JP2006343598A - カラーフィルタの製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 ドライエッチング法を利用して現像残膜を抑えたパターン形成を可能とし、ダメージが抑えられ表面性状の良好なカラーフィルタを提供する。
【解決手段】 現像工程後であって剥離工程前に、画像記録材料の全面に紫外線を照射する工程を有すると共に、剥離工程におけるポジ型フォトレジストの剥離をアルカリ水溶液を用いて行なう。
【選択図】 なし

Description

本発明は、カラーフィルタの製造方法に関し、詳しくは、液晶表示素子や固体撮像素子等に用いられるエッチング法を利用し、エッチング後にレジストの剥離を行なう工程を有するカラーフィルタの製造方法に関する。
液晶表示素子(LCD)や固体撮像素子(CCD、CMOSなど)に用いられるカラーフィルタを作製する方法としては、染色法、印刷法、電着法及び顔料分散法が知られている。
このうち、顔料分散法は、顔料を種々の感光性組成物に分散させた着色感放射線性組成物を用いてフォトリソ法によってカラーフィルタを作製する方法であり、顔料を使用しているために光や熱等に安定であるという利点を有している。また、フォトリソ法によってパターニングするため、位置精度が高く、大画面、高精細カラーディスプレイ用カラーフィルタを作製するのに好適な方法として広く利用されてきた。
顔料分散法によりカラーフィルタを作製する場合、ガラス基板上に感放射線性組成物をスピンコーターやロールコーター等により塗布、乾燥させて塗膜を形成した後、この塗膜をパターン露光、現像することで着色された画素が形成され、この操作を所望の色相数に合わせて各色ごとに繰り返し行なうことによってカラーフィルタが得られる。このような顔料分散法として、アルカリ可溶性樹脂に光重合性モノマーと光重合開始剤とを併用したネガ型感光性組成物を用いた例が記載されたものがある(例えば、特許文献1〜4参照)。
一方、近年、固体撮像素子用のカラーフィルタにおいては更なる高精細化が望まれている。しかしながら、従来の顔料分散系では解像度を更に向上させることは困難であり、顔料の粗大粒子により色ムラが発生する等の問題があるため、固体撮像素子のように微細パターンが要求される用途には適さなかった。
かかる問題に鑑み、従来から顔料に代えて染料を使用する技術が提案されている(例えば、特許文献5参照)。しかしながら、染料を用いた硬化性組成物は、例えば耐光性、耐熱性、溶解性、塗布均一性など様々な性能において、一般に顔料に比べて劣るという問題がある。また、固体撮像素子用カラーフィルタの作製用途の場合には1.5μm以下の膜厚が要求されるため、硬化性組成物中に多量の色素を添加しなければならず、したがって基板との密着や硬化度が不充分となったり、フィルタをなす露光部で染料が抜けてしまうなど、パターン形成性が著しく低下してしまうといった問題もある。
また、着色剤としては顔料、染料に関わらず、フォトリソ法を用いてカラーフィルタを作製する場合、着色剤以外の成分、すなわちバインダー樹脂、光重合性化合物、重合開始剤を相当量用いる必要があり、膜厚を薄くできない欠点がある。
一方、近年では、シェーディング低減による画質向上の観点から、カラーフィルタに対しては更なる薄膜化が求められている。
前記フォトリソ法を利用したカラーフィルタの製造方法との比較において、より薄膜でかつ微細なパターン形成に有効な方法として、ドライエッチング法が知られている。このドライエッチング法は、例えば特開昭55−146406号公報に示されるように従来、色素の蒸着薄膜にパターン形成する方法として採用されており、薄膜形成に関してはフォトリソ系に比し、同じ分光特性を保持しながら膜厚が1/2以下の薄膜形成が可能である。
カラーフィルタを薄膜化する方法として、顔料を蒸着した顔料層上にレジスト層を塗布してパターン形成し、これを全面露光し、ドライエッチングした後に、レジスト層をアルコール系溶剤を用いて除去するカラーフィルタの製造方法に関する開示もある(例えば、特許文献7参照)。
特開平2−181704号公報 特開平2−199403号公報 特開平5−273411号公報 特開平7−140654号公報 特開平6−75375号公報 特開昭55−146406号公報 特開平11−95018号公報
しかしながら、従来のドライエッチング法では、画像をなす着色層がダメージを受けて表面性状が損なわれたり残膜が多いといった課題があり、また、前記製造方法での蒸着による薄膜形成では蒸着装置の汚染が避けられず、カラーフィルタの作製に大きな負荷となっていた。また、着色層が顔料や染料のみで構成されるため、下層に位置する平坦化膜や上層との密着性が悪く、歩留まりが上がらない原因の一つにもなっていた。
本発明は、上記に鑑みなされたものであり、ドライエッチング法を利用して現像残膜を抑えたパターン形成が可能で、着色層へのダメージが少なく表面性状の良好なカラーフィルタを作製することができるカラーフィルタの製造方法を提供することを目的とし、該目的を達成することを課題とする。
前記課題を達成するための具体的手段は以下の通りである。
<1> 着色層上にポジ型フォトレジストを有する画像記録材料の少なくとも前記ポジ型フォトレジストをパターン露光する露光工程と、パターン露光後の前記画像記録材料をアルカリ現像する現像工程と、アルカリ現像後の画像記録材料をドライエッチング処理して前記着色層にパターンを形成するエッチング工程と、ドライエッチング処理後に前記ポジ型フォトレジストを剥離する剥離工程と、を有するカラーフィルタの製造方法において、前記現像工程後であって前記剥離工程前に、前記画像記録材料の全面に紫外線(UV)を照射する工程(以下、「UV照射工程」ともいう。)を更に有すると共に、前記剥離工程は、アルカリ水溶液を用いて前記ポジ型フォトレジストを剥離することを特徴とするカラーフィルタの製造方法である。
<2> 前記着色層が、有機物で構成されている前記<1>に記載のカラーフィルタの製造方法である。
<3> 前記着色層が、着色剤及び熱硬化性化合物を含む前記<1>又は<2>に記載のカラーフィルタの製造方法である。
<4> 前記着色剤の濃度が、着色層の固形分に対して65質量%以上100質量%未満である前記<1>〜<3>のいずれか1つに記載のカラーフィルタの製造方法である。
<5> 前記パターンは、前記露光工程及び前記現像工程において少なくとも前記ポジ型フォトレジストに形成される前記<1>〜<4>のいずれか1つに記載のカラーフィルタの製造方法である。
<6> 前記パターンは、エッチング工程において少なくとも着色層に形成される前記<1>〜<5>のいずれか1つに記載のカラーフィルタの製造方法である。
本発明によれば、ドライエッチング法を利用して現像残膜を抑えたパターン形成が可能で、着色層へのダメージが少なく表面性状の良好なカラーフィルタを作製することができるカラーフィルタの製造方法を提供することができる。
以下、本発明のカラーフィルタの製造方法について詳細に説明すると共に、該説明を通じて画像記録材料の構成等についても詳述する。
本発明のカラーフィルタの製造方法は、ドライエッチング法によりパターン形成を行なうことによって、具体的には、少なくとも、着色層上にポジ型フォトレジストを有する画像記録材料をパターン露光する露光工程と、パターン露光された画像記録材料をアルカリ現像する現像工程と、アルカリ現像後の画像記録材料をドライエッチング処理するエッチングUV照射工程と、ドライエッチング処理後にポジ型フォトレジストを剥離する剥離工程とをこの順に行なうことによってカラーフィルタを作製するものであり、現像工程後であって剥離工程前に更に、画像記録材料の全面に紫外線を照射する工程を有すると共に、剥離工程ではアルカリ水溶液を用いてポジ型フォトレジストの剥離を行なうことを特徴とするものである。
本発明のカラーフィルタの製造方法により作製されるカラーフィルタは、単色よりなるものであってもよいし、2色以上の複数色よりなるものであってもよい。複数色よりなる場合は、露光工程、現像工程、エッチング工程、剥離工程、及びUV照射工程並びに必要に応じて他の工程を複数回繰り返し行なうことによって、複数色よりなるカラーパターンを作製することができる。このとき、最終に形成する色のパターンを形成するに際しては、ドライエッチング処理は不要であるため加熱による膜硬化のみを施すようにし、最上に残存する余分な着色剤含有熱硬化性組成物を除去すると共に平坦化を行なうことにより、全ての色パターンを形成することができる。
以下、各工程について詳細に説明する。
−露光工程−
露光工程では、着色層上にポジ型フォトレジストを有する画像記録材料の少なくともポジ型フォトレジストをパターン状に露光する。本工程での露光により、ポジ型フォトレジストに所望パターンに潜像が形成される。
露光は、少なくともポジ型フォトレジストの感光波長に対応する波長光を発する光源を選択して好適に行なうことができ、g線、h線、i線等を所定のマスクパターンを介して照射する等によりパターン状に行なえる。中でも、i線照射によるのが特に好ましい。
−現像工程−
現像工程では、前記露光工程でパターン露光された後の画像記録材料をアルカリ現像する。本工程でのアルカリ現像により、前記露光工程で形成された潜像にしたがってポジ型フォトレジストの露光部のみが現像除去され、非露光部のポジ型フォトレジストからなるパターンが形成される。このパターンは、後述のエッチング工程で着色層にパターン形成する際のマスクとして機能するものである。
現像は、現像液を用いて行なえ、該現像液としては、膜に悪影響を与えず、露光部を溶解し得るものであればいかなるものも用いることができる。具体的には、種々の有機溶剤の組合わせやアルカリ性の水溶液を用いることができる。
前記アルカリ性の水溶液としては、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム,硅酸ナトリウム、メタ硅酸ナトリウム、アンモニア水、エチルアミン、ジエチルアミン、ジメチルエタノールアミン、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド、テトラエチルアンモニウムヒドロキシド、コリン、ピロール、ピペリジン、1,8−ジアザビシクロ−〔5.4.0〕−7−ウンデセン等のアルカリ性化合物を、濃度が0.001〜10質量%、好ましくは0.01〜1質量%となるように溶解してなるアルカリ性水溶液が好適である。なお、このようなアルカリ性水溶液からなる現像液を使用した場合は、一般に、現像後水で洗浄する。
前記アルカリ性の水溶液は、アルカリ現像液でもよく、一般に市販されているものは性能が安定しており再現性のよい結果が得られる。市販されているものとしては、例えば、富士フイルムエレクトロニクスマテリアルズ製のFHD−5、CD−2000等が好適であるが、これに制限されるものではない。
現像時の現像温度、現像時間等の処理条件については、画像記録材料の構成や用いる現像液の種類等により適宜選択することができる。
−エッチング工程−
エッチング工程では、前記現像工程でアルカリ現像された後の画像記録材料をドライエッチング処理し、画像記録材料の着色層にパターンを形成する。本工程で形成されたパターンは、カラーフィルタもしくはカラーフィルタの着色画素を構成する。
ドライエッチング法の代表的な例としては、特開昭59−126506号公報、特開昭59−46628号公報、同58−9108号公報、同58−2809号公報、同57−148706号公報、同61−41102号公報などのように、着色物を蒸着した後、マスクをなすレジストを塗布してパターニングを行ないエッチングする方法のほか、特開昭60−42705号公報、同60−42706号公報、同61−42707号公報、同60−8803号公報、同59−127036号公報、同59−12037号公報、同58−171006号公報などに代表される、リバースエッチングと呼ばれる最初にポジレジストでパターンを形成した後、全面露光によりマスクをアルカリ現像に可溶の状態にしておき、その後着色物の蒸着を行ない、アルカリ現像を施すことでマスク及びマスク上の着色物を除去することによってパターン形成を行なうリバースエッチング法、下記公開、公告特許に記載の方法が知られている。
特許第3218830号、特開平7−198927号公報、特許第3255126号、特開昭61−77004号公報、特開昭59−78312号公報、同58−169108号公報、同58−153903号公報、同58−168016号公報、同61−80124号公報、同61−41102号公報、同61−32802号公報、同61−6150号公報、特開2001−249218号公報などである。
本工程のドライエッチングでは、酸素やCF4などのCF系ガス、CO、CO2ガスなどを用い、異方性エッチングすることが可能であり、矩形性に優れたパターン(カラーフィルタ)を形成することができる。
−剥離工程−
剥離工程では、前記エッチング工程でドライエッチング処理した後、画像記録材料のポジ型フォトレジストをアルカリ水溶液を用いて剥離する。
アルカリ水溶液のpHとしては、10以上であることが必要であり、好ましくはpH12以上、更に好ましくはpH13以上である。
アルカリ種としては、上述したアルカリ化合物等が挙げられるが、中でも、ピロール、ピペリジン、テトラメチルアンモニウムヒドロキシドが好ましく、更に好ましくはテトラメチルアンモニウムヒドロキシドである。
剥離工程でのアルカリ水溶液の液温は、10〜90℃の範囲が好ましく、より好ましくは20〜70℃の範囲であり、更に好ましくは20〜50℃の範囲である。また、アルカリ水溶液による処理時間としては、マスクをなすポジ型フォトレジストを剥離し得る時間であれば、特に制限はなく、10秒〜10分の間が一般的であり、好ましくは20秒〜5分、さらに好ましくは30秒〜3分である。
−UV照射工程−
上記の現像工程と剥離工程との間には更にUV照射工程が設けられ、UV照射工程では、少なくとも前記露光工程及び前記現像処理が終了した後の画像記録材料の全面に紫外線を照射する。剥離工程前に予め、紫外線照射を行なうことでアルカリ可溶性が高められるので、アルカリ水溶液を用いた後の剥離工程でポジ型フォトレジストの剥離除去を、作製しようとするカラーフィルタを構成する着色層の表面性状にダメージ(表面の荒れや欠陥等)を与えて損なわずに良好に行なうことが可能となる。
このUV照射工程は、現像工程後であって剥離工程前に設けられていればよく、既述のエッチング工程(及び必要に応じて他の工程)の前工程及び、エッチング工程(及び必要に応じて他の工程)の後工程のいずれに設けられていてもよい。
紫外線照射は、上述したg線、h線、i線を用いた露光でも可能であるが、通常の紫外線露光でもよく、例えば高圧水銀ランプなどによる露光も可能である。露光量としては、ポジ型フォトレジストの剥離が可能な露光量であれば、特に制限はなく、i線基準で100〜10,000mJ/cm2が通常であり、好ましくは200〜5,000mJ/cm2であり、より好ましくは200〜1,000mJ/cm2である。
本発明においては、これまで以上に高い着色剤濃度(具体的には、着色層又は着色剤含有熱硬化性組成物中の全固形分に対して65質量%以上の濃度)に調整しスピンコーターやスリットコートにより均一な塗布を行なうこと、フォトリソ法によるのではなく熱硬化法の利用によることで着色剤以外の固形分を極力低減され薄膜化を実現したこと、ドライエッチング法によりパターンの異方性を維持したまま矩形パターンを形成したこと、並びにこれらの組み合わせによって、従来成し得なかった蒸着に近い薄膜で矩形性と密着性とをともに実現することができた。
次に、本発明のカラーフィルタの製造方法に用いる画像記録材料について詳細に説明する。
画像記録材料は、支持体上に、少なくとも、着色層と、該着色層上に設けられたポジ型フォトレジスト(以下、「感光性レジスト層」ともいう。)とを有してなり、必要に応じて他の層を有していてもよい。
画像記録材料は、支持体上に着色剤含有熱硬化性組成物を回転塗布、流延塗布、ロール塗布等の塗布方法により塗布して感熱性の着色層を塗設し、加熱により塗設された着色層を硬化させた後、さらに該着色層上にポジ型フォトレジストを前記同様の塗布方法により塗布して感光性レジスト層を積層することによって作製することができる。
−着色層−
本発明に係る画像記録材料は、少なくとも一層の着色層を有してなる。この着色層は、カラーフィルタを構成する層であり、着色剤と熱硬化性化合物とを少なくとも含んでなり、好ましくは更にバインダー、硬化剤、硬化触媒を含んでなり、必要に応じて添加剤その他成分を用いて構成することができる。
〈着色剤〉
着色層(又は着色剤含有熱硬化性組成物)は、着色剤の少なくとも1種を含有する。着色剤には、顔料、染料等が含まれ、公知のものの中から適宜選択することができる。以下、本発明において好適な顔料及び染料を中心に説明する。
−顔料−
顔料としては、従来公知の種々の無機顔料又は有機顔料が挙げられる。また、無機であれ有機であれ、なるべく細かいものを選択するのが好ましい。
ハンドリング適性を考慮すると、顔料の粒子径としては、体積平均粒子径で0.001〜0.1μmが好ましく、0.005〜0.05μmがさらに好ましい。また、粒子径が0.01±0.005μmの範囲内にある顔料粒子が、顔料の総質量に対して75質量%以上含まれていることが特に好ましい。粒子径の分布を前記範囲とするには、後述する分散方法によって顔料を分散することが特に好ましい。
前記無機顔料としては、金属酸化物や金属錯塩などで示される金属化合物が挙げられ、具体的には、アルミニウム、鉄、コバルト、カドミウム、鉛、銅、チタン、マグネシウム、クロム、亜鉛、アンチモンなどの金属酸化物、及び前記金属の複合酸化物を挙げることができる。
前記有機顔料としては、例えば、
C.I.Pigment Yellow 11,24,31,53,83,93,99,108,109,110,138,139,147,150,151,154,155,167,180,185,199;
C.I.Pigment Orange 36,38,43,71;
C.I.Pigment Red 81,105,122,149,150,155,171,175,176,177,209,220,224,242,254,255,264,270;
C.I.Pigment Violet 19,23,32,39;
C.I.Pigment Blue 1,2,15,15:1,15:3,15:6,16,22,60,66;
C.I.Pigment Green 7,36,37;
C.I.Pigment Brown 25,28;
等を挙げることができる。
上記のうち、好ましい有機顔料として、以下のものが挙げられる。但し、本発明はこれらに限定されるものではない。
C.I.Pigment Yellow 11,24,108,109,110,138,139,150,151,154,167,180,185;
C.I.Pigment Orange 36,71;
C.I.Pigment Red 122,150,171,175,177,209,224,242,254,255,264;
C.I.Pigment Violet 19,23,32;
C.I.Pigment Blue 15:1,15:3,15:6,16,22,60,66;
前記有機顔料は、単独で用いてもよいし、色純度を上げるため種々組合せて用いることもできる。具体例を示すと、赤の顔料としては、アントラキノン系顔料、ペリレン系顔料、ジケトピロロピロール系顔料単独、或いは、それらの少なくとも一種と、ジスアゾ系黄色顔料、イソインドリン系黄色顔料、キノフタロン系黄色顔料又はペリレン系赤色顔料との組み合わせなどを用いることができる。例えばアントラキノン系顔料としては、C.I.ピグメントレッド177、ペリレン系顔料としては、C.I.ピグメントレッド155、C.I.ピグメントレッド224、ジケトピロロピロール系顔料としては、C.I.ピグメントレッド254が挙げられ、色再現性の点でC.I.ピグメントイエロー83又はC.I.ピグメントイエロー139との組み合わせが好ましい。赤色顔料と黄色顔料との質量比は、100:5〜100:50が好ましく、100:10〜100:30がさらに好ましい。前記質量比がかかる範囲内にあると光透過率を抑えて色純度を向上させることができ、さらに主波長が短波長よりになってNTSC目標色相からずれるのを防止することができる。赤色顔料同士の組み合わせの場合は、色度に併せて調整することができる。
緑の顔料としては、ハロゲン化フタロシアニン系顔料単独、或いは、これとジスアゾ系黄色顔料、キノフタロン系黄色顔料、アゾメチン系黄色顔料又はイソインドリン系黄色顔料との組み合わせを用いることができる。例えば、C.I.ピグメントグリーン7,36,37とC.I.ピグメントイエロー83,C.I.ピグメントイエロー138,C.I.ピグメントイエロー139,C.I.ピグメントイエロー150,C.I.ピグメントイエロー180又はC.I.ピグメントイエロー185との混合が好ましい。緑顔料と黄色顔料との質量比は、100:5〜100:150が好ましく、100:30〜100:120がさらに好ましい。前記質量比がかかる範囲にあると、400nm〜450nmの光透過率を抑え、色純度を向上させることができ、更に、主波長が長波長よりになってNTSC目標色相からずれるのを防止することができる。
青の顔料としては、フタロシアニン系顔料単独、又は、これとジオキサジン系紫色顔料との組み合わせを用いることができる。該組み合わせとしては、例えば、C.I.ピグメントブルー15:6とC.I.ピグメントバイオレット23との混合が好ましい。青色顔料と紫色顔料との質量比は、100:0〜100:30が好ましく、より好ましくは100:10以下である。
更に前記顔料をアクリル系樹脂、マレイン酸系樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニルコポリマー及びエチルセルロース樹脂等に微分散させた粉末状加工顔料を用いることによって、分散性及び分散安定性の良好な顔料含有感光樹脂を得ることができる。
既述の通り、顔料を微粒子化すると共に、その粒子サイズ分布がシャープである顔料を用いることが好適である。具体的には、平均粒子径が0.01μm程度であって、かつ75質量%以上の粒子径が0.01±0.005μmの範囲にある顔料粒子で構成された顔料を用いることが好ましい。顔料の粒子サイズ分布を前記範囲に調整するためには、顔料の分散方法が特に重要である。顔料の分散方法については後述する。
また、本発明においては、あらかじめアクリル樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル樹脂、マレイン酸樹脂、エチルセルロース樹脂、ニトロセルロース樹脂等で処理した加工顔料も好適に用いることができる。前記加工顔料の形態としては、樹脂と顔料が均一に分散している粉末、ペースト状、ペレット状、ペースト状が好ましい。
−染料−
染料としては、特に制限なく使用することができ、従来カラーフィルタ用として公知の染料などが挙げられる。例えば、特開昭64−90403号公報、特開昭64−91102号公報、特開平1−94301号公報、特開平6−11614号公報、特登2592207号、米国特許第4,808,501号明細書、米国特許第5,667,920号明細書、米国特許第5,059,500号明細書、特開平5−333207号公報、特開平6−35183号公報、特開平6−51115号公報、特開平6−194828号公報等に記載の色素が挙げられる。
化学構造の観点からは、ピラゾールアゾ系、アニリノアゾ系、ピラゾロトリアゾールアゾ系、ピリドンアゾ系等のアゾ系、トリフェニルメタン系、アントラキノン系、ベンジリデン系、オキソノール系、シアニン系、フェノチアジン系、ピロロピラゾールアゾメチン系、キサンテン系、フタロシアニン系、ベンゾピラン系、インジゴ系、アンスラピリドン系等の染料が使用でき、好ましくは、ピラゾールアゾ系、アニリノアゾ系、ピラゾロトリアゾールアゾ系、ピリドンアゾ系、アントラキノン系、アンスラピリドン系の染料である。
また、水又はアルカリ現像を行なうレジスト系に構成される場合には、現像により後述するバインダー及び/又は染料を完全に除去する観点から、酸性染料及び/又はその誘導体を好適に使用できることがある。そのほか、直接染料、塩基性染料、媒染染料、酸性媒染染料、アゾイック染料、分散染料、油溶染料、食品染料、及び/又はこれらの誘導体等も有用に使用することができる。
以下、酸性染料及びその誘導体について詳述する。
−酸性染料及びその誘導体−
酸性染料は、スルホン酸やカルボン酸やフェノール性水酸基等の酸性基を有する色素であれば特に限定されないが、有機溶剤や現像液に対する溶解性、塩基性化合物との塩形成性、吸光度、硬化性組成物中の他の成分との相互作用、耐光性、耐熱性等の必要とされる性能の全てを考慮して選択される。
以下、前記酸性染料の具体例を挙げる。但し、本発明においてはこれらに限定されるものではない。例えば、
Acid alizarin violet N;
Acid black 1,2,24,48;
Acid blue 1,7,9,15,18,23,25,27,29,40,42,45,51,62,70,74,80,83,86,87,90,92,96,103,112,113,120,129,138,147,150,158,171,182,192,210,242,243,256,259,267,278,280,285,290,296,315,324:1,335,340;
Acid chrome violet K;
Acid Fuchsin;
Acid green 1,3,5,9,16,25,27,50,58,63,65,80,104,105,106,109;
Acid orange 6,7,8,10,12,26,50,51,52,56,62,63,64,74,75,94,95,107,108,169,173;
Acid red 1,4,8,14,17,18,26,27,29,31,34,35,37,42,44,50,51,52,57,66,73,80,87,88,91,92,94,97,103,111,114,129,133,134,138,143,145,150,151,158,176,182,183,198,206,211,215,216,217,227,228,249,252,257,258,260,261,266,268,270,274,277,280,281,195,308,312,315,316,339,341,345,346,349,382,383,394,401,412,417,418,422,426;
Acid violet 6B,7,9,17,19;
Acid yellow 1,3,7,9,11,17,23,25,29,34,36,38,40,42,54,65,72,73,76,79,98,99,111,112,113,114,116,119,123,128,134,135,138,139,140,144,150,155,157,160,161,163,168,169,172,177,178,179,184,190,193,196,197,199,202,203,204,205,207,212,214,220,221,228,230,232,235,238,240,242,243,251;
Direct Yellow 2,33,34,35,38,39,43,47,50,54,58,68,69,70,71,86,93,94,95,98,102,108,109,129,136,138,141;
Direct Orange 34,39,41,46,50,52,56,57,61,64,65,68,70,96,97,106,107;
Direct Red 79,82,83,84,91,92,96,97,98,99,105,106,107,172,173,176,177,179,181,182,184,204,207,211,213,218,220,221,222,232,233,234,241,243,246,250;
Direct Violet 47,52,54,59,60,65,66,79,80,81,82,84,89,90,93,95,96,103,104;
Direct Blue 57,77,80,81,84,85,86,90,93,94,95,97,98,99,100,101,106,107,108,109,113,114,115,117,119,137,149,150,153,155,156,158,159,160,161,162,163,164,166,167,170,171,172,173,188,189,190,192,193,194,196,198,199,200,207,209,210,212,213,214,222,228,229,237,238,242,243,244,245,247,248,250,251,252,256,257,259,260,268,274,275,293;
Direct Green 25,27,31,32,34,37,63,65,66,67,68,69,72,77,79,82;
Mordant Yellow 5,8,10,16,20,26,30,31,33,42,43,45,56,50,61,62,65;
Mordant Orange 3,4,5,8,12,13,14,20,21,23,24,28,29,32,34,35,36,37,42,43,47,48;
Mordant Red 1,2,3,4,9,11,12,14,17,18,19,22,23,24,25,26,30,32,33,36,37,38,39,41,43,45,46,48,53,56,63,71,74,85,86,88,90,94,95;
Mordant Violet 2,4,5,7,14,22,24,30,31,32,37,40,41,44,45,47,48,53,58;
Mordant Blue 2,3,7,8,9,12,13,15,16,19,20,21,22,23,24,26,30,31,32,39,40,41,43,44,48,49,53,61,74,77,83,84;
Mordant Green 1,3,4,5,10,15,19,26,29,33,34,35,41,43,53;
Food Yellow 3;
、及びこれらの染料の誘導体が挙げられる。
前記酸性染料の中でも、Acid black 24;
Acid blue 23,25,29,62,80,86,87,92,138,158,182,243,324:1;
Acid orange 8,51,56,74,63;
Acid red 1,4,8,34,37,42,52,57,80,97,114,143,145,151,183,217,249;
Acid violet 7;
Acid yellow 17,25,29,34,42,72,76,99,111,112,114,116,134,155,169,172,184,220,228,230,232,243;
Acid green 25;
などの染料及びこれらの染料の誘導体が好ましい。
また、前記以外の、アゾ系、キサンテン系、フタロシアニン系の酸性染料も好ましく、C.I.Solvent Blue 44,38;C.I.Solvent Orange45;Rhodamine B, Rhodamine 110、3−[(5−chloro−2−phenoxyphenyl)hydrazono]−3,4−dihydro−4−oxo−5−[(phenylsulfonyl)amino]−2,7−Naphthalenedisulfonic acid等の酸性染料及びこれらの染料の誘導体も好適に使用することができる。
酸性染料の誘導体としては、スルホン酸やカルボン酸等の酸性基を有する酸性染料の無機塩、酸性染料と含窒素化合物との塩、酸性染料のスルホンアミド体等が使用でき、硬化性組成物溶液として溶解させることができるものであれば特に限定されないが、有機溶剤や現像液に対する溶解性、吸光度、硬化性組成物中の他の成分との相互作用、耐光性、耐熱性等の必要とする性能の全てを考慮して選択される。
前記「酸性染料と含窒素化合物との塩」を形成する方法は、酸性染料の溶解性改良(有機溶剤への溶解性付与)や、耐熱性及び耐光性改良に効果的な場合がある。
次に、酸性染料と塩を形成する含窒素化合物、及び酸性染料とアミド結合を形成する含窒素化合物について説明する。
前記含窒素化合物は、塩又はアミド化合物の有機溶剤や現像液に対する溶解性、塩形成性、染料の吸光度・色価、硬化性組成物中の他の成分との相互作用、着色剤としての耐熱性及び耐光性等の全てを勘案して選択される。吸光度・色価の観点のみで選択する場合には、前記含窒素化合物としてはできるだけ分子量の低いものが好ましく、中でも、分子量300以下のものが好ましく、分子量280以下のものがより好ましく、分子量250以下のものが特に好ましい。
前記「酸性染料と含窒素化合物との塩」における含窒素化合物/酸性染料のモル比(以下、nとする。)は、酸性染料分子と対イオンであるアミン化合物とのモル比率を決定する値であり、酸性染料−アミン化合物の塩形成条件によって自由に選択することができる。
具体的には、酸性染料中の酸の官能基数の0<n≦5の間の数値が実用上多く用いられ、有機溶剤や現像液に対する溶解性、塩形成性、吸光度、硬化性組成物中の他の成分との相互作用、耐光性、耐熱性等、必要とする性能の全てを考慮して選択される。吸光度のみの観点で選択する場合には、nは0<n≦4.5の間の数値をとることが好ましく、0<n≦4の間の数値をとることがより好ましく、0<n≦3.5の間の数値をとることが特に好ましい。
前記酸性染料は、構造上酸性基を導入したことによって酸性染料となっていることから、その置換基を変更することで非酸性染料とすることもできる。また、酸性染料は、アルカリ現像の際に好適に作用する場合もあるが、一方で過現像となることもあり、非酸性染料を好適に使用する場合もある。
着色剤の着色層中における濃度としては、全固形分に対して50質量%以上100質量%未満が好ましく、60質量%以上90質量%以下がより好ましく、65質量%以上80質量%以下が特に好ましい。着色剤の濃度が前記範囲内であると、良好な色相、色濃度のカラーフィルタの形成に有効であると共に、硬化性の点でも好ましい。
〈熱硬化性化合物〉
着色層(又は着色剤含有熱硬化性組成物)は、熱硬化性化合物の少なくとも1種を含有する。熱硬化性化合物は、例えば着色層を形成する際に、熱の付与により着色層の硬化を担う化合物であり、加熱により膜硬化を行なえるものであれば特に限定はなく、熱で反応して硬化する官能基(熱硬化性基)を有する化合物の中から選択することができる。
熱硬化性化合物としては、熱硬化性基として例えば、エポキシ基、メチロール基、アルコキシメチル基、及びアシロキシメチル基から選ばれる少なくとも一つの基を有するものが好ましい。
更に好ましい熱硬化性化合物としては、(a)エポキシ樹脂、(b)メチロール基、アルコキシメチル基及びアシロキシメチル基から選ばれる少なくとも一つの置換基で置換された、メラミン化合物、グアナミン化合物、グリコールウリル化合物又はウレア化合物、(c)メチロール基、アルコキシメチル基及びアシロキシメチル基から選ばれる少なくとも一つの置換基で置換された、フェノール化合物、ナフトール化合物又はヒドロキシアントラセン化合物、が挙げられる。中でも特に、多官能エポキシ樹脂が好ましい。
前記(a)エポキシ樹脂としては、エポキシ基を有し、かつ架橋性を有するものであればいずれであってもよく、例えば、ビスフェノールAジグリシジルエーテル、エチレングリコールジグリシジルエーテル、ブタンジオールジグリシジルエーテル、へキサンジオールジグリシジルエーテル、ジヒドロキシビフェニルジグリシジルエーテル、フタル酸ジグリシジルエステル、N,N−ジグリシジルアニリン等の2価のグリシジル基含有低分子化合物;同様に、トリメチロールプロパントリグリシジルエーテル、トリメチロールフェノールトリグリシジルエーテル、TrisP−PAトリグリシジルエーテル等に代表される3価のグリシジル基含有低分子化合物;同様に、ペンタエリスリトールテトラグリシジルエーテル、テトラメチロールビスフェノールAテトラグリシジルエーテル等に代表される4価のグリシジル基含有低分子化合物;同様に、ジペンタエリスリトールペンタグリシジルエーテル、ジペンタエリスリトールヘキサグリシジルエーテル等の多価グリシジル基含有低分子化合物;ポリグリシジル(メタ)アクリレート、2,2−ビス(ヒドロキシメチル)−1−ブタノールの1,2−エポキシ−4−(2−オキシラニル)シクロヘキサン付加物等に代表されるグリシジル基含有高分子化合物、等が挙げられる。
また、市販されているものとして、脂環式エポキシ化合物「CEL−2021」、脂環式固形エポキシ樹脂「EHPE−3150」、エポキシ化ポリブタジエン「PB3600」、可とう性脂環式エポキシ化合物「CEL−2081」、ラクトン変性エポキシ樹脂「PCL−G」等が挙げられる(いずれもダイセル化学工業(株)製)。そのほか、「セロキサイド2000」、「エポリードGT−3000」、「GT−4000」(いずれもダイセル化学工業(株)製)が挙げられる。これらの中では、脂環式エポキシ樹脂が硬化性に優れており、更には「EHPE−3150」が硬化性に優れている。
これら化合物は1種単独で使用してもよいし、2種以上組み合わせてもよく、以降に示す他種のものとの組み合わせも可能である。
前記(b)に含まれるメチロール基、アルコキシメチル基、アシロキシメチル基が各化合物に置換している数としては、メラミン化合物の場合2〜6、グリコールウリル化合物、グアナミン化合物、ウレア化合物の場合は2〜4であるが、好ましくはメラミン化合物の場合5〜6、グリコールウリル化合物、グアナミン化合物、ウレア化合物の場合は3〜4である。
以下、前記(b)のメラミン化合物、グアナミン化合物、グリコールウリル化合物及びウレア化合物を総じて、(b)における(メチロール基、アルコキシメチル基又はアシロキシメチル基含有)化合物という。
前記(b)におけるメチロール基含有化合物は、(b)におけるアルコキシメチル基含有化合物をアルコール中で塩酸、硫酸、硝酸、メタンスルホン酸等の酸触媒存在下、加熱することにより得られる。前記(b)におけるアシロキシメチル基含有化合物は、(b)におけるメチロール基含有化合物を塩基性触媒存在下、アシルクロリドと混合攪拌することにより得られる。
以下、前記置換基を有する(b)における化合物の具体例を挙げる。
前記メラミン化合物として、例えば、ヘキサメチロールメラミン、ヘキサメトキシメチルメラミン、ヘキサメチロールメラミンのメチロール基の1〜5個がメトキシメチル化した化合物又はその混合物、ヘキサメトキシエチルメラミン、ヘキサアシロキシメチルメラミン、ヘキサメチロールメラミンのメチロール基の1〜5個がアシロキシメチル化した化合物又はその混合物、などが挙げられる。
前記グアナミン化合物として、例えば、テトラメチロールグアナミン、テトラメトキシメチルグアナミン、テトラメチロールグアナミンの1〜3個のメチロール基をメトキシメチル化した化合物又はその混合物、テトラメトキシエチルグアナミン、テトラアシロキシメチルグアナミン、テトラメチロールグアナミンの1〜3個のメチロール基をアシロキシメチル化した化合物又はその混合物などが挙げられる。
前記グリコールウリル化合物としては、例えば、テトラメチロールグリコールウリル、テトラメトキシメチルグリコールウリル、テトラメチロールグリコールウリルのメチロール基の1〜3個をメトキシメチル化した化合物又はその混合物、テトラメチロールグリコールウリルのメチロール基の1〜3個をアシロキシメチル化した化合物又はその混合物、などが挙げられる。
前記ウレア化合物として、例えば、テトラメチロールウレア、テトラメトキシメチルウレア、テトラメチロールウレアの1〜3個のメチロール基をメトキシメチル化した化合物又はその混合物、テトラメトキシエチルウレア、などが挙げられる。
これら(b)における化合物は、単独で使用してもよく、組み合わせて使用してもよい。
前記(c)における化合物、即ち、メチロール基、アルコキシメチル基、及びアシロキシメチル基から選ばれる少なくとも一つの基で置換された、フェノール化合物、ナフトール化合物又はヒドロキシアントラセン化合物は、前記(b)における化合物の場合と同様、上塗りフォトレジストとのインターミキシングを抑制すると共に、膜強度を更に高めるものである。以下、これら化合物を総じて、(c)における(メチロール基、アルコキシメチル基又はアシロキシメチル基含有)化合物ということがある。
前記(c)における化合物に含まれるメチロール基、アシロキシメチル基又はアルコキシメチル基の数としては、一分子当り最低2個必要であり、熱硬化及び保存安定性の観点から、骨格となるフェノール化合物の2位,4位が全て置換されている化合物が好ましい。また、骨格となるナフトール化合物、ヒドロキシアントラセン化合物も、OH基のオルト位及びパラ位が全て置換されている化合物が好ましい。前記フェノール化合物の3位又は5位は、未置換であっても置換基を有していてもよい。
前記ナフトール化合物においても、OH基のオルト位以外は、未置換であっても置換基を有していてもよい。
前記(c)におけるメチロール基含有化合物は、フェノール性OH基の2位又は4位が水素原子である化合物を原料に用い、これを水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、アンモニア、テトラアルキルアンモニウムヒドロキシド等の、塩基性触媒の存在下でホルマリンと反応させることにより得られる。
前記(c)におけるアルコキシメチル基含有化合物は、前記(c)におけるメチロール基含有化合物をアルコール中で塩酸、硫酸、硝酸、メタンスルホン酸等の酸触媒の存在下で加熱することにより得られる。
前記(c)におけるアシロキシメチル基含有化合物は、前記(c)におけるメチロール基含有化合物を塩基性触媒の存在下アシルクロリドと反応させることにより得られる。
前記(c)における骨格化合物としては、フェノール性OH基のオルト位又はパラ位が未置換の、フェノール化合物、ナフトール化合物、ヒドロキシアントラセン化合物等が挙げられ、例えば、フェノール、クレゾールの各異性体、2,3−キシレノ−ル、2,5−キシレノ−ル、3,4−キシレノール、3,5−キシレノール、ビスフェノールAなどのビスフェノール類;4,4'−ビスヒドロキシビフェニル、TrisP−PA(本州化学工業(株)製)、ナフトール、ジヒドロキシナフタレン、2,7−ジヒドロキシアントラセン、等が使用される。
前記(c)の具体例としては、フェノール化合物又はナフトール化合物として、例えば、トリメチロールフェノール、トリ(メトキシメチル)フェノール、トリメチロールフェノールの1〜2個のメチロール基をメトキシメチル化した化合物、トリメチロール−3−クレゾール、トリ(メトキシメチル)−3−クレゾール、トリメチロール−3−クレゾールの1〜2個のメチロール基をメトキシメチル化した化合物、2,6−ジメチロール−4−クレゾール等のジメチロールクレゾール、テトラメチロールビスフェノールA、テトラメトキシメチルビスフェノールA、テトラメチロールビスフェノールAの1〜3個のメチロール基をメトキシメチル化した化合物、テトラメチロール−4,4'−ビスヒドロキシビフェニル、テトラメトキシメチル−4,4'−ビスヒドロキシビフェニル、TrisP−PAのヘキサメチロール体、TrisP−PAのヘキサメトキシメチル体、TrisP−PAのヘキサメチロール体の1〜5個のメチロール基をメトキシメチル化した化合物、ビスヒドロキシメチルナフタレンジオール、等が挙げられる。
また、ヒドロキシアントラセン化合物として、例えば、1,6−ジヒドロキシメチル−2,7−ジヒドロキシアントラセン等が挙げられ、アシロキシメチル基含有化合物として、例えば、前記メチロール基含有化合物のメチロール基を、一部又は全部アシロキシメチル化した化合物等が挙げられる。
これらの化合物の中で好ましいものとしては、トリメチロールフェノール、ビスヒドロキシメチル−p−クレゾール、テトラメチロールビスフェノールA、TrisP−PA(本州化学工業(株)製)のヘキサメチロール体又はそれらのメチロール基がアルコキシメチル基及びメチロール基とアルコキシメチル基の両方で置換されたフェノール化合物が挙げられる。
これら(c)における化合物は、1種単独で使用してもよく、2種以上を組合わせて使用してもよい。
前記熱硬化性化合物の着色層中における総含有量としては、素材により異なるが、層の全固形分(質量)に対して、0.1〜70質量%が好ましく、0.2〜50質量%がより好ましく、1〜30質量%が特に好ましい。
〈バインダー〉
着色層(又は着色剤含有熱硬化性組成物)は、バインダーの少なくとも1種を用いて好適に構成することができる。バインダーは、顔料分散液の調製の際に添加する場合が多く、アルカリ可溶性を必要とせず、有機溶剤に可溶であればよい。
前記バインダーとしては、線状有機高分子重合体で、有機溶剤に可溶であるものが好ましい。このような線状有機高分子重合体としては、側鎖にカルボン酸を有するポリマー、例えば、特開昭59−44615号、特公昭54−34327号、特公昭58−12577号、特公昭54−25957号、特開昭59−53836号、特開昭59−71048号の各公報に記載されているような、メタクリル酸共重合体、アクリル酸共重合体、イタコン酸共重合体、クロトン酸共重合体、マレイン酸共重合体、部分エステル化マレイン酸共重合体等が挙げられ、また同様に側鎖にカルボン酸を有する酸性セルロース誘導体が有用である。
前記以外に、水酸基を有するポリマーに酸無水物を付加させたもの等や、ポリヒドロキシスチレン系樹脂、ポリシロキサン系樹脂、ポリ(2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート)、ポリビニルピロリドンやポリエチレンオキサイド、ポリビニルアルコール、等も有用である。
また、親水性を有するモノマーを共重合してもよく、この例としては、アルコキシアルキル(メタ)アクリレート、ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート、グリセロール(メタ)アクリレート、(メタ)アクリルアミド、N−メチロールアクリルアミド、2級又は3級のアルキルアクリルアミド、ジアルキルアミノアルキル(メタ)アクリレート、モルホリン(メタ)アクリレート、N−ビニルピロリドン、N−ビニルカプロラクタム、ビニルイミダゾール、ビニルトリアゾール、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、分岐又は直鎖のプロピル(メタ)アクリレート、分岐又は直鎖のブチル(メタ)アクリレート、フェノキシヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、等が挙げられる。
これら各種バインダーの中でも、耐熱性の観点からは、ポリヒドロキシスチレン系樹脂、ポリシロキサン系樹脂、アクリル系樹脂、アクリルアミド系樹脂、アクリル/アクリルアミド共重合体樹脂が好ましく、現像性制御の観点からは、アクリル系樹脂、アクリルアミド系樹脂、アクリル/アクリルアミド共重合体樹脂が好ましい。
前記アクリル系樹脂としては、ベンジル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリル酸、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリルアミド等から選ばれるモノマーからなる共重合体、例えばベンジルメタアクリレート/メタアクリル酸、ベンジルメタアクリレート/ベンジルメタアクリルアミドのような各共重合体、KSレジスト−106(大阪有機化学工業(株)製)、サイクロマーPシリーズ(ダイセル化学工業(株)製)等が好ましい。
バインダーは、顔料の分散樹脂ばかりでなく、熱硬化性樹脂としての機能をも併せ持つものも使用可能である。すなわち、前記熱硬化性化合物のうちバインダー機能を有しているものを選択でき、既述のバインダーで熱硬化機能を有しているものをそのまま使用することができる。エポキシ基をバインダー中に含むものが好ましい。
中でも、グリシジル(メタ)アクリレートなどアクリル樹脂系のものを共重合した樹脂が好ましい。例えば、ベンジルメタアクリレート/グリシジルメタクリレート共重合体、ヒドロキシエチルメタクリレート/ベンジルメタアクリレート/グリシジルメタアクリレート共重合体、ベンジルメタアクリレート/ヒドロキシエチルメタアクリレート/グリシジルメタアクリレート/イソブチルメタアクリレート共重合体、並びにこれらと目的に応じて他のモノマーを種々組み合わせたものが挙げられる。また、各々の共重合比、分子量なども任意に選択可能である。
これらのバインダー中に前記着色剤を高濃度に分散させることで、下層等との密着性を付与でき、これらはスピンコート、スリットコート時の塗布面状にも寄与している。
前記バインダーとしては、重量平均分子量(GPC法で測定されたポリスチレン換算値)が1000〜2×105の重合体が好ましく、2000〜1×105の重合体がより好ましく、5000〜5×104の重合体が特に好ましい。
バインダーの着色層中における含有量は、全固形分(質量)に対して、0.01〜90質量%が好適であり、着色層の薄膜化の観点からは極力少量であるのが好ましいことから、0.1〜80質量%がより好ましく、0.5〜70質量%が特に好ましい。
〈硬化剤〉
着色層(又は着色剤含有熱硬化性組成物)は、少なくとも1種の硬化剤を用いて好適に構成することができる。前記熱硬化性化合物としてエポキシ樹脂を用いる場合には、硬化剤を添加することが好ましい。この場合、加熱によりエポキシ基と反応して重合反応し、架橋密度が向上することで硬化する。
エポキシ樹脂の硬化剤は、種類が非常に多く、性質、樹脂と硬化剤の混合物との可使時間、粘度、硬化温度、硬化時間、発熱などが使用する硬化剤の種類によって非常に異なるため、硬化剤の使用目的、使用条件、作業条件などによって適当な硬化剤を選ばねばならない。硬化剤に関しては、垣内弘編「エポキシ樹脂(昇晃堂)」第5章に詳しく解説されている。以下、硬化剤の例を挙げる。
触媒的に作用するものとして、第3アミン類、三フッ化ホウ素−アミンコンプレックスが、エポキシ樹脂の官能基と化学量論的に反応するものとして、ポリアミン、酸無水物等が、また、常温硬化のものとしては、ジエチレントリアミン、ポリアミド樹脂が、中温硬化のものとしては、ジエチルアミノプロピルアミン、トリス(ジメチルアミノメチル)フェノールが、高温硬化のものとしては、無水フタル酸、メタフェニレンジアミン等が挙げられる。また、化学構造の観点からは、アミン類では、脂肪族ポリアミンとしてジエチレントリアミンが、芳香族ポリアミンとしてメタフェニレンジアミンが、第二及び第三アミンとしてトリス(ジメチルアミノメチル)フェノールが、酸無水物として無水フタル酸、ポリアミド樹脂、ポリスルフィド樹脂、三フッ化ホウ素−モノエチルアミンコンプレックスが、合成樹脂初期縮合物としてフェノール樹脂、その他ジシアンジアミド、等が挙げられる。
硬化剤を添加する場合、着色層の薄膜化の観点からは極力少量の方が好ましく、具体的には着色層の固形分(質量)に対して、35質量%以下が好ましく、より好ましくは30質量%以下であり、更に好ましくは25質量%以下である。
〈硬化触媒〉
着色層(又は着色剤含有熱硬化性組成物)は、少なくとも1種の硬化触媒を用いて好適に構成することができる。
高い着色剤濃度を実現するためには、前記硬化剤との反応による硬化以外に、主としてエポキシ基同士の反応による硬化が有効である。この場合には、硬化剤を用いずに硬化触媒を用いて構成することが好ましい。
前記硬化触媒の具体例としては、市販されているものもあり、例えば、ジャパンエナジー(株)製のイミダゾールシランシリーズIS−1000、同IS−1000D、同IM−1000、同SP−1000、同IA−1000A、同IA−100P、同IA−100F、同IA−100AD、同IA−100FD、同IM−100F、同IS−3000、同IS−4000などのほか、四国化成(株)製の1B2PZ、SFZ等が有用である。但し、これらに制限されるものではない。
硬化触媒を用いる場合の、該硬化触媒の着色層中における添加量としては、エポキシ当量が150〜200程度のエポキシ樹脂に対して、質量基準で1/10〜1/1000程度が好ましく、より好ましくは1/20〜1/500程度、更に好ましくは1/30〜1/250程度であり、前記範囲のわずかな量で硬化させることが可能である。
〈溶剤〉
着色層の形成は、上記したように、既述の着色剤及び熱硬化性化合物、並びに必要に応じてバインダー、硬化剤、硬化触媒等を含んで調製された着色剤含有熱硬化性組成物を用いて行なえるが、着色剤含有熱硬化性組成物の調製には一般に、溶剤を用いることができる。すなわち、着色剤含有熱硬化性組成物は、各種成分が溶剤に溶解された溶液(例えば塗布液)として用いることができる。
前記溶剤としては、各成分の溶解性や着色剤含有熱硬化性組成物の塗布性を満足すれば基本的に特に限定はなく、特に染料、バインダーの溶解性、塗布性、安全性を考慮して選ばれることが好ましい。
具体的には、エステル類、例えば、酢酸エチル、酢酸−n−ブチル、酢酸イソブチル、ギ酸アミル、酢酸イソアミル、酢酸イソブチル、プロピオン酸ブチル、酪酸イソプロピル、酪酸エチル、酪酸ブチル、アルキルエステル類、乳酸メチル、乳酸エチル、オキシ酢酸メチル、オキシ酢酸エチル、オキシ酢酸ブチル、メトキシ酢酸メチル、メトキシ酢酸エチル、メトキシ酢酸ブチル、エトキシ酢酸メチル、エトキシ酢酸エチル、等;
3−オキシプロピオン酸メチル、3−オキシプロピオン酸エチル等の3−オキシプロピオン酸アルキルエステル類、例えば、3−メトキシプロピオン酸メチル、3−メトキシプロピオン酸エチル、3−エトキシプロピオン酸メチル、3−エトキシプロピオン酸エチル、等;2−オキシプロピオン酸メチル、2−オキシプロピオン酸エチル、2−オキシプロピオン酸プロピル等の2−オキシプロピオン酸アルキルエステル類、例えば、2−メトキシプロピオン酸メチル、2−メトキシプロピオン酸エチル、2−メトキシプロピオン酸プロピル、2−エトキシプロピオン酸メチル、2−エトキシプロピオン酸エチル、2−オキシ−2−メチルプロピオン酸メチル、2−オキシ−2−メチルプロピオン酸エチル、2−メトキシ−2−メチルプロピオン酸メチル、2−エトキシ−2−メチルプロピオン酸エチル、等;ピルビン酸メチル、ピルビン酸エチル、ピルビン酸プロピル、アセト酢酸メチル、アセト酢酸エチル、2−オキソブタン酸メチル、2−オキソブタン酸エチル、等;
エーテル類、例えば、ジエチレングリコールジメチルエーテル、テトラヒドロフラン、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、メチルセロソルブアセテート、エチルセロソルブアセテート、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノプロピルエーテルアセテート、等;
ケトン類、例えば、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、2−ヘプタノン、3−ヘプタノン、等;
芳香族炭化水素類、例えば、トルエン、キシレン、等が好適に挙げられる。
〈その他各種添加剤〉
着色層及び、これを構成する着色剤含有熱硬化性組成物は、本発明の効果を損なわない範囲で、必要に応じてその他の各種添加物、例えば、分散剤、充填剤、前記以外の高分子化合物、界面活性剤、密着促進剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、凝集防止剤、等を配合することができる。
−分散剤−
分散剤は、前記顔料の分散性を向上させるために添加することができる。
分散剤としては、公知のものを適宜選定して用いることができ、例えば、カチオン系界面活性剤、フッ素系界面活性剤、高分子分散剤等が挙げられる。
さらに、特開平10−254133号公報に記載の、主鎖部に特定の酸アミド基含有モノマー及び四級アンモニウム塩モノマー残基を有するグラフト共重合体もまた、顔料を微分散する優れた作用を有することから分散剤として用いることができる。前記グラフト共重合体を用いることで、エネルギーや時間の消費を低減しながら顔料を微細に分散させることができると共に、分散した顔料が時間経過に伴なって凝集したり沈降することがなく、長期間にわたる分散安定性を維持することができる。
分散剤は、1種単独で用いる以外に2種以上組み合わせて用いてもよい。
分散剤の着色層(又は着色剤含有熱硬化性組成物)中における添加量としては、通常顔料100質量部に対して、0.1〜50質量部程度が好ましい。
また、分散剤以外の各種添加物の具体例としては、ガラス、アルミナ等の充填剤;ポリビニルアルコール、ポリアクリル酸、ポリエチレングリコールモノアルキルエーテル、ポリフロロアルキルアクリレート等の結着樹脂以外の高分子化合物;ノニオン系、カチオン系、アニオン系等の界面活性剤;ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリス(2−メトキシエトキシ)シラン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、3−クロロプロピルメチルジメトキシシラン、3−クロロプロピルトリメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン等の密着促進剤;2,2−チオビス(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)、2,6−ジ−t−ブチルフェノール等の酸化防止剤;2−(3−t−ブチル−5−メチル−2−ヒドロキシフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、アルコキシベンゾフェノン等の紫外線吸収剤;及びポリアクリル酸ナトリウム等の凝集防止剤を挙げることができる。
〜着色剤含有熱硬化性組成物の調製〜
以下、本発明に係る画像記録材料の着色層の形成に用いる着色剤含有熱硬化性組成物の調製方法について説明する。但し、本発明はこれに限定されるものではない。
前記着色剤として顔料を用いる場合、顔料はその粒子サイズ分布が既述の範囲となるように分散させて用いるのが好ましいが、その調整には分散方法が重要であり、好適な分散方法として、例えば、ニーダーや二本ロールなどのロールミルを用いて高粘度状態で分散する乾式分散(混練分散処理)と、三本ロールやビーズミル等を用いて比較的低粘度状態で分散する湿式分散(微分散処理)とを組み合わせた分散方法が挙げられる。また、前記分散方法においては、2種以上の顔料を共分散したり、混練分散処理時には溶剤を使用しないか若しくは使用量をできるだけ少なくしたり、各種分散剤を用いる方法も好適である。更に、ソルベントショックを和らげるために樹脂成分を前記混練分散処理時と微分散処理時とに分けて添加(2分割使用)したりすることが好ましく、また、混練分散処理から微分散処理に移行する際に顔料粒子が再凝集するのを防止するために溶解性に優れた樹脂成分を用いるのが好ましい。更に、微分散処理時に使用するビーズミルのビーズに高硬度のセラミックスを使用したり、粒径の小さいビーズを使用したりする手段も有効である。尚、前記樹脂成分としては、例えば、上述のアルカリ可溶性樹脂を用いることができる。
本発明においては、特に、2種以上の顔料を用い、更に2種以上の顔料を50000mPa・s以上の高粘度状態で分散した後に、更に1000mPa・s以下の低粘度状態で分散して得られた着色剤を用いるのが好ましい。
なお、一般に顔料は合成後、種々の方法で乾燥を経て供給される。通常は水媒体から乾燥させて粉末体として供給されるが、水が乾燥するには大きな蒸発潜熱を必要とし、乾燥して粉末とさせるには大きな熱エネルギーを与えるため、顔料は一次粒子が集合した凝集体(二次粒子)を形成しているのが普通である。
着色剤として顔料を用いる場合、まず顔料にバインダーを、混練分散処理後の粘度が50,000mPa・s以上(好ましくは50,000〜100,000mPa・s)の比較的高粘度になるように加えて混練分散処理を施すのが好ましい。ここで、混練分散処理は、高粘度分散であってもよいし、乾式分散であってもよい。次いで、必要に応じて混練分散処理後の分散物にバインダーを追加添加し、微分散処理後の粘度が1000mPa・s以下(好ましくは100mPa・s以下)の比較的低粘度になるように微分散処理を施すことが好ましい。なお、微分散処理は、低粘度分散であってもよいし湿式分散であってもよい。
混練分散処理においては、溶剤の比率が被分散物に対して0〜20質量%であることが好ましい。溶剤を多く使用せずに分散を行なうと、顔料粒子の表面をビヒクルの樹脂成分を主体とした構成成分との濡れを促進させることができ、顔料粒子表面が形成する界面を、顔料粒子と空気との固体/気体界面から、顔料粒子とビヒクル溶液との固体/溶液界面に変換することができる。顔料粒子の表面が形成する界面を空気から溶液に変換し混合攪拌すると、顔料を一次粒子に近い微小な状態にまで分散することができる。
このように、顔料を高度に分散させるためには、顔料粒子表面が形成する界面を空気から溶液に変換することが有効である。かかる変換には強い剪断力や圧縮力が必要である。このため、前記混練分散処理においては、強い剪断力や圧縮力を発揮できる混練機を用い、被混練物として高粘度のものを用いるのが好ましい。
また、前記微分散処理時においては、ガラスやセラミックの微粒状の分散用メディアと共に混合攪拌することが好ましい。さらに、微分散処理時における溶剤の比率は、被分散物の20〜90質量%であることが好ましい。前記微分散処理時においては、顔料粒子を微小な状態にまで均一に安定させて分布させることが必要であることから、凝集している顔料粒子に衝撃力と剪断力とを付与できる分散機とを用い、被分散物として低粘度のものを用いるのが好ましい。
着色剤として染料を用いる場合には、上記のような分散を必要とせず、溶剤にバインダーと共に溶解させて用いることができる。
上記のようにして得られた顔料の分散物又は染料溶解液に、熱硬化性化合物(例えばエポキシ樹脂)と硬化触媒及び/又は硬化剤とを添加し、あるいは既にバインダー自体が熱硬化性化合物である場合には硬化触媒及び/又は硬化剤を添加して熱硬化機能を付与し、必要に応じて溶剤を添加することによって、着色剤含有熱硬化性組成物を調製することができる。
また、着色層を支持体上に形成する場合、着色剤含有熱硬化性組成物を支持体上に塗布して膜形成した後、加熱を行なって膜を硬化させることにより好適に形成することができる。加熱は塗布後の乾燥と同時であってもよく、塗布乾燥後に別途加熱硬化する工程を設けてもよい。加熱は、オーブン、ホットプレートなど公知の加熱手段を用いて、好ましくは130〜300℃、更に好ましくは150〜280℃、特に好ましくは170〜260℃の条件で、好ましくは10秒〜3時間、更に好ましくは30秒〜2時間、特に好ましくは60秒〜60分の範囲で行なうことができる。但し、製造を考慮すると硬化に要する時間は短時間であるほど好ましい。
着色層の層厚としては、0.005〜0.9μmが好ましく、0.01〜0.65μmがより好ましく、0.02〜0.6μmが特に好ましい。
−感光性レジスト層−
本発明に係る画像記録材料は、前記着色層の上層として、少なくとも一層の感光性レジスト層を有する。この感光性レジスト層は、ポジ型フォトレジストで構成されており、前記着色層にドライエッチング処理を施してパターン形成する際のパターンマスクとして機能するものである。
ポジ型フォトレジストとしては、紫外線(g線、i線)、エキシマー・レーザー等を含む遠紫外線、電子線、イオンビーム及びX線等の放射線に感応するポジ型の感光性樹脂組成物を使用できる。
感光性レジスト層を露光するものとしては、前記放射線のうちg線、i線が好ましく、中でもi線が好ましい。
具体的には、ポジ型フォトレジストとして、キノンジアジド化合物及びアルカリ可溶性樹脂を含有する組成物が好ましい。キノンジアジド化合物及びアルカリ可溶性樹脂を含有するポジ型の感光性樹脂組成物は、500nm以下の波長の光照射によりキノンジアジド基が分解してカルボキシル基を生じ、結果としてアルカリ不溶状態からアルカリ可溶性になることを利用し、ポジ型フォトレジストとして用いることができる。この感光性樹脂組成物は、解像力が著しく優れているので、ICやLSI等の集積回路の作製に用いられている。前記キノンジアジド化合物としては、ナフトキノンジアジド化合物が挙げられる。
近年、集積回路については集積度の向上に伴なって配線の幅が微細化され、このためエッチングも従来のウェットエッチングに代えてドライエッチングが主流になっている。このドライエッチングではレジストの形状がそのまま被エッチング層の形状に反映されるので、レジストの形状が悪いとエッチング不要の部分までエッチングされてしまい、集積回路の不良や歩留り悪化の原因となる。このため、現像残さ(スカム)等の少ないプロファイルの良好なレジストが従来以上に要求されている。また、ドライエッチングでは基板の温度が上昇し、レジストパターンが熱変形を起こして寸法精度が低下することがある。このため、レジストの耐熱性が従来以上に要求されている。このような観点で現在使用されているポジ型フォトレジストをみると、プロファイル、スカム、解像度、及び耐熱性等の諸性能について満足するものが数多く市販されており、例えば、富士フイルムエレクトロニクスマテリアルズ(株)製のFH−6000シリーズ、例えばFH−6400L、FH−6800Lなど、同社製のFHi−3000シリーズ、例えばFHi−3200、FHi−3950等、同社製のFHi−600シリーズ、例えばFHi−644、FHi−645、同社製のFi−SPシリーズ、例えばFi−SP2等が挙げられる。但し、これに限らずパターン形成に好ましいマスク形状のものができるのであれば、市販の有無に関わらずポジ型の感光性樹脂組成物として使用可能である。
感光性レジスト層の層厚としては、0.01〜3μmが好ましく、0.1〜 2.5μmが好ましく、0.15〜2μmが更に好ましい。
−支持体−
本発明に係る画像記録材料は、支持体を用いて構成することができる。支持体としては、例えば、液晶表示素子等に用いられるソーダガラス、パイレックス(登録商標)ガラス、石英ガラスおよびこれらに透明導電膜を付着させたものや、撮像素子等に用いられる光電変換素子基板、例えばシリコン基板等や、相補性金属酸化膜半導体(CMOS)等が挙げられる。これらの支持体には、各画素を隔離するブラックストライプが形成されている場合もある。
また、これらの支持体上には、必要により、上部の層との密着改良、物質の拡散防止あるいは基板表面の平坦化のために下塗り層を設けてもよい。
本発明のカラーフィルタの製造方法により作製されたカラーフィルタは、液晶表示素子やCCD等の固体撮像素子に用いることができ、特に100万画素を超えるような高解像度のCCD素子やCMOS等に好適である。例えば、CCDを構成する各画素の受光部と集光するためのマイクロレンズとの間に配置されるカラーフィルタとして用いることができる。
以下、本発明を実施例により更に具体的に説明するが、本発明はその主旨を越えない限り、以下の実施例に限定されるものではない。なお、特に断りのない限り、「部」は質量基準である。
<着色剤含有熱硬化性組成物の調製>
−顔料分散液の調製−
緑色(G)、青色(B)、赤色(R)の各色についてそれぞれ下記表1に示す各素材をそれぞれニーダーで均一に混練した後に、混練物を二本ロールで乾式分散処理(混練分散処理)した。
次いで、乾式分散処理を施された分散物に、溶剤成分としてプロピレングリコールモノメチルエチルアセテートを785質量部加えた。その後、ホモジナイザーにて2000rpmで30分間攪拌処理し、顔料が均一に分散した、緑色(G)、青色(B)、赤色(R)の各色の分散組成物を調製した。得られた分散組成物を、0.3mmジルコニアビーズを用いたビーズ分散機(商品名:ディスパーマット、GETZMANN社製)にて微分散処理を施した。
その後、2.5μmフィルターにて濾過を行ない、顔料が均一に分散された各色の顔料分散液(1)〜(3)を得た。尚、各顔料分散液について混練分散処理時及び微分散処理時における混練物(分散物)の粘度、並びに、各顔料分散液における顔料の平均粒子径及び粒子径0.01±0.005μmの範囲にある顔料粒子の占める割合を表1に示す。なお、顔料の粒子径の測定は、日機装(株)製のMICROTRAC UPA 150を用い、各着色樹脂組成物をプロピレングリコールモノメチルエチルアセテートで希釈したものをサンプルとして測定した。
Figure 2006343598
−着色剤含有熱硬化性組成物の調製−
各色の前記顔料分散液について、顔料分散液(1)に対しては0.4質量部、顔料分散液(2)に対しては0.2質量部、顔料分散液(3)に対しては0.3質量部の硬化触媒(四国化成(株)製の「1B2PZ」)を添加した。溶解確認後、組成物の固形分が15質量%になるように、プロピレングリコールモノメチルエチルアセテートでピグメントショックが起こらないように注意しながら希釈し、青色の着色剤含有熱硬化性組成物B、緑色の着色剤含有熱硬化性組成物G、及び赤色の着色剤含有熱硬化性組成物Rを調製した。
前記手順において、顔料分散液(1)では、79.3質量%濃度の着色剤を含む着色剤含有熱硬化性組成物Gを得た。
(実施例1)
−画像記録材料の作製−
富士フイルムエレクトロニクスマテリアルズ(株)製の「CT−2000L」を塗布し硬化させた下塗り層を有するシリコンウェハー基板を用意し、上記のようにして得られた青色の着色剤含有熱硬化性組成物Bを、スピンコータによりシリコンウェハー基板の下塗り層上に膜厚0.5μmの塗布膜が形成されるように塗布した後、ホットプレートにて100℃で2分間の加熱処理を行ない、塗布膜を乾燥させ、青色パターン形成用の着色層(B層)を設けた。続いて、ホットプレートを使用して220℃で7分間の加熱を行ない、B層を熱硬化させた。
次いで、熱硬化させたB層(着色層)上に、FHi−3950(富士フィルムエレクトロニクスマテリアルズ社製;ポジ型フォトレジスト)を膜厚が1.5μmとなるようにスピンコータで塗布し、レジスト膜を形成した後、これを100℃で2分間加熱処理し乾燥させて、青色用画像記録材料を作製した。
−カラーフィルタの作製−
(1)露光工程
上記のようにして、着色層として青色層が設けられた青色用画像記録材料に対して、レジスト膜の上方からi線ステッパー(キャノン(株)製)を用いて、200mJ/cm2の露光量で1.5μm×1.5μmサイズの格子状にマスクを通してパターン露光を行なった。
(2)現像工程
次いで、パターン露光後の青色用画像記録材料に対して、アルカリ現像液FHD−5(富士フイルムエレクトロニクスマテリアルズ社製)を用いて1分間現像処理を行ない、1.5μm×1.5μmサイズの格子状に、ポジ型フォトレジストが残るマスク部とフォトレジストが溶解して着色層(B層)が露出する非マスク部とを形成した。
(3)エッチング工程
前記現像工程でマスク部と非マスク部とが形成された青色用画像記録材料に対し、O2ガスによりドライエッチング処理を施してB層の非マスク部をエッチングし、マスクパターン様のパターンをB層に形成した。
(4)UV照射工程
続いて、B層にパターンが形成された青色用画像記録材料を高圧水銀ランプを用いてi線基準で500mJ/cm2の露光量にて全面露光を行なった。
(5)剥離工程
続いて、全面露光後の青色用画像記録材料を、前記(2)現像工程で用いたアルカリ現像液FHD−5(25℃)で1分間の現像処理を行ない、パターン上に残存するマスク部(ポジ型フォトレジストからなるレジスト膜)を溶解除去した。
以上のようにして、シリコンウェハー基板上にブルー(Blue)パターンが形成されてなる青色のカラーフィルタを作製した。
(実施例2)
−Blueパターンの形成−
実施例1と同様にして、ブルー(Blue)パターンを形成した。
−Greenパターンの形成−
Blueパターンが形成されたシリコンウェハー基板を用い、既述のようにして調製した緑色の着色剤含有熱硬化性組成物Gを、シリコンウェハー基板のBlueパターンが形成されている側に塗布した後、ホットプレートを使用して100℃で2分間の加熱処理し、塗布膜を乾燥させて、緑色パターン形成用の着色層(G層)を設けた。続いて、ホットプレートを使用して220℃で7分間の加熱を行ない、G層を熱硬化させた。続いて、熱硬化させたG層(着色層)上に、FHi−3950(富士フイルムエレクトロニクスマテリアルズ社製;ポジ型フォトレジスト)を膜厚が1.5μmとなるようにスピンコータで塗布し、レジスト膜を形成した後、これを100℃で2分間加熱処理し乾燥させて、緑色用画像記録材料とした。
この緑色用画像記録材料に対して、実施例1と同様の露光工程及び現像工程を施して、1.5μm×1.5μmサイズの格子状に、ポジ型フォトレジストが残るマスク部とフォトレジストが溶解して着色層(G層)が露出する非マスク部とを形成した。その後、実施例1同様のエッチング工程によりドライエッチング処理を施し、緑色のパターンをG層に形成した。そして、更に実施例1と同様にしてUV照射工程及び剥離工程により、残存するマスク部(ポジ型フォトレジストからなるレジスト膜)を溶解除去し、シリコンウェハー基板上に2色目のグリーン(Green)パターンを形成した。
−Redパターンの形成−
上記より、Blueパターン及びGreenパターンが形成されたシリコンウェハー基板を用い、既述のようにして調製した赤色の着色剤含有熱硬化性組成物Rを、シリコンウェハー基板のBlueパターン及びGreenパターンが形成されている側に更に塗布した後、ホットプレートを使用して100℃で2分間の加熱処理し、塗布膜を乾燥させて、赤色パターン形成用の着色層(R層)を設けた。続いて、ホットプレートを使用して220℃で7分間の加熱を行ない、R層を熱硬化させた。続いて、熱硬化させたR層(着色層)上に、前記同様のFHi−3950(ポジ型フォトレジスト)を前記同様に塗布してレジスト膜を形成し、その後これを100℃で2分間加熱処理して乾燥させ、赤色用画像記録材料とした。
この赤色用画像記録材料に対して、上記と同様にして、実施例1と同様の露光工程、現像工程、エッチング工程を施し、赤色のパターンをR層に形成すると共に、Blueパターン及びGreenパターン上に存在する他色の膜を除去し、平坦化した。さらに、実施例1と同様にしてUV照射工程及び剥離工程を施し、シリコンウェハー基板上に3色目のレッド(Red)パターンを形成した。
以上のようにして、RGB3色のカラーフィルタを作製した。
(実施例3)
実施例2において、緑色の着色剤含有熱硬化性組成物Gの調製に用いた顔料分散液(1)中のPY−139(着色剤)をPY−150に代えると共に、(3)エッチング工程におけるドライエッチング処理を、エッチングガスをCO2/O2=1/1の混合ガスに代えて行なったこと以外、実施例2と同様にして、RGB3色のカラーフィルタを作製した。
(実施例4)
実施例2において、(3)エッチング工程のドライエッチング処理に用いるエッチングガスをCF4/O2/Ar=50/10/20の混合ガスに代え、(4)UV照射工程の露光量を2000mJ/cm2に代え、(5)剥離工程の現像処理を30℃で2分間に代えたこと以外、実施例2と同様にして、RGB3色のカラーフィルタを作製した。
(実施例5)
実施例1において、(4)UV照射工程を(3)エッチング工程の前に行なうようにしたこと以外、実施例1と同様にして、青色のカラーフィルタを作製した。
(実施例6)
実施例1の(5)剥離工程において、アルカリ現像液FHD−5(25℃)で1分間行なった現像処理を、30℃のNaOH(0.05N)で3分間行なうようにしたこと以外、実施例1と同様にして、青色のカラーフィルタを作製した。
(実施例7)
実施例1の(5)剥離工程において、アルカリ現像液FHD−5(25℃)で1分間行なった現像処理を、25℃のCD−2000L(富士フィルムエレクトロニクスマテリアルズ社製)で2分間行なうようにしたこと以外、実施例1と同様にして、青色のカラーフィルタを作製した。
(比較例1)
実施例1において、(5)剥離工程で用いたアルカリ現像液FHD−5をイソプロピルアルコールに代えたこと以外、実施例1と同様にして、青色のカラーフィルタを作製した。
(比較例2)
実施例1において、(5)剥離工程で用いたアルカリ現像液FHD−5をエタノールに代えたこと以外、実施例1と同様にして、青色のカラーフィルタを作製した。
(評価)
各実施例及び各比較例について、下記の評価を行なった。評価結果は下記表2に示す。
−1.表面荒れ−
各実施例及び比較例で得られたカラーフィルタの断面を走査型電子顕微鏡(SEM)にて観察し、下記の評価基準にしたがって評価した。
[評価基準]
○:カラーフィルタの表面、側面に凹凸はほとんど認められなかった。
△:カラーフィルタの表面、側面に明らかな凹凸が認められた。
×:カラーフィルタの表面、側面には、凹凸のみならず穴や欠損部も認められた。
−2.残膜性−
各実施例及び比較例で得られたカラーフィルタの断面を走査型電子顕微鏡(SEM)にて観察し、下記の評価基準にしたがって評価した。
[評価基準]
○:残膜はほとんど認められなかった。
×:残膜が認められた。
Figure 2006343598
前記表2に示すように、実施例のカラーフィルタは、残膜のない鮮鋭なパターンが得られ、フィルタ面にダメージを与えることなくレジスト膜の剥離が可能であり、表面荒れがなく表面性状の良好なカラーフィルタが得られた。これに対し、比較例のカラーフィルタは、残膜があり、表面荒れも認められ、レジスト膜の剥離時におけるカラーフィルタ表面へのダメージを回避することはできなかった。

Claims (1)

  1. 着色層上にポジ型フォトレジストを有する画像記録材料の少なくとも前記ポジ型フォトレジストをパターン露光する露光工程と、
    パターン露光後の前記画像記録材料をアルカリ現像する現像工程と、
    アルカリ現像後の画像記録材料をドライエッチング処理して前記着色層にパターンを形成するエッチング工程と、
    ドライエッチング処理後に前記ポジ型フォトレジストを剥離する剥離工程と、を有するカラーフィルタの製造方法において、
    前記現像工程後であって前記剥離工程前に、前記画像記録材料の全面に紫外線を照射する工程を更に有すると共に、前記剥離工程は、アルカリ水溶液を用いて前記ポジ型フォトレジストを剥離することを特徴とするカラーフィルタの製造方法。
JP2005169992A 2005-06-09 2005-06-09 カラーフィルタの製造方法 Pending JP2006343598A (ja)

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