JP2006319225A - 樹脂封止型半導体装置用のリードフレームおよびその製造方法 - Google Patents

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  • Lead Frames For Integrated Circuits (AREA)
  • Encapsulation Of And Coatings For Semiconductor Or Solid State Devices (AREA)

Abstract

【課題】 特殊加工(部分めっき、テープ、レーザー)を施すために現状の生産設備の改造を施さないでも、リードフレームを変形させることなくランナーを打ち抜くことができる樹脂封止型半導体装置用のリードフレームおよびその製造方法を提供する。
【解決手段】 半導体素子が搭載され、封止樹脂により覆われる樹脂封止部と、この樹脂封止部に封止樹脂を導くランナーに臨むランナー部30とを有する樹脂封止型半導体装置用のリードフレーム1であって、ランナー部30の表面粗さが、リードフレーム1のランナー部30以外の部分の表面粗さよりも小さく構成されている。これにより、リードフレーム1のランナー部30に臨む封止樹脂を容易に打ち抜くことができ、さらにリードフレーム1の変形を防止できる。
【選択図】 図1

Description

本発明は樹脂封止型半導体装置用のリードフレームおよびその製造方法に関するものである。
図2(a)および(b)は、半導体装置の樹脂封止前の状態を示す平面図、および図2(a)のA−A’線矢視断面図である。
図2(a)、(b)における1は半導体装置のリードフレームで、このリードフレーム1には、複数のアウターリード2と、このアウターリード2よりも内側に配置された複数のインナーリード3と、アウターリード2とインナーリード3とを分離する枠状のダムバー4と、半導体素子7が搭載されるダイパット6と、ダイパット6を支持する複数(図2(a)においては4本の場合を示す)の吊りリード5とが形成されている。
図3(a)および(b)は、半導体装置の樹脂封止後の状態を示す平面図、および図3(a)のB−B’線矢視断面図、図4は上下の封止型により半導体装置を樹脂封止した状態を示す断面図である。
図4ならびに図2、図3を参照しながら、リードフレーム1を用いて半導体装置を製造する工程について、簡略的に説明する。まず、リードフレーム1のダイパット6上に接着ペースト10を用いて半導体素子7を固着して搭載する。半導体素子7には複数の電極パット8(図2(a)参照)が設けられており、半導体素子7の電極パット8とインナーリード3とが金属細線9を介して電気的に導通される。図2(a)は、この際の状態を示す半導体装置の平面図である。
この後、樹脂封止が行われる。樹脂封止を行う際には、半導体素子7を搭載したリードフレーム1が、下封止型16上にセットされ、この後、上封止型15が下封止型16上にクランプされる。そして、エポキシ樹脂からなる封止樹脂11が熱により軟化され、プランジャー17により圧力を加えながら、前記上封止型15および下封止型16を備えた金型内の空間(キャビティー17)に注入される。
この時に軟化した封止樹脂11は、この封止樹脂11が溜められたポット14から、リードフレーム1の片側の面に沿うように形成された一本のランナー12を通って、複数(2個以上)のゲート13を介して供給され、上封止型15と下封止型16との間に形成されたキャビティー17に充填されて樹脂封止される。また、封止樹脂11が熱反応より硬化した時点で、上封止型15と下封止型16とを開放して、ポット14と、ランナー12と、樹脂封止型の半導体装置が形成されたリードフレーム1とを取り出す。このように半導体装置を取り出した状態を図3(a)、(b)に示す。
この後、封止樹脂11が硬化したポット14とランナー12とを、図3(a)、(b)に示すような状態となったリードフレーム1の中間枠部分から打ち抜いて取り外す。打ち抜く方法としては、図2(a)、(b)、図3(a)、(b)に示すように、リードフレーム1の中間枠部分に予めランナー打ち抜きパンチ穴18を形成し、図5(a)〜(c)に示すように、円形状(図2(a)参照)のランナー打ち抜きパンチ穴18に対応するように配置したランナー打ち抜きパンチ歯19を、ランナー打ち抜きパンチ穴18に押し当てることにより、リードフレーム1よりランナー12の封止樹脂を打ち抜いて脱落させる。
この時に、複数箇所(二箇所以上)形成されたランナー打ち抜きパンチ穴18にランナー打ち抜きパンチ歯19を、時間差なしで打ち抜く方法を示した状態が図5(b)である。なお、これとは異なって、ランナー打ち抜きパンチ歯19の打ち抜き時間をランナー打ち抜きパンチ歯19の長さを変えることやランナー打ち抜きパンチ歯19の押し当てをそれぞれ独立させてコントロールして押し当て時間に遅延を施して打ち抜きを行う方法も用いられ、この状態を図5(c)に示す。
このようにして、リードフレーム1から、樹脂封止型半導体装置以外の硬化した樹脂封止部分を取り除く作業を行い、また、ダムバー4を切除するなどして各吊りリード5と各アウターリード2とを電気的に分離独立して樹脂封止型の半導体装置を完成させる。
ところで、リードフレーム1は、図6に示すように、下地金属としての銅(Cu)層20上に、ニッケル(Ni)層21とパラジウム(Pd)層22とが下地めっき層としてめっきされ、さらにこの上に最外層を構成する金(Au)層23が積層されて形成されており、最外層は金層23である。そして、この金層23によって、リードフレーム1と封止樹脂11との密着性が向上されており、封止樹脂11がリードフレーム1から剥離して封止樹脂11にクラックを生じたり水分が内部に侵入したりして気密性が阻害されることを防止している。なお、図6に示すように、金層23の表面は、ニッケル(Ni)層21やパラジウム(Pd)層22のめっき時とほぼ同様の表面粗さとされている。
しかしながら、従来のリードフレーム1では、金層23を設けてリードフレーム1と封止樹脂11との密着性を向上させることにより、ランナー打ち抜き時にリードフレーム1のランナー12に臨む部分(ランナー部30)と封止樹脂11との密着度が強過ぎてリードフレーム1からランナー12が剥がれ難くなり、このランナー除去の際にリードフレーム1の中間枠部分や外枠部分が変形してしまい、後工程で機械の自動搬送ができなくなるなどの不具合が発生していた。なお、このような不具合は、密着力が強い封止樹脂11を用いた場合や厚みが薄いリードフレーム1を用いた場合には、より多く発生していた。
このような不具合に対処する手法、すなわち、リードフレーム1の外枠部分や中間枠部分が変形することを阻止するものとして、特許文献1、2などにおいて、リードフレーム上のランナー部に特殊加工(部分めっき、テープ、レーザー)を施してランナーを引き剥がし易くする方法が提案されている。
特開平6−151517号公報 特開平6−120397号公報
しかしながら、上記のように、ランナー12を引き剥がし易くするために、リードフレーム上のランナー部に特殊加工(部分めっき、テープ、レーザー)を施す手法を採用する場合には、前記特殊加工を行うために現状の生産設備の改造を施さなければならず、多大な設備コストの増加を強いられるという課題を生じてしまう。
本発明は上記課題を解決するもので、特殊加工(部分めっき、テープ、レーザー)を施すために現状の生産設備の改造を施さないでも、リードフレームを変形させることなくランナーを打ち抜くことができる樹脂封止型半導体装置用のリードフレームおよびその製造方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明は、半導体素子が搭載され、封止樹脂により覆われる樹脂封止部と、この樹脂封止部に封止樹脂を導くランナーに臨むランナー部とを有する樹脂封止型半導体装置用のリードフレームであって、前記ランナー部の表面粗さが、前記樹脂封止部(リードフレームのランナー部以外の部分であってもよい)の表面粗さよりも小さいことを特徴とする。
なお、リードフレームの材質として、ランナー部とランナー部以外の部分とが同じ材質で形成されているものが好適であり、特に、銅系の材料からなる下地金属に、下地めっき層であるニッケル層およびパラジウム層と、最外層を構成する金層とが形成されて、リードフレームが構成されているリードフレームに対して特に好適である。
また、ランナー部の表面粗さが、リードフレームのランナー部以外の部分の表面粗さよりも小さくなるように製造する製造方法としては、リードフレームの最外層に金層を形成した後に、リードフレームのランナー部を平坦面でプレス加工することにより、ランナー部の表面粗さを金層の形成時よりも小さくするとよい。
このリードフレームによれば、ランナー部の表面粗さが、樹脂封止部(またはリードフレームのランナー部以外の部分であってもよい)の表面粗さよりも小さく、ランナー部の表面における凹凸が小さくなるため、ランナー部と封止樹脂との密着する力が小さくなり、リードフレームを変形させることなくランナー部を打ち抜くことができる。また、このリードフレームの製造方法によれば、部分めっきなどの特殊加工工程を必要とせず、リードフレームの製造に一般的に用いられているプレス加工などを用いるだけで済むため、現状の生産設備の改造を施さないでも済む。
以上のように本発明によれば、ランナー部の表面粗さが小さくなるように形成したことにより、ランナー部の表面における凹凸が小さくなるため、ランナー部と封止樹脂との密着する力が小さくなり、密着力が強い封止樹脂を用いた場合やリードフレームの厚みが薄くなり変形に対する強度が低下した場合などでも、リードフレームを変形させることなくランナーを打ち抜くことができる。したがって、後工程で機械の自動搬送ができなくなるなどの不具合が発生することを防止できる。
また、このリードフレームの製造方法によれば、部分めっきなどの特殊加工工程を必要とせず、リードフレームの製造に一般的に用いられているプレス加工などを用いるだけで済むため、現状の生産設備の改造を施さないでも済み、生産設備の追加を最小限で済ますことができる。また、特にプレス加工により、ランナー部の表面粗さを小さくする作業を極めて容易かつ能率的に行うことができて、作業能率も良好である。
以下、本発明の実施の形態に係る樹脂封止型半導体装置用のリードフレーム、およびこのリードフレームを用いての樹脂封止型半導体装置の製造方法ならびに、リードフレームの製造方法について説明する。ここで、図1(a)〜(c)は、リードフレームの製造工程(詳しくは、リードフレームのランナー部の表面粗さを小さくするための各工程)をそれぞれ示す断面図、図2(a)および(b)は、半導体装置の樹脂封止前の状態を示す平面図、および図2(a)のA−A’線矢視断面図、図3(a)および(b)は、半導体装置の樹脂封止後の状態を示す平面図、および図3(a)のB−B’線矢視断面図、図4は上下の封止型により半導体装置を樹脂封止した状態を示す断面図である。
図2(a)、(b)に示すように、本発明の実施の形態に係る樹脂封止型半導体装置用のリードフレーム1には、複数のアウターリード2と、このアウターリード2よりも内側に配置された複数のインナーリード3と、アウターリード2とインナーリード3とを分離する枠状のダムバー4と、半導体素子7が搭載されるダイパット6と、ダイパット6を支持する複数(図2(a)においては4本の場合を示す)の吊りリード5と、後述するランナー部30とが形成されている。
リードフレーム1は、75μm以上で150μm以下の厚みとされ、薄くて変形し易い材質である。図3(a)、(b)および図4に示すように、リードフレーム1上には、1本のランナー12により複数個(2個以上:図3(a)、(b)においては2個)の樹脂封止型半導体装置に樹脂供給を行うランナー(封止樹脂の供給用通路)12に臨むランナー部30が形成されている。図4に示すように、リードフレーム1のダイパット6上には接着ペースト10により半導体素子7が固着されて搭載されている。また、半導体素子7の電極パット8とインナーリード3とが金属細線9を介して電気的に導通されている。そして、リードフレーム1の樹脂封止部としてのダイパット6およびインナーリード3と、半導体素子7、ならびに金属細線9などが、封止樹脂11により覆われて半導体装置が構成されている。
このリードフレーム1を用いて半導体装置を製造する工程について、図4ならびに図2(a)、(b)、図3(a)、(b)を参照しながら、説明する。
まず、リードフレーム1のダイパット6上に接着ペースト10を用いて半導体素子7を固着して搭載する。半導体素子7には複数の電極パット8(図2(a)参照)が設けられており、半導体素子7の電極パット8とインナーリード3とが金属細線9を介して電気的に導通される。図2(a)は、この際の状態を示す半導体装置の平面図である。
この後、樹脂封止が行われる。樹脂封止を行う際には、半導体素子7を搭載したリードフレーム1が、下封止型16上にセットされ、この後、上封止型15が下封止型16上にクランプされる。そして、エポキシ樹脂からなる封止樹脂11が熱により軟化されたタイミングで、軟化された封止樹脂11に対してポット14に臨ませて設けたプランジャー17により圧力が加えられて、前記上封止型15および下封止型16を備えた金型内の空間(キャビティー)に前記封止樹脂11が注入される。
この時に軟化した封止樹脂11は、この封止樹脂11が溜められたポット14から、リードフレーム1の片側の面に沿うように形成された一本のランナー12を通って、複数(2個以上)のゲート13を介して供給され、上封止型15と下封止型16との間に形成されたキャビティー17に充填されて樹脂封止される。また、封止樹脂11が熱反応より硬化した時点で、上封止型15と下封止型16とを開放して、ポット14と、ランナー12と、樹脂封止型の半導体装置が形成されたリードフレーム1とを取り出す。このように半導体装置を取り出した状態を図3(a)、(b)に示す。
この後、封止樹脂11が硬化したポット14とランナー12とを、図3(a)、(b)に示すような状態となったリードフレーム1の中間枠部分から打ち抜いて取り外す。打ち抜く方法としては、図2(a)、(b)、図3(a)、(b)に示すように、リードフレーム1の中間枠部分、すなわち、ランナー12に臨むリードフレーム1のランナー部30に予めランナー打ち抜きパンチ穴18を形成し、図5(a)〜(c)に示すように、円形状(図1(a)参照)のランナー打ち抜きパンチ穴18に対応するように配置したランナー打ち抜きパンチ歯19を、ランナー打ち抜きパンチ穴18に押し当てることにより、リードフレーム1よりランナー12の封止樹脂を打ち抜いて脱落させる。
この後、次工程のマーキング、リードカット、リード成形(図示せず)が行われて樹脂封止型の半導体装置が完成する。
次に、リードフレーム1のランナー部30に設けられたランナー打ち抜きパンチ穴18の形状などについて詳しく説明する。
図2(a)、(b)、図3(a)、(b)に示すように、リードフレーム1のランナー部30には、複数(2個以上)のランナー打ち抜きパンチ穴18が形成され、このランナー打ち抜きパンチ穴18はその径がランナー12の幅よりも小さく、かつランナー12とリードフレーム1のランナー部30との密着面積に対してランナー打ち抜きパンチ穴18が占める面積割合が2/8以上7/8以下の面積となるような大きさで形成されている。そして、特に本発明においては、ランナー12に充填されている封止樹脂11とリードフレーム1のランナー部30との密着力を下げるために、後述するように、リードフレーム1のランナー部30が、リードフレーム1のランナー部30以外の部分よりも、その表面粗さが小さくなるように形成されている。
この樹脂封止型半導体装置用のリードフレーム1について、図1を参照しながらさらに詳しく説明する。
図1(a)に示すように、リードフレーム1は、本体を構成する下地金属が銅(Cu)層20よりなるものであり、この銅層20上に、ニッケル(Ni)層21とパラジウム(Pd)層22とが下地めっき層として形成され、さらにこの上に最外層を構成する金(Au)層23が積層されて形成されており、最外層は金層23である。この金層23があるために、リードフレーム1と封止樹脂11との密着性が向上されており、封止樹脂11がリードフレーム1から剥離して封止樹脂11にクラックを生じたり水分が内部に侵入したりして気密性が阻害されることが防止されている。
しかしながら、この金層23によるリードフレーム1と封止樹脂11との密着性の向上によって、従来のリードフレーム1では、樹脂封止工程においてランナー部30に残った樹脂を除去する際に、リードフレーム1からランナー12が剥がれ難くなり、ランナー除去の際にリードフレーム1のランナー部30やその近傍箇所(いわゆる中間枠や外枠)が変形することがあった。これに対処すべく、本発明では、図1(c)に示すように、ランナー12に臨むリードフレーム1のランナー部30での表面粗さが、リードフレーム1のランナー部30以外の部分よりも小さく形成されている。
ここで、上記のように、リードフレーム1のランナー部30の表面粗さを、リードフレーム1のランナー部30以外の部分よりも小さくする工法について説明する。
上述したように、リードフレーム1は、本体を構成する下地金属が銅(Cu)層20よりなるものであり、その本体上に、下地めっき層である、ニッケル(Ni)層21とパラジウム(Pd)層22と最外層を構成する金(Au)層23とが順に構成されている。この金層23があるために、リードフレーム1と封止樹脂11との密着性が向上し、樹脂封止工程においてランナー12の樹脂を除去する際に、リードフレーム1のランナー部30と封止樹脂11との密着が強くてリードフレーム1からランナー12が剥がれ難くなり、ランナー除去の際にリードフレーム1のランナー部30近傍の外枠と中間枠が変形することがある。このような不具合を防止する従来の手法として、リードフレーム1のランナー部30に特殊加工(部分めっき、テープ、レーザー)を施してランナー12を引き剥がし易くしている工法も提案されているが、この種の工法では、工法を行うこと自体が困難であったり、前記特殊加工を行うために現状の生産設備の改造を施さなければならず、多大な設備コストの増加を強いられるという問題を生じたりし、また、リードフレーム本体の材質が変わってしまうため、従来の材質での耐久性を確実には得られなくなる可能性もある。
これらの課題や問題に対処すべく、本発明においては、銅(Cu)層20上に、下地めっき層である、ニッケル(Ni)層21とパラジウム(Pd)層22と最外層を構成する金(Au)層23とが順に形成した後に、従来のような特殊加工(部分めっき、テープ、レーザー)を施すのではなくて、リードフレーム1のランナー部30にプレス加工を施す。すなわち、図1(b)に示すように、リードフレーム1のランナー部30に対して、プレス面31、32がそれぞれ平坦である上型33と下型34とを用いて押圧してプレス加工し、ランナー部30の表面をより平坦面に近づけて、表面粗さ(すなわち凹凸状態)が金層23の形成時(図1(a)参照)よりも小さくなるようにしている。
このリードフレーム1によれば、ランナー部3の表面粗さが、リードフレーム1のランナー部30以外の表面粗さよりも小さく、ランナー部30の表面における凹凸が小さくなるため、樹脂封止後のランナー部30と封止樹脂11との密着力が小さくなり、この結果、リードフレーム1のランナー部30やこの近傍箇所(外枠や中間枠の部分)を変形させることなくランナー12を打ち抜くことができ、後工程で機械の自動搬送ができなくなるなどの不具合が発生することを防止でき、その後の自動搬送を良好に行うことができて作業能率が向上する。
また、このリードフレームの製造方法によれば、部分めっきなどの特殊加工工程を必要とせず、リードフレームの製造に一般的に用いられているプレス加工などを用いるだけで済むため、現状の生産設備の改造を施さないでも済み、生産設備の追加を最小限で済ますことができる。また、特にプレス加工によりランナー部の表面粗さを小さくすることで、ランナー部の表面粗さを小さくする作業を極めて容易かつ能率的に行うことができて、作業能率も良好である。
なお、上記実施の形態では、リードフレーム1のランナー部30だけがプレス加工されて、リードフレーム1のランナー部30以外の全ての部分より表面粗さが小さくなるように形成されている場合を述べたが、これに限るものではなく、少なくともリードフレーム1のランナー部30を含む領域が概略的にプレス加工されて表面粗さが小さくなるようにすればよい。すなわち、リードフレーム1からランナー12を引き剥がす際に、リードフレーム1において最終的に樹脂が封止される樹脂封止部においては確実に封止樹脂が密着するようにプレス加工されず、金層形成時の表面粗さが保持されるように構成する一方、ランナー12の封止樹脂11はリードフレーム1のランナー部30から良好に離反できるようにプレス加工して表面粗さが小さくなるように形成すればよく、リードフレーム1の樹脂封止部やランナー部30以外の箇所については、その後のランナー12離反の際の密着度に影響を及ぼさないので、プレス加工を行わなくても、行っても何れでもよい。
なお、リードフレーム1のランナー部30の表面粗さを小さくする手法としては、上述したようなプレス加工では、リードフレーム1のランナー部30を一度に加工できるので、作業能率が特に良好である利点がある、これに限るものではなく、これ以外の工法によって、リードフレーム1のランナー部30の表面粗さを小さくしてもよい。
なお、上記の実施の形態においては、銅層20に、下地めっき層である、ニッケル層21とパラジウム層22と最外層を構成する金層23とが順に形成されている場合を述べたが、これに限るものではなく、最外層が金層23である各種のリードフレーム1に対応できることはもちろんであり、最外層が金層23以外であっても、最外層が封止樹脂に対して密着性が優れている金属に対しても適用可能である。
また、上記の実施の形態においては、図1(a)〜(c)において、リードフレーム1の片面だけに、ニッケル層21、パラジウム層22、金層23が形成されている場合を簡略的に図示したが、これに限るものではなく、両面にこれらのめっき層などの層が形成されているものにも適用できることは申すまでもない。
本発明は、樹脂封止型半導体装置に用いるとともに最外層に金層を有するリードフレームおよびその製造方法として特に有用であるが、最外層が金層以外の、封止樹脂に対して密着性が優れている金属に対しても適用可能である。
(a)〜(c)は、リードフレームの製造工程をそれぞれ示す拡大断面図 (a)は、半導体装置の樹脂封止前の状態を示す平面図、(b)は図2(a)のA−A’線矢視断面図 (a)は、半導体装置の樹脂封止後の状態を示す平面図、(b)は図3(a)のB−B’線矢視断面図 上下の封止型により半導体装置を樹脂封止した状態を示す断面図 (a)〜(c)は、それぞれランナーに対するランナー打ち抜き工程をそれぞれ示す((a)はランナー打ち抜き前、(b)は同時打ち抜き後、(c)は時差打ち抜き後)断面図 従来のリードフレームの拡大断面図
符号の説明
1 リードフレーム
2 アウターリード
3 インナーリード
4 ダムバー
5 吊りリード
6 ダイパット
7 半導体素子
8 電極パット
9 金属細線
10 接着ペースト
11 封止樹脂
12 ランナー
13 ゲート
14 ポット
15 上封止型
16 下封止型
17 プランジャー
18 ランナー打ち抜きパンチ穴
19 ランナー打ち抜きパンチ歯
20 銅(Cu)層
21 ニッケル(Ni)層
22 パラジウム(Pd)層
23 金(Au)層
30 ランナー部
31、32 プレス面
33 上型
34 下型

Claims (5)

  1. 半導体素子が搭載され、封止樹脂により覆われる樹脂封止部と、この樹脂封止部に封止樹脂を導くランナーに臨むランナー部とを有する樹脂封止型半導体装置用のリードフレームであって、前記ランナー部の表面粗さが、前記樹脂封止部の表面粗さよりも小さいことを特徴とする樹脂封止型半導体装置用のリードフレーム。
  2. ランナー部とランナー部以外の部分とが同じ材質で形成されていることを特徴とする請求項1記載の樹脂封止型半導体装置用のリードフレーム。
  3. 銅系の材料からなる下地金属に、下地めっき層であるニッケル層およびパラジウム層と、最外層を構成する金層とが形成されて、リードフレームが構成されていることを特徴とする請求項1または2に記載の樹脂封止型半導体装置用のリードフレーム。
  4. 厚みが75μm以上で150μm以下であることを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載の樹脂封止型半導体装置用のリードフレーム。
  5. リードフレームの最外層に金層を形成した後に、リードフレームのランナー部を平坦面でプレス加工することにより、ランナー部の表面粗さを金層の形成時の表面粗さよりも小さくすることを特徴とする樹脂封止型半導体装置用のリードフレームの製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN110528036A (zh) * 2019-08-29 2019-12-03 深圳市崇辉表面技术开发有限公司 一种led支架电镀方法和led支架

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