JP2006338282A - 周辺車両情報提供システム、位置情報送信装置、位置情報送信方法、位置情報受信装置、位置情報受信方法及び周辺車両情報提供装置 - Google Patents

周辺車両情報提供システム、位置情報送信装置、位置情報送信方法、位置情報受信装置、位置情報受信方法及び周辺車両情報提供装置 Download PDF

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Abstract

【課題】
本発明は、簡易な構成により互いの位置情報を確実に通知できるようにする。
【解決手段】
本発明は、車両2Bに搭載された周辺車両情報提供装置3が取得した自車両位置情報PSを当該車両2Bの周辺に存在する車両2Aに搭載された周辺車両情報提供装置3へ送信し、当該車両2Aの周辺車両情報提供装置3が他車両位置情報PTに基づく周辺車両情報を上記車両2Aの運転者に対して提供する周辺車両情報提供システム1であって、車両2Bの周辺車両情報提供装置3は、位置情報を取得するGPS受信部16と、車両2Bの位置情報を無線信号により送信する前に他の車両からの競合無線信号の有無を検出し、当該競合無線信号が存在しないときには上記無線信号を上記車両2Aへ送信し、当該競合無線信号が存在するときには当該競合無線信号を検出しなくなるまで待機する無線LAN通信部11及び制御部10とを設けるようにした。
【選択図】 図1

Description

本発明は周辺車両情報提供システム、位置情報送信装置、位置情報送信方法、位置情報受信装置、位置情報受信方法及び周辺車両情報提供装置に関し、例えば周辺に存在する他車両の位置を自車両の運転者に提供する周辺車両情報提供装置に適用して好適なものである。
従来、車両を運転する運転者に対して現在地周辺の地図や所望目的地までの経路を提示するナビゲーション装置が広く普及している。このナビゲーション装置では、GPS(Global Positioning System)衛星から受信したGPS信号を基に自車両の現在位置を算出し、予め記憶している地図情報の中から当該現在位置の周辺部分を読み出して表示画面に表示するようになされている。
また近年では、GPS信号を基に取得した自車量の現在位置を他車両へ通知すると共に当該他車両から当該他車両の現在位置を取得し、地図上に当該他車両の現在位置に応じたマーク等を表示することにより、自車両の運転者に対して周辺における他車両の存在及びその位置等といった周辺車両情報を提供する周辺車両情報提供装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2004−258900公報
ところで、かかる構成の周辺車両情報提供装置は、車両間で互いの位置情報を通知するために無線通信を利用しており、予め定められた周波数帯を利用して互いの無線信号を送信するようになされている。
しかしながら周辺車両情報提供装置は、他車両に搭載された周辺車両情報提供装置と同時に無線信号を送信する可能性があり、このとき無線信号同士の衝突(いわゆるコリジョン)が発生してしまうため、位置情報を正しく交換できず、結果的に運転者に対して正しい周辺車両情報を提供できなくなってしまうという問題があった。
本発明は以上の点を考慮してなされたもので、簡易な構成により互いの位置情報を確実に通知し得る周辺車両情報提供システム、位置情報送信装置、位置情報送信方法、位置情報受信装置、位置情報受信方法及び周辺車両情報提供装置を提案しようとするものである。
かかる課題を解決するため本発明の周辺車両情報提供システムにおいては、第1の車両に搭載された位置情報送信装置が取得した第1の位置情報を当該第1の車両の周辺に存在する第2の車両に搭載された位置情報受信装置へ送信し、当該位置情報受信装置が第1の位置情報に基づく周辺車両情報を第2の車両の運転者に対して提供する周辺車両情報提供システムであって、位置情報送信装置は、第1の位置情報を取得する第1の位置情報取得手段と、第1の位置情報を無線信号により送信する前に他の車両からの競合無線信号の有無を検出し、当該競合無線信号が存在しないときには無線信号を第2の車両へ送信し、当該競合無線信号が存在するときには当該競合無線信号を検出しなくなるまで待機する無線送信手段とを設けるようにした。
これにより、無線信号同士のコリジョンを有効に回避しながら当該無線信号の送受信を確実に行うことができるので、第2の車両において第1の車両から取得した第1の位置情報に基づく周辺車両情報を第2の車両の運転者に対して確実に提供することができる。
また本発明においては、第1の車両に搭載された位置情報送信装置により、当該第1の車両の位置を表す第1の位置情報を第1の車両の周辺に存在する第2の車両に搭載された位置情報受信装置へ送信し、当該位置情報受信装置が第1の位置情報に基づく周辺車両情報を第2の車両の運転者に対して提供するために当該第1の位置情報を取得し、第1の位置情報を無線信号により送信する前に他の車両からの競合無線信号の有無を検出し、当該競合無線信号が存在しないときには無線信号を第2の車両へ送信し、当該競合無線信号が存在するときには当該競合無線信号を検出しなくなるまで待機するようにした。
これにより、無線信号同士のコリジョンを有効に回避しながら当該無線信号の送受信を確実に行うことができるので、第2の車両において第1の車両から取得した第1の位置情報に基づく周辺車両情報を第2の車両の運転者に対して確実に提供することができる。
さらに本発明においては、第1の車両の周辺に存在する第2の車両に搭載され、当該第1の車両に搭載された位置情報送信装置から無線信号により送信された第1の位置情報を受信する位置情報受信装置により、第2の車両の位置を表す第2の位置情報を取得し、位置情報送信装置から他の車両による競合無線信号が存在しないときに送信され、若しくは当該競合無線信号が存在するときに当該競合無線信号を検出しなくなるまで待機した後送信された無線信号を受信することにより第1の位置情報を取得するし、第1の位置情報及び第2の位置情報に基づく周辺車両情報を第2の車両の運転者に対して提供するようにした。
これにより、無線信号同士のコリジョンを有効に回避しながら当該無線信号の送受信を確実に行うことができるので、第2の車両において第1の車両から取得した第1の位置情報に基づく周辺車両情報を第2の車両の運転者に対して確実に提供することができる。
さらに本発明の周辺車両情報提供装置においては、車両に搭載された周辺車両情報提供装置であって、上記車両の位置情報を取得する位置情報取得手段と、車両の周辺に存在する相手車両に対して上記位置情報を無線信号により送信する前に他の車両からの競合無線信号の有無を検出し、当該競合無線信号が存在しないときには上記無線信号を上記相手車両へ送信し、当該競合無線信号が存在するときには当該競合無線信号を検出しなくなるまで待機する無線送信手段と、相手車両から送信された上記相手車両の無線信号を受信することにより上記相手車両の位置情報を取得する無線受信手段と、車両の位置情報及び上記相手車両の位置情報に基づく周辺車両情報を上記車両の運転者に対して提供する周辺情報提供手段とを設けるようにした。
これにより、無線信号同士のコリジョンを有効に回避しながら当該無線信号の送受信を確実に行うことができるので、車両において相手車両から取得した相手車両の位置情報に基づく周辺車両情報を車両の運転者に対して確実に提供することができる。
本発明によれば、無線信号同士のコリジョンを有効に回避しながら当該無線信号の送受信を確実に行うことができるので、第2の車両において第1の車両から取得した第1の位置情報に基づく周辺車両情報を第2の車両の運転者に対して確実に提供することができ、かくして簡易な構成により互いの位置情報を確実に通知し得る周辺車両情報提供システム、位置情報送信装置、位置情報送信方法、位置情報受信装置及び位置情報受信方法を実現できる。
また本発明によれば、無線信号同士のコリジョンを有効に回避しながら当該無線信号の送受信を確実に行うことができるので、車両において相手車両から取得した相手車両の位置情報に基づく周辺車両情報を車両の運転者に対して確実に提供することができ、かくして簡易な構成により互いの位置情報を確実に通知し得る周辺車両情報提供装置を実現できる。
以下、図面について、本発明の一実施の形態を詳述する。
(1)周辺車両情報提供システム及び周辺車両情報提供装置の構成
図1に示す周辺車両情報提供システム1において、複数の車両2(2A〜2G)それぞれに周辺車両情報提供装置3が搭載されており、周辺車両情報提供装置3同士で無線通信を行うことにより各車両2の位置情報を通知し合い、例えば車両2Aの周辺に存在する他の車両2B〜2Gの位置情報等でなる周辺車両情報を当該車両2Aの運転者に提供するようになされている。
ちなみに周辺車両情報提供システム1では、無線中継設備や他の無線局等を介さずに、車両2に搭載された周辺車両情報提供装置3同士が直接無線通信することにより互いの位置情報を通知し合うようになされている。
また周辺車両情報提供システム1では、全ての車両2に周辺車両情報提供装置3が搭載されているものとする。
図2に示すように、周辺車両情報提供装置3は、制御部10により全体を統括制御するようになされており、図示しないCPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)やRAM(Random Access Memory)等により構成されている。
無線LAN(Local Area Network)通信部11は、IEEE(Institute of Electrical and Electronics Engineers)802.11g方式に準拠した通信処理を行うようになされており、他の周辺車両情報提供装置3(図示せず)から送信された無線信号を無線LANアンテナ12により受信し、これをRF(Radio Frequency)送受信回路13によりベースバンド信号に変換した後、ベースバンド(BB)処理回路14によりアナログ信号からディジタルデータに復調し、MAC(Media Access Control)処理回路15によりMACヘッダ等を取り除くことにより受信データを取り出して、これを制御部10へ供給する。
また無線LAN通信部11は、制御部10から送信データの供給を受けると、当該送信データに対してMAC処理回路15によりMACヘッダ等を付加し、ベースバンド処理回路14によりアナログのベースバンド信号に変調した後、RF送受信回路13によりIEEE802.11g方式に準拠した2.4[GHz]の無線信号に変換してアンテナ12から送信させるようになされている。
GPS(Global Positioning System)受信部16は、GPS衛星から送信されるGPS信号をアンテナ17により受信し、これをRF受信回路18により所定の中間周波数に周波数変換した後、DSP(Digital Signal Processor)処理回路19による所定の演算処理の結果として緯度及び経度等でなる位置情報を取り出し、これを制御部10へ供給する。
制御部10は、GPS受信部16から取得した位置情報(以下、これを自車両位置情報PSと呼ぶ)を基に車両2の現在位置を認識し、また無線LAN通信部11を介して当該自車両位置情報PSを他の車両2へ送信するようになされている。
一方制御部10は、無線LAN通信部11を介して他の車両2から送信された当該他の車両2の位置情報を取得し(以下、これを他車両位置情報PTと呼ぶ)、これを基に車両2の周辺に他の車両2が存在することを認識すると共にその位置を把握する。その後制御部10は、自車両位置情報PS及び当該他車両位置情報PTを基に、車両2の周辺に存在する他の車両2に関する危険度情報DS(詳しくは後述する)を生成し、これを入出力処理部20へ供給するようになされている。
入出力処理部20は、制御部10から供給された危険度情報DSを車両2に搭載されたナビゲーションシステム5へ供給する。これに応じてナビゲーションシステム5は、当該危険度情報DSに応じたマーク等を地図上に配置し、表示モニタ6に当該地図を表示することにより、当該車両2の周辺に存在する他の車両2の位置等を運転者に視認させるようになされている。
また入出力処理部20は、車両2に搭載された車両側コンピュータ4と接続されており、当該車両側コンピュータ4からエンジンが作動していることを示すイグニッション信号SI、運転者がクラクション操作をしたことを示すクラクション信号SC、運転者が方向指示器を操作したことを示すと共にその方向を示すターンシグナル信号ST、運転者がアクセルを操作していることを示すアクセル信号SA、運転者がブレーキを操作していることを示すブレーキ信号SB、及び車両2の車速を示す車速信号SVを取得するようになされている。
このように周辺車両情報提供装置3は、GPS受信部16により自車両位置情報PSを取得すると共に、無線LAN通信部11を介して車両2の周辺に存在する他の車両2の周辺車両情報提供装置3から他車両位置情報PTを取得し、制御部10により自車両位置情報PSと他車両位置情報PTとを基に危険度情報DSを生成して、これをナビゲーションシステム5へ供給することにより、車両2の運転者に対して周辺の他の車両2に関する情報を提供するようになされている。
(2)無線LANによるコリジョンの回避
ところで周辺車両情報提供装置3の無線LAN通信部11は、IEEE802.11g方式の規格に従いCSMA/CA(Carrier Sense Multiple Access with Collision Avoidance)方式でアクセス制御を行うことにより、無線信号同士の衝突(コリジョン)を回避するようになされている。
ここでは、無線LAN通信部11と同様にIEEE802.11g方式の規格に従いCSMA/CA方式でアクセス制御を行う無線局RS1、RS2及びRS3によるデータの送信及び受信を例に説明する。
例えば図3(A)に示すように、無線局RS1は、時刻t1において電波の受信状況を確認し、他からデータが送信されていないことを確認した場合、データの送信を開始する。ちなみに無線局RS1は、時刻t1において他にデータが送信されていた場合には、データの送信を見合わせるようになされている。
これに応じて無線局RS2は、無線局RS1から送信されたデータを受信して時刻t2に受信を終了し、応答待機時間w1だけ待機し時刻t3に応答信号等でなるデータを無線局RS1へ送信する。
ここで、無線局RS3が時刻t1の後にデータを送信したい場合、無線局RS1がデータを送信中であり無線信号が競合する恐れがあるため、当該無線局RS1がデータの送信を終了する時刻t2まで待ち、送信開始待機時間w2だけ待機した時刻t4にデータの送信を開始しようとする。しかしながら、送信開始待機時間w2>応答待機時間w1となるよう設定されており、また時刻t4では既に無線局RS2がデータを送信しているため、無線局RS3は、無線局RS2がデータの送信を終了する時刻t5まで待機し、再び送信開始待機時間w2だけ待機して時刻t6に他からデータが送信されていないことを確認してデータの送信を開始する。
また図3(B)に示すように、無線局RS1と無線局RS3とが時刻t11に全く同時にデータの送信を開始してしまった場合、当該データが変調された無線信号同士の衝突(コリジョン)が発生する。この場合、無線局RS2は、無線信号同士の干渉により正常なデータを受信できないため、データの送信が終了した時刻t2から応答待機時間w1が経過した時刻t13になっても応答信号等でなるデータを送信しないことになる。
このとき無線局RS1は、時刻t12から送信開始待機時間w2だけ経過した時刻t14からさらに乱数を基に設定した待機時間w3だけ待機し、時刻t15に他からデータが送信されていないことを確認した上でデータの再送を開始する。
一方無線局RS3は、時刻t12から送信開始待機時間w2だけ経過した時刻t14からさらに乱数を基に設定した待機時間w4だけ待機する。ここで待機時間w4は待機時間w3とは異なる時間となり、この場合は待機時間w4>待機時間w3となっている。すなわち無線局RS3は、時刻t16には既に無線局RS1からデータが送信されているため、当該データの送信が終了する時刻t17まで待機し、さらに当該時刻t17から送信開始待機時間w2だけ待機した時刻t18に他からデータが送信されていないことを確認した上でデータの再送を開始する。
このように無線局RS1、RS2及びRS3は、IEEE802.11g方式の規格に従いCSMA/CA方式でアクセス制御を行うことにより、他からデータが送信されていないときにデータを送信し、また無線信号同士のコリジョンが発生した場合には、互いに異なる時間だけ待機し他からデータが送信されていないことを確認した上でデータを再送するため、結果的にコリジョンを有効に回避することができる。
これと同様に無線LAN通信部11は、CSMA/CA方式でアクセス制御を行うことにより、コリジョンを有効に回避するようになされている。
ちなみに無線LAN通信部11は、無線局RS1、RS2及びRS3と同様に無線信号同士のコリジョンが発生した場合に待機した後にデータを再送するものの、送信するデータが位置情報等でなりそのサイズが非常に小さいために実際上のデータ送信時間が非常に短時間となり、また各待機時間も非常に短時間に設定されているため、仮に無線信号同士のコリジョンが発生した場合であっても、データの再送を完了するまでの時間を非常に短く抑えるようになされている。
(3)周辺車両情報の表示
(3−1)周辺車両との通信
実際上車両2A(図1)に搭載された周辺車両情報提供装置3は、運転者によりブレーキ、方向指示器又はクラクションが操作されたことにより車両側コンピュータ4からブレーキ信号SB、ターンシグナル信号ST又はクラクション信号SC(以下、これらをまとめてトリガ信号と呼ぶ)を検出すると、無線LAN通信部11を介してアドホックモードでの通信を試みる。
この場合、周辺車両情報提供装置3は、車両2において運転者によりブレーキ、方向指示器又はクラクションが操作されたことにより、当該車両2が交差点の付近等に位置している可能性が高く、周辺の車両に注意する必要がある、すなわち周辺の車両に関する情報の提示が必要であると判断し、無線LAN通信部11による通信を開始するようになされている。
これに応じて周辺の他の車両2B〜2G(以下、これを他車両2B〜2Gと呼ぶ)にそれぞれ搭載された周辺車両情報提供装置3が応答することにより、周辺車両情報提供装置3は当該他車両2B〜2Gが自車両2Aの周辺に存在することを認識する。
ちなみに各車両2に搭載された周辺車両情報提供装置3は、車両2のエンジンが停止している場合にも、他の車両2に搭載された周辺車両情報提供装置3からの通信に応答するようになされている。この場合停止している車両2の周辺車両情報提供装置3は、車両側コンピュータ4(図2)から入出力処理部20を介してイグニッション信号SIを取得しないことにより、エンジンが停止し車両2自体も停止していることを認識しており、当該車両2が停止していることを示す停止情報を他の車両2に搭載された周辺車両情報提供装置3へ送信するようになされている。
さらに周辺車両情報提供装置3は、他車両2B〜2Gの周辺車両情報提供装置3とそれぞれ互いに通信を行い位置情報を交換することにより他車両位置情報PTを取得する。
このとき周辺車両情報提供装置3の制御部10は、他車両2B〜2Gからそれぞれ他車両位置情報PTを複数回取得し、それぞれの位置の変化と時間の経過とに基づき、各他車両2B〜2Gの進行方向及び速度を算出するようになされている。
同様に制御部10は、車両2A(以下、これを自車両と呼ぶ)についても、異なる時刻における複数の自車両位置情報PSに基づき、自車両2Aの進行方向及び速度を算出するようになされている。
その後周辺車両情報提供装置3は、制御部10により車両2A(以下、自車両2Aとも呼ぶ)と車両2B〜2F(以下、他車両2B〜2Gとも呼ぶ)と衝突する可能性があるか否かを判定するようになされている。
(3−2)衝突可能性の有無判定
実際上、制御部10は、図4(A)に示すように、仮想平面VPの中心に自車両2Aを配置し、当該自車両2Aの進行方向を表す進行方向直線LAを設定する。また制御部10は、仮想平面VPを4分割しており、自車両2Aからみて前方右側を第一象限、後方右側を第二象限、後方左側を第三象限、及び前方左側を第四象限としている。
制御部10は、図4(B)に示すように、自車両2の進行方向DAが前方である場合、第一象限及び第四象限を判定対象領域とし、他車両位置情報PTを基にこの判定対象領域に存在する他車両(この場合は他車両2C)を選択すると共に、当該他車両2Cを他車両位置情報PTに応じた位置に配置し、当該他車両2Cについて算出した進行方向に合わせて進行方向直線LCを設定する。
ここで制御部10は、自車両2Aの進行方向直線LAと他車両2Cの進行方向直線LCとが交差するか否かを判定する。この場合、当該進行方向直線LAと進行方向直線LCとが交点CP1において交差するため、制御部10は自車両2Aと他車両2Cとが衝突する可能性があると判定する。
ところで制御部10は、入出力制御部20(図2)を介して車両側コンピュータ4からターンシグナル信号STを取得していた場合、自車両2Aが当該ターンシグナル信号STに応じた方向へ曲がるものと判断し、当該ターンシグナル信号STを基に仮想平面VPにおける自車両2Aの進行方向直線LAを変更する。
例えば制御部10は、右折を示すターンシグナル信号STを取得した場合、図4(C)に示すように、進行方向直線LAを前方ではなく右側へ向けて設定する。この場合制御部10は、第一象限及び第二象限を判定対象領域とし、他車両位置情報PTを基にこの判定対象領域に存在する他車両(この場合は他車両2F)を選択し、当該他車両2Fの他車両位置情報PTに応じた位置に配置すると共に、当該他車両2Fについて算出した進行方向に合わせて進行方向直線LFを設定する。
続いて制御部10は、自車両2Aの進行方向直線LAと他車両2Fの進行方向直線LFとが交差するか否かを判定する。この場合、当該進行方向直線LAと進行方向直線LFとが交点CP2において交差するため、制御部10は自車両2Aと他車両2Fとが衝突する可能性があると判定する。
すなわち制御部10は、ターンシグナル信号STに基づき自車両2Aが進行方向を前方以外に変更することを検出した場合、当該ターンシグナル信号STに基づいた進行方向直線LAを設定することにより、進行方向を変更した後の衝突可能性を判定することができる。
また制御部10は、図5(A)に示すように、仮に他車両2Gが自車両2Aの後方に位置していたとしても、第1象限及び第2象限を判定対象領域としていることにより、当該他車両2Gについても進行方向直線LGを設定することになる。この場合、自車両2Aの進行方向直線LAと他車両2Gの進行方向直線LGとが交点CP3において交差するため、制御部10は自車両2Aと他車両2Gとが衝突する可能性があると判定する。
すなわち制御部10は、ターンシグナル信号STに基づき判定対象領域を設定することにより、自車両2Aが進行方向を変更する場合に自車両2Aの後方から進行してくる他車両2Gについても、衝突可能性を判定することができる。
さらに周辺車両情報提供装置3は、無線LAN通信部11を介して車両2の位置情報を送信する際、ターンシグナル信号STに応じた進行方向情報を併せて送信するようになされている。このため制御部10は、他車両2B〜2Gから他車両位置情報PTを取得する際、各他車両2B〜2Gにおける進行方向情報DTを合わせて取得する。
例えば制御部10は、自車両2Aの進行方向が前方であった場合、進行方向直線LAを前方に設定し、さらに判定対象領域である第1象限に位置する他車両2Fから進行方向情報DTを取得していた場合、図5(B)に示すように、当該進行方向情報DTに従い当該他車両2Fの進行方向直線LFを設定する。
この場合、自車両2Aの進行方向直線LAと他車両2Fの進行方向直線LFとが交点CP4において交差するため、制御部10は自車両2Aと他車両2Fとが衝突する可能性があると判定する。
すなわち制御部10は、進行方向情報DTに基づき他車両が進行方向を変更する予定であることを検出した場合、変更後の進行方向について衝突可能性を判定することができる。
そのうえ制御部10は、ナビゲーションシステム5から自車両2Aの現在位置周辺の建物等に関する地図情報を取得できるようになされている。例えば図5(C)に示すように、制御部10は、仮想平面VP上に自車両2Aの進行方向直線LAを設定すると共に他車両2Hの進行方向直線LHを設定し、さらにナビゲーションシステム5からの地図情報に基づき建物BLDを設定する。
この場合、他車両2Hの進行方向直線LHは建物BLDに遮られるので、自車両2Aの進行方向直線LAとは交差しない。このため制御部10は、自車両2Aと他車両2Hとが衝突する可能性は無いと判定する。
このように制御部10は、自車両位置情報PS及び他車両位置情報PTと、当該自車両位置情報PS及び当該他車両位置情報PTに基づいて算出された自車両2A及び他車両2B〜2Gの進行方向とに基づき、仮想平面VP上に進行方向直線LAを設定し、自車両2Aの進行方向に応じた判定対象領域に存在する他車両2B〜2Gの進行方向直線LB〜LFを設定することにより、当該自車両2Aと他車両2B〜2Gとが衝突する可能性の有無を判定するようになされている。
(3−3)危険度の決定
次に制御部10は、自車両2Aと衝突する可能性がある他車両2について、危険度の度合いを決定する。
例えば図6に示すように、自車両2Aの周辺に他車両2J及び2Kが存在するときに、自車両2Aの進行方向直線LAと他車両2Jの進行方向直線LJとが交点CP5で交差し、さらに当該進行方向直線LAと他車両2Kの進行方向直線LKとが交点CP6で交差する場合を想定する。
ちなみに図6では、説明の都合上、実際の道路上に進行方向直線LA、LJ及びLKを重ねて表示している。
また制御部10は、他車両2J及び2Kから取得した他車両位置情報PTを基に、交点CP5と他車両2Jとの距離を30[m]、交点CP6と他車両2Kとの距離を40[m]と算出し、また他車両2J及び2Kの速度を、それぞれ30[km/h]、60[km/h]と算出する。
ここで図7に示す危険度決定特性図GDは、交点から他車両までの距離と速度との関係を表したものであり、車両の速度と停止に要する距離との関係を示す停止特性曲線G1と、車両の速度と制動に要する距離との関係を示す制動特性曲線G2とにより、低危険度領域AR1、中危険度領域AR2及び高危険度領域AR3の3の領域に分割されている。
制御部10は、他車両2J及び2Kそれぞれの距離及び速度を基に、危険度決定特性図GD上における他車両2J及び2Kを表す点GPJ及び点GPKの位置が低危険度領域AR1、中危険度領域AR2及び高危険度領域AR3のいずれの領域に属するかを判定し、それぞれの危険度を決定する。
例えば制御部10は、他車両2Jの速度が30[km/h]、交点CP5との距離が30[m]であることから、点GPJが中危険度領域AR2に属すると判定し、当該他車両2Jを「中危険度」に決定する。
同様に制御部10は、他車両2Kの速度が60[km/h]、交点CP6との距離が40[m]であることから、点GPKが高危険度領域AR3に属すると判定し、当該他車両2Jを「高危険度」に決定する。
このように制御部10は、他車両位置情報PTを基に他車両と交点までの距離及び速度を算出し、危険度決定特性図GDを基に各他車両について危険度を決定するようになされている。
この後制御部10は、他車両2B〜2Gの位置、危険度及び進行方向等を基に危険度情報DSを生成し、入出力処理部20を介してこれをナビゲーションシステム5へ送出する。
なお制御部10は、他車両2B〜2Gから1回のみ他車両位置情報PTを取得した時点では、進行方向及び速度を算出することができないため、当該他車両2B〜2Gの位置情報のみを基に危険度情報DSを生成するようになされている。
(3−4)周辺車両情報の提示
次に制御部10は、周辺に存在する他車両2B〜2Gの位置とそれぞれの危険度等を表す危険度情報DSを生成して、これをナビゲーションシステム5へ供給する。
これに応じてナビゲーションシステム5は、図8に示すように、危険度情報DSに基づき、表示モニタ6の表示画面6Aに自車両2Aを示す自車両マークMA及びに他車両2B〜2Gを示す他車両マークMB〜MGを地図に重ねて示す。このときナビゲーションシステム5は、危険度情報DSに含まれる危険度の情報に基づき、他車両マークMB〜MGの形状、色及び点滅パターンを変化させるようになされている。
実際上ナビゲーションシステム5は、「高危険度」に決定された他車両2B及び2Fを赤色で表示すると共に速い周期で点滅させ、「中危険度」に決定された他車両2C及び2Gを橙色で表示すると共に遅い周期で点滅させ、「低危険度」に決定された他車両2Dを黄色で表示すると共に点滅させず、また停止している他車両2Eを緑色で表示する。
またナビゲーションシステム5は、停止している他車両2Eを菱形の他車両マーク2Eで表示すると共に、動いている(エンジンがかけられている)他車両2B〜2D、2F及び2Gをそれぞれの進行方向を示すような三角形で表示する。
さらにナビゲーションシステム5は、自車両2Aの方向指示器が操作されている場合、その方向に応じて方向指示マークMDAを表示し、同様に他車両2Dにおいて方向指示器が操作されたことを示す進行方向情報DTを取得したことに応じて、その方向に応じて方向指示マークMDDを表示するようになされている。
このようにナビゲーションシステム5は、危険度情報DSに応じて地図上に他車両マークMB〜MGを表示すると共に、その形状、色及び点滅パターンを変化させることにより、他車両2B〜2Gの位置や進行方向等といった周辺車両情報を提供し、運転者に視認させ得るようになされている。
ちなみにナビゲーションシステム5は、危険度情報DSに他車両2B〜2Gの位置情報のみが含まれていた場合、他車両マークMB〜MGに代えて位置のみを示す所定の他車両位置マーク(図示せず)を地図上に表示するようになされている。
(4)周辺車両情報提供処理
次に、車両2Aの周辺車両情報提供装置3がナビゲーションシステム5を介して当該車両2Aの運転者に対して周辺車両情報を提供する際の周辺車両情報提供処理手順RT1について、図9に示すフローチャートに従って説明する。
周辺車両装置提供装置3の制御部10は、電源が投入された時点で周辺車両装置提供処理手順RT1を開始し、ステップSP1へ移る。ステップSP1において制御部10は、入出力処理部20を介してイグニッション信号SIを取得しているか否かに応じて車両2のイグニッションがオンであるか否か(すなわちエンジンが作動しているか否か)を判定する。ここで肯定結果が得られると、このとき制御部10は次のステップSP2へ移る。
ステップSP2において制御部10は、所定時間待機した後、次のステップSP3へ移る。ステップSP3において制御部10は、ブレーキ信号SB、ターンシグナル信号ST又はクラクション信号SC(すなわちトリガ信号)を検出したか否かを判定する。
ここで肯定結果が得られると、このことは運転者により車両2Aのブレーキ、方向指示器又はクラクションが操作されたため、当該車両2の周辺に存在する他車両2に関する情報を運転者に提供する必要があることを示しており、このとき制御部10は次のステップSP4へ移る。
ステップSP4において制御部10は、無線LAN通信部11からアドホックモードで通信を試みることにより、周辺の他車両2を探索し、次のステップSP5へ移る。
ステップSP5において制御部10は、無線LAN通信部11による通信に対して応答があったか否かを判定する。ここで否定結果が得られると、このことは車両2Aの周辺には他車両2が存在しないことを表しており、このとき制御部10は、次のステップSP6へ移る。
ステップSP6において制御部10は、入出力処理部20を介して周囲に車両2が存在しないことを示す周辺無車両情報をナビゲーションシステム5へ送出し、再度ステップSP2へ戻る。
このときナビゲーションシステム5は、周辺無車両情報に応じて表示部6の表示画面6A上に「周辺に車両はありません」といったメッセージを表示することにより、周辺に車両2が存在しないことを運転者に通知する。
一方ステップSP5において肯定結果が得られると、このことは無線LAN通信部11による通信に対して他車両2(以下、これを他車両2Bとする)から応答があったこと、すなわち車両2A(以下、これを自車両2Aと呼ぶ)の周辺に他車両2Bが存在することを示しており、このとき制御部10は、次のステップSP7へ移る。
ステップSP7において制御部10は、応答があった他車両2Bと無線接続を開始し、当該他車両2Bから当該他車両2Bの位置情報(すなわち他車両位置情報PT)を取得するべく、次のサブルーチンSRT1へ移る。
このとき制御部10は、図10に示す位置情報受信サブルーチンSRT1を開始し、次のステップSP21へ移る。
一方、他車両2Bに搭載された周辺車両情報提供装置3の制御部10は、ステップSP7において無線接続されたことにより位置情報送信サブルーチンSRT2を開始し、次のステップSP31へ移る。
以下では、説明の便宜上、車両2Aに搭載された周辺車両情報提供装置3Aの制御部10Aが位置情報受信サブルーチンSRT1を実行するものとし、また他車両2Bに搭載された周辺車両情報提供装置3Bの制御部10Bが位置情報送信サブルーチンSRT2を実行するものとする。
ステップSP21において制御部10Aは、GPS受信部16により自車両の位置情報(すなわち自車両位置情報PS)を取得し、次のステップSP22へ移る。
ステップSP22において制御部10Aは、無線LAN通信部11を介して他車両2Bの周辺車両情報提供装置3Bに対して位置情報を要求し、次のステップSP23へ移る。
ステップSP23において制御部10Aは、自車両(すなわち車両2A)の位置情報を車両2Bの周辺車両情報提供装置3Bへ送信し、次のステップSP24へ移る。
一方制御部10Bは、ステップSP31において、GPS受信部16により自車両(すなわち車両2B)の位置情報を取得して一時記憶し、次のステップSP32へ移る。
ステップSP32において制御部10Bは、車両2Aの周辺車両情報提供装置3Aからの位置情報の要求を取得し、次のステップSP33へ移る。
ステップSP33において制御部10Bは、車両2Aの周辺車両情報提供装置3Aから送信された相手車両(すなわち車両2A)の位置情報を受信して一時記憶し、次のステップSP34へ移る。
ステップSP34において制御部10Bは、自車両(すなわち他車両2B)の位置情報を車両2Aの周辺車両情報提供装置3Aに対して送信し、次のステップSP35へ移って位置情報送信サブルーチンSRT2を終了し、元の周辺車両情報提供処理手順RT1へ戻る。
これに応じて制御部10Aは、ステップSP24において相手車両(すなわち車両2B)の位置情報を受信して他車両位置情報PTとして一時記憶し、次のステップSP25へ移って位置情報受信サブルーチンSRT1を終了し、元の周辺車両情報提供処理手順RT1(図9)へ戻って次のサブルーチンSRT3へ移る。
一方、ステップSP3において否定結果が得られると、このことはトリガ信号を取得しなかったため周辺車両を探索する必要がないことを表しており、このとき制御部10は次のステップSP8へ移る。
ステップSP8において制御部10は、所定待ち受け時間の間、他車両2Bからの無線接続を待ち受け、次のステップSP9へ移る。
ステップSP9において制御部10は、他車両2Bから無線接続されたか否かを判定する。ここで否定結果が得られると、このことは所定待ち受け時間の間に他車両2Bから無線接続されなかったことを表しており、このとき制御部10は、再度トリガ信号の入力又は他車両2Bからの無線接続を待ち受けるべくステップSP2へ戻る。
一方ステップSP9において肯定結果が得られると、このことは他車両2Bが車両2Aの位置情報を要求しようとしていることを表しており、このとき制御部10は、次のサブルーチンSRT2へ移る。
この場合制御部10は、上述した位置情報送信サブルーチンSRT2(図10)を実行し、再度周辺車両情報提供処理手順RT1(図9)へ戻った後、次のサブルーチンSRT3へ移る。
このとき制御部10は、図11に示す危険度情報送出処理手順SRT3を開始してステップSP41へ移る。ステップSP41において制御部10は、位置情報を取得した他車両2Bに関する以前の位置情報を一時記憶しているか否かを判定する。ここで否定結果が得られると、このことは他車両2Bの以前の位置情報を取得しておらず、速度及び進行方向を算出できないことを表しており、このとき制御部10は、次のステップSP42へ移る。
ステップSP42において制御部10は、他車両2Bの位置情報をナビゲーションシステム5へ送出することにより表示モニタ6に表示している地図上に他車両位置マークを表示させ、次のステップSP46へ移る。
一方ステップSP41において肯定結果が得られると、このことは他車両2Bの以前の位置情報を一時記憶しているため、この以前の位置情報を利用して他車両2の速度及び進行方向を算出できることを表しており、このとき制御部10は次のステップSP43へ移る。
ステップSP43において制御部10は、車両2A及び他車両2Bのそれぞれについて、速度及び進行方向を算出し、次のステップSP44へ移る。
ステップSP44において制御部10は、車両2A及び他車両2Bそれぞれの位置、速度及び進行方向に基づき、他車両2の衝突可能性を判定すると共に危険度を決定し、次のステップSP45へ移る。
ステップSP45において制御部10は、他車両2Bの位置情報及び危険度等を基に危険度情報DSを生成し、これをナビゲーションシステム5へ送出することにより表示モニタ6に表示している地図上に危険度に応じた他車両マークMBを表示させ、次のステップSP46へ移る。
ちなみに制御部10は、他車両2B以外の他の車両(例えば車両2C等)についても位置情報を取得し危険度を決定済であれば、当該他の車両についても他車両マークMC等を表示モニタ6の地図上に表示させるようになされている。
ステップSP46において制御部10は、危険度情報送出サブルーチンSRT3を終了し、元の周辺車両情報提供処理手順RT1(図9)へ戻り、再度ステップSP1へ戻る。
一方、ステップSP1において否定結果が得られると、このことは車両2Aのエンジンが停止していることを表しており、このとき制御部10は次のステップSP10へ移る。
ステップSP10において制御部10は、所定待ち受け時間の間、他車両2Bから無線接続を待ち受け、次のステップSP11へ移る。
ステップSP11において制御部10は、他車両2Bから無線接続されたか否かを判定する。ここで肯定結果が得られると、このことは他車両2Bに対して車両2Aの位置情報を送信すべきであることを示しており、このとき制御部10はサブルーチンSRT2へ移って車両2Aの位置情報を送信する。
一方ステップSP11において否定結果が得られると、このことは特に他車両2Bから無線接続されなかったことを表しており、このとき制御部10は、再度ステップSP1へ移って一連の処理を繰り返す。
(5)動作及び効果
以上の構成において、車両2に搭載された周辺車両情報提供装置3は、GPS受信部16により自車両位置情報PSを取得し、無線LAN通信部11により他車両2に搭載された周辺車両情報提供装置3と通信することにより当該他車両2が周辺に存在することを認識すると共に、当該他車両2の周辺車両情報提供装置3から他車両位置情報PTを取得する。
さらに周辺車両情報提供装置3は、自車両位置情報PS及び他車両位置情報PTと、車両2及び他車両2の進行方向とに基づき仮想平面VP上において当該車両2と他車両2とが衝突する可能性の有無を判定し、他車両2との交点Cまでの距離及び速度を基に危険度を決定して、他車両2の位置及び危険度を危険度情報DSとしてナビゲーションシステム5へ送出することにより、地図上に他車両2の位置及び危険度に応じた他車両マークMを表示させる。
従って周辺車両装置提供装置3は、無線LAN通信部11によってCSMA/CA方式でアクセス制御を行うことにより、無線信号同士のコリジョンを有効に回避しながら他車両2の存在を認識すると共に他車両位置情報PTを確実に取得することができる。
この場合、無線LAN通信部11が規格によって規定されたCSMA/CA方式でアクセス制御を行うため、制御部10はコリジョンの発生を特に考慮する必要が無く、再送制御等の複雑な処理を行う必要が無いと共に、車両毎に使用する周波数を分ける必要無く限られた周波数帯のみで通信を行うことができる。
また周辺車両装置提供装置3は、無線LAN通信部11同士の通信において当該無線LAN通信部11自身がアクセス制御を行うことにより無線信号同士のコリジョンを有効に回避することができるので、アクセス制御やコリジョン回避のために別途道路側に通信設備等を設ける必要が無く、周辺車両装置提供装置3のみにより周辺車両情報提供システム1(図1)を簡易に構成することができる。
また周辺車両装置提供装置3は、自車両位置情報PS及び他車両位置情報PTを基に他車両2の危険度を判定する際、仮想平面VP(図4(B))上において車両2の進行方向直線Lと他車両2の進行方向直線Lとが交差するか否かに基づき衝突可能性の有無を判定した上で危険度を決定するため、距離及び速度のみで判定する場合と比較して、一段と実状に即した危険度を決定することができる。
このとき周辺車両装置提供装置3は、自車両位置情報PS及び他車両位置情報PTを基に他車両2の危険度を判定する際、車両2のターンシグナル信号STに基づき、仮想平面VPにおいて当該車両2が進行する予定の方向に合わせて進行方向直線Lを設定することにより(図4(C))、当該車両2の現在の進行方向(すなわち前方)のみでなく、今後進行する予定の方向を踏まえて適切に危険度を判定することができる。
さらに周辺車両装置提供装置3は、車両2のみでなく他車両2についても、危険度を判定する際、当該他車両2から取得した進行方向情報DTを基に、仮想平面VPにおいて他車両2が進行する予定の方向に合わせて進行方向直線Lを設定することにより(図5(B))、当該他車両2の現在の進行方向のみでなく、今後進行する予定の方向を踏まえて適切に危険度を判定することができる。
そのうえ周辺車両装置提供装置3は、危険度情報DSをナビゲーションシステム5へ送出することにより、表示モニタ6の表示画面6Aに表示させる他車両マークMの形状、色及び点滅パターンを危険度に基づき変化させるため、運転者に他車両2の存在及び危険度の大きさや進行方向を一瞥で視認させることができ、当該運転者に車両2の運転中に表示モニタ6の表示画面6Aを注視させるといった危険行為を未然に防止することができる。
特に周辺車両装置提供装置3は、例えば住宅街等、見通しが悪く道幅が狭いような場所において、運転者から直接他車両2を視認できなかったとしても、表示モニタ6の表示画面6Aに他車両2の存在及びその危険度を他車両マークMとして表示することにより運転者に通知することができるので、事故等を回避する手助けとすることができる。
以上の構成によれば、車両2に搭載された周辺車両装置提供装置3は、他車両2に搭載された周辺車両情報提供装置3と通信する際に無線LAN通信部11においてアクセス制御を行うことにより、無線信号同士のコリジョンを有効に回避しながら他車両2の存在を認識すると共に他車両位置情報PTを確実に取得することができ、この結果、他車両2の危険度を決定して当該他車両2の位置及び危険度を危険度情報DSとしてナビゲーションシステム5へ送出して地図上に他車両2の位置及び危険度に応じた他車両マークMを表示させることにより、車両2の運転者に対して周辺車両情報を提供することができる。
(6)他の実施の形態
なお上述した実施の形態においては、周辺車両情報提供装置3からナビゲーションシステム5へ危険度情報DSを送出することにより当該ナビゲーションシステム5から表示モニタ6に表示させる地図上に他車両マークMを重ねて運転者に周辺車両情報を提供するようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、例えば専用の表示装置によって運転者に周辺車両情報を提供するようにしても良い。
例えば図12に示すように、車両2P、2Q、2R及び2Sが互いに近接した位置にある場合を想定する。ここで車両2Pに搭載された周辺車両情報提供装置3は、他車両2Q〜2Sからそれぞれ他車両位置情報PTを取得すると共にそれぞれの危険度を決定する。この場合、車両2Qを「高危険度」、車両2Rを「停車中」、車両2Sを「低危険度」と決定する。
これに応じて周辺車両情報提供装置3は、図13(A)に示す簡易表示器30に簡易マークMzQ、MzR及びMzSを表示することにより、運転者に対して周辺車両情報を提供することができる。また周辺車両情報提供装置3は、図13(B)に示すように、時間の経過と共に各簡易マークMzQ、MzR及びMzSの表示位置を更新することにより、最新の周辺車両情報を提供することができる。
また上述した実施の形態においては、車両側コンピュータ4から供給されるブレーキ信号SB、ターンシグナル信号ST又はクラクション信号SCをトリガ信号として他車両の探索を開始するようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、例えばハザード操作されたことを示すハザード信号やバックギアに切り換えられたことを表すバック信号等の車両側コンピュータ4から供給される他の信号をトリガ信号とするようにしても良く、或いはトリガ信号と無関係に所定時間毎に他車の探索を開始するようにしても良い。
さらに上述した実施の形態においては、無線LAN通信部11がIEEE802.11g方式に準拠した無線通信を行うようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、IEEE802.11a方式やIEEE802.11b方式等、アクセス制御を行う種々の無線通信方式に従い無線通信を行うようにしても良い。
さらに上述した実施の形態においては、自車両2の位置情報を他車両へ送信すると共に他車両2の位置情報を受信する周辺車両情報提供装置3に本発明を適用するようにした場合について述べたが、これに限らず、例えば自車両2の位置情報を他車両へ送信せずに他車両2の位置情報を受信して周辺車両情報を運転者に提供する受信装置や、これと反対に他車両2の位置情報を受信せずに自車両2の位置情報を他車両へ送信することにより他車両2の運転者に周辺車両情報を提供させる送信装置に本発明を適用するようにしても良い。
さらに上述した実施の形態においては、仮想平面VP上で衝突可能性の有無を判定する際に、ターンシグナル信号STを基に自車両の進行方向を設定し、また他車両2のターンシグナル信号STに基づいた進行方向情報DTを基に当該他車両2の進行方向を設定するようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、例えば車両2のハンドル回転角に応じたハンドル回転角信号を車両側コンピュータ4から取得し、当該ハンドル回転角信号に基づいて自車両2及び他車両2の進行方向を設定するようにしても良い。また、車両2からターンシグナル信号STやハンドル回転角信号を取得できない場合、各車両2の位置の時間変化のみに従って進行方向を決定するようにしても良い。
さらに上述した実施の形態においては、周辺車両情報提供装置3とナビゲーションシステム5とを別体として構成するようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、当該周辺車両情報提供装置3とナビゲーションシステム5とを一体に構成するようにしても良い。この場合、GPS受信機能を共有化することができ、またナビゲーションシステム上でルートが設定されている場合、衝突可能性の有無を判定する際にターンシグナル信号STの代わりに当該ルートに従って進行方向を設定するようにしても良い。
さらに上述した実施の形態においては、他車両2の周辺車両情報提供装置3に対して自車両2の位置情報及び進行方向情報DTを送信するようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、例えば車両側コンピュータ4から供給される車速信号SVを基に認識した自車両2の速度を送信するようにしたり、或いはアクセル信号SA又はブレーキ信号SBを検出して送信することにより自車両2が加速中又は減速中であることを通知するようにし、これらの信号を取得した他車両2の周辺車両情報提供装置3がこれらの情報を補助的に画面表示するようにしても良い。あるいは、クラクション信号SCを基に運転者がクラクションを鳴動させたことを他車に通知しても良く、これにより当該車両が何らかの注意すべき状態にあることを他車に通知することができる。
さらに上述した実施の形態においては、GPS受信部16によりGPS衛星からのGPS信号を基に位置情報を取得するようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、例えば道路に設置された位置信号発信器から現在位置を表す位置信号を受信することにより位置情報を取得するようにしても良い。
さらに上述した実施の形態においては、周辺車両情報提供装置3からナビゲーションシステム5へ危険度情報DSを送出することにより当該ナビゲーションシステム5の表示モニタ6を介して周辺車両情報を運転者に視認させるようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、例えば「左側から直進車が来ます」といった音声案内によって周辺車両情報を運転者に通知するようにしても良い。
さらに上述した実施の形態においては、第1の位置情報取得手段としてのGPS受信部16と、無線送信手段としての無線LAN通信部11及び制御部10とによって位置情報送信装置としての周辺車両情報提供装置3を構成し、また第2の位置情報取得手段としてのGPS受信部16と、無線受信手段としての無線LAN通信部11及び制御部10と、周辺情報提供手段としての制御部10及び入出力処理部20とによって位置情報受信装置としての周辺車両情報提供装置3を構成する場合について述べたが、本発明はこれに限らず、その他種々の回路構成でなる第1の位置情報取得手段と、無線送信手段とによって位置情報送信装置を構成し、また第2の位置情報取得手段と、無線受信手段と、周辺情報提供手段とによって位置情報受信装置を構成するようにしても良い。
本発明は、自車両の周辺に存在する他車両に関する周辺車両情報を運転者に提供する種々の電子機器でも利用できる。
周辺車両情報提供システムの全体構成を示す略線図である。 周辺車両情報提供装置の構成を示すブロック図である。 無線LANにおけるコリジョンの回避の説明に供する略線図である。 衝突可能性の有無判定(1)の説明に供する略線図である。 衝突可能性の有無判定(2)の説明に供する略線図である。 各車両の位置関係(1)の説明に供する略線図である。 危険度の決定の説明に供する略線図である。 周辺車両情報の画面表示の説明に供する略線図である。 周辺車両情報提供処理手順を示すフローチャートである。 位置情報受信処理手順及び位置情報送信処理手順を示すフローチャートである。 危険度情報送出処理手順を示す略線図である。 各車両の位置関係(2)を示す略線図である。 他の実施の形態による周辺車両情報の表示例を示す略線図である。
符号の説明
1……周辺車両情報提供システム、2、2A〜2H、2P〜2S……車両、3、3A、3B……周辺車両情報提供装置、4……車両側コンピュータ、5……ナビゲーションシステム、6……表示モニタ、10、10A、10B……制御部、11……無線LAN通信部、16……GPS受信部、30……簡易表示器、L、LA〜LH、LP〜LS……進行方向直線、SB……ブレーキ信号、SC……クラクション信号、ST……ターンシグナル信号、PS……自車両位置情報、PT……他車両位置情報、DT……進行方向情報、DS……危険度情報。

Claims (11)

  1. 第1の車両に搭載された位置情報送信装置が取得した第1の位置情報を当該第1の車両の周辺に存在する第2の車両に搭載された位置情報受信装置へ送信し、当該位置情報受信装置が上記第1の位置情報に基づく周辺車両情報を上記第2の車両の運転者に対して提供する周辺車両情報提供システムであって、
    上記位置情報送信装置は、
    上記第1の位置情報を取得する第1の位置情報取得手段と、
    上記第1の位置情報を無線信号により送信する前に他の車両からの競合無線信号の有無を検出し、当該競合無線信号が存在しないときには上記無線信号を上記第2の車両へ送信し、当該競合無線信号が存在するときには当該競合無線信号を検出しなくなるまで待機する無線送信手段と
    を具えることを特徴とする周辺車両情報提供システム。
  2. 上記無線送信手段は、
    上記競合無線信号が存在したときに当該競合無線信号を検出しなくなるまで待機した後、さらに上記位置情報送信装置毎に異なる時間に設定された個別待機時間だけ待機してから上記無線信号を送信する
    ことを特徴とする請求項1に記載の周辺車両情報提供システム。
  3. 上記位置情報受信装置は、
    所定の位置情報取得手段により上記第2の位置情報を取得する第2の位置情報取得手段と、
    上記第2の車両の周辺に存在する上記第1の車両に搭載された上記位置情報送信装置から上記無線信号を受信することにより上記第1の位置情報を取得する無線受信手段と、
    異なる時刻における複数の上記第2の位置情報に基づき算出した上記第2の車両の速度及び進行方向と、上記第2の位置情報と、異なる時刻における複数の上記第1の位置情報に基づき算出した上記第1の車両の速度及び進行方向と、上記第1の位置情報とに基づき、上記第2の車両と上記第1の車両とが衝突する可能性の高さに応じた危険度を算出する危険度算出手段と、
    上記第1の位置情報及び上記危険度に基づく危険度情報を所定の情報提供手段へ送出することにより、当該情報提供手段から上記第2の車両の運転者に対して当該危険度情報に基づいた上記周辺車両情報を提供させる危険度情報送出手段と
    を具えることを特徴とする請求項1に記載の周辺車両情報提供システム。
  4. 上記危険度算出手段は、
    上記第2の車両及び上記第1の車両それぞれの速度及び進行方向と上記第1の位置情報及び上記第2の位置情報とを基に、上記第2の車両を中心とした仮想平面上において上記第2の車両の進行方向を表す第2の進行方向直線と上記第1の車両の進行方向を表す第1の進行方向直線との交点に上記第1の車両が到達するまでの時間に基づいて上記危険度を算出する
    ことを特徴とする請求項1に記載の周辺車両情報提供システム。
  5. 上記位置情報送信装置は、
    上記第1の車両が進行する予定の方向を表す第1の予定方向情報を取得する第1の予定方向情報取得手段
    を具え、
    上記受信情報提供装置は、
    上記第2の車両が進行する予定の方向を表す第2の予定方向情報を取得する第2の予定方向情報取得手段
    を具え、
    上記無線送信手段は、
    上記第1の位置情報と共に上記第1の予定方向情報を送信し、
    上記無線受信手段は、
    上記位置情報送信装置から送信された上記第1の位置情報と共に上記第1の予定方向情報を受信し、
    上記危険度算出手段は、
    上記第2の車両及び上記第1の車両の上記速度と、上記第2の位置情報と、上記第1の位置情報とに加え、上記第1の予定方向情報及び上記第2の予定方向情報に基づき上記危険度を算出する
    ことを特徴とする請求項1に記載の周辺車両情報提供システム。
  6. 上記第1の予定方向情報取得手段は、
    上記第1の車両において方向指示器が操作された際に供給されるターンシグナル信号を基に上記第1の予定方向情報を取得し、
    上記第2の予定方向情報取得手段は、
    上記第2の車両において方向指示器が操作された際に供給されるターンシグナル信号を基に上記第2の予定方向情報を取得する
    ことを特徴とする請求項5に記載の周辺車両情報提供システム。
  7. 第1の車両に搭載された位置情報送信装置であって、
    上記第1の車両の位置を表す第1の位置情報を上記第1の車両の周辺に存在する第2の車両に搭載された位置情報受信装置へ送信し、当該位置情報受信装置が上記第1の位置情報に基づく周辺車両情報を上記第2の車両の運転者に対して提供するために当該第1の位置情報を取得する第1の位置情報取得手段と、
    上記第1の位置情報を無線信号により送信する前に他の車両からの競合無線信号の有無を検出し、当該競合無線信号が存在しないときには上記無線信号を上記第2の車両へ送信し、当該競合無線信号が存在するときには当該競合無線信号を検出しなくなるまで待機する無線送信手段と
    を具えることを特徴とする位置情報送信装置。
  8. 第1の車両に搭載された位置情報送信装置の位置情報送信方法であって、
    上記第1の車両の位置を表す第1の位置情報を上記第1の車両の周辺に存在する第2の車両に搭載された位置情報受信装置へ送信し、当該位置情報受信装置が上記第1の位置情報に基づく周辺車両情報を上記第2の車両の運転者に対して提供するために当該第1の位置情報を取得する第1の位置情報取得ステップと、
    上記第1の位置情報を無線信号により送信する前に他の車両からの競合無線信号の有無を検出し、当該競合無線信号が存在しないときには上記無線信号を上記第2の車両へ送信し、当該競合無線信号が存在するときには当該競合無線信号を検出しなくなるまで待機する無線送信ステップと
    を具えることを特徴とする位置情報送信方法。
  9. 第1の車両の周辺に存在する第2の車両に搭載され、当該第1の車両に搭載された位置情報送信装置から無線信号により送信された第1の位置情報を受信する位置情報受信装置であって、
    上記第2の車両の位置を表す第2の位置情報を取得する第2の位置情報取得手段と、
    上記位置情報送信装置から他の車両による競合無線信号が存在しないときに送信され、若しくは当該競合無線信号が存在するときに当該競合無線信号を検出しなくなるまで待機した後送信された上記無線信号を受信することにより上記第1の位置情報を取得する無線受信手段と、
    上記第1の位置情報及び上記第2の位置情報に基づく周辺車両情報を上記第2の車両の運転者に対して提供する周辺情報提供手段と
    を具えることを特徴とする位置情報受信装置。
  10. 第1の車両の周辺に存在する第2の車両に搭載され、当該第1の車両に搭載された位置情報送信装置から無線信号により送信された第1の位置情報を受信する位置情報受信装置の位置情報受信方法であって、
    上記第2の車両の位置を表す第2の位置情報を取得する第2の位置情報取得ステップと、
    上記位置情報送信装置から他の車両による競合無線信号が存在しないときに送信され、若しくは当該競合無線信号が存在するときに当該競合無線信号を検出しなくなるまで待機した後送信された上記無線信号を受信することにより上記第1の位置情報を取得する無線受信ステップと、
    上記第1の位置情報及び上記第2の位置情報に基づく周辺車両情報を上記第2の車両の運転者に対して提供する周辺情報提供ステップと
    を具えることを特徴とする位置情報受信方法。
  11. 車両に搭載された周辺車両情報提供装置であって、
    上記車両の位置情報を取得する位置情報取得手段と、
    上記車両の周辺に存在する相手車両に対して上記位置情報を無線信号により送信する前に他の車両からの競合無線信号の有無を検出し、当該競合無線信号が存在しないときには上記無線信号を上記相手車両へ送信し、当該競合無線信号が存在するときには当該競合無線信号を検出しなくなるまで待機する無線送信手段と、
    上記相手車両から送信された上記相手車両の無線信号を受信することにより上記相手車両の位置情報を取得する無線受信手段と、
    上記車両の位置情報及び上記相手車両の位置情報に基づく周辺車両情報を上記車両の運転者に対して提供する周辺情報提供手段と
    を具えることを特徴とする周辺車両情報提供装置。
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