JP2006326274A - クッション材 - Google Patents

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寛範 石井
Teruyuki Sawada
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Abstract

【課題】芯充填材を用いた枕と弾性体を用いた枕との長所を兼ね備え、触感が硬いものから軟らかいものまで広い範囲で調整可能なクッション材、特に枕を提供する。
【解決手段】芯充填材12を被覆する低反発の軟質ポリウレタンフォーム層16、及び前記軟質ポリウレタンフォーム層を被覆する繊維製の表皮材18とからなるクッション材10とする。軟質ポリウレタンフォーム16は、平均気泡径が100〜2000μmであることが好ましく、芯充填材12として樹脂製パイプを使用した枕は、通常の衣類やシーツ等の洗濯条件と同じ条件にて洗濯、乾燥が可能なウォッシャブル枕である。
【選択図】図1

Description

本発明は、感触が良好であって通気性及び体圧分散性を兼ね備えた枕等のクッション材に関するものである。本発明における「クッション材」は、一般に見られる背もたれ用のクッションのほか、枕、座布団、敷布団などを含む。
代表的なクッション材である枕としては、表皮材から構成される袋体に粒状物又は破砕物からなる芯充填材(芯素材ともいう。)を所定量充填した枕、枕に適した形状に成形した弾性体を袋体に内蔵した枕、羽毛や合成繊維綿などを袋体に充填した枕などが公知である。芯充填材を充填した枕は、粒状物又は破砕物などの芯充填材の隙間により通気性を発揮し、芯充填材が流動的に動いて枕の外形を変化させ、頭部や首の形状に倣う。これに対し、弾性体を内蔵した枕は、弾性体が有する連続気泡等により通気性を発揮し、弾性体が弾性変形して枕の外形を変化させ、頭部や首に倣う。
近年、弾性体に低反発軟質ポリウレタンフオームを用い、頭部や首が接触する部分を超えて広い範囲で弾性変形し、前記頭部や首による圧力を分散させる「体圧分散性」に優れた枕が人気を集め、普及し始めている。
例えば、特許文献1に見られる枕は、上記低反発軟質ポリウレタンフォームを弾性体として袋体に内蔵した枕である。この特許文献1では、単体の低反発軟質ポリウレタンフォームからなる弾性体が外気温の変化に伴って弾性率を変化させ、結果として枕の感触が季節毎に変化することを防止するため、異なる反発弾性及び硬さを有する複数のポリウレタンフォームを積層して一体の弾性体を構成し、外気温の変化に対応している。
また病院やホテルなどにおいて使用される枕は、清潔感が要求され、洗濯可能であることが求められるようになっている。係る枕として、熱可塑性樹脂パイプを短く切断した短チューブを使用した枕が公知である(特許文献2、3など)。
特開2002−142944号公報(2頁〜6頁、図1) 登録実用新案第3050846号公報 特開2000−79040号公報
芯充填材を用いた枕は、芯充填材の隙間の存在により通気性に優れるものの復元性や体圧分散性がないという問題があり、また、芯充填材を用いた枕の触感は比較的硬い傾向であるのに対し、低反発軟質ポリウレタンフォームを用いた枕の触感は比較的軟らかい傾向であり、両者の触感の開きが大きすぎるという問題がある。こうした問題は、枕に限らず、その他のクッション材、例えばマット、座布団、敷布団、背もたれ用クッションを含むクッション材にも存在する。そこで、本発明は芯充填材を用いた枕と弾性体を用いた枕との長所を兼ね備え、触感が硬いものから軟らかいものまで広い範囲で調整可能なクッション材、特に枕を提供することを目的とする。
また特許文献2、3に開示された枕は、通常の衣類やシーツの洗濯条件と同じ条件にて洗濯、乾燥が可能であるが、使用時の感触が良くなく、改善が求められるものである。
本発明は、上記の公知技術の問題点に鑑みて使用時の感触が良好であって、しかも通常の衣類やシーツ等の洗濯条件と同じ条件にて洗濯、乾燥が可能な枕をなどのクッション材を提供することを目的とする。
本発明のクッション材は、芯充填材を被覆する低反発の軟質ポリウレタンフォーム層、及び前記軟質ポリウレタンフォーム層を被覆する繊維製の表皮材とからなることを特徴とする。
係る構成のクッション材は、復元性及び体圧分散性を有すると共に通気性にも優れたものであり、使用時の感触が良好である。また温度による触感の変化も少ない。係る本発明のクッション材は、枕であることが好ましい。
上記クッション材においては、前記芯充填材が、粒状物又は破砕物であることが好ましく、前記芯充填材が、樹脂製パイプであることも好ましい。
係る構成よれば、低反発の軟質ポリウレタンフオーム層のシートの厚みと、充填する芯充填材の種類及び充填量との組み合わせにより、触感を硬いものから軟らかいものまで幅広いクッション材を実現することができる。
上述のクッション材においては、前記軟質ポリウレタンフォームは、平均気泡径が100〜2000μmであることが好ましい。
係る構成のクッション材は使用時の感触がより良好である。とりわけ、芯充填材として樹脂製パイプを使用した枕は、通常の衣類やシーツ等の洗濯条件と同じ条件にて洗濯、乾燥が可能なウォッシャブル枕である。軟質ポリウレタンフォームは、平均気泡径の大きなフォームは安定して製造することが難しく、得られたフォームも引張り強度と破断伸び率が低いものであり、平均気泡径が小さすぎるとウォッシャブル枕においては乾燥性が低下する。軟質ポリウレタンフォームの平均気泡径は200〜1500μmであることがより好ましい。
上記のクッション材においては、前記軟質ポリウレタンフォームは、通気度が2.5cfm(67.5L/min)以上であり、厚さが5〜30mmであることが好ましい。
係る構成のクッション材は、温度による触感の変化は少なく、通気性を阻害しない快適なクッション材である。また、低反発の軟質ポリウレタンフオームのシートの厚みと、充填する芯充填材の種類及び充填量との組み合わせにより、クッション材の触感を硬いものから軟らかいものまで幅広く実現でき、通気性を確保しながら、芯充填材の凹凸を外部から感じ取らせない弾性変形をし、体圧分散性を有するクッション材が得られる。
また係る構成の枕は、より確実に通常の衣類やシーツの洗濯条件と同じ条件にて洗濯、乾燥が可能である。通気度が2.5cfm[67.5L/min.]未満の場合には、気象条件によっては乾燥に時間がかかる場合がある。また軟質ポリウレタンフォームの厚さが5mm未満の場合には感触が低下する場合があり、30mmを超えると乾燥性が低下する場合がある。軟質ポリウレタンフォームの厚さは7〜20mmであることがより好ましい。通気度は、3cfm(81L/min)以上,5cfm(135L/min)以下であることがより好ましい。
上述のクッション材においては、前記ポリウレタンフォーム層は、袋状に形成されていることが好ましい。
係る構成によって、使用により、また洗濯により軟質ポリウレタンフォームが端部から破損したり、芯充填材が直接頭部に接触して感触が低下するという問題の発生が防止される。
上述のクッション材においては、前記ポリウレタンフォーム層と前記表皮材は、端部を重ね合わせて縫製されていることが好ましい。
係る構成のクッション材は、簡便に製造することができる。また係る構成の枕は使用中や洗濯中に軟質ポリウレタンフォーム層が表皮材との間で変形して局部的な伸び変形を受けて破損することが防止されたものである。
本発明のクッション材、好ましくは枕を構成する好ましい芯充填材である樹脂製パイプ(短チューブ状樹脂)を構成する樹脂は、公知の熱可塑性樹脂を使用することができるが、低コストであることから、ポリエチレン、ポリプロピレンなどのポリオレフィン樹脂やEVAなどの共重合樹脂、ナイロン6やナイロン66などのポリアミド樹脂、PETなどのポリエステル樹脂などの使用が好ましい。芯充填材構成樹脂としては、ポリエステルエラストマー、ポリアミドエラストマー、ポリオレフィンエラストマー等の熱可塑性エラストマーを使用してもよい。短チューブ状の芯充填材は、熱可塑性樹脂をチューブ状に押し出した後に裁断することによって製造することが好ましい。
本発明のクッション材を構成する別の好適な芯充填材は、樹脂ビーズであり、具体的には30倍〜40倍の発泡倍率のポリスチレン製発泡ビーズを例示できる。樹脂ビーズの平均粒子径は、約0.5mm〜5mmであることが好ましい。
本発明のクッション材を構成する別の好適な芯充填材は、天然の粒状物であり、具体的には、そば殻を例示できる。本発明の枕は、従来よく知られているそば殻入り枕を、低反発の軟質ポリウレタンフォームのシートにて包み込んだ構成であってもよく、既製のそば穀入り枕を低反発の軟質ポリウレタンフォームのシートで包み込む構成としてもよい。
本発明のクッション材を構成する別の好適な芯充填材は、平均粒子径が1mm〜20mm、好ましくは3mm〜17mmの軟質ポリウレタンフォームの破砕物であり、係る芯充填材の使用により軟らかい触感のクッション材が得られる。軟質ポリウレタンフォームの破砕物は、軟質ポリウレタンフォームを、定形又は不定形に裁断もしくは破砕して得ることができる。
芯充填材は要求される触感の程度に応じて、1種又は複数種を用いることができる。クッション材の具体的な触感は、芯充填材の充填量によって調整することができる。
低反発の軟質ポリウレタンフォームとしては、公知の低反発の軟質ポリウレタンフォームを限定なく使用することができる。例えば平均官能基数が2〜5で水酸基価20〜60mgKOH/gのポリオール、平均官能基数が1.5〜4.5で水酸基価200〜300mgKOH/gのポリオール、平均官能基数が2〜6で水酸基価80〜150mgKOH/g、かつエチレンオキシドユニット含有率が5〜30%のポリオールの3種のポリオールを特定比率で併用したポリウレタンフォーム(特開平9−124764号公報)、−70℃〜−20℃の範囲と0℃〜60℃の範囲とに少なくとも1つのガラス転移点を有するポリウレタンフォーム(特開平11−286566号公報)、芳香族カルボン酸エステル構造を2〜20重量%含有するポリウレタンフォーム(特開2002−47330号公報)等が公知であり、いずれも使用可能である。
また低反発連続気泡の軟質ポリウレタンフォームとしては、エチレンオキサイドとプロピレンオキサイドの共重合体ポリエーテルポリオール化合物であってエチレンオキサイドの含有率が20〜90重量%のポリオール化合物を使用して製造することができる。係る構成の軟質ポリウレタンフォームは、低反発であると共に良好な吸放湿性を有するため、優れた感触と快適性を有する枕が得られる。
上記のポリオール化合物においては、エチレンオキサイド含有率が多すぎるとフォームの強度や圧縮永久歪が低下し、少なすぎると吸放湿性能が十分ではなくなる。ポリオール化合物のエチレンオキサイド含有率は、30〜85重量%であることがより好ましく、50〜80重量%であることがさらに好ましい。プロピレンオキサイドとエチレンオキサイドの共重合体ポリオール化合物は、ランダム重合体、ブロック重合体のいずれでもよいが、末端の水酸基がエチレンオキサイド単位に基づく第1級水酸基である割合が全末端水酸基の15〜40%であることが好ましく、20〜35%であることが、フォーム製造時における発泡と樹脂形成のバランスがよく、より好ましい。該ポリオール化合物を使用する場合、他のポリエーテルポリオール化合物を併用して物理特性などを調整してもよいが、ポリオール化合物全量中のエチレンオキサイド単位を上記のように20〜90重量%の範囲に設定することが好ましい。係るポリオール化合物は、平均官能基数は2.5〜4であることが好ましく、水酸基価は20〜100mgKOH/gであることが好ましい。
ポリイソシアネート化合物としては、軟質ポリウレタンフォームの製造に通常使用される、イソシアネート基を2個以上有する芳香族系、脂環族系、脂肪族系の各種のポリイソシアネート化合物、さらにはこれらポリイソシアネート化合物を変性して得られる変性ポリイソシアネート化合物を使用できる。また、ポリイソシアネート化合物は2種以上を併用してもよい。
上記のポリイソシアネート化合物の具体例としては、トルエンジイソシアネート(TDI)、ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)(精製ジフェニルメタンジイソシアネート(p−MDI)やクルードMDI(c−MDI)がある)、キシリレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネートがあげられ、その変性物としては、ポリイソシアネート化合物のプレポリマー型変性体、イソシアヌレート型変性体、ウレア型変性体、カルボジイミド型変性体などがあげられる。これらのなかでも、トルエンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネートが、反応性が高いこと、低コストであること等の理由で好ましい。トルエンジイソシアネートは、2,4−置換体と2,6−置換体とがあるが、これらの混合物の使用が好ましく、2,4−置換体/2,6−置換体混合比が90/10(TDI−90)〜60/40(TDI−60)の混合物の使用が好適である。ポリオール組成物とポリイソシアネート化合物との反応におけるNCO/OH当量比は、0.7〜1.2であることが好ましい。
本発明のクッション材の構成材料である低反発連続気泡の軟質ポリウレタンフォームの製造においては、公知の触媒、発泡剤、整泡剤、着色剤、酸化防止剤などの添加剤を使用する。発泡剤としては、公知の発泡剤を使用することができるが、水、メチレンクロライド等が例示され、特に水又は水とメチレンクロライドを併用した発泡剤を使用することが好ましい。
通気度、平均気泡径は、公知の方法により制御可能であり、例えば発泡剤の種類、添加量、整泡剤の種類や添加量の調整により制御することができる。
本発明において使用する厚さ5〜30mmの軟質ポリウレタンフォームは、連続気泡であり、スラブフォームとして製造し、これを裁断してシート状としてクッション材の製造に使用する。軟質ポリウレタンフォームは、密度が30kg/m〜85kg/mであることが好ましい。低反発の軟質ポリウレタンフォームの反発弾性率は、15%以下であることが好ましく、10%以下であることがより好ましい。低反発の軟質ポリウレタンフォームの反発弾性率は、通常1%以上である。本発明の軟質ポリウレタンフォーム層を構成する軟質ポリウレタンフォームシートとしては、市販品を使用してもよく、係る市販品としては、具体的には、高通気性・低反発の軟質ポリウレタンフォームシートとしてソフラン#LRB75W、ソフラン#LRZH75Wが、また吸放湿性・低反発の軟質ポリウレタンフォームシートとしてソフラン#LRC75が、それぞれ例示される。
本発明のクッション材を構成する内袋並びに表皮材(化粧カバー)を構成する繊維材料は、公知の繊維材料を限定なく使用することができる。表皮材並びに必要に応じて使用する内袋構成材料としてはナイロン、ポリエステル、レーヨン、綿等の使用が好ましく、2種以上の繊維材料にて構成してもよい。表皮材は、感触が良好で芯充填材並びに軟質ポリウレタンフォーム層の変形に追従する伸縮性を有するものであることが好ましい。
図1(a)は本発明のクッション材である枕を例示した部分断面を含む斜視図であり、芯充填材としてポリエチレン製の短チューブ状芯充填材(樹脂製パイプ)を使用したものである。枕10は、樹脂製パイプからなる芯充填材12、該芯充填材12を収容した低反発の軟質ポリウレタンフォーム層16、及び軟質ポリウレタンフォーム層16を被覆する繊維製の表皮材18とから構成されている。
図1(b)は、樹脂製パイプからなる芯充填材12の形状を拡大して示した斜視図である。芯充填材の形状は、樹脂の特性などを考慮して適宜設定されるが、厚さは10〜200μm、外径が2〜8mm、より好ましくは3〜7mmであり、長さは3〜20mm、より好ましくは5〜10mmである。熱可塑性エラストマーの場合にはパイプの肉厚が大きくてもよいが、硬度の大きい樹脂の場合には、肉厚を薄くすることにより、適度なクッション性を有する芯充填材となる。
図2は、図1(a)の枕を製造する際に、軟質ポリウレタンフォームシートを袋状に形成して芯充填材を収容可能にした状態を示した斜視図である。同じ形状の2枚の軟質ポリウレタンフォームシート16を重ね合わせて3辺を縫製することにより袋状に形成し、開口部から所定量の芯充填材を投入した後に開口部を縫製することにより芯充填材12を収容した軟質ポリウレタンフォーム層が形成される。得られた芯充填材12を収容した軟質ポリウレタンフォーム層を表皮材18にて被覆することにより、枕10を製造することができる。
芯充填材12を収容した軟質ポリウレタンフォーム層の表皮材18による被覆は、2枚の表皮材18の3辺を縫製して袋状とし、開口部から芯充填材12を収容した軟質ポリウレタンフォーム層を挿入して開口部を縫製して封止することが好ましい。
また表皮材18を軟質ポリウレタンフォームシートと同じサイズに裁断し、表皮材/軟質ポリウレタンフォームシート/軟質ポリウレタンフォームシート/表皮材の順に重ねて3辺を縫製することにより袋状に形成し、開口部から所定量の芯充填材12を投入した後に開口部を縫製する製造方法とすれば、簡便に枕10を製造することができる。
図2に例示した方法に代えて、軟質ポリウレタンフォームシート16を所定長さの2倍の長さに裁断後に長さ方向において折り重ね、折曲げ辺に隣接する2辺を縫製して袋状に形成し、開口部から所定量の芯充填材12を投入した後に開口部を縫製することにより芯充填材12を収容した軟質ポリウレタンフォーム層を形成することも好適な態様である。
この場合の軟質ポリウレタンフォームシート、表皮材、軟質ポリウレタンフォームと表皮材を重ねた端部の縫製はオーバーロック縫製であることが好ましい。オーバーロック縫製は、重ねた方向に縫い合わせると同時に端部はかがり縫いをする縫製である。係る構成によって端部が洗濯によってほつれて外観の低下が発生することがないという効果が得られる。
図3は、本発明のクッション材としての枕の別の実施形態を例示した斜視図である。図3に示したように、本発明の枕10は、樹脂製短チューブ状の芯充填材12、該芯充填材12を収容した繊維製の内袋14、該芯充填材12を収容した内袋14を被覆する低反発の軟質ポリウレタンフォーム層16、及び軟質ポリウレタンフォーム層16を被覆する繊維製の表皮材18とから構成されている。
枕10の軟質ポリウレタンフォーム層16、及び軟質ポリウレタンフォーム層16を被覆する繊維製の表皮材18の端部は、重ね合わせて縫製され、縫製部20が形成されている。縫製部の断面構造を図4に拡大して示した。端部の縫製は、表皮材18の上側端部18a、下側端部18b、ポリウレタンフォームシート16の上側端部16a下側端部16bを重ね合わせて押さえた状態で端部を裁断し、オーバーロック縫製されている。
芯充填材を内袋14に充填することにより、芯充填材の粒子径が小さい場合に、該粒子が軟質ポリウレタンフォームの気泡中に入り込むという問題や、芯充填材が樹脂製パイプの場合に該樹脂製パイプが軟質ポリウレタンフォームを傷つけるという問題を回避することができる。
枕の製造工程における軟質ポリウレタンフォーム層と表皮材の被覆工程の例を図5に斜視図にて示した。軟質ポリウレタンフォームシート16と表皮材18は略同形状に裁断して重ねる。この状態で樹脂製短チューブ状の芯充填材を充填して封止した内袋14を軟質ポリウレタンフォーム層側に載置し、表皮材18が外側になるように折り返して被覆し、折り返し部以外の3辺の開口部の端部を上記のように縫製する。
(実施例1)
軟質ポリウレタンフォーム層を構成する市販の軟質ポリウレタンフォームシートとして、厚さ10mmのソフラン#LRZH75W(東洋ゴム工業)を使用した。この軟質ポリウレタンフォームは、密度が75kg/mであり、反発弾性率は5%、通気度は4.0cfm、平均気泡径は500μmであった。この軟質ポリウレタンフォームシートから縦63cm、横43cmのシートを2枚切り出し、重ねて3辺を縫製して袋状とし、市販の枕用のポリエチレン製短チューブ状の芯充填材を1600g充填して開口部を縫製封鎖し、芯充填材入り軟質ポリウレタンフォームとした。この芯充填材入り軟質ポリウレタンフォームをポリエステル繊維製の表皮材にて被覆して枕を得た。得られた枕は、中央部の高さが10cmであった。この枕の感触は良好であり、また洗濯性も良好であって、衣類やシーツなどの乾燥条件で同時に乾燥が完了した。
(比較例1)
軟質ポリウレタンフォーム製造例にて得たスラブフォームから、実施例と同様な形状となるブロックを裁断して製造し、表皮材にて被覆して端部を実施例と同じ縫製を行って枕を得た。この枕は使用時の感触は良好であったが洗濯後の乾燥性は不十分であった。
(比較例2)
軟質ポリウレタンフォームシートに代えてポリエステル繊維製の内袋を使用し、他は実施例1と同様にして枕を作製した。この枕の洗濯後の乾燥性は良好であったが、使用時の感触は良くなかった。
<評価方法>
(反発弾性)
軟質ポリウレタンフォームの反発弾性率はJIS K 6400に準拠して測定した。
(通気度)
軟質ポリウレタンフォームの通気度はASTM D−1564(DOW法)に準拠して測定した。即ち、縦50mm、横50mm、厚さ25mmの軟質ポリウレタンフォームシートサンプルについて、FLUID DATA社製の測定器を用いて通気度(cfm)を計測した。
(洗濯乾燥性評価)
市販の洗濯機を使用し、衣類、シーツと同条件で洗濯と脱水を行い、同時に物干し竿に吊り下げて乾燥を行った。
(実施例2)
軟質ポリウレタンフォームシートとして厚さ10mmのソフラン#LRC75を使用した以外は(実施例1)と同様にして枕を作製した。この枕は、実施例1と同様のクッション性を有し、実施例1の枕と比較してさらにむれ感が小さな快適な枕であった。
本発明のクッション材である枕を例示した部分断面を含む斜視図 枕を製造する際に、軟質ポリウレタンフォームシートを袋状に形成して芯充填材を収容可能にした状態を示した斜視図 本発明のクッション材である枕の別の実施形態を例示した斜視図 本発明の枕の縫製部の構造を拡大して示した断面図 枕の製造工程における軟質ポリウレタンフォーム層と表皮材の被覆工程の例を示した斜視図
符号の説明
10 枕
12 芯充填材
16 軟質ポリウレタンフォーム層
18 表皮材

Claims (8)

  1. 芯充填材を被覆する低反発の軟質ポリウレタンフォーム層、及び前記軟質ポリウレタンフォーム層を被覆する繊維製の表皮材とからなることを特徴とするクッション材。
  2. 前記芯充填材が、粒状物又は破砕物であることを特徴とする請求項1に記載のクッション材。
  3. 前記芯充填材が、樹脂製パイプであることを特徴とする請求項1に記載のクッション材。
  4. 前記軟質ポリウレタンフォームは、平均気泡径が100〜2000μmであることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のクッション材。
  5. 前記軟質ポリウレタンフォームは、通気度が2.5cfm(67.5L/min)以上であり、厚さが5〜30mmであることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のクッション材。
  6. 前記ポリウレタンフォーム層は、袋状に形成されていることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載のクッション材。
  7. 前記ポリウレタンフォーム層と前記表皮材は、端部を重ね合わせて縫製されていることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載のクッション材。
  8. 前記クッション材が枕である請求項1〜7のいずれかに記載のクッション材。
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