以下、本発明を実施するための最良の形態について図1〜図28に基づいて説明する。
[実施例1]
[パチスロ外観図]
図1は、本発明の一実施例となる遊技機1の外観を示す斜視図である。遊技機1は、いわゆる「パチスロ機」である。この遊技機1は、コイン、メダル、遊技球またはトークンなどの他、遊技者に付与された、もしくは付与される遊技価値の情報を記憶したカード等の遊技媒体を用いて遊技する遊技機であるが、以下ではメダルを用いるものとして説明する。
遊技機1の全体を形成しているキャビネット2の正面には、略垂直面としてのパネル表示部2a、液晶表示部2b、及び固定表示部2cが形成されている。パネル表示部2a、液晶表示部2b、及び固定表示部2cについては、後で図2を参照して説明する。キャビネット2の内部(液晶表示部2bの背面)には、各々の外周面に複数種類の図柄によって構成される図柄列が描かれた3個のリール(変動表示手段を構成する第1表示手段)3L,3C,3Rが回転自在に横一列に設けられ、変動表示手段を形成している。各リール(回胴式表示装置)の図柄は、図柄表示領域21L,21C,21R(後述の図2)を通して視認できるようになっている。各リールは、定速回転(例えば80回転/分)可能に構成されている。
パネル表示部2a、液晶表示部2b、及び固定表示部2cの下方には略水平面の台座部4が形成されている。台座部4の左側には、押しボタン操作によりクレジットされているメダルを賭けるためのBETスイッチ5が設けられている。台座部4の右側には、メダル投入口6が設けられている。台座部4の前面部の左寄りには、遊技者がゲームで獲得したメダルのクレジット/払出しを押しボタン操作で切り換えるC/Pスイッチ7が設けられている。このC/Pスイッチ7の切換えにより、正面下部のメダル払出口8からメダルが払出され、払出されたメダルはメダル受け部9に貯められる。
C/Pスイッチ7の右側には、遊技者の操作により上記リールを回転させ、図柄表示領域21L,21C,21R(後述の図2参照)内での図柄の変動表示を開始(ゲームを開始)するためのスタートレバー10が所定の角度範囲で回動自在に取り付けられている。台座部4の前面部中央で、スタートレバー10の右側には、3個のリール3L,3C,3Rの回転をそれぞれ停止させるための3個の停止ボタン11L,11C,11Rが設けられている。台座部4の前面部右側で、停止ボタン11L,11C,11Rの右側には、遊技に関する情報を表示するための操作部11aが設けられている。この操作部11aは、選択ボタン11dと決定ボタン11eとを有している。
キャビネット2の上方の左右には、スピーカ12L,12Rが設けられ、その2台のスピーカ12L,12Rの間には、入賞図柄の組合せ及びメダルの配当枚数等を表示する配当表パネル13が設けられている。
[リール窓部の説明]
次に、図2を参照して、パネル表示部2a、液晶表示部2b、及び固定表示部2cについて説明する。
パネル表示部2aは、ボーナス遊技情報表示部16、BETランプ17a〜17c、払出表示部(払出枚数表示部)18、及びクレジット表示部(遊技メダル貯留枚数表示部)19により構成される。ボーナス遊技情報表示部16は、7セグメントLEDから成り、ボーナスゲーム中の遊技情報を表示する。1−BETランプ17a、2−BETランプ17b及び最大BETランプ17Cは、ゲームを行うために賭けられたメダルの数に応じて点灯する。1−BETランプ17aは、BET数が“1”の場合に点灯する。2−BETランプ17bは、BET数が“2”の場合に点灯する。最大BETランプ17Cは、BET数が“3”の場合に点灯する。払出表示部18及びクレジット表示部19は、夫々7セグメントLEDから成り、入賞成立時のメダルの払出枚数及び貯留(クレジット)されているメダルの枚数を表示する。
液晶表示部2bは、図柄表示領域21L,21C,21R、窓枠表示領域22L,22C,22R、及び演出表示領域23により構成される。この液晶表示部2bの表示内容は、リール3L,3C,3Rの変動表示態様、停止態様、及び後述の液晶表示装置31の動作により変化するようになっている。
図柄表示領域21L,21C,21Rは、各リール3L,3C,3Rに対応して設けられ、リール3L,3C,3R上に配置された図柄を表示したり、種々の演出表示を行う。ここで、各図柄表示領域21L,21C,21Rには、対応するリール3L,3C,3Rが回転状態の場合、または対応する停止ボタン11L,11C,11Rが停止操作可能な状態の場合、リール3L,3C,3R上に配置された図柄を遊技者が視認し易いように透過表示され、静止画像または動画像、例えば、図柄、文字、図形、記号、キャラクタ等による演出表示は行われない。
窓枠表示領域22L,22C,22Rは、各図柄表示領域21L,21C,21Rを囲むように設けられ、リール3L,3C,3R上に配置された図柄の表示窓の枠を表したものである。
演出表示領域23は、液晶表示部2bの領域のうち、図柄表示領域21L,21C,21R及び窓枠表示領域22L,22C,22R以外の領域である。この演出表示領域23は、ボーナスの入賞成立を実現可能であることを確定的に報知する画像(いわゆる「WINランプ」を表したもの)の表示、遊技の興趣を増大するための演出、遊技者が遊技を有利に進めるために必要な情報等の表示を行う。
固定表示部2cは、予め定めた画像を表示する領域である。具体的には、この固定表示部2cに表示された画像と、演出表示領域23に表示された画像により一つの静止画像または動画像を表示できるようになっている。
[リールバックライトの説明]
図3および図4を参照して、リール3L,3C,3Rの内部に設けられたLEDランプ29について説明する。このLEDランプ29は、リール3L,3C,3R上に配置された図柄の照明手段、及び後述の液晶パネル34の領域のうち主として図柄表示領域21L,21C,21Rに対応する領域の照明手段の一つとして機能(これらを共通的に照明する共通照明手段として機能)する。また、LEDランプ29は、第1表示手段を裏側から照明する後方照明手段として機能する。
図3に示すように、リール3L,3C,3Rの内部には、リール3L,3C,3Rの回転が停止した場合に各図柄表示領域21L,21C,21Rに現われる縦3列の図柄(合計9個の図柄)の裏側にLED収納用回路基板24が設置されている。LED収納用回路基板24は、夫々3つのLED収納部を有し、ここに複数のLEDランプ29が設けられている。以下、合計9個のLED収納部のうち、上の列のLED収納部を左から順に、Z1,Z2,Z3、中央の列のLED収納部を左から順に、Z4,Z5,Z6、下の列のLED収納部を左から順に、Z7,Z8,Z9で表す。LEDランプ29は、リール3L,3C,3Rの外周面に沿って装着されたリールシートの後面側を白色の光で照明する。このリールシートは、透光性を有して構成され、LEDランプ29により出射された光は前面側へ透過するようになっている。
図4に示すように、リール3Lは、同形の2本の環状フレーム25及び26を所定の間隔(リール幅)だけ離して複数本の連結部材27で連結することで形成された円筒形のフレーム構造と、そのフレーム構造の中心部に設けられたステッピングモータ53Lの駆動力を環状フレーム25,26へ伝達する伝達部材28とにより構成される。なお、リール3Lの外周面に沿って装着されるリールシートについては、省略している。
リール3Lの内側に配置されたLED収納用回路基板24は、夫々複数のLEDランプ29を収納する3つのLED収納部Z1,Z4,Z7を備えている。LED収納用回路基板24は、遊技者が図柄表示領域21Lを通して視認できる図柄(合計3個の図柄)の各々の裏側にLED収納部Z1,Z4,Z7が位置するように設置されている。なお、リール3C,3Rにつていは図示しないが、リール3Lと同様の構造を有し、各々の内部にLED収納用回路基板24が設けられている。
[透明液晶の説明]
次に、図5および図6を参照して、透過型の液晶表示装置(遊技設定情報表示手段を構成する第2表示手段)31について説明する。図5は、液晶表示装置31の概略構成を示す斜視図(キャビネット2の裏面側からみたもの)である。図6は、液晶表示装置31の一部の構成の展開図である。
液晶表示装置31は、保護ガラス32、表示板33、液晶パネル34、導光板35、反射フィルム36、いわゆる白色光源(全ての波長の光を人の目に特定の色彩が目立たない割合で含む)である蛍光ランプ37a,37b,38a,38b、ランプホルダ39a〜39h、液晶パネル駆動用のICを搭載したテーブルキャリアパッケージ(TCP)からなり液晶パネル34の端子部に接続したフレキシブル基板(図示せず)等により構成される。この液晶表示装置31は、リール3L,3C,3Rの表示領域より手前側(表示面よりも手前側)に、リール3L,3C,3Rを跨いで設けられている。また、このリール3L,3C,3Rと液晶表示装置31とは、別体で(所定の間隔をあけて)設けられている。
保護ガラス32及び表示板33は、透光性部材で構成されている。
保護ガラス32は、液晶パネル34を保護すること等を目的として設けられている。表示板33のパネル表示部2a及び固定表示部2cに対応する領域には、画像が描かれている。ここで、パネル表示部2aに対応する表示板33の領域の裏側に配置される各種表示部及びBETランプ17a〜17cを動作させる電気回路を図示省略している。
液晶パネル34は、薄膜トランジスタ層が形成されたガラス板などの透明な基板とこれに対向する透明な基板との間隙部に液晶が封入されて形成されている。この液晶パネル34の表示モードは、ノーマリーホワイトに設定されている。ノーマリーホワイトとは、液晶を駆動していない状態で白表示(表示面側に光が行く、すなわち透過した光が外部から視認される)となる構成である。ノーマリーホワイトに構成された液晶パネル34を採用することにより、液晶を駆動できない事態が生じた場合であっても、図柄表示領域21L,21C,21Rを通してリール3L,3C,3R上に配置された図柄(図柄表示部の可変表示及び停止表示)を視認することができ、遊技を継続することができる。つまり、そのような事態が発生した場合にも、リール3L,3C,3Rの変動表示態様及び停止表示態様を中心とした遊技を行うことができる。
導光板35は、蛍光ランプ37a,37bからの光を液晶パネル34へ導き出す(液晶パネルを照明する)ために液晶パネル34の裏側に設けられ、例えば2cm程度の厚さを有するアクリル系樹脂などの透光性部材(導光機能を有する)で構成されている。
反射フィルム36は、例えば白色のポリエステルフィルムやアルミ薄膜に銀蒸着膜を形成したものが用いられ、導光板35に導入された光を導光板35の正面側に向けて反射させる。この反射フィルム36は、反射領域36A及び非反射領域(透過領域)36BL,36BC,36BRにより構成されている。非反射領域36BL,36BC,36BRは、透明な材料で形成され入射した光を反射することなく透過させる光透過部として形成され、リール3L,3C,3Rの回転が停止した場合に表示される図柄(合計3個の図柄)の各々の前方に位置に設けられている(リールシートに対応する領域を光透過部としている)。
具体的には、非反射領域36BL,36BC,36BRの大きさ及び位置は、図柄表示領域21L,21C,21Rのものと一致するようになっている。反射領域36Aは、入射した光を反射し、液晶パネル34の領域のうち、主として窓枠表示領域22L,22C,22R及び演出表示領域23に対応する領域の照明手段の一つとして機能する。この構成によれば、遊技者は、反射手段の光透過部を通して図柄表示部の可変表示及び停止表示を視認し得るので、図柄表示部及び液晶表示装置の表示態様により遊技を楽しむことができる。
蛍光ランプ37a,37bは、導光板35の上端部及び下端部に沿って配置され、両端はランプホルダ39により支持されている。この蛍光ランプ37a,37bは、液晶パネル34の領域のうち主として窓枠表示領域22L,22C,22R及び演出表示領域23に対応する領域の照明手段として機能する。つまり、蛍光ランプ37a,37bは、導光板35に導入する光を発生する(導光板35に光を個別的に導入する)。
蛍光ランプ38a,38bは、反射フィルム36の裏側の上方位置及び下方位置にリール3L,3C,3Rに向かって配置されている。この蛍光ランプ38a,38bから出てリール3L,3C,3Rの表面で反射して非反射領域36BL,36BC,36BRへ入射した光は、液晶パネル34を照明する。従って、蛍光ランプ38a,38bは、リール3L,3C,3R上に配置された図柄の照明手段、及び後述の液晶パネル34の領域のうち主として図柄表示領域21L,21C,21Rに対応する領域の照明手段の一つとして機能(これらを共通的に照明する共通照明手段として機能)する。また、蛍光ランプ38a,38bは、第1表示手段を表側から照明する前方照明手段として機能する。
以上のように、第1表示手段及び第2表示手段は、共通照明手段により共通的に照明される。すなわち、第1表示手段だけでなく第2表示手段も、共通照明手段から出射される光で照明されるので、各表示手段専用の照明手段を設けるよりも安価になる。また、共通の照明手段を制御することで照明制御を簡易にできると共に2つの表示手段で同様な照明を同時に実現することも可能である。
[透明液晶による表示に関する説明]
図7を参照して、LEDランプ29及び蛍光ランプ37a,37b,38a,38bの機能について説明する。図7では、ランプの出射光の移動方向を矢印で示している。
図7(1)は、図柄表示領域21L,21C,21Rにある液晶を駆動しない場合(液晶パネル34の、その領域に対応する個所の透明な基板間に電圧を印加しない場合)の各ランプの機能を示す。
蛍光ランプ38a,38bから出射された光の一部は、リールシートにより反射される。また、LED収納用回路基板24に設けられた前述のLEDランプ29から出射された光の一部は、リールシートを透過する。これらの光は、非反射領域36BL,36BC,36BR、液晶表示装置31を構成する前述の導光板35及び液晶パネル34を透過するので、遊技者は、リール上に配置された図柄を視認することができる。従って、図柄表示領域21L,21C,21Rにある液晶を駆動しない場合には、LEDランプ29及び蛍光ランプ38a,38bは、リール3L,3C,3R上に配置された図柄の照明手段として機能する。
これに対し、蛍光ランプ37a,37bから出射され、導光板35に向けて導入された光は、液晶パネル34を透過して遊技者の目に入る。つまり、蛍光ランプ37a,37bは、前述の窓枠表示領域22L,22C,22R及び演出表示領域23に対応する液晶パネル34の領域の照明手段として機能する。
図7(2)は、図柄表示領域21L,21C,21Rにある液晶を駆動する場合(液晶パネル34の、その領域に対応する個所の透明な基板間に電圧を印加する場合)の各ランプの機能を示す。
蛍光ランプ38a,38bから出射された光の一部は、リールシートにより反射される。また、LEDランプ29から出射された光の一部は、リールシートを透過する。液晶パネル34の領域のうち、液晶が駆動された領域では、これらの光の一部が反射或いは吸収されたり透過したりするので、遊技者は、図柄表示領域21L,21C,21Rに表示された演出表示等を視認することができる。従って、図柄表示領域21L,21C,21Rにある液晶を駆動する場合には、LEDランプ29及び蛍光ランプ38a,38bは、液晶パネル34の領域のうち、図柄表示領域21L,21C,21Rに対応する領域の照明手段の一つとして機能する。
ここで、液晶パネル34の領域のうち、図柄表示領域21L,21C,21Rに対応する領域の一部の液晶を駆動する場合には、LEDランプ29及び蛍光ランプ38a,38bは、リール3L,3C,3R上に配置された図柄の照明手段及び液晶パネル34の領域のうち図柄表示領域21L,21C,21Rの駆動していない液晶に対応する領域の照明手段として機能する。
[遊技設定情報決定機能の説明]
次に、図8を参照して遊技設定情報決定機能について説明する。
この遊技設定情報決定機能は、遊技機1が設定されている遊技店が閉店時間となった状態で、前述した操作部11aの選択ボタン11dを押下することにより、演出表示部23内に遊技設定情報を表示するために、表示内容等を決定できる機能である。遊技設定情報としては、例えば、遊技機の設定(設定1ないし設定6のいずれか等)、遊技店のイベント開催日、遊技店のイベント内容、新台入替日等が挙げられる。
具体的には、遊技店が閉店時間となり、操作部11a(図1参照)の選択ボタン11dおよび決定ボタン11eを所定時間が押下され、信号が出力されることにより、演出表示部23内に遊技設定情報項目23aである「遊技設定情報表示」(図8中網掛け部分)が表示される。なお、この遊技設定情報表示は、開店時間中に上述した同様の操作が行われても、無効となるように設定されており、遊技店の閉店時間以外が設定できないようになっている。
ここで、「遊技設定情報表示」(図8中網掛け部分)が選択され、図9に示すように、「設定1or6」、「高設定確定!」(図9中網掛け部分)および「明日イベント開催!」等の遊技設定情報選択項目23bが表示される。これらの遊技設定情報選択項目23bが選択ボタン11dが押下される毎に選択項目23bが変わり、一の選択項目が選択された際に、決定ボタン11eが押下されることで、遊技設定情報が決定される。そして、図10に示すように、「BB確定時」(図中網掛け部分)、「BB遊技終了時」、「所定時刻」等の表示時機選択項目23cが表示される。例えば、遊技設定情報選択項目23bとして、「高設定確定!」が決定され、表示時機選択項目23cとして「BB確定時」が決定された場合、表示時機である「BBが確定したとき」に遊技設定情報が表示される。
具体的には、図11に示すように、スタートレバー10が操作され、全てのリール3L,3C,3Rが停止した後、BBが内部当選している(BBの持越しを含む)ことを告知する告知情報23e(所謂、BB確定表示)が表示されるとともに、遊技機1の情報を示す「高設定確定!」という遊技設定情報23dが表示されるようになっている。
この遊技設定情報23dの表示は、次の遊技が開始する(例えば、次の遊技に必要なベット操作が行われる、次の遊技のスタートレバー10が操作される等)まで表示されるようになっている。
なお、遊技設定情報23dが表示される時機は、BBが確定したときに限らず、BB遊技が終了したとき、1日の所定遊技時間経過時、1日の所定遊技数消化時、乱数抽選に当選したとき、RB確定時、RB遊技終了時、所定時刻、または上記の組合せ等であってもよい。該乱数抽選の時機は、例えば、毎遊技、所定遊技時間経過時、所定遊技数消化時等である。
組合せとしては、BBが確定したときと、1日の所定遊技時間経過時との両方を満たしたこと、1日の所定遊技数消化時と、乱数抽選に当選したときとの両方を満たしたこと等である。
また、遊技設定情報23dの表示が終了する時機は、次の遊技が開始したときに限らず、表示時間が所定となったとき、表示されてから所定の遊技数(例えば、2〜5遊技)を消化したとき、所定の当選役が当選したとき等であってもよく、これらの組合せであってもよい。
さらに、設定された表示時機となったとしても、それまでの間に一定時間遊技が行われていない場合には、遊技設定情報の表示を行わないようにしてもよい。
本実施例1によれば、所定の条件を満たしたとき、例えば「BBが確定したとき」に遊技機1の液晶表示装置31に遊技設定情報23dを表示するようにしたので、実際に遊技を行っている遊技者だけが該情報23dが見ることが可能となる。このことから、遊技設定情報23dを固有のものにすることができ、該情報23dを見るために遊技を行う意欲が掻きたてられるようになり、遊技機1の稼働率の低減を防ぐことができる。
また、遊技店側で遊技設定情報23dの表示内容の設定が可能となるので、必要に応じて自由に設定できるようになり、遊技店毎に様々な遊技設定情報23dを表示することができる。
さらに、所定時間遊技が行われていない遊技機1に対して遊技設定情報を表示しないようにしたので、遊技設定情報の価値観が担保され、遊技設定情報を見たいがために遊技を行う遊技者が増える可能性が高まり、遊技機1の稼働率の低減を防ぐことができる。
[メイン側のブロック図の説明]
図12は、遊技機1における遊技処理動作を制御する主制御回路81と、主制御回路81に電気的に接続する周辺装置(アクチュエータ)と、主制御回路81から送信される制御指令に基づいて液晶表示装置31、スピーカ12L,12R及びLEDランプ29を制御する副制御回路82とを含む回路構成を示す。
主制御回路81は、回路基板上に配置されたマイクロコンピュータ40を主たる構成要素とし、これに乱数サンプリングのための回路を加えて構成されている。マイクロコンピュータ40は、予め設定されたプログラムに従って制御動作を行うCPU41と、記憶手段であるROM42及びRAM43を含む。
CPU41には、基準クロックパルスを発生するクロックパルス発生回路44及び分周器45と、サンプリングされる乱数を発生する乱数発生器46及びサンプリング回路47とが接続されている。なお、乱数サンプリングのための手段として、マイクロコンピュータ40内で、すなわちCPU41の動作プログラム上で乱数サンプリングを実行するように構成しても良い。その場合、乱数発生器46及びサンプリング回路47は省略可能であり、或いは、乱数サンプリング動作のバックアップ用として残しておくことも可能である。
マイクロコンピュータ40のROM42には、スタートレバー10を操作(スタート操作)する毎に行われる乱数サンプリングの判定に用いられる確率抽選テーブル、停止ボタンの操作に応じてリールの停止態様を決定するための停止制御テーブル、副制御回路82へ送信するための各種制御指令(コマンド)等が格納されている。
このコマンドには、「デモ表示コマンド」、「スタートコマンド」、「ボーナス遊技状態変更指示コマンド」、「入賞役コマンド」等がある。これらのコマンドについては後で説明する。なお、副制御回路82が主制御回路81へコマンド、情報等を入力することはなく、主制御回路81から副制御回路82への一方向で通信が行われる。
図12の回路において、マイクロコンピュータ40からの制御信号により動作が制御される主要なアクチュエータとしては、各種ランプ(1−BETランプ17a、2−BETランプ17b、最大BETランプ17c)と、各種表示部(ボーナス遊技情報表示部16、払出表示部18、クレジット表示部19)と、メダルを収納し、ホッパー駆動回路51の命令により所定枚数のメダルを払い出す遊技価値付与手段としてのホッパー(払出しのための駆動部を含む)50と、リール3L,3C,3Rを回転駆動するステッピングモータ59L,59C,59Rとがある。
更に、ステッピングモータ59L,59C,59Rを駆動制御するモータ駆動回路59、ホッパー50を駆動制御するホッパー駆動回路51、各種ランプを駆動制御するランプ駆動回路55、及び各種表示部を駆動制御する表示部駆動回路58がI/Oポート48を介してCPU41の出力部に接続されている。これらの駆動回路は、それぞれCPU41から出力される駆動指令などの制御信号を受けて、各アクチュエータの動作を制御する。
また、マイクロコンピュータ40が制御指令を発生するために必要な入力信号を発生する主な入力信号発生手段としては、スタートスイッチ10S、BETスイッチ5、C/Pスイッチ7、投入メダルセンサ6S、リール停止信号回路56、リール位置検出回路60、払出完了信号回路61がある。これらも、I/Oポート48を介してCPU41に接続されている。
スタートスイッチ10Sは、スタートレバー10の操作を検出する。投入メダルセンサ6Sは、メダル投入口6に投入されたメダルを検出する。リール停止信号回路56は、各停止ボタン11L,11C,11Rの操作に応じて停止信号を発生する。リール位置検出回路60は、リール回転センサからのパルス信号を受けて各リール3L,3C,3Rの位置を検出するための信号をCPU41へ供給する。払出完了信号回路61は、メダル検出部50Sの計数値(ホッパー50から払い出されたメダルの枚数)が指定された枚数データに達したとき、メダル払出完了を検知するための信号を発生する。
図12の回路において、乱数発生器46は、一定の数値範囲に属する乱数を発生し、サンプリング回路47は、スタートレバー10が操作された後の適宜のタイミングで1個の乱数をサンプリングする。こうしてサンプリングされた乱数及びROM42内に格納されている確率抽選テーブルに基づいて、内部当選役が決定される。内部当選役が決定された後、「停止制御テーブル」を選択するために再び乱数のサンプリングが行われる。
リール3L,3C,3Rの回転が開始された後、ステッピングモータ59L,59C,59Rの各々に供給される駆動パルスの数が計数され、その計数値はRAM43の所定エリアに書き込まれる。リール3L,3C,3Rからは一回転毎にリセットパルスが得られ、これらのパルスはリール位置検出回路60を介してCPU41に入力される。こうして得られたリセットパルスにより、RAM43で計数されている駆動パルスの計数値が“0”にクリアされる。これにより、RAM43内には、各リール3L,3C,3Rについて一回転の範囲内における回転位置に対応した計数値が格納される。
上記のようなリール3L,3C,3Rの回転位置とリール外周面上に描かれた図柄とを対応づけるために、図柄テーブルが、ROM42内に格納されている。この図柄テーブルでは、前述したリセットパルスが発生する回転位置を基準として、各リール3L,3C,3Rの一定の回転ピッチ毎に順次付与されるコードナンバーと、それぞれのコードナンバー毎に対応して設けられた図柄を示す図柄コードとが対応づけられている。
更に、ROM42内には、入賞図柄組合せテーブルが格納されている。この入賞図柄組合せテーブルでは、入賞となる図柄の組合せと、入賞のメダル配当枚数と、その入賞を表す入賞判定コードとが対応づけられている。上記の入賞図柄組合せテーブルは、左のリール3L、中央のリール3C、右のリール3Rの停止制御時、及び全リール停止後の入賞確認を行うときに参照される。
上記乱数サンプリングに基づく抽選処理(確率抽選処理)により内部当選した場合には、CPU41は、遊技者が停止ボタン11L,11C,11Rを操作したタイミングでリール停止信号回路56から送られる操作信号、及び選択された「停止制御テーブル」に基づいて、リール3L,3C,3Rを停止制御する信号をモータ駆動回路49に送る。
内部当選した役の入賞成立を示す停止態様となれば、CPU41は、払出指令信号をホッパー駆動回路51に供給してホッパー50から所定個数のメダルの払出しを行う。その際、メダル検出部50Sは、ホッパー50から払出されるメダルの枚数を計数し、その計数値が指定された数に達したときに、メダル払出完了信号がCPU41に入力される。これにより、CPU41は、ホッパー駆動回路51を介してホッパー50の駆動を停止し、「メダルの払い出し処理」を終了する。
[サブ側のブロック図の説明]
図13のブロック図は、副制御回路82の構成を示す。副制御回路82は、主制御回路81からの制御指令(コマンド)に基づいて液晶表示装置31の表示制御及びスピーカ12L,12Rからの音の出力制御を行う。この副制御回路82は、主制御回路81を構成する回路基板とは別の回路基板上に構成され、マイクロコンピュータ(以下「サブマイクロコンピュータ」という)83を主たる構成要素とし、液晶表示装置31の表示制御手段としての画像制御回路91、スピーカ12L,12Rにより出音される音を制御する音源IC88、及び増幅器としてのパワーアンプ89で構成されている。
サブマイクロコンピュータ83は、主制御回路81から送信された制御指令をINポート87を介して受信し、該制御指令に従って制御動作を行うサブCPU84と、記憶手段としてのプログラムROM85と、ワークRAM86とを含む。副制御回路82は、クロックパルス発生回路、分周器、乱数発生器及びサンプリング回路を備えていないが、サブCPU84の動作プログラム上で乱数サンプリングを実行するように構成されている。
サブCPU84は、主制御回路81から受信したデータ、スタートレバー10からの遊技開始指令信号、およびプログラムROM85に格納されている選択テーブル等に基づいて各種の演出画像を決定し、OUTポート90を介して画像制御回路91に信号を送出する。さらに、サブCPU84は、音源IC88に音源信号を送信し、パワーアンプ89を介してスピーカ12L,12Rから効果音等を発生させることができる。
プログラムROM85は、サブCPU84で実行する制御プログラムを格納する。ワークRAM86は、上記制御プログラムをサブCPU84で実行するときの一時記憶手段として構成される。
画像制御回路91は、画像制御CPU92、画像制御ワークRAM93、画像制御プログラムROM94、INポート95、画像ROM96、ビデオRAM97及び画像制御IC98で構成される。画像制御CPU92は、サブマイクロコンピュータ83からINポート95を介して受信する制御信号に基づいて、制御動作を行うようになっている。
また、画像制御CPU92は、サブマイクロコンピュータ83で設定されたパラメータに基づき、画像制御プログラムROM94内に格納する画像制御プログラムに従って液晶表示装置31での表示内容を決定する。
画像制御プログラムROM94は、液晶表示装置31での表示に関する画像制御プログラムや各種選択テーブルを格納する。画像制御ワークRAM93は、上記画像制御プログラムを画像制御CPU92で実行するときの一時記憶手段として構成される。画像制御IC98は、画像制御CPU92で決定された表示内容に応じた画像を形成し、液晶表示装置31に出力する。画像ROM96は、画像を形成するためのドットデータを格納する。
ビデオRAM97は、画像制御IC98で画像を形成するときの一時記憶手段として構成される。
[リール帯の説明]
図14は、各リール3L,3C,3Rに表された複数種類の図柄が21個配列された図柄列を示している。各図柄には“00”〜“20”のコードナンバーが付され、データテーブルとして後で説明するROM32に格納されている。各リール3L,3C,3R上には、「青7」、「赤7」、「BAR」、「ベル」、「プラム」、「リプレイ(Replay)」及び「チェリー」の図柄で構成される図柄列が表されている。各リール3L,3C,3Rは、図柄列が矢印方向に移動するように回転駆動される。
[配当の説明]
図15に示した表は、各遊技状態における入賞図柄組合せに対応する入賞役及び払い出し枚数を示したものである。
[遊技状態の説明]
遊技状態は、一般遊技状態(この状態にあることを「一般遊技中」とも表現する)、BB中一般遊技状態(この状態にあることを「BB作動中」とも表現する)、RB遊技状態(この状態にあることを「RB作動中」とも表現する)の3つ状態に区分している。通常、一般遊技状態にあることを「一般遊技中」と、BB中一般遊技状態にあることを「BB作動中」と、RB遊技状態にあることを「RB作動中」と表現する。
また、一般遊技状態をBB又はRBに内部当選しているか否かによって更に区分することもあるが、内部当選する可能性のある入賞役については同様であることから、この表における区分は表中の3状態で区分している。
なお、内部当選する可能性のある入賞役の種類は、いわゆる確率抽選テーブル(確率抽選テーブルについては後述する)によって定まるものであり、この確率抽選テーブルは、各遊技状態毎に設けられている。すなわち、同一の遊技状態のゲームでは、内部当選する可能性のある役の種類が同一となる。
図15に示すように、一般遊技状態において、有効ラインに沿って「青7−青7−青7」、又は「赤7−赤7−赤7」が並んだときは、BBの入賞が成立し、15枚のメダルが払い出されると共に、次のゲームの遊技状態が「BB遊技状態」となる。
「RB遊技状態」は、「一般遊技状態」において、有効ラインに沿って並んだ図柄の組合せが「BAR− BAR− BAR」であるとき、又は「BB中一般遊技状態」において、有効ラインに沿って並んだ図柄の組合せが「Replay−Replay−Replay」であるとき(いわゆる「JAC IN」)に発生し、15枚のメダルが払い出される。「一般遊技状態」から始まるRBを通常RB、「BB中一般遊技状態」から始まるRBをBB中のRBと区別する場合もある。
「RB遊技状態」は、メダルを1枚賭けることにより所定の図柄組合せ「Replay−Replay−Replay」が揃い、15枚のメダルを獲得できる役物に当たりやすい遊技状態である。1回の「RB遊技状態」において遊技可能な最大のゲーム回数(これを「RBゲーム可能回数」という)は、12回である。また、このRB遊技状態において、入賞できる回数(これを「RBゲーム入賞可能回数」という)は、8回までである。すなわち、この「RB遊技状態」は、ゲーム回数が12回に達するか、又は入賞回数が8回に達した場合に終了する。そして、RB遊技状態が終了すると、一般遊技状態に移行する。
一回のBBは、BB中一般遊技状態を30ゲーム遊技した場合、もしくはRB遊技状態に3回移行し、3回目のRBが終了したところで終了する。そして、BB遊技状態が終了すると、一般遊技状態に移行する。
一般遊技状態において、有効ラインに沿って並んだ図柄の組合せが「Replay−Replay−Replay」であるときは、再遊技の入賞が成立する。再遊技の入賞が成立すると、投入したメダルの枚数と同数のメダルが自動投入されるので、遊技者は、メダルを消費することなく遊技を行うことができる。
また、一般遊技状態及びBB中一般遊技状態では、「プラムの小役」や「チェリーの小役」等の入賞成立を実現することが可能であるが、その払い出し枚数は図示のとおりである。
[確率抽選テーブルの一般的な説明]
次に、図16を参照して、確率抽選テーブルについて説明する。
図16は、BET数が“3”のとき、一般遊技状態において内部当選役を決定する際に使用する確率抽選テーブルを示す。
このテーブルは、その乱数範囲は0〜16383であり、この範囲にある数値から抽出される一の数値を用いて、内部当選役が決定される。
例えば、一般遊技中において、抽出された乱数値が2851の場合、このゲームの内部当選役は「ベル」となる。また、一般遊技中において、抽出された乱数値が4216〜16383の場合には、そのゲームの内部当選役は「ハズレ」となる。
なお、図示しないが、BB一般遊技状態における確率抽選テーブルが別途主制御回路81のROM42に格納されている。確率抽選テーブルは、遊技状態に応じて内部当選役の当選確率が異なっていることが一般的である。
[メイン側のフロー概略]
主制御回路81のCPU41の制御動作について、図17〜図22に示すメインフローチャートを参照して説明する。
初めに、電源が投入され(ステップ[以下、STと表示する]1)、CPU41は、全出力ポートを初期化する(ST2)。続いて、パワーダウンエラーであるか否かを判断する(ST3)。ここで、パワーダウンエラーの場合は、ST2の処理に移り、パワーダウンエラーでない場合は、ST4の処理に移る。ST4の処理では、CPU41の初期化が行われる。続いて、RAMエラーであるか否かを判断する(ST5)。ここで、RAMエラーの場合には、RAMエラーの表示を行う。具体的には、7セグメントLEDにより構成されるメダル払い出し表示器に「rr」という表示を行う。なお、RAMエラーとは、RAM78が正常に読み書きできない不具合をいう。
そして、RAMエラーでない場合には、設定用鍵型スイッチが「オン」であるか否かを判断する(ST6)。設定用鍵型スイッチが「オン」のときは、6段階の設定処理を行った後、ST12の処理に移る。また、設定用鍵型スイッチが「オフ」のときは、ST8の処理に移る。ST8の処理では、バッテリーバックアップが正常であるか否かを判断する。バッテリーバックアップが正常のときは、戻り番地、RAM78の未使用領域をクリアした後、全レジスタを電源遮断時の出力状態に復帰させ(ST9)、入力ポートを電源復帰時の状態に更新し、電源遮断時の状態に復帰する(ST10)。
バッテリーバックアップが正常でないときは、設定値の初期値をセットする(ST11)。続いて、RAM78の全領域をクリアする(ST12)。ここで、ST12以下の処理は、ST6の判断において設定用鍵型スイッチが「オン」のとき、6段階の設定処理を経由した場合にも行われる。続いて、各設定値を格納し(ST13)、通信データの初期化を行う(ST14)。それから、CPU41は、遊技終了時のRAM78をクリアする(ST15)。続いて、メダルの自動投入の要求があるか否かを判断する(ST16)。自動投入の要求がある場合とは、前の遊技において再遊技の入賞が成立した場合である。メダルの自動投入の要求があるときは、投入要求分のメダルを自動投入し(ST17)、副制御回路82に遊技メダル投入コマンドを送信した(ST18)後、ST20の処理に移る。メダルの自動投入の要求がないときは、メダル投入口及びベットボタンからのメダルの投入受付があったか否かを判断する(ST19)。ST19の処理において、メダル投入受付があったときは、副制御回路82に遊技メダル投入コマンドを送信した(ST18)後、ST20の処理に移る。また、メダル投入受付がないときは、ST16の処理に移行する。
ST20の処理では、スタートレバーが「オン」か否かを判断し、スタートレバーが「オン」のときは、前遊技から4.1秒経過しているか否かを判断する(ST21)。具体的には、後述のST24の処理でセットされる一遊技監視用タイマの値に基づいて判断する。前遊技から4.1秒経過していないときは、遊技開始待ち時間を消化し(ST22)、ST23の処理に移る。
ST23の処理では、CPU41は、抽選用の乱数を抽出する。具体的には、0〜16383の範囲から乱数を抽出する。続いて、一遊技監視用タイマをセットし(ST24)、現在の遊技状態を判断するための遊技状態監視処理を行う(ST25)。次に、確率抽選処理を行う(ST26)。この確率抽選処理では、ST23の処理で抽出された乱数値、及び遊技状態監視処理で判断した現在の遊技状態に対応した確率抽選テーブルに基づいて、内部当選役を決定する。確率抽選テーブルは、上述した通り各入賞役毎に内部当選となる乱数値が予め定められている。
次に、CPU41は、当り表示ランプ点灯抽選処理を行い(ST27)、停止制御テーブル選択処理(この停止制御テーブル選択処理についての詳しい説明は後述する)を行う(ST28)。そして、遊技開始時の送信処理としてスタートコマンドを副制御回路82に送信し(ST29)、リール回転開始用に初期化し、(ST30)。
ここで、スタートコマンドは、このゲームの内部当選役の種別、遊技状態等が1つのコマンドとして送信される。
次に、CPU41は、停止ボタンが「オン」であるか否かを判断し(ST31)、停止ボタンが「オン」のときは、停止操作コマンドを副制御回路82に送信し(ST32)、ST34の処理に移り、停止ボタンが「オフ」のときは、ST33の処理に移る。ここで、停止操作コマンドは、停止ボタン操作がされたという情報を含むコマンドである。
ST33の処理では、自動停止タイマの値が「0」であるか否かを判断し、自動停止タイマの値が「0」のときは、ST34の処理に移り、自動停止タイマの値が「0」でないときは、ST31の処理に移る。ST34の処理では、当選要求(内部当選役のこと)、図柄位置(停止操作時におけるリールの回転位置)、選択されている停止制御テーブル等から滑りコマ数を決定する。
そして、ST34の処理で決定された滑りコマ数分、リールを回転させる(ST35)。次に、そのリールの停止要求をセットし(ST36)、全てのリールが停止したか否かを判断する(ST37)。全てのリールが停止したときは、ST38の処理に移り、全てのリールが停止していないときは、ST31の処理に移る。
そして、副制御回路82に全リール停止コマンドを送信し(ST38)、遊技終了時の演出処理を行った(ST39)後に、入賞検索を行う(ST40)。続いて、入賞フラグが正常であるか否かを判断し(ST41)、そして、上記入賞フラグが正常な場合には、ST43の処理に移り、入賞フラグが正常でない場合には、イリーガルエラーの表示を行い(ST42)、処理を中断する。
ST43では、入賞枚数0であるか否かを判断する。具体的には、いずれかの役(再遊技を除く)の入賞が成立したか否かを判断する。入賞が成立したときは、状態(BB作動中或いはRB作動中であるか否か)及び入賞役に応じてメダルの貯留または払出しを行う(ST44)。
次に、CPU41は、BB、RB作動中であるか否かを判断し(ST45)、BB、RB作動中のときは、ST46の処理に移り、BB、RB作動中でないときは、ST49の処理に移る。ST46の処理では、BB、RB遊技数チェック処理を行い、BBの終了時であるか否かを判断する(ST47)。BB終了のときは、BB終了コマンドを送信した後、BB終了時におけるRAMクリアの処理を行い(ST48)、ST50の処理に移る。ST47において、BB終了でないときはST50の処理に移る。ST45においてBB、RB作動中でないときは、BB、RB入賞チェック処理(ST49)を行い、ST50の処理に移る。ST50の処理では、ボーナス7SEG制御処理を行い、ST15の処理に移る。
[遊技設定情報決定処理の説明]
次に、遊技設定情報決定処理について、図23に示すフローチャートを参照して説明する。初めに、サブCPU84は遊技設定情報画面選択(図8参照)が行われたか否かを判断する(ST60)。この遊技設定情報画面選択が行われたのときはST61の処理に移り、遊技設定情報画面選択が行われていないときは繰り返しST60の処理を行う。
また、ST61の処理では、遊技設定情報選択画面(図9参照)を表示する処理を行う。その表示された選択画面上に表示された遊技設定情報項目23bの中から一の項目(例えば、「高設定確定!」)が決定されたか否かを判断する(ST62、図9参照)。そして、遊技設定情報が決定されたときはST63の処理に移り、該情報が決定されていないときはST61の処理に移る。
ST63の処理では、遊技設定情報の表示時機を選択する画面である表示時機選択画面(図10参照)を表示する処理を行う。その表示された選択画面上に表示された表示時機項目23cの中から一の項目(例えば、「BB確定時」)が決定されたか否かを判断する(ST64、図10参照)。そして、表示時機が決定されたときは処理を終了し、該時機が決定されていないときはST63の処理に移る。
[遊技設定情報表示制御処理]
次に、遊技設定情報表示制御処理について、図24に示すフローチャートを参照して説明する。
サブCPU84は、各項目に関し、図23の遊技設定情報決定処理で設定された「表示時機」か否かを判断する(ST70)。設定された表示時機となったときはST71の処理に移り、表示時機となっていないときは繰り返しST70の処理を行う。
そして、ST71の処理では、図23で設定された遊技設定情報の表示を行うように処理する(図11参照)。
また、ST72の処理では、現在表示されている遊技設定情報の表示終了時機か否かを判断する。設定された表示時機となったときはST73の処理に移り、表示時機となっていないときはST72の処理を行う。ST73の処理では、通常の演出を表示する処理(当選している役の報知、払出枚数の表示等の処理)を行い、処理を終了する。
[実施例2]
本発明の実施例2に係る遊技システムは、実施例1に係る遊技機で行っている遊技設定情報の設定を遊技システムで行ったものである。
なお、実施例2では、実施例1で説明した構成と異なるものについてのみ新たな符号を付して説明し、実施例1で説明した構成に関しては、同一符号を付し、その説明を省略する。
ここで、副制御回路82aは、前述した副制御回路82の構成の他に、図25に示すように、通信回路網104を介して管理装置100と通信を行うための通信インターフェイス99を追加した構成となっている。
図26は、本発明の遊技システム全体の概略構成を示す図である。このシステムでは、管理装置(例えば、パソコン)100は、イーサネット(登録商標)等の通信回路網(LAN)104を介して各遊技機1からの遊技状況等の情報を収集するとともに、遊技設定情報の表示内容および表示時機を各遊技機1へ送信する。そして、遊技機1は、その受信した表示時機に基づいて、表示内容を表示するようになっている。
図27は、管理装置100の構成を示す。該管理装置100は、管理装置本体101と、キーボードやマウス等の入力装置102と、CRTや液晶等の表示装置103とを含んで構成されている。表示装置103は、後述の遊技設定情報の設定画面等を表示する。
入力装置102では、遊技設定情報を設定する台番号および遊技設定情報の表示内容および表示時機を入力することが可能となっている。
管理装置本体101は、図27に示すように、制御部111、送受信部112および記憶部113を備えている。この制御部111は、表示装置103の制御処理、入力装置102等の入力に基づく後述の図29の処理等を行う。
また、送受信部112は、設定した遊技設定情報の表示内容および表示時機等を送信し、遊技機1が送信した遊技状態等を示す情報を受信する。記憶部113は、情報を一時記憶する等の処理を行う。
図28は、管理装置100の表示装置113に表示される遊技設定情報の設定画面を示す。この設定画面には、台番号入力領域121、遊技設定情報入力領域122、表示時機入力領域123、および決定領域124が設けられている。設定画面は、マウス等でスクロールバー125を上下方向に移動させることにより、図28(a)〜(c)が表示されるようになっている。
ここで、遊技設定情報を設定するにあたり、台番号入力領域121にキーボード等で所望の台番号を入力し、遊技設定情報入力領域122にマウス等でスクロールバー126を上下方向に移動させ、所望の遊技設定情報をクリックする。そして、表示時機入力領域123にマウス等でスクロールバー127を上下方向に移動させ、所望の表示時機をクリックし、決定領域124をクリックすることにより、遊技店側が遊技設定情報および表示時機を設定することが可能となっている。なお、台番号の入力は、1台のみの番号に限らず、複数台の番号が入力可能となっている。
また、このように設定された遊技設定情報および表示時機の両情報が通信回路網104を介して、各遊技機1の副制御回路82に送信されるようになっている。そして、遊技機1は、前述した図24の遊技設定情報表示制御処理に基づいて、遊技設定情報を表示するようになっている。
なお、遊技設定情報23dが表示される時機は、BBが確定したときに限らず、BB遊技が終了したとき、1日の所定遊技時間経過時、1日の所定遊技数消化時、乱数抽選に当選したとき、RB確定時、RB遊技終了時、所定時刻、または上記の組合せ等であってもよい。該乱数抽選の時機は、例えば、毎遊技、所定遊技時間経過時、所定遊技数消化時等である。
組合せとしては、BBが確定したときと、1日の所定遊技時間経過時との両方を満たしたこと、1日の所定遊技数消化時と、乱数抽選に当選したときとの両方を満たしたこと等である。
また、遊技設定情報23dの表示が終了する時機は、次の遊技が開始したときに限らず、表示時間が所定となったとき、表示されてから所定の遊技数(例えば、2〜5遊技)を消化したとき、所定の当選役が当選したとき等であってもよく、これらの組合せであってもよい。
さらに、設定された表示時機となったとしても、それまでの間に一定時間遊技が行われていない場合には、遊技設定情報の表示を行わないようにしてもよい。
本実施例2によれば、前述した実施例1の効果の他、管理装置100を利用して遊技設定情報の設定を行っているので、複数台の遊技設定情報の設定を一度に行うことが可能となり、効率よく遊技設定情報の設定を行うことができ、作業効率を向上させることができる。
また、遊技設定情報23dの表示、非表示をも遊技店側で設定可能となるので、遊技機1の稼働状況に応じて自由に設定できるようになり、遊技店側が迅速な対応を行うことができる。
[遊技設定情報決定処理の説明]
次に、遊技設定情報決定処理について、図29に示すフローチャートを参照して説明する。初めに、制御部111は遊技設定情報の設定要求があるか否かを判断する(ST80)。この遊技設定情報の設定要求があるときはST81の処理に移り、遊技設定情報の設定要求がないときは繰り返しST80の処理を行う。
また、ST81の処理では、遊技設定情報選択画面{図28(a)参照}を表示する処理を行う。その表示された選択画面上に表示された遊技設定情報を設定したい台番号、遊技設定情報および表示時機の各項目が入力されたか否かを判断する{ST82、図28(b)参照}。そして、全ての項目が入力されたときはST83の処理に移り、該項目が入力されていないときはST81の処理に移る。
ST83の処理では、決定入力があったか否かを判断する{図28(c)参照}。そして、決定入力があったときは処理を終了し、該決定入力がないときはST81の処理に移る。