JP2006329609A - 給湯装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 貯湯槽の上部から送り出される水の温度コントロールが容易な給湯装置を実現する。
【解決手段】 給湯装置10は、ヒートポンプ12と、貯湯槽60と、水循環ポンプ47と、バーナー78を備えている。ヒートポンプ12は、熱媒体を「熱媒体と外気の間で熱交換する第1熱交換器20と、熱媒体を圧縮する圧縮機23と、熱媒体と水の間で熱交換する第2熱交換器21と、熱媒体の圧力を解放する減圧弁24」を一巡する通路を循環させる。水循環ポンプ47は、貯湯槽60の下部から第2熱交換器21に送水するとともに、第2熱交換器21で加熱された水を貯湯槽60に戻す。バーナー78は、通過する水を必要時に加熱する。本発明の給湯装置10では、第2熱交換器21で加熱された水が流れる流路67が、貯湯槽60の上部から送り出された水をバーナーに送る流路71の途中に合流している。
【選択図】 図1

Description

本発明は、給湯装置に関するものである。詳しくは、ヒートポンプで加熱した水を貯湯槽に貯湯しておき、貯湯槽に貯湯されている水を給湯するとともに、必要時にはバーナーで加熱して給湯する給湯装置に関するものである。
貯湯槽には通常は温水が貯湯されているが、温水を使い切った状態では冷水が蓄えられている。ここでは、両者を区別しないで共通的に「貯湯されている」という。また、温水と冷水を区別することなく「水」と総称することにする。「水」は「湯」に対立する意味での「水」でなく、温水であることもあれば冷水であることもある。
ヒートポンプは、外気の熱エネルギーを利用して水を加熱することから、水を加熱するのに要するランニングコストが安価にすむという長所をもっている反面、加熱に時間を要することから予め加熱して貯湯しておかなければならず、貯湯槽の設置場所を必要とする短所を持っている。貯湯しておいた水が冷却されてしまうことも問題であり、保温能力に優れた貯湯槽を必要とし、設備の導入コストが高くなるという短所も持っている。
ガスバーナーや灯油バーナー等の燃焼バーナーを利用する給湯装置は、水を加熱するのに要するランニングコストが割高になるという短所をもっている反面、短時間に加熱できることから貯湯槽を必要としない。給湯装置の設置面積が小さくてすみ、設備の導入コストが安価であるという長所を持っている。
そこで、両者を組み合わせて用いることによって、両者の長所を利用するハイブリッド式の給湯装置が提案されており、特許文献1に開示されている。特許文献1の技術は、ヒートポンプと、貯湯槽と、貯湯槽とヒートポンプの間で水を循環するポンプと、貯湯槽から送り出された水を必要時に加熱して給湯するバーナーを備えている。
特開2001−41574号公報
ヒートポンプとバーナーを組合わせて用いるハイブリッド式給湯装置では、貯湯槽に貯湯しておいた温水を使い切った後もバーナーを利用して給湯できることから、貯湯槽に貯湯しておく蓄熱量が少なくてもよい。小型の貯湯槽で足り、貯湯槽の設置面積が確保できないという状況が発生する場合を顕著に減少することができる。
ハイブリッド式給湯装置では、貯湯槽に貯湯しておいた温水温度が必要温度に満たない場合にはバーナーを利用して加熱できることから、貯湯槽に貯湯しておく温水の温度が低くてもよい。貯湯槽に貯湯しておく蓄熱量が少なくてもよいことも、貯湯槽に貯湯しておく温水の温度を低くするのに有用である(バーナーを用いない場合には、大型の貯湯槽に高温の温水を貯湯することによって必要な蓄熱量を確保しておく必要がある)。ハイブリッド式給湯装置では、貯湯槽に貯湯しておく温水温度が低くてもよいことから、貯湯槽の保温能力は低くてすむ。何よりも、高温の温水に加熱するヒートポンプの効率と低温の温水に加熱するヒートポンプの効率を比較すると、前者は後者よりも顕著に低く、ヒートポンプで低温の温水に加熱して貯湯しておくハイブリッド式給湯装置では、ヒートポンプを高効率で活用することができる。さらに、バーナーを用いない場合には、ヒートポンプで90℃程度の高温に加熱する必要があるので、ヒートポンプの熱媒体が限られてくる。実際的には炭酸ガスを利用する他はない。炭酸ガスを利用する場合には、相変化が利用できず、潜熱が利用できないことから効率が低い。それに対して、ハイブリッド式給湯装置では、45℃程度の低温に加熱すれば足りることから、代替フロン等を熱媒体に利用することができ、潜熱を利用して高い効率で加熱することができる。
ハイブリッド式給湯装置の長所を活用するためには、小型の貯湯槽に比較的低温の温水を貯湯しておく必要があり、貯湯しておいた温水が不足しやすいという問題がある。その問題は、バーナーを用いることによって解決される。もう一つの問題に、小型の貯湯槽に比較的低温の温水を貯湯しておくだけだと、ヒートポンプによって高効率に加熱する長所を十分には活用できず、結局はバーナーのみを利用する給湯装置の効率と大差ないのではないかということが懸念される。しかしながら実際に温水を必要とするのは、例えば洗面であり、食器洗浄であり、シャワーであり、45℃以下の温水で足りることが多い。また連続して50リットル以上も必要とすることはまれであり、浴槽への湯張りを除外すれば、一度の給湯量が50リットル以下であることが多い。従って、小型の貯湯槽に比較的低温の温水を貯湯しておくだけで、多くの給湯要求に対応することができる。小型の貯湯槽に比較的低温の温水を貯湯しておくだけで、ヒートポンプによって高効率に加熱する利点を十分に享受できる。ハイブリッド式給湯装置は、設置しやすく、給湯のためのランニングコストを低減することができる。
特許文献1に開示されているハイブリッド式給湯装置は、貯湯槽に貯湯するときに、貯湯槽の下部から送り出された水をヒートポンプで加熱し、加熱された水を貯湯槽の上部に戻している。
ハイブリッド給湯装置の下流側に設けられている給湯栓等が開かれると、ハイブリッド給湯装置から給湯が行われる。そのときには、貯湯槽の下部に加わっている水道水の圧力によって、貯湯槽の上部から水が送り出される。また、貯湯槽の下部から送り出された水がヒートポンプで加熱される。貯湯槽の上部から送り出された水と、貯湯槽の下部からヒートポンプに送り出された水を補充するために、貯湯槽の下部に水道水が流入する。ヒートポンプで加熱された水は、貯湯槽の上部に入り込む。すなわち、ヒートポンプで加熱された水が、一旦貯湯槽の上部に混合し、元々貯湯槽に貯湯されていた水とともに、貯湯槽の上部から送り出される。このような構成は、ヒートポンプと貯湯槽が直列的に接続されているとみなすこともできる。
特許文献1のハイブリッド式給湯装置は、ヒートポンプと貯湯槽が直列的に接続されている。このため、ヒートポンプで加熱された水の温度が、貯湯槽の上部から送り出される水の温度に影響する。従って、貯湯槽の上部から送り出される水の温度のコントロールが難しくなる。
本発明は、その問題を解決するためになされたものであり、貯湯槽の上部から送り出される水の温度のコントロールが容易な給湯装置を実現することを課題とする。
本発明の給湯装置は、ヒートポンプと、貯湯槽と、水循環ポンプと、バーナーを備えている。ヒートポンプは、熱媒体を「熱媒体と外気の間で熱交換する第1熱交換器と、熱媒体を圧縮する圧縮機と、熱媒体と水の間で熱交換する第2熱交換器と、熱媒体の圧力を解放する減圧弁」を一巡する通路を循環させる。水循環ポンプは、貯湯槽の下部から第2熱交換器に送水するとともに、第2熱交換器で加熱された水を貯湯槽に戻す。バーナーは、通過する水を必要時に加熱する。本発明の給湯装置では、第2熱交換器で加熱された水が流れる流路が、貯湯槽の上部から送り出された水をバーナーに送る流路の途中に合流している。
この給湯装置では、第2熱交換器で加熱された水が流れる流路が、貯湯槽の上部から送り出された水をバーナーに送る流路の途中に合流している。この構成は、ヒートポンプと貯湯槽が並列的に接続されているとみなすこともできる。ヒートポンプと貯湯槽が並列的に接続されていると、ヒートポンプで加熱された水の温度と、貯湯槽の上部から送り出される水の温度を独立してコントロールすることができる。よって、貯湯槽の上部から送り出される水の温度のコントロールが容易になる。
上記の給湯装置において、第2熱交換器から送り出される水が、貯湯槽の上部から送り出される水よりも低温である関係を満足するように、ヒートポンプを運転することが好ましい。
ヒートポンプの圧縮機は、その圧縮比が小さいほどCOP(エネルギー効率)が高くなる。ヒートポンプの圧縮比が小さいと、ヒートポンプの第2熱交換器から送り出される水の温度が低くなる。上述の給湯装置は、第2熱交換器から送り出される水が、貯湯槽の上部から送り出される水よりも低温である関係を満足するように、ヒートポンプを運転する。よって、ヒートポンプのCOPが高くなる。
上記の給湯装置において、前記ヒートポンプが、熱媒体を「熱媒体と外気の間で熱交換する第1熱交換器と、熱媒体とバーナーの燃焼ガスの間で熱交換する第3熱交換器と、熱媒体を圧縮する圧縮機と、熱媒体と水の間で熱交換する第2熱交換器と、熱媒体の圧力を解放する減圧弁」を一巡する通路を循環させることが好ましい。
必要時に水を加熱するバーナーからは、高温の燃焼ガスが排出される。上述の給湯装置では、バーナーの燃焼ガスを利用して熱媒体を加熱することで、ヒートポンプで必要とされる圧縮比を軽減することができる。ヒートポンプのCOPを向上することができる。
上記の給湯装置において、貯湯槽に給水される水の流路が、給水源から水とバーナーの燃焼ガスの間で熱交換する第4熱交換器を経由して貯湯槽の下部に接続していることが好ましい。
上述の給湯装置によれば、バーナーの燃焼ガスを利用して、貯湯槽へ給水される水を加熱することができる。これによって、燃焼ガスから回収される熱を貯湯槽に蓄えることができる。必要とされる温度の温水を給湯するためのバーナーの火力を軽減し、システムの熱効率を向上することができる。
上記の給湯装置において、バーナーの燃焼ガスが、第4熱交換器、第3熱交換器を順に経由することが好ましい。
第3熱交換器に流入する熱媒体はヒートポンプにおいて外気との熱交換によって加熱されたものであり、第4熱交換器に流入する水は上水道などの給水源から供給されるものである。一般に、第3熱交換器に流入する熱媒体の温度は低く調整されており、その温度は第4熱交換器に流入する水の温度よりも低い。上述の給湯装置では、先ず高温の燃焼ガスを利用して第4熱交換器で水を加熱し、次いで温度が低下した燃焼ガスを利用して第3熱交換器で熱媒体を加熱する。このような構成とすることによって、燃焼ガスから多くの熱量を回収することが可能となり、システムの熱効率がさらに向上する。
本発明の給湯装置は、ヒートポンプと貯湯槽が並列的に接続することによって、ヒートポンプで加熱された水の温度と、貯湯槽の上部から送り出される水の温度を独立してコントロールすることができる。このため、貯湯槽の上部から送り出される水の温度のコントロールが容易になる。
後述する実施例の好適な実施形態を例示する。
(形態1)
バーナーから送り出される水に水道水を混合する流路と、その流路に介装された流量調整弁を備えており、
給湯要求温度よりも低い温度の水が貯湯槽に貯湯されており、バーナーをミニマム燃焼させるとバーナーから送り出される水の温度が給湯要求温度を超える場合に、バーナーをミニマム燃焼させるとともに、給湯要求温度を満足する給湯が行われるように、ヒートポンプの圧縮比と流量調整弁の開度を調整することを特徴とする給湯装置。
(第1実施例)
本発明の給湯装置に係る一実施例について、図面を参照しながら説明する。
図1に示すように、給湯装置10は、ヒートポンプ12、給水部17、貯湯部14、バーナー部15、コントローラ16等を備えている。
ヒートポンプ12は、外気熱交換器(第1熱交換器)20、圧縮機23、給湯熱交換器(第2熱交換器)21、減圧弁24、循環往路30、循環復路31等を有している。
外気熱交換器20は熱交換ファン22を備えており、熱交換ファン22は電動モータ25と電動モータ25の駆動軸に取り付けられたファン26を持っている。ファン26は、電動モータ25に駆動されて回転する。ファン26が回転すると、外気が外気熱交換器20に吹き付けられる。外気熱交換器20は、内部に設けられている熱媒体流路27を通過する熱媒体と外気との間で熱交換を行う。本給湯装置10は、熱媒体に代替フロンの一種であるHFC(ハイドロフルオロカーボン)を用いている。HFC以外の熱媒体(例えば、HFC以外の代替フロンや、二酸化炭素等)を用いることもできる。
循環往路30は、外気熱交換器20の熱媒体流路27の出口部32と、給湯熱交換器21の熱媒体流路36の入口部33とを接続している。圧縮機23が、循環往路30に介装されており、外気熱交換器20を出た熱媒体を圧縮し、給湯熱交換器21に送り込む。第1センサ37が循環往路30に装着されており、外気熱交換器20から流出した熱媒体の温度を検出する。
循環復路31は、給湯熱交換器21の熱媒体流路36の出口部40と外気熱交換器20の熱媒体流路27の入口部34を接続している。減圧弁24が、循環復路31に介装されており、開度を調整することによって上流側と下流側の圧力差を変化させる。減圧弁24は、圧縮機23で加圧された熱媒体の圧力を解放する。第2センサ41と第3センサ42が、循環復路31に装着されている。第2センサ41は、給湯熱交換器21から流出した熱媒体の温度を検出する。第3センサ42は、外気熱交換器20に流入する熱媒体の温度を検出する。
給水部17は、第1流路50、流量センサ45、第2流路54、逃がし弁46、第4センサ61を備えている。
第1流路50の一端51には、水道水が供給されている。第1流路50の他端53は、第2流路54の途中に接続されている。流量センサ45は、第1流路50に介装されており、第1流路50を流れる水の量を検出する。
第2流路54の一端52には、逃がし弁46が取り付けられている。第2流路54の他端55は、貯湯槽60(後述する)の下端部に接続されている。逃がし弁46は、第2流路54内の水圧が所定値以上になったときに開き、第2流路54内の圧力を外部に開放する。逃がし弁46が設けられていることによって、第2流路54に連通している貯湯槽60の内圧が過大になるのが防止されている。第4センサ61は、第2流路54を流れる水の温度を検出する。
貯湯部14は、貯湯槽60、第5センサ72、第1流量調整弁48、第3流路62、ポンプ47、第4流路67、第6センサ66、第5流路71、第7センサ65、第6流路73、第8センサ75、第2流量調整弁76、第7流路80、第9センサ81等を備えている。
貯湯槽60は縦長状であり、円形状の長手直角方向断面を持っている。貯湯槽60の容量は、50リットルである。第5センサ72は、貯湯槽60に装着されており、その内部の水の温度を検出する。
第3流路62は、第2流路54の途中の部位と、給湯熱交換器21の水流路38の入口部68とを接続している。ポンプ47と第1流量調整弁48が、第3流路62に介装されている。ポンプ47は、上流側(第1流量調整弁48側)の水を吸い込み、下流側(給湯熱交換器21側)に送り出す。第1流量調整弁48は、開度を変化させることによって、通過する水の量を調整する。
第4流路67は、給湯熱交換器21の水流路38の出口部70と、第5流路71の途中の貯湯槽60に近い部位とを接続している。第6センサ66は、第4流路67に介装されている。第6センサ66は、第4流路67を流れる水の温度を検出する。
第5流路71は、貯湯槽60の上端部と、バーナー部15に設けられているバーナー熱交換器69(後述する)の一端63を接続している。第7センサ65は、第5流路71の途中の第4流路67が接続されている部位に装着されており、その内部を流れる水の温度を検出する。
第6流路73は、バーナー部15のバーナー熱交換器69の他端64と、第2流路54の途中であって、第3流路62が接続されているのと同じ部位に連通している。第8センサ75は、バーナー熱交換器69の他端64近傍の第6流路73に装着されており、その内部を流れる水の温度を検出する。第2流量調整弁76は、第6流路73に介装されており、その開度を変化させることによって、第6流路73を流れる水の量を調整する。
第7流路80は、第6流路73の、第8センサ75が装着されている部位と第2流量調整弁76が装着されている部位の間の位置82から分岐している。第7流路80の下流側は、給湯栓や風呂と連通している。第9センサ81は、第7流路80を流れる水の温度を検出する。
バーナー部15は、バーナー熱交換器69、バーナー78、バーナーファン79を備えている。
既に説明したように、バーナー熱交換器69の一端63は、第5流路71に接続されている。バーナー熱交換器69の他端64は、第6流路73に接続されている。バーナー78は、ガスを燃焼することによって、バーナー熱交換器69を流れる水を加熱する。バーナーファン79は、バーナー78に燃焼用の空気を送風する。
コントローラ16には、リモコン18が操作されたことによる操作信号と、流量センサ45、センサ37、41、42、61、65、66、72、75、81の検出値が入力される。コントローラ16は、それらの入力を、格納している制御プログラムで処理することによって、熱交換ファン22、圧縮機23、減圧弁24、流量調整弁48、76、バーナー78、バーナーファン79を制御する。
給湯装置10の動作について説明する。
ヒートポンプ12の外気熱交換器20の熱媒体流路27には、循環復路31から液体状の熱媒体が流入する。熱媒体流路27を流れる熱媒体は、外気から吸熱することによって蒸発する。熱媒体(HFC)の蒸発温度は10℃である。よって、熱媒体流路27を流出する熱媒体の温度は10℃になる。熱交換ファン22が外気熱交換器20に外気を吹き付けているので、外気熱交換器20の熱交換効率が向上している。
外気熱交換器20の熱媒体流路27を流出した熱媒体は、循環往路30を流れるとともに、圧縮機23によって圧縮される。圧縮機23に圧縮された熱媒体は、ガス状のまま温度が高くなる。温度が高くなった熱媒体は、給湯熱交換器21の熱媒体流路36に流入する。詳しくは後述するが、給湯熱交換器20の水流路38には、熱媒体流路36を通過する熱媒体よりも低温の水が流れている。熱媒体流路36を通過する熱媒体は、水流路38を通過する水に冷却されて(熱交換を行って)、ガス状から液体状に変化する。水流路38を通過する水は、熱媒体流路36を通過する熱媒体に加熱されて温度が高くなる。
熱媒体流路36を流出した液体状の熱媒体は、循環復路31を流れる。循環復路31を流れる熱媒体は、減圧弁24を通過することによって膨張する(圧力が低くなる)。膨張した熱媒体は、温度が低下する。そして、熱媒体は、循環復路31から外気熱交換器20の熱媒体流路27に流入する。
コントローラ16は、センサ37、41、42が検出した熱媒体温度に基づいて、熱交換ファン22、圧縮機23、減圧弁24を制御することによって、センサ37、41、42が設けられている部位の熱媒体温度を、所望の値に調整する。
貯湯槽60に貯湯する動作について、図1、図2、図3を用いて説明する。このときには、給湯栓が開かれたり、風呂への湯張り等が行われていない。すなわち第7流路80を通過して水が給湯装置10の外部に流出していないものとする。図1で塗りつぶされている流路は、熱媒体や水が流通していることを示している。熱媒体や水の流通方向は、矢印で示している。
貯湯部14の第1流量調整弁48が開くとともにポンプ47が駆動されると、貯湯槽60の下部から第2流路54に水が吸い出される。第2流路54に吸い出された水は、第3流路62を通過して給湯熱交換器20の水流路38に流入する。水流路38を通過する水は、熱媒体流路36を流れている高温の熱媒体によって加熱されて温度が上昇する。温度が上昇した水は、第4流路67を流れ、第5流路71の一部を経由して貯湯槽60の上部に戻る。貯湯槽60から吸い出された水が給湯熱交換器20を通過することによって温度が上昇し、貯湯槽60に戻される循環が繰り返されることにより、貯湯槽60に高温水(湯)が貯湯される。
貯湯槽60に貯湯する過程、およびその途中におけるヒートポンプ12のCOP(エネルギー消費効率)等について、図2を参照しながら説明する。なお、貯湯開始時における貯湯槽60の水の温度は15℃であるとする。
図2の最も左側の欄は、貯湯槽60内の水の循環回数を示している。例えば、最初に貯湯槽60の容積分の水が吸い出され、その全ての水が貯湯槽60に戻る途中を、1回目の循環と数える。
循環回数の右側の欄、およびさらに右側の欄は、それぞれ給湯熱交熱媒体流出温度と外気熱交熱媒体流入温度を示している。給湯熱交熱媒体流出温度とは、給湯熱交換器21の熱媒体流路36から流出した熱媒体の温度、すなわち第2センサ41によって検出される熱媒体の温度である。外気熱交熱媒体流入温度とは、外気熱交換器20に流入する熱媒体の温度、すなわち第3センサ42によって検出される熱媒体の温度である。この熱媒体の温度は、外気よりも低い(10℃であるとする)。
図2に良く示すように、給湯熱交熱媒体流出温度は、貯湯槽60の水が1回循環する毎に、6℃高く変更される。例えば、循環回数の1回目では給湯熱交熱媒体流出温度は22.8℃であり、それが循環回数の2回目では28.8℃に変更される。給湯熱交熱媒体流出温度の変更は、圧縮機23の圧縮比を高くする(運転強さを強くする)とともに、減圧弁24の開度を調整することによって行われる。外気熱交熱媒体流入温度は、循環回数にかかわらず一定である。従って、給湯熱交熱媒体流出温度と外気熱交熱媒体流入温度の差は、循環回数が多くなる毎に6℃ずつ大きくなる。
圧縮機23の圧縮比を高くするタイミングは、循環毎に行わなくてもよい。貯湯中に、圧縮機の圧縮比を徐々に高くすることもできる。
外気熱交熱媒体流入温度の右側の欄、およびさらに右側の欄は、それぞれ給湯熱交水流入温度と給湯熱交水流出温度を示している。給湯熱交水流入温度とは、貯湯槽60から吸い出され、給湯熱交換器21の水流路38に流入する水の温度である。給湯熱交水流入温度は、第4センサ61によって検出される。第4センサ61は、第2流路54の他端55の近傍部位に装着されており、給湯熱交換器21に水が流入する部位(入口部68)と位置的に離れているが、両者の部位を流れる水の温度差は僅かであるため、その検出値を給湯熱交水流入温度として利用することができる。詳しくは後述するが、第4センサ61は、貯湯槽60に給水するときに、その温度を検出するのにも利用される。給湯熱交水流出温度とは、給湯熱交換器21の水流路38から流出し、貯湯槽60に戻る水の温度である。給湯熱交水流出温度は、第6センサ66によって検出される。
例えば、循環回数の1回目の途中では、貯湯槽60に入れられていた加熱前の水が給湯熱交換器21に流入するので、給湯熱交水流入温度は15℃である。給湯熱交換器21に流入した水は、加熱されて温度が上昇するので、給湯熱交水流出温度は21℃になる。循環回数の1回目が終了すると、貯湯槽60内の水は、全て21℃になる。そして、循環回数の2回目では、その水が給湯熱交換器21に流入するので、給湯熱交水流入温度は21℃になる。
給湯熱交水流入温度と給湯熱交水流出温度の温度差は、循環回数毎に変化しない。例えば、循環回数の1回目においては、給湯熱交水流入温度は15℃であり、給湯熱交水流出温度は21℃である。従って、給湯熱交水流入温度と給湯熱交水流出温度の温度差は6℃である。例えば、循環回数の4回目においては、給湯熱交水流入温度は33℃であり、給湯熱交水流出温度は39℃である。従って、この場合でも、給湯熱交水流入温度と給湯熱交水流出温度の温度差は6℃である。
循環回数毎に、給湯熱交熱媒体流出温度が6℃ずつ高く変更されることによって、それ毎に給湯熱交水流出温度も6℃ずつ高くなる。例えば、循環回数の2回目では、給湯熱交水流出温度は27℃であり、それが循環回数の3回目では、それよりも6℃高い33℃になる。循環回数の5回目が終了すると、貯湯槽60内の水は全て45℃になる。
給湯熱交水流出温度の右側の欄には、熱交換量が示されている。熱交換量とは、給湯熱交換器21で行われた熱媒体と水との熱交換量を意味している。上述したように、給湯熱交水流入温度と給湯熱交水流出温度の温度差は、貯湯槽60の水の循環回数毎に変化しない。従って、熱交換量も、循環回数の1〜5回目を通じて一定である。
熱交換量(Qとする)は、次式で与えられる。
Q=c×W×Δt;
「c」は水の比熱であり、「c=4.19kJ/(kg・K)」である。
「W」は、給湯熱交換器21を通過する水の量である。貯湯槽60の容量は50リットルなので、「W=50kg」である。
「Δt」は、給湯熱交水流入温度と給湯熱交水流出温度の温度差である。従って、「Δt=6℃」である。
次式から、熱交換量として「1257kJ」が求まる。
Q=4.19×50×6=1257kJ;
熱交換量の右側の欄には、圧縮機23の消費電力(圧縮機消費電力)が、「Wh」と「kJ」のそれぞれの単位で示されている。この欄で明らかなように、圧縮機消費電力は、貯湯槽60の水の循環回数が多くなるほど、大きくなっている。圧縮機23は、循環回数が多くなるほど、その出口温度を高くすることによって給湯熱交水流出温度を上昇させるために、熱媒体をより高圧縮する必要があるからである。
圧縮機消費電力の右側の欄には、ヒートポンプ12のCOP(ヒートポンプCOP)が示されている。ヒートポンプCOPは、熱交換量を圧縮機消費電力で除することによって求まる。例えば、循環回数の3回目では、圧縮機消費電力は「140.4kJ」である。熱交換量は「1257kJ」であるので、ヒートポンプCOPは次のようになる。
COP(3回目)=1257/140.4=8.95;
また、熱交換量のトータルは「6285kJ」であり、圧縮機消費電力のトータルは「712.8kJ」なので、トータルのヒートポンプCOPは、次のようになる。
COP(トータル)=6285/712.8=8.82;
図3は、給湯熱交熱媒体流出温度(T1)と外気熱交熱媒体流入温度(T2)の差(T1−T2)とヒートポンプCOPの関係を、グラフとして示したものである。給湯熱交熱媒体流出温度と外気熱交熱媒体流入温度の差が大きいほど、ヒートポンプCOPは低下する。本実施例の給湯装置10は、貯湯槽60の水が循環する毎に、圧縮機23をより高圧縮で運転することによって、給湯熱交熱媒体流出温度を6℃ずつ高くする(段階的に高くする)。このため、循環回数が少ない、すなわち、給湯熱交熱媒体流出温度と外気熱交熱媒体流入温度の差が小さいときには、高いヒートポンプCOPを得ることとができる。従って、図2に示すように、トータルのヒートポンプCOPが「8.82」であるという優れたエネルギー効率を実現している。
以上説明したように、本発明の給湯装置10は、貯湯槽60の水が循環する毎に、給湯熱交熱媒体流出温度と外気熱交熱媒体流入温度の差を大きくし、最終的に45℃の水を貯湯槽60に貯える。
これに対して、従来の給湯装置では、貯湯槽内の水の温度を上昇させる過程で、貯湯槽の水を1回以上循環させていない。貯湯槽の水を1回以上循環させていないのは、貯湯槽の上方に高温の温度成層を形成したいからである。従って、例えば、最終的に45℃の水を貯湯槽に貯える場合、45℃の温度成層が、貯湯槽内を徐々に降下してゆく。低温の温度成層の上に高温の温度成層を形成しておけば、貯湯槽内の水が全て高温になっていなくても、高温の温度成層を使って給湯することができる。しかしながら、その場合には、45℃の温度成層を作り出すために、貯湯開始時点から、圧縮機を、図2の循環回数の5回目で行っているように、高圧縮運転する必要がある。従って、ヒートポンプCOPが「5.72」であるという、低いエネルギー効率に甘んじなければならない。
給湯装置10が給湯を実行するときの動作を、以下の(1)、(2)、(3)それぞれの場合について説明する。
(1)貯湯槽60に貯湯されている水(湯)の温度が給湯要求温度よりも高い場合。
図4に示すように、貯湯槽60には45℃の水が貯湯されており、給湯要求温度は38℃であるとする。給湯要求温度は、使用者がリモコン18を操作することによって設定されている。
第1流路50には、水道の水圧が加わっている。このため、給湯栓が開けられたり、風呂に湯張りが行われたりすると、第7流路80から水が流出する。流出した水を補うために、給水部17の第1流路50に水が流入する。第1流路50を流れる水の流量は、流量センサ45によって検出される。第1流路50に流入した水は、第2流路54を流れるとともに、途中で第3流路62と第6流路73にも流入する。
第2流路54を流れ、第3流路62と第6流路73に流入しなかった分の水は、貯湯槽60に給水される。給水される水の温度は、第4センサ61によって検出される。第2流路54から貯湯槽60に給水されることによって、貯湯槽60の上部から45℃の水が第5流路71に送り出される。
一方、第2流路54から第3流路62に流入した水は、開かれている第1流量調整弁48と、駆動されていないポンプ47を通過する。ヒートポンプ12は、運転されている。第3流路62を流れた水は、給湯熱交換器21を通過することによって加熱され、第4流路67に流入する。このときに、第4流路67を流れる水の温度を、給湯要求温度と同じ38℃になるように調整する。具体的には、第4流路67に設けられている第6センサ66の検出温度が、38℃になるようにする。第4流路67を流れる水の温度を調整するにあたっては、圧縮機23の圧縮比と、減圧弁24の開度と、第1流量調整弁48の開度を調整する。
貯湯槽60から送り出されて第5流路71を流れる45℃の水に、第4流路67を流れる38℃の水が混合する。従って、第5流路71を流れてバーナー部15のバーナー熱交換器69に流入する水の温度は、38℃〜45℃の間の値になる。バーナー78は動作していない。このため、バーナー熱交換器69から第6流路73に、38℃〜45℃の間の温度の水が流入する。以下、バーナー熱交換器69から第6流路73に流入する水を「バーナー流出水」と言う。
バーナー流出水は、第2流路54から第6流路73に流入した水(以下、「水道混合水」と言う)と合流し、給湯要求温度である38℃に調整される。その調整にあたっては、第8センサ75と第9センサ81の検出温度に基づいて、第2流量調整弁76の開度が変化する。38℃に調整された水は、第7流路80を流れ、給湯栓や風呂に給湯される。
上述したように、貯湯槽60から送り出された45℃の水に、ヒートポンプ12で加熱された38℃の水が混合する。このため、貯湯槽60から送り出される水(湯)の量を節約することができる。ヒートポンプ12で加熱される水の温度を、38℃以上にすることもできる。この場合にも、貯湯槽60から送り出される水の量を節約することができるが、ヒートポンプCOPは低下する。ヒートポンプ12で加熱される水の温度を、38℃以下にすることもできる。この場合には、貯湯槽60から送り出された水と、ヒートポンプ12で加熱された水とが混合した温度が給湯要求温度より高ければ、貯湯槽60から送り出される水を節約することができるとともに、ヒートポンプCOPもより高くなる。
第4流路67の下流端は、第5流路71の途中に接続されており、そのために、ヒートポンプ12で加熱された水が貯湯槽60から送り出された水に合流する。このような構成は、ヒートポンプ12と貯湯槽60が並列的に接続されているとみなすこともできる。これに対して、第4流路67の下流端が貯湯槽60の上部に接続されていると、ヒートポンプ12で加熱された水が貯湯槽60に入り込む。このような構成は、ヒートポンプ12と貯湯槽60が直列的に接続されているとみなすこともできる。ヒートポンプ12と貯湯槽60が直列的に接続されていると、ヒートポンプ12で加熱された水の温度が、貯湯槽60から送り出される水の温度に影響する。つまり、第4流路66に設けられている第6センサ66で検出される温度が、貯湯槽60に設けられている第5センサ72の検出温度に影響する。従って、貯湯槽60から送り出される水の温度のコントロールが難しくなる。
本給湯装置10のように、ヒートポンプ12と貯湯槽60が並列的に接続されていると、ヒートポンプ12で加熱された水の温度と、貯湯槽60から送り出される水の温度を独立してコントロールすることができる。このため、貯湯槽60から送り出される水の温度のコントロールが容易になる。
さらには、第4流路67の下流端が貯湯槽60の上部に接続されていると、ヒートポンプ12で加熱された水の温度が、貯湯槽60に貯湯されている水の温度よりも低い場合、貯湯槽60内の水の温度が低下する。例えば、ヒートポンプ12で加熱された水の温度が38℃であり、貯湯槽60に貯湯されている水の温度が45℃であり、給湯要求温度が38℃であるとする。ヒートポンプ12で加熱された水が貯湯槽60に入り込むと、貯湯槽60上部の水の温度は、38℃〜45℃の間の値になる(40℃になるとする)。貯湯槽60上部の水の温度が40℃になっても、その値は給湯要求温度である38℃よりも高いので、バーナー78を動作させなくても、給湯要求に対応することができる。すなわち、第2流量調整弁76の開度を調整し、バーナー78を出た40℃の水に水道水を混合させることによって、38℃の給湯を行うことができる。しかしながら、貯湯槽60上部の水の温度が、ヒートポンプ12で加熱された水が入り込むことによって40℃になっており、給湯要求温度が42℃である場合には、バーナー78を動作させない限り、給湯要求温度を満足することができない。バーナー78を動作させると、給湯装置10のエネルギー効率が低下してしまう。
これに対して、本給湯装置10のように、ヒートポンプ12で加熱された水が貯湯槽60から送り出された水に合流すると、貯湯槽60に貯湯されている水の温度が、ヒートポンプ12で加熱された水の温度によって低下することがない。従って、給湯要求温度が42℃であっても、貯湯槽60から送り出される45℃の水に合流するヒートポンプ12で加熱された水の温度/流量や、バーナー78の下流で混合される水道水の温度/流量を調整することによって、それに対応することができる。
(2)貯湯槽60に貯湯されている水の温度が給湯要求温度よりも低い場合。
図5に示すように、貯湯槽60には、15℃の水、すなわち水道水と同温度の水が入れられているとする。このような状態は、貯湯槽60に貯湯されていた温水(湯)が全て消費されてしまうと発生する。給湯要求温度は、42℃であるとする。この場合には、第6流路73に介装されている第2流量調整弁76を全閉にする。このため、第1流路50から第2流路54に流入した水は、貯湯槽60に給水されるとともに、第3流路62にも流入する。第2流路54から貯湯槽60に給水されることによって、貯湯槽60から15℃の水が第5流路71に送り出される。ヒートポンプ12は、低圧縮運転(弱く運転)されている。第3流路62に流入した水は、給湯熱交換器21を通過することによって加熱されて温度が21℃になり、第4流路67に流入する。
なお、ヒートポンプ12は、高圧縮運転しても、それ自体のみでは給湯要求に応じることができない。上述したように、ヒートポンプ12は、貯湯槽60に45℃の水を貯湯する能力を有しているが、これは時間をかけて貯湯することによって可能になっている。従って、貯湯槽60に貯湯されている水の温度が給湯要求温度よりも低い場合には、バーナー部15を動作させる必要がある。
貯湯槽60から送り出されて第5流路71を流れる15℃の水に、第4流路67を流れる21℃の水が合流する。従って、第5流路71を流れてバーナー部15のバーナー熱交換器69に流入する水の温度は、15℃〜21℃の間の値になる。バーナー78は、ガスを燃焼することによって、バーナー熱交換器69を加熱する。その加熱強さが調整されることによって、バーナー流出水の温度は42℃になる。バーナー流出水は、さらに第7流路80に流れ込む。よって、第7流路80から給湯栓等に42℃の給湯が行われる。
ヒートポンプ12は、低圧縮運転された状態では、高いヒートポンプCOPを実現できる。従って、バーナー78を燃焼させる場合であっても、バーナー78の燃焼のみを行うよりも、それに加えてヒートポンプ12を高いヒートポンプCOPで運転する方が、トータルとして給湯装置10のエネルギー効率を向上させることができる。
(3)バーナー78がミニマム燃焼して貯湯槽60から送り出される水を加熱すると、バーナー流出水の温度が給湯要求温度を超えてしまう場合。
バーナー78がミニマム燃焼するとバーナー流出水の温度が給湯要求温度を超えてしまう事象は、貯湯槽60に貯湯されている水の温度が給湯要求温度よりも僅かに低い場合に発生する。「ミニマム燃焼」とは、バーナー78が最も弱く燃焼している状態を言う。
図6に示すように、貯湯槽60には、38℃の水が貯湯されており、給湯要求温度は42℃であるとする。貯湯槽60に貯湯されている水の温度が給湯要求温度よりも低いので、バーナー78を燃焼させなければならない。
バーナー78がミニマム燃焼すると、バーナー流出水の温度が給湯要求温度を超える場合には、第6流路73に介装されている第2流量調整弁76を開く。従って、第1流路50から第2流路54に流入した水は、途中で第3流路62と第6流路73にも流入する。ヒートポンプ12は低圧縮運転されている。第3流路62に流入した水は、給湯熱交換器21を通過することによって加熱されて温度が21℃になり、第4流路67に流入する。
第4流路67を通過した水は、第5流路71で貯湯槽60から送り出された38℃の水に合流する。従って、第5流路71を流れてバーナー部15のバーナー熱交換器69に流入する水の温度は、21℃〜38℃の間の値になる。ここでは、バーナー熱交換器69に流入する水の温度は、35℃であるとする。バーナー熱交換器69がバーナー78に加熱されることによって、バーナー流出水の温度は45℃になる。バーナー流出水は、水道混合水と混合する。水道混合水の量は、第2流量調整弁76によって調整されている。バーナー流出水と水量が調整された水道混合水が混合することによって、第7流路80から給湯栓等に42℃の給湯が行われる。
第7流路80から給湯される水量は、給湯栓の開度や、風呂への湯張り量によって規制されている。従って、バーナー流出水の水量よりも、水道混合水の水量をできるだけ多くした方が、貯湯槽60から送り出される水量を節約することができる。
上述したように、ヒートポンプ12を低圧縮運転することによって、貯湯槽60から送り出された38℃の水に21℃の水を混合することができる。従って、水道水の温度である15℃の水を混合するよりも、バーナー部15に流入する水の温度が高くなる。このため、バーナー流出水の温度も高くなる。よって、給湯要求温度である42℃を維持するためには、水道混合水の水量をより多くしなければならない。よって、貯湯槽60から送り出される水の量を節約することができる。ヒートポンプ12をより高圧縮運転すると、ヒートポンプCOPは低下するが、貯湯槽60から送り出される水量を節約することができる。
(第2実施例)
本発明の給湯装置に係る他の一つの実施例について、図面を参照しながら説明する。
第1実施例の給湯装置10と同様の部位については、同一の参照符号を付して、説明を省略する。
図7に示すように、給湯装置110は、ヒートポンプ112、給水部117、貯湯部114、バーナー部115、コントローラ16等を備えている。
ヒートポンプ112は、外気熱交換器(第1熱交換器)20、圧縮機23、給湯熱交換器(第2熱交換器)21、減圧弁24、第1循環往路130、第2循環往路132、循環復路31等を有している。
第1循環往路130は、外気熱交換器20の熱媒体流路27の出口部32と、バーナー部115に設けられている第3バーナー熱交換器138(後述する)の一端134とを接続している。第2循環往路132は、第3バーナー熱交換器138の他端136と、給湯熱交換器21の熱媒体流路36の入口部33とを接続している。圧縮機23が、第2循環往路132に介装されており、外気熱交換器20、第3バーナー熱交換器138を順に経由した熱媒体を圧縮し、給湯熱交換器21に送り込む。第1センサ37が第1循環往路130に装着されており、外気熱交換器20から流出した熱媒体の温度を検出する。
給水部117は、第1流路50、流量センサ45、第2流路154、第8流路156、逃がし弁46、第4センサ61を備えている。
第1流路50の一端51には、上水道から水道水が供給されている。第1流路50の他端53は、第2流路154の途中に接続されている。
第2流路154の一端152には、逃がし弁46が取り付けられている。第2流路154の他端は、第2バーナー熱交換器162(後述する)の一端158に接続されている。第8流路156は、第2バーナー熱交換器162の他端160と、貯湯槽60の下端部とを接続している。逃がし弁46は、第2流路154内の水圧が所定値以上になったときに開き、第2流路154内の圧力を外部に開放する。逃がし弁46が設けられていることによって、第2流路154に第2バーナー熱交換器162、第8流路156を経由して連通している貯湯槽60の内圧が過大になるのが防止されている。第4センサ61は、第8流路156を流れる水の温度を検出する。
貯湯部114は、貯湯槽60、第5センサ72、第1流量調整弁48、第3流路62、ポンプ47、第4流路67、第6センサ66、第5流路71、第7センサ65、第6流路73、第8センサ75、第2流量調整弁76、第7流路80、第9センサ81等を備えている。
第3流路62は、第2流路154の途中の部位と、給湯熱交換器21の水流路38の入口部68とを接続している。
第5流路71は、貯湯槽60の上端部と、バーナー部115に設けられている第1バーナー熱交換器169(後述する)の一端163を接続している。
第6流路73は、バーナー部115の第1バーナー熱交換器169の他端164と、第2流路154の途中であって、第3流路62が接続されているのと同じ部位に連通している。第8センサ75は、第1バーナー熱交換器169の他端164近傍の第6流路73に装着されており、その内部を流れる水の温度を検出する。
バーナー部115は、第1バーナー熱交換器169、第2バーナー熱交換器162(第4熱交換器)、第3バーナー熱交換器138(第3熱交換器)、バーナー78、バーナーファン79を備えている。
バーナー78は、ガスを燃焼することによって、第1バーナー熱交換器169を流れる水を加熱する。バーナーファン79は、バーナー78に燃焼用の空気を送風する。
バーナー78が第1バーナー熱交換器169を流れる水を加熱する際に生じる燃焼ガスは、第1バーナー熱交換器169の上方に設けられた第2バーナー熱交換器162へ導かれ、第2バーナー熱交換器162を流れる水と熱交換する。第2バーナー熱交換器162における熱交換によって、第2バーナー熱交換器162を流れる水は加熱され、燃焼ガスは冷却される。
第2バーナー熱交換器162で水と熱交換した燃焼ガスは、第2バーナー熱交換器162の上方に設けられた第3バーナー熱交換器138へ導かれ、第3バーナー熱交換器138を流れる熱媒体と熱交換する。第3バーナー熱交換器138における熱交換によって、第3バーナー熱交換器138を流れる熱媒体は加熱され、燃焼ガスはさらに冷却される。
第3バーナー熱交換器138で熱媒体と熱交換した燃焼ガスは、給湯装置110の外部へ排出される。
給湯装置110の動作について説明する。
ヒートポンプ112の外気熱交換器20の熱媒体流路27には、循環復路31から液体状の熱媒体が流入する。熱媒体流路27を流れる熱媒体は、外気から吸熱することによって蒸発する。熱媒体(HFC)の蒸発温度は10℃である。よって、熱媒体流路27を流出する熱媒体の温度は10℃になる。
外気熱交換器20の熱媒体流路27を流出した熱媒体は、第1循環往路130を経由して第3バーナー熱交換器138へ流入する。バーナー部115が動作している場合、すなわちバーナー78が燃焼し、バーナーファン79が駆動している場合には、バーナー78の燃焼ガスとの熱交換によって、第3バーナー熱交換器138を流れる熱媒体は加熱される。バーナー部115が動作していない場合、すなわちバーナー78が燃焼しておらず、バーナーファン79が駆動していない場合には、第3バーナー熱交換器138では熱交換が行われず、第3バーナー熱交換器138は単なる熱媒体の流路として機能する。第3バーナー熱交換器138を流出した熱媒体は、第2循環往路132を流れるとともに、圧縮機23によって圧縮される。圧縮機23で圧縮された熱媒体は、ガス状のままさらに温度が高くなる。さらに温度が高くなった熱媒体は、給湯熱交換器21の熱媒体流路36に流入する。給湯熱交換器20の水流路38には、熱媒体流路36を通過する熱媒体よりも低温の水が流れている。熱媒体流路36を通過する熱媒体は、水流路38を通過する水に冷却されて(熱交換を行って)、ガス状から液体状に変化する。水流路38を通過する水は、熱媒体流路36を通過する熱媒体に加熱されて温度が高くなる。
熱媒体流路36を流出した液体状の熱媒体は、循環復路31を流れる。循環復路31を流れる熱媒体は、減圧弁24を通過することによって膨張する(圧力が低くなる)。膨張した熱媒体は、温度が低下する。そして、熱媒体は、循環復路31から外気熱交換器20の熱媒体流路27に流入する。
コントローラ16は、センサ37、41、42が検出した熱媒体温度に基づいて、熱交換ファン22、圧縮機23、減圧弁24を制御することによって、センサ37、41、42が設けられている部位の熱媒体温度を、所望の値に調整する。
貯湯槽60に貯湯する動作について、図7を用いて説明する。このときには、給湯栓が開かれたり、風呂への湯張り等が行われていない。すなわち第7流路80を通過して水が給湯装置110の外部に流出していないものとする。また、このときには、バーナー78は燃焼しておらず、バーナーファン79も駆動していない。従って、第2バーナー熱交換器162や第3バーナー熱交換器138では、熱交換が行われない。第2バーナー熱交換器162は単なる水の流路として機能し、第3バーナー熱交換器138は単なる熱媒体の流路として機能する。
貯湯部114の第1流量調整弁48が開くとともにポンプ47が駆動されると、貯湯槽60の下部から第8流路156に水が汲出される。第8流路156に汲出された水は、バーナー部115の第2バーナー熱交換器162を通過して、第2流路154に流入する。第2流路154に流入した水は、第3流路62を通過して給湯熱交換器20の水流路38に流入する。水流路38を通過する水は、熱媒体流路36を流れている高温の熱媒体によって加熱されて温度が上昇する。温度が上昇した水は、第4流路67を流れ、第5流路71の一部を経由して貯湯槽60の上部に戻る。貯湯槽60から吸い出された水が給湯熱交換器20を通過することによって温度が上昇し、貯湯槽60に戻される循環が繰り返されることにより、貯湯槽60に高温水(湯)が貯湯される。
給湯装置110が給湯を実行するときの動作を、以下の(1)、(2)、(3)それぞれの場合について説明する。
(1)貯湯槽60に貯湯されている水(湯)の温度が給湯要求温度よりも高い場合。
図8に示すように、貯湯槽60には45℃の水が貯湯されており、給湯要求温度は38℃であるとする。
第1流路50には、水道の水圧が加わっている。このため、給湯栓が開けられたり、風呂に湯張りが行われたりすると、第7流路80から水が流出する。流出した水を補うために、給水部117の第1流路50に水が流入する。第1流路50を流れる水の流量は、流量センサ45によって検出される。第1流路50に流入した水は、第2流路154を流れるとともに、途中で第3流路62と第6流路73にも流入する。
第2流路154を流れ、第3流路62と第6流路73に流入しなかった分の水は、第2バーナー熱交換器162、第8流路156を経由して、貯湯槽60に給水される。ここでも、バーナー78は燃焼しておらず、バーナーファン79は駆動していないため、第2バーナー熱交換器162では熱交換が行われず、第2バーナー熱交換器162は単なる水の流路として機能する。貯湯槽60へ給水される水の温度は、第4センサ61によって検出される。第2流路154から第2バーナー熱交換器162、第8流路156を経て貯湯槽60に給水されることによって、貯湯槽60の上部から45℃の水が第5流路71に送り出される。
一方、第2流路154から第3流路62に流入した水は、開かれている第1流量調整弁48と、駆動されていないポンプ47を通過する。ヒートポンプ112は、運転されている。第3流路62を流れた水は、給湯熱交換器21を通過することによって加熱され、第4流路67に流入する。このときに、第4流路67を流れる水の温度を、給湯要求温度と同じ38℃になるように調整する。具体的には、第4流路67に設けられている第6センサ66の検出温度が、38℃になるようにする。第4流路67を流れる水の温度を調整するにあたっては、圧縮機23の圧縮比と、減圧弁24の開度と、第1流量調整弁48の開度を調整する。
貯湯槽60から送り出されて第5流路71を流れる45℃の水に、第4流路67を流れる38℃の水が混合する。従って、第5流路71を流れてバーナー部115の第1バーナー熱交換器169に流入する水の温度は、38℃〜45℃の間の値になる。バーナー78は動作していない。このため、第1バーナー熱交換器169から第6流路73に、38℃〜45℃の間の温度の水が流入する。以下、第1バーナー熱交換器169から第6流路73に流入する水を「バーナー流出水」と言う。
バーナー流出水は、第2流路154から第6流路73に流入した水(以下、「水道混合水」と言う)と合流し、給湯要求温度である38℃に調整される。その調整にあたっては、第8センサ75と第9センサ81の検出温度に基づいて、第2流量調整弁76の開度が変化する。38℃に調整された水は、第7流路80を流れ、給湯栓や風呂に給湯される。
本実施例の給湯装置110においても、第1実施例の給湯装置10と同様に、貯湯槽60から送り出される水(湯)の量を節約することができる。ヒートポンプ112で加熱される水の温度を給湯要求温度以上として、貯湯槽60から送り出される水の量をさらに節約することもできる。ヒートポンプ112で加熱される水の温度を給湯要求温度以下として、貯湯槽60から送り出される水を節約しながら、ヒートポンプCOPを向上することもできる。
本実施例の給湯装置110においても、第1実施例の給湯装置10と同様に、ヒートポンプ112と貯湯槽60が並列的に接続されているとみなすことができる。
本給湯装置110のように、ヒートポンプ112と貯湯槽60が並列的に接続されていると、ヒートポンプ112で加熱された水の温度と、貯湯槽60から送り出される水の温度を独立してコントロールすることができる。このため、貯湯槽60から送り出される水の温度のコントロールが容易になる。
本実施例の給湯装置110においても、第1実施例の給湯装置10と同様に、ヒートポンプ112で加熱された水は、貯湯槽60の上部に流入することなく、貯湯槽60から送り出された水と合流する。このような構成とすることによって、貯湯槽60に貯湯されている水の温度が、ヒートポンプ112で加熱された水の温度によって低下することがない。
(2)貯湯槽60に貯湯されている水の温度が給湯要求温度よりも低い場合。
図9に示すように、貯湯槽60には、15℃の水、すなわち水道水と同温度の水が入れられているとする。このような状態は、貯湯槽60に貯湯されていた温水(湯)が全て消費されてしまうと発生する。給湯要求温度は、42℃であるとする。この場合には、第6流路73に介装されている第2流量調整弁76を全閉にする。このため、第1流路50から第2流路154に流入した水は、第2バーナー熱交換器162に流入するとともに、第3流路62にも流入する。
貯湯槽60に貯湯されている水の温度が給湯要求温度よりも低い場合には、給湯要求温度の水を給湯するために、バーナー部115を動作させる必要がある。従って、バーナー78が燃焼し、バーナーファン79が駆動される。第2バーナー熱交換器162に流入した水は、バーナー78の燃焼ガスによって加熱される。本実施例では、一例として、第2バーナー熱交換器162での加熱によって水は17℃まで加熱されるものとする。第2バーナー熱交換器162で加熱された水は、第8流路156を経由して、貯湯槽60の下部に供給される。第8流路156から貯湯槽60に給水されることによって、貯湯槽60の上部から15℃の水が第5流路71に送り出される。ヒートポンプ112は、低圧縮運転(弱く運転)されている。第3流路62に流入した水は、給湯熱交換器21を通過することによって加熱されて温度が21℃になり、第4流路67に流入する。
貯湯槽60から送り出されて第5流路71を流れる15℃の水に、第4流路67を流れる21℃の水が合流する。従って、第5流路71を流れてバーナー部115の第1バーナー熱交換器169に流入する水の温度は、15℃〜21℃の間の値になる。バーナー78は、ガスを燃焼することによって、第1バーナー熱交換器169を加熱する。その加熱強さが調整されることによって、バーナー流出水の温度は42℃になる。バーナー流出水は、さらに第7流路80に流れ込む。よって、第7流路80から給湯栓等に42℃の給湯が行われる。
本実施例の給湯装置110では、ヒートポンプ112において、外気熱交換器20から流出した熱媒体は、バーナー部115の第3バーナー熱交換器138で燃焼ガスによって加熱された後に、圧縮機23によって圧縮される。従って、圧縮機23における圧縮比を低くしても、高温の熱媒体を給湯熱交換器21へ供給することができる。従って、第1実施例の給湯装置10に比べて、より高いヒートポンプCOPを実現することができる。
本実施例の給湯装置110では、貯湯槽60へ給水される水を、予め第2バーナー熱交換器162で加熱しておくことができる。これによって、バーナー78の燃焼ガスに含まれる熱を回収して、貯湯槽60に蓄えることができる。回収された熱を貯湯槽60へ蓄えることで、バーナー78で必要とされる火力を軽減し、第1実施例の給湯装置10に比べて、システム全体での熱効率を向上することができる。
本実施例の給湯装置110では、バーナー78が第1バーナー熱交換器169を加熱した際に生じる燃焼ガスは、第2バーナー熱交換器162、第3バーナー熱交換器138を順に経由して、給湯装置110の外部へ排出される。第2バーナー熱交換器162に流入する水は水道から供給されており、その温度は15℃である。第3バーナー熱交換器138へ流入する熱媒体は、外気熱交換器20で加熱されたものであり、その温度は10℃である。本実施例の給湯装置110では、バーナー78が第1バーナー熱交換器169を加熱した際に生じる高温の燃焼ガスは、先ず第2バーナー熱交換器162で水と熱交換して、水を加熱する。水との熱交換によって冷却された燃焼ガスは、次いで第3バーナー熱交換器138で熱媒体と熱交換して、熱媒体を加熱する。第3バーナー熱交換器138を流れる熱媒体は、第2バーナー熱交換器162を流れる水より低温であるから、第2バーナー熱交換器162で冷却された燃焼ガスを用いて第3熱交換器138で熱媒体を加熱することができる。熱媒体との熱交換によってさらに冷却された燃焼ガスは、給湯装置110の外部へ排出される。このように、バーナー78の燃焼ガスを、まず貯湯槽60へ給水される水と熱交換させて、次いでヒートポンプ112の熱媒体と熱交換させる構成とすることで、燃焼ガスから多くの熱量を回収することが可能となり、システムの熱効率がさらに向上する。
(3)バーナー78がミニマム燃焼して貯湯槽60から送り出される水を加熱すると、バーナー流出水の温度が給湯要求温度を超えてしまう場合。
図10に示すように、貯湯槽60には、38℃の水が貯湯されており、給湯要求温度は42℃であるとする。貯湯槽60に貯湯されている水の温度が給湯要求温度よりも低いので、バーナー78を燃焼させなければならない。
バーナー78がミニマム燃焼すると、バーナー流出水の温度が給湯要求温度を超える場合には、第6流路73に介装されている第2流量調整弁76を開く。従って、第1流路50から第2流路154に流入した水は、途中で第3流路62と第6流路73にも流入する。ヒートポンプ112は低圧縮運転されている。第3流路62に流入した水は、給湯熱交換器21を通過することによって加熱されて温度が21℃になり、第4流路67に流入する。
第4流路67を通過した水は、第5流路71で貯湯槽60から送り出された38℃の水に合流する。従って、第5流路71を流れてバーナー部115の第1バーナー熱交換器169に流入する水の温度は、21℃〜38℃の間の値になる。ここでは、第1バーナー熱交換器169に流入する水の温度は、35℃であるとする。第1バーナー熱交換器169がバーナー78に加熱されることによって、バーナー流出水の温度は45℃になる。バーナー流出水は、水道混合水と混合する。水道混合水の量は、第2流量調整弁76によって調整されている。バーナー流出水と水量が調整された水道混合水が混合することによって、第7流路80から給湯栓等に42℃の給湯が行われる。
第7流路80から給湯される水量は、給湯栓の開度や、風呂への湯張り量によって規制されている。従って、バーナー流出水の水量よりも、水道混合水の水量をできるだけ多くした方が、貯湯槽60から送り出される水量を節約することができる。
上述したように、ヒートポンプ112を低圧縮運転することによって、貯湯槽60から送り出された38℃の水に21℃の水を混合することができる。従って、水道水の温度である15℃の水を混合するよりも、バーナー部115に流入する水の温度が高くなる。このため、バーナー流出水の温度も高くなる。よって、給湯要求温度である42℃を維持するためには、水道混合水の水量をより多くしなければならない。よって、貯湯槽60から送り出される水の量を節約することができる。ヒートポンプ112をより高圧縮運転すると、ヒートポンプCOPは低下するが、貯湯槽60から送り出される水量を節約することができる。
この場合でも、本実施例の給湯装置110では、ヒートポンプ112において、外気熱交換器20から流出した熱媒体は、バーナー部115の第3バーナー熱交換器138で燃焼ガスによって加熱された後に、圧縮機23によって圧縮される。従って、圧縮機23における圧縮比を低くしても、高温の熱媒体を給湯熱交換器21へ供給することができる。従って、第1実施例の給湯装置10に比べて、より高いヒートポンプCOPを実現することができる。
この場合でも、本実施例の給湯装置110では、貯湯槽60へ給水される水を、予め第2バーナー熱交換器162で加熱しておくことができる。これによって、バーナー78の燃焼ガスに含まれる熱を回収して、貯湯槽60に蓄えることができる。回収された熱を貯湯槽60へ蓄えることで、バーナー78で必要とされる火力を軽減し、第1実施例の給湯装置10に比べて、システム全体での熱効率を向上することができる。
この場合でも、本実施例の給湯装置110では、バーナー78が第1バーナー熱交換器169を加熱した際に生じる燃焼ガスは、第2バーナー熱交換器162、第3バーナー熱交換器138を順に経由して、給湯装置110の外部へ排出される。このように、バーナー78の燃焼ガスを、まず貯湯槽60へ給水される水と熱交換させて、次いでヒートポンプ112の熱媒体と熱交換させる構成とすることで、燃焼ガスから多くの熱量を回収することが可能となり、システムの熱効率がさらに向上する。
以上、本発明の具体例を詳細に説明したが、これらは例示にすぎず、特許請求の範囲を限定するものではない。特許請求の範囲に記載の技術には、以上に例示した具体例を様々に変形、変更したものが含まれる。
また、本明細書または図面に説明した技術要素は、単独であるいは各種の組合せによって技術的有用性を発揮するものであり、出願時の請求項に記載の組合せに限定されるものではない。また、本明細書または図面に例示した技術は複数目的を同時に達成するものであり、そのうちの一つの目的を達成すること自体で技術的有用性を持つものである。
図1は第1実施例の給湯装置10の系統図(貯湯中)を示す図である。 図2は貯湯中における各部位の温度等を示す表である。 図3はヒートポンプのCOP特性を示すグラフである。 図4は第1実施例の給湯装置10の系統図(貯湯温度>給湯要求温度)を示す図である。 図5は第1実施例の給湯装置10の系統図(貯湯温度<給湯要求温度)を示す図である。 図6は第1実施例の給湯装置10の系統図(バーナーがミニマム燃焼している状態)を示す図である。 図7は第2実施例の給湯装置110の系統図(貯湯中)を示す図である。 図8は第2実施例の給湯装置110の系統図(貯湯温度>給湯要求温度)を示す図である。 図9は第2実施例の給湯装置110の系統図(貯湯温度<給湯要求温度)を示す図である。 図10は第2実施例の給湯装置110の系統図(バーナーがミニマム燃焼している状態)を示す図である。
符号の説明
10:給湯装置
12:ヒートポンプ
14:貯湯部
15:バーナー部
16:コントローラ
17:給水部
18:リモコン
20:外気熱交換器
21:給湯熱交換器
22:熱交換ファン
23:圧縮機
24:減圧弁
25:電動モータ
26:ファン
27:熱媒体流路
30:循環往路
31:循環復路
32:出口部
33、34:入口部
36:熱媒体流路
37:第1センサ
38:水流路
40:出口部
41:第2センサ
42:第3センサ
45:流量センサ
46:逃がし弁
47:ポンプ
48:第1流量調整弁
50:第1流路
51、52:一端
53:他端
54:第2流路
55:他端
60:貯湯槽
61:第4センサ
62:第3流路
63:一端
64:他端
65:第7センサ
66:第6センサ
67:第4流路
68:入口部
69:バーナー熱交換器
70:出口部
71:第5流路
72:第5センサ
73:第6流路
75:第8センサ
76:第2流量調整弁
78:バーナー
79:バーナーファン
80:第7流路
81:第9センサ
110:給湯装置
112:ヒートポンプ
114:貯湯部
115:バーナー部
117:給水部
130:第1循環往路
132:第2循環往路
134:第3バーナー熱交換器138の一端
136:第3バーナー熱交換器138の他端
138:第3バーナー熱交換器
152:第2流路154の一端
154:第2流路
156:第8流路
158:第2バーナー熱交換器162の一端
160:第2バーナー熱交換器162の他端
162:第2バーナー熱交換器
163:第1バーナー熱交換器169の一端
164:第1バーナー熱交換器169の他端
169:第1バーナー熱交換器

Claims (5)

  1. 熱媒体を「熱媒体と外気の間で熱交換する第1熱交換器と、熱媒体を圧縮する圧縮機と、熱媒体と水の間で熱交換する第2熱交換器と、熱媒体の圧力を解放する減圧弁」を一巡する通路を循環させるヒートポンプと、
    貯湯槽と、
    貯湯槽の下部から第2熱交換器に送水するとともに、第2熱交換器で加熱された水を貯湯槽に戻す水循環ポンプと、
    通過する水を必要時に加熱するバーナーを備えており、
    第2熱交換器で加熱された水が流れる流路が、貯湯槽の上部から送り出された水をバーナーに送る流路の途中に合流していることを特徴とする給湯装置。
  2. 第2熱交換器から送り出される水が、貯湯槽の上部から送り出される水よりも低温である関係を満足するように、ヒートポンプを運転することを特徴とする請求項1の給湯装置。
  3. 前記ヒートポンプが、熱媒体を「熱媒体と外気の間で熱交換する第1熱交換器と、熱媒体とバーナーの燃焼ガスの間で熱交換する第3熱交換器と、熱媒体を圧縮する圧縮機と、熱媒体と水の間で熱交換する第2熱交換器と、熱媒体の圧力を解放する減圧弁」を一巡する通路を循環させることを特徴とする請求項1の給湯装置。
  4. 貯湯槽に給水される水の流路が、給水源から水とバーナーの燃焼ガスの間で熱交換する第4熱交換器を経由して貯湯槽の下部に接続していることを特徴とする請求項3の給湯装置。
  5. バーナーの燃焼ガスが、第4熱交換器、第3熱交換器を順に経由することを特徴とする請求項4の給湯装置。
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