JP2006321528A - 口部着色が低減されたガスバリア性プラスチック容器の製造方法及びその容器 - Google Patents

口部着色が低減されたガスバリア性プラスチック容器の製造方法及びその容器 Download PDF

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Abstract

【課題】
本発明の目的は、容器の口部の内壁での着色が過多になることなく、胴部付近と口部との着色度の差異が小さく、容器全体のガスバリア性を大きく損なうことがなく、且つ、種々の物質の溶出が抑制されるように、容器の内表面全体にガスバリア薄膜を成膜することである。
【解決手段】
本発明に係る口部着色が低減されたガスバリア性プラスチック容器の製造方法は、 孔面積が0.2〜2.0mmの開孔が複数設けられた側面を有する筒体をプラスチック容器の口部に挿入して、プラスチック容器の口部の内壁面に筒体を接近させた状態で配置した後、プラスチック容器の内部に供給した原料ガスをプラズマ化して、プラスチック容器の内表面全体にプラズマCVD法によりガスバリア薄膜を成膜する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、炭素膜等のCVD(chemical vapor deposition)膜をプラスチック容器の内表面に成膜するための方法、及び、それにより得られるガスバリア性プラスチック容器に関する。ここでガスバリア性プラスチック容器は、特に、口部の内壁の着色が軽減された容器に関する。
密封容器、例えば飲料用容器には、壜、缶、プラスチック容器等の各種容器が知られている。近年、そのハンドリング性の良さ等の利便性の観点から缶、プラスチック容器が広く用いられるようになってきている。このうち、プラスチック容器は、臭いが収着しやすく、またガスバリア性が壜や缶と比較して劣るため、ビールや発泡酒等の炭酸飲料には用いることが難しかった。
そこで、プラスチック容器における収着性やガスバリア性の問題点を解決すべく、硬質炭素膜(ダイヤモンドライクカーボン等)をコーティングする方法及び装置が開示されている。そのうち、例えば対象とする容器の外形とほぼ相似形の収容空間を有する外部電極と、容器の内側に容器の口部から挿入され、原料ガス導入管を兼ねた内部電極を有する装置を用いて、容器の内表面に硬質炭素膜をコーティングする方法が開示されている(例えば特許文献1又は2を参照。)。このような装置及び方法では、容器内に原料ガスとしてアセチレンガスを供給した状態で、外部電極に高周波電圧を印加する。このとき、原料ガスが両電極間に発生する高周波由来の電力によりプラズマ化し、発生したプラズマ中のイオンは外部電極の高周波由来の電位差(自己バイアス)に誘引され容器内壁に衝突し、膜が形成される。
一般に飲料用のボトルは、胴部よりも口部が縮径されて細くなっているため、特許文献1又は2に開示された装置においては、プラズマ化された原料ガスがボトル肩部から口部にかけて収縮流れとなって排出される。この際、プラズマ中のイオンやラジカルなどの成膜活性がある原子・分子が集中する結果、ボトルの口部の内壁では、胴部寄りの肩部周辺と比較して着色が顕著に大きくなる。
市場には硬質炭素膜を含むDLC(ダイヤモンドライクカーボン)等の炭素含有膜をはじめとするガスバリア膜を成膜したボトルの着色ができるだけ無色に近いほうが好まれる製品カテゴリーがある。この場合、上記の口部の内壁への着色の過多は、ボトル全体の着色を顕著に印象付ける性質がある。肩部と比較して口部の内壁への着色を低減させるためには、原料ガスとなる炭化水素ガスの流量を小さくする方法があったが、着色低減がグラヂュエーション化してしまい、またガスバリア薄膜の膜厚減少に伴いガスバリア性が著しく低下するか、着色低減の効果が微小領域に限定されてしまうということが問題となっていた。
そこで、着色を減らす目的で口部の内壁へのガスバリア膜のコーティングを行なわない方法の開示がある(例えば特許文献3を参照。)。特許文献3に記載された方法では、容器の口部の内径よりもわずかに小さな外径を有する穴のない筒状の物体を挿入し、成膜時のマスキング部材として利用する。これによって、容器の口部の内壁に全く成膜がなされないようにすることが可能となり、容器の美観の問題を解決するとしている。
しかし、ガスバリア性を有するプラスチック容器を、ガスバリア膜を形成することで得ようとする場合、壁面の全面にくまなくガスバリア膜を形成する必要がある。なぜなら、ガスバリア膜に、面積率合計1%のピンホールやクラックなどの欠陥が存在すると、高いガスバリア特性が得られないことがわかっているからである(例えば特許文献4を参照。)。また、特許文献3に開示された方法では、容器の口部の内壁に全く成膜がなされないため、胴部付近と口部との着色度の差異が少なからず生じてしまう。
特開平10−226884号公報 特開平8−53117号公報 特開2002−53119号公報 米国特許6720052号公報
本発明者らは、口部の内壁にガスバリア薄膜を全くコーティングしないことが、容器全体のガスバリア性にどの程度の影響を及ぼすか検討した。口部の内壁を含む容器(500ml容器)の内表面全体にガスバリア薄膜を成膜すると、未コーティング容器と比較して、酸素バリア性が14倍向上したのに対して、口部の内壁にガスバリア薄膜をコーティングしなければ、酸素バリア性は7倍の向上に留まった。すなわち、口部の内壁にガスバリア薄膜をコーティングしないことで、酸素バリア性の向上率が半分程度に低下してしまうことがわかった。同様に、3リットル容量の容器では、口部の内壁を含む容器の内表面全体にガスバリア薄膜を成膜すると、未コーティング容器と比較して、酸素バリア性が27倍向上したのに対して、口部の内壁にガスバリア薄膜をコーティングしなければ、酸素バリア性は7倍の向上に留まった。すなわち、口部の内壁にガスバリア薄膜をコーティングしないことで、酸素バリア性の向上率が約4分の1に低下してしまうことがわかった。
このように特許文献3に記載された方法では、容器の口部の着色の過多を抑制できるものの、容器全体でのガスバリア性が著しく低下してしまうことが判明した。なお、酸素バリア性の向上率が低下してしまうことは、特許文献4の記載からも、うかがい知れるところである。
さらに、特許文献3に記載された方法では、コーティングを行なわない部分があるため、その部分からの種々の物質の溶出を防ぐことができないという問題もある。
そこで本発明の目的は、容器の口部の内壁での着色が過多になることなく、胴部付近と口部との着色度の差異が小さく、容器全体のガスバリア性を大きく損なうことがなく、且つ、種々の物質の溶出が抑制されるように、容器の内表面全体にガスバリア薄膜を成膜することが可能なガスバリア性プラスチック容器の製造方法を提供することである。また、そのような口部着色が低減されたガスバリア性プラスチック容器の容器を提供することを目的とする。
本発明者らは、筒体の側面に所定の孔面積の開孔を複数設け、その筒体をプラスチック容器の口部に挿入した状態で成膜を行なうことで、容器の肩部から口部にかけてプラズマが集中しても着色が目立たない程度にガスバリア薄膜を成膜でき、且つ、容器のガスバリア性の低下を抑制できることを見出し、本発明を完成させた。すなわち、本発明に係る口部着色が低減されたガスバリア性プラスチック容器の製造方法は、孔面積が0.2〜2.0mmの開孔が複数設けられた側面を有する筒体をプラスチック容器の口部に挿入して、前記プラスチック容器の口部の内壁面に前記筒体を接近させた状態で配置した後、前記プラスチック容器の内部に供給した原料ガスをプラズマ化して、前記プラスチック容器の内表面全体にプラズマCVD法によりガスバリア薄膜を成膜することを特徴とする。
本発明に係る口部着色が低減されたガスバリア性プラスチック容器の製造方法では、前記筒体の側面のうち前記開孔を設けた領域において、前記筒体の主軸方向又は該主軸方向に直交する方向の少なくともいずれか一方の方向での、全長に対する開孔部分を横切る長さの合計の割合で定義される開口率が85〜98%であることが好ましい。プラズマ化された原料ガスの開孔での通過程度を調整し、ガスバリア薄膜の膜厚を調整することができる。
また、本発明に係る口部着色が低減されたガスバリア性プラスチック容器の製造方法は、開孔が複数設けられた側面を有する筒体の該側面のうち前記開孔を設けた領域において、前記筒体の主軸方向又は該主軸方向に直交する方向の少なくともいずれか一方の方向での、全長に対する開孔部分を横切る長さの合計の割合で定義される開口率が85〜98%である前記筒体をプラスチック容器の口部に挿入して、前記プラスチック容器の口部の内壁面に前記筒体を接近させた状態で配置した後、前記プラスチック容器の内部に供給した原料ガスをプラズマ化して、前記プラスチック容器の内表面全体にプラズマCVD法によりガスバリア薄膜を成膜することを特徴とする。
本発明に係る口部着色が低減されたガスバリア性プラスチック容器の製造方法では、前記筒体の側面は、網目状構造に形成されていることが好ましい。開孔が規則正しく配置され、筒体の側面のいずれの箇所においてもプラズマ化された原料ガスを均一に通過させることができる。
本発明に係る口部着色が低減されたガスバリア性プラスチック容器の製造方法では、前記筒体の側面と前記プラスチック容器の口部の内壁面との間隔が1〜2mmであることが好ましい。口部への成膜を適度に抑制することができる。
本発明に係る口部着色が低減されたガスバリア性プラスチック容器の製造方法では、前記筒体は、絶縁体で形成されていることが好ましい。口部付近での異常放電を抑制することができる。
本発明に係る口部着色が低減されたガスバリア性プラスチック容器の製造方法では、前記原料ガスは、マイクロ波又は高周波によりプラズマ化されることのいずれの場合も含まれる。いずれのエネルギー源によってプラズマ化した場合でも、口部着色を低減した容器が得られ、さらにガスバリア性を付与することもできる。
本発明に係る口部着色が低減されたガスバリア性プラスチック容器の製造方法では、前記プラスチック容器の口部のJIS K 7105−1981に基づく着色度b*値と前記プラスチック容器の胴部のb*値との差を±2以内とすることが好ましい。口部と胴部との着色度の差異を小さいくすることで、外観状の違和感を少なくすることができ、容器の美観性の低下が少ない。
本発明に係る口部着色が低減されたガスバリア性プラスチック容器は、孔面積が0.2〜2.0mmの開孔が複数設けられた側面を有する筒体をプラスチック容器の口部に挿入して、前記プラスチック容器の口部の内壁面に前記筒体を接近させた状態で配置した後、前記プラスチック容器の内部に供給した原料ガスをプラズマ化して、前記プラスチック容器の内表面全体にプラズマCVD法によりガスバリア薄膜を成膜した口部着色が低減されたガスバリア性プラスチック容器であって、前記口部のJIS K 7105−1981に基づく着色度b*値が4以下で、且つ、前記口部での酸素ガス透過率が未コーティングプラスチック容器の口部での酸素透過率の二分の一以下であることを特徴とする。
本発明は、ガスバリア性プラスチック容器の製造方法において、容器の口部の内壁での着色が過多になることなく、胴部付近と口部との着色度の差異が小さく、容器全体のガスバリア性を大きく損なうことがなく、且つ、種々の物質の溶出が抑制されるように、容器の内表面全体にガスバリア薄膜を成膜することができる。口部と胴部との着色度の差異が小さいので、外観状の違和感を少なく、容器の美観性が優れている。
以下、本発明について実施形態を示して詳細に説明するが本発明はこれらの記載に限定して解釈されない。図1〜図4を参照しながら本実施形態に係る口部着色が低減されたガスバリア性プラスチック容器の製造装置を説明する。なお、共通の部位・部品には同一符号を付した。
(第1形態)
まず、高周波プラズマCVD法によりガスバリア成膜することを特徴とする第1形態に係る成膜装置及び口部着色が低減されたガスバリア性プラスチック容器の製造方法について説明する。第1形態に係る口部着色が低減されたガスバリア性プラスチック容器の製造方法は、孔面積が0.2〜2.0mmの開孔が複数設けられた側面を有する筒体をプラスチック容器の口部に挿入して、プラスチック容器の口部の内壁面に筒体を接近させた状態で配置した後、プラスチック容器の内部に供給した原料ガスを高周波によりプラズマ化して、プラスチック容器の内表面全体にプラズマCVD法によりガスバリア薄膜を成膜することを特徴とする。
第1形態に係る製造方法は、例えば、図1に示す高周波プラズマCVD成膜装置によって行なうことができる。図1は第1形態に係るガスバリア性プラスチック容器の製造装置の一形態を示す概略構成図である。図1において真空チャンバ6については容器の鉛直方向の断面概略図である。図1に示すようにガスバリア性プラスチック容器の製造装置100は、プラスチック容器7を収容する真空チャンバ6と、プラスチック容器7の内部に挿脱可能に配置され、プラスチック容器7の内部へ原料ガスを供給する原料ガス供給管9と、プラスチック容器7の内部に供給された原料ガスをプラズマ化させるプラズマ発生手段40と、真空チャンバ6を真空引きする排気ポンプ22と、プラスチック容器7の口部7bの内壁面に接近させた状態で口部7bの開口部7aから挿脱可能に配置された筒体26と、を有する。ここで、プラズマ発生手段40は、少なくとも、プラスチック容器7の外側に配置された外部電極3と、外部電極3に高周波を供給する高周波供給電源12とを有している。このとき、原料ガス供給管9が外部電極3の対向電極である内部電極を兼ねている。この製造装置100は、プラスチック容器の内表面にガスバリア膜を成膜する成膜装置であり、炭素膜等のCVD膜をコーティングしたプラスチック容器が得られる。
真空チャンバ6は、プラスチック容器7の口部7bを除いて、プラスチック容器7を収容する外部電極3と、口部7bの外周を取り囲んだ絶縁部材4と、絶縁部材4の上部に配置され、真空チャンバ6を密封する蓋体5とからなる。それぞれの部材はO−リング8などで気密にシールされている。第1形態に係るガスバリア性プラスチック容器の製造装置は減圧プラズマCVD法により成膜を行なう場合を含む。この場合、真空チャンバ6は減圧に耐える程度の剛性を必要とする。また、容器の変形を防止するために真空チャンバ6内であってプラスチック容器7の外部も真空引きすることが望ましい。
外部電極3は、プラスチック容器7の外形にほぼ接触するような内形を有している。高周波を外部電極3に供給したときにプラスチック容器7の壁面に自己バイアス電圧を生じさせるためである。外部電極3は、上部外部電極1と下部外部電極2とからなり、分割することでプラスチック容器7を外部電極3の収容空間に収容可能としている。外部電極3を縦割構造としても良い。上部外部電極1と下部外部電極2とはO−リング8などで気密にシールされている。
図1の製造装置100では、口部7bを除いてプラスチック容器7を外部電極3に収容する構造とし、口部7bの外周には口部7bを取り囲んだ状態で絶縁部材4を配置している。絶縁部材4は外部電極3の上部にO−リング8などを介して配置されている。絶縁部材4を配置することで、口部7bにかかる自己バイアス電圧を下げ、口部7b周辺でのプラズマの集中、特に着色の集中を低減させることができる。なお、絶縁部材4を配置せずに、外部電極3を、口部7bを含めて収容可能な構造としても良い。
絶縁部材4は、フッ化エチレン樹脂等の絶縁体からなるブロックに、口部7bを収容できる大きさのほぼ円筒形の貫通孔17を設けたものとすることが好ましい。
蓋体5は、絶縁体で形成することとしても良いが、通常、装置の作製上の観点から金属部材で形成される。図1の製造装置では、蓋体5の内部に、貫通孔17と連通する空間25が設けられている。この空間25は、装置の作製上の観点から設けられたものであり、空間25の大きさによって本発明は制限されない。製造装置100では、空間25は排気ガス経路を兼ねている。
高周波供給電源12は、マッチングボックス13を介して外部電極3に接続されており、高周波を外部電極3に供給する。高周波供給電源12の出力側にマッチングボックス13が接続される。なお、高周波供給電源12は接地されている。高周波供給電源12は、グランド電位との間に高周波電圧を発生させ、これにより外部電極3と内部電極を兼ねる原料ガス供給管9との間に高周波電圧が印加される。原料ガス供給管9は導電性金属で形成され、接地されていることが好ましい。これにより、プラスチック容器7内で原料ガスをプラズマ化させる。高周波供給電源の周波数は、100kHz〜1000MHzであるが、例えば、工業用周波数である13.56MHzのものを使用する。
空間25には排気系統23が接続されており、真空チャンバ6の内部の内部ガスを排気するために排気ポンプ22につながっている。真空チャンバ6と排気ポンプ22との間に真空バルブ21を設け、排気のオン-オフを行なう。排気ポンプ22の排気口はダクト(不図示)に接続されている。このように真空バルブ21及び排気ポンプ22によって、排気系統23が構成されている。
原料ガス供給手段30は、ガスボンベ等の原料ガス発生源16とガス流量を制御するマスフローコントローラー15を少なくとも有する。原料ガス発生源16とマスフローコントローラー15と真空チャンバ6をつなぐ配管が真空チャンバ系外の原料ガス供給経路となる。真空チャンバ6まで送られた原料ガスは、原料ガス供給管9を通ることで、蓋体5の内部に設けられた空間25、さらに空間25と連通した貫通孔17、さらにプラスチック容器7の開口部分7aからその内部へと送られる。原料ガス供給管9は、真空チャンバ系内の原料ガス供給経路となる。原料ガス供給管9の先端には吹き出し口9aが設けられている。そして吹き出し口9aから、原料ガスが吹き出す。
図1では、プラスチック容器7の胴部に原料ガス供給管9の先端が位置する場合を示したが、プラスチック容器7の底部、或いは、プラスチック容器7の肩部に、原料ガス供給管9の先端が位置しても良い。なお、プラスチック容器7の形状によって、原料ガス供給管9の先端の吹き出し口9aの位置を調整する場合もある。なお、原料ガス供給管9は導電性金属で形成し、接地することが好ましい。
筒体26は、孔面積が0.2〜2.0mmの開孔が複数設けられた側面を有する。ここで、プラズマ化した原料ガスをその側面が通過させるために、孔は側面を貫通する開孔である必要がある。孔の形状は、例えば、円形、矩形又は楕円形とする。スリット形状でも良い。孔面積が2.0mmより大きいと、プラスチック容器7の口部7bで発生した原料ガス系プラズマが口部7bの内壁面に障害なく接触してしまい、口部7bの内壁面の着色を抑制しにくい。一方、孔面積が0.2mm未満であると、理由は不明であるが着色が助長されてしまう。
筒体26は、前記筒体の側面のうち前記開孔を設けた領域において、前記筒体の主軸方向又は該主軸方向に直交する方向の少なくともいずれか一方の方向での、全長に対する開孔部分を横切る長さの合計の割合で定義される開口率を85〜98%としている。図2は開孔の開口率の定義を説明する図である。図2において、開口率は、筒体26の側面のうち、網掛けで示した領域26aは、開孔を複数設けた領域を示している。なお、符号26bで示した領域は、開孔を設けていない領域であり、この符号26bで示した領域は、網掛けで示した領域26aよりも十分に小さいことが好ましい。開孔を複数設けた領域26aにおいて、筒体26の主軸方向27a又は主軸方向27aに直交する方向27bの少なくともいずれか一方の方向での、全長(ここで、全長とは、主軸方向27aでは領域26aの縦長さであり、直交する方向27bでは筒体26の胴の周長さである)に対する開孔部分28を横切る長さ(ここで、横切る長さとは、主軸方向27aの場合は28aで示され、直交する方向27bの場合では28bで示される)の合計の割合で定義される。開孔部分28は複数あるため横切る長さを合計する。主軸方向27a又は直交方向27bの少なくともいずれかが、開口率85〜98%の範囲に入っていると、容器口部7bでの着色を低減しつつ、ガスバリア性を確保しやすい。開孔の形状を矩形とする場合、開口幅が1mmで、メッシュの線径が0.1mmの開口率91%の孔や開口幅が1mmでメッシュの線径が0.05mmの開口率95%の孔が例示できる。開口率が98%より大きいと同様に原料ガス系プラズマが口部7bの内壁面に障害なく接触してしまい、口部7bの内壁面の着色を抑制しにくい。また、筒体の実用上の強度が低下する。一方開口率が85%未満であると、着色が助長されてしまう。なお、開孔を複数設けた領域26aの面積をS1とし、開孔を複数設けた領域26aのうち開孔部分28の合計面積をS2とした場合、S2/S1で定義される開孔面積率を80〜95%となるように開孔を設けても良い。開孔の形状を矩形とする場合、開口幅が1mmで、メッシュの線径が0.1mmの開孔面積率83%の孔や開口幅が1mmでメッシュの線径が0.05mmの開孔面積率91%の孔が例示できる。
筒体26の側面はさらに網目状構造に形成されていることが好ましい。その側面を網目状構造とすれば、開孔が規則正しく配置され、筒体の側面のいずれの箇所においてもプラズマ化された原料ガスを均一に通過させることができる。筒体26は、例えば、網目構造の網を筒状に丸めることで形成することができる。なお、筒体が孔のないマスキング部材とした場合には、原料ガス系プラズマが口部7bの内壁面に接触しないためにガスバリア薄膜が成膜されず、口部7bの内壁面の着色は発生しない。
以上のことから、製造装置100に設けた筒体26は、所定の適度な範囲のメッシュ数・開口率の開孔のある構造、好ましくは網目状構造の側面とすることから、特許文献3記載のマスキング部材おける挙動とは異なる挙動を生じさせる。なぜなら、製造装置100に設けた筒体26がマスキングとして作用するのであれば、孔面積が小さく、また開口率が小さいほど、すなわち、孔が開いていない状態に近ければ近いほどガスバリア薄膜の成膜が抑制され、また口部7bの内壁面の着色が抑制されると考えられるからである。
また、筒体26の側面と口部7bの内壁面との間隔が1〜2mmであることが好ましい。この間隔が1mm未満であると、口部7bの内壁面でのガスバリア薄膜の成膜にムラが生じやすい。一方、この間隔が1mmより大きいと、筒体26の側面と口部7bの内壁面とに挟まれた空間内に、原料ガス系プラズマが存在しやすくなり、着色が生じやすくなる。
筒体26は、耐久性の観点から、例えば金属ワイヤーを編んだものや金属薄板をパンチングした導電性メッシュでも良いが、プラスチック樹脂や紙等の絶縁体で形成されていることが好ましい。例えばフッ化エチレン樹脂等の耐熱プラスチックフィルムをパンチングした絶縁性メッシュで形成しても良い。筒体26が絶縁体で形成されていることで、異常放電を抑制できる。筒体26の長さは、プラスチック容器7の口部7bの高さよりも大きいことが必要である。例えば、筒体26の上端は、口部7bの開口部7aよりも1〜2cm上方の範囲に位置することが好ましく、筒体26の下端は、口部7bの下端よりも1〜2cm下方の範囲に位置することが好ましい。
筒体26の固定位置は、口部7bの内壁にほぼ接する位置で、且つ、原料ガス供給管9に、筒体26の主軸と原料ガス供給管9の主軸とがほぼ一致する位置で固定されることが好ましい。本発明は筒体26の固定方法に特に制限されないが、筒体26の固定方法としては、例えば、筒体26の主軸に向かって筒体の側面内壁から支持棒を伸ばし、その支持棒を原料ガス供給管9の側面に、例えば溶接等の接合方法により固定する。あるいは、筒体26の主軸に向かって筒体の側面内壁から支持棒を伸ばし、その支持棒に主軸と同一円心を有するリングを固定し、そのリングを原料ガス供給管9にはめ込んで固定しても良い。あるいは、原料ガス供給管9にテーパ状の留具を固定し、その留具の上に筒体26を載せることで固定しても良い。さらに、原料ガス供給管9と筒体26とをネジ止めにより固定しても良い。
本発明に係る容器とは、蓋若しくは栓若しくはシールして使用する容器、またはそれらを使用せず開口状態で使用する容器を含む。開口部の大きさは内容物に応じて決める。プラスチック容器は、剛性を適度に有する所定の肉厚を有するプラスチック容器と剛性を有さないシート材により形成されたプラスチック容器を含む。本発明に係るプラスチック容器の充填物は、炭酸飲料若しくは果汁飲料若しくは清涼飲料等の飲料を挙げることができる。また、リターナブル容器或いはワンウェイ容器のどちらであっても良い。
本発明のプラスチック容器7を成形する際に使用する樹脂は、ポリエチレンテレフタレート樹脂(PET)、ポリブチレンテレフタレート樹脂、ポリエチレンナフタレート樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂(PP)、シクロオレフィンコポリマー樹脂(COC、環状オレフィン共重合)、アイオノマ樹脂、ポリ−4−メチルペンテン−1樹脂、ポリメタクリル酸メチル樹脂、ポリスチレン樹脂、エチレン−ビニルアルコール共重合樹脂、アクリロニトリル樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリ塩化ビニリデン樹脂、ポリアミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、ポリアセタール樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリスルホン樹脂、又は、4弗化エチレン樹脂、アクリロニトリル−スチレン樹脂、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン樹脂を例示することができる。この中で、PETが特に好ましい。
本発明におけるガスバリア膜とは、DLC(ダイヤモンドライクカーボン)膜、Si含有DLC膜、SiO膜、AlN膜等の酸素透過性を抑制する薄膜を言う。原料ガス発生源16から発生させる原料ガスは、上記薄膜の構成元素を含む揮発性ガスが選択される。ガスバリア性薄膜を形成する際の原料ガスは公知公用の揮発性原料ガスが使用できる。
例えばDLC膜を成膜する場合、原料ガスとしては常温で気体又は液体の脂肪族炭化水素類、芳香族炭化水素類、含酸素炭化水素類、含窒素炭化水素類などが使用される。特に炭素数が6以上のベンゼン、トルエン、o−キシレン、m−キシレン、p−キシレン、シクロヘキサン等が望ましい。脂肪族炭化水素類としては、エチレン系炭化水素又はアセチレン系炭化水素が例示される。これらの原料は、単独で用いても良いが、2種以上の混合ガスとして使用するようにしても良い。さらにこれらのガスをアルゴンやヘリウムの様な希ガスで希釈して用いる様にしても良い。また、ケイ素含有DLC膜を成膜する場合には、Si含有炭化水素系ガスを使用する。例えば、ヘキサメチルジシラン、ビニルトリメチルシラン、メチルシラン、ジメチルシラン、トリメチルシラン、ジエチルシラン、プロピルシラン、フェニルシラン、メチルトリエトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン等の有機シラン化合物、オクタメチルシクロテトラシロキサン、1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン、ヘキサメチルジシロキサン(HMDSO)等の有機シロキサン化合物等が使用される。また、これらの材料以外にも、アミノシラン、シラザンなども用いられる。
本発明におけるDLC膜とは、i−カーボン膜または水素化アモルファスカーボン膜(a−CH)ともよばれる炭素膜のことでsp結合を含んでいるアモルファスな炭素膜のことをいう。DLC膜は、硬質から軟質(ポリマーライク)までの膜質があり水素含有量は、0atom%から70atom%くらいまでの範囲がある。
また、本実施の形態では、ガスバリア性プラスチック容器の製造装置で成膜する薄膜としてDLC膜を挙げているがSi含有DLC膜や他の薄膜を成膜する際に上記製造装置を用いることも可能である。
次に、図1を参照しながらガスバリア性プラスチック容器の製造装置100を用いてプラスチック容器7の内表面にDLC膜を形成する場合の手順について説明する。プラスチック容器7は丸型500mlのPETボトルとする。容器壁の肉厚は約0.3mmとする。
(ガスバリア性プラスチック容器の製造装置への容器の装着)
まず、ベント(不図示)を開いて真空チャンバ6内を大気開放する。上部外部電極1から下部外部電極2を離した後、上部外部電極1の下方からプラスチック容器7を挿入し、再び、上部外部電極1に下部外部電極2を密接させる。このとき、孔面積が0.2〜2.0mmの開孔が複数設けられ、該開孔による開口率が85〜98%の側面を有する筒体26をプラスチック容器7の口部7bに挿入して、プラスチック容器7の口部7bの内壁面に筒体26を接近させた状態で配置する。以上の操作により、真空チャンバ6にプラスチック容器7が収容された状態となる。このとき、プラスチック容器7の開口部7aに原料ガス供給管9が挿入された状態となっている。
(減圧操作)
次いでベントを閉じたのち、排気ポンプ22を作動させ、真空バルブ21を開とすることにより、真空チャンバ6内の空気が排気される。そして真空チャンバ6内が必要な圧力、例えば5Paに到達するまで減圧される。これは、5Paを超える真空度で良いとすると容器内部ガスの不純物が多くなり過ぎるためである。
(原料ガスの導入)
その後、原料ガス発生源16からマスフローコントローラー15によって流量制御されて送られた原料ガス(例えば、アセチレンガス)をプラスチック容器7の内部に向けて吹き出し口9aから吹き出させる。この原料ガスの供給量は、例えば500ml容量の容器を用いる場合、20〜200ml/minが好ましい。原料ガスの濃度が一定となり、制御されたガス流量と排気能力のバランスによって所定の成膜圧力、例えば5〜25Paで安定させる。
(プラズマCVD成膜)
高周波供給電源12を動作させることによりマッチングボックス13を介してステンレスで作製された原料ガス供給管9と外部電極3との間に高周波電圧が印加され、プラスチック容器7内に原料ガス系プラズマが発生する。このとき、マッチングボックス13は、原料ガス供給管9と外部電極3のインピーダンスに、インダクタンスL、キャパシタンスCによって合わせている。これによって、プラスチック容器7の内表面にDLC膜が形成される。なお、高周波供給電源12の出力(例えば13.56MHz)は、500ml容器の場合、おおよそ200〜1000Wである。
このプラスチック容器7の内表面におけるDLC膜の形成は、高周波プラズマCVD法によって行われる。すなわち、高周波電力の印加により容器壁面に自己バイアスが印加され、プラズマ化された原料ガスイオンが自己バイアスによる電位差に応じて加速され容器内表面に堆積されて、DLC膜が成膜される。この工程を経てプラスチック容器7の内表面に緻密なDLC膜が形成される。成膜時間は数秒と短いものとなる。筒体26をプラスチック容器7の口部7bの内壁面に配置することにより、炭素膜に由来する着色が低減される。これは成膜を完全に阻止することにより着色発生を防止するわけではない。口部7bの内壁面以外の他の箇所に成膜したDLC膜と同程度の膜厚のDLC膜を成膜させ、口部7bにおけるガスバリア性を付与することができている。つまり口部7b周辺の内壁面を含むプラスチック容器の内表面の全面に炭素膜がコーティングされてなるため、未コーティング部が存在せず、特許文献3で示されるようなガスバリア性が極端に低下することもない。さらに、口部と、肩部・胴部等のそれ以外部位との着色度の差異も小さく抑えることができる。これは原料ガス系プラズマが適度に筒体26の網目状構造等の孔構造を通過することにより達成されるものである。
(成膜の終了)
高周波供給電源12からの高周波出力を停止し、さらに原料ガスの供給を停止する。この後、真空チャンバ6内の残留ガスを排気ポンプ22によって排気する。その後、真空バルブ21を閉じ、排気ポンプ22を停止する。この後、ベント(不図示)を開いて真空チャンバ6内を大気開放し、成膜済みのプラスチック容器7を取り出す。新たなプラスチック容器7に対して前述した成膜方法を繰り返すことにより、次のプラスチック容器内にDLC膜が成膜される。DLC膜の膜厚は、胴部平均で10〜80nmとなるように形成する。
(第2形態)
次に、マイクロ波プラズマCVD法によりガスバリア成膜することを特徴とする第2形態に係る成膜装置及び口部着色が低減されたガスバリア性プラスチック容器の製造方法について説明する。第2形態に係る口部着色が低減されたガスバリア性プラスチック容器の製造方法は、孔面積が0.2〜2.0mmの開孔が複数設けられた側面を有する筒体をプラスチック容器の口部に挿入して、プラスチック容器の口部の内壁面に筒体を接近させた状態で配置した後、プラスチック容器の内部に供給した原料ガスをマイクロ波によりプラズマ化して、プラスチック容器の内表面全体にプラズマCVD法によりガスバリア薄膜を成膜することを特徴とする。
第2形態に係る製造方法は、例えば、図3に示すマイクロ波プラズマCVD成膜装置によって行なうことができる。図3は第2形態に係るガスバリア性プラスチック容器の製造装置の一形態を示す概略構成図である。図3において真空チャンバ60については容器の鉛直方向の断面概略図である。図3に示すようにガスバリア性プラスチック容器の製造装置200は、プラスチック容器7を収容する真空チャンバ60と、プラスチック容器7の内部に挿脱可能に配置され、プラスチック容器7の内部へ原料ガスを供給する原料ガス供給管9と、プラスチック容器7の内部に供給された原料ガスをプラズマ化させるプラズマ発生手段(55〜59)と、真空チャンバ60を真空引きする排気ポンプ22と、プラスチック容器7の口部7bの内壁面に接近させた状態で口部7bの開口部7aから挿脱可能に配置された筒体26と、を有する。製造装置200において、プラズマ発生手段(55〜59)は、少なくとも、真空チャンバ60の内部にマイクロ波を供給するマイクロ波供給電源56を有する。図3に示した製造装置200は、マイクロ波を印加することにより、プラスチック容器7の内部の原料ガスをプラズマ化する装置である。図1に示した製造装置100との差異を中心に説明する。
プラスチック容器の製造装置200では、絶縁部材4の下に外部電極を設ける代わりに下部チャンバ51を設ける。下部チャンバ51内には、マイクロ波を透過させる壁材、例えば石英管52が配置されていて、さらにその内部にプラスチック容器7が配置されている。下部チャンバ51には、適宜分割箇所を設けても良く、分割させたときに、その内部空間にプラスチック容器7と石英管52を配置する。また、プラスチック容器7が減圧により潰されることを防止するために、石英管52の内部は減圧雰囲気とすることができるように真空バルブ53を介して排気ポンプ54が接続されている。排気ポンプ54の排気口はダクトに接続されている。下部チャンバ51の側壁には、管55が接続されており、管55の端にはチャンバの内部にマイクロ波を供給するマイクロ波発生器を含むマイクロ波供給電源56が配置されている。なお、マイクロ波発生器と電源は別体としても良い。管55の中には、プランジャスクルリュー57が設けられている。下部チャンバ51の側壁に、管55と対向する位置に管58が接続されており、管58の端には調整プランジャ59が設けられている。プランジャスクルリュー57と調整プランジャ59によって、マイクロ波が反射せずに原料ガスをプラズマ化するように調整する。
筒体26、排気系統23、プラスチック容器7、原料ガス供給手段30、絶縁部材4及び蓋体5は、製造装置100の場合と同様である。なお、原料ガス供給管9は、内部電極である必要性はないため、絶縁体で形成しても良い。
図3に示した製造装置200を用いた時の成膜手順は、第1形態の製造装置100を用いた場合の成膜手順と同様の手順をとる。すなわち、ガスバリア性プラスチック容器の製造装置への容器の装着工程、減圧操作工程、原料ガス導入工程、プラズマCVD成膜工程、成膜の終了工程を順次経る。ここで、減圧操作工程における真空チャンバ6内が必要な圧力は、例えば5Paまで到達させる。原料ガス導入工程における所定の成膜圧力は、例えば7〜25Paで安定させる。プラズマ成膜工程におけるマイクロ波の出力は400W、周波数2.45GHzで、プランジャスクルリュー57と調整プランジャ59によって、マイクロ波が反射せずに原料ガスをプラズマ化するように調整する。プラズマ成膜工程においては、マイクロ波によって原料ガスがプラズマ化されるが、自己バイアス電圧がわずかに発生する状態でDLC膜が成膜される。マイクロ波によりプラズマを発生させる第2形態の製造装置200においても、高周波によりプラズマを発生させる第1形態の製造装置100と同様に、筒体26を口部7bに内壁面にほぼ接するように配置させることで同様の着色低減効果が得られる。DLC膜がガスバリア薄膜として成膜されているので、口部におけるガスバリア性の低下が生じにくい。成膜の終了工程においては、第1形態の製造装置100の場合と同様に、真空チャンバ60内を大気開放した後、プラスチック容器7を取り出す。DLC膜の膜厚は胴部平均で10〜80nmとなるように形成する。
図1に示したガスバリア性プラスチック容器の製造装置100を用いて第1形態に係る製造方法を行なった。例えば、プラスチック容器として、容量500ml、容器の高さ200mm、容器胴部径67mm、口部開口部内径21.74mm、口部開口部外径24.94mm、口部の高さ21.0mm、容器胴部肉厚0.3mm、樹脂量30g/本のPET(ポリエチレンテレフタレート)容器を使用した。
(評価方法)
(1)
酸素透過度
この容器の酸素透過度は、Modern Control社製 Oxtran 2/20を用いて、23℃、90%RHの条件にて測定し、窒素ガス置換開始から20時間後の測定値を記載した。
(2)膜厚
DLCの膜厚は、DLC膜の膜厚は、Veeco社DEKTAK3を用いて測定した。
(3)着色度
プラスチック容器の色の評価は着色度b*値を指標とした。b*値は、JIS K 7105−1981の色差であり、三刺激値X,Y,Zから式(数1)で求まる。
Figure 2006321528

日立製U-3500形自記分光光度計に同社製60Φ積分球付属装置(赤外可視近赤外用)を取り付けたものを用いた。検知器としては、超高感度光電子増倍管(R928:紫外可視用)と冷却型PbS(近赤外域用)を用いている。測定波長は、240nmから840nmの範囲で透過率を測定した。PET容器の透過率を測定することにより、DLC膜のみの透過率測定を算出することができるが、本実施例のb*値は、PET容器の吸収率も含めた形で算出したものをそのまま示している。なお、本発明におけるb*と目視による相関はおおよそ表1に示す通りである。未処理のPET容器のb*値は0.6〜1.0の範囲内にある。また、b*値が2以下のDLC膜は無色透明であると言え、b*値が4以下のDLC膜は肉眼では色が判別できる程度の極めて薄い着色となる。表2にb*値の差(Δb*値)と目視によるおおよその相関を示す。Δb*値により、着色の部位による差異が数値化できる。
Figure 2006321528
Figure 2006321528
(試験1)
真空チャンバ内の到達真空度を2.2Paとした後、原料ガスとしてアセチレンを80sccmで原料ガス供給管9の吹き出し口9aからPET容器の内部に吹き出させた。ガス吹き出し口のPET容器の底からの高さを30mmとした。このとき圧力は18.2Paで安定させた。13.56MHzの高周波を出力600W、2秒間供給した。成膜圧力6.6Paとした。筒体26は配置しなかった。PET容器の底から50mm高さでの平均膜厚は25nm、口部の内壁での膜厚は60nmであった。
(試験2)
PET容器の口部の内壁面にポリイミド製耐熱テープを貼り付けてマスキングをした。このPET容器に試験1と同条件でDLC膜の成膜を行なった。なお、筒体26は配置しなかった。成膜した後、耐熱テープを剥がした。PET容器の底から50mm高さでの平均膜厚は25nm、口部の内壁での膜厚は0nmであった。
(試験3)
開口幅1.0mm、メッシュ線径0.1mm、開口率91%の網目状構造を有する金属製筒体を準備した。開孔は、大きさが1.0×1.0mmで、開孔の形状は矩形とした。筒体の長さは5cmとした。筒体の外表面と口部の内壁面との間隔を1mmとした。即ち、口部の内径は筒体の外径よりも2mm大きくなるように設定した。筒体の上端が口部の上端から10mm上方に突出し、また、筒体の下端が口部の下端から20mm下方に位置するように筒体を配置した。そして、真空チャンバ内の到達真空度を2.2Paとした後、原料ガスとしてアセチレンを80sccmで原料ガス供給管9の吹き出し口9aからPET容器の内部に吹き出させた。ガス吹き出し口のPET容器の底からの高さを30mmとした。このとき圧力は18.2Paで安定させた。13.56MHzの高周波を出力600W、2秒間供給した。成膜圧力6.6Paとした。PET容器の底から50mm高さでの平均膜厚は25nm、口部の内壁での膜厚は25nmであった。
(試験4)
開口幅1.0mm、メッシュ線径0.05mm、開口率95%の網目状構造を有する樹脂製筒体を準備した。開孔は、大きさが1.0×1.0mmで、開孔の形状は矩形とした。それ以外は試験3と同一の条件とした。PET容器の底から50mm高さでの平均膜厚は25nm、口部の内壁での膜厚は25nmであった。
(試験5)
開口幅0.4mm、メッシュ線径0.1mm、開口率80%の網目状構造を有する筒体を準備した。開孔は、大きさが0.4×0.4mmで、開孔の形状は矩形とした。それ以外は試験3と同一の条件とした。PET容器の底から50mm高さでの平均膜厚は25nm、口部の内壁での膜厚は45nmであった。
試験1〜試験5について、口部の内壁面の着色度b*値及びそのDLC膜の膜厚、並びに容器の底から50mm高さでの内壁面の着色度b*値及びそのDLC膜の膜厚を測定した。さらにPET容器の酸素透過度を測定した。結果を表3に示す。
Figure 2006321528
試験1、試験3〜試験5の結果を比較すると、口部での着色度は、試験1がもっとも大きく、次いで、試験5、次いで試験3及び試験4の順であった。これはDLC膜の口部での膜厚が大きかったためである。口部と胴部との着色度の差は、試験1がもっとも大きく、次いで試験5、次いで試験3及び試験4であった。試験2ではDLC膜が口部に成膜されていないため、着色度の差は負の値となっており、着色が口部のほうが薄いことを表している。容器の酸素透過度は、試験5がもっとも大きく、次いで試験2、次いで試験3次いで試験4、次いで試験1の順であった。試験2では口部にDLC膜が成膜されていないので、ここから酸素が透過したものと考えられる。以上の結果から、試験3及び試験4は、口部での着色度が小さく、且つ、口部と胴部の着色度の差も小さいので、容器の美観上好ましく、且つガスバリア性も併せ持っていた。
試験3と試験4において、試験3では金属製の網目状筒体を用いた一方で、試験4では樹脂製の網目状筒体を用いた。異常放電が生じない限り、どちらの筒体も同等の結果を生じるものと考えられる。
試験5は、試験3又は試験4と比較して、開孔の孔面積が小さく、また開口率も小さいため、口部での着色度が大きくなった。このことから、マスキング効果を得る目的で孔面積を小さくし且つ開口率を小さくしても、口部着色の抑制がなされないことがわかった。
試験2〜試験4の口部周辺の内壁における酸素透過度を比較した。口部の部分のみ(内壁面積約8cm)を切除した略円筒形の開口した部分の片面側に金属板をあてがい、これをエポキシ系接着剤で接着し、シールしたものを用いて、容器の酸素透過度の測定と同条件で測定した。その結果、試験3及び試験4の口部における酸素透過度は、いずれも試験2(未コーティング)の口部における酸素透過度の二分の一以下であることが確認された。したがって、試験3及び試験4のPET容器では、口部においてガスバリア性を有していることがわかった。
また、角型500mlPETボトルについても、試験3及び試験4の場合と同様に筒体による効果口部着色低減効果及びガスバリア性の維持の効果が認められた。
上記実施例と同様に第2形態の製造方法で製造した場合も、第1形態の製造方法で製造した試験3及び試験4の場合と同様にプラスチック容器の着色を低減させることができた。また、同等の酸素透過度を有していた。
図4に本実施例で用いた容器の形状を示すと共に、口部、首部、肩部、胴部、底部の示す範囲を明らかにした。また、着色度b*値の測定箇所もあわせて示した。
第1形態に係るガスバリア性プラスチック容器の製造装置の一形態を示す概略構成図である。 開孔の開口率の定義を説明する図である。 第2形態に係るガスバリア性プラスチック容器の製造装置の一形態を示す概略構成図である。 本実施例で用いた容器の縦断面形状を示す図である。
符号の説明
1,上部外部電極
2,下部外部電極
3,外部電極
4,絶縁部材
5,蓋体
6,60,真空チャンバ
7,プラスチック容器
7a,プラスチック容器の開口部
7b,プラスチック容器の口部
8,O−リング
9,原料ガス供給管
9a,原料ガス供給管の吹き出し口
12,高周波供給電源
13,マッチングボックス
15,マスフローコントローラー
16,原料ガス発生源
17,貫通孔
21,53,真空バルブ
22,54,排気ポンプ
23,排気系統
25,空間
26,筒体
26a,開孔を設けた領域
26b,開孔を設けない領域
27a,筒体の主軸方向
27b,前記筒体の主軸方向に直交する方向
28,開孔部分
30,原料ガス供給手段
40,プラズマ発生手段
51,下部チャンバ
52,石英管
55,58,管
56,マイクロ波供給電源
57,プランジャスクルリュー
59,調整プランジャ
100,200,ガスバリア性プラスチック容器の製造装置

Claims (9)

  1. 孔面積が0.2〜2.0mmの開孔が複数設けられた側面を有する筒体をプラスチック容器の口部に挿入して、前記プラスチック容器の口部の内壁面に前記筒体を接近させた状態で配置した後、前記プラスチック容器の内部に供給した原料ガスをプラズマ化して、前記プラスチック容器の内表面全体にプラズマCVD法によりガスバリア薄膜を成膜することを特徴とする口部着色が低減されたガスバリア性プラスチック容器の製造方法。
  2. 前記筒体の側面のうち前記開孔を設けた領域において、前記筒体の主軸方向又は該主軸方向に直交する方向の少なくともいずれか一方の方向での、全長に対する開孔部分を横切る長さの合計の割合で定義される開口率が85〜98%であることを特徴とする請求項1に記載の口部着色が低減されたガスバリア性プラスチック容器の製造方法。
  3. 開孔が複数設けられた側面を有する筒体の該側面のうち前記開孔を設けた領域において、前記筒体の主軸方向又は該主軸方向に直交する方向の少なくともいずれか一方の方向での、全長に対する開孔部分を横切る長さの合計の割合で定義される開口率が85〜98%である前記筒体をプラスチック容器の口部に挿入して、前記プラスチック容器の口部の内壁面に前記筒体を接近させた状態で配置した後、前記プラスチック容器の内部に供給した原料ガスをプラズマ化して、前記プラスチック容器の内表面全体にプラズマCVD法によりガスバリア薄膜を成膜することを特徴とする口部着色が低減されたガスバリア性プラスチック容器の製造方法。
  4. 前記筒体の側面は、網目状構造に形成されていることを特徴とする請求項1、2又は3に記載の口部着色が低減されたガスバリア性プラスチック容器の製造方法。
  5. 前記筒体の側面と前記プラスチック容器の口部の内壁面との間隔が1〜2mmであることを特徴とする請求項1、2、3又は4に記載の口部着色が低減されたガスバリア性プラスチック容器の製造方法。
  6. 前記筒体は、絶縁体で形成されていることを特徴とする請求項1、2、3、4又は5に記載の口部着色が低減されたガスバリア性プラスチック容器の製造方法。
  7. 前記原料ガスは、マイクロ波又は高周波によりプラズマ化されることを特徴とする請求項1、2、3、4、5又は6に記載の口部着色が低減されたガスバリア性プラスチック容器の製造方法。
  8. 前記プラスチック容器の口部のJIS K 7105−1981に基づく着色度b*値と前記プラスチック容器の胴部のb*値との差を±2以内とすることを特徴とする請求項1、2、3、4、5、6又は7に記載の口部着色が低減されたガスバリア性プラスチック容器の製造方法。
  9. 孔面積が0.2〜2.0mmの開孔が複数設けられた側面を有する筒体をプラスチック容器の口部に挿入して、前記プラスチック容器の口部の内壁面に前記筒体を接近させた状態で配置した後、前記プラスチック容器の内部に供給した原料ガスをプラズマ化して、前記プラスチック容器の内表面全体にプラズマCVD法によりガスバリア薄膜を成膜した口部着色が低減されたガスバリア性プラスチック容器であって、
    前記口部のJIS K 7105−1981に基づく着色度b*値が4以下で、且つ、前記口部での酸素ガス透過率が未コーティングプラスチック容器の口部での酸素透過率の二分の一以下であることを特徴とする口部着色が低減されたガスバリア性プラスチック容器。
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