JP2006310550A - ポットコアを使用したリアクトル及び、複合型リアクトル - Google Patents

ポットコアを使用したリアクトル及び、複合型リアクトル Download PDF

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Abstract

【課題】 ポットコアを使用して、漏れインダクタンスを低減させつつ、損失を削減し、更に、放熱効率の良いリアクトルを提供することにある。
【解決手段】 底面部21と、底面部21の中央に設けられた磁心部22と、底面部21の周囲に一体に設けられた周壁部23と、底面部21と対向する位置に設けられ、磁心部22の端部26と直接接触して固定される蓋部24と、を有する磁性体から構成されるポットコア20と、磁心部22を挿入され、周壁部23内に収納される巻線10と、を有している。これにより、巻線10がポットコア20の周壁部23内に収納されているので、漏れインダクタンスを低減できる。また、ポットコア20の磁心部22の端部26と蓋部24が接触して固定されるので、損失を削減することができる。更に、発熱するポットコア20を直接冷却できるので、放熱効率を向上させることもできる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、ポットコアを使用したリアクトル及び、電子機器に使用される用途又は特性の異なる複数のリアクトルを統合した複合型リアクトルに関する。
従来から、リアクトルは多種多様の用途に使用されている。代表的なリアクトルとして、電動機回路に直列に接続し短絡時の電流を制限する直列リアクトル、並列回路間の電流分担を安定させる並列リアクトル、短絡時の電流を制限しこれに接続される機械を保護する限流リアクトル、電動機回路に直列に接続して始動電流を制限する始動リアクトル、送電線路に並列接続されて進相無効電力の補償や異常電圧を抑制する分路リアクトル、中性点と大地間に接続して電力系統の地絡事故時に流れる地絡電流を制限する為に使用する中性点リアクトル、三相電力系統の1線地絡時に発生するアークを自動的に消滅させる消弧リアクトルなどがある。
このように、リアクトルの使用目的は幅広く、同一製品内においても、別用途で複数のリアクトルが配設されている。そして、リアクトルは、各用途に応じた仕様、すなわち、形状、寸法及び構造等を有する製品が製品化されている。例えば、インバータ回路の突入電流の抑制を目的として使用されるリアクトルでは、ギャップを有する磁性体のコアに平角線をエッジワイズ巻きで巻回したものがある。しかし、ギャップを有するコアを使用したリアクトルは、漏れインダクタンスが大きいことが知られている。更に、上記のリアクトルでは、発熱部品であるコアが巻線に巻回される構造から、コアから発生する熱が篭り易い。そこで、従来から、リアクトルを熱伝導率の良い金属ケースに収納し、コアの一部をケースに密着させて、固定する構造が発案されている。(例えば、特許文献1参照)。また、漏れインダクタンスが少なく、コアを直接冷却できるため、放熱効率が良いポットコアも発案されている(例えば、特許文献2参照)。
また、インバータ回路には、上記のリアクトルの他に、スイッチング素子の負担軽減を目的として、リアクトルを配設しているものもある。
特開平5−109542号公報 特開2003−068550号公報
上述した特許文献1に示すリアクトルでは、漏れインダクタンスが大きいといった問題があった。更に、金属ケースがないと放熱効率が劣るといった問題もあった。また、特許文献2に示すポットコアを使用したリアクトルがなかった。
また、従来から、用途又は特性の異なる複数のリアクトルは別個に製品化されていたため、実装部品の点数及び製造コストが増加するといった問題があった。また、別個に製品化していることから、インバータ回路内に配設される複数のリアクトルのスペースが増加するといった問題もあった。
本発明は、上記のような課題に鑑みなされたものであり、その目的は、ポットコアを使用して、漏れインダクタンスを低減させつつ、更に、放熱効率の良いリアクトルを提供することにある。
本発明の他の目的は、別個に製品化されていた第1のリアクトル及び第2のリアクトルを、ポットコアを使用した一の複合型リアクトルとして製品化することで、部品の点数、製造コスト及び、全体的な部品のスペースを削減し、漏れインダクタンスを低減させ、更に、放熱効率の良い得る複合型リアクトルを提供することにある。
上記目的達成のため、本発明のリアクトルでは、底面部と、前記底面部の中央に設けられた磁心部と、前記底面部の周囲に一体に設けられた周壁部と、前記底面部と対向する位置に設けられ、前記磁心部の端部と直接接触して又は、ギャップ材を介して、固定される蓋部と、を有する磁性体から構成されるポットコアと、前記磁心部を挿入され、前記周壁部内に収納される巻線と、を有することを特徴としている。これにより、巻線がポットコアの周壁部内に収納されているので、漏れインダクタンスを低減できる。更に、発熱するポットコアを直接冷却できるので、放熱効率を向上させることもできる。
また、本発明のリアクトルでは、底面部と、前記底面部の中央に設けられた磁心部と、前記底面部の周囲に一体に設けられた周壁部と、前記底面部と対向する位置に設けられ、前記磁心部の端部と直接接触して又は、ギャップ材を介して、固定される蓋部と、を有する磁性体から構成されるポットコアと、前記磁心部を挿入され、前記周壁部内に収納される巻線と、前記周壁部内に充填される充填材と、前記底面部の内面と前記巻線の間を絶縁する絶縁兼放熱シートと、を有するリアクトルにおいて、前記絶縁兼放熱シートは、前記充填材の熱伝導率以上の熱伝導率を有することを特徴としている。これにより、ポットコアの周壁部内に収納された巻線の発熱を、充填材以上の熱伝導率を有する絶縁兼放熱シートからポットコアに伝導させることができ、更に、放熱効率を向上させることができる。
また、本発明の複合型リアクトルでは、底面部と、前記底面部の中央に設けられた磁心部と、前記底面部の周囲に一体に設けられた周壁部と、前記底面部と対向する位置に設けられ、前記磁心部の端部と直接接触して又は、ギャップ材を介して、固定される蓋部と、を有する磁性体から構成されるポットコアと、前記磁心部を挿入され、前記周壁部内に収納される第1の巻線と、前記磁心部と、から構成される第1のリアクトルと、前記磁心部を挿入され、前記周壁部内に収納される第2の巻線と、前記磁心部と、から構成される第2のリアクトルと、を備える複合型リアクトルにおいて、前記第1のリアクトルは、前記第2のリアクトルと用途又は特性が異なり、前記第2の巻線は、前記磁心部を挿入された前記第1の巻線を挿入されることを特徴としている。
これにより、別個に製品化されていた第1のリアクトル及び第2のリアクトルを一の複合型リアクトルとして製品化でき、部品点数、製造コスト及び全体的な部品のスペースを削減できる。更に、第1の巻線及び第2の巻線がポットコアの周壁部内に収納されているので、漏れインダクタンスを低減できると共に、発熱部品であるポットコアを直接冷却できるので、放熱効率を向上させることもできる。
また、本発明の複合型リアクトルでは、前記第2の巻線は、前記第1の巻線の巻き幅と、略等しい巻き幅を有することを特徴としている。ここに、「巻き幅」とは、ポットコアの磁心部の周囲に巻回された巻線の巻回開始地点から終点までの寸法の内、巻線の巻回直交方向の寸法である。本発明は、第2の巻線の巻き幅、すなわち、巻回直交方向の寸法を、第1の巻線の巻回直交方向の寸法と等しくする。これにより、更に漏れインダクタンスを低減させつつ、部品点数、製造コスト及び全体的な部品のスペースを削減することができる。
また、本発明の複合型リアクトルでは、前記第1の巻線は、エッジワイズ巻きで巻回された平角線であり、前記第2の巻線は、平角線の断面から見て長手方向にエッジを持たせる巻き方で巻回された平角線であることを特徴としている。これにより、第1の巻線と第2の巻線の巻数比が異なっても、平角線をその断面から見て長手方向にエッジを持たせて巻回することで、第2の巻線の巻き幅を調整することができる。
本発明に係るリアクトルとして、インバータ回路に配設されるポットコアを使用したリアクトルを取り上げて、第1の実施形態について、図1乃至図13を参照しながら説明する。なお、以下に説明する実施形態は特許請求の範囲にかかる発明を限定するものではなく、また、本実施形態の中で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。
図1は、第1の実施形態のリアクトル100の斜視図である。第1の実施形態のリアクトル100は、図1に示すように、ポットコア20に巻線10を収納した後、図示しない充填材を流し込むことで形成されている。第1の実施形態のリアクトル100は透明な充填材を使用しているため、図1において、ポットコア20の内部が見えている。ポットコア20は、後述するが底面部21(図3参照)、周壁部23(図3参照)、磁心部22(図3参照)を備える本体25と、磁心部22の端部26(図3参照)と接触して固定される蓋部24から構成されている。ポットコアの本体25と蓋部24は図示しないボルト及びナットで固定されている。上記の磁心部22に第1の実施形態の巻線10を挿入して、要求される電気的特性、例えば、インダクタンス値等をインバータ回路に提供している。ここで、後述するが、第1の実施形態の巻線10には平角線15(図5参照)を使用している。上記の平角線15をエッジワイズ巻きで巻回して、巻線10を形成している。
一方、図示しない充填材は、主に、ポットコア20と巻線10の間に流れ込み、ポットコア20内で巻線10が移動しないように固定している。更に、通電中、巻線10から発生する熱をポットコア20に伝導している。また、通電中、ポットコア20からも熱が発生する。しかし、第1の実施形態のリアクトル100では、ポットコア20が従来のリアクトルを収納していた金属ケースの役目も兼ねることより、ポットコア20を強制冷却手段で直接冷却することができ、従来のリアクトルに比べて、巻線10及びポットコア20から発生する熱を効率よく放熱することができる。
図2は、図1のリアクトル100の分解斜視図である。図2に示すように、第1の実施形態のリアクトル100は、ポットコアの本体25、絶縁兼放熱シート7、巻線10、ボビン4、板バネ2、蓋部24、図示しない充填材、図示しないボルト及びナットから構成されている。リアクトル100は、ポットコアの本体25に絶縁兼放熱シート7、巻線10、ボビン4及び板バネ2を順に収納し、蓋部24を図示しないボルト及びナットで固定して、形成している。具体的には、ポットコア20(図1参照)の底面部21(図3参照)の内面21aに、リング状の絶縁兼放熱シート7を配置する。すなわち、リング状の絶縁兼放熱シート7の中央の空孔に磁心部22(図3参照)を挿入する。絶縁兼放熱シート7は、上記の底面部21と巻線10を電気的に絶縁する。次に、要求される電気的特性、例えば、インダクタンス値等に応じた巻数分、平角線15(図5参照)を巻回して巻線10を形成する。絶縁兼放熱シート7に接触させて、ポットコアの本体25に巻線10を配置する。すなわち、巻線10に磁心部22を挿入する。巻線10を底面部21(図3参照)、磁心部22、周壁部23(図3参照)及び蓋部24に囲まれた空間に収納する。更に、略リング状の仕切部4a(図6参照)に対して略垂直に設けられた円筒状の巻枠部4b(図6参照)を有するボビン4を、ポットコアの本体25に配置する。すなわち、ボビン4の巻枠部4bを、巻線10と磁心部22の間に挿入して、ボビン4を底面部21、磁心部22、周壁部23及び蓋部24に囲まれた空間に収納する。ボビン4は、磁心部22と巻線10を電気的に絶縁する。
その後、略リング状の板バネ2をボビン4に接触させつつ、ポットコアの本体25に配置する。すなわち、板バネ2の中央の空孔に磁心部22を挿入して、底面部21、磁心部22、周壁部23及び蓋部24に囲まれた空間に収納する。板バネ2は、絶縁兼放熱シート7、巻線10及びボビン4を底面部21の内面21aに押し付け、ポットコア20内で絶縁兼放熱シート7、巻線10及びボビン4を移動しないように固定している。次に、蓋部24をポットコアの本体25に図示しないボルト及びナットで固定する。すなわち、蓋部24は、磁心部22の端部26(図3参照)、周壁部23の底面部側対向端23a(図13参照)及び板バネ2に接触する。最後に、図示しない充填材をポットコア20内に流し込み、絶縁兼放熱シート7、巻線10、ボビン4及び板バネ2を固定する。
次に、第1の実施形態のリアクトル100を構成するポットコアの本体25、絶縁兼放熱シート7、巻線10、ボビン4、板バネ2及び蓋部24について、説明する。
図3は、図1のリアクトル100に使用するポットコアの本体25の斜視図である。図3に示すポットコアの本体25は、上述したように、底面部21、磁心部22及び周壁部23から構成されている。ここで、底面部21は、ポットコアの本体25の底面に形成される円板状の部材である。第1の実施形態のポットコアの本体25は、上記の底面部21に磁心部22と周壁部23を一体として形成した形状となっている。磁心部22は、底面部21の中央に略円筒状に形成される部材である。底面部21及び磁心部22の中央には、ボルト用ザグリ付き貫通穴26aが形成されている。なお、ボルト用ザグリ付き貫通穴26aのザグリ部26b(図13参照)は、底面部21の内面対向面21b(図13参照)に形成されているため、図3では隠れている。更に、磁心部22の底面部側対向端である端部26は、蓋部24が上記の図示しないボルト及びナットで固定された場合、蓋部24と面接触する。一方、周壁部23は、底面部21の最縁から所定の幅で、略垂直に形成された周囲の壁である。周壁部23には、所定の大きさの開口部28が一箇所形成されている。開口部28は、ポットコアの本体25に収納された巻線10(図1参照)のリード部10c(図5参照)をポットコア20(図1参照)の外に出すために形成されている。また、開口部28は、ポットコア20内に図示しない充填材を流し込む際にも使用される。
第1の実施形態のポットコア20は、磁性体としてダストコアを使用している。ダストコアは、コアの中に分散された微小なギャップを有することから、ギャップを別に設ける必要がない。そのため、磁心部22の端部26と蓋部24の間にギャップが無く、損失が少ないといった特徴がある。また、巻線10はポットコア20に覆われているので、漏れインダクタンスを削減することができる。なお、通電中、巻線10及びポットコア20から熱が発生する。しかし、第1の実施形態のリアクトル100では、ポットコア20が従来のリアクトルを収納していた金属ケースの役目も兼ねることより、ポットコア20を強制冷却手段で直接冷却することができ、従来のリアクトルに比べて、巻線10及びポットコア20から発生する熱を効率良く放熱することができる。
図4は、図1のリアクトル100に使用する絶縁兼放熱シート7の斜視図である。上述したように、第1の実施形態のリアクトル100(図1参照)では、リング状の絶縁兼放熱シート7を使用している。絶縁兼放熱シート7の中央の空孔は、磁心部22(図3参照)を挿入するために存在する。絶縁兼放熱シート7は、底面部21(図3参照)の内面21aと巻線10(図1参照)の間に配置され、両者を電気的に絶縁する。更に、第1の実施形態の絶縁兼放熱シート7は、図示しない充填材よりも、熱伝導率の良いシートを使用している。従来、巻線10から発生した熱は、絶縁兼放熱シート7より劣る熱伝導率を有する図示しない充填材を介して、ポットコア20(図1参照)に伝導されていた。このため、巻線10から発生する熱を、ポットコア20に効率良く伝導できなかった。しかし、絶縁兼放熱シート7の熱伝導率を良くすることで、巻線10から発生した熱を、底面部21に効率良く伝導させることができる。更に、後述するが、板バネ2(図2参照)が、絶縁兼放熱シート7、巻線10及びボビン4(図2参照)を底面部21の内面21aに押し付けることで、絶縁兼放熱シート7と巻線10間及び、底面部21の内面21aと絶縁兼放熱シート7間に図示しない充填材が侵入し難くなる。すなわち、巻線10から発生した熱を、巻線10−絶縁兼放熱シート7−ポットコア20の底面部21の経路で伝導させることができ、これにより、巻線10から発生した熱を更に効率良く伝導させることができる。
図5は、図1のリアクトル100に使用する巻線10の斜視図である。図5に示すように、平角線15をエッジワイズ巻きで巻回して、巻線10を形成している。平角線15は、要求される電気的特性、例えば、インダクタンス値等に応じた巻数分、巻回される。また、巻線10の端部であるリード部10cは被覆を剥離し、導体を剥き出し状態にしている。リード部10cに図示しない圧着端子等を設けて、インバータ回路に接続している。
図6は、図1のリアクトル100に使用するボビン4の斜視図である。図6に示すように、ボビン4は、仕切部4a、巻枠部4b及び取っ手4cから構成されている。なお、ボビン4の材料は絶縁材である。ここで、仕切部4aは、中央の空孔を備えた略リング状の板の部材である。第1の実施形態のリアクトル100(図1参照)において、この仕切部4aは、巻線10(図1参照)及び板バネ2(図2参照)の接触線2a(図7参照)と接触する。そして、板バネ2により、仕切部4aはポットコア20(図1参照)の底面部21(図3参照)の内面21aに配置された絶縁兼放熱シート7に巻線10を押し付ける。一方、巻枠部4bは、仕切部4aに対して略垂直に設けられた円筒状の部材である。巻枠部4bは、ポットコア20の磁心部22(図3参照)と巻線10の間に挿入され、両者を電気的に絶縁する。また、巻枠部4bの仕切部側対向端4dは、板バネ2により、底面部21の内面21aに配置された絶縁兼放熱シート7に押し付けられる。更に、取っ手4cは、仕切部4aの外周部の一部に、仕切部4aと一体で設けられ部材である。上記の取っ手4cは、第1の実施形態のリアクトル100を組み立てる際に、作業性を向上させるために存在する。すなわち、磁心部22と巻線10の間に巻枠部4bを挿入させる作業において、ボビン4の仕切部4a及び巻枠部4bは、ポットコアの本体25に収納されるため、作業中、ボビン4を支持し難い。しかし、上記の作業において、取っ手4cは、ポットコアの本体25の開口部28(図3参照)に差し込まれるため、作業中、ボビン4を支持することができ、作業効率を向上させることができる。そのため、取っ手4cの円周方向の幅は、開口部28の円周方向の幅と略等しくなっている。
図7は、図1のリアクトル100に使用する板バネ2の斜視図である。板バネ2は、中央の空孔を備えた略リング状の板である。図7に示すように、板バネ2には、2本の伸縮部2cが形成されている。伸縮部2cは、円周方向と直角に与えられた圧力に対して、板バネ2の水平方向に伸縮する。伸縮部2cは水平方向の伸縮の際に、伸縮部2c内の接触線2aと板バネ2の水平面との高さを変更し、バネの役割を果たす。後述するが、第1の実施形態のリアクトル100(図1参照)において、接触線2aはボビン4(図2参照)の仕切部4a(図6参照)と接触する。一方、接触線2aと反対の面の伸縮部2c以外の領域である接触面2bは、蓋部24(図1参照)と接触する。
図8は、図1のリアクトル100に使用するポットコア20の蓋部24の斜視図である。蓋部24は、図8に示すように中央にナット用ザグリ付き貫通穴24aを形成された円板状の部材である。また、蓋部24は、ポットコアの本体25(図1参照)と合わせて、ポットコア20(図1参照)を形成する。そのため、蓋部24は、ポットコアの本体25と同様に、ダストコアを使用している。図示しないボルト及びナットで、蓋部24はポットコアの本体25に固定される。
次に、第1の実施形態のリアクトル100を構成する各部材を組み立てた状態について、説明する。図9は、図3のポットコアの本体25に絶縁兼放熱シート7を組み立てた状態を示す斜視図、図10は、図9に巻線10を組み立てた状態を示す斜視図である。また、図11は、図10にボビン4を組み立てた状態を示す斜視図、図12は、図11に板バネ2を組み立てた状態を示す斜視図である。
まず、図9に示すように、リング状の絶縁兼放熱シート7の中央の空孔に磁心部22を挿入した後、絶縁兼放熱シート7をポットコアの本体25の底面部21の内面21aに接触させて配置する。次に、図10に示すように、平角線15(図5参照)を所定の回数、巻回して形成した巻線10に磁心部22を挿入する。そして、巻線10を絶縁兼放熱シート7に接触させつつ、ポットコアの本体25に配置する。配置する際、巻線10のリード部10cをポットコアの本体25の開口部28から、ポットコアの本体25外に出す。これにより、第1の実施形態のリアクトル100(図1参照)が配設されるインバータ回路と巻線10を電気的に接続することができる。また、図10に示したように、磁心部22と巻線10の間に隙間がある。この隙間に、図11に示すように、ボビン4の巻枠部4b(図6参照)を挿入して、ボビン4をポットコアの本体25に配置する。これにより、巻枠部4bにより、磁心部22と巻線10を絶縁している。更に、ポットコアの本体25の周壁部23と巻線10間にも隙間がある。この隙間に開口部28から、図示しない充填材を流し込み、絶縁兼放熱シート7、巻線10、ボビン4及び板バネ2を固定している。
また、上述したように、磁心部22と巻線10間の隙間にボビン4の巻枠部4bを挿入する作業において、ボビン4の仕切部4a(図6参照)及び巻枠部4bは、ポットコアの本体25に収納されるため、ボビン4を支持し難い。そこで、取っ手4cでボビン4を支持することで、作業効率を向上させることができる。しかし、取っ手4cは仕切部4aの外周部の一部に設けられているため、周壁部23と干渉する恐れがある。巻枠部4bの挿入後、開口部28に取っ手4cを差し込むことで、周壁部23と干渉しない構造にしている。これにより、仕切部4aをポットコアの本体25に配置することができる。そのため、取っ手4cの円周方向の幅は、開口部28の円周方向の幅と略等しくなっている。次に、図12に示すように、リング状の板バネ2の中央の空孔に磁心部22を挿入した後、板バネ2をポットコアの本体25に配置する。これにより、板バネ2の接触線2a(図7参照)とボビン4が接触している。図12に示した状態に、更に、図示しないボルト及びナットで蓋部24を固定した後、図示しない充填材を開口部28から流し込むことで、第1の実施形態のリアクトル100は完成する。
図13は、一点鎖線で指定された領域Aにより切り取られた図1のリアクトル100の断面図である。図13に示すように、第1の実施形態のリアクトル100(図1参照)では、蓋部24とポットコアの本体25を図示しないボルト及びナットで固定している。図示しないボルトは、ポットコアの本体25に形成されたボルト用ザグリ付き貫通穴26aに、内面対向面21b側から挿入され、ザグリ部26bに収納される。また、図示しないボルトは、蓋部24の中央のナット用ザグリ付き貫通穴24a及び磁心部22の中央のボルト用ザグリ付き貫通穴26aを貫通し、蓋部24のザグリ部24bに収納されたナットで固定される。ポットコアの本体25に固定された場合、蓋部24は、磁心部22の端部26及び周壁部23の底面部側対向端23aと面接触する。そのため、磁心部22の端部26と蓋部24の間にギャップが無いので、ポットコア20は損失が少ないといった特徴がある。また、巻線10をポットコア20内に収納しているため、漏れインダクタンスを削減することができる。更に、通電中、巻線10及びポットコア20から熱が発生するものの、ポットコア20が従来のリアクトルを収納していた金属ケースの役目も兼ねることより、ポットコア20を強制冷却手段で直接冷却することができ、従来のリアクトルに比べて、巻線10及びポットコア20から発生する熱を効率良く放熱することができる。よって、従来のように金属ケースを必要とせず、製造コストを削減することもできる。
また、ポットコアの本体25に固定された場合、蓋部24は板バネ2の接触面2bと面接触する。ここで、絶縁兼放熱シート7、巻線10、ボビン4及び板バネ2をポットコアの本体25に配置した後、底面部21の内面21aから板バネ2の接触面2bまでの高さは、底面部21の内面21aから周壁部23の底面部側対向端23aまでの高さよりも、高く設計されている。そのため、蓋部24をポットコアの本体25に固定すると、蓋部24が磁心部22の端部26及び周壁部23の底面部側対向端23aに接触するので、蓋部24は板バネ2を底面部21の方向に押し付ける。板バネ2は、板バネ2の接触線2aを介して、ボビン4の仕切部4aを底面部21の方向に押し付ける。仕切部4aは、巻線10を底面部21の方向に押し付ける。巻線10は絶縁兼放熱シート7を底面部21の内面21aに押し付ける。一方、巻枠部4bの仕切部側対向端4dは絶縁兼放熱シート7を底面部21の内面21aに押し付ける。絶縁兼放熱シート7は、巻線10及び巻枠部4bによって、底面部21の内面21aに押し付けられる。これにより、蓋部24を固定することで、絶縁兼放熱シート7、巻線10、ボビン4及び板バネ2が底面部21の方向に押し付けられて、移動しないので、リアクトル100を何れの方向に傾けても良く、図示しない充填材を流し込む作業の作業効率を向上することができる。
また、絶縁兼放熱シート7と巻線10の間及び絶縁兼放熱シート7と底面部21の内面21aとの間に隙間が発生しなくなり、図示しない充填材を流し込んでも、それらの隙間に図示しない充填材が浸透しない。よって、巻線10から発生する熱を、熱伝導率の良い絶縁兼放熱シート7を介して、ポットコア20に伝導することができ、巻線10から発生する熱を更に、効率良く放熱することができる。
次に、第2の実施形態の複合型リアクトル200について、図14乃至図20を参照して説明する。なお、以下に説明する実施形態は特許請求の範囲にかかる発明を限定するものではなく、また、本実施形態の中で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。更に、第1の実施形態と同様の部分には同じ符号を付し、詳しい説明は省略する。
図14は、第2の実施形態の複合型リアクトル200の簡易回路図である。図14では、インバータ回路に使用される第1のリアクトル13及び第2のリアクトル14が示されている。第1のリアクトル13は、インバータ回路の始動電流等の過電流を抑制するため、配設されている。一方、第2のリアクトル14は、スイッチング素子の負担を軽減するため、配設されている。そして、第2の実施形態では、第1のリアクトル13及び第2のリアクトル14を一の複合型リアクトル200として製品化している。具体的には、ポットコア20を共通にして、第1のリアクトル13の巻線12にポットコア20の磁心部22(図3参照)を挿入する。更に、第2のリアクトル14の巻線11にポットコア20の磁心部22及び巻線12を挿入している。なお、一般的に、第1のリアクトル13のインダクタンスは、第2のリアクトル14のインダクタンスより大きいので、第1のリアクトル13をメインのリアクトル、第2のリアクトル14を補助のリアクトルとする。よって、第1のリアクトル13の巻線12をメイン巻線12、第2のリアクトル14の巻線11を補助巻線11として、以下説明する。
図15は、第2の実施形態の複合型リアクトル200の斜視図である。第2の実施形態のリアクトル200は、図15に示すように、ポットコア20に補助巻線11及びメイン巻線12を収納した後、図示しない充填材を流し込むことで形成されている。第2の実施形態のリアクトル200も透明な充填材を使用しているため、図15において、ポットコア20の内部が見えている。ポットコア20は、第1の実施形態のリアクトル100で使用されたポットコア20と全く同じものを使用している。第1の実施形態と同様に、ポットコアの本体25と蓋部24を図示しないボルト及びナットで固定している。磁心部22(図3参照)をメイン巻線12に挿入した後、メイン巻線12及び磁心部22を補助巻線12に挿入して、要求される電気的特性、例えば、インダクタンス値等をインバータ回路に提供している。ここで、後述するが、補助巻線11には平角線16(図17参照)を、メイン巻線12には平角線17(図18参照)を使用している。平角線16をその断面から見て長手方向にエッジを持たせて巻回して、補助巻線16を形成している。また、平角線17をエッジワイズ巻きで巻回して、メイン巻線12を形成している。一方、図示しない充填材は、第1の実施形態と同様に、ポットコア20、補助巻線11及びメイン巻線12の間に流れ込み、ポットコア20内で補助巻線11及びメイン巻線12が移動しないように固定している。更に、通電中、補助巻線11及びメイン巻線12から発生する熱をポットコア20に伝導している。また、通電中、ポットコア20からも熱が発生する。しかし、ポットコア20が従来のリアクトルを収納していた金属ケースの役目も兼ねることより、ポットコア20を強制冷却手段で直接冷却することができ、補助巻線11、メイン巻線12及びポットコア20から発生する熱を効率よく放熱することができる。
図16は、図15の複合型リアクトル200の分解斜視図である。図16に示すように、第2の実施形態の複合型リアクトル200は、ポットコアの本体25、絶縁兼放熱シート7、補助巻線11、メイン巻線12、ボビン4、板バネ2、蓋部24、図示しない充填材、図示しないボルト及びナットから構成されている。複合型リアクトル200は、ポットコアの本体25に絶縁兼放熱シート7、補助巻線11、メイン巻線12、ボビン4及び板バネ2を順に収納し、蓋部24を図示しないボルト及びナットで固定して、形成している。ここで、絶縁兼放熱シート7、ボビン4、板バネ2、図示しない充填材、図示しないボルト及びナットも、第1の実施形態で使用したものと全く同じである。また、複合型リアクトル200の組み立て手順もほとんど同じである。第1の実施形態のリアクトル100と異なっているのは、補助巻線11及びメイン巻線12をポットコアの本体25に配置していることだけである。第1の実施形態と重複するものの、簡単に組み立て手順を列記すると、ポットコアの本体25の底面部21(図3参照)の内面21aに、リング状の絶縁兼放熱シート7を配置する。次に、要求される電気的特性、例えば、インダクタンス値等に応じた巻数分、平角線16(図17参照)をその断面から見て長手方向にエッジを持たせて巻回して、補助巻線11を形成する。
更に、平角線17(図18参照)をエッジワイズ巻きで巻回して、メイン巻線12を形成する。絶縁兼放熱シート7に接触させて、ポットコアの本体25に補助巻線11及びメイン巻線12を配置する。すなわち、メイン巻線12に磁心部22を挿入する。磁心部22及びメイン巻線12を補助巻線11に挿入する。その後、ポットコアの本体25の底面部21の内面21aの絶縁兼放熱シート7に接触するように、補助巻線11及びメイン巻線12を収納する。更に、巻枠部4b(図6参照)を有するボビン4を、ポットコアの本体25に配置する。その後、板バネ2をボビン4に接触させつつ、ポットコアの本体25に板バネ2を配置する。板バネ2は、補助巻線11、メイン巻線12及びボビン4を底面部21の内面21aに配置された絶縁兼放熱シート7に押し付け、ポットコア20(図15参照)内で絶縁兼放熱シート7、補助巻線11、メイン巻線12及びボビン4を移動しないように固定している。次に、蓋部24をポットコアの本体25に図示しないボルト及びナットで固定する。最後に、図示しない充填材をポットコア20内に流し込み、絶縁兼放熱シート7、補助巻線11、メイン巻線12、ボビン4及び板バネ2を固定する。
次に、第2の実施形態の複合型リアクトル200を構成する補助巻線11及びメイン巻線12について説明する。なお、上述したように、ポットコアの本体25、絶縁兼放熱シート7、ボビン4、板バネ2及び蓋部24は、第1の実施形態と全く同じである。
図17は、図15の複合型リアクトル200に使用する補助巻線11の斜視図である。図17に示す平角線16は、平角線16の断面から見て長手方向にエッジを持たせて巻回され、巻き幅W1の補助巻線11を形成している。ここで、巻き幅W1は図17に示すように、補助巻線11の巻回開始地点から終点までの寸法の内、補助巻線11の巻回直交方向の寸法である。第2の実施形態では、長手方向の寸法d1、厚さt1の平角線16を使用して、補助巻線11を形成している。具体的には、平角線16をその断面から見て長手方向にエッジを持たせて巻回する。その際、図17に示した巻線間隔P1を保持して、巻数分巻回する。これから、上記の巻き幅W1は、補助巻線11を形成する平角線16の長手方向の寸法d1の巻数倍及び、巻線間隔P1の(巻数−1)倍の合計に略等しい。上記の補助巻線11の巻数は、使用するポットコア20の特性を変更しない限り、補助巻線11に要求される電気的特性、例えば、インダクタンス等により決まる。また、巻線間隔P1は補助巻線11間の電圧に依存する。すなわち、巻き幅W1は、使用するポットコア20(図15参照)、補助巻線11間の電圧及び、補助巻線11に要求される電気的特性、例えば、インダクタンス等を変更しない限り、平角線16の長手方向の寸法d1に比例する。よって、平角線16の長手方向の寸法d1を大きくすることで、巻き幅W1を広くすることができる。なお、補助巻線11の端部であるリード部11cは被覆を剥離し、導体を剥き出し状態にしている。リード部11cに図示しない圧着端子等を設けて、インバータ回路に接続している。
図18は、図15の複合型リアクトル200に使用するメイン巻線12の斜視図である。図18に示すように平角線17は、エッジワイズ巻きで巻回され、巻き幅W2のメイン巻線12を形成している。ここで、巻き幅W2は図18に示すように、メイン巻線12の巻回開始地点から終点までの寸法の内、メイン巻線12の巻回直交方向の寸法である。第2の実施形態では、長手方向の寸法d2、厚さt2の平角線17を使用して、メイン巻線12を形成している。具体的には、平角線17をエッジワイズ巻きで、図18に示した巻線間隔P2を保持して、巻数分巻回している。これから、上記の巻き幅W2は、メイン巻線12を形成する平角線17の厚さt2の巻数倍及び、巻線間隔P2の(巻数−1)倍の合計に略等しい。
上記のメイン巻線12の巻数は、補助巻線11と同様に、使用するポットコア20(図15参照)の特性を変更しない限り、メイン巻線12に要求される電気的特性、例えば、インダクタンス等により決まる。また、巻線間隔P2はメイン巻線12間の電圧に依存する。すなわち、巻き幅W2は、使用するポットコア20(図15参照)、メイン巻線12間の電圧及び、メイン巻線12に要求される電気的特性、例えば、インダクタンス等を変更しない限り、平角線17の厚さt2に比例する。よって、平角線17の厚さt2を変更することで、巻き幅W2を変更することができる。しかし、厚さt2を厚くすると、巻き幅W2が広くなり、複合型リアクトル200(図14参照)が小型化できないといった弊害がある。なお、メイン巻線12の端部であるリード部12cは被覆を剥離し、導体を剥き出し状態にしている。リード部12cに図示しない圧着端子等を設けて、インバータ回路に接続している。
図17に示す補助巻線11に比べて、メイン巻線12は要求される電気的特性、例えば、インダクタンス値が大きいため、巻数が増加している。後述するように、第2の実施形態に係る複合型リアクトル200では、漏れインダクタンスを低減しつつ、複合型リアクトル200を小型化するために、メイン巻線12の巻き幅W2と補助巻線11(図17参照)の巻き幅W1(図17参照)をできる限り等しくしたい。しかし、一般的に、平角線を流れる電流の大きさで、平角線の断面積が決まることから、平角線16(図17参照)をエッジワイズ巻きで巻回した場合の巻き幅に合わせて、メイン巻線12に使用する平角線17の厚さt2を薄くし、メイン巻線12の巻き幅W2を狭くしようとすると、平角線17の長手方向の寸法d2が大きくなる。そのため、エッジワイズ巻きで巻回し難くなるといった問題があった。また、上述したように、巻線間隔P2はメイン巻線12間の電圧に依存するため、巻き幅W2を狭くするにも限界があった。そこで、第2の実施形態では、平角線17をエッジワイズ巻きで巻回して、メイン巻線12を形成しつつ、平角線16をその断面から見て長手方向にエッジを持たせて巻回して、補助巻線11を形成している。これにより、平角線16を流れる電流の大きさで決まる平角線16の断面積を変更することなく、補助巻線11に使用する平角線16の厚さt1(図17参照)を薄くし、長手方向の寸法d1(図17参照)を大きくすることで、補助巻線11の巻き幅W1(図17参照)を広くできる。すなわち、補助巻線11の巻き幅W1とメイン巻線12の巻き幅W2を等しくできる。
次に、第2の実施形態の複合型リアクトル200で使用する補助巻線11及びメイン巻線12をポットコアの本体25に配置した後の状態について説明する。
図19は、図9に補助巻線11及びメイン巻線12を組み立てた状態を示す斜視図である。図19では、まず、絶縁兼放熱シート7の中央の空孔に磁心部22を挿入した後、絶縁兼放熱シート7をポットコアの本体25の底面部21の内面21aに接触させて配置する。次に、メイン巻線12に磁心部22を挿入する。更に、補助巻線11に磁心部22及びメイン巻線12を挿入する。補助巻線11及びメイン巻線12を絶縁兼放熱シート7に接触させつつ、ポットコアの本体25に配置する。配置する際、補助巻線11のリード部11c及び、メイン巻線12のリード部12cをポットコアの本体25の開口部28から、ポットコアの本体25外に出す。これにより、第2の実施形態のリアクトル200が配設されるインバータ回路と補助巻線11及びメイン巻線12を電気的に接続することができる。また、図19に示したように、磁心部22とメイン巻線12の間に隙間がある。この隙間に、ボビン4の巻枠部4bを挿入して、ボビン4をポットコアの本体25に配置する。これにより、巻枠部4bにより、磁心部22とメイン巻線12を絶縁している。更に、ポットコアの本体25の周壁部23と補助巻線11間にも隙間がある。また、メイン巻線12と補助巻線11間にも隙間がある。これら隙間に、開口部28から、図示しない充填材を流し込み、絶縁兼放熱シート7、補助巻線11、メイン巻線12、ボビン4及び板バネ2を固定している。
ここで、図19に示したように、第2の実施形態の複合型リアクトル200(図14参照)において、補助巻線11の巻き幅W1(図17参照)及びメイン巻線12の巻き幅W2(図18参照)は等しくなっている。補助巻線11の巻き幅W1がメイン巻線12の巻き幅W2よりも広ければ、漏れインダクタンスを低減させることができる。しかし、補助巻線11の巻き幅W1がメイン巻線12の巻き幅W2より広いと、それだけ、ポットコア20(図15参照)の高さが高くなるので、小型化できない。そこで、補助巻線11の巻き幅W1とメイン巻線12の巻き幅W2を等しくしている。
また、第2の実施形態では、メイン巻線12を補助巻線11に挿入している。これにより、第1のリアクトル13(図14参照)と第2のリアクトル14(図14参照)を一の複合型リアクトル200として製品化することができる。よって、部品点数、製造コスト及び全体的な部品のスペースを削減することもできる。更に、メイン巻線12は、要求される電気的特性、例えば、インダクタンス値、電圧値、電流値等により、使用する平角線17(図18参照)の長手方向の寸法d2(図18参照)、厚さt2(図18参照)、巻数及び巻線間隔P2(図18参照)を変更し難いが、補助巻線11に使用する平角線16(図17参照)の長手方向の寸法d1(図17参照)、厚さt1(図17参照)を変更することで、巻き幅W1(図17参照)を調整することができる。これにより、確実に補助巻線11の巻き幅W1とメイン巻線12の巻き幅W2を略等しくすることができる。
図20は、一点鎖線で指定された領域Bにより切り取られた図15の複合型リアクトル200の断面図である。図20に示すように、第2の実施形態の複合型リアクトル200では、蓋部24とポットコアの本体25を図示しないボルト及びナットで固定している。図示しないボルトは、ポットコアの本体25に形成されたボルト用ザグリ付き貫通穴26aに、内面対向面21b側から挿入され、ザグリ部26bに収納される。また、図示しないボルトは、蓋部24の中央のナット用ザグリ付き貫通穴24a及び磁心部22の中央のボルト用ザグリ付き貫通穴26aを貫通し、蓋部24のザグリ部24bに収納されたナットで固定される。ポットコアの本体25に固定された場合、蓋部24は磁心部22の端部26及び周壁部23の底面部側対向端23aと面接触する。そのため、磁心部22の端部26と蓋部24の間にギャップが無いので、ポットコア20は損失が少ないといった特徴がある。また、巻線10をポットコア20内に収納しているため、漏れインダクタンスを削減することができる。また、第2の実施形態では、メイン巻線12の巻き幅W2と補助巻線11の巻き幅W1を等しくして、メイン巻線12を覆うように、補助巻線11を配置しているので、更に、漏れインダクタンスを削減することができる。第1のリアクトル13(図14参照)と第2のリアクトル14(図14参照)を一の複合型リアクトル200として製品化することもできる。これから、全体的な製造コストを削減することもできる。更に、通電中、補助巻線11、メイン巻線12及びポットコア20から熱が発生するものの、ポットコア20が従来のリアクトルを収納していた金属ケースの役目も兼ねることより、ポットコア20を強制冷却手段で直接冷却することができ、従来のリアクトルに比べて、補助巻線11、メイン巻線12及びポットコア20から発生する熱を効率良く放熱することができる。よって、従来のように、金属ケースを必要とせず、製造コストを削減することもできる。
また、第1の実施形態と同様に、ポットコアの本体25に固定された場合、蓋部24は板バネ2の接触面2bと面接触する。ここで、絶縁兼放熱シート7、補助巻線11、メイン巻線12、ボビン4及び板バネ2をポットコアの本体25に配置した後、底面部21の内面21aから板バネ2の接触面2bまでの高さは、底面部21の内面21aから周壁部23の底面部側対向端23aまでの高さよりも、高く設計されている。そのため、蓋部24をポットコアの本体25に固定すると、蓋部24が磁心部22の端部26及び周壁部23の底面部側対向端23aに接触するので、蓋部24は板バネ2を底面部21の方向に押し付ける。板バネ2は、板バネ2の接触線2aを介して、ボビン4の仕切部4aを底面部21の方向に押し付ける。仕切部4aは、補助巻線11及びメイン巻線12を底面部21の方向に押し付ける。補助巻線11及びメイン巻線12は絶縁兼放熱シート7を底面部21の内面21aに押し付ける。一方、巻枠部4bの仕切部側対向端4dは絶縁兼放熱シート7を底面部21の内面21aに押し付ける。絶縁兼放熱シート7は、補助巻線11、メイン巻線12及び巻枠部4bによって、底面部21の内面21aに押し付けられる。これにより、蓋部24を固定することで、絶縁兼放熱シート7、補助巻線11、メイン巻線12、ボビン4及び板バネ2が底面部21の方向に押し付けられて、移動しないので、複合型リアクトル200を何れの方向に傾けても良く、図示しない充填材を流し込む作業の作業効率を向上することができる。
また、絶縁兼放熱シート7と底面部21の内面21aの間、絶縁兼放熱シート7と補助巻線11の間及び絶縁兼放熱シート7とメイン巻線12の間に隙間が発生しなくなり、図示しない充填材を流し込んでも、それらの隙間に図示しない充填材が浸透しない。よって、補助巻線11及びメイン巻線12から発生する熱を、熱伝導率の良い絶縁兼放熱シート7を介して、ポットコア20に伝導することができ、補助巻線11及びメイン巻線12から発生する熱を更に、効率良く放熱することができる。
次に、第3の実施形態の複合型リアクトル300について、図21及び図22を参照して説明する。なお、以下に説明する実施形態は特許請求の範囲にかかる発明を限定するものではなく、また、本実施形態の中で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。更に、第1の実施形態と同様の部分には同じ符号を付し、詳しい説明は省略する。
図21は、第3の実施形態のリアクトル300の斜視図、図22は、図21のリアクトル300に使用するポットコア40の斜視図である。リアクトル300は、第1の実施形態のリアクトル100と略同じ構造で形成されている。すなわち、絶縁兼放熱シート7、ボビン4、巻線10、板バネ2、図示しない充填材、図示しないボルト及びナットも、第1の実施形態で使用したものと全く同じである。また、リアクトル300の組み立て手順もほとんど同じである。一方、リアクトル300は、第1の実施形態のリアクトル100と、ポットコア40に絶縁兼放熱シート7、ボビン4、巻線10、板バネ2を配置している点で異なっている。ポットコア40は、図22に示すように、ポットコアの本体25を2個用意し、各ポットコアの本体25の磁心部26同士、及び、周壁部23の底面部側対向端23a同士を接触させて、図示しないボルト及びナットで固定している。これにより、蓋部24を使用する必要がないので、ポットコアの本体25の型だけを形成すればよく、製造コストを削減することもできる。
また、磁心部26同士を接触させて、2個のポットコアの本体25を図示しないボルト及びナットで固定しているので、一方のポットコアの本体25の磁心部26と他方の磁心部26間にギャップが無く、よって、リアクトル300は損失が少ないといった特徴がある。更に、リアクトル100と構造が略同じであることから、巻線10をポットコア40内に収納しているため、漏れインダクタンスを削減することができる。更に、通電中、巻線10及びポットコア40から熱が発生するものの、ポットコアの本体25が従来のリアクトルを収納していた金属ケースの役目も兼ねることより、ポットコアの本体25を強制冷却手段で直接冷却することができ、従来のリアクトルに比べて、巻線10及びポットコアの本体25から発生する熱を効率良く放熱することができる。よって、従来のように金属ケースを必要とせず、製造コストを削減することもできる。
また、第1の実施形態のリアクトル100と同様に、絶縁兼放熱シート7、巻線10、ボビン4及び板バネ2を、一方のポットコアの本体25に配置した後、底面部21の内面21aから板バネ2の接触面2bまでの高さは、ポットコアの本体25同士を固定した場合に、一方のポットコアの本体25の内面21aから他方のポットコアの本体25の内面21aまでの高さよりも、高く設計される。そのため、ポットコアの本体25同士を固定すると、一方のポットコアの本体25の内面21aは板バネ2、ボビン4、巻線10及び絶縁兼放熱シート7を他方のポットコアの本体25の内面21aに押し付ける。これにより、絶縁兼放熱シート7、巻線10、ボビン4及び板バネ2がポットコア40内で移動しないので、リアクトル300を何れの方向に傾けても良く、図示しない充填材を流し込む作業の作業効率を向上することができる。
また、絶縁兼放熱シート7と巻線10の間及び絶縁兼放熱シート7と底面部21の内面21aとの間に隙間が発生しなくなり、図示しない充填材を流し込んでも、それらの隙間に図示しない充填材が浸透しない。よって、巻線10から発生する熱を、熱伝導率の良い絶縁兼放熱シート7を介して、ポットコアの本体25に伝導することができ、巻線10から発生する熱を更に、効率良く放熱することができる。
以上のように、第1の実施形態に係るリアクトル100によれば、底面部21と、底面部21の中央に設けられた磁心部22と、底面部21の周囲に一体に設けられた周壁部23と、底面部21と対向する位置に設けられ、磁心部22の端部26と直接接触して固定される蓋部24と、を有する磁性体から構成されるポットコア20と、磁心部22を挿入され、周壁部23内に収納される巻線10と、を有している。これにより、巻線10がポットコア20の周壁部23内に収納されているので、漏れインダクタンスを低減できる。また、ポットコア20の磁心部22の端部26と蓋部24が接触して固定されるので、損失を削減することができる。更に、発熱するポットコア20を直接冷却できるので、放熱効率を向上させることもできる。
また、第1の実施形態に係るリアクトル100によれば、底面部21と、底面部21の中央に設けられた磁心部22と、底面部21の周囲に一体に設けられた周壁部23と、底面部21と対向する位置に設けられ、磁心部22の端部26と直接接触して固定される蓋部24と、を有する磁性体から構成されるポットコア20と、磁心部22を挿入され、周壁部23内に収納される巻線10と、周壁部23内に充填される図示しない充填材と、底面部21の内面21aと巻線10の間を絶縁する絶縁兼放熱シート7と、を有している。更に、絶縁兼放熱シート7は、図示しない充填材の熱伝導率以上の熱伝導率を有している。
これにより、ポットコア20の周壁部23内に収納された巻線10の発熱を、図示しない充填材以上の熱伝導率を有する絶縁兼放熱シート7からポットコア20に伝導させることができ、更に、放熱効率を向上させることができる。
また、第2の実施形態に係る複合型リアクトル200によれば、底面部21と、底面部21の中央に設けられた磁心部22と、底面部21の周囲に一体に設けられた周壁部23と、底面部21と対向する位置に設けられ、磁心部22の端部26と直接接触して固定される蓋部24と、を有する磁性体から構成されるポットコア20と、磁心部22を挿入され、周壁部23内に収納される第1の巻線であるメイン巻線12と、磁心部22と、から構成される第1のリアクトル13と、磁心部22を挿入され、周壁部23内に収納される第2の巻線である補助巻線11と、磁心部22、から構成される第2のリアクトル14と、を備えている。更に、第1のリアクトル13は、第2のリアクトル14と用途又は特性が異なり、補助巻線11は、磁心部22を挿入されたメイン巻線12を挿入されている。
これにより、別個に製品化されていた第1のリアクトル13及び第2のリアクトル14を一の複合型リアクトル200として製品化でき、部品点数、製造コスト及び全体的な部品のスペースを削減できる。更に、メイン巻線12及び補助巻線11がポットコア20の周壁部23内に収納されているので、漏れインダクタンスを低減できると共に、ポットコア20の磁心部22の端部26と蓋部24が接触して固定されるので、損失を削減することができる。また、発熱部品であるポットコア20を直接冷却できるので、放熱効率を向上させることもできる。
また、第2の実施形態に係る複合型リアクトル200によれば、補助巻線11は、メイン巻線12の巻き幅W2と、略等しい巻き幅W1を有している。これにより、更に漏れインダクタンスを低減させつつ、部品点数、製造コスト及び全体的な部品のスペースを削減することができる。
また、第2の実施形態に係る複合型リアクトル200によれば、メイン巻線12は、エッジワイズ巻きで巻回された平角線17であり、補助巻線11は、平角線16の断面から見て長手方向にエッジを持たせる巻き方で巻回された平角線16であるので、メイン巻線12と補助巻線11の巻数比が異なっても、平角線16をその断面から見て長手方向にエッジを持たせて巻回することで、補助巻線11の巻き幅W1を調整することができる。
なお、以上に述べた実施形態は、本発明の実施の一例であり、本発明の範囲はこれらに限定されるものでなく、特許請求の範囲に記載した範囲内で、他の様々な実施形態に適用可能である。例えば、第1の実施形態乃至第3の実施形態のボビン4の仕切部4aの外径は、ポットコア20の周壁部23の内径に略等しいが、特にこれに限定されるものでなく、ポットコアの本体25に配置できれば、ボビン4の仕切部4aの外径は、周壁部23の内径より小さくても良い。同様に、絶縁兼放熱シート7の外径も、周壁部23の内径と略等しいが、特にこれに限定されるものでなく、周壁部23の内径より小さくても良い。また、板バネ2の外径も、周壁部23の内径より小さくても良い。
また、第1の実施形態及び第2の実施形態の蓋部24は、図示しないボルト及びナットでポットコアの本体25に固定されているが、特にこれに限定されるものでなく、他の固定手段でも良い。同様に、第3の実施形態のポットコア40は、2個のポットコアの本体25を図示じないボルト及びナットで固定しているが、特にこれに限定されるものでなく、他の固定手段でも適用可能である。
また、第1の実施形態乃至第3の実施形態のボビン4は、ポットコア20の開口部28の円周方向の寸法に略等しい取っ手4cを備えているが、特にこれに限定されるものでなく、取っ手4cは無くても良い。また、取っ手4cの円周方向の寸法は、開口部28の円周方向の寸法に略等しいが、特にこれに限定されるものでなく、開口部28の円周方向の寸法より小さくても良い。
また、第1の実施形態乃至第3の実施形態の絶縁兼放熱シート7は、熱伝導率の良いシートを使用していたが、特にこれに限定されるものでなく、熱伝導率の悪いシートでも適用可能である。しかし、熱伝導率の良い絶縁兼放熱シート7を使用することで、巻線から発生した熱をポットコア20に効率良く伝導することができる。
また、第1の実施形態及び第2の実施形態のポットコア20は、ダストコアを使用しているが、特にこれに限定されるものでなく、磁性体であれば、他のものでも適用可能である。しかし、ダストコアを使用したほうが、ギャップレスを実現でき、損失を削減することができる。同様に、第3の実施形態のポットコア40は、磁性体であれば、他のものでも適用可能である。
また、第1の実施形態及び第3の実施形態の巻線10は、平角線15を使用しているが、特にこれに限定するものでなく、導体の周囲に被覆を形成された線であれば、何れの線でも適用可能である。同様に、第2の実施形態の補助巻線11は平角線16を、メイン巻線12は平角線17を使用しているが、特にこれに限定するものでなく、導体の周囲に被覆を形成された線であれば、何れの線でも適用可能である。
また、第2の実施形態では、補助巻線11の巻き幅W1とメイン巻線12の巻き幅W2を略等しくしているが、特にこれに限定されるものでなく、巻き幅W1のほうが巻き幅W2よりも長ければ、適用可能である。しかし、巻き幅W1と巻き幅W2を略等しくしたほうが、ポットコア20の高さをより低くでき、複合型リアクトル200を小型化できる。
また、第2の実施形態の平角線17は、エッジワイズ巻きで巻回されているが、特にこれに限定されるものでなく、他の巻回方法で巻回されても良い。同様に、平角線16は、その断面から見て長手方向にエッジを持たせて巻回しているが、特にこれに限定されるものでなく、補助巻線11の巻き幅W1とメイン巻線12の巻き幅W2を略等しくできれば、他の巻回方法で巻回されていても適用可能である。
また、第1及び第2の実施形態では、蓋部24をポットコアの本体25に固定した場合に、磁心部22の端部26と蓋部24を面接触させているが、特にこれに限定されるものでなく、端部26と蓋部24の間にギャップ材を配置しても良い。同様に、第3の実施形態では、一方のポットコアの本体25の磁心部22の端部26と他方の端部26を接触させて、固定しているが、特にこれに限定されるものでなく、上記の間にギャップ材を配置しても良い。
また、第1の実施形態及び第2の実施形態では、周壁部23の底面部側対向端23aと蓋部24を接触させて固定しているが、特にこれに限定されるものでなく、接触していなくても良い。同様に、第3の実施形態でも、一方のポットコアの本体25の底面部側対向端23aと他方の底面部側対向端23aを接触させて固定しているが、特にこれに限定されるものでなく、接触していなくても良い。しかし、底面部側対向端23aと蓋部24又は、底面部側対向端23a同士が接触していた方が、漏れインダクタンスをより低減させることができる。
また、第3の実施形態のリアクトル300では、第1の実施形態のリアクトル100と同様に、巻線10に磁心部22を挿入して、単品のリアクトルを形成しているが、特にこれに限定されるものでなく、第2の実施形態の複合型リアクトル200と同様に、メイン巻線12に磁心部22を挿入した後、補助巻線11に磁心部22及びメイン巻線12を挿入することで、複合型リアクトルを形成しても良い。
インバータ回路のようにリアクトルを必要とする回路を有する電子機器であれば、何れも適用可能である。
第1の実施形態のリアクトルの斜視図である。 図1のリアクトルの分解斜視図である。 図1のリアクトルに使用するポットコアの本体の斜視図である。 図1のリアクトルに使用する絶縁兼放熱シートの斜視図である。 図1のリアクトルに使用する巻線の斜視図である。 図1のリアクトルに使用するボビンの斜視図である。 図1のリアクトルに使用する板バネの斜視図である。 図1のリアクトルに使用するポットコアの蓋部の斜視図である。 図3のポットコアの本体に絶縁兼放熱シートを組み立てた状態を示す斜視図である。 図9に巻線を組み立てた状態を示す斜視図である。 図10にボビンを組み立てた状態を示す斜視図である。 図11に板バネを組み立てた状態を示す斜視図である。 一点鎖線で指定された領域Aにより切り取られた図1のリアクトルの断面図である。 第2の実施形態の複合型リアクトルの簡易回路図である。 第2の実施形態の複合型リアクトルの斜視図である。 図15の複合型リアクトルの分解斜視図である。 図15の複合型リアクトルに使用する補助巻線の斜視図である。 図15の複合型リアクトルに使用するメイン巻線の斜視図である。 図9に補助巻線及びメイン巻線を組み立てた状態を示す斜視図である。 一点鎖線で指定された領域Bにより切り取られた図15の複合型リアクトルの断面図である。 第3の実施形態のリアクトルの斜視図である。 図21のリアクトルに使用するポットコアの斜視図である。
符号の説明
2 板バネ、2a 接触線、2b 接触面、2c 伸縮部、4 ボビン、4a 仕切部、
4b 巻枠部、4c 取っ手、4d 仕切部側対向端、7 絶縁兼放熱シート、
10 巻線、10c リード部、11 補助巻線、11c リード部、
12 メイン巻線、12c リード部、13 第1のリアクトル、
14 第2のリアクトル、15、16、17 平角線、20 ポットコア、21 底面部、
21a 内面、21b 内面対向面、22 磁心部、23 周壁部、
23a 底面部側対向端、24 蓋部、24a ナット用ザグリ付き貫通穴、
24b ザグリ部、25 ポットコアの本体、26 端部、
26a ボルト用ザグリ付き貫通穴、26b ザグリ部、28 開口部、
40 ポットコア、100 リアクトル、200 複合型リアクトル、300 リアクトル
d1、d2 寸法、P1、P2 巻線間隔、t1、t2 厚さ、W1、W2 巻き幅

Claims (5)

  1. 底面部と、前記底面部の中央に設けられた磁心部と、
    前記底面部の周囲に一体に設けられた周壁部と、
    前記底面部と対向する位置に設けられ、前記磁心部の端部と直接接触して又は、ギャップ材を介して、固定される蓋部と、を有する磁性体から構成されるポットコアと、
    前記磁心部を挿入され、前記周壁部内に収納される巻線と、を有することを特徴とするリアクトル。
  2. 底面部と、前記底面部の中央に設けられた磁心部と、
    前記底面部の周囲に一体に設けられた周壁部と、
    前記底面部と対向する位置に設けられ、前記磁心部の端部と直接接触して又は、ギャップ材を介して、固定される蓋部と、を有する磁性体から構成されるポットコアと、
    前記磁心部を挿入され、前記周壁部内に収納される巻線と、
    前記周壁部内に充填される充填材と、
    前記底面部の内面と前記巻線の間を絶縁する絶縁兼放熱シートと、を有するリアクトルにおいて、
    前記絶縁兼放熱シートは、前記充填材の熱伝導率以上の熱伝導率を有することを特徴とするリアクトル。
  3. 底面部と、前記底面部の中央に設けられた磁心部と、
    前記底面部の周囲に一体に設けられた周壁部と、
    前記底面部と対向する位置に設けられ、前記磁心部の端部と直接接触して又は、ギャップ材を介して、固定される蓋部と、を有する磁性体から構成されるポットコアと、
    前記磁心部を挿入され、前記周壁部内に収納される第1の巻線と、前記磁心部と、から構成される第1のリアクトルと、
    前記磁心部を挿入され、前記周壁部内に収納される第2の巻線と、前記磁心部と、から構成される第2のリアクトルと、を備える複合型リアクトルにおいて、
    前記第1のリアクトルは、前記第2のリアクトルと用途又は特性が異なり、
    前記第2の巻線は、前記磁心部を挿入された前記第1の巻線を挿入されることを特徴とする複合型リアクトル。
  4. 前記第2の巻線は、前記第1の巻線の巻き幅と、略等しい巻き幅を有することを特徴とする請求項3に記載の複合型リアクトル。
  5. 前記第1の巻線は、エッジワイズ巻きで巻回された平角線であり、
    前記第2の巻線は、平角線の断面から見て長手方向にエッジを持たせる巻き方で巻回された平角線であることを特徴とする請求項3又は4に記載の複合型リアクトル。
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