば、そのCMYKデータに基づいてフィルム原版が作成され、そのフィルム原版に基づいて刷版が作成されて印刷が行なわれ、印刷画像12aが作成される。
ここで、色変換装置10で、入力RGBデータが‘正しく’CMYKデータに変換されていれば、印刷画像12aはプリント画像11aと同一の印象の色を持った画像となる。
尚、以下では、相互の区別のために、入力側のRGBデータを入力RGBデータあるいは入力RGBと称し、仮想的なプルーファ14用のRGBデータをdummyRGBデータあるいはdummyRGBと称することがある。
ガマットマッピングを行なう第2のリンクプロファイルを作成するにあたっては、プリンタ11の色再現特性を表わす入力RGBと共通色空間(ここではL色空間とする)上の値(L値)との関係を記述したプリンタプロファイルと、印刷システム12の色再現特性と高度に一致した色再現特性を持つ仮想プリンタとしてのdummyRGBとLとの関係を記述した仮想プロファイルとが必要となる。
また、カラーマッチングを行なう第1のリンクプロファイルは、dummyRGBとCMYKとの関係を記述したリンクプロファイルである。図1に示す色変換装置で用いられるプロファイルは、入力RGBとCMYKとの関係を記述したリンクプロファイルであるが、図2の場合は仮想プリンタが介在しており、dummyRGBとCMYKとの関係を記述した第1のリンクプロファイルを必要とする。
以下では、図1の色変換装置10に設定される、プリンタ11に適合したプリンタ用のRGBデータ(RGB色空間内の座標点)を、印刷システム12に対する印刷適性があり、かつ、プリンタ11の色再現特性(プリンタプロファイル)と印刷システム12の色再現特性(印刷プロファイル)とが相違していても、そのRGBデータに基づいてプリンタ11でプリント出力したときに得られるプリント画像11aと比べ色の印象を高度に一致させた印刷画像12aを作成することのできるCMYKデータ(CMYK色空間内の座標点)に変換することのできる色変換定義(図2にブロックで示す第2のリンクプロファイルおよび第1のリンクプロファイル)を作成する手法について説明し、その説明の中で、K版拘束条件やインク総量制限等を高度に満足させた仮想プロファイルを作成する手法について説明する。
図3は、本発明の色変換定義作成装置の一実施形態を構成するパーソナルコンピュータの外観斜視図、図4は、そのパーソナルコンピュータのハードウェア構成図である。この実施形態の色変換定義作成装置には、本発明のプロファイル作成装置の実施形態が包含されている。
ここでは、このパーソナルコンピュータ20のハードウェアおよびOS(オペレーティングシステム)と、このパーソナルコンピュータ20にインストールされて実行される色変換定義作成プログラム(プロファイル作成プログラムを包含する)とにより、本発明の色変換定義作成装置の一実施形態(本発明のプロファイル作成装置の一実施形態を包含する)が構成されている。
ここで、図2に示す色変換装置10もパーソナルコンピュータで実現することができ、本実施形態では、本実施形態の色変換定義作成装置を構成する図3、図4に示すパーソナルコンピュータ20は、ハードウェア上は、図2に示す色変換装置10を兼ねたものであるとする。ただし、色変換定義作成装置を構成するパーソナルコンピュータは、図2に示す色変換装置10を構成するパーソナルコンピュータとは別のパーソナルコンピュータであって、その色変換定義作成装置で作成された色変換定義を図2の色変換装置10にインストールするようにしてもよい。
以下では、先ず、図3、図4に示すパーソナルコンピュータのハードウェアについて説明し、その後、このパーソナルコンピュータを用いて行なわれる、本発明の色変換定義作成方法の一実施形態について説明する。
図3に示すように、このパーソナルコンピュータ20は、外観構成上、本体装置21、その本体装置21からの指示に応じて表示画面22a上に画像を表示する画像表示装置22、本体装置21に、キー操作に応じた各種の情報を入力するキーボード23、および、表示画面22a上の任意の位置を指定することにより、その指定時にその位置に表示されていた、例えばアイコン等に応じた指示を入力するマウス24を備えている。この本体装置21は、外観上、光磁気ディスク(MO)を装填するためのMO装填口21a、およびCDやDVDを装填するためのCD/DVD装填口21bを有する。
本体装置21の内部には、図4に示すように、各種プログラムを実行するCPU211、ハードディスク装置213に格納されたプログラムが読み出されCPU211での実行のために展開される主メモリ212、各種プログラムやデータ等が保存されたハードディスク装置213、光磁気ディスク(MO)100が装填されその装填された光磁気ディスク100をアクセスするMOドライブ214、CDやDVD(ここではCD−ROM110で代表させる)が装填され、その装填されたCD−ROM110をアクセスするCD/DVDドライブ215、ここでは、このパーソナルコンピュータ20は、図2の色変換装置10を兼ねたものであって、外部からRGBデータを受け取る入力インタフェース216、および印刷システム12に向けてCMYKデータを送る出力インタフェース217が内蔵されており、これらの各種要素と、さらに図3にも示す画像表示装置22、キーボード23、マウス24は、バス25を介して相互に接続されている。
ここで、CD−ROM110には、このパーソナルコンピュータ20を色変換定義作成装置として動作させる色変換定義作成プログラムが記憶されており、そのCD−ROM110はCD/DVDドライブ215に装填され、そのCD−ROM110に記憶された色変換定義作成プログラムがこのパーソナルコンピュータ20にアップロードされてハードディスク装置213に記憶される。
図5は、本発明の色変換定義作成方法の一実施形態を示すフローチャートである。
この色変換定義作成方法は、画像と画像データとの間を媒介する第1のデバイス(ここでは、図1に示すプリンタ11)に依存する入力RGB色空間における、そのプリンタ11の色再現領域内の座標点を、図1に示す印刷システム12の印刷用のCMYK色空間における印刷の色再現領域内の座標点に変換するための色変換定義を作成する色変換定義作成方法であり、
印刷の色再現領域をなぞった色再現領域を持つ、画像と画像データとの間を媒介する仮想的な第2のデバイス(ここでは図2に示す仮想プリンタ14)に依存するdummyRGB色空間と所定の共通色空間(ここではL色空間)との間の仮想プロファイルを作成するプロファイル作成過程(ステップ(A))と、
dummyRGB色空間における仮想プリンタ14の色再現領域内の座標点を、CMYK色空間における印刷の色再現領域内の座標点に変換するための第1のリンクプロファイルを作成する第1のリンクプロファイル作成過程(ステップ(B))と、
プリンタ11のプロファイルであるプリンタプロファイルとステップ(A)のプロファイル作成過程で作成された仮想プロファイルとを用いて、入力RGB色空間におけるプリンタ11の色再現領域内の座標点をdummyRGB色空間における仮想プリンタ14の色再現領域内の座標点に変換するための第2のリンクプロファイルを作成する第2のリンクプロファイル作成過程(ステップ(C))とを有する。
この図5に示す色変換定義作成方法の詳細は後述する。
図6は、図5に示す色変換定義作成方法のうちのプロファイル作成過程(ステップ(A))の詳細フローを示すフローチャートである。
図5のステップ(A)のプロファイル作成過程は、そのステップ(A)の単独で本発明のプロファイル作成方法の一実施形態を構成するものであり、そのステップ(A)のプロファイル作成過程は、画像と画像データとの間を媒介する仮想的なデバイス(図2の仮想プリンタ14)に依存するdummyRGB色空間と所定の共通色空間(ここではL色空間)との間の仮想プロファイルを作成するプロファイル作成方法であって、図6に示すように、色再現領域算出過程(ステップ(a1))と、仮想プロファイル作成過程(ステップ(a2))とから構成されている。
ここで、ステップ(a1)の色再現領域算出過程では、印刷用のCMYK色空間内の座標点をL色空間内の座標点に変換するための順変換プロファイルと、L色空間内の座標点を印刷用のCMYK色空間のうちの、印刷用に調整された色再現領域内の座標点に変換するための逆変換プロファイルとを用いて、印刷用のCMYK色空間のうちの印刷用に調整された色再現領域をL色空間に写像してなる、L色空間における印刷適正色再現領域が求められる。
また、ステップ(a2)の仮想プロファイル作成過程では、ステップ(a1)の色再現領域算出過程で求められた印刷適正色再現領域とdummyRGB色空間とを結びつけることにより仮想プロファイルが作成される。
図7は、図6のステップ(a1)の色再現領域算出過程の詳細フローを示す図である。
図6のステップ(a1)の色再現領域算出過程は、図7に示すように、逆変換過程(ステップ(a11))と順変換過程(ステップ(a12))とから構成されている。ここで、ステップ(a11)の逆変換過程では、逆変換プロファイルを用いて、L色空間上の座標点が、CMYK色空間のうちの、印刷用に調整された色再現領域内の座標点に変換され、ステップ(a12)の順変換過程では、順変換プロファイルを用いて、ステップ(a11)の逆変換過程で得られた、CMYK色空間のうちの印刷用に調整された色再現領域内の座標点がL色空間上の座標点に変換される。これらの逆変換過程(ステップ(a11))および順変換過程(ステップ(a12))では、ICCプロファイルの、A2B1タグおよびB2A1タグが、それぞれ順変換プロファイルおよび逆変換プロファイルとして用いられて印刷適正色再現領域が求められる。
図8は、図6のステップ(a2)の仮想プロファイル作成過程の詳細フローを示す図である。
図6のステップ(a2)の仮想プロファイル作成過程は、図8に示すように、頂点及び稜線検出過程(ステップ(a21))と、稜線プロファイル作成過程(ステップ(a22))と、グレー軸プロファイル作成過程(ステップ(a23))と、補間演算過程(ステップ(a24))とで構成されている。
ステップ(a21)の頂点及び稜線検出過程では、図5のステップ(A)(図6のステップ(a1)とステップ(a2))の色再現領域算出過程で求められた、L色空間における印刷適正色再現領域の、W,R,G,B,C,M,Y,Kの各頂点と、RとM、MとB、BとC、CとG、GとY、YとR、WとC,M,Yのそれぞれ、および、KとR,G,Bのそれぞれとを結ぶ、合計12本の稜線が検出され、それらの頂点および稜線が、dummyRGB色空間における、それぞれ対応する頂点および稜線に対応づけられる。
より詳細には、このステップ(a21)の頂点及び稜線検出過程では、印刷適正色再現領域を1つ以上の平面に投影して得られる二次元的な色再現領域における最高彩度の色の軌跡が検出されて、その軌跡に基づいてR,M,B,C,G,Y,Rを順に結ぶ稜線が検出され、印刷適正色再現領域上に検出された、R,M,B,C,G,Y,Rを順に結ぶ稜線の、R,M,B,C,G,Yのそれぞれについて定めた各色相角域内における角が検出されて、各色相角域内の角が、R,M,B,C,G,Yの各頂点に対応づけられ、さらに、印刷適正色再現領域を、グレー軸(ここではL軸)と、R,G,Bの各頂点それぞれとを含む各平面に投影して得られる二次元的な各色再現領域の、R,G,Bの各頂点とKの頂点とを結ぶ各最外郭線が、印刷適正色再現領域における、R,G,Bの各頂点とKの頂点とを結ぶ各稜線とされ、印刷適正色再現領域を、グレー軸(上記と同様、ここではL軸)とC,M,Yの各頂点それぞれとを含む各平面に投影して得られる二次元的な各色再現領域の、Wの頂点とC,M,Yの各頂点とを結ぶ各最外郭線が、前記印刷適正色再現領域における、Wの頂点とC,M,Yの各頂点とを結ぶ各稜線とされる。
また、このステップ(a21)の頂点及び稜線検出過程では、一旦検出した稜線にノイズ除去処理が施されてノイズが低減された稜線が検出される。具体的なノイズ低減処理方法については後述する。
また、図8のステップ(a22)の稜線プロファイル作成過程では、dummyRGB色空間上の各稜線上に等間隔に複数点を定めてこれら複数点をL色空間上に写像したときに、L色空間上に写像された複数点が、L色空間上の各稜線上に等間隔に配置されるように、各稜線に関する、dummyRGB色空間における座標点とL色空間における座標点とを対応づけた稜線プロファイルが作成される。
さらに、図8のステップ(a23)のグレー軸プロファイル作成過程では、dummyRGB色空間上のWの頂点とKの頂点とを結ぶグレー軸上に等間隔に複数点を定めてこれら複数点をL色空間上に写像したときに、L色空間上に写像された複数点が、L色空間上のWの頂点とKの頂点とを結ぶグレー軸上に等間隔に配置されるように、グレー軸に関する、dummyRGB色空間における座標点とL色空間における座標点とを対応づけたグレー軸プロファイルが作成される。
さらに、図8のステップ(a24)の補間演算過程では、ステップ(a22)の稜線プロファイル作成過程で作成された稜線プロファイルと、ステップ(a23)のグレー軸プロファイル作成過程で作成されたグレー軸プロファイルとを境界条件とした補間演算により、dummyRGB色空間全域についてそのdummyRGB色空間上の座標点とL色空間上の座標点を対応づけることにより、仮想プロファイルが作成される。
これら図6〜図8に示すプロファイル作成過程(図5のステップ(A))の詳細についても後に譲る。
尚、本実施形態では、図5に示す色変換定義作成方法(図6に示すプロファイル作成方法を含む)は、図2,図3に示すパーソナルコンピュータ20に本発明の色変換定義作成プログラムの一実施形態がインストールされて実行されることにより、実施される。
図9は、本発明の色変換定義作成プログラムの一実施形態の模式構成図である。
この図9に示す色変換定義作成プログラムは、図4にも示すCD−ROM110に記憶されており、そのCD−ROM110から図3、図4に示すパーソナルコンピュータ20にインストールされてそのパーソナルコンピュータ20内で実行され、そのパーソナルコンピュータ20を、画像と画像データとの間を媒介する第1のデバイス(ここでは図2のプリンタ11)に依存した入力RGB色空間における、プリンタ11の色再現領域内の座標点を、印刷用のCMYK色空間における印刷の色再現領域内の座標点に変換するための色変換定義を作成する色変換定義作成装置として動作させる色変換定義作成プログラムである。
この色変換定義作成プログラム30は、プロファイル作成部31、第1のリンクプロファイル作成部32、および第2のリンクプロファイル作成部33から構成されている。これら、プロファイル作成部31、第1のリンクプロファイル作成部32、および第2のリンクプロファイル作成部33は、この図9に示す色変換定義作成プログラム30が図3、図4に示すパーソナルコンピュータ20にインストールされて実行されたときに、そのパーソナルコンピュータ20に、図5に示す色変換定義作成方法の、それぞれ、ステップ(A)のプロファイル作成過程、ステップ(B)の第1のリンクプロファイル作成過程、およびステップ(C)の第2のリンクプロファイル作成過程を実施させるプログラム部品である。これらプロファイル作成部31、第1のリンクプロファイル作成部32、および第2のリンクプロファイル作成部33の詳細説明は後に譲る。
図10は、図9に示す色変換定義作成プログラム30の中の1つのプログラム部品であるプロファイル作成部31の模式構成図である。
この図10に示すプロファイル作成部31は、色再現領域算出部311と仮想プロファイル作成部312とから構成されており、色再現領域算出部311は、さらに、逆変換部3111と順変換部3112とから構成され、仮想プロファイル作成部312は、頂点及び稜線検出部3121と、稜線プロファイル作成部3122と、グレー軸プロファイル作成部3123と、補間演算部3124とから構成されている。
これら色再現領域算出部311(逆変換部3111および順変換部3112)および仮想プロファイル作成部312(頂点及び稜線検出部3121、稜線プロファイル作成部3122、グレー軸プロファイル作成部3123、および補間演算部3124)は、この図10に示すプロファイル作成部31が、図3、図4に示すパーソナルコンピュータ20にインストールされて実行されているときに、そのパーソナルコンピュータ20に、図6に示すプロファイル作成過程の、それぞれ、ステップ(a1)の色再現領域算出過程(図7のステップ(a11)〜(a22)の逆変換過程および順変換過程)、およびステップ(a2)の仮想プロファイル作成過程(図8のステップ(a21)〜(a24)の、頂点及び稜線検出過程、稜線プロファイル作成過程、グレー軸プロファイル作成過程、および補間演算過程)を実施させる各プログラム部品であるとともに、全体として図5の色変換定義作成方法のステップ(A)のプロファイル作成過程を実現するプログラム部品である。これら色再現領域算出部311(逆変換部3111および順変換部3112)および仮想プロファイル作成部312(頂点及び稜線検出部3121、稜線プロファイル作成部3122、グレー軸プロファイル作成部3123および補間演算部3124)の詳細説明は後に譲る。
図11は、本発明の色変換定義作成装置の一実施形態の機能構成図である。
この図11に示す色変換定義作成装置40は、図9に示すCD−ROM110から図3、図4に示すパーソナルコンピュータ20に色変換定義作成プログラム30がインストールされて実行されることによりそのパーソナルコンピュータ20内に構築されるものである。この色変換定義作成装置40は、プロファイル作成部41、第1のリンクプロファイル作成部42、および第2のリンクプロファイル作成部43が構成されており、これらプロファイル作成部41、第1のリンクプロファイル作成部42、および第2のリンクプロファイル作成部43は、図9に示す色変換定義作成プログラム30の、それぞれ、プロファイル作成部31、第1のリンクプロファイル作成部32、および第2のリンクプロファイル作成部33がパーソナルコンピュータ20内で実行されたときに実現する機能である。詳細説明は後述する。
図12は、図11に示す色変換定義作成装置40のうちのプロファイル作成部41の機能構成図である。
このプロファイル作成部41は、色再現領域算出部411と仮想プロファイル作成部412とから構成されており、色再現領域算出部411は、さらに、逆変換部4111と順変換部4112とから構成され、仮想プロファイル作成部412は、頂点及び稜線検出部4121と、稜線プロファイル作成部4122と、グレー軸プロファイル作成部4123と、補間演算部4124とから構成されている。
これら色再現領域算出部411(逆変換部4111および順変換部4112)および仮想プロファイル作成部412(頂点及び稜線検出部4121、稜線プロファイル作成部4122、グレー軸プロファイル作成部4123、および補間演算部4124)は、図10に示すプログラム部品としてのプロファイル作成部31の、それぞれ、色再現領域算出部311(逆変換部3111および順変換部3112)および仮想プロファイル作成部312(頂点及び稜線検出部3121、稜線プロファイル作成部3122、グレー軸プロファイル作成部3123、および補間演算部3124)がパーソナルコンピュータ20内で実行されるときに実現する機能である。詳細説明は後に譲る。
以下では、これまで説明してきた、図5に示す色変換定義作成方法、図9に示す色変換定義作成プログラム30、および図11に示す色変換定義作成装置40についてまとめて説明するとともに、図5のステップ(A)のプロファイル作成過程(図9のプロファイル作成部31、図11のプロファイル作成部41)と、図5のステップ(B)の第1のリンクプロファイル作成過程(図9の第1のリンクプロファイル作成部32、図11の第1のリンクプロファイル作成部42)と、図5のステップ(C)の第2のリンクプロファイル作成過程(図9の第2のリンクプロファイル作成部33、図11の第2のリンクプロファイル作成部43)とに分けて、それぞれの詳細について説明する。また、その詳細説明の中で、本発明のプロファイル作成方法(プロファイル作成プログラム、プロファイル作成装置)の一実施形態である、図6〜図8のプロファイル作成方法(図10のプロファイル作成部31、図12のプロファイル作成部41)の詳細についても説明する。
尚、以下では、図5〜図8に示す色変換定義作成方法およびプロファイル作成方法を引用しながら説明する。ただしこれは、その説明のステップ(どの点について説明しているか)を示すためのものであり、以下の説明は、方法のみでなく、プログラムおよび装置についても共通の説明である。
ここでは、図5〜図8の色変換定義作成方法を実行する前提として、以下に説明する、プリンタプロファイル、印刷プロファイルを構成する、順変換プロファイルおよび逆変換プロファイルが入手されているものとする。
図13は、プリンタプロファイルの概念図である。
この図13に示すプリンタプロファイル51は、図2に示すプリンタ11のプロファイルであり、そのプリンタ11に入力されるRGBデータ(前述したように、ここでは入力RGBと表記する)とそのプリンタ11によりプリント出力される画像11a上の色(ここではL値)とを対応づけるものである。ここでは、このプリンタプロファイル51はLUT(ルックアップテーブル)の形で入手される。
このプリンタプロファイル51の作成方法は広く知られているので詳細説明は省略するが、R,G,Bの各値を様々に変化させた入力RGBデータをプリンタ11に入力して多数のカラーパッチからなるカラーチャートをプリント出力し、そのカラーチャートを構成する各カラーパッチを測色計で測色することにより各カラーパッチの測色値(L値)を得る。基本的には、このようにして得られた、入力RGB値と測色値(L値)とを対応づけたものがこのプリンタプロファイル51である。
図14は、印刷プロファイルのうちの順変換プロファイル(A2B1プロファイル)の概念図である。
この図14に示すA2B1プロファイル52は、図2に示す印刷システムのプロファイルであり、その印刷システム12に入力されるCMYKデータを、その印刷システム12により刷られた印刷面上の画像12aの色(L値)に変換するための順変換プロファイルである。この印刷プロファイル52もLUT(ルックアップテーブル)の形で入手される。この印刷プロファイル52の作成方法も原理的には図13のプリンタプロファイル51の作成方法と同じであり、かつ良く知られているため説明は省略する。
図15は、印刷プロファイルのうちの逆変換プロファイル(B2A1プロファイル)の概念図である。
この図15に示すB2A1プロファイル53は、図14に示すA2B1プロファイル52と同様、図2に示す印刷システムのプロファイルであるが、この図15に示すB2A1プロファイル53は、図14に示すA2B1プロファイルとは逆に、L値をCMYK値に変換する逆変換プロファイルである。
図15に示すB2A1プロファイル53は測色一致を狙ったプロファイルであり、逆変換プロファイルとしては、このB2A1プロファイルのほか、知覚的一致を狙ったB2A0プロファイルおよび彩度を強調したB2A2プロファイルが存在するが、ここでは余分なガマット変換は抜きにして純粋に分版情報のみを入手することを目的としており、この目的にはB2A1プロファイルが最適であるため、本実施形態ではこのB2A1プロファイルを採用している。
尚、図15に示すB2A1プロファイルは、図2に示す印刷システム12では表現できない色を含め、L色空間の全域についてCMYK値が定義されており、その印刷システム12では表現できない色を表わすL値には、その印刷システム12で表現可能な、K版拘束条件やインク総量制限を満足する色再現領域の境界のCMYK値が対応づけられている。
図16は、以下に説明する、図5の色変換定義作成方法のステップ(A)のプロファイル作成過程で作成される仮想プロファイルの概念図である。
この図16に示す仮想プロファイル54は、図2に示す仮想的なプリンタ14のプロファイルであり、そのプリンタ14に入力されるRGBデータ(前述したように、ここでは図2に示すプリンタ11に入力されるRGBデータとの区別のためにdummyRGBと表記する)と、そのプリンタ14によりプリント出力される画像上の色(L値)とを対応づけるLUTである。ただし、この仮想プロファイル54は、仮想的なプリンタ14のプロファイルであり、後述するようにして論理的に作成される。
図17は、後述する、図5の色変換定義作成方法のステップ(B)の第1のリンクプロファイル作成過程で作成されるリンクプロファイルの概念図である。
この図17に示すリンクプロファイル55は、本発明の色変換定義作成方法における第1のリンクプロファイルに相当するものであり、dummyRGB値、すなわち図2の仮想的なプリンタ14に入力されるRGBデータの値と、CMYK値、すなわち、図2の印刷システム12に入力されるCMYKデータの値との対応関係を示すLUTである。
図5の色変換定義作成方法のプロファイル作成過程(ステップ(A))では、図6に示す色再現領域算出過程(ステップ(a1))と仮想プロファイル作成過程(ステップ(a2))が順次実施されることにより図16に概念を示した仮想プロファイル54が作成される。以下、詳細に説明する。
図6の色再現領域算出過程(ステップ(a1))では、図7に示す逆変換過程(ステップ(a11))と順変換過程(ステップ(a12))が実施される。
逆変換過程(ステップ(a11))では、図15に概念を示すB2A1プロファイル53を参照して、L色空間の全域の各点の座標値(L値)がCMYK色空間内の座標値(CMYK値)に変換される。
前述したように、図15に示すB2A1プロファイルは、図2に示す印刷システム12では表現できない色を含め、L色空間の全域についてCMYK値が定義されており、その印刷システム12では表現できない色を表わすL値には、その印刷システム12で表現可能な色再現領域の境界のCMYK値が対応づけられている。したがって、B2A1プロファイル53を参照して、L色空間の全域についてCMYK値に変換すると、それらのCMYK値の集合が、CMYK色空間における、印刷システム12の印刷適性を満足した、その印刷システム12での印刷用に調整された色再現領域を表わしていることになる。
次に、図7の順変換過程(ステップ(a12))において、図14に概念を示すA2B1プロファイルが参照されて、ステップ(a11)の逆変換過程で得られた、図2の印刷システム12での印刷用に調整された色再現領域全域の各点のCMYK値が、L色空間における座標点を表わすL値に変換される。こうすると、このL値の集合により、印刷のCMYK色空間のうちの印刷システム12での印刷用に調整された色再現領域をL色空間に写像してなる、そのL色空間における印刷適性色再現領域が求められる。
図18〜図21は、A2B1プロファイルで表わされる色再現領域(ドット)と、上記の過程を得ることにより算出された印刷適性色再現領域、すなわち、B2A1プロファイルで表わされる色再現領域(メッシュ)とを重ねて、様々な角度から見て示した図である。
印刷適性色再現領域(B2A1プロファイルで表わされる色再現領域(メッシュ))の方がインク総量制限等の制約を受けるために、A2B1プロファイルで表わされる色再現領域(ドット)よりも狭いことが分かる。また、このB2A1プロファイルで表わされる色再現領域に関するL値とCMYK値との対応関係は、ユーザ指定のK版拘束条件が満たされている。
図6の色再現領域算出過程(ステップ(a1))では、上記のようにして、印刷適性色再現領域(B2A1プロファイルの色再現領域)が求められる。
次に、図6の仮想プロファイル作成過程(ステップ(a2))について説明する。
この仮想プロファイル作成過程(ステップ(a2))では、図8に示す、頂点及び稜線検出過程(ステップ(a21))、稜線プロファイル作成過程(ステップ(a22))、グレー軸プロファイル作成過程(ステップ(a23))、および補間演算過程(ステップ(a24))が実施される。
先ず、頂点および稜線検出過程(ステップ(a21))では、図6のステップ(a1)の色再現領域算出過程で求められた印刷適性色再現領域(B2A1プロファイルの色再現領域)が、基本的にはa−b平面上に投影され、その投影により得られる二次元的な色再現領域における最高彩度の色の軌跡、すなわち、その二次元的な色再現領域の最外郭の軌跡が検出される。
図18には、a−b平面上に投影した二次元的な色再現領域が示されており、この二次元的な色再現領域上に、R,M,B,C,G,Yの各頂点が表わされている。
図22は、図18〜図21に示す色再現領域とは異なる色再現領域をa−b平面上へ投影した二次元的な色再現領域を示す図、図23は、L色空間上における三次元的な色再現領域については図22に示す色再現領域と同じ色再現領域を、a軸のまわりに右ねじの方向に−20°回転させた上でa−b平面上に投影したときの二次元的な色再現領域を示す図である。図23において、三次元的な色再現領域をa軸のまわりに右ねじの方向に−20°回転させた上でa−b平面上に投影させるということは、その回転前の三次元的な色再現領域を、a−b平面よりa軸のまわりに右ねじの方向に+20°傾いた平面上に投影することを意味する。
図22、図23に示す色再現領域の場合、回転せずにa−b平面上に投影したのでは、図22に示すようにBの純色(Bの頂点)を検出しにくい。色再現領域の形状によっては、このようにa−b平面上に投影しただけではBの純色を検出しにくい場合があるので、本実施形態では基本的にはa−b平面上に投影した二次元形状からR−M−B−C−G−Y−Rを順に結ぶ稜線や各色の純色を検出することとしているが、Bの純色(Bの頂点)やその付近の稜線の検出に関しては、図23に示すように回転してから投影した二次元的な色再現領域を併用して検出することとしている。
図24〜図26は、上記のようにして平面上に投影した色再現領域の最高彩度の色の軌跡から求めたR−M−B−C−G−Y−Rを順に結ぶ稜線を、様々な角度から見て示した図である。
ここでは、図18に示すようなa−b平面上に投影した二次元的な色再現領域を所定の色相角域ごと(ここでは5度ごと)に区切り、各色相角域内から最高彩度の色点を検出し、それらの色点を直線で順次連結している。
次に、一旦は上記のとおりに検出した最高彩度の色の軌跡に関するフィルタリング処理について説明する。
上記の方法を採用した場合、色相が極めて近接する色点が検出されることがある。後述するR,M,B,C,G,Yの純色(各頂点)の検出では、隣接する色点どうしの差分ベクトルを用いてそれらの純色を検出するアルゴリズムが採用されているが、色相が極めて近接する色点が検出されるとその差分ベクトルが大きな誤差を持つおそれがあり、その場合、純色の誤検出につながる。
そこで、ここでは所定の色相角域ごとに検出した最高彩度の色点の中で隣接する2つの色点の色相が極めて近い場合(ここでは、色相角0.5度以内の場合)、それら近接する2つの色のうちの彩度が低い方の一方の色点がノイズとして除去される。
さらに、隣接する色の彩度と比較して彩度が極めて低い色点がノイズとして除去される。
プロファイルは、そのプロファイルのメーカの実力等によりその出来映えが大きく異なる。出来映えの悪いプロファイルについては、この彩度の比較によるノイズ除去が効果的である。
図27は、a−b平面への投影された、彩度の比較によるノイズ除去が有効な色再現領域の一例を示す図、図28は、図27に示す色再現領域から所定の色相角(ここでは5度)ごとに最高彩度の色点を抽出してプロットした図である。
この図28から分かるように、ここでは明らかに色再現領域内部の低彩度の色を最大彩度の色として誤検出している。そこでここでは、図28上のある1つの色点の彩度と、その色点の両側にある2つの色点の彩度(ここでは両側の2点のうちの彩度が高い方の点の彩度)との比が求められ、その比があらかじめ定めておいた閾値以下の場合に、その彩度の低い色点がノイズとして除去される。この演算を各色点について行なうことにより、色再現領域内部の低彩度の色が除去される。
図29は、上記の、彩度比によりノイズ除去を行なうフィルタリング演算を1回行なった後の最大彩度の色の軌跡を示す図、図30はその同じフィルタリング演算を2回行なった後の最大彩度の色の軌跡を示す図である。
このように彩度比によるフィルタリング処理を複数回繰り返すと、当初検出した最高彩度の色の軌跡が図28に示すようにかなり荒れたものであっても、最高彩度の色の正しい軌跡を検出することができる。
ここでは、上記の2種類のフィルタリング処理を行なった後、さらに、L方向にジグザグしている色をノイズとして除去するフィルタリング処理を行なう。
このフィルタリング処理では、上記の2種類のノイズフィルタをかけた後にそれらのノイズフィルタにより除去されずに残っている各色点について、隣接する色相の色点との差分ベクトルをとり、この差分ベクトルのL成分の符号により判定される。すなわち、隣接する差分ベクトルのL成分の符号が連続して極大、極小をとる場合に、これら2つの極値の色点がノイズとして破棄される。
図31〜図33は、上記の3種類のフィルタリング処理の後に残った色の軌跡を、様々な角度から見て示した図である。
図31、図32は、ノイズ除去前の、それぞれ図24、図25に対応する図であり、それら図31、図32を図24、図25と比べると、上記のL成分の符号判定によるノイズ除去処理により、図31、図32に矢印で示した部分の色点が、取り除かれていることが分かる。
本実施形態では、以上の3種類のフィルタリング処理を行ない、残った色点を順に繋いだ軌跡が、R,G,BのそれぞれとK、およびC,M,YのそれぞれとWを結ぶ6本の稜線を除く、R−M−B−C−G−Y−Rを順に結ぶ6本の稜線となる。
ただし、この段階では、R,M,B,C,G,Yの各純色(各頂点)は未だ検出されておらず、次に、上記のようにして検出した6本の稜線の連結体から以下のようにしてR,M,B,C,G,Yの6つの純色(頂点)が検出される。
ここでは、一例として、それら6つの各色ごとに色相角域が以下のとおりに設定されており、各色の頂点(純色)を検出するにあたっては、各色ごとの色相角域内で検出処理が行なわれる。下記のとおりに色相角域を設定したのは、各色の純色は経験的にそれら各色ごとの色相角域内にしか存在しないことが分かっているからである。
尚、ここでは、a軸のマイナス方向を色相角0度とし、L軸を中心とした反時計回りに色相角を定義している。
C:色相角域 20度〜80度
B:色相角域 80度〜140度
M:色相角域 140度〜200度
R:色相角域 200度〜250度
Y:色相角域 250度〜310度
G:色相角域 310度〜360度および0度〜20度
本実施形態では、それら6色の純色(頂点)の検出方法として以下の2種類の検出方法を採用している。
図34は、2種類の純色の検出方法のうちの1つを示す模式図である。
ここでは、上記の6つの純色を順に結ぶ稜線の連結体(図31〜図33参照)の、L色空間における隣接する色どうしを結ぶ3次元ベクトルどうしの成す角が、各色ごとに定めた上記の色相角域内で最小角となる点を純色とする。
ただしBの純色については角度での判別は難しく、Bの純色を上記の検出方法で検出するとノイズが入り込む可能性があるため、ここでは、Bに関して設定した上記の色相角域内で明度が最も低い色をBの純色とする。
以上のようにしてR→Y→G→C→B→M→Rを順に結ぶ6本の稜線と、それらR,G,B,C,M,Yの6つの純色(頂点)が検出される。
次に、WとKのL値を求める。
Wは、B2A1プロファイル(図15参照)における(L)=(100,0,0)に対応するCMYK値を求め、そのCMYK値を、今度はA2B1プロファイル(図14参照)を参照してL値に変換する。
前述のとおり、B2A1プロファイルは、印刷に適した色再現領域から外れたL値については、その印刷に適した色再現領域の境界の点にクリップされるため、B2A1プロファイルを参照して(L)=(100,0,0)をCMYK値に変換することにより、その印刷に適した色再現領域におけるWの点を表わすCMYK値が求められる。そこで次に、このCMYK値を、今度はA2B1プロファイルを参照してL値に変換すると、そのL値は、印刷適性を満たした色再現領域のWの頂点を表わす値となる。
また、これと同様に、Kについては、B2A1プロファイル(図15参照)を参照して、(L)=(0,0,0)をCMYK値に変換し、そのCMYK値を今度はA2B1プロファイルを参照してL値に変換する。このようにして求めたL値は、印刷適性を満たした色再現領域のKの頂点を表わしている。
次に、R,G,BのそれぞれとKおよびC,M,YのそれぞれとWを結ぶ6本の稜線の検出方法について、ここではRとKとを結ぶ稜線を例に挙げて説明する。
図35は、RとKとを結ぶ稜線の検出方法の説明図である。ここでは図6のステップ(a1)の色再現領域算出過程(図7の逆変換過程(ステップ(a11))および順変換過程(ステップ(a12)))で得られた印刷適性色再現領域がL軸とRの純色(Rの頂点)とを含む平面に射影されて、その射影により得られる二次元的な色再現領域の、RとKとを結ぶ最外郭線が、RとKとを結ぶ稜線として検出される。ここで、この最外郭線上の各色の色相は一定とはならない。仮に三次元的な印刷適性色再現領域をL軸とRの純色とを含む平面で輪切りにしたとすると、その輪切りにより得られた断面としての二次元的な色再現領域上ではRとKとを結ぶ最外郭線は色相が一定となるが、ここでは、三次元的な印刷適性色再現領域をその二次元平面に射影しているので、その射影により得られる二次元的な色再現領域における最外郭線は、三次元的な印刷適性色再現領域上では色相は一定とはならない。
その最外郭線を求めるにあたっては、図35に示すように、L軸上のWとKとの中点を中心とした所定角度範囲ごとに最も外側の色点を検出し、その色点を稜線上の色点とする。ただし、ここでは後述するフィルタリング処理前であるので、このようにして検出された色点やそれらの色点を結ぶ稜線は今のところは色点や稜線の候補でしかない。
G,BのそれぞれとKとを結ぶ稜線の検出方法、およびC,M,YのそれぞれとWとを結ぶ稜線の検出方法も、上記のRとKとを結ぶ稜線の検出方法と同様である。
図36は、上記の方法により検出されたR,G,BのそれぞれとK、およびC,M,YのそれぞれとWを結ぶ6本の稜線を示す図である。
この図36から分かるように、所々で誤検出による色相のずれが見られる。
そこで次に、上記のようにして一旦検出された6本の稜線について、以下のノイズ低減処理が行なわれる。
図37は、BとKとを結ぶ稜線に対するノイズ低減処理を示す模式図である。ここではBとKとを結ぶ稜線について説明するが、他の、R,GのそれぞれとKを結ぶ稜線、およびC,M,YのそれぞれとWを結ぶ稜線についても同様である。
ここでは、KとBとを直接に結ぶ基準ベクトルと、そのKとBとを結ぶ稜線を構成する色点のうちの隣接する色点どうしを結ぶ差分ベクトルを求め、それら基準ベクトルと差分ベクトルとの成す角を求める。それら基準ベクトルと差分ベクトルとの成す角が所定角(ここでは30度)以上の場合はノイズと判定して稜線からその色点が破棄される。
このようにして、R,G,BとKとを結ぶ3本の稜線およびC,M,YとWとを結ぶ3本の稜線が求められ、上述したRとY、YとG、GとC、CとB、BとM、MとRを結ぶ6本の稜線と合わせて、合計12本の稜線が求められる。また、上記のようにして、W,K,R,G,B,C,M,Yの各純色(頂点)も求められる。
以上が、図6に示す仮想プロファイル作成過程(ステップ(a2))のうちの、図8に示す頂点及び稜線検出過程(ステップ(a21))の処理である。
次に、図8に示すステップ(a22)の、稜線プロファイル作成過程について説明する。
この稜線プロファイル作成過程では、dummyRGB色空間上の各稜線上に等間隔に複数点を定めて、それらの複数点を、L色空間上に写像したときに、dummyRGB色空間上の各稜線上に等間隔に並ぶ複数点が、L色空間でも、上記のようにして求めた各稜線上であって、それらの各稜線上に等間隔に配置されるように、各稜線に関するdummyRGB色空間における座標点(RGB値)とL色空間における座標点(L値)とを対応づけた稜線プロファイルが作成される。但し、各稜線上の複数点の間隔は各稜線内で等間隔であればよく、その間隔は稜線ごとには異なっていてもよい。
本実施形態では、dummyRGB色空間上の各稜線に、各稜線の両端の2つの頂点を含め18個の稜線格子点が等間隔に配置され、それら18個の稜線格子点が、L色空間上でも、上記のようにして求めた対応する稜線上であつて、かつその稜線上に等間隔に配置されるように、稜線プロファイルが求められる。
このために、上述の各種のフィルタリング処理によりノイズの色点を取り除いたためL色空間の各稜線上の色点の数が18個には満たなくなっていることから、先ずは、各稜線上の色点の数が18個になるように色が補填される。
図38は、L色空間における各稜線上の色点の数が18個となるように色点を補填した状態を示す図である。
R,G,BとKとを結ぶ各稜線についてはR,G,Bの各純色とその純色に最も近い稜線上の色点とを直線で結び、その直線上に18個に足りない数の色点が補填される。また、C,M,YとWとを結ぶ各稜線については、Wの頂点とそのWに最も近い稜線上の色点とを直線で結び、その直線上に、18個に足りない数の色点が補填される。さらに、R−Y−G−C−B−M−Rを順に結ぶ6本の稜線についても各稜線の両端の純色のうちの一方の純色とその純色に最も近い稜線上の色点とを結ぶ直線上に、18個に足りない数の色点が補填される。
上記のようにしてdummyRGB色空間の各稜線上の格子点の数とL色空間上の各稜線との色点との数を18個に揃えた上で、以下のアルゴリズムによる等間隔化処理が行なわれる。
(a)1つの稜線について、その稜線上の隣接する格子点間の色差ΔE_neighbor,i(i=1〜17)を計算する。
(b)次に、その1つの稜線の一方の端点からの累積色差列ΔE_ruiseki,i(i=0〜17)を計算する。
Figure 2008005381
(c)各累積色差ΔE_ruiseki,i(i=0〜17)を入力とし、その1つの稜線上の各格子点のL値を出力とする1次元ルックアップテーブル(1DLUT)を作成する。
(d)a値,b値についても同様に、各累積色差ΔE_ruiseki,i(i=0〜17)を入力とし、その1つの稜線上の各格子点のa値,b値をそれぞれ出力とする各1DLUTを作成し、累積色差ΔE_ruiseki,i(i=0〜17)に対する、L,a,bそれぞれについての1DLUT×3を作成する。
(e)ΔE_ruiseki,17×i/17(i=0〜17)なる値を1DLUT×3に入力したときの出力値L,a,bを、その1つの稜線上の新たな色点とする。
(f)以上の演算処理を各稜線について行なう。
図39は、上記(e)における、累積色差を入力してL値を出力する1DLUTを用いた等間隔化処理の説明図である。
この1DLUTには、図39(A)に黒丸印で示す各点についてのΔE_ruisekiとL値との対応関係が記述されている。
この1DLUTを用いて、例えばh点のΔE_ruisekiに対応するL値(L )を求めるにあたっては、そのh点を挟む、1DLUT上の2点(ここではi点とi+1点)のL値(L とLi+1 )を読み出し、その間を直線補間することによりL が求められる。
ここではこのような補間演算により、図39(B)に示すような、ΔE_ruisekiの軸上に等間隔に並ぶ各点のL値が求められる。a値およびb値についても同様の演算処理が行なわれる。
図40は、等間隔処理前後の稜線上の格子点の概念図である。
等間隔処理前は、図40(A)に示すように1つの稜線上に不等間隔に格子点が並んでおり、これに上述の等間隔処理を施すことにより、図40(B)に示すように、その1つの稜線上に、その稜線に沿う距離について等間隔に並ぶ格子点が配列される。
図41は、等間隔処理前の色再現領域を示す図、図42は等間隔処理後の色再現領域を示す図である。
図41には純色とその純色に最も近い色点とを結ぶ直線上に補填した複数の色点が密に並んでおり、稜線上の色点の間隔は不揃いであるが、図42には、各稜線ごとに間隔は異なるものの、各稜線上には複数の色点が等間隔に並んでいる。これらの色点はdummyRGB色空間上の対応する稜線上に等間隔に並ぶ複数の格子点に一対一に対応している。
以上が、図8に示すステップ(a22)の稜線プロファイル作成過程における処理である。
次に、図8のステップ(a23)のグレー軸プロファイル作成過程について説明する。
ここでは、dummyRGB色空間における仮想プリンタ14の色再現領域におけるWとKの2つの頂点を結ぶグレー軸上に等間隔に複数点を定めてそれらの複数点をL色空間上に写像したときに、そのL色空間上に写像された複数点が、図8のステップ(a21)の頂点及び稜線検出過程で検出されたL色空間上のWとKの2つの頂点を結ぶグレー軸上であって、かつそのグレー軸上に等間隔に配置されるように、仮想プリンタ14の色再現領域のグレー軸に関する、dummyRGB色空間上における座標点とL色空間における座標点とを対応づけたグレー軸プロファイルが作成される。
図43は、グレー軸プロファイルを表わすテーブルを示す図である。
ここでは、Wの頂点である、(R,G,B)=(255,255,255)がL上のW点(L,a,b)=(L )に対応づけられるとともに、Kの頂点(R,G,B)=(0,0,0)が、L上のK点(L,a,b)=(L )に対応づけられ、かつ、dummyRGB色空間上のWとKとを結ぶグレー軸上に等間隔に定めた複数点(R,G,B)=(255,255,255),(255×(9/10),255×(9/10)),255×(9/10),…,(0,0,0)が、L色空間上のWとKとを結ぶグレー軸上の等間隔に配置された各色点(L,a,b)=(L ),(L itp9/10 itp9/10 itp9/10),(L itp8/10 itp8/10 itp8/10),…,(L )に対応づけられている。
ここでL itp9/10等は以下を表わす。
itpi/10
=L ×i/10+L ×(10−i)/10
itpi/10
=a ×i/10+a ×(10−i)/10
itpi/10
=b ×i/10+b ×(10−i)/10
dummyRGBの色空間のグレー軸上の等間隔点がL色空間のグレー軸上でも等間隔となるように対応づけるのは、上述の稜線上の再対応づけと同様、階調つぶれのないガマットマッピングを実現するためである。
尚、図43には、グレー軸を10等分した各点についてdummyRGBとLとを対応づけているが、これは図示および説明の都合上であって、10等分である必要はなく、もっと多数の点について、dummyRGBとLとを対応づけてもよい。
以上が図8のステップ(a23)のグレー軸プロファイル作成過程における処理である。
次に、図8のステップ(a24)の補間演算過程について説明する。
ここでは、図8のステップ(a22)の稜線プロファイル作成過程で作成された12本の稜線プロファイルと、図8のステップ(a23)のグレー軸プロファイル作成過程で作成されたグレー軸プロファイルとを境界条件とした補間演算により、仮想プリンタ14に依存したdummyRGB色空間全域について、dummyRGB色空間上の座標点とL色空間上の座標点を対応づけることにより、dummyRGB色空間とL色空間とを対応づけた仮想プロファイルが作成される。尚、ここでは、前掲の特許文献4に示された区分的多項式近似の手法を用いた補間演算を採用している。
すなわち、ここでは、Lのそれぞれについて以下の二次式
=a+a+a+aRG+aGB+aBR+aR+aG+aB+a
=b+b+BB+bRG+bGB+bBR+bR+bG+bB+b
=c+c+c+cRG+cGB+cBR+cR+cG+cB+c
を用い、上記のように作成した稜線プロファイルおよびグレー軸プロファイルの、dummyRGB値とL値とが対応づけられた点をサンプル点として、a〜a,b〜b,c〜cの各係数が求められ、その求められた各係数を上記の二次式に代入して、プルーファ14の色再現領域全域について、dummyRGB値とL値との対応づけが行なわれる。
図44は、上記の補間演算処理前のdummyRGBとLを対応づけたプロファイル(稜線とグレー軸のみ対応づけられている)を表わした図、図45は、上記の補間演算処理後のdummyRGBとLを対応づけたプロファイル(dummyRGBガマット)である。
図46〜図49は、上記の補間演算処理により求めたdummyRGBガマット(メッシュ)と図6の色再現領域算出過程(ステップ(a1))で求められた印刷適性色再現領域(B2A1ガマット)(ドット)とを重ねて、様々の角度から見て示した図である。
これらの図46〜図49に示すように、これまで説明してきた演算処理により、純色(頂点)や稜線が適切に検出され、B2A1ガマットとほぼ一致したdummyRGBガマットが得られていることが分かる。
以上が、図8のステップ(a24)の補間演算過程における処理である。
次に、図5の第1のリンクプロファイル作成過程(ステップ(B))について説明する。
この第1のリンクプロファイル作成過程(図5のステップ(B))では、図8の、頂点及び稜線検出過程(ステップ(a21))、稜線プロファイル作成過程(ステップa22))、グレープロファイル作成過程(ステップ(a23))、および補間演算過程(ステップ(a24))からなる、図6の仮想プロファイル作成過程(ステップ(a2))で作成された、dummyRGB色空間とL色空間とを結びつける仮想プロファイル(dummyRGBガマット)と、図6のステップ(a2)の色再現領域算出過程(図7の順変換過程(ステップ(a11))と逆変換過程(ステップ(a12))で求められる印刷適性色再現領域を持つ逆変換プロファイル(B2A1プロファイル)(図15参照)とを用いて、dummyRGB色空間からCMYK色空間へと変換するためのリンクプロファイルが求められる(図17参照)。
図50は、リンクプロファイルの求め方の概念図である。
dummyRGB色空間上の格子点(dummyRGB値)がdummyRGBプロファイル56によりL色空間上の座標(L値)に変換され、そのL値が、今度はB2A1プロファイル53により、CMYK色空間上の座標(CMYK値)に変換される。
次に図5に示す色変換定義作成方法の、第2のリンクプロファイル作成過程(ステップ(C))について説明する。ここでは、前掲の特許文献3に開示された手法について説明する。
図51は、図2に示すプリンタ11と仮想プリンタ14の色再現領域の模式図である。
図51(A)は、プリンタ11に依存した入力RGB色空間を示したものであるが、この図51(A)には、図示の簡単のためR−G平面が示されている。図51(B),図51(C)も同様であり、図51(B)は共通色空間の1つであるL***空間のL*−a*平面について示されており、図51(C)は仮想プリンタ14に依存したdummyRGB色空間のR−G平面について示されている。
プリンタ11は、R,G,Bそれぞれについて0〜255の値の数値を表わす画像データに基づいてプリント画像11aをプリント出力するものであり、この場合、プリンタ11の色再現領域は、図51(A)に示す矩形領域101となる。
ここで、図13に示す、プリンタ11の色再現特性(プリンタプロファイル51)を参照して、図51(A)に示すプリンタ11の色再現領域101を、L***空間に写像すると、そのプリンタ11の色再現領域は領域102のように表わされ、その色再現領域102を、さらに、上記のようにして作成された仮想プリンタ14の色再現特性(仮想プロファイル53(図16参照))を参照して仮想プリンタ14に依存するdummyRGB色空間に写像すると、プリンタ11の色再現領域は、図51(C)に示す領域103に示すように表わされる。
これに対し、図2に示す仮想プリンタ14の色再現領域(仮想プロファイル)は、図51(C)のdummyRGB色空間上では、R,G,Bともに0〜255の数値範囲で示される立方体領域(図51(C)ではR−G平面上の矩形領域303)である。すなわち、プリンタ11に依存した入力RGB色空間のR,G,Bそれぞれについて0〜255の数値範囲内の座標点を表わす画像データをL***空間を経由してdummyRGB色空間上の画像データに変換すると、仮想プリンタ14で表現することのできる色(画像データ上でRGBともに0〜255の範囲)を超えた値、例えば図51(C)に例示するような(R,G)=(110,290)、あるいは、(R,G)=(−100,260)などの値に変換される場合がある。その場合、これらの画像データ、すなわち、仮想プリンタ14の色再現領域から外れた画像データは、仮想プリンタ14では出力できないため、それらの画像データを仮想プリンタ14の色再現領域の境界に位置する画像データとなるようにクリップすることが従来提案されている。具体的には、(R,G)=(110,290)は、(R,G)=(110,255)に変更され、(R,G)=(−100,260)は(R,G)=(0,255)に変更されることになる。
このような変換される側(ここでは仮想プリンタ14)に依存した色空間におけるマッピングの場合、マッピングの自由度が小さく、上記のような、仮想プリンタ14の色再現領域から外れたデータを単純にクリップしてその色再現領域の境界に移動させるだけのマッピングが行なわれており、1つのデバイス(例えばプリンタ11)の色再現領域から別のデバイス(例えば仮想プリンタ14)の色表現領域に写像するにあたり、特にそれらの色表現領域の境界近傍における写像の精度が大きく低下する場合がある。
一方、図51(C)に0〜255の矩形領域で示される仮想プリンタ14の色再現領域303をその仮想プリンタ14の色再現特性(仮想プロファイル)を用いてL***空間に写像すると、図51(B)に示す領域302のように表わされる。このL***空間に代表される共通色空間において、プリンタ11(第1のデバイス)の色再現領域102内のデータを仮想プリンタ14(第2のデバイス)の色再現領域302内のデータに変換するための手法が従来いくつか提案されている。
***空間における色変換(マッピング)では、仮想プリンタ14で表現することのできる色再現領域をできる限り広く利用しようとしたとき、一般的には、図51(B)に破線の矢印で示すような、プリンタ11の色再現領域101と仮想プリンタ14の色再現領域302との共通領域402から外れたデータをその共通領域402の内部にマッピングする‘圧縮’と、図50(B)に実線の矢印で示すように、その共通領域402内部のデータを、仮想プリンタ14の色再現領域302の内部という条件を保った上で、その共通領域402の外部に広げる‘伸長’との双方が行なわれる。
従来提案されているL***空間に代表される共通色空間でのマッピングは、マッピングの自由度が大き過ぎ、調子が不連続となったり不自然な印象の画像となってしまう危険性が大きい。
図51(B)のL***空間に写像された仮想プリンタ14の色再現領域302を図50(A)の入力RGB色空間にさらに写像すると、プリンタ11の色再現領域である矩形の領域101から食み出た部分のある、‘ひしゃげた’形の領域301のように表現される。
次に、共通色空間について説明する。この共通色空間については、その1つの例としてL***色空間について説明したが、L***色空間である必要はなく、特定の入力デバイスあるいは特定の出力デバイスに依存しないように定義された色空間であればよい。例えばL***色空間のほか、XYZ色空間であってもよく、あるいはそれらの色空間に対し、色空間上の各座標点が1対1で対応づけられるように明確に定義された座標系であってもよい。そのような座標系の例としては、以下の様に定義された標準RGB信号などがある。
Figure 2008005381
ここで、例えばRSRGBを8ビットで表現したものをR8bitで表記すると、
8bit=255×12.92RSRGB (0<RSRGB<0.00304)
8bit=255×1.055RSRGB (1.0/2.4) −0.055
(0.00304≦RSRGB≦1)
となる。GSRGB,BSRGBを8ビットで表現したG8bit,B8bitも同様に、それぞれGSRGB,BSRGBから変換することができる。
もしくは、リバーサルフィルムのCMY濃度で定義される色空間を共通色空間として採用してもよい。共通色空間を定めると、その共通色空間における色再現領域が明確に定義される。
図52は、図2,図3に示すコンピュータシステム内で実行される色変換定義作成プログラムによる色変換定義作成方法のうちの、第2のリンクプロファイル作成過程を示したフローチャートである。この図52は、その全体が、図5のステップ(C)の第2のリンクプロファイル作成過程に相当する。
ここでは、第1の座標変換過程(ステップc1)、第2の座標変換過程(ステップc2)、および第3の座標変換過程(ステップc3)を経て本発明にいう、第2のリンクプロファイルが作成される。第2の座標変換過程(ステップc2)では、基本的には第1過程(ステップc22)が実行されるが、本実施形態では、一層高精度な色変換定義が作成されるよう、その第1過程の前段に第2過程(ステップc21)が置かれている。
また、図53は、図3、図4に示すコンピュータシステム内で実行される色変換定義作成プログラムのうちの第2のリンクプロファイル作成部33(図9参照)の構成を示した構成図である。
この第2のリンクプロファイル作成部33は、第1の座標変換部331、第2の座標変換部332、および第3の座標変換部333から構成され、第2の座標変換部332はさらに、第1部332aと、その第1部332aの前段で実行される第2部332bとから構成されている。
また、図54は、図3,図4に示すコンピュータ20内で色変換定義作成プログラムが実行されることによりコンピュータ20内に構築される色変換定義作成装置40のうちの、第2のリンクプロファイル作成部42(図11参照)の機能ブロック図である。
この第2のリンクプロファイル作成部42は、第1の座標変換部431、第2の座標変換部432、および第3の座標変換部433から構成され、第2の座標変換部432はさらに、第1部432aと、その第1部432aの前段に配置された第2部432bとから構成されている。
ここで、図52に示す色変換定義作成方法のうちの第2のリンクプロファイル作成過程の各ステップc1,c2(c21,c22),c3は、図53に示す第2のリンクプロファイル作成部33を構成する各部331,332(332b,332a),333にそれぞれ対応するとともに、図54に示す第2のリンクプロファイル作成部43を構成する各部431,432(432b,432a),433にそれぞれ対応しており、以下では、図52の第2のリンクプロファイル作成過程の各ステップc1,c2(c21,c22),c3を取り上げて説明することで、図53の第2のリンクプロファイル作成部33の各部331,332(332b,332a),333、および図54の第2のリンクプロファイル作成部43の各部431,432(432b,432a),433の説明を合わせて行なうものとする。
以下、図52に示す第1の色変換定義作成過程を構成する各過程(ステップc1,c2(c21,c22),c3)について順次説明する。
先ず図52のステップc1の座標変換過程では、プリンタ11の色再現特性(プリンタプロファイル)が参照され、プリンタ11に依存する入力RGB色空間内の各座標点(ここではディスクリートに設定された各格子上の座標点)がデバイス非依存の共通色空間(例えばL空間)にそれぞれ写像される。
図55は、図52のステップc2で実行される、第2の座標変換過程における第2過程(ステップc21)の説明図であり、L空間におけるプリンタ11の色再現領域および仮想プリンタ14の色再現領域を示している。
ここでは、コンクリース変換(Von Kries変換)を応用した順応変換が行なわれる。すなわち、ここでは、プリンタ11でプリント出力されたプリント画像11a(図2参照)で表現される白(プリント画像11aの用紙の色)に相当する座標点Wと、プリント画像11aとして表現することのできる黒(そのプリンタ11でR,G,Bの各色のインクを最大量使ってプリントした状態)に相当する座標点Bが、それぞれ仮想プリンタ14で仮想的に出力される画像の白(その画像の用紙の色)に相当する座標点Wとその仮想プリンタ14で出力することのできる黒(その仮想プリンタ14がR,G,Bの各色のインクを最大量使ってプリントした色)に相当する座標点Bに一致するように座標変換が行なわれる。
図55は、この座標変換過程を図示したものであり、先ず、図55(A)に示す、プリンタ11の色再現領域102a、仮想プリンタ14の色再現領域302aを、図55(B)に示すように、各黒点B,Bが原点0(理論上の黒点)に一致するように平行移動する。これにより、先ず、プリンタ11の色再現領域102bの黒点と仮想プリンタ14の色表現領域302bの黒点とが一致する。
次に、この平行移動後の、プリンタ11の色再現領域102bの白点Wが、平行移動後の、仮想プリンタ14の色再現領域302bの白点Wに一致するように、すなわち図55(B)の直線Lが直線Lに一致するように、プリンタ11の色再現領域102b全体について回転及び伸縮を伴う座標変換が行なわれる。
図55(C)は、この回転及び伸縮を伴う座標変換を行なった後の状態を示しており、プリンタ11の色再現領域は、図55(B)に示す色再現領域102bから図55(C)に示す色再現領域102cのように変換される。このとき、プリンタ11の色再現領域の白点Wは、仮想プリンタ14の色再現領域の白点Wに一致する。
その後、図55(D)に示すように、図55(C)に示すようにして白点,黒点がそれぞれ一致した、プリンタ11の色再現領域102cを、仮想プリンタ14のもともとの色再現領域、すなわち図55(A)に示す、仮想プリンタ14の色再現領域302aの白点W,黒点Bに一致する位置まで平行移動する。
こうすることにより、白点W,黒点Bが仮想プリンタ14の白点W,黒点Bにそれぞれ一致した、プリンタ11の色再現領域102dを得ることができる。
以上の操作を式で示すと、以下のようになる。図55は、L空間における色再現領域を示したが、コンクリース変換やそのコンクリース変換を応用した上記の順応変換はXYZ空間で実行されることが多く、ここではXYZ空間を想定して説明する。このXYZ空間は、その各座標点がL空間の各座標点と一対一に対応する共通色空間の1つである。
図55(A)に示すプリンタ11の色再現領域102aの白点W,黒点BのXYZ座標をそれぞれ(LXW,LYW,LZW),(LXB,LYB,LZB)とし、図55(A)に示す仮想プリンタ14の色再現領域302aの白点W,黒点BのXYZ座標をそれぞれ(LXW,LYW,LZW),(LXB,LYB,LZB)としたとき、図55(B)に示す各白点W,Wに相当するXYZ座標(LXW’,LYW’,LZW’),(LXW’,LYW’,LZW’)を、各式
LXW’=LXW−LXB
LYW’=LYW−LYB
LZW’=LZW−LZB ……(1)
LXW’=LXW−LXB
LYW’=LYW−LYB
LZW’=LZW−LZB ……(2)
により求め、白点W(LXW’,LYW’,LZW’)が白点W(LXW’,LYW’,LZW’)に一致するように回転及び伸縮するためのコンクリース(Von Kries)マトリックスを作成する。
ここでは、このコンクリースマトリックスを、
VK=[MTXVK] ……(3)
と表記する。このコンクリースマトリックスは3行×3列のマトリックスとなる。
次に、図52のステップc1でプリンタ11に依存した入力RGB空間内の座標点がL空間に写像され、さらにXYZ空間に変換された(あるいは、プリンタ11に依存した入力RGB色空間から直接にXYZ空間に写像された)多数の座標点を代表させて(X,Y,Z)で表わすと、
この(X,Y,Z)は、
X1=X−LXB
Y1=Y−LYB
Z1=Z−LZB ……(4)
により黒点補正(図55(B)参照)がなされ、次に
Figure 2008005381
によりコンクリース変換が行なわれ(図55(C)参照)、次に
X’=X2−LXB
Y’=Y2−LYB
Z’=Z2−LZB ……(6)
により、黒点を仮想プリンタ14の黒点に一致させるための補正(図54(D)参照)が行なわれる。
以上の演算を全ての座標点について行なうことにより、L空間で表わしたときの図55(A)に示すプリンタ11の色再現領域102aが、白点、黒点が仮想プリンタ14の色再現領域302aの白点、黒点にそれぞれ一致した、図55(D)に示す色再現領域102dに変換される。
上記の順応変換をXYZ空間で行なうと、順応変換前の黒点(図55(A)の黒点B,B)の座標(X,Y,Z)がほぼ(0,0,0)に近く、したがって黒点の補正は数値を僅かに変化させるだけであって、(1)式,(2)式に従って白点の座標を移動させてもその移動量は僅かで済み、XYZ空間内の広い領域を使って順応変化を行なうことができる点で有利であるが、この順応変化は、必ずしもXYZ空間で行なわなければならない訳でなく、L空間で行なってもよく、あるいはその他の共通色空間で行なってもよい。
また、ここでは、白点と黒点との双方をそれぞれ一致させる順応変換について説明したが、色変換の精度は多少落ちるものの、簡易的には、黒点は考慮せずに白点のみ一致させるように順応変換を行なってもよい。
この白点のみ一致させる順応変換は、図54を参照して説明すると、図55(A)に示す直線L’が直線L’に一致するとともに白点Wが白点Wに一致するような座標変換をいい、数式的には、(1)式,(2)式のように黒点の座標を引き算することなく、白点W(LXW,LYW,LZW)が白点W(LXW,LYW,LZW)に一致するように回転及び伸縮するためのコンクリースマトリックスを求め、(4)式のように、黒点の座標を引き算することなく、そのコンクリースマトリックスを使って(X,Y,Z)をそのまま変換することを意味する。
さらに、この順応変換は、例えばCRTディスプレイ表示画面上の‘白’はかなり青みかかった白であり、そのCRTディスプレイ表示画面に表示された画像をプリント出力する必要があるときのような、測色的にかなり離れた白を持つデバイス間での色変換の場合に必要となるが、例えばプリンタ11で白い用紙上にプリント出力したプリント画像11aと、仮想的な仮想プリンタ14で同様の白い用紙にプリント出力したと想定したときのプルーフ画像とを比較する場合のような、双方の‘白’がほぼ一致している場合、この順応変換、すなわち、図52の第2の座標変換過程の第2過程(ステップc21)は省略してもかまわない。
次に、図52に示すフローチャートの第2の座標変換過程中の第1過程(ステップb22)について、いくつかの例を説明する。
図56は、その第1過程における座標変換の第1例の説明図、図57は、その第1例のフローチャートである。図56には、L空間内のうちのL−a平面について明示されているが、これは図示の便宜上のものであって、実際には、L空間内で3次元的な座標変換が行なわれる。図56のみでなく、その後に説明する各種の例についても同様である。
ここでは、先ず、座標変換の基準となる座標変換基準座標点cが設定される。この座標変換基準座標点cは、経験的にあるいは所定の設定基準に従ってある程度任意に設定されるが、L空間に写像されたプリンタ11の色再現領域102と仮想プリンタ14の色再現領域302との共通領域内に設定される。さらに、座標変換基準座標点cは、その共通領域内であって、さらに本実施形態ではL軸(グレー軸)上に設定される。そうすることにより、以下の説明からわかるように、この座標変換基準座標点cは他の座標点にはマッピングされず、したがってグレーバランスを保ちやすいからである。ここでは例えば(L,a,b)=(50,0,0)の点が座標変換基準座標点cとして設定される。
尚、図52のフローチャートの第2の座標変換過程(ステップc2)に図55を参照して説明したような順応変換(ステップc21)を含むときは、L空間に写像されたプリンタ11の色再現領域102は、その順応変換後の色再現領域を指すものとする。
ここでは、マッピングを行なう対象となるL空間上のプリンタ11の色再現領域102内の座標点を第1の座標点tとする。
ここで、座標変換基準座標点cと第1の座標点tとを結ぶ直線を考え、その直線と、プリンタ11の色再現領域102の境界との交点を求める(図57のステップS11)。ここではこの交点を第1の基準座標点aと呼ぶ。
図57に示すフローチャートは、このようにして求めた第1の基準座標点aが、図56に示すように、L空間に写像した仮想プリンタ14の色再現領域302から外れている場合のフローチャートであり、この条件を満たすとき、さらに以下のように処理が進められる。
上記のようにして求めた第1の基準座標点aについて、L空間から仮想プリンタ14に依存したdummyRGB色空間に写像する(図57ステップS12)。このdummyRGB色空間に写像された第1の基準座標点をPとする。
次に、dummyRGB色空間において、その第1の基準座標点Pの座標値をクリップすることにより、その第1の基準座標点Pを、そのdummyRGB色空間の、仮想プリンタ14の色再現領域の境界上にマッピングする(ステップS13)。このマッピングにより仮想プリンタ14の色再現領域の境界上に得られた点Pを、今度はそのdummyRGB色空間からL空間に写像する(ステップS14)。このL空間内に写像された座標点を第2の基準座標点bとする(図56参照)。
次に、図56に示す第1の基準座標点aと第2の基準座標点bとの差分を表わす、第1の基準座標点aを始点とし、第2の基準座標点を終点とする基本差分ベクトルvを求め(ステップS15)、マッピングを行なおうとしている第1の座標点tを、その基本差分ベクトルvの方向と同一方向に、座標変換基準座標点cと第2の基準座標点bとを結ぶ直線上まで移動させ、その点を、第1の座標点tがマッピングされた第2の座標点sとする(ステップS16)。
このような座標変換が、L空間に写像された、プリンタ11の色再現領域102に含まれる座標点のうちの、ステップb1により求められた第1の基準座標点aがプリンタ11の色再現領域102の外にある全ての座標点について行なわれる(ステップ17)。
このように、図56,図57を参照して説明した座標変換は、その座標変換の方向を決めるにあたっては、すなわち基本差分ベクトルvを求めるあたっては、dummyRGB色空間を使って、仮想プリンタ14の色再現領域の境界上の第1の基準座標点aに対応する、仮想プリンタ14の色再現領域の境界上の第2の基準座標点bを定めることにより行なわれ、実際のマッピングは、L空間で行なわれる。
すなわち、dummyRGB色空間(デバイス依存の色空間)という人間の色の感覚に合致した色空間で座標変換(マッピング)の方向が定められるため、調子の不連続性や不自然な画像となってしまう恐れが極めて小さく抑えられ、かつ、実際の座標変換は、L空間(共通色空間)で行なわれるため、色彩上高精度の座標変換(マッピング)が行なわれる。
尚、図56は、図示の都合上、2次元平面上で座標変換(マッピング)が行なわれるように描かれているが、実際には3次元的なマッピングが行なわれることは前述したとおりである。
図58は、図56,図57を参照して説明した座標変換の第1例の変形例を示す図である。
ここでは、座標変換基準座標点cを取り巻く領域Dが設定され、座標変換基準座標点cと第1の基準座標点aを結ぶ直線とその領域Dの境界との交点dを求め、第1の座標点tのマッピングにあたっては、その交点dと第2の基準座標点bとを結ぶ直線上の座標点sにマッピングされる。
こうすることにより、領域Dという、座標が移動しない領域を設定することができる。前述したように、グレーバランスを保つためにはL軸(グレー軸)については座標を移動させないことが好ましい旨説明したが、この図57に示すように領域Dを設定することにより座標を移動しない領域を任意に設定することができる。
図59は、図52に示すフローチャートの第1過程における座標変換の第2例の説明図、図60は、その第2例のフローチャートである。
ここでは、図56,図57を参照して説明した第1例と同様に、L軸(グレー軸)上に座標変換の基準となる座標変換基準座標点cが設定される。
この座標変換基準座標点cと、座標変換の対象としている第1の座標点tとを結ぶ直線を考え、その直線と、L空間に写像したプリンタ11の色再現領域102の境界との交点を求める(ステップS21)。その交点を第1の基準座標点aと呼ぶ。ここで、このL空間に写像したプリンタ11の色再現領域102は、図52のフローチャートの第2過程(ステップb2)における順応変換が行なわれるときは、その順応変換後の色再現領域を指すものであることは前述したとおりである。
図60に示すフローチャートは、図57に示すフローチャートとは異なり、このようにして求めた第1の基準座標点aが、図59に示すように、L空間に写像した仮想プリンタ14の色再現領域302の内部に存在する場合のフローチャートであり、この条件を満たすときさらに以下のように処理が進められる。
上記のようにして求めた、プリンタ11の色再現領域の境界上の第1の基準座標点aに対応する、仮想プリンタ14の色再現領域の境界上の第2の基準座標点bを求める(ステップS22)。この第2の基準座標点bを求めるにあたっては、ここでは、図59に示すように、第1の基準座標点aが仮想プリンタ14の色再現領域302の内部に存在するため、図56,図57を参照して説明した手法を使うことはできない。すなわち、第1の基準座標点aが仮想プリンタ14の色再現領域302の外に存在する場合と同様にして、その第1の基準座標点aをdummyRGB色空間に写像しても、その写像された第1の基準座標点はdummyRGB色空間における仮想プリンタ14の色表現領域の内部に位置することになり、前述したクリップの手法を使うことができないこととなってしまう。そこで、ここでは、以下のようにして、第2の基準座標点bが求められる。
先ず、dummyRGB色空間における仮想プリンタ14の色再現領域(ガマット)の境界上の全ての点(点Pで代表させる)について、dummyRGB色空間からL空間に写像し(ステップS221)、さらにそのL空間に写像された全ての点Pを入力RGB色空間に写像する(ステップS222)。次いで、その入力RGB色空間に写像された点Pのうちの、入力RGB色空間上のプリンタ11の色再現領域から外れた点を、前述のように、例えばR,G,Bそれぞれについてマイナスの値を0に、255を越える値を255にクリップすることにより、そのプリンタ11の色再現領域の境界上にマッピングする(ステップS223)。
このようにして得られた、入力RGB色空間に写像され、さらにクリップされた全ての点Pを、入力RGB色空間からL空間に写像する(ステップS224)。このようにしてL空間に写像された点Pのうち、第1の基準座標点aに一致した、あるいは一致はしなくても最も近接した点P’を見つけdummyRGB色空間の、仮想プリンタ14の色再現領域の境界上の全ての点Pのうち、その点P’を得る基になった点P’を見つけ、その点P’を第2の基準座標点bとする(ステップS225)。
このような手順を踏むことにより、図59に示す基準座標点aに対応する第2の基準座標点bを求めることができる。
尚、図60に示すフローチャートの場合、dummyRGB色空間における仮想プリンタ14の色再現領域の境界上の全ての点Pについて一律に入力RGB色空間に写像したが、図51に示す、L空間に写像した仮想プリンタ14の色再現領域302の境界上の座標点のうち、L空間に写像したプリンタ11の色再現領域102から食み出した部分の座標点のみ、入力RGB色空間に写像すればよく、あるいはその食み出した部分のうち、推測等により第2の基準座標点bの座標位置をさらに絞り込むことができるときは、その絞り込まれた領域内の座標点のみ入力RGB色空間に写像してクリップしてもよい。
図60に示すステップS22において、第2の基準座標点bが検出されると、図57のフローチャートの場合と同様、図59に示すように、第1の基準座標点aから第2の基準座標点bに向かう基本差分ベクトルvが求められ(ステップS23)、さらに図56,図57の第1例の場合と同様にして、第1の座標点に対応する第2の座標点が求められる(ステップS24)。
このような座標変換が、L空間に写像したプリンタ11の色再現領域102内の各座標点のうちの、ステップc1により求められた第1の基準座標点aが仮想プリンタ14の色表現領域302の内部に存在する全ての座標点について行なわれる(ステップS25)。
図61は、図59,図60を参照して説明した座標変換の第2例の変形例を示す図である。
ここには、図58と同様、座標変換基準座標点cを取り巻く領域Dが設定され、座標変換基準座標点cと第1の基準座標点aとを結ぶ直線とその領域Dの境界との交点dが求められ、第1の座標点tは、その交点dと第2の基準座標点bとを結ぶ直線上の座標点sにマッピングされる。こうすることにより、座標を移動させない領域Dを設定することができる。
図62は、図56,図57を参照して説明した‘圧縮’と図59,図60を参照して説明した‘伸長’とを組み合わせて行なったマッピングの効果説明図である。
空間上のプリンタ11の色再現領域102よりもL空間上の仮想プリンタ14の色表現領域302の方が広いラインLN1上の座標点は,仮想プリンタ14の色再現領域302を最大限使うように伸長され、プリンタ11の色再現領域102の方が広いラインLN2上の各座標点は、仮想プリンタ14の色再現領域302を最大限使うレベルまで圧縮される。これらの伸長、圧縮の方向は、デバイスに依存したRGB空間を利用して求めたものであるため、マッピングそのものはL空間上で行なっても、調子の不連続や不自然な画像の発生が防止され、かつマッピングそのものはL空間を行なうことから高精度のマッピングが行なわれる。また、プリンタ11の色再現領域102と仮想プリンタ14の色表現領域302との広さが一致したラインLN3上の各座標点は移動せずにそのままの色が保たれることになる。
尚、ここで行なわれるマッピングは、図62では図示の都合上L−a平面で行なわれるかのように描かれているが、3次元的に行なわれるものであることは前述した通りである。
図63は、図52に示すフローチャートの第1過程における座標変換の第3例の説明図、図64は、その第3例のフローチャートである。ここで説明する第3例は、図59,図60を参照して説明した第2例の場合と同様、ステップS31で求められた第1の基準座標点a1が、L空間に写像した仮想プリンタ14の色再現領域302の内部に存在する場合の一例である。
ここでも、前述の第1例および第2例と同様に、L軸(グレー軸)上に座標変換の基準となる座標変換基準座標点cを設定し、その座標変換基準座標点cと座標変換の対象としている第1の座標点tとを結ぶ直線を考え、その直線と、L空間に写像したプリンタ11の色再現領域102の境界との交点を求め、その交点を第1の基準座標点a1とし、さらに、その直線と、L空間に写像した仮想プリンタ14の色表現領域302の境界との交点を求め、その交点を第3の基準座標点a2とする(ステップS31)。このL空間に写像したプリンタ11の色再現領域102は、図52のフローチャートの第2過程(ステップb21)における順応変換が行なわれるときは、その順応変換後の色再現領域を指すものであることは、これまでの第1例、第2例の場合と同様である。
次に、上記のようにして求めた第3の基準座標点a2をL空間からプリンタ11に依存した入力RGB色空間に写像し(ステップS32)、その入力RGB色空間に写像した点Pをその入力RGB色空間でクリップすることによりプリンタ11の色再現領域の境界上にマッピングし(ステップS33)、そのマッピングにより得られた点PをL空間にマッピングする(ステップS34)。このようにして得られたL空間のプリンタ11の色再現領域102の境界上の点を第4の基準座標点b2と呼ぶ。
次に、第3の基準座標点a2から第4の基準座標点b2に向かう差分ベクトルv1を求め(ステップS35)、第1の基準座標点a1を通りその差分ベクトルv1と平行な直線を考えて、その直線と、L空間上の仮想プリンタ14の色再現領域302の境界との交点を第2の基準座標点b1とし、第1の基準座標点a1から第2の基準座標点b1に向かう基本差分ベクトルvを求める(ステップS36)。その後はこれまで説明した第1例、第2例と同様にして、第1の座標点tが、その第1の座標点tを基本差分ベクトルvと平行に移動し、座標変換基準座標点cと第2の基準座標点b1とを結んだ直線にぶつかった座標点(第2の座標点s)にマッピングされる(ステップS37)。
このような座標変換が、L空間上のプリンタ11の色再現領域内の座標点のうちの、ステップd1において、L空間上の仮想プリンタ14の色表現領域302の内部に位置する第1の基準座標点a1が求められる全ての座標点について行なわれる(ステップS38)。
この図63,図64に示す第3例は、L空間上のプリンタ11の色再現領域102と仮想プリンタ14の色再現領域302が大きくずれているとき、すなわち、差分ベクトルv1と基本差分ベクトルvが大きく離れているときは誤差を持つが、それら2つのベクトルv1,vの距離が近く、それら2つのベクトルv1,vの間の誤差を無視できるときは、この第3例を採用することができ、図59,図60を参照して説明した第2例と比べ高速演算が可能となる。
図65は、図63,図64を参照して説明した座標変換の第3例の変形例を示す図である。
ここには、図58,図61と同様、座標変換基準座標点cを取り巻く領域Dが設定され、座標変換基準座標点cと第1の基準座標点a1とを結ぶ直線と、その領域Dの境界との交点dが求められ、第1の座標点tは、交点dと第2の基準座標点b1とを結ぶ直線上にマッピングされる。
このようにして、座標移動が行なわれない領域Dを設定することができる。
図66は、図62に示すフローチャートの第1過程における座標変換の第4例の説明図、図67はその第4例のフローチャートである。
この第4例は、ステップe1で求められる第1の基準座標点aがL空間に写像した仮想プリンタ14の色再現領域302の内部に存在するか、あるいはその色再現領域302から外れているかを考慮することなく適用することができる方法である。
ここでも、前述の第1例〜第3例と同様に、L軸(グレー軸)上に座標変換基準座標点cを設定し、その座標変換基準座標点cと座標変換の対象としている第1の座標点tとを結ぶ直線を考え、その直線と、L空間上のプリンタ11の色再現領域102の境界との交点を求め、その交点を第1の基準座標点aとする(ステップS41)。
次に、この第1の基準座標点aをプリンタ11に依存した色空間である入力RGB色空間に写像する(ステップS42)。
次に、このようにして入力RGB色空間に写像された入力RGB色空間上の点Pの座標値に対応した座標値、典型的にはその点Pの座標値と同一の座標値を持つ、仮想プリンタ14に依存した色空間であるdummyRGB色空間上の座標点Pを求める(ステップS43)。具体例を示すと、図66に示す第1の基準座標点aを入力RGB色空間に写像した点Pの座標値を(R,G,B)=(0,255,0)としたとき、同一の座標値(R,G,B)=(0,255,0)を持つdummyRGB色空間上の点を点Pとする。
次にそのdummyRGB色空間上の点PをdummyRGB色空間からL空間に写像し、その写像された点を第2の基準座標点bとする(ステップS44)。
第1の基準座標点aはL空間上のプリンタ11の色再現領域102の境界上の点であるため、この第1の基準座標点aを入力RGB色空間に写像しても、その入力RGB色空間におけるプリンタ11の色再現領域の境界上の点(例えば上記の(R,G,B)=(0,255,0))となる。
これをそのまま、dummyRGB色空間上の点とすると、dummyRGB色空間上では今度は仮想プリンタ14の色再現領域の境界上の点となり、その点をL空間に写像して求めた第2の基準座標点bも、そのL空間上の仮想プリンタ14の色再現領域302の境界上の点となる。
このようにして求めた第1の基準座標点aから第2の基準座標点bに向かう基本差分ベクトルvを求め(ステップS45)、第1の座標点tを通り、基本差分ベクトルvと平行に引いた直線と、座標変換基準座標点cと第2の基準座標点bとを結ぶ直線との交点である第2の座標点sを求める(ステップS46)。
上記の座標変換が、L空間上のプリンタ11の色再現領域102の全域について順次行なわれる。
図68は、図66,図67を参照して説明した座標変換の第4例の変形例を示す図である。
ここには、図58,図61,図65の各例と同様、座標変換基準座標点cのまわりに領域Dが設定され、その領域D内はマッピングされないようにしている。領域D内がマッピングされないようにするための手法は、図58,図61,図65の各例の場合と同様であり、説明は省略する。
次に図52に戻り、第3の座標変換過程(ステップb3)について説明する。
この第3の座標変換過程(ステップb3)では、L空間上でプリンタ11の色再現領域102から仮想プリンタ14の色再現領域302への座標変換(マッピング)が行なわれた後の、仮想プリンタ14の色再現領域302内の各座標点が、仮想プリンタ14の色再現特性(プルーファプロファイル)に基づいて、dummyRGB色空間に写像される。
図5に示す色変換定義作成方法の第2のリンクプロファイル作成過程(ステップ(C))では、以上のようにして、プリンタ11に依存した色空間である入力RGB色空間における、プリンタ11の色再現領域内の座標点を、印刷システム12の色再現領域と十分に一致した色再現領域を有する仮想プリンタ14に依存した色空間であるdummyRGB色空間における、仮想プリンタ14の色再現領域内(印刷システム12の色再現領域に十分に一致した色再現領域内)の座標点に変換するための第2のリンクプロファイルが求められる。
図69は、第1のリンクプロファイルと第2のリンクプロファイルとからなる色変換定義を示す概念図である。
ここでは、図5のステップ(B)の第1のリンクプロファイル作成過程で求められる第1のリンクプロファイル(図17に示すリンクプロファイル55)と、図5のステップ(C)の第2のリンクプロファイル作成過程で求められる第2のリンクプロファイルとが合体されて、プリンタ用のRGBデータ(入力RGB色空間内の座標点を表わすデータ)を、印刷用のCMYKデータ(印刷システム12(図2参照)に適合したCMYK色空間内の座標点を表わすデータ)に変換する色変換定義57が作成される。
この後、前掲の特許文献4の区分的多項式近似の手法を用いてCMYKをスムージングすることによりB2A1のジクザグに起因するCMYK値のジクザグを滑らかにすることが望ましい。こうすることにより、階調再現がさらに優れた色変換定義が作成される。
前述したように、この作成された色変換定義57は、図2に示す色変換装置10に設定され、その色変換装置10に設定された色変換定義57は、その色変換装置10における、実際の画像をあらわすプリンタ11用のRGBデータを印刷用のCMYKデータに変換する際に用いられる。
この色変換定義57を用いた変換により生成されるCMYKデータは、印刷システム12のK版拘束条件やインク総量制限を満たし(すなわち印刷適性に優れ)、かつ、プリンタ11の色再現領域と印刷システム12の色再現領域の相違を‘うまく’吸収し、その変換前のプリンタ11用のRGBデータに基づいてプリンタ11でプリント出力されるプリント画像11aの色に近似した好ましい色を再現した印刷画像12aを得ることができるCMYKデータである。
尚、上記の実施形態では本発明にいう第1のデバイスとして図2に示すプリンタ11が採用されたが、本発明にいう第1のデバイスはプリンタ11等の出力デバイスに限られず、例えば、画像を読み取ってR,G,Bの画像データを出力するカラースキャナ等の入力デバイスであってもよく、その入力デバイスで得られたRGBデータを、そのRGBデータを得る基になった画像との間で好ましい色を持つとともに印刷適性に優れたCMYKデータに変更する色変換定義を作成する場合にも本発明を適用することができる。
また、上記の実施形態では、本発明にいう第2のデバイスとして図2に示す仮想プリンタ14が採用されたが、本発明にいう第2のデバイスとしては、印刷システム12の色再現領域に十分に一致した色再現領域を持つように想定されるデバイスであればどのような種類のデバイスを想定してもよい。
プロファイルを用いてRGBデータをCMYKデータに変換するシステムの一例を示す模式図である。 本発明により作成される色変換定義が採用されるシステムの一例を示す図である。 本発明の色変換定義作成装置の一実施形態を構成するパーソナルコンピュータの外観斜視図である。 パーソナルコンピュータのハードウェア構成図である。 本発明の色変換定義作成方法の一実施形態を示すフローチャートである。 図5に示す色変換定義作成方法のうちのプロファイル作成過程の詳細フローを示すフローチャートである。 色再現領域算出過程の詳細フローを示す図である。 仮想プロファイル作成過程の詳細フローを示す図である。 本発明の色変換定義作成プログラムの一実施形態の模式構成図である。 図9に示す色変換定義作成プログラムの中の1つのプログラム部品であるプロファイル作成部の模式構成図である。 本発明の色変換定義作成装置の一実施形態の機能構成図である。 図11に示す色変換定義作成装置のうちのプロファイル作成部の機能構成図である。 プリンタプロファイルの概念図である。 印刷プロファイルのうちの順変換プロファイル(A2B1プロファイル)の概念図である。 印刷プロファイルのうちの逆変換プロファイル(B2A1プロファイル)の概念図である。 仮想プロファイルの概念図である。 リンクプロファイルの概念図である。 A2B1プロファイルで表わされる色再現領域(ドット)と、B2A1プロファイルで表わされる色再現領域(メッシュ)とを重ねて示した図である。 A2B1プロファイルで表わされる色再現領域(ドット)と、B2A1プロファイルで表わされる色再現領域(メッシュ)とを重ねて示した図である。 A2B1プロファイルで表わされる色再現領域(ドット)と、B2A1プロファイルで表わされる色再現領域(メッシュ)とを重ねて示した図である。 A2B1プロファイルで表わされる色再現領域(ドット)と、B2A1プロファイルで表わされる色再現領域(メッシュ)とを重ねて示した図である。 図18〜図21に示す色再現領域とは異なる色再現領域をa−b平面上へ投影した二次元的な色再現領域を示す図である。 色空間上における三次元的な色再現領域については図22に示す色再現領域と同じ色再現領域を、a軸のまわりに−20°回転させた上でa−b平面上に投影したときの二次元的な色再現領域を示す図である。 平面上に投影した色再現領域の最高彩度の色の軌跡から求めたR−M−B−C−G−Y−Rを順に結ぶ稜線を示した図である。 平面上に投影した色再現領域の最高彩度の色の軌跡から求めたR−M−B−C−G−Y−Rを順に結ぶ稜線を示した図である。 平面上に投影した色再現領域の最高彩度の色の軌跡から求めたR−M−B−C−G−Y−Rを順に結ぶ稜線を示した図である。 −b平面への投影された、彩度の比較によるノイズ除去が有効な色再現領域の一例を示す図である。 図27に示す色再現領域から所定の色相角(ここでは5度)ごとに最高彩度の色点を抽出してプロットした図である。 彩度比によりノイズ除去を行なうフィルタリング演算を1回行なった後の最大彩度の色の軌跡を示す図である。 彩度比によりノイズ除去を行なうフィルタリング演算を2回行なった後の最大彩度の色の軌跡を示す図である。 3種類のフィルタリング処理の後に残った色点の軌跡を示した図である。 3種類のフィルタリング処理の後に残った色点の軌跡を示した図である。 3種類のフィルタリング処理の後に残った色点の軌跡を示した図である。 2種類の純色の検出方法のうちの1つを示す模式図である。 RとKとを結ぶ稜線の検出方法の説明図である。 R,G,BのそれぞれとK、およびC,M,YのそれぞれとWを結ぶ6本の稜線を示す図である。 BとKとを結ぶ稜線に対するノイズ低減処理を示す模式図である。 色空間における各稜線上の色点の数が18個となるように色を補填した状態を示す図である。 累積色差を入力してL値を出力する1DLUTを用いた等間隔化処理の説明図である。 等間隔処理前後の稜線上の格子点の概念図である。 等間隔処理前の色再現領域を示す図である。 等間隔処理後の色再現領域を示す図である。 グレー軸プロファイルを表わすテーブルを示す図である。 補間演算処理前のdummyRGBとLを対応づけたプロファイル(稜線とグレー軸のみ対応づけられている)を表わした図である。 補間演算処理後のdummyRGBとLを対応づけたプロファイル(dummyRGBガマット)である。 dummyRGBガマット(メッシュ)と印刷適性色再現領域(B2A1ガマット)の(ドット)とを重ねて示した図である。 dummyRGBガマット(メッシュ)と印刷適性色再現領域(B2A1ガマット)の(ドット)とを重ねて示した図である。 dummyRGBガマット(メッシュ)と印刷適性色再現領域(B2A1ガマット)の(ドット)とを重ねて示した図である。 dummyRGBガマット(メッシュ)と印刷適性色再現領域(B2A1ガマット)の(ドット)とを重ねて示した図である。 リンクプロファイルの求め方の概念図である。 図2に示すプリンタと仮想プリンタの色再現領域の模式図である。 第1の色変換定義作成過程を示したフローチャートである。 色変換定義作成プログラムのうちの第1の色変換定義作成部の構成を示した構成図である。 色変換定義作成装置40のうちの第2のリンクプロファイル作成部の機能ブロック図である。 第2の座標変換過程における第2過程(ステップb21)の説明図である。 第1過程における座標変換の第1例の説明図である。 第1例のフローチャートである。 図56,図57を参照して説明した座標変換の第1例の変形例を示す図である。 第1過程における座標変換の第2例の説明図である。 第2例のフローチャートである。 座標変換の第2例の変形例を示す図である。 図56,図57を参照して説明した‘圧縮’と図59,図60を参照して説明した‘伸長’とを組み合わせて行なったマッピングの効果説明図である。 第1過程における座標変換の第3例の説明図である。 第3例のフローチャートである。 座標変換の第3例の変形例を示す図である。 第1過程における座標変換の第4例の説明図である。 第4例のフローチャートである。 座標変換の第4例の変形例を示す図である。 第1の色変換定義と第2の色変換定義とからなる色変換定義を示す概念図である。
符号の説明
10 色変換装置
11 プリンタ
12 印刷システム
14 仮想プリンタ
20 パーソナルコンピュータ
30 色変換定義作成プログラム
31 プロファイル作成部
32 第1のリンクプロファイル作成部
33 第2のリンクプロファイル作成部
311 色再現領域算出部
3111 逆変換部
3112 順変換部
312 仮想プロファイル作成部
3121 頂点及び稜線検出部
3122 稜線プロファイル作成部
3123 グレー軸プロファイル作成部
3124 補間演算部
40 色変換定義作成装置
41 プロファイル作成部
42 第1のリンクプロファイル作成部
43 第2のリンクプロファイル作成部
411 色再現領域算出部
4111 逆変換部
4112 順変換部
412 仮想プロファイル作成部
4121 頂点及び稜線検出部
4122 稜線プロファイル作成部
4123 グレー軸プロファイル作成部
4124 補間演算部

Claims (15)

  1. 画像と画像データとの間を媒介する第1のデバイスに依存する第1のRGB色空間における該第1のデバイスの色再現領域内の座標点を、印刷用のCMYK色空間における印刷の色再現領域内の座標点に変換するための色変換定義を作成する色変換定義作成方法において、
    印刷の色再現領域をなぞった色再現領域を持つ、画像と画像データとの間を媒介する仮想的な第2のデバイスに依存する第2のRGB色空間と所定の共通色空間との間の仮想プロファイルを作成するプロファイル作成過程と、
    前記第2のRGB色空間における前記第2のデバイスの色再現領域内の座標点を、前記CMYK色空間内における印刷の色再現領域内の座標点に変換するための第1のリンクプロファイルを作成する第1のリンクプロファイル作成過程と、
    前記第1のデバイスのデバイスプロファイルと前記プロファイル作成過程で作成された仮想プロファイルとを用いて、前記第1のRGB色空間における前記第1のデバイスの色再現領域内の座標点を前記第2のRGB色空間における前記第2のデバイスの色再現領域内の座標点に変換するための第2のリンクプロファイルを作成する第2のリンクプロファイル作成過程とを有し、
    前記プロファイル作成過程が、
    印刷用のCMYK色空間の座標点を前記共通色空間内の座標点に変換するための順変換プロファイルと、前記共通色空間内の座標点を印刷用のCMYK色空間のうちの印刷用に調整された色再現領域内の座標点に変換するため逆変換プロファイルとを用いて、印刷用のCMYK色空間のうちの印刷用に調整された色再現領域を前記共通色空間に写像してなる、該共通色空間における印刷適正色再現領域を求める色再現領域算出過程と、
    前記色再現領域算出過程で求められた印刷適正色再現領域と前記第2のRGB色空間とを結びつけることにより前記仮想プロファイルを作成する仮想プロファイル作成過程とを有することを特徴とする色変換定義作成方法。
  2. 前記色再現領域算出過程が、
    前記逆変換プロファイルを用いて、前記共通色空間上の座標点を、前記CMYK色空間のうちの印刷用に調整された色再現領域内の座標点に変換する逆変換過程と、
    前記順変換プロファイルを用いて、前記逆変換過程で得られた、前記CMYK色空間のうちの印刷用に調整された色再現領域内の座標点を前記共通色空間上の座標点に変換する順変換過程とを有することを特徴とする請求項1記載の色変換定義作成方法。
  3. 前記色再現領域算出過程が、ICCプロファイルのA2B1タグを前記順変換プロファイルとして用いるとともに、ICCプロファイルのB2A0タグ、B2A1タグ、およびB2A2タグのうちのいずれか1つを前記逆変換プロファイルとして用いて、前記印刷適正色再現領域を求める過程であることを特徴とする請求項1記載の色変換定義作成方法。
  4. 前記仮想プロファイル作成過程が、
    前記色再現領域算出過程で求められた、前記共通色空間における印刷適正色再現領域の、W,R,G,B,C,M,Y,Kの各頂点と、RとM、MとB、BとC、CとG、GとY、YとR、WとC,M,Yのそれぞれ、および、KとR,G,Bのそれぞれを結ぶ12本の稜線を検出して、これらの頂点および稜線を、前記RGB色空間における、それぞれ対応する頂点および稜線に対応づける頂点及び稜線検出過程と、
    前記RGB色空間上の各稜線上に等間隔に複数点を定めてこれら複数点を前記共通色空間上に写像したときに該共通色空間上に写像された複数点が該共通色空間上の各稜線上に等間隔に配置されるように、前記各稜線に関する、前記RGB色空間における座標点と前記共通色空間における座標点とを対応づけた稜線プロファイルを作成する稜線プロファイル作成過程と、
    前記RGB色空間上のWの頂点とKの頂点とを結ぶグレー軸上に等間隔に複数点を定めてこれら複数点を前記共通色空間上に写像したときに該共通色空間上に写像された複数点が該共通色空間上のWの頂点とKの頂点とを結ぶグレー軸上に等間隔に配置されるように、前記グレー軸に関する、前記RGB色空間における座標点と前記共通色空間における座標点とを対応づけたグレー軸プロファイルを作成するグレー軸プロファイル作成過程と、
    前記稜線プロファイル作成過程で作成された稜線プロファイルと、前記グレー軸プロファイル作成過程で作成されたグレー軸プロファイルとを境界条件とした補間演算により、前記RGB色空間全域について該RGB色空間上の座標点と前記共通色空間上の座標点を対応づけることにより、前記仮想プロファイルを作成する補間演算過程とを有することを特徴とする請求項1記載の色変換定義作成方法。
  5. 前記頂点及び稜線検出過程は、前記印刷適正色再現領域を1つ以上の平面に投影して得られる二次元的な色再現領域における最高彩度の色の軌跡を検出して、該軌跡に基づいてR,M,B,C,G,Y,Rを順に結ぶ稜線を検出することを特徴とする請求項4記載の色変換定義作成方法。
  6. 前記頂点及び稜線検出過程は、前記印刷適正色再現領域上に検出された、R,M,B,C,G,Y,Rを順に結ぶ稜線の、R,M,B,C,G,Yのそれぞれについて定めた各色相角域内における角を検出することにより、該各色相角域内の角を、R,M,B,C,G,Yの各頂点に対応づけることを特徴とする請求項4記載の色変換定義作成方法。
  7. 前記頂点及び稜線検出過程が、前記印刷適正色再現領域を、グレー軸とR,G,Bの各頂点それぞれとを含む各平面に投影して得られる二次元的な各色再現領域の、R,G,Bの各頂点とKの頂点とを結ぶ各最外郭線を、前記印刷適正色再現領域における、R,G,Bの各頂点とKの頂点とを結ぶ各稜線とし、前記印刷適正色再現領域を、グレー軸とC,M,Yの各頂点それぞれとを含む各平面に投影して得られる二次元的な各色再現領域の、Wの頂点とC,M,Yの各頂点とを結ぶ各最外郭線を、前記印刷適正色再現領域における、Wの頂点とC,M,Yの各頂点とを結ぶ各稜線とすることを特徴とする請求項4記載の色変換定義作成方法。
  8. 前記頂点及び稜線検出過程が、一旦検出した稜線にノイズ除去処理を施してノイズが低減された稜線を検出することを特徴とする請求項4記載の色変換定義作成方法。
  9. 前記頂点及び稜線検出過程が、一旦検出した稜線上の各点について、隣接する点との彩度比を求めて該彩度比が閾値以下の場合にこの彩度の低い点をノイズとして除去するノイズ除去処理を施す過程であることを特徴とする請求項8記載の色変換定義作成方法。
  10. 前記頂点及び稜線検出過程が、一旦検出した稜線上の各点について、隣接する点との差分ベクトルをとり、この差分ベクトルの明度方向の成分の符号が連続して極大、極小をとる場合に、これら2つの極値の点をノイズとして除去するノイズ除去処理を施す過程であること特徴とする請求項8記載の色変換定義作成方法。
  11. 画像と画像データとの間を媒介する仮想的なデバイスに依存するRGB色空間と所定の共通色空間との間の仮想プロファイルを作成するプロファイル作成方法において、
    印刷用のCMYK色空間内の座標点を前記共通色空間内の座標点に変換するための順変換プロファイルと、前記共通色空間内の座標点を印刷用のCMYK色空間のうちの印刷用に調整された色再現領域内の座標点に変換するための逆変換プロファイルとを用いて、印刷用のCMYK色空間のうちの印刷用に調整された色再現領域を前記共通色空間に写像してなる、該共通色空間における印刷適正色再現領域を求める色再現領域算出過程と、
    前記色再現領域算出過程で求められた印刷適正色再現領域と前記RGB色空間とを結びつけることにより前記仮想プロファイルを作成する仮想プロファイル作成過程とを有することを特徴とするプロファイル作成方法。
  12. 画像と画像データとの間を媒介する第1のデバイスに依存する第1のRGB色空間における該第1のデバイスの色再現領域内の座標点を、印刷用のCMYK色空間における印刷の色再現領域内の座標点に変換するための色変換定義を作成する色変換定義作成装置において、
    印刷の色再現領域をなぞった色再現領域を持つ、画像と画像データとの間を媒介する仮想的な第2のデバイスに依存する第2のRGB色空間と所定の共通色空間との間の仮想プロファイルを作成するプロファイル作成部と、
    前記第2のRGB色空間における前記第2のデバイスの色再現領域内の座標点を、前記CMYK色空間内における印刷の色再現領域内の座標点に変換するための第1のリンクプロファイルを作成する第1のリンクプロファイル作成部と、
    前記第1のデバイスのデバイスプロファイルと前記プロファイル作成部で作成された仮想プロファイルとを用いて、前記第1のRGB色空間における前記第1のデバイスの色再現領域内の座標点を前記第2のRGB色空間における前記第2のデバイスの色再現領域内の座標点に変換するための第2のリンクプロファイルを作成する第2のリンクプロファイル作成部とを備え、
    前記プロファイル作成部が、
    印刷用のCMYK色空間の座標点を前記共通色空間内の座標点に変換するための順変換プロファイルと、前記共通色空間内の座標点を印刷用のCMYK色空間のうちの印刷用に調整された色再現領域内の座標点に変換するため逆変換プロファイルとを用いて、印刷用のCMYK色空間のうちの印刷用に調整された色再現領域を前記共通色空間に写像してなる、該共通色空間における印刷適正色再現領域を求める色再現領域算出部と、
    前記色再現領域算出部で求められた印刷適正色再現領域と前記第2のRGB色空間とを結びつけることにより前記仮想でデバイスプロファイルを作成する仮想プロファイル作成部とを有することを特徴とする色変換定義作成装置。
  13. 画像と画像データとの間を媒介する仮想的なデバイスに依存するRGB色空間と所定の共通色空間との間の仮想プロファイルを作成するプロファイル作成装置において、
    印刷用のCMYK色空間内の座標点を前記共通色空間内の座標点に変換するための順変換プロファイルと、前記共通色空間内の座標点を印刷用のCMYK色空間のうちの印刷用に調整された色再現領域内の座標点に変換するための逆変換プロファイルとを用いて、印刷用のCMYK色空間のうちの印刷用に調整された色再現領域を前記共通色空間に写像してなる、該共通色空間における印刷適正色再現領域を求める色再現領域算出部と、
    前記色再現領域算出部で求められた印刷適正色再現領域と前記RGB色空間とを結びつけることにより前記仮想プロファイルを作成する仮想プロファイル作成部とを有することを特徴とするプロファイル作成装置。
  14. プログラムを実行する情報処理装置内で実行され、該情報処理装置を、画像と画像データとの間を媒介する第1のデバイスに依存する第1のRGB色空間における該第1のデバイスの色再現領域内の座標点を、印刷用のCMYK色空間における印刷の色再現領域内の座標点に変換するための色変換定義を作成する色変換定義作成装置として動作させる色変換定義作成プログラムであって、
    前記情報処理装置を、
    印刷の色再現領域をなぞった色再現領域を持つ、画像と画像データとの間を媒介する仮想的な第2のデバイスに依存する第2のRGB色空間と所定の共通色空間との間の仮想プロファイルを作成するプロファイル作成部と、
    前記第2のRGB色空間における前記第2のデバイスの色再現領域内の座標点を、前記CMYK色空間内における印刷の色再現領域内の座標点に変換するための第1のリンクプロファイルを作成する第1のリンクプロファイル作成部と、
    前記第1のデバイスのデバイスプロファイルと前記プロファイル作成部で作成された仮想プロファイルとを用いて、前記第1のRGB色空間における前記第1のデバイスの色再現領域内の座標点を前記第2のRGB色空間における前記第2のデバイスの色再現領域内の座標点に変換するための第2のリンクプロファイルを作成する第2のリンクプロファイル作成部とを備え、
    前記プロファイル作成部が、
    印刷用のCMYK色空間の座標点を前記共通色空間内の座標点に変換するための順変換プロファイルと、前記共通色空間内の座標点を印刷用のCMYK色空間のうちの印刷用に調整された色再現領域内の座標点に変換するため逆変換プロファイルとを用いて、印刷用のCMYK色空間のうちの印刷用に調整された色再現領域を前記共通色空間に写像してなる、該共通色空間における印刷適正色再現領域を求める色再現領域算出部と、
    前記色再現領域算出部で求められた印刷適正色再現領域と前記第2のRGB色空間とを結びつけることにより前記仮想でデバイスプロファイルを作成する仮想プロファイル作成部とを備えた色変換定義作成装置として動作させることを特徴とする色変換定義作成プログラム。
  15. プログラムを実行する情報処理装置内で実行され、該情報処理装置を、画像と画像データとの間を媒介する仮想的なデバイスに依存するRGB色空間と所定の共通色空間との間の仮想プロファイルを作成するプロファイル作成装置として動作させるプロファイル作成プログラムであって、
    前記情報処理装置を、
    印刷用のCMYK色空間内の座標点を前記共通色空間内の座標点に変換するための順変換プロファイルと、前記共通色空間内の座標点を印刷用のCMYK色空間のうちの印刷用に調整された色再現領域内の座標点に変換するための逆変換プロファイルとを用いて、印刷用のCMYK色空間のうちの印刷用に調整された色再現領域を前記共通色空間に写像してなる、該共通色空間における印刷適正色再現領域を求める色再現領域算出部と、
    前記色再現領域算出部で求められた印刷適正色再現領域と前記RGB色空間とを結びつけることにより前記仮想プロファイルを作成する仮想プロファイル作成部とを備えたプロファイル作成装置として動作させることを特徴とするプロファイル作成プログラム。
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