JP5539026B2 - 磁気ディスク制御装置およびハードディスクドライブ装置 - Google Patents

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本発明は、磁気ディスク制御装置およびハードディスクドライブ装置に関し、特に、磁気ヘッドをランプ機構へ退避させるリトラクト制御回路を備えた磁気ディスク制御装置およびハードディスクドライブ装置に適用して有効な技術に関する。
例えば、特許文献1には、ボイスコイルモータ(VCM)を一定電圧で駆動することで磁気ヘッドをランプ機構へ退避させるリトラクト制御方式が示されている。すなわち、VCMを一定電圧で駆動し、VCMの逆起電圧(BEMF:back electromotive force)を駆動電圧以内に制限することで磁気ヘッドの速度を制御する。また、特許文献2には、VCMのコイルに誘起される逆起電圧を観測することで磁気ヘッドの速度を検出し、検出結果を入力制御電圧に対してフィードバック制御することで磁気ヘッドの速度を一定に制御するリトラクト制御方式が示されている。
特開2004−013994号公報 特開2007−299477号公報
例えば、HDD(ハードディスクドライブ)装置を代表とする磁気ディスクシステムでは、電源遮断等の緊急時に磁気ヘッドをディスク外周部に設けられたスローブ状のランプ機構へ退避させるヘッドアンロード方式のリトラクトが採用されている。リトラクト時には、ランプ機構への磁気ヘッドの衝突を防ぐ為、リトラクト開始直前の磁気ヘッドの速度、移動方向によらず、ランプ機構到達時に磁気ヘッドの速度が常に一定となるようなリトラクト制御が必要となる。これに加えて、例えば、HDD装置の落下時等のように、物理的な衝撃を受けるまでの時間が非常に短い条件においては、リトラクト動作を短時間で完了させる必要がある。このような背景からリトラクト時の速度を制御しつつ、かつリトラクトを短時間で完了できるリトラクト制御方式が求められる。
図11は、本発明の前提として検討した磁気ディスク制御装置において、その主要部の構成例を示すブロック図である。図11に示す磁気ディスク制御装置MDCIC10は、ボイスコイルモータVCMの両端にブリッジ状に接続された4個のパワーMOSトランジスタM1〜M4と、M1を介してVCMの駆動電圧を制御するリトラクトドライブ回路RETDV10と、RETDV10を制御するリトラクト制御回路RETC10等を含んでいる。リトラクト時には、スピンドルモータSPMで生成された逆起電力が外部端子VCCOUTに接続された電源ラインVCCに供給され、VCMの一端(外部端子VCMP)がM4を介して接地電源電圧GNDに接続されると共に、VCMの他端(外部端子VCMN)にVCCの電圧がM1を介して印加される。これによって、図示は省略するが、VCMに接続された磁気ヘッドがランプ機構に向けて移動する。
このM1を介してVCMの他端(外部端子VCMN)に駆動電圧を印加する際、リトラクトドライブ回路RETDV10は、アンプ回路AMP10を用いてM1のゲートを制御する。AMP10は、ここでは、正極入力ノードに基準電圧Vrefが入力され、M1からの駆動電圧(VCMNの電圧)が抵抗R1,R2による抵抗分圧を介して負帰還されることで、駆動電圧(VCMNの電圧)の値を制御する。この駆動電圧の値は、外部設定に応じてリトラクト制御回路RETC10が制御信号(GAINSEL10)を介して可変抵抗であるR2の抵抗値を設定することで選択的に定められる。このR2の設定値は、リトラクト動作を行っている間は不変となり、これによりボイスコイルモータVCMは一定電圧で駆動される。
図12は、図11の磁気ディスク制御装置におけるリトラクト時の動作例を示す波形図である。図12では、VCMの両端の電圧(外部端子VCMN,VCMPの電圧)と、VCMに流れる電流Ivcmと、VCMで生じる逆起電圧(VBEMF)と、VCMによって駆動される磁気ヘッドの位置とが示されている。図12において、VCMNには、GNDを基準として約0.6V程度となる一定の駆動電圧が印加されている。この一定の駆動電圧の値は、高すぎるとランプ機構に高速で衝突する恐れがあるため、比較的遅めの目標速度に応じた低い値とする必要がある。磁気ヘッドは、この一定の駆動電圧により目標速度に向けてある程度加速しながら移動するが、磁気ヘッドの速度上昇に伴いVBEMFの値が増加するため、速度上昇に伴い駆動電流(Ivcm)(トルクおよび加速)に制限が加わってくる。これにより、磁気ヘッドは、目標速度に早期に到達するのではなく、目標速度に向けて緩やかに到達していくような動きとなる。その結果、この例では、例えば、34msの時間を要して磁気ヘッドがランプ機構に到達している。
しかしながら、図11のような磁気ディスク制御装置を用いると、例えば、次のような問題が生じる恐れがある。第1に、一定電圧駆動では、駆動電圧自体が目標速度に相当するBEMF分となるため、駆動電流、トルクに制限があり、目標速度に到達するまでの整定時間が長くなる。第2に、速度が上昇していくとBEMFが現われることで駆動電流、トルクはさらに制限がかかり、速度の整定はさらに遅くなる。第3に、短時間でリトラクトを完了させるためには駆動電圧を大きくする必要があるが、その場合は速度が速くなるため、磁気ヘッドがランプ機構に高速で衝突する等の理由から装置としての信頼性が落ちる。
図13は、本発明の前提として検討した他の磁気ディスク制御装置において、その主要部の構成例を示すブロック図である。図13に示す磁気ディスク制御装置MDCIC11は、図11の磁気ディスク制御装置と同様のパワーMOSトランジスタM1〜M4に加えて、2個のリトラクトドライブ回路RETDV11,RETDV12、リトラクト制御回路RETC11、アンプ回路AMP20、サンプリングホールド回路SHC、および電流アンプ回路AMPgm等を含んでいる。RETDV11は、M1を介して外部端子VCMNの駆動電圧を制御し、RETDV12は、M3を介して外部端子VCMPの駆動電圧を制御する。2個のリトラクトドライブ回路を設けることで、ボイスコイルモータVCMによって磁気ヘッドの加速と減速の両方を行うことが可能となる。
AMP20は、VCMNとVCMPの電位差を検出し、SHCは、リトラクト制御回路RETC11からの制御信号(SMPL)に応じてAMP20の検出結果をラッチする。電流アンプ回路AMPgmは、SHCに保持された検出結果と目標速度に応じた所定の比較電圧(Vcmd)との差分を検出し、これに応じた電流を位相補償用の外部端子RETPCに出力する。RETPCには、抵抗および容量からなる位相補償回路PHCが外部接続される。RETDV11では、アンプ回路AMP11がRETPCに生成された電圧を正極入力としてM1のゲートを制御し、RETDV12では、アンプ回路AMP12がRETPCに生成された電圧を負極入力としてM3のゲートを制御する。このように、図13の磁気ディスク制御装置は、VCMの逆起電圧を観測することで磁気ヘッドの速度を検出し、検出結果をフィードバック制御することで磁気ヘッドの速度を一定に制御している。このような方式を用いると、図11の磁気ディスク制御装置と比較して、目標速度に到達するまでの整定時間を早めることが可能となる。
しかしながら、図13のような磁気ディスク制御装置では、例えば次のような問題が生じる恐れがある。第1に、アナログ回路で速度の閉ループ制御を行っているため、速度検出回路(アンプ回路AMP20)、誤差増幅回路(電流アンプ回路AMPgm)、位相補償回路PHC等が必要となり、回路が複雑となる。第2に、回路が複雑な分、消費電流が多く、回路電源の確保が困難となり得る。すなわち、リトラクト動作は、バッテリ等の外部電源が遮断された状態でも行う必要があるため、消費電流に見合った電源確保手段が必要とされる。第3に、電源確保手段としては、例えば、スピンドルモータSPMで生成された逆起電力を利用できるが、例えば2.5インチ等の小型のHDD装置では、仕様上の電源電圧が低いため(例えば5V)、逆起電力によって生成される電力(電圧)も小さく、十分に電源が確保できない恐れがある。第4に、小型のHDD装置において、回路電源電圧を外付け容量に溜まった電荷から供給する構成とした場合、消費電流の大きい回路では、大容量を必要とするためコストや実装の点で不向きとなる。
すなわち、図13のような磁気ディスク制御装置は、リトラクトに要する時間を短縮できるため、落下等の状況にも十分に対応できるが、第3、第4の問題から小型のHDD装置には不向きとなっている。その一方で、特に落下等の状況が生じる可能性が高いのは、モバイル機器向けで使用されることが多い小型のHDD装置である。
本発明は、このようなことを鑑みてなされたものであり、その目的の一つは、リトラクト動作を短時間で実行可能な磁気ディスク制御装置およびハードディスクドライブ装置を提供することにある。また、他の目的の一つは、リトラクト動作を短時間で実行でき、かつ、リトラクト動作時の消費電力が少ない磁気ディスク制御装置およびハードディスクドライブ装置を提供することにある。なお、本発明の前記並びにその他の目的と新規な特徴は、本明細書の記述及び添付図面から明らかになるであろう。
本願において開示される発明のうち、代表的な実施の形態の概要を簡単に説明すれば、次のとおりである。
本実施の形態による磁気ディスク制御装置は、磁気ヘッドのリトラクト動作を行うモータを制御するものであり、モータの制御端子に駆動電圧を印加する第1トランジスタと、リトラクト制御回路と、基準電圧出力回路と、ドライブ回路とを備えている。リトラクト制御回路は、駆動電圧の電圧値と基準電圧の電圧値を指示し、基準電圧出力回路は、この指示された電圧値を持つ基準電圧を出力する。ドライブ回路は、駆動電圧がリトラクト制御回路で指示された電圧値となるように第1トランジスタを制御する駆動動作モードと、モータの制御端子に生じた逆起電圧(BEMF)と基準電圧出力回路からの基準電圧との大小関係を判定する検出動作モードを持つ。リトラクト制御回路は、基準電圧の電圧値を指示すると共にドライブ回路を検出動作モードで動作させ、この結果得られた大小関係の判定結果に基づいて、駆動電圧の電圧値を指示すると共にドライブ回路を駆動動作モードで動作させる。
このように、リトラクト制御回路を主とした磁気ヘッド速度のディジタル的なフィードバック制御を用いることで、磁気ヘッドの速度を目標速度に整定するまでの時間を短縮でき、リトラクト動作に要する時間を短縮できる。また、フィードバックとしてアナログ回路を必要としないディジタル的なフィードバック制御であるため、簡素な回路で実現でき、回路面積の低減と共に消費電力の低減が図れる。特に、ドライブ回路に1個の差動アンプ回路を設け、当該差動アンプ回路が検出動作モードと駆動動作モードの両方で動作するように構成することもでき、これによって、更なる回路面積の低減と共に消費電力の低減が図れる。
本願において開示される発明のうち、代表的な実施の形態によって得られる効果を簡単に説明すると、簡易な構成で磁気ヘッドの速度を制限しつつ、リトラクト動作を短時間で実行可能になる。また、簡易な構成で実行できることでその際の消費電力を低減でき、小型HDD装置においてリトラクト動作の実現が可能になる。
本発明の実施の形態1による磁気ディスク制御装置において、その主要部の構成例を示すブロック図である。 図1の磁気ディスク制御装置を含めた装置全体の構成例を示すブロック図である。 図2の磁気ディスク制御装置が適用されたハードディスクドライブ(HDD)装置の構成例を示す概略図である。 図1の磁気ディスク制御装置において、そのリトラクトドライブ回路の詳細な構成例を示す回路図である。 図4の変形例を示す回路図である。 図1の磁気ディスク制御装置において、そのリトラクト制御回路の詳細な動作例を示す状態遷移図である。 図6の動作例を用いた際のリトラクト動作波形の一例を示す図である。 図6の動作例を用いた際のリトラクト動作波形の一例を示す図である。 図6の動作例を用いた際のリトラクト動作波形の一例を示す図である。 本発明の実施の形態2による磁気ディスク制御装置において、その主要部の構成例を示すブロック図である。 本発明の前提として検討した磁気ディスク制御装置において、その主要部の構成例を示すブロック図である。 図11の磁気ディスク制御装置におけるリトラクト時の動作例を示す波形図である。 本発明の前提として検討した他の磁気ディスク制御装置において、その主要部の構成例を示すブロック図である。
以下の実施の形態においては便宜上その必要があるときは、複数のセクションまたは実施の形態に分割して説明するが、特に明示した場合を除き、それらは互いに無関係なものではなく、一方は他方の一部または全部の変形例、詳細、補足説明等の関係にある。また、以下の実施の形態において、要素の数等(個数、数値、量、範囲等を含む)に言及する場合、特に明示した場合および原理的に明らかに特定の数に限定される場合等を除き、その特定の数に限定されるものではなく、特定の数以上でも以下でも良い。
さらに、以下の実施の形態において、その構成要素(要素ステップ等も含む)は、特に明示した場合および原理的に明らかに必須であると考えられる場合等を除き、必ずしも必須のものではないことは言うまでもない。同様に、以下の実施の形態において、構成要素等の形状、位置関係等に言及するときは、特に明示した場合および原理的に明らかにそうでないと考えられる場合等を除き、実質的にその形状等に近似または類似するもの等を含むものとする。このことは、上記数値および範囲についても同様である。
また、実施の形態の各機能ブロックを構成する回路素子は、特に制限されないが、公知のCMOS(相補型MOSトランジスタ)等の集積回路技術によって、単結晶シリコンのような半導体基板上に形成される。なお、実施の形態では、MISFET(Metal Insulator Semiconductor Field Effect Transistor)の一例としてMOSFET(Metal Oxide Semiconductor Field Effect Transistor)(MOSトランジスタと略す)を用いるが、ゲート絶縁膜として非酸化膜を除外するものではない。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、実施の形態を説明するための全図において、同一の部材には原則として同一の符号を付し、その繰り返しの説明は省略する。
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1による磁気ディスク制御装置において、その主要部の構成例を示すブロック図である。図1に示す磁気ディスク制御装置MDCIC1は、例えば、1つの半導体チップ(半導体パッケージ)で実現され、11個の外部端子VCCIN,VBRK,VBST,VCMN,VCMP,VCMGND,ISENSEOUT,U,V,W,VCCOUTを含んでいる。VCCINは、外部電源用の端子であり、バッテリBAT等に接続される。VBRK,VBSTは、内部電源の出力端子であり、それぞれ、外部容量C2,C3に接続される。VCMN,VCMPは、ボイスコイルモータVCMの制御用端子であり、VCMの一端は電流検出用の外部抵抗Rsを介してVCMNに接続され、VCMの他端はVCMPに接続される。VCMGNDは、接地電源電圧GND用の端子である。U,V,Wは、スピンドルモータSPMの3相を制御する端子であり、SPMの対応する3相端子にそれぞれ接続される。ISENSEOUTは、SPMの接地用ならびに電流検出用端子であり、電流検出用の外部抵抗Rnfを介してGNDに接続される。VCCOUTは、SPMによって生成された逆起電力の出力端子であり、外部容量C1に接続される。
次に、図1の磁気ディスク制御装置MDCIC1の各内部回路について説明する。パワーMOSトランジスタ(ここではnチャネル型MOSトランジスタ)M10〜M15は、外部端子U,V,Wに接続される。M10,M12,M14は、ドレインが外部端子VCCOUTに接続され、ソースが、それぞれ、U,V,Wに接続される。M11,M13,M15は、ソースが外部端子ISENSEOUTに接続され、ドレインが、それぞれ、U,V,Wに接続される。コンパレータ回路CMPは、U,V,Wの電圧の大小関係を比較する。同期整流制御回路RTFCは、この大小関係に基づいてM10〜M15のオン・オフを制御し、これにより同期整流を行う。具体的には、電圧が一番低い端子をISENSEOUTに接続し、電圧が一番高い端子をVCCOUTに接続するようにM10〜M15のオン・オフを制御する。
このようにSPMの回転によって得られた3相交流信号となる逆起電力は、同期整流によってVCCOUTに供給される。リトラクト時には、この整流された逆起電力がVCCOUTに接続された電源ラインVCCを介して後述するボイスコイルモータVCMの駆動電圧として使用される。例えば、2.5インチ型のような小型のHDD装置では、逆起電力の大きさも小さくなるため、可能な限り低損失で当該電力を取り出すことが望ましい。そこで、このような同期整流を行うことが有益となる。
図1において、パワースイッチPSWは、例えば、nチャネル型MOSトランジスタで構成され、外部端子VCCINとVCCOUTの間の導通・遮断を行う。パワースイッチ制御回路PSWCは、外部端子VBSTに生成された内部電源電圧によって動作し、PSWのオン・オフを制御する。リトラクト時には、バッテリBATの有無に関わらず、PSWはオフに制御される。これによって、VCCOUTの電圧がBATの有無(すなわちVCCINの電圧)に依存して変動することによる、リトラクト特性の変動が防止できる。また、PSWには、基板ノードとドレインの間に、基板側(VCCIN側)をアノード、ドレイン側(VCCOUT側)をカソードとするボディーダイオードと、基板ノードをソースまたはGNDに選択的に接続するスイッチが備わっている。PSWCは、PSWをオフに制御する際には、PSWの基板ノードをGNDに接続し、VCCINとVCCOUTの間のボディーダイオードを介した導通経路も遮断する。
異常検出制御回路FDCは、外部の各種センサ回路等から、外部電源遮断信号や、例えばHDD装置の落下等といった異常検出信号を受けた際に、リトラクト開始信号XRETENAをリトラクト制御回路RETC1に出力する。発振回路OSCは、VBSTの電圧によって動作し、RETC1に動作用のクロック信号CLKを供給する。昇圧電源生成回路BSTは、VCCINの電圧によって動作し、例えば、チャージポンプ回路等を用いて昇圧された内部電源電圧をVBSTに生成する。レギュレータ回路VREGは、VBSTの電圧によって動作し、内部電源電圧をVBRKに生成する。特に限定はされないが、例えば、VCCINに供給される外部電源電圧やVBRKに生成される内部電源電圧は5V等であり、VBSTに生成される内部電源電圧は12V等である。なお、リトラクト時には、BSTおよびVREGは、動作を停止し、図1に示される各種内部回路は、容量C2,C3に蓄えられた電荷を用いて所定の動作を行う。すなわち、図1の磁気ディスク制御装置MDCIC1は、バッテリBAT等の外部電源が遮断された際にも内部電源電圧によってリトラクト動作が行えるように構成されている。
パワーMOSトランジスタ(ここではnチャネル型MOSトランジスタ)M1〜M4は、外部端子VCMN,VCMPにブリッジ状に接続される。M1,M3は、ドレインが電源ラインVCC(外部端子VCCOUT)に接続され、ソースが、それぞれ、VCMN,VCMPに接続される。M2,M4は、ソースが外部端子VCMGNDに接続され、ドレインが、それぞれ、VCMN,VCMPに接続される。nチャネル型MOSトランジスタMNd2は、オンに駆動された際に、M3のゲートをGNDに接続する。基準電圧生成回路VRGEN1は、VBSTの電圧によって動作し、リトラクト制御回路RETC1に向けて電源電圧VDDを供給すると共に、それぞれ電圧値が異なる複数(ここでは4個)のしきい値電圧Vth0〜Vth2,VthRを生成する。セレクタ回路SELrは、RETC1からの基準電圧選択信号REFSELに応じて、Vth0〜Vth2,VthRの中からいずれか一つのしきい値電圧を選択し、それを基準電圧Vrefとして出力する。
リトラクトドライブ回路RETDV1は、アンプ回路AMP1と、バッファ回路BFと、スイッチSW1と、nチャネル型MOSトランジスタMNd1と、抵抗R1,R2を備え、M1を介したVCMの駆動電圧を制御する。AMP1は、VBSTの電圧によって動作し、正極入力ノードにセレクタ回路SELrからのVrefが入力され、出力ノードがSW1を介してM1のゲートに接続される。R1,R2は、M1のソース(外部端子VCMN)とGNDの間に直列接続され、M1のソース電圧をR2/(R1+R2)で抵抗分圧し、この抵抗分圧値をフィードバック電圧VfbとしてAMP1の負極入力ノードに帰還する。BFは、AMP1の出力電圧を2値で取り込み、この2値情報を判定結果信号CMPOUTとしてリトラクト制御回路RETC1に出力する。MNd1は、オンに駆動された際に、M1のゲートをGNDに接続する。
シリアルポートSPは、外部のプロセッサMPU等から各種設定情報や制御情報を受け、当該情報をレジスタ回路REGに格納する。各種設定情報の中には、詳細は後述するが、基準電圧生成回路VRGEN1による4個のしきい値電圧Vthの具体的な値や、VCMを駆動する際の駆動電圧Vretの値や、リトラクト動作の最大所要時間Tretが含まれる。また、制御情報の中には、リトラクト制御回路RETC1のイネーブル信号IC_ENAや、異常検出制御回路FDCのイネーブル信号も含まれる。
リトラクト制御回路RETC1は、イネーブル信号IC_ENAを受けて活性化され、FDCからリトラクト開始信号XRETENAを受けた際に、VRGEN1からの電源電圧VDDを用いてクロック信号CLKに同期してリトラクト動作に伴う各種制御信号を出力する。例えば、リトラクトオン信号RETONが出力されると、RTFC、CMP、PSWCが活性化され、VREGおよびBSTが非活性化される。パワースイッチ遮断信号PSWCUTが出力されると、前述したようにPSWCを介してPSWが遮断される。基準電圧選択信号REFSELが出力されると、前述したように、セレクタ回路SELrを介して基準電圧Vrefの値が選択される。ゲイン選択信号GAINSEL1が出力されると、リトラクトドライブ回路RETDV1の抵抗(可変抵抗)R2の値が選択的に設定される。パワーMOSオン信号NHON,NLON,PHON,PLONが出力されると、M1〜M4のゲートが適宜制御される。NHONは、SW1のオン・オフを制御し、またインバータ回路IV1を介してMNd1のオン・オフを制御する。PHONは、インバータ回路IV2を介してMNd2のオン・オフを制御する。NLONは、M2のオン・オフを制御し、PLONは、M4のオン・オフを制御する。
このように、図1の磁気ディスク制御装置MDCIC1は、様々な特徴を備えるが、特に、次の3点が主要な特徴となっている。第1の特徴は、リトラクトドライブ回路RETDV1の基準電圧Vrefを、基準電圧生成回路VRGEN1ならびにセレクタ回路SELrを介して選択的に設定可能となっている点にある。第2の特徴は、リトラクト動作期間中に、リトラクト制御回路RETC1がRETDV1を基準電圧選択信号REFSELおよびゲイン選択信号GAINSEL1を用いてディジタル的に制御することで、VCMのBEMFの値に応じてVCMの駆動電圧を動的に制御する点にある。第3の特徴は、RETDV1が、ボイスコイルモータVCMの駆動電圧の制御動作と、VCMで生じた逆起電圧(BEMF)の検出動作を1個のアンプ回路AMP1を兼用して用いることで実現している点にある。これらの特徴の詳細については、以降にて適宜説明を行う。
次に、リトラクト時における図1の磁気ディスク制御装置MDCIC1の主要な動作例について説明する。リトラクト時には、前述したように、パワースイッチPSWがオフに制御され、スピンドルモータSPMの逆起電力を整流して得られる電源ラインVCCの電圧によってボイスコイルモータVCMの駆動電圧が生成される。リトラクトドライブ回路RETDV1は、リトラクト制御回路RETC1からの指示に応じて、このVCMの駆動電圧を外部端子VCMNに印加する駆動動作モードと、VCMNを介してVCMで生じたBEMFの値を検出する検出動作モードとを交互に繰り返す。
駆動動作モードの際、リトラクト制御回路RETC1はパワーMOSオン信号NHONを‘H’レベルとし、その結果、スイッチSW1がオンとなり、nチャネル型MOSトランジスタMNd1がオフとなる。また、RETC1はパワーMOSオン信号NLON、PHON、PLONを、それぞれ、‘L’レベル、‘L’レベル、‘H’レベルとし、その結果、M2、M3、M4は、それぞれ、オフ、オフ、オンとなる。この際に、M3は、ディスチャージ用のnチャネル型MOSトランジスタMNd2を介してオフに駆動される。これによって、リトラクト動作の前段階でM3のゲートに多くの電荷が残っていた場合にも、それを早期に放電することができる。すなわち、M1〜M4は、VCMによって磁気ヘッドを通常駆動する際にも用いられるが、M3がオンに駆動されていた場合、リトラクト時には、それをオフにスイッチングする必要がある。この際に、M3をオフにする駆動能力が低いと、スイッチングを終えるまでの待ち時間が必要となり、リトラクトの所要時間が延びることになる。
アンプ回路AMP1は、SW1を介してM1のゲートを駆動し、M1は、そのソース電圧をR1,R2で抵抗分圧し、フィードバック電圧VfbとしてAMP1に負帰還する。AMP1の正極入力ノードには、セレクタ回路SELrを介して特定の値(例えばVthR)を持つ基準電圧Vrefが入力される。すなわち、RETC1は、駆動動作モードの際には、基準電圧選択信号REFSELを介してVrefの値を固定的に定める。一方、R2の抵抗値は、RETC1からのゲイン選択信号GAINSEL1に応じて選択的に設定される。AMP1は、VrefとVfbを入力とし負帰還のアンプ動作を行い、R2の設定値に応じて、Vref×((R1+R2)/R2)で定められる駆動電圧をVCMNに印加する。そして、VCC→M1→VCMN→VCM→VCMP→M4→VCMGNDの経路でVCMに駆動電流が供給される。
一方、検出動作モードの際、リトラクト制御回路RETC1はパワーMOSオン信号NHONを‘L’レベルとし、その結果、スイッチSW1がオフとなり、MNd1がオンとなる。これに伴い、M1は、MNd1を介して早期にオフに駆動される。すなわち、VCMのBEMFを検出するためには、M1をオフに制御する必要がある。前述したように、RETDV1は、駆動動作モードと検出動作モードを交互に繰り返すため、駆動動作モードから検出動作モードに早期に遷移し、正確にBEMFを検出するためには、M1を高速にオフにスイッチングすることが望ましい。また、RETC1はNLON、PHON、PLONを、それぞれ、‘L’レベル、‘L’レベル、‘H’レベルとし、その結果、M2、M3、M4は、それぞれ、オフ、オフ、オンとなる。これによって、VCMのBEMFがVCMPを基準としてVCMNに生成される。
このVCMNに生成されたVCMのBEMFは、R1,R2によって抵抗分圧され、フィードバック電圧VfbとしてAMP1の負極入力ノードに印加される。RETC1は、検出動作モードの際には、GAINSEL1を介してR2の値を固定的に定める。したがって、Vfbは、VCMNの値に比例した値となる。一方、基準電圧Vrefの値は、RETC1からのREFSELに応じて選択的に設定される。AMP1は、Vrefを比較対象としてVfbの大小を判定するコンパレータ動作を行い、バッファ回路BFは、この判定結果を取り込み、判定結果信号CMPOUTとしてRETC1に出力する。RETC1は、このCMPOUTに基づき、VCMのBEMFが選択的に定めた所定の値よりも高いか低いかを識別し、この識別結果に応じて駆動動作モード時のVCMの印加電圧を定める(すなわちR2の抵抗値を設定する)。
以上のように、リトラクト制御回路RETC1は、リトラクトドライブ回路RETDV1を検出動作モードと駆動動作モードで動作させている。検出動作モード時には、しきい値電圧(Vref)を定めると共に当該しきい電圧との大小関係をRETDV1に判別させ、この判別結果に応じて新たな駆動電圧を設定してRETDV1を駆動動作モードで動作させている。このように、RETC1を主としたディジタル的なフィードバック制御によってVCMの駆動電圧制御(磁気ヘッドの速度制御)を行うことで、図13の磁気ディスク制御装置MDCIC11のような位相補償回路PHC等を含めた複雑なアナログ閉ループ回路が不要となり、回路面積の低減が図れる。
更に、このディジタル的なフィードバック制御方式を用いることで、特に、1個のアンプ回路AMP1で検出動作モードと駆動動作モードの両方が行えるように構成することができ、更なる回路面積の低減が図れ、回路の低消費電力化やコストの低減等が図れる。すなわち、AMP1は、検出動作モードの際には速度差に応じたアナログ信号を生成する必要はなく、単にコンパレータ動作によってディジタル信号を生成すればよいため、このような兼用が可能となる。その結果、例えば、2.5インチのHDD装置のようにスピンドルモータSPMの逆起電力が小さい場合でも、リトラクト時の動作電源を十分に確保することができる。また、VCMのBEMFを検出して、駆動電圧にフィードバックできることから、前述した図11の磁気ディスク制御装置MDCIC10と比較して、磁気ヘッドが目標速度に到達するまでの整定時間を短縮でき、リトラクトに要する所要時間を短縮することが可能となる。その結果、例えば、HDD装置の落下時等でも、ディスクの損傷を防止することが可能となる。
なお、図1の磁気ディスク制御装置MDCIC1では、リトラクトドライブ回路RETDV11をM1側のみに設けたが、例えば、加えてM3側に設けることも可能である。この場合、リトラクト時に磁気ヘッドの加速と減速が可能になるため目標速度に到達するまでの整定時間を更に短縮することができる。ただし、図13の場合ほどではないが、回路面積の増大ならびに消費電力の増大が懸念されるため、この観点からは、図1のような構成とすることが望ましい。また、ここでは、リトラクト時に、VCCINとVCCOUTの間をパワースイッチPSWで遮断したが、場合によっては、外部からの設定等に応じて、PSWのボディーダイオードを介して導通させることも可能である。これによって、VCMの駆動電圧として更に高い電圧を使用することが可能となり、更なるリトラクト時間の短縮が図れる場合がある。
図2は、図1の磁気ディスク制御装置を含めた装置全体の構成例を示すブロック図である。図2に示す磁気ディスク制御装置MDCIC1’は、例えば、1個の半導体チップ(半導体パッケージ)で実現され、図1の磁気ディスク制御装置MDCIC1に対して、更に、ボイスコイルモータドライブ回路VCMDVと、スピンドルモータドライブ回路SPMDVが加わった構成となっている。SPMDVは、通常動作時に、パワーMOSトランジスタM10〜M15のオン・オフを適宜制御し、スピンドルモータSPMを介して磁気ディスク(図示せず)を高速回転させる。VCMDVは、通常動作時に、パワーMOSトランジスタM1〜M4のオン・オフを適宜制御し、ボイスコイルモータVCMを介して磁気ディスク上の磁気ヘッド(図示せず)の位置を制御する。VCMDVとリトラクトドライブ回路RETDV1、ならびに、SPMDVと同期整流制御回路RTFCは、それぞれ異なる期間で動作し、通常動作時にはVCMDVおよびSPMDVが動作すると共に、RETDV1およびRTFCのパワーMOSトランジスタに向けた出力はハイインピーダンスとなり、リトラクト動作時にはその逆となる。
図3は、図2の磁気ディスク制御装置が適用されたハードディスクドライブ(HDD)装置の構成例を示す概略図である。図3に示すHDD装置において、スピンドルモータSPMは、磁気ディスクDSKを回転駆動する。ボイスコイルモータVCMは、アームARMを介して磁気ヘッドMHに連結され、ARMを回動させてMHをDSK上の径方向に移動する。磁気ヘッドMHは、DSK上の記憶トラックに対して情報の読み出し/書き込みを行なう。信号処理回路(信号処理IC)SPRCは、MHによって読み出された情報から、DSK上の位置情報を読み取る。制御部CTLBKは、SPRCからの位置情報に基づいてモータ駆動回路MDVに駆動電流指令値Icmdを送る。MDVは、このIcmdに応じて、VCMを駆動する。このMDVに図2の磁気ディスク制御装置MDCIC1’が適用される。
制御部CTLBKは、HDD装置全体の動作を制御するプロセッサ(マイクロコンピュータ)MPUと、MPUからの位置指令(目標トラック位置情報)と信号処理回路SPRCからのヘッド位置情報とに基づいて電流の向きも含めた駆動電流指令値Icmdを生成する補償部CBKを有する。このような構成において、電源遮断等の緊急時でのリトラクト動作では、磁気ディスクDSKの回転速度により浮上している磁気ヘッドMHがDSKの記録面に接触してしまうのを回避するために、MHをDSKの外周部に設けられたスロープ状のランプ機構RMPへ退避させる必要がある。この際には、MHがRMPに高速に衝突する(この場合、反動でMHが再びDSK上に戻る場合がある)のを防ぐ為に、MHをある程度低い設定速度で安定的に退避させる必要がある。更には、この退避に要する時間も可能な限り短縮する必要がある。そこで、図2(図1)に示したような磁気ディスク制御装置を用いることが有益となる。
図4は、図1の磁気ディスク制御装置において、そのリトラクトドライブ回路RETDV1の詳細な構成例を示す回路図である。図4に示すリトラクトドライブ回路RETDV1は、nチャネル型MOSトランジスタMN1〜MN6,MNd1と、pチャネル型MOSトランジスタMP1〜MP6と、インバータ回路IV1と、バイアス電流源Ibiasと抵抗R1,R2と、スイッチSW1を備えている。MN1〜MN4およびMP1〜MP4はアンプ回路AMP1を構成し、MN5,MN6,MP5,MP6はバッファ回路BFを構成する。
MP1,MP2は、差動対を構成し、ソースが共通にIbiasに接続され、ドレインが、それぞれ、MN1,MN2のドレインに接続される。MP1のゲートにはフィードバック電圧Vfbが入力され、MP2のゲートには基準電圧Vrefが入力される。MN1,MN2は、ソースが共通にGNDに接続される。MN1のドレインおよびゲートはMN3のゲートとカレントミラー接続され、MN2のドレインおよびゲートはMN4のゲートとカレントミラー接続される。MP3,MP4は、ソースが共通に外部端子VBSTに接続され、MP3のゲートおよびドレインはMP4のゲートとカレントミラー接続される。また、MN3,MN4のドレインは、それぞれ、MP3,MP4のドレインに接続される。
このように、図4に示すアンプ回路AMP1は、電流増幅型のアンプ回路となっている。例えば、Vfb>Vrefであった場合、相対的にMN1およびMN3に流れる電流が減少し、MN2およびMN4に流れる電流が増加する。MN3に流れる電流は、MP3を介してMP4に転写され、その結果、MP4,MN4のドレインでは、VfbとVrefの差分に応じた放電電流が生成され、その電圧が低下する。逆に、Vfb<Vrefであった場合には、MP4,MN4のドレインでは、充電電流が生成され、その電位が上昇する。図1で述べたように、RETDV1を駆動動作モードで動作させる際には、MP4,MN4のドレイン電圧がSW1を介してパワーMOSトランジスタM1に印加される。仮にVfb>Vrefの場合には、M1のソース電圧(外部端子VCMNの電圧)が低下し、これに伴い、VCMNをR1,R2で抵抗分圧したVfbの値も低下する。したがって、Vref=Vfbに収束するように負帰還ループによる制御が行われ、その結果、VCMNでの駆動電圧が定められる。
一方、RETDV1を検出動作モード(コンパレータ動作モード)で動作させる際には、SW1がオフに、MNd1がオンに制御され、M1がオフに駆動される。この場合、VCMNの電圧に比例する電圧がVfbとしてアンプ回路AMP1に入力される。AMP1は、Vrefを基準としてVfbの大小に応じてMP4,MN4のドレインに放電電流あるいは充電電流を生成する。前述したように、例えばVfb>Vrefであった場合には、MP4,MN4のドレイン電圧が低下し、この電圧が、MP5,MN5からなるCMOSインバータ回路で取り込まれる。当該CMOSインバータ回路の出力は、その後段に接続されたMP6,MN6からなるCMOSインバータ回路を介して判定結果信号CMPOUTとして出力される。すなわち、Vfb>Vrefの場合には、‘L’レベルが出力され、Vfb<Vrefの場合には、‘H’レベルが出力される。なお、この2個のCMOSインバータ回路は、図1のリトラクト制御回路RETC1に供給される電源電圧VDDで動作する。
図4のように、電流増幅型のアンプ回路を用いると、駆動動作モードで動作させた際の位相補償としてはパワーMOSトランジスタM1の容量で帯域制限を行うこととなり、位相補償回路等を設けなくても安定なフィードバック動作を確保することが可能となる。一方、仮に電圧増幅型のアンプ回路を用いた場合でも、駆動動作モードにおけるVCMN端子電圧の制御動作は可能であるが、位相補償回路が必要となること及び駆動動作モードにおける電圧制御動作自体が高帯域を必要としないことから電流増幅型のアンプ回路を用いる方が望ましい。
図5は、図4の変形例を示す回路図である。図5に示すリトラクトドライブ回路RETDV1’では、図4の構成例と比較して、アンプ回路AMP1’内にスイッチSW10,SW11が追加され、バッファ回路BF’内にnチャネル型MOSトランジスタMN11,MN12およびpチャネル型MOSトランジスタMP11,MP12が追加されている。更に、スイッチSW1が配線に変更された構成となっている。これら以外は、図4と同様な構成である。SW10は、MP3のドレインとMN3のドレインの間に挿入され、SW11は、MP4のドレイン(M1のゲート)とMN4のドレインの間に挿入される。SW10,SW11のオン・オフは、パワーMOSオン信号NHONによって行われる。
MN11,MN12は、差動対を構成し、ソースが共通にGNDに接続され、ドレインが、それぞれ、MP11,MP12のドレインに接続される。MN11のゲートはMN1のドレインに接続され、MN12のゲートはMN2のゲートに接続される。MP11,MP12は、ソースが共通に電源電圧VDDに接続され、MP11のゲートおよびドレインはMP12のゲートとカレントミラー接続される。そして、MN12,MP12のドレインがMP5,MN5からなるCMOSインバータ回路の入力となる。
このように図5のRETDV1’は、図4のRETDV1と比較して、アンプ回路AMP1’内にスイッチSW10,SW11が設けられ、これによって、アンプ回路AMP1’自体が電流増幅モード(駆動動作モード)か、コンパレータ動作モード(検出動作モード)に切り替え可能な構成となっている。SW10,SW11がオンに制御された際には、図4の場合と同様の動作によりMP4のドレインからM1のゲートが駆動される。一方、SW10,SW11がオフに制御された際には、MP4のドレインがハイインピーダンスとなり、M1のゲートはMNd1を介してGNDに接続される。また、MN1に流れる電流はMN11,MP12を介してMP12に転写され、MN2に流れる電流はMN12に転写される。この結果、MP1のゲートとMP2のゲートの差電圧に応じた電圧がMN12,MP12のドレインノードに生成される。
図6は、図1の磁気ディスク制御装置において、そのリトラクト制御回路RETC1の詳細な動作例を示す状態遷移図である。RETC1は、例えば、図6に示すような動作を行うステートマシーンを備える。図6において、まず、ステップS1は、通常動作モード(ノーマルモード)となっている。このステップでは、図2に示したようなボイスコイルモータドライブ回路VCMDVならびにスピンドルモータドライブ回路SPMDVを用いた動作が行われる。ここで、図1の異常検出制御回路FDCからリトラクト開始信号XRETENAが入力されると(例えば‘H’→‘L’に遷移すると)、ステップS2へ移行する。
ステップS2において、リトラクト制御回路RETC1は、一定の時間(twait1)、待機動作を行い、この間、パワーMOSトランジスタM1〜M4のゲートを全て‘L’レベルに駆動する(M1〜M4を全てオフに駆動する)。例えば、図1のM1,M3に関しては、MNd1,MNd2を介して当該駆動が行われる。当該ステップS2は、ステップS1に伴いM1〜M4のゲートに多くの電荷が残存している恐れがあり、これによる貫通電流の発生等を予防するために備わっている。一定の時間を経過すると、ステップS3へ移行する。ステップS3において、RETC1は、VCMに対してブレーキ動作を行う。具体的には、例えば、VCMの両端をM2,M4を介してGNDに接続する制御を行う。当該ステップS3は、例えば、磁気ヘッドが高速で移動中にリトラクト動作が開始された場合に、その移動方向に関係なく、一旦減速を行わないと、ランプ機構RMPに退避する際の速度制御を適切に行えない恐れがあるため備わっている。なお、当該ステップS3は、ブレーキ動作の時間(tbrk)をシリアルポートから設定可能になっており、ブレーキ動作を所定の時間(tbrk)行うと、ステップS4へ移行する。
ステップS4において、RETC1は、実際に磁気ヘッドの速度制御を開始し、その最初の段階として、まず、VCMのBEMFの電圧値(VBEMF)を所定の時間(ウエイト2)で観測する。ここでは、最終的な目標速度に対応する電圧をしきい値電圧VthRとして、VBEMFとVthRの大小関係を比較する。すなわち、前述したように、図1のリトラクトドライブ回路RETDV1を検出動作モードで動作させる。VBEMF≦VthRの場合(すなわち検出速度が目標速度以下の場合)、ステップS5へ移行し、そうでない場合、ステップS10へ移行する。
ステップS5(ACC11)において、RETC1は、VCMの駆動電圧を高い電圧(Vret1DR)に設定し、この駆動電圧でRETDV1を駆動動作モードで動作させ、磁気ヘッドを十分に加速させる。また、磁気ヘッドがほぼ停止している状態に対応する電圧をしきい値電圧Vth0として、VBEMF>Vth0の場合には、ステップS6(ACC12)へ移行し、ここでもS5と同じ駆動電圧(Vret1DR)でRETDV1を駆動動作モードで動作させる。このステップS5,S6は、第1リトラクト動作となる。ステップS6(ACC12)において、RETC1は、Vth0≪Vth1<VthRとなるしきい値電圧Vth1(例えばVthRの90%等)を設定し、RETDV1を検出動作モードで動作させる。VBEMF>Vth1の場合には、ステップS7(ACC21)へ移行し、VBEMF<Vth0の場合には、ステップS9(RampDET)へ移行する。
ここで、第1リトラクト動作において、駆動電圧が同一であるのに関わらず2個のステップS5,S6を設けているのは、次の理由による。まず、しきい値電圧Vth0は、磁気ヘッドがランプ機構RMPに到達したことを検出する際に使用される。仮に、Vth0<VBEMF≦VthRの状態(すなわち磁気ヘッドがある程度動いている状態)でステップS4からS5に移行した際には、そのままステップS6へ移行し、S6において、VBEMF<Vth0(すなわちランプ機構RMPへ到達したか否か)が判別される。一方、仮に、磁気ヘッドが、実際にはランプ機構RMPに到達していないがほぼ停止している状態でS4からS5に移行した際には、S5においてVBEMF<Vth0を判別すると、ランプ機構RMPに到達したと誤判定される恐れがある。そこで、S5では、ランプ機構RMPに到達したか否か(VBEMF<Vth0)を判別せず、高い駆動電圧(Vret1DR)による加速によって、一旦、VBEMF>Vth0となる(すなわち磁気ヘッドがある程度動き出す)のを待って、S6へ移行する。これにより、S6以降では、ランプ機構RMPに到達したか否かを正しく判別することができることになる。
ステップS7(ACC21)において、RETC1は、VCMの駆動電圧を第1リトラクト動作の場合(Vret1DR)よりも低めの電圧(Vret2DR)に設定し、この駆動電圧でRETDV1を駆動動作モードで動作させ、磁気ヘッドの加速力をある程度弱める。そして、Vth1<Vth2<VthRとなるしきい値電圧Vth2(例えばVthRの95%等)を設定し、RETDV1を検出動作モードで動作させる。VBEMF>Vth2の場合には、ステップS8(ACC22)へ移行し、VBEMF<Vth0(ランプ到達判定)の場合には、ステップS9(RampDET)へ移行する。一方、ステップS8(ACC22)において、RETC1は、VCMの駆動電圧をステップS7の場合(Vret2DR)よりも低めの電圧(VretVD)に設定し、この駆動電圧でRETDV1を駆動動作モードで動作させる。そして、ステップS7と同様に、Vth2を設定してRETDV1を検出動作モードで動作させ、VBEMF<Vth2の場合には、ステップS7(ACC21)に戻り、VBEMF<Vth0(ランプ到達判定)の場合には、ステップS9(RampDET)へ移行する。このステップS7,S8は、第2リトラクト動作となる。
この第2リトラクト動作において、ステップS7では、磁気ヘッドの速度が目標速度にある程度近い状態(例えば目標速度の90%以上)となっているため、磁気ヘッドの速度が目標速度を急激に超えてしまうのを防止するため、駆動電圧が低めの電圧(Vret2DR)に設定されている。特に、図1の磁気ディスク制御装置MDCIC1のように、M1側のみにリトラクトドライブ回路RETDV1が備わっている構成では、十分に減速制御を行えない恐れがあるため、ステップS7を設けることが有益となる。一方、ステップS8では、駆動電圧が更に低めの電圧(VretVD)に設定される。このVretVDは、目標速度に対応する駆動電圧であり、当該電圧で駆動を行うことで磁気ヘッドの速度を目標速度により近づけることができると共にその速度をある程度維持することができる。ただし、図3に示したようなランプ機構RMPには、スロープ(傾斜)が存在するため、これによって、磁気ヘッドが減速し、スロープを越えられない恐れがある。そこで、減速した場合には再びステップS7に戻り、若干加速を行う。
ステップS9(RampDET)は、第3リトラクト動作であり、当該ステップにおいて、RETC1は、VCMの駆動電圧を予め定められた駆動電圧(Vret3)に設定し、この駆動電圧でRETDV1を駆動動作モードで動作させる。この際には、検出動作モードは行われずに、一定の駆動電圧(Vret3)が継続して印加される。ステップS9では、磁気ヘッドは、既にランプ機構RMPに到達しており、当該駆動によってランプ機構RMPに押さえ込まれ、磁気ディスク上に戻らないように制御される。また、一定の駆動電圧(Vret3)を継続して印加することで、騒音の発生も防止できる。そして、第3リトラクト動作での経過時間が予め定めた設定時間(tretCV)を越えるとステップS11へ移行する。
ステップS10では、磁気ヘッドの速度が目標速度よりも速い状態となっているため、RETC1は、ステップS3の場合と同様にしてVCMに対してブレーキ動作を行う。そして、しきい値電圧Vth2を設定し、RETDV1を検出動作モードで動作させる。VBEMF≦Vth2となった場合にはステップS7(ACC21)へ移行し、VBEMF<Vth0となった場合には、ステップS9(RampDET)へ移行する。ステップS10は、保険的なステップであり、通常は、ステップS2,S3によって磁気ヘッドは十分に減速することになる。
また、RETC1は、内部のタイマ回路を用いてリトラクト動作を開始してからの経過時間を計測しており、ステップS5〜S8,S10に共通して、この経過時間が予め定めた最大所要時間(tretVD)を越えた際にはステップS9へ移行する。この場合、ステップS9において、VCMが予め定められた駆動電圧(Vret3)で駆動され、これによって、いかなる状況でも磁気ヘッドが磁気ディスク上に残らないように制御される。すなわち、この最大所要時間(tretVD)に伴う動作は、保険的なものである。
ステップS11において、RETC1は、スピンドルモータSPMに対してブレーキ動作を行う。具体的には、例えば、図1のリトラクトオン信号RETONを制御し、これに応じて同期整流制御回路RTFCがSPMに対してブレーキ制御(例えば、M11,M13,M15を介してU,V,WをGNDに接続)を行う。また、当該ステップにおいて、イネーブル信号IC_ENAに‘H’レベル(リトラクト動作ディスエーブル)が入力されると、ステップS1に戻る。
図7〜図9は、図6の動作例を用いた際のリトラクト動作波形の一例を示す図である。図7では、VCMの両端の電圧(外部端子VCMN,VCMPの電圧)と、VCMに流れる電流Ivcmと、VCMで生じる逆起電圧(VBEMF)と、VCMによって駆動される磁気ヘッドの位置とが示されている。まず、全体の動作例として、図7では、ウエイトリトラクト動作(図6のステップS2〜S4)が行われ、第1リトラクト動作(ステップS5,S6)が行われ、第2リトラクト動作(ステップS7,S8)が行われ、第3リトラクト動作(ステップS9)が行われている。逆起電圧(VBEMF)から判るように、第1リトラクト動作では、磁気ヘッドが急速に加速され、ある程度目標速度に近づいたら、第2リトラクト動作に移行して目標速度が維持され、ランプ機構RMPに到達したら第3リトラクト動作に移行している。前述した図12の動作例と比較すると、図7では、磁気ヘッドの速度が目標速度に達するまでは十分な加速動作が行われるため、目標速度に整定するまでの時間(第1リトラクト動作期間にほぼ等しい)が短縮でき、その結果、ランプ機構RMPに到達するまでの所要時間が短縮されている(図12の34msに対して図7では20ms)。
図8には、第1リトラクト動作と第2リトラクト動作の繋ぎ目の部分を拡大した動作例が示されている。また、ここでは、フィードバック電圧Vfbと、基準電圧Vrefと、VCMの両端の電圧(外部端子VCMN,VCMPの電圧)と、VCMに流れる電流Ivcmとが示されている。リトラクトドライブ回路RETDV1は、図8に示すように、前述した駆動動作モード(期間T1)と検出動作モード(期間T2)を交互に繰り返しながら動作する。この例では、その1周期が約0.8msとなっている。
第1リトラクト動作では、期間T1において、Vrefを固定電圧VthR(この例では200mV)としてVCMNに高い駆動電圧(Vret1DR)(この例では4V)が印加されている。続いて、期間T2において、Vrefとしてしきい値電圧Vth0(この例では50mV)を用いたVfbの大小判定(すなわちランプ機構到達有無の判定)と、しきい値電圧Vth1(この例では180mV)を用いたVfbの大小判定(すなわち第2リトラクト動作への移行要否判定)とが連続して行われている。図8のS71においては、判定結果信号CMPOUTが共に‘L’レベル(すなわち、Vfb>Vth0,Vfb>Vth1)となっており、その結果、第2リトラクト動作へ移行している。
第2リトラクト動作では、期間T1において、Vrefを固定電圧VthRとしてVCMNに低めの駆動電圧(Vret2DR)(この例では1V)が印加されている。続いて、期間T2において、VrefとしてVth0を用いたVfbの大小判定と、しきい値電圧Vth2(この例では190mV)を用いたVfbの大小判定(すなわち図6のS7からS8への移行要否判定)とが連続して行われている。図8のS72においては、判定結果信号CMPOUTが共に‘L’レベル(すなわち、Vfb>Vth0,Vfb>Vth2)となっており、その結果、図6のステップS8に移行している。このステップS8では、Vrefを固定電圧VthRとしてVCMNに更に低めの駆動電圧(VretVD)(この例では0.6V)を印加している。
図9には、スピンドルモータSPMの動作例が示されている。ここでは、外部端子VCCOUT,U,V,Wの電圧と、U,V,Wに流れる電流I_U,I_V,I_Wが示されている。図7に示したウエイトリトラクト動作ならびに第1〜第3リトラクト動作の間、SPMは同期整流制御回路RTFCによって同期整流され、VCMは、これによって生成された電圧(外部端子VCCOUTの電圧)によって駆動される。一方、第3リトラクト動作から図6のステップS11へ移行すると、SPMではブレーキ動作が行われている。
以上のように、図6(図7〜図9)の動作例を用いることで、リトラクトの所要時間を短縮することが可能となる。なお、図6(図7〜図9)では、各種設定値(しきい値Vth0〜Vth2,VthR、駆動電圧Vret1DR,Vret2DR,VretVD,Vret3、時間tretVD,tretCV,twait,tbrk等)を用いて動作が行われた。これらの設定値の大きさは、図1のシリアルポートSPを介して適宜選択可能となっている。また、図8に示した期間T1,T2等も選択可能となっている。これらの値は、モータのトルク定数、イナーシャ、あるいはランプ機構の構造等によって最適な値が異なるため、適宜調整できるように構成することが望ましい。
以上に説明した本実施の形態1の磁気ディスク制御装置の概要を纏めると以下のようになる。
(1)リトラクト動作として、駆動及び逆起電圧(BEMF)検出を繰り返す構成とし、速度が所定の目標値に達するまでは駆動電圧を大きくしておく。これにより大トルクを得ることができ目標速度に到達するまでの時間を短縮する。その上で速度が所定の目標値に達したら駆動電圧を低くすることで速度制限を行い(加速を止めて速度維持)、短時間でのリトラクト完了及び速度制限による信頼性の高いリトラクトを実現する。
(2)駆動電圧の切り換えは、逆起電圧としきい値電圧との大小関係が変わった時に実施する構成とする。
(3)しきい値及び切り換え前後の駆動電圧等についてはモータのトルク定数、イナーシャ等によって調整できるようにシリアルポートから選択できるようになっている。
(4)駆動及びBEMF検出を繰り返す駆動方法は、ランプ機構に到達後も継続すると騒音を発生するためランプ機構到達の検出を行い、到達後は所定の一定電圧駆動に切り換えるように構成する。
(5)ランプ機構到達の検出方法としては、ランプ機構到達時のBEMFが「0V」になることを利用して、BEMFが低いしきい値以下になったことを検出して到達したと判断する。
(6)BEMFとしきい値の比較にはコンパレータが必要であるが、VCMの動作として、駆動とBEMFの比較が同時に行われることがないことを利用して、駆動に必要なアンプをコンパレータ動作させることで回路を追加させることなくVCMの制御を行っている。この場合、回路面積の低減に加えて、アンプとコンパレータが同一オフセットとなるため、BEMF検出の検出ばらつきが低減可能となる。すなわち、しきい値電圧と駆動電圧との相関関係が一定に保たれる。仮に、別回路として、同一の方向のそれぞれ異なる大きさのオフセットが生じ、例えばしきい値電圧が必要以上に高くなり、駆動電圧が更に必要以上に高くなったとすると、実際の速度が設計上の目標速度よりも大きく上昇する。一方、同一オフセットでは、この乖離分をある程度の範囲内に押さえることができる。また、別回路では、互いのオフセットの関係によってチップ毎のばらつきが大きくなるが、同一回路とすることで、このばらつきもある程度の範囲内に押さえることができる。
このような磁気ディスク制御装置を用いることで、代表的には、第1に、磁気ヘッドの速度制限を実施しつつ、その整定を早くすることができ、リトラクト完了までの時間を短縮できる。これにより、第2に、HDD装置の落下時等における装置の信頼性が向上可能になる。第3に、第1および第2の効果を、回路面積が小さい簡易な回路で実現でき、低消費電力化や半導体チップの低コスト化が図れる。第4に低消費電力な回路構成にできることで逆起電力の小さい小型HDDモータにおいても適用可能となる。
(実施の形態2)
本実施の形態2では、実施の形態1で述べた図1の磁気ディスク制御装置MDCIC1の変形例について説明する。図10は、本発明の実施の形態2による磁気ディスク制御装置において、その主要部の構成例を示すブロック図である。図10に示す磁気ディスク制御装置MDCIC2は、図1のMDCIC1と比較して、リトラクトドライブ回路RETDV2ならびにリトラクト制御回路RETC2の構成が異なっている。以下、図1との相違に着目して説明を行う。
リトラクトドライブ回路RETDV2は、図1のRETDV1と同様のアンプ回路AMP1、バッファ回路BF、抵抗R1,R2、nチャネル型MOSトランジスタMNd1を備えることに加えて、スイッチSW2、ならびにセレクタ回路SEL1,SEL2を備えている。AMP1の出力は、SW2を介してSEL1に入力される。SEL1は、この入力をドライバ選択信号DRVSELに応じてパワーMOSトランジスタM1のゲートか、パワーMOSトランジスタM3のゲートに接続する。また、SEL2は、M1のソースとM3のソースを入力として、DRVSELに応じた一方の入力をR1の一端に接続する。DRVSELが一方の論理レベルの場合、SEL1はM1のゲート側、SEL2はM1のソース側を選択し、他方の論理レベルの場合、SEL1はM3のゲート側、SEL2はM3のソース側を選択する。リトラクト制御回路RETC2は、前述したドライバ選択信号DRVSELを出力すると共に、コンパレータイネーブル信号CMPENAによってSW2のオン・オフを制御する。
このように、図10のリトラクトドライブ回路RETDV2は、図1のリトラクトドライブ回路RETDV1がM1を対象として駆動電圧の設定と逆起電圧(BEMF)の判定を行う構成であったの対して、これに加えてM3を対象として駆動電圧の設定と逆起電圧(BEMF)の判定を行える構成となっている。すなわち、制御対象をM1とするかM3とするかをドライバ選択信号DRVSELによって選択し、コンパレータイネーブル信号CMPENAを切り替えることで、実施の形態1の場合と同様に、当該制御対象を駆動動作モードと検出動作モードを用いて制御する構成となっている。
本実施の形態2の磁気ディスク制御装置を用いると、実施の形態1で述べた各種効果に加え、M3側を制御することで磁気ヘッドの減速制御も行えるようになる。これにより、例えば、実施の形態1の場合よりも高い駆動電圧で磁気ヘッドをより加速させ、過剰となった速度を減速制御によって戻すような制御を行うことができ、磁気ヘッドの速度をより早く目標速度に整定することが可能となる。また、M1側とM3側にそれぞれリトラクトドライブ回路を設けるのではなく、1個のリトラクトドライブ回路をスイッチで切り替えることで兼用して用いているため、回路面積の増大(消費電流の増大、チップコストの増大)を抑制できる。
以上、本発明者によってなされた発明を実施の形態に基づき具体的に説明したが、本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能である。
本実施の形態による磁気ディスク制御装置およびハードディスクドライブ装置は、特に、2.5インチ型のハードディスクドライブ装置およびそのリトラクト制御を行う制御ICに適用して有益なものであり、これに限らず、リトラクト制御が必要とされる磁気ディスクシステム全般に対して広く適用可能である。
AMP アンプ回路
ARM アーム
BAT バッテリ
BF バッファ回路
BST 昇圧電源生成回路
C 容量
CBK 補償部
CMP コンパレータ回路
CTLBK 制御部
DSK 磁気ディスク
FDC 異常検出制御回路
IV インバータ回路
M パワーMOSトランジスタ
MDCIC 磁気ディスク制御装置
MDV モータ駆動回路
MH 磁気ヘッド
MN nチャネル型MOSトランジスタ
MP pチャネル型MOSトランジスタ
MPU プロセッサ
OSC 発振回路
PHC 位相補償回路
PSW パワースイッチ
PSWC パワースイッチ制御回路
R 抵抗
REG レジスタ回路
RETC リトラクト制御回路
RETDV リトラクトドライブ回路
RMP ランプ機構
RTFC 同期整流制御回路
SEL セレクタ回路
SHC サンプリングホールド回路
SP シリアルポート
SPM スピンドルモータ
SPMDV スピンドルモータドライブ回路
SPRC 信号処理回路
SW スイッチ
VCC 電源ライン
VCM ボイスコイルモータ
VCMDV ボイスコイルモータドライブ回路
VCMN,VCMP,VCMGND,ISENSEOUT,U,V,W,VCCOUT,VCCIN,VBRK,VBST 外部端子
VREG レギュレータ回路
VRGEN 基準電圧生成回路

Claims (18)

  1. 磁気ヘッドをランプ機構へ退避させるリトラクト動作を行うモータの制御端子である第1端子と、
    前記第1端子に駆動電圧を印加する第1トランジスタと、
    前記駆動電圧の電圧値と基準電圧の電圧値を指示するリトラクト制御回路と、
    前記リトラクト制御回路で指示された電圧値を持つ前記基準電圧を出力する基準電圧出力回路と、
    前記駆動電圧が前記リトラクト制御回路で指示された電圧値となるように前記第1トランジスタを制御する駆動動作モードと、前記第1端子に生じた前記モータの逆起電圧と前記基準電圧出力回路から出力された前記基準電圧との大小関係を判定する検出動作モードとを備えたドライブ回路とを有し、
    前記リトラクト制御回路は、前記リトラクト動作時に、前記基準電圧の電圧値を指示すると共に前記ドライブ回路を前記検出動作モードで動作させ、前記ドライブ回路から得られた前記大小関係の判定結果に基づいて、前記駆動電圧の電圧値を指示すると共に前記ドライブ回路を前記駆動動作モードで動作させることを特徴する磁気ディスク制御装置。
  2. 請求項1記載の磁気ディスク制御装置において、
    前記リトラクト制御回路が指示する前記駆動電圧の電圧値には、第1駆動電圧値と、前記第1駆動電圧値よりも小さい第2駆動電圧値が含まれ、
    前記リトラクト制御回路が指示する前記基準電圧の電圧値には、第1基準電圧値が含まれ、
    前記第1基準電圧値は、前記磁気ヘッドの速度が目標速度に達した際に生じる前記モータの前記逆起電圧に対応する電圧値と同等レベルの電圧値を持ち、
    前記リトラクト制御回路は、前記ドライブ回路を前記検出動作モードと前記駆動動作モードで交互に動作させ、前記第1基準電圧値を指示した状態の前記検出動作モードを介して前記モータの前記逆起電圧が前記第1基準電圧値に達したことを検出するまでは前記第1駆動電圧値を指示して前記ドライブ回路を前記駆動動作モードで動作させ、前記モータの前記逆起電圧が前記第1基準電圧値に達したことを検出した際には、前記第2駆動電圧値を指示して前記ドライブ回路を前記駆動動作モードで動作させることを特徴とする磁気ディスク制御装置。
  3. 請求項2記載の磁気ディスク制御装置において、
    前記リトラクト制御回路が指示する前記基準電圧の電圧値には、更に、第2基準電圧値が含まれ、
    前記第2基準電圧値は、前記磁気ヘッドが停止している際に生じる前記モータの前記逆起電圧に対応する電圧値と同等レベルの電圧値を持ち、
    前記リトラクト制御回路は、前記第2基準電圧値を指示すると共に前記ドライブ回路を前記検出動作モードで動作させることで前記磁気ヘッドが前記ランプ機構に到達したか否かを判別することを特徴とする磁気ディスク制御装置。
  4. 請求項3記載の磁気ディスク制御装置において、
    前記リトラクト制御回路は、前記ドライブ回路を前記検出動作モードで動作させる1回の期間内で、前記第2基準電圧値と前記第1基準電圧値を連続して指示することで前記第1および第2基準電圧値と前記モータの逆起電圧とのそれぞれの前記大小関係の判定結果を連続して取得することを特徴とする磁気ディスク制御装置。
  5. 請求項3記載の磁気ディスク制御装置において、
    前記リトラクト制御回路は、前記磁気ヘッドが前記ランプ機構に到達したと判別した際には、前記ドライブ回路の前記検出動作モードでの動作を終了させ、前記駆動電圧を予め定めた一定の電圧値に指示すると共に前記ドライブ回路を前記駆動動作モードで所定の期間動作させることを特徴とする磁気ディスク制御装置。
  6. 請求項2記載の磁気ディスク制御装置において、
    前記第1および第2駆動電圧値、ならびに前記第1基準電圧値の大きさは、それぞれ、外部設定によって変更可能となっていることを特徴とする磁気ディスク制御装置。
  7. 請求項1記載の磁気ディスク制御装置において、
    前記ドライブ回路は、
    2入力の一方に前記基準電圧が入力された差動アンプ回路と、
    前記第1端子を前記差動アンプ回路の2入力の他方に帰還する帰還経路とを備え、
    前記リトラクト制御回路は、前記検出動作モードの際には、前記第1トランジスタをオフに制御すると共に前記差動アンプ回路から前記大小関係の判定結果を取得し、前記駆動動作モードの際には、前記帰還経路の帰還量を制御すると共に、前記差動アンプ回路に前記第1トランジスタの制御を行わせることで前記駆動電圧の電圧値を指示することを特徴とする磁気ディスク制御装置。
  8. 請求項7記載の磁気ディスク制御装置において、
    前記ドライブ回路は、更に、前記差動アンプ回路の出力ノードと前記第1トランジスタの制御ノードの間に挿入された第1スイッチを備え、
    前記リトラクト制御回路は、前記検出動作モードの際には、前記第1スイッチをオフに制御し、前記第1トランジスタをオフに制御することで前記差動アンプ回路の出力ノードから前記大小関係の判定結果を取得し、前記駆動動作モードの際には、前記第1スイッチをオンに制御し、前記帰還経路の帰還量を制御することで前記駆動電圧の電圧値を指示することを特徴とする磁気ディスク制御装置。
  9. 請求項7記載の磁気ディスク制御装置において、
    前記基準電圧出力回路は、
    複数の基準電圧値を生成する基準電圧生成回路と、
    前記複数の基準電圧値が入力され、前記リトラクト制御回路からの第1選択信号に応じていずれか1個の基準電圧値を前記基準電圧として出力する第1セレクタ回路とを有することを特徴とする磁気ディスク制御装置。
  10. 請求項8記載の磁気ディスク制御装置において、
    前記磁気ディスク制御装置は、更に、
    前記第1端子と対向する前記モータの制御端子である第2端子と、
    前記第2端子に前記駆動電圧を印加する第2トランジスタとを備え、
    前記ドライブ回路は、更に、
    前記差動アンプ回路から前記第1スイッチを介した出力を、前記リトラクト制御回路からの第2選択信号に応じて、前記第1トランジスタの制御ノードか前記第2トランジスタの制御ノードのいずれか一方に伝達する第2セレクタ回路と、
    前記第1端子か前記第2端子のいずれか一方を、前記第2選択信号に応じて前記差動アンプ回路の2入力の他方に帰還する第3セレクタ回路とを有することを特徴とする磁気ディスク制御装置。
  11. 磁気ディスクと、
    前記磁気ディスクを回転させる第1モータと、
    前記磁気ディスク上で情報の読み出し又は書き込みを行う磁気ヘッドと、
    前記磁気ヘッドを移動させる第2モータと、
    前記磁気ディスク上の領域外に設けられたランプ機構と、
    前記磁気ヘッドの位置を指示する制御部と、
    前記磁気ヘッドが前記制御部の指示に応じた位置となるように前記第2モータを駆動するモータ駆動回路とを備え、
    前記モータ駆動回路は、
    前記第2モータの制御端子である第1端子と、
    前記第1端子に駆動電圧を印加する第1トランジスタと、
    前記駆動電圧の電圧値と基準電圧の電圧値を指示するリトラクト制御回路と、
    前記リトラクト制御回路で指示された電圧値を持つ前記基準電圧を出力する基準電圧出力回路と、
    前記駆動電圧が前記リトラクト制御回路で指示された電圧値となるように前記第1トランジスタを制御する駆動動作モードと、前記第1端子に生じた前記第2モータの逆起電圧と前記基準電圧出力回路から出力された前記基準電圧との大小関係を判定する検出動作モードとを備えたドライブ回路とを有し、
    前記リトラクト制御回路は、前記磁気ヘッドを前記ランプ機構へ退避させるリトラクト開始命令を受けた際に、前記基準電圧の電圧値を指示すると共に前記ドライブ回路を前記検出動作モードで動作させ、前記ドライブ回路から得られた前記大小関係の判定結果に基づいて、前記駆動電圧の電圧値を指示すると共に前記ドライブ回路を前記駆動動作モードで動作させることを特徴するハードディスクドライブ装置。
  12. 請求項11記載のハードディスクドライブ装置において、
    前記リトラクト制御回路が指示する前記駆動電圧の電圧値には、第1駆動電圧値と、前記第1駆動電圧値よりも小さい第2駆動電圧値が含まれ、
    前記リトラクト制御回路が指示する前記基準電圧の電圧値には、第1基準電圧値が含まれ、
    前記第1基準電圧値は、前記磁気ヘッドの速度が目標速度に達した際に生じる前記第2モータの前記逆起電圧に対応する電圧値と同等レベルの電圧値を持ち、
    前記リトラクト制御回路は、前記ドライブ回路を前記検出動作モードと前記駆動動作モードで交互に動作させ、前記第1基準電圧値を指示した状態での前記検出動作モードを介して前記第2モータの前記逆起電圧が前記第1基準電圧値に達したことを検出するまでは前記第1駆動電圧値を指示して前記ドライブ回路を前記駆動動作モードで動作させ、前記第2モータの前記逆起電圧が前記第1基準電圧値に達したことを検出した際には、前記第2駆動電圧値を指示して前記ドライブ回路を前記駆動動作モードで動作させることを特徴とするハードディスクドライブ装置。
  13. 請求項12記載のハードディスクドライブ装置において、
    前記リトラクト制御回路が指示する前記基準電圧の電圧値には、更に、第2基準電圧値が含まれ、
    前記第2基準電圧値は、前記磁気ヘッドが停止している際に生じる前記第2モータの前記逆起電圧に対応する電圧値と同等レベルの電圧値を持ち、
    前記リトラクト制御回路は、前記第2基準電圧値を指示すると共に前記ドライブ回路を前記検出動作モードで動作させることで前記磁気ヘッドが前記ランプ機構に到達したか否かを判別することを特徴とするハードディスクドライブ装置。
  14. 請求項13記載のハードディスクドライブ装置において、
    前記リトラクト制御回路は、前記ドライブ回路を前記検出動作モードで動作させる1回の期間内で、前記第2基準電圧値と前記第1基準電圧値を連続して指示することで前記第1および第2基準電圧値と前記第2モータの前記逆起電圧とのそれぞれの前記大小関係の判定結果を連続して取得することを特徴とするハードディスクドライブ装置。
  15. 請求項13記載のハードディスクドライブ装置において、
    前記リトラクト制御回路は、前記磁気ヘッドが前記ランプ機構に到達したと判別した際には、前記ドライブ回路の前記検出動作モードでの動作を終了させ、前記駆動電圧を予め定めた一定の電圧値に指示すると共に前記ドライブ回路を前記駆動動作モードで所定の期間動作させることを特徴とするハードディスクドライブ装置。
  16. 請求項12記載のハードディスクドライブ装置において、
    前記第1および第2駆動電圧値、ならびに前記第1基準電圧値の大きさは、それぞれ、外部設定によって変更可能となっていることを特徴とするハードディスクドライブ装置。
  17. 請求項12記載のハードディスクドライブ装置において、
    前記モータ駆動回路は、更に、前記第1モータの回転によって得られる電力を同期整流によって取得する同期整流回路を備え、
    前記第1トランジスタは、前記同期整流回路を介して得られた前記電力を用いて前記第1端子に前記駆動電圧を印加することを特徴とするハードディスクドライブ装置。
  18. 請求項17記載のハードディスクドライブ装置において、
    前記磁気ディスクは、2.5インチ型であることを特徴とするハードディスクドライブ装置。
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