JP2006339560A - 多層フレキシブルプリント配線板の製造方法 - Google Patents

多層フレキシブルプリント配線板の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】接続信頼性が高く、配線層の微細化に最適な、生産性に優れる配線層間の層間接続を有する多層フレキシブルプリント配線板の製造方法を提供することを目的とする。
【解決手段】絶縁層の少なくとも片面に配線層が設けられた配線板を形成する配線板形成工程と、配線層を接続するための貫通孔を配線板にその厚み方向に形成する貫通孔形成工程と、配線板の貫通孔と対応する位置に開口部を有する分級マスクを配線板の上面に配置する分級マスク配置工程と、分級マスク上に略球状の導電体を載置し、該導電体を貫通孔の分級マスクと反対側に吸引して該導電体を貫通孔に配置する導電体配置工程と、貫通孔に配置された導電体を該貫通孔に充填し、配線層を該導電体により導通させる導通工程と、を含む。
【選択図】図1

Description

本発明は、各種の表面実装型電子部品を搭載する多層フレキシブルプリント配線板の製造方法に関する。
近年、電子機器の小型軽量化および高機能化に伴い、使用されるフレキシブルプリント配線板(以下、FPCと称する場合がある)の配線密度もさらに増加する傾向にある。このFPCの配線密度を増加させる手段としては、配線層の微細化だけでは限界があり、十分とは言えない。そこで、絶縁層を介して配線層を積層するとともに該配線層間にある絶縁層に層間接続構造を設けることにより配線層を立体的に接続させることで配線密度をさらに増加させた多層FPCが注目されている。
その層間接続の方法として、最も一般的な層間接続方法であるめっきスルーホール法やスルーホール内に半田ペーストを印刷し溶融固化する方法等がある。しかしながら、めっきスルーホール法は、微細化が難しく、その上製造プロセスが煩雑になり、生産性にも問題が残る方法である。また、半田ペーストを印刷して溶融固化する方法は、熱負荷による接続信頼性が十分でないという問題がある。
そこで、これらの問題を解決するために、発明者らは高い接続信頼性と配線層の微細化との両立が可能であり且つ高い生産性を有する方法として、貫通孔に一個の略球状導電体を圧入することで配線層間を電気的に接続する方法を考案し、提案している。
この方法において略球状導電体を被配置部材に配置する方法として、吸着口を中空の筐体に形成し、該筐体の内部気体を吸引することにより吸着口にはんだボールなどの導電性ボールを吸着して所定位置に保持した後、筐体に圧縮気体を吹き込むことにより吸着口から導電性ボールを吹き出して被配置部材に配置する方法がある(例えば特許文献1参照)。ここで、所定位置に保持した後、筐体に圧縮気体を吹き込む理由は、吸着ヘッドの真空圧を遮断するだけでは、吸着ヘッドから脱離しない導電性ボールが発生する虞があるためである。
しかしながら、この方法を用いても、略球状導電体では被配置部材に配置されず吸着ヘッドに吸着した状態で持ち去られる、あるいは圧縮気体により飛び散ってしまう、という問題がある。これは、略球状導電体が完全な球体でないため、吸着口に略球状導電体が吸着した際に生じる間隙の大きさが吸着した略球状導電体間で異な、吸着口に吸着された複数の略球状導電体に均等に圧縮圧を印圧することが困難なためである。
一方、被配置材の配置部と対応する位置に位置決め孔が設けられたマスクとを孔位置を合わせて重ね、このマスク上に十分な量の略球状導電体を供給し、スキージによりこの略球状導電体を掻き寄せるように移動させて位置決め孔に落下させることで、被配置部材に配置する方法がある(例えば特許文献2参照)。
しかしながら、このようにスキージによる掻き寄せ方式は、マスクの位置決め孔内に配置済みのボールを掻き出す、略球状導電体にスキージが引っ掛かり動かなくなるなどの問題がある。また、マスク上で移動するスキージに静電気が発生することもあり、この場合には略球状導電体同士が凝集する、スキージに略球状導電体が付着しやすくなる、という問題がある。
特開2001−156096号公報 特開2000−332044号公報
以上のように、従来の吸着ヘッドを用いた略球状導電体の配置方法は、吸着ヘッドに吸着した略球状導電体の被配置材への脱離方法が十分に安定しておらず、配置信頼性と生産性に問題がある。また、マスク上の略球状導電体をスキージで掻き寄せて配置する方法でも、スキージでの略球状導電体の安定した掻き寄せが難しく、配置信頼性と生産性に問題がある。
したがって、多層FPCの層間接続においては、高い接続信頼性と配線層の微細化との両立が可能であり高い生産性を有する多層FPCの製造方法が要求されていた。
上記の問題に鑑み、本発明は、接続信頼性が高く、配線層の微細化に最適な、生産性に優れる配線層間の層間接続を有するフレキシブルプリント配線板の製造方法を提供することを目的とする。より具体的には、略球状導電体の配置信頼性が高く、生産性に優れた略球状導電体の配置が可能な多層フレキシブルプリント配線板の製造方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために本発明にかかる多層フレキシブルプリント配線板の製造方法は、絶縁層の少なくとも片面に配線層が設けられた配線板を形成する配線板形成工程と、配線層を接続するための貫通孔を配線板にその厚み方向に形成する貫通孔形成工程と、配線板の貫通孔と対応する位置に開口部を有する分級マスクを配線板の上面に配置する分級マスク配置工程と、分級マスク上に略球状の導電体を載置し、該導電体を貫通孔の分級マスクと反対側に吸引して該導電体を貫通孔に配置する導電体配置工程と、貫通孔に配置された導電体を該貫通孔に充填し、配線層を該導電体により導通させる導通工程と、を含むことを特徴とする。
この多層フレキシブルプリント配線板の製造方法によれば、分級マスク上に載置された略球状の導電体を貫通孔の分級マスクと反対側に吸引して該導電体を貫通孔に配置するため、導電体が確実に且つ効率良く貫通孔に配置される。
本発明の請求項1に記載の多層フレキシブルプリント配線板の製造方法によれば、絶縁層の少なくとも片面に配線層が設けられた配線板を形成し、配線層を接続するための貫通孔を該配線板にその厚み方向に形成し、配線板の貫通孔と対応する位置に開口部を有する分級マスクを配線板の上面に配置し、分級マスク上に略球状の導電体を載置し、該導電体を貫通孔の分級マスクと反対側に吸引して該導電体を貫通孔に配置し、貫通孔に配置された導電体を該貫通孔に充填し、配線層を該導電体により導通させる。この方法によれば、略球状の導電体の分級と貫通孔への配置とを同時に且つ自己整合的に確実に行うことができ、略球状の導電体の配置信頼性が高く、生産性に優れた略球状導電体の配置が可能となり、高い生産性を実現することができる、という効果がある。
本発明の請求項2に記載の多層フレキシブルプリント配線板の製造方法によれば、請求項1に記載の多層フレキシブルプリント配線板の製造方法の導電体配置工程において、分級マスクに超音波振動を加えることにより導電体を開口部に収容する。この方法によれば、治具による掻き寄せ方式のように治具のメンテナンスをする必要が無く、しかも略球状の導電体の静電気による凝集も抑えることができ、一度収容した略球状の導電体が脱離することも無く、高い信頼性と生産性を実現することができる、という効果がある。
本発明の請求項3に記載の多層フレキシブルプリント配線板の製造方法によれば、請求項1に記載の多層フレキシブルプリント配線板の製造方法の分級マスク配置工程において、位置きめピンを用いて開口部と貫通孔との位置合わせを行う。この方法によれば、瞬時に高い位置精度で配線板の貫通孔と分級マスクの開口部との位置合わせをすることが可能であり、高い生産性を実現することができる、という効果がある。
本発明の請求項4に記載の多層フレキシブルプリント配線板の製造方法によれば、請求項1に記載の多層フレキシブルプリント配線板の製造方法の導電体配置工程において、導電体の貫通孔への配置の確認を吸引の真空度により行う。
この方法によれば、瞬時に簡便な方法で導電体の配置の確認をすることができ、高い生産性を実現することができる、という効果がある。
本発明の請求項5に記載の多層フレキシブルプリント配線板の製造方法によれば、請求項1に記載の多層フレキシブルプリント配線板の製造方法の導通工程において、貫通孔に配置した導電体を該貫通孔に圧入した後、該導電体を溶融させて貫通孔に充填する。
この方法によれば、簡便且つ確実に配線層を導電体により導通させることができ、高い信頼性と高い生産性を実現することができる、という効果がある。
本発明の請求項1に記載の多層フレキシブルプリント配線板の製造方法は、絶縁層の少なくとも片面に配線層が設けられた配線板を形成する配線板形成工程と、配線層を接続するための貫通孔を配線板にその厚み方向に形成する貫通孔形成工程と、配線板の貫通孔と対応する位置に開口部を有する分級マスクを配線板の上面に配置する分級マスク配置工程と、分級マスク上に略球状の導電体を載置し、該導電体を前記貫通孔の分級マスクと反対側に吸引して該導電体を貫通孔に配置する導電体配置工程と、貫通孔に配置された導電体を該貫通孔に充填し、配線層を該導電体により導通させる導通工程と、を含むものである。
この方法によれば、略球状の導電体の分級と貫通孔への配置とを同時に且つ自己整合的に確実に安定して行われる、という作用を有する。
本発明の請求項2に記載の多層フレキシブルプリント配線板の製造方法は、請求項1記載の多層フレキシブルプリント配線板の製造方法の導電体配置工程において、分級マスクに超音波振動を加えることにより導電体を開口部に収容する。
この方法によれば、超音波振動によって分級マスクの開口部に簡便且つ確実に略球状の導電体が収容される、という作用を有する。
本発明の請求項3に記載の多層フレキシブルプリント配線板の製造方法は、請求項1記載の多層フレキシブルプリント配線板の製造方法の分級マスク配置工程において、位置きめピンを用いて開口部と貫通孔との位置合わせを行う。
この方法によれば、分級マスクの開口部と配線板の貫通孔とが、精度良く安定して位置合せされる、という作用を有する。
本発明の請求項4に記載の多層フレキシブルプリント配線板の製造方法は、請求項1記載の多層フレキシブルプリント配線板の製造方法の導電体配置工程において、導電体の貫通孔への配置の確認を吸引の真空度により行う。この方法によれば、瞬時に簡便な方法で導電体の配置の確認がなされ、略球状の導電体の配置ミスが瞬時に確認される、という作用を有する。
本発明の請求項5に記載の多層フレキシブルプリント配線板の製造方法は、請求項1記載の多層フレキシブルプリント配線板の製造方法の導通工程において、貫通孔に配置した導電体を該貫通孔に圧入した後、該導電体を溶融させて貫通孔に充填する。この方法によれば、溶融充填という非常にシンプルなプロセスで配線層の層間接続が簡便且つ確実に行われ、略球状の導電体の貫通孔への充填ミスが無くなる、という作用を有する。
以下本発明の一実施の形態について図面を用いてさらに具体的に説明する。なお、以下の図面においては同一の部材には同一の符号を付しており、重複した説明は省略させている。また、以下の実施の形態において示されている数値は種々選択し得る中の一例であり、これに限定されるものではない。
(実施の形態1)
以下に本発明の一実施の形態にかかる多層フレキシブルプリント配線板の製造方法について説明する。まず、本実施の形態にかかる多層フレキシブルプリント配線板について図1を用いて説明する。図1は、本発明を適用して形成した多層フレキシブルプリント配線板100の要部断面図である。
図1に示した多層FPC100は、貫通孔6に圧入した略球状導電体を上下からホットプレートで溶融して形成された層間接続体10により、配線上層3と配線下層4とが電気的に接合されたものである。
つぎに、このような層間接続体10により、配線上層3と配線下層4との電気的接続において高い接続信頼性を実現する本実施の形態にかかる多層FPC100の製造方法について図2〜図6を用いて詳細に説明する。
図2〜図6は本実施の形態にかかる多層FPC100の製造工程を説明する図であり、図2は貫通孔6が形成された両面フレキシブルプリント配線板1の上面に分級マスク5を重ねた状態を示す要部断面図、図3は分級マスク5により略球状導電体8を両面フレキシブルプリント配線板1の貫通孔6に誘引している状態を示す要部断面図、図4は分級マスク5により分級された略球状導電体8が両面フレキシブルプリント配線板1の貫通孔6に吸引されている状態を示す要部断面図、図5は略球状導電体8を両面フレキシブルプリント配線板1の貫通孔6に吸引圧入を行なっている状態を示す要部断面図、図6は両面フレキシブルプリント配線板1の貫通孔6に圧入された略球状導電体8を溶融して層間の導通を行なった状態を示す要部断面図、である。また、図3は図2の詳細な拡大斜視図である。
図3に示すように、両面フレキシブルプリント配線板1の所定の位置に、分級マスク5と両面フレキシブルプリント配線板1と吸着板12を位置決めするための位置決めピン11が設けられている。分級マスク5の分級マスク開口孔7と両面フレキシブルプリント配線板1の貫通孔6の位置合わせに位置決めピン11を用いることにより、分級マスク5の分級マスク開口孔7と両面フレキシブルプリント配線板1の貫通孔6を精度良く安定して位置合せすることができる。
図2〜図6において、両面フレキシブルプリント配線板1は、ポリイミドフィルムからなる絶縁層2の両面に配線上層3と配線下層4とが形成されてなり、該絶縁層2、配線上層3および配線下層4を貫通する貫通孔6が開口されている。分級マスク5は、両面フレキシブルプリント配線板1の貫通孔6に対する略球状導電体8の分級と位置決めとを同時に行うための分級マスク開口孔7が設けられている。また、ホットプレート9は、貫通孔6に挿入された略球状導電体8を加熱加圧するための手段である。
本実施の形態にかかる多層FPC100を製造するには、まず、図2に示すように両面フレキシブルプリント配線板1の貫通孔6と分級マスク5の分級マスク開口孔7との位置合わせを行い、両面フレキシブルプリント配線板1の上面に分級マスク5を重ねる。両面フレキシブルプリント配線板1の貫通孔6と分級マスク5の分級マスク開口孔7との位置合わせは、それぞれの所定の位置に位置決め孔を空けておき、それらをベース板の位置きめピンに嵌め込むことにより容易に行うことができる。
つぎに図3に示すように、分級マスク5上に略球状導電体8を載置し、真空ポンプ等を用いて圧力調整を行ながら両面フレキシブルプリント配線板1の貫通孔6から吸引すると同時に、分級マスク5には超音波振動を加える。このように吸引と超音波振動を施すことにより、略球状導電体8の分級マスク5の分級マスク開口孔7への誘引を容易に行うことができ、簡便且つ確実に略球状導電体8を分級マスク5の分級マスク開口孔7へ誘導することができる。
つぎに、略球状導電体8が分級され、分級マスク5の分級マスク開口孔7に収容された後、図4に示すように、貫通孔6に略球状導電体8が配置される。ここで、導電体の貫通孔への配置の確認を吸引の真空度により行う。これにより、瞬時に簡便な方法で導電体の配置の確認をすることができ、高い生産性を実現することができる。
その後、図5に示すように、貫通孔6に略球状導電体8を圧入した後、図5に示すように、圧入した略球状導電体8を上下からホットプレート9で溶融して、貫通孔6内を隙間なく十分に充填するように成形することにより、配線上層3と配線下層4とを電気的に接合する層間接続体10を形成することができる。その後、ホットプレート9を外すと、図1に示すように、層間接続体10により配線上層3と配線下層4とが電気的に接合された多層FPC100が完成する。
上記の製造方法において、両面に配線層を有する両面フレキシブルプリント配線板1に用いる絶縁層2としては、柔軟性の高い絶縁性プラスチックフィルムが用いられる。これらの絶縁性プラスチックフィルムには、ポリイミドフィルム、ポリエチレンテレフタレートフィルム、ポリエチレンナフタレートフィルム、ポリエーテルニトリルフィルム等が包含される。
絶縁層2の両面に配線層を有する両面フレキシブルプリント配線板1としては特に制約されず、絶縁性フィルムの両面に配線層が形成されているものや、絶縁性フィルムの片面に配線層が形成されているものを貼り合わせたものなどを用いることができる。
配線層の形成に用いる金属としては、銅、金、ニッケル等の各種の導電性金属が挙げられる。また、使用する略球状導電体8としては、はんだボール、銅ボール、銅コアはんだボール、銅コア金属ボール、樹脂コアはんだボール、樹脂コア金属ボールなどが挙げられる。
一般に多層FPCの層間接続用導電体は、層間接続用の貫通孔内へ円滑に誘導する必要があるため、真球度に優れ、粒径のバラツキが極力抑えられた球状の導電体が好ましい。しかし、この厳しい要求仕様を満足する球状導電体の製法は、大量生産には適さない製法でしか現在得られておらず、これが球状導電体のコスト増加の原因となっている。
しかしながら、本発明によれば、分級マスク5により導電体の分級と配置とを同時にできるため、導電体として用いる球状導電体8への要求仕様を軽減することができ、大量生産に適したアトマイズ法などにて得られる略球状の導電体が適用可能となる。これにより、製品の低コスト化に貢献することができる。
また、両面フレキシブルプリント配線板1の所定の位置に所望の大きさの貫通孔6を形成する方法としては、ドリル加工、パンチング加工、レーザー加工等の従来公知の方法を用いることができる。貫通孔6の孔形状としては特に制限はないが、本発明においては略球状導電体8を両配線層に均一に圧接させるために、略円形であることが好ましい。また貫通孔6の直径は、多層FPCの厚みにもよるが、通常100μm〜500μm程度が好適である。
また、分級マスク5としては、たとえば、厚さ0.1mm〜0.3mmの42合金、ステンレス、銅系等の金属薄板にレーザー等で0.2mm〜1.0mmの開口孔を形成したものを用いることができる。本発明における分級マスク5の分級マスク開口孔7の孔径は、両面フレキシブルプリント配線板1の貫通孔6の口径より大きいことが好ましい。分級マスク開口孔7の孔径が両面フレキシブルプリント配線板1の貫通孔6の口径と同等もしくは下回る場合には、分級マスク開口孔7を介して両面フレキシブルプリント配線板1の貫通孔6に落とし込んだ略球状導電体8は、該両面フレキシブルプリント配線板1の貫通孔6内を隙間なく十分に充填することができず、層間接続の信頼性が低下してしまうからである。
以上のような本実施の形態における多層FPC100の製造方法は、以下の特徴を有する。まず、分級マスク5を用いて略球状導電体8を分級することにより、貫通孔6内部の層間接続体量が最適化されるため、高い接続信頼性が得られる。さらに、略球状導電体8の分級マスク5の分級マスク開口孔7への収容に超音波振動を用いることにより、収容用治具などのメンテナンスの必要が不要であり、微小な略球状導電体8を効率良く分級マスク5の分級マスク開口孔7へ収容することができるため、高い生産性を実現できる。そして、分級マスク5の分級マスク開口孔7と両面フレキシブルプリント配線板1の貫通孔6とを位置決めピン11を用いて位置決めして貫通孔6から真空圧を調整して吸引することにより、略球状導電体8の貫通孔6への配置ミスをなくし、簡便且つ確実に略球状導電体8を貫通孔6へ配置することができるため、高い信頼性と生産性を実現することができる。
なお、本実施の形態においては、絶縁層2と配線上層3および配線下層4との間に接着層が無いタイプのフレキシブルプリント配線板を挙げているが、本発明においてはフレキシブルプリント配線板の種類はこれに限定されるものではない。たとえば、接着層を有するタイプや片面のみに配線層が形成された片面フレキシブルプリント配線板を貼り合わせたタイプを用いることも可能であり、適宜所望のタイプのフレキシブルプリント配線板を使用することができる。
(実施の形態2)
実施の形態2では、前述した多層FPCをさらに積層化した本発明の実施の形態にかかる多層FPCについて説明する。図8は実施の形態2における多層FPC300の要部断面図、図9は実施の形態2における他の多層FPC400の要部断面図である。
まず図8において、多層FPC300は前述した実施の形態1において説明した本発明にかかる製造方法を適用して製造された2つの多層FPC100a、100bと、前述した実施の形態1において説明した本発明にかかる製造方法を適用して製造された多層FPC200aと、片面配線板500aと、を接着層21、接着層22および接着層23を介して積層した多層FPCである。
この多層FPC300は、構成部材である多層FPC100a、100b、200a自体が、配線層間の高接続信頼性および微細な配線層を有する。また、構成部材である多層FPC200aと片面配線板500aとが配線層間の高接続信頼性を有する。したがって、実施の形態1の場合よりもさらに多層配線化された多層FPC300においても、配線層間の接続信頼性が高く、配線層の微細化に優れた多層FPCが実現されている。
このような多層FPC300を作製するには、図10に示すように、上述した本発明にかかる多層FPCの製造方法により多層FPC100(a、b)を作製する。すなわち、ポリイミドフィルムからなる絶縁層2の両面に配線上層3および配線下層4を形成した両面フレキシブルプリント配線板1の貫通孔6の内部に略球状導電体8を圧入変形して層間接続体10を充填することにより、配線上層3と配線下層4との電気的な層間接続が行なわれた多層FPC100(a、b)を作製する。
また、図10において層間接続体10は、内部に銅系コア部材13を有する略球状を呈した銅コアはんだボールが溶融固化したものである。銅コアはんだボールのはんだ組成は、共晶はんだ、高温はんだ、鉛フリーはんだ等、適宜変更可能であり、どれを使用しても良い。
つぎに、図11に示すように、上述した本発明にかかる多層FPC100の製造方法により多層FPC200aを作製する。すなわち、ポリイミドフィルムからなる絶縁層2の片面に配線上層3を形成した片面フレキシブルプリント配線板14の貫通孔6の内部に略球状導電体8を圧入変形して、層間接続体10を充填することにより、配線上層3と接合するとともに片面フレキシブルプリント配線板14より突出した層間接続バンプ15を形成して多層FPC200aを作製する。
つぎに、片面配線板500aと多層FPC200aとを、接着層21を介して積層し、貼り合わせる。これにより、層間接続バンプ15により片面配線板500aの配線層31と電気的に層間接続することで多層化が容易にできる。そして、片面配線板500aと多層FPC200aとを積層した多層FPC100と、多層FPC100bと、を接着層22を介して積層し、貼り合わせる。さらに、片面配線板500aと多層FPC200aと多層FPC100bとを積層した多層FPC100と、多層FPC100aと、を接着層23を介して積層し、貼り合わせる。以上により、さらに配線層数を増加させた多層FPC300を容易に作製することができる。なお、上記の貼り合わせの順序は特に限定されるものではなく、適宜変更可能である。
また、図9において、多層FPC400は、前述した実施の形態1において説明した本発明にかかる多層FPCの製造方法を適用して製造された3つの多層FPC100c、100d、100eと、片面配線板500bと、を接着層24、接着層25および接着層26を介して積層した多層FPCである。
この多層FPC400は、構成部材である多層FPC100c、100d、100eと片面配線板500bとが配線層間の高接続信頼性および微細な配線層を有する。したがって、実施の形態1の場合よりもさらに多層配線化された多層FPC400においても、配線層間の接続信頼性が高く、配線層の微細化に優れた多層FPCが実現されている。
このような多層FPC400を作製するには、図11に示すように、上述した本発明にかかる多層FPCの製造方法により多層FPC200(b、c、d)を作製する。すなわち、ポリイミドフィルムからなる絶縁層2の片面に配線上層3を形成した片面フレキシブルプリント配線板14の貫通孔6の内部に略球状導電体8を圧入変形して層間接続体10を充填することにより、配線上層3と接合するとともに片面フレキシブルプリント配線板14より突出した層間接続バンプ15を形成して多層FPC200(b、c、d)を作製する。
つぎに、片面配線板500bと多層FPC200dとを、接着層24を介して片面配線板500bの配線層31と多層FPC200dの層間接続体10が接触する様に積層し、貼り合わせる。これにより、層間接続体10により片面配線板500bの配線層31と電気的に層間接続することで多層化が容易にできる。そして、片面配線板500bと多層FPC200dとを積層した多層FPCと、多層FPC200cと、を接着層25を介してそれぞれの層間接続体10が接触する様に積層し、貼り合わせる。さらに、片面配線板500bと多層FPC200dと多層FPC200cとを積層した多層FPCと、多層FPC200bと、を接着層26を介してそれぞれの層間接続体10が接触する様に積層し、貼り合わせる。以上により、各構成部材の配線層が電気的に接続され、さらに配線層数を増加させた多層FPC400を容易に作製することができる。なお、上記の貼り合わせの順序は特に限定されるものではなく、適宜変更可能である。
本発明は、各種の表面実装型電子部品を搭載する多層フレキシブルプリント配線板に有用であり、特に配線密度を増加させた多層フレキシブルプリント配線板に適している。
本発明を適用して形成した多層フレキシブルプリント配線板の要部断面図 貫通孔が形成された両面フレキシブルプリント配線板の上面に分級マスクを重ねた状態を示す要部断面図 分級マスクにより略球状導電体を両面フレキシブルプリント配線板の貫通孔に誘引している状態を示す要部断面図 分級マスクにより分級された略球状導電体が両面フレキシブルプリント配線板の貫通孔に吸引されている状態を示す要部断面図 略球状導電体を両面フレキシブルプリント配線板の貫通孔に吸引圧入を行なっている状態を示す要部断面図 両面フレキシブルプリント配線板の貫通孔に圧入された略球状導電体を溶融して層間の導通を行なった状態を示す要部断面図 図2の詳細な拡大斜視図 本発明の一実施の形態における積層後の多層FPCの要部断面図 本発明の一実施の形態における積層後の他の多層FPCの要部断面図 本発明の一実施の形態における積層前の多層FPCの要部断面図 本発明の一実施の形態における積層前の多層FPCの要部断面図
符号の説明
1 両面フレキシブルプリント配線板
2 絶縁層
3 配線上層
4 配線下層
5 分級マスク
6 貫通孔
7 分級マスク開口孔
8 略球状導電体
9 ホットプレート
10 層間接続体
11 位置決めピン
12 吸着板
13 銅系コア部材
14 片面フレキシブルプリント配線板
15 層間接続バンプ
21、22、23、24、25、26 接着層

Claims (5)

  1. 絶縁層の少なくとも片面に配線層が設けられた配線板を形成する配線板形成工程と、
    前記配線層を接続するための貫通孔を前記配線板にその厚み方向に形成する貫通孔形成工程と、
    前記配線板の貫通孔と対応する位置に開口部を有する分級マスクを前記配線板の上面に配置する分級マスク配置工程と、
    前記分級マスク上に略球状の導電体を載置し、該導電体を前記貫通孔の前記分級マスクと反対側に吸引して該導電体を前記貫通孔に配置する導電体配置工程と、
    前記貫通孔に配置された導電体を該貫通孔に充填し、前記配線層を該導電体により導通させる導通工程と、
    を含むことを特徴とする多層フレキシブルプリント配線板の製造方法。
  2. 導電体配置工程において、前記分級マスクに超音波振動を加えることにより前記導電体を前記開口部に収容すること
    を特徴とする請求項1記載の多層フレキシブルプリント配線板の製造方法。
  3. 前記分級マスク配置工程において、位置きめピンを用いて前記開口部と前記貫通孔との位置合わせを行うこと
    を特徴とする請求項1記載の多層フレキシブルプリント配線板の製造方法。
  4. 前記導電体配置工程において、前記導電体の前記貫通孔への配置の確認を吸引の真空度により行うこと
    を特徴とする請求項1記載の多層フレキシブルプリント配線板の製造方法。
  5. 前記導通工程において、前記貫通孔に配置した前記導電体を該貫通孔に圧入した後、該導電体を溶融させて前記貫通孔に充填すること
    を特徴とする請求項1記載の多層フレキシブルプリント配線板の製造方法。
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