JP2006325535A - マルチ開孔型落花生播種装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】本発明の播種機は、略リング状に形成され、圃場に敷設する無孔のマルチフィルムを上から圧し伸張状態にするマルチ伸張リング1の筒部と、その筒部の内側に上下自在のマルチ開孔カッター2を刃先とする略馬蹄形の円周を形成する筒部と、そのカッター筒部の内壁に装着する開閉自在の略片嘴形状の植穴オープナー3と、マルチ開孔カッター2の刃先の部分を外側からと内側から挟みマルチ開孔カッター2の刺入により付着する土を除去する外接スクレパー23と内接スクレパー24で構成する筒部と、播種した種子を覆土する圧覆部を具備する植付機構を回転部に複数装着し、その回転部を2連式に組み立て、畝を跨いで走行体に牽引され、その走行体の動力を活用して、回転部と種子を繰り出すホッパー機構を稼働するよう装置化した。
【選択図】図1
Description
また、これら各図において、同一の構成は同一の符号を付して、重複した説明を省略する。
なお、以下の説明で播種機の進行方向を前後方向と、進行方向に直行する横方向を左右方向と言う。
本播種機は、図3に示すように播種を目的として耕起・整地した圃場Fに無孔のマルチフィルムM(以下「マルチフィルム」という。)を敷設し、そのマルチフィルムMを上から略円形のリング状の底部を形成するマルチ伸張リング1で圧することにより、マルチフィルムMはマルチ伸張リング1が圃場F中に刺し込むように窪み、またリング内のマルチフィルムMは、盛り上がり伸張状態になる。
その伸張状態のマルチフィルムMに刃物を刺入すると風船が破裂するようにマルチフィルムMが切れる原理を活用して、播種機として装置化を図ったものである。
また当播種機は、図11から図14までに示すように種子Sを繰出すホッパー機構51と、その種子Sを下で受ける植付機構50と、その植付機構50を複数機装着する回転部53を
動力軸27を通して2連に組み立てるフレーム部54に畝を跨いで走行できるよう車輪40を装着する作動機構とで構成し、走行体Dの進行後方に連結し、走行体Dの動力により牽引し、更に走行体Dの動力を動力部55で受け、ホッパー機構51と回転部53を稼働し、播種作業を行うよう装置化している。
また放出後はカッター筒部61が上昇に転じ、植穴オープナー3は、地表に近い一定の高さに上昇するまで開口状態を維持し、最上昇時に達する時点でオープナー開閉アーム17がオープナー閉口バー19に上方から押されることにより閉口する。
上昇に転じる時点に圧覆部63の圧覆誘導輪44がフレーム部54に取り付けている圧覆誘導輪レール48に移入し、圧覆ハンド4が降下を始める。
この作動により圧覆ハンド4が植穴Pを左右から圧覆して最降下点に達すると圧覆作業は終了し、圧覆誘導輪44が圧覆誘導輪レール48から離れ、アーム戻しバネ46で圧覆ハンド4は元の位置に戻る。
またこの時点で図13に示すようにカッター筒部61も最上昇点に達し、伸張リング筒部60内に包含され、伸張リング筒部60に固定されている水平誘導輪10がフレーム部54に取り付けられている水平維持レール36から離れて、伸張リング筒部60・カッター筒部61・圧覆部63が一体となり、軸受アーム28の上昇と連動して回転上昇する。
また当植付機構50の高さは、軸受アーム28の先端に装着して回転可能な位置にカッター揺動軸15を装着するよう設定し、マルチ伸張リング1の径は、マルチフィルムMの略馬蹄形の開口径を5〜6cmとして、それにスクレパー筒部62と圧覆部63を内に抱えられる径としている。
またフレーム部54の水平維持レール36は、植付機構50の伸張リング筒部60の側壁に装着する半径1cmの水平誘導輪10を、伸張リング筒部60の底辺から6cmの位置に装着し、マルチ伸張リング1がマルチフィルムMを圃場Fに向けて1cmの深さまで圧下する設定にしているため、水平維持レール36が敷設のマルチフィルムMの4cmの高さで走行し、マルチ開孔カッター2が圃場F中5cmの深さに達し種子Sを放出するよう設定している。
その4機の植付機構50は、図12に示すように軸受アーム28の先端に取り付ける第1の植付機構50が最上昇点に位置する時点で、フレーム部54の上部に取り付けているホッパー機構51から繰出す種子Sを下で受け止め内包するが、その時点で第3の植付機構50は最下方に位置しカッター筒部61が敷設のマルチフィルムMの圃場P中に刺入し種子Sを放出する。
また第2の植付機構50は種子Sを内包し降下途中にあり、第4の植付機構50は種子Sを放出して上昇中にある。
一方図13示す植付機構50は、第1の植付機構50はすでに種子Sを内包し降下中で、第2の植付機構50は水平誘導輪10が水平維持レール36に移入する状態にあり、第3の植付機構50は播種を完了し、カッター筒部61が伸張リング筒部60に収納され、水平維持レール36から離れる状態にあり、第4の植付機構50は上昇して次の種子S受けに向かっている途中である。
この図12と図13の回転差は45度にしており、図11に示すように2連式で走行体Dに牽引されることにより、千鳥型に連続的な播種作業を可能にしている。
(1)作動機構の各構成の数、大きさ、形状、角度を変えること。
(2)落花生等種子に限定されるものでないこと。
(3)連結の手法を変えること。
また落花生の需要は、いり豆・加工用とも安定しており、その供給の大部分は中国産に依存しているが、しかし国産の落花生ついては、食味が良く消費者の人気も高く、その需要も根強いものがあり、価格も安定している。
そのため落花生マルチ栽培の播種作業の機械化を可能にすることにより、生産者の労働軽減はもとより、消費者の求める食味のよい落花生の低コストで安定した供給を可能にする。
また今日では除草剤等の農薬の使用を減ずる所謂低農薬栽培による安全性を重視した食品の需要が高まっているため、雑草防除効果の高いマルチフィルムによる作物の栽培が広く普及してきているが、無孔のマルチフィルムを圃場に敷設し、それを開孔し、同時に植穴も開口し、植付する機械については、開発事例も少なく、したがって実用化されている機械も少ない状況にあり、この部門の機械の開発に対する期待度も高く、その需要は大いに期待できる。
また当播種機の植付機構は、野菜等の小型苗の移植にも利用できるよう無孔のマルチフィルムを伸張状態にして開孔し、同時に植穴を開口する方式とあわせ、圧覆機能をこれまでのローラー型からハンド型にしており、汎用性を持たせる設計にしているので、産業上の利用可能性は非常に高い。
S 種子
M マルチフィルム
P 植穴
D 走行体
1 マルチ伸張リング
2 マルチ開孔カッター
3 植穴オープナー
4 圧覆ハンド
5 圧覆アーム
6 種子誘導管
7 筒部固定
8 バー固定枠
9 補助軸
10 水平誘導輪
11 水平誘導輪軸
12 揺動軸ガイド溝
13 伸張リング種子受
14 カッター筒部種子受
15 カッター揺動軸
16 オープナー軸
17 オープナー開閉アーム
18 オープナー開口バー
19 オープナー閉口バー
20 オープナー腕杆
21 オープナー腕杆止
22 スプリング
23 外接スクレパー
24 内接スクレパー
25 間隙保持板
26 カッター筒部ガイド溝
27 動力軸
28 軸受アーム
29 回転板
30 揺動軸受
31 姿勢制御チェーン
32 制御動力歯車
33 垂直維持歯車
34 動力受歯車
35 ホッパー稼働歯車
36 水平維持レール
37 連結アーム
38 動力伝導チェーン
39 チェーン補助歯車
40 車輪
41 動力軸受
42 動力受チェーン
43 筒部ガイドピン
44 圧覆誘導輪
45 アームガイド溝
46 アーム戻しバネ
47 誘導輪ガイド溝
48 圧覆誘導輪レール
49 圧覆誘導輪軸
50 植付機構
51 ホッパー機構
53 回転部
54 フレーム部
55 動力部
56 ホッパー稼働装置
57 フレーム枠
58 開閉安定装置
59 姿勢制御装置
60 伸張リング筒部
61 カッター筒部
62 スクレパー筒部
63 圧覆部
Claims (11)
- 播種を目的で耕起整地した圃場に敷設した無孔のマルチフィルムに植付可能な穴を開孔し、その直下の土中に植穴を開口し、その植穴に種子を放出し、覆土する播種機において、ホッパー機構が繰出す種子を下で受け、マルチフィルムを上から圧し伸張状態にする略リング状の底辺を形成するマルチ伸張リングを筒とする伸張リング筒部と、その伸張リング筒部の内側にあり、マルチフィルムを略馬蹄形に開孔する上下自在な優弧の円周を形成するマルチ開孔カッターを筒とし、その筒の内側に植穴を開口する開閉自在な略片嘴形状の植穴オープナーを装着し、前記マルチ開孔カッターの筒の上方側壁を左右に貫通し、その上下揺動に作用するカッター揺動軸を固定するカッター筒部と、伸張リング筒部の内側に筒部固定を挟んで固定し、下方は圃場中に刺入した前記マルチ開孔カッターに付着する土を外側から除去する外接スクレパーと内側から除去する内接スクレパーからなる二重の円筒形の筒で、上方は前記植穴オープナーを開閉するオープナー開口バー及びオープナー閉口バーを固定するバー固定枠を成型するスクレパー筒部と、前記伸張リング筒部とスクレパー筒部の左右の側壁の間に略半馬蹄形を形成する圧覆ハンドを下辺で固定する圧覆アームを左右に対として装着し、開口した植穴を圧覆する上下自在の圧覆部とで構成する植付機構を具備することを特徴とする播種機。
- 前記請求項1記載の植付機構の一つの部を構成し、上方及び下方は略円筒形の筒を、中央部後方は壁面を除去する優弧の円筒形の筒を形成し、その筒の左右側壁の上方に前記カッター揺動軸の上下揺動をガイドする揺動軸ガイド溝を、その下に圧覆部の圧覆アームに固定する圧覆誘導輪の上下揺動をガイドする誘導輪ガイド溝を開孔し、また前記筒の上方内側にホッパー機構が繰出す種子を下で受ける伸張リング種子受と、筒の下方左右側壁にマルチフィルムを圧する状態で筒を水平に維持する水平誘導輪とを装着する前記請求項1記載の伸張リング筒部を具備することを特徴とする請求項1に記載の播種機。
- 前記請求項1記載の植付機構の一つの部を構成し、後方が開放状態にある優弧の円筒形の筒で、下方は前記スクレパー筒部に外側と内側から包まれ、その底辺を下端としマルチフィルムを略馬蹄形に開孔するノコギリ状の刃からなるマルチ開孔カッターを、上方は降下する種子を下で受けるカッター筒部種子受と、左右側壁を貫通する状態で固定し、補助軸を付帯するカッター揺動軸とを、また優弧の円筒形の筒の内側には種子を植穴オープナーに誘導する種子誘導管と、その種子誘導管の下方左右側壁を止め軸の基点として装着する開閉自在な略片嘴形状の植穴オープナーとを装着する前記請求項1記載のカッター筒部を具備することを特徴とする請求項1に記載の播種機。
- 前記請求項1記載の植付機構の一つの部を構成し、下方はカッター筒部のマルチ開孔カッターを外側からと内側から包む二重の円筒形の筒で、上方は前方が略半円筒形の筒からなり、その筒の左右側壁は筒に平行して後方に突出するバー固定枠を成型し、その枠にオープナー開口バー及びオープナー閉口バーを装着する外接スクレパーと、その外接スクレパーの円筒形の内側に底辺を略同位置にして内包され、前方を開放する優弧の円筒形の筒からなる内接スクレパーと、その外接スクレパーと内接スクレパーの円筒部の間を後方で挟み、マルチ開放カッターの上下揺動を可能にする間隙を保持する状態で筒部固定を通して伸張リング筒部と固定する間隙保持板とを装着し、前記マルチ開孔カッターに付着する土を除去する前記請求項1記載のスクレパー筒部を具備することを特徴とする請求項1に記載の播種機。
- 前記請求項1記載の植付機構の一つの部を構成し、下方に圃場に開けられた植穴を圧して覆土する上下自在の略半馬蹄形を形成する圧覆ハンドと、その圧覆ハンドを底辺で、また圧覆誘導輪を上方で固定し、下方に伸張リング筒部の外側の左右側壁に固定する水平誘導輪の軸を挟んで上下揺動を可能にし、また圧覆ハンドが降下するに従い植穴に向けて斜めに降下するよう上方に向けて暫時肉厚にする溝縁を形成するアームガイド溝を開孔する圧覆アームと、更にその圧覆アームの上方に降下する圧覆アームを元の位置まで持ち上げるアーム戻しバネとを左右に装着し、開口した植穴を左右から圧して覆土する前記請求項1記載の圧覆部を具備することを特徴とする請求項1に記載の播種機。
- 前記請求項3記載のカッター筒部の一つを構成し、マルチ開孔カッターの略ノコギリ状の刃のセンターの刃先と略一致する位置を刃先とする開閉自在な略片嘴形状の植穴オープナーと、その植穴オープナーの上方を形成し、スクレパー筒部のオープナー開口バーとオープナー閉口バーの間に装着し、カッター筒部が最降下点に達した時点でオープナー開口バーに当たり植穴オープナーが開口してその状態を維持し、また最上昇点に達した時点でオープナー閉口バーに当たり閉口してその状態を維持するよう成型するオープナー開閉アームと、そのオープナー開閉アームの上部に植穴オープナーの開口及び閉口状態を安定して維持する開閉安定装置とを具備することを特徴とする請求項1に記載の播種機。
- 前記請求項1記載の播種機の植付機構を稼働して一定の株間・畝間に連続して播種作業を行う播種機において、ホッパー機構から繰出す種子を回転しながら下で受ける植付機構に装着するカッター揺動軸を、軸受アームを内側に付帯する略円形の回転板に左右から挟み複数機装着し、中心に動力軸を固定する回転部を具備することを特徴とする播種機。
- 前記請求項7記載の播種機の回転部に装着する前記植付機構が、回転に際し常に圃場に対して垂直を維持するため、植付機構を左右に挟んで補助軸を付帯するカッター揺動軸に固定する垂直維持歯車と、動力軸に固定する制御動力歯車と、その双方の歯車を結ぶ姿勢制御チェーンとを装着する姿勢制御装置を具備することを特徴とする播種機。
- 前記請求項7記載の播種機の回転部に装着する前記植付機構が、圃場に向けて順次回転降下し接地する際に、植付機構を構成する伸張リング筒部の下方側壁に装着する前記水平誘導輪の降下をレール内に受け入れ、マルチフィルムを加圧状態にする伸張リング筒部を水平に後方にガイドするフレーム部の底辺に固定する水平維持レールを具備することを特徴とする播種機。
- 前記請求項7記載の播種機の回転部に装着する前記植付機構が、圃場に向けて順次回転降下し種子を放出して上昇に転ずる際に、その放出種子の植穴を圧覆するため植付機構を構成する圧覆部の圧覆アームに固定する圧覆誘導輪を下方に押し下げるフレーム部の底辺に固定する圧覆誘導輪レールを具備することを特徴とする播種機。
- 前記請求項7記載の播種機の回転部を、その構成する対の回転板に均等角度に付帯する軸受アームの均等角度の2分の1の角度に相当する角度差を持たせ進行方向に平行して2連に組み立てるフレーム部と、走行体の動力を受けホッパー機構及び回転部を稼働する動力部と、フレーム部の底辺に装着し、畝を跨いで転がる車輪とで構成し、上部にそれぞれホッパー機構を装着し、走行体と連結する作動機構を具備することを特徴とする播種機。
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