JP2006318862A - 真空ディスプレイパネルの製造方法 - Google Patents

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康之 内藤
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満 田中
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Abstract

【課題】真空パネルの両基板を正確に位置決めして高気密性で封着できる製法を提供する。
【解決手段】アノード基板3の内面に、軟化点が高い第1シール材料で第1パターン6及び台座7を同一高さで形成する。軟化点が低い第2シール材料で第1パターンの上に第2パターン8を形成する。第2パターンの上にカソード基板5を載せ、表示部2と電界放出素子4が所定の位置関係となるように両基板を位置決めする。第2パターンの部分でカソード基板の上面を押圧し、台座に相対する部分でカソード基板の周囲を押圧して撓ませて台座に当接させ、レーザで台座を溶融して両基板を仮固定する。封着炉で第2パターンを溶融させ、排気しながら両基板を封着した後、仮固定した部分を切断除去する。
【選択図】図3

Description

本発明は、蛍光表示管や電界放出型表示装置などの内部が高真空に保持される真空ディスプレイパネルに係り、特に所定間隔をおいて対面するように配置された2枚の基板の間をシール材料で封着してなる真空ディスプレイパネルにおいて、両基板を正確に位置決めした状態で封着することができる製造方法に関するものである。
下記特許文献1には、一対の平板間の位置ずれを起こすことなく貼り合わせて密封空間を構成する密封容器の構造乃至製法が開示されている。この密封容器である表示装置は、一対の平板であるアノード基板とカソード基板との間にフレームガラスを挟持しているが、このフレームガラスの外周部には、一対の平板間を接着してフレームガラスの内側に構成される空間を密封する低融点ガラスが設けられ、さらにその外側には一対の平板間を連結する固定ブロックが設けられている。
上記の構成によれば、一対の平板を位置合わせしてから接合部材によって密封を行うまでの間、固定ブロックによって確実に固定でき、一対の平板を位置ずれなく固定して密封できるので、表示装置としての表示の均一性を向上させることが可能となるものとされている。
特開2002−83535号
上記特許文献1に記載の構造によれば、最終的に一対の平板間を封着する低融点ガラスは、一対の平板間の寸法を規定している固定ブロックの内側にあるが、この固定ブロックによる一対の平板間の寸法は一定であり、低融点ガラスを溶融させて行う封着工程でも一対の平板間の寸法が変わることはない。よって、溶けた低融点ガラスが押しつぶされて低くなることはなく、低融点ガラスによるシール部分には低融点ガラスの溶融時においても隙間が生じ、容器のシール性に問題が生じる可能性が否定できないという問題がある。また、このような工程では、一対の平板間における平面内での位置決めの効果が不十分であり、例えば一方の平板に設けた表示部と、他方の平板に設けた電子放出部との位置決め精度に問題が生じる可能性もあった。
本発明は、以上の問題点に鑑みてなされたものであり、所定間隔をおいて対面するように配置された2枚の基板の間をシールガラスで封着してなる真空ディスプレイパネルにおいて、両基板を正確に位置決めして高い気密性をもって封着することができる製造方法を提供することを目的としている。
請求項1に記載された真空ディスプレイパネルの製造方法は、
所定間隔をおいて対面するように配置された第1基板と第2基板の間をシール材料で封着して内部を高真空状態とした真空ディスプレイパネルの製造方法において、
前記第1基板の内面に、軟化点が相対的に高い第1シール材料で第1シールパターンと台座を形成する第1工程と、
軟化点が相対的に低い第2シール材料で前記第1シールパターンの上に第2シールパターンを形成する第2工程と、
前記第1基板に設けられた前記第2シールパターンの上に前記第2基板を載せて前記第1基板と前記第2基板を位置決めする第3工程と、
前記第2基板を前記第1基板上の前記台座に当接させた状態で前記台座を溶融させることにより前記台座を介して前記第2基板と前記第1基板を固定する第4工程と、
前記第2シールパターンを溶融させることにより前記第2基板と前記第1基板を封着し、内部を排気する第5工程と、
を有することを特徴としている。
請求項2に記載された真空ディスプレイパネルの製造方法は、請求項1記載の真空ディスプレイパネルの製造方法において、
前記第3工程において、前記第2基板と前記台座との間には前記第2シールパターンの高さに相当する寸法の隙間が生じ、
前記第4工程において、前記台座を溶融させる前に、前記第2シールパターンに対応する前記第2基板の上面の位置を前記第1基板に向けて押圧するとともに、前記台座に相対する前記第2基板の部分を前記台座に向けて押圧することにより前記部分を撓ませて前記台座に当接させることを特徴としている。
請求項3に記載された真空ディスプレイパネルの製造方法は、請求項1記載の真空ディスプレイパネルの製造方法において、
前記第4工程において、前記台座の溶融をレーザ光を用いて行うことを特徴としている。
請求項4に記載された真空ディスプレイパネルの製造方法は、請求項1記載の真空ディスプレイパネルの製造方法において、
前記第5工程の後に、前記台座を介して固定された前記第2基板と前記第1基板の一部を切断して除去することを特徴としている。
請求項5に記載された真空ディスプレイパネルの製造方法は、
アノード電極の上に蛍光体層が設けられた表示部を内面に有するアノード基板と、電界放出素子を内面に有するカソード基板とを、所定間隔をおいて対面するように配置して両基板の間をシール材料で封着し、内部を高真空状態とした真空ディスプレイパネルの製造方法において、
前記アノード基板の内面に、軟化点が相対的に高い第1シール材料で、前記表示部を囲む第1シールパターン及び前記第1シールパターンの外側に位置する台座を、実質的に同一の高さで形成する第1工程と、
軟化点が相対的に低い第2シール材料で前記第1シールパターンの上に第2シールパターンを形成する第2工程と、
前記表示部と前記電界放出素子が対面するように前記アノード基板に設けられた前記第2シールパターンの上に前記カソード基板を載せ、前記表示部と前記電界放出素子とが所定の位置関係となるように前記アノード基板と前記カソード基板を位置決めする第3工程と、
前記第2シールパターンに対応する前記カソード基板の上面の位置を前記アノード基板に向けて押圧するとともに、前記台座に相対する前記カソード基板の部分を前記台座に向けて押圧することにより前記部分を撓ませて前記台座に当接させた状態で、前記台座を溶融させることにより前記台座を介して前記カソード基板と前記アノード基板を固定する第4工程と、
前記第2シールパターンを溶融させることにより前記カソード基板と前記アノード基板を封着し、内部を排気する第5工程と、
を有することを特徴としている。
請求項1に記載された真空ディスプレイパネルの製造方法によれば、第2基板を第2シールパターンの上に載置した状態で第1基板と第2基板を精密に位置合わせすることができ、さらにその後に第2基板を台座部に当接させて該台座部を溶融させれば、両基板を前記位置決めされた状態で確実に仮固定できる。従って、この仮固定の状態で第2シールパターンを溶融させて両基板の封着を行えば、両基板の位置関係に大きなずれを生じることなく、封着を行うことができる。また、基板が撓み、溶融したシールパターンが押しつぶされる方向に荷重されて封着されることとなるので、得られた真空ディスプレイパネルのシール部分における気密性は高い。また、仮固定には特に別部品や治具等は不要なので、部品点数を増加させることなく製造を行うことができる。さらに、この製法であれば、大型の基板を用いて多数個取りを行うことができ、生産性が向上する。
なお、第1シールパターン及び台座部を構成する第1シールガラスは、第2シールパターンの第2シールガラスよりも軟化点が高いので、第2シールパターンを溶融させる封着工程において、第1シールパターン及び台座部が溶融して高さが変化することはない。
さらに、請求項2に記載された真空ディスプレイパネルの製造方法によれば、第1基板上で積層された第1シールパターン及び第2シールパターンは台座部よりも高く、第2基板を第2シールパターンの上に載置すると、第2基板と台座との間には第2シールパターンの高さに相当する寸法の隙間が生じる。そこで、上記仮固定においては、第2基板の上面を押圧して第2シールパターンと確実に接触させることで定めた位置を確実に保持しつつ、この状態で第2基板を押圧により撓ませて台座に当接させるので、基板の位置決めにおいてずれが生じにくい。
請求項3に記載された真空ディスプレイパネルの製造方法によれば、第4工程において台座の溶融をレーザ光を用いて行うので、第1基板又は第2基板を通して台座部に対する照射を行うことができ、台座のみを短時間で効率的に加熱して溶融させることができる。
請求項4に記載された真空ディスプレイパネルの製造方法によれば、第5工程の後に、製品の最終形態としては不要な部分を容易に除去することができる。
請求項5に記載された真空ディスプレイパネルの製造方法によれば、蛍光体層が設けられた表示部を有するアノード基板と、電界放出素子を有するカソード基板とからなる真空ディスプレイパネルの製造方法において、上記請求項1乃至4に記載した発明と同様の効果が得られるが、特に、シールパターンと台座をアノード基板側に設ければ、特に、大気焼成が困難である電界放出素子を有するカソード電極を焼成せずとも、シールガラスと台座を一度に大気焼成することができ、製造上好都合である上、上述した多数個取りの手法によって発光パターンの位置決め精度が高い電界放出形の真空ディスプレイパネルを効率的に大量生産できる効果がある。
本発明を実施するための最良の形態を図1〜図10を参照して説明する。
本例の真空ディスプレイパネルは、各内面等に発光表示のための構造が作り込まれた2枚のガラス基板を所定間隔をおいて対面させて配置し、両基板の外周部において両基板の隙間をシール材料で封着し、内部を高真空状態とした薄型パネル状の表示デバイスである。
1.第1実施形態
図1に組立前の状態で示すように、本例の真空ディスプレイパネル1は、アノード電極の上に蛍光体層が設けられた表示部2を内面に有するアノード基板3と、電界放出素子4を内面に有するカソード基板5とを、所定間隔をおいて対面するように配置して両基板3,5の間を封着ガラスで封着し、内部を高真空状態としたものである。なお、カソード基板5には、カソードである電界放出素子4から放出され、アノードである表示部2へ到達する電子の挙動を制御する制御電極等が配設されていてもよい。
以下に、製造工程について説明する。
(1) 基板の製造工程
まず、真空ディスプレイパネル1の組立に先立ち、アノード基板3には所定パターンの表示部2(アノード電極及び蛍光体層等)を形成し、一方カソード基板5には集積回路作成技術により微細構造のカソードとして電界放出素子4や制御電極等を設けておく。なお、本例では、アノード基板3とカソード基板5は共に同一の矩形で材質がガラスであるが、電極等の引出し等の必要に応じて例えばカソード基板5側を大きくしてもよいし、材質も他の材料に変更可能である。
(2) 第1工程
真空ディスプレイパネル1を製造する際には、図1及び図2に示すように、平面視矩形のアノード基板3の内面に、後述する第2シールガラスに比較して軟化点が相対的に高い結晶性ガラス又は非結晶性ガラス等からなるシール材料としての第1シールガラスを用いて、表示部2を囲む略矩形の閉曲線からなる第1シールパターン6を形成する。これと同時に、第1シールパターン6の外側であって、アノード基板3の内面の隅部(本例では4箇所だが、少なくとも2箇所以上が望ましい)に、第1シールパターン6と同一の材料を用いた台座7を第1シールパターン6と同一の高さで形成する。本例の台座7の形状は、略円錐台形である。シールパターンはフリット状のガラスとバインダー等をペースト状とし、印刷やディスペンス等の方法で所定のパターンに形成する。その後、乾燥、大気焼成工程を経てバインダー等の有機物を除去し、ガラス化させる。
(3) 第2工程
前述した第1シールガラスに比較して軟化点が相対的に低い非結晶性ガラス等からなるシール材料としての第2シールガラスを用いて、前記第1シールパターン6の上に同一のパターンで第2シールパターン8を乗せて形成する。第2シールパターン8の高さは、概ね第1シールパターン6の高さと同一とする。第2シールパターン8も前記第1シールパターン6と同様の工程で形成する。
(4) 第3工程
図2に示すように、アノード基板3の表示部2とカソード基板5の電界放出素子4が対面する如く、アノード基板3に設けられた第2シールパターン8の上に、カソード基板5を内面を下向きにして載せる。本工程では、表示部2と電界放出素子4とが所定の位置関係となるように、アノード基板3とカソード基板5の水平面内における位置決めを行う。
このカソード基板5及びアノード基板3には各々位置合わせ用の基準マークが付されており、この基準マークを顕微鏡で観察しながら、アノード基板3をカソード基板5に対して相対移動させて、カソード基板5の基準マークとアノード基板3の基準マークとを一致させることにより、カソード基板5とアノード基板3の相対位置を決めることができる。
(5) 第4工程
図3に示すように、第2シールパターン8に対応するカソード基板5の上面の位置を、アノード基板3に向けて固定ヘッド9で下方に押圧する。固定ヘッド9は、第2シールパターン8に対応した略矩形周状の押圧部9aで第2シールパターン8の真上に当たるカソード基板5の上面に当接することができ、適当な押圧力でシールパターン6,8に対応した位置でカソード基板5とアノード基板3を押さえつけ、次に行う仮固定の作業中に基板相互の位置関係にずれが生じないように保持する。
上記の状態において、アノード基板3の台座7に相対しているカソード基板5の外周の一部分を、カソード基板5の上面側から外周ヘッド10により下方の台座7に向けて押圧する。これにより、前記一部分は下方に向けてわずかに撓み、このたわんだ部分の下面が台座7の上面に当接する。
なお、図3他の図では、この基板5の撓み変形やシールパターン6,8及び台座7の寸法等を誇張して表しており、実際には前記基板5の撓みは非常に微少な変形であり、両基板3,5の位置決めに誤差等の不都合をもたらす、または基板を破損させるものであってはならないことはもちろんである。
そして、図3に示すように、カソード基板5の上方からカソード基板5を通して台座7にレーザ照射装置11を以てレーザ光を照射し、台座7を熱で溶融させれば、台座7の再固化によってカソード基板5とアノード基板3が位置決めされた位置関係で固定される。もちろん、これでパネルの組立が完了したわけではなく、これから封着等の製造工程が継続して両基板3,5が最終的に固定される意味から、上記固定はあくまで製造上の便宜のための仮固定乃至仮止めである。
本例のカソード基板5はガラス製でレーザ光に対して透明であり、一方台座7を構成する第1シールガラスを鉛を含有するシールガラスとしておけば、その色は灰色もしくは黒っぽい色となり、レーザ光はカソード基板5を透過して、台座7に収束されてこれを局部的に加熱する。これにより、台座7は局部的に溶融して、アノード基板3とカソード基板5の外周部が複数箇所において溶着され、仮止めが行なわれる。この仮止めは少なくとも2ケ所行うことが好ましく、本例では矩形の両基板3,5の4隅について行っている。
しかしながら、レーザ光の照射により、カソード基板5及びアノード基板3は局部的に加熱されるため、冷却された場合に熱歪みが残留する場合が考えられる。この様な熱歪みが残留しないようにするため、図示はしないが、レーザ光が照射される部分の近傍においてアノード基板3の裏側にヒータ、ホットプレート等を配置し、加熱できるようにしてもよいし、基板全体の環境温度を適当に設定して割れ対策としても良い。このようにすれば、残留熱歪みの発生を極力防止することができるが、さらに、残留熱歪みを防止する他の手段として、仮止め時のレーザ光のパルス波形を、その波高が最初は高く、漸次減少するようなパルス波形としてもよい。このようにすれば、レーザ光の照射部分が徐々に冷却されるようになるため、熱歪みの残留をより減少させることができる。
本例で使用可能なレーザ照射装置としては、炭酸ガス(CO2 )などのガスを用いたガスレーザ照射装置やYAG(イットリウム・アルミニウム・ガーネット)レーザなどの固体レーザ照射装置やその他のレーザ照射装置があるが、ガラスは透過するがシールガラスは透過しない波長のレーザ光を出力する適宜のレーザ照射装置であればいずれのレーザ照射装置でも採用することが可能である。特に、YAGレーザ照射装置のレーザ光はその波長が約1.06μmであり、透明な物体たとえば透明ガラスなどは透過することができるので、アノード基板3あるいはカソード基板5を介してシールガラスを加熱する際に、レーザ光は透明なアノード基板3あるいはカソード基板5に吸収されず、アノード基板3あるいはカソード基板5は発熱しない。その結果、シールガラスからなる台座7だけを効率良く加熱することができるので、YAGレーザ照射装置が本発明においては最適である。
(6) 第5工程
以上のようにして仮固定されたアノード基板3及びカソード基板5を、封着炉内に収納して加熱する。この加熱により、第2シールパターン8の全体が溶融し、アノード基板3とカソード基板5が封着される。この際第1シールパターン6及び台座7は溶融しない。上記封着工程において、封着炉内は高真空状態に排気されるので、加熱によって第2シールパターン8等から放出されるガスはその他のガスとともに炉外に排出され、これによって図4に示すような内部が高真空状態となるように密封された真空ディスプレイパネル1が組み立てられる。なお、図1に示すようにカソード基板に排気穴5aを設けておき、上記加熱封着工程の後に、別工程で当該排気穴5aよりパネル内を排気し、図示しない蓋部材で封止してもよい。
(7) 第6工程
前記第5工程の後に、台座7を介して固定されたアノード基板3とカソード基板5の台座7による固定部分を、図4中に一点鎖線にて示した切断線において切断し、除去する。これによって、図5に示すように、アノード基板3とカソード基板5が正確に位置決めされた真空ディスプレイパネル1が最終製品として得られる。
以上の説明においては、真空ディスプレイパネル1はガラス製の基板で構成されるものとしたが、パネルを構成する少なくとも一方の基板のみがガラス製であればよく、他方の基板はガラスに替えて金属または半導体で形成するようにしてもよい。
また、前記の説明においてレーザ光はカソード基板5を介して第1シールガラスの台座7に照射されている。しかしながら、CO2 レーザ照射装置におけるレーザ光の場合には、その波長が約10.6μmであり、ガラス製の基板をレーザ光は透過しがたくなり、レーザ光が照射された部分が発熱するようになる。このため、効率的にシールガラスを発熱させることが困難となることから、CO2 レーザ照射装置を用いる場合は、パネルの側面側から直接台座7にレーザ光を照射して溶融させ、仮止めすればよい。
また、基板の仮止め用の台座7は基板の4隅4ケ所としたが、これに限らず、カソード基板5とアノード基板3が位置ずれしない様に、少なくとも2ヵ所以上、特に対角線上に2ヵ所以上あればよく、その数は適宜変更可能である。また、台座7を構成するシールガラスに混入されるものは鉛に限らず、レーザ光により発熱する金属粒子であればどのようなものでも良い。
また、前記の説明においては両基板3,5を仮固定するために台座7を加熱する局部加熱手段としてレーザによる加熱手段を用いているが、本発明はこれに限らず、局部的に加熱することのできる抵抗コイルヒータ、高周波加熱ヒータ、ハンダごて等の加熱手段のいずれの加熱手段でも用いることができる。
また、図6(c)に示すように、本例の台座7の形状は頂面が平坦な円錐台形であり、広い面積の頂面で基板に確実に接触することができたが、図6にさらに例示するような多様な形状が採用可能である。図6(a)に示す台座7aは、頂部がドーム状とされており、この形状であっても基板との接触が確実である。図6(b)に示す台座7bは、中央に空洞を有するドーナツ状であり、基板と接触する環状の稜線でレーザにより固定するものであり、図6(a)に示すドーム状よりも固定面積が広く仮固定が安定し、図6(c)に示す頂面が平坦な円錐台形に比べて基板との接触面積は小さいが基板の状態に係わらず確実な接触が得られる。
なお、本例では仮止め後封着炉内に搬入して封着するようにしたが、これに限らず仮止め後に第2シールパターン8を全周に渡りレーザにより溶融して封着するようにしてもよい。
さらに、本例の製造方法は、FEDを利用した表示素子だけでなく、VFDや大画面用発光セル、さらに内部に特定雰囲気を充填したプラズマディスプレイなどの表示装置の容器の製造にも適用可能である。さらに、基板の一方をガラス製とし他方の基板を半導体製の基板とすると、内部から光を放出できるもの、および外部から光を受光できるものの容器とすることができ、例えば半導体レーザやCCD等の容器の製造にも適用可能である。
このように、本例によれば、両基板3,5の位置関係に大きなずれを生じずに封着を行うことができる。また、基板が撓み、溶融したシールパターンが押しつぶされる方向に荷重されて封着されるので、得られた真空ディスプレイパネル1のシール部分における気密性が高い。また、仮固定には特に固定し続けるためのクリップのような別部品や治具等は不要なので、部品点数を増加させることなく製造できる。
2.第2実施形態
図7に示す本例の真空ディスプレイパネル1の製造方法は、第1の例のように1個ずつ製造するのではなく、大型の基板用ガラス板を用いて同時に多数個の真空ディスプレイパネル1を製造するいわゆる多数個取りの製造方法である。
図7に示すように、最終的には切り分けられてアノード基板3となる大型のアノード用ガラス板30の内面(図では上面)に、適当な配置で各真空ディスプレイパネル1の表示部2とこれを囲む第1及び第2シールパターン6,8を形成する。台座7は、必ずしも各真空ディスプレイパネル1ごとに設ける必要はなく、本例では大型のアノード用ガラス板30の4隅と中央の合計5箇所に設けた。
図7に示すように、最終的には切り分けられてカソード基板5となる大型のカソード用ガラス板50の内面(図では下面)に、大型のアノード用ガラス板30の各表示部2に対応した配置で各真空ディスプレイパネル1の電界放出素子4を形成する。各電界放出素子4ごとに、前記シールパターンの内側になるような配置でカソード用ガラス板50に排気孔51を設け、封着工程で各真空ディスプレイパネル1の内部が排気されるようになっている。
工程は第1の例と同様であり、第1例における第5工程が終了すれば、図示の例では8個の真空ディスプレイパネル1が作り込まれた一対の封着された大型のカソード用ガラス板50及びアノード用ガラス板30が得られる。あとは、第6工程として、8個の各真空ディスプレイパネル1を適当な位置において切断し、個々別体の8個の各真空ディスプレイパネル1とすればよい。
このように、大型のカソード用ガラス板50及びアノード用ガラス板30の間に複数の真空ディスプレイパネル1を作り込み、後で切断して個々の製品に分ける本例の方法によれば、基板の位置ずれのない気密性に優れた第1例のような真空ディスプレイパネル1を一度に多数生産することができるので、生産性が向上する。
3.各実施形態における位置ずれ改善の効果
以上説明した本発明の各実施形態によって得られる位置ずれ改善の効果について説明する。
図8は、本発明の実施形態の第3工程において、アノード基板3とカソード基板5の位置決めを行う際の状態を示す平面図であり、この例ではアノード基板3よりもカソード基板5の方が大きく、アノード基板3はカソード基板5の1隅に寄せて位置決めされる。そして、アノード基板3及びカソード基板5の一対の対角位置には、それぞれ位置合せマーク60が設けてあり、両基板3,5の対応する位置決めマーク60同士が一致するように顕微鏡等で観察しながら一方の基板に対して他方の基板を移動させ、位置決めを行う。
ここで、両基板3,5の位置合せ完了後(封着前)の位置合せマーク60の相対的位置、例えばカソード基板5の位置合せマーク60を基準としたアノード基板3の位置合せマーク60のX方向(基板の長辺方向)及びY方向(基板の短辺方向)の距離を、測長顕微鏡で測定する。同様に、封着後の位置合せマーク60の相対的位置を測定する。
X方向及びY方向について、封着前の測定値と封着後の測定値の差をずれ量としてそれぞれ計算する。本発明の実施形態について前記ずれ量を計算して図示したのが図9であり、台座7による仮固定のない従来技術について前記ずれ量を計算して図示したのが図10である。図10に示す従来技術においては、ずれ量の絶対値の最大がX方向で68.8μm、Y方向で78.9μm、標準偏差はX方向で26.6μm、Y方向で26.0μmである。これに対し、図9に示す本例においては、ずれ量の絶対値の最大がX方向で13.25μm、Y方向で10.5μm、標準偏差はX方向で8.6μm、Y方向で4.5μmである。
このように、ずれ量の最大値で比較すると、本願発明のずれ量は従来技術の約1/5にまで低減しており、標準偏差で比較しても本願発明は従来技術に対してX方向で約1/3、Y方向で約1/5に低減している。従って、絶対的なずれ量及び各サンプルのばらつき共に本願発明はずれ解消の明確な効果が認められる。
本発明の実施形態に係る真空ディスプレイパネルの組立前の状態を示す斜視図である。 本発明の実施形態に係る真空ディスプレイパネルの製造における第3工程を主として示す断面図である。 本発明の実施形態に係る真空ディスプレイパネルの製造における第4工程を示す断面図である。 本発明の実施形態に係る真空ディスプレイパネルの製造における第4工程乃至第5工程を示す断面図である。 本発明の実施形態に係る真空ディスプレイパネルの製造における第6工程及び完成した真空ディスプレイパネルの構造を示す断面図である。 本発明の実施形態に係る真空ディスプレイパネルの台座の構造例(a)(b)(c)を示す平面図、正面図、断面図である。 本発明の実施形態に係る真空ディスプレイパネルの他の製造工程例における組立前の状態を示す斜視図である。 本発明の実施形態に係る真空ディスプレイパネルの製造工程例における基板の位置決めの様子を示す平面図である。 本発明の実施形態に係る真空ディスプレイパネルの基板ずれ量を示すグラフである。 従来技術に係る真空ディスプレイパネルの基板ずれ量を示すグラフである。
符号の説明
1…真空ディスプレイパネル
2…表示部
3…第1基板としてのアノード基板
4…電界放出素子
5…第2基板としてのカソード基板
5a…排気穴
6…第1シールパターン
7,7a,7b…台座
8…第2シールパターン
11…レーザ照射装置

Claims (5)

  1. 所定間隔をおいて対面するように配置された第1基板と第2基板の間をシール材料で封着して内部を高真空状態とした真空ディスプレイパネルの製造方法において、
    前記第1基板の内面に、軟化点が相対的に高い第1シール材料で第1シールパターンと台座を形成する第1工程と、
    軟化点が相対的に低い第2シール材料で前記第1シールパターンの上に第2シールパターンを形成する第2工程と、
    前記第1基板に設けられた前記第2シールパターンの上に前記第2基板を載せて前記第1基板と前記第2基板を位置決めする第3工程と、
    前記第2基板を前記第1基板上の前記台座に当接させた状態で前記台座を溶融させることにより前記台座を介して前記第2基板と前記第1基板を固定する第4工程と、
    前記第2シールパターンを溶融させることにより前記第2基板と前記第1基板を封着し、内部を排気する第5工程と、
    を有することを特徴とする真空ディスプレイパネルの製造方法。
  2. 前記第3工程において、前記第2基板と前記台座との間には前記第2シールパターンの高さに相当する寸法の隙間が生じ、
    前記第4工程において、前記台座を溶融させる前に、前記第2シールパターンに対応する前記第2基板の上面の位置を前記第1基板に向けて押圧するとともに、前記台座に相対する前記第2基板の部分を前記台座に向けて押圧することにより前記部分を撓ませて前記台座に当接させることを特徴とする請求項1記載の真空ディスプレイパネルの製造方法。
  3. 前記第4工程において、前記台座の溶融をレーザ光を用いて行うことを特徴とする請求項1記載の真空ディスプレイパネルの製造方法。
  4. 前記第5工程の後に、前記台座を介して固定された前記第2基板と前記第1基板の一部を切断して除去することを特徴とする請求項1記載の真空ディスプレイパネルの製造方法。
  5. アノード電極の上に蛍光体層が設けられた表示部を内面に有するアノード基板と、電子放出素子を内面に有するカソード基板とを、所定間隔をおいて対面するように配置して両基板の間をシール材料で封着し、内部を高真空状態とした真空ディスプレイパネルの製造方法において、
    前記アノード基板の内面に、軟化点が相対的に高い第1シール材料で、前記表示部を囲む第1シールパターン及び前記第1シールパターンの外側に位置する台座を、実質的に同一の高さで形成する第1工程と、
    軟化点が相対的に低い第2シール材料で前記第1シールパターンの上に第2シールパターンを形成する第2工程と、
    前記表示部と前記電子放出素子が対面するように前記アノード基板に設けられた前記第2シールパターンの上に前記カソード基板を載せ、前記表示部と前記電子放出素子とが所定の位置関係となるように前記アノード基板と前記カソード基板を位置決めする第3工程と、
    前記第2シールパターンに対応する前記カソード基板の上面の位置を前記アノード基板に向けて押圧するとともに、前記台座に相対する前記カソード基板の部分を前記台座に向けて押圧することにより前記部分を撓ませて前記台座に当接させた状態で、前記台座を溶融させることにより前記台座を介して前記カソード基板と前記アノード基板を固定する第4工程と、
    前記第2シールパターンを溶融させることにより前記カソード基板と前記アノード基板を封着し、内部を排気する第5工程と、
    を有することを特徴とする真空ディスプレイパネルの製造方法。
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