JP2006323930A - ディスク装置およびそれに用いるリトラクト制御方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】電源供給停止時に、アクチュエータを適切な速度で退避位置に移動させ、安定したヘッドのリトラクト動作を行うことが可能なディスク装置を提供する。
【解決手段】アクチュエータ7と、アクチュエータ7の駆動コイル5に発生する電圧信号Vaを出力する電圧検出器11と、その電圧信号Vaに応じたリトラクト制御信号urを出力するリトラクト制御器13と、リトラクト制御信号urが入力されアクチュエータ7を駆動する駆動器10とを有し、シーク動作時における電圧信号Vaをメモリーに保存し、電源供給が停止されたとき、メモリーに記憶された電圧信号Vaをもとに、リトラクト動作における第1のリトラクト電圧V1および第2のリトラクト電圧V2を算出し、シーク時と等しい駆動電圧を駆動コイルに印加して、磁気ヘッド2を所定の退避位置へ退避させるようにした構成を有する。
【選択図】図1
【解決手段】アクチュエータ7と、アクチュエータ7の駆動コイル5に発生する電圧信号Vaを出力する電圧検出器11と、その電圧信号Vaに応じたリトラクト制御信号urを出力するリトラクト制御器13と、リトラクト制御信号urが入力されアクチュエータ7を駆動する駆動器10とを有し、シーク動作時における電圧信号Vaをメモリーに保存し、電源供給が停止されたとき、メモリーに記憶された電圧信号Vaをもとに、リトラクト動作における第1のリトラクト電圧V1および第2のリトラクト電圧V2を算出し、シーク時と等しい駆動電圧を駆動コイルに印加して、磁気ヘッド2を所定の退避位置へ退避させるようにした構成を有する。
【選択図】図1
Description
本発明は、ディスク装置の電源供給が中断されたときに、ヘッドをディスク上のデータ領域外の退避領域、またはディスク外側のランプブロック等のヘッド退避部材上にリトラクトさせるようにしたディスク装置およびそれに用いるリトラクト制御方法に関する。
近年、磁気ディスク装置等のディスク装置は、小型化、大容量化が急速に進んでいる。
従来の磁気ディスク装置では、コンタクト・スタート・ストップ(以下、CSSという)方式が採用されている。これらCSS方式のディスク装置では、電源供給が停止され、ディスク状記録媒体(以下、ディスクという)を回転させるスピンドルモータ(以下、SPMという)がその慣性で回転を持続している間に、ヘッドの搭載されたヘッドスライダをその先端に取り付けたアームがボイスコイルモータ(以下、VCMという)により回動させられて、ディスク面のデータ領域外に形成されたヘッド吸着の発生しないCSS退避領域(通常はディスクの内周側)に着地させている。
また、非動作時の信頼性を高めることを目的として、近年、ロード・アンロード機構を有するディスク装置が開発されている。これは、ディスク外周縁の外側にランプブロックを配置しておき、ディスク装置の動作を停止するときには、VCMによりアームを回動させ、アームのサスペンションタブをランプブロックのタブ保持面に載せることにより、ヘッドスライダをディスクからアンロードさせる。また、ディスク装置が動作を開始するときには、アームを回動させヘッドスライダをランプブロックから回転するディスク面上にロードさせるように構成されている。
ロード・アンロード方式のディスク装置の特徴としては、非動作時には、ヘッドスライダをランプブロック上に退避させるので、ディスク停止時にヘッドスライダがディスクデータ領域表面に吸着されることがない。したがって、より平滑表面のディスクを使用することができるため、より高密度記録を実現できる。また、ヘッドをディスクから退避させるため、非動作時の耐衝撃性を向上できるという特徴を有する。
ディスクを回転させるSPMおよびヘッドを回動させるVCMの駆動制御は、ディスク装置に内蔵された制御回路に搭載されたマイクロプロセッサ(以下、CPUという)により行われる。ディスク装置の動作中、すなわちヘッドがディスクのデータ領域に位置しているときに電源供給が停止されると、ディスク面上を浮上していたヘッドスライダはディスクの停止に伴いデータ領域に接触し吸着してしまう。一旦ヘッドスライダがディスク表面に吸着してしまうと、ディスクを回転させることもヘッドスライダを移動させることもできなくなる。
また、電源供給が停止されると、CPUも動作を停止するので、動作中の電源供給停止に対処するための緊急用のリトラクト回路が必要となる。すなわち、リトラクト回路は電源を常に監視し、電源供給が停止されたとき、ディスクおよびSPMが持つ慣性でディスクが回転を持続している間に、ヘッドスライダをデータ領域外のCSS退避領域まで移動させる。または、ロード・アンロード機構を有するディスク装置であれば、ディスク外周縁の外側のランプブロックにヘッドスライダをアンロードさせることが必要となる。
以上のような電源供給停止時のリトラクト動作の信頼性を向上させるために、電源供給停止時からヘッドが退避位置に到達してリトラクト動作を完了するまでの期間を2つの期間に分け、第1の期間においては比較的低い一定電圧の第1のリトラクト電圧をVCMに供給し、第2の期間においては比較的高い一定電圧の第2のリトラクト電圧をVCMに供給するという方法が用いられている。その一例として、リトラクト用コンデンサの放電電圧によってリトラクトさせるという方法が一般的に知られている。図10(a)は、電源遮断時にVCMに駆動電圧を供給するためのリトラクト用コンデンサの放電電圧の波形図であり、所定の時刻T1まではリトラクト用コンデンサは徐々に放電され、時刻T1において一気に放電される。このリトラクト用コンデンサの放電電圧を定電圧回路により、図10(b)に示すように、時刻T1までは比較的低い電圧の第1のリトラクト電圧V1(一定電圧)に変換し、時刻T1以降は第1のリトラクト電圧V1よりも高い第2のリトラクト電圧V2に制御され、VCMを構成する駆動コイルに駆動電圧が印加される。したがって、所定の時刻T1まではヘッドを比較的小さな速度で退避位置の方向に移動させ、時刻T1において比較的高い電圧の第2のリトラクト電圧V2を供給することによって、ヘッドを加速して退避位置まで移動させるというリトラクト方法がある。
また、ディスクを回転させるSPMが発生する逆起電力をVCMに供給してヘッドを回動させ、低い電圧でヘッドまたはヘッド支持部材(サスペンション)を支承部材(ランプブロック)まで移送、衝突させ、支承部材に接触した状態でVCMを停止させる第1段階と、ディスク装置の運転時にあらかじめコンデンサに蓄積させた電荷を利用して第1段階よりも大きな電圧をVCMに供給し、ヘッドまたはヘッド支持部材を支承部材に乗り上げるように係合せしめる第2段階とを有するリトラクト方法が開示されている(例えば、特許文献1参照)。
また、電源遮断時に、ヘッドが過大な速度でディスク外に設けられたランプブロックの傾斜部や、外周ストッパーに衝突して、ヘッドあるいはディスクに損傷を与えないように、ランプ衝突判定回路にてVCMコイルの逆起電力を観測することでランプブロック衝突を検出するように構成し、ランプブロック衝突までは、小さな電圧をVCMに印加してランプ衝突時の衝撃を減らし、ランプブロック衝突検出後は、大きな電圧を印加してランプブロックに到達したヘッドを確実にアンロードさせるリトラクト方法が開示されている(例えば、特許文献2参照)。
また、電源供給停止時のリトラクト動作を安定化するために、ディスク上のヘッド現在位置からあらかじめ決められたリトラクト切替位置までの距離と、温度センサで検出された装置の温度変化とを考慮して、ヘッドの現在位置からリトラクト切替位置まで、SPMの逆起電力を利用してヘッドを移動させるのに要する時間を決定して、リトラクト時間として設定しておき、電源遮断時にはVCMへのSPMの逆起電流の供給を開始する第1のリトラクトを実行し、リトラクト時間経過後、すなわちヘッドがリトラクト切替位置近傍に到達した段階で、SPMの逆起電力に代えてリトラクト用コンデンサに蓄積された電荷を利用してヘッドを切替位置近傍からランプに退避させる第2のリトラクトを実行するリトラクト方法が開示されている(例えば、特許文献3参照)。
特開平3−248379号公報
特開2000−251429号公報
特開2002−298530号公報
しかしながら、上記の従来構成のリトラクト方法では、電源停止直後から低い電圧をVCMに印加し続ける構成となっているが、低い電圧でも実際にはVCMは加速し続けることとなり、ディスク面上をヘッドが高速移動することとなる。そのため、ヘッドスライダの浮上が不安定となりディスクおよびヘッドの損傷が発生する場合がある。また、従来のロード・アンロード方式のディスク装置では、ランプブロックへの衝突速度は過大なものとなるため、ランプブロックの損傷を生じる場合が発生する。あるいは、衝突の衝撃によりヘッドスライダが機械共振を発生し、ヘッドスライダがディスク面と接触することによって、ディスクおよびヘッドの損傷が発生するという課題があった。
また、リトラクト動作を完了するまでの期間を2つの期間に分け、第1の期間においては比較的低い一定電圧の第1のリトラクト電圧をVCMに供給し、ヘッドの移動速度が低速になるようにした場合、環境温度が低温になると、ヘッドが取り付けられたアーム(ヘッド支持部材)を回転自在に支持する軸受の負荷は増加するため、常温においてリトラクト動作が可能な第1のリトラクト電圧V1と同じ駆動電圧をVCMに供給しても、アームに取り付けられたヘッドを回動させることができない。このため、リトラクト動作におけるヘッドの位置を示す図10(c)のように、時刻T1まではヘッドはその位置に静止したままである。時刻T1経過後は、定電圧回路による第1のリトラクト電圧V1より大きな第2のリトラクト電圧V2をVCMの駆動回路に印加することによって、VCMは軸受の負荷よりも大きなトルクを発生する。このため、アームを回動させることができ、図10(c)に示すように、磁気ヘッドを磁気ディスクのデータ領域外のCSS退避領域まで移動させたり、あるいはロード・アンロード機構を有する磁気ディスク装置であれば、磁気ディスク外周縁の外側のランプブロックまで磁気ヘッドを退避させることができる。このとき、リトラクト用コンデンサの第2のリトラクト電圧V2に制限した放電は、ヘッドがディスク上に位置した状態で行われるため、図10(d)に示されたヘッドの移動速度から明らかなように、ヘッドはディスク上で急加速され、ディスクの面上をヘッドが高速移動することになる。ヘッドが高速移動することによって、ヘッドを搭載したヘッドスライダの浮上が不安定となり、ディスクおよびヘッドの損傷を発生させることになるという課題があった。
また、SPMの逆起電力、VCMのトルク定数、VCMのコイル抵抗は温度によって変化するため、電源供給が停止されたとき、ヘッドスライダをデータ領域外のCSS退避領域まで移動させることが充分できない場合が生じる。または、ロード・アンロード機構を有するディスク装置においては、ディスク外周縁の外側のランプブロックまでヘッドスライダを移送させるVCMの発生トルク自身がばらつく場合がある。また、温度によってピボット軸受の粘性負荷が変化し、同じリトラクト時間であっても、温度によってヘッド移動速度、移動距離が変化するというような種々の課題があった。
すなわち、常温において、ディスク装置のリトラクト動作が最適になるようにリトラクト時間を設定したとしても、温度変化によっては、リトラクト時間内にヘッドスライダはデータ領域外のCSS退避領域まで移動できない場合が生じる。または、ディスク外周縁の外側のランプブロックまでヘッドスライダを移送させることができない場合や、設定されたリトラクト時間よりも短時間でヘッドスライダの移送動作を完了する場合が生じるという課題があった。
また、ロード・アンロード機構を有するディスク装置で、リトラクト動作の第1段階において、ディスク外周縁の外側のランプブロックまでヘッドスライダを移送させることができず、ヘッドスライダがディスクのデータ領域に位置する状態で、リトラクト動作の第2段階において、ディスク装置の運転時にあらかじめコンデンサに蓄積した電荷を利用して第1段階よりも大きな電圧をVCMに供給した場合には、ヘッドスライダは急加速されることになりディスクおよびヘッドの損傷が発生する場合が生じるという課題があった。
一方、リトラクト時間の設定値よりも短時間でヘッドスライダの移送動作を完了した場合には、ヘッドがランプブロック斜面で一時停止する状態が発生する。ランプブロックの斜面で一時停止する状態が長く継続すれば、ヘッドスライダの荷重が除去された不安定な状態でヘッドスライダがディスク上に存在するため、ディスクの面振れによりヘッドがディスクに吸着したり、あるいは離れたりして、ヘッドおよびディスクが損傷を受けるという課題があった。すなわち、ロード・アンロード機構を有するディスク装置では、低い電圧でヘッドスライダをランプブロックまで移送、衝突させ、ランプブロック斜面に接触した状態で停止させる第1段階と、ディスク装置の運転時にあらかじめコンデンサに蓄積した電荷を利用して第1段階よりも大きな電圧をVCMに供給し、ヘッドスライダをランプブロック終端までアンロードさせる第2段階との動作切換のタイミングが難しいという課題があった。
また、ヘッドがランプブロックに衝突するタイミングを検出するために、ランプブロック衝突判定回路を特別に設けたり、ディスク装置の温度を温度センサで検出し、装置の温度変化を考慮してリトラクト時間を決定したりすることによって、回路実装面積が増加したり、回路コストが高価になるという課題があった。
また、リトラクト動作時に、低い電圧でヘッドスライダをランプブロックまで移送させ、ランプブロック斜面に接触した状態で停止させる第1段階に到達の後に、ヘッドスライダをランプブロック終端までアンロードさせる第2段階において、ディスク装置の運転時にあらかじめコンデンサに蓄積した電荷を利用して、第1段階の電圧に比べて相当大きな電圧をVCMに供給するため、ヘッドを搭載したヘッドスライダを先端に取り付けたアームがランプブロックを越えて外周ストッパーで跳ね返され、ヘッドが再びディスク上に吸着することになるという課題があった。
本発明は、上記の課題を解決し、電源供給停止時のリトラクト動作の信頼性を向上させたディスク装置およびそれに用いられるリトラクト制御方法を提供することを目的とする。
この目的を達成するために本発明のディスク装置は、ディスクと、ディスクを回転させるスピンドルモータと、ボイスコイルモータを構成する駆動コイルと駆動コイルが設けられたアームとアームに取り付けられたヘッドとを有し、ディスクの半径方向に回転自在に軸支されたアクチュエータと、アクチュエータの駆動に伴って、駆動コイルに発生する電圧を検出し、かつその電圧を電圧信号として出力する電圧検出手段と、ヘッドのシーク動作時における電圧信号の値を記憶する電圧記憶手段と、電圧記憶手段により記憶された電圧信号の値に応じた制御信号を生成し、かつ、その制御信号を電源の遮断時に出力するリトラクト制御手段と、ヘッドを所定の位置に退避させるために、制御信号が入力され、その制御信号に応じた駆動電圧を駆動コイルに供給する駆動手段とを備えるようにした構成を有している。
この構成によって、ディスク装置が使用される環境温度が変化しても、その環境温度におけるヘッドのシーク動作時の電圧信号が記憶された電圧記憶手段の電圧信号の値を利用して、ヘッドをリトラクトさせるための駆動電圧を駆動コイルに供給するため、電源停止直後に、ヘッドスライダに搭載されたヘッドがディスク状記録媒体の面上をほぼ一定の速度でデータ領域外のCSS退避領域まで、あるいは、ディスク状記録媒体の外側に設けられたランプブロックまで移送されることになり、電源供給停止時のリトラクト動作の信頼性を向上させることができる。
さらに、ヘッドのシーク動作時における電圧信号の値を電圧記憶手段に記憶しておき、その記憶された電圧信号の値に応じた制御信号を生成し、その制御信号を電源の遮断時に出力するため、ディスク装置を使用している環境温度に応じて駆動コイルに供給される駆動電圧が変化し、シーク時と同じ速度でヘッドをリトラクトさせることができ、ディスク装置の温度を検出する温度センサを特別に設けて環境温度によるリトラクトのための駆動コイルへの供給電圧を変化させる必要がなく、したがって、温度を検出するための回路実装面積が増加したり、温度センサや温度検出のための回路コストが増加するようなことがなく、コストを削減することができ、安価で高い信頼性を有した優れたディスク装置を実現することができる。
また、上記構成において、駆動手段はスピンドルモータの逆起電力を整流して生成された駆動電圧を駆動コイルに供給する構成としてもよい。この構成によって、電源供給停止時におけるリトラクト動作のためのリトラクト用コンデンサを削減することができ、安価で高い信頼性を有した優れたディスク装置を実現することができる。
また、上記構成において、リトラクトに必要な電流を供給するリトラクト用コンデンサを有し、駆動手段はリトラクト用コンデンサから生成された駆動電圧を駆動コイルに供給する構成としてもよい。
また、本発明のディスク装置は、ディスクと、ディスクを回転させるスピンドルモータと、ボイスコイルモータを構成する駆動コイルと駆動コイルが設けられたアームとアームに取り付けられたヘッドとを有し、ディスクの半径方向に回転自在に軸支され、所定の位置にヘッドを退避させることができるように構成されたアクチュエータと、アクチュエータの駆動に伴って、駆動コイルに発生する電圧を検出し、電圧信号を出力する電圧検出手段と、リトラクトに必要な電流を供給するリトラクト用コンデンサと、ヘッドのシーク動作時における電圧信号の値を記憶する電圧記憶手段と、電圧記憶手段により記憶された電圧信号の値に応じた制御信号を生成し、かつその制御信号を電源の遮断時に所定の時間だけ出力するリトラクト制御手段と、ヘッドを所定の位置に退避させるために制御信号が入力され、その制御信号に応じた駆動電圧を所定の時間だけ駆動コイルに供給し、その後駆動電圧より大きな電圧をリトラクト用コンデンサから駆動コイルに供給する駆動手段とを備えるようにした構成を有する。
また、上記構成において、駆動手段がスピンドルモータとの逆起電力を整流して生成された駆動電圧、もしくはリトラクト用コンデンサから生成された駆動電圧を駆動コイルに供給する構成としてもよい。
この構成によって、ディスク装置が使用される環境温度が変化しても、その環境温度におけるヘッドのシーク動作時に電圧記憶手段に記憶された電圧信号の値を利用して、ヘッドをリトラクトさせるための駆動電圧を駆動コイルに供給するため、電源停止直後に、ヘッドスライダに搭載されたヘッドがディスク状記録媒体の面上をほぼ一定の速度でデータ領域外のCSS退避領域まで、あるいはディスク状記録媒体の外周縁の外側のランプブロックまで移送される。したがって、ディスク装置の温度を検出する温度センサを特別に設ける必要がない。この結果、温度を検出するための回路実装面積が増加したり、温度センサや温度検出のための回路コストが増加するようなことがなく、コストを削減することができる。また、電源供給停止時のリトラクト動作の信頼性を向上させることができ、安価で高い信頼性を有したディスク装置を実現することができる。
また、上記構成において、制御信号に応じて駆動コイルに供給する駆動電圧が、電圧記憶手段に記憶された電圧信号の値に等しくなるように構成された駆動手段を有するようにした構成としてもよい。
この構成によって、リトラクト動作においてヘッドの現在位置からディスク状記録媒体の外側に設けられたランプブロックの先端までは、電圧記憶手段に記憶された電圧信号Vaから算出された電圧信号Vaに等しい駆動電圧が第1のリトラクト電圧V1として、また、ランプブロックの先端からサスペンションタブがランプブロック上のタブ保持面を摺動して外周ストッパーに当接するまでは、電圧記憶手段に記憶された電圧信号Vaから算出された電圧信号Vaに等しい駆動電圧が第2のリトラクト電圧V2として、駆動コイルに供給される。なお、この電圧信号Vaが電圧記憶手段に記憶された電圧信号Vaと等しいとしたが、これは一般的な設計上許容される程度の範囲までは含んでいるものとする。
このため、ディスク装置が使用される環境温度が変化しても、例えばその環境温度が低温であっても、電源停止直後にヘッドスライダに搭載されたヘッドがディスクの面上をほぼ一定の速度でランプブロックまで移送される。この結果、電源供給停止時のリトラクト動作の信頼性を向上させることができる。
さらに、ディスク装置の温度を検出する温度センサを特別に設ける必要がないので温度を検出するための回路実装面積が増加したり、温度センサや温度検出のための回路コストが増加するようなことがない。この結果、コストを削減することができ、安価で高い信頼性を有した優れたディスク装置を実現することができる。
また、上記構成において、リトラクト制御手段が電源遮断時におけるヘッドのディスク上の位置をもとに、駆動電圧を加える期間を変化させるようにした構成としてもよい。あるいは、リトラクト制御手段がディスクを半径方向に複数のゾーンに分割し、電源遮断時におけるヘッドの位置するゾーンをもとに、駆動電圧を加える期間を変化させるようにした構成としてもよい。
この構成によって、電源遮断時にヘッドがディスク上のどの位置に存在していても、低い電圧でヘッドスライダをランプブロックまで移送し、ランプブロックに接触した状態で停止させるリトラクト動作の第1段階と、ディスク装置の運転時にコンデンサに蓄積した電荷を利用して第1段階よりも大きく、かつ電圧記憶手段に記憶された電圧信号の値に応じて適当に制限された電圧をVCMに供給して、ヘッドスライダに搭載されたヘッドをランプブロック終端(外周ストッパー)までアンロードさせる第2段階との動作切換のタイミングを最適に行うように、ディスク装置使用時の環境温度に応じたリトラクト時間を設定することができる。
この結果、VCMの発生トルクのばらつきや環境温度によってピボット軸受の粘性負荷が変化しても、ヘッドスライダをランプブロック終端までアンロードさせる第2段階において、リトラクトが完了できなかったり、VCMがランプブロックの外周ストッパーで跳ね返されてヘッドが再びディスク上に吸着するようなことがない。したがって、ディスクおよびヘッドを損傷させることなく、ヘッドを退避位置にリトラクトすることができ、電源供給停止時のリトラクト動作の信頼性を向上させることができ、高い信頼性を有したディスク装置を実現することができる。
また、上記構成において、電源電圧を昇圧してリトラクト用コンデンサを充電する昇圧手段を有するようにした構成としてもよい。
この構成によって、第1段階よりも大きく、かつ電圧記憶手段に記憶された電圧信号の値に応じて適当に制限された電圧をVCMの駆動コイルに供給することができる。したがって、VCMの発生トルクのばらつきや環境温度によってピボット軸受の粘性負荷が変化しても、ヘッドスライダをランプブロック終端までアンロードさせる第2段階において、リトラクトが完了できなかったり、VCMがランプブロックの外周ストッパーで跳ね返されてヘッドが再びディスク上に吸着するようなことがない。この結果、ディスクおよびヘッドを損傷させることなく、ヘッドを退避位置にリトラクトすることができ、電源供給停止時のリトラクト動作の信頼性を向上させることができ、高い信頼性を有したディスク装置を実現することができる。
また、上記構成において、電源遮断時から所定の時間経過後に、電圧記憶手段に記憶された電圧信号の値に応じて、リトラクト用コンデンサから駆動コイルに供給される電圧の大きさを制限する電圧制御手段を有するようにした構成としてもよい。
この構成によって、ヘッドスライダをランプブロック終端までアンロードさせるために、リトラクト用コンデンサからVCMに供給される第2のリトラクト電圧V2が制限される。このため、アクチュエータがランプブロックの外周ストッパーに非常に強く衝突し、ランプブロックの外周ストッパーに跳ね返され、ヘッドが再びディスクに吸着し、ディスクおよびヘッドを損傷するようなことがなくなり、電源供給停止時に安定したリトラクト動作をさせることができる。したがって、高い信頼性を有したディスク装置を実現することができる。
また、本発明のリトラクト制御方法は、ボイスコイルモータを構成する駆動コイルと駆動コイルが設けられたアームとアームに取り付けられたヘッドとを有するアクチュエータを備えたディスク装置の電源遮断時におけるヘッドのリトラクト制御方法であって、アクチュエータの駆動に伴って、駆動コイルに発生する電圧を検出し、電圧信号を生成するステップと、ヘッドのシーク動作時における電圧信号の値を記憶するステップと、記憶された電圧信号の値に応じた制御信号を生成し、かつその制御信号を電源の遮断時に出力するステップと、制御信号に応じた駆動電圧を駆動コイルに供給することにより、ヘッドを所定の位置に退避させるステップとを包含するようにした方法である。
また、上記方法において、リトラクトに必要な電流を供給するリトラクト用コンデンサを有し、ヘッドを所定の位置に退避させるステップにおいてリトラクト用コンデンサから生成された駆動電圧を駆動コイルに供給するようにした方法としてもよい。
この方法によって、ディスク装置が使用される環境温度が変化しても、使用されている環境温度におけるヘッドのシーク動作時に記憶されたメモリーの電圧信号の値を利用して、ヘッドをリトラクトさせるための駆動電圧を駆動コイルに供給することができる。このため、電源停止直後に、ヘッドスライダに搭載されたヘッドがディスク面上をほぼ一定の速度でデータ領域外のCSS退避領域まで、あるいは、ディスクの外周縁の外側のランプブロックまで移送されることになり電源供給停止時のリトラクト動作の信頼性を向上させることができ、高い信頼性を有したリトラクト制御方法を実現することができる。
また、本発明のリトラクト制御方法は、ボイスコイルモータを構成する駆動コイルと駆動コイルが設けられたアームとアームに取り付けられたヘッドとを有するアクチュエータを備えたディスク装置の電源遮断時におけるヘッドのリトラクト制御方法であって、アクチュエータの駆動に伴って、ボイスコイルモータに発生する電圧を検出し、電圧信号を生成するステップと、ヘッドのシーク動作時における電圧信号の値を記憶するステップと、記憶された電圧信号の値に応じた制御信号を生成し、かつその制御信号を電源の遮断時に出力するステップと、制御信号に応じた駆動電圧を所定の時間だけ、駆動コイルに供給し、その後駆動電圧より大きな電圧を駆動コイルに供給することにより、ヘッドを所定の位置に退避させるステップとを包含するようにした方法である。
この方法によって、ディスク装置が使用される環境温度が変化しても、使用している環境温度におけるヘッドのシーク動作時にメモリーに記憶された電圧信号の値を利用して、ヘッドをリトラクトさせるための駆動電圧を駆動コイルに供給することができる。このため、電源停止直後に、ヘッドスライダに搭載されたヘッドがディスク面上をほぼ一定の速度でデータ領域外のCSS退避領域まで、あるいは、ディスクの外周縁の外側のランプブロックまで移送されることになり、電源供給停止時のリトラクト動作の信頼性を向上させることができ、高い信頼性を有したリトラクト制御方法を実現することができる。
また、上記方法において、電源遮断時におけるヘッドのディスク上の位置をもとに、駆動電圧を加える期間を変化させるステップを含むようにしてもよい。あるいは、ディスクを半径方向に複数のゾーンに分割し、電源遮断時におけるヘッドが位置するディスク上のゾーンをもとに、駆動電圧を加える期間を変化させるステップを含むようにしてもよい。
この方法によって、電源遮断時にヘッドがディスク上のどの位置に存在していても、低い電圧でヘッドスライダをランプブロックまで移送し、ランプブロックに接触した状態で停止させるリトラクト動作の第1段階と、ディスク装置の運転時にコンデンサに蓄積した電荷を利用して第1段階よりも大きく、かつメモリーに記憶された電圧信号の値に応じて適当に制限された電圧をVCMに供給して、ヘッドスライダに搭載したヘッドをランプブロック終端までアンロードさせる第2段階との動作切換のタイミングを最適に行うように、ディスク装置使用時の環境温度に応じたリトラクト時間を設定することができる。この結果、VCMの発生トルクのばらつきや環境温度によってピボット軸受の粘性負荷が変化しても、ヘッドスライダをランプブロック終端までアンロードさせる第2段階において、リトラクトが完了できなかったり、VCMがランプブロックの外周ストッパーで跳ね返されてヘッドが再びディスク上に吸着するようなことがない。このため、ディスクおよびヘッドを損傷させることなく、ヘッドを退避位置にリトラクトすることができ、電源供給停止時のリトラクト動作の信頼性が向上したリトラクト制御方法を実現することができる。
また、上記方法において、電源遮断時から所定の時間経過後に、電圧信号の値を記憶するステップにおいて記憶された電圧信号の値に応じて、リトラクト用コンデンサから駆動コイルに供給される電圧の大きさを制限するステップを含むようにしてもよい。
この方法によって、ヘッドスライダをランプブロック終端までアンロードさせるために、リトラクト用コンデンサからVCMに供給される第2のリトラクト電圧V2が制限される。このため、アクチュエータがランプブロックの外周ストッパーに非常に強く衝突し、ランプブロックの外周ストッパーに跳ね返され、ヘッドが再びディスク上に吸着し、ディスクおよびヘッドを損傷するようなことがなく、電源供給停止時に安定したリトラクト動作をさせることができ、高い信頼性を有したリトラクト制御方法を実現することができる。
本発明のディスク装置およびそのリトラクト制御方法によれば、ディスク装置が使用される環境温度が変化しても、その環境温度において移動可能な駆動電圧を駆動コイルに供給するため、例えば軸受の粘性抵抗が増加する低温時においても、アクチュエータは移動可能となり、リトラクト動作を安定、かつ確実に行うことができる。また、電源停止直後にヘッドスライダがディスク面上をほぼ一定の速度でデータ領域外のCSS退避領域、またはロード・アンロード機構を有するディスク装置であればディスク外周縁の外側のランプブロックまで移送されることができるので、ヘッドスライダの浮上が不安定となりディスクおよびヘッドの損傷を発生することもなく、電源遮断時のリトラクト動作を安定、かつ確実に行うことができる。また、ヘッドのシーク動作時における電圧信号の値をメモリーに記憶しておき、記憶された電圧信号の値に応じた制御信号を電源の遮断時に出力するので、ディスク装置の温度を検出する温度センサを特別に設ける必要がない。したがって、回路実装面積の増加や回路コストの増加を生じることがない。また、低い電圧でヘッドスライダをランプブロックまで移送させ、ランプ斜面に接触した状態で停止させるリトラクト動作の第1段階の後に、ヘッドスライダをランプブロック終端までアンロードさせる第2段階において、VCMに供給する電圧を適当な値に制限することにより、ランプブロックの外周ストッパーで跳ね返されて、ヘッドが再びディスク上に吸着することもなく、電源供給停止時のリトラクト動作の信頼性を向上させることができるという大きな効果を奏する。
以下、本発明に係わるディスク装置およびそれに用いるリトラクト制御方法について、ディスク装置として磁気ディスク装置を例にとって図面に基づいて詳細に説明する。したがって、ディスクとしては磁気ディスクを用いるので、以下では磁気ディスクとして説明する。
(実施の形態)
図1〜図9は、本発明の実施の形態にかかるディスク装置およびそれに用いるリトラクト制御方法を説明するための図である。
図1〜図9は、本発明の実施の形態にかかるディスク装置およびそれに用いるリトラクト制御方法を説明するための図である。
図1は、磁気ディスク装置の構成を示すブロック図である。また、図2は、ランプブロックの断面図である。
図3は、ヘッド制御器の構成を示すブロック図である。
さらに、図4は、駆動器の一例を示す回路構成図である。
また、図5は、ヘッド制御器および電源監視器の動作を説明するためのフローチャートである。
また、図6は、リトラクト制御器の動作を説明するためのフローチャートである。
さらに、図7は、シーク制御時の動作を説明するための図で、(a)はシーク制御時の動作を説明するためのシーク速度指令の波形図、(b)は高温時におけるシーク制御時の動作を説明するためのVCM駆動の電圧信号の波形図、(c)は常温時におけるシーク制御時の動作を説明するためのVCM駆動の電圧検出器の電圧信号の波形図、(d)は低温時におけるシーク制御時の動作を説明するためのVCM駆動の電圧検出器の電圧信号の波形図である。
また、図8は、常温時におけるリトラクト動作を説明するための図で、(a)はリトラクト用コンデンサの放電電圧の波形図、(b)はVCMに印加される駆動電圧の波形図、(c)はヘッド位置の波形図、(d)はヘッドの移動速度の波形図である。
図9は低温時のリトラクト動作を説明するための図で、(a)はリトラクト用コンデンサの放電電圧の波形図、(b)はVCMに印加される駆動電圧の波形図、(c)はヘッド位置の波形図、(d)はヘッドの移動速度の波形図である。
図1において、磁気ディスク1は、スピンドルモータ(図示せず)により回転駆動される。磁気ヘッド2は、磁気ディスク1に対してデータを記録または再生するためのものであり、アーム3の先端に搭載されている。アーム3が軸受4の周りに回動することにより、磁気ヘッド2は磁気ディスク1における目標トラックへ移動する。
アーム3の他端には駆動コイル5が設けられている。固定子6は空隙を介して対向する一対のヨークからなり、その空隙部分に対応させて、少なくとも一方のヨークに図示しないマグネット(永久磁石)が固着されている。このマグネットは、ヨークの駆動コイル5に対向する面に配置されている。固定子6に配置されたマグネットが発生する磁束と駆動コイル5に通電される電流が作る磁界との相互作用により、アーム3は回転力を受け、軸受4の周りに回動する。駆動コイル5および固定子6は、VCMを構成している。
ランプブロック9は磁気ディスク1の占有領域の外側に配置されたヘッド退避部材であり、ランプブロック9のランプ上にはタブ保持面が形成されている。アーム3の先端部に設けられたサスペンションタブ3aは、アーム3の回動に伴ってランプブロック9上のタブ保持面と摺動する。磁気ヘッド2、アーム3、軸受4、駆動コイル5、サスペンションタブ3aによりアクチュエータ7を構成している。
駆動器10に含まれる電圧検出手段である電圧検出器11は、駆動コイル5の両端に発生する電圧を検出し、電圧信号Vaを出力する。リトラクト制御器13は、電圧検出器11で生成された電圧信号Vaが入力され、リトラクト制御信号urを駆動器10へ出力するリトラクト制御手段である。
一方、磁気ディスク1の各セクタには、あらかじめサーボ情報としてトラック信号pが記録されており、このトラック信号pは磁気ヘッド2により読み込まれる。位置検出器14は、磁気ヘッド2により読み込まれたトラック信号pに基づいて磁気ヘッド2の現在位置を検出し、位置信号dを生成する。ヘッド制御器12には、位置信号dが入力され、制御信号uを生成し、その制御信号uを駆動器10へ出力する。
電源監視器15は磁気ディスク装置に供給される電源が正常であるか否かを常に監視し、電源供給が停止されたときにリトラクト指令crを駆動器10へ出力する。
駆動器10は、入力されたリトラクト指令crに応じて、制御信号uまたはリトラクト制御信号urのいずれかを選択し、駆動コイル5に駆動電流Iaを通電し、駆動コイル5に駆動電流Iaを通電することにより、軸受4を中心としてアーム3を回動させ、アーム3の先端に取り付けられた磁気ヘッド2を回転移動させる駆動手段である。アーム3を磁気ディスク1の外周側に回動させたときに、アーム3のサスペンションタブ3aをランプブロック9のタブ保持面に載せることにより、磁気ヘッド2が搭載されたヘッドスライダ(図示せず)をアンロードさせるように構成されている。
図2はアーム3のサスペンションタブ3aがランプブロック9のタブ保持面を摺動する様子を示すための図である。
図2において、ランプブロック9は、磁気ディスク1と上下に隙間を有して重なるように取り付けられており、ランプブロック9の上面は、第1の平面21、第1の斜面22、第2の平面23および第2の斜面24からなる複数の平面を有し、サスペンションタブ3aがアクチュエータ7の回動に応じて、ランプブロック9の上面に設けられた複数の平面に当接しながらアーム3をガイドし、磁気ヘッド2をロード・アンロードさせる。
外周ストッパー25は、動作を停止する際、磁気ヘッド2をアンロードさせたときに、これ以上磁気ディスク1の外周縁の外側へ移動しないように停止させるためのものであり、外周ストッパー25によってサスペンションタブ3aのそれ以上の外周縁外側への移動を規制するものである。
磁気ディスク装置にロード指令が入力されると、磁気ディスク1を回転させ、駆動コイル5に電流が供給され、アクチュエータ7を磁気ディスク1側へ回動させ、磁気ヘッド2を磁気ディスク1上に移動させる。磁気ディスク1の外周部近傍においてアクチュエータ7を構成するアーム3の先端のサスペンションタブ3aは、アーム3の回動に応じてランプブロック9の上面の第1の平面21、第1の斜面22、第2の平面23および第2の斜面24へと順次導かれ、磁気ヘッド2は磁気ディスク1上にロードされる。
磁気ディスク装置にアンロード指令が入力された時、または磁気ディスク装置への電源供給が停止された異常時には、磁気ディスク1を回転させた状態のまま駆動コイル5に電流が供給されてアクチュエータ7をランプブロック9側へ回動させ、磁気ヘッド2を磁気ディスク1の外周縁の外側に移動させる。磁気ディスク1の外周部近傍においてアーム3の先端のサスペンションタブ3aは、アーム3の回動に応じてランプブロック9上面の第2の斜面24、第2の平面23、第1の斜面22および第1の平面21へと順次導かれ、外周ストッパー25でアーム3の回動は停止され、磁気ヘッド2のアンロード動作、またはリトラクト動作は完了される。
磁気ディスク装置に用いられるヘッド制御器12について、図3を用いて説明する。
図3において、磁気ディスク装置にシークコマンドが入力されたときには、モード切換スイッチ56はa端子側に接続されている。速度変換器51は図1における位置検出器14から入力される位置信号dと目標位置との差分を求めることにより、磁気ヘッド2が磁気ディスク1上を移動する移動速度vを出力する。速度変換器51の出力する移動速度vは、比較器52において速度パターン発生器53の発生する磁気ヘッド2のシーク速度指令vrと比較され、シーク速度指令vrと磁気ヘッド2の移動速度vとの偏差がシーク制御器54に入力され、磁気ヘッド2は速度パターン発生器53の発生するシーク速度指令vrにしたがって速度制御される。
シーク制御器54はシーク制御信号usを生成し、モード切換スイッチ56を介して駆動器10に制御信号u(=us)が入力される。駆動器10は、ヘッド制御器12から入力された制御信号uに応じてアクチュエータ7の駆動コイル5に駆動電流Iaを通電し、軸受4を中心としてアーム3を回動させ、アーム3の先端に取り付けられた磁気ヘッド2を目標トラックまで回転移動させる。
一方、磁気ディスク装置にトラック追従コマンドが入力されたときには、モード切換スイッチ56はb端子側に接続される。位置検出器14の出力する位置信号dは追従制御器55に入力され、磁気ヘッド2の目標トラックからの位置ずれを抑制するように追従制御信号ufを生成しモード切換スイッチ56を介して駆動器10に制御信号u(=uf)が入力される。駆動器10は、ヘッド制御器12から入力された制御信号uに応じてアクチュエータ7の駆動コイル5に駆動電流Iaを通電し、磁気ヘッド2の目標トラックへの位置決め制御が行われる。
図4を用いて駆動器10の一例について説明する。
図4において、駆動器10は、pチャネル電界効果形トランジスタ(p−FET)31a,31bとnチャネル電界効果形トランジスタ(n−FET)32a,32bとを含み、p−FET31aとn−FET32aとが直列接続され、かつ、p−FET31bとn−FET32bとが直列接続されて、その両端は電源36(電圧Vm)に接続されている。
p−FET31a、n−FET32a、p−FET31bおよびn−FET32bは、それぞれを4辺とするブリッジ回路を構成しており、そのブリッジ回路の中性点間には、駆動コイル5と電流検出抵抗33とが接続されている。電流検出抵抗33は、駆動コイル5に通電される電流を検出し、電圧値に変換するための抵抗素子である。電流検出抵抗33の両端に発生した電圧は、増幅器34で増幅されてブリッジ制御回路35に入力され、駆動コイル5に通電される電流値がブリッジ制御回路35へフィードバックされる。
ブリッジ制御回路35は、入力される制御信号uに応じてp−FET31a、n−FET32a、p−FET31bおよびn−FET32bを制御することによって、駆動コイル5に駆動電流Iaを通電する。p−FET31bとn−FET32aとがオン、p−FET31aとn−FET32bとがオフされているときは、駆動コイル5にはアーム3を磁気ディスク1の内周側に回動させる方向に電流が通電される。これは、磁気ヘッド2をランプブロック9上から磁気ディスク1上にロードさせる方向に対応する。
逆に、p−FET31aとn−FET32bとがオン、p−FET31bとn−FET32aとがオフされているときは、駆動コイル5にはアーム3を磁気ディスク1の外周側に回動させる方向に電流が通電される。これは、磁気ヘッド2をランプブロック9上へアンロードさせる方向に対応する。
リトラクト電源37は、pチャネル電界効果形トランジスタ(p−FET)44を介して駆動コイル5と電流検出抵抗33の共通接続点に接続される。また、リトラクト電源37は、昇圧回路41、リトラクト用コンデンサ42および定電圧回路43を含む。昇圧回路41は、電源36の電圧Vmをもとに、Vmより数倍レベルの大きい電圧を生成し、リトラクト用コンデンサ42を充電する昇圧手段である。定電圧回路43は、リトラクト用コンデンサ42の後に接続される。リトラクト電源37から電流を通電したときに、リトラクト用コンデンサ42の両端の電圧は放電により低下するので、リトラクト用コンデンサ42の後に接続した定電圧回路43により、リトラクト電源37の出力電圧を一定になるように電圧制御する。なお、まったく完全に一定する必要はなく、同じ結果が得られる範囲内であれば異なってもよい。定電圧回路43には、リトラクト制御器13よりリトラクト制御信号urが入力されており、リトラクト制御信号urに応じてリトラクト電源37の出力電圧を調整する。
p−FET44のゲート端子にはスイッチ制御回路45が接続され、スイッチ制御回路45は、図1における電源監視器15の出力するリトラクト指令crに応じてp−FET44をオン・オフさせる。また、スイッチ制御回路45は、リトラクト指令crが”H”レベルのとき、p−FET44をオンにし、リトラクト指令crが”L”レベルのとき、p−FET44をオフにする。
リトラクト指令crはブリッジ制御回路35にも入力されており、ブリッジ制御回路35は、リトラクト指令crが”H”レベルのときに、p−FET31a、p−FET31bおよびn−FET32aをオフにし、n−FET32bだけをオン状態にする。
これにより、リトラクト指令crが”L”レベルのときには、駆動コイル5には電源36から電力が供給され、ブリッジ制御回路35に入力される制御信号uに応じて電流制御が行われる。一方、リトラクト指令crが”H”レベルのときには、リトラクト電源37からp−FET44を介して直接に駆動コイル5に電力が供給される。したがって、リトラクト指令crが”H”レベルのときには、制御信号uに応じた電流制御は行われない。
駆動器10に含まれる電圧検出器11には、駆動コイル5の両端電圧が入力されていて、VCM駆動時に発生する電圧を検出し、電圧信号Vaを出力する。
次に、磁気ディスク装置に用いられる制御方法の動作について、マイクロコンピュータを用いてソフトウェアにより実現する場合を例に説明する。
先ず、図5に示されたフローチャートを用いてヘッド制御器12と電源監視器15の動作を説明する。
ステップS1では、電源監視器15の出力するリトラクト指令crを読み込む。
ステップS2では、リトラクト指令crが”H”レベルか否かを判定する。リトラクト指令crが”L”レベルのときは、磁気ディスク装置に供給されている電源は正常であるので、ステップS3に移行し、逆に、リトラクト指令crが”H”レベルのときは、電源供給が停止された異常状態と判断し、ステップS4に移行する。
ステップS3では、位置検出器14の出力する位置信号dを読み込み、ステップS5に移行する。
ステップS5では、ホストシステムからのコマンドが目標トラックまでヘッドを移動させるシークモードであるか、シーク完了後の目標トラックに追従し、データ信号の記録再生を行う追従モードかを判定する。シークモードのときは、ステップS6に移行し、追従モードのときはステップS9に移行する。
ステップS6では、ステップS3で取り込んだ位置信号dをもとに、図3に示されたヘッド制御器12のブロック図にしたがってシーク制御信号usを計算する。
続いて、ステップS7では、電圧検出器11の出力する電圧信号Vaを読み込み、ステップS8では、ステップS7において読み込んだ電圧信号Vaをマイクロコンピュータ内部に設けられた電圧記憶手段であるメモリーに保存する。
ステップS9では、ステップS3で取り込んだ位置信号dをもとに、追従制御信号ufを計算する。
ステップS8またはステップS9の後、ステップS10では、制御信号u(u=us、またはu=uf)を駆動器10へ出力する。
その後、ステップS1に戻りS1〜S10の各ステップを繰り返す。
ステップS2で、リトラクト指令crが”H”レベルのときは、電源供給が停止された異常状態と判断し、ステップS4において、磁気ディスク1上の磁気ヘッド2をランプブロック9まで退避させるリトラクト処理を行う。
次に、図6に示されたフローチャートを用いてリトラクト制御器13の動作を説明する。
ステップS11では、図5におけるステップS8でマイクロコンピュータ内部のメモリーに保存した電圧信号Vaをもとに、磁気ヘッド2をリトラクトさせるのに必要な第1のリトラクト電圧V1を計算する。
ステップS12では、リトラクト制御信号urを駆動器10へ出力し、駆動器10に含まれるリトラクト電源37の出力電圧がステップS11で求めた第1のリトラクト電圧V1に等しくなるように、電圧制御手段である定電圧回路43によりリトラクト電源37の出力電圧の電圧制御を行う。
ステップS12の処理の後、ステップS13へ移行し、ステップS13では、図5におけるステップS3で読み込んだ位置信号dをもとに、リトラクト開始直前の磁気ヘッド2の現在位置からランプブロック9の始端(図2における第2の斜面24)までの距離Lを計算する。
ステップS14では、磁気ヘッド2がステップS13において計算された距離Lを移動するのに必要な時間T1を計算する。
ステップS14の処理の後、ステップS15へ移行し、ステップS15では、所定の時間T1が経過するまで待機する。すなわち、図6におけるリトラクト処理では、リトラクト電源37が一定時間T1だけ第1のリトラクト電圧V1を出力するように制御を行う。
ステップS15で所定の時間T1が経過した後、ステップS16へ移行する。ステップS16では、ステップS11と同様に、図5に示されたステップS8でのマイクロコンピュータ内部のメモリーに保存した電圧信号Vaをもとに、磁気ヘッド2をリトラクトさせるのに必要な第2のリトラクト電圧V2を計算する。第2のリトラクト電圧V2は、第1のリトラクト電圧V1よりも大きい値である。
ステップS17では、リトラクト制御信号urを駆動器10へ出力し、駆動器10に含まれるリトラクト電源37の出力電圧が、ステップS16で求めた第2のリトラクト電圧V2となるように、定電圧回路43の電圧制御を行う。
図5におけるステップS2で、リトラクト指令crが”H”レベルで電源供給が停止された異常状態と判断されたときは、図6に示されたステップS11〜S17の処理を行い、磁気ディスク1上の磁気ヘッド2をランプブロック9まで退避させ、リトラクト処理を完了する。
なお、ロード・アンロード機構を有しないディスク装置では、電源停止直後に低い電圧でヘッドスライダがディスク面上をほぼ一定の速度でデータ領域外のCSS退避領域まで移送させるだけでよいので、図6に示されたステップS13〜S17までの操作はなくてもよい。
上述のように、電源監視器15が磁気ディスク装置に供給される電源が正常であるか否かを常に監視し、電源供給が正常であるときは、位置検出器14、ヘッド制御器12および駆動器10により磁気ヘッド2を目標トラックまで移動させるシーク制御と目標トラックへの追従制御とを行う。
一方、磁気ディスク装置への電源供給が停止され、電源監視器15が電源が異常であると判断し、リトラクト指令crを駆動器10へ出力したときは、リトラクト制御器13が作動し、磁気ディスク1上の磁気ヘッド2をデータ領域外のCSS退避領域まで移動させたり、またはロード・アンロード機構を有する磁気ディスク装置であれば磁気ディスク1の外周縁の外側のランプブロック9まで磁気ヘッド2を退避させる。
次に、ディスク装置の動作について説明する。
図7は、磁気ディスク装置におけるシーク制御時の動作を説明するための波形図である。
図7(a)は、図3に示されたヘッド制御器12に含まれる速度パターン発生器53が発生するシーク速度指令vrを示す。図7(a)に示すように、シーク速度指令vrは台形波状のパターンで、時刻t1から一定の加速度で加速し、時刻t2から時刻t3までは一定速度Vseekで移動する。時刻t3からは一定の加速度で減速が行われ、シーク動作完了の時刻t4以降からはアクチュエータ7による目標トラックへのトラック追従制御を行い、磁気ヘッド2は目標トラックに対してデータの記録再生を行う。
図7(b)は、高温時におけるシーク制御時の電圧検出器11のVCM駆動の電圧信号Vaを示す。一定速度Vseekでヘッドが移動する時刻t2から時刻t3までの間は、ほぼ一定の電圧Va(H)を出力する。
同様に、図7(c)および図7(d)はそれぞれ常温時および低温時におけるシーク制御時の電圧検出器11のVCM駆動の電圧信号Va(M)およびVa(L)を示す。図7(b)における駆動電圧Va(H)、図7(c)における駆動電圧Va(M)および図7(d)における駆動電圧Va(L)をそれぞれ比較すると、磁気ディスク装置の環境温度が低下するにつれて電圧信号Vaは大きな値に変化することがわかる。この主な原因は、アクチュエータ7を回転自在に支持する軸受4の粘性抵抗が温度により変化するためであって、低温になればなるほど粘性抵抗が大きくなるからである。
磁気ディスク装置を使用している環境温度において、図1における電圧検出器11が出力する電圧信号Vaは、図5に示されたフローチャートのステップS7において、時刻t2から時刻t3の一定速度Vseekで移動しているタイミングで読み込まれ、読み込んだ電圧信号VaはステップS8でメモリーに保存され、そのメモリーに保存された電圧信号Vaから、図6のフローチャートのステップS11において、リトラクト動作のための第1のリトラクト電圧V1と、ステップS16において、リトラクト動作のための第2のリトラクト電圧V2とが算出される。そして、電源遮断時には、使用している環境温度に応じて、電圧信号VaがステップS8でメモリーに保存されることになり、環境温度に対応した第1のリトラクト電圧V1と、第2のリトラクト電圧V2とが算出されることになる。したがって、上述のVa(H)、Va(M)およびVa(L)は、高温、常温あるいは低温のそれぞれの或る温度におけるそれぞれの温度に対応した電圧信号を示すものであって、磁気ディスク装置を使用している環境温度に応じてそれらの値は変わるものであり、図7(b)〜図7(d)に図示されたVa(H)、Va(M)およびVa(L)のグラフはそれぞれ高温時、常温時および低温時における電圧信号Vaの一例に過ぎない。
図8は、磁気ディスク装置を使用している環境温度が常温のときの磁気ディスク装置におけるリトラクト動作を示す各部の波形図である。
図8(a)は、図4に示されたリトラクト用コンデンサ42の放電電圧波形であり、時刻T1まではVCMには比較的低い電圧が印加されるため、リトラクト用コンデンサ42は徐々に放電され、時刻T1において一気に放電される。
図8(b)は、VCMに印加される駆動電圧の波形で、時刻T1までは、リトラクト用コンデンサ42の放電電圧を定電圧回路43(図4参照)により、第1のリトラクト電圧V1(一定電圧)に変換される。時刻T1以降は第2のリトラクト電圧V2に制御され、p−FFT44(図4参照)を介して駆動コイル5にそれぞれの駆動電圧が印加される。なお、第1のリトラクト電圧V1は、上述のように、図5のフローチャートのステップS8でメモリーに保存されたシークモードにおける電圧検出器11からの出力である電圧信号Vaから、図6のフローチャートのステップS11において、算出された値である。
常温における第1のリトラクト電圧V1は(式1)で表される。
V1=Va(M)+(rp+rn)×Ia (式1)
ただし、Va(M)は、常温時において電圧検出器11で検出され、メモリーに保存された電圧信号、rpはp−FET44のオン抵抗、rnはn−FET32bのオン抵抗である。
ただし、Va(M)は、常温時において電圧検出器11で検出され、メモリーに保存された電圧信号、rpはp−FET44のオン抵抗、rnはn−FET32bのオン抵抗である。
したがって、図4に示されるリトラクト電源37が第1のリトラクト電圧V1を出力しているときは、駆動コイル5の両端には、p−FET44のオン抵抗rpとn−FET32bのオン抵抗rnの電圧降下分(rp+rn)×Iaを第1のリトラクト電圧V1から差し引いた一定電圧Va(M)が加わることになる。時刻T1経過後には、リトラクト電源37はメモリーに保存された電圧信号Va(M)をもとに算出された第2のリトラクト電圧V2に制御される。
一方、時刻T1から、リトラクト用コンデンサ42の充電電圧が放電により第2のリトラクト電圧V2と略一致する時刻T2までは駆動電圧はV2の一定値であるが、リトラクト用コンデンサ42の充電電圧が放電により第2のリトラクト電圧V2よりも低下する時刻T2以降は、VCMに印加される駆動電圧はリトラクト用コンデンサ42の充電電圧とともに急速に低下する。
時刻T1までの期間は、リトラクト電源37が第1のリトラクト電圧V1を出力し、駆動コイル5の両端には一定電圧Va(M)が加わることになり、この一定電圧Va(M)は、ヘッドを一定速度Vseekで移動させたときの駆動コイル5の両端の電圧に等しいので、逆に、駆動コイル5の両端に加わる電圧が一定電圧Va(M)となるように制御すれば、磁気ヘッド2は一定速度Vseekで移動することになる。
その結果、ヘッドの移動速度は、図8(d)に示すように、時刻T1まではほぼ一定の速度となり、ヘッド速度を時間積分して得られるヘッド位置は、図8(c)に示すように、時刻T1までは時間に対してほぼ直線的に増加する。
ヘッドの移動速度は、時刻T1まではほぼ一定速度Vseekであるため、時刻T1は(式2)で表される。
T1=L/Vseek (式2)
ここで、Lはリトラクト開始直前の磁気ヘッド2の現在位置からランプブロック9の始端(図2における第2の斜面24)までの距離を示す。
ここで、Lはリトラクト開始直前の磁気ヘッド2の現在位置からランプブロック9の始端(図2における第2の斜面24)までの距離を示す。
リトラクト用コンデンサ42は時刻T1において一気に放電されるので、時刻T1以降においては磁気ヘッド2は急加速され、外周ストッパー25に衝突し、リトラクト動作を完了する。
なお、時刻T1以降は第2のリトラクト電圧V2より大きな電圧が加わらないように制御されるので、VCMが過大に加速され、磁気ヘッド2がランプブロック9を越えて外周ストッパー25で跳ね返されて、磁気ヘッド2が再び磁気ディスク1上に飛び出し、磁気ディスク1に吸着するというようなことはない。
図9は、磁気ディスク装置を使用している環境温度が低温の場合におけるリトラクト動作を示す各部の波形図である。
図9(b)において、図9(a)に示されたリトラクト用コンデンサ42の放電電圧を定電圧回路43により変換した低温における第1のリトラクト電圧V1は(式3)で表される。
V1=Va(L)+(rp+rn)×Ia (式3)
ただし、Va(L)は、低温時において電圧検出器11で検出され、メモリーに保存された電圧信号、rpはp−FET44のオン抵抗、rnはn−FET32bのオン抵抗である。また、低温時の電圧信号Va(L)は、常温における電圧信号Va(M)に比べて非常に大きい値となる(図7(c)および図7(d)参照)。
ただし、Va(L)は、低温時において電圧検出器11で検出され、メモリーに保存された電圧信号、rpはp−FET44のオン抵抗、rnはn−FET32bのオン抵抗である。また、低温時の電圧信号Va(L)は、常温における電圧信号Va(M)に比べて非常に大きい値となる(図7(c)および図7(d)参照)。
低温時において、リトラクト電源37が第1のリトラクト電圧V1を出力しているときは駆動コイル5の両端には、p−FET44のオン抵抗rpとn−FET32bのオン抵抗rnの電圧降下分(rp+rn)×Iaを差し引いた一定電圧Va(L)が加わることになる。
一定電圧Va(L)は、ヘッドを一定速度Vseekで移動させたときの駆動コイル5の両端の電圧に等しい。したがって、駆動コイル5の両端に加わる電圧が一定電圧Va(L)となるように制御すれば、上述の図8(d)の場合と同様に、磁気ディスク1上にある磁気ヘッド2は一定速度Vseekで移動することになる。
その結果、ヘッドの移動速度は、図9(d)に示すように、時刻T1まではほぼ一定の速度Vseekとなり、ヘッド速度を時間積分して得られるヘッド位置は、図9(c)に示すように、時刻T1までは時間に対してほぼ直線的に増加する。
低温時の電圧信号Va(L)は、常温における電圧信号Va(M)に比べて非常に大きい値なので、リトラクト用コンデンサ42からは常温のときに比べ大きな電流が放電される。その結果、図9(a)の放電電圧波形は、上述の図8(a)に比べて時刻T1までの傾斜が急である。なお、時刻T1ではリトラクト用コンデンサ42の充電電圧は、第2のリトラクト電圧V2より小さくなっているので、上述の図8(b)に見られるような一定値V2の期間はない。
したがって、磁気ヘッド2がランプブロック9の斜面に位置した状態において、バックアップ用コンデンサ42の放電が行われるため、低温時においても、磁気ヘッド2が磁気ディスク1上を高速移動することはなく、ヘッドスライダの浮上が不安定となることによる磁気ディスク1および磁気ヘッド2の損傷が発生するというようなことはない。
なお、本実施の形態の磁気ディスク装置においては、電源供給が停止されたときに、低い電圧で磁気ヘッド2をランプブロック9まで移送し、磁気ヘッド2がランプブロック9に接触した状態で停止させる第1段階において、リトラクト用コンデンサ42から駆動器10に電流を供給するように構成したが、スピンドルモータの逆起電力を整流して生成された駆動電圧をVCMに供給するように構成してもよい。
また、本実施の形態の磁気ディスク装置では、リトラクト開始直前の磁気ヘッド2の現在位置からランプブロック9の始端までの距離Lを計算し、上述の(式2)で求められる期間T1の間だけ、低い電圧で磁気ヘッド2をランプブロック9まで移送するように構成したが、磁気ディスク1を半径方向に複数のゾーンに分割し、電源遮断時に磁気ヘッド2の位置するゾーンをもとに、期間T1を設定するように構成してもよい。この場合、各ゾーン毎にあらかじめ期間T1が登録されたテーブルを用いることで、より簡単に期間T1を決定することができる。
また、本実施の形態にかかる磁気ディスク装置およびそれに用いるリトラクト制御方法については、マイクロコンピュータによるソフトウェアにより実現するものとして説明したが、電子回路等によるハードウェアで構成してもよい。
また、本実施の形態では、ディスク装置として磁気ディスク装置を例にとって説明したが、磁気ディスク装置に限ることはなく、他の浮上型のヘッドおよびディスクを有するディスク装置、例えば、光ディスク装置、光磁気ディスク装置等、あるいは他の態様の情報記録装置に対しても用いることができる。
以上のように本実施の形態によれば、磁気ディスク装置が使用される環境温度が変化しても、電源停止直後に、磁気ディスク面上をほぼ一定の速度で、データ領域外のCSS退避領域までヘッドスライダを移送できる。あるいは、ロード・アンロード機構を有する磁気ディスク装置に対しては、ランプブロックまで磁気ヘッドを搭載したヘッドスライダが移送される。したがって、ヘッドスライダの浮上が安定となり、磁気ディスクおよびヘッドの損傷を発生することもなく、電源遮断時のリトラクト動作を安定、かつ確実に行うことができる。
また、磁気ヘッドのシーク動作時における電圧信号の値を電圧記憶手段に記憶しておき、記憶された電圧信号の値に応じた制御信号を生成し、かつその制御信号を電源の遮断時に出力するため、磁気ディスク装置の温度を検出する温度センサを特別に設ける必要がない。したがって、回路実装面積を増加させることがなく、また回路コストを低減させることができる。
また、低い電圧でヘッドスライダをランプブロックまで移送させ、ランプ斜面に接触した状態で停止させるリトラクト動作の第1段階の後に、ヘッドスライダをランプブロック終端までアンロードさせる第2段階において、VCMに供給する電圧を適当な値に制限することにより、ランプブロックにおける外周ストッパーで跳ね返されて、磁気ヘッドが再び磁気ディスク上に飛び出すようなことがなくなる。この結果、磁気ヘッドが再び磁気ディスク上に吸着することもなく、電源供給停止時のリトラクト動作の信頼性を向上させた磁気ディスク装置およびそれに用いるリトラクト制御方法を実現することができる。
本発明にかかるディスク装置は、電源供給が停止されたときに磁気ヘッドをディスクから安定に退避させるのに有用であり、磁気ディスク装置だけでなく、光ディスク装置、光磁気ディスク装置等、他の態様の情報記録に用いる装置分野に有用である。
1 磁気ディスク
2 磁気ヘッド
3 アーム
3a サスペンションタブ
4 軸受
5 駆動コイル
6 固定子
7 アクチュエータ
9 ランプブロック(ヘッド退避部材)
10 駆動器(駆動手段)
11 電圧検出器(電圧検出手段)
12 ヘッド制御器
13 リトラクト制御器(リトラクト制御手段)
14 位置検出器
15 電源監視器
21 第1の平面
22 第1の斜面
23 第2の平面
24 第2の斜面
25 外周ストッパー
31a,31b,44 pチャネル電界効果型トランジスタ(p−FET)
32a,32b nチャネル電界効果型トランジスタ(n−FET)
33 電流検出抵抗
34 増幅器
35 ブリッジ制御回路
36 電源
37 リトラクト電源
41 昇圧回路(昇圧手段)
42 リトラクト用コンデンサ
43 定電圧回路(電圧制御手段)
45 スイッチ制御回路
51 速度変換器
52 比較器
53 速度パターン発生器
54 シーク制御器
55 追従制御器
56 モード切換スイッチ
cr リトラクト指令
d 位置信号
Ia 駆動電流
L 距離
p トラック信号
rn,rp オン抵抗
t1,T1,t2,T2,t3,t4 時刻(時間)(期間)
u 制御信号
uf 追従制御信号
ur リトラクト制御信号
us シーク制御信号
v 移動速度
V1 第1のリトラクト電圧
V2 第2のリトラクト電圧
Va 電圧信号
Va(H),Va(L),Va(M) 電圧(電圧信号)
Vm 電圧
Vseek 速度
vr シーク速度指令
2 磁気ヘッド
3 アーム
3a サスペンションタブ
4 軸受
5 駆動コイル
6 固定子
7 アクチュエータ
9 ランプブロック(ヘッド退避部材)
10 駆動器(駆動手段)
11 電圧検出器(電圧検出手段)
12 ヘッド制御器
13 リトラクト制御器(リトラクト制御手段)
14 位置検出器
15 電源監視器
21 第1の平面
22 第1の斜面
23 第2の平面
24 第2の斜面
25 外周ストッパー
31a,31b,44 pチャネル電界効果型トランジスタ(p−FET)
32a,32b nチャネル電界効果型トランジスタ(n−FET)
33 電流検出抵抗
34 増幅器
35 ブリッジ制御回路
36 電源
37 リトラクト電源
41 昇圧回路(昇圧手段)
42 リトラクト用コンデンサ
43 定電圧回路(電圧制御手段)
45 スイッチ制御回路
51 速度変換器
52 比較器
53 速度パターン発生器
54 シーク制御器
55 追従制御器
56 モード切換スイッチ
cr リトラクト指令
d 位置信号
Ia 駆動電流
L 距離
p トラック信号
rn,rp オン抵抗
t1,T1,t2,T2,t3,t4 時刻(時間)(期間)
u 制御信号
uf 追従制御信号
ur リトラクト制御信号
us シーク制御信号
v 移動速度
V1 第1のリトラクト電圧
V2 第2のリトラクト電圧
Va 電圧信号
Va(H),Va(L),Va(M) 電圧(電圧信号)
Vm 電圧
Vseek 速度
vr シーク速度指令
Claims (17)
- ディスク状記録媒体と、
前記ディスク状記録媒体を回転させるスピンドルモータと、
ボイスコイルモータを構成する駆動コイルと前記駆動コイルが設けられたアームと前記アームに取り付けられたヘッドとを有し、前記ディスク状記録媒体の半径方向に回転自在に軸支されたアクチュエータと、
前記アクチュエータの駆動に伴って、前記駆動コイルに発生する電圧を検出し、かつ、前記電圧を電圧信号として出力する電圧検出手段と、
前記ヘッドのシーク動作時における前記電圧信号の値を記憶する電圧記憶手段と、
前記電圧記憶手段により記憶された前記電圧信号の値に応じた制御信号を生成し、かつ、前記制御信号を電源の遮断時に出力するリトラクト制御手段と、
前記制御信号が入力され、前記制御信号に応じた駆動電圧を前記駆動コイルに供給することにより、前記ヘッドを所定の位置に退避させる駆動手段とを備えたことを特徴とするディスク装置。 - 前記駆動手段は、前記スピンドルモータの逆起電力を整流して生成された駆動電圧を前記駆動コイルに供給することを特徴とする請求項1に記載のディスク装置。
- リトラクトに必要な電流を供給するリトラクト用コンデンサを有し、
前記駆動手段は、前記リトラクト用コンデンサから生成された駆動電圧を前記駆動コイルに供給することを特徴とする請求項1に記載のディスク装置。 - ディスク状記録媒体と、
前記ディスク状記録媒体を回転させるスピンドルモータと、
ボイスコイルモータを構成する駆動コイルと前記駆動コイルが設けられたアームと前記アームに取り付けられたヘッドとを有し、前記ディスク状記録媒体の半径方向に回転自在に支持され、所定の位置に前記ヘッドを退避させることができるように構成されたアクチュエータと、
前記アクチュエータの駆動に伴って、前記駆動コイルに発生する電圧を検出し、電圧信号を出力する電圧検出手段と、
リトラクトに必要な電流を供給するリトラクト用コンデンサと、
前記ヘッドのシーク動作時における前記電圧信号の値を記憶する電圧記憶手段と、
前記電圧記憶手段により記憶された前記電圧信号の値に応じた制御信号を生成し、かつ、前記制御信号を電源の遮断時に、所定の時間だけ出力するリトラクト制御手段と、
前記制御信号が入力され、前記制御信号に応じた駆動電圧を所定の時間だけ前記駆動コイルに供給し、その後、前記駆動電圧より大きな電圧を前記リトラクト用コンデンサから前記駆動コイルに供給することにより前記ヘッドを所定の位置に退避させる駆動手段とを備えたディスク装置。 - 前記駆動手段は、前記スピンドルモータとの逆起電力を整流して生成された駆動電圧、もしくは前記リトラクト用コンデンサから生成された駆動電圧を、前記駆動コイルに供給することを特徴とする請求項4に記載のディスク装置。
- 前記制御信号に応じて前記駆動コイルに供給する前記駆動電圧が、前記電圧記憶手段に記憶された前記電圧信号の値に等しくなるように構成された前記駆動手段を有することを特徴とする請求項1または請求項4に記載のディスク装置。
- 前記リトラクト制御手段は、電源遮断時における前記ヘッドの前記ディスク状記録媒体上の位置をもとに、前記駆動電圧を加える期間を変化させることを特徴とする請求項1または請求項4に記載のディスク装置。
- 前記リトラクト制御手段は、前記ディスク状記録媒体を半径方向に複数のゾーンに分割し、電源遮断時における前記ヘッドの位置するゾーンをもとに、前記駆動電圧を加える期間を変化させることを特徴とする請求項7に記載のディスク装置。
- 電源電圧を昇圧して前記リトラクト用コンデンサを充電する昇圧手段を有することを特徴とする請求項3または請求項4に記載のディスク装置。
- 電源遮断時から所定の時間経過後に、前記電圧記憶手段に記憶された前記電圧信号の値に応じて、前記リトラクト用コンデンサから前記駆動コイルに供給される電圧の大きさを制限する電圧制御手段を有することを特徴とする請求項4に記載のディスク装置。
- ボイスコイルモータを構成する駆動コイルと前記駆動コイルが設けられたアームと前記アームに取り付けられたヘッドとを有するアクチュエータを備えたディスク装置の電源遮断時における前記ヘッドのリトラクト制御方法であって、
前記アクチュエータの駆動に伴って、前記駆動コイルに発生する電圧を検出し、電圧信号を生成するステップと、
前記ヘッドのシーク動作時における前記電圧信号の値を記憶するステップと、
記憶された前記電圧信号の値に応じた制御信号を生成し、かつ、前記制御信号を電源の遮断時に出力するステップと、
前記制御信号に応じた駆動電圧を前記駆動コイルに供給することにより、前記ヘッドを所定の位置に退避させるステップとを包含することを特徴とするリトラクト制御方法。 - ボイスコイルモータを構成する駆動コイルと前記駆動コイルが設けられたアームと前記アームに取り付けられたヘッドとを有するアクチュエータを備えたディスク装置の電源遮断時における前記ヘッドのリトラクト制御方法であって、
前記アクチュエータの駆動に伴って、前記駆動コイルに発生する電圧を検出し、電圧信号を生成するステップと、
前記ヘッドのシーク動作時における前記電圧信号の値を記憶するステップと、
記憶された前記電圧信号の値に応じた制御信号を生成し、かつ、前記制御信号を電源の遮断時に出力するステップと、
前記制御信号に応じた駆動電圧を所定の時間だけ、前記駆動コイルに供給し、その後、前記駆動電圧より大きな電圧をリトラクト用コンデンサから前記駆動コイルに供給することにより、前記ヘッドを所定の位置に退避させるステップとを包含することを特徴とするリトラクト制御方法。 - 前記制御信号に応じて、前記駆動コイルに供給する前記駆動電圧が記憶された前記電圧信号の値に等しくなるように制御するステップを含むことを特徴とする請求項11または請求項12に記載のリトラクト制御方法。
- 電源遮断時における前記ヘッドのディスク状記録媒体上の位置をもとに、前記駆動電圧を加える期間を変化させるステップを含むことを特徴とする請求項12に記載のリトラクト制御方法。
- ディスク状記録媒体を半径方向に複数のゾーンに分割し、電源遮断時における前記ヘッドが位置する前記ディスク状記録媒体上のゾーンをもとに、前記駆動電圧を加える期間を変化させるステップを含むことを特徴とする請求項11または請求項12に記載のリトラクト制御方法。
- リトラクトに必要な電流を供給するリトラクト用コンデンサを有し、
前記ヘッドを所定の位置に退避させる前記ステップにおいて、前記リトラクト用コンデンサから生成された前記駆動電圧を前記駆動コイルに供給することを特徴とする請求項11に記載のリトラクト制御方法。 - 電源遮断時から所定の時間経過後に、前記電圧信号の値を記憶する前記ステップにおいて記憶された前記電圧信号の値に応じて、前記リトラクト用コンデンサから前記駆動コイルに供給される電圧の大きさを制限するステップを含むことを特徴とする請求項12または請求項16に記載のリトラクト制御方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005146234A JP2006323930A (ja) | 2005-05-19 | 2005-05-19 | ディスク装置およびそれに用いるリトラクト制御方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005146234A JP2006323930A (ja) | 2005-05-19 | 2005-05-19 | ディスク装置およびそれに用いるリトラクト制御方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2006323930A true JP2006323930A (ja) | 2006-11-30 |
Family
ID=37543490
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2005146234A Pending JP2006323930A (ja) | 2005-05-19 | 2005-05-19 | ディスク装置およびそれに用いるリトラクト制御方法 |
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Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2006323930A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP4538079B1 (ja) * | 2009-06-18 | 2010-09-08 | 株式会社東芝 | ヘッドの跳ね返り距離を計算するディスク記憶装置 |
-
2005
- 2005-05-19 JP JP2005146234A patent/JP2006323930A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP4538079B1 (ja) * | 2009-06-18 | 2010-09-08 | 株式会社東芝 | ヘッドの跳ね返り距離を計算するディスク記憶装置 |
JP2011003242A (ja) * | 2009-06-18 | 2011-01-06 | Toshiba Corp | ヘッドの跳ね返り距離を計算するディスク記憶装置 |
US7920353B2 (en) | 2009-06-18 | 2011-04-05 | Kabushiki Kaisha Toshiba | Disk drive configured to calculate head rebound distance |
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