JP2003143425A - 画像処理装置 - Google Patents

画像処理装置

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JP2003143425A
JP2003143425A JP2001335503A JP2001335503A JP2003143425A JP 2003143425 A JP2003143425 A JP 2003143425A JP 2001335503 A JP2001335503 A JP 2001335503A JP 2001335503 A JP2001335503 A JP 2001335503A JP 2003143425 A JP2003143425 A JP 2003143425A
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color
input
representative
image
saturation
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JP2001335503A
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English (en)
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Manabu Komatsu
小松  学
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Ricoh Co Ltd
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Ricoh Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 カラー画像信号を色再現範囲が制限された画
像出力装置の色に補正し、色の連続性に優れ、階調つぶ
れや色相ずれを目立たなくすること。 【解決手段】 コンピュータ100からの入力色(RG
B)は第1色空間変換部103で色変換されガマット変
換処理部105に入力される。ガマット変換処理部10
5の代表色設定部210は入力色と同じ色の属性をもつ
入力色空間内の代表色を設定し、対応色設定部220は
代表色に対応する色再現範囲内の対応色を設定し、色変
換部230は代表色と対応色との関係に基づいてデバイ
ス非依存の色空間における彩度成分を圧縮することなく
変換した仮想入力色を生成し、ガマット圧縮部240は
仮想入力色を色再現範囲内の色に変換し、第2色空間変
換部104はガマット圧縮後の出力結果を画像出力装置
固有の色信号(CMYK信号)に変換しコンピュータ1
00に出力する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、画像処理をおこ
なう、より詳しくは、任意のカラー画像信号を、色再現
範囲が制限された画像出力装置の色に色変換する画像処
理装置に関する。
【0002】この発明の画像処理装置は、カラーファク
シミリ、カラープリンタ、カラーハードコピーなどの色
変換装置に適用でき、画像出力装置であるパーソナルコ
ンピュータ、ワークステーション上で稼動するカラー・
プリンタに対する色信号を出力する。
【0003】
【従来の技術】従来、CRTディスプレイ、スキャナ、
プリンタ等の異なる特性をもつ画像入出力デバイスによ
ってプリンティングシステム等の画像データを扱うシス
テムを構成した場合、それぞれのデバイス間の色再現範
囲(以下、ガマットという)の違いが、異なるデバイス
間での色変換処理をおこなう際に問題となっている。
【0004】この問題を解決するために、明度、彩度、
色相を軸とする3次元空間上で出力デバイスが再現でき
ない色を再現可能な色にマッピングする技術(以下、ガ
マット圧縮という)が知られており、多くの方式が提案
されている。
【0005】第1の従来技術(特許第2567216号
公報「名称:カラー画像信号処理方法」)では、入力画
像に関する色再現範囲と出力装置に関する色再現範囲に
基づき、色画像データの明度成分を圧縮し、つぎに彩度
成分を圧縮している。
【0006】第2の従来技術(特開平4−217167
号公報「名称:カラー画像処理装置」)では、入力カラ
ー原稿のもつ色域と出力装置の色再現領域を比較して、
入力カラー画像信号の圧縮、測色的等色、拡大の色処理
を実施して出力カラー画像信号に変換している。
【0007】第3の従来技術(特開平6−225130
号公報「名称:画像処理方法及び装置」)では、色再現
範囲が異なる画像出力デバイス間のための一般的な変換
法が開示されており、再現できない色に対する色差最小
方向への圧縮(クリッピング処理)や、明度一定方向に
彩度に応じた非線形圧縮を実施している。
【0008】第4の従来技術(特開平10−84487
号公報「名称:画像処理装置および方法」)では、入力
色信号の中で出力デバイスで再現できない色について
は、出力デバイスで再現できる色の中で明度差、彩度
差、色相差に対して所定の重みで計算した色差が最小と
なる色で再現している。
【0009】第5の従来技術(特開平6−189121
号公報「名称:カラー画像形成方法」)では、入力信号
に応じて、明度差、彩度差、色相差に対する重み係数を
変更して計算した色差が最小となる色で色再現してい
る。
【0010】第6の従来技術(特開平10−79865
号公報「名称:画像処理装置およびその方法と、色再現
情報の生成装置およびその方法」)では、複数のプリン
タに共通な色再現領域内にマッピングしてからデバイス
用の色データに変換している。
【0011】上述したように、従来から入力カラー画像
が有する色再現範囲とカラー画像出力装置の色再現範囲
が異なる場合におけるカラー画像出力装置が再現可能な
色に変換する画像処理方法が多数提案されている。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】しかし、第1の従来技
術(特許第2567216号公報)の構成では、高明度
部や低明度部における彩度の消失を防ぐために明度成分
の圧縮処理、つまり、入力画像に応じて入力色空間を小
さくしてから彩度成分を圧縮しているが、知覚色空間の
ある等色相面上において、たとえば、図16のような色
再現範囲をもつカラープリンタ、CRTモニタ等の異な
る画像出力装置の間で色変換を実施する場合(sRGB
入力に対するカラープリンタにおけるシアンの色再現が
典型例)、どの方向にマッピング(色圧縮)しても、た
とえば、色再現に関わる下記のような不具合が生じる。
【0013】・明度保存:入力色(sRGB:実線)の
最高彩度付近であきらかに彩度不足となる ・色差最小:入力色(sRGB:実線)の広範囲(太線
部)で階調つぶれが生じる ・彩度保存:そのまま実施すると、入力色(sRGB:
実線)のシャドー側で階調の逆転やジャンプが起こる
【0014】同様に、第3の従来技術(特開平6−22
5130号公報)や、第4の従来技術(特開平10−8
4487号公報)における色差最小方向への圧縮(クリ
ッピング処理)、明度一定方向(図15参照)に彩度に
応じた非線形圧縮等でも、色圧縮後の色や階調特性(階
調の潰れやとび)が大きく変わり、色再現域を最大限活
用することができず、同じ印象で色再現できないという
問題があった。
【0015】また、第2の従来技術(特開平4−217
167号公報)では、入力カラー原稿のもつ色域によっ
ては、カラー画像信号の彩度を拡大して色処理を実施す
る。しかし、単純に入力カラー原稿のもつ色域とカラー
画像出力装置の色再現領域の彩度を比較して、彩度の圧
縮、測色的等色、拡大を選択するだけでは、やはり図1
6のような色再現範囲をもつカラープリンタ、CRTモ
ニタ等の異なるカラー画像出力装置の間で色変換を実施
する場合、プリンタの色再現域を最大限に活用すること
は困難で、色圧縮後の色や階調特性(階調の潰れやと
び)が大きく変わり、同じ印象で色再現することはでき
ない。
【0016】さらに、第6の従来技術(特開平10−7
9865号公報)では、複数のプリンタに共通な色再現
領域内に一度マッピングしてからデバイス用の色データ
に変換することで、同じ色味のプリントアウトを短時間
で実施しようとしている。しかし、画像出力デバイスの
ガマット形状によっては階調つぶれが目立ったり、ま
た、入力デバイス色空間で表現する出力側での1次色
(CMY)に対応する入力に対して、出力側で1次色の
みを使用して高彩度色再現を補償することは困難であ
る。
【0017】さらに、第5の従来技術(特開平6−18
9121号公報)のような明度、彩度、色相のうち保存
したい要素を入力信号に応じて連続的に変化させる方法
でも、1次色再現を補償することは困難である。
【0018】この発明は、上述した従来技術による問題
点を解消するため、カラー画像信号を色再現範囲が制限
された画像出力装置の色に補正し、色の連続性に優れ、
階調つぶれや色相ずれが目立たない色再現が可能な画像
処理装置を提供することを目的とする。
【0019】
【課題を解決するための手段】上述した課題を解決し、
目的を達成するため、請求項1に記載の発明にかかる画
像処理装置は、入力色を画像出力装置で再現可能な色に
変換する画像処理装置において、前記入力色と同じ色の
属性をもつ入力色空間内の代表色を設定する代表色設定
手段と、前記代表色に対応する色再現範囲内の対応色を
設定する対応色設定手段と、前記代表色と対応色との関
係に基づいて、デバイス非依存の色空間における彩度成
分を圧縮することなく変換した仮想入力色を生成する色
変換手段と、前記仮想入力色を前記色再現範囲内の色に
変換するガマット圧縮手段とを具備することを特徴とす
る。
【0020】この請求項1に記載の発明によれば、入力
色空間と色再現範囲が異なる画像出力装置で画像出力す
るにあたり、入力色空間の外にある色も有効に活用し、
オペレータの色再現に関する好みを反映しながらも、色
の連続性に優れ、階調つぶれや色相ずれが目立たない色
再現を図ることができる。
【0021】また、請求項2に記載の発明にかかる画像
処理装置は、請求項1に記載の発明において、前記代表
色設定手段は、前記入力色に対する代表色の設定に関わ
る色の属性について、少なくとも色相と飽和度を含み、
仮想入力色の生成には、少なくとも代表色と対応色の明
度が一致するような明度の補正をおこなうことを特徴と
する。
【0022】この請求項2に記載の発明によれば、入力
色空間と色再現範囲が異なる画像出力装置で画像出力す
るにあたり、入力色空間の外にある色も有効に活用し、
オペレータの色再現に関する好みを反映しながらも、連
続性に優れ、階調つぶれや色相ずれが少なくコントラス
トのある色再現を図ることができる。
【0023】また、請求項3に記載の発明にかかる画像
処理装置は、請求項2に記載の発明において、前記代表
色設定手段は、前記代表色として入力色と同じ色相と飽
和度を有する色の中で最高彩度の色を検出し、前記対応
色として前記代表色と色差最小の関係にある前記色再現
範囲内の色を検出することを特徴とする。
【0024】この請求項3に記載の発明によれば、入力
色空間と色再現範囲が異なる画像出力装置で画像出力す
るにあたり、入力色空間の外にある色も有効に活用し、
自動的にビジネスグラフィック等で多用される高彩度色
の色再現を合わせながらも、連続性に優れ、階調つぶれ
や色相ずれの目立たない色再現を図ることができる。
【0025】また、請求項4に記載の発明にかかる画像
処理装置は、請求項2に記載の発明において、前記代表
色として入力色と同じ色相と飽和度を有する色の中で前
記画像出力装置の色再現範囲内の色との色差が最も大き
くなる色を検出し、前記対応色として前記代表色と色差
最小の関係にある前記色再現範囲内の色を検出すること
を特徴とする。
【0026】この請求項4に記載の発明によれば、入力
色空間と色再現範囲が異なる画像出力装置で画像出力す
るにあたり、入力色空間の外にある色も有効に活用し、
自動的に色圧縮による大きな劣化を抑えながらも、連続
性に優れ、階調つぶれや色相ずれの少ない色再現を図る
ことができる。
【0027】また、請求項5に記載の発明にかかる画像
処理装置は、請求項2〜4のいずれか一つに記載の発明
において、前記代表色設定手段は、あらかじめ所定の色
相と飽和度の間隔で代表色とその対応色を求めて対応関
係を記憶手段にテーブル形式で記憶させておき、入力色
のもつ色相と飽和度が近い複数の代表色とその対応色を
前記テーブルを読み込んで決定し、前記複数の代表色と
その対応色を補間して、入力色の代表色とその対応色を
求めることを特徴とする。
【0028】この請求項5に記載の発明によれば、入力
色空間と色再現範囲が異なる画像出力装置で画像出力す
るにあたり、入力色ごとに複雑な演算をすることなく、
入力色空間の外にある色も有効に活用し、色再現性と連
続性に優れ、階調つぶれや色相ずれの目立たない色再現
を図ることができる。
【0029】また、請求項6に記載の発明にかかる画像
処理装置は、請求項2に記載の発明において、前記代表
色設定手段は、前記入力カラー画像の色分布を検出し、
入力色と同じ色相と飽和度を有する色の中で入力カラー
画像の色分布に応じた前記代表色を決定し、前記対応色
として前記代表色と色差最小の関係にある前記色再現範
囲内の色を検出することを特徴とする。
【0030】この請求項6に記載の発明によれば、入力
色空間と色再現範囲が異なる画像出力装置で画像出力す
るにあたり、入力色空間の外にある色も有効に活用し、
自動的に入力画像の色域に応じた色再現をしながらも、
連続性に優れ、階調つぶれや色相ずれの目立たない色再
現を図ることができる。
【0031】また、請求項7に記載の発明にかかる画像
処理装置は、請求項2〜6のいずれか一つに記載の発明
において、前記代表色設定手段は、前記代表色の設定お
よび検出を、入力デバイスに依存する色空間でおこなう
ことを特徴とする。
【0032】この請求項7に記載の発明によれば、入力
色空間と色再現範囲が異なる画像出力装置においてPC
上で作成されるグラデーション等を含むCG画像を出力
するにあたり、入力色空間の外にある色も有効に活用
し、色再現性と連続性に優れ、階調つぶれや色相ずれの
目立たない色再現を図ることができる。
【0033】また、請求項8に記載の発明にかかる画像
処理装置は、請求項2に記載の発明において、前記代表
色設定手段は、デバイス依存の入力色空間における前記
入力色の色の属性を検出し、前記入力色の属性に応じ
て、前記画像出力装置に出力する色信号の組み合わせに
関する制約条件を変更しながら、該制約条件下で前記入
力色を前記画像出力装置で再現可能な色に変換すること
を特徴とする。
【0034】この請求項8に記載の発明によれば、入力
色空間と形状が異なる画像出力装置の色再現範囲の関係
を考慮し、色の連続性に優れ、色鮮やかな色再現を図る
ことができる。
【0035】
【発明の実施の形態】以下に添付図面を参照して、この
発明にかかる画像処理装置の好適な実施の形態を詳細に
説明する。
【0036】(全体構成)図1は、本発明にかかる画像
処理装置を含むシステム全体の構成を示すブロック図で
ある。この画像処理システムは、コンピュータ100
と、コンピュータ100に接続される画像表示装置(デ
ィスプレイ)101、画像出力装置102、画像処理装
置110によって構成される。
【0037】画像処理装置110は、コンピュータ10
0から供給されるデバイス固有の色信号(すなわち、R
GB信号)を画像出力装置102の固有の色信号(CM
Y信号やCMYK信号など)に変換する。この画像処理
装置110は、ガマット変換処理部105で採用するデ
バイス・インディペンデントな色信号に変換するための
色空間変換部103と、ガマット変換処理部105の出
力結果を画像出力装置の102の固有の色信号(CMY
信号やCMYK信号など)に変換するための色空間変換
部104と、本発明の特徴であるガマット変換処理部1
05を有している。
【0038】画像出力装置102は、画像データをプリ
ントアウトするための出力装置であり、カラー・プリン
タやカラーファクシミリ等の画像形成装置を用いること
ができる。
【0039】(全体構成の動作)つぎに、上記構成を有
する画像処理システムの動作について説明する。まず、
コンピュータ100は、コンピュータ内部の画像データ
を画像出力装置102を用いてプリントアウトするため
に画像データを出力する。この画像データは、通常ディ
スプレイで表示するためにR(赤)、G(緑)、B
(青)の色成分からなる色信号である。コンピュータ1
00が送信したRGB信号は、画像処理装置110にお
ける第1色空間変換部103へ送信され、ガマット変換
処理部105で採用する色信号に変換される。
【0040】ガマット変換処理部105で採用する色信
号は、知覚均等色空間としてCIEで標準化されている
L*a*b*や、CIECAM97sなどのカラー・ア
ピアランス・モデルをベースとする種々の観察光源や観
察条件下での知覚量を予測できるLCH信号のような明
度、彩度、色相に相当する色成分を有する色信号でもか
まわない。そこで、第1色空間変換部103では、入力
RGB信号をCIECAM97sの明度J、彩度C、色
相Hに準ずる色信号Pi(Ji,Ci,Hi)に変換し
出力する。
【0041】上記Pi(Ji,Ci,Hi)は、RGB
色信号から生成された色信号であるため、そのままでは
画像出力装置102が再現できないような色信号が含ま
れている。そこで、ガマット変換処理部105では、後
述する手段を用いてこの色信号Pi(Ji,Ci,H
i)を画像出力装置102が再現可能な色信号Po(J
o,Co,Ho)に変換する。
【0042】第2色空間変換部104では、ガマット変
換処理部105から出力されたPo(Jo,Co,H
o)を、画像出力装置102が処理可能なCMY信号や
CMYK信号などの色信号に変換してコンピュータ10
0へ送信する。
【0043】上記の処理によって変換された色信号を画
像出力装置102に送信することによってプリント出力
がおこなわれる。なお、図1の例では、色空間変換処理
およびガマット変換処理を、コンピュータ100、画像
出力装置102とは別個の画像処理装置110でおこな
う構成としたが、コンピュータ100内に実装されても
よいし、あるいは画像出力装置102内に実装されても
よい。また、上記の処理はソフトウエアで実現すること
も可能であり、たとえば、コンピュータ100内のプロ
グラムとして存在するプリンタ・ドライバで機能を実現
することもできる。
【0044】実施の形態1:画像処理装置の構成例 (ガマット変換処理部の構成)まず、ガマット変換処理
部105の構成について説明する。図2は、ガマット変
換処理部105の構成例を示すブロック図である。
【0045】図2に示すように、ガマット変換処理部1
05は、代表色設定部210、対応色設定部220、色
変換部230、ガマット圧縮部240、入力デバイスの
ガマット情報記憶部250、出力デバイスのガマット情
報記憶部260で構成されている。
【0046】(ガマット変換処理部の動作)つぎに、ガ
マット変換処理部105の動作について説明する。ま
ず、色変換を実施する前に、コンピュータ100から入
力デバイスと出力デバイスが指定されると、入出力デバ
イスの特性とそれを観察する複数の観察環境条件に基づ
いた入出力デバイスの色再現範囲(ガマット)を選択、
あるいは、第1色空間変換部(RGB→JCH)103
と、第2色空間変換部(CMYK→JCH)104にお
いて演算を実施し、入力デバイスのガマット情報記憶部
250、出力デバイスのガマット情報記憶部260にそ
れぞれ保存される。
【0047】第1色空間変換部103からの入力色信号
Pi(Ji,Ci,Hi)は、代表色設定部210に入
力され、入力デバイスのガマット情報記憶部250を参
照して同じ色の属性、たとえば、同じ色相と飽和度をも
つ代表色Pd(Jd,Cd,Hd)が求められ、対応色
設定部220において、出力デバイスのガマット情報記
憶部260に保存されている画像出力装置102の色再
現範囲内の対応色Pt(Jt,Ct,Ht)が設定され
る。
【0048】入力色信号Pi(Ji,Ci,Hi)は、
前記代表色Pd(Jd,Cd,Hd)と対応色Pt(J
t,Ct,Ht)を参照して、色変換部230において
色相成分や明度成分が変更され、仮想入力色Pk(J
k,Ck,Hk)が生成される。
【0049】ガマット圧縮部240は、仮想入力色Pk
(Jk,Ck,Hk)を、出力デバイスのガマット情報
記憶部260に保存されている画像出力装置102の色
再現範囲内の色信号Po(Jo,Co,Ho)に色圧縮
し、第2色空間変換部104へ出力する。
【0050】つぎに、ガマット変換処理部を構成する各
部の詳細について説明する。 ・入力デバイスのガマット情報記憶部250 入力デバイスのガマット情報記憶部250は、RAMな
どのメモリからなり、図3に示すように、代表の色相H
と明度Jに対応した最高彩度値を記述したデータテーブ
ルが記憶されるもので、あらかじめデータを作成し記憶
される。参照する色相と明度に対応する最高彩度値を補
間演算によって算出する。図3の例では、色相角5°、
明度10ごとの最高彩度値を表しているが、ステップ幅
はもっと細かくてもよいし、もっと粗くてもかまわな
い。また、ステップ幅は均等である必要性はなく、ばら
ついていてもかまわない。
【0051】つぎに、上記ガマット情報の作成方法につ
いて入力色信号RGBがsRGB信号の場合を例にとり
説明する。図4は、RGB空間上での最高彩度色の軌跡
を説明するための図である。前述した最高彩度色は、図
4の太線で示すような、赤−マゼンタ−青−シアン−緑
−イエロー−赤を結ぶ軌跡上に存在する。たとえば、点
SのRGB値は、(255,0,128)で与えられ
る。このように軌跡上の点は、R成分、G成分、B成分
のうち一つの色成分が0で、もうひとつの色成分が25
5、残りの成分が0〜255で表されるような色信号で
ある。この軌跡上の各RGB信号に対するJCHを順次
計算してテーブルを構築する。
【0052】RGB信号からJCH信号の変換は、IE
C 61966−2−1で標準化されている変換式に従
ってRGB→XYZ変換をおこなった後、CIE TC
8−01で標準化されているXYZ→JCH変換式を用
いることによって実行できる。また、入力デバイスのR
GB信号特性がsRGB信号以外の場合には、それぞれ
の色特性に合わせて色変換をおこなう。
【0053】・出力デバイスのガマット情報記憶部26
0 入力デバイスのガマット情報記憶部250と同様、代表
の色相Hと明度Jに対応した最高彩度値を記述したデー
タテーブルとして記憶させておき、参照する色相と明度
に対応する最高彩度値を補間演算によって算出する。こ
のガマット情報の作成法についても、上記入力デバイス
に対するものとほぼ同様であるが、CMY(K)→XY
Zについては、あらかじめ出力した複数の代表パッチを
測色し、結果をメモリマップ補間する方法や、多層のニ
ューラルネットワークや多項式にCMY(K)とXYZ
の関係を学習させて近似する方法等がある。
【0054】・代表色設定部210 代表色設定部210は、入力デバイスのガマット情報記
憶部250を参照して、同じ色相と飽和度の代表色Pd
(Jd,Cd,Hd)を設定する。この代表色Pd(J
d,Cd,Hd)について図5を用いながら説明する。
図5は、3つの入力色信号Pi1(Ji1,Ci1,H
i)、Pi2(Ji2,Ci2,Hi)、Pi3(Ji
3,Ci3,Hi)が属する色相面における入力デバイ
スのガマットと出力デバイスのガマットの関係を図示し
たものである。
【0055】図5に示すように、入力デバイスのガマッ
トと出力デバイスのガマットは一致しておらず、入力色
信号の中には出力デバイスで再現できないような色が多
く存在する。このような色を色相一定で出力デバイスの
ガマットにマッピングすると、特に入力デバイスのガマ
ットに含まれる色で高彩度な色ほど、マッピング前後の
色変わり(Pi1→Pd1)が目立ちやすいという傾向
がある。
【0056】従って、このような色変わりの目立ちやす
い最高彩度色(図のPi1に相当)をできるだけ色変わ
りの目立たない色にマッピングすることによってイメー
ジ全体としても色変わりの目立たない色再現が可能にな
る。
【0057】そこで、この実施形態では、入力色信号P
i1(Ji1,Ci1,Hi)、Pi2(Ji2,Ci
2,Hi)、Pi3(Ji3,Ci3,Hi)が与えら
れると、その同一の色相と飽和度を有する最高彩度色P
d1(Jd1,Cd1,Hi)、Pd2(Jd2,Cd
2,Hi)、Pd3(Jd3,Cd3,Hi)の色変わ
りが小さくなるようにガマット変換処理されることを考
慮し、Pd1(Jd1,Cd1,Hi)、Pd2(Jd
2,Cd2,Hi)、Pd3(Jd3,Cd3,Hi)
を、入力色信号Pi1(Ji1,Ci1,Hi)、Pi
2(Ji2,Ci2,Hi)、Pi3(Ji3,Ci
3,Hi)の代表色とするようにしている。
【0058】ここで定義する同じ飽和度を有する最高彩
度色とは、たとえば、図5に示すように、Piとホワイ
トポイントWp、あるいは、ブラックポイントBpを結
ぶ直線と、同一色相内の最高彩度色Pd1とニュートラ
ルグレーN(R=G=B=0.5)を結ぶ直線との交点
とすることができる。
【0059】なお、具体的な手段としては、あらかじめ
入力デバイスのガマットデータ250に色相、飽和度ご
との代表色を記述しておき、代表色の設定の際に、入力
色信号Piの色相Hi、飽和度Siに対応する代表色P
dを読み出せばよい。入力色信号Piに対応する代表色
Pdが250に含まれない場合には、色相Hi、飽和度
Si近傍のデータを読み出して補間演算をおこなうこと
によって近似的に計算することができる。また、上述の
説明では、自動的に代表色を設定する例としたが、オペ
レータが色変わりを抑えたいと希望する色を代表色Pd
として手動で設定してもかまわない。
【0060】・対応色設定部220 対応色設定部220は、代表色Pd(Jd,Cd,H
d)に対応する出力デバイスのガマット情報260にあ
る画像出力装置102の色再現範囲内の対応色Pt(J
t,Ct,Ht)を設定する。
【0061】図6は、2つの代表色Pd1(Jd1,C
d1,Hi),Pd2(Jd2,Cd2,Hi)と対応
色Pt1(Jt1,Ct1,Ht1),Pt2(Jt
2,Ct2,Ht2)の関係を図示したものである。
【0062】これら代表色Pdと、対応色Ptの色差に
は、通常、JCH空間でのユークリッド距離(色相も保
存されない)を使用するが、これに限定されるものでは
なく明度差、彩度差、色相差に重み付けしたような色差
式を用いても、オペレータの好みで代表色より高彩度な
出力デバイスの色再現範囲内の色を、対応色Ptとして
手動で設定してもかまわない。
【0063】・色変換部230 色変換部230では、代表色Pd(Jd,Cd,Hd)
と対応色Pt(Jt,Ct,Ht)を参照して、入力色
信号Pi(Ji,Ci,Hi)の色相成分や明度成分
(必要に応じて彩度成分も)を変更して、仮想入力色P
k(Jk,Ck,Hk)を生成する。
【0064】たとえば、図7に示すような入力デバイス
と出力デバイスのガマットの関係において、色信号Pi
(Ji,Ci,Hi)が入力されると、色変換部230
では下記式(1)に示す色変換をおこない、仮想入力色
Pk(Jk,Ck,Hk)を算出する。
【0065】 Hk=Ht if(Ji<Jd) Jk=(Jt−Bp)×(Ji−Bm)/(Jd−Bm)+Bp else Jk=(Jt−Wp)×(Ji−Wm)/(Jd−Wm)+Wp if(Cd<Ct) Ck=Ci×Ct/Cd else Ck=Ci …(1)
【0066】但し、 Pi(Ji,Ci,Hi):入力色(明度、彩度、色
相) Pk(Jk,Ck,Hk):仮想入力色(明度、彩度、
色相) Pd(Jd,Cd,Hd):代表色(明度、彩度、色
相) Pt(Jt,Ct,Ht):対応色(明度、彩度、色
相) Wm:入力デバイスのホワイトポイントのもつ明度 Wp:出力デバイスのホワイトポイントのもつ明度 Bm:入力デバイスのブラックポイントのもつ明度 Bp:出力デバイスのブラックポイントのもつ明度
【0067】図8には、入力デバイス(色空間)と出力
デバイスの色再現範囲(ガマット)と、入力色を色変換
部230で求めることのできる仮想入力色のガマット
(仮想入力色空間)を示す。図8に示すように、入力色
空間と出力デバイスのガマットの関係に基づいて、仮想
入力色空間を生成することで、ガマットの形状を近づけ
ることができ、入力色空間に本来ない色も効率的に活用
することで、色再現性と連続性に優れ、階調つぶれが目
立たないガマット圧縮が可能となる。
【0068】・ガマット圧縮部240 ガマット圧縮部240では、色変換部230で算出され
た仮想入力色Pk(Jk,Ck,Hk)を、出力デバイ
スのガマット情報(記憶部260)を参照しながら、入
力色信号Pi(Ji,Ci,Hi)に対する出力色Po
(Jo,Co,Ho)を設定する。
【0069】圧縮処理は、明度、彩度平面の二次元的な
変換をおこなうものと考えることができ、従来から提案
されている同一色相面でのガマット処理をそのまま適用
することができる。ここでは、仮想入力色Pk(Jk,
Ck,Hk)に対して、最も単純な明度保存(図15参
照)の境界マッピングを実施することで、色再現性と連
続性に優れ、階調つぶれや色相ずれの目立たない色再現
を可能としている。
【0070】また、上記のごとくガマット外の色のみを
ガマット境界面にマッピングする方法以外にも、出力デ
バイスのガマット外の階調を保存するように色空間全体
を均等に圧縮写像するパーセプチャル・マッチングとい
う方法を用いても何らかまわない。
【0071】実施の形態2:画像処理装置の他の構成例 図9は、この発明の実施の形態2における画像処理装置
901を示すブロック図である。この画像処理装置90
1は、図1に示した画像処理装置110に相当し、図2
記載の各部と同一の構成部には同一の符号を附してあ
る。
【0072】この画像処理装置901は、ガマット変換
処理部105で採用するデバイス・インディペンデント
な色信号に変換するための第3色空間変換部903と、
ガマット変換処理部105の出力結果を画像出力装置固
有の色信号(CMY信号やCMYK信号など)に変換す
るための第2色空間変換部104と、コンピュータから
供給されるデバイス固有の入力色信号(RGB信号)
を、Ostwaldカラーシステムに基づく色相H、明
るさL、飽和Sに変換する第4色空間変換部905と、
第2色空間変換部104による色空間変換時に色信号
(CMY+K)の組み合わせを制約する色信号制御部9
06と、ガマット変換処理部105を有している。
【0073】(画像処理装置901の動作)つぎに、上
記構成を有する画像処理装置901の動作について説明
する。まず、コンピュータ100は、コンピュータ内部
の画像データを出力する。コンピュータ100が送信し
たRGB信号は、画像処理装置901における第4色空
間(RGB→HLS)変換部905へ送信され、色信号
制御部906とガマット変換処理部105の代表色設定
部210で採用するHLS信号に変換される。さらにこ
のHLS信号は、第3色空間(HLS→JCH)変換部
903へ送信され、ガマット変換処理部105の色変換
部230で採用する色信号に変換される。
【0074】ガマット変換処理部105の色変換部23
0で採用する色信号は、知覚均等色空間としてCIEで
標準化されているL*a*b*や、CIECAM97s
などのカラー・アピアランス・モデルをベースとする種
々の観察光源や観察条件下での知覚量を予測できるLC
H信号のような明度、彩度、色相に相当する色成分を有
する色信号でもかまわない。本実施形態における第3色
空間変換部903では、入力HLS信号をCIECAM
97sの明度J、彩度C、色相Hに準ずる色信号Pi
(Ji,Ci,Hi)へ変換し出力する。
【0075】上記Pi(Ji,Ci,Hi)信号は、R
GB色信号から生成された色信号であるため、そのまま
では画像出力装置が再現できないような色信号が含まれ
ている。そこで、ガマット変換処理部105では、後述
する手段を用いてPi(Ji,Ci,Hi)を画像出力
装置が再現可能な色信号Po(Jo,Co,Ho)に変
換する。
【0076】第2色空間変換部104では、ガマット変
換処理部105から出力されたPo(Jo,Co,H
o)を、色信号制御部906からの制約条件に基づき、
CMY信号やCMYK信号などの画像出力装置が処理可
能な色信号に変換してコンピュータ100へ送信する。
【0077】上記の処理によって変換された色信号を画
像出力装置に送信することによってプリント出力がおこ
なわれる。なお、図9の構成では、色空間変換処理およ
びガマット変換処理を、コンピュータ100、画像出力
装置102(図1参照)とは別個の画像処理装置901
でおこなう構成とした。
【0078】これに限らず、画像処理装置901の構成
を、コンピュータ100内に実装してもよく、あるいは
画像出力装置102内に実装してもよい。また、ソフト
ウエアで実現することも可能であり、たとえば、コンピ
ュータ100内のプログラムとして存在するプリンタ・
ドライバで機能を実現することもできる。
【0079】つぎに、画像処理装置901を構成する各
部の構成を詳細に説明する。 ・第4色空間変換部905(RGB→HSL) 第4色空間変換部905(RGB→HSL)は、色信号
制御部906とガマット変換処理部105の代表色設定
部210で採用するOstwaldカラーシステムに基
づく色相H、明るさL、飽和Sの信号に変換する。
【0080】HLSカラーモデルは、RGB色立体を変
形したもので、図10に示すように、双6角錐部分空間
を形成する。色相Hは、双6角錐の垂直軸まわりの角度
で、ある色相の補色色相は、双6角錐の対角に位置し、
軸上0から面上1の垂直軸から半径方向に飽和を測る
(グレーはS=0)。明るさは、(双6角錐の低い頂点
での)黒には0、(上方の頂点での)白には1である。
また最大飽和色は、S=1、L=0.5となっている。
【0081】・色信号制御部906 色信号制御部906は、デバイス依存の入力色空間HL
S(RGB色空間)における前記入力色の色の属性(H
LS)に応じて、第2色空間変換部104で演算される
出力デバイス色信号の組み合わせ(CMYK)に関する
制約条件を与える。
【0082】たとえば、前記HLSカラーモデルにおい
て、H=60、L>=0.5、S=1の入力に対して
は、イエローの色材のみを使用して色再現したり、ある
色領域において総量規制値を変更する等といった制約条
件を、オペレータによってコンピュータ100から設定
することができる。第2色空間変換部104では、その
制約条件下で最も色差が小さくなる出力デバイス色信号
の組み合わせ(CMYK)を選択する。また、この実施
形態では、入力色のガマット圧縮方向を、同じ色の属性
(HLS)に応じて自由に制御できるので、前述したよ
うな制約条件を与えても、色相の逆転等なしに色変換が
可能である。
【0083】(ガマット変換処理部の構成)ここでは、
さらにガマット変換処理部105の構成について説明す
る。図9に示すように、ガマット変換処理部105は、
代表色設定部210、対応色設定部220、色変換部2
30、ガマット圧縮部240、出力デバイスのガマット
情報記憶部260で構成されている。
【0084】(ガマット変換処理部の動作)つぎに、ガ
マット変換処理部105の動作について説明する。ま
ず、色変換を実施する前に、コンピュータ100から入
力デバイスと出力デバイスが指定されると、出力デバイ
スの特性とそれを観察する複数の観察環境条件に基づい
た出力デバイスの色再現範囲(ガマット)を選択、ある
いは、第2色空間(CMYK→JCH)変換部104に
おいて演算を実施し、出力デバイスのガマット情報記憶
部260に保存される。
【0085】第4色空間(RGB→HLS)変換部90
5からの入力色信号Pi(Hi,Li,Si)は、代表
色設定部210に入力され、同じ色の属性、たとえば、
同じ色相(=Hi)と飽和度(=Si)をもつ代表色P
d(Hd,Ld,Sd)が求められ、一度、第3色空間
(HLS→JCH)変換部903において代表色Pd
(Jd,Cd,Hd)に変換してから、対応色設定部2
20において、出力デバイスのガマット情報記憶部26
0にある出力デバイスの色再現範囲内の対応色Pt(J
t,Ct,Ht)が設定される。
【0086】入力色信号Pi(Ji,Ci,Hi)は、
前記代表色Pd(Jd,Cd,Hd)と対応色Pt(J
t,Ct,Ht)を参照して、色変換部230において
色相成分や明度成分が変更され、仮想入力色Pk(J
k,Ck,Hk)が生成される。
【0087】ガマット圧縮部240は、仮想入力色Pk
(Jk,Ck,Hk)を、出力デバイスのガマット情報
記憶部260にある画像出力装置102の色再現範囲内
の色信号Po(Jo,Co,Ho)に色圧縮し、第2色
空間(JCH→CMYK)変換部104へ出力する。
【0088】つぎに、ガマット変換処理部105を構成
する各部の中でこの実施形態に関わる構成について詳細
に説明する。
【0089】・代表色設定部210 代表色設定部210は、HLS色空間において、同じ色
相(Hd=Hi)と飽和度(Sd=Si)の代表色Pd
(Hd,Ld,Sd)を設定する。ここでは、同じ色相
と飽和度の色の中で最高彩度色(Ld =0.5)をで
きるだけ色変わりの目立たない色にマッピングし、イメ
ージ全体としても色変わりの目立たない色再現を可能に
している。
【0090】具体的な手段としては、色相、飽和度ごと
の代表色を記述しておき、代表色の設定の際に、入力色
信号Piの色相Hi、飽和度Siに対応する代表色Pd
を読み出せばよい。入力色信号Piに対応する代表色P
dがない場合には、色相Hi、飽和度Si近傍のデータ
を読み出して補間演算をおこなうことによって近似的に
計算することができる。また、ここでは自動的に代表色
を設定する実施形態を記述したが、オペレータが色変わ
りを抑えたいと希望する色を代表色Pdとして手動で設
定してもかまわない。
【0091】・色変換部230 色変換部230では、代表色Pd(Jd,Cd,Hd)
と、対応色Pt(Jt,Ct,Ht)を参照して、入力
色信号Pi(Ji,Ci,Hi)の色相成分や明度成分
(必要に応じて彩度成分も)を変更して、仮想入力色P
k(Jk,Ck,Hk)を生成する。
【0092】たとえば、図7に示した入力デバイスと出
力デバイスのガマットの関係において、色信号Pi(J
i,Ci,Hi)が入力されると、色変換部230では
下記式(2)に示す色変換をおこない、仮想入力色Pk
(Jk,Ck,Hk)を算出する。
【0093】 Hk=Ht+(Hi−Hd)×α if(Ji<Jd) Jk=(Jt−Bp)×(Ji−Bm)/(Jd−Bm)+Bp else Jk=(Jt−Wp)×(Ji−Wm)/(Jd−Wm)+Wp if(Cd<Ct) Ck=Ci×Ct/Cd else Ck=Ci …(2)
【0094】但し、 Pi(Ji,Ci,Hi):入力色(明度、彩度、色
相) Pk(Jk,Ck,Hk):仮想入力色(明度、彩度、
色相) Pd(Jd,Cd,Hd):代表色(明度、彩度、色
相) Pt(Jt,Ct,Ht):対応色(明度、彩度、色
相) Wm:入力デバイスのホワイトポイントのもつ明度 Wp:出力デバイスのホワイトポイントのもつ明度 Bm:入力デバイスのブラックポイントのもつ明度 Bp:出力デバイスのブラックポイントのもつ明度 α:定数
【0095】ここでは、システム色空間のHLS色空間
(カラーモデル)において等色相上に並ぶ色が、知覚色
空間であるJCH色空間では色相が異なるので前に説明
した式(1)とは色相(Hk)の算出法が異なってい
る。
【0096】実施の形態3:画像処理装置の他の構成例 図11は、この発明の実施の形態3における画像処理装
置1101を示すブロック図である。この画像処理装置
1101は、図1に示した画像処理装置110に相当
し、前述した各部(図2、図9参照)と同一の構成部に
は同一の符号を附してある。
【0097】図11における画像処理装置1101は、
ガマット変換処理部105で採用するデバイス・インデ
ィペンデントな色信号に変換するための第3色空間変換
部903と、ガマット変換処理部105の出力結果を画
像出力装置固有の色信号(CMY信号やCMYK信号な
ど)に変換するための第2色空間変換部104と、コン
ピュータから供給されるデバイス固有の入力色信号(R
GB信号)を、Ostwaldカラーシステムに基づく
色相H、明るさL、飽和Sに変換する第4色空間変換部
905と、入力画像データを一時記憶する画像記憶手段
(格納バッファ)1106と、入力画像の色分布に関す
る特徴を抽出する入力画像特性検出部1107と、ガマ
ット変換処理部105を有している。
【0098】(画像処理装置1101の動作)つぎに、
上記構成を有する画像処理装置1101の動作について
説明する。まず、コンピュータ100は、コンピュータ
内部の画像データを出力する。コンピュータが送信した
RGB信号は、画像処理装置1101の第4色空間(R
GB→HLS)変換部905に送信される。
【0099】第4色空間変換部905は、RGB信号を
入力画像特性検出部1107とガマット変換処理部10
5の代表色設定部210で採用するHLS信号に変換
し、入力画像特性検出部1107とガマット変換処理部
105の代表色設定部210において入力カラー画像の
色分布に応じた前記代表色を決定するまで、一時的に画
像記憶手段1106にデータを保存する。
【0100】入力画像特性検出部1107では、入力画
像の全画素について、代表的な色相H、飽和度Sごとに
明るさLの頻度を検出し、ガマット変換処理部105の
代表色設定部210において、代表的な色相Hと飽和度
Sごとに入力カラー画像に多く含まれる色を、代表色と
して抽出し、保存する。
【0101】代表色決定後、画像記憶手段1106にあ
るHLS信号は、第3色空間(HLS→JCH)変換部
903に送信され、ガマット変換処理部105の色変換
部230で採用する色信号に変換される。
【0102】ガマット変換処理部105の色変換部23
0で採用する色信号は、知覚均等色空間としてCIEで
標準化されているL*a*b*や、CIECAM97s
などのカラー・アピアランス・モデルをベースとする種
々の観察光源や観察条件下での知覚量を予測できるLC
H信号のような明度、彩度、色相に相当する色成分を有
する色信号でもかまわない。本実施形態における第3色
空間変換部903では、入力HLS信号をCIECAM
97sの明度J、彩度C、色相Hに準ずる色信号Pi
(Ji,Ci,Hi)へ変換し出力する。
【0103】上記Pi(Ji,Ci,Hi)信号は、R
GB色信号から生成された色信号であるため、そのまま
では画像出力装置が再現できないような色信号が含まれ
ている。そこで、ガマット変換処理部105では、前述
の手段を用いてPi(Ji,Ci,Hi)を画像出力装
置102(図1参照)が再現可能な色信号Po(Jo,
Co,Ho)に変換する。第2色空間変換部104で
は、ガマット変換処理部105から出力されたPo(J
o,Co,Ho)をCMY信号やCMYK信号などの画
像出力装置が処理可能な色信号に変換してコンピュータ
100へ送信する。
【0104】上記の処理によって変換された色信号を画
像出力装置に送信することによってプリント出力がおこ
なわれる。図11を用いた説明では、色空間変換処理お
よびガマット変換処理を、コンピュータ100、画像出
力装置102とは別個の画像処理装置1101でおこな
うものとして設けられているが、コンピュータ100内
に実装されてもよいし、あるいは画像出力装置102内
に実装してもよい。また、上記の処理はソフトウエアで
実現することも可能であり、たとえば、コンピュータ1
00内のプログラムとして存在するプリンタ・ドライバ
で機能を実現することもできる。
【0105】(画像処理装置の処理手順)つぎに、以上
説明した画像処理装置による色変換パラメータの設定に
ついて、図12のフローチャートを用いて説明する。ま
ず、入出力デバイスを決定すると(ステップS120
1)、種々の観察光源や観察条件下での知覚量を予測で
きるJCH色空間における出力デバイスの色再現範囲
(ガマット)情報を設定する(ステップS1202)。
【0106】つぎに、入力色空間の分割をおこない、格
子点のアドレスに相当するRGB値を生成(設定)し
(ステップS1203)、生成されたRGB値をHLS
色空間に変換し(ステップS1204)、同じ色相Hと
飽和度Sの色の中で最高彩度色(明度Lが0.5)を代
表色として設定(決定)する(ステップS1205)。
【0107】つぎに、ステップS1205で設定された
代表色と格子点のアドレスに相当するHLS値をJCH
値に変換し(ステップS1206)、ステップS120
2において設定された出力デバイスの色再現範囲(ガマ
ット)情報を参照して、代表色に最も近い色を設定(決
定)する(ステップS1207)。
【0108】つぎに、代表色と対応色を参照して、アド
レスに相当するJCHの値を、前述の式(2)を用い、
色相成分や明度成分(必要に応じて彩度成分も)を変更
して、仮想入力色を生成する(S1208)。そして、
生成した仮想入力色が、出力デバイスのガマット内にあ
るか否かを判定する(ステップS1209)。内側にあ
る場合は(ステップS1209:Yes)、JCH→C
MY(K)変換を実施する(ステップS1211)。
【0109】一方、外側にある場合は(ステップS12
09:No)、明度を保存しながら出力デバイスのガマ
ット内の色にマッピングし(ステップS1210)、J
CH→CMY(K)変換を実施する(ステップS121
1)。この後、全ての格子点についてこの処理を実施し
たことを確認する(ステップS1212)。パラメータ
設定が未完であれば(ステップS1212:No)、ス
テップS1203以降の処理を継続し、パラメータ設定
完了であれば(ステップS1212:Yes)パラメー
タ設定処理を終了する。
【0110】上記処理によって、RGB空間上にある代
表のRGB値に対応する出力CMY(K)信号値を3次
元ルックアップテーブルに記憶させておき、色変換処理
は、この3次元ルックアップテーブルから複数の出力値
を読み出して補間演算をおこなう。つまり、3次元色空
間であるRGB(赤、緑、青)の階調データから、出力
色成分C(Cyan)、M(Magenta)、Y(Y
ellow)、K(blacK)データへの変換は、メ
モリマップ補間でCMYKに色変換する。
【0111】図13は、メモリマップ補間を説明するた
めの図である。メモリマップ補間は、RGB空間を入力
色空間とした場合、RGB空間を同種類の立体図形(同
図の例では立方体)に分割し、入力の座標(RGB)お
ける出力値Pを求めるために、入力の座標を含む立方体
を選択し、この選択された立方体の8点のあらかじめ設
定した頂点上の出力値と、入力の立方体の中における位
置(各頂点からの距離)に基づいて、点Pで分割された
8個の小直方体の体積V1〜V8の加重平均による線形
補間を実施する。
【0112】以上説明したように、画像処理の方法とし
ては、入力色空間内における代表色の前記画像出力装置
の色再現範囲へのマッピング結果を参照して、入力色を
仮想的にシフトさせてから、前記色再現範囲内の色に変
換する。これによって、入力色空間と色再現範囲が異な
る画像出力装置で画像出力するにあたり、入力色空間の
外にある色も有効に活用し、オペレータの色再現に関す
る好みを反映しながらも、色の連続性に優れ、階調つぶ
れや色相ずれが目立たない色再現が可能となる。
【0113】また、前記入力色の色の属性を求め、入力
色と同じ色相と飽和度を有する色の中で最高彩度の色を
代表色、その代表色と色差最小の関係にある前記色再現
範囲内の色を対応色として検出し、少なくともデバイス
非依存の色空間において彩度成分を圧縮することなく前
記代表色と対応色の明度が一致するような明度の補正に
よって仮想入力色を生成してから前記色再現範囲内の色
に変換することもできる。
【0114】これによって、入力色空間と色再現範囲が
異なる画像出力装置で画像出力するにあたり、入力色空
間の外にある色も有効に活用し、自動的にビジネスグラ
フィック等で多用される高彩度色の色再現を合わせなが
らも、連続性に優れ、階調つぶれや色相ずれの目立たな
い色再現が可能となる。
【0115】また、デバイス依存の入力色空間における
前記入力色の色の属性を求め、前記色の属性に応じて、
前記画像出力装置の色信号の組み合わせに関する制約条
件を変更して、少なくとも前記制約条件下で入力色を画
像出力装置で再現可能な色に変換することもできる。こ
れによって、入力色空間と色再現特性が異なる画像出力
装置の関係を考慮し、色の連続性に優れ、色鮮やかに色
再現できるようになる。
【0116】そして、これらの画像処理方法で画像処理
された結果を用いて、色変換用の3次元ルックアップテ
ーブルを作成することができる。これによって、入力色
空間と色再現範囲が異なる画像出力装置で画像出力する
にあたり、入力色空間の外にある色も有効に活用し、色
再現性と連続性に優れ、階調つぶれや色相ずれの目立た
ない色再現が可能となる。
【0117】(画像処理プログラムを実行するハードウ
エア構成)図14は、コンピュータを用いて上記説明し
た画像処理内容を実行するためのハードウエア構成例を
示す図である。本発明は、たとえば、ワークステーショ
ンやパーソナルコンピュータ等を用い、上記構成の画像
処理内容の制御プログラムの実行で実現することができ
る。
【0118】図示のコンピュータ1400は、全体を制
御するCPU1401と、CPU1401の制御プログ
ラム等が記憶されるROM1402と、CPU1401
のワークエリア等として使用されるRAM1403と、
ハードディスク1404と、キーボード、マウス等の操
作手段1405、CD−ROM等の情報記録媒体を読み
取るプログラム読取装置1406によって構成されてい
る。このコンピュータ1400には、画像データを表示
するためのディスプレイ101と、カラープリンタなど
の画像出力装置102(図1参照)が接続される。
【0119】このコンピュータ1400を構成するCP
U1401、ROM1402、RAM1403、ハード
ディスク1404は、図1に記載したコンピュータ10
0と同じ機能を有している。そして、このコンピュータ
1400に、前述した第1色空間変換部103,第2色
空間変換部104,第3色空間変換部903,第4色空
間変換部905、および前述のガマット変換処理部10
5の機能をもたせることができる。すなわち、本発明の
画像処理システムは、コンピュータ1400を用いて構
成できる。
【0120】なお、コンピュータ1400を用いて本発
明の画像処理システムを構成するための機能は、たとえ
ばCD−ROM等の情報記録媒体の形で提供されるソフ
トウエアパッケージを用いることができる。プログラム
読取装置1406は、この情報記録媒体が装着されると
これを読み取り、制御プログラムを取り込むことができ
る。
【0121】このように、本発明の画像処理システム
は、ディスプレイ等を備えた汎用の計算機システムにC
D−ROM等の情報記録媒体に記録されたプログラムを
読み込ませて、この汎用計算機システムのマイクロプロ
セッサ(CPU)で色空間変換処理およびガマット変換
処理を実行させる構成として実施することが可能であ
る。
【0122】そして、本発明の色空間変換処理およびガ
マット変換処理を実行するためのプログラム、すなわ
ち、ハードウエアシステムで用いられる制御プログラム
は、情報記録媒体に記録された状態で提供される。この
制御プログラムが記録される情報記録媒体としては、C
D−ROMに限られるものではなく、ROM、RAM、
フレキシブルディスク、メモリカード等が用いられても
よい。
【0123】これらの情報記録媒体に記録された制御プ
ログラムは、ハードウエアシステムに組み込まれている
記憶装置、たとえばハードディスク1404にインスト
ールされることによって、CPU1401がこのプログ
ラムを実行して、色変換機能および色変換プロファイル
生成機能を実現することができる。この制御プログラム
は、情報記録媒体の形で提供されるのみならず、通信に
よって、たとえばサーバからの通信で提供を受けること
もできる。
【0124】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1に記載の
発明によれば、入力色を画像出力装置で再現可能な色に
変換する画像処理装置において、前記入力色と同じ色の
属性をもつ入力色空間内の代表色を設定する代表色設定
手段と、前記代表色に対応する色再現範囲内の対応色を
設定する対応色設定手段と、前記代表色と対応色との関
係に基づいて、デバイス非依存の色空間における彩度成
分を圧縮することなく変換した仮想入力色を生成する色
変換手段と、前記仮想入力色を前記色再現範囲内の色に
変換するガマット圧縮手段とを具備するため、入力色空
間と色再現範囲が異なる画像出力装置で画像出力するに
あたり、入力色空間の外にある色も有効に活用し、オペ
レータの色再現に関する好みを反映しながらも、色の連
続性に優れ、階調つぶれや色相ずれが目立たない色再現
が図れるという効果を奏する。
【0125】また、請求項2に記載の発明によれば、請
求項1に記載の発明において、前記代表色設定手段は、
前記入力色に対する代表色の設定に関わる色の属性につ
いて、少なくとも色相と飽和度を含み、仮想入力色の生
成には、少なくとも代表色と対応色の明度が一致するよ
うな明度の補正をおこなう構成としたので、入力色空間
と色再現範囲が異なる画像出力装置で画像出力するにあ
たり、入力色空間の外にある色も有効に活用し、オペレ
ータの色再現に関する好みを反映しながらも、連続性に
優れ、階調つぶれや色相ずれが少なくコントラストのあ
る色再現が図れるという効果を奏する。
【0126】また、請求項3に記載の発明によれば、請
求項2に記載の発明において、前記代表色設定手段は、
前記代表色として入力色と同じ色相と飽和度を有する色
の中で最高彩度の色を検出し、前記対応色として前記代
表色と色差最小の関係にある前記色再現範囲内の色を検
出する構成としたので、入力色空間と色再現範囲が異な
る画像出力装置で画像出力するにあたり、入力色空間の
外にある色も有効に活用し、自動的にビジネスグラフィ
ック等で多用される高彩度色の色再現を合わせながら
も、連続性に優れ、階調つぶれや色相ずれの目立たない
色再現を図れるという効果を奏する。
【0127】また、請求項4に記載の発明によれば、請
求項2に記載の発明において、前記代表色として入力色
と同じ色相と飽和度を有する色の中で前記画像出力装置
の色再現範囲内の色との色差が最も大きくなる色を検出
し、前記対応色として前記代表色と色差最小の関係にあ
る前記色再現範囲内の色を検出する構成としたので、入
力色空間と色再現範囲が異なる画像出力装置で画像出力
するにあたり、入力色空間の外にある色も有効に活用
し、自動的に色圧縮による大きな劣化を抑えながらも、
連続性に優れ、階調つぶれや色相ずれの少ない色再現を
図れるという効果を奏する。
【0128】また、請求項5に記載の発明によれば、請
求項2〜4のいずれか一つに記載の発明において、前記
代表色設定手段は、あらかじめ所定の色相と飽和度の間
隔で代表色とその対応色を求めて対応関係を記憶手段に
テーブル形式で記憶させておき、入力色のもつ色相と飽
和度が近い複数の代表色とその対応色を前記テーブルを
読み込んで決定し、前記複数の代表色とその対応色を補
間して、入力色の代表色とその対応色を求める構成とし
たので、入力色空間と色再現範囲が異なる画像出力装置
で画像出力するにあたり、入力色ごとに複雑な演算をす
ることなく、入力色空間の外にある色も有効に活用し、
色再現性と連続性に優れ、階調つぶれや色相ずれの目立
たない色再現を図れるという効果を奏する。
【0129】また、請求項6に記載の発明によれば、請
求項2に記載の発明において、前記代表色設定手段は、
前記入力カラー画像の色分布を検出し、入力色と同じ色
相と飽和度を有する色の中で入力カラー画像の色分布に
応じた前記代表色を決定し、前記対応色として前記代表
色と色差最小の関係にある前記色再現範囲内の色を検出
する構成としたので、入力色空間と色再現範囲が異なる
画像出力装置で画像出力するにあたり、入力色空間の外
にある色も有効に活用し、自動的に入力画像の色域に応
じた色再現をしながらも、連続性に優れ、階調つぶれや
色相ずれの目立たない色再現を図れるという効果を奏す
る。
【0130】また、請求項7に記載の発明によれば、請
求項2〜6のいずれか一つに記載の発明において、前記
代表色設定手段は、前記代表色の設定および検出を、入
力デバイスに依存する色空間でおこなう構成としたの
で、入力色空間と色再現範囲が異なる画像出力装置にお
いてPC上で作成されるグラデーション等を含むCG画
像を出力するにあたり、入力色空間の外にある色も有効
に活用し、色再現性と連続性に優れ、階調つぶれや色相
ずれの目立たない色再現が図れるという効果を奏する。
【0131】また、請求項8に記載の発明によれば、請
求項2に記載の発明において、前記代表色設定手段は、
デバイス依存の入力色空間における前記入力色の色の属
性を検出し、前記入力色の属性に応じて、前記画像出力
装置に出力する色信号の組み合わせに関する制約条件を
変更しながら、該制約条件下で前記入力色を前記画像出
力装置で再現可能な色に変換する構成としたので、入力
色空間と形状が異なる画像出力装置の色再現範囲の関係
を考慮し、色の連続性に優れ、色鮮やかな色再現が図れ
るという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の本実施の形態にかかる画像処理装置
を含むシステム全体の構成を示すブロック図である。
【図2】この発明の実施の形態1による画像処理装置の
内部構成を示すブロック図である。
【図3】ガマット情報記憶部に記憶されるガマット情報
のテーブルを示す図である。
【図4】RGB空間上での最高彩度色の軌跡を説明する
ための図である。
【図5】入力色信号が属する色相面における入力デバイ
スのガマットと出力デバイスのガマットの関係を示す図
である。
【図6】2つの代表色と対応色の関係を示す図である。
【図7】入力デバイスと出力デバイスのガマットの関係
を示す図である。
【図8】入力デバイスと出力デバイスの色再現範囲と、
入力色を色変換部で求めることのできる仮想入力色のガ
マットを示す図である。
【図9】この発明の実施の形態2における画像処理装置
の内部構成を示すブロック図である。
【図10】HLSカラーモデルを説明するための図であ
る。
【図11】この発明の実施の形態3における画像処理装
置の内部構成を示すブロック図である。
【図12】この発明の画像処理装置の画像処理手順を示
すフローチャートである。
【図13】色変換におけるメモリマップ補間を説明する
ための図である。
【図14】この発明の画像処理装置をコンピュータを用
いて構成する場合の構成図である。
【図15】従来の色圧縮方法による圧縮方向の一例を示
す図である。
【図16】従来の色変換による課題を説明するための図
である。
【符号の説明】 100 コンピュータ 101 画像表示装置(ディスプレイ) 102 画像出力装置 103 (第1)色空間変換部 104 (第2)色空間変換部 105 ガマット変換処理部 110 画像処理装置 210 代表色設定部 220 対応色設定部 230 色変換部 240 ガマット圧縮部 250 入力デバイスのガマット情報記憶部 260 出力デバイスのガマット情報記憶部 901 画像処理装置 903 第3色空間変換部 905 第4色空間変換部 906 色信号制御部 1101 画像処理装置 1106 画像記憶手段 1107 入力画像特性検出部 1400 コンピュータ 1401 CPU 1402 ROM 1403 RAM 1404 ハードディスク 1405 操作手段 1406 プログラム読取装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2C262 AA24 AB13 BA01 BA17 BA18 BA19 BC01 BC09 BC19 DA17 5B057 CA01 CA08 CB01 CB08 CE17 CE18 CH07 5C077 MP08 PP32 PP33 PP35 PP37 PQ23 RR19 5C079 HB01 HB03 HB06 HB12 LA26 LB02 MA04 NA03 PA01 PA02 PA03

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 入力色を画像出力装置で再現可能な色に
    変換する画像処理装置において、 前記入力色と同じ色の属性をもつ入力色空間内の代表色
    を設定する代表色設定手段と、 前記代表色に対応する色再現範囲内の対応色を設定する
    対応色設定手段と、 前記代表色と対応色との関係に基づいて、デバイス非依
    存の色空間における彩度成分を圧縮することなく変換し
    た仮想入力色を生成する色変換手段と、 前記仮想入力色を前記色再現範囲内の色に変換するガマ
    ット圧縮手段と、を具備することを特徴とする画像処理
    装置。
  2. 【請求項2】 前記代表色設定手段は、 前記入力色に対する代表色の設定に関わる色の属性につ
    いて、少なくとも色相と飽和度を含み、仮想入力色の生
    成には、少なくとも代表色と対応色の明度が一致するよ
    うな明度の補正をおこなうことを特徴とする請求項1に
    記載の画像処理装置。
  3. 【請求項3】 前記代表色設定手段は、 前記代表色として入力色と同じ色相と飽和度を有する色
    の中で最高彩度の色を検出し、前記対応色として前記代
    表色と色差最小の関係にある前記色再現範囲内の色を検
    出することを特徴とする請求項2に記載の画像処理装
    置。
  4. 【請求項4】 前記代表色設定手段は、 前記代表色として入力色と同じ色相と飽和度を有する色
    の中で前記画像出力装置の色再現範囲内の色との色差が
    最も大きくなる色を検出し、前記対応色として前記代表
    色と色差最小の関係にある前記色再現範囲内の色を検出
    することを特徴とする請求項2に記載の画像処理装置。
  5. 【請求項5】 前記代表色設定手段は、 あらかじめ所定の色相と飽和度の間隔で代表色とその対
    応色を求めて対応関係を記憶手段にテーブル形式で記憶
    させておき、入力色のもつ色相と飽和度が近い複数の代
    表色とその対応色を前記テーブルを読み込んで決定し、
    前記複数の代表色とその対応色を補間して、入力色の代
    表色とその対応色を求めることを特徴とする請求項2〜
    4のいずれか一つに記載の画像処理装置。
  6. 【請求項6】 前記代表色設定手段は、 前記入力カラー画像の色分布を検出し、入力色と同じ色
    相と飽和度を有する色の中で入力カラー画像の色分布に
    応じた前記代表色を決定し、前記対応色として前記代表
    色と色差最小の関係にある前記色再現範囲内の色を検出
    することを特徴とする請求項2に記載の画像処理装置。
  7. 【請求項7】 前記代表色設定手段は、 前記代表色の設定および検出を、入力デバイスに依存す
    る色空間でおこなうことを特徴とする請求項2〜6のい
    ずれか一つに記載の画像処理装置。
  8. 【請求項8】 前記代表色設定手段は、 デバイス依存の入力色空間における前記入力色の色の属
    性を検出し、前記入力色の属性に応じて、前記画像出力
    装置に出力する色信号の組み合わせに関する制約条件を
    変更しながら、該制約条件下で前記入力色を前記画像出
    力装置で再現可能な色に変換することを特徴とする請求
    項2に記載の画像処理装置。
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