JP7480003B2 - 工作機械、工作機械の制御方法 - Google Patents

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Description

本発明は、棒材とガイドブッシュとの隙間を調整する工作機械、工作機械の制御方法に関する。
この種の工作機械には、主軸の前方に配置されて主軸で保持した棒材を支持して案内するガイドブッシュを備えた構造がある。棒材を安定に加工精度良く加工するには、棒材とガイドブッシュとの隙間の大きさの調整(ガイドブッシュの開度調整ともいう)が必要である。例えば、特許文献1、2には、棒材とガイドブッシュとの隙間を自動的に調整する技術が開示されている。
特開平7-328804号公報 特開平10-138007号公報
特許文献1、2に記載の工作機械では、棒材とガイドブッシュとの隙間の大きさを調整する場合に、ガイドブッシュに螺合する調整ナット(ドローバーともいう)が用いられている。
ここで、特許文献1、2に記載の構造とは異なり、ガイドブッシュが主軸と同期回転する場合にも、ガイドブッシュと棒材との隙間を自動的に調整できることが望まれる。
本発明は、上述のような実情に鑑みてなされたもので、ガイドブッシュが固定の調整ナットに対して回転するとともに主軸と同期回転する構造の場合に、ガイドブッシュと棒材との隙間を自動的に調整する工作機械、工作機械の制御方法を提供することを目的とする。
本発明は、第1に、棒材を回転自在に保持する第1主軸と、前記第1主軸の前方でガイドブッシュ支持台に配置されて前記第1主軸で保持した前記棒材を回転軸線回りの回転または回転軸線方向への移動を許容するように支持するとともに前記第1主軸と同期回転するロータリーガイドブッシュと、前記棒材と前記ロータリーガイドブッシュとの隙間を調整する際には前記ガイドブッシュ支持台に対して固定されて前記ロータリーガイドブッシュに螺合して前記ロータリーガイドブッシュの回転により前記隙間の大きさを調整する調整ナットと、前記第1主軸に対向配置され前記棒材を回転自在に保持する第2主軸と、前記第1主軸および前記第2主軸の動作を制御する制御部と、を備える工作機械であって、前記制御部が、前記棒材を保持した前記第2主軸を駆動させるモータの前記隙間の大きさを調整する際の負荷に基づいて、前記隙間の大きさを決定するガイドブッシュ開度決定部を有することを特徴とする。
第2に、前記制御部が、前記棒材を保持した前記第2主軸を前記回転軸線回りに回転させるモータ、あるいは前記棒材を保持した前記第2主軸を前記回転軸線方向に移動させるモータを制御するモータ制御部と、前記棒材を保持した前記第2主軸を前記回転軸線回りに回転させるモータの負荷、あるいは前記棒材を保持した前記第2主軸を前記回転軸線方向に移動させるモータの負荷を測定する負荷測定部と、を有し、前記ガイドブッシュ開度決定部が、測定した前記負荷に基づいて、前記隙間の大きさを決定することを特徴とする。
第3に、前記負荷の測定が、複数回行われることを特徴とする。
第4に、棒材を回転自在に保持する第1主軸と、前記第1主軸の前方でガイドブッシュ支持台に配置されて前記第1主軸で保持した前記棒材を回転軸線回りの回転または回転軸線方向への移動を許容するように支持するとともに前記第1主軸と同期回転するロータリーガイドブッシュと、前記棒材と前記ロータリーガイドブッシュとの隙間を調整する際には前記ガイドブッシュ支持台に対して固定されて前記ロータリーガイドブッシュに螺合して前記ロータリーガイドブッシュの回転により前記隙間の大きさを調整する調整ナットと、前記第1主軸に対向配置され前記棒材を回転自在に保持する第2主軸と、前記第1主軸および前記第2主軸の動作を制御する制御部と、を備える工作機械の制御方法であって、前記第1主軸による前記棒材の保持を解除し、前記棒材を前記第2主軸で保持するステップと、前記第2主軸を回転軸線回りに回転させる、あるいは前記第2主軸を回転軸線方向に移動させるステップと、前記第2主軸を回転させて生じた負荷、あるいは前記第2主軸を移動させて生じた負荷を複数測定するステップと、測定した前記負荷に基づいて、前記隙間の大きさを決定するステップと、前記第2主軸による前記棒材の保持を解除し、前記棒材を前記第1主軸で保持するステップと、決定した前記隙間の大きさになるように、前記第1主軸を回転軸線回りに回転させて前記ロータリーガイドブッシュを前記調整ナットに対して回転させるステップとを含むことを特徴とする。
本発明は以下の効果を得ることができる。
第2主軸を駆動させるモータの負荷に基づいて、第1主軸のモータを制御してロータリーガイドブッシュの開度を調整するので、ロータリーガイドブッシュが固定の調整ナットに対して回転するとともに第1主軸と同期回転する構造の場合に、ロータリーガイドブッシュと棒材との隙間を自動的に調整することができる。
本発明に係る工作機械の一例である自動旋盤の概略構成図である。 ロータリーガイドブッシュ、第1主軸および第2主軸の構成図である。 開度決定を含む動作フローチャートである。
以下、図面を参照しながら本発明の工作機械、工作機械の制御方法について説明する。
図1に示すように、自動旋盤(工作機械)1は第1主軸10および工具台31を備えている。第1主軸10は、図2に示す第1チャック11を介して棒材Wを把持(保持)することができる。第1チャック11は、第1主軸10と同心に構成され、第1主軸10とともに一体的に回転自在である。
棒材Wは丸棒状の長尺のワークであり、バーフィーダの押し矢を用いて第1主軸10の後端から供給される。押し矢の先端には、フィンガーチャックが設けられており、フィンガーチャックが棒材Wの後端を把持している。
第1主軸10は、図1に示すZ1軸方向を軸線として主軸台12に回転自在に支持され、主軸台12に設けられた第1主軸モータ13の動力によって回転駆動される。主軸台12は、Z1軸方向送り機構14に搭載されており、Z1軸方向に移動自在である。なお、第1軸主軸モータは、主軸台12に設けられなくてもよい。
Z1軸方向送り機構14は、ベッド1aに固定されて、Z1軸方向に延びたZ1軸レール14aを有する。Z1軸レール14aには、Z1軸モータ14cによってZ1軸方向に沿ってスライドするZ1軸スライダ14bが装着されている。このZ1軸スライダ14b上に主軸台12が設置されている。
主軸台12の前方には、棒材Wを安定に保持するロータリーガイドブッシュ18が設けられている。ロータリーガイドブッシュ18は、ガイドブッシュ支持台17に支持されており、ガイドブッシュ支持台17はベッド1aに固定されている。棒材Wは、ロータリーガイドブッシュ18でZ1軸回りに回転自在に支持されて、ガイドブッシュ支持台17の正面側に送られる。
ガイドブッシュ支持台17の正面側には、移動台32が設けられている。移動台32は、工具台31をZ1軸方向に直交するX1軸方向や、Z1軸方向およびX1軸方向に直交するY1軸方向に移動させる。
工具台31には、先端をX1軸方向に向けた工具30が装着されている。第1主軸10をZ1軸方向に移動させ、工具台31をX1軸方向またはY1軸方向に移動させることによって、工具30で棒材Wを加工することができる。
自動旋盤1は、第1主軸10の対向位置に、第2主軸20を備えている。第2主軸20は、図2に示す第2チャック21を介して棒材Wを把持(保持)することができる。第2チャック21は、第2主軸20と同心に構成され、第2主軸20とともに一体的に回転自在である。
第2主軸20は、Z1軸方向に平行なZ2軸方向を軸線として主軸台22に回転自在に支持され、主軸台22に設けられた第2主軸モータ23の動力によって回転駆動される。主軸台22は、Z2軸方向送り機構24およびX2軸方向送り機構25に搭載されており、Z2軸方向およびX2軸方向に移動自在である。なお、第2軸主軸モータは、主軸台22に設けられなくてもよい。
Z2軸方向送り機構24は、例えば、X2軸方向送り機構25上に配置されて、Z2軸方向に延びたZ2軸レール24aを有する。Z2軸レール24aには、Z2軸モータ24cによってZ2軸方向に沿ってスライドするZ2軸スライダ24bが装着されている。このZ2軸スライダ24b上に主軸台22が設置されている。
X2軸方向送り機構25は、例えば、ベッド1aに固定されて、X1軸方向に平行なX2軸レール25aを有する。X2軸レール25aには、X2軸モータ25cによってX2軸方向に沿ってスライドするX2軸スライダ25bが装着されている。このX2軸スライダ25bに、Z2軸方向送り機構24のZ2軸レール24aが設けられている。
第1主軸10や第2主軸20の回転、第1主軸10、第2主軸20や移動台32の移動は、制御装置50で制御される。制御装置50は、制御部50a、入力部50bを有し、これらはバスを介して接続される。
制御部50aは、CPUやメモリ等からなり、例えばROMに格納されている各種のプログラムやデータをRAMにロードし、このプログラムを実行する。これにより、プログラムに基づいて自動旋盤1の動作を制御できる。
第1主軸10や第2主軸20の回転、第1主軸10、第2主軸20や移動台32の移動等はプログラムで、あるいは入力部50bへの入力によって設定可能である。
また、制御部50aは、モータ制御部50c、負荷測定部50d、およびガイドブッシュ開度決定部50eを有している。モータ制御部50cは、例えば、棒材Wとロータリーガイドブッシュ18との隙間を調整する際に、第1主軸モータ13、第2主軸モータ23、およびZ2軸モータ24cの動作を制御する。負荷測定部50dは、第2主軸モータ23の負荷、およびZ2軸モータ24cの負荷をそれぞれ測定する。ガイドブッシュ開度決定部50eは、測定した各負荷に基づいて、棒材Wとロータリーガイドブッシュ18との隙間の大きさを決定する。
ガイドブッシュ支持台17には、第1主軸10と同心に構成されたロータリーガイドブッシュ18が設けられている。詳しくは、図2に示すように、ロータリーガイドブッシュ18は、ガイドブッシュ支持台17に固定されるガイドブッシュホルダ40を有する。ガイドブッシュホルダ40内にはガイドブッシュスリーブ42が挿入されており、ガイドブッシュスリーブ42は、軸受41を介してガイドブッシュホルダ40に回転自在に支持されている。
ガイドブッシュスリーブ42内には、ガイドブッシュ43が挿入されている。ガイドブッシュ43は、第1主軸10で保持した棒材WをZ1軸回りの回転およびZ1軸方向への移動を許容するように支持して案内する。また、ガイドブッシュ43は、後述するようにガイドブッシュスリーブ42を介して第1主軸10と同期回転することができる。
ガイドブッシュ43の外周面には、Z1軸方向に延びた溝44が形成されている。溝44は、Z1軸方向の後方(図2の右方)に向けて次第に深くなるように形成されており、例えば、後述の調整ナット46との螺合位置まで延びている。
ガイドブッシュスリーブ42の外方から通されたねじ45が、溝44に係合すると、ガイドブッシュ43は、ガイドブッシュスリーブ42とともにZ1軸回りに回転可能である。また、この溝44がねじ45と係合した状態では、ガイドブッシュ43は、ガイドブッシュスリーブ42に対してZ1軸方向に変位可能である。本実施例におけるガイドブッシュ43の変位量(ロータリーガイドブッシュ18の開度、ガイドブッシュ43の前端部分の開度と同じ)は、後述のように、調整ナット46に対する回転量で決まる。
ガイドブッシュスリーブ42のZ1軸方向の前端部分には、Z1軸方向の後方に向けて次第に外径が小さくなるテーパ42aが形成されている。一方、ガイドブッシュ43のZ1軸方向の前端部分には、Z1軸方向に延びた摺り割りが形成されており、ガイドブッシュ43の外周面には、Z1軸方向の後方に向けて次第に外径が小さくなる、ガイドブッシュスリーブ42のテーパ42aに対応したテーパ43aが形成されている。
ガイドブッシュ43がガイドブッシュスリーブ42に対してZ1軸方向の後方に向けて変位すると、テーパ43aがテーパ42aに押されて、摺り割りによってガイドブッシュ43の前端部分が棒材W側に向かって撓むため、ガイドブッシュ43の前端部分の開度が小さくなる。これに対し、ガイドブッシュ43がガイドブッシュスリーブ42に対してZ1軸方向の前方に向けて変位すると、テーパ42aによる押圧が解除されてガイドブッシュ43の前端部分が外側に拡がるため、ガイドブッシュ43の前端部分の開度が大きくなる。
ガイドブッシュ43のZ1軸方向の後端部分には所定ピッチの雄ねじが形成されている。ガイドブッシュ43の後方には、中空筒状の調整ナット46(ドローバーともいう)が設けられている。調整ナット46の前端部分には所定ピッチの雌ねじが形成されており、ガイドブッシュ43の後端部分に螺合している。
調整ナット46は、棒材Wとロータリーガイドブッシュ18との隙間を調整する際には、調整ナット46と回り止め治具47とが回り止め治具47側から挿入されるピン48によって回転が規制される。一方、本実施例においては、棒材Wを加工する際には、ピン48を回り止め治具47から抜くことで、調整ナット46の回転の規制が解除され、ガイドブッシュ43とともに回転することができる。なお、回り止め治具47は、例えばネジ(図示しない)でガイドブッシュ支持台17に固定されている。
第1主軸10の後端部分には、例えばタイミングプーリが設けられている。ベッド1a内には、第1主軸10に並設されたカウンタ軸が設けられ、このカウンタ軸の後端部分にもタイミングプーリがそれぞれ設けられている。第1主軸10のタイミングプーリとカウンタ軸のタイミングプーリとの間にタイミングベルトが掛け回されている。
一方、このカウンタ軸の前端部分には、別のタイミングプーリが設けられており、ガイドブッシュスリーブ42に設けられたタイミングプーリとの間に別のタイミングベルトが掛け回されている。
そして、第1主軸10が、第1主軸モータ13によって回転駆動すると、タイミングベルトを介してカウンタ軸が回転し、別のタイミングベルトを介してガイドブッシュスリーブ42が回転するので、ガイドブッシュ43が第1主軸10と同一の回転速度でZ1軸回りに回転する。
なお、この例では、第1主軸10とロータリーガイドブッシュ18との同期回転にタイミングベルトを用いた例を挙げて説明したが、本発明はこの例に限定されず、例えば、歯車機構など同期回転を達成する公知の構造を採用できる。
また、本実施例においては、棒材Wとロータリーガイドブッシュ18との隙間を調整する動作と、棒材Wを加工する動作とを切り替えるために、例えば、クラッチブレーキ装置が設けられている。
詳しくは、棒材Wとロータリーガイドブッシュ18との隙間を調整する場合には、クラッチをオフにする。これにより、ブレーキがオンになって調整ナット46の回転が規制されるので、調整ナット46が回り止め治具47ひいてはガイドブッシュ支持台17に対して固定される。この場合、ガイドブッシュ43が固定の調整ナット46に対して回転する。
これに対し、棒材Wを加工する場合には、クラッチをオンにする。これにより、ブレーキがオフになり、調整ナット46の回転の規制が解除されるため、調整ナット46はガイドブッシュ43とともに回転する。
なお、この例では、クラッチブレーキ装置を用いた例を挙げて説明したが、本発明はこの例に限定されるものではない。例えば、ピストン機構や励磁機構を用いて切り替えることも可能である。
棒材Wとロータリーガイドブッシュ18との隙間を調整する場合には、まず、クラッチをオフにして調整ナット46を固定する。そして、第1主軸10の軸心と第2主軸20の軸心を同心に配置し、例えば、第2主軸20を第1主軸10に近づける。
次に、第1チャック11を開き、棒材Wを第1主軸10の後方から供給すると、棒材Wがロータリーガイドブッシュ18から、ガイドブッシュ支持台17の正面側に押し出される。そこで、制御部50aが、第1チャック11を開いて棒材Wの保持を解除した状態で、第2チャック21を閉じて、棒材Wを第2主軸20で保持する(図3のステップS10)。
次いで、モータ制御部50cが第2主軸モータ23およびZ2軸モータ24cに駆動信号を出力して、第2主軸20を所定の回転速度でZ1軸回りに回転させながら、第2主軸20を所定の移動速度でZ1軸方向に移動させて、第1主軸10から離れたり近づけたりする(ステップS11)。
続いて、負荷測定部50dが、第2主軸20をZ1軸回りに回転させて生じた第2主軸モータ23の負荷および第2主軸20をZ1軸方向に移動させて生じたZ2軸モータ24cの負荷を複数測定する(ステップS12)。
より具体的には、制御部50aによって第2主軸モータ23やZ2軸モータ24cは回転駆動状態にあり、棒材Wの長手方向の材料径のばらつきが第2主軸モータ23やZ2軸モータ24cに加わると、第2主軸モータ23やZ2軸モータ24cに供給される電流値が、第2主軸20の回転位相や第2主軸20のZ1軸位置に応じて増減する。
そこで、負荷測定部50dは、第2主軸モータ23に供給される電流値の変動幅(最大値と最小値との差)を例えば所定期間に亘って複数測定する。同時に、Z2軸モータ24cに供給される電流値の変動幅(最大値と最小値との差)も例えば所定期間に亘って複数測定する。
このように、第2主軸モータ23やZ2軸モータ24cにかかる電流値の変動幅を用いれば、棒材Wの長手方向の材料径のばらつきを容易に求めることができる。また、測定した複数の電流値の変動幅に基づいて、棒材Wとロータリーガイドブッシュ18との隙間の大きさを調整するので、高精度の調整が可能になる。
そして、制御部50aが、測定した各電流値の変動幅の例えば平均値Aを算出する(ステップS13)。
なお、本実施例では、第2主軸モータ23やZ2軸モータ24cにかかる負荷を電流値の変動幅の平均値から求める例を挙げて説明したが、本発明はこの例に限定されない。例えば、電流値の変動の基準値を設定しておき、この基準値に対する増減量を用いてもよい。あるいは、電流値に基づく他のパラメータを用いてもよい。例えば、第2主軸モータ23に供給される電流値の変動幅を第2主軸モータ23の回転トルク値とし、Z2軸モータ24cに供給される電流値の変動幅をZ2軸モータ24cの移動トルク値としてもよい。または、第2主軸モータ23やZ2軸モータ24cにトルクセンサをそれぞれ設置し、第2主軸モータ23の回転トルク値やZ2軸モータ24cの移動トルク値を直接に検出してもよい。
続いて、制御部50aが、算出した平均値Aと第1閾値αとを比較し、算出した平均値Aが第1閾値αを超えていると判定した場合(ステップS14のYES)、棒材Wの長手方向の材料径が想定よりも大きいことが分かる。制御部50aのメモリには、この材料径の大きさに応じたガイドブッシュ43の開度(調整ナット46に対するガイドブッシュ43の回転量)が予め格納されている。そこで、棒材Wの長手方向の材料径が想定よりも大きい場合(ステップS14のYES)、ガイドブッシュ開度決定部50eは、今回の材料径の大きさに応じたガイドブッシュ43の開度(広めの値)を制御部50aのメモリから呼び出して、ロータリーガイドブッシュ18の開度を広い値に決定する(ステップS16a)。なお、平均値Aが第1閾値αを超えている場合、第2主軸20等の駆動を停止して、ランプの点灯やブザーの鳴動によって作業者に知らせて、一連のルーチンを終了してもよい。
一方、ステップS14において、制御部50aが、算出した平均値Aが第1閾値α以下であると判定した場合(ステップS14のNO)、ステップS15に進んで、算出した平均値Aと第2閾値βとを比較する。そして、算出した平均値Aが第2閾値βを超えていると判定した場合(ステップS15のYES)、棒材Wの長手方向の材料径が想定よりも若干大きい程度である。このため、ガイドブッシュ開度決定部50eは、ロータリーガイドブッシュ18の開度を中間の値に決定する(ステップS16b)。
これに対し、ステップS14において、制御部50aが、算出した平均値Aが第2閾値β以下であると判定した場合(ステップS15のNO)、棒材Wの長手方向の材料径が想定通り小さいことが分かる。そこで、ガイドブッシュ開度決定部50eは、ロータリーガイドブッシュ18の開度を狭い値に決定する(ステップS16c)。
続いて、制御部50aが、第2チャック21を開いて第2主軸20による棒材Wの保持を解除した状態で、第1チャック11を閉じて、棒材Wを第1主軸10で保持する(ステップS17)。
そして、モータ制御部50cが第1主軸モータ13に駆動信号を出力して、ステップS16a~16cで決定したロータリーガイドブッシュ18の開度になるように、第1主軸10をZ1軸回りに回転させる(ステップS18)。
より具体的には、ステップS16aにおいてガイドブッシュ開度決定部50eが、ロータリーガイドブッシュ18の開度を広い値に決定した場合には、第1主軸10を例えば時計回りに回転させて、ガイドブッシュ43を固定の調整ナット46に対して上記広い値になるまで時計回りに回転させる。これにより、ガイドブッシュ43は、ガイドブッシュスリーブ42に対してZ1軸方向の前方に向けて変位し、ガイドブッシュ43の前端部分の開度を大きくする。
一方、ステップS16cにおいてガイドブッシュ開度決定部50eが、ロータリーガイドブッシュ18の開度を狭い値に決定した場合には、第1主軸10を例えば反時計回りに回転させて、ガイドブッシュ43を固定の調整ナット46に対して上記狭い値になるまで反時計回りに回転させる。これにより、ガイドブッシュ43は、ガイドブッシュスリーブ42に対してZ1軸方向の後方に向けて変位し、ガイドブッシュ43の前端部分の開度を小さくする。
ロータリーガイドブッシュ18の開度調整が完了した後は、第1主軸で棒材Wを把持した後第2主軸の把持を解除し、第1主軸が後退して所定のZ1軸上の位置に移動し、上記クラッチをオンにすれば、工具30で棒材Wを加工することができる。
以上のように、第2主軸20で棒材Wを保持して回転および移動させたときの第2主軸20の各負荷によって、第1主軸モータ13を制御してロータリーガイドブッシュ18の開度を調整するので、ガイドブッシュ43が固定の調整ナット46に対して回転するとともに第1主軸10と同期回転する構造の場合に、棒材Wとロータリーガイドブッシュ18との隙間を自動的に調整することができる。
なお、上記実施例では、第2主軸モータ23およびZ2軸モータ24cの双方の負荷を測定する例を挙げて説明した。しかし、本発明は、第2主軸モータ23あるいはZ2軸モータ24cのいずれか一方のモータの負荷に基づいて、棒材Wとロータリーガイドブッシュ18との隙間の大きさを調整してもよい。
1 ・・・ 自動旋盤(工作機械)
1a ・・・ ベッド
10 ・・・ 第1主軸
11 ・・・ 第1チャック
12 ・・・ 主軸台
13 ・・・ 第1主軸モータ
14 ・・・ Z1軸方向送り機構
14a ・・・ Z1軸レール
14b ・・・ Z1軸スライダ
14c ・・・ Z1軸モータ
17 ・・・ ガイドブッシュ支持台
18 ・・・ ロータリーガイドブッシュ
20 ・・・ 第2主軸
21 ・・・ 第2チャック
22 ・・・ 主軸台
23 ・・・ 第2主軸モータ
24 ・・・ Z2軸方向送り機構
24a ・・・ Z2軸レール
24b ・・・ Z2軸スライダ
24c ・・・ Z2軸モータ
25 ・・・ X2軸方向送り機構
25a ・・・ X2軸レール
25b ・・・ X2軸スライダ
25c ・・・ X2軸モータ
30 ・・・ 工具
31 ・・・ 工具台
32 ・・・ 移動台
40 ・・・ ガイドブッシュホルダ
41 ・・・ 軸受
42 ・・・ ガイドブッシュスリーブ
42a ・・・ テーパ
43 ・・・ ガイドブッシュ
43a ・・・ テーパ
44 ・・・ 溝
45 ・・・ ねじ
46 ・・・ 調整ナット
47 ・・・ 回り止め治具
48 ・・・ ピン
50 ・・・ 制御装置
50a ・・・ 制御部
50b ・・・ 入力部
50c ・・・ モータ制御部
50d ・・・ 負荷測定部
50e ・・・ ガイドブッシュ開度決定部
W ・・・ 棒材

Claims (4)

  1. 棒材を回転自在に保持する第1主軸と、前記第1主軸の前方でガイドブッシュ支持台に配置されて前記第1主軸で保持した前記棒材を回転軸線回りの回転または回転軸線方向への移動を許容するように支持するとともに前記第1主軸と同期回転するロータリーガイドブッシュと、前記棒材と前記ロータリーガイドブッシュとの隙間を調整する際には前記ガイドブッシュ支持台に対して固定されて前記ロータリーガイドブッシュに螺合して前記ロータリーガイドブッシュの回転により前記隙間の大きさを調整する調整ナットと、前記第1主軸に対向配置され前記棒材を回転自在に保持する第2主軸と、前記第1主軸および前記第2主軸の動作を制御する制御部と、を備える工作機械であって、
    前記制御部が、前記棒材を保持した前記第2主軸を駆動させるモータの前記隙間の大きさを調整する際の負荷に基づいて、前記隙間の大きさを決定するガイドブッシュ開度決定部を有する、工作機械。
  2. 前記制御部が、前記棒材を保持した前記第2主軸を前記回転軸線回りに回転させるモータ、あるいは前記棒材を保持した前記第2主軸を前記回転軸線方向に移動させるモータを制御するモータ制御部と、前記棒材を保持した前記第2主軸を前記回転軸線回りに回転させるモータの負荷、あるいは前記棒材を保持した前記第2主軸を前記回転軸線方向に移動させるモータの負荷を測定する負荷測定部と、を有し、
    前記ガイドブッシュ開度決定部が、測定した前記負荷に基づいて、前記隙間の大きさを決定する、請求項1に記載の工作機械。
  3. 前記負荷の測定が、複数回行われる、請求項2に記載の工作機械。
  4. 棒材を回転自在に保持する第1主軸と、前記第1主軸の前方でガイドブッシュ支持台に配置されて前記第1主軸で保持した前記棒材を回転軸線回りの回転または回転軸線方向への移動を許容するように支持するとともに前記第1主軸と同期回転するロータリーガイドブッシュと、前記棒材と前記ロータリーガイドブッシュとの隙間を調整する際には前記ガイドブッシュ支持台に対して固定されて前記ロータリーガイドブッシュに螺合して前記ロータリーガイドブッシュの回転により前記隙間の大きさを調整する調整ナットと、前記第1主軸に対向配置され前記棒材を回転自在に保持する第2主軸と、前記第1主軸および前記第2主軸の動作を制御する制御部と、を備える工作機械の制御方法であって、
    前記第1主軸による前記棒材の保持を解除し、前記棒材を前記第2主軸で保持するステップと、
    前記第2主軸を回転軸線回りに回転させる、あるいは前記第2主軸を回転軸線方向に移動させるステップと、
    前記第2主軸を回転させて生じた負荷、あるいは前記第2主軸を移動させて生じた負荷を複数測定するステップと、
    測定した前記負荷に基づいて、前記隙間の大きさを決定するステップと、
    前記第2主軸による前記棒材の保持を解除し、前記棒材を前記第1主軸で保持するステップと、
    決定した前記隙間の大きさになるように、前記第1主軸を回転軸線回りに回転させて前記ロータリーガイドブッシュを前記調整ナットに対して回転させるステップと、
    を含む、工作機械の制御方法。
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