JP2006322813A - 電気化学センサアレイ及びその製造方法 - Google Patents

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信之 川上
Kazuyuki Hayashi
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Abstract

【課題】 複数の項目を検出することができ、高密度で、化学的安定性及び耐薬品性が優れた電気化学センサアレイ及びその製造方法を提供する。
【解決手段】 絶縁性基板2の表面上に、センサ部となる相互に分離された複数の導電性炭素膜3を形成した後、ドライエッチングにより、絶縁性基板2における各導電性炭素膜3の直下域に貫通孔を形成する。そして、めっき等により、この貫通孔内にAu等の導電体を埋め込んで、一方の端部が導電性炭素膜3に接触するスルーホール4を形成する。その後、絶縁性基板2の他方の面上に、対応するスルーホール4と接触する複数の引出電極5を形成する。
【選択図】 図2

Description

本発明は、導電性ダイヤモンド膜等の導電性炭素膜により検知部を形成した電気化学センサアレイ及びその製造方法に関する。
導電性ダイヤモンドは、電位窓が広く、バックグラウンド電流が低く、化学的安定性及び耐薬品性が優れているため、近時、導電性ダイヤモンド膜を使用した微量物質検出用の不溶性化学電極に関する研究開発が行われており(例えば、特許文献1及び2参照)、一部実用化が開始されている。例えば、特許文献1には、長期間安定して測定でき、且つ幅広い化学種の分析測定を可能にするため、導電性ダイヤモンド膜を検出電極とした電気化学的測定用フローセルが提案されている。また、特許文献2では、高感度及び高精度で電気化学的活性物質を分析するために、作用電極として導電性ダイヤモンド電極を使用した溶液分析方法が提案されている。
更に、導電性ダイヤモンド膜からなる固体支持基体の表面を化学修飾することにより、DNAを固定化できるようにしたDNAチップも提案されている(特許文献3参照)。ダイヤモンドは熱伝導性が優れているため、特許文献3に記載のDNAチップのように、固体支持基体を導電性ダイヤモンドで形成することにより、急速な冷却が可能となり、ヒートサイクル時間を短縮することができる。
更にまた、DLC(Diamond Like Carbon)膜及びカーボンナノチューブ膜も、耐酸及び耐アルカリ性が優れ、熱伝導率が大きく、炭素材料として生体親和性が高く、また、炭素以外の不純物を含有させることにより導電性を付与でき、しかも含有させた不純物が溶出しにくいという特徴がある。更に、これらの膜は、表面終端基を制御することにより特別な機能を付与することもできる。このため、DLC膜及びカーボンナノチューブ膜についても、導電性ダイヤモンド膜と同様に、化学電極及びセンサ等への応用が検討されている。このように、微量物質の検出用及び定量用電極として導電性炭素膜を使用することは、極めて有効な方法である。
特開2001−50924号公報 特開2001−91499号公報 特開2001−139532号公報
しかしながら、前述の従来の技術には以下に示す問題点がある。前述の特許文献1乃至3のように、導電性ダイヤモンドを電気化学センサ電極又はDNAチップ基材として使用する場合は、製造コスト等の点から、通常、ダイヤモンド以外の材料からなる導電性基板上に蒸着法等により導電性ダイヤモンド薄膜を形成したものが使用されている。このように、基板が導電性であると、基板にリード線を接続することにより、導電性ダイヤモンド膜を電気化学センサの電極面又はDNAチップの基材面として利用し、基板をセンサ検出信号を電気的に取り出すための電極又はDNAチップに電圧を印加するための電極として利用することができるが、その一方で、基板及びリード線を絶縁被覆することが困難であるという問題点がある。
この問題点は、予め絶縁被覆された導電性基板及びリード線上に導電性ダイヤモンド膜が形成できれば解決するが、ダイヤモンド膜を蒸着により形成する際の成膜温度は、一般に1000K以上であり、製造コストを考慮すると、このような高温に耐えられる導電性基板用材料、リード線用材料及び絶縁被膜用材料の組合せはない。そこで、従来の電気化学センサ及びDNAチップでは、通常、導電性基板上に導電性ダイヤモンド膜を蒸着形成して、更に基板にリード線を接続した後、導電性ダイヤモンド膜以外の部分をエポキシ系樹脂等により絶縁被覆している。その際、導電性ダイヤモンド膜以外の部分のみに樹脂を塗布することは困難であり、導電性ダイヤモンド膜上にも絶縁被膜が形成される。しかしながら、導電性ダイヤモンド膜の表面エネルギーはフッ素系樹脂よりも高いため、樹脂材料の濡れ性及び接着性が悪く、絶縁被膜と導電性ダイヤモンド膜との間の界面から絶縁被膜が剥離してしまう。
仮に、前述の絶縁被覆の問題点を回避することができても、センサチップに接続された伝導線から得られる電気信号は、センサ表面で検知する単一の情報である。このため、例えば、ゲノム解析において、センサを構成するダイヤモンド膜の表面に複数種のDNAプローブを固定したとしても、異なる種類のDNAプローブに由来する電気的なシグナルを区別して得ることはできない。そこで、従来、複数種のDNAプローブにより異なる物質を検出する場合には、蛍光検出法等の非電気信号処理が使用されるが、この方法では、バックグラウンドノイズが増大して検出感度が低下すると共に解析処理時間が増大するという問題点がある。
これらの問題点は、予め電気回路が形成された基板上にダイヤモンド膜を形成することができれば、容易に回避することができるが、一般にダイヤモンドの成膜温度は1000K以上であり、このような高い温度条件下では通常の方法で形成された電気回路は、全て破壊されてしまう。
また、センサをハイスループットの電気化学センサアレイ構造にすることにより、複数の項目を検出できるようになるが、上述の如く、ダイヤモンド膜は表面エネルギーが高いため、ダイヤモンド膜の表面に配線を接合することは困難であり、従来の一般的な電気化学センサアレイのように、センサ部であるダイヤモンド膜から、マイクロアレイの周囲に設けられた入出力端子まで配線を形成することができないという問題点がある。仮に、ダイヤモンド膜の表面に配線を形成できたとしても、配線及び導電性ダイヤモンド膜の一部を絶縁材料で被覆することは困難である。なお、このような問題点は導電性ダイヤモンド膜に限らず、DLC膜及びカーボンナノチューブ膜等の導電性炭素膜の全てに共通する。
本発明はかかる問題点に鑑みてなされたものであって、複数の項目を検出することができ、高密度で、化学的安定性及び耐薬品性が優れた電気化学センサアレイ及びその製造方法を提供することを目的とする。
本願第1発明に係る電気化学センサアレイは、絶縁性基板と、前記絶縁性基板の一方の面上に形成され導電性炭素膜からなる複数個のセンサ部と、前記絶縁性基板の他方の面上に形成された複数個の引出電極と、前記絶縁性基板内に形成され前記導電性炭素膜とこの導電性炭素膜に対応する引出電極とを相互に接続するスルーホールと、を有することを特徴とする。
本発明においては、センサ部を導電性炭素膜により形成しているため、化学的安定性及び耐薬品性が優れた電気化学センサアレイを得ることができる。また、絶縁性基板の裏面側に、各センサ部と対応する引出電極を設け、センサ部と引出電極とをスルーホールにより接続しているため、複数の項目を検出することができ、更に引出電極とセンサ部とが異なる面上に形成されているため、センサ部を高密度化することができる。
前記導電性炭素膜は、ダイヤモンド、ダイヤモンドライクカーボン及びカーボンナノチューブからなる群から選択された少なくとも1種の炭素材料により形成することができる。これにより、耐酸及び耐アルカリ性が優れ、熱伝導率が大きく、生体親和性が高く、更に電気抵抗率が低い高感度なセンサ部を形成することができる。
また、前記導電性炭素膜の表面は、化学修飾されていてもよい。これにより、導電性炭素膜単独では得られない特性、例えば、表面を疎水性若しくは親水性にしたり、表面に導電性炭素膜よりも高い導電性を付与したり、表面の導電率を変えたり、表面に触媒的な機能を付与したりすることができる。
更に、前記スルーホールは、前記絶縁性基板を貫通する貫通孔と、前記貫通孔に埋め込まれた導電体とを有し、前記導電体は金属材料又はグラファイトであってもよい。一般に、金属材料は導電性炭素膜よりも電気抵抗率が小さいため、導電体として金属材料を使用することにより、容易にスルーホールとして十分な導電性が得られる。また、グラファイトは、電気抵抗率が小さく、且つ導電性炭素膜との密着性がよいため、信頼性が高いスルーホールを形成することができる。更に、グラファイトは、耐薬品性が導電性炭素膜と同等であるため、仮にセンサ部が破損した場合でも、薬液中に溶出して汚染源になる心配もない。
本願第2発明に係る電気化学センサアレイの製造方法は、絶縁性基板の一方の面におけるセンサ部形成予定領域以外の部分をマスクした状態で、前記絶縁性基板上に導電性炭素膜を形成した後、前記マスクを除去することにより、前記絶縁性基板の一方の面上に前記導電性炭素膜からなる複数個のセンサ部を形成する工程と、前記絶縁性基板における前記各センサ部の直下域に貫通孔を形成した後、前記貫通孔内に導電体を埋め込むことにより、一方の端部が前記センサ部と接触するスルーホールを形成する工程と、前記絶縁性基板の他方の面側に対応するスルーホールと接触する複数個の引出電極を形成する工程と、を有することを特徴とする。
本願第3発明に係る電気化学センサアレイの製造方法は、絶縁性基板の一方の面上に導電性炭素膜を形成した後、前記導電性炭素膜におけるセンサ部形成予定領域をマスクした状態で前記導電性炭素膜をエッチングすることにより、前記絶縁性基板の一方の面上に前記導電性炭素膜からなる複数個のセンサ部を形成する工程と、前記絶縁性基板における前記各センサ部の直下域に貫通孔を形成した後、前記貫通孔内に導電体を埋め込むことにより、一方の端部が前記センサ部と接触するスルーホールを形成する工程と、前記絶縁性基板の他方の面側に対応するスルーホールと接触する複数個の引出電極を形成する工程と、を有することを特徴とする。
本願第4発明に係る電気化学センサアレイの製造方法は、絶縁性基板の一方の面を異方性エッチングする工程と、前記絶縁性基板の異方性エッチングされた面上に導電性炭素膜を形成した後、前記導電性炭素膜におけるセンサ部形成予定領域をマスクした状態で前記導電性炭素膜をエッチングすることにより、前記絶縁性基板の一方の面上に前記導電性炭素膜からなる複数個のセンサ部を形成する工程と、前記絶縁性基板における前記センサ部の直下域で且つ前記異方性エッチングされた部分に貫通孔を形成した後、前記貫通孔内に導電体を埋め込むことにより一方の端部が前記センサ部と接触するスルーホールを形成する工程と、前記絶縁性基板の他方の面側に対応するスルーホールと接触する複数個の引出電極を形成する工程と、を有することを特徴とする。
本願第2乃至第4発明においては、センサ部を導電性炭素膜により形成しているため、化学的安定性及び耐薬品性が優れた電気化学センサアレイを製造することができる。また、絶縁性基板の裏面側に、各センサ部と対応する引出電極を設け、センサ部と引出電極とをスルーホールを介して相互に接続しているため、複数の項目を検出可能な電気化学センサアレイが得られる。更に引出電極とセンサ部とを異なる面上に形成しているため、従来の電気化学センサアレイに比べて、高密度化することができる。
また、前記導電性炭素膜をダイヤモンド、ダイヤモンドライクカーボン及びカーボンナノチューブからなる群から選択された少なくとも1種の炭素材料により形成してもよい。
更に、前記導電性炭素膜の表面に対して、硫酸、硝酸、フッ酸、塩酸、塩化カリウム及び臭化カリウムからなる群から選択された1種の化合物を含む溶液中で電位を印加して、前記導電性炭素膜の表面を化学修飾する工程を有していてもよい。
本発明によれば、絶縁性基板の一方の面上に導電性炭素膜からなるセンサ部を形成し、他方の面上に引出電極を形成し、これらをスルーホールにより相互に接続しているため、化学的安定性及び耐薬品性が優れ、複数の項目を検出可能で、且つ高密度化することができる電気化学センサアレイを得ることができる。
以下、本発明の実施の形態に係る電気化学センサアレイについて、添付の図面を参照して具体的に説明する。先ず、本発明の第1の実施形態に係る電気化学センサアレイについて説明する。図1は本実施形態の電気化学センサアレイを示す平面図であり、図2はそのA−A線による断面図である。なお、図1においては、図を見やすくするために絶縁膜9を省略している。図1及び図2に示すように、本実施形態の電気化学センサアレイ1は、絶縁性基板2の表面上に、センサ部として、相互に分離された複数の導電性炭素膜3がマトリクス状に形成されており、絶縁性基板2の表面における導電性炭素膜3が形成されていない部分、即ち、絶縁性基板2の表面が露出している部分には、必要に応じて、絶縁膜9が形成されている。
また、絶縁性基板2の裏面には、各導電性炭素膜3に対応する複数の引出電極5が形成されており、各引出電極5はスルーホール4を介して導電性炭素膜3に接続されている。そして、絶縁性基板2の裏面上の引出電極5が形成されていない部分には、各引出電極5を相互に絶縁する絶縁層6が形成されている。更に、絶縁性基板2の裏面側には、各引出電極5と接触する部分にのみ導電性が付与された異方導電ゴムシート7及びプリント基板8がこの順に積層配置されており、引出電極5は異方導電ゴムシート7の導電部7aを介して、プリント基板8上に設けられた電極(図示せず)に接続されている。この異方導電ゴムシート7及びプリント基板8は、接着剤を介して相互に接着されて絶縁性基板2に固着されているか、又は、積層配置された状態で例えばねじ留め等の機械的な方法で固定されている。なお、これらが機械的な方法で固定されている場合は、ゴムシート7が機械的応力に対する緩衝材として作用する。そして、本実施形態の電気化学センサアレイ1においては、絶縁層6、異方導電ゴムシート7及びプリント基板8により、回路基板が構成されている。なお、絶縁層6を設けずに、異方導電ゴムシート7により各引出電極5を相互に絶縁することも可能であり、その場合、回路基板は異方導電ゴムシート7及びプリント基板8により構成される。
本実施形態の電気化学センサアレイ1における導電性炭素膜3は、例えば、導電性ダイヤモンド、DLC又はカーボンナノチューブ等により形成されており、その表面は水素(H)、酸素(O)、フッ素(F)、塩素(Cl)及び臭素(Br)等の単原子、DNA、蛋白、糖鎖若しくは抗体等により化学修飾されているか、金及び白金等の触媒作用がある金属により化学修飾されているか、更にはこれらの金属を表面に付着させた上で熱処理することにより、これらの金属が部分的に含浸された状態となって化学修飾されている。そして、例えば、導電性炭素膜3の表面がH原子で終端されている場合は、表面が疎水性となると共に、表面に導電性炭素膜自体よりも高い導電性を付与することができる。また、導電性炭素膜3の表面がO原子で終端されている場合は、表面の親水性が高まると共に、その導電性を変化させることができる。更に、導電性炭素膜3の表面に金属が含浸修飾されている場合は、表面に触媒的な機能が付与される。なお、導電性炭素膜3の表面を化学修飾する物質の塩基数は特に限定されるものではない。
また、絶縁性基板2、絶縁層6及び絶縁膜9は、導電性炭素膜3の製造上の観点から、耐熱性が優れ且つ導電性炭素膜3との密着性がよい材料により形成されていることが望ましい。このような材料としては、例えば、高抵抗シリコン(Si)、酸化シリコン(SiO)及びアルミナ(Al)等の金属酸化物、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリブチレンテレフタレート、テトラフルオロエチレン、ポリフッ化ビニリデン、ポリフッ化ビニル、ポリイミド及び非導電性カーボン等の有機材料、ガラス繊維補強エポキシ樹脂、ガラス繊維補強ポリイミド樹脂等の無機材料と有機材料とのハイブリッド材料、シリカ粒子又はシリカ繊維とエポキシ樹脂又はポリイミド樹脂とのハイブリッド材料、アラミド樹脂とエポキシ樹脂又はポリイミド樹脂とのハイブリッド材料等が挙げられる。これらの材料の中でも、絶縁性基板2は、加工性が優れた高抵抗Si及びSiOにより形成されていることが望ましく、絶縁層6は、ハイブリッド材料により形成されていることが望ましく、絶縁膜9は樹脂材料により形成されていることが望ましい。
更に、スルーホール4は、絶縁性基板2に形成された貫通孔に導電体が埋め込まれたものであり、このスルーホール4を構成する導電体としては、導電性炭素膜3に付着可能で、導電性が高い材料であればよく、このような材料としては、例えば、金(Au)、白金(Pt)、アルミニウム(Al)、パラジウム(Pd)、モリブデン(Mo)及びチタン(Ti)等の金属又はその合金、グラファイト等が挙げられる。これらの材料の中でも、特にAuは、伸延性が優れ、めっきにより容易にスルーホール4を形成することができ、更に、めっき後に300℃以上の温度でアニール処理することにより空隙がないスルーホール4を形成することができるため、実用性を向上させることができる。更に、引出電極5は、導電性があれば特に材質は問わないが、例えば、Au、Al、グラファイト又はこれらの材料とポリマーとからなるペースト等により形成することができる。
更にまた、本実施形態の電気化学センサアレイ1は、隣り合うセンサ部(導電性炭素膜3)の中心間の距離pは、0.01乃至10mmであることが好ましく、0.1乃至2mmであることがより好ましい。回路基板側からスルーホール4等を介して導電性炭素膜3に対して例えば±1V程度の電圧を印加してセンサを動作させる場合、導電性炭素膜3の表面に接している電気化学溶液(被検査試料)にも電圧印加の効果及び電界が形成されるが、隣り合うセンサ部(導電性炭素膜3)の中心間の距離pが0.01mm未満の場合、電界が重なり合うと隣り合う導電性炭素膜3同士が絶縁されない状態になることがある。一方、距離pを10mmよりも長くしても上述の効果に大きな変化はなく、却って隣り合う導電性炭素膜3の距離を長くなりすぎ、検知できない領域が増えるため、センサ感度が低下する。
次に、上述の如く構成された電気化学センサアレイ1の動作について説明する。本実施形態の電気化学センサアレイ1は、電気化学計測装置等の電気的処理が可能な装置に接続される。その方法としては、例えば、プリント基板8の裏面側に設けられた端子電極(図示せず)と、電気的処理装置の入力端子とを、電気的コネクタを介して相互に接続する。その際使用するコネクタは、電気化学センサアレイ1のプリント基板8に設けられた端子電極と電気的処理装置の入出力端子とを安定して接続することが可能で、電気化学センサアレイ1との脱着が容易であり、更に接続方向に伸縮性があることが好ましい。このようなコネクタとしては、例えば、絶縁板に設けられた孔に伸縮性がある接続ピンプローブを差し込んだもの及び導電性フィルム等が挙げられる。そして、電気化学センサアレイ1に電圧が印加され、その結果生じた信号が電気化学計測装置により検出される。その際、電検出される信号としては、電流、電気導電度、電位、電気容量及びインピーダンス等がある。また、電気化学的測定としては、サイクリックボルタメトリ(CV)、デフアレインシャルパルスボルタメトリ(DPV)及びリニアスィーブボルタメトリ等の方法を適用することができる。
次に、本実施形態の電気化学センサアレイ1の製造方法について、絶縁性基板2としてSiO基板を使用し、導電性炭素膜3が導電性ダイヤモンド膜である場合を例にして説明する。図3(a)乃至(d)及び図4(a)乃至(d)は本実施形態の電気化学センサアレイの製造方法をその工程順に示す断面図である。先ず、図3(a)に示すように、絶縁性基板2として、例えば、縦が25mm、横が25mm、厚さが0.4mmで、両面が平滑化されたSiO基板を用意する。そして、図3(b)に示すように、絶縁性基板2の表面上に、蒸着法等により、例えばアルミナ等からなるマスク層11を形成する。次に、図3(c)に示すように、マスク層11上にフォトレジストを塗布した後、パターニングすることにより、検知部形成予定領域に整合する位置に開口部が設けられたレジストパターン12を形成する。そして、図3(d)に示すように、レジストパターン12をマスクにしてマスク層11をパターニングし、検知部形成予定領域に開口部が設けられたマスク13を形成する。
次に、図4(a)に示すように、絶縁性基板2上に、導電性ダイヤモンド膜を形成した後、りん酸を含有する溶液を使用してマスク13を除去することにより、導電性ダイヤモンド膜からなり、相互に分離された例えば625個の導電性炭素膜3を、縦に25個、横に25個ずつマトリクス状に形成する。なお、導電性ダイヤモンド膜は、熱フィラメントCVD(Chemical Vapor Deposition:化学気相成長)法又はマイクロ波CVD法により、原料ガス圧を例えば7×10Paとし、原料ガス中にホウ素(B)を添加してダイヤモンドを合成することにより形成することができる。この方法では、絶縁性基板2上に、厚さが例えば1乃至3μmで、原子密度で5×1019乃至3×1021/cmのホウ素(B)を含有し、ピンホール等の欠陥がない導電性ダイヤモンド膜を形成することができる。
次に、図4(b)に示すように、絶縁性基板2の各導電性炭素膜3の直下域に、直径が例えば0.2mmの貫通孔14を形成する。具体的には、絶縁性基板2の裏面に厚さが例えば100μmのドライフィルムレジストを貼り付け、フォトリソグラフィによりこのドライフィルムレジストをパターニングすることにより、貫通孔形成予定領域に開口部が設けられたレジストパターンを形成する。そして、このレジストパターンをマスクとして、絶縁性基板2をエッチングして、貫通孔14を形成する。この貫通孔14は、隣接する貫通孔の中心間の距離が例えば0.8mmであり、導電性炭素膜3と同様に、625個が、縦25個、横25個ずつ形成されている。
次に、図4(c)に示すように、めっき法により、貫通孔14の表面全体に、例えば、厚さが0.2μmのAu膜、厚さが0.1μmのNi膜、及び厚さが2μmのCu膜をこの順に形成する。これにより、Au膜、Ni膜及びCu膜の積層膜からなり、導電性炭素膜3に接触するスルーホール4が形成される。その後、例えば濃度が5質量%の水酸化カリウム(KOH)からなるアルカリ剥離液を使用してレジストパターンを剥離し、グラファイト粉末を混合した有機溶媒を使用して、スルーホール4内及び絶縁性基板2の裏面側に、スルーホール4と相互に接続された引出電極5を形成する。
次に、図4(d)に示すように、絶縁性基板2の裏面上に引出電極5を相互に分離する絶縁層6を形成する。具体的には、絶縁層6として、直径が0.3mmの開口部6aが0.8mm間隔で縦横25個ずつ形成された厚さが0.5mmのガラスクロス補強基板を、エポキシ接着剤等により、絶縁性基板2の裏面に接合する。このとき、ガラスクロス補強基板の開口部6aを引出電極5に嵌合させる。
次に、センサ部である導電性炭素膜3の表面を化学修飾する。例えば、導電性ダイヤモンド膜の表面をOにより化学修飾(表面終端)する方法としては、硫酸及び硝酸等の強酸に曝す方法、強酸溶液中で電位を印加する方法、又はオゾン等の活性酸素を吹き付ける方法等がある。また、F、Cl及びBr等のハロゲン基による化学修飾(表面終端)する場合は、夫々フッ酸、塩酸或いは塩化カリウム及び臭化カリウム等の溶液中で電位を印加することにより容易に実施することができる。更に、DNA、蛋白、抗原及び抗体等で表面を修飾する場合は、硫酸又は硝酸で導電性ダイヤモンド膜の表面を活性化しておくことにより、実施することができる。DNA固定化用の場合は、各導電性炭素膜3の表面に、末端がチオール化されたオリゴヌクレオチドをりん酸緩衝液に溶解させた溶液を1nL(ナノリットル)ずつスポットし、室温で24時間放置した後、緩衝液で洗浄し、未反応のチオール末端オリゴヌクレオチドを除去する。更にまた、導電性炭素膜3の表面を化学修飾する方法としては、導電性炭素膜3の表面に白金及び金等の触媒作用をもつ金属を真空蒸着する方法、更にはこれらの金属を表面に付着させた後で熱処理をすることにより、これらの金属を部分的に含浸させる方法等もある。なお、熱処理は、真空中又は0.13乃至6.6kPa(1乃至50Torr)の水素雰囲気中で、500乃至800℃の温度条件下で、1乃至30分間行うことが望ましい。更にまた、導電性ダイヤモンド膜以外の導電性炭素膜についても上述した方法により化学修飾することができ、これらの方法は、用途及び導電性炭素膜の材質に応じて、最適な方法を適宜選択することができる。
その後、必要に応じて、絶縁性基板2の表面における導電性炭素膜3が形成されていない部分、即ち、絶縁性基板2の表面が露出している部分を覆うように絶縁膜9を形成する。その方法としては、例えば、絶縁性基板2の表面全体に紫外線硬化樹脂を塗布し、乾燥させた後、導電性炭素膜2の直上域のみをマスクした状態でこの紫外線硬化樹脂塗膜に紫外線ランプ光を照射し、その後、硬化していない樹脂を溶解除去することにより、導電性炭素膜2上に開口部を形成する方法がある。なお、図2に示す電気化学センサアレイ1では、この絶縁膜9を形成しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、電気化学センサアレイ1のように、隣り合う導電性炭素膜2が相互に分離されているものについては、絶縁膜9を設けなくてもよい。
次に、絶縁性基板2の裏面側に、厚さが例えば2mmで、引出電極5と接触する部分のみに導電性が付与された異方導電ゴムシート7を配置する。この異方導電ゴムシート7は、例えば直径が20μm、長さが2mmで、表面にAu被覆層が形成されたNi繊維と、シリコーンゴムとを1:2の割合で混合したコンパウンドを、金型に充填し、導電性を付与したい部分のみNi繊維を厚さ方向に配向させた状態で加熱硬化させることにより得られる。次に、一方の面には異方導電ゴムシート7の導電部7aと整合する位置に表面電極が設けられ、他方の面には周縁部に端子電極が設けられているプリント基板8を、一方の面が異方導電ゴムシート7側になるように配置し、その表面電極と異方導電ゴムシート7の導電部7aとを接続して電気化学センサアレイ1とする。
本実施形態の電気化学センサアレイ1においては、絶縁性基板2に設けられたスルーホール4を介して、絶縁性基板2の表面上に形成された導電性炭素膜3と裏面上に形成された引出電極5とを接続しているため、導電性炭素膜3と引出電極5との距離が短く、ノイズの影響を受けにくい。また、センサ部である導電性炭素膜3を高密度に形成することができるため、同一面上に、センサ部と引出電極とが形成されている従来の電気化学センサアレイに比べて、基板面積を大幅に縮小することができる。
次に、本発明の第1の実施形態の変形例に係る電気化学センサアレイの製造方法について説明する。前述の第1の実施形態の電気化学センサアレイの製造方法においては、マスク13を形成した後、導電性ダイヤモンド膜を合成して相互に分離された複数の導電性ダイヤモンド膜を形成しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、絶縁性基板2の全面に導電性ダイヤモンド膜を形成した後、エッチングにより不要な部分の導電性ダイヤモンド膜を除去することにより、相互に分離された複数の導電性ダイヤモンド膜を作製してもよい。図5(a)乃至(d)は本変形例の電気化学センサアレイの製造方法をその工程順に示す断面図である。本変形例の電気化学センサアレイの製造方法においては、先ず、図5(a)に示すように、絶縁性基板2として、例えば縦が25mm、横が25mm、厚さが0.4mmで、表面が平滑化されたSiO基板を用意する。そして、図5(b)に示すように、絶縁性基板2の表面上に、熱フィラメントCVD法又はマイクロ波CVD法により、Bがドープされた導電性ダイヤモンド膜15を形成する。
次に、図5(c)に示すように、導電性ダイヤモンド膜15におけるセンサ部となる領域上に、アルミニウムからなるマスク16を形成する。そして、図5(d)に示すように、酸素を含有するガス中でプラズマエッチングすることにより、導電性ダイヤモンド膜15のマスク16が形成されていない部分をエッチングして、導電性ダイヤモンドからなり、相互に分離された複数の導電性炭素膜3を形成する。その後、前述の図4(a)乃至(d)に示す工程を経て、電気化学センサアレイとする。
次に、本発明の第2の実施形態の電気化学センサアレイについて説明する。図6は本実施形態の電気化学センサアレイを示す断面図であり、図1に示すA−A線による断面図に相当する。なお、図6においては、図2に示す第1の実施形態の電気化学センサアレイ1の構成要素と同じものには同じ符号を付し、その詳細な説明は省略する。図6に示すように、本実施形態の電気化学センサアレイ21は、一定間隔で異方性エッチングが施された絶縁性基板22の表面上に、相互に分離された複数の導電性炭素膜23がマトリクス状に形成されている。この導電性炭素膜23は、例えば、導電性ダイヤモンド、DLC又はカーボンナノチューブ等により形成されており、その表面はH、O、F、Cl及びBr等の単原子、DNA、蛋白、糖鎖又は抗体等により化学修飾されている。
また、絶縁性基板22裏面には、各導電性炭素膜23に対応する複数の引出電極5が形成されており、各引出電極5は異方性エッチングが施された部分に形成されたスルーホール24を介して導電性炭素膜23に接続されている。そして、絶縁性基板22の裏面上の引出電極5が形成されていない部分には、各引出電極5を相互に絶縁する絶縁層6が形成されている。更に、絶縁性基板22裏面側には、引出電極5と接触する部分にのみ導電性が付与された異方導電ゴムシート7及びプリント基板8がこの順に積層配置されており、引出電極5は異方導電ゴムシート7の導電部7aを介して、プリント基板8上に設けられた電極(図示せず)に接続されている。
次に、上述の如く構成された電気化学センサアレイ21の製造方法について説明する。図7(a)乃至(d)及び図8(a)乃至(d)は本実施形態の電気化学センサアレイ21の製造方法をその工程順に示す断面図である。図7(a)に示すように、本実施形態の電気化学センサアレイ21は、絶縁性基板22として、例えば縦が25mm、横が25mm、厚さが0.4mmで、表面が平滑化された高抵抗Si基板を用意し、その一方の面に0.8mm間隔で、深さが例えば0.15mmの異方性エッチングを施す。そして、図7(b)に示すように、絶縁性基板22の一方の面上に、熱フィラメントCVD法又はマイクロ波CVD法により、Bがドープされた導電性ダイヤモンド膜25を形成する。
次に、図7(c)に示すように、導電性ダイヤモンド膜25におけるセンサ部となる領域上に、酸化シリコンからなるマスク26を形成する。そして、図7(d)に示すように、酸素及び水素を含有するガス中でドライエッチングすることにより、導電性ダイヤモンド膜25のマスク26が形成されていない部分をエッチングして、導電性ダイヤモンドからなり、相互に分離された複数の導電性炭素膜23を形成する。
次に、図8(a)に示すように、緩衝フッ酸溶液によりマスク26を除去した後、図8(b)に示すように、前述の第1の実施形態の電気化学センサアレイ1と同様の方法で、絶縁性基板22における各導電性炭素膜3の直下域の異方性エッチングが施されている部分に、ドライエッチングにより、直径が例えば0.2mmの貫通孔27を、0.8mm間隔で形成する。その後、図8(c)に示すように、貫通孔27の表面に、例えばAuめっき膜を形成し、このAuめっき膜を300℃以上の温度でアニール処理する方法等によって、空隙のないスルーホール24を形成する。そして、このスルーホール24に接触するように引出電極5を形成する。
次に、図8(d)に示すように、前述の第1の実施形態の電気化学センサアレイ1と同様の方法で、導電性炭素膜23の表面を化学修飾し、更に、絶縁性基板22の裏面側に、引出電極5と接触する部分のみに導電性が付与された異方導電ゴムシート7及びプリント基板8をこの順に積層して図6に示す電気化学センサアレイ21とする。
本実施形態の電気化学センサアレイ21においては、絶縁性基板21として、表面に異方性エッチングが施された高抵抗Si基板を使用しているため、容易に貫通孔27を形成することができる。なお、本実施形態の電気化学センサアレイ21における上記以外の構成、動作及び効果は、前述の第1の実施形態の電気化学センサアレイ1と同様である。
前述の第1及び第2の実施形態の電気化学センサアレイにおいては、スルーホールを絶縁性基板の表面に対して垂直に形成しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、基板表面に対して斜め方向にスルーホールを形成してもよい。また、前述の第1及び第2の実施形態の電気化学センサアレイの製造方法においては、導電性炭素膜3として導電性ダイヤモンド膜を形成しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、導電性炭素膜3としてDLC膜及びカーボンナノチューブ膜等を形成することもできる。その場合、DLC膜はグラファイトをターゲット剤量とした高周波スパッタリングにより形成することができ、その際、ターゲット中にタングステン等の高融点金属を含有させることによりDLC膜に導電性を付与したり、導電性を制御したりすることができる。また、カーボンナノチューブ膜は、メタン等の炭化水素ガスを原料として高周波プラズマCVD法により成膜することができる。
本発明の第1の実施形態の電気化学センサアレイを示す平面図である。 図1に示すA−A線による断面図である。 (a)乃至(d)は本発明の第1の実施形態の電気化学センサアレイの製造方法をその工程順に示す断面図である。 (a)乃至(d)は本発明の第1の実施形態の電気化学センサアレイの製造方法をその工程順に示す断面図であり、(a)は図3(d)の次の工程を示す。 (a)乃至(d)は本発明の第1の実施形態の変形例の電気化学センサアレイの製造方法をその工程順に示す断面図である。 本発明の第2の実施形態の電気化学センサアレイを示す断面図である。 (a)乃至(d)は本発明の第2の実施形態の電気化学センサアレイの製造方法をその工程順に示す断面図である。 (a)乃至(d)は本発明の第2の実施形態の電気化学センサアレイの製造方法をその工程順に示す断面図であり、(a)は図7(d)の次の工程を示す。
符号の説明
1、21;電気化学センサアレイ
2、22;絶縁性基板
3、23;導電性炭素膜
4、24;スルーホール
5;引出電極
6;絶縁層
6a;開口部
7;異方導電ゴムシート
7a;導電部
8;プリント基板
9;絶縁膜
11;マスク層
12;レジストパターン
13、16、26;マスク
14、27;貫通孔
15、25;導電性ダイヤモンド膜

Claims (9)

  1. 絶縁性基板と、前記絶縁性基板の一方の面上に形成され導電性炭素膜からなる複数個のセンサ部と、前記絶縁性基板の他方の面上に形成された複数個の引出電極と、前記絶縁性基板内に形成され前記導電性炭素膜とこの導電性炭素膜に対応する引出電極とを相互に接続するスルーホールと、を有することを特徴とする電気化学センサアレイ。
  2. 前記導電性炭素膜は、ダイヤモンド、ダイヤモンドライクカーボン及びカーボンナノチューブからなる群から選択された少なくとも1種の炭素材料により形成されていることを特徴とする請求項1に記載の電気化学センサアレイ。
  3. 前記導電性炭素膜の表面が化学修飾されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の電気化学センサアレイ。
  4. 前記スルーホールは、前記絶縁性基板を貫通する貫通孔と、前記貫通孔に埋め込まれた導電体とを有し、前記導電体は金属材料又はグラファイトであることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の電気化学センサアレイ。
  5. 絶縁性基板の一方の面におけるセンサ部形成予定領域以外の部分をマスクした状態で、前記絶縁性基板上に導電性炭素膜を形成した後、前記マスクを除去することにより、前記絶縁性基板の一方の面上に前記導電性炭素膜からなる複数個のセンサ部を形成する工程と、前記絶縁性基板における前記各センサ部の直下域に貫通孔を形成した後、前記貫通孔内に導電体を埋め込むことにより、一方の端部が前記センサ部と接触するスルーホールを形成する工程と、前記絶縁性基板の他方の面側に対応するスルーホールと接触する複数個の引出電極を形成する工程と、を有することを特徴とする電気化学センサアレイの製造方法。
  6. 絶縁性基板の一方の面上に導電性炭素膜を形成した後、前記導電性炭素膜におけるセンサ部形成予定領域をマスクした状態で前記導電性炭素膜をエッチングすることにより、前記絶縁性基板の一方の面上に前記導電性炭素膜からなる複数個のセンサ部を形成する工程と、前記絶縁性基板における前記各センサ部の直下域に貫通孔を形成した後、前記貫通孔内に導電体を埋め込むことにより、一方の端部が前記センサ部と接触するスルーホールを形成する工程と、前記絶縁性基板の他方の面側に対応するスルーホールと接触する複数個の引出電極を形成する工程と、を有することを特徴とする電気化学センサアレイの製造方法。
  7. 絶縁性基板の一方の面を異方性エッチングする工程と、前記絶縁性基板の異方性エッチングされた面上に導電性炭素膜を形成した後、前記導電性炭素膜におけるセンサ部形成予定領域をマスクした状態で前記導電性炭素膜をエッチングすることにより、前記絶縁性基板の一方の面上に前記導電性炭素膜からなる複数個のセンサ部を形成する工程と、前記絶縁性基板における前記センサ部の直下域で且つ前記異方性エッチングされた部分に貫通孔を形成した後、前記貫通孔内に導電体を埋め込むことにより一方の端部が前記センサ部と接触するスルーホールを形成する工程と、前記絶縁性基板の他方の面側に対応するスルーホールと接触する複数個の引出電極を形成する工程と、を有することを特徴とする電気化学センサアレイの製造方法。
  8. 前記導電性炭素膜は、ダイヤモンド、ダイヤモンドライクカーボン及びカーボンナノチューブからなる群から選択された少なくとも1種の炭素材料により形成されていることを特徴とする請求項5乃至7のいずれか1項に記載の電気化学センサアレイの製造方法。
  9. 更に、前記導電性炭素膜の表面に対して、硫酸、硝酸、フッ酸、塩酸、塩化カリウム及び臭化カリウムからなる群から選択された1種の化合物を含む溶液中で電位を印加して、前記導電性炭素膜の表面を化学修飾する工程を有することを特徴とする請求項5乃至8のいずれか1項に記載の電気化学センサアレイの製造方法。
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