以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
《発明の実施形態1》
図1及び2に示すように、複数(本実施形態では2台)のプリント注文受付装置(以下、受付装置と略称する)1、1と、記録シートとしての銀塩式の印画紙5(図2にのみ図示)に画像情報のプリントを行うデジタル型の写真プリント装置3とをデータ伝送ネットワーク2によって接続することにより、プリントシステムが構成されている。このプリントシステムは、DP店における既設の写真プリント装置3に、データ伝送ネットワーク2と2台の受付装置1とを追加することにより構築されたものであり、このシステムでは、デジタルカメラで撮影された画像情報を保存したスマートメディア、コンパクトフラッシュ(登録商標)や個人が画像情報を保存したCD−ROM、MO等の記憶媒体M1(図3参照。以下、これらをメディアと称する)からプリント出力の注文対象となる画像情報とこのプリント出力に関するプリント枚数等の注文情報を受付装置1で受け付けると共に、この受付時に発行される受付証re(図4参照)を顧客がDP店のサービスカウンターで担当者に提示することにより、その担当者が受付証に記録された受付情報に基づき、写真プリント装置3からの操作で受付装置1に一時格納されている該当する画像情報と注文情報からなるプリント情報をネットワーク2を介して取り込み、このプリント情報に基づいて、写真プリント装置3でプリントを行い、顧客に仕上がりプリント5b(図1にのみ図示)を手渡す手順となっている。
<受付装置>
以下に受付装置1を説明する。図3に示すように受付装置1は、筐体10と、この筐体10の上面に設けられ、表示面にタッチパネル13を形成された液晶型のディスプレイ12と、後述する顧客の登録顔特徴量に関連付けられた顧客情報が記憶されているデータベースサーバ(以下、サーバという。図1にのみ図示)18とを備えている。このサーバ18には複数(本実施形態では2台)の受付装置1、1が接続されていて、各受付装置1の顧客情報記憶手段を構成する。筐体10の前面には、メディアの具体例としての、スマートメディア、コンパクトフラッシュ、メモリスティック、PCカード、CD−ROM、MOそれぞれに対応する媒体ドライブとしての複数のメディアドライブ11が設けられている。また、筐体10の上面でディスプレイ12より前面側部分には、受付証reを発行する熱転写式の受付証プリンタ15が設けられている。さらに、筐体10の内部には、制御手段としてのコントローラ20及びデータ格納部としてのハードディスク14が内蔵されている。さらにまた、ディスプレイ12の上部には、顧客の顔を撮影するカメラ19が設けられている。このカメラ19は、撮影領域内を適切に撮影するための、オートフォーカス機能等を有している。
上記コントローラ20の機能は、ネットワーク機能を有する汎用コンピュータと実質的に同様であり、上記複数のメディアドライブ11、タッチパネル13及びサーバ18との情報のやりとり、取得した画像情報や注文情報から写真プリント装置3によるプリント出力に用いられるプリント情報の作成及びハードディスク14への格納管理、受付証プリンタ15、発光素子や圧電ブザーでなるアラーム17及びカメラ19の制御を行う。このコントローラ20は所定のオペレーションシステムが有する各種プログラムやこのオペレーションシステム上で動作するように作成された各種プログラムによって、付属ハードウエアと協働しながら受付装置1に必要とされる各種機能を作り出している。また、コントローラ20は、図5に示すように、I/Oインタフェースを介してメディアドライブ11やハードディスク14等の外部機器が接続されていて、上記メディアドライブ11との情報のアクセスと、タッチパネル13との情報のアクセスと、ハードディスク14との情報のアクセスと、サーバ18との情報のアクセスと、カメラ19との情報のアクセスとを可能に構成し、且つ、ディスプレイ12に対する画面の出力と、上記受付証プリンタ15に対する情報の出力と、上記アラーム17に対する信号の出力とを可能に構成されている。そして、コントローラ20は、メディアM1の画像情報をメディアドライブ11から取り込んでディスプレイ12に表示すると共に、このように表示された画面に対してタッチパネル13から入力された入力信号に基づいて顧客が選択した画像情報及び顧客が設定した注文情報をハードディスク14に保存し且つ受付証プリンタ15から受付証reを発行して、その後、上記写真プリント装置3からの要求に基づいて、画像情報と注文情報とを転送する。
さらに詳しく説明すると、コントローラ20は、作業領域が形成されるRAM型の半導体メモリや、プログラムやパラメータが保存されるROM型の半導体メモリの総称としてのメモリ21と、上記カメラ19によって撮影された撮影画像に基づく顧客の顔データと上記サーバ18に記憶されている登録顔データとを照合して顧客を特定する顧客特定部22と、個々の顧客の顧客情報をサーバ18から読み出し又はサーバ18へ書き込む顧客情報読出・書込部23と、ハードウエア又はソフトウエア、あるいは、ハードウエアとソフトウエアとの組合わせでなり、メディアドライブ11を介して顧客が提供するメディアM1から取り込まれた画像情報(撮影画像データなど)を処理する画像情報処理部24と、ディスプレイ12に各種情報を表示するための表示制御部25と、タッチパネル13からの入力信号を処理する入力検出部26と、顧客によって入力されたプリントサイズやプリント枚数等から注文情報を作成する注文情報処理部27と、注文情報処理部27で作成された注文情報を注文番号等を付して画像情報と共にハードディスク14に記憶させる注文情報保存部28と、注文番号や顧客名等のデータを記録した受付証reを受付証プリンタ15を介して発行する受付証発行処理部29と、を含んでいて、データバスを介して互いの情報をアクセス自在に構成されている。
上記画像情報処理部24は、メディアドライブ11でメディアM1から読み出した画像情報(JPEGやTIFF等)をサムネイル形式(以下、サムネイル画像と称する)でディスプレイ12に表示するよう機能する。この画像情報処理部24は、メディアM1にサムネイル画像が含まれる場合には、サムネイル画像の表示を行い、サムネイル画像が存在しない場合には、オリジナルの画像情報からサムネイル画像を生成してディスプレイに表示する。
上記入力検出部26は、タッチパネル13からの入力信号に基づいて顧客が接触操作したタッチパネル13上の座標情報を認識するよう機能するものである。上記表示制御部25は、この入力検出部26で認識した座標情報に基づいて、タッチパネル13上の座標情報とディスプレイ12に表示している画面とを照らし合わせて、顧客の入力内容を認識して、それに対応する画面を表示させる。
受付証発行処理部29は、プリントすべき画像情報と、プリント枚数とが最終的に決定した場合に、注文の明細、端末ID及び注文ID等を受付証プリンタ15でプリントして受付証reとして出力するよう機能するものであり、このように受付証reが出力された場合には、上述のように、この受付証reをサービスカウンターで提示するために使用される。
この受付装置1のコントローラ20は、ネットワークインタフェース2cを介してイーサーネットケーブル2aとハブ2bとを含むデータ伝送ネットワーク2によって後述する写真プリント装置3のコントローラ40とLAN(Local Area Network)接続され、TCP/IP形式のプロトコルで互いに情報のアクセスを行えるよう構成してある。注文情報と画像情報とは、受付装置1のハードディスク14の共有フォルダに階層的に格納されている。例えば、注文情報及び画像情報は、共有フォルダの階層下に注文毎に形成される、注文番号を付したフォルダで管理される。このように構成することによって、受付証reを受け取った担当者は、端末IDと注文番号とから画像情報と注文情報とが保存されている端末及びプリント対象となっているディレクトリを特定して、注文情報と画像情報とを読み出してプリント処理を行うことができる。
<写真プリント装置>
以下に写真プリント装置3について説明する。この写真プリント装置3は、図1及び2に示すように、テーブル状に形成されたオペレート部3aと現像処理部3bとを一体化した装置本体30と、この装置本体から分離した位置のスキャナユニット31とを備えている。装置本体30のオペレート部3aの下部には、図2に示すように、印画紙マガジン5aからの印画紙5をプリントサイズに切断して、印画紙搬送機構32bによってデジタル型の露光ヘッド32aに供給する露光系を内装している。露光ヘッド32aは、印画紙5の搬送方向と直交する方向にレーザービームを送出して走査を行う形式のものが使用されているが、この露光ヘッド32aとして蛍光ビーム方式、液晶シャッター方式、DMD方式又はFOCRT等の使用が可能である。また、現像処理部3bには、露光ヘッド32aで露光された印画紙5の現像処理を行う現像処理槽33を内装しており、この現像処理槽33で現像処理が行われた仕上がりプリント5bは、乾燥の後、現像処理部3bの上面の横送りコンベア34aに送出し、この横送りコンベア34aからの仕上がりプリント5bを仕分けコンベア34bに送出すよう処理形態が設定されている。
オペレート部3aには、CD−ROMとDVDとからの情報の読み出し、及び、CD−Rに対する情報の書き込みを行うコンボドライブ35と、スマートメディアやコンパクトフラッシュやMO等各種のメディアM1に対応した複数のマルチドライブ36と、画像情報や各種情報の表示を行うディスプレイ37と、キーボード38と、マウス39とが備えられている。そして、このオペレート部3aの下部にはマイクロプロセッサを有したコントローラ40(図2にのみ図示)が設けられている。また、コントローラ40には、ネットワークインタフェースを介して両受付装置1、1がネットワーク接続されている。
上記スキャナユニット31は、底部にキャスタを備えた筐体31aの上面に対して、交換自在にフィルムキャリア31bと、筐体内部に光学レンズやCCD等の光電変換素子を有した光電変換部(図示せず)と、筐体内部に備えた光源から光ファイバーを介して送られる光線をフィルムキャリア31bの上面側に導くアーム31cとを備えている。そして、写真フィルムM2のスキャニングを行う場合には、ネガティブフィルム、あるいは、ポジティブフィルムをフィルムキャリア31bにセットし、このフィルムキャリア31bで設定速度で移動させながらアーム31cの先端から下方に向けて照射する光線により、写真フィルムM2の各コマの画像情報を光電変換部でデジタル信号化し、ケーブル31dを介してコントローラ40に転送し得るよう構成されている。
上記コントローラ40は汎用コンピュータからなり、所定のオペレーションシステムが有する各種プログラムやこのオペレーションシステム上で動作するように作成された各種プログラムによって、付属ハードウェアと協働しながら写真プリント装置3に必要とされる各種機能を作り出している。具体的には、コントローラ40は、ディスプレイ37に担当者に操作を促す画面を表示させると共に、キーボード38又はマウス39からの入力信号に基づいて担当者の操作を受け付ける。そして、コントローラ40は、キーボード38等からの入力信号に基づいて、受付装置1から注文情報及び画像情報を取得し、又はスキャナユニット31から画像情報を取得して、必要に応じて画像情報の補正を行って、その画像情報に基づいて露光ヘッド32aや印画紙搬送機構32bを制御して印画紙5にプリントを行うように写真プリント装置3を制御する。
<受付装置の受付処理>
次に、受付装置1における受付処理を処理順序に沿って説明する。図6は、この処理の概要を示すフローチャートである。この受付処理においては、コントローラ20の表示制御部25がディスプレイ12にプリント注文に関する画像を表示すると共に、その画像に対して顧客がタッチパネル13を接触操作して、タッチパネル13からの入力信号がコントローラ20の入力検出部26に入力されることによって、受付装置1が顧客の入力操作を受け付ける。
この受付装置1の待機状態では、図7に示すように、該受付装置1の機能やDP店のロゴマーク等を含む初期画面としての待機画面を表示する(ステップS1)。この待機画面には「画面に触れてください」とのメッセージが表示されており、プリント注文を行う顧客にディスプレイ12に触れることを促す。そして、顧客がディスプレイ12のタッチパネル13に指を接触させることにより、ステップS2へ進み、図8に示す「サービス選択画面」が表示される。この画面には「サービスを選択してください」とのメッセージと共に、プリントの受付を行わせるプリント受付ボタン50と、メディア保存受付を行わせるメディア保存受付ボタン51とを表示して、顧客にサービスの選択を求める。この「サービス選択画面」が表示されると、ステップS3へ進む。尚、メディア保存受付ボタン51が操作された場合には、メディアM1に保存された画像情報を、写真プリント装置3に転送して、写真プリント装置3においてCD−RやMOに保存する処理が行われるが、プリントを受け付ける処理と基本的に同じ処理形態であるので詳述しない。
ステップS3においては、顧客特定サブルーチンによって受付装置1を利用する顧客の特定が行われる。
詳しくは、図9のフローチャートに示すように、ステップSA1において「サービス選択画面」のプリント受付ボタン50が操作された(サービスが選択された)か否かを判定する。プリント受付ボタン50が操作された(Yes)場合には、ステップSA2へ進む。プリント受付ボタン50が操作されない(No)場合には、「サービス選択画面」を表示したまま、顧客の操作を待つ。
ステップSA2において、コントローラ20の顧客特定部22は、顧客がプリント受付ボタン50を接触操作したタイミングでカメラ19に顧客の顔を撮影させる。顧客の顔が撮影されると、撮影された顔画像情報がカメラ19からコントローラ20に出力される。その後、ステップSA3へ進む。
ステップSA3及びその後のステップSA4では、撮影画像から顧客の顔が認識され、顧客が特定される。この撮影画像からの顧客の特定は公知の顔認識技術を採用することができる。例えば、コントローラ20の顧客特定部22は、カメラ19による顔画像情報を走査して顔画像を切り出して、顔データとしての顔特徴量を算出する。顔特徴量とは、顔の特徴を数値化したものであって、例えば、顔の各要素(目、鼻、口、耳、輪郭等)の形状及びその配置を数値で表したものである。顧客特定部22は、顔画像情報から算出した顔特徴量と、サーバ18に記憶されている登録顔特徴量とを照合する。その後、ステップSA4へ進む。このサーバ18には、過去に受付装置1を利用した顧客の顧客情報がその顧客の登録顔特徴量と共に記憶されている。
ステップSA4において、顧客特定部22は、算出された顔特徴量と登録顔特徴量とが一致又は類似(算出された顔特徴量と登録顔特徴量との差が所定の閾値以内である場合)するか否かを判定して、現在、タッチパネル13を操作している顧客がサーバ18に登録顔特徴量が記憶されている顧客か否かを特定する。そして、顧客が特定された場合には(Yes)、ステップSA5へ進む。一方、該算出された顔特徴量と一致及び類似する登録顔特徴量がサーバ18に記憶されていない場合には、顧客が特定されないため、受付装置1を初めて利用する顧客又は顧客情報を登録していない顧客と認識して、リターンする。この顧客特定部22とが顧客を特定する特定手段を構成する。
ステップSA5においては、顧客情報読出・書込部23が、上記算出された顔特徴量と一致又は類似する登録顔特徴量と関連付けられてサーバ18に記憶されている顧客情報を読み出して、メモリ21に記憶させる。その後、注文内容設定制御のメインフローにリターンする。ここで、顧客情報とは、過去に受付装置1を利用したときに受付装置1に入力した各設定項目の設定内容および過去のプリント料金に応じたポイントである。
こうして、ステップS3で顧客が特定されると、次のステップS4において、注文内容設定制御が行われる。この注文内容設定制御サブルーチンにおいては、ディスプレイ12に表示されたプリント注文に関する設定画面に対するタッチパネル13を介した顧客の入力内容に基づいて、注文情報処理部27が注文情報を作成する。詳しくは、図10〜12に示すフローチャートを用いて説明する。
まず、ステップSB1において、顧客情報がメモリ21に記憶されているか否かを判定する。つまり、上記ステップS3において顧客が特定され、その顧客が既に顧客情報を登録している顧客であれば、上記顧客特定サブルーチンにおいてサーバ18からメモリ21へ顧客情報が読み込まれているためYesとして、ステップSB2へ進む一方、受付装置1を初めて利用する顧客又は顧客情報を登録していない顧客である場合には、顧客情報がメモリ21に記憶されていないため、Noと判定されてステップSB3へ進む。
ステップSB2においては、図13に示す「設定内容確認画面」を表示する。この画面では、「登録されている設定内容で注文を行いますか?」というメッセージと共に、顧客情報として記憶されている設定内容を一覧化した確認シート52を表示する。確認シート52に表示されている、過去に利用したときの設定内容でプリント注文を行うべく、YESボタン52aが操作された場合にはステップSB4へ進む一方、顧客情報として記憶されている設定内容を用いてプリント注文を行わない場合はNOボタン52bが操作されてステップSB3へ進む。この「設定内容確認画面」の下側には処理を中止する(「サービス選択画面」表示に戻る)中止ボタン52cと、前の処理に戻る戻るボタン52dとが表示され、これら中止ボタン52cと戻るボタン52dとは、後述する処理においても同じ位置に表示され、操作することにより同様に機能する。
ステップSB3においては、プリント注文の基本となる基本設定制御が行われる一方、、ステップSB4においては、個々の顧客に応じた顧客特定設定制御が行われる。
まず、基本設定制御について図11を用いて説明する。ステップSC1においては、図14に示す「メディア選択画面」が表示される。この「メディア選択画面」には「メディアを選択してください」とのメッセージと共に、メディアを選択する複数のメディアボタン53、53、…を表示して顧客にメディアの選択を求める。顧客が使用するメディアに対応するメディアボタン53を接触操作することによって、ステップSC2へ進み、次の処理が実行される。
ステップSC2においては、次の処理として、図15に示す「メディアセット案内画面」が表示される。この画面には「メディアをセットして、OKボタンを押してください」とのメッセージと共に、ステップSC1において顧客が選択したメディアをセットする際の具体的な画像が表示される。顧客がメディアドライブにメディアをセットしOKボタン54を操作することで、ステップSC3へ進み、画像情報処理部24がセットされたメディアM1から画像情報を読み出す。その後、ステップSC4へ進む。
ステップSC4においては、図16に示す「プリントサイズ選択画面」が表示される。この画面には「プリントサイズを選択してください」とのメッセージと共に、複数のプリントサイズに対応したサイズ指定ボタン55、55、…が表示され、このサイズ指定ボタン55、55、…にはプリントサイズを示す「L版」や「2L版」等の文字の他に、プリントサイズを示す数値と、プリントの単価と、プリントの基本料金とが表示され、何れか1つのサイズ指定ボタン55を操作することで、コントローラ20の注文情報処理部26が、入力されたプリントサイズを注文情報としてメモリ21に記憶させる。その後、ステップSC5へ進み、次の処理が実行される。
ステップSC5においては、図17に示す「プリント枚数設定画面」が表示される。ステップSC5では、プリントする画像の選択、プリント枚数の設定及び必要に応じて画像の補正が行われる。この画面には「プリント枚数を設定してください」とのメッセージと、メディアM1から読み出された画像情報の複数のサムネイル画像Sとが表示される。「プリント枚数設定画面」では8つのサムネイル画像Sを1ページとして表示するよう設定され、1ページ中の各サムネイル画像Sはファイル名順に表示されている。また、各サムネイル画像Sのフレーム56の上段に画像情報を特定するファイルの名称、ファイルの種類を示す拡張子及びデータサイズが表示され、フレーム56の下段にはプリント枚数を示す数値を表示するプリント枚数表示エリア57を形成され且つ、このプリント枚数表示エリア57を挟む位置にプリント枚数を1枚ずつ増加させるプラスボタン57aと、プリント枚数を1枚ずつ減少させるマイナスボタン57bとが表示される。さらにまた、プリント枚数表示エリア57の下側には、画像の補正行うべく後述の「画像補正画面」へ移行する補正ボタン57cとが表示される。
この「プリント枚数設定画面」では初期状態において、全てのサムネイル画像Sのフレーム56の下段のプリント枚数表示エリア57の数値が「0」に設定され、プラスボタン57aを操作すると、その画像のプリント枚数が1増加し、マイナスボタン57bを操作すると、その画像情報のプリント枚数が1減少し、その設定枚数がプリント枚数表示エリア57に表示される。そして、画像のプリント枚数を1以上に設定することによって、同時に、プリントする画像を選択することになる。
また、「プリント枚数設定画面」の画面下側には、中止ボタン52cと、画像情報の表示順序を逆転させる表示順逆転ボタン56aと、全てのプリント枚数を1枚ずつ増加させる全体プラスボタン56bと、全てのプリント枚数を1枚ずつ減少させる全体マイナスボタン56cと、注文を完了するOKボタン54と、前のページを表示させる戻るボタン56dと、次のページを表示させる進むボタン56eと、が表示される。そして、全体プラスボタン56bと全体マイナスボタン56cとの間には、ページを示す数字(全ページを示す数字および現在表示されているページを示す数字)が表示される。さらに、画面下側の中央位置に情報エリアDEが表示される。この情報エリアDEには、選択されたプリントサイズの情報、設定されたプリントの合計枚数、選択された画像数、プリント1枚の単価及びプリントに要する合計金額が表示される。
上記表示順逆転ボタン56aを操作することによって、画像情報をファイル名の昇順と降順とを切り替えて表示することができる。表示順逆転ボタン56aは、降順で表示するための降順ボタンと昇順で表示するための昇順ボタンとの2つのボタンからなり、画像情報が降順で表示されている際には、昇順ボタンは「昇順で表示」と表示されて、操作可能なボタンとして機能し、降順ボタンは「降順で表示中」と表示されて現在の表示順を示す表示欄として機能する。一方、画像情報が昇順で表示されている際には、降順ボタンは「降順で表示」と表示されて操作可能となり、昇順ボタンは「昇順で表示中」と表示されて現在の表示順を示す表示欄として機能する。
また、上記全体プラスボタン56bを操作することによって、画面に表示されない画像も含めて全ての画像情報のプリント枚数が1増加し、全体マイナスボタン56cを操作することで、画面に表示されない画像も含めて全ての画像情報のプリント枚数が1減少する。
このようにして、上記進むボタン56e又は戻るボタン56dの操作に基づいてサムネイル画像Sのページを切り替えながら、プリントすべき画像を選択してプリント枚数を設定する。
この「プリント枚数設定画面」においては、上記各サムネイル画像Sのフレーム56の補正ボタン57cを操作することによって、図18に示す「画像補正画面」へ切り替わり、各画像を補正することができる。「画像補正画面」には、「位置・大きさ、色・濃度の調整をしてください」とのメッセージと共に、補正を行う画像を含んだ画像フレーム部58と、この画像の色合いを調整する各種ボタンが表示された色合い調整部59とが表示される。また、この画面の下側に表示された中止ボタン52cと戻るボタン52dとの間には、画像の倍率とプリントサイズとが表示される。
上記画像フレーム部58の中央には画像が表示され、この画像にはトリミング領域を示す長方形状の枠が表示されている。また、画像フレーム部58には、画像を囲んで種々のボタンが配置されている。詳しくは、画像の四隅に対応する位置に、画像を回転させるためのボタンとして、左上位置から時計回りに、画像を左方向へ90°回転させるボタン58a、画像を右方向へ90°回転させるボタン58b、画像を右方向へ任意に回転させるボタン58c、画像を左方向へ任意に回転させるボタン58dが設けられている。また、画像の上下左右に対応する位置に、画像を平行移動させるためのボタンとして、上位置から時計回りに、画像を上方向に移動させるボタン58e、画像を右方向に移動させるボタン58f、画像を下方向に移動させるボタン58g、画像を左方向に移動させるボタン58hが設けられている。さらに、画像フレーム部58の下部には、画像を拡大・縮小する拡大ボタン58i及び縮小ボタン58jと、画像のトリミングを元に戻すボタン58kとが設けられている。
上記色合い調整部59には、画像のコントラストを調整するコントラストプラスボタン59a(明るくする)及びコントラストマイナスボタン59b(暗くする)と、画像の赤色を調整する赤色プラスボタン59c(赤色をたす)及び赤色マイナスボタン59d(赤色をひく)と、画像の緑色を調整する緑色プラスボタン59e(緑色をたす)及び緑色マイナスボタン59f(緑色をひく)と、画像の青色を調整する青色プラスボタン59g(青色をたす)及び青色マイナスボタン59h(青色をひく)とが表示されており、各プラスボタンとマイナスボタンとの間には、各色合いの状態を示すインジケータが表示されている。また、色合い調整部59の上部には、色調整を元に戻すボタン59iが表示されている。
このように、「画像補正画面」において、各種ボタン58a〜58k、59a〜59iを接触操作することによって、画像を回転、移動、拡大又は縮小させたり、画像の色合いを調整したりすることができる。そして、OKボタン54を接触操作することによって、画像の補正が完了して、「プリント枚数設定画面」へ戻る。
こうして、プリントする画像を選択すると共にプリント枚数を設定し、必要に応じて画像情報を補正した後、「プリント枚数設定画面」でOKボタン54を顧客が接触操作することで、プリント枚数の設定が終了する。OKボタン54が操作されると、注文情報処理部27は、顧客が設定した、プリントする画像、そのプリント枚数及び画像補正の設定内容から注文情報を作成する。
つまり、ステップSC5で「プリント枚数設定画面」を表示した後は、ステップSC6において「プリント枚数設定画面」中で補正ボタン57c又はOKボタン54が操作されたか否かを判定する。補正ボタン57cが操作された場合にはステップSC7へ進み、上述の如く画像の補整を行う。「画像補正画面」でOKボタン54又は戻るボタン52dを操作すると「プリント枚数設定画面」に戻るため、再びステップSC5へ戻る。こうして、プリント枚数の設定及び画像補整が完了するまでステップSC5〜ステップSC7を繰り返し、「プリント枚数設定画面」でOKボタン54が操作されると、ステップSC6からステップSC8へ進む。
ステップSC8においては、図19に示す「名前入力画面」が表示される。この画面には、「名前を入力してください」とのメッセージが表示されると共に、名前表示部とキーボードとを有した入力ボード60が表示され、キーボードに接触して名前を入力するとOKボタン54が表示されるので、OKボタン54を操作することにより、入力された名前が顧客情報としてメモリ21に記憶される。
次にステップSC9において、図20に示すように「電話番号入力画面」が表示される。この画面には「電話番号を入力してください」とのメッセージが表示されると共に、電話番号表示部とキーボードとを有した入力ボード61が表示され、キーボードに接触して電話番号を入力するとOKボタン54が表示されるので、このOKボタン54を操作することにより、入力された電話番号が顧客情報としてメモリ21に記憶される。その後、ステップSC10に進む。
このように顧客の名前や電話番号を入力する処理は、プリントを行う上で必須の事項でないので入力がない場合でも次の処理に移行できるよう処理形態を設定することもできる。顧客の名前の入力がない場合には、受付装置1が生成した番号や符号を自動的に入力するよう処理形態を設定するとよい。
ステップSC10においては、図21に示す「注文内容確認画面」が表示される。この画面には「注文の内容を確認してください」とのメッセージが表示されると共に、メモリ21に記憶されている、顧客が入力したプリントの注文情報の詳細と、そのプリント料金とを一覧化した確認シート62とポイント利用ボタン62aとが表示される。このポイント利用ボタン62aは、顧客情報として記憶されている累積ポイントに応じてプリント料金を割引するためのボタンであり、ポイント利用ボタン62aを操作することによって、顧客情報として記憶されているポイントに応じてプリント料金が割引されると共に、割引に用いられたポイントを顧客情報から消去する。そして、確認シート62の表示内容に誤りがなければOKボタン54を操作することで、ステップSC11において、上記ハードディスク14の共有フォルダに注文番号を付した名前のフォルダが作成され、そのフォルダに上記注文情報と画像情報と受付IDや端末ID等のID情報が記憶される。このように注文情報及び画像情報にID情報及びポイントを付して保存する処理を上記注文情報保存部28が行う。こうして、基本設定制御が終了し、注文内容設定制御のメインフローにリターンする。
注文内容設定制御のステップSB5においては、図22に示す「設定内容登録確認画面」が表示される。設定内容登録確認画面には「次回も同じ設定内容でプリント注文を行えるように、今回の設定内容を保存しますか?」というメッセージを表示すると共に、設定内容を一覧化した確認シート63を表示する。
このステップSB5では、プリント注文に際して顧客が入力した設定項目の設定内容を次回からのプリント注文に反映させるために、顧客情報として登録しておくか否かを顧客に選択させる。つまり、本実施形態におけるプリント注文の際の顧客の基本的な操作手順は図23の(a)図に示すように、メディアの選択、メディアのセット、プリントサイズの選択、画像選択及びプリント枚数設定、画像補正、個人情報入力並びに注文の確定である。ここで、顧客が画像情報を記憶しているメディアの種類は、顧客が所有するデジタルカメラが採用する記憶媒体や、顧客が所有し且つ画像情報を補正及び保存するパソコンが採用する記憶媒体に依存し、個々の顧客が使用するメディアは顧客毎に決まっている場合が多い。プリントサイズの選択は顧客の趣向によるところが大きく、これも顧客毎に決まっている場合が多い。プリント枚数は、画像をプリントする目的に応じて異なるが(顧客が個人的に楽しむ場合には各1枚、又は画像に写っている人に配布する場合には写っている人数分)、顧客の趣向によっては、ほとんどの場合各1枚だけプリントする顧客も存在する。画像補正については、顧客の趣向や画像に対する知識や受付装置1に対する習熟度等により、画像補正を行う顧客と、画像補正を行わない顧客とに分かれる。個人情報については、連絡先の変更等がない限り、顧客毎に一定である。つまり、これらメディアの選択、プリントサイズの選択、画像選択及びプリント枚数設定、画像補正並びに個人情報入力は、顧客がプリント注文を繰り返すたびに同じ設定内容を入力する可能性がある。そこで、受付装置1は、これらの設定内容を顧客情報として登録しておくことによって、次回からのプリント注文において同じ設定内容を入力する手間を省いて、プリント注文における入力操作を顧客に応じて簡略化させることができる。具体的には、メディアの種類、プリントサイズ、個人情報については、今回のプリント注文における設定内容を保存しておき、次回のプリント注文においても同じ設定内容を使用する。プリント枚数については、今回のプリント注文において全画像につき各1枚プリントを行った場合にのみ、その旨を記憶しておき、次回のプリント注文においても全画像につき各1枚のプリントを行うようにする。画像補正については、今回のプリント注文において画像補正を行わなかった場合のみ、その旨を保存しておき、次回のプリント注文においても画像補正を行わずにプリントを行うようにする。そこで、確認シート63には、選択したメディアの種類、選択したプリントサイズ、今回のプリント枚数が全画像につき各1枚か否か、今回のプリントにおける画像補正の有無、及び入力した個人情報が表示される。
そして、顧客がYESボタン63aを接触操作することによって、顧客情報読出・書込部23がメディアの種類等の設定項目の設定内容と今回のプリントに要するプリント料金に応じたポイントとを顧客情報としてサーバ18に記憶させる。このポイントは、プリント注文を行う度に累積される。尚、ポイントは、プリント料金ではなく、プリント枚数や受付装置利用回数等に応じて付与してもよい。一方、顧客がNOボタン63bを接触操作すると、プリント料金に応じたポイントのみを顧客情報としてサーバ18に記憶させる。ここで、顧客特定部22は、顧客がYESボタン63a又はNOボタン63bを接触操作したタイミングでカメラ19によって顧客の顔を撮影する。顧客特定部22は、上記ステップSA3と同様に、カメラ19から出力される顔画像情報に基づいて、顔特徴量を算出する。そして、この顔特徴量を上記顧客情報に関連付けて登録顔特徴量としてサーバ18に記憶させる。
次に、顧客特定設定制御について、図12を用いて説明する。注文内容設定制御のステップSB1において顧客情報がメモリ21に記憶されており且つ、ステップSB2においてYesと判定された場合、つまり、顧客が既に顧客情報を登録している顧客であって且つ、その顧客情報を用いて今回のプリント注文を行う場合(Yes)は、顧客特定設定制御が行われる。
まず、ステップSD1においては、ディスプレイ12に「メディアセット案内画面」を表示する(図15参照)。このステップSD1は、上記基本設定制御のステップSC2と同様であるが、顧客特定設定制御においては、顧客情報として、顧客が使用するメディアの種類が記憶されているため、その顧客情報に基づいて、特定のメディアをセットする際の具体的な画像が表示される。つまり、基本設定制御における「メディア選択画面」の表示(ステップSC1)が省略される。そして、顧客が顧客がメディアドライブにメディアをセットしOKボタン54を操作することで、ステップSD2へ進み、セットされたメディアM1から画像情報を読み出す。このステップSD2は、上記基本設定制御のステップSC3と同様である。その後、ステップSD3へ進む。
ステップSD3においては、顧客情報にプリント枚数が「全画像各1枚」と記憶されているか否かを判定する。全画像につき各1枚プリントを行うように登録されている場合(Yes)は、プリント枚数を全画像につき各1枚と自動的に設定してステップSD4へ進む一方、全画像につき各1枚プリントを行うように登録されていない場合(No)にはステップSD5へ進む。
ステップSD4においては、顧客情報に「画像補正なし」と記憶されているか否かを判定し、画像補正を行わないと登録されている場合(Yes)はステップSD13へ進む一方、画像補正を行うと登録されている場合(No)はステップSD6へ進む。
ステップSD6においては、図24に示す「補正画像選択画面」を表示する。この画面は、図17に示す「プリント枚数設定画面」と、全体プラスボタン56b、全体マイナスボタン56c、プラスボタン57a及びマイナスボタン57bがない点で異なる。「補正画像選択画面」で補正ボタン57cが接触操作されると、補正する情報画像が選択され且つ、図18に示す「画像補正画面」に切り替わる(ステップSD9からステップSD10へ進む)。「画像補正画面」における情報画像の補正については、上述のとおりである。そして、画像補正が完了するまでステップSD6、SD9、SD10を繰り返し、「補正画像選択画面」において、OKボタン54が接触操作されると、ステップSD13へ進む。
一方、ステップSD3において、顧客情報として「全画像各1枚」と記憶されていない場合(No)は、ステップSD5において、顧客情報に「画像補正なし」と記憶されているか否かを判定し、画像補正を行わないと登録されている場合(Yes)はステップSD7へ進む一方、画像補正を行うと登録されている場合(No)はステップSD8へ進む。
ステップSD7では、図25に示す「プリント枚数設定画面(補正ボタンなし)」を表示する。この画面は、図17に示す「プリント枚数設定画面」と、補正ボタン57cがない点で異なる。「プリント枚数設定画面(補正ボタンなし)」では、全体プラスボタン56b、全体マイナスボタン56c、プラスボタン57a及びマイナスボタン57bを接触操作することによって、各画像のプリント枚数を設定し、画像補正は行わない。そして、「プリント枚数設定画面(補正ボタンなし)」において、OKボタン54が接触操作されると、ステップSD13へ進む。
ステップSD8では、図17に示す「プリント枚数設定画面」を表示する。すなわち、このステップSD8は、基本設定制御におけるステップSC5と同様である。そして、プリント枚数の設定及び画像補正が完了するまでステップSD8、SD11、SD12を繰り返し、「プリント枚数設定画面(補正ボタンなし)」において、OKボタン54が接触操作されると、ステップSD13へ進む。
つまり、顧客情報にプリント枚数が「全画像各1枚」及び「画像補正なし」と登録されている場合には、「プリント枚数設定画面」(図17参照)を表示することなく、注文情報処理部27が自動的に、プリント枚数を全画像につき各1枚と設定すると共に、画像補正を行うことなく注文を完了する。また、顧客情報にプリント枚数が「全画像各1枚」と登録され且つ「画像補正なし」と登録されていない場合には、注文情報処理部27が自動的にプリント枚数を全画像につき各1枚と設定すると共に、画像補正を行うことができるように表示制御部25が「補正画像選択画面」を表示する。さらに、顧客情報に「画像補正なし」と登録され且つプリント枚数が「全画像各1枚」と登録されていない場合には、「プリント枚数設定画面(補正ボタンなし)」を表示してプリント枚数の設定のみできるようにする。さらにまた、顧客情報にプリント枚数が「全画像各1枚」とも「画像補正なし」とも登録されていない場合には、表示制御部25が「プリント枚数設定画面」を表示して、プリント枚数の設定及び画像補正を行うことができるようにする。また、名前及び電話番号については、顧客情報に基づいて自動的に設定される。したがって、例えば、顧客情報にプリント枚数が「全画像各1枚」及び「画像補正なし」と登録されている顧客特定設定制御においては、プリント注文の際の顧客の操作手順は図23の(b)図に示すように、メディアのセット、注文の確定だけになる。
そして、プリント枚数及び画像補正を自動的又は手動で設定した後は、ステップSD13において、図26に示す「詳細設定選択画面」を表示する。この「詳細設定選択画面」では、顧客情報に基づいて自動的に設定された設定項目について、顧客情報に登録されている内容とは異なる内容で設定し直すことができる。この画面では、「さらに詳細に設定しますか?」とのメッセージと共に、顧客情報として登録されているプリントサイズとは異なるプリントサイズでプリント注文を行うためのプリントサイズボタン選択64a、画像毎に異なるプリント枚数又は、全画像につき各2枚以上のプリント枚数を設定するためのプリント枚数ボタン選択64b、各画像について画像補正を行うための画像補正ボタン選択64c、名前や電話番号の個人情報を変更するための個人情報ボタン選択64dからなる各種選択ボタンと、詳細設定を行う詳細設定ボタン64e及び詳細設定を行わない設定終了ボタン64fとが表示される。これら各種選択ボタンは、顧客情報に基づいて自動的に設定された設定項目に対応するボタンのみが操作可能となる(例えばハイライト表示される)。そして、詳細設定を行いたい選択ボタンを選択した後、詳細設定ボタン64eを操作することによって(図26では、プリント枚数ボタン選択64bと画像補正ボタン選択64cとを選択している)、各設定項目について詳細な設定を行うことができる(ステップSD14におけるYes)。詳細設定ボタン64eが操作されたときには、ステップSD15において、上記各選択ボタン64a〜64dの選択内容に応じて詳細な設定が行えるように「プリントサイズ選択画面」(図16参照)、「プリント枚数設定画面」(図17参照)、「プリント枚数設定画面(補正ボタンなし)」(図25参照)、「補正画像選択画面」(図24参照)、「名前入力画面」(図19参照)及び「電話番号入力画面」(図20参照)等の設定画面が表示される。そして、各設定項目について詳細に設定した後、ステップSD16へ進む。一方、詳細な設定を行う必要がない場合には、設定終了ボタン64fを操作することによってステップSD16へ進む。
ステップSD16へ進んだ後は、上記基本設定制御のステップSC10、SC11と同様であり、注文内容の確認が行われ(ステップSD16)、画像情報および注文情報をハードディスク14に保存される(ステップSC11)。こうして、顧客特定設定制御が終了して、注文内容設定制御のメインフローにリターンする。
注文内容設定制御のメインフローでは、上述の通り、ステップSB5において、設定内容の登録確認が行われる。ただし、顧客特定設定制御のステップSD14で詳細設定を行っていない場合には、今回のプリント注文の設定内容は、登録されている顧客情報と同じであるため、登録内容の確認は行われない。つまり、顧客情報として記憶されている設定内容と異なる設定内容で設定がされたときのみ、ステップSB5において設定内容を登録するか否かの確認を行う。
このように、基本設定制御又は顧客特定設定制御を行って、注文内容設定制御が終了すると、受付処理のメインフローにリターンする。
受付処理のメインフローでは、ステップS5においては、図27に示す「メディア取り出し案内画面」が表示される。この画面には「メディアを取り出してください」とのメッセージが表示され、この表示に従いメディアM1を取り出し、OKボタン54を操作することで、ステップS6へ進み、次の処理が実行される一方、メディアM1を抜取らずにOKボタン54を操作した場合には、アラーム17を作動させて電子音で誤操作であることを認識させる。
ステップS6においては、次の処理として、図28に示す「受付証発行案内画面」が表示される。この画面には「受付証を発行中です。しばらくお待ちください。」「受付証はカウンターに持参してください。」とのメッセージが表示される。所定の時間が経過すると、ステップS7へ進み、コントローラ20の受付証発行処理部29によって受付証プリンタ15を介して受付証reがプリントされて送り出される。このように受付証reが発行されると、受付処理の全てが終了して初期画面に復帰する。
受付証reは図4に示すように、受付証本体と、お客様控えとが連なった形態となっており、お客様名、電話番号、受付ID、端末ID、受付日、注文番号等の他に注文の詳細を示す内容がプリントされている。尚、即日に写真のプリントを手渡せない場合には、受付証本体と、お客様控えとを切り離し、受付証本体をDP店の控えとして残し、お客様控えを顧客に手渡す処理も可能にしている。
このように本発明の受付装置1は、顧客がディスプレイ12に表示されるメッセージに従っての操作が可能になるばかりでなく、デジタルカメラで撮影された画像情報を保存したスマートメディア、コンパクトフラッシュや、顧客が画像情報を保存したCD−ROM、MO等のメディアM1を該受付装置1にセットした後には、ディスプレイ12に表示されるサムネイル画像Sに基づいてプリントを必要とするものの選択を簡単に行えるものとなっており、この受付時に発行される受付証reを顧客がサービスカウンターでDP店の担当者に提示することにより、その担当者が受付証reにプリントされた情報に基づき、写真プリント装置3からの操作で受付装置1に保存された注文情報と、画像情報とを通信ネットワーク2を介して取り込み、これらの情報に基づいて、写真プリント装置3でプリントを行えるので、即時にプリントを開始して受付証reを提示した顧客に手渡す処理を可能にするものである。
また、カメラ19で顧客の顔を撮影すること、即ち、顧客の身体の一部によって顧客を特定するため、顧客は顧客を識別するためのIDカード等を別途所持する必要がなく、利便性を向上させることができる。
そして、顧客情報として、過去(顧客情報登録時)の設定項目のうち少なくとも1つの設定項目の設定内容を記憶して、プリント注文時にはコントローラ20がその設定項目の設定内容を自動的に設定するため、顧客は顧客情報として登録されてる設定項目については入力する必要がなく、プリント注文時の入力操作を簡略化することができる。特に、熟練者にとっては冗長な入力操作を省略することができ、未熟者にとっては複雑な入力操作を省略することができる。
また、入力操作が簡略化されるため、顧客による受付装置1の占有時間が短くなり、受付装置1の回転率を向上させることができる。その結果、売り上げも向上する。
さらに、過去の設定項目以外にも、顧客情報としてプリント料金に応じた累積ポイントも積算しているため、顧客の顔に基づいて顧客を特定した後、累積ポイントに応じてプリント料金を割り引くことができる。尚、顧客情報として利用頻度等を記憶させておき、利用頻度等に基づいてノベルティ品を提供する等の、プリント料金の割引以外の顧客を特定したサービスを提供することもできる。
このように受付装置1は、DP店の店員が顧客を覚えてその顧客に応じたプリント注文の受付を行うのと同様に、サーバ18に顧客情報を記憶させておくと共に、カメラ19及び顧客特定部22によって顧客を特定して、その顧客に応じたプリント注文の受付を行うことができる。
さらには、顧客の顔をカメラ19で撮影して登録しておくため、セキュリティを向上させることができる。
《発明の実施形態2》
次に、本発明に係る実施形態2について説明する。実施形態2に係る受付装置7は、顧客を特定する方法、及び顧客情報を記憶する顧客情報記憶手段が、上記実施形態1と異なる。ただし、実施形態1と同様の構成については同じ符号を付し、説明を省略する。
受付装置7は、図29に示すように、筐体10の上面に記録媒体読出・書込手段としての磁気カード読出・書込装置71が設けられている。この磁気カード読出・書込装置71は、図30に示すように、I/Oインタフェースを介して受付装置7のコントローラ80に接続されており、顧客が所有する記録媒体としての磁気カードからなる登録カードCから各種情報を読み出すと共に、該登録カードCへ各種情報を書き込むものである。上記登録カードCには、登録カード固有のID情報と、顧客情報とが記憶されている。
コントローラ80は、メモリ81と、登録カードCからの情報の読出と登録カードCへの情報の書込を行う磁気カード読出・書込部82、画像情報処理部83と、表示制御部84と、入力検出部85と、注文情報処理部86と、注文情報保存部87と、受付証発行処理部88とを含んでいて、データバスを介して互いの情報をアクセス自在に構成されている。磁気カード読出・書込部82以外の構成は、上記実施形態1のコントローラ20の構成と同様である。
次に、受付装置7における受付処理を、図31に示すフローチャートを用いて処理順序に沿って説明する。
受付装置7の待機状態では、図32に示すように、図7と同様の待機画面を表示する(ステップSE1)。ただし、「画面に触れるか、登録カードを入れてください」というメッセージを表示する点で実施形態1の待機画面とは異なる。ここで、顧客情報を登録することを望まない顧客は、ディスプレイ12に触れることによって、プリント注文を開始する。一方、既に登録カードCを所有している顧客は、登録カードCを磁気カード読出・書込装置71に挿入することによってプリント注文を開始する。また、登録カードCを所有していないけれども、顧客情報を登録することを望む顧客は、カウンターにて担当者から登録カードCを入手して登録カードCを磁気カード読出・書込装置71に挿入する。
登録カードCを用いてプリント注文を開始する場合には、ステップSE2からステップSE3へ進み、コントローラ80の磁気カード読出・書込部82によって登録カードCからID情報及び顧客情報が読み出される。こうして、登録カードCを所有する顧客はその登録カードCによって他の顧客と判別されるため、顧客は登録カードCを磁気カード読出・書込装置71に挿入することによって特定されることになる。つまり、磁気カード読出・書込装置71は顧客を特定する特定手段をも構成する。さらに、磁気カード読出・書込装置71は、磁気カードCに記憶されている顧客情報を読み出し、その顧客情報に基づいて、顧客に応じたプリント注文の受付を行うことができる。その後、ステップSE4へ進む。尚、登録カードCにID情報及び顧客情報が登録されていない場合には、そのままステップSE4へ進む。
一方、登録カードCを用いずにプリント注文を行う場合には、ステップSE2からステップSE4へ進む。
ステップSE4においては、図8に示す「サービス選択画面」が表示される。このステップSE4においてサービスを選択してから、ステップSE8において受付証reが発行されるまでの基本的なフローは、ステップSE5における注文内容設定制御とステップSE6における「メディア取り出し案内画面」の表示以外は、上記実施形態1のステップS2、S4〜S7と同様である。
そこで、まず注文内容設定制御について、図33を用いて説明する。実施形態2のプリント注文に関する設定画面制御は、実施形態1と基本的には同様であるが、フローの最後において設定内容の登録確認をする際の処理が異なる。
詳しくは、注文内容設定制御のステップSF1においてメモリ81に顧客情報が記憶されている否かを判定してから、ステップSF3の基本設定制御又はステップSF4の顧客特定設定制御が終了するまでの処理は実施形態1と同様である(図10〜12参照)。そのため、詳しい説明は省略する。そして基本設定制御又は顧客特定設定制御を終了した後、ステップSF5において、登録カードCが磁気カード読出・書込装置71に挿入されているか否かを判定する。そして、顧客が登録カードCを用いてプリント注文を開始した場合(Yes)にはステップSF6に進む一方、顧客が登録カードCを用いずにプリント注文を開始した場合(No)には受付処理のメインフローにリターンする。つまり、登録カードCが磁気カード読出・書込装置71に挿入されている場合には、ステップSF6において、図22に示す「設定内容登録確認画面」を表示して、顧客に設定内容を確認させ、その設定内容を顧客情報として磁気カードCに記憶させておくか否かを選択させる。ここで、設定内容を磁気カードCに記憶させると、次回のプリント注文時にこの磁気カードCを用いることによって入力手続を簡略化することができる。
次に、受付処理のステップSE6における「メディア取り出し案内画面」の表示について説明する。登録カードCを用いてプリント注文を行っている場合には、図34に示す「メディア取り出し画面」のように、「メディア及び登録カードを取り出してください」とのメッセージが表示され、メディアM1及び登録カードCを取り出すことを顧客に促す。この表示に従いメディアM1及び登録カードCを取り出し、OKボタン54を操作することで、ステップSE7へ進み、次の処理が実行される一方、メディアM1又は登録カードCを抜取らずにOKボタン54を操作した場合には、アラーム17を作動させて電子音で誤操作であることを認識させる。一方、登録カードCを用いずにプリント注文を行っている場合には、上記実施形態1のステップS5と同様の「メディア取り出し案内画面」(図27参照)が表示され、メディアM1の取り出しを顧客に促す。
このように、実施形態2においては、登録カードCによって顧客を特定すると共に、その磁気カードCに顧客情報を記憶させている。そのため、顔認識技術によって顧客を特定する実施形態1と異なり、サーバ18の記憶手段としての装置を設けることなく、顧客毎の顧客情報を登録カードCに記憶させておくことができる。
《その他の実施形態》
上記実施形態1及び2においては、サービス選択、メディア選択、プリントサイズ選択、プリント枚数設定、画像補正および個人情報入力がプリント注文に関する設定項目となっているが、これに限られるものではない。すなわち、テンプレートの選択等、他の設定項目を設定可能に構成してもよい。それに加えて、メディア選択、プリントサイズ選択、プリント枚数、画像補正の有無および個人情報を顧客情報として記憶させているが、これに限られるものではない。すなわち、上記サービスの選択内容も顧客情報として記憶させてもよく、また、テンプレートの選択等、上記設定項目以外の他の項目がある場合には、その他の項目も顧客情報として記憶させてもよい。
また、上記実施形態1においては顧客の顔によって、上記実施形態2においては登録カードCによって、顧客を特定しているが、これに限られるものではない。すなわち、指紋や静脈パターン等で個人を特定する生体認証技術を用いて顧客を特定する構成であってもよい。
さらに、上記実施形態1及び2においては、受付装置1と写真プリント装置3とをネットワーク2で接続してなるプリントシステムを対象としているが、これに限られるものではない。すなわち、受付装置1とプリント装置とが一体型となった装置であっても本発明を適用することができる。かかる一体型となった装置は、受付装置1の他に、印画紙マガジン、印画紙搬送機構、露光ヘッド、及び現像処理部等によって構成される。かかる装置であっても、上述のように、顧客を特定して、顧客に応じたプリント注文の受付を行うことができる。
また、上記実施形態2においては、顧客が所有する記録媒体として、磁気カードからなる登録カードCを採用しているが、これに限られるものではない。例えば、ICカードでもよく、その他、顧客が所有することができ、顧客情報を記憶できる媒体であればどのようなものでもよい。