JP2006342234A - 硬化性組成物およびその製造方法ならびにそれを用いた複層ガラス - Google Patents

硬化性組成物およびその製造方法ならびにそれを用いた複層ガラス Download PDF

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Abstract

【課題】本発明は、可使時間と硬化性とのバランスが良好で、主剤と硬化触媒との混合比のブレに対する許容度が広く、耐温水接着性に優れ、二酸化マンガンの使用量を抑制できる硬化性組成物を提供する。
【解決手段】ポリサルファイド系重合体(A)と、前記重合体(A)中に分散した、3次元架橋された炭化水素系ポリマー微粒子(B)と、二酸化マンガン(C)とを含有する硬化性組成物。
【選択図】なし

Description

本発明は、硬化性組成物およびその製造方法ならびにそれを用いた複層ガラスに関する。
断熱、遮音効果に優れた複層ガラスには、ガラス板間を所定距離隔てて接着するとともに、このガラス板間に外部の空気や水が侵入するのを防ぐ目的から、通常、シール材が用いられている。
複層ガラスの二次シール材としては、ポリサルファイド系重合体、シリコーン系重合体、ウレタン系重合体、ホットメルト系シール材等が用いられている。中でも、ポリサルファイド系重合体が、可使時間と硬化性とのバランス、主剤と硬化触媒との混合比のブレに対する許容度の広さ等の観点から広く使用されている。
しかし、ポリサルファイド系重合体は、ウレタン系重合体に比べて耐水性等の点で劣る。また、通常、硬化触媒として二酸化マンガンが用いられるため、環境問題や人体への影響等の点からその使用量の削減が要求されている。
本発明は、可使時間と硬化性とのバランスが良好で、主剤と硬化触媒との混合比のブレに対する許容度が広く、耐温水接着性に優れ、二酸化マンガンの使用量を抑制できる硬化性組成物を提供することを目的とする。
本発明者は、上記課題について鋭意検討した結果、組成物の成分として、ポリサルファイド系重合体と、前記ポリサルファイド系重合体中に分散した、3次元架橋された炭化水素系ポリマー微粒子と、二酸化マンガンとを含有すると、可使時間と硬化性とのバランスが良好で、主剤と硬化触媒との混合比のブレに対する許容度が広く、耐温水接着性に優れ、二酸化マンガンの使用量を抑制できる硬化性組成物となることを知見し、本発明を完成させた。
即ち、本発明は、下記(1)〜(9)を提供する。
(1)ポリサルファイド系重合体(A)と、前記重合体(A)中に分散した、3次元架橋された炭化水素系ポリマー微粒子(B)と、二酸化マンガン(C)とを含有する硬化性組成物。
(2)前記ポリマー微粒子(B)が、少なくとも1つの架橋性基を有する、ポリブタジエン、ポリイソプレン、ポリイソブチレンからなる群から選択される少なくとも1種が3次元架橋されて得られる上記(1)に記載の硬化性組成物。
(3)前記ポリマー微粒子(B)が、その表面に前記重合体(A)と反応し得る官能基を有する上記(1)または(2)に記載の硬化性組成物。
(4)前記ポリマー微粒子(B)の平均粒径が、30μm以下である上記(1)〜(3)のいずれかに記載の硬化性組成物。
(5)前記重合体(A)と、前記ポリマー微粒子(B)との質量比が、95/5〜60/40である上記(1)〜(4)のいずれかに記載の硬化性組成物。
(6)更に、可塑剤および/または相溶化剤を含有する上記(1)〜(5)のいずれかに記載の硬化性組成物。
(7)上記(1)〜(6)のいずれかに記載の硬化性組成物の製造方法であって、
少なくとも1つの架橋性基を有する未架橋の炭化水素系ポリマー(b)を、ポリサルファイド系重合体(A)に加えて撹拌し、3次元架橋させて炭化水素系ポリマー微粒子(B)を形成させる撹拌架橋工程を具備する、硬化性組成物の製造方法。
(8)前記撹拌架橋工程において、更に、可塑剤および/または相溶化剤を加える上記(7)に記載の硬化性組成物の製造方法。
(9)上記(1)〜(6)のいずれかに記載の硬化性組成物を二次シール材として用いた複層ガラス。
本発明の硬化性組成物は、可使時間と硬化性とのバランスが良好で、主剤と硬化触媒との混合比のブレに対する許容度が広く、耐温水接着性に優れ、二酸化マンガンの使用量を抑制できる。また、本発明の硬化性組成物の製造方法は、本発明の硬化性組成物を容易に、かつ、確実に製造することができる。また、本発明の複層ガラスは、製造が容易で確実であり、耐久性(特に耐温水性)に優れる。
以下、本発明をより詳細に説明する。
本発明の硬化性組成物(以下、「本発明の組成物」ともいう。)は、ポリサルファイド系重合体(A)と、前記重合体(A)中に分散した、3次元架橋された炭化水素系ポリマー微粒子(B)と、二酸化マンガン(C)とを含有する硬化性組成物である。
以下、本発明に用いられる各成分について詳述する。
<ポリサルファイド系重合体(A)>
本発明の組成物に用いられる主剤に用いられるポリサルファイド系重合体(A)は、末端にメルカプト基を有する重合体であれば特に限定されない。例えば、下記式(1)で表される重合体であるのが好ましい。
HS−(R−Sxn−SH (1)
式中、xの平均値は1.5〜2.5であり、2〜2.5であるのが好ましい。nは2〜45の整数であり、15〜25の整数が好ましい。また、Rは2価の脂肪族基であり、炭素原子間に酸素原子を介在させることができる。
上記式(1)のRとしては、具体的には、例えば、−C24−、−C36−、−C48−、−C24OC24−、−C36OC36−、−C48OC48−、−C24OCH2OC24−、−C36OCH2OC36−、−C48OCH2OC48−等の2価の脂肪族基が挙げられる。中でも、−C24OC24−が好ましい。上記ポリサルファイド系重合体(A)は、単独で用いてもよく、または2種以上を併用してもよい。
ポリサルファイド系重合体(A)は、数平均分子量が1000〜10000の範囲内であるのが好ましい。この範囲内であると、得られる組成物の粘度が適切になり、十分な作業性が確保できる。これらの特性により優れる点から、2000〜8000がより好ましく、3000〜7000が更に好ましい。
<ポリマー微粒子(B)>
本発明の組成物に用いられるポリマー微粒子(B)は、3次元架橋された炭化水素系ポリマー微粒子である。上記ポリマー微粒子(B)は、例えば、少なくとも1つの架橋性基を有する未架橋の炭化水素系ポリマー(以下、「ポリマー(b)」という。)を、3次元架橋させて得ることができる。
ここで、上記架橋性基としては、具体的には、例えば、酸無水物基、カルボキシ基、エポキシ基、イソシアネート基、アクリロイル基、オキセタン残基、ビニルエーテル残基、アルコキシシリル基等が挙げられる。中でも、酸無水物基およびエポキシ基が好ましい。
また、「3次元架橋された」とは、未架橋のポリマー(b)が、その架橋性基の反応により3次元的に結合されたことを言う。ポリマー微粒子(B)を3次元架橋により形成する方法は、特に限定されないが、後述する本発明の製造方法が好ましい。
上記ポリマー(b)は、少なくとも1つの架橋性基を有する未架橋の炭化水素系ポリマーであり、例えば、未架橋の炭化水素系ポリマーの各種変性体等が挙げられる。具体的には、例えば、ポリブタジエン、ポリイソプレン、ポリイソブチレン、ポリエチレン、ポリプロピレン等の酸無水物変性体、エポキシ変性体、アルコキシシリル変性体等が挙げられる。
これらは、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
上記ポリマー(b)としては、耐水性に優れ、耐候性も良好である点から、少なくとも1つの架橋性基を有する、ポリブタジエン、ポリイソプレン、ポリイソブチレンが好適に用いられる。特に、ポリブタジエン酸無水物変性体、ポリイソプレン酸無水物変性体、ポリイソブチレン酸無水物変性体が、耐水性および耐候性に優れる点からより好ましい。
上記ポリマー(b)の数平均分子量は、5,000〜100,000が好ましく、10,000〜50,000がより好ましく、10,000〜30,000が更に好ましい。この範囲であると、粘度が適切であり、作業性を悪化させずに耐候性を付与できるからである。
ポリマー微粒子(B)は、その表面に上記重合体(A)と反応し得る官能基を有するのが好ましい。このような官能基を有する場合、重合体(A)中にポリマー微粒子(B)が均一に分散した状態で固定され、得られる硬化物の物理的特性等に優れ、ポリマー微粒子(B)の機能を安定して発現することができる点で好ましい。
本発明においては、重合体(A)と反応し得る官能基は特に限定されないが、エポキシ基、酸無水物基であるのが好ましい。
ポリマー微粒子(B)に官能基を導入する方法としては、特に限定されず、例えば、ポリマー微粒子(B)を得る際に、官能基(保護基により保護された官能基、官能基の前駆体等を含む。)を含有する重合性モノマーをポリマー微粒子(B)を形成する重合性モノマーと共重合させる方法、ポリマー微粒子(B)を得た後、微粒子を化学的に処理する方法、後述する官能基導入工程を用いる方法等が挙げられる。
化学的な処理方法としては、例えば、ポリマー微粒子(B)に有する反応性官能基等の置換基と反応し得る基をもつ化合物をグラフト重合させる方法等が挙げられる。
ポリマー微粒子(B)の表面に導入される官能基は、その導入量を特に限定されない。官能基の導入量は、目的に応じて任意に調整される。例えば、重合体(A)が硬化する際に、重合体(A)のメルカプト基と反応し、ポリマー微粒子(B)を固定することができる程度に導入される場合、補強性等の物理的特性を向上させる目的で多量に導入される場合等が挙げられる。
上記ポリマー微粒子(B)の平均粒径は、得られる組成物の硬化物の外観が滑らかになる点から、30μm以下であるのが好ましい。この特性に加えて、容易にポリマー微粒子(B)を重合体(A)に均一に分散させることができる点から、1〜20μmであるのがより好ましく、5〜15μmであるのが更に好ましい。
本発明の組成物において、上記重合体(A)と、上記ポリマー微粒子(B)との質量比(重合体(A)/ポリマー微粒子(B))は、95/5〜60/40であるのが好ましい。この範囲であると、重合体(A)の有する特性を維持しつつ、ポリマー微粒子(B)の特性(例えば、耐水性等)を効果的に付与することができ、作業性(例えば、粘度、揺変性等の物性)、外観特性(例えば、色調、光沢等)も良好な組成物を容易に製造することができる。これらの特性により優れる点から、上記質量比は、85/15〜75/25がより好ましい。
本発明におけるポリマー微粒子(B)は、上記ポリマー(b)以外に、必要に応じて、充填材(補強材)、可塑剤、老化防止剤、接着付与剤、レオロジー調整剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、難燃剤、他の公知の添加剤等を添加して形成してもよい。
本発明の組成物は、ポリマー微粒子(B)の重合形式が重合体(A)の重合形式と異なるため、それぞれの重合形式に基づく特性が得られ、複数の機能を容易に発現することができる。また、後述するように重合体(A)中でポリマー微粒子(B)を形成する場合に、微粒子状にすることが容易である。
また、ポリマー微粒子(B)は耐水性に優れており、このポリマー微粒子(B)を重合体(A)中に均一に分散させるので、重合体(A)の特性とポリマー微粒子(B)の特性とをいずれも損うことなく十分に発揮することができる。したがって、上記重合体(A)の可使時間と硬化性とのバランス、主剤と硬化触媒との混合比のブレに対する許容範囲の広さ等の特性を維持しつつ、耐温水接着性を向上させた組成物が得られる。また、ポリマー微粒子(B)を使用することにより、組成物中の重合体(A)の割合が少なくなるので硬化触媒として用いられる二酸化マンガンの使用量を抑制できる。
<二酸化マンガン(C)>
本発明の組成物は、上述した各成分の他に、二酸化マンガンを含有する。本発明の組成物が二酸化マンガンを含有するため、上記重合体(A)の硬化反応の進行を促進して硬化に到る作業時間の短縮を図ることができる。これにより、いわゆるタックフリータイム(シーリング材(組成物)が指先に付着しなくなるまでの時間)も短縮され、実用上優れる。本発明の組成物は、上記重合体(A)の他に、上記ポリマー微粒子(B)を含有するため、重合体(A)の特性を維持しつつ、耐温水接着性を向上でき、更に、組成物中の重合体(A)の割合が少なくなるので硬化触媒として用いられる二酸化マンガンの使用量を抑制できるので、環境や人体に与える影響が少ない。
二酸化マンガンの含有量は、上記重合体(A)100質量部に対して1〜5質量部が好ましい。この範囲であると硬化触媒としての作用を十分に発揮でき、他の成分との相溶性に関しても問題がない。また、硬化時に局所的な発熱や発泡を生じることもない。更に、環境や人体に与える影響が少ない。これらの特性により優れる点から、1.5〜3.5質量部がより好ましく、2.0〜3.0質量部が更に好ましい。
<可塑剤/相溶化剤>
本発明の組成物は、更に、可塑剤および/または相溶化剤を含有するのが好ましい。可塑剤および/または相溶化剤は、種々の目的で含有される。例えば、ポリマー微粒子(B)の生成、ポリマー微粒子(B)の分散、硬化後の物性の調整等の目的が挙げられる。
本発明の組成物に用いられる可塑剤は、後述する本発明の製造方法において、上記重合体(A)中で上記ポリマー(b)を3次元架橋させてポリマー微粒子(B)を得るときに、系内の粘度を適当な粘度に調整できる。また、ポリマー微粒子(B)の分散性を向上でき、硬化後の物性の調整ができる。
また、重合体(A)とポリマー(b)の両者に相溶性を示す可塑剤を選択して用いることにより、均一な粒径のポリマー微粒子(B)を形成できる。その理由は、重合体(A)とポリマー(b)の両者に相溶性を示す可塑剤を用いると、重合体(A)とポリマー(b)とが一旦相溶した状態となり、重合体(A)中でポリマー(b)が反応してポリマー微粒子(B)が形成され、析出するからである。この過程をスピノーダル相分離過程といい、このように自発的な析出現象によってできた相分離構造は高い規則性をもつことが一般的に知られている。即ち、スピノーダル相分離過程によりポリマー微粒子(B)が形成される場合には、粒径分布が比較的狭くなり、均一な粒径を有するポリマー微粒子(B)が得られる。
本発明の組成物に用いられる可塑剤としては、具体的には、例えば、ジオクチルフタレート(DOP)、ジブチルフタレート(DBP);アジピン酸ジオクチル、コハク酸イソデシル;ジエチレングリコールジベンゾエート、ペンタエリスリトールエステル;オレイン酸ブチル、アセチルリシノール酸メチル;リン酸トリクレジル、リン酸トリオクチル;アジピン酸プロピレングリコールポリエステル、アジピン酸ブチレングリコールポリエステル、フタル酸ジイソノニル(DINP)等が挙げられる。これらは、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
可塑剤は、上記重合体(A)および上記ポリマー微粒子(B)の合計100質量部に対して、10〜100質量部含有されるのが好ましい。この範囲であれば、組成物の物性に悪影響を及ぼすことなく、可塑剤の効果を十分発揮できる。この特性により優れる点から、可塑剤の含有量は、20〜80質量部がより好ましく、30〜60質量部が特に好ましい。
相溶化剤は、一般的には、例えば、ポリマーAとポリマーBとが非相溶な混合系となる場合に、ポリマーAのモノマーとポリマーBのモノマーとの共重合体が、界面活性剤のような役割を果たし、ポリマーAとポリマーBとの界面において、界面張力を低下させたり、界面層の制御や分散層の反発作用等の機能を発揮する。即ち、相溶化剤は、微細分散化、界面での両者の接着性向上等の重要な機能を担う。また、後述する本発明の組成物の製造方法で説明するが、相溶化剤を用いることにより均一な粒径のポリマー微粒子(B)を形成できる。
相溶化剤としては、例えば、ブレンド成分と同じもの;ブレンド成分と相溶性のある他成分が一部同じもの;ポリマーAおよびポリマーBとは別のモノマーを含む共重合体であって、それぞれの溶解性パラメータの値が同じか、または近いかであるもの;ポリマーAまたはポリマーBと反応して、他のポリマーと相溶性を示す別のモノマーの共重合体;ポリマーAとポリマーBとのブレンド過程で反応により、グラフトおよび/またはブロック共重合体が一部形成されて相溶化剤として作用するものが挙げられる。
本発明における相溶化剤は、異なる化学的特性の二つ以上の物質を、同一の分子中に有するものであり、その機能により、界面活性剤、混和剤、乳化剤、可溶化剤、分散剤等と呼ばれる。本発明に用いられる相溶化剤は、乳化剤としての機能を有しているものが好ましい。
本発明に用いられる相溶化剤としては、例えば、非イオン性乳化剤、アニオン性乳化剤、カチオン性乳化剤および両性乳化剤等が挙げられる。中でも、化学的安定性が良好であり、多価金属イオンやその他の不純物の混入しても不溶性の塩等を形成せず分離等が起こらないという点から、非イオン性乳化剤が好ましい。
非イオン性乳化剤としては、ソルビタンエステル、ソルビタンエステルのアルキレンオキサイド付加物、長鎖アルコールのエチレンオキサイド付加物、アルキルフェノールのエチレンオキサイド付加物、アルキルグルコシド、ポリオキシエチレンアルキルエーテル等が挙げられる。
アニオン性乳化剤としては、例えば、脂肪酸、アルキルサルフェート、アルキルエーテルサルフェート、アルキルベンゼンスルホン酸、アルキルリン酸あるいはそれらの塩等が挙げられる。
カチオン性乳化剤としては、例えば、アルキルアミン、アルキルポリアミン、アミドアミン、アルキルイミダゾリンの鉱酸または低級カルボン酸塩、4級アンモニウム塩等が挙げられる。
両性乳化剤としては、例えば、酢酸ベタイン、アミドベタイン、スルホベタイン、イミダゾリウムベタイン、アミンオキサイド等が挙げられる。
これらの相溶化剤(乳化剤)は単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
相溶化剤は、上記重合体(A)および上記ポリマー微粒子(B)の合計100質量部に対して、0.1〜7質量部含有されるのが好ましい。この範囲であれば、組成物の物性に悪影響を及ぼすことなく、相溶化剤の効果を十分発揮できる。この特性により優れる点から、相溶化剤の含有量は、0.2〜5質量部がより好ましく、0.3〜3質量部が更に好ましい。
可塑剤および/または相溶化剤は、ポリマー微粒子(B)の生成後(即ち、ポリマー(b)の3次元架橋後)に添加してもよく、ポリマー微粒子(B)の生成中(即ち、ポリマー(b)の3次元架橋の反応進行中)に添加してもよく、ポリマー微粒子(B)の生成前に添加してもよく、種々の条件に応じて、適宜方法を選択するのが好ましい。
<硬化剤>
本発明の組成物は、上述した各成分の他に、更に、硬化剤を含有することができる。
本発明の組成物に用いられる硬化剤としては、ポリマー(b)に一般的に用いられる硬化剤を使用できる。具体的には、例えば、アミン類、グリセリン、エチレングリコール等のポリオール等の他、ケチミン化合物、オキサゾリジン化合物等の潜在性硬化剤等が挙げられる。
硬化剤の含有量は、ポリマー(b)100質量部に対して、1〜5質量部が好ましく、2.5〜3.5質量部がより好ましい。
<添加剤>
本発明の組成物は、必要に応じて、本発明の目的を損わない範囲で、シランカップリング剤、充填剤、反応遅延剤、老化防止剤、酸化防止剤、顔料(染料)、揺変性付与剤、紫外線吸収剤、難燃剤、溶剤、分散剤、脱水剤、接着付与剤、帯電防止剤等の各種添加剤等を含有することができる。
シランカップリング剤は、特に限定されず、例えば、エポキシ基、アミノ基(ウレイド基)、メルカプト基、(ポリ)スルフィド基、ビニル基、メタクリロキシ基、カルボキシ基、イソシアネート基、ハロゲンおよびシクロプロピル基からなる群より選択される少なくとも1種の有機官能基を持つシランカップリング剤が挙げられる。
シランカップリング剤は、上記重合体(A)および上記ポリマー微粒子(B)の合計100質量部に対して、0.1〜10質量部含有されるのが好ましい。この範囲であれば、硬化物の物性に悪影響を及ぼすことなく、接着性を向上できる。これらの特性により優れる点から、シランカップリング剤の含有量は、0.2〜3質量部がより好ましく、0.2〜1質量部が更に好ましい。
充填剤としては、各種形状の有機または無機の充填剤が挙げられる。具体的には、例えば、ヒュームドシリカ、焼成シリカ、沈降シリカ、粉砕シリカ、溶融シリカ;ケイソウ土;酸化鉄、酸化亜鉛、酸化チタン、酸化バリウム、酸化マグネシウム;炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、炭酸亜鉛;ろう石クレー、カオリンクレー、焼成クレー;カーボンブラック;これらの脂肪酸処理物、樹脂酸処理物、ウレタン化合物処理物、脂肪酸エステル処理物が挙げられる。
反応遅延剤としては、具体的には、例えば、アルコール系等の化合物が挙げられる。
老化防止剤としては、具体的には、例えば、ヒンダードフェノール系等の化合物が挙げられる。
酸化防止剤としては、具体的には、例えば、ブチルヒドロキシトルエン(BHT)、ブチルヒドロキシアニソール(BHA)等が挙げられる。
顔料としては、具体的には、例えば、酸化チタン、酸化亜鉛、群青、ベンガラ、リトポン、鉛、カドミウム、鉄、コバルト、アルミニウム、塩酸塩、硫酸塩等の無機顔料;アゾ顔料、フタロシアニン顔料、キナクリドン顔料、キナクリドンキノン顔料、ジオキサジン顔料、アントラピリミジン顔料、アンサンスロン顔料、インダンスロン顔料、フラバンスロン顔料、ペリレン顔料、ペリノン顔料、ジケトピロロピロール顔料、キノナフタロン顔料、アントラキノン顔料、チオインジゴ顔料、ベンズイミダゾロン顔料、イソインドリン顔料、カーボンブラック等の有機顔料等が挙げられる。
揺変性付与剤としては、具体的には、例えば、エアロジル(日本エアロジル(株)製)、ディスパロン(楠本化成(株)製)等が挙げられる。
接着付与剤としては、具体的には、例えば、テルペン樹脂、フェノール樹脂、テルペン−フェノール樹脂、ロジン樹脂、キシレン樹脂等が挙げられる。
難燃剤としては、具体的には、例えば、クロロアルキルホスフェート、ジメチル・メチルホスホネート、臭素・リン化合物、アンモニウムポリホスフェート、ネオペンチルブロマイド−ポリエーテル、臭素化ポリエーテル等が挙げられる。
帯電防止剤としては、一般的に、第四級アンモニウム塩;ポリグリコール、エチレンオキサイド誘導体等の親水性化合物等が挙げられる。
本発明の組成物は、貯蔵安定性の点から、上記重合体(A)と、上記ポリマー微粒子(B)とを含有するA液(主剤)と、二酸化マンガンを含有するB液とからなる2液型硬化性組成物として用いられる。必要により用いられる硬化剤は、通常、B液に配合されるが、潜在性硬化剤を用いる場合はA液に配合させることができる。各種添加剤は主剤および硬化剤の一方または両方に配合することができる。
本発明の組成物のA液(主剤)は、例えば、上記重合体(A)、ポリマー(b)および必要により配合される各種添加剤等を、バイブロミキサー、ジャイロミキサー、高速ディスパー等を有する高速撹拌機で、激しく混練(撹拌)して製造することができる。また、両者の非相溶性、温度条件等により、低速撹拌でも容易に微粒子を形成させることが可能であり、他の条件は特に限定されない。本発明の組成物に用いられるB液は、二酸化マンガン(C)と必要により用いられる硬化剤および添加剤を、撹拌して十分に分散させて得ることができる。
<製造方法>
本発明の組成物の製造方法を詳しく説明する。
本発明の組成物は、その製造方法を特に限定されないが、例えば、上記ポリマー(b)を上記重合体(A)に加えて撹拌し、3次元架橋させて上記ポリマー微粒子(B)を形成させる撹拌架橋工程を具備する方法(以下、「本発明の製造方法」と言う。)が好適に挙げられる。なお、この製造方法は、重合体(A)が硬化しない条件下(湿気遮断および二酸化マンガン(C)未添加の条件下)で行われる。また、必要に応じて、加熱して反応を行ってもよい。重合体(A)中でポリマー微粒子(B)を形成させた後、二酸化マンガン(C)や添加剤等を更に含有させることができる。
この方法によれば、ポリマー微粒子(B)が重合体(A)中に均一に分散された状態で得られるので工程が少なく、製造が容易である。また、溶媒を用いる必要がないので環境面への負荷が小さい。
本発明の製造方法においては、ポリマー(b)の架橋反応速度、撹拌速度、温度および重合体(A)とポリマー(b)との相分離エネルギーを考慮して行うと、ポリマー微粒子(B)の大きさ(粒径)を調整することができ、ポリマー微粒子(B)を重合体(A)に均一に分散させることができる。これらの物性(パラメータ)の好ましい範囲は、一概には決定しえないが、例えば、撹拌速度(回転速度)は50〜20,000rpmであるのが、ポリマー微粒子(B)を均一に分散させられる点で好ましい。
本発明の製造方法は、上記ポリマー微粒子(B)を形成させた後(例えば、上記撹拌架橋工程の後)、更に、ポリマー微粒子(B)の表面に、前記重合体(A)と反応しうる官能基を有する化合物を反応させる官能基導入工程を具備することが好ましい態様の一つである。表面に官能基を有するポリマー微粒子(B)を調製することができれば、重合体(A)を硬化した際に、重合体(A)と重合体(A)中に均一に分散したポリマー微粒子(B)が一体化しやすく、物性調整等の点で有効である。
ポリマー微粒子(B)の表面に重合体(A)と反応する官能基を導入する方法としては、例えば、3次元架橋によりポリマー微粒子(B)が所望の粒径に形成されてきた最終段階において、ポリマー(b)の架橋性基と同種の基およびメルカプト基を有する化合物を新たに添加する方法;3次元架橋の際に、メルカプト基をグラフト構造等のような形式で有するポリマーを、3次元架橋の最初の段階、ある程度の粒径となった途中の段階、および、上述した最終段階のいずれかの段階から用いる方法等が挙げられる。
本発明の製造方法は、上記ポリマー微粒子(B)を形成させる際(例えば、上記撹拌架橋工程において)に、更に、可塑剤および/または相溶化剤を加えて、ポリマー(b)を3次元架橋させてポリマー微粒子(B)を形成させるのが好ましい。
可塑剤は、系内の粘度を適当な粘度に調整できる。また、ポリマー微粒子(B)の分散性を向上でき、硬化後の物性の調整ができる。
また、重合体(A)とポリマー(b)の両者に相溶性を示す可塑剤を選択して用いることにより、均一な粒径のポリマー微粒子(B)を形成できる。その理由は、上述したスピノーダル相分離過程によりポリマー微粒子(B)が形成される場合には、粒径分布が比較的狭くなり、均一な粒径を有するポリマー微粒子(B)が得られるからである。
相溶化剤の親水性部位は、重合体(A)との親和性が高く、相溶化剤の疎水性部位はポリマー(b)との親和性が高いため、重合体(A)中で、相溶化剤がポリマー(b)の周囲をカプセル状に取り囲み安定化する。また、このようにして形成される複数のカプセルは、ほぼ均一な径を有している。したがって、ポリマー微粒子(B)を形成する際に相溶化剤を用いることにより、上記カプセル内でポリマー(b)が3次元架橋されて、均一な粒径を有するポリマー微粒子(B)を得ることができると考えられる。また、相溶化剤の添加量により、得られるポリマー微粒子(B)の粒径を調整できる。
通常、上記ポリマー(b)は、重合体(A)に溶解して均一に分散するが、重合体(A)に溶解しない場合でも、相溶化剤を用いることにより相溶性が向上して重合体(A)中に均一に分散でき、ポリマー微粒子(B)を容易に形成できる。
また、相溶化剤の添加量により、得られるポリマー微粒子(B)の粒径を調整できる。
更に、得られる組成物は、相溶化剤の作用により、3次元架橋されたポリマー微粒子(B)が重合体(A)中に均一に分散された状態の安定なエマルションにすることができる。したがって、本発明の組成物は、重合体(A)の特性とポリマー微粒子(B)の特性とをいずれも損うことなく安定して発揮することができる。また、得られる組成物の物性(機械的強度や耐熱性等)を向上することができる。
本発明の製造方法に用いられる可塑剤および/または相溶化剤の種類および含有量等は基本的に上述したとおりである。
ポリマー微粒子(B)を形成する際に相溶化剤を用いる場合、その添加量は、上記重合体(A)および上記ポリマー微粒子(B)の合計100質量部に対して、0.1〜7質量部が好ましく、0.2〜5質量部がより好ましく、0.3〜3.0質量部が更に好ましい。この範囲であれば、均一な粒径のポリマー微粒子(B)を得ることができる。
このようにして得られる本発明の組成物は、必要により添加剤等を配合してもよい。
本発明の組成物は、通常、上記撹拌架橋工程と、任意の官能基導入工程とにより製造される重合体(A)とポリマー微粒子(B)とを含有するA液(主剤)と、二酸化マンガンを含有するB液とからなる2液型硬化性組成物として用いられる。したがって、本発明の組成物は、施工時に上記A液とB液とを十分に混合し、必要により溶剤等で希釈して、塗布して使用される。
本発明の組成物は、重合体(A)中に、3次元架橋されたポリマー微粒子(B)を均一に分散させるので、重合体(A)の特性とポリマー微粒子(B)の特性とをいずれも損うことなく十分に発揮することができる。したがって、可使時間と硬化性とのバランスが良好で、主剤と硬化触媒との混合比のブレに対する許容範囲が広く、耐温水接着性にも優れる。また、ポリマー微粒子(B)を使用することにより、組成物中の重合体(A)の割合が少なくなるので硬化触媒として用いられる二酸化マンガンの使用量を抑制できる。
また、本発明の製造方法により、本発明の組成物を容易に、かつ、確実に製造することができる。
本発明の組成物が使用される用途としては、本発明の組成物が有する特性を生かして広範な用途に用いられるが、建築用シーリング材、土木用シーリング材、自動車用シーリング材、各種シール材、弾性接着剤、各種封止剤、ポッティング剤等として好適に使用される。特に、耐水性およびガラスへの密着性に優れる点から複層ガラス二次シール材として好適に用いられる。
<複層ガラス>
以下、本発明の複層ガラスについて説明する。
本発明の複層ガラスは、上述した本発明の組成物を二次シール材として用いた複層ガラスである。本発明の複層ガラスの好適な態様の一例は、スペーサを介して2枚以上のガラス板が対向して配置され、2枚のガラス板、上記スペーサ、および、上記ガラス板と上記スペーサとの間の一部または全部に設けられる一次シール材により中空層が形成されてなる複層ガラスであって、上記スペーサ外周面と上記一次シール材と上記2枚のガラス板周縁部の内面とにより形成される空隙を本発明の組成物でシールする複層ガラスである。
図1は、本発明の複層ガラスの構成の一例を示す概略断面図である。
本発明の複層ガラス10は、二次シール材1を設けられるように、内部に乾燥剤(吸湿材)2を有するスペーサ3をガラス板5の周縁部近傍に設けて、スペーサ3とガラス板5の間に一次シール材7を設けてスペーサ3の外周面と、一次シール材7と、2枚のガラス板5周縁部の内面とにより形成される空隙を本発明の組成物でシール(充填)してなる複層ガラスである。
本発明の複層ガラスは、二次シール材として本発明の組成物を用いるものであれば、それ以外の構成、構造等を特に限定されない。例えば、スペーサ3と一次シール材7を一体化した樹脂組成物により構成されるスペーサ兼シーリング材を用いたものでもよい。また、一次シール材7とガラス板5との間に接着剤層を設けてもよい。また、ガラス板5は2枚に限らず、3枚以上であってもよく、必要に応じて決めることができる。
本発明の複層ガラスにおいて、空気層を形成するガラス板5の間隔は、特に限定されないが、例えば、約6mmまたは約12mmであるのが好ましい。
本発明の複層ガラスに用いられるスペーサとしては、一般的に複層ガラスに用いられるスペーサを使用できる。例えば、中空構造の金属スペーサ(特にアルミニウム製スペーサ)の中空部分に乾燥剤(吸湿剤)を充填したもの、樹脂製スペーサ等が挙げられる。
本発明の複層ガラスに用いられるガラス板としては、建材、車両等に用いられるガラス板を特に制限されず使用することができる。例えば、通常窓等に使用されるガラス、強化ガラス、金属網入りガラス、熱線吸収ガラス、熱線反射ガラス、有機ガラスが挙げられる。また、ガラスの厚さは、適宜決められる。
本発明の複層ガラスに用いられる一次シール材は、以下の主材料を含有する組成物として用いるのが好ましい。主材料としては、ブチルゴム系ホットメルト、低透湿率材料、速硬化である点で、ブチルゴム系、シリコーン系が好適に用いられる。
本発明の複層ガラスは、基本的には、機械に固定された2枚の平行なガラス板の間に、スペーサを設置し、押出機に連結したノズル等で一次シール材を押出して接着を行った後、押出機により本発明の組成物を押出して二次シール材を設けて製造することができる。この際、ガラス板に、必要に応じてプライマーを塗布し、更に必要に応じて接着剤を塗布することもできる。
プライマーおよび接着剤の塗布方法は、アプリケータ等により手作業で塗布してもよく、自動でプライマーや接着剤を押し出すロボットによって塗布してもよい。特に、本発明の組成物と接着剤とを押出機により共押出しし、外層が接着剤、外層の内側が本発明の組成物という構造をとるよう押し出し、押し出された本発明の組成物と接着剤とを直接ガラス板周縁部間に吐出してもよい。
本発明の複層ガラスは、二次シール材として本発明の組成物により得られる組成物を用いているので、製造が容易で確実であるうえ、耐久性(特に耐温水性)に優れる。
以下、実施例を示して、本発明を具体的に説明する。ただし、本発明はこれらに限定されるものではない。
<実施例1〜3>
ポリサルファイド系重合体(LP23、東レファインケミカル社製)、可塑剤(PS32、出光石油化学社製)、オキサゾリジン化合物(2−(1−メチルブチル)−3−(2−ヒドロキシエチル)オキサゾリジン、5BO−XDI)、相溶化剤(ドデシルベンゼンスルホン酸、花王社製)、重質炭酸カルシウム(ライトン26A、白石カルシウム社製)および膠質炭酸カルシウム(カルファイン500、丸尾カルシウム社製)を下記第1表に示す組成(質量部)で撹拌機(TKホモミクサー、特殊機化工業社製)を用いて混合し、十分に撹拌し分散させた。
次に、無水マレイン酸変性ポリイソプレン(LIR403、数平均分子量30000、クラレ社製)と、フタル酸ジイソノニル(DINP、三井化学社製)とを第1表に示す量加えて、200rpmで15分間高速撹拌して、主剤1〜3を得た。各主剤の系内で形成されたポリイソプレン系ポリマー微粒子について、光学顕微鏡(キーエンス社製)を用いて平均粒径を観測した。
観測された平均粒径を第1表に示す。
次に、得られた主剤1〜3に二酸化マンガンを第1表に示す量加え、十分に撹拌し分散させて、実施例1〜3の組成物を得た。
得られた実施例1〜3の組成物について、下記に示す方法により耐温水接着性を評価した。
結果を第1表に示す。
<比較例1>
下記第1表の各成分を、第1表に示す組成(質量部)で、撹拌機を用いて混合し、比較例1の組成物を得た。
得られた比較例1の組成物について、下記に示す方法により耐温水接着性を評価した。
結果を第1表に示す。
(耐温水接着性試験)
JIS A5758−1992に準じて、被着体としてフロートガラス板を用いて、25℃で7日間養生させて試験体を作成した。これを50℃の温水に14日間浸漬させた。その後、引張試験を行い、破断強度(TB)および破断伸び(EB)を測定した。
第1表中「破壊状態」は、引張試験後の破壊状態を目視で観察して評価した。その結果をAF(%)(全破壊面積に対する界面剥離が生じた面積の百分率)として示した。
Figure 2006342234

第1表に示す結果から明らかなように、実施例1〜3の組成物は、比較例1の組成物に比べて耐温水接着性が優れていた。また、二酸化マンガンの使用量を抑制できた。
図1は、本発明の複層ガラスの構成の一例を示す概略断面図である。
符号の説明
1 二次シール材
2 乾燥剤(吸湿材)
3 スペーサ
5 ガラス板
7 一次シール材
10 複層ガラス

Claims (9)

  1. ポリサルファイド系重合体(A)と、前記重合体(A)中に分散した、3次元架橋された炭化水素系ポリマー微粒子(B)と、二酸化マンガン(C)とを含有する硬化性組成物。
  2. 前記ポリマー微粒子(B)が、少なくとも1つの架橋性基を有する、ポリブタジエン、ポリイソプレン、ポリイソブチレンからなる群から選択される少なくとも1種が3次元架橋されて得られる請求項1に記載の硬化性組成物。
  3. 前記ポリマー微粒子(B)が、その表面に前記重合体(A)と反応し得る官能基を有する請求項1または2に記載の硬化性組成物。
  4. 前記ポリマー微粒子(B)の平均粒径が、30μm以下である請求項1〜3のいずれかに記載の硬化性組成物。
  5. 前記重合体(A)と、前記ポリマー微粒子(B)との質量比が、95/5〜60/40である請求項1〜4のいずれかに記載の硬化性組成物。
  6. 更に、可塑剤および/または相溶化剤を含有する請求項1〜5のいずれかに記載の硬化性組成物。
  7. 請求項1〜6のいずれかに記載の硬化性組成物の製造方法であって、
    少なくとも1つの架橋性基を有する未架橋の炭化水素系ポリマー(b)を、ポリサルファイド系重合体(A)に加えて撹拌し、3次元架橋させて炭化水素系ポリマー微粒子(B)を形成させる撹拌架橋工程を具備する、硬化性組成物の製造方法。
  8. 前記撹拌架橋工程において、更に、可塑剤および/または相溶化剤を加える請求項7に記載の硬化性組成物の製造方法。
  9. 請求項1〜6のいずれかに記載の硬化性組成物を二次シール材として用いた複層ガラス。
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