JP2006340687A - 油揚げの製造方法および同方法に用いる製造機具 - Google Patents

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Abstract

【課題】油揚げ自体の風味や歯触りと大豆蛋白のメラノイジン反応による香ばしい薫気と揚油特有の香気とが程よく調和した美味しい油揚げを確実に製造することができる新方法と、その方法を実施するのに役立つ有効な製造機具の提供。
【解決手段】遠赤重石を載置して揚げ処理をする手段として、含水分が沸点近くまで温度上昇して揚生地の表面が硬化することなく揚生地の体積が膨張する予備加熱帯域と、揚生地表面に脱水皮膜が形成される揚油温度の低加熱帯域と、この低加熱帯域よりも揚油温度が高くて前記揚生地の内部が脱水し当該内部に気泡が生ずる中加熱帯域と、この中加熱帯域よりも揚油温度が高く揚生地表面の脱水皮膜が大略金茶色に変色してメラノイジン反応を起こす高加熱帯域とを備えるフライ処理槽を構成し、この処理槽における前記各温度帯域内にある揚油の中へ揚生地を浅沈状態に浸漬せしめる工程を順番に履歴せしめる方法と機構手段を採用した。
【選択図】なし

Description

本発明は、油揚げの製造方法および同方法に用いる製造機具の改良、更に詳しくは、揚生地(豆腐)を揚げるに際し、遠赤外線放射性を有する重石を当該揚生地の上に載せて加熱揚油中に浅沈させて揚げ処理することにより、当該揚生地に含まれる大豆タンパクに巧みにメラノイジン反応(Melanoidine reaction)を生起させ、香ばしい仄かな薫気と適度の歯触りを持った美味なる油揚げを製造することができる方法と、その方法の実施に有効な製造機具に関するものである。
油揚げは、堅目の豆腐生地を水切りして菜種油や胡麻油などの植物油にて揚げて製せられる加工食料品であって、江戸時代の中期頃に庶民食として広まったと伝えられており、肉食禁止令が敷かれていた江戸時代以前にあって植物性タンパク質源として日本人の嗜好にも大いに馴染み、明治以後、肉食が解禁された現代においても健康食品として日本人の間に愛好者が多い。ところで、経済の高度成長期を経て戦後日本にもガルブレイスの謂う“豊かな社会”が到来すると、食物に関しても単に量的に豊富であるだけでは満足されずに、質的にもより高品質で美味しいものが求められるようになってくる。
しかるに、従来における油揚げの製造技術の開発の方向を見てみると、主として量産性の向上にのみ注意が向けられていて、残念ながら、揚げ処理を通じて風味や歯触りを改質しようとする発想に欠けていたといわざるを得ない。
例えば、特許文献1には、揚生地(豆腐等)を120℃の第1油槽、140℃の第2油槽、160℃の第3油槽、更に180℃の第4油槽の中へ適宜バイブレーションを与えながら浸漬して揚げ処理する「油揚げの揚げ方法」が開示されており、この方法によれば「生地へのバイブレーション装置の緩急・強弱の管理が可能で、かつ揚げあがった油揚げの油抜きを必ずしも必要としない」という技術的課題が解決できることが主張されている。
特開2002−85003号公報 (段落[0005]、[0012][0013])
しかしながら、特許文献1に開示された「油揚げの揚げ方法」では、専ら低温油槽から高温油槽の揚油中に順々に機械的に浸漬して揚生地を処理するだけであるため、生産性の向上は望めるものの、得られる油揚げの風味や歯触りは、腰が弱く柔らか過ぎて歯切れも今一つ満足なものとは云えず、何方かと云えば質の向上よりも生産性の向上に傾いていると云わざるを得ない。
また、特許文献2には、表面に食用油を付着した油揚げ原料を低温過熱蒸気で加熱する低温加熱部と、低温加熱部において加熱した油揚げ原料を高温過熱蒸気で加熱する高温加熱部と、高温加熱部で処理されて得られた油揚げを冷却する冷却部とを用い、低温過熱蒸気で油揚げ原料を全体的に発泡させ、更に油揚げ原料の表面を過熱蒸気による色焼けさせて着色する方法が開示されている。
特開2005−46021号公報 (要約、段落[0011])
なるほど、この特許文献2に記載の過熱蒸気吹付法によれば、油揚げ原料(生地)表面に食用油を付着し(噴霧、流下、滴下、刷毛塗り等=段落[0034]参照)、過熱水蒸気を吹き付けるだけであるから、生産効率は大幅に向上できるであろう。しかしながら、この方法による場合は、油揚げ生地表面に付着された食用油は過熱水蒸気に接触して一時的に温度が上昇するだけであって、滾り立つタップリとした揚油の中に浸される機会がなく、しかも生地内部に揚油特有の仄かな香りが浸透付着することもないことから、油揚げらしき外見に仕上がっても風味や歯触りに物足りなさが避けられない。
本発明は、従来における油揚げの製造技術の改善努力が前述の如く量産性の向上だけに偏っていたことに鑑みて為されたものであって、その目的とするところは、油揚げ自体の風味や歯触りを伝統的な製法で製せられたものよりも、大豆タンパクのメラノイジン反応による香ばしい薫気と油揚特有の香気とが程良く調和して、しかも適度の歯触りを持った美味しい油揚げを確実に製造することができる新方法と、その方法を実施するのに役立つ有効な製造機具を提供することにある。
まず、本発明者が、上記課題を解決するために採用した方法的手段は、基本的に水切りをした豆腐塊から成る揚生地を加熱揚油の中で裏表と返しながら揚げ処理するに際して、帯熱したとき遠赤外線を放射する遠赤重石を当該揚生地の上面側に載置することにより、この揚生地の上面が揚油の油面に没する程度に浅沈させて揚げ処理を施すという加工方法(基本製法と略称)を採用した点に特徴がある。ちなみに、本発明方法において揚げ処理時における揚生地の上面は、油面下約5mmの浅沈状態に位置させて揚げるのが油の撥ねが安定し、かつ、生地含水分の蒸発にも適切である。
そして、本発明は、上記基本製法の実施において、遠赤重石を載置して揚げ処理をするに際して、含水分が沸点近くまで温度上昇して揚生地の表面が硬化することなく揚生地の体積が膨張する予備加熱帯域と、揚生地表面に脱水皮膜が形成される揚油温度の低加熱帯域と、この低加熱帯域よりも揚油温度が高くて前記揚生地の内部が脱水し当該内部に気泡が生ずる中加熱帯域と、この中加熱帯域よりも揚油温度が高く揚生地表面の脱水皮膜が大略金茶色に変色してメラノイジン反応を起こす高加熱帯域との揚油の中へ浅沈状態に浸漬せしめる工程を順番に履歴させることが好ましい。ちなみに、胡麻油を揚油として使用する場合には、予備加熱帯域における揚油の温度は、85〜100℃、低加熱帯域における揚油の温度は100〜130℃、中加熱帯域における揚油の温度は130〜150℃、高加熱温度帯域における揚油の温度は160〜180℃ほどに加熱しておくものとする。
次に、本発明者が上記課題を機構的に解決するために採用した手段は、揚油を85〜100℃程度の温度に加熱保持可能な予備加熱帯域、揚油を100〜130℃程度の温度に加熱保持可能な低加熱帯域、更に揚油を130〜150℃程度の温度に加熱保持可能な中加熱帯域、及び揚油を160〜180℃程度の温度に加熱保持可能な高加熱帯域が低温から高温に順番に配列されて成るフライ処理槽1と、このフライ処理槽1の前記各加熱帯域の揚油中に揚生地Cを載置してディップ/アップ操作自在な把手付掬い網2と、この掬い網2に載置された揚生地Cの上に載せて前記各帯域内の揚げ油中に浸漬する遠赤外重石3とを採用した点に特徴がある。
本発明における油揚げの製造方法では、揚油に投入した揚生地上に帯熱した遠赤重石を載置して揚油中に浅浸させて揚げ処理を行い、揚油による揚げ処理だけでなく、揚生地上に載せた遠赤重石から放射される遠赤外線によって揚げ生地内部により深く熱を浸透させる。これによって、従来よりも短時間の揚げ処理で生地の中心部にまで熱を通すことができ、また、多少高温の揚油で揚生地を揚げたとしても、表面を焦がすことなく中まで火の通った油揚げを製することができる。加えて、最初に低温の揚油に揚生地を浸漬することによって遠赤外線を利用して生地を中心部から膨張させた後、膨張した揚生地を高温の揚油へと移し変えて生地表面を高熱処理すれば、生地はふわっとして、しかも表面はカリッとした理想的な食感の油揚げを作製できる。
また、上記の高加熱処理においては、揚生地の含有成分である大豆タンパク及び糖質がメラノイジン反応を起こし、揚生地に香ばしい薫りを放つ含窒素カッ色物質(メラノイジン)を生成し、このメラノイジンの薫気に、油揚げ独特の香気が程よく調和することによって、食欲を駆り立てる匂いを放つ油揚げとなる。ちなみに、メラノイジンを生成するところの「メラノイジン反応」とは、食材中のアミノ酸、ペプチド、タンパク質中のアミノ基と糖類の配糖体形成能を有する水酸基との間に起こる反応であって、糖アミノ縮合反応を第1段階として、次いで分解反応に至り、種々の反応活性なカルボニル化合物やレダクトンを経て含窒素カッ色物質を生成する反応をいう。
そしてまた、本発明においては、揚生地を浅沈させることによって、揚げ処理時に起こる油の撥ねを抑制することが可能なため、安全であり、辺りを撥ね油で汚損することも抑制できる。
さらに、本発明機具を使用する場合には、本発明における油揚げ製造方法を容易に実行できるのみならず、その構造は簡素で安価に製造できるため製造業者の設備量負担は軽く固定費を低減化することもできる。
このように、本発明方法及び機具によれば、食欲をそそる香ばしい薫気と食感を有する美味しい油揚げを安価に作製することができ、より歓楽に満ちた食生活を実現できることから、本発明の実用的利用価値は頗る高いと云える。
本発明の実施形態を具体的に図示した図面に基いて更に詳細に説明すると次のとおりである。
[実施例1]
図中、符号1で指示するものは、フライ処理槽である。このフライ処理槽1には、揚油Oを85〜100℃程度の温度に加熱保持可能な予備加熱帯域11、揚油Oを100〜130℃程度の温度に加熱保持可能な低加熱帯域12、揚油Oを130〜150℃程度の温度に加熱保持可能な中加熱帯域13、および160〜180℃程度の温度に加熱保持可能な高加熱帯域14が低温から高温に順番に配列されている。
そして、具体的に云えば本実施例にあっては、フライ処理槽1の中で予備加熱帯域11と低加熱帯域12との間をパンチプレート15を介在させて区分し、低加熱帯域12と中加熱帯域13との間を遮断プレート16によって仕切り、中加熱帯域13と高加熱帯域14には仕切りを置かない状態でフライ処理槽1内に各帯域を一連に形成している(図1参照)。
ところで、フライ処理槽1には、熱せられた揚油Oが高温側へと流れるように傾きが付けられており、低温域(予備加熱帯域及び低加熱帯域)と高温域(中加熱帯域及び高加熱帯域)の両域が逓次的に温度上昇していく状態にして、両域内で急激な温度変化が生じないように配慮してある。本実施例では、フライ処理槽1の低温側を3mm高くして、フライ処理槽1に傾きを付けている。
しかして、各帯域の揚油Oを加熱するバーナー17を、フライ処理槽1の下部に設置する。この際、各帯域の揚油量、帯域温度、そして加熱速度に応じて必要数のバーナー17を配設する。更に、揚油Oの温度調整を行うために、バーナー17に供給されるガス量を制御するガス調節レバー17aを各バーナー17・17…のガス管に付設する。
そして、バーナー17の点火及び消火を操作する点火スイッチ18を、フライ処理槽1側面の手が届きやすい高さに備え付ける。加えて、フライ処理槽1の側面には、バーナー17が点火しているかどうか、火力が適当な大きさであるかどうかを確認するための覗き窓19も設ける。
次いで、符号2で指示するものは、把手付の掬い網であって、この掬い網2の本体は、直径12cmの円形フレームに網部材が球面状に張られて形成されている。また、この掬い網2の把手21には、操作時に伝熱による火傷を防止するための断熱部材を使用している(図2参照)。
そして、この掬い網2上には、符号3で指示する遠赤重石を載置する。本実施例においては、帯熱時に遠赤外線を比較的多く発生する戸室石(医王石)を遠赤重石として使用する。ちなみに、この遠赤重石の石材には、帯熱によって励起して遠赤外線を放射する性質をもった花崗岩、長石等の無水珪素成分を含有する自然石盤を適宜採択してよい。
また、本実施例では、縦横直径7×6.5cmで厚さ3.5cmの遠赤重石3を使用し、掬い網2と遠赤重石3の総重量が240グラムになるよう調整を施している。そして、本実施例では、上記の条件に適合する1個の石を遠赤重石3として使用しているけれども、図4に示すように複数の小石群で遠赤重石3を構成し、遠赤重石3の重量を調整し易いようにしてもよい。
そしてまた、本実施例では、伝熱性の良好な固定材(例えば、銅線)22で遠赤重石3と掬い網2の網部材とを結束して遠赤重石3を掬い網2上に固定している。また、この固定材(銅線)22は、その一部が揚油中に漬かっていれば、油熱を遠赤重石3に伝達し、遠赤重石3を帯熱させて遠赤外線を放射可能に励起せしめる。
[製造例]
それでは、上記の本実施例機具を使って、油揚げを製造する方法を説明する。まずは前準備として、10cm×10cm×3.5cmサイズの豆腐塊を揚生地Cとして用意する。本製造例では、豆腐塊に、厚揚げ用の角形の木綿豆腐を使用している。もちろん、この豆腐塊は、薄揚げ用に豆腐をスライスしたものや雁擬き用に豆腐と他の材料を混練したものであってもよい。この際に、揚生地Cは脱水機具を使ってできるだけ水を切っておく。そして、フライ処理槽1内には、適宜量の揚油Oを注ぎ込む。なお、本製造例の揚油Oには、風味豊かな胡麻油を使用している。
他方、フライ処理槽1は、点火スイッチ18を捻って、バーナー17を点火し、覗き窓からバーナー17の点火を確認した後、ガス調節レバー17aでバーナー17の火力を調整して揚油Oが帯域温度まで上昇させておく。
そして、準備が調ったならば、揚生地Cを揚油中に入れ、揚生地Cに揚げ処理を施して油揚げを作製する(図4参照)。以下から、この揚げ処理工程を、揚生地Cの状態変化と合わせて説明していく。
最初は、揚油Oを89〜100℃の温度にまで加熱した予備加熱帯域11に揚生地Cを浸漬し、揚生地Cの含水分を沸点近くまで温度上昇させて揚げ生地Cの表面が硬化せずに含有水分の体積を拡張させて揚生地C全体を膨張させる。その後、揚油Oの温度が110〜127℃の低加熱帯域12に揚生地Cを移し替えて、揚生地C表面に淡黄色の脱水皮膜を形成させる。更にその後、140〜154℃の中加熱帯域13に移して、揚生地C内部の水分を気化させて当該内部に気泡を生じさせ、揚生地Cを周囲部から中心部に向かって徐々に膨らませていく。このとき、揚生地表面は薄茶色に変色する一方、この加熱帯域内では最初の揚生地Cの状態から縦横厚さがそれぞれ約2〜3cm伸長する程度に揚生地Cの体積を更に膨張させる。
そして更に、この膨張状態の揚生地Cを160〜168℃の高加熱帯域14に移し、揚生地C表面をメラノイジン反応で大略金茶色に変色させるとともに硬化して、揚生地C内部に水蒸気を閉じ込め、生地全体が収縮しないようにする。ちなみに、この中加熱帯域から高加熱帯域に揚生地Cを移動させる際には、外気に触れて収縮しないように揚油O中を浸漬状態のまま移動させることが好ましい。
それから、上記の揚げ処理の工程中は、揚生地C全体に均等に加熱が行われるよう揚生地Cを何度も裏表に返す。そして、この返し作業が行われていない揚生地Cには、遠赤重石3を固定した掬い網2を載置し、揚油O上面から浮き出た揚生地Cを油中に沈めて揚生地Cを全周的に加熱せしめるとともに、遠赤効果によって揚生地Cに熱を深く浸透させる(図5参照)。そうすることによって、低加熱帯域12での脱水皮膜の形成や高加熱帯域14でのメラノイジン反応を生地表面全体に満遍なく生起させることが可能となり、なおかつ予備加熱帯域11での含水分の膨張や中加熱帯域13での含水分の水蒸気化を揚生地C中心部にまで進行させることもできる。
そして好ましくは、遠赤重石3を使って揚生地Cを油面下に5mm程に浅沈させて、重石からの重力及び油中で揚生地C自体に生じる浮力で揚生地Cを適度に圧迫することにより、生地内の余分な含水分を生地外部へ移動せしめて蒸発脱水し、揚げ処理後に過剰に残余した水分が生地表面に滲出してべたつくような事態を回避する。
そして最後に、揚げ処理が完了してフライ処理槽1から取り出された揚生地Cの表面に温かい揚油Oをスプレーすることにより揚生地Cを徐冷し、揚生地C内の急激な温度低下によって引き起こされる揚生地Cの収縮を防止する。
本発明は、概ね上記のように構成されるが、本発明は、図示の実施形態に限定されるものでは決してなく、「特許請求の範囲」の記載内において種々の変更が可能であって、例えば、フライ処理槽1の揚油Oの加熱方式には、ガス加熱式でなくとも安全面において優れた電気加熱式を採用しても良い。また、本発明の油揚げ製造方法は、手揚げによるものだけでなく自動化された生産性の高い機械揚げに適用しても良く、これらは何れのものも本発明の技術的範囲に属する。
近年、成人病及び糖尿病患者の増加や高齢化を背景として健康食品の需要が急速に高まってきている中で、油揚げは良質のタンパク質を始め豊富な栄養素を含有した優良な健康食品であり、しかも、多くのビタミンを有する美容食でもあって、また、栄養素を体内に効率良く吸収できることからダイエット食としても適しているため、油揚げの潜在的な需要は非常に大きい。そして、本発明を使用すれば、油揚げ本来の美味しさを消費者へ伝えることができることから、上記の潜在的需要を十分に引き出して、油揚げ製造業界に大きな利益を齎すと考えられる。
また、油揚げは酒の摘み等としてそれ自体のみを食するだけでなく、味噌汁や炊き込みご飯、おでん等、他の材料と組み合わせて料理に使用されることが多いため、本発明によって油揚げの需要を伸ばすことができれば、豆腐加工食品業界に留まらず、食品業界全体の活性化にも繋がるであろう。
そして、最近では食べ物を質の点から見直すスローフード活動の活発化を受けて、食品製造業界も化学調味料を多用した従来の量重視型の製造から自然食材の個性や長所を活かした質重視型の製造へと転換を迫られている。そのような中で、質的価値観に基づいてなされた本発明は、転換期に差しかかった食品製造業界に必要とされる技術であることは間違いなく、その産業上の利用価値は非常に高いと云える。
本発明の実施例1におけるフライ処理槽を表わす全体斜視図である。 本発明の実施例1における掬い網及び遠赤重石を表わす部分斜視図である。 本発明の実施例1における掬い網及び遠赤重石の変形例を表わす部分斜視図である。 本発明の実施例1において製造機具を使用しての揚げ処理工程を表わす説明斜視図である。 本発明の実施例1において掬い網及び遠赤重石を揚げ生地に載置した状態を表わす説明断面図である。
符号の説明
1 フライ処理槽
11 予備加熱帯域
12 低加熱帯域
13 中加熱帯域
14 高加熱帯域
15 パンチプレート
16 遮断プレート
17 バーナー
17a ガス調節レバー
18 点火スイッチ
19 覗き窓
2 掬い網
21 把手
22 固定部材
3 遠赤重石
C 揚生地
O 揚油

Claims (7)

  1. 水切りをした豆腐塊からなる揚生地を加熱揚油の中で裏表に返しながら揚げ処理するに際し、帯熱したとき遠赤外線を放射する遠赤重石3を当該揚生地の上面側に載置することにより、この揚生地の上面が揚油の油面に没する程度に浅沈させて揚げ処理することを特徴とする油揚げの製造方法。
  2. 遠赤重石3を載置して揚生地を揚げ処理するに際し、含水分が沸点近くまで温度上昇して揚生地の表面が硬化することなく揚生地の体積が膨張する予備加熱帯域11と、揚生地表面に脱水皮膜が形成される揚油温度の低加熱帯域12と、この低加熱帯域より揚油温度が高くて前記揚生地の内部が脱水し当該内部に気泡が生ずる中加熱帯域13と、この中加熱帯域よりも揚油温度が高くて揚生地表面の脱水皮膜が大略金茶色に変色してメラノイジン反応を起こす高加熱帯域14との揚油の中へ浅沈状態に浸漬せしめる工程を順番に履歴させることを特徴とする請求項1記載の油揚げの製造方法。
  3. 予備加熱帯域11が85〜100℃、低加熱帯域12が100〜130℃、中加熱帯域13が130〜150℃、高加熱帯域14が160〜180℃の温度に揚油を加熱して揚げ処理を行うことを特徴とする請求項2記載の油揚げの製造方法。
  4. 揚げ処理が終了して油揚げとなった揚生地に高温の揚油をスプレーすることを特徴とする請求項1〜3の何れか一つに記載の油揚げの製造方法。
  5. 揚油を85〜100℃程度の温度に加熱保持可能な予備加熱帯域11、揚油を100〜130℃程度の温度に加熱保持可能な低加熱帯域12、揚油を130〜150℃程度の温度に加熱保持可能な中加熱帯域13、および160〜180℃程度の温度に加熱保持可能な高加熱帯域14が低温から高温に順番に配列されてなるフライ処理槽1と、このフライ処槽1の前記各加熱帯域の揚油の中に揚生地を載置してディップ/アップ操作自在な把手付掬い網2と、この掬い網2に載置された揚生地の上に載せて前記各帯域内の揚油の中に浸漬する遠赤重石3とを含んで構成されることを特徴とした油揚げの製造機具。
  6. 加熱揚油中で遠赤外線を放射する遠赤重石3として、花崗岩、長石などの無水珪素成分を含有する自然石盤を使用することを特徴とする請求項5記載の油揚げの製造機具。
  7. 予備加熱帯域11から高熱帯域14までの各帯域が一体のフライ処理槽1の中に一連に形成されており、予備加熱帯域11と低加熱帯域12との間には揚油が緩慢に流通するようにパンチプレート15を介在して区分されており、低加熱帯域12と中加熱帯域13との間は揚油が遮断されて流通しないように仕切られていることを特徴とする請求項5または6記載の油揚げの製造機具。
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