JP2006316805A - フランジ配管どうしの接続構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】増し締めを殆ど行わなくても良好なシール性が維持できるとともに、その組付け作業性も改善されるフランジ配管どうしの接続構造を提供する。
【解決手段】一対のフランジ配管1,2どうしを環状ガスケットGを用いて円管状流体通路4,4をシール状態で連通接続するに、第1及び第2フランジ部1B,2Bに環状突起11,21を形成し、ガスケットGには、環状突起11,21のそれぞれに嵌合すべく流体経路Wの外径側部分に形成された一対の環状溝51,51を有するフッ素樹脂製でH型断面形状を持つものに構成し、各フランジ配管1,2どうしを引寄せて、第1及び第2フランジ部1B,2Bの環状突起11,21とガスケットGの環状溝51とがそれぞれ嵌め合わされて嵌合シール部3が形成される接合状態を維持する維持手段Iを装備する。
【選択図】図2

Description

本発明は、フランジ配管どうしの接続構造に係り、詳しくは、半導体製造や医療・医薬品製造、食品加工、化学工業等の各種技術分野の製造工程で取り扱われる高純度液や超純水の配管系等において用いられるフランジ配管どうしを連通接続させるための接続構造に関するものである。
従来、フランジ配管どうしを、それらの流体通路どうしに亘って流体の往来が自在となるように接続させる手段としては、一方のフランジ配管である第1フランジ配管の第1フランジ部と、他方のフランジ配管である第2フランジ配管の第2フランジ部とを、これらの間にリング状のガスケットを介して複数のボルト・ナットを用いて締め付け固定させる構造を採るのが一般的であった。このような例としては、特許文献1や特許文献2において開示されたものが知られている。
ちなみに、フランジ配管とポンプやバルブ等の流体機器とを接続連結する場合も、前述のフランジ配管どうしの接続構造に準じた接続構造が採られる。つまり、フランジ配管のフランジ部と、流体機器の流体給排口部の端部とをガスケットを介して突合せて対抗配置し、これら両者をボルト等によって締め付けて連結させる接続構造である。
上記の接続構造においては、ガスケットが挟み込まれた一対のフランジ部どうしを所定の面圧に達するまでボルトを締付けることにより、有効なシール性能を出すようになる。しかしながら、ボルトの締付け力は時間と共に低下するので、締付け力低下、即ちトルクダウンによる接続部からの漏れを防止するには定期的に増し締めを行う必要があった。ガスケットを用いてシールする場合は非常に高い締付け力が必要になるので、フランジ配管のフランジ部には高い強度が必要になるとともに、その接続連結するための作業性の点でも不利なものであった。
また、上述の特許文献1,2において開示された接続構造では、フランジ配管のフランジ部や流体機器のフランジ部における管状の流体通路の径よりもガスケットの内径がやや大きいものであって流体通路に凹凸が存在することから、その部分に液溜まりが生じて高純度化やクリーン化を阻害する原因となるおそれもあった。
特開2000−120953号公報 特開平10−231969号公報
本発明は、このような実情に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、液体の配管系統におけるフランジ配管どうしの接続構造に工夫を凝らすことにより、増し締めを殆ど行わなくても良好なシール性が維持できるとともに、その組付け作業性も改善されるようにすることにある。また、接続部における液溜りをなくして高純度化できるようにする点も目的である。
請求項1に係る発明は、管状の流体通路4を有した管状部1Aの端部に、この管状部1Aより大径で合成樹脂製の第1フランジ部1Bを有する第1フランジ配管1の前記第1フランジ部1Bと、管状の流体通路4を有した管状部2Aの端部に、この管状部2Aよりも大径で合成樹脂製の第2フランジ部2Bを有する第2フランジ配管2の前記第2フランジ部2Bとを、前記第1フランジ部1Bと前記第2フランジ部2Bとの間に介在するリング状のガスケットGを介して連通接続するフランジ配管どうしの接続構造において、
前記第1フランジ部1B及び前記第2フランジ部2Bには、各々の端面に互いに正対して開口する前記各流体通路4,4の外径側部分に環状突起11,21が形成され、
前記ガスケットGは、前記第1,第2フランジ部1B,2Bの相対応する前記流体通路4,4どうしを連通すべく形成された流体経路Wと、前記第1及び第2フランジ部1B,2Bの各端面に形成された前記環状突起11,21のそれぞれに嵌合すべく前記流体経路Wの外径側部分に形成された一対の環状溝51,51とを有する可撓性を備えた材料から構成されており、
前記第1フランジ部1Bと前記第2フランジ部2Bとが互いに前記ガスケットGを介して引寄せられて、前記第1フランジ部1Bの前記環状突起11と前記ガスケットGの一端の環状溝51とが、及び前記第2フランジ部2Bの前記環状突起21と前記ガスケットGの他端の前記環状溝51とがそれぞれ嵌め合わされて嵌合シール部3が形成された接合状態を維持する維持手段Iが装備されていることを特徴とするものである。
請求項2に係る発明は、請求項1に記載のフランジ配管どうしの接続構造において、前記第1及び第2フランジ部1B,2Bの端面における前記環状突起11,21の内及び外径側に、前記ガスケットGにおける前記環状溝51を形成するために軸心P方向に突出形成された内外の周壁端部52,53が、前記環状溝51と前記環状突起11,21との嵌合によって拡がり変形するのを抑制又は阻止する環状押え部分12,13,22,23が形成されていることを特徴とするものである。
請求項3に係る発明は、請求項2に記載のフランジ配管どうしの接続構造において、前記周壁端部52,53と前記環状押え部分12,13,22,23とが前記接合状態においては圧接されてシール部S2を形成するように構成されていることを特徴とするものである。
請求項4に係る発明は、請求項3に記載のフランジ配管どうしの接続構造において、前記環状押え部分12,13,22,23は、これと前記環状突起11,21とで囲まれた谷部14,15,24,25が奥窄まり状となるように前記環状突起側の側周面が傾斜したテーパ周面12a,13a,22a,23aを有する先窄まり状の部分に形成されており、前記周壁端部52,53は、前記環状押え部分12,13,22,23のテーパ周面12a,13a,22a,23aに当接するテーパ周面52a,53aを有して前記谷部14,15,24,25に入り込み自在な先窄まり状の環状突起に形成されて、前記接合状態においては前記周壁端部52,53が前記谷部14,15,24,25に入り込んで前記両テーパ周面12a,13a,22a,23a,52a,53aどうしが圧接されるように構成されていることを特徴とするものである。
請求項5に係る発明は、請求項1〜4の何れか一項に記載のフランジ配管どうしの接続構造において、前記ガスケットGの断面形状が、前記第1及び第2フランジ部1B,2Bの軸心P方向に沿う中心線Z、及び、その中心線Zに直交する中心線Xの双方に関して線対称となる略H型形状を呈するものに構成されていることを特徴とするものである。
請求項6に係る発明は、請求項1〜5の何れか一項に記載のフランジ配管どうしの接続構造において、前記維持手段Iは、前記第1フランジ部1Bと前記第2フランジ部2Bとを引寄せて前記接合状態を得るための引寄せ機能を発揮するものに構成されていることを特徴とするものである。
請求項7に係る発明は、請求項6に記載のフランジ配管どうしの接続構造において、前記維持手段Iが、前記第1フランジ部1Bより大なる外径を有するとともに前記第1,2フランジ配管1,2の軸心P方向で前記第1フランジ部1Bに干渉するよう前記第1フランジ配管1の管状部1Aに外嵌される第1割型リング35と、
前記第1フランジ部1Bの通過は許容し、かつ、前記第1割型リング35とは前記軸心P方向で干渉する開口部34aを有する内向きフランジ34が一端部に形成され、かつ、他端部の外周に雄ネジ部32nが形成される筒状ボルト32と、
前記第2フランジ部2Bより大なる外径を有するとともに前記軸心P方向で前記第2フランジ部2Bに干渉するよう前記第2フランジ配管2の管状部2Aに外嵌される第2割型リング35と、
前記第2フランジ部2Bの通過は許容し、かつ、前記第2割型リング35とは前記軸心P方向で干渉する開口部34aを有する内向きフランジ34が一端部に形成され、かつ、他端部の内周に前記雄ネジ部32nに螺合自在な雌ネジ部33nが形成される筒状ナット33とから成り、
前記雄ネジ部32nと前記雌ネジ部33nとを螺合させての前記筒状ボルト32と筒状ナット33との締付け操作により、前記第1フランジ部1Bと第2フランジ部2Bとが互いに前記ガスケットGを介して引寄せられるように構成されていることを特徴とするものである。
請求項8に係る発明は、請求項6に記載のフランジ配管どうしの接続構造において、前記維持手段Iが、前記第1フランジ部1Bと前記第2フランジ部2Bとのいずれか一方の外周部に形成された雄ネジ部1nに螺合自在な雌ネジ部5nを備えた筒状ナット5と、前記第1フランジ部1Bと前記第2フランジ部2Bのいずれか他方に前記第1,2フランジ部1B,2Bの軸心P方向で干渉するよう前記第1フランジ部1Bと前記第2フランジ部2Bとのいずれか他方の前記管状部2Aに外嵌される割型リング35とから成り、
前記筒状ナット5の一端部には、前記第1フランジ部1Bと前記第2フランジ部2Bのいずれか他方の通過は許容し、かつ、前記割型リング35とは前記軸心P方向で干渉する開口部6aを有する内向きフランジ6が形成されており、
前記筒状ナット5の前記雄ネジ部1nへの締付け操作によって、前記第1フランジ部1Bと第2フランジ部2Bとが互いに前記ガスケットGを介して引寄せられるように構成されていることを特徴とするものである。
請求項9に係る発明は、請求項6に記載のフランジ配管どうしの接続構造において、前記維持手段Iが、前記第1フランジ部1Bと前記第2フランジ部2Bとのいずれか一方に形成される貫通孔1h,2hと、この貫通孔1h,2hを通して前記第1フランジ部1Bと前記第2フランジ部2Bとのいずれか他方に設けられたナット部42に螺着されるボルト41とを有して構成されており、
前記ボルト41を前記ナット部42に螺着させて締付けることにより前記第1フランジ部1Bと前記第2フランジ部2Bとが互いに前記ガスケットGを介して引寄せられるように構成されていることを特徴とするものである。
請求項10に係る発明は、請求項7又は8に記載のフランジ配管どうしの接続構造において、下記(イ)、(ロ)のうちの少なくとも一方の構成を備えていることを特徴とするものである。
(イ)前記筒状ボルト32又は/及び前記筒状ナット33,5の前記内向きフランジ34,6に隣接する割型リング内嵌部分の内周面部32m,33m,5mが、前記管状の流体通路4と同心にフラットな内周面に形成され、かつ、その内周面部32m,33m,5mの内径と、断面矩形に形成された前記割型リング35の外径とがほぼ同一径に形成されている。
(ロ)前記割型リング35が外嵌される前記管状部1A,2Aの外径部が、前記管状の流体通路4と同心にフラットな外周面2kに形成され、かつ、その外周面2kの外径と、前記割型リング35の内径とがほぼ同一径に形成されている。
請求項11に係る発明は、請求項1〜10の何れか一項に記載のフランジ配管どうしの接続構造において、前記ガスケットGがフッ素樹脂によって形成されていることを特徴とするものである。
請求項12に係る発明は、請求項1〜11の何れか一項に記載のフランジ配管どうしの接続構造において、前記第1及び第2フランジ部1B,2Bがフッ素樹脂によって形成されていることを特徴とするものである。
請求項1の発明によれば、第1、2フランジ部にそれぞれに形成された環状突起と、ガスケットの一端面及び他端面にそれぞれ形成された環状溝とが、軸線方向の相対移動によって互いに嵌り合って嵌合シール部を形成するので、これら両者が多少軸線方向にずれ動くことがあっても環状突起と環状溝との嵌合状態が維持され、第1,2フランジ部間からの液漏れを阻止する優れたシール性を発揮し続けることが可能になる。例えば、半導体製造設備における洗浄装置の配管系統にこのような接続構造を用いれば、良好なシール性を確保し得ながら装置の占有面積を減少できてコスト上有利であるとともに、大流路が確保されることによって循環流量を多くし、薬液の高純度化を高めて歩留まり向上に寄与できるという効果を奏することが可能である。
そして、維持手段によって、両フランジ部どうしが互いにガスケットを介して引寄せられた接合状態を維持できるので、フランジ配管どうしが液漏れなく良好なシール性を確保し得る状態を長期に亘って維持可能となり、信頼性に優れるフランジ配管どうしの接続構造を提供することができる。その結果、増し締めを殆ど行わなくても良好なシール性が維持できるとともに、その組付け作業性も改善されるフランジ配管どうしの接続構造を提供することができる。
ところで、凹に凸を挿入しての嵌合構造においては、例えこれら両者が互いに同じ材質のものであっても、凸側の部材は殆ど変化(圧縮変形)せず、凹側の部材が拡がり変形し易い傾向のあることが一般に知られている。そこで、本請求項1においては、各フランジ部に凸である環状突起を、かつ、ガスケットに凹である環状溝を形成する構成としてあるので、クリープや経時変化によって変形するのは、フランジ配管に比べて小さな部品であるガスケット側であってフランジ配管側は殆ど変形しないから、ガスケットを交換する廉価な手段でもって、長期に亘って良好なシール性能を維持できる利点を得ることができるという効果もある。
請求項2の発明によれば次のような作用効果がある。前述したように、凹凸嵌合においては凹側が広がり変形し易い傾向があるから、それは即ち本発明においては環状溝を形成するためにガスケットに形成される内外の周壁端部が拡がり変形することを意味している。そこで、その周壁端部の拡がり変形を抑制又は阻止する環状押え部分を第1及び第2フランジ部に形成してあるから、周壁端部の拡がり変形が解消又は軽減されて環状突起と環状溝とが強い圧接力でもって嵌合でき、これら両者の嵌合による優れたシール機能を所期どおりに発揮させることができる。
しかも、環状押え部分が存在することによって周壁端部の剛性不足を補うことができるので、これらが存在しない場合に比べてガスケットの周壁端部の厚みを薄くすることが可能であるから、ガスケットの幅寸法を小さくして流体通路の全体径のコンパクト化、つまりはフランジ配管どうしの接続構造としてのコンパクト化が図れるという利点もある。
請求項3の発明によれば、接合状態においては、第1及び第2フランジ部の環状突起と、各ガスケットの一端面又は他端面の環状溝との圧接によるシール部が形成されるので、それによってよりシール性に富む嵌合シール部が構成され、優れたシール性能を持つフランジ配管どうしの接続構造とすることができる。
請求項4の発明によれば、接合状態においては、第1及び第2フランジ部の環状突起と、各ガスケットの一端面又は他端面の環状溝との嵌合部分の内径側及び外径側に、第1及び第2フランジ部のテーパ周面とガスケットのテーパ周面とが圧接される構成が存在しており、それらテーパ周面どうしの当接により、接続構造部分のコンパクト化(請求項2)とシール性能向上(請求項3)との双方の効果を得ることができる。加えて、テーパ周面どうしを当接させる構造であるから、フランジ配管とガスケットとを強く押し付けるに従って圧接力が増し、上記コンパクト化及びシール性能向上の効果をより強化できるという利点がある。また、それによってテーパ周面どうしの間における液溜りの生じない接続構造とすることが可能である。
請求項5の発明によれば、ガスケットが上下左右に線対称となる断面が略H型のものに形成されるので、例えば非対称形状のものに比べてガスケットやこれと嵌合される部分である第1、第2フランジ部の設計、製作が容易化されるとともに、フランジ配管に嵌合される場合のバランス(強度バランス、組付けバランス)に優れたものにできる。
請求項6の発明によれば、維持手段は第1フランジ部と第2フランジ部との接合状態を維持するだけでなく、第1フランジ部と第2フランジ部とを引寄せて接合状態を得るための引寄せ機能も発揮できるので、他に引寄せ手段を用意する必要が無くなり、全体としての組付け手間の省略化やコストダウンが可能となる利点がある。
請求項7の発明によれば、各管状部に外嵌される第1及び第2割型リングを介して、第1フランジ配管側に装備される筒状ボルトと第2フランジ配管側に装備される筒状ナットとを螺着させて締付けるだけの簡単な操作により、第1,2フランジ部の環状突起とガスケットの環状溝とを嵌合させて、第1,2フランジ部どうしを、つまりは第1,2フランジ配管どうしを連通接続することができる。そして、筒状ボルトと筒状ナットとの螺進を止めるだけで、その接合状態を維持することができる便利で扱い易い引寄せ機能付の維持手段が、コンパクトで場所を取らない合理的なものとして得られる。また、一対の割型リングと筒状ボルトと筒状ナットとを用いているので、各フランジ部には、ネジを形成する等の接続のための構成が不要であり、第1,2フランジ部を同一のものにできる等、夫々のフランジ部の共通化や廉価化が可能となる点も好ましい。
また、筒状ボルトや筒状ナットは対応するフランジ部に外嵌装着及び離脱が自在であり、外嵌装着状態では割型リングを介して対応するフランジ部に軸方向で干渉するから、筒状ボルトと筒状ナットとによる第1,2フランジ部どうしの直接接続を可能にしながら、割型リング、筒状ボルト、筒状ナットを第1,2フランジ配管に後付け装着することが自在である。加えて、少ない部品数で済む合理的なものとしながら筒状ボルトと筒状ナットとの締付け力を確実に第1,2フランジ部に伝達することができる。従って、第1,2フランジ配管の製造時に筒状ボルトや筒状ナットを対応する管状部に外嵌装着させておく、という難しい製造手段を採ることなく、筒状ボルトと筒状ナットと一対の割型リングとを用いてフランジ配管どうしの接続操作が簡単で便利に行える。
請求項8の発明によれば、第1及び第2フランジ部の一方に割型リングを介して係合されている筒状ナットを、第1及び第2フランジ部の他方の雄ネジに螺進させるだけの簡単な操作により、第1,2フランジ部の環状突起とガスケットの環状溝とを嵌合させてフランジ配管どうしをシール状態で連通接続することができるとともに、筒状ナットの螺進を止めるだけで、その接続状態を維持することができる便利で扱い易い引寄せ機能付き維持手段が、コンパクトで場所を取らない合理的なものとして得られる。
また、筒状ナットは第1フランジ部又は第2フランジ部の端部に外嵌装着及び離脱が自在であり、外嵌装着状態では第1フランジ部又は第2フランジ部及び割型リングの双方に軸方向で干渉するから、筒状ナットによる第1,2フランジ部どうしの直接接続を可能にしながら、割型リング及び筒状ナットを第1又は第2フランジ部に後付け装着することが自在である。従って、筒状ナットと割型リング程度の少ない部品数で済む経済的、合理的なものとしながら、第1又は第2フランジ配管の製造時に筒状ナットを第1又は第2フランジ部に外嵌装着させておく、という難しい製造手段を採ることなく、筒状ナットを用いてフランジ配管どうしの接続操作が簡単で便利に行える。
請求項9の発明によれば、第1及び第2フランジ部の一方に貫通孔を形成すれば、その貫通孔を通すボルトと、第1及び第2フランジ部の他方に形成されるナット部とを設けるだけの簡単な手段で両フランジ配管どうしの引寄せ及び維持が行えるようになる。つまり、ボルト・ナットによる構造簡単で廉価な引寄せ機能付き維持手段としながら種々の利点を有するフランジ配管どうしの接続構造を提供することができる。
請求項10の発明によれば、(イ)筒状ボルトや筒状ナットの内径部の内奥部における内向きフランジに隣接する部分が管状の流体通路と同心にフラットな内周面部に形成され、かつ、その内周面部の内径と、断面矩形に形成された割型リングの外径とがほぼ同一径に形成される構成と、(ロ)割型リングの外嵌された管状部の外径部が、管状部の流体通路と同心にフラットな外周面に形成され、かつ、その外径部の外径と、割型リングの内径とがほぼ同一径に形成される構成との少なくとも一方を有するから、筒状ナットを螺進させた際に割型リングが傾いて抉るような状態になったり、第1フランジ部や第2フランジ部に筒状ナットの螺進による軸心方向の押圧力がうまく伝わらなかったりする、という不具合が生じるのを軽減することができ、フランジ部どうしを効果的に押圧できて、両フランジ部どうしを互いに接近する方向に良好に引寄せることができる利点が得られる。特に、(イ)、(ロ)の双方を備えれば上記不具合を防止することができ、上記作用効果をより強化できるようになる。
請求項11や12の発明によれば、ガスケットや両フランジ部が耐薬品性及び耐熱性に優れた特性を有するフッ素系樹脂で形成されているので、流体が薬液であるとか化学液体であっても、或いは高温流体であっても接続構造部分が変形して漏れ易くなることがなく、良好なシール性が維持できるようになる。尚、フッ素系樹脂は、水素原子の一個以上をフッ素で置換したエチレンおよびその誘導体の重合によって得られる樹脂状物質であり、高温にも安定で、撥水性に優れる。また摩擦係数が小さく、耐薬品性もきわめて高く、電気絶縁性も高い点で好ましい。
以下に、本発明によるフランジ配管どうしの接続構造の実施の形態を、図面を参照しながら説明する。図1〜図5は実施例1によるフランジ配管どうしの接続構造を示す側面図、要部の断面図、組付け要領図、ガスケット構造を示す要部の分解断面図、嵌合シール部の構成を示す要部の断面図である。また、図6〜図10は、実施例2〜5によるフランジ配管どうしの接続構造を示す要部の断面図等である。
〔実施例1〕
実施例1によるフランジ配管どうしの接続構造は、図1に示すように、円管状の流体通路4を有した管状部1Aの端部に、この管状部1Aより大径で断面円形の第1フランジ部1Bを有するPTFE等のフッ素樹脂(合成樹脂の一例)製の第1フランジ配管1の第1フランジ部1Bと、円管状の流体通路4を有した管状部2Aの端部に、この管状部2Aよりも大径で断面円形の第2フランジ部2Bを有するPTFE等のフッ素樹脂(合成樹脂の一例)製の第2フランジ配管2の第2フランジ部2Bとを、第1フランジ部1Bと第2フランジ部2Bとの間に介在するリング状のガスケットGを介して連通接続するフランジ配管どうしの接続部として構成されている。
実施例1においては、第1フランジ配管1と第2フランジ配管2とは互いに同一のものであって互いに共通の軸心Pを有しており、図2に示すように、第1フランジ部1Bと第2フランジ部2Bとが、これらの間で挟まれるリング状のガスケットGを介してシール状態で接続されている。両フランジ部1B,2Bどうしは引寄せ機能を有した維持手段Iによって互いにガスケットGを介して引寄せられ、この引寄せ作用により第1フランジ部1Bの端面に形成される第1シール端部t1とガスケットGの一端面との間、及び第2フランジ部2Bの端面に形成される第2シール端部t2とガスケットGの他端面との間で夫々互いに嵌合して嵌合シール部3が形成され、かつ、その嵌合シール部3が形成された接合状態が維持される。
図2に示す両フランジ配管1,2どうしの接続部においては、第1フランジ部1Bの端面に形成される第1シール端部t1と、第2フランジ部2Bの端面に形成される第2シール端部t2とは同一構造であるため、第1シール端部t1についてのみ説明し、第2シール端部t2については同一符号又は対応する符号を付してその説明を省略するものとする。第1シール端部t1は、流体通路4を開口する第1フランジ部1Bの端面における流体通路4の開口端部の外径側部分に、流体通路4と同心状に形成される環状突起11を有して構成されている。また、第1シール端部t1は、環状突起11の内外に形成される環状押え突起12,13、及びこれら環状押え突起(環状押え部分の一例)12,13と環状突起11との間に形成される奥窄まり状の谷部14,15を有している。
さて、ガスケットGは、図2〜図5に示すように、管状の流体経路Wと左右一対の環状溝51,51とを有するPFAやPTFE等のフッ素樹脂製でリング状のものに構成されている。流体経路Wは、第1フランジ配管1の流体通路4と第2フランジ配管2の流体通路4とを連通する箇所であり、その内径r3は、各流体通路4,4の内径r1,r2と互いに同径に形成されている。一対の環状溝51,51は、第1及び第2フランジ部1B,2Bの端面に形成された第1シール端部t1の環状突起11、及び第2シール端部t2の環状突起21のそれぞれに嵌合自在な溝に形成されている。
ガスケットGの断面形状は、左右一対の環状溝51,51と、これら環状溝51,51を形成するための内周壁54及び外周壁55とを有するとともに、一対の環状溝51,51は深さ及び幅が同一となる左右対称であり、かつ、内及び外周壁54,55も左右対称であって、第1及び第2フランジ配管1,2の軸心P方向に沿う縦中心Z、及び、その縦中心線Zに直交する横中心線Xの双方に関して線対称(ほぼ線対称でも良い)となる略H状の形状に形成されている。内周壁54の左右端部は、内周面54aである流体経路Wの左右端部が先拡がり状に外向き傾斜するテーパ内周面52a,52aに形成されるとともに、外周壁55の左右端部も、その外周面55aの左右端部が内向き傾斜するテーパ外周面53a,53aに形成されている。
第1フランジ配管1の第1フランジ部1Bにおける第1シール端部t1の環状突起11、及び第2フランジ配管2の第2フランジ部2Bにおける第2シール端部t2の環状突起21のそれぞれの内及び外径側には、環状押え突起12,13,22,23が形成されている。これらは、ガスケットGにおける環状溝51を形成すべく軸心P方向に突出形成された内外の環状シール突起52,53が、環状溝51と環状突起11,21との嵌合によって内外に拡がり変形するのを阻止して、良好なシール性を発揮させる役割を持つ。
上記環状押え突起に関する構造を、ガスケットGと上第1シール端部t1とについて説明する。図5に示すように、内外の環状押え突起12,13は対称のものであり、これらと環状突起11とで囲まれた谷部14,15が奥窄まり状となるように環状突起側の側周面が傾斜したテーパ外周面12a及びテーパ内周面13aを有する先窄まり状の環状突起に形成されている。つまり、第1シール端部t1は、環状突起11とその内外の両側に形成される環状押え突起12,13及び谷部14,15の総称である。
ガスケットGの内外の周壁54,55の左端部(図5における左)は、環状押え突起12,13のテーパ外周面12aとテーパ内周面13aのそれぞれに当接するテーパ内周面52aとテーパ外周面53aを有して14,15に入り込み自在な先窄まり状の環状シール突起52,53を有している。そして、接合状態(図1参照)においては、内外の周壁54,55の左端部である環状シール突起52,53が対応する谷部14,15に入り込み、第1シール端部t1のテーパ外周面12aとガスケットGのテーパ内周面52aとが圧接され、かつ、第1シール端部t1のテーパ内周面13aとガスケットGのテーパ外周面53aとが圧接されるように構成されている。
つまり、ガスケットGの左端部には、環状溝51とその内外の環状シール突起52,53とで左シール部g1が形成されており、同様に右端部には右シール部g2が形成されている。左シール部g1は第1シール端部t1と嵌合して嵌合シール部3を形成し、右シール部g2は第2シール端部t2と嵌合して嵌合シール部3を形成する。
嵌合シール部3の嵌合構造を、第1シール端部t1とガスケットGの左シール部g1について詳細に説明すると、図4、図5に示すように、内外の谷部14,15どうし、及び内外の環状シール突起52,53どうしは互いに対称であって、内外の谷部14,15全体の挟角α°と内外の環状シール突起52,53全体の尖り角β°との間には、α°<β°という関係が設定されている。好ましくはα°+(5〜15°)=β°という関係に設定すると良い。この構成により、第1シール端部t1の環状突起11と環状溝51とが嵌り合った接合状態(後述)では、内環状押え突起12と内環状シール突起52とは、それらのテーパ外周面12aとテーパ内周面52aとが最内径側部分で圧接される状態となり(図5の仮想線を参照)、流体通路Wを通る流体がこれら外内のテーパ周面12a,52aどうしの間に入り込むのことをも阻止する二次シール部S2として機能する利点が得られる。
第1の環状突起11の幅d1と左環状溝51の幅d2との間には、d1>d2という関係が設定されており、好ましくはd1×(0.6〜0.8)=d2という関係に設定すると良い。そして、第1の環状突起11の突出長さh1と左環状溝51の深さh2との間にはh1<h2という関係が設定されている。これらの構成により、第1の環状突起11と左環状溝51とが、詳しくは、第1の環状突起11の内外の両側周面と相対応する左環状溝51の内外の側周面とが強く圧接され、流体の漏れを阻止する優れたシール性能を発揮する一次シール部S1が形成されるとともに、内環状押え突起12のテーパ外周面12aと内環状シール突起52のテーパ内周面52aとが必ず当接することになり、前述した二次シール部S2が良好に形成される利点がある。
また、内環状押え突起12の先端、及び環状シール突起52,53の先端はピン角とならないようにカットされた形状、即ち、傾斜カット面12b、並びにカット面52b,53bに形成されている。これらの構成により、内環状押え突起12の先端が流体通路W側に若干広がり変形したとしても、もともとカットされた形状であることから、流体通路W途中に開いた断面三角形状の凹みができるだけとなり、その凹みに存在する流体が容易に流れ出すようになって実質的に液溜りが生じないようになる。加えて、その凹みの開き角度、即ち、傾斜カット面12bとテーパ内周面52aとの挟角は十分に大きく、表面張力による液溜りのおそれも回避される。また、環状突起11先端の内角及び外角は面取り加工されたカット形状11aとしてあるので、幅の狭い環状溝51への圧入移動をかじり等の不都合なく円滑に行えるものとなっている。
外側の環状押え突起13には、環状押え突起13のテーパ内周面13aに続く状態で、ガスケットGの外周壁55を挿入自在な内周壁部1bが連続形成されており、内側の環状押え突起12とは全体としての形状は異なる。そして、第2シール端部t2に関しても、環状押え突起23のテーパ内周面23aに続く状態で、ガスケットGの外周壁55を挿入自在な内周壁部2bが存在しており、やはり、内側の環状押え突起22とは全体としての形状が異なる。これら第1及び第2内周壁部1b,2bは、ガスケットGの左及び右シール部g1,g2を第1及び第2シール端部t1,t2に嵌め合わす際のガイドとして機能するとともに、テーパ内周面13a,23aと共にガスケットGの外周壁55の拡がり変形を阻止する機能も発揮可能である。
なお、図4に仮想線で示すように、ガスケットGの外周壁55に外径突出するリング状の脱着フランジfを一体形成しておけば、第1又は第2フランジ部1B,2BからガスケットGを抜出す際に、工具や手指で脱着フランジfを引張る等して外し易くすることができるという利点がある。この場合、脱着フランジfの厚みは、接合状態における第1及び第2フランジ部1B,2Bどうしの間隙よりも小さい値とする。
次に、維持手段Iについて説明する。維持手段Iは、図1〜図3に示すように、第1及び第2フランジ配管1,2に亘っており、第1フランジ部1Bと第2フランジ部2Bとを、互いにガスケットGを介して接近する方向に引寄せ、かつ、その引寄せた状態を維持する引き寄せ機能も発揮できるものに構成されている。維持手段Iによって両フランジ部1B,2Bが互いにガスケットGを介して接近する方向に引寄せられて行くと、まず、環状突起11,21と各環状溝51とが嵌合し、その大部分が嵌合してから環状押え突起12,13,22,23と各環状シール突起52,53とが当接するようになる。
そして、各テーパ内周面13a,52a,23aと各テーパ外周面12a,53a,22aとが強く圧接して、両フランジ部1B,2Bの接近移動が止まった状態では、環状突起11と各環状溝51との軸心P方向の間、及び第1フランジ部1Bの端面の内周壁部1bより外径部1gと、第2フランジ部2Bの端面の内周壁部2bより外径部2gと間の夫々には隙間が存在するように設定されている。つまり、各テーパ内周面13a,52a,23aと各テーパ外周面12a,53a,22aとが確実に接触するように外径部1g,2gどうし間に隙間を設けている。これにより、環状突起11,12と環状溝51との嵌合による嵌合シール部3における一次及び二次シール部S1,S2での有効なシール機能が得られるとともに、二次シール部S2においては、隙間ができて液溜りとなるようなことが無くて、互いに同径の両流体通路4,4及び流体経路W間をクリーンな状態で液体を流すことができる。
さて、維持手段Iは、二組の割型リング35,35と筒状ボルト32と筒状ナット33との計四個の部品から構成されている。第1フランジ配管1に外嵌される第1割型リング35は、第1フランジ部1Bより大なる外径を有し、かつ、第1,2フランジ配管1,2の軸心P方向で第1フランジ部1Bに干渉するように第1フランジ配管1の管状部1Aに外嵌されるものであり、二つ割り、または三つ割り以上の割型リングに構成されている。筒状ボルト32は、第1フランジ部1Bの通過は許容し、かつ、第1割型リング35とは軸心P方向で干渉する開口部34aを有する内向きフランジ34が一端部に形成され、かつ、他端部の外周に雄ネジ部32nが形成される筒状のボルトに構成されている。
第2フランジ配管2に外嵌される第2割型リング35は、第2フランジ部2Bより大なる外径を有し、かつ、軸心P方向で第2フランジ部2Bに干渉するよう第2フランジ配管2の管状部2Aに外嵌されるものであり、二つ割り、または三つ割り以上の割型リングに構成されている。第2割型リング35は第1割型リング35と互いに同じ部品である。筒状ナット33は、第2フランジ部2Bの通過は許容し、かつ、第2割型リング35とは軸心P方向で干渉する開口部34aを有する内向きフランジ34が一端部に形成され、かつ、他端部の内周に雄ネジ部32nに螺合自在な雌ネジ部33nが形成される筒状のナットに構成されている。つまり、筒状ナット33の径は筒状ボルト32の径よりも大径である。そして、雄ネジ部32nと雌ネジ部33nとを螺合させての筒状ボルト32及び筒状ナット33どうしの締付け操作によって、第1フランジ部1Bと第2フランジ部2Bとが互いにガスケットGを介して接近する方向に引寄せられるように、かつ、その引寄せ状態を維持可能に構成されている(図3参照)。
筒状ボルト32と筒状ナット33の内向きフランジ34の開口部34aは、各フランジ部1B,2Bの通過を許容するに足りる最小限の内径寸法に設定されている。各割型リング35の外径は、筒状ボルト32の内径部32aに入り込み自在となるよう、この内径部32aの内径よりも若干小さい寸法に設定され、かつ、内径は、各管状部1A,2Aに外嵌自在となる最小限の寸法に設定されている。筒状ナット33における内向きフランジ34に隣接する部分には、第2割型リング35を密に内嵌するために雌ネジ部33n及びこれに連なる内径部33aよりも径の小なる内周面部33mが形成されている。
筒状ボルト32の内径部32aにおける内向きフランジ34に隣接する部分には、第1割型リング35に軸方向に摺動自在で、かつ、第1割型リング35の幅寸法をカバーする軸心P方向長さを有する内周面部32mが、流体通路4と同心にフラットな内周面に形成されている。また、前述した筒状ナット33の内周面部33mも、流体通路4と同心にフラットな内周面に形成されている。即ち、筒状ボルト32の内径部32aの内奥部である内周面部32mが流体通路4と同心にフラットな内周面に形成され、かつ、その内周面部32mの内径が、断面矩形に形成された第1割型リング35の外径よりも極僅かに大きくした嵌め合い公差状態に寸法設定される一方、筒状ナット33の内周面部33mが流体通路4と同心にフラットな外周面に形成され、かつ、その内周面部33mの内径が、断面矩形に形成された第1割型リング35の外径よりも極僅かに大きくした嵌め合い公差状態に寸法設定されている。尚、各割型リング35の内径は、各フランジ部1B,2Bと面当接するよう、各管状部1A,2Aにおける各フランジ部1B,2Bの付根の径とほぼ同じ径に設定されている。
これにより、筒状ボルト32及び筒状ナット33どうしを螺着させて筒状ボルト32及び筒状ナット33を螺進させた際に各割型リング35,35が傾いて抉るような状態になったり、各フランジ部1B,2Bに第1及び第2の筒状ボルト32や筒状ナット33の螺進による軸心P方向の押圧力がうまく伝わらなかったりする、という不都合が生じることが防止され、有効に各フランジ部1B,2Bを押して、両フランジ部1B,2Bを互いに接近する方向に良好に引寄せることができるように構成されている。つまり、筒状ボルト32及び筒状ナット33の内向きフランジ34に隣接する割型リング内嵌部分の内周面部32m,33mが、管状の流体通路4と同心にフラットな内周面に形成され、かつ、その内周面部32m,33mの内径と、断面矩形に形成された割型リング35の外径とが、内周面部32m,33mの内径が割型リング35の外径よりも大となる領域においてほぼ同一径に形成されている。
維持手段Iを用いて両フランジ部1B,2Bどうしを接続連結する操作手順は次のようである。先ず、図3(a)に示すように、筒状ボルト32を、第1フランジ部1Bの外径側を通過させて第1フランジ配管1の管状部1Aの外周に嵌装し、かつ、筒状ナット33を、第2フランジ部2Bの外径側を通過させて第2フランジ配管2の管状部2Aの外周に嵌装する。筒状ボルト32及び筒状ナット33は、夫々第1、第2フランジ部1B,2Bを通過できるものであるから、これらフランジ配管1,2が、それらの他端が流体機器等に既に接続されている場合でも、問題なくフランジ部1B,2B側の端部から各管状部1A,2Aに外嵌装着させることができる。なお、筒状ボルト32及び筒状ナット33の内向きフランジ側端に、スパナ工具等で回動操作するための六角部又は二面幅部を形成しておけば、締付け及び分解操作上で好都合である。
次いで、図3(b)に示すように、第1割型リング35を、第1フランジ1Bと筒状ボルト32の先端との間を通して、第1フランジ部1Bの側面に当接する状態で第1フランジ配管1の管状部1Aの外周に嵌装し、かつ、第2割型リング35を、第2フランジ2Bと筒状ナット33の先端との間を通して、第2フランジ部2Bの側面に当接する状態で第2フランジ配管2の管状部2Aの外周に嵌装させる。このとき又はその前にガスケットGを第1、第2シール端部t1,t2のいずれかに環状突起11,21と環状溝51との仮嵌合を介して装着させておいてもよい。次いで、ガスケットGを介して両フランジ部1B,2Bどうしをあてがい、その状態で筒状ボルト32と筒状ナット33とを螺着させての締付け操作[図3(c)参照]を行うことにより、図1、図2に示す接合状態が得られる。
第1フランジ配管1と第2フランジ配管2とは維持手段Iにより、互いに接近する方向に引寄せられており、図2に示すように、その接合状態では、両フランジ部1B,2BによってガスケットGは押圧挟持されている。また、前述したように、両フランジ部1B,2Bの各環状突起11,21と、ガスケットGの左右両端の環状溝51とが圧入嵌合して一次シール部S1が形成されるとともに、各テーパ内周面13a,52a,23aと各テーパ外周面12a,53a,22aとの圧接による二次シール部S2が形成されることにより、第1フランジ配管1の流体通路4、ガスケットGの流体経路W、第2フランジ配管2の流体通路4間に亘って漏れ及び液溜まりなく液体を流すことができる、という良好なシール機能を発揮する嵌合シール部3,3が形成される。
ところで、図2示すように、第2管状部2Aにおける第2割型リング35が外嵌される箇所の外径部が、管状の流体通路4と同心にフラットな外周面2kに形成され、かつ、その外周面2kの外径と第2割型リング35の内径とが、外径部2kの外径よりも割型リング35の内径が大となる領域においてほぼ同一径に形成される構成とすればより好都合である。この構成を採れば、筒状ナット33の締付け操作の際に第2割型リング35と第2管状部2Aとが抉れたりすることなく円滑に相対移動でき、維持手段Iによる両流体給排口部1B,2Bの引寄せ移動を効率良く行う機能が促進される。筒状ナット33の内周面部33mと第2割型リング35の外周面との嵌め合い公差を持つ嵌合構造と併せれば、筒状ボルト32と筒状ナット33との螺進による第2割型リング35の追従移動がさらに円滑化され、維持手段Iを軽快に操作しながら漏れなく強固に接続操作することができる。上記の構成は、当然ながら第1流体機器1における第1割リング45や筒状ボルト32に適用することが自在である。
〔実施例2〕
実施例2によるフランジ配管どうしの接続構造を図6に示す。これは実施例1によるものと維持手段Iが異なるのみであり、主にその第1別構造の維持手段Iについて説明する。第1別構造の維持手段Iは、図6に示すように、外周部に第1雄ネジ1nが形成された第1フランジ部1Bと、外周部に第1雄ネジ1nと同径の第2雄ネジ2nが形成された第2フランジ部2Bと、これら両雄ネジ1n,2nに螺着自在な雌ネジ7nを有する筒状ナット7とから構成されている。
筒状ナット7は、先端側の雌ネジ7nと基端側の内向きフランジ8との間に、各雄ネジ1n,2nよりも大径の抉り内周部7aが形成されており、内向きフランジ8は、軸心P方向において各フランジ部1B,2Bに干渉する内径寸法に形成されている。図6に示す組付け状態では、第2フランジ部2Bの第2雄ネジ2nは抉り内周部7aに収容されて、第1フランジ部1Bの第1雄ネジ1nと雌ネジ7nとのみが螺合した状態であり、これによって、第1及び第2フランジ部1B,2Bどうしを、つまりは第1及び第2フランジ配管1,2どうしを互いに引寄せた状態が維持されている。
組付けるには、まず、筒状ナット7の雌ネジ7nを第2フランジ部2Bの第2雄ネジ2nに螺合させて締め込み、第2雄ネジ2nをやり過ごして抉り内周部7aに回転自在に収容する状態にしておき、その状態でガスケットGを介して第1フランジ部1Bの第1雄ネジ1nに雌ネジ7nを螺合させて締付ける。すると、筒状ナット7は第2フランジ部2Bの第2雄ネジ2nとは相対的に空回りするので、第1フランジ部1Bのみが締め付けによって螺進し、その結果、第1フランジ配管1と第2フランジ配管2とが引寄せられ、ガスケットGによって流体通路4,4がシール状態で連通接続される接合状態が維持される。つまり、この第1別構造の維持手段Iも引寄せ機能を有するものに構成されている。
〔実施例3〕
実施例3によるフランジ配管どうしの接続構造を図7に示す。これは実施例1によるものと維持手段Iが異なるのみであり、その第2別構造の維持手段Iについて説明する。第2別構造の維持手段Iは、図2に示す維持手段Iと、図6に示す第1別構造の維持手段Iとの折衷案的な構成のものであって、図7に示すように、外周部に第1雄ネジ1nが形成された第1フランジ部1Bと、外周部に第1雄ネジ1nと同径の第2雄ネジ2nが形成された第2フランジ部2Bと、これら両雄ネジ1n,2nに螺着自在な雌ネジ5nを有する筒状ナット5と、割型リング35とから構成されている。
筒状ナット5は、先端側の雌ネジ5nと基端側の内向きフランジ6との間に、各雄ネジ1n,2nよりも大径の抉り内周部5aが形成されており、内向きフランジ6は、軸心P方向において各フランジ部1B,2Bに干渉しない程度の内径部6aを有するものに形成されている。割型リング35は、図3に示す二分割構造のものや、円形のリングが三個以上に分断されたような(例:120度弱の扇型部材の3個から成る)ものも可能であり、内向きフランジ6や雌ネジ5nをやり過ごして外部から抉り内周部5aに入れ込むこと、並びに抉り内周部5aにおいてリング状の形に組むことが自在である。また、割型リング35を、スナップリングのように径方向にある程度撓むことで抉り内周部5aに入れ込めるよう、可撓性を有した単一のC字状体から構成することも可能である。
この第2別構造による維持手段Iを用いた組付けは次のようである。即ち、上述した要領によって予め割型リング35を抉り内周部5aに入れ込んだ状態としておき、それ以後の工程は、前述した第1別構造の維持手段Iの場合と同じである。従って、これ以上の組付け手順の説明は割愛する。
〔実施例4〕
実施例4によるフランジ配管どうしの接続構造を図8に示す。これは実施例1によるものと維持手段Iが異なるのみであり、その第3別構造の維持手段Iについて説明する。第3別構造の維持手段Iは、第1,2フランジ部1B,2Bの軸心P方向に沿う状態で第1,2フランジ部1B,2Bの外径側部分に形成された貫通孔1h,2hと、これら管通孔1h,2hどうしに貫通自在なボルト41及びナット42とから構成されている。
この第3別構造の維持手段Iを構成するボルト41及びナット42は、各フランジ部1B,2Bの周囲の複数箇所(例:3箇所)に均等角度毎に配備されており、第1,2フランジ部1B,2Bを互いに接近する方向に引寄せ可能であり、かつ、その引寄せ状態を維持可能である。つまり、ボルト41及びナット42の締付け操作により、第1,2フランジ部1B,2BどうしをガスケットGを介して互いに接近移動させて、両フランジ部1B,2Bの各管状突起11,21と、ガスケットGの両端面の環状溝51とを圧入嵌合することによる嵌合シール部3が形成される接合状態の維持が行えるものとなっている。
〔実施例5〕
実施例5によるフランジ配管どうしの接続構造は、嵌合シール部3が異なる以外は、実施例1のものと同じであり、違いの部分について説明する。これは、ガスケットGとフランジ配管1又は2とが嵌り合う部分のテーパ角度が直角に近い角度に設定される接続構造である。
即ち、図9、図10に示すように、嵌合シール部3は、環状押え突起12,13における環状突起側のテーパ周面12a,13aの開き角(谷部14,15の開き角)Dは50〜70度の範囲の値(50°≦D°≦70°)に設定されており、周壁端部52,53のテーパ周面52a,53aの尖り角Eは60〜80度の範囲の値(60°≦D°≦80°)に設定されている。そして、開き角Dと尖り角Eとには、開き角Dに10〜20度を加えたものが尖り角Eとなる[D°+(10〜20°)=E°]ように設定されている。より好ましい値としては、開き角Dが69〜71度(D°=70±1°)、尖り角Eが79〜81度(E°=80±1°)、及び尖り角E が、開き角D+9〜11度(E°−D°=10±1°)に設定すると良い。
また、環状押え突起12,13の傾斜カット面12b,13bのカット角Dsは49〜51度(Ds°=50°±1°)に設定されており、周壁端部52,53の先端カット面52b,53bの迎え角Esは124〜126度(Es°=125°±1°)に設定されている。このような角度設定により、テーパ外周面12aとテーパ内周面52a及びテーパ内周面13aとテーパ外周面53aの夫々は環状の線接触状態で当接されるようになり、シールリップ効果が二次シール部S2において発揮されるようになる。
つまり、前記第1流体給排口部1Aと前記第2流体給排口部2Aとが互いに引寄せられる方向である引寄せ方向に対する前記周壁端部52,53に形成されるテーパ周面52a,53a(テーパ内周面52a、テーパ外周面53a)の尖り角Eが、前記引寄せ方向に対する前記環状押え突起(支え部)12,13における環状突起11側のテーパ周面12a,13a(テーパ外周面12a、テーパ内周面13a)の開き角Dに10〜20度、好ましくは10度又はほぼ10度加えた値に設定されている。そして、前記尖り角Eが60〜80度、好ましくは80度又はほぼ80度に設定されている。
このように尖り角E及び開き角Dを90度に近い鈍角的な値に設定する構成とすれば、環状押え突起12,13は、その径方向幅に比べて引寄せ方向(軸方向)の突出量が小さくなって相対的に強度、剛性が向上することとなり、周壁端部52,53の拡がりを規制しながらも、自身(環状押え突起12,13)が径方向へ拡がり変形するおそれをより効果的に抑制することができる利点がある。そして、周壁端部52,53の谷部14,15への刺さり込みによってテーパ周面52a,53aが環状押え突起12,13を径方向に押し広げる分力を小さくでき、この点からも環状押え突起12,13の径方向への拡がり変形を抑制することができる。
尚、実施例5においては、第1の環状突起11の幅d1と左環状溝51の幅d2との間には、d1>d2という関係が設定され、好ましくはd1×(0.6〜0.8)=d2という関係に設定するが、内外の谷部14,15全体の挟角α°と内外の環状シール突起52,53全体の尖り角β°との間には、α°<β°という関係が設定されており、好ましくはα°+(20〜40°)=β°という関係に設定すると良い。
〔その他の実施例〕
ガスケットGの断面形状としては、テーパ周面を持たないH型形状のものや、内外で非対称となるH型形状のものでも良い。また、ガスケットGは、可撓性を有する合成樹脂製のものでも良い。引寄せ機能付維持手段Iとしては、ターンバックル式のものも可能である。尚、環状押え突起12,13,22,23のうちの、環状押え突起13,23については、環状押え壁部13,23に読み代えるものとし、これら環状押え突起12,22と環状押え壁部13,23とを総称して「環状押え部分」と定義するものとする。
フランジ配管どうしの接続構造を示す全体概略図(実施例1) 図1の接続構造を示す要部の半欠截断面図 (a)〜(c)は図1の接続構造の接続手順を示す説明図 図2の分解状態における要部を示す断面図 ガスケットとフランジ配管との嵌合構造の詳細を示す要部の拡大断面図 引寄せ機能付き維持手段の第1別構造を示す要部の断面図(実施例2) 引寄せ機能付き維持手段の第2別構造を示す要部の断面図(実施例3) 引寄せ機能付き維持手段の第3別構造を示す要部の断面図(実施例4) ガスケットとフランジ配管との組付前の状態を示す側面図(実施例5) 図9に示す接続構造の詳細を示す要部の拡大断面図
符号の説明
1 第1フランジ配管
1A 管状部
1B 第1フランジ部
1n 雄ネジ部
1h 貫通孔
2 第2フランジ配管
2A 管状部
2B 第2フランジ部
2h 貫通孔
2k 外周面
3 嵌合シール部
4 流体通路
5 筒状ナット
5m 内周面部
5n 雌ネジ部
6 内向きフランジ
6a 開口部
11,21 環状突起
12,13,22,23 環状押え部分
12a,13a,22a,23a テーパ周面
14,15,24,25 谷部
32 筒状ボルト
32m 内周面部
32n 雄ネジ部
33 筒状ナット
33m 内周面部
33n 雌ネジ部
34 内向きフランジ
34a 開口部
35 第1割型リング、第2割型リング
41 ボルト
42 ナット部
51 環状溝
52,53 周壁端部
52a,53a テーパ周面
G ガスケット
I 維持手段
P 軸心
S2 シール部
W 流体経路
X 直交する中心線
Z 軸心に沿う中心線

Claims (12)

  1. 管状の流体通路を有した管状部の端部に、この管状部より大径で合成樹脂製の第1フランジ部を有する第1フランジ配管の前記第1フランジ部と、管状の流体通路を有した管状部の端部に、この管状部よりも大径で合成樹脂製の第2フランジ部を有する第2フランジ配管の前記第2フランジ部とを、前記第1フランジ部と前記第2フランジ部との間に介在するリング状のガスケットを介して連通接続するフランジ配管どうしの接続構造であって、
    前記第1フランジ部及び前記第2フランジ部には、各々の端面に互いに正対して開口する前記各流体通路の外径側部分に環状突起が形成され、
    前記ガスケットは、前記第1,第2フランジ部の相対応する前記流体通路どうしを連通すべく形成された流体経路と、前記第1及び第2フランジ部の各端面に形成された前記環状突起のそれぞれに嵌合すべく前記流体経路の外径側部分に形成された一対の環状溝とを有する可撓性を備えた材料から構成されており、
    前記第1フランジ部と前記第2フランジ部とが互いに前記ガスケットを介して引寄せられて、前記第1フランジ部の前記環状突起と前記ガスケットの一端の環状溝とが、及び前記第2フランジ部の前記環状突起と前記ガスケットの他端の前記環状溝とがそれぞれ嵌め合わされて嵌合シール部が形成された接合状態を維持する維持手段が装備されているフランジ配管どうしの接続構造。
  2. 前記第1及び第2フランジ部の端面における前記環状突起の内及び外径側に、前記ガスケットにおける前記環状溝を形成するために軸心方向に突出形成された内外の周壁端部が、前記環状溝と前記環状突起との嵌合によって拡がり変形するのを抑制又は阻止する環状押え部分が形成されている請求項1に記載のフランジ配管どうしの接続構造。
  3. 前記周壁端部と前記環状押え部分とが前記接合状態においては圧接されてシール部を形成するように構成されている請求項2に記載のフランジ配管どうしの接続構造。
  4. 前記環状押え部分は、これと前記環状突起とで囲まれた谷部が奥窄まり状となるように前記環状突起側の側周面が傾斜したテーパ周面を有する先窄まり状の部分に形成されており、前記周壁端部は、前記環状押え部分のテーパ周面に当接するテーパ周面を有して前記谷部に入り込み自在な先窄まり状の環状突起に形成されて、前記接合状態においては前記周壁端部が前記谷部に入り込んで前記両テーパ周面どうしが圧接されるように構成されている請求項3に記載のフランジ配管どうしの接続構造。
  5. 前記ガスケットの断面形状が、前記第1及び第2フランジ部の軸心方向に沿う中心線、及び、その中心線に直交する中心線の双方に関して線対称となる略H型形状を呈するものに構成されている請求項1〜4の何れか一項に記載のフランジ配管どうしの接続構造。
  6. 前記維持手段は、前記第1フランジ部と前記第2フランジ部とを引寄せて前記接合状態を得るための引寄せ機能を発揮するものに構成されている請求項1〜5の何れか一項に記載のフランジ配管どうしの接続構造。
  7. 前記維持手段が、前記第1フランジ部より大なる外径を有するとともに前記第1,2フランジ配管の軸心方向で前記第1フランジ部に干渉するよう前記第1フランジ配管の管状部に外嵌される第1割型リングと、
    前記第1フランジ部の通過は許容し、かつ、前記第1割型リングとは前記軸心方向で干渉する開口部を有する内向きフランジが一端部に形成され、かつ、他端部の外周に雄ネジ部が形成される筒状ボルトと、
    前記第2フランジ部より大なる外径を有するとともに前記軸心方向で前記第2フランジ部に干渉するよう前記第2フランジ配管の管状部に外嵌される第2割型リングと、
    前記第2フランジ部の通過は許容し、かつ、前記第2割型リングとは前記軸心方向で干渉する開口部を有する内向きフランジが一端部に形成され、かつ、他端部の内周に前記雄ネジ部に螺合自在な雌ネジ部が形成される筒状ナットとから成り、
    前記雄ネジ部と前記雌ネジ部とを螺合させての前記筒状ボルトと前記筒状ナットとの締付け操作により、前記第1フランジ部と第2フランジ部とが互いに前記ガスケットを介して引寄せられるように構成されている請求項6に記載のフランジ配管どうしの接続構造。
  8. 前記維持手段が、前記第1フランジ部と前記第2フランジ部とのいずれか一方の外周部に形成された雄ネジ部に螺合自在な雌ネジ部を備えた筒状ナットと、前記第1フランジ部と前記第2フランジ部のいずれか他方に前記第1,2フランジ部の軸心方向で干渉するよう前記第1フランジ部と前記第2フランジ部とのいずれか他方の前記管状部に外嵌される割型リングとから成り、
    前記筒状ナットの一端部には、前記第1フランジ部と前記第2フランジ部のいずれか他方の通過は許容し、かつ、前記割型リングとは前記軸心方向で干渉する開口部を有する内向きフランジが形成されており、
    前記筒状ナットの前記雄ネジ部への締付け操作によって、前記第1フランジ部と第2フランジ部とが互いに前記ガスケットを介して引寄せられるように構成されている請求項6に記載のフランジ配管どうしの接続構造。
  9. 前記維持手段が、前記第1フランジ部と前記第2フランジ部とのいずれか一方に形成される貫通孔と、この貫通孔を通して前記第1フランジ部と前記第2フランジ部とのいずれか他方に設けられたナット部に螺着されるボルトとを有して構成されており、
    前記ボルトを前記ナット部に螺着させて締付けることにより前記第1フランジ部と前記第2フランジ部とが互いに前記ガスケットを介して引寄せられるように構成されている請求項6に記載のフランジ配管どうしの接続構造。
  10. 下記(イ)、(ロ)のうちの少なくとも一方の構成を備えている請求項7又は8に記載のフランジ配管どうしの接続構造。
    (イ)前記筒状ボルト又は/及び前記筒状ナットの前記内向きフランジに隣接する割型リング内嵌部分の内周面部が、前記管状の流体通路と同心にフラットな内周面に形成され、かつ、その内周面部の内径と、断面矩形に形成された前記割型リングの外径とがほぼ同一径に形成されている。
    (ロ)前記割型リングが外嵌される前記管状部の外径部が、前記管状の流体通路と同心にフラットな外周面に形成され、かつ、その外周面の外径と、前記割型リングの内径とがほぼ同一径に形成されている。
  11. 前記ガスケットがフッ素樹脂によって形成されている請求項1〜10の何れか一項に記載のフランジ配管どうしの接続構造。
  12. 前記第1及び第2フランジ部がフッ素樹脂によって形成されている請求項1〜11の何れか一項に記載のフランジ配管どうしの接続構造。
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