JP6883379B2 - 内外装工法 - Google Patents

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Description

本発明は、内外装工法に関する。
従来、コンクリート壁にタイルを後張りする場合、型枠の段差・目違いや孕みによるコンクリート下地の不陸に対しては、不陸調整用のセメントモルタルで全面又は部分的に補修して、その上に、タイル張り用セメントモルタルでタイル張りする工法が広く用いられてきた。
しかしながら、セメントモルタルを用いる工法は、施工にあたり壁面の目荒らし(超高圧水洗浄、カップサンダー掛け、等)を必要することから、施工手間がかかり、騒音も発生するという課題がある。また、施工品質のばらつきが多く、セメントモルタルの薄付け部分や擦り切り部分においてドライアウト(硬化不良)が生じ得るため、タイルの壁面への貼り付け工事やその施工管理に手間を要する。さらに、構成材料のディファレンシャルムーブメントによる歪みが、壁とタイルとの接着界面に経年的に繰返し作用することにより、タイルの剥離・剥落の一因となり得る。
これらの課題を改善するため、躯体の上に下地調整材として接着剤(A)を塗布した後、さらにタイル張り付け用の接着剤(B)によってタイルを張り付けることが提案されている(特許文献1参照)。接着剤は、弾性を有し、歪み追従性に優れるため、特許文献1記載の手法によると、接着性及び弾性を維持しながら、さらに作業性及びコスト面にも優れ、コンクリート等の下地の応力によるタイルの剥落や割れを防止するためのタイル張り工法を提供できる。
特開2012−117266号公報
しかしながら、従来公知の下地調整材では、一度の塗り厚さが5mm以内とされており、一度に5mmを超えて厚く塗付すると、垂れが生じたり、硬化に時間がかかるという問題がある。一方、コンクリート壁面の段差が5mmを超える場合があり、従来の下地調整材を用いる場合、一度下地調整材を塗布して硬化させた後に、その上からさらに下地調整材を塗り重ねることで下地の調整を行う必要があった。
そのため、一度の作業で10mm程度の厚みをもって硬化可能な下地調整材が望まれる。
加えて、垂れを防止する方法として、単に充填剤の添加量を増やす等の手法をとった場合、コテ等を用いて下地調整材を壁面に塗布する際の抵抗が大きくなり、作業性が悪化するだけでなく、接着剤の硬化物の皮膜物性(特に破断時の伸び)が劣るため、接着剤としての機能を発揮できないことが懸念される。
本発明は、以上のような課題を解決するためになされたものであり、その目的は、下地調整材として接着剤を使用することの利点を残しつつ、弾性接着剤の壁面への厚塗りを可能にし、施工者の負担をさらに軽減することである。
本発明者らは、上記のような課題を解決するために鋭意研究を重ねた。その結果、特定の接着材料からなる不陸調整用組成物を用いることで、接着剤を不陸調整材として使用することの利点を残しつつ、壁面に対し、少なくとも一部で厚さが5mmを超える不陸調整層を一度の塗布で好適に形成できることを見出し、本発明を解決するに至った。
具体的に、本発明は以下のものを提供する。
(1)本発明は、地面に対して略垂直な下地材の面の少なくとも一部に不陸調整用組成物を塗布し、少なくとも一部で厚さが5mmを超える不陸調整層を、一度の塗布で形成する不陸調整層形成工程と、前記不陸調整層が形成された面に、反応硬化型接着剤を用いて、内装材又は外装材を貼り付ける貼付工程とを含み、前記不陸調整用組成物は、JIS K6833−1に準拠し、23℃の温度条件下、B形粘度計を用いて回転数1rpmで測定した粘度が3000Pa・sを超え6000Pa・s以下であり、前記回転数1rpmで測定した粘度の回転数10rpmで測定した粘度に対する比で規定されるチクソ性が5.0以上であり、JIS A5557に準拠して測定した硬化物の皮膜物性が、0.6N/mm以上の最大引張強さを有し、35%以上の破断時の伸び率を有する組成物である、内外装工法である。
(2)また、本発明は、前記不陸調整用組成物が、(A)加水分解性シリル基を有し、一般式 −SiR (X)3−nで表される硬化性樹脂、(B)エポキシ化合物、(C)無機系充填材、及び(D)非反応性液状成分を含有し、前記一般式において、Xは加水分解性基を示し、Rは、炭素数が1以上20以下のアルキル基を示し、nは0、1又は2を示し、前記(C)無機系充填材は、(C1)平均粒子径が20nm以上200nm以下である表面処理された無機系充填材を含み、前記(C1)表面処理された無機系充填材の含有量は、(A)硬化性樹脂及び(B)エポキシ化合物の合計100質量部に対して100質量部より多く、前記(D)非反応性液状成分の含有量は、前記(A)硬化性樹脂及び前記(B)エポキシ化合物の合計100質量部に対して10質量部以上150質量部以下である、(1)に記載の内外装工法である。
本発明によると、不陸調整用組成物として弾性接着材料を使用することの利点を残しつつ、弾性接着材料の壁面への厚塗りを可能にし、施工者の負担をさらに軽減することができる。
また、本発明によると、低温下であっても不陸調整用組成物が早期に硬化するため、季節変動によることなく、不陸調整用組成物を塗布した後、より短期間で内装材又は外装材を貼り付ける貼付工程を行うことができる。
以下、本発明の具体的な実施形態について、詳細に説明するが、本発明は、以下の実施形態に何ら限定されるものではなく、本発明の目的の範囲内において、適宜変更を加えて実施することができる。
<内外装工法>
本発明の内外装工法は、地面に対して略垂直な下地材の面の少なくとも一部に不陸調整用組成物を塗布し、少なくとも一部で厚さが5mmを超える不陸調整層を、一度の塗布で形成する不陸調整層形成工程と、不陸調整層が形成された面に、反応硬化型接着剤を用いて、内装材又は外装材を貼り付ける貼付工程とを含む。
不陸調整用組成物は、JIS K6833−1に準拠し、23℃の温度条件下、B形粘度計を用いて回転数1rpmで測定した粘度が3000Pa・sを超え6000Pa・s以下であり、前記回転数1rpmで測定した粘度の回転数10rpmで測定した粘度に対する比で規定されるチクソ性が5.0以上であり、JIS A5557に準拠して測定した硬化物の皮膜物性が、0.6N/mm以上の最大引張強さを有し、35%以上の破断時の伸び率を有する組成物である。
〔不陸調整層形成工程〕
不陸調整層形成工程では、下地材の面の少なくとも一部に不陸調整用組成物を塗布して不陸調整層を形成する。
本発明の工法においては、不陸調整層形成工程を行う前において、下地材表面に対して、超高圧水洗浄等の特段の前処理を行う必要はない。
従来のモルタルを用いた方法では、不陸調整層の形成や、内装材や外装材の貼り付けを行う前の処理として、下地材表面に対して接着性向上のための粗面化処理、例えば超高圧水洗浄等を行う必要があった。他方で、本発明の工法では、この粗面化処理を行う必要がないため、従来の方法に比べて施工の簡易化を図ることができる。
[下地材]
下地材は、少なくとも一部において、地面に対して略垂直な面を有する。本発明の工法では、特に、地面に対して略垂直な面を有する下地材に対して不陸調整層形成工程を行い、より厚い不陸調整層を形成する場合であっても、塗布した不陸調整用組成物に垂れが生じ難くなるため、均一な層厚を有する不陸調整層を形成し易くできる。
下地材の材質は、本発明の工法を適用できる下地材であれば、特に限定されない。例えば、セメント系硬化体等が挙げられる。セメント系硬化体の例として、コンクリート、押出成形セメント板、鉄筋コンクリート(RC)、プレキャストコンクリート(PC)、軽量気泡コンクリート(Autoclaved Lightweight Concrete)等のコンクリートが挙げられる。
[不陸調整用組成物]
(回転数1rpmでの粘度)
不陸調整用組成物の回転数1rpmでの粘度は、JIS K6833−1(2008年度版)の5.4.1a)方法1に準拠し、23℃の温度条件下、B形粘度計を用いて測定したとき、3000Pa・sを超え6000Pa・s以下である。
不陸調整用組成物の回転数1rpmでの粘度を3000Pa・s超にすることで、地面に対して略垂直な面に対して、壁面に対して厚く塗ろうとする場合であっても垂れが生じ難くなり、不陸調整層を均一な層厚で形成し易くできる。
他方で、回転数1rpmでの粘度が6000Pa・s以下であることで、下地材表面にコテ等を用いて不陸調整用組成物を塗布する際の抵抗が大きくなり過ぎず、作業性を確保できる。また、塗布により形成される不陸調整層が脆くことを抑えられる。
回転数1rpmでの粘度の上限は、好ましくは6000Pa・s、より好ましくは5500Pa・s、さらに好ましくは5000Pa・sである。
(チクソ性)
また、回転数1rpmで測定した粘度の回転数10rpmで測定した粘度に対する比で規定されるチクソ性が5.0以上である。回転数1rpmでの粘度及び回転数10rpmでの粘度の測定条件は、回転数が異なること以外は同じである。すなわち、これらの粘度は、いずれもJIS K6833−1(2008年度版)の5.4.1a)方法1に準拠し、23℃の温度条件下、B形粘度計を用いて測定したときの粘度である。チクソ性を5.0以上にすることで、不陸調整用組成物をコテで塗り広げる際の施工性を高められ、かつ、地面に対して略垂直な面に対して、壁面に対して厚く塗ろうとする場合であっても、塗布した不陸調整用組成物に垂れが生じ易くなる。よって、不陸調整用組成物におけるチクソ性は、好ましくは6.0、より好ましくは6.5を下限とする。
(皮膜物性)
不陸調整用組成物を硬化して得られた硬化物が示すJIS A5557に準拠して測定した皮膜物性は、最大引張強さが0.6N/mm以上であり、破断時の伸び率が35%以上である。
最大引張強さを0.6N/mm以上にすることで、硬化物の凝集力を強められ、外力による歪みや、温度変化が生じた場合であっても不陸調整層が破壊され難くなるため、内装材や外装材と下地材との接着力の低下を抑えられる。
他方で、最大引張強さの上限は、特に限定されないが、下地に大きな歪みが生じた場合における内装材や外装材の割れを低減させる観点では、好ましくは2.0N/mm、より好ましくは1.5N/mm、さらに好ましくは1.3N/mmとしてもよい。
破断時の伸び率を35%以上にすることで、ディファレンシャルムーブメント等による歪みにも追従させることができ、内装材や外装材の剥離、剥落を低減できる。
他方で、この破断時の伸び率の上限は、特に限定されないが、質量の大きな内装材や外装材等を貼り付けた場合における寸法安定性を高める観点では、好ましくは200%、より好ましくは150%、さらに好ましく130%としてもよい。
本発明の工法に用いられる不陸調整用組成物が有する粘度及びチクソ性、並びに、不陸調整用組成物を硬化して得られる硬化物の物性(皮膜物性)は、下地材と内装材又は外装材との間の歪みを緩和でき、長期に亘り内装材や外装材の浮きや割れを防止でき、また、施工時の作業性を向上できる観点からも、特に効果的な特性である。不陸調整用組成物のこれらの特性は、例えば、不陸調整用組成物に含有される各成分の種類及び含有量を調整することによって得ることができる。
不陸調整用組成物の組成に関し、好適な態様として、(A)加水分解性シリル基を有し、一般式 −SiR (X)3−nで表される硬化性樹脂、(B)エポキシ化合物、(C)無機系充填材、及び(D)非反応性液状成分を含有する組成物を例示できる。好適な組成については、後に詳しく説明する。
[不陸調整層]
本発明における不陸調整層の形成態様としては、少なくとも不陸部分を埋めるように形成されていればよい。この形成態様は、下地材表面の一部において不陸部分を埋めるように不陸調整用組成物を塗布して、下地材表面の一部に不陸調整層を形成する態様と、下地材表面の全面を覆うように不陸調整用組成物を塗布して、下地材表面の全面に不陸調整層を形成する態様との双方を含む。
不陸調整用組成物の塗布手段は、特に限定されるものではなく、コテ(鏝)等の塗布具を用いる手段をはじめ、本技術分野において常用される塗布手段を用いることができる。
一度に塗布する不陸調整層の厚さは、少なくとも一部で5mmを超えていれば特に限定されるものでないが、施工者の負担軽減を考慮すると、10mm程度であることがより好ましい。
他方で、不陸調整層の部分的な最大厚さの上限は、地面に対して略垂直な下地材の面に不陸調整用組成物を塗布する際の抵抗を考慮して適宜定めればよい。例えば、50mmを上限としてもよく、30mmを上限としてもよい。
〔貼付工程〕
不陸調整層形成工程において形成された不陸調整層が硬化した後、貼付工程を行う。貼付工程は、不陸調整層形成工程によって不陸調整層が形成された面に、反応硬化型接着剤を用いて内装材又は外装材を貼り付ける工程である。
本発明の工法では、不陸調整層が硬化してから、貼付工程を行うまでの間に、高圧洗浄等の特段の後処理をする必要はない。
反応硬化型接着剤は、不陸調整層と内装材又は外装材との接着性に優れる材料であれば、特に限定されるものでなく、公知の接着剤を用いることができる。下地材及び不陸調整層との密着性を高め、かつ、接着部分の耐久性を高めて内装材又は外装材の剥離、割れ、白華・粉吹きを抑制する観点から、反応硬化型接着剤は、変成シリコーン系弾性接着剤を用いることが好ましい。特に、本発明の工法を外装工法として用いる場合、耐水接着性を兼ね備えることから、反応硬化型接着剤として、耐水接着性を兼ね備えた変成シリコーン・エポキシ樹脂系弾性接着剤を用いることがさらに好ましい。
変成シリコーン樹脂は、加水分解性シリル基がアルコキシシリル基である硬化性樹脂であり、シーラント、接着剤、塗料等のベースポリマーとして広く用いられている。このような変成シリコーン樹脂は、加水分解性シリル基であるアルコキシシリル基が大気中の水分で加水分解し架橋する、いわゆる湿気硬化型ポリマーである。特に、変成シリコーン樹脂にエポキシ樹脂を添加してなる変成シリコーン・エポキシ樹脂系接着剤を用いることで、各種被着体への密着性や、耐水接着性を高められる。
不陸調整用組成物と反応硬化型接着剤とは、同じ組成であっても異なる組成であってもよいが、作業性を考慮すると、異なる組成であることが好ましい。
一般に貼付工程の際は、仕上げ材を施工するまでの時間が長く取れることが、作業性の面で好まれる。これに対し、不陸調整用組成物は、硬化が早いことが好まれる。そのため、不陸調整用組成物と反応硬化型接着剤が異なる組成である方が、特に工期が短い場合等に適している。
他方で、不陸調整用組成物と反応硬化型接着剤が同じ組成であることで、不陸調整層形成工程と貼付工程とにおいて、同じ容器に収容された接着材料を共用できるため、製品管理を容易にすることができる。
従来公知の不陸調整用組成物は、粘度が低く、硬化が遅い組成物であるため、不陸調整用組成物を壁面に対して厚く塗ろうとすると、不陸調整用組成物の垂れが生じ易くなり、不陸調整用組成物を均一な層厚さにすることが難しい。単に充填剤の添加量を増やす等の手法では、コテ等を用いて下地調整材を壁面に塗布する際の抵抗が大きくなることで、作業性が悪化するだけでなく、接着剤の硬化物の皮膜物性(特に破断時の伸び)が劣るため、接着剤としての機能を発揮できないことが懸念される。
不陸調整用組成物と反応硬化型接着剤とを同じ組成にすることは、不陸調整用組成物を壁面に対して厚く塗るという観点と、内装材又は外装材を好適に貼り付けるという観点とのいずれかを犠牲にし得ることであり、これら2つの観点を両立することは容易でないが、本発明は、不陸調整用組成物と反応硬化型接着剤とを同じ組成にしても、互いに相反する観点を両立できるという特有の効果を奏する。
また、配合の手間の簡略化を図り、配合ブレを抑制する観点から、反応硬化型接着剤は、1液型であることが好ましい。
内装材及び外装材は特に限定されるものでないが、タイル、擬石セメント板、石材等が挙げられる。
反応硬化型接着剤は、内装材又は外装材を貼り付ける領域に塗布すればよい。反応硬化型接着剤の塗布手段は、特に限定されるものではなく、コテ等の塗布具を用いる手段をはじめ、本技術分野において常用される塗布手段を用いることができる。また、反応硬化型接着剤の塗布量は、塗布面の形状や、塗布面積等に応じて、適宜設定される。
〔その他の工程〕
本発明の工法は、不陸調整層形成工程及び貼付工程に加えて、必要に応じて他の工程を含んでいてもよい。他の工程として、例えば、貼付工程の後に行われる乾燥工程、防水処理、シーリング処理工程、目地埋め工程等が挙げられる。
〔不陸調整用組成物の好適な組成〕
以下、不陸調整用組成物の好適な組成について、詳しく説明する。なお、不陸調整用組成物と反応硬化型接着剤とは、同じ組成であっても異なる組成であってもよい。ここで、工期が短い場合は、異なる組成にして不陸調整用組成物の硬化を速くすることで、工期を短縮することができる。一方で、工期に余裕がある場合は、同じ組成にすることで、製品管理を容易にすることができる。
不陸調整用組成物は、(A)加水分解性シリル基を有し、一般式 −SiR (X)3−nで表される硬化性樹脂、(B)エポキシ化合物、(C)無機系充填材、及び(D)非反応性液状成分を含有することが好ましい。
[(A)硬化性樹脂]
(A)硬化性樹脂は、下記一般式(1)で表される加水分解性シリル基を有することが好ましい。
−SiR (X)3−n ・・・(1)
一般式(1)中、Xは、Xは加水分解性基を示し、Rは炭素数1〜20のアルキル基を示し、nは0、1又は2を示す。
一般式(1)のうち、Xで表される加水分解性基は、特に限定されず、従来公知の加水分解性基であればよい。加水分解性基の例として、ハロゲン基、アルコキシ基、アシルオキシ基、ケトキシメート基、アミノ基、アミド基、酸アミド基、アミノオキシ基、メルカプト基、アルケニルオキシ基等が挙げられる。これらの加水分解性基の中では、アルコキシ基、アシルオキシ基、ケトキシメート基、アミノ基、アミド基、アミノオキシ基、メルカプト基及びアルケニルオキシ基が好ましく、アルコキシ基、アミド基、アミノオキシ基がさらに好ましい。加水分解性が穏やかで取扱い易いという観点から、アルコキシ基が特に好ましい。アルコキシ基の中では炭素数の少ないものが高い反応性を有しており、メトキシ基>エトキシ基>プロポキシ基の順のように炭素数が多くなるほどに反応性が低くなる。アルコキシ基としては、メトキシ基やエトキシ基、プロポキシ基、イソプロポキシ基が使用されることが多い。特に、加水分解性基としてプロポキシ基を多く含有する重合体、より具体的には、重合体の全質量に対して、オキシプロピレン単位を80重量%以上、好ましくは90重量%以上含有する重合体を用いることが、非晶質であることや比較的低粘度である点から好ましい。
一般式(1)におけるnが0又は1の場合、Xはすべて同じであってもよく、少なくとも1個が異なっていてもよい。
一般式(1)のうち、Rは炭素数1〜20のアルキル基であり、その例としては、メチル基、エチル基等の直鎖又は分岐アルキル基、シクロヘキシル基等の環状アルキル基が挙げられる。その中でも、反応性が高いため、Rはメチル基であることが特に好ましい。
(A)硬化性樹脂において、前記一般式(1)で表される加水分解性シリル基が結合する主鎖骨格としては、ポリオキシアルキレン、ビニル重合体、飽和炭化水素重合体、不飽和炭化水素重合体、ポリエステル、ポリカーボネート、ポリジメチルシロキサン等のシリコーン樹脂、変成シリコーン樹脂、シリル化ウレタン樹脂等の樹脂において一般的に用いられている主鎖骨格が挙げられる。主鎖骨格としては、入手の容易さ、硬化物の皮膜物性等の点から、ポリオキシアルキレンであることが好ましい。
(A)硬化性樹脂としては、シリコーン樹脂又は変成シリコーン樹脂として販売されている市販品を用いてもよい。このような市販品としては、例えば、株式会社カネカ製のサイリルシリーズ、MSポリマーシリーズ、MAシリーズ、SAシリーズ、ORシリーズ、エピオンシリーズ;旭硝子株式会社製のESシリーズ、ESGXシリーズ;エボニックデグサ社製のシラン変性ポリアルファオレフィン、信越化学工業株式会社製のKCシリーズ、KRシリーズ、X−40シリーズ;東亞合成株式会社製のXPRシリーズ、ARUFON USシリーズ;綜研化学株式会社製のアクトフローシリーズが挙げられる。
(A)硬化性樹脂としては、1種の樹脂を用いてもよく、又は2種以上の樹脂を併用してもよい。
[(B)エポキシ化合物]
不陸調整用組成物は、(A)硬化性樹脂のほか、(B)エポキシ化合物を含有する。(A)硬化性樹脂と(B)エポキシ化合物とを併用することで、不陸調整用組成物によって形成された不陸調整層と下地材及び反応硬化型接着剤によって形成された層との密着性や、不陸調整層の耐水性が向上する。
(B)エポキシ化合物としては、分子内に1個以上のエポキシ基を有する化合物であれば特に限定されるものでなく、例えば、グリシジルエーテル型エポキシ化合物、脂環式エポキシ化合物等の従来公知のエポキシ基含有化合物が挙げられる。
このうち、グリシジルエーテル型エポキシ化合物の例として、ビスフェノールA型エポキシ化合物、ビスフェノールF型エポキシ化合物、ビスフェノールS型エポキシ化合物、ビスフェノールAD型エポキシ化合物、ノボラック型エポキシ化合物、水添ビスフェノールA型エポキシ化合物、ビスフェノールAのアルキレンオキサイド付加体のジクリシジルエーテル、ビスフェノールFのアルキレンオキサイド付加体のジクリシジルエーテル、水添ビスフェノールAのアルキレンオキサイド付加体のジクリシジルエーテル、エチレングリコールジグリシジルエーテル、プロピレングリコールジグリシジルエーテル、ネオペンチルグリコールジグリシジルエーテル、ブタンジオールジグリシジルエーテル、ヘキサンジオールジグリシジルエーテル、シクロヘキサンジメタノールジグリシジルエーテル、ポリエチレングリコールジグリシジルエーテル、ポリプロピレングリコールジグリシジルエーテル、トリメチロールプロパンジ及び/又はトリグリシジルエーテル、グリセリンジ及び/又はトリグリシジルエーテル、ペンタエリスリトールトリ及び/又はテトラグリシジルエーテル、ソルビトールヘプタ及び/又はヘキサグリシジルエーテル、レゾルシンジグリシジルエーテル、ジシクロペンタジエン・フェノール付加型グリシジルエーテル、メチレンビス(2,7−ジヒドロキシナフタレン)テトラグリシジルエーテル、1,6−ジヒドロキシナフタレンジグリシジルエーテル等が挙げられる。
また、脂環式エポキシ化合物の例として、3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−3,4−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル−5,5−スピロ−3,4−エポキシ)シクロヘキサン−メタ−ジオキサン、ビス(3,4−エポキシシクロヘキシルメチル)アジペート、ビニルシクロヘキセンジオキサイド、4−ビニルエポキシシクロヘキサン、ビス(3,4−エポキシ−6−メチルシクロヘキシルメチル)アジペート、3,4−エポキシ−6−メチルシクロヘキシル−3,4−エポキシ−6−メチルシクロヘキサンカルボキシレート、メチレンビス(3,4−エポキシシクロヘキサン)、ジシクロペンタジエンジエポキサイド、エチレングリコールジ(3,4−エポキシシクロヘキシルメチル)エーテル、エチレンビス(3,4−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート)、プロピレンビス(3,4−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート)、エポキシヘキサヒドロフタル酸ジオクチル、エポキシヘキサヒドロフタル酸ジ−2−エチルヘキシル、1,4−シクロヘキサンジメタノールジ(3,4−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート)等が挙げられる。
このほか、(B)エポキシ化合物としては、アミンをエポキシ化したエポキシ樹脂、複素環を有するエポキシ樹脂、ウレタン結合を有するウレタン変性エポキシ樹脂等の一分子中に一個以上のオキシラン環を含有する化合物等が挙げられる。
中でも、材料を容易に入手できる点、及び潜在性硬化剤との反応性が高い点で、エポキシ化合物はグリシジルエーテル型であることが好ましい。
(B)成分としては、市販品を用いてもよい。該市販品として、例えば、ダウケミカル日本(株)製のD.E.R.シリーズ;DIC(株)製のエピクロンシリーズ;ダイセル化学工業(株)製のセロキサイドシリーズ、エポリードシリーズ、EHPEシリーズ、サイクロマーシリーズ;三菱化学社製のエピコートシリーズ等が挙げられるが、これらに限定されるわけではない。
(B)成分としては、このように例示される化合物のうち1種のみを用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
不陸調整用組成物における(B)エポキシ化合物の含有量は、(A)硬化性樹脂に対して、好ましくは0.1質量%、より好ましくは1質量%、さらに好ましくは5質量%を下限とする。これにより、硬化物が十分な引張特性を得ることができる。
他方で、(B)エポキシ化合物の含有量の上限は、(A)硬化性樹脂に対して、好ましくは30質量%、より好ましくは20質量%、さらに好ましくは10質量%としてもよい。これにより、その硬化物が十分な柔軟性を有することができ、躯体の動き等による剥離を緩和できる。
[(C)無機系充填材]
本発明の硬化性組成物は、(C)無機系充填材を含有する。(C)無機系充填材を含有させることで、不陸調整層(硬化物)に強靱性を与えたり、硬化物の物性を調整して接着強さを向上させたり、不陸調整用組成物にチクソ性を付与する効果がある。
不陸調整用組成物においては、揺変性(チクソ性)が高いほど、低せん断における粘度が高くなり、高せん断における粘度が低くなる。つまり、低せん断における粘度が高くなることによって、該不陸調整用組成物を垂直面に施工した際においても、不陸調整用組成物の液垂れ等が起き難くなり、さらには高せん断における粘度が低くなることによって、コテで不陸調整用組成物を下地材表面に塗り広げる際における抵抗が少なくなり作業性が向上する。
(C)無機系充填材の種類は、特に限定されるものでなく、例えば、微細炭酸カルシウム、重質炭酸カルシウム又はこれらの表面処理物等の炭酸カルシウム系のもの、ケイ砂、ヒュームドシリカ、沈降性シリカ、無水ケイ酸又は含水ケイ酸等のシリカ系のもの、アルミナ、水酸化アルミニウム、カーボンブラック、水酸化マグネシウム、炭酸マグネシウム、ケイソウ土、焼成クレー、クレー、タルク、カオリン、酸化チタン、ベントナイト、有機ベントナイト、酸化第二鉄、酸化亜鉛、活性亜鉛華、ガラスバルーン、フライアッシュバルーン、シラスバルーン及び無機繊維等が挙げられる。
中でも、硬化物の圧縮永久歪に優れる点で、無機充填剤は、炭酸カルシウムであることが好ましい。
不陸調整用組成物における(C)無機系充填材の含有量は、(A)硬化性樹脂及び(B)エポキシ化合物の合計質量100質量部に対して、好ましくは200質量部より多くし、より好ましくは300質量部より多くする。(C)無機系充填材の含有量を所定以上含有させることで、不陸調整用組成物の揺変性を高められ、また、不陸調整用組成物により形成された不陸調整層(硬化物)の引張特性や、圧縮永久歪や防水性を高められる。
他方で、不陸調整用組成物における(C)無機系充填材の含有量は、(A)硬化性樹脂及び(B)エポキシ化合物の合計質量100質量部に対して、好ましくは800質量部、より好ましくは500質量部、さらに好ましくは430質量部を上限とする。(C)無機系充填材の含有量を所定以下にすることで、不陸調整用組成物により形成された不陸調整層(硬化物)が脆くなり難くなるため、長期に亘って内装材や外装材の浮き等を防止できる。また、不陸調整用組成物の粘度が必要以上に高くなることを抑えられるため、不陸調整層を形成する際における作業性の低下を抑えられる。
((C1)平均粒子径が20nm〜200nmの表面処理された無機系充填材)
(C)無機系充填材は、(C1)平均粒子径が20nm〜200nmの表面処理された無機系充填材(以下、「(C1)表面処理された充填材」という場合がある。)を含むことが好ましい。(C1)表面処理された充填材は、不陸調整用組成物に揺変性を付与するために用いられる。
(C1)表面処理された充填材の平均粒子径は、好ましくは20nm、より好ましくは40nmを下限とする。これにより、充填材の凝集を起こり難くでき、また、不陸調整用組成物を製造する際に充填材が舞うことを低減できる。
他方で、(C1)表面処理された充填材の平均粒子径は、好ましくは200nm、より好ましくは150nm、さらに好ましくは120nm、さらに好ましくは90nmを上限とする。ここで、不陸調整用組成物に揺変性を付与する効果は、無機系充填材の平均粒子径が細かいほど(比表面積が大きいほど)向上することから、(C1)表面処理された充填材の平均粒子径を所定以下にすることで、不陸調整用組成物のチクソ性を高めることができる。また、無機系充填材の平均粒子径を細かくすることで、不陸調整用組成物の粘度とチクソ性を高めることができる。
本明細書における平均粒子径は、走査型電子顕微鏡(SEM、例えば日立製作所(株)製のもの)で拡大して、目測した値とする。
(C1)表面処理された充填材としては、(C)無機系充填材として挙げた充填材の表面を、表面処理剤によって表面処理されたもののうち、所定の平均粒子径を有するものを用いることができる。表面処理剤によって表面処理を行ったものを用いることで、無機充填材の粒子同士の凝集が低減され、粒子の分散性が向上するため、不陸調整用組成物の揺変性をより高められる。また、表面処理剤同士や、表面処理剤と不陸調整用組成物中に含有される成分との相互作用によっても、揺変性を高められる。
表面処理剤としては、パルミチン酸、カプリル酸、カプリン酸、ラウリン酸、ステアリン酸、アラキジン酸、ベヘン酸、リグノセリン酸、オレイン酸、リノール酸、リノレン酸等に代表される脂肪酸や不飽和脂肪酸、ロジン酸系化合物等のカルボン酸及びそのエステル、ヘキサメチルジシラザン、クロロシラン、アミノシラン等のシラン化合物、及び、パラフィン系化合物、等が挙げられるが、これらに限定されるわけではない。
特に、(C1)表面処理された充填材としては、不陸調整用組成物の粘度と揺変性を特に高められる観点から、高級脂肪酸や、その金属塩やエステル等の誘導体によって表面処理された、炭酸カルシウムを用いることが好ましい。
(C1)表面処理された充填材としては市販品も用いることができる。該市販品として、ビスコライトSV、ビスコエクセル30、ビスコエクセル30−K、(以上、白石カルシウム社製)や、MSK−C、MSK−K、カルファイン200M、カルファイン500、カルファインN350、カーレックス100、カーレックス300、MS−100M、シーレッツ200、N−2、MC−K、ユニグロス1000(以上、丸尾カルシウム社製)等が挙げられる。
(C1)表面処理された充填材の含有量は、(A)硬化性樹脂及び(B)エポキシ化合物の合計100質量部に対して、100質量部より多くすることが好ましく、150質量部より多くすることがより好ましい。これにより、不陸調整用組成物の揺変性を高められる。
他方で、(C1)表面処理された充填材の含有量の上限は、(A)硬化性樹脂及び(B)エポキシ化合物の合計100質量部に対して、好ましくは500質量部、より好ましくは350質量部、さらに好ましくは300質量部とする。これにより、粘度が必要以上に高くなって作業性が低下することを抑えられる。
((C2)平均粒子径が1μm〜1000μmの無機系充填材)
(C)無機系充填材としては、1種類のみを用いてもよいし、2種類以上を混合して用いてもよい。中でも、(C)無機系充填材は、(C1)表面処理された充填材と、(C2)平均粒子径が1μm〜1000μmの無機系充填材(以下、「(C2)粒径の粗い充填材」という場合がある。)とを併用することが好ましい。(C2)粒径の粗い充填材は、不陸調整材の作業性、特にコテ切れ性を高めるために用いられる。
本明細書において、「コテ切れ性」とは、不陸調整用組成物をコテ等の塗布具を用いて下地材表面に平滑に塗り広げて塗布層を形成し、該塗布具を塗布層から離す際における、塗布具からの不陸調整用組成物の離れ易さをいう。
(C2)粒径の粗い充填材を用いることで、不陸調整用組成物の粘性を低くすることができ、コテ切れ性を改善することができる。
(C2)粒径の粗い充填材としては、表面処理剤等による表面処理が行われていないものを用いてもよいし、表面処理が行われているものを用いてもよい。
また、(C2)粒径の粗い充填材としては、1種類のみを用いてもよいし、2種類以上を混合して用いてもよい。ここで、(C2)粒径の粗い充填材としては、2種類以上を用いることが好ましく、結晶性の充填剤(以下、「充填材(C2−1)」という場合がある。)と、非晶質の充填剤(以下、「充填材(C2−2)」という場合がある。)とを併用することがより好ましい。特にこれらを併用することで、不陸調整用組成物の貯蔵安定性を高めながらも、硬化物の比重を軽く調整でき、かつ硬化性を高めることができる。
《結晶性の充填材(C2−1)》
結晶性の充填材(C2−1)は、不陸調整用組成物中に含有させることによって、不陸調整用組成物の粘性を低くすることができ、また、不陸調整層を形成する際の作業性、特にコテ切れ性を良好にすることができる。
結晶性の充填材(C2−1)の材料としては、多結晶や微結晶を主として含有するものを用いることができ、例えば、微細炭酸カルシウム、重質炭酸カルシウム又はこれらの表面処理物等の炭酸カルシウム系のもの、ケイ砂、ヒュームドシリカ、沈降性シリカ、無水ケイ酸又は含水ケイ酸等のシリカ系のもの、アルミナ、水酸化アルミニウム、カーボンブラック、水酸化マグネシウム、炭酸マグネシウム、ケイソウ土、焼成クレー、クレー、タルク、カオリン、酸化チタン、ベントナイト、有機ベントナイト、酸化第二鉄、酸化亜鉛等を主成分として含有するものが挙げられる。
結晶性の充填材(C2−1)の平均粒子径は、好ましくは1μmを下限とする。
他方で、充填材(C2−1)の平均粒子径は、好ましくは1000μm、より好ましくは900μm、さらに好ましくは710μmを上限とする。
充填材(C2−1)の平均粒子径を上記範囲内にすることで、硬化前における、充填材(C2−1)がきっかけとなって起こる不陸調整用組成物の破断(組成物の凝集力が一時的に低下する状態)が起こり易くなるため、コテ切れ性を向上できる。コテ切れ性を高めることで、コテを不陸調整用組成物(塗布層)から離した箇所の毛羽立ちや、特に酷い場合に起こる、コテを離した箇所の盛り上がり等の不具合を低減できる。このうち、結晶性の充填材(C2−1)として平均粒子径の大きなものを用いることで、コテ切れ性をより高めることができる。他方で、結晶性の充填材(C2−1)として平均粒子径の小さなものを用いることで、不陸調整材の内装材や外装材との接着性を高められ、また、不陸調整材を薄塗りの用途にも対応させることができる。
結晶性の充填材(C2−1)としては、1種類の平均粒子径のものを用いてもよいし、2種類以上の平均粒子径のものを混合して用いてもよい。
結晶性の充填材(C2−1)を含有する場合、その含有量は、(A)硬化性樹脂及び(B)エポキシ化合物の合計100質量部に対して、好ましくは10質量部、より好ましくは30質量部、さらに好ましくは50質量部を下限とする。これにより、コテ切れ性向上の効果を高められる。
他方で、結晶性の充填材(C2−1)の含有量の上限は、(A)硬化性樹脂及び(B)エポキシ化合物の合計100質量部に対して、好ましくは300質量部、より好ましくは250質量部、さらに好ましくは200質量部とする。これにより、不陸調整層(硬化物)を脆くし難くすることができる。
《非晶質の充填材(C2−2)》
非晶質の充填材(C2−2)は、不陸調整用組成物中に含有させることによって、硬化物の比重を軽く調整することができる。また、不陸調整用組成物の硬化性を高めることもできる。また、特に(C1)成分や(C2−1)成分と併用する場合、各充填材粒子の平均粒子径の違いから生じる分散不良が改善されることで、不陸調整用組成物がより滑らかなものになるため、不陸調整層を形成する際における作業性を向上できる。
非晶質の充填材(C2−2)の材料としては、ガラス等の非晶質を主として含有するものを用いることができ、例えば、活性亜鉛華、ガラスバルーン、フライアッシュバルーン、シラスバルーン及び無機繊維等が挙げられる。特に、充填材(C2−2)としてガラスバルーンを用いることで、不陸調整層の表面から深い場所における硬化性を高めることができる。また、充填材(C2−2)としてフライアッシュバルーンを用いることで、不陸調整用組成物の材料コストの上昇を抑えられる。
非晶質の充填材(C2−2)は、非晶質の材料を結晶質の材料よりも多く含んでいれば足り、(C2−2)成分に対する非晶質の含有量は、80質量%以上が好ましく、90質量%以上がより好ましく、95質量%以上がさらに好ましい。
充填材(C2−2)の平均粒子径は、好ましくは1μm、より好ましくは10μm、さらに好ましくは20μm、さらに好ましくは30μmを下限とする。
他方で、充填材(C2−2)の平均粒子径は、好ましくは500μm、より好ましくは300μm、さらに好ましくは150μmを上限とする。これにより、不陸調整材の塗布性を高めることができる。
充填材(C2−2)を含有する場合、その含有量は、(A)硬化性樹脂及び(B)エポキシ化合物の合計100質量部に対して、好ましくは5質量部、より好ましくは10質量部、さらに好ましくは15質量部を下限とする。これにより、硬化物の比重を軽く調整することができ、かつ、不陸調整用組成物の硬化性を高めることができる。また、分散性改善によるコテ切れ性向上の効果を得易くできる。
他方で、充填材(C2−2)の含有量の上限は、(A)硬化性樹脂及び(B)エポキシ化合物の合計100質量部に対して、好ましくは500質量部、より好ましくは300量部、さらに好ましくは100質量部とする。これにより、不陸調整用組成物の貯蔵安定性を高められ、かつ、不陸調整用組成物の材料コストの上昇を抑えられる。また、他の充填剤、特に充填材(C2−1)の含有を確保できるため、コテ切れ性の低下を抑えられる。
なお、(C2−1)成分と(C2−2)成分との混合物の平均粒子径は、好ましくは1μm、より好ましくは10μmを下限とし、好ましくは500μmを上限とする。
[(D)非反応性液状成分]
不陸調整用組成物は、(D)非反応性液状成分を含有する。
(D)非反応性液状成分は、不陸調整用組成物により得られる硬化物(不陸調整層)の硬さ、伸び等の物性の調整や、不陸調整層形成時における良好な作業性を維持するための粘度及びチクソ性を調整する目的で含有される成分である。
(D)非反応性液状成分としては、例えば、(D1)可塑剤、(D2)希釈材として後述する成分が挙げられる。
((D1)可塑剤)
(D1)可塑剤は、硬化物の物性(弾性)を調整したり、作業性を良くするために用いられる。(D1)可塑剤の添加量を増やすことで、不陸調整用組成物によって形成される、硬化後の不陸調整層を軟らかくすることができる。
(D1)可塑剤の種類は特に限定されないが、(D1)可塑剤の例として、ポリプロピレングリコール(PPG)、ポリエチレングリコール(PEG)、テトラエチレングリコールジエチルエーテル、プロピレンオキサイド(PO)とエチレンオキサイド(EO)の共重合体等のポリエーテル類;ポリエーテルジオール等のポリエーテル誘導体;ジエチレングリコールジベンゾエート等のグリコールエステル類;オレイン酸ブチル等の脂肪族エステル類;リン酸トリクレジル等のリン酸エステル類;フタル酸ジオクチル(DOP)、フタル酸ジブチル(DBP)、フタル酸ジイソノニル(DINP)、フタル酸ジイソデシル(DIDP)、フタル酸ブチルベンジル(BBP)等のフタル酸エステル系化合物;アルキルスルホン酸エステル系化合物;アクリル樹脂;アジピン酸ジオクチル、コハク酸イソデシル、セバシン酸ジオクチル、アジピン酸ジブチル等の脂肪族二塩基酸エステル類;ポリブタジエン、ブタジエン−アクリロニトリル共重合体、ポリクロロプレン、ポリイソプレン、ポリブテン、水添ポリブタジエン、水添ポリイソプレン、プロセスオイル等の炭化水素系化合物;エポキシ化大豆油等の如きエポキシ可塑剤類;ポリエステル系可塑剤;ポリ−α−メチルスチレン等のポリスチレン系オリゴマー類;塩素化パラフィン類;0.5個未満のシリル基を含有するオキシアルキレン樹脂等が挙げられる。
特に、(A)硬化性樹脂の主鎖と同種の化合物を可塑剤として用いることが、相溶性等の観点から好ましい。(A)硬化性樹脂の主鎖としてポリオキシアルキレンであることが好ましいため、ポリプロピレングリコール(PPG)や、ポリエチレングリコール(PEG)、プロピレンオキサイド(PO)とエチレンオキサイド(EO)の共重合体等のポリエーテル類や、ポリエーテルジオール等のポリエーテル誘導体を可塑剤として使用することが好ましい。
(D1)可塑剤を含有する場合の含有量は、(A)硬化性樹脂及び(B)エポキシ化合物の合計100質量部に対して、好ましくは10質量部、より好ましくは30質量部、さらに好ましくは50質量部を下限とする。これにより、不陸調整材が固くなり難くなるため、コンクリート下地と内装材や外装材との歪みを緩和し易くできる。
他方で、(D1)可塑剤の含有量の上限は、(A)硬化性樹脂及び(B)エポキシ化合物の合計100質量部に対して、好ましくは120質量部、より好ましくは100質量部、さらに好ましくは80質量部とする。これにより、相対的に(A)硬化性樹脂の含有割合が少なくなり不陸調整層(硬化物)が脆くなったり、不陸調整層(硬化物)が軟らかくなり過ぎてしまい工程Yで行う反応硬化型接着剤の塗布の際に、塗布に用いるクシ目ゴテが不陸を拾うことで平滑面が損なわれたり、下地が軟らかくなってクシ目ゴテの作業性が悪くなったりすることを抑えられる。
((D2)希釈剤)
(D2)希釈剤は、不陸調整用組成物の粘度や、不陸調整層を形成する際の作業性を調整する目的で含有しうる化合物である。本発明で用いる不陸調整用組成物では、(D2)希釈剤を含有させることで、チクソ性を下げずに粘度を下げられるため、作業性の低下を抑えつつ、不陸調整用組成物を塗布した際の垂れを低減できる。
(D2)希釈剤として、沸点250℃以下の一般的な有機溶剤が好適に使用できるが、不陸調整層形成後に揮発して、最終的には不陸調整層中に殆ど残らないものが好ましい。
(D2)希釈剤の例として、ヘプタン、ヘキサン、ノルマルパラフィン、イソパラフィン等の飽和炭化水素系溶剤;ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素系溶剤;酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸イソブチル、酢酸アミル、酢酸セロソルブ等のエステル系溶剤;アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン系溶剤;メタノール、エタノール、イソプロパノール、ブタノール等のアルコール系溶剤;トリクロロエチレン、塩化メチレン、パークロロエチレン等のハロゲン系溶剤等が挙げられる。
(D2)希釈剤を含有する場合の含有量は、(A)硬化性樹脂及び(B)エポキシ化合物の合計100質量部に対して、好ましくは10質量部、より好ましくは15質量部、さらに好ましくは18質量部を下限とする。これにより、不陸調整用組成物の粘度が必要以上に高くことによる、作業性の低下を抑えられる。
他方で、(D2)希釈剤の含有量の上限は、(A)硬化性樹脂及び(B)エポキシ化合物の合計100質量部に対して、好ましくは80質量部、より好ましくは60質量部、さらに好ましくは50質量部とする。これにより、(D2)希釈剤が揮発することで不陸調整材が収縮することによる寸法安定性の低下や、不陸調整材の収縮に伴う応力(ストレス)の発生を抑えられる。
((D)非反応性液状成分の含有量等)
不陸調整用組成物における(D)非反応性液状成分の含有量は、(A)硬化性樹脂及び(B)エポキシ化合物の合計100質量部に対して、好ましくは10質量部、より好ましくは30質量部、さらに好ましくは50質量部、さらに好ましくは70質量部を下限とする。これにより、不陸調整用組成物によって形成される不陸調整層(硬化物)を硬くなり難くして、下地材と内装材又は外装材との間に生じる歪みを緩和し易くできる。
他方で、(D)非反応性液状成分の合計含有量の上限は、(A)硬化性樹脂及び(B)エポキシ化合物の合計100質量部に対して、好ましくは150質量部、より好ましくは130質量部、さらに好ましくは110質量部とする。これにより、不陸調整用組成物によって形成される不陸調整層(硬化物)が時間の経過によっても脆くなり難くなるため、長期に亘って内装材や外装材の浮き等を防ぐことができる。また、不陸調整用組成物を壁面等に塗布した際の液垂れを低減でき、所望の層厚を有する不陸調整層を得易くできる。
なお、(D)非反応性液状成分としては、1種類のみを用いてもよいし、2種類以上を混合して用いてもよい。
[その他の成分]
本発明に係る不陸調整用組成物中には、前記以外の他の成分として、従来公知の任意の化合物を配合することができる。
その他の成分としては、例えば、従来公知のシランカップリング剤、硬化触媒、潜在性硬化剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、老化防止剤、水分吸収剤、フェノール樹脂、石油樹脂、テルペン樹脂等の粘着付与剤、ハロゲン系難燃剤、リン系難燃剤、シリコーン系難燃剤等の難燃剤、シリコーンアルコキシオリゴマー、アクリルオリゴマー等の機能性オリゴマー、顔料、エチルシリケート、プロピルシリケート、ブチルシリケート等のシリケート化合物及びそのオリゴマー、チタネートカップリング剤、ジルコニウム系カップリング剤、アルミニウムカップリング剤、乾性油等が挙げられ、これらを単独で又は2種以上配合することができる。
(シランカップリング剤)
シランカップリング剤は、不陸調整層による接着性を高めるものである。
シランカップリング剤の例としては、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N−(β−アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−(β−アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−(β−アミノエチル)−γ−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、1,3−ジアミノイソプロピルトリメトキシシラン等のアミノ基含有シラン類;N−(1,3−ジメチルブチリデン)−3−(トリエトキシシリル)−1−プロパンアミン、N−(1,3−ジメチルブチリデン)−3−(トリメトキシシリル)−1−プロパンアミン等のケチミン型シラン類;γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン等のエポキシ基含有シラン類;γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルメチルジメトキシシラン等のメルカプト基含有シラン類;ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、γ−メタクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン、γ−アクリロイルオキシプロピルメチルジメトキシシラン等のビニル型不飽和基含有シラン類;γ−クロロプロピルトリメトキシシラン等の塩素原子含有シラン類;γ−イソシアネートプロピルトリエトキシシラン、γ−イソシアネートプロピルメチルジメトキシシラン等のイソシアネート含有シラン類;ヘキシルトリメトキシシラン、ヘキシルトリエトキシシラン、デシルトリメトキシシラン等のアルキルシラン類;フェニルトリメトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、ジフェニルジメトキシシラン、ジフェニルジエトキシシラン等のフェニル基含有シラン類等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。また、前記アミノ基含有シラン類と前記のシラン類を含むエポキシ基含有化合物、イソシアネート基含有化合物、(メタ)アクリロイル基含有化合物とを反応させて、アミノ基を変性した変性アミノ基含有シラン類を用いてもよい。
シランカップリング剤の含有量は特に限定されないが、(A)硬化性樹脂及び(B)エポキシ化合物の合計100質量部に対し、好ましくは1質量部、より好ましくは3質量部、さらに好ましくは4質量部を下限としてもよい。これにより、成分(E)の添加による接着性向上の効果を発揮し易くできる。
シランカップリング剤の含有量の上限は、(A)硬化性樹脂及び(B)エポキシ化合物の合計100質量部に対し、好ましくは50質量部、より好ましくは30質量部、さらに好ましくは10質量部としてもよい。これにより、シランカップリング剤の過剰な含有による、不陸調整用組成物の硬化の遅延を抑えることができる。
(硬化触媒)
硬化触媒は、不陸調整用組成物の硬化を促進するための触媒である。
硬化触媒の例としては、テトラブチルチタネート等のチタン酸エステル;ジブチルスズジラウレート、ジブチルスズマレエート、ジブチルスズジアセテート、ジブチルスズオキサイドとフタル酸エステルとの反応物、ジブチルスズビスアセチルアセトナート等の有機スズ化合物;アルミニウムトリスアセチルアセトナート、アルミニウムトリスエチルアセトアセテート、ジイソプロポキシアルミニウムエチルアセトアセテート等の有機アルミニウム化合物;ジルコニウムテトラアセチルアセトナート、チタンテトラアセチルアセトナート等のキレート化合物;オクチル酸鉛、オクチル酸スズ、ナフテン酸スズ、バーサチック酸スズ等のカルボン酸金属塩;グアニジン、ジフェニルグアニジン、DBU、DBN等のアミン化合物;2−エチルヘキサン酸、バーサチック酸等のカルボン酸;γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−(β−アミノエチル)−γ−アミノプロピルメチルジメトキシシラン等のアミノシラン、等があげられる。これらのうち、反応速度が高く、毒性及び揮発性の比較的低い液体である観点からは、有機スズ化合物やキレート化合物が好ましい。また、不陸調整用組成物の硬化速度をより高め、かつ貯蔵安定性を高める観点からは、有機スズ化合物が好ましく、4価のジブチルスズ化合物や4価のジオクチルスズ化合物がより好ましい。
硬化触媒の含有量は特に限定されないが、(A)硬化性樹脂及び(B)エポキシ化合物の合計100質量部に対し、好ましくは0.1質量部、より好ましくは0.3質量部、さらに好ましくは0.5質量部を下限としてもよい。これにより、不陸調整用組成物の硬化を速めることができる。
他方で、硬化触媒の含有量の上限は、(A)硬化性樹脂及び(B)エポキシ化合物の合計100質量部に対し、好ましくは10質量部、より好ましくは5質量部、さらに好ましくは1質量部としてもよい。これにより、不陸調整用組成物の貯蔵安定性を高めることができる。
(酸化防止剤(光安定剤))
酸化防止剤(光安定剤)は、不陸調整用組成物の光による酸化を防止し、かつ、不陸調整材の耐候性、耐熱性を改善することができるものであり、例えば、ヒンダードアミン系やヒンダードフェノール系、リン系、硫黄系の酸化防止剤等が挙げられる。
酸化防止剤の含有量は特に限定されないが、(A)硬化性樹脂及び(B)エポキシ化合物の合計100質量部に対し、好ましくは0.1質量部、より好ましくは0.3質量部、さらに好ましくは0.5質量部を下限としてもよい。これにより、硬化性組成物の光による酸化を防止できる。
他方で、酸化防止剤の含有量の上限は、(A)硬化性樹脂及び(B)エポキシ化合物の合計100質量部に対し、好ましくは10質量部、より好ましくは5質量部、さらに好ましくは1質量部としてもよい。
(紫外線吸収剤)
紫外線吸収剤は、不陸調整用組成物の光劣化を防止して、不陸調整材の耐候性を改善するために使用されるものであり、例えば、ベンゾトリアゾール系、トリアジン系、ベンゾフェノン系、ベンゾエート系等の紫外線吸収剤等が挙げられる。
紫外線吸収剤の含有量は特に限定されないが、(A)硬化性樹脂及び(B)エポキシ化合物の合計100質量部に対し、好ましくは0.1質量部、より好ましくは0.2質量部、さらに好ましくは0.3質量部を下限としてもよい。これにより、硬化性組成物の光劣化を防止できる。
他方で、紫外線吸収剤の含有量の上限は、(A)硬化性樹脂及び(B)エポキシ化合物の合計100質量部に対し、好ましくは5質量部、より好ましくは3質量部、さらに好ましくは1質量部としてもよい。
(潜在性硬化剤)
潜在性硬化剤は、下地材や反応硬化型接着剤との接着性を向上させることができるものである。
潜在性硬化剤としては、例えば、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリエトキシシラン等のエポキシシラン;アミノシランとケトンとの反応物であるケチミン基含有シラン;γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N−(β−アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−(β−アミノエチル)−γ−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N−フェニル−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン等のアミノシラン;γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルメチルジメトキシシラン等のメルカプトシラン;β−カルボキシルエチルトリエトキシシラン等のカルボキシルシラン;ビニルトリメトキシシラン、γ−メタクリロイルオキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ−アクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン等のビニル型不飽和基含有シラン;γ−イソシアネートプロピルトリメトキシシラン、γ−イソシアネートプロピルメチルジメトキシシラン、α−イソシアネートメチルメチルジメトキシシラン等のイソシアネートシラン等が挙げられる。ここで、不陸調整用組成物の貯蔵中においてエポキシ樹脂と反応させない観点では、エポキシ基含有シラン化合物、ケチミン基含有シラン化合物を用いることがより好ましい。
潜在性硬化剤を含有する場合の含有量は、(A)硬化性樹脂及び(B)エポキシ化合物の合計100質量部に対し、好ましくは1質量部、より好ましくは2質量部、さらに好ましくは3質量部を下限としてもよい。これにより、不陸調整用組成物の硬化を速められ、かつ、不陸調整材の接着性を向上させることができる。
他方で、潜在性硬化剤の含有量の上限は、(A)硬化性樹脂及び(B)エポキシ化合物の合計100質量部に対し、好ましくは15質量部、より好ましくは10質量部、さらに好ましくは8質量部としてもよい。これにより、不陸調整用組成物の貯蔵安定性を高めることができる。
(水分吸収剤)
水分吸収剤は、保存中における水分を除去する目的や、不陸調整層の耐水接着性を向上させる目的で添加される。水分吸収剤として、例えば、ビニルトリメトキシシラン、ジメトルジメトキシシラン、テトラエトキシシラン、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、等のシラン化合物や、ゼオライト、酸化カルシウム、酸化マグネシウム、酸化亜鉛等が挙げられる。
水分吸収剤を含有する場合の含有量は、(A)硬化性樹脂及び(B)エポキシ化合物の合計100質量部に対し、好ましくは1質量部、より好ましくは3質量部、さらに好ましくは5質量部を下限としてもよい。これにより、不陸調整用組成物の保存性を高め、不陸調整層の耐水接着性を向上させることができる。
他方で、水分吸収剤の含有量の上限は、(A)硬化性樹脂及び(B)エポキシ化合物の合計100質量部に対し、好ましくは100質量部、より好ましくは50質量部、さらに好ましくは25質量部としてもよい。これにより、不陸調整層(硬化物)が脆くなることを抑えられる。
以下、実施例により、本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの記載に何ら制限を受けるものではない。
<不陸調整用組成物の調製>
まず、実施例及び比較例において、不陸調整用組成物の調製に用いた各成分の詳細を以下に示す。
Figure 0006883379
表1において、各種材料は次のとおりである。
〔(A)硬化性樹脂〕
ジメトキシメチルシリル基を有するポリオキシプロピレン系重合体(製品名:EST280、(株)カネカ製)
〔(B)エポキシ化合物〕
ビスフェノールA型エポキシ樹脂(製品名:D.E.R.−331、ダウ・ケミカル社製)
〔(C)無機系充填材〕
[(C1)表面処理された無機充填材]
脂肪酸によって表面処理された膠質炭酸カルシウム(製品名:ビスコライトSV,平均粒子径80nm,白石工業(株)製)
[(C2−1)結晶性の充填材]
表面処理されていない重質炭酸カルシウムa(製品名:寒水2448,粒子径300〜710μm,平均粒子径500μm前後,日東粉化工業(株)製)
表面処理されていない重質炭酸カルシウムb(製品名:寒水#40,粒子径400μm未満,平均粒子径200μm前後,日東粉化工業(株)製)
[(C2−2)非晶質の充填材]
ガラス微小中空球(製品名:グラスバブルズS38、平均粒子径40μm、3M社製)
〔(D)非反応性液状成分〕
[(D1)可塑剤(D1)]
分子量3000のポリエーテルジオール(製品名:サンニックス3000、三洋化成工業(株)製)
[(D2)希釈剤]
ノルマルパラフィン(製品名:カクタスノルマルパラフィンN−11、JX日鉱日石エネルギー(株)製)
〔(E)その他の成分〕
[シランカップリング剤]
デシルトリメトキシシラン(製品名:KBM3103C、信越化学工業(株)製)
3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン(γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン)(製品名:KBM403、信越化学工業(株)製)
[硬化触媒]
ジブチル錫ビスアセチルアセトナート(製品名:ネオスタンU−220H、日東化成(株)製)
[潜在性硬化剤]
MIBK(メチルイソブチルケトン)と3−アミノプロピルトリメトキシシランの反応物(製品名:X−12−812H、信越化学工業(株)製)
[光安定剤]
ヒンダードアミン系光安定剤(製品名:JF−90、城北化学(株)製)
[紫外線吸収剤]
ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤(製品名:アデカスタブLA36 20kg、(株)ADEKA製)
[水分吸収剤]
酸化マグネシウム(製品名:スターマグM 10kg、神島化学工業(株)製)
酸化カルシウム(製品名:CML−35S、近江化学工業(株)製)
表1に示す材料を表1に示す質量比でミキサーに仕込み、撹拌混合することで、実施例及び比較例に係る不陸調整用組成物を調製した。
<評価>
上記組成物について、粘度、チクソ性、皮膜物性、作業性及び硬化速度を評価した。評価は次のようにして行った。
〔不陸調整用組成物の粘度、チクソ性〕
実施例及び比較例において調製した不陸調整用組成物について、JIS K6833−1に準拠し、B形粘度計(東京計器製、ローターはNo.7)を用いて、23℃の温度条件下、回転数1rpmと10rpmのそれぞれについて粘度を測定した。さらに、測定された各組成物の粘度に基づき、回転数1rpmで測定した粘度の回転数10rpmで測定した粘度に対する比で規定されるチクソ性(1rpmでの粘度/10rpmでの粘度)を算出した。結果を表1に示す。
〔皮膜物性の測定及び硬化物の物性評価〕
実施例及び比較例において調製した各不陸調整用組成物の硬化物について、JIS A5557に準拠して、最大引張強さ、及び破断時の伸び率を測定した。測定方法の詳細は、以下のとおりである。
実施例及び比較例において調製した各不陸調整用組成物を、各々、深さ2mmの型枠に均一に充填し、23℃±2℃、50±10%RHにて4週間養生した後、JIS K6251に規定するダンベル状5号形試験片を採取した。得られた試験片を、23℃±2℃、50±10%RH条件下で、島津製作所製のオートグラフを用いて、引張速度を100mm/minに設定し、試験片が破断するまで加力した際における最大引張強さ(N/mm)及び破断時の伸び(%)を測定した。結果を表1に示す。
そして、上記にて得られた測定結果について、硬化物の物性を評価した。評価基準は、皮膜物性の最大引張強さが0.6N/mm以上、破断時の伸びが35%以上であるものを“○”とし、皮膜物性の最大引張強さが0.6N/mm以上、破断時の伸びが35%以上でないものを“×”とした。結果を表1に示す。
〔作業性〕
実施例及び比較例において調製した各不陸調整用組成物を、セメント系硬化体によって構成された垂直壁面にコテを用いて塗り広げた際の作業性(塗付性)と、塗布した不陸調整用組成物の垂れの有無について、それぞれ評価を行った。評価基準は、塗付性については、塗り広げ作業性が良好であったものを“○”とし、コテでの作業が重く作業性が悪かったものを“×”とした。また、垂れの有無については、塗布した不陸調整用組成物に垂れが生じなかったものを“○”とし、塗布した不陸調整用組成物に垂れが生じたものを“×”とした。結果を表1に示す。
〔硬化速度〕
[常温での硬化速度]
実施例において調製した各不陸調整用組成物を、モルタル板に厚さ7mm以上になるように一度に塗布して、不陸調整用組成物層を形成した。形成された不陸調整用組成物層を、23℃±2℃、50±10%RHにて1〜10日養生した後に形成した硬化物の厚さ(mm)を測定した。結果を表2に示す。
Figure 0006883379
[低温での硬化度合い]
また、実施例及び比較例において調製した各不陸調整用組成物について、養生する際の温度を5℃にしたときの硬化度合いを評価した。評価基準は、完全に硬化したものを“○”とし、完全には硬化していないが貼付工程を行えるものを“△”とし、未硬化で貼付工程を行えないものを“×”とした。結果を表1に示す。
〔結果〕
表1に示される結果から分かるように、各実施例にて調製した不陸調整用組成物は、本発明に係る粘度、チクソ性、皮膜物性を満たしており、作業性、硬化速度、密着性のいずれの評価においても優れていた。
他方で、回転数1rpmで測定した粘度が6000Pa・sを超えており、かつ、破断時の伸びが小さい不陸調整用組成物を用いた場合には、塗り広げ作業性が良好でない点で好ましくないことが確認された(比較例1)。また、回転数1rpmで測定した粘度が3000Pa・s以下であり、かつ、最大引張強さが小さい不陸調整用組成物を用いた場合には、塗布した不陸調整用組成物に垂れが生じる点で好ましくないことが確認された(比較例2)。
これらの結果から、実施例にて調製した不陸調整用組成物を用いて不陸調整層形成工程を行うことにより、施工性や塗布した不陸調整用組成物への垂れの点で悪影響を及ぼすことなく壁面への不陸調整用組成物の厚塗りを行うことができ、かつ、貼付工程においてタイル等の外装材を優れた密着性及び追随性にて貼ることができることが分かる。
加えて、各実施例にて調製した不陸調整用組成物は、低温(5℃)下であっても2日養生することで貼付工程を行えるほどに硬化するため、内外装工法を行う際の季節変動によることなく、不陸調整用組成物を塗布した後、短期間で内装材又は外装材を貼り付ける貼付工程を行えることが分かる。

Claims (2)

  1. 地面に対して略垂直な下地材の面の少なくとも一部に不陸調整用組成物を塗布し、少なくとも一部で厚さが5mmを超える不陸調整層を、一度の塗布で形成する不陸調整層形成工程と、
    前記不陸調整層が形成された面に、反応硬化型接着剤を用いて、内装材又は外装材を貼り付ける貼付工程とを含み、
    前記不陸調整用組成物は、
    JIS K6833−1に準拠し、23℃の温度条件下、B形粘度計を用いて回転数1rpmで測定した粘度が3000Pa・sを超え6000Pa・s以下であり、
    前記回転数1rpmで測定した粘度の回転数10rpmで測定した粘度に対する比で規定されるチクソ性が5.0以上であり、
    JIS A5557に準拠して測定した硬化物の皮膜物性が、0.6N/mm2以上の最大引張強さを有し、35%以上の破断時の伸び率を有する組成物であって、
    かつ前記不陸調整用組成物は、
    (A)加水分解性シリル基を有し、一般式 −SiRn(X)3−nで表される硬化性樹脂、
    (B)エポキシ化合物、
    (C)無機系充填材、
    (D)非反応性液状成分、およびアミノシランとケトンとの反応物であるケチミン基含有シラン化合物
    水分吸収剤として、酸化カルシウムおよび酸化マグネシウム、とを含有し、
    前記一般式において、Xは加水分解性基を示し、Rは、炭素数が1以上20以下のアルキル基を示し、nは0、1又は2を示し、
    前記(C)無機系充填材は、(C1)平均粒子径が20nm以上200nm以下である表面処理された無機系充填材を含み、
    前記(C1)表面処理された無機系充填材の含有量は、(A)硬化性樹脂及び(B)エポキシ化合物の合計100質量部に対して100質量部より多く、
    前記(D)非反応性液状成分の含有量は、前記(A)硬化性樹脂及び前記(B)エポキシ化合物の合計100質量部に対して10質量部以上150質量部以下であ
    前記酸化カルシウムおよび酸化マグネシウムの含有量は、(A)硬化性樹脂及び(B)エポキシ化合物の合計100質量部に対して1質量部以上100質量部以下である、内外装工法。
  2. (A)加水分解性シリル基を有し、一般式 −SiRn(X)3−nで表される硬化性樹脂、
    (B)エポキシ化合物、
    (C)無機系充填材、
    (D)非反応性液状成分、およびアミノシランとケトンとの反応物であるケチミン基含有シラン化合物
    水分吸収剤として、酸化カルシウムおよび酸化マグネシウム、とを含有し、
    前記一般式において、Xは加水分解性基を示し、Rは、炭素数が1以上20以下のアルキル基を示し、nは0、1又は2を示し、
    前記(C)無機系充填材は、(C1)平均粒子径が20nm以上200nm以下である表面処理された無機系充填材を含み、
    前記(C1)表面処理された無機系充填材の含有量は、(A)硬化性樹脂及び(B)エポキシ化合物の合計100質量部に対して100質量部より多く、
    前記(D)非反応性液状成分の含有量は、前記(A)硬化性樹脂及び前記(B)エポキシ化合物の合計100質量部に対して10質量部以上150質量部以下であり、
    前記酸化カルシウムおよび酸化マグネシウムの含有量は、(A)硬化性樹脂及び(B)エポキシ化合物の合計100質量部に対して1質量部以上100質量部以下である、不陸調整用組成物。
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