JP2006325467A - コラーゲン被覆担体およびコラーゲン被覆担体の製造方法 - Google Patents

コラーゲン被覆担体およびコラーゲン被覆担体の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】良好な細胞付着性を有するとともに、細胞増殖性に優れるコラーゲン被覆担体、かかるコラーゲン被覆担体を効率よく確実に製造することができるコラーゲン被覆担体の製造方法を提供すること。
【解決手段】コラーゲン被覆担体1は、リン酸カルシウム系化合物で構成された基材(担体)2と、この基材2の表面を覆うように設けられた被覆層3とで構成されている。この被覆層3は、コラーゲンと、このコラーゲンと親和性の高いタンパク質とで構成されている。そして、このタンパク質を介して、基材2にコラーゲンが強固に吸着されることにより、基材2の表面を被覆する被覆層3が形成されている。また、前記タンパク質は、コラーゲンレセプターを有するタンパク質で構成されているのが好ましい。さらに、前記タンパク質は、フィブロネクチンおよびインテグリンのうちの少なくとも一方を主成分とするもので構成されているのが好ましい。
【選択図】図1

Description

本発明は、コラーゲン被覆担体およびコラーゲン被覆担体の製造方法に関するものである。
近年、細胞培養技術が、細胞組織工学、医薬品等の安全性試験、治療や診断を目的としたタンパク質の生産等、様々な産業、研究分野で応用されている。
現在、この細胞培養には、付着依存性細胞を大量に効率よく培養するために、培養フラスコによる平面培養ではなく、細胞の足場となる担体を用いた三次元高密度培養(浮遊培養)が用いられている。
この三次元高密度培養に用いる担体としては、ポリスチレン製、DEAEセルロース製、ポリアクリルアミド製等の担体、磁性粒子で構成される担体等が用いられている。
一方、近年、再生医療分野における研究も急速に発展している。再生医療とは、全身の様々な組織や臓器を対象として、自己の細胞が増殖できる足場となる適切な環境を体内に与えることで、自己の組織や臓器を修復、再生することができる新しい医療である。
細胞を効果的に培養するためには、足場となる担体の表面を、生体親和性の高いリン酸カルシウム系化合物で被覆する方法が用いられる(例えば、特許文献1参照)。
しかし、多様な細胞を培養する場合、細胞の種類によっては、担体への付着が不十分なため、確実な増殖が困難な細胞もある。そこで、現在、このような担体に付着し難い細胞をも確実に付着させ得る担体の開発が求められている。
ここで、コラーゲンは、細胞の付着、増殖を促進させる基質として知られており、担体の表面をコラーゲンで被覆することにより、各種細胞の担体への付着および増殖を促進させることができるものと考えられる。
しかしながら、リン酸カルシウム系化合物に対するコラーゲンの吸着力は非常に弱く、たとえコラーゲンをリン酸カルシウム系化合物に吸着させたとしても、コラーゲンが担体から容易に脱落してしまうという問題がある。
特開2004−313007号公報
本発明の目的は、良好な細胞付着性を有するとともに、細胞増殖性に優れるコラーゲン被覆担体、かかるコラーゲン被覆担体を効率よく確実に製造することができるコラーゲン被覆担体の製造方法を提供することにある。
このような目的は、下記(1)〜(22)の本発明により達成される。
(1) 少なくとも表面付近がリン酸カルシウム系化合物で構成された担体の表面の少なくとも一部が、コラーゲンと親和性の高いタンパク質を介して、前記コラーゲンで被覆されてなることを特徴とするコラーゲン被覆担体。
これにより、良好な細胞付着性を有するとともに、細胞増殖性に優れるコラーゲン被覆担体を得ることができる。
(2) 前記タンパク質は、コラーゲンレセプターを有するものである上記(1)に記載のコラーゲン被覆担体。
これにより、タンパク質は、コラーゲンと選択的に結合することができる。その結果、担体(基材)に対してより強固にコラーゲンを吸着することができる。
(3) 前記タンパク質は、フィブロネクチンおよびインテグリンのうちの少なくとも一方を主成分とするものである上記(2)に記載のコラーゲン被覆担体。
フィブロネクチンおよびインテグリンは、その分子中にコラーゲンレセプターを有し、コラーゲンと選択的に結合することができるとともに、リン酸カルシウム系化合物に対しても強固に吸着する性質を有していることから、担体(基材)に対して特に強固にコラーゲンを吸着することができる。
(4) 前記コラーゲンは、I型コラーゲンを主成分とするものである上記(1)ないし(3)のいずれかに記載のコラーゲン被覆担体。
I型コラーゲンは、生体の多種の組織(器官)に多く存在しており、各種コラーゲンの中でも、多種の細胞に対して高い吸着力を示すものである。また、I型コラーゲンは、比較的変性し易く、細胞に対する親和性が高いものである。
(5) 前記コラーゲンは、陸上動物由来のものである上記(1)ないし(4)のいずれかに記載のコラーゲン被覆担体。
陸上動物由来のコラーゲンは、その変性温度が比較的高いため、一般の細胞培養の温度において、比較的安定であり、脱落し難いものである。
(6) 前記コラーゲンは、その少なくとも一部が変性したものである上記(1)ないし(5)のいずれかに記載のコラーゲン被覆担体。
これにより、コラーゲンは、細胞に対する親和性がより高いものとなり、多数の細胞をより強固に吸着し得るものとなる。
(7) 前記コラーゲンは、pH6.0〜8.0の溶媒1mLに対して、100μg以上溶解するものである上記(1)ないし(6)のいずれかに記載のコラーゲン被覆担体。
これにより、コラーゲンは前記溶媒に十分に溶解することができるため、コラーゲン被覆担体の製造過程において、担体(基材)の表面にコラーゲンをより確実に付着させることができる。また、併せて、コラーゲンを中性付近で溶解することができるため、リン酸カルシウム系化合物の溶解を防止することもできる。
(8) 前記担体は、母材の表面を前記リン酸カルシウム系化合物で被覆してなるものである上記(1)ないし(7)のいずれかに記載のコラーゲン被覆担体。
これにより、リン酸カルシウム系化合物(表面層)と被覆層との吸着力を維持しつつ、より複雑な形状の基材を得ることが可能となる。
(9) 前記担体は、粒状、ペレット状、ブロック状またはシート状をなすものである上記(1)ないし(8)のいずれかに記載のコラーゲン被覆担体。
これにより、コラーゲン被覆担体として、粒状、ペレット状、ブロック状またはシート状のものが得られ、細胞培養担体や骨補填材等の形状の多様化に対する要求にも的確に対応することができる。
(10) 前記リン酸カルシウム系化合物は、リン酸三カルシウムおよびハイドロキシアパタイトのうちの少なくとも一方を主成分とするものである上記(1)ないし(9)のいずれかに記載のコラーゲン被覆担体。
リン酸三カルシウムおよびハイドロキシアパタイトは、生体親和性が高いため、より多くのタンパク質に対して高い親和性を有する担体(基材)を得ることができる。
(11) 当該コラーゲン被覆担体は、細胞培養に使用されるものである上記(1)ないし(10)のいずれかに記載のコラーゲン被覆担体。
これにより、培養すべき細胞をより効率よく確実に増殖させることができる。
(12) 当該コラーゲン被覆担体は、骨欠損部に充填して使用されるものである上記(1)ないし(10)のいずれかに記載のコラーゲン被覆担体。
これにより、コラーゲン被覆担体と、増殖した骨芽細胞とにより、欠損した部位をより早期に修復し、再生することができる。
(13) 少なくとも表面付近がリン酸カルシウム系化合物で構成された担体に、コラーゲンとともに、前記コラーゲンと親和性の高いタンパク質を接触させることにより、前記担体の表面の少なくとも一部を、前記タンパク質を介して前記コラーゲンで被覆することを特徴とするコラーゲン被覆担体の製造方法。
これにより、コラーゲン被覆担体を効率よく確実に製造することができる。
(14) 少なくとも表面付近がリン酸カルシウム系化合物で構成された担体に、コラーゲンと親和性の高いタンパク質を含有する第1の処理液を接触させることにより、前記担体の表面の少なくとも一部に、前記タンパク質を付着させる工程と、
前記担体に、前記コラーゲンを含有する第2の処理液を接触させることにより、前記担体の表面の少なくとも一部を、前記タンパク質を介して前記コラーゲンで被覆する工程とを有することを特徴とするコラーゲン被覆担体の製造方法。
これにより、コラーゲン被覆担体をより効率よく確実に製造することができる。
(15) 前記第1の処理液中における前記タンパク質の濃度は、0.1〜100μg/mLである上記(14)に記載のコラーゲン被覆担体の製造方法。
これにより、担体(基材)に対して、タンパク質をより効率よく確実に吸着させることができる。
(16) 前記第1の処理液の温度は、4〜39℃である上記(14)または(15)に記載のコラーゲン被覆担体の製造方法。
これにより、担体(基材)に対して効率よくタンパク質を吸着させることができる。
(17) 前記第1の処理液を前記担体へ接触させる時間は、10分〜10時間である上記(14)ないし(16)のいずれかに記載のコラーゲン被覆担体の製造方法。
これにより、タンパク質を担体(基材)に対してより効率よく吸着させることができる。
(18) 前記第1の処理液のpHは、6.0〜8.0である上記(14)ないし(17)のいずれかに記載のコラーゲン被覆担体の製造方法。
これにより、タンパク質およびリン酸カルシウム系化合物が変性および溶解するのを好適に防止することができる。
(19) 前記第2の処理液中における前記コラーゲンの濃度は、1〜1000μg/mLである上記(14)ないし(18)のいずれかに記載のコラーゲン被覆担体の製造方法。
これにより、タンパク質に対して、コラーゲンをより効率よく確実に吸着させ、被覆層を効率よく形成することができる。
(20) 前記第2の処理液の温度は、4〜39℃である上記(14)ないし(19)のいずれかに記載のコラーゲン被覆担体の製造方法。
これにより、コラーゲンを確実に変性させることができるとともに、タンパク質に対して効率よくコラーゲンを吸着させることができる。
(21) 前記第2の処理液を前記担体へ接触させる時間は、10分〜10時間である上記(14)ないし(20)のいずれかに記載のコラーゲン被覆担体の製造方法。
これにより、コラーゲンを確実に変性させることができるとともに、コラーゲンをタンパク質に対してより効率よく吸着させることができる。
(22) 前記第2の処理液のpHは、6.0〜8.0である上記(14)ないし(21)のいずれかに記載のコラーゲン被覆担体の製造方法。
これにより、第2の処理液中でのコラーゲンの凝集・沈殿を好適に防止することができる。また、リン酸カルシウム系化合物の溶解も防止し得る。
本発明によれば、良好な細胞付着性を有するとともに、細胞増殖性に優れるコラーゲン被覆担体を効率よく確実に得ることができる。
また、本発明のコラーゲン被覆担体を細胞培養担体に適用することにより、培養すべき細胞をより効率よく確実に増殖し得る細胞培養担体となる。
さらに、本発明のコラーゲン被覆担体を骨補填材に適用することにより、新生骨組織(骨芽細胞)がより効率よく増殖できる足場として用いることができる。これにより、コラーゲン被覆担体と、増殖した骨芽細胞とにより、欠損した部位をより早期に修復し、再生することができる。
以下、本発明のコラーゲン被覆担体を添付図面に示す好適実施形態に基づいて詳細に説明する。
<第1実施形態>
まず、本発明のコラーゲン被覆担体およびコラーゲン被覆担体の製造方法の第1実施形態について説明する。
図1は、本発明のコラーゲン被覆担体の第1実施形態を示す断面図である。
図1に示すコラーゲン被覆担体1は、リン酸カルシウム系化合物で構成された基材(担体)2と、この基材2の表面を覆うように設けられた被覆層3とで構成されている。
このようなコラーゲン被覆担体1は、その表面に細胞を付着させ、この細胞が増殖できる足場となるものである。
この細胞としては、特に限定されないが、未分化胚性幹細胞、未分化間葉系幹細胞、遺伝子組み換え技術における宿主細胞等の各種細胞が挙げられる。
コラーゲン被覆担体1は、基材2が粒状、ペレット状、ブロック状またはシート状とされ、これにより、コラーゲン被覆担体1として、粒状、ペレット状、ブロック状またはシート状のものが得られ、細胞培養担体や骨補填材等の形状の多様化に対する要求にも的確に対応することができる。
このうち、粒状、ペレット状およびシート状のコラーゲン被覆担体1は、例えば、細胞培養担体として好適に用いられる。このような形状のコラーゲン被覆担体1は、個々の形状のバラツキを小さく抑えることができ、細胞培養担体の形状が細胞培養に与える影響を最小限に抑えることができる。
また、粒状、ブロック状のコラーゲン被覆担体1は、例えば、骨補填材として好適に用いられる。かかる骨補填材を骨欠損部に充填することにより、骨細胞(骨芽細胞)がより効率よく増殖して、骨欠損部を修復することができる。
このうち、粒状のものは、形状が複雑な骨欠損部をも確実に充填することができ、骨欠損部をより確実に修復することが可能となる。
また、ブロック状のものは、骨欠損部の形状に合わせて製作される場合が多く、比較的大きな骨欠損部に適用することにより、こうした骨欠損部をより確実に修復することが可能である。
被覆層3は、コラーゲンと、このコラーゲンと親和性の高いタンパク質とで構成されている。そして、このタンパク質を介して、基材2にコラーゲンが強固に吸着されることにより、基材2の表面を被覆する被覆層3が形成されている。
以下、被覆層3について詳述する。なお、以下、コラーゲンと親和性の高いタンパク質を単に「タンパク質」と言う。
ここで、コラーゲンとは、動物の結合組織に含まれる繊維状の硬タンパク質のことである。このコラーゲンは、細胞との親和性が高いため、細胞の付着(接着)、増殖を促進させる基質となり得るものである。
このようなコラーゲンは、その分子構造から、主にI型コラーゲン〜V型コラーゲンの5種類に分類される。本発明で用いるコラーゲンとしては、これらの各種コラーゲンのいずれで構成されていてもよいが、I型コラーゲンを主成分とするものであるのが好ましい。I型コラーゲンは、生体の多種の組織(器官)に多く存在しており、各種コラーゲンの中でも、多種の細胞に対して高い吸着力を示すものである。また、後に詳述するが、I型コラーゲンは、比較的変性し易く、細胞に対する親和性が高いため、本発明のコラーゲンとして好適である。
また、コラーゲンとしては、ブタ、ウシ、ヒツジ、ヒトのような陸上動物由来のもの、サケ、マグロ、ホッケ、スケソウダラ、ヒラメ、カレイ、サメのような魚由来のもの等が挙げられる。
このうち、本発明に用いるコラーゲンとしては、陸上動物由来のコラーゲンが好ましい。陸上動物由来のコラーゲンは、その変性温度が比較的高いため、一般の細胞培養の温度において、比較的安定であり、脱落し難いものである。
また、本発明に用いるコラーゲンとしては、その少なくとも一部が変性したものが好ましい。これにより、コラーゲンは、細胞に対する親和性がより高いものとなり、多数の細胞をより強固に吸着し得るものとなる。
さらに、本発明に用いるコラーゲンとしては、pH6.0〜8.0の溶媒1mLに対して、100μg以上溶解し得るものが好ましく、1000μg以上溶解し得るものがより好ましい。これにより、コラーゲンは前記溶媒に十分に溶解することができるため、コラーゲン被覆担体1の製造過程において、基材2の表面にコラーゲンをより確実に付着させることができる。また、併せて、コラーゲンを中性付近で溶解することができるため、リン酸カルシウム系化合物の溶解を防止することもできる。
なお、溶媒としては、後述する各種緩衝液や各種水等を用いることができる。
このようなコラーゲンは、前述したように、タンパク質を介して基材2に付着し、これにより、基材2を被覆している。
本発明で用いるタンパク質としては、コラーゲンと親和性が高いものであれば特に限定されないが、コラーゲンレセプターを有するタンパク質が好ましい。コラーゲンレセプターは、コラーゲンと特異的に結合するタンパク質中の部位である。タンパク質がコラーゲンレセプターを有することにより、タンパク質は、コラーゲンと選択的に結合することができる。その結果、基材2に対してより強固にコラーゲンを吸着することができる。
このようなタンパク質としては、例えば、フィブロネクチン、インテグリン、ラミニン等が挙げられる。
さらに、タンパク質としては、リン酸カルシウム系化合物に対しても高い付着性を示すものが好ましい。これにより、タンパク質は、基材2に対して強固に吸着することができる。
このようなタンパク質としては、上記タンパク質の中でも、フィブロネクチンおよびインテグリンのうちの少なくとも一方を主成分とするもので構成されているものが好ましい。フィブロネクチンおよびインテグリンは、その分子中にコラーゲンレセプターを有し、コラーゲンと選択的に結合することができるとともに、リン酸カルシウム系化合物に対しても強固に吸着する性質を有していることから、基材2に対して特に強固にコラーゲンを吸着することができる。
ここで、フィブロネクチンは、細胞の形質膜中にも含まれている糖タンパク質である。このフィブロネクチンは、コラーゲン等の生物学的高分子と特異的に結合する他、リン酸カルシウム系化合物に対しても強固に吸着する性質を有するものである。したがって、基材2とコラーゲンとに対して特に高い吸着力を示す。
一方、インテグリンは、コラーゲン等と特異的に結合する受容体であり、リン酸カルシウム系化合物に対する吸着力も特に高いものである。したがって、インテグリンは、フィブロネクチンと同様に、基材2とコラーゲンとに対して特に高い吸着力を示す。
このようなコラーゲンは、その吸着量が、基材(担体)表面1cmあたり、1×10−6〜1×10−3g程度であるのが好ましく、1×10−5〜1×10−4g程度であるのがより好ましい。
吸着量が前記範囲より少ないと、コラーゲンの細胞付着性の効果が十分に発揮されない。一方、吸着量が前記範囲より多いと、余剰分のコラーゲンが脱落してしまうおそれがある。また、被覆層3の吸着量を前記範囲より多くしても、付着する細胞数のそれ以上の増大は期待できない。
なお、被覆層3は、より多くの細胞を付着させ、増殖させる観点からは、基材(担体)2の表面ほぼ全体を被覆していることが好ましいが、本発明はこのような構成に限定されない。すなわち、被覆層3は、基材2の表面の一部のみを被覆していてもよく、それに伴い、基材2の表面の一部が露出していてもよい。
基材(担体)2は、コラーゲン被覆担体1の骨格を構成する部分であり、前述のように、主としてリン酸カルシウム系化合物で構成されたものである。
リン酸カルシウム系化合物としては、例えば、リン酸三カルシウム、ハイドロキシアパタイト、フッ素アパタイトのようなハロゲン化アパタイト等が挙げられるが、特に、リン酸三カルシウムおよびハイドロキシアパタイトのうちの少なくとも一方を主成分とするものであるのが好ましい。
リン酸三カルシウムは、その組成や構造が人骨の無機成分に近く、生体親和性が高い材料である。したがって、前記タンパク質に対しても、高い親和性を有し、被覆層3をより強固に吸着することができる。
ハイドロキシアパタイトは、そのアパタイト構造に起因した特徴的な結晶構造から、リン酸カルシウム系化合物の中でも、特に生体親和性が高い材料である。したがって、多くのタンパク質に対しても、高い親和性を有している。
次に、このようなコラーゲン被覆担体1を製造する方法(本発明のコラーゲン被覆担体の製造方法)について説明する。
コラーゲン被覆担体1は、基材(担体)2に、コラーゲンとともに、タンパク質を接触させることにより製造される。このような方法を用いることにより、基材2の表面に、タンパク質を介してコラーゲンを付着させ、基材2を被覆層3で被覆したコラーゲン被覆担体1を効率よく確実に製造することができる。
この接触の具体的な方法としては、コラーゲンとタンパク質の双方を含む処理液に基材2を接触させる方法、タンパク質を含む処理液(第1の処理液)に基材2を接触させた後、コラーゲンを含む処理液(第2の処理液)に前記基材2を接触させる方法等が挙げられるが、後者の方法を用いるのが好ましい。後者の方法を用いることにより、基材2に対して強固に吸着する被覆層3を、より効率よく確実に形成することができる。
以下、後者の方法について詳細に説明する。
[1] まず、基材(担体)2に、コラーゲンと親和性の高いタンパク質(タンパク質)を含有する第1の処理液を接触させる。これにより、基材2の表面にタンパク質を付着させることができる。
基材2に第1の処理液を接触させる方法としては、例えば、基材2を第1の処理液に浸漬する法(浸漬法)、基材2に第1の処理液を塗布する方法(塗布法)、基材2に第1の処理液を霧状に噴霧する法(噴霧法)等の各方法を用いることができる。これらの方法の中でも、浸漬法を用いるのが好ましい。浸漬法によれば、多数の基材2に対して均一に第1の処理液を接触させることができる。
また、浸漬法を用いる場合、基材2を、撹拌または揺動させた第1の処理液に浸漬させるのが好ましい。これにより、均一かつ迅速に処理を行うことができる。
第1の処理液は、タンパク質を溶媒(分散媒)で溶解することにより調製される。
この溶媒としては、例えば、トリエタノールアミン塩酸−水酸化ナトリウム緩衝液、ベロナ−ル(5,5−ジエチルバルビツル酸ナトリウム)−塩酸緩衝液、トリス−塩酸緩衝液、グリシルグリシン−水酸化ナトリウム緩衝液、2−アミノ−2−メチル−1,3−プロパンジオール−塩酸緩衝液、ジエタノールアミン−塩酸緩衝液、ホウ酸緩衝液、ホウ酸ナトリウム−塩酸緩衝液、グリシン−水酸化ナトリウム緩衝液、炭酸ナトリウム−炭酸水素ナトリウム緩衝液、ホウ酸ナトリウム−水酸化ナトリウム緩衝液、炭酸水素ナトリウム−水酸化ナトリウム緩衝液、リン酸緩衝液、リン酸カリウム−リン酸ニナトリウム緩衝液、リン酸二ナトリウム−水酸化ナトリウム緩衝液、塩化カリウム−水酸化ナトリウム緩衝液、ブリトン−ロビンソン緩衝液、GTA緩衝液のような各種緩衝液(緩衝剤を含有する液体)、純水、超純水、イオン交換水のような水等が挙げられる。
この中でも溶媒としては、リン酸緩衝液(PBS)を用いるのが好ましい。
第1の処理液中におけるタンパク質の濃度は、0.1〜100μg/mL程度であるのが好ましく、0.5〜50μg/mL程度であるのがより好ましい。これにより、基材2に対して、タンパク質をより効率よく確実に吸着させることができる。また、タンパク質を前記濃度範囲を超えて第1の処理液に添加しても、タンパク質の吸着効率のそれ以上の増大は期待できない。
また、基材2を第1の処理液に接触させる際の温度は、4〜39℃程度であるのが好ましく、15〜38℃程度であるのがより好ましい。これにより、基材2に対して効率よくタンパク質を吸着させることができる。なお、温度が前記温度範囲より高いと、タンパク質が変性してしまうおそれがある。
また、第1の処理液を基材2へ接触させる時間は、10分〜10時間程度であるのが好ましく、20分〜1時間程度であるのがより好ましい。これにより、タンパク質を基材2に対してより効率よく吸着させることができる。また、第1の処理液を基材2へ接触させる時間を前記範囲よりも長く設定しても、タンパク質の基材2に対する吸着効率のそれ以上の増大は期待できない。
さらに、第1の処理液のpHは、6.0〜8.0程度であるのが好ましく、6.8〜7.4程度であるのがより好ましい。これにより、タンパク質およびリン酸カルシウム系化合物が変性および溶解するのを好適に防止することができる。
[2] 次に、タンパク質を吸着させた基材2に、コラーゲンを含有する第2の処理液を接触させる。これにより、タンパク質を介して、基材2にコラーゲンを付着させ、被覆層3を形成することができる。
基材2に第2の処理液を接触させる方法としては、前記工程[1]と同様の方法を用いることができる。
第2の処理液は、コラーゲンを溶媒(分散媒)で溶解することにより調製される。
この溶媒としては、前記工程[1]と同様のものを用いることができる。
第2の処理液中におけるコラーゲンの濃度は、1〜1000μg/mL程度であるのが好ましく、5〜500μg/mL程度であるのがより好ましい。これにより、タンパク質に対して、コラーゲンをより効率よく確実に吸着させ、被覆層3を効率よく形成することができる。また、コラーゲンを前記濃度範囲を超えて、第2の処理液に添加しても、被覆層3の形成効率のそれ以上の増大は期待できない。
また、基材2を第2の処理液に接触させる際の温度は、4〜39℃程度であるのが好ましく、15〜38℃程度であるのがより好ましい。これにより、コラーゲンを確実に変性させることができるとともに、タンパク質に対して効率よくコラーゲンを吸着させることができる。
また、第2の処理液を基材2へ接触させる時間は、10分〜10時間程度であるのが好ましく、20分〜1時間程度であるのがより好ましい。これにより、コラーゲンを確実に変性させることができるとともに、コラーゲンをタンパク質に対してより効率よく吸着させることができる。また、第2の処理液を基材2へ接触させる時間を前記範囲よりも長く設定しても、コラーゲンのタンパク質に対する吸着効率のそれ以上の増大は期待できない。
さらに、第2の処理液のpHは、6.0〜8.0程度であるのが好ましく、6.8〜7.4程度であるのがより好ましい。これにより、第2の処理液中でのコラーゲンの凝集・沈殿を好適に防止することができる。また、リン酸カルシウム系化合物の溶解も防止し得る。
なお、以上で説明したコラーゲン被覆担体の製造方法では、基材2に吸着させたコラーゲンまたは吸着前のコラーゲンを変性させる処理を施してもよい。
この処理は、コラーゲンを含有する第2の処理液を所定温度に維持する方法等により行われる。
この方法における前記所定温度は、1〜80℃程度であるのが好ましく、25〜40℃程度であるのがより好ましい。これにより、コラーゲンの変性がより確実に行われる。
また、この方法において、第2の処理液を前記所定温度に維持する時間は、特に限定されないが、10分〜10時間程度であるのが好ましく、30〜90分程度であるのがより好ましい。これにより、コラーゲンをより確実に変性させることができる。なお、この時間を前記範囲よりも長く設定しても、コラーゲンの変性のそれ以上の進行は期待できない。
さらに、この方法において、第2の処理液のpHは、6.0〜8.0程度であるのが好ましく、6.8〜7.4程度であるのがより好ましい。これにより、第2の処理液中でのコラーゲンの凝集・沈殿を好適に防止することができる。
なお、コラーゲン被覆担体1の表面により多くの細胞を付着させ、増殖させる観点からは、被覆層3は基材2の表面全体を被覆するのが好ましいが、基材2の表面の一部を被覆した状態であってもよい。
<第2実施形態>
次に、本発明のコラーゲン被覆担体の第2実施形態について説明する。
図2は、本発明のコラーゲン被覆担体の第2実施形態を示す断面図である。
以下、第2実施形態のコラーゲン被覆担体について説明するが、前記第1実施形態のコラーゲン被覆担体との相違点を中心に説明し、同様の事項については、その説明を省略する。
第2実施形態のコラーゲン被覆担体は、図2に示すコラーゲン被覆担体1は、基材2が、母材4の表面をリン酸カルシウム系化合物の表面層5で被覆して構成されていること以外は、前記第1実施形態と同様である。
基材2が上記のような構成であることにより、リン酸カルシウム系化合物(表面層5)と被覆層3との吸着力を維持しつつ、より複雑な形状の基材2を得ることが可能となる。
母材4としては、例えば、セラミックス材料、樹脂材料を用いることができる。
セラミックス材料としては、例えば、前述のリン酸カルシウム系化合物の他、酸化アルミニウム、リン酸ジルコニウム、ケイ素塩ガラス、炭素系化合物等を用いることができる。
樹脂材料としては、各種熱硬化性樹脂、各種熱可塑性樹脂を用いることができる。
具体的には、熱可塑性樹脂としては、例えば、ポリアミド、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリイミド、アクリル樹脂、熱可塑性ポリウレタン等、熱硬化性樹脂としては、例えば、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、メラミン樹脂、尿素樹脂、不飽和ポリエステル、アルキド樹脂、熱硬化性ポリウレタン、エボナイド等が挙げられ、これらのうちの1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。
以上、これらの各種材料は、それ自体が生体材料として用いられる場合が多く、生体安全性が高いため、母材4の構成材料として好適である。
また、母材4は、緻密質のものであってもよいが、多孔質のものが好ましい。これにより、母材4の表面の孔部に後述する表面層5が浸透し易くなり、それに伴うアンカー(投錨)効果により、両者の接着強度が向上して、より安定した基材2を得ることができる。
表面層5を構成するリン酸カルシウム系化合物としては、前述の各種リン酸カルシウム系化合物を用いることができる。
また、表面層5の平均厚さは、特に限定されないが、0.1〜5μm程度であるのが好ましく、0.5〜2μm程度であるのがより好ましい。
母材4の表面をリン酸カルシウム系化合物の表面層5で被覆する方法としては、例えば、母材4の表面に、リン酸カルシウム系化合物で構成された粒子を衝突させることにより形成することができる。かかる方法によれば、容易かつ確実に、表面層5を形成することができる。
なお、コラーゲン被覆担体1の表面により多くの細胞を付着させ、増殖させる観点からは、母材4の表面全体をリン酸カルシウム系化合物で被覆した基材2を用いるのが好ましいが、本発明ではこのような構成に限定されない。例えば、基材2は、母材4の一部をリン酸カルシウム系化合物で被覆し、残りの部分では母材4が露出するような構成であってもよい。
以上、前記第1または前記第2実施形態で説明したようなコラーゲン被覆担体1は、それぞれ、例えば、細胞培養技術に好適に用いることができる。この細胞培養技術は、細胞組織工学、医薬品等の安全性試験、治療や診断を目的とするタンパク質の生産等の各分野に応用されている。すなわち、本発明のコラーゲン被覆担体1をこの細胞培養技術に用いることにより、培養すべき細胞をより効率よく確実に増殖させることができる。
コラーゲン被覆担体1を、細胞培養技術の中でも特に三次元高密度培養(浮遊培養)に適用する場合には、第2実施形態のコラーゲン被覆担体1を用いるのが好ましい。
この場合、コラーゲン被覆担体1の形状としては、粒状(ほぼ球形状)であるのが好ましい。粒状のコラーゲン被覆担体1は、培養液中へより均一に懸濁させることができる。このため、コラーゲン被覆担体1は、細胞に接触する機会が増大することから、細胞をより効率よく付着させることができる。
このとき、コラーゲン被覆担体1の大きさ(サイズ)は、特に限定されないが、細胞(付着させる細胞)の最大長さをL1[μm]とし、コラーゲン被覆担体1の大きさをL2[μm]としたとき、L2/L1が2〜100程度であるのが好ましく、5〜50程度であるのがより好ましい。
具体的には、前記L2は、10〜2000μm程度であるのが好ましく、50〜1000μm程度であるのがより好ましく、100〜300μm程度であるのがさらに好ましい。
このような大きさのコラーゲン被覆担体1は、その表面積を細胞の大きさ(サイズ)に対して十分大きくすることができるため、細胞が付着、増殖するのがより容易となる。
また、三次元高密度培養では、コラーゲン被覆担体1を培養液中でより均一に懸濁させる必要があるため、コラーゲン被覆担体1の密度を、水の密度に近付けることが好ましい。具体的には、コラーゲン被覆担体1の密度を、1.01〜1.5g/cm程度とするのが好ましく、1.02〜1.2g/cm程度とするのがより好ましい。コラーゲン被覆担体1の密度を前記範囲とすることにより、コラーゲン被覆担体1を培養液中でより均一に懸濁させることができる。その結果、コラーゲン被覆担体1に対して、より効率よく細胞を付着させることができる。第2実施形態のコラーゲン被覆担体1の密度は、母材4の構成材料、形態(例えば、多孔質や中空構造等)等を適宜設定することにより調整することができるため、上記の観点からも三次元高密度培養に好適に用いることができる。
このようなコラーゲン被覆担体1の形状、大きさ(平均粒径等)、物性(密度等)等は、基材2の形状、大きさ、物性等を適宜設定することにより調整することができる。
また、コラーゲン被覆担体1は、例えば、骨欠損部に充填して、骨細胞(骨芽細胞)を増殖させる足場(骨補填材)として用いることもできる。これにより、コラーゲン被覆担体1と、増殖した骨芽細胞とにより、欠損した部位をより早期に修復し、再生することができる。
骨欠損部を充填するコラーゲン被覆担体1としては、具体的には、粒状のものの他、頭蓋プレート、椎弓スペーサ、頚椎スペーサ、人工耳小骨、人工歯根のようなブロック状のもの等が挙げられる。
なお、コラーゲン被覆担体1を骨補填材に適用する場合には、第1実施形態のコラーゲン被覆担体1を用いるのが好ましい。
その他、コラーゲン被覆担体1は、クロマトグラフィーの固定層用材料等としても用いることができる。
以上、本発明のコラーゲン被覆担体およびコラーゲン被覆担体の製造方法について説明したが、本発明はこれらに限定されるものではない。
例えば、コラーゲン被覆担体の製造方法は、前述したような工程に、必要に応じて、1または2以上の任意の目的の工程を追加することもできる。
次に、本発明の具体的実施例について説明する。
1.細胞培養担体の製造
以下に示すようにして、各実施例および各比較例において、それぞれ、コラーゲン被覆担体を10個ずつ製造した。
(実施例1)
[1−1] まず、PBS(溶媒)にフィブロネクチン(コラーゲンと親和性の高いタンパク質)を濃度が5μg/mLとなるように加えて混合し、フィブロネクチン溶液(第1の処理液)を調製した。
なお、フィブロネクチン溶液のpHは、7.4とした。
[1−2] 次に、37℃のフィブロネクチン溶液1.5mL中に、直径5mm×厚さ2mmのハイドロキシアパタイト製のペレット(基材)を1個浸漬し、フィブロネクチン溶液を撹拌しつつ、30分間放置した。
その後、ペレットを取り出し、PBSで洗浄した。
[1−3] 次に、PBS(溶媒)にブタ由来のI型コラーゲンを濃度が100μg/mLとなるように加えて混合し、コラーゲン溶液(第2の処理液)を調製した。
なお、コラーゲン溶液のpHは、7.4とした。
[1−4] 次に、コラーゲンを充分に変性させるため37℃にしたコラーゲン溶液1.5mL中に、前記工程[1−2]で取り出したペレットを浸漬し、コラーゲン溶液を撹拌しつつ、30分間放置した。
その後、ペレットを取り出し、PBSで洗浄して、コラーゲン被覆担体(細胞培養担体)を得た。
以下、前記工程[1−1]〜前記工程[1−4]を繰り返して行い、合計10個のコラーゲン被覆担体を得た。
(実施例2)
基材の構成材料を、ハイドロキシアパタイトから、リン酸三カルシウムに変更した以外は前記実施例1と同様にして10個のコラーゲン被覆担体を得た。
(実施例3)
基材の構成材料を、ハイドロキシアパタイトから、ハイドロキシアパタイト50wt%とリン酸三カルシウム50wt%の混合物に変更した以外は、前記実施例1と同様にして10個のコラーゲン被覆担体を得た。
(実施例4)
基材を、ハイドロキシアパタイトから、ポリスチレン樹脂で構成された母材をハイドロキシアパタイトで構成された表面層で被覆してなるものに変更した以外は、前記実施例1と同様にして10個のコラーゲン被覆担体を得た。
なお、表面層の平均厚さは、0.7μmであった。
(実施例5)
タンパク質を、フィブロネクチンから、インテグリンに変更した以外は、前記実施例1と同様にして10個のコラーゲン被覆担体を得た。
(実施例6)
タンパク質を、フィブロネクチンから、フィブロネクチン50重量部とインテグリン50重量部の混合物に変更した以外は、前記実施例1と同様にして10個のコラーゲン被覆担体を得た。
(実施例7)
コラーゲンを、I型コラーゲンから、II型コラーゲンに変更した以外は、前記実施例1と同様にして10個のコラーゲン被覆担体を得た。
(実施例8)
コラーゲンを、ブタ由来のものから、サケ由来のものに変更した以外は、前記実施例1と同様にして10個のコラーゲン被覆担体を得た。
(実施例9)
前記工程[1−1]において、フィブロネクチン混合液におけるフィブロネクチンの濃度を、0.1μg/mLに変更した以外は、前記実施例1と同様にして10個のコラーゲン被覆担体を得た。
(実施例10)
前記工程[1−1]において、フィブロネクチン混合液におけるフィブロネクチンの濃度を、100μg/mLに変更した以外は、前記実施例1と同様にして10個のコラーゲン被覆担体を得た。
(実施例11)
前記工程[1−3]において、コラーゲン混合液におけるI型コラーゲンの濃度を、1μg/mLに変更した以外は、前記実施例1と同様にして10個のコラーゲン被覆担体を得た。
(実施例12)
前記工程[1−3]において、コラーゲン混合液におけるI型コラーゲンの濃度を、1000μg/mLに変更した以外は、前記実施例1と同様にして10個のコラーゲン被覆担体を得た。
(実施例13)
[13−1] まず、PBS(溶媒)に、フィブロネクチン(コラーゲンと親和性の高いタンパク質)を濃度が5μg/mLとなるように、また、ブタ由来のI型コラーゲンを濃度が100μg/mLとなるように、それぞれ加えて混合し、混合溶液(処理液)を調製した。
なお、混合溶液のpHは、7.4とした。
[13−2] 次に、37℃の混合溶液1.5mL中に、直径5mm×厚さ2mmのハイドロキシアパタイト製のペレット(基材)を1個浸漬し、混合溶液を撹拌しつつ、30分間放置した。
その後、ペレットを取り出し、PBSで洗浄して、10個のコラーゲン被覆担体を得た。
(比較例1)
前記実施例1の工程[1−1]、[1−2]を省略し、工程[1−4]において、未処理のハイドロキシアパタイト製のペレットを用いるようにした以外は、前記実施例1と同様にして10個の細胞培養担体を得た。
(比較例2)
前記実施例1の工程[1−3]、[1−4]を省略するようにした以外は、前記実施例1と同様にして10個の細胞培養担体を得た。
(比較例3)
未処理のハイドロキシアパタイト製のペレットを10個用意し、これを細胞培養担体とした。
2.評価
2.1 コラーゲン吸着力の評価
各実施例および比較例1で得られた細胞培養担体のうち、5個のペレットをPBSにより洗浄し、回収したPBS中のコラーゲン濃度を電気泳動法(SDS−PAGE法)により評価した。
評価の結果、各実施例で得られた細胞培養担体を洗浄したPBS中のコラーゲン濃度は、いずれも比較例1のそれに比べて低い値を示した。
このことは、各実施例で得られた細胞培養担体では、基材に対してコラーゲンが、タンパク質を介して強固に吸着し、細胞培養担体を洗浄しても容易には脱落しなかったためと推測される。
一方、比較例1で得られた細胞培養担体では、基材に対するコラーゲンの吸着力が弱く、洗浄によってコラーゲンが脱落したためと高い濃度を示したと推測される。
2.2 細胞増殖の評価
まず、各実施例および各比較例で得られた細胞培養担体5個ずつを用い、以下に示すようにして細胞を培養した。
[2−1] 1個の細胞培養担体に対して正常ヒト臍帯静脈血管内皮細胞(HUV−EC−C)を1.35×10個の割合で播種した。
[2−2] 次に、ウシ胎児血清(FCS)を10wt%含有したMCDB131培地で、前記工程[2−1]で播種したHUV−EC−C細胞を7日間培養した。
なお、培養中の培地の温度は、37℃とした。
次に、培養後のHUV−EC−C細胞をクリスタルバイオレットを用いて染色するとともに、各実施例および各比較例で得られた細胞培養担体を用いて培養したHUV−EC−C細胞をそれぞれ顕微鏡で観察した。
なお、観察画像の例として、実施例1および比較例1〜3で得られた各細胞培養担体を用いて培養したHUV−EC−C細胞の観察画像を図3〜図6に示す。
図3〜図6において、それぞれ、濃色部がHUV−EC−C細胞を示している。
図3〜図6の各観察画像を比較すると、図3の実施例で得られた担体を用いて培養したHUV−EC−C細胞は、担体に吸着するとともに、多数に増殖しているのが確認された。一方、図4〜図6の各比較例で得られた担体を用いて培養したHUV−EC−C細胞は、図3ほどの増殖は確認できなかった。
次に、各実施例および各比較例で得られた細胞培養担体を用いて培養したHUV−EC−C細胞をそれぞれ顕微鏡で観察し、各細胞培養担体表面の単位面積あたりの細胞数を計数した。
なお、この細胞数の計数においては、各5個の担体についての細胞数の平均値を求め、それぞれ、比較例3の細胞数を1とした場合の各平均値の相対比を求めた。
結果を表1に示す。
Figure 2006325467
表1からも明らかなように、実施例1では、各比較例に対して1.4〜2.5倍程度の数に細胞が増殖していることが確認された。また、他の各実施例においても、各比較例に対して、1.2〜2.6倍程度の数に細胞が増殖していた。
このような結果は、各実施例で得られたコラーゲン被覆担体が、それぞれHUV−EC−C細胞を強固に吸着して細胞の脱離を防止したことにより、細胞の増殖を促進したためと推測される。
これに対し、各比較例における結果は、比較例1のコラーゲンと親和性の高いタンパク質を省略した細胞培養担体、比較例2のコラーゲンを省略した細胞培養担体、および、比較例3の未処理のハイドロキシアパタイトの細胞培養担体が、いずれも細胞培養担体とHUV−EC−C細胞との吸着力が小さいため、細胞が脱離し易く、その結果、細胞を十分に増殖させることができなかったためと推測される。
3.骨補填材(人工骨)移植試験
まず、前記細胞培養担体の製造において、ペレット状の基材の寸法を直径5mm×厚さ(長さ)10mmに変更した以外は、前記各実施例および各比較例と同様にして、それぞれ骨補填材を得た。
次に、日本白色家兎の大腿骨顆部にドリルで直径5.5mm×深さ10.5mmの穴を開け、この穴に前述の各骨補填材を埋入した。
6週経過後、この兎を屠殺して、大腿骨顆部の骨補填材埋入部をHE染色法で染色した後、顕微鏡で観察した。
その結果、各実施例の骨補填材を埋入した部位では、6週という比較的短期間にも関わらず、再生された新生骨組織が骨補填材と一体化しつつあり、各骨補填材が良好に機能していた。
これに対し、各比較例の骨補填材を埋入した部位では、骨補填材と骨組織との境界が明瞭に確認でき、新生骨組織と骨補填材との癒合は不十分であった。
本発明のコラーゲン被覆担体の第1実施形態を示す断面図である。 本発明のコラーゲン被覆担体の第2実施形態を示す断面図である。 実施例1で得られた細胞培養担体を用いて培養したHUV−EC−C細胞の観察画像である。 比較例1で得られた細胞培養担体を用いて培養したHUV−EC−C細胞の観察画像である。 比較例2で得られた細胞培養担体を用いて培養したHUV−EC−C細胞の観察画像である。 比較例3で得られた細胞培養担体を用いて培養したHUV−EC−C細胞の観察画像である。
符号の説明
1 コラーゲン被覆担体
2 基材
3 被覆層
4 母材
5 表面層

Claims (22)

  1. 少なくとも表面付近がリン酸カルシウム系化合物で構成された担体の表面の少なくとも一部が、コラーゲンと親和性の高いタンパク質を介して、前記コラーゲンで被覆されてなることを特徴とするコラーゲン被覆担体。
  2. 前記タンパク質は、コラーゲンレセプターを有するものである請求項1に記載のコラーゲン被覆担体。
  3. 前記タンパク質は、フィブロネクチンおよびインテグリンのうちの少なくとも一方を主成分とするものである請求項2に記載のコラーゲン被覆担体。
  4. 前記コラーゲンは、I型コラーゲンを主成分とするものである請求項1ないし3のいずれかに記載のコラーゲン被覆担体。
  5. 前記コラーゲンは、陸上動物由来のものである請求項1ないし4のいずれかに記載のコラーゲン被覆担体。
  6. 前記コラーゲンは、その少なくとも一部が変性したものである請求項1ないし5のいずれかに記載のコラーゲン被覆担体。
  7. 前記コラーゲンは、pH6.0〜8.0の溶媒1mLに対して、100μg以上溶解するものである請求項1ないし6のいずれかに記載のコラーゲン被覆担体。
  8. 前記担体は、母材の表面を前記リン酸カルシウム系化合物で被覆してなるものである請求項1ないし7のいずれかに記載のコラーゲン被覆担体。
  9. 前記担体は、粒状、ペレット状、ブロック状またはシート状をなすものである請求項1ないし8のいずれかに記載のコラーゲン被覆担体。
  10. 前記リン酸カルシウム系化合物は、リン酸三カルシウムおよびハイドロキシアパタイトのうちの少なくとも一方を主成分とするものである請求項1ないし9のいずれかに記載のコラーゲン被覆担体。
  11. 当該コラーゲン被覆担体は、細胞培養に使用されるものである請求項1ないし10のいずれかに記載のコラーゲン被覆担体。
  12. 当該コラーゲン被覆担体は、骨欠損部に充填して使用されるものである請求項1ないし10のいずれかに記載のコラーゲン被覆担体。
  13. 少なくとも表面付近がリン酸カルシウム系化合物で構成された担体に、コラーゲンとともに、前記コラーゲンと親和性の高いタンパク質を接触させることにより、前記担体の表面の少なくとも一部を、前記タンパク質を介して前記コラーゲンで被覆することを特徴とするコラーゲン被覆担体の製造方法。
  14. 少なくとも表面付近がリン酸カルシウム系化合物で構成された担体に、コラーゲンと親和性の高いタンパク質を含有する第1の処理液を接触させることにより、前記担体の表面の少なくとも一部に、前記タンパク質を付着させる工程と、
    前記担体に、前記コラーゲンを含有する第2の処理液を接触させることにより、前記担体の表面の少なくとも一部を、前記タンパク質を介して前記コラーゲンで被覆する工程とを有することを特徴とするコラーゲン被覆担体の製造方法。
  15. 前記第1の処理液中における前記タンパク質の濃度は、0.1〜100μg/mLである請求項14に記載のコラーゲン被覆担体の製造方法。
  16. 前記第1の処理液の温度は、4〜39℃である請求項14または15に記載のコラーゲン被覆担体の製造方法。
  17. 前記第1の処理液を前記担体へ接触させる時間は、10分〜10時間である請求項14ないし16のいずれかに記載のコラーゲン被覆担体の製造方法。
  18. 前記第1の処理液のpHは、6.0〜8.0である請求項14ないし17のいずれかに記載のコラーゲン被覆担体の製造方法。
  19. 前記第2の処理液中における前記コラーゲンの濃度は、1〜1000μg/mLである請求項14ないし18のいずれかに記載のコラーゲン被覆担体の製造方法。
  20. 前記第2の処理液の温度は、4〜39℃である請求項14ないし19のいずれかに記載のコラーゲン被覆担体の製造方法。
  21. 前記第2の処理液を前記担体へ接触させる時間は、10分〜10時間である請求項14ないし20のいずれかに記載のコラーゲン被覆担体の製造方法。
  22. 前記第2の処理液のpHは、6.0〜8.0である請求項14ないし21のいずれかに記載のコラーゲン被覆担体の製造方法。
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