JP2006335615A - フェライト成型体用複合酸化鉄粒子の製造方法 - Google Patents

フェライト成型体用複合酸化鉄粒子の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 マンガンが均一に含有され、八面体形状の粒子と比較して見掛け嵩密度が大きいだけでなく、八面体粒子を超える多面体形状粒子と比較してBET比表面積が大きく、フェライトの原料として使用した場合に体積変化が小さく、焼成物に空孔や気泡及び亀裂が生じず、かつ焼成時の反応性に優れたフェライト成型体用複合酸化鉄粒子の製造方法を提供すること。
【解決手段】 アルカリ水溶液に水溶性マンガン塩を含有する第一鉄塩水溶液を混合させるか、あるいは水溶性マンガン塩を含有する第一鉄塩水溶液にアルカリ水溶液を混合させた後、得られた水酸化第一マンガン及び水酸化第一鉄を含むスラリーに酸素含有ガスを吹き込んで徐々に湿式酸化を行なう製造方法において、有機酸又はその塩を含む水溶液をアルカリ水溶液又は水溶性マンガン塩を含有する第一鉄塩水溶液に予め添加しておくことを特徴とするフェライト成型体用複合酸化鉄粒子の製造方法を採用する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、粒子中にマンガンが均一に含有され、高い見掛け嵩密度を有するフェライト成型体用複合酸化鉄粒子の製造方法に関する。
一般に、水溶液反応によるマグネタイトを主体とする複合酸化鉄粒子は、電子複写機、プリンタ等の磁性トナー用材料として広く利用されている。一方、近年水溶液中の反応による材料の複合化は原子レベルで元素が混合されるため、従来のものとは異なった特性が得られる可能性があり注目されている。
特に、フェライト材料においては、従来のヘマタイト(α−Fe)を主原料とするものと比較して元素の均一性が良好なため、湿式合成による酸化鉄粒子でフェライト成型体を製造した場合、従来の原料では不可能であった特性を発現させることが可能になる。
フェライト成型体用の複合酸化鉄粒子には、焼成前後での体積変化が小さいことが要求される。しかしながら、特許文献1(特開平6−263449号公報)や特許文献2(特開平8−143316号公報)に記載されているように、α−,β−,γ−FeOOHをベースとする粒子生成を行う方法で得られた粒子は、フェライト原料として焼成を行うと体積変化が大きく、フェライト焼成物中に空孔や気泡及び亀裂ができやすくフェライトとして十分な特性が得られにくい。さらに、フェライト成形体における粒界の制御も、所望の電気的及び磁気的な特性を得るために不可欠であるが、上記従来技術では限界があった。
また、マンガン化合物を湿式合成マグネタイト粒子又はヘマタイト粒子に含有させ、これらの粒子の特性を向上させる試みは既になされている。
湿式合成により得られたマグネタイト粒子、ヘマタイト粒子、あるいはFeOOH粒子表面に、マンガン化合物を表面処理により被覆することが提案されているが、これらをフェライト原料として焼成を行った場合、マンガンが十分拡散されないためマンガンリッチの部分と鉄リッチの部分ができやすく所望の電気特性及び磁気特性が得られないことが多い。特にマンガンリッチの部分と鉄リッチの部分ができやすくなることは、フェライトを電子写真用キャリア粒子として使用する場合はキャリア粒子によって磁化が大きく異なることを意味し、キャリア飛散の原因となるため致命的な欠陥となる。
また、先行技術の多くは水熱合成によって酸化鉄粒子を生成しているが、装置の安全性の問題や、生産性に問題が有る場合が多く、特に大量に粒子を生成させる場合には適さない。
特許文献3(特開平5−221653号公報)の実施例1から4及び7には、第一鉄塩水溶液に水溶性マンガン塩を添加してヘマタイト粒子を調製する際に、中間生成物としてマンガンを含有する複合酸化鉄粒子が生成することが記載されている。この方法ではマンガンを粒子中に取り込むことは可能であるが、粒子形状が見掛け嵩密度の小さい八面体形状もしくはBET比表面積が小さい八面体を超える多面体のものしか得られない。見掛け嵩密度の小さい八面体形状の粒子をフェライト成形体の原料として使用した場合、体積変化が大きくなり、焼成物に空孔や気泡及び亀裂ができる可能性が高く不適当である。また、BET比表面積が小さい八面体を超える多面体形状の粒子をフェライト成形体の原料として使用した場合、焼成時の反応性が乏しく、所望の粒界を持ったフェライト成型体が得られなくなる。
特開平6−263449号公報 特開平8−143316号公報 特開平5−221653号公報
従って、本発明の目的は、マンガンが均一に含有され、八面体形状の粒子と比較して大きい見掛け嵩密度を有し、八面体を超える多面体形状の粒子よりもBET比表面積が大きく、フェライト成形体の原料として使用した場合に体積変化が小さく、焼成物に空孔や気泡及び亀裂が生じず、かつ粒界の制御が容易なフェライト成型体用複合酸化鉄粒子の製造方法を提供することにある。
本発明者らは、検討の結果、水溶性マンガン塩を含有する第一鉄塩水溶液とアルカリ水溶液を混合させた後、得られた水酸化第一マンガン及び水酸化第一鉄を含むスラリーに酸素含有ガスを吹き込んで徐々に湿式酸化を行なう製造方法において、有機酸又はその塩を含む水溶液をアルカリ水溶液又は水溶性マンガン塩を含有する第一鉄塩水溶液に予め添加しておくことにより、上記課題が解決できることを知見し、本発明を完成した。
すなわち、本発明は、アルカリ水溶液に水溶性マンガン塩を含有する第一鉄塩水溶液を混合させるか、あるいは水溶性マンガン塩を含有する第一鉄塩水溶液にアルカリ水溶液を混合させた後、得られた水酸化第一マンガン及び水酸化第一鉄を含むスラリーに酸素含有ガスを吹き込んで徐々に湿式酸化を行なう製造方法において、有機酸又はその塩を含む水溶液をアルカリ水溶液又は水溶性マンガン塩を含有する第一鉄塩水溶液に予め添加しておくことを特徴とするフェライト成型体用複合酸化鉄粒子の製造方法を提供するものである。
本発明に係るフェライト成型体用複合酸化鉄粒子の製造方法によれば、得られる粒子は六面体形状のものが多いことから、八面体形状の粒子と比較して見掛け嵩密度が大きく、八面体を超える多面体形状の粒子と比較してBET比表面積が大きい複合酸化鉄粒子を製造することができる。加えて、反応中におけるスラリー粘度の上昇を抑えることができ、マンガンの歩留まりも高くすることができる。従って、本発明に係る製造方法により製造された複合酸化鉄粒子は、1000℃以上の温度で焼成されるフェライト成型体の原料として好適に用いられる。
以下、本発明を実施するための最良形態について説明する。なお、本発明でいう酸化鉄粒子とは、個々の粒子のみならず、その集合である粉末も指すものとする。
(本発明に係るフェライト成型体用複合酸化鉄粒子の製造方法)
本発明に係る複合酸化鉄粒子の製造方法について説明する。
本発明に係る製造方法は、水酸化第一鉄の湿式酸化を行うことを基本とし、湿式酸化の反応開始時に必要とするマンガン化合物を仕込んでおくだけで、必要にして十分なマンガン化合物を複合酸化鉄粒子中に取り込むことができるという利点がある。このことは、製造工程が簡便となり、複合酸化鉄粒子を安価に製造できる点から有利である。
本発明に係る製造方法の特徴は、水酸化第一鉄の湿式酸化において、反応系中に有機酸又はその塩を存在させ、かつFe2+の酸化を徐々に行う点にある。即ち、本発明に係る複合酸化鉄粒子の製造方法は、アルカリ水溶液に水溶性マンガン塩を含有する第一鉄塩水溶液を混合させるか、あるいは水溶性マンガン塩を含有する第一鉄塩水溶液にアルカリ水溶液を混合させ、得られた水酸化第一鉄を含むスラリーに酸素含有ガスを吹き込んで徐々に湿式酸化を行なう製造方法において、有機酸又はその塩を含む水溶液をアルカリ水溶液又は水溶性マンガン塩を含有する第一鉄塩水溶液に予め添加することを特徴とする。
本発明に使用される有機酸又はその塩としては、例えば多価有機酸又はその塩が好ましく用いられる。これらのうち、マンガンの取り込み効果が高い点及び見掛け嵩密度を制御しやすい点から、酒石酸、クエン酸、コハク酸を用いることが特に好ましい。
本発明に使用される有機酸又はその塩は、アルカリ水溶液または水溶性マンガンが含まれる第一鉄塩水溶液に添加される。このように、反応に用いる原材料に、予め有機酸またはその塩を添加することにより、六面体形状の粒子が容易に生成され、かつ八面体または八面体を超える多面体の生成を抑制することができる。水溶性マンガンが含まれる第一鉄塩水溶液とアルカリ水溶液を混合した後、その混合液に有機酸又はその塩を含有する水溶液を添加した場合、有機酸又はその塩が十分混合液中に拡散しないため所望の複合酸化鉄粒子が生成できなくなる恐れがある。さらに有機酸又はその塩を添加することにより反応初期におけるスラリー粘度の上昇を抑制する効果があるだけでなく、反応終盤におけるスラリー粘度の再上昇を抑制する効果が得られる。その結果、反応中スラリー粘度を低めに保つことができるので攪拌を十分に行うことができ、粒度分布の揃った粒子を生成できるという点から好ましい。
第一鉄塩としては水溶性の塩であればその種類に特に制限はなく、例えば硫酸第一鉄や塩化第一鉄等を用いることができる。マンガン塩としてもやはり水溶性の塩であればその種類に特に制限はなく、例えば硫酸マンガン及び塩化マンガン等を用いることができる。
本発明に係る製造方法の好適な一例の手順は次の通りである。先ず、有機酸又はその塩とアルカリとを含む水溶液を調製する(この水溶液を溶液Aという)。アルカリ水溶液に有機酸を添加する場合、溶液Aにおける有機酸又はその塩の濃度は0.04〜0.35重量%、特に0.08〜0.2重量%であることが好ましい。溶液Aにおけるアルカリの濃度は、例えばアルカリとして水酸化ナトリウムを用いる場合には、9〜12.5重量%、特に9〜11重量%であることが好ましい。アルカリとしては、例えば水酸化ナトリウム等の強アルカリを用いることができる。
溶液Aとは別に、水溶性マンガン塩が添加された第一鉄塩の水溶液(この水溶液を溶液Bという)を調製する。溶液Bにおける第一鉄塩の濃度は、Fe2+に換算して9〜12.5重量%、特に9.5〜11.5重量%となるような量とする。一方、溶液Bにおけるマンガン塩の濃度は、Mn2+に換算して0.5〜6重量%、特に1〜3重量%となるような量とする。溶液Aにではなく、溶液Bに有機酸を添加する場合は、溶液Bにおける有機酸又はその塩の濃度は0.04〜0.35重量%、特に0.08〜0.2重量%であることが好ましい。鉄とマンガンの添加量のモル比(Fe/Mn)は2〜25とするのが好ましく、特に2.5〜25とするのがより好ましい。上記モル比が2未満の場合、フェライト成型体の原料として用いても焼成後に所望の電気的及び時期的特性が十分得られないので好ましくない。25を超えると、得られる複合酸化鉄粒子中のマンガンの含有量が低くなり、本発明の効果が小さくなる。
次いで、溶液Bを35〜55℃程度に加熱し、その状態下に、65〜100℃程度に加熱された状態の溶液Aに添加する。次いで、この混合溶液にアルカリを添加してそのpHを9.0〜11.5に調整する。溶液Aの重量と溶液Bの重量との比(溶液Aの重量/溶液Bの重量)は、0.9〜4、特に1〜3であることが好ましい。
この状態下、反応スラリー中に酸素含有ガス(好ましくは空気、以下空気と記す)を吹き込み湿式酸化を行う。このときFe2+を徐々に酸化させるのが好ましい。酸化を急激に行うと八面体又は八面体を超える多面体となるおそれがある。逆に、酸化速度が遅すぎる場合、反応時間を要し、工業的でない。この観点から、湿式酸化時のFe2+の消費速度が1時間当たり1〜9g/L、好ましくは4〜8g/L、より好ましくは4〜6.5g/Lとなるように空気を吹き込むのが良い。
湿式酸化の間の空気の吹き込み量は、一定にしておいてもよく、或いは変動させてもよい。例えば湿式酸化の初期段階では空気の吹き込み量を相対的に多くしておき、その後の段階では相対的に少なくすることができる。吹き込み量をこのように変動させると、生成反応初期のスラリー粘度の高い状態での攪拌を十分に行うことができ、粒度分布の揃った粒子を生成できるという利点がある。
湿式酸化の間、反応液のpHを9.0〜11.5に維持することで、粒子中に取り込まれるマンガンの歩留まりを向上させることができる。特に、反応液のpHが10.0〜11.5程度の場合、粒子中にマンガンがほぼ取り込まれ、好ましい。また、pHが9.0よりも低い場合はマンガンは反応液中にイオンとして残留し、粒子中にほとんど取り込まれなくなってしまうので好ましくない。
上記のとおり、有機酸又はその塩の存在下、特定の条件で湿式酸化を行うことで、必要なマンガン成分を粒子中に取り込むことができ、本発明に係る複合酸化鉄粒子を効率良く製造することができる。
また、反応スラリーに存在する有機酸又はその塩の濃度を調整することで、得られる複合酸化鉄粒子の粒径をコントロールすることができる。具体的には、粒径の大きい、すなわちBET比表面積の小さい粒子を得るためには有機酸又はその塩の濃度を、0.04〜0.10重量%程度とすることが好ましい。粒径の小さい、すなわちBET比表面積の大きい粒子を得るためには有機酸又はその塩の濃度を0.10〜0.25重量%程度とすることが好ましい。
湿式酸化は反応スラリー中に未反応のFe2+及び水酸化第一鉄が存在しなくなるまで行う。反応終了後、反応スラリーを中和し、引き続き洗浄、固液分離、乾燥して本発明に係る複合酸化鉄粒子を得る。
このようにして得られた複合酸化鉄粒子は、粒子中に必要とする量のマンガン成分が含まれているので、得られた複合酸化鉄粒子はマンガン分布の均一性に優れたものとなりフェライト原料として好適なものとなる。
(本発明により製造されるフェライト成型体用複合酸化鉄粒子)
本発明により製造される複合酸化鉄粒子は、マンガンを含有元素として3〜20重量%、好ましくは3〜15重量%、さらに好ましくは3〜10重量%含有している。マンガンの含有量が3重量%未満ではマンガンを添加した効果がフェライトとして焼成したときに十分に発揮されず、マグネタイトと同程度の特性しか得られない可能性が高い。マンガンの含有量が20重量%を超えると、フェライト成型体として焼成後、所望の電気的及び磁気的な特性が得られないため、フェライト成型体用原料として使用できなくなる恐れがある。複合酸化鉄粒子におけるマンガンの含有量は、複合酸化鉄粒子を溶解させ、ICPによってマンガンを定量することで測定される。
本発明により製造される複合酸化鉄粒子においては、マンガンは粒子の中心から表面にわたってほぼ均一に存在している。従って、本発明に係る複合酸化鉄粒子は、複合酸化鉄粒子の表面に水酸化マンガンが析出している粒子、つまり表面にマンガン成分が偏在している粒子とは、マンガン成分の分布において明確に相違するものである。マンガン成分が粒子の中心から表面にわたってほぼ均一に存在しているか否かは、粒子をその表面から徐々に溶解させ、溶解の程度とマンガンの溶出量との関係から確認することができる。
本発明により製造される複合酸化鉄粒子は、六面体であるものを含み、好ましくは80個数%以上、さらに好ましくは90個数%以上、最も好ましくは95個数%以上であると良い。それ以外の形状、例えば球形の形状である場合、粒子生成の反応の際に、弱酸性又は中性領域で反応し、得られるものが多く、それに起因してマンガンの歩留まりが悪く、所望のマンガン含有量が得られない可能性が高い。また八面体形状である場合には形状に起因して見掛け嵩密度が低く、焼成前後での体積変化率が大きすぎるため、焼成後のフェライトにおいて空孔や気泡及び亀裂といった不具合が発生する可能性が高く好ましくない。さらに、八面体を超える多面体形状である場合には、BET比表面積が小さいため、焼成時の反応性が乏しく、所望の粒界を持ったフェライト成型体が得られなくなるので良くない。一方、形状が六面体の場合、製法上マンガンが粒子中に十分取り込まれているのみならず、八面体形状の粒子と比較して見掛け嵩密度が高く、八面体を超える多面体形状の粒子と比較してBET比表面積が高く、焼成後のフェライトにおいても不具合が発生しないので、フェライト成型体用の複合酸化鉄粒子として好適である。
本発明により製造される複合酸化鉄粒子の平均粒径は、フェレ径で0.05〜0.5μmであり、特に0.15〜0.5μmであることが好ましい。この範囲の粒径であれば、八面体形状の粒子と比較して見掛け嵩密度が高くなり、フェライトの原料として焼成を行った際に焼成前後の体積変化を八面体形状の粒子を原料として用いた場合と比較して小さくできるので有利である。
なお、本発明により製造される複合酸化鉄粒子は、複合酸化鉄粒子に要求される特性や具体的な用途に応じて粒径を変えることができる。具体的には見掛け嵩密度を向上させたい場合には、粒子径を大きくすればよい。また、BET比表面積を小さくする場合も粒子径を大きくすれば良い。これらの粒径の制御は、後述する製造方法における諸条件を調整することによってなされる。
本発明より製造される複合酸化鉄粒子は、マグネタイト(Fe)を主たる結晶構造とし、かつ水酸化物の状態でなく、MnFe等の形態をもって粒子内部に含有していることによっても特徴づけられる。これらの形態の特定は、例えば複合酸化鉄粒子のX線回折分析から同定することができる。
本発明により製造される複合酸化鉄粒子は、BET比表面積が大きいものとなっている。具体的には、BET比表面積が好ましくは2〜50m/g、さらに好ましくは2〜30m/gである。このことは、フェライトの原料として焼成時の反応性を十分確保できる点から有利である。BET比表面積が2m/gより小さい場合は、フェライト原料として焼成時の反応性が十分確保できず所望の粒界を持ったフェライト成型体が得られなくなるので好ましくない。BET比表面積が50m/gを超える場合は反応性が高すぎ、所望の粒界を持ったフェライト成型体が得られなくなるので好ましくない。
また、本発明により製造される複合酸化鉄粒子は、見掛け嵩密度が0.45〜0.65g/cmであることが好ましい。見掛け嵩密度が0.45g/cm未満では、粒度が小さくなる傾向があったり、六面体の形状となりにくい傾向にあり、フェライトの原料として焼成後の空孔や気泡及び亀裂の発生といった欠陥となる恐れがあるので良くない。0.65g/cmを超える場合、粒径が1μmを超える程度まで粒子を成長させることを意味しており、生産性が非常に悪くなるので好ましくない。
本発明により製造される複合酸化鉄粒子は、フェライト原料として好適に用いられる。特に電子写真用フェライトキャリアのフェライト原料粉として用いれば、電子写真方式による画像形成方法によって画像濃度、解像度、階調性等の画像特性に優れた画像を形成することができる。
以下、実施例により本発明をさらに詳細に説明する。しかしながら本発明の範囲はかかる実施例に制限されるものではない。
(1)溶液Aの調製
水100Lに水酸化ナトリウム11.0kgを添加した。これに、500mLの温水に溶解させた102gの酒石酸を添加して溶液Aを得た。
(2)溶液Bの調製
水60Lを50℃とした中に硫酸第一鉄及び硫酸マンガンを溶解させて溶液Bを得た。硫酸第一鉄の添加量は、Fe2+換算で6600gとなるような量とし、硫酸マンガンをMn2+換算で812gとした。
(3)湿式酸化
溶液Aを85℃に昇温し、この温度を維持した状態で50℃に昇温した溶液Bを添加混合し、反応液を得た。反応液中における未反応のFe2+濃度を約33g/Lとなるように調整した後、反応液に水酸化ナトリウム水溶液を添加してpHを10.5に調整した。この状態下に、反応液に空気を吹き込み湿式酸化を行った。空気の吹き込み量は5L/分とした。このときのFe2+の消費速度は1時間当たり6.1g/Lであった。未反応のFe2+が存在しなくなったことを確認して空気の吹き込みを停止した。反応液を中和してpHを6とした後、塩分除去及び固液分離し、得られた固形物を乾燥させ水分を除去した後、粉砕し複合酸化鉄粒子を得た。
表1に示すように、溶液Aの酒石酸を97g、水酸化ナトリウムを10.5kgとし、溶液Bの硫酸マンガンをMn2+換算で406gとし、酸化速度を6.0g/Lとした以外は、実施例1と同様にして複合酸化鉄粒子を得た。
表1に示すように、溶液Aの酒石酸を125g、水酸化ナトリウムを13.0kgとし、溶液Bの硫酸マンガンをMn2+換算で2436gとし、酸化速度を6.2g/Lとした以外は、実施例1と同様にして複合酸化鉄粒子を得た。
表1に示すように、溶液Aの酒石酸を302gとし、酸化速度を6.3g/Lとした以外は、実施例1と同様にして複合酸化鉄粒子を得た。
表1に示すように、溶液Aの水酸化ナトリウムを10.7kgとし、反応液のpHを9.0とし、酸化速度を5.8g/Lとした以外は、実施例1と同様にして複合酸化鉄粒子を得た。
表1に示すように、溶液Aの酒石酸に代えてコハク酸を用い、酸化速度を5.9g/Lとした以外は、実施例1と同様にして複合酸化鉄粒子を得た。
表1に示すように、溶液Aの酒石酸に代えてクエン酸を用い、酸化速度を6.0g/Lとした以外は、実施例1と同様にして複合酸化鉄粒子を得た。
表1に示すように、酸化速度を4.3g/Lとし、反応温度を95℃とした以外は、実施例1と同様にして複合酸化鉄粒子を得た。
表1に示すように、有機酸を酸側に添加し、酸化速度を6.2g/Lとした以外は、実施例1と同様にして複合酸化鉄粒子を得た。
比較例
(比較例1)
表1に示すように、溶液Aに酒石酸を添加しない以外は、実施例2と同様にして複合酸化鉄粒子を得た。
(比較例2)
表1に示すように、溶液Aに酒石酸を添加せず、酸化速度を9.4g/Lとした以外は、実施例2と同様にして複合酸化鉄粒子を得た。
(比較例3)
表1に示すように、溶液Aに酒石酸を添加せず、水酸化ナトリウムを14.2kgとし、溶液Bの硫酸マンガンをMn2+換算で3428gとし、酸化速度を5.8g/Lとした以外は、実施例1と同様にして複合酸化鉄粒子を得た。
(比較例4)
表1に示すように、溶液Aに酒石酸を添加せず、かつ反応液のpHを8.0とし、酸化速度を5.5g/Lとした以外は、実施例1と同様にして複合酸化鉄粒子を得た。
〔性能評価〕
実施例1〜9及び比較例1〜4で得られた複合酸化鉄粒子について、全Fe量、FeO量及びMn量を以下の方法で測定した。結果を表2に示す。また、得られた複合酸化鉄粒子の形状及び平均粒径を走査型電子顕微鏡を用いて観察した。平均粒径はフェレ径を測定して求めた。さらに、BET比表面積及び見掛け嵩密度を以下の方法で測定した。併せて反応初期及び反応終点の粘度を測定した。これらの結果を表2に示す。さらに、X線回折分析を行い、各化合物(Fe、MnFe)のピークを測定し、結果を表2に示すと共に、実施例1で得られた複合酸化鉄粒子のX線回折分析の結果を図1に示す。
〔全Fe量、FeO量及びMn量の測定〕
全Fe量及びMn量は、複合酸化鉄粒子を溶解し、その溶液中に含まれるFe及びMnの量をICPにて測定した。FeO量は複合酸化鉄粒子を硫酸にて溶解し、過マンガン酸カリウム標準溶液を用いて酸化還元滴定にて測定した。
〔平均粒径〕
走査型電子顕微鏡で10万倍の写真を撮影し、200個の粒子のフェレ径を測定した。
〔BET比表面積〕
島津−マイクロメリティックス製2200型BET計にて測定した。
〔見掛け嵩密度〕
試料をふるい等を使用せず、そのまま内容量100cmの容器に投入し、重量を測定し、単位体積当たりの重量を求めた。
Figure 2006335615
Figure 2006335615
表2に示す結果から明らかなように、実施例1〜9の複合酸化鉄粒子は、八面体形状の粒子と比較して見掛け嵩密度が大きく、八面体を超える多面体形状の粒子と比較してBET比表面積が大きい値となっていることが判る。さらに、X線回折の結果からマンガンがマグネタイト中にMnFeとして検出できる程度に均一に添加されていることも判る。
これに対して、比較例1は有機酸を添加していないため、粒子形状が八面体を超える多面体を呈しており、平均粒径も大きいものとなった。比較例2も有機酸を添加せずに、酸化速度を速くしたため、粒子形状が八面体となり、見掛け嵩密度が小さくなった。比較例3は有機酸を添加せずに、マンガン塩の仕込量を多くしたものであるが、粒子形状は八面体と板状が混在した状態で板状粒子の個数の方が八面体形状の粒子の個数よりはるかに多い状態であり、BET比表面積も大きく、また見掛け嵩密度は小さいものとなった。比較例4は有機酸を添加せずに、反応をpH8.0で行ったものであるが、見掛け嵩密度が大きくなったものの、鉄とマンガンのmol比(Fe/Mn)が大きく、粒子中へのマンガンの取り込み量が少ないことが分かった。またMnFeのピークが生じなかった。なお、比較例1及び比較例3は反応初期の粘度が高いだけでなく、反応終点における粘度も高い結果となった。
本発明に係る製造方法によれば、マンガンが均一に含有され、八面体形状の粒子と比較して見掛け嵩密度が大きいだけでなく、八面体粒子を超える多面体形状粒子と比較してBET比表面積が大きく、フェライトの原料として使用した場合に体積変化が小さく、焼成物に空孔や気泡及び亀裂が生じず、かつ焼成時の反応性に優れた複合酸化鉄粒子を容易にかつ効率的に製造することができる。従って、本発明に係る製造方法により製造された複合酸化鉄粒子は、1000℃以上の温度で焼成されるフェライト成型体の原料として好適に用いられ、特に電子写真現像剤用フェライトキャリアの用途に供される。
図1は、実施例1で得られた複合酸化鉄粒子のX線回折分析の結果を示すチャートである。

Claims (6)

  1. アルカリ水溶液に水溶性マンガン塩を含有する第一鉄塩水溶液を混合させるか、あるいは水溶性マンガン塩を含有する第一鉄塩水溶液にアルカリ水溶液を混合させた後、得られた水酸化第一マンガン及び水酸化第一鉄を含むスラリーに酸素含有ガスを吹き込んで徐々に湿式酸化を行なう製造方法において、有機酸又はその塩を含む水溶液をアルカリ水溶液又は水溶性マンガン塩を含有する第一鉄塩水溶液に予め添加しておくことを特徴とするフェライト成型体用複合酸化鉄粒子の製造方法。
  2. 鉄とマンガンの添加量のモル比(Fe/Mn)が2〜25である請求項1記載のフェライト成型体用複合酸化鉄粒子の製造方法。
  3. 反応液のpHを9.0〜11.5である請求項1又は2記載のフェライト成型体用複合酸化鉄粒子の製造方法。
  4. 湿式酸化時の反応スラリー中のFe2+濃度減少速度が1時間当たり1〜9g/Lである請求項1〜3いずれかに記載のフェライト成型体用複合酸化鉄粒子の製造方法。
  5. 上記有機酸又はその塩が、多価有機酸又はその塩である請求項1〜4いずれかに記載のフェライト成型体用複合酸化鉄粒子の製造方法。
  6. 上記多価有機酸が、酒石酸、クエン酸又はコハク酸である請求項5記載のフェライト成型体用複合酸化鉄粒子の製造方法。
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