JP2007149351A - 平面ディスプレイパネルの製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】前面基板と背面基板とを重ね合わせた後、封着工程へ搬送時にも位置ずれを起こすことなく確実な仮固定状態で封着工程を実施できる平面ディスプレイパネルの製造方法を提供する。
【解決手段】気密空間を挟んで対向する前面基板1及び背面基板4と、前面基板1及び背面基板4の周辺部を封着する封着部材9(封着用フリットガラス13)とを含む平面ディスプレイパネルの製造方法において、前面基板1及び背面基板4全体に対して焼成処理を施し、かつ前面基板1及び背面基板4を封着部材9(封着用フリットガラス13)により封着して気密空間を形成する封着工程よりも前工程にて、前面基板1と背面基板4との間に設けられた固定部材12を介して前面基板1と背面基板4との仮固定を行う仮固定工程を含んでいる。
【選択図】図4

Description

本発明は、平面ディスプレイパネルの製造方法に関する。
平面型の表示パネルを備えたディスプレイ装置として、プラズマディスプレイパネル(以下、PDPと称する)やフィールドエミッションディスプレイ(以下、FEDと称する)が存在する。PDPやFEDにおいては、一対のガラス基板間に形成された気密空間内に複数の発光セルを形成して、この発光セルを選択的に発光させることによって画像表示を行う。特にPDPにおいては、一対のガラス基板間に形成された気密空間内を、ストライプ状あるいはマトリクス状に区画して複数の放電空間を形成し、これら複数の放電空間内に選択的に放電を発生させることにより、画像表示を行う。
図1は、この種のPDPの一般的な構造を示す断面図である。前面基板(ガラス基板)1には表示電極2及び誘電体層3が設けられ、これに対峙する背面基板(ガラス基板)4には誘電体層5上に隔壁6が所定間隔で形成されている。また、前面基板1の周辺部と背面基板4の周辺部との間には、放電空間Gを封止するための低融点ガラスフリットからなる封着部材9が介在されている。前面基板1と背面基板4及び隔壁6とで隔成される微細空間が放電空間Gであって、この放電空間G内に、アドレス電極7及びRGB各色の蛍光体層8a,8b,8cが形成され、かつネオン、キセノン等を含む放電ガスが封入される。
このような従来のPDPでは、表示電極2とアドレス電極7間に電圧を印加して、放電空間G内面に形成した蛍光体層8a,8b,8cを選択的に放電発光させることで、所望の画像を表示する。図示の例では、隔壁6を井桁状に形成して放電空間Gをマトリクス状に構成したり、各隔壁6を平行に配列してストライプ状の放電空間Gとしたりすることもできる。
次に、上述のような構造を備えるPDPを製造する方法につき簡単に説明する。まず、前面基板1の片面に、表示電極2及び誘電体層3といった前面パネル構成要素を順次形成する前面パネル形成工程と、背面基板4の片面に、アドレス電極7、隔壁6、蛍光体層8a,8b,8cといった背面パネル構成要素を順次形成する背面パネル形成工程とにより、前面パネル部と背面パネル部を形成する。そして、前面基板1と背面基板4とをそれぞれのパネル構成要素が対向するように重ねて、前面基板1と背面基板4の周辺部を封着部材9により封止する。この封着工程の後、貼り合わされた2枚の基板1,4間に形成された放電空間Gに対して排気を行い、そこに放電ガスを封入した後、エージングを行う。
ここで、前記封着工程では、前面基板1及び背面基板4のいずれか一方又は両方の周辺部に、低融点フリットガラスからなる封着部材9をペースト化して、ディスペンサー法によって枠状に塗布し、仮焼成して封着層を形成する。その後、図2に示すように、前面基板1及び背面基板4を重ね合わせて、互いに押し当てた状態で約400°Cの熱処理を行う。これによって、封着部材9が軟化して潰れ、さらに融着して両基板1,4間の放電空間Gが封止される。11は放電空間G内に配置されたパネル構成要素である。
前述の如く、前面基板と背面基板を封着する前に、両基板を互いに所定の相対位置に位置決めして重ね合わせる重ね合わせ工程が存在する。この重ね合わせ工程の後、重ね合わせの状態を維持して封着工程の熱処理炉(ベーク炉)へ搬送するが、この搬送の途中で両基板が位置ずれを起こす危険があり、位置ずれしたまま、前面基板と背面基板を封着してしまうと、ディスプレイパネルの特性として所望の特性が得られず、不良品となってしまう。
このような前面基板と背面基板の相対位置ずれを防止するために、特許文献1に示すように、重ね合わせた両基板をクリップで挟んで仮固定し、この状態で封着工程へ搬送する方法が知られている。
また、この種のディスプレイパネルの製造方法では、基板の周辺に設けた封着層によって放電空間を封止する場合、封着工程期間の間、前面基板と背面基板の間の空間には、通常、大気と加熱によって基板から放出されてくる不純ガスが充満しており、高温雰囲気下において各基板の内面側がH2O、CO2などの不純ガスに曝された状態になる。このような状態下では、前面基板の保護層(MgO)に対する脱ガス処理が阻害されたり、背面基板に設けられる蛍光体層の蛍光材料が劣化するといった問題が発生する。
これを回避するため、排気・ベーキング工程期間における放電空間からの排気時間を十分長く設定して保護層からの脱ガス時間を大きくとるといった手法や、真空環境下で放電空間の封止を行う真空封着といった手法が考えられるが、排気・ベーキング工程期間を長く設定すると、製造時間が非常に長くなり、また、真空封着のためには装置が大掛かりになるという問題が新たに生じる。
この問題を解決するために、特許文献2に示すように、封着層の加熱温度を封着層の溶着のために上昇させる過程で、放電空間の排気工程と、その後の放電空間への置換ガスの導入工程とを行って製造時間の短縮を図りつつ、低コスト、高品質のディスプレイパネルの製造方法が開示されている。
特開2005−158449号公報 特開2005−142139号公報
前面基板と背面基板とをクリップで挟み付けて両基板の位置ずれをなくす方法においては、クリップの把持力による両基板間の摩擦力によって、位置合わせされた両基板を保持するが、このクリップによる保持は基本的にクリップ及び両基板の摩擦力に頼るものであり、完全に両基板間が固着される訳ではないので、その保持性の向上には限界がある。
前述の如く、通常、重ね合わせ後の両基板は次工程の封着工程へ搬送手段によって搬送するが、この搬送時にクリップの保持力不足による相対位置ずれの危険があり、位置ずれを起こしたまま、前面基板と背面基板を封着してしまうと、所望の製品特性が得られず、不良品となってしまう。
本発明が解決しようとする課題としては、PDPの製造方法において、前面基板と背面基板とを重ね合わせた後に、封着工程への搬送時の位置ずれを起こす問題点の解決が一例として挙げられる。
請求項1に記載の平面ディスプレイパネルの製造方法は、気密空間を挟んで対向する前面基板及び背面基板と、前記前面基板及び前記背面基板の周辺部を封着する封着部材とを含む平面ディスプレイパネルの製造方法において、前記前面基板及び前記背面基板全体に対して焼成処理を施し、かつ前記前面基板及び前記背面基板を前記封着部材により封着して前記気密空間を形成する封着工程よりも前工程にて、前記前面基板と前記背面基板との間に設けられた固定部材を介して前記前面基板と前記背面基板との仮固定を行う仮固定工程を含むことを特徴とする。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
本発明の実施の形態は、封着工程の前段階にて、位置合わせ状態に重ね合わされた前面基板と背面基板とを接着機能をもつ固定部材によって仮固定することを要旨とする。この場合の仮固定は、従来のようなクリップのみの把持力による不安定な固定ではなく、対向した両基板の間に介在された接着剤やフリットガラス等の固定部材の固化によって、後続の封着工程への搬送時においても位置ずれを起こさずに、所望の位置関係を維持して封着処理を行うのが可能となる。
本発明の1つの実施の形態では、前記仮固定工程は、前記前面基板と前記背面基板とが互いに所定の相対位置に重なるように位置決めする重ね合わせ工程よりも後工程にて行われる。重ね合わせ工程の際には、未だ仮固定されないので、自由に両基板を所定の相対位置に位置決めして重ね合わせることができる。
また、本発明の他の実施の形態では、前記重ね合わせ工程時に、前記前面基板と前記背面基板との外周部を挟持部材によって両基板の厚み方向に挟み付け、その後、両基板の間を前記固定部材によって仮固定する。このように従来の挟持部材による固定と前記固定部材による接着固定とを併用することによって、前記両基板間の前記固定部材が後続の封着工程で再溶融したり、気化して消滅した場合でも、位置ずれ防止の安定性が一層増大する。
また、本発明のさらに他の実施の形態では、前記固定部材は前記封着部材よりも前記気密空間の外周側に設けられる。これによって封着工程時に前記固定部材から発生するアウトガスが前記封着部材に遮られて放電セル側へ侵入することがなくなり、アウトガスの放電セルへの影響を防ぐことができる。
また、本発明のさらに他の実施の形態では、前記固定部材として常温で硬化する接着剤が用いられる。常温硬化タイプの接着剤とすることで、塗布後の自然乾燥、自然冷却を利用でき、製造コストの低減が図られる。
また、本発明のさらに他の実施の形態では、前記固定部材として、加熱により溶融し、この加熱後の冷却によって硬化するフリットガラスが用いられる。この場合、フリットガラスが前記封着部材を兼ねるようにすることにより、封着部材としてのフリットガラスを背面基板に塗布する工程と同時に固定部材のフリットガラスを塗布することで、前記固定部材を塗布するための工程を追加する必要がなくなる。
また、本発明の他の実施の形態では、前記封着工程の昇温過程において、前記封着部材の軟化開始後に前記気密空間から排気を行い、前記気密空間を大気圧以下に減圧する。前記気密空間を大気圧以下に減圧することによって前面基板と背面基板との密着力がより強固なものとなり、一層両基板の位置ずれ防止が確実となる。
以下、本発明の実施の形態に係るPDPの製造方法を図面を参照して説明する。
図3は本発明の実施の形態に係るPDPの製造工程のフロー図である。図1〜図3を参照すれば、本発明の実施の形態に係るPDPの製造工程においては、図1、図2でも説明したように、まず、前面基板1及び背面基板4に表示電極2、誘電体層3、アドレス電極7、隔壁6、蛍光体層8a,8b,8c等のパネル構成要素11を順次形成する(S1)。
次に、図2に示すように前面基板1および背面基板4を各パネル構成要素11が対向するように封着部材9を介して重ね合わせる(S2)。
次に、仮固定工程が施される(S3)。なお、仮固定の形態については、さらに後述する。仮固定の後、両基板の封止を行う封着工程へ搬送し、熱処理による封着が行われると、前面基板1及び背面基板4間の放電空間Gが封着部材9の溶着により封着される(S4)。
次に、後述する挟持部材としてクリップによる仮固定を併用した場合には、両基板1,4を挟圧していた複数のクリップをすべて取り外して該クリップの仮固定を開放する(S5)。なお、前記クリップによる仮固定を併用しない場合には、封着後の仮固定開放は必要ない。また、封着工程と、後述する排気工程とを同一装置によって連続処理を行う場合、このS5のステップは後述するS7の後に行われる。
続いて、封着部材9を介して貼り合わされた前面基板1及び背面基板4間の放電空間Gの排気(S6)を行う排気工程の終了後、放電空間G内に放電ガスを封入する(S7)。そして、最終的にエージングを行って(S8)、PDPが完成する。
以下、本発明の実施の形態に係るPDPの製造方法における仮固定の形態として具体的な実施例を挙げ、図面を参照して詳細に説明する。
図4は、実施例1によるパネル部の平面図である。
図4に示すように、接着剤12を前面基板1と背面基板4との間の、封着部材9としての封着用フリットガラス13の外周部に設け、後続の封着工程(S4(図3))の前に、前面基板1と背面基板4とを密着固定する。封着用フリットガラス13の外周部に設けることによって、後述するように、封着工程時に接着剤12から発生するアウトガスの放電セルへの影響を封着用フリットガラス13が壁となって防ぐことができる。
接着剤12を設ける位置は、図4の如くパネル4辺の1辺のみでもよく、あるいは2〜4辺にそれぞれ設けてもよく、前面基板1と背面基板4とが有効に固定される箇所であればよい。具体的に接着剤塗布を実施する時点としては、前面基板1と背面基板4との重ね合わせの前でも後でもよい。
重ね合わせ前に塗布する例としては、背面基板4に接着剤12を塗布し、その後、重ね合わせる。また、重ね合わせ後に塗布する例としては、重ね合わせた前面基板1と背面基板4との間に接着剤12をディスペンサー(図示省略)等によって注入塗布する。この場合、重ね合わせ後の前面基板1と背面基板4との間には封着用フリットガラス13や隔壁6(図1)の高さ分の隙間が存在するため、その間に接着剤12を塗布する。
塗布する接着剤の種類としては、例えば、以下の(1)〜(4)が挙げられる。
(1)瞬間/時間硬化タイプの接着剤
このタイプの接着剤を用いた場合は、塗布後時間が経過することによって、自然乾燥により、前面基板と背面基板とが密着固定される。
(2)嫌気性タイプの接着剤
このタイプの接着剤を用いた場合は、重ね合わせ後に接着部の空気が遮断され、時間が経過することによって、前面基板と背面基板とが密着固定される。
(3)UV硬化タイプの接着剤
このタイプの接着剤を用いた場合は、重ね合わせ後、接着剤部分をUV照射することによって、前面基板と背面基板とが密着固定される。
(4)ホットメタルタイプの接着剤
このタイプの接着剤を用いた場合は、100°C程度の温度に接着剤を保持した状態で塗布後、自然冷却又は強制冷却によって温度が下がり、前面基板と背面基板とが密着固定される。
上述の(1)〜(4)の接着剤を塗布した場合において、重ね合わせ工程後で、封着工程前の段階において、常温状態で硬化し、前面基板と背面基板とが密着固定(仮固定)される。
上述の各接着剤を用いた場合、封着工程で導入される450°C近傍への昇温過程において、接着剤自体が気化して接着作用がなくなる。しかし、接着剤の接着作用がなくなった場合でも、重ね合わせた状態での上側の基板の自重によって、前面基板と背面基板とが密着することによって、大きな位置ずれは発生しない。
通常、重ね合わせ工程から封着工程への搬送時は、重ね合わせた状態での基板を直接搬送するため、振動その他の原因で大きな位置ずれが発生するが、封着時(昇温時)には、重ね合わせられた基板は静止状態か、あるいは重ね合わせられた基板が複数載置されたカート自体が移動する形態が一般的に採用されるため、基板の自重による基板間の摩擦力での保持だけでも、位置ずれの大きな問題は生じない。
また、実施例1の変形例として、接着剤による固定と従来のクリップによる固定とを併用する例が挙げられる。このように、従来のクリップによる固定を併用することにより、接着剤が気化してしまった後でも、さらに位置ずれ防止の安定性が増大する。この場合、重ね合わせ工程で2枚の基板の位置合わせ後、クリップにて基板厚み方向に把持し、その後に接着剤で仮固定する。
次に、図7(a),(b)、図8及び図9を参照して接着剤と併用する挟持部材、即ちクリップの形態及びパネル挟持状態を説明する。
図7(a)はクリップの側面図、図7(b)はその正面図である。また、図9はパネルの4辺にクリップを取り付けて仮固定した状態の平面図である。仮固定工程に用いられるクリップは、例えば金属等の弾性を有する部材からなる弾性板を折曲加工したものであり、その形状の1例を図7及び図8に示す。
図7及び図8に示すように、クリップ15はその基部15aの両端に挟持部15b,15bを一体に有し、さらに、これらの挟持部15b,15bにL字状の鍔部15c,15cを一体に有する。また、鍔部15c,15cから挟持部15b,15bの基部にかけてスリット16が入れられて、パネルの一部分に挟持力が集中しないようにしている。挟持部15b,15bは鍔部15c,15cと連結する部分17で弾性力により互いに略接触状態を維持する。
したがって、この部分17において挟持部15b,15bを、基部15aを中心として発生する弾性力に抗して押し拡げ、これらの間に前面基板1及び背面基板4の周辺部を挟み込めば、図8の如くこの周辺部を所定圧で保持することができる。
封着用フリットガラス13の軟化開始後、パネル内から排気を行い、パネル内を大気圧以下に減圧することによって、前面基板1と背面基板4との密着力をより強固なものとすることにより、さらに位置ずれ防止の安定性が増大する。なお、この排気開始温度として、接着剤12が気化して接着作用がなくなる温度近傍に設定すれば、接着剤12による接着作用と排気による密着作用(大気圧が両基板を内側へ押す作用)とが順次切り替わり、さらに位置ずれ防止の安定性が増大する。
なお、気化した接着剤12によるアウトガスは前述の如く封着用フリットガラス13が壁となり、放電セルへの影響は防止される。
図5は、本発明の実施例2により仮固定されたパネル部の平面図である。
図5に示すように、固定部材としての仮固定用フリットガラス18を、前面基板1と背面基板4との間の、封着部材9としての封着用フリットガラス13の外周部に部分的に設けて、封着工程前に前面基板1と背面基板4とを密着固定する。封着部材としての封着用フリットガラス13の外周部に設けることにより、固定部材としての仮固定用フリットガラス18が放電セルの位置から遠くなり、仮固定用フリットガラス18から放出されたアウトガスの放電セルへの影響が減少される。
仮固定用フリットガラス18を設ける位置は、パネル4辺の1辺のみでも、2〜4辺いずれでもよく、前面基板1と背面基板4とが固定されればよい。図5の例ではパネルの1辺にのみ設けてある。
具体的に仮固定用フリットガラス18の塗布を実施する時点としては、前面基板1と背面基板4との重ね合わせの前で、かつ従来から用いられる封着用フリットガラス13を背面基板4に塗布する工程と同時に塗布するのが好ましい。この場合、仮固定用フリットガラス18を塗布するための新たな工程を追加する必要がなくなり、その分のコストを低減することができる。
仮固定用フリットガラス18の種類としては、封着用フリットガラス13と同一類又は異類どちらでもよいが、同一類を用いることによって仮固定用、封着用のフリットガラス材の単一化を図ることができ、別材を準備する手間が省けるとともに材料コストを低減できる。
重ね合わせ工程で2枚の基板を重ね合わせた後、仮固定用フリットガラス18の部分の、例えば前面基板1側から、レーザー照射やランプ照射によって、仮固定用フリットガラス18を加熱し、溶着させる。その後、自然冷却あるいは強制冷却により、仮固定用フリットガラス18が前面基板1と背面基板4とを密着固定する。つまり、重ね合わせ工程後で、かつ封着工程前の段階において、仮固定用フリットガラス18が冷却固化し、前面基板1と背面基板4とが密着固定(仮固定)される。
封着工程における450°C近傍への昇温過程において、仮固定用フリットガラス18が再溶融して接着作用がなくなる。しかし、実施例1における接着剤の場合と同様に、仮固定用フリットガラス18の接着作用がなくなった場合でも、重ね合わせた状態での上側の基板の自重によって、前面基板1と背面基板4とが密着することによって、大きな位置ずれは発生しない。
通常、重ね合わせ工程から封着工程への搬送時は、重ね合わせた状態での基板自体を直接搬送するため、大きな位置ずれが発生するが、封着時(昇温時)には、重ね合わせられた基板は静止状態か、あるいは重ね合わせられた基板が複数載置されたカート自体が移動する形態が一般的に採用されるため、基板の自重による基板間の摩擦力での保持だけでも、位置ずれの大きな問題は生じない。
また、仮固定用フリットガラス18による固定と従来のクリップによる固定とを併用することによって、仮固定用フリットガラス18が再溶融してしまった後でも、さらに位置ずれ防止の安定性が増大する。この場合、重ね合わせ工程で2枚の基板の位置合わせ後、クリップ15(図8)にて基板厚み方向に把持し、その後に仮固定用フリットガラス18で仮固定する。
さらに、封着用フリットガラス13の軟化開始後、パネル内から排気を行い、パネル内を大気圧以下に減圧することによって、前面基板と背面基板との密着力をより強固なものとすることにより、一層位置ずれ防止の安定性が増大する。
図6は、本発明の実施例3により仮固定されたパネル部の平面図である。
前述の実施例2では、固定部材としての仮固定用のフリットガラスと、封着部材9としての封着用フリットガラス13をそれぞれ別のフリットガラスとして構成したが、実施例3では封着用フリットガラス13の一部が仮固定用のフリットガラスを兼ねている。この場合、封着用フリットガラス13の一部ではなく、フリットガラス全体が仮固定用の固定部材を兼ねるようにしてもよい。図6の構成とすることによって、図5の場合に比べて仮固定用フリットガラス18の塗布作業が削減され、作業時間の短縮や、フリットガラスの塗布量削減によるコスト低減ができる。その他の作用効果、及び応用例は実施例2の場合と同様である。
以上、詳述したように、本実施の形態におけるPDPの製造方法は、気密空間を挟んで対向する前面基板1及び背面基板4と、前面基板1及び背面基板4の周辺部を封着する封着部材9とを含む平面ディスプレイパネルの製造方法において、前面基板1及び背面基板4全体に対して焼成処理を施し、かつ前面基板1及び背面基板4を封着部材9により封着して気密空間を形成する封着工程よりも前工程にて、前面基板1と背面基板4との間に設けられた固定部材を介して前面基板1と背面基板4との仮固定を行う仮固定工程を含む構成を有するので、位置合わせ状態に重ね合わされた前面基板1と背面基板4とを接着機能をもつ固定部材によって強固に仮固定され、従来のようなクリップの把持力による不安定な固定ではなく、対向した両基板1,4の間に介在された接着剤12や仮固定用フリットガラス18等の固定部材の固化によって、後続の封着工程への搬送時においても位置ずれを起こさずに、所望の位置関係で封着処理を行うのが可能となる。
PDPの一般的な構造を示す断面図である。 熱処理後の一対の基板内に放電空間が形成された状態のPDPの断面図である。 本発明の実施の形態に係るPDPの製造工程のフロー図である。 本発明の実施例1により仮固定されたパネル部の平面図である。 本発明の実施例2により仮固定されたパネル部の平面図である。 本発明の実施例3により仮固定されたパネル部の平面図である。 本発明の実施の形態に係るクリップの側面図及び正面図である。 本発明の実施の形態に係るクリップの基板挟持状態の側面図である。 パネル部の4辺にクリップを取り付けて仮固定した状態の平面図である。
符号の説明
1 前面基板
2 表示電極
3 誘電体層
4 背面基板
6 隔壁
9 封着部材
12 接着剤
13 封着用フリットガラス
15 クリップ
18 仮固定用フリットガラス

Claims (8)

  1. 気密空間を挟んで対向する前面基板及び背面基板と、前記前面基板及び前記背面基板の周辺部を封着する封着部材と、を含む平面ディスプレイパネルの製造方法であって、
    前記前面基板及び前記背面基板全体に対して焼成処理を施し、かつ前記前面基板及び前記背面基板を前記封着部材により封着して前記気密空間を形成する封着工程よりも前工程にて、前記前面基板と前記背面基板との間に設けられた固定部材を介して前記前面基板と前記背面基板との仮固定を行う仮固定工程を含むことを特徴とする平面ディスプレイパネルの製造方法。
  2. 前記仮固定工程は、前記前面基板と前記背面基板とが互いに所定の相対位置に重なるように位置決めする重ね合わせ工程よりも後工程にて行われることを特徴とする請求項1記載の平面ディスプレイパネルの製造方法。
  3. 前記重ね合わせ工程時に、前記前面基板と前記背面基板との外周部を挟持部材によって両基板の厚み方向に挟み付け、かつ前記両基板の間を前記固定部材によって仮固定することを特徴とする請求項2記載の平面ディスプレイパネルの製造方法。
  4. 前記固定部材は、前記封着部材よりも前記気密空間の外周側に設けられることを特徴とする請求項1記載の平面ディスプレイパネルの製造方法。
  5. 前記固定部材は、常温で硬化する接着剤であることを特徴とする請求項1記載の平面ディスプレイパネルの製造方法。
  6. 前記固定部材は、加熱により溶融し、この加熱後の冷却によって硬化するフリットガラスであることを特徴とする請求項1記載の平面ディスプレイパネルの製造方法。
  7. 前記フリットガラスが前記封着部材を兼ねることを特徴とする請求項6記載の平面ディスプレイパネルの製造方法。
  8. 前記封着工程の昇温過程で、前記封着部材の軟化開始後に前記気密空間から排気を行い、前記気密空間を大気圧以下に減圧することを特徴とする請求項1記載の平面ディスプレイパネルの製造方法。
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