JP2006315094A - タッピング加工装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】簡単な構成によりタッピング加工中における作業異常を検出できるタッピング加工装置を提供する。
【解決手段】タッピング加工装置1は、回転駆動部12による正回転により前進し逆回転により後退するスピンドル軸20に、同軸上に伸長及び収縮可能にタップホルダ40が連結されており、付勢手段24によって伸長されている。このタップホルダ40に突出部52と凹陥部53とを回転方向に沿って交互に形成する検出子51を一体に回転可能に取り付け、タップホルダ40が伸長しているときにタップホルダ40の径方向外側位置でタップホルダ40の回転により突出部52と接近及び離間を繰り返す位置に検出センサ54を設ける。そして、検出センサ54の出力が所定間隔ごとにオンとオフを繰り返すときは作業正常と判断し、オンとオフのいずれかに保たれているとき、或いはオフに保たれているときは作業異常と判断する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、タップを回転させながら軸方向に送り移動させることによってワークに雌ねじ立てを行うタッピング加工装置に関する。
タッピング加工装置は、スピンドル軸を正回転させながら前進させてスピンドル軸の先端に一体に回転可能に設けられているタップホルダをワークに接近させ、そのタップホルダに保持されたタップのねじ部をワークに予め穿設されているねじ下穴に挿入して、ねじ切りを行う。そして、前進端に到達すると、スピンドル軸を逆回転させながら後退させてタップホルダをワークから離間させ、タップのねじ部をねじ切り後のねじ下穴から抜き出して、ワークにねじ穴を完成させる構成を有している。
タッピング加工装置は、例えばねじ下穴がまったく形成されていない、或いはねじ下穴が完全に形成されていない等のワークの不具合があると、ねじ切りができず、タッピング加工中にタップに過度の回転トルクが作用してタップのねじ部を折損したり、スラスト方向に過度の負荷が作用してタップのシャンク部を破損するおそれがある。
そこで、タップホルダをスピンドル軸に対してスラスト方向に相対移動可能に支持し、タッピング加工中にタップホルダがスピンドル軸に対して相対的に移動して予め設定されている基準移動量を超えたときに作業異常と判断するタッピング加工装置が従来より提案されて実用化されている。
尚、タッピング加工中にタップに過負荷が作用するとスラスト方向に移動する摺動子を備え、その摺動子の移動によってタップへの過負荷を検出するタップホルダが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特開平8−108317号公報
しかしながら、上記従来のタッピング加工装置によれば、スピンドル軸に対するタップホルダのスラスト方向への移動に基づいて作業異常の判断を行っているので、例えばセンサ等の故障によりタップホルダの移動を検出できなかった場合には、作業異常を判断できず、スピンドル軸の正回転前進がそのまま続行されてタップのねじ部の折損やシャンク部の破損を招くおそれがある。
また、上記タップホルダのスラスト方向への移動を検出するセンサでは、スピンドル軸が実際に回転しているか否かを検出することはできない。したがって、例えば過負荷によってスピンドル軸の回転速度が遅くなったり、タップの噛み込み等によってスピンドル軸の回転が停止してワークにタッピング加工が適切に行われていない場合であっても、作業異常を判断できず、作業が正常に行われたものと判断してワークを下流の工程に搬送するおそれもある。
また、上記タップホルダの移動を検出するセンサでは、スピンドル軸の前進方向及び後退方向の移動量を把握できない。したがって、例えば回転駆動部のブレーキ故障によってスピンドル軸を前進端に停止させることができずに行き過ぎてしまった場合には、作業異常を判断できず、ねじ下穴の底部への追突等によりタップの折損等を招くおそれがある。
本発明は、上記問題の少なくとも一つを解決すべくなされたものであり、その目的は、簡単な構成によりタッピング加工中における作業異常を検出できるタッピング加工装置を提供することにある。
上記課題を解決する請求項1に記載の発明によるタッピング加工装置は、ベース部と、ベース部に回転自在に支持された回転軸と、回転軸を正回転及び逆回転させる回転駆動部と、回転軸と一体に回転可能でかつ回転軸の軸方向に移動自在に連結されたスピンドル軸と、スピンドル軸をベース部に回転可能に支持すると共に正回転及び逆回転に応じた送りピッチで前進及び後退させる送り移動部と、スピンドル軸と一体に回転しかつスピンドル軸に対して軸方向に移動自在に連結されてスピンドル軸の前端部よりも前進側位置で軸方向に伸長及び収縮可能に設けられ同軸上に送り移動部と同一の送りピッチを有するタップを保持可能なタップホルダと、スピンドル軸とタップホルダとの間に介在されてタップホルダを伸長する方向に付勢する付勢手段と、タップホルダに設けられて、タップホルダの径方向外側に向かって突出する突出部及びタップホルダの径方向内側に向かって凹陥する凹陥部をタップホルダの回転方向に沿って交互に形成する検出子と、ベース部にスピンドル軸と同期して前進及び後退可能に支持され、タップホルダが伸長した状態で検出子よりもタップホルダの径方向外側位置で検出子に対向する位置に配置され、突出部との接近によりオンを出力し突出部との離間によりオフを出力する検出センサと、検出センサの出力に基づいて回転駆動部を制御する制御手段とを有することを特徴とする。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のタッピング加工装置において、制御手段は、回転駆動部の正回転駆動にて検出センサから出力されるオンとオフのオンオフ間隔を計測し、その計測したオンオフ間隔と予め設定されている前進基準間隔とを比較し、オンオフ間隔が前進基準間隔を超えることにより作業異常と判断して回転駆動部による正回転駆動を停止することを特徴とする。
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載のタッピング加工装置おいて、制御手段は、回転駆動部の逆回転駆動にて検出センサから出力されるオンとオフのオンオフ間隔を計測し、計測したオンオフ間隔と予め設定されている後退基準間隔とを比較し、オンオフ間隔が後退基準間隔を超えることにより作業異常と判断して回転駆動部による逆回転駆動を停止することを特徴とする。
請求項4に記載の発明は、請求項1〜3のいずれか1項に記載のタッピング加工装置において、制御手段は、検出センサから出力される一対のオンとオフを1パルスとして、回転駆動部の正回転駆動開始からパルスのカウントを開始し、カウントしたパルスの検出パルス数と、スピンドル軸が後退端から前進端まで前進する間に検出子の突起部が検出センサに接近する回数に基づいて設定された前進基準パルス数とを比較し、スピンドル軸が後退端から前進して前進端に到達するよりも前に検出パルス数が前進基準パルス数を超えることにより検出センサのセンサ異常と判断することを特徴とする。
請求項5に記載の発明は、請求項1〜4のいずれか1項に記載のタッピング加工装置において、制御手段は、検出センサから出力される一対のオンとオフを1パルスとして、回転駆動部の逆回転駆動開始からパルスのカウントを開始し、カウントしたパルスの検出パルス数と、スピンドル軸が前進端から後退端まで後退する間に検出子の突起部が検出センサに接近する回数に基づいて設定された後退基準パルス数とを比較し、スピンドル軸が前進端から後退して後退端に到達するよりも前に検出パルス数が後退基準パルス数を超えることにより検出センサのセンサ異常と判断することを特徴とする。
請求項6に記載の発明は、請求項1〜5のいずれか1項に記載のタッピング加工装置において、制御手段は、検出センサから出力される一対のオンとオフを1パルスとして、回転駆動部の正回転駆動によりスピンドル軸が前進端に到達してからスピンドル軸の前進が停止するまでカウントしたパルスの検出パルス数と予め設定されている行き過ぎ許容値とを比較し、検出パルス数が行き過ぎ許容値を超えることにより回転駆動部のブレーキ異常と判断することを特徴とする。
請求項7に記載の発明は、請求項1〜6のいずれか1項に記載のタッピング加工装置において、制御手段は、検出センサから出力される一対のオンとオフを1パルスとして、回転駆動部の逆回転駆動によりスピンドル軸が後退端に到達してからスピンドル軸の前進が停止するまでカウントしたパルスの検出パルス数と予め設定されている戻り過ぎ許容値とを比較し、検出パルス数が戻り過ぎ許容値を超えることにより回転駆動部のブレーキ異常と判断することを特徴とする。
請求項1に記載の発明によれば、回転駆動部により回転軸を正回転させることにより、スピンドル軸を正回転させながらタップと同一の送りピッチで前進させて、タップホルダをスピンドル軸と共に正回転させながら前進させることができ、また、回転駆動部により回転軸を逆回転させることにより、スピンドル軸を逆回転させながらタップと同一の送りピッチで後退させて、タップホルダをスピンドル軸と共に逆回転させながら後退させることができる。したがって、タップホルダに保持されたタップをワークのねじ下穴に挿入し、ねじ下穴内で正回転させながら前進させ、逆回転させながら後退させることができ、ワークに雌ねじ立てを行うことができる。
ワークのねじ下穴へのねじ切りが適切に行われている場合には、タップホルダは伸長した状態でスピンドル軸と同期して前進及び後退する。そして、かかる伸長した状態では、検出センサが検出子よりもタップホルダの径方向外側位置で検出子に対向する位置に配置されているので、タップホルダの回転に応じて検出子の突出部が検出センサに接近及び離間を繰り返し、検出センサからは所定間隔ごとに交互にオンとオフが出力される。
これに対し、検出センサの故障等の理由によって検出子の突出部を検出することができないときには、検出センサの出力はオフに維持される。
また、タップがワークのねじ下穴に噛み込む等の理由によってタップホルダの回転が停止すると、検出子の突出部が検出センサに接近した状態か離間した状態のいずれかに保たれ、検出センサの出力はオンかオフのいずれか一方に維持される。
更に、ワークにねじ下穴が形成されていない等の理由によってタップの前進が妨げられると、タップにスラスト方向の荷重が作用し、タップホルダは付勢手段の付勢力に抗してスピンドル軸に対して収縮する方向に移動し、検出子と検出センサとの位置が軸方向にずれて互いの対向が解除され、検出子の突出部は検出センサから離間し、検出センサの出力はオフに維持される。
したがって、制御手段は、検出センサの出力が所定間隔ごとに交互にオンとオフとなるときには、タップホルダがスピンドル軸に対して伸長した状態で回転しており、ワークに適切にねじ切りが行われているとして、作業正常と判断することができる。そして、検出センサの出力がオンとオフのいずれか一方に維持されているときは、作業異常と判断することができる。
制御手段は、作業異常と判断すると回転駆動部を制御して回転軸の正回転又は逆回転を停止することができる。したがって、タップのねじ部の折損やシャンク部の破損等を防止できる。
請求項2に記載の発明によれば、制御手段は、回転駆動部の正回転駆動にて検出センサのオンオフ間隔を計測し、そのオンオフ間隔と前進基準間隔とを比較し、オンオフ間隔が前進基準間隔を超えるときは作業異常と判断して回転駆動部による正回転駆動を停止する。
したがって、例えばねじ下穴の穴径が基準よりも小さい等の理由によってタップに過負荷が作用し、タップホルダの正回転速度が通常よりも低下してオンオフ間隔が前進基準間隔を超えている場合に作業異常と判断して回転駆動部の回転駆動を停止できる。
また、回転駆動部の正回転駆動時にタップホルダの正回転が停止して検出センサの出力がオンとオフのいずれか一方に維持されている、或いはタップホルダがスピンドル軸に対して収縮して検出センサの出力がオフに維持されているときには、オンオフ間隔が前進基準間隔を超えることとなり、作業異常と判断して、回転駆動部の正回転駆動を停止できる。したがって、タップへの過負荷の作用を防ぎ、タップのねじ部の折損やシャンク部の破損等を防止できる。
請求項3に記載の発明によれば、制御手段は、回転駆動部の逆回転駆動にて検出センサのオンオフ間隔を計測し、そのオンオフ間隔と後退基準間隔とを比較し、オンオフ間隔が後退基準間隔を超えるときは作業異常と判断して回転駆動部による逆回転駆動を停止する。
したがって、例えばねじ下穴から抜き出すときにタップに過負荷が作用し、タップホルダの逆回転速度が通常よりも低下してオンオフ間隔が後退基準間隔を超えている場合に作業異常と判断して回転駆動部の逆回転駆動を停止できる。
また、回転駆動部の逆回転駆動時にタップホルダの逆回転が停止して検出センサの出力がオンとオフのいずれか一方に維持されているときには、オンオフ間隔が後退基準間隔を超えることとなり、作業異常と判断して、回転駆動部の逆回転駆動を停止できる。したがって、タップへの過負荷の作用を防ぎ、タップのねじ部の折損やシャンク部の破損等を防止できる。
請求項4の発明によると、制御手段は、検出センサから出力される一対のオンとオフとを1パルスとして、回転駆動部の正回転駆動開始からパルスのカウントを開始する。そして、カウントしたパルスの検出パルス数と基準パルス数とを比較する。前進基準パルス数は、スピンドル軸が後退端から前進端まで移動する間に検出子の突出部が検出センサに接近する回数に基づいて予め設定されている。そして、スピンドル軸が前進端に到達するよりも前に検出パルス数が基準パルス数を超えることにより検出センサのセンサ異常と判断する。
スピンドル軸が後退端から前進端まで前進すると、検出パルス数はタップホルダの回転に応じて検出子の突出部が検出センサに接近する回数と同一となる。
したがって、例えばタップホルダの回転に応じて検出子の突出部が検出センサに接近する回数に誤差を含めた値を前進基準パルス数として設定することにより、スピンドル軸が後退端から前進して前進端に到達したときの検出パルス数が前進基準パルス数と同一であるときは検出センサが正常であり、スピンドル軸が後退端から前進して前進端に到達するよりも前に検出パルス数が前進基準パルス数を超えているときは検出センサが異常であると判断できる。
請求項5の発明によると、制御手段は、検出センサから出力される一対のオンとオフとを1パルスとして、回転駆動部の逆回転駆動開始からパルスのカウントを開始する。そして、カウントしたパルスの検出パルス数と後退基準パルス数とを比較する。後退基準パルス数は、タップホルダが伸長した状態でスピンドル軸が前進端から後退端まで移動する間に検出子の突出部が検出センサに接近する回数に基づいて予め設定されている。そして、スピンドル軸が後退端に到達するよりも前に検出パルス数が基準パルス数を超えることにより検出センサのセンサ異常と判断する。
スピンドル軸が前進端から後退端まで前進すると、検出パルス数はタップホルダの回転に応じて検出子の突出部が検出センサに接近する回数と同一となる。
したがって、例えばタップホルダの回転に応じて検出子の突出部が検出センサに接近する回数に誤差を含めた値を後退基準パルス数として設定することにより、スピンドル軸が前進端から後退して後退端に到達したときの検出パルス数が後退基準パルス数と同一であるときは検出センサが検出子の突出部を正確に検出しており、センサ正常と判断できる。
また、スピンドル軸が前進端から後退して後退端に到達するよりも前に検出パルス数が後退基準パルス数を超えているときは検出センサが検出子の突出部を正確に検出しておらず、センサ異常と判断できる。
請求項6に記載の発明によると、制御手段は、検出センサから出力される一対のオンとオフを1パルスとして、回転駆動部の正回転駆動によりスピンドル軸が前進端に到達してからスピンドル軸の前進が停止するまでカウントしたパルスの検出パルス数と予め設定されている行き過ぎ許容値とを比較し、検出パルス数が行き過ぎ許容値を超えている場合には回転駆動部のブレーキ異常と判断する。
これにより、スピンドル軸が予め許容されている移動量を超えて前進側に行き過ぎてしまったか否かを判断し、回転駆動部のブレーキが正常に作動しているか否かを判定することができる。
請求項7に記載の発明によると、制御手段は、検出センサから出力される一対のオンとオフを1パルスとして、回転駆動部の逆回転駆動によりスピンドル軸が後退端に到達してからスピンドル軸の後退が停止するまでカウントしたパルスの検出パルス数と予め設定されている戻り過ぎ許容値とを比較し、検出パルス数が戻り過ぎ許容値を超えている場合には回転駆動部のブレーキ異常と判断する。
これにより、スピンドル軸が予め許容されている移動量を超えて後退側に戻り過ぎてしまったか否かを判断し、回転駆動部のブレーキが正常に作動しているか否かを判定することができる。
次に、本発明の実施の形態について図に基づいて説明する。
図1は、本実施の形態に係わるタッピング加工装置1の構成を説明する全体図、図2は、図1のX−X線断面図である。
タッピング加工装置1は、図1に示すように、回転軸11、モータ(回転駆動部)12、スピンドル軸20、ねじ送り機構(送り移動部)30、タップホルダ40、制御手段50を有している。
図1で符号2は、ベース部である。ベース部2は、略平板形状を有しており、床面上に設置されるタッピング加工装置1の基台(いずれも図示せず)に取り付けられて、ワークWの上方位置で上下方向に延在するように設けられている。
ベース部2のほぼ中央位置には、回転軸11が上下方向に延在して回転自在に支持されており、回転軸11の側方位置には、モータ12が取り付けられている。
モータ12は、例えばステップモータやサーボモータ等の回転停止位置制御が可能なモータであり、制御手段50からの制御指令に応じて予め設定された回転角度だけモータ軸12aを回転させ、ブレーキの作動により所定の回転角度位置にモータ軸12aの回転を停止させることができるように構成されている。
モータ12のモータ軸12aと回転軸11とは、動力伝達手段であるベルトプーリ13によって連結されており、モータ12の回転を伝達して回転軸11を回転させることができるようになっている。
ベルトプーリ13は、駆動側プーリ14がモータ12のモータ軸12aに取り付けられ、従動側プーリ15が回転軸11の上端部に取り付けられており、ベルト16が駆動側プーリ14と従動側プーリ15との間に掛け渡されて連結している。
スピンドル軸20は、回転軸11の下方に連続して同軸上に延在する円柱形状を有している。スピンドル軸20の上部に位置する後端部21には、端面から中心軸方向にスプライン穴(図示せず)が穿設されており、回転軸11の下端部とスプライン嵌合して回転軸11と一体に回転可能でかつ回転軸11に対して軸方向に沿って上下方向に移動自在に連結されている。
そして、スピンドル軸20の後端部21の外周面には、送り移動部であるねじ送り機構30のねじ軸部31が形成されている。ねじ送り機構30は、スピンドル軸20の後端部21の外周面に形成されたねじ軸部31と、ベース部2に取り付けられたねじ軸受32を備えている。ねじ軸部31とねじ軸受部32は、互いにタップTと同一のピッチを有して螺合しており、スピンドル軸20をベース部2に回転可能に支持すると共に、正回転及び逆回転によりタップTと同一の送りピッチでスピンドル軸20を前進及び後退させることができるように構成されている。
スピンドル軸20の前端部22は、ベース部2よりも下方に向かって延出する円筒形状を有しており、その内径穴23内には下方側からタップホルダ40の後端部41が挿入されてタップホルダ40を同軸上に支持している。
タップホルダ40は、スピンドル軸20の下方に連続して同軸上に延在する円柱形状を有している。タップホルダ40の上部に位置する後端部41には、スプラインが形成されており、スピンドル軸20の内径穴23内に挿入されて、スピンドル軸20とスプライン嵌合している。そして、スピンドル軸20に一体に回転可能でかつスピンドル軸20の軸方向に移動自在に連結されてスピンドル軸20の前端部22よりも下方位置で軸方向に伸長及び収縮可能に設けられている。
タップホルダ40の前端部42には、タップTを着脱自在に同軸上に保持するチャック43が備えられている。チャック43は、タップホルダ40の径方向に沿って回転中心に向かって接近及び離間する複数の爪部(図示せず)を備えており、タップTのシャンク部T1をチャッキングしてタップTのねじ部T2が下方に向かって突出し、タップTがタップホルダ40と同軸上に延在するように着脱自在に保持する構成を有している。
スピンドル軸20とタップホルダ40との間には、スピンドル軸20に対してタップホルダ40を伸長する方向に向かって付勢する付勢手段であるコイルスプリング24が設けられている。コイルスプリング24は、スピンドル軸20の内径穴23内に収容されており、タップホルダ40の後端部41を下方に向かって押圧している。
上記構成を有するタッピング加工装置1には、本発明の特徴的な構成要素である検出子51と検出センサ54が設けられている。
検出子51は、図1に示すように、タップホルダ40の後端部41と前端部42との間の位置にタップホルダと同軸上に固定されており、図2に示すように、タップホルダ40の軸方向に所定の厚みを有する円盤形状を基本形状とし、回転方向に沿って所定間隔を有して切り欠くことにより、タップホルダ40の径方向外側に向かって突出する突出部52とタップホルダ40の径方向内側に向かって凹陥する凹陥部53とをタップホルダ40の回転方向に沿って交互に形成するように構成されている。本実施の形態では、凹陥部53が一定の曲率半径を有して径方向内側に向かって凹陥する円弧形状を有しており、4つの突出部52と凹陥部53とが回転方向に交互に形成されている。
検出センサ54は、センサブラケット55に取り付けられている。センサブラケット55は、ベアリングなどの回転支持部材(図示せず)を介在させてスピンドル軸20の前端部22に外嵌されており、スピンドル軸20に回転自在に支持されている。
センサブラケット55には、スピンドル軸20の径方向外側に向かって突出するように腕部が設けられており、その腕部にはスピンドル軸20の軸方向に沿って平行に延在するように貫通孔56が貫通形成されている。
そして、そのセンサブラケット55の貫通孔56には、上下方向に延在して上端がベース部2に固定された棒状のシャフト3が挿通されており、スピンドル軸20が前進及び後退する間に亘ってセンサブラケット55がスピンドル軸20と供回りするのを防ぐ回り止めを構成している。したがって、センサブラケット55とそのセンサブラケット55に取り付けられた検出センサ54は、スピンドル軸20と同期して前進及び後退可能にベース部2に支持されている。
検出センサ54は、センサブラケット55に支持されて、タップホルダ40が伸長した状態で検出子51よりもタップホルダ40の径方向外側位置で検出子51と対向しかつタップホルダ40の回転に応じて検出子51の突出部52と接近及び離間を繰り返す位置に配置されている。
そして、検出子51の突出部52との接近によりオンを出力し、突出部52との離間によりオフを出力するように設定されている。
これにより、検出センサ54は、例えばタップホルダ40が伸長した状態で回転して検出子51の突出部52と対向する(図2を参照)ことによってオンを出力し、凹陥部53と対向することによってオフを出力する。また、タップホルダ40の収縮により検出子51の位置が軸方向にずれて検出子51との対向が解除されて突出部52と離間することによってオフを出力する。尚、本実施の形態では、検出子51が予め設定された近傍領域内に存在することによりオンを出力する近接センサが検出センサ54に用いられている。
図中で符号58は、スピンドル軸20の前進端を検出する前進端検出手段、符号59は、スピンドル軸20の後退端を検出する後退端検出手段である。前進端検出手段58と後退端検出手段59は、例えば近接スイッチやリミットスイッチ等により構成されており、ベース部2から下方に向かって延出するステー4にそれぞれ取り付けられている。そして、前進端検出手段58は、スピンドル軸20が前進端に位置するときにオンを出力し、スピンドル軸20が前進端以外の位置に位置するときにオフを出力するように設定されている。また、後退端検出手段59は、スピンドル軸20が後退端に位置するときにオンを出力し、スピンドル軸20が後退端以外の位置に位置するときにオフを出力するように設定されている。
制御手段50は、シーケンスプログラムコンピュータを備えており、タッピング加工制御を行うための制御プログラムが実行可能に格納されている。そして、検出センサ54、前進端検出手段58、後退端検出手段59、モータ12等と接続されており、検出センサ54等からの検出信号等に基づいてモータ12を回転駆動させてタッピング加工制御を行う。
次に、上記構成を有するタッピング加工装置1によるタッピング加工方法について図3〜図5を用いて以下に説明する。図3は、タッピング加工装置1によるタッピング加工方法を説明するフローチャート、図4は、適切なねじ下穴W1が形成されているワークWに対するタッピング加工装置1の動作を説明する図、図5は、ねじ下穴W1が形成されていないワークWに対するタッピング加工装置1の動作を説明する図である。
制御手段50は、図4(a)及び図5(a)に示すように、タッピング加工装置1に対して予め設定されたワーク固定位置にワークWが位置決め固定されると、モータ12の正回転駆動を開始し、予め設定された回転速度で回転軸11が正回転する方向にモータ軸12aを回転させる(ステップS1)。モータ軸12aの回転は、ベルトプーリ13を介して回転軸11に伝達され、回転軸11を正回転させる。この回転軸11の正回転によりスピンドル軸20は正回転しながらねじ送り機構30によってタップTと同一の送りピッチで前進し、タップホルダ40を正回転させながらワークWに接近させる。
タップホルダ40は、スピンドル軸20と共に正回転しながら前進し、タップTをねじ切り方向に回転させながらワークWに接近させる。そして、図4(a)〜図4(c)に示すように、タップホルダ40が伸長した状態で、タップTのねじ部T2がワークWのねじ下穴W1に挿入されてねじ切りが開始される。
かかる場合、検出子51は、タップホルダ40の回転に応じて突出部52が検出センサ54に接近及び離間を繰り返し、検出センサ54からオンとオフが所定間隔をおいて交互に出力される。
制御手段50は、モータ12の正回転駆動により検出センサ54から出力されるオンとオフの時間間隔であるオンオフ間隔Taに基づいて、タッピング加工作業の作業異常の判定を行う(ステップS2)。
ここでは、オンオフ間隔Taと予め制御手段50内に記憶されている前進基準間隔Tfとが比較され、オンオフ間隔Taが前進基準間隔Tf以下のときは(ステップS2でNo)、作業正常と判断してモータ12の正回転駆動を続行する。そして、オンオフ間隔Taが前進基準間隔Tfを超えるときは(ステップS2でYes)、作業異常と判断してモータ12の正回転駆動を停止する(ステップS3)。
例えばタップTのねじ部T2がねじ下穴W1に噛み込んでタップホルダ40の回転が停止している場合や、ねじ下穴W1の穴径が基準よりも小さい等によりタップTに過負荷が作用してタップホルダ40の回転速度が低下している場合には、オンオフ間隔Taが前進基準間隔Tfを超えるものとなる。
また、図5に示すように、ワークWにねじ下穴W1が形成されていない場合には、タップホルダ40の前進が妨げられてタップTのねじ部T2がワークWに押接される(図5(b)を参照)。したがって、タップTにスラスト荷重が作用し、タップホルダ40は、コイルスプリング24の付勢力に抗してスピンドル軸20に対して軸方向に収縮する方向に相対移動する。そして、検出子51はタップホルダ40と共に移動し、検出センサ54との位置が軸方向にずれて(図5(c)を参照)、検出センサ54の近傍領域内から近傍領域外に移動する。よって、検出センサ54からオンとオフが交互に出力されず、オフを出力した状態が維持されて、オンオフ間隔Taは前進基準間隔Tfを超えるものとなる。
更に、検出センサ54が故障して突出部52の接近と離間を検出できない場合には、検出センサ54の出力はオンとオフを交互に繰り返さず、オンかオフのいずれか一方を出力した状態が維持されて、オンオフ間隔Taは前進基準間隔Tfを超えるものとなる。
したがって、かかる場合には作業異常と判断してモータ12の正回転駆動を迅速に停止させることができ、タップTに過負荷が作用するのを防ぎ、タップTのねじ部T2の折損やシャンク部T2の破損を未然に防ぐことができる。
また、制御手段50は、モータ12の正回転駆動時に検出センサ54が正常に作動しているか否かの判定を行う。ここでは、検出センサ54から出力される一対のオンとオフとを1パルスとして、モータ12の正回転駆動開始からパルスのカウントを開始し、そのカウントしたパルスの検出パルス数Paと予め制御手段50内に記憶されている前進基準パルス数Naとを比較する。前進基準パルス数Naは、スピンドル軸20が後退端から前進端まで前進する間に、検出子51の突出部52が検出センサ54に接近する回数に基づいて設定されており、本実施の形態では、突出部52が検出センサ54に接近する回数に誤差を含めた値が設定されている。
検出パルス数Paと前進基準パルス数Naとの比較は、検出センサ54がパルスをカウントするごとに行われる(ステップS4)。そして、検出パルス数Paと前進基準パルス数Naとの比較の結果、検出パルス数Paが前進基準パルス数Na以下である場合には(ステップS4でNo)、前進端検出手段58がオンするか(ステップS6でYes)、或いは検出パルス数Paが前進基準パルス数Naを超えるまで(ステップS4でYes)、モータ12の正回転駆動を続行させる。
そして、前進端検出手段58がオンを検出する前、すなわちスピンドル軸20が前進端に到達するよりも前に検出パルス数Paが前進基準パルス数Naを超えた場合には(ステップS4でYes)、検出センサ54が異常であると判断し、モータ12の回転駆動を停止させる(ステップS5)。これにより、検出センサ54の不具合に起因したワークへのタッピング加工不良を未然に防ぐことができる。
そして、制御手段50は、前進端検出手段58がオンすると(ステップS6でYes)、モータ12の正回転駆動を停止し(ステップS7)、モータ12のブレーキが正常に作動しているか否かの判定を行う(ステップS8)。これにより、スピンドル軸20が前進端を通過して停止した行き過ぎ移動量を検出し、その行き過ぎ移動量の大小によりブレーキ異常か否かを判定する。
制御手段50は、検出センサ54から出力される一対のオンとオフを1パルスとして、モータ12の正回転駆動によりスピンドル軸20が前進端に到達して前進端検出手段58がオンすることによってパルスのカウントを開始する。
そして、スピンドル軸20の前進が停止するまでにカウントした検出パルス数Pbと予め制御手段50内に記憶されている行き過ぎ許容値Nbとを比較し、検出パルス数Pbが行き過ぎ許容値Nbを超えている場合には(ステップS8でYes)、モータ12のブレーキ異常と判断して(ステップS9)、タッピング加工作業の中止や、エラーメッセージの発信、警告灯の点灯などを行う。
検出パルス数Pbが行き過ぎ許容値Nb以下である場合には(ステップS8でNo)、モータ12のブレーキは正常に作動していると判断し、モータ12の逆回転駆動を開始し、回転軸11を予め設定された回転速度で逆回転させる(ステップS10)。
モータ12の逆回転駆動により、回転軸11は逆回転され、スピンドル軸20は、ねじ送り機構30によってタップTと同一の送りピッチで後退し、タップホルダ40を逆回転させながらワークWから離間させる。タップTは、タップホルダ40と共に逆回転しながら後退し、ねじ部T2をねじ切り後のねじ下穴W1から抜き出す。
制御手段50は、モータ12の逆回転駆動により検出センサ54から出力されるオンとオフの時間間隔であるオンオフ間隔Tbに基づいて、タッピング加工作業の作業異常を判定する(ステップ11)。
制御手段50は、オンオフ間隔Tbと予め制御手段50内に記憶されている後退基準間隔Trとを比較し、オンオフ間隔Tbが後退基準間隔Tr以下のときは(ステップS11でNo)、作業正常と判断してモータ12の回転駆動を続行する。そして、オンオフ間隔Tbが後退基準間隔Trを超えるときは(ステップS11でYes)、作業異常と判断してモータ12の逆回転駆動を停止させる(ステップS12)。
例えばタップTをねじ切り後のねじ下穴W1から抜き出すときにねじ部T2がねじ下穴W1に噛み込んでタップホルダ40の回転が停止した場合や、回転抵抗の増大によってタップホルダ40の回転速度が低下した場合には、オンオフ間隔Tbが後退基準間隔Tbを超えるものとなる。
したがって、かかる場合には作業異常と判断することができ、モータ12の逆回転駆動を迅速に停止させてタップTに過負荷が作用するのを防ぎ、タップTのねじ部T2の折損やシャンク部T2の破損を未然に防ぐことができる。
また、制御手段50は、モータ12の逆回転駆動時に検出センサ54が正常に作動しているか否かの判定を行う。制御手段50は、検出センサ54から出力される一対のオンとオフとを1パルスとして、モータ12の逆回転駆動開始からパルスのカウントを開始し、そのカウントしたパルスの検出パルス数Pcと予め制御手段50内に記憶されている後退基準パルス数Ncとを比較する。後退基準パルス数Ncは、スピンドル軸20が前進端から後退端まで後退するまでに、検出子51の突出部52が検出センサ54に接近する回数に基づいて設定されており、本実施の形態では、突出部52が検出センサ54に接近する回数に誤差を含めた値が設定されている。
検出パルス数Pcと後退基準パルス数Ncとの比較は、検出センサ54がパルスをカウントするごとに行われる(ステップS13)。そして、検出パルス数Pcと後退基準パルス数Ncとの比較の結果、検出パルス数Pcが後退基準パルス数Nc以下である場合には(ステップS13でNo)、後退端検出手段59がオンするか(ステップS15でYes)、或いは検出パルス数Pcが後退基準パルス数Ncを超えるまで(ステップS13でYes)、モータ12の逆回転駆動を続行させる。
そして、後退端検出手段59がオンを検出する前、すなわちスピンドル軸20が後退端に到達するよりも前に検出パルス数Pcが後退基準パルス数Ncを超えた場合には(ステップS13でYes)、検出センサ54が異常であると判断し、モータ12の回転駆動を停止させる(ステップS14)。これにより、検出センサ54の不具合に起因したワークへのタッピング加工不良を未然に防ぐことができる。
そして、制御部50は、後退端検出手段59がオンすると(ステップS15でYes)、モータ12の逆回転駆動を停止し(ステップS14)、モータ12のブレーキが正常に作動しているか否かの判定を行う(ステップS17)。
制御手段50は、スピンドル軸20が後退端を通過して停止した戻り過ぎ移動量を検出し、その戻り過ぎ移動量の大小によりブレーキ異常か否かを判定する。制御手段50は、検出センサ54から出力される一対のオンとオフを1パルスとして、モータ12の逆回転駆動によりスピンドル軸20が後退端に到達して後退端検出手段59がオンすることによってパルスのカウントを開始する。
そして、スピンドル軸20の後退が停止するまでにカウントした検出パルス数Pdと予め制御手段50内に記憶されている戻り過ぎ許容値Ndとを比較する。そして、検出パルス数Pdが戻り過ぎ許容値Ndを超えている場合には(ステップS17でYes)、モータ12のブレーキ異常と判断して(ステップS16)、タッピング加工作業の中止や、エラーメッセージの発信、警告灯の点灯などを行う。
そして、検出パルス数Pdが戻り過ぎ許容値Nd以下である場合には(ステップS17でNo)、モータ12のブレーキは正常に作動していると判断して、タッピング加工作業を終了する(終了)。これにより、ワークWへの雌ねじ立てが終了し、ねじ穴が完成する。
上記構成を有するタッピング加工装置1によれば、作業正常の場合、タップホルダ40は伸長した状態で正回転しながら前進し、逆回転しながら後退する。したがって、タップホルダ40の回転に応じて検出子51の突出部52が検出センサ54に接近及び離間を繰り返し、検出センサ54は所定間隔ごとに交互にオンとオフを出力し、そのオンオフ間隔Ta、Tbは、前進基準間隔Tf、後退基準間隔Trよりも短くなる。
一方、タップTがワークのねじ下穴に噛み込む等の理由によってタップホルダ40の回転が停止すると、検出子51の突出部52が検出センサ54に接近した状態か或いは離間した状態のいずれかに保たれ、検出センサ54の出力はオンかオフのいずれかに維持される。
また、ワークWにねじ下穴W1が形成されていない等の理由によってタップTの前進が妨げられると、タップTにスラスト方向の荷重が作用し、タップホルダ40はコイルスプリング24の付勢力に抗してスピンドル軸20に対して収縮する方向に移動し、検出子51と検出センサ54との位置が軸方向にずれて、検出センサ54の出力はオフに維持される。
更に、検出センサ54の故障により突出部52の接近と離間を検出することができないときは、検出センサ54の出力はオンかオフのいずれかに維持される。これにより、オンオフ間隔Ta、Tbは、前進基準間隔Tf、後退基準間隔Trよりも長くなる。
したがって、制御手段50は、検出センサ54のオンオフ間隔Taと前進基準間隔Tfとを比較し、また、オンオフ間隔Tbと後退基準間隔Trとを比較することによってタッピング加工作業の作業異常を判定することができる。
また、上記構成を有するタッピング加工装置1によれば、制御手段50は、検出センサ54から出力される一対のオンとオフとを1パルスとして、モータ12の正回転駆動開始からパルスのカウントを開始し、そのカウントしたパルスの検出パルス数Paと、スピンドル軸20が後退端から前進端まで移動するまでに検出子51の突出部52が検出センサ54に接近及び離間する回数として予め設定されている前進基準パルス数Naとを比較する。そして、前進端検出手段58がオンを検出する前、すなわちスピンドル軸20が前進端に到達するよりも前に検出パルス数Paが前進基準パルス数Naを超えた場合には、検出センサ54が異常であると判断することができる。
同様に、制御手段50は、検出センサ54から出力される一対のオンとオフとを1パルスとして、モータ12の逆回転駆動開始からパルスのカウントを開始し、そのカウントしたパルスの検出パルス数Pcと、スピンドル軸20が前進端から後退端まで移動するまでに検出子51の突出部52が検出センサ54に接近及び離間する回数として予め設定されている後退基準パルス数Ncとを比較する。そして、後退端検出手段59がオンを検出する前、すなわちスピンドル軸20が後退端に到達するよりも前に検出パルス数Pcが後退基準パルス数Ncを超えた場合には、検出センサ54が異常であると判断することができる。
したがって、制御手段50は、検出パルス数Paと前進基準パルス数Naとを比較し、また、検出パルス数Pdと基準パルス数Ndとを比較することによって、検出センサ54のセンサ異常を判定することができる。
更に、上記構成を有するタッピング加工装置1によれば、制御手段50は、検出センサ54から出力される一対のオンとオフを1パルスとして、モータ12の正回転駆動によりスピンドル軸20が前進端に到達して前進端検出手段58がオンすることによってパルスのカウントを開始する。そして、スピンドル軸20の前進が停止するまでにカウントした検出パルス数Pbと予め制御手段50内に記憶されている行き過ぎ許容値Nbとを比較し、検出パルス数Pbが行き過ぎ許容値Nbを超えている場合には、モータ12のブレーキ異常と判断する。
同様に、制御手段50は、検出センサ54から出力される一対のオンとオフを1パルスとして、モータ12の逆回転駆動によりスピンドル軸20が後退端に到達して後退端検出手段59がオンすることによってパルスのカウントを開始する。そして、スピンドル軸20の後退が停止するまでにカウントした検出パルス数Pdと予め制御手段50内に記憶されている戻り過ぎ許容値Ndとを比較し、検出パルス数Pdが戻り過ぎ許容値Nbを超えている場合には、モータ12のブレーキ異常と判断する。
したがって、制御手段50は、検出パルスPbと行き過ぎ許容値Nbとを比較すること、また、検出パルスPdと戻り過ぎ許容値Ndとを比較することによって、モータ12のブレーキ異常を判定することができる。
上記構成を有するタッピング加工装置1は、検出子51と検出センサ54という簡単な構成によって、タッピング加工作業の作業異常、検出センサ54のセンサ異常、モータ12のブレーキ異常を判定することができる。また、従来の装置に後付することができ、簡単に実施することができるものである。
尚、本発明は、上述の実施の形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。例えば、上述の実施の形態では、検出センサ54が近接スイッチである場合を例に説明したが、検出子51の突出部51と凹陥部52に接触子を接触させてオンとオフを出力するリミットスイッチであってもよい。
また、上述の実施の形態では、検出子51が4つの突出部52と4つの凹陥部53とを連続して交互に形成する場合を例に説明したが、突出部52と凹陥部53の数は少なくとも1つずつあればよく、回転方向に沿って所定角度範囲に亘って延在する大きさも種々に設定できる。したがって、例えば円盤形状の一部分を一箇所だけ切り欠いてその切欠部を凹陥部とし、他の部分を突出部としてもよい。また、スピンドル軸20から径方向外側に向かってボルトなどの棒状部材を突設し、棒状部材の先端部分を突出部とし、その周囲を凹陥部として形成してもよい。
本実施の形態に係わるタッピング加工装置の構成を説明する全体図である。 図1のX−X線断面図である。 タッピング加工方法を説明するフローチャートである。 適切なねじ下穴が形成されているワークに対するタッピング加工装置の動作を説明する図である。 ねじ下穴が形成されていないワークに対するタッピング加工装置の動作を説明する図である。
符号の説明
1 タッピング加工装置
11 回転軸
12 モータ(回転駆動部)
20 ねじ送り機構(送り移動部)
24 コイルスプリング(付勢手段)
30 スピンドル軸
40 タップホルダ
50 制御手段
51 検出子
52 突出部
53 凹陥部
54 検出センサ
W ワーク
W1 ねじ下穴
T タップ
T1 シャンク部
T2 ねじ部

Claims (7)

  1. ベース部と、
    該ベース部に回転自在に支持された回転軸と、
    該回転軸を正回転及び逆回転させる回転駆動部と、
    前記回転軸と一体に回転可能でかつ前記回転軸の軸方向に移動自在に連結されたスピンドル軸と、
    該スピンドル軸を前記ベース部に回転可能に支持すると共に正回転及び逆回転に応じた送りピッチで前進及び後退させる送り移動部と、
    前記スピンドル軸と一体に回転しかつ前記スピンドル軸に対して軸方向に移動自在に連結されて前記スピンドル軸の前端部よりも前進側位置で軸方向に伸長及び収縮可能に設けられ同軸上に前記送り移動部と同一の送りピッチを有するタップを保持可能なタップホルダと、
    前記スピンドル軸と前記タップホルダとの間に介在されて前記タップホルダを伸長する方向に付勢する付勢手段と、
    前記タップホルダに設けられて、前記タップホルダの径方向外側に向かって突出する突出部及び前記タップホルダの径方向内側に向かって凹陥する凹陥部を前記タップホルダの回転方向に沿って交互に形成する検出子と、
    前記ベース部に前記スピンドル軸と同期して前進及び後退可能に支持され、前記タップホルダが伸長した状態で前記検出子よりも前記タップホルダの径方向外側位置で前記検出子に対向する位置に配置され、前記突出部との接近によりオンを出力し前記突出部との離間によりオフを出力する検出センサと、
    前記検出センサの出力に基づいて前記回転駆動部を制御する制御手段とを有することを特徴とするタッピング加工装置。
  2. 前記制御手段は、
    前記回転駆動部の正回転駆動にて前記検出センサから出力されるオンとオフのオンオフ間隔を計測し、
    該計測したオンオフ間隔と予め設定されている前進基準間隔とを比較し、
    前記オンオフ間隔が前記前進基準間隔を超えることにより作業異常と判断して前記回転駆動部による正回転駆動を停止することを特徴とする請求項1に記載のタッピング加工装置。
  3. 前記制御手段は、
    前記回転駆動部の逆回転駆動にて前記検出センサから出力されるオンとオフのオンオフ間隔を計測し、
    該計測したオンオフ間隔と予め設定されている後退基準間隔とを比較し、
    前記オンオフ間隔が前記後退基準間隔を超えることにより作業異常と判断して前記回転駆動部による逆回転駆動を停止することを特徴とする請求項1又は2に記載のタッピング加工装置。
  4. 前記制御手段は、
    前記検出センサから出力される一対のオンとオフを1パルスとして、前記回転駆動部の正回転駆動開始から前記パルスのカウントを開始し、
    該カウントした前記パルスの検出パルス数と、前記スピンドル軸が後退端から前進端まで前進する間に前記検出子の突起部が前記検出センサに接近する回数に基づいて設定された前進基準パルス数とを比較し、
    前記スピンドル軸が後退端から前進して前進端に到達するよりも前に前記検出パルス数が前記前進基準パルス数を超えることにより前記検出センサのセンサ異常と判断することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のタッピング加工装置。
  5. 前記制御手段は、
    前記検出センサから出力される一対のオンとオフを1パルスとして、前記回転駆動部の逆回転駆動開始から前記パルスのカウントを開始し、
    該カウントした前記パルスの検出パルス数と、前記スピンドル軸が前進端から後退端まで後退する間に前記検出子の突起部が前記検出センサに接近する回数に基づいて設定された後退基準パルス数とを比較し、
    前記スピンドル軸が前進端から後退して後退端に到達するよりも前に前記検出パルス数が前記後退基準パルス数を超えることにより前記検出センサのセンサ異常と判断することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のタッピング加工装置。
  6. 前記制御手段は、
    前記検出センサから出力される一対のオンとオフを1パルスとして、前記回転駆動部の正回転駆動により前記スピンドル軸が前進端に到達してから前記スピンドル軸の前進が停止するまでカウントした前記パルスの検出パルス数と予め設定されている行き過ぎ許容値とを比較し、
    前記検出パルス数が前記行き過ぎ許容値を超えることにより前記回転駆動部のブレーキ異常と判断することを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載のタッピング加工装置。
  7. 前記制御手段は、
    前記検出センサから出力される一対のオンとオフを1パルスとして、前記回転駆動部の逆回転駆動により前記スピンドル軸が後退端に到達してから前記スピンドル軸の前進が停止するまでカウントした前記パルスの検出パルス数と予め設定されている戻り過ぎ許容値とを比較し、
    前記検出パルス数が前記戻り過ぎ許容値を超えることにより前記回転駆動部のブレーキ異常と判断することを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載のタッピング加工装置。
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