JP2006327277A - ワイパー支持構造 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 車両のフロントガラスの下縁に沿って配置され、前壁2と後壁3とを有して車幅方向に延び、上方が開口した断面コ字状に形成されたカウルトップ1と、前壁2と後壁3とに支持され、ワイパーユニット5が取り付けられるワイパーユニット取付部を有するワイパーブラケット7と、を備えたワイパー支持構造において、ワイパーユニット支持点Aを、カウルトップ1の前壁側ワイパーブラケット支持点と後壁側ワイパーブラケット支持点とを結ぶ直線mに対し、車幅方向一方側へオフセットさせた。
【選択図】 図2
Description
車両のフロントガラスの下縁に沿って配置され、前壁と後壁とを有して車幅方向に延び、上方が開口した断面コ字状に形成されたカウルトップと、
前記前壁と前記後壁とに支持され、ワイパーユニットが取り付けられるワイパーユニット取付部を有するワイパーブラケットと、
を備えたワイパー支持構造において、
前記ワイパーユニット取付部のワイパーユニット支持点を、前記カウルトップの前壁側ワイパーブラケット支持点と後壁側ワイパーブラケット支持点とを結ぶ直線に対し、車幅方向一方側へオフセットさせたことを特徴とする。
[全体構成]
図1は実施例1のワイパー支持構造を適用した車両のカウルトップ1を示す斜視図、図2は実施例1のカウルトップ1を示す平面図である。
ワイパーユニット5は、2つのアーム部5a,5bを有し、ワイパーブラケット7にボルト11a,11bにより締結されている。実施例1では、ワイパーユニット取付部を、ワイパーブラケット7の側方突出部7c,7dとボルト11a,11bとにより別体に形成している。そして、ボルト11a,11bのワイパーユニット支持点(締結されたボルト11a,11bの中心点)A,Bのうち、ワイパーユニット支持点Aは、カウルトップ1の前壁側ワイパーブラケット支持点(前端部7aの2つの溶着点の中央)と後壁側ワイパーブラケット支持点(後端部7bの2つの溶着点の中央)とを結ぶ直線mに対し、車幅方向外側へ所定量Δαだけオフセットした位置に配置されている。
[衝突荷重の回転モーメント変換作用]
ワイパーユニット5に車両前方から障害物が接触すると、ワイパーブラケット7は、ワイパーユニット支持点Aが下方へ向かうように、直線mを中心として回転し、これにより、ワイパーユニット5が下方へ落ち込み変位する。
実施例1では、ワイパーユニット支持点Aの直線mに対するオフセット方向を、ワイパーユニット5に対し車幅方向反対側に設定している。したがって、ワイパーユニット5に衝突荷重が作用したとき、ワイパーブラケット7のワイパーユニット支持点A側をワイパーユニット5と反対側へ回転させることで、ワイパーブラケット7とモータ9およびワイパーリンク10等との干渉が回避される。
従来のワイパー支持構造において、ワイパーブラケットのワイパーユニット支持点は、カウルトップの前壁側ワイパーブラケット支持点と後壁側ワイパーブラケット支持点とを結ぶ直線上に配置されている(図3(a))。したがって、車両前方からワイパーに衝突荷重が入力されたとき(図3(b))、ワイパーブラケットの両ワイパーブラケットを結ぶ直線には、衝突荷重と同方向の荷重が入力されるため、カウルトップの変形量が大きくなり、破損等を伴う(図3(c))。また、ワイパーブラケットの支持剛性が高い場合には、ワイパーユニットの落ち込み変位が制約されるため、衝突荷重を十分に吸収することができない。
これに対し、実施例1のワイパー支持構造では、図4(a)に示すように、ワイパーユニット支持点Aを、カウルトップ1の前壁2のワイパーブラケット支持点と後壁3のワイパーブラケット支持点とを結ぶ直線mに対し、所定量Δαだけ車幅方向外側へオフセットして配置した。
実施例1では、ワイパーブラケット7において、少なくともカウルトップ1の前壁2と後壁3に支持された部分(前端部7aおよび後端部7b)を一体に形成することで、ワイパーブラケットを2分割とした従来技術に比して、カウルトップ1の剛性をより高めることができる。また、従来技術に対し、ワイパーブラケット7をカウルトップ1に組み付ける際の精度が要求されないため、コストダウンを図ることができる。
実施例1のワイパー支持構造にあっては、以下に列挙する効果が得られる。
図5は、実施例2のワイパー支持構造を示す模式図であり、実施例2のワイパーブラケット11は、実施例1のワイパーブラケット7に代えて用いられる。
実施例2のワイパーブラケット11は、車両前後方向中央部分を車幅方向外側へ突出させることで、ワイパーユニット5を支持するワイパーユニット取付部12を形成している。ワイパーユニット支持点Cは、カウルトップ1の前壁側ワイパーブラケット支持点(前端部11aの2つの溶着点の中央)と後壁側ワイパーブラケット支持点(後端部11bの2つの溶着点の中央)とを結ぶ直線mに対し、車幅方向外側へ所定量Δγだけオフセットさせた位置に配置されている。
[部品点数低減作用]
実施例2では、ワイパーユニット取付部12をワイパーブラケット11と一体に形成したため、ワイパーユニット取付部(ボルト11a,11b)をワイパーブラケット7に対し別体に設けた実施例1に対し、部品点数を低減でき、コストダウンを図ることができる。
実施例2のワイパー支持構造にあっては、実施例1の効果(1),(3),(5)に加え、以下の効果が得られる。
以上、本発明を実施するための最良の形態を、実施例1,2に基づいて説明したが、本発明の具体的な構成は実施例1,2に示した構成に限定されるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等も本発明に含まれる。
2 前壁
2a フランジ部
3 後壁
3a フランジ部
4a,4b ワイパーアーム
5,6 ワイパーユニット
5a,5b,6a アーム部
7,8 ワイパーブラケット
7a,8a 前端部
7b,8b 後端部
9 ワイパーモータ
10 ワイパーリンク
11a,11b ボルト
12a,12b ボルト挿入部分
Claims (6)
- 車両のフロントガラスの下縁に沿って配置され、前壁と後壁とを有して車幅方向に延び、上方が開口した断面コ字状に形成されたカウルトップと、
前記前壁と前記後壁とに支持され、ワイパーユニットが取り付けられるワイパーユニット取付部を有するワイパーブラケットと、
を備えたワイパー支持構造において、
前記ワイパーユニット取付部のワイパーユニット支持点を、前記カウルトップの前壁側ワイパーブラケット支持点と後壁側ワイパーブラケット支持点とを結ぶ直線に対し、車幅方向一方側へオフセットさせたことを特徴とするワイパー支持構造。 - 請求項1に記載のワイパー支持構造において、
前記ワイパーユニット支持点を、前記ワイパーユニットに対し、両ワイパーブラケット支持点を結ぶ直線を挟んで車幅方向反対側の位置に設けたことを特徴とするワイパー支持構造。 - 請求項1または請求項2に記載のワイパー支持構造において、
前記ワイパーブラケットの少なくとも前壁と後壁とに支持された部分を一体に形成したことを特徴とするワイパー支持構造。 - 請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載のワイパー支持構造において、
前記ワイパーユニット取付部を、前記ワイパーブラケットと別体に形成し、前記ワイパーユニット取付部に設定値以上の負荷が作用したとき、両者を分離するように設定したことを特徴とするワイパー支持構造。 - 請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載のワイパー支持構造において、
前記ワイパーユニット取付部を、前記ワイパーブラケットの車両前後方向中央部分を車幅方向一方側へ突出させ、該ワイパーブラケットと一体に形成したことを特徴とするワイパー支持構造。 - 請求項1ないし請求項5のいずれか1項に記載のワイパー支持構造において、
前記ワイパーユニット支持点を、前記カウルトップ内に設置されたワイパーモータおよびワイパーリンク等に対し、両ワイパーブラケット支持点を結ぶ直線を挟んで車幅方向反対側にオフセットさせたことを特徴とするワイパー支持構造。
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