JP2006336355A - 建設残土等の粉砕撹拌装置 - Google Patents

建設残土等の粉砕撹拌装置 Download PDF

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Abstract

【課題】ドラムケースの内周壁に付着する付着土を耕耘爪の先端部で勢いよく撥ね飛ばされる石によって掻落としながら、掻落とし間隙内での混合材料の粉砕を確実に行う建設残土等の粉砕撹拌装置を提供する。
【解決手段】マサ土や脱水ケーキ等の混合材料をドラムケース15内で、回転軸23の軸周に複数の粉砕爪35を突設した回転処理体12を回転させて攪拌混合し排出口19から排出するに、粉砕爪35を農業用の耕耘装置に使用される耕耘爪35にすると共に、回転軸23の軸周の螺旋状の中心線上に所定の爪間隔Lを介して突設配置し、耕耘爪35先端部の回転軌跡とドラムケース15の内周壁との間に、材料中の石の通過を許容する間隙からなる掻落し間隙Hを形成した。
【選択図】 図2

Description

本発明は、主として山やトンネル,道路,宅地造成等の掘削工事や、採石,採土等の作業現場他から排出される微細粒子の掘削土並びに土砂類からなる建設残土、建設汚泥、及び各種の混合調整材料を粉砕混合し撹拌処理をすることができる建設残土等の粉砕撹拌装置に関する。
一般に、山やトンネル,宅地等の工事で生じた掘削残土、及び採石場や道路工事等の様々な作業現場で生ずる建設汚泥を固液分離手段等によって形成した脱水ケーキは、そのまま埋立地に運搬されて廃棄処分する等の簡易な処理が主体となっている。然し、埋め立て処分した場合でも、廃棄材料が安定的な土質になって目的の用途になるまでに相当の時間を要する。そこで上記掘削工事等で発生する例えば粘性の低いマサ土や山砂に対し、脱水ケーキを所定の割合で粉砕混合する等の土質改良処理を行い、盛り土や築堤他各用途に適合する改良土を製造してリサイクルすることが本発明者等に対して提案されている。
従来、改良土を製造するための改良土製造機は、例えば特許文献1で示されるような混合機械が使用され既に公知である。この混合機械は横長円筒状の回転ドラム内で、偏心軸位置に支持される回転軸に複数の混合羽根(粉砕爪)を突設した混合羽根組立体(回転処理体)を回転し、供給口から供給された土を細粒化しながら水やセメント等の固化剤等からなる混合調整材料を撹拌混合し、処理済の製品土を排出口から排出する構成となっている。
特開平9−225282号公報
上記特許文献1で示される混合機械は、回転ドラムの回転によって供給される混合材料を回転方向に移動させながら、混合羽根組立体の混合羽根によって偏心軸位置で撹拌処理するため、混合材料の撹拌混合が促進される利点がある。然し、この構造では回転羽根の先端が土を掬い取るバケット形状であるため、回転時に土の持ち回り量が多く砕土性能や撹拌性能も悪い。また混合羽根先端部との間に形成される隙間に付着する付着土を除去しないまま撹拌混合を行うので、撹拌抵抗も大きく撹拌が不十分となる。その他上記のような構成では羽根先端とドラム内周面との間に粒径の一定しない粒石を噛み込む欠点がある。
一方上記のような混合機械において、回転ドラムをドラム回転機構を省略し廉価な固定型に構成し、混合羽根組立体を偏心回転させる構造では、粘性の高い土を撹拌混合するような場合に、内周壁に付着する土が偏心空間部を塞いでトンネル状態に付着形成されるので、混合材料の撹拌混合をスムーズに行うことが困難になると共に、粉砕作用が損なわれる等の構造上の問題がある。
上記課題を解決するための建設残土等の粉砕撹拌装置は、第1に、マサ土,山砂や脱水ケーキ等の混合材料を供給口17から供給し、横向きに設置される円筒状のドラムケース15内で、回転軸23の軸周に複数の粉砕爪35を突設した回転処理体12を回転させ、粉砕しながら撹拌混合し排出口19から排出するものにおいて、上記粉砕爪35を農業用の耕耘装置に使用される先端部を側方に屈曲させた耕耘爪35にすると共に、回転軸23の軸周の螺旋状の中心線上に所定の爪間隔Lを介して放射方向に突設配置し、耕耘爪35先端部の回転軌跡とドラムケース15の内周壁との間に、材料中の石の通過を許容する間隙からなる掻落し間隙Hを形成したことを特徴としている。
第2に、回転軸23に各耕耘爪35の屈曲部35bの先端部を排出口19側に向けて設けることを特徴としている。
第3に、屈曲部35bの先端部を排出口19側に一定方向に向けた複数の耕耘爪35中に、一部の耕耘爪35を屈曲部35bの先端部を供給口17側に向けて設けることを特徴としている。
第4に、ドラムケース15のドラム部20を、上下対称形状となる上側筒部30と下側筒部31とを接合して形成し、上側筒部30の中途の一部を開閉可能なケース蓋27によって形成することを特徴としている。
第5に、耕耘爪35を備える回転軸23をドラムケース15の中心に軸支して約90〜180rpmの範囲で高速回転させることを特徴としている。
上記のように構成される本発明によれば、回転軸の螺旋状の中心線上に所定の爪間隔を有して放射方向に突設させる耕耘爪の回転軌跡とドラムケースの内周壁とで、材料中の石の最大粒径の近傍の間隙をなす掻落し間隙を形成したことにより、ドラムケースの内周壁に付着する付着土を耕耘爪の先端部で勢いよく撥ね飛ばされる石によって掻落とすことができる。これにより混合材料は耕耘爪によって付着土を少なくした状態で、掻落とし間隙内での混合材料の粉砕をより確実にすることができる。また掻落とし間隙内で石の持ち回し回転を耕耘爪に大きな負荷をかけることなく行い、混合材料及び石の粉砕を確実にすることができる。
屈曲部の先端部を排出口側に向けて設けた耕耘爪は、混合材料を粉砕しながら先端部で屈曲方向に跳ね送り、排出口側に隣接する耕耘爪に順次引き継がせ排出口側に送るので、材料の粉砕と移動をスムーズに行い詰まりや停滞を防止して排出口から確実に排出することができる。
屈曲部の先端部を排出口側に一定方向に向けた複数の耕耘爪中に、一部の耕耘爪を屈曲部の先端部を供給口側に向けて設けることにより、混合材料を排出口側への移動方向の中途で、逆向きにした耕耘爪が一時的に逆方向に送るので、混合材料を滞留させて粉砕をより確実にすることができる。
上側筒部と下側筒部とを上下対称形状となして接合してドラム部を形成するので、ドラム構成部品の子部品化を図り大型のドラムケースの製作を簡単に行うことができる。また上側筒部の中途の一部をケース蓋によって構成するので、上側筒部の製作を簡単に行うことができると共に、ケース蓋を開くとき大きく開口することができ、ドラムケース内の清掃や耕耘爪の交換等のメンテナンス作業を行い易くすることができる。
耕耘爪を突設した回転軸を円筒状のドラムケースの中心に軸支することにより、耕耘爪先端部の回転軌跡とドラムケースの内周壁との間で、掻落とし間隙を全周に形成することができるので、内周壁に付着する混合材料の付着土を耕耘爪及び遠心方向に跳ね飛ばされる石による掻落としを確実に行うことができる。
以下図示する本発明の実施形態について説明する。図1はマサ土や脱水ケーキ等の改良土用の各種の材料(以下単に混合材料と言う)を本発明の粉砕撹拌装置1によって、混合材料が発生する現場において処理し改良土等に製品化することができる作業プラントの一例を示す模式図である。
尚、本実施形態において処理する混合材料は、前記工事現場等で生ずるマサ土及び脱水ケーキを粉砕撹拌装置1によって混合粉砕撹拌する例について説明する。
図示例の作業プラントは、粉砕撹拌装置1を備えた製品製造機(改良土製造機)2と、脱水ケーキを収容するプレス土供給装置3と、マサ土を収容するマサ土供給装置5と、プレス土供給装置3とマサ土供給装置5からそれぞれ供給される脱水ケーキとマサ土等の混合材料を受けて製品製造機2に搬送供給する供給ベルトコンベア6と、製品製造機2によって混合粉砕撹拌処理された改良土を機外に搬送してストックさせる排出ベルトコンベア7等によって構成される。
先ず粉砕撹拌装置1を備える製品製造機2について説明する。この製品製造機2は、作業現場等の地面に設置される機台フレーム8に対し、可動フレーム9を傾斜角を調節可能に設けたフレーム構造にしている。そして、可動フレーム9に粉砕撹拌装置1と該粉砕撹拌装置1の後述する回転処理体12を駆動する駆動モーター10を左右方向に搭載支持している。上記可動フレーム9は左右端側をそれぞれ機台フレーム8に設けた取付軸11と図示しない昇降機構によって支持される。これにより可動フレーム9は昇降機構の作動操作に基づき、取付軸11を支点に上下回動し粉砕撹拌装置1の傾斜角を調節することができる。
尚、上記駆動モーター10は回転処理体12を90rpm〜180rpmの高速回転の範囲で回転調節することができ、各種の混合材料に適応させて撹拌処理することができる。この実施形態の粉砕撹拌装置1は各部の主要寸法を後述するように設定し、且つ回転処理体12を90rpm程度にした場合に、上記混合材料による改良土を毎時20m3程度の生産量に上げることができる。
粉砕撹拌装置1は図1,図2で示すように、横長円筒状のドラムケース15内に回転処理体12を回転可能に軸支し駆動モーター10によって回転駆動し、右端側に形成される供給口17から供給する混合材料を粉砕撹拌処理(以下単に撹拌処理と言う)したのち、左端側に形成される排出口19から下方に排出し処理済の改良土(製品)として取り出すことができる。
上記ドラムケース15は円筒状のドラム部20の両側に形成される開口端を、可動フレーム9に対する取付フレームを兼用する側壁板21,21を設けて閉鎖し、該側壁板21,21に軸支部22,22を設け、ドラムケース15の中心位置で回転処理体12の回転軸23を回転可能に軸支している。
ドラムケース15はドラム部20の右端側の上部に、前記供給ベルトコンベア6の終端を接続するホッパー25付きの供給口17と、左端側の下部に排出ベルトコンベア7の始端側に臨ませるガイド筒26を有する排出口19を設けている。
ドラム部20の供給口17と排出口19間の周面上半部には、複数のケース蓋27,27を固定筒部29を介在させて開閉可能に設けている。
ドラム部20は筒部を上側筒部30と下側筒部31とに上下で対称形状となる2分割状に形成し、外側に向けて屈曲した対向端面を着脱可能に接合して構成している。
上記のように構成されるドラムケース15は、上側筒部30と下側筒部31とを上下対称形状となして接合しドラム部20を形成するので、ドラム構成部を小部品に分割し大型のドラムケース15の製作を簡単に行うことができる。また上側筒部30の中途の一部はケース蓋27によって構成するので、上側筒部30の子部品化を図り製作を簡単にすることができる。
そして、上側筒部30の一部を形成するケース蓋27は、開くと内部を大きく開口することができるので、ドラムケース15内の清掃や耕耘爪35の交換等のメンテナンス作業を容易に行うことができる。尚、実施形態のドラム部20は内径を550ミリ程度とし、長さを2050ミリ程度にしている。
次に回転処理体12について図2,図3を参照し説明する。前記左右の側壁板21,21に軸支される回転軸23は、軸端に設けたジョイント部32を介して駆動モーター10と接続され、図示しないコントロール部の操作によって回転調節可能に駆動される。この回転軸23はドラムケース15内の軸長で軸周に沿って突設したホルダー33に、撹拌処理用の粉砕爪(処理歯)として、農業用トラクタの耕耘装置に使用されるものと同様な耕耘爪35を着脱可能に取付固定した構成としている。
この回転軸23は螺旋状の中心線上に所定の爪間隔Lを有し耕耘爪35を着脱可能に取付固定する複数のホルダー33を突設している。上記爪突設間隔Lは混合材料中に混在する石の最大径以上の間隔(実施形態では40ミリ程度以上)にしている。これにより回転処理体12の撹拌処理中に、大きな夾雑物や石を耕耘爪35と隣接する耕耘爪35との間に挟み込むことなく通過させ、抵抗の少ない撹拌処理をスムーズに行う。
上記耕耘爪35は一般に多用され廉価に市販されているものと同様の、正面視において基部側の直線部35aから先端側を一側に捻り曲げて形成した屈曲部35bとなし、爪板全体を側面視で回転方向上手側に沿って緩やかな円弧を描いて湾曲するナタ型形状で、耕耘性に優れて回転抵抗も小さくできる特徴がある。また耕耘爪35は、曲線部35bの基部側を回転軸23の周面に突設したホルダー33の角筒内に挿入した状態でボルト36によって着脱可能に取付固定され、耕耘爪35の交換も簡単にすることができる。
実施形態における各耕耘爪35は、屈曲部35bの先端部を処理方向下手側(排出口19側)に向くようにホルダー33に取付固定しており、各先端部が順次螺旋方向に沿って移送をずらして放射方向に突設される。これにより各耕耘爪35は供給口17から供給される材料を撹拌処理しながら、処理方向上手側の耕耘爪35から下手側の耕耘爪35へと材料を引き継がせて移動させる。
さらに回転処理体12は、各耕耘爪35の先端部とドラムケース15の内周壁との間に、材料中の石の最大粒径の近傍に設定した掻落とし間隙Hを形成している。この掻落とし間隙Hは、図3で示すように回転軸23を中心に耕耘爪35が回転し先端部が描く先端回転軌跡37とドラムケース15の内周壁との間に形成される。この掻落とし間隙Hは後述するようにドラム部20の内周壁に付着する付着土を、マサ土中に混在する石によって掻落とすことができる間隙としている。
尚、実施形態で用いるマサ土は予めスクリーン装置等によって選別することにより、大きな石が除去され最大粒径が10〜18ミリ程度の石が混在したものが改良土用の材料として用いられる。そして、石の最大粒径が18ミリ程度である場合の掻落とし間隙Hは20ミリ程度に設定されることが望ましく、この場合上記掻落とし間隙Hは耕耘爪35とドラム部20の内周壁との間で石の移動を許容し齧りを防止すると共に、この石によって内周壁の付着土を掻落とすことができる。
以上のように構成される粉砕撹拌装置1を備えた製品製造機2が設置される前記作業プラントは、プレス土供給装置3とマサ土供給装置5から脱水ケーキとマサ土の混合材料を、供給ベルトコンベア6によって供給口17から粉砕撹拌装置1のドラムケース15内に連続的に供給する。供給された混合材料は回転処理体12の回転によって混合粉砕され、撹拌作用を受けながら処理方向下手側に移動し改良土となって排出口19から排出される。排出された改良土は排出ベルトコンベア7により機外に搬送されストックされて、一連の改良土製造作業が完了する。
上記のような作業に用いられる粉砕撹拌装置1は、粉砕爪を農業用の耕耘装置に汎用されるナタ爪型の耕耘爪35にしたので、回転処理体12を簡潔且つ廉価で取り扱い易い構成にすることができる。また回転軸23の軸周の螺旋状の中心線上に所定の爪間隔Lを介して放射方向に突設させ、耕耘爪35先端部の回転軌跡とドラムケース15の内周壁との間に、材料中の石の最大粒径の近傍の間隙をなす掻落し間隙Hを形成するので、混合材料の撹拌処理を次のように行うことができる。
即ち、回転軸23の螺旋状の中心線上に所定の爪間隔Lを有し突設される耕耘爪35の回転軌跡とドラムケース15の内周壁とで、材料中の石の最大粒径の近傍の間隙をなす掻落し間隙Hを形成するので、内周壁に付着する付着土の厚さを掻落とし間隙Hに規制する。そして、高速回転する耕耘爪35の先端部によって勢いよく撥ね飛ばされる石を付着土に衝突させ掻落としながら、付着土が少なくなった状態の内周壁に対し混合材料を衝突させ、且つ掻落とし間隙H内で混合材料と石を激しく混合移動させ、互いの粉砕をより確実に行うことができる。
このとき石は掻落とし間隙H内で噛み込みを生じることなく持ち回しされるから、耕耘爪35の先端に大きな回転負荷をかけないで混合材料の撹拌処理をスムーズに行うことができる。また屈曲部35bの先端部を排出口19側に向けて設ける各耕耘爪35は、混合材料を上記のように撹拌処理しながら先端部の屈曲部35bによって屈曲方向に跳ね送りをするので、排出口19側に隣接する耕耘爪35に混合材料を順次引き継がせ、撹拌処理を繰り返しながら排出口19側に向け詰まりや停滞を防止して移動させ排出口19からスムーズに排出させる。
これにより混合材料は、細粒化されたマサ土粒に対し微細に粉砕された脱水ケーキ粒を均一に混在させた状態の良質な改良土に形成されるので、漏水防止が重視される築堤用土等各種の用途に適応した機能を確実に発揮することができる。
尚、上記掻落とし間隙Hによる石の掻落とし作用は、内周壁に強く付着する粘土質の材料に対しても確実に作用し除去することができる。
さらに、上記耕耘爪35をホルダー33によって回転軸23に配列する回転処理体12は、屈曲部35bの先端部を排出口19側に向けて一定とし回転軸23に設けた複数の耕耘爪35の中に、耕耘爪35を逆方向又は反転させた状態で、屈曲部35bの先端部を排出口19とは逆向きにした爪を、付け替えによって簡単に設けることができる。
これにより混合材料を排出口19側への移動方向の中途で、逆向きにした耕耘爪35によって一時的に逆方向に送ることができ、混合材料を局所的に滞留させながら粉砕をより促進させることができる。
また図示例のように耕耘爪35を突設した回転軸23は円筒状のドラムケース15の中心に軸支する場合には、耕耘爪35先端部の回転軌跡とドラムケース15の内周壁との間で、等しい掻落とし間隙Hを全周に形成することができるので、特に内周壁に強く付着する粘土質の材料を処理する場合でも、耕耘爪35及び遠心方向に跳ね飛ばされる石によって全内周壁の付着土の掻落としをすることができる。
さらに粉砕撹拌装置1は、ドラムケース15の内周壁に鋼製の耐磨耗性を有するライナーを設けることもでき、この場合には石粒の多い材料をドラムケース15の摩損を防止しながら処理することができる。また同様に内周壁にスクリーンを設置することもでき、この場合には砂粒を主体とした混合材料の処理を内周面の摩耗を防止しながら行うと共に、粗い砂石粒との選別も行うことができる。
また傾斜角を調節可能な可動フレーム9に搭載される粉砕撹拌装置1は、機台フレーム8に対し取付軸11を支点に下降させると、ドラムケース15を上り傾斜にすることができるので、各種の混合材料に適応させて回転処理体12による排出側への移動速度を抑制した撹拌処理を行うことができる。同様に可動フレーム9を上昇させると、ドラムケース15を下り傾斜にすることができるので、混合材料の排出側への移動を速くした撹拌処理を行い、また排出口19から速やかな排出を行うことができる。
なお上記実施形態は主に建設残土とマサ土、山砂等とを混合する場合について説明したが、これらのほか例えば生ゴミ処理や下水汚泥処理後等に生じる脱水有機汚泥自体を凝集剤や固化剤等を混合する場合のほか、脱水ケーキ状の廃棄物を粉砕しながら他の物と撹拌混合する場合にも使用できるものである。これらの場合必要に応じ、回転処理体12は20〜90rpmとすることもできる。
本発明に係わる粉砕撹拌装置を利用した作業プラントの側面図である。 図1の粉砕撹拌装置の構成を一部破断をして示す側面図である。 図2のA−A線断面図である。
符号の説明
1 粉砕撹拌装置
2 製品製造機(改良土製造機)
3 プレス土供給装置
5 マサ土供給装置
6 供給ベルトコンベア
8 機台フレーム
9 可動フレーム
10 駆動モーター
12 回転処理体
15 ドラムケース
17 供給口
19 排出口
23 回転軸
27 ケース蓋
35 耕耘爪(粉砕爪)
35a 直線部
35b 屈曲部
H 掻落とし間隙
L 爪間隔

Claims (5)

  1. マサ土や脱水ケーキ等の混合材料を供給口(17)から供給し、横向きに設置される円筒状のドラムケース(15)内で、回転軸(23)の軸周に複数の粉砕爪(35)を突設した回転処理体(12)を回転させ、粉砕しながら撹拌混合し排出口(19)から排出するものにおいて、上記粉砕爪(35)を農業用の耕耘装置に使用される先端部を側方に屈曲させた耕耘爪(35)にすると共に、回転軸(23)の軸周の螺旋状の中心線上に所定の爪間隔Lを介して放射方向に突設配置し、耕耘爪(35)先端部の回転軌跡とドラムケース(15)の内周壁との間に、材料中の石の通過を許容する間隙からなる掻落し間隙Hを形成した建設残土等の粉砕撹拌装置。
  2. 回転軸(23)に各耕耘爪(35)の屈曲部(35b)の先端部を排出口(19)側に向けて設ける請求項1の建設残土等の粉砕撹拌装置。
  3. 屈曲部(35b)の先端部を排出口(19)側に一定方向に向けた複数の耕耘爪(35中に、一部の耕耘爪(35)を屈曲部(35b)の先端部を供給口(17)側に向けて設ける請求項1又は2の建設残土等の粉砕撹拌装置。
  4. ドラムケース(15)のドラム部(20)を、上下対称形状となる上側筒部(30)と下側筒部(31)とを接合して形成し、上側筒部(30)の中途の一部を開閉可能なケース蓋(27)によって形成する請求項1又は2又は3の建設残土等の粉砕撹拌装置。
  5. 耕耘爪(35)を備える回転軸(23)をドラムケース(15)の中心に軸支して約90〜180rpmの範囲で高速回転させる請求項1又は2又は3又は4の建設残土等の粉砕撹拌装置。
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