JP2006324411A - 磁気共鳴イメージング装置の超電導電磁石調整方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】磁気共鳴イメージング装置の超電導電磁石調整方法において、この超電導電磁石の永久電流を長期間に渡って安定的に保持し、突発的なクエンチ現象の発生を抑制することを目的とするものである。
【解決手段】巻回された超電導線の間に熱硬化性樹脂を浸透させて硬化させてなる超電導コイルを有し、かつ磁気共鳴イメージング装置の磁場発生源である超電導電磁石に対して、この超電導電磁石の定格電流または定格電流より1%以上かつ超電導線の臨界電流未満の過電流まで励磁した後に消磁する励消磁を、少なくとも3回繰り返すようにした。
【選択図】図1

Description

この発明は、超電導電磁石の技術分野に属するものであり、安定的に永久電流を保持するための調整方法に関するものである。
磁気浮上式鉄道や磁気共鳴イメ−ジング装置に用いられる超電導電磁石は、超電導線を巻回してなる超電導コイルを備えており、超電導コイル励磁後の定常状態において、電流の減衰時間が十分に長い永久電流モードで使用する。例えば、磁気共鳴イメ−ジング装置においては、1年以上の長期間に渡って安定的に永久電流を保持する必要がある。
超電導コイルは、永久電流モード時に何らかの擾乱で超電導線が数μm程度動くと、移動エネルギーが発生し、超電導コイルに局部的な発熱が生じる。この発熱による温度上昇は、周囲の冷却により通常は抑えられる。しかし、発熱量が冷却能力より大きくなって、温度上昇値が超電導線の臨界温度を超えると、局部的に発熱した箇所は超電導状態から常電導状態へ転移してしまう。この常電導状態が超電導コイル全域に伝播してしまい、超電導コイルとしての特性を失うことを、クエンチ現象と称している。また、超電導線が動かなくても、超電導線周囲に何らかの熱エネルギーが発生すれば、局部的な発熱が生じて常電導転移の芽が起こり、クエンチ現象に至ることもあり得る。
そこで、超電導コイルの超電導線間に熱硬化性樹脂を浸透させて固化固定するなど、永久電流モード時における常電導転移の芽の発生を抑制する工夫がなされてきた。従来の超電導コイルでは、熱硬化性樹脂を硬化する際に、コイル状巻回部中心付近の樹脂層から先に硬化させることで、超電導コイルの移動を誘発するヒケ部の発生を低減し、クエンチ現象を生じにくくしている(例えば、特許文献1参照。)。
特開平8−236343号公報
しかしながら、従来の技術では、短期的にはクエンチ現象を防止できても、磁気共鳴イメ−ジング装置のように1年以上の長期間に渡って永久電流を保持する場合において、突発的にクエンチ現象が発生すると言う問題点があった。この原因は、超電導コイル内部構造の経年変化と推定される。超電導コイルには、永久電流モードであるために電磁力が作用した状態が継続し、超電導線が数μm移動したり、あるいは超電導線間の樹脂が割れて発熱したりするものと推定される。
この発明は、上記のような問題点を解決するためになされたものであり、磁気共鳴イメージング装置の超電導電磁石の永久電流を長期間に渡って安定的に保持し、突発的なクエンチ現象の発生を抑制することを目的とするものである。
この発明における磁気共鳴イメージング装置の超電導電磁石調整方法は、巻回された超電導線の間に熱硬化性樹脂を浸透させて硬化させてなる超電導コイルを有し、かつ磁気共鳴イメージング装置の磁場発生源である超電導電磁石に対して、この超電導電磁石の定格電流または定格電流より1%以上かつ超電導線の臨界電流未満の過電流まで励磁した後に消磁する励消磁を、少なくとも3回繰り返すものである。
また、巻回された超電導線の間に熱硬化性樹脂を浸透させて硬化させてなる超電導コイルを有し、かつ磁気共鳴イメージング装置の磁場発生源である超電導電磁石に対して、この超電導電磁石の定格電流より1%以上かつ超電導線の臨界電流未満の過電流を通電した状態で超電導コイルを加熱し、強制的に常電導転移を発生させるものである。
この発明によれば、磁気共鳴イメージング装置の超電導電磁石の永久電流を長期間に渡って安定的に保持し、突発的なクエンチ現象の発生を抑制できる。
実施の形態1.
この発明の実施の形態1を、図1及び図2により説明する。図1は、磁気共鳴イメージング装置の超電導電磁石における励消磁タイムチャートである。第1回目の励消磁において、時間t0から時間t1の間に0Aから定格電流Iopまで電流を増し、時間t1から時間t2の間に再び0Aまで電流を減ずる。第2回目の励消磁において、時間t2から時間t3の間に0Aから定格電流Iopまで電流を増し、時間t3から時間t4の間に0Aまで電流を減ずる。第3回目の励消磁において、時間t4から時間t5の間に0Aから定格電流Iopまで電流を増し、時間t5から時間t6の間に0Aまで電流を減ずる。すなわち、同様の励消磁パターンを3回繰り返している。
図2は、図1の励消磁タイムチャートに基づいて超電導電磁石を励消磁する際に、この超電導電磁石に取り付けたAEセンサーと呼ばれる音響を測定するセンサーにより観測される発生音のカウント累積回数を示した特性図である。ここで、超電導電磁石の励消磁におけるAEセンサーでの測定については、例えば学術論文「Cryogenics 1992 Vol. 32、No.5 p.502〜507」などに記載があるように一般的に行われており、励消磁における発生音のカウント累積回数が超電導電磁石内の超電導コイルの内部における超電導線の数μm程度の移動、あるいは樹脂が割れる音に起因するものと報告されている。
図2において、第1回目の励消磁における発生音のカウント累積回数を実線21、第2回目の励消磁における発生音のカウント累積回数を点線22、第3回目の励消磁における発生音のカウント累積回数を一点破線23で示す。なお、AEセンサーで観測される発生音には、常電導転移の芽となる超電導線の数μm程度の移動あるいは超電導線間の樹脂割れに起因する不可逆的発生音と、超電導コイルと巻枠との間の滑りなどに起因する可逆的発生音とがある。
第1回目の励消磁において、時間t0から時間t2までの間に観測された発生音のカウント累積回数は、実線21の最終的な値であるN1となる。続く第2回目の励消磁において、時間t2から時間t4までの間に観測された発生音のカウント累積回数は、点線22の最終的な値であるN2となる。続く第3回目の励消磁において、時間t4から時間t6までの間に観測された発生音のカウント累積回数は、一点破線23の最終的な値であるN3となる。ここで、N1>N2>N3であり、励消磁を繰り返すことによって発生音のカウント累積回数は減少している。これは、超電導コイルの内部において、先の励消磁で数μm程度の移動を起こした超電導線は、後の励消磁ではより安定した位置にあるため、移動を繰り返さないか移動量が小さくなるためである。また、超電導コイルの内部の樹脂に関しても、先の励消磁で割れが発生した箇所は、後の励消磁ではより安定した状態にあるため、さらに割れることがないか、割れる量が小さくなるためである。その結果、観測される発生音のカウント累積回数が減少する。また、第3回目の励消磁までに不可逆的発生音の原因が概ね除去される。第4回目以降の励消磁ではカウント累積回数はほぼ一定であり、観測されるのはほとんど可逆的発生音である。
言い換えると、励消磁を少なくとも3回繰り返した超電導電磁石は、超電導コイル内部構造の経年変化を実質的に加速させた状態となる。そのため、この実施の形態における超電導電磁石は、永久電流モードで電磁力が保持されたまま長期運転を実施しても、超電導線の数μm程度の移動あるいは超電導線間の樹脂割れによる常電導転移の芽を事前に除去したので、永久電流を長期間に渡って安定的に保持し、突発的なクエンチ現象の発生を抑制できる。
なお、定格電流Iopまでの励消磁を3回繰り返すと説明したが、過電流Iocとして定格電流よりも1%増しの電流値までの励消磁を3回繰り返しても、同様の効果が得られる。なお、過電流Iocは、定格電流よりも1%以上かつ超電導線の臨界電流未満の範囲で設定できる。さらに、このような励消磁を少なくとも3回繰り返す超電導電磁石調整方法は、例えば工場内調整方法として超電導電磁石単体に実施してもよく、例えば現地調整方法として超電導電磁石を組み込んだ磁気共鳴イメージング装置を病院等の現地に設置した後に実施してもよい。
実施の形態2.
次に、この発明の実施の形態2を、図3及び図4により説明する。図3は、磁気共鳴イメージング装置の超電導電磁石における励消磁タイムチャートである。まず、超電導電磁石の単体性能を確認するための励磁の際に、時間t0より通電を開始し時間t1までの間に定格電流Iopまで到達させる。時間t1から時間t2の間は通電電流をIopに保持して磁場測定などの試験を行う。その後、時間t2から時間t3までの間に定格電流Iopよりも1%増しの過電流Iocまで上昇させた後に、時間t3から時間t4まで過電流Iocで保持する。なお、過電流Iocは、定格電流よりも1%以上かつ超電導線の臨界電流未満の範囲で設定できる。続いて時間t4にて、超電導コイルの内部に予め取り付けたヒータなどによってこの超電導コイルを加熱し、強制的にクエンチ現象を発生(強制クエンチ)させ、電流を減衰させる。超電導コイルに流れていた電流は、急激に減衰し時間t5にて0Aになる。
図4は、図3の励消磁タイムチャートに基づいて超電導電磁石を励消磁する際に、強制クエンチさせた時間t4から時間t5において、この超電導電磁石に取り付けたAEセンサーにより観測される発生音の1秒あたりのカウント回数を示した特性図である。
時間t4での強制クエンチ直後において、発生音の1秒あたりのカウント回数は、nq回/秒であった。電流値が0Aに減衰する時間t5までの間に、間断なく発生音が観測された。この間、超電導コイルの内部では、数μm程度の超電導線の移動が間断なく発生してより安定した位置に移動するとともに、超電導コイルの内部の樹脂に関しても間断なく割れが発生してより安定した状態に遷移する。
言い換えると、過電流Iocを通電中に強制的にクエンチ現象を発生させることで、超電導コイル内部構造の経年変化を実質的に加速させた状態となる。そのため、この実施の形態における超電導電磁石は、永久電流モードで電磁力が保持されたまま長期運転を実施しても、超電導線の数μm程度の移動あるいは超電導線間の樹脂割れによる常電導転移の芽を事前に除去したので、永久電流を長期間に渡って安定的に保持し、突発的なクエンチ現象の発生を抑制できる。
実施の形態1を説明するための励消磁タイムチャートである。 実施の形態1を説明するための発生音のカウント累積回数を示した特性図である。 実施の形態2を説明するための励消磁タイムチャートである。 実施の形態2を説明するための発生音の1秒あたりのカウント回数を示した特性図である。
符号の説明
21 第1回目の励消磁における発生音のカウント累積回数
22 第2回目の励消磁における発生音のカウント累積回数
23 第3回目の励消磁における発生音のカウント累積回数

Claims (2)

  1. 巻回された超電導線の間に熱硬化性樹脂を浸透させて硬化させてなる超電導コイルを有し、かつ磁気共鳴イメージング装置の磁場発生源である超電導電磁石に対して、
    前記超電導電磁石の定格電流または前記定格電流より1%以上かつ前記超電導線の臨界電流未満の過電流まで励磁した後に消磁する励消磁を、少なくとも3回繰り返すことを特徴とする磁気共鳴イメージング装置の超電導電磁石調整方法。
  2. 巻回された超電導線の間に熱硬化性樹脂を浸透させて硬化させてなる超電導コイルを有し、かつ磁気共鳴イメージング装置の磁場発生源である超電導電磁石に対して、
    前記超電導電磁石の定格電流より1%以上かつ前記超電導線の臨界電流未満の過電流を通電した状態で前記超電導コイルを加熱し、強制的に常電導転移を発生させることを特徴とする磁気共鳴イメージング装置の超電導電磁石調整方法。

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