JPH08124756A - 放熱層を有する乾式変圧器 - Google Patents

放熱層を有する乾式変圧器

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JPH08124756A
JPH08124756A JP25344294A JP25344294A JPH08124756A JP H08124756 A JPH08124756 A JP H08124756A JP 25344294 A JP25344294 A JP 25344294A JP 25344294 A JP25344294 A JP 25344294A JP H08124756 A JPH08124756 A JP H08124756A
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JP
Japan
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winding
heat
conductive insulating
primary winding
secondary winding
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Withdrawn
Application number
JP25344294A
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English (en)
Inventor
Koichi Oikawa
幸一 及川
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Meidensha Corp
Meidensha Electric Manufacturing Co Ltd
Original Assignee
Meidensha Corp
Meidensha Electric Manufacturing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 変圧器巻線の冷却を効果的に行なうようにし
た放熱層を有する乾式変圧器の提供を目的とする。 【構成】 巻線2,3の表面に熱伝導性絶縁シートの層
状体20や、このシートSと金網Mとの層状体21を被
覆したものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、巻線の表面に放熱層を
有する乾式変圧器に関する。
【0002】
【従来の技術】乾式変圧器は、従来図3に示す構成を有
し、鉄心1の鉄心脚1aに卷回された一次二次巻線2,
3間の冷却ダクトに送風機4からの風を通すことによ
り、巻線2,3の表面への伝導熱を対流により、排出し
ている。変圧器の内部構造としては、図4に示すように
鉄心1の外側に配置された絶縁筒5の外側に冷却ダクト
を介して二次巻線3が卷回され、更にその外側に冷却ダ
クトを介して一次巻線2が卷回されている構造で、一次
巻線2及び二次巻線3はエポキシ樹脂層6によって絶縁
され一体化されている。なお、図4中7はスペーサ、8
はボルト受け金具、9は締付けボルト、10は締付具で
ある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上述の一次
・二次巻線に用いられるエポキシ樹脂の熱伝導性等によ
り冷却効果が思わしくないという現状がある。ここで、
表1にて変圧器巻線の絶縁に用いられているエポキシ樹
脂#7051の特性を示す。なお、表作成上、本願にて
用いる後述の熱伝導性絶縁シートの特性をも表1にて示
す。
【0004】
【表1】
【0005】この表1から判明するように、エポキシ樹
脂の絶縁破壊の強さは、28kV/mmと大きい反面、熱伝
導率は0.4〜0.5W/mkであり、変圧器巻線の冷却
の面からは巻線内部で発生した熱が巻線表面まで伝導し
にくくなっている。このため、巻線内部の発生熱は蓄積
されてしまい、巻線の温度上昇が生じてしまう。このこ
とは、巻線表面からの熱輻射による熱放散は、空気の熱
伝導率が3.17×10-2W/mkであることも相俟って
効果が薄く、また冷却空気の対流による熱放散もあまり
効果が上らないことにつながり、殊に、内側の二次巻線
3は、一次巻線2と比べて冷却表面積が狭く、一次巻線
2の内側からの熱輻射の影響によって冷却空気の対流に
よる熱放散効果が低くなっている。
【0006】本発明は、上述の問題に鑑み、巻線の冷却
を効果的に行なうようにした放熱層を有する乾式変圧器
の提供を目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上述の目的を達成する本
発明は、(1)一次巻線及び二次巻線を鉄心脚に卷回し
た乾式変圧器において、上記一次巻線及び二次巻線の少
なくとも一方の表面に熱伝導性絶縁シートを貼布したこ
とを特徴とし、また、(2)一次巻線及び二次巻線を鉄
心脚に卷回した乾式変圧器において、中央に1ターンの
長さより短い非磁性金網を備えかつこの金網の両側に孔
のあいた熱伝導絶縁シートを備えた層状体を上記一次巻
線及び二次巻線の少なくとも一方の表面に貼布したこと
を特徴とする。
【0008】
【作用】一次巻線及び二次巻線の少なくとも一方の表面
に熱伝導性絶縁シートを貼布したことにより、絶縁を保
ったまま熱伝導体を設けてヒートシンクとして応用した
ことにより表面に内部発熱を有効に伝えられることにな
る。ここで、熱伝導性絶縁シートにつき説明するに、こ
のシートは熱伝導性にすぐれ、電気絶縁性及び耐薬品性
にすぐれ、難燃性である特長を持った有機物熱伝導性絶
縁シートであり、現在パワートランジスタやサイリスタ
の絶縁・放熱スペーサとして使用されており、前掲の表
1にて示す如く、1.2〜1.4W/mkの熱伝導率を有
している。かかる絶縁性と熱伝導性とを有するシートを
ヒートシンクとして使用し一次・二次巻線からの熱を巻
線表面に一様にかつ効果的に伝達することができて、冷
却効果を上げることができる。
【0009】
【実施例】ここで、図1及び図2を参照して本発明の実
施例を説明する。なお、図1において図4(a)と同一
部分には同一符号を付し、説明を省略する。図1におい
て、一次巻線2及び二次巻線3の円筒形の表面に、エポ
キシ樹脂系接着剤にて熱伝導性絶縁シートを数層にわた
って貼布し、層状体20を被覆する。この場合、巻線か
らの端子はシートから外側に露出するように配置され、
具体的には一次巻線線路端子、一次巻線中性点端子、及
び二次巻線線路端子を除いてシート20が貼布される。
【0010】このような処理を巻線2,3の表面に施す
ことにより、巻線成層中心部と巻線2,3表面との温度
傾度が著しく大きくなる。これは熱伝導性シートの熱伝
導率が従来のエポキシ樹脂に比べて極めて大きく、この
結果巻線内部の熱を吸い出すヒートシンクとして作用す
るからである。この結果、巻線成層中心部で発生した熱
は巻線表面に効率良く熱伝導され、巻線表面からの熱輻
射と、冷却用送風機4からの冷却ダクトへの空気の対流
とにより巻線温度を一段と低下することができる。一次
巻線2と二次巻線3との間の空隙長は、空隙の絶縁媒体
が空気であるので、巻線の定格電圧の気中絶縁距離にて
決定され、反面外形寸法は価格的に大きな寸法とはなら
ず、ヒートシンクとしては高能率で容積小さく絶縁性能
高く、難燃、高熱伝導率のものが要求される結果、本例
での熱伝導性絶縁シートが極めて望ましい。
【0011】図2は、図1に示す熱伝導性絶縁シートを
エポキシ樹脂にて複数層接着した層状体20の代りに、
ヒートシンクを更に効果的なものとするために、熱伝導
性絶縁シートSと金網Mとを組合せた層状体21を形成
したものである。すなわち、熱伝導性絶縁シートSに円
形の孔Cを多数あけたものを二枚作り、このシートS間
に非磁性の金網M、例えば黄銅製の金網を挿入しエポキ
シ樹脂系接着剤にてシートS、金網M、シートSという
具合に配置し相互に貼付する。そして、この層状体21
を図1と同様巻線2,3の外周に巻くようにしている。
この場合、金網Mの円周方向の長さは、対応する巻線
2,3の円周長より短くして金網Mが1ターンを形成し
ないようにする。また、金網Mの表面にエポキシ樹脂と
熱伝導性絶縁シートSとの誘電率に起因する静電誘導電
圧が発生するので、金網Mに接地端子Tを取付け接地導
体により変圧器本体の接地端子に接続している。
【0012】このようにして金網Mをいわゆるサンドイ
ッチ状に挟んだ2枚の熱伝導性絶縁シートSの熱伝導率
は更に増加すると共に、シートSに設けた多数の円孔C
が冷却空気の流通孔となって効流により巻線内部での発
生熱を放散するのに役立つ。又、シートS自体は巻線表
面からの熱輻射の効率を高めている。熱伝導性絶縁シー
トSの熱伝導率は、1.2〜1.4W/mkであり、上記
金網Mの材質が黄銅製のものであると仮定すると128
W/mkであるので変圧器各巻線内部からの熱伝導による
放熱状態は、従来の乾式変圧器に比し格段と改善され
る。加えて一次・二次巻線2,3間を垂直方向に吹き抜
ける冷却用送風機4からの冷却空気により放熱効果が一
段と高められる。斯くすることによって変圧器巻線2,
3の温度は著しく低下し得、結果として変圧器巻線2,
3の局部加熱も単純化され、巻線寿命は長くなる好結果
が得られる。なお、接地端子Tは、変圧器接地端子に適
切な電線によってボルト締めされ、変圧器一次・二次間
の混触防止板としての機能をもたせられる。
【0013】上述の実施例では、一次・二次各巻線につ
いて層状体20,21を設けたものであるが、いずれか
一方の巻線に層状体20,21を設けてもよい。
【0014】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、熱
伝導性絶縁シートで変圧器一次・二次巻線の表面を覆う
ことにより、温度傾斜を大きくして巻線内部発生熱を表
面により有効に熱伝導により伝え得る。また、冷却用送
風機からの送風は、各巻線表面に沿って垂直方向に流れ
るので巻線表面に伝導された熱は、送風によって変圧器
外に運び去られる。更に、熱輻射による熱放散以外に、
加えて対流による熱放散もあり、変圧器巻線をより有効
に低下せしめ得る。更には、多孔の熱伝導性絶縁シート
と金網とのいわゆるサンドイッチ構造のために、ヒート
シンクとしての効果が一層向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例の部分断面構成図。
【図2】層状体21の構成図。
【図3】三相乾式変圧器の一例の構成図。
【図4】従来の一例を示す部分断面構成図。
【符号の説明】
1 鉄心 1a 鉄心脚 2 一次巻線 3 二次巻線 20,21 層状体 S 熱伝導性絶縁シート M 金網

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一次巻線及び二次巻線を鉄心脚に卷回し
    た乾式変圧器において、 上記一次巻線及び二次巻線の少なくとも一方の表面に熱
    伝導性絶縁シートを貼布したことを特徴とする放熱層を
    有する乾式変圧器。
  2. 【請求項2】 一次巻線及び二次巻線を鉄心脚に卷回し
    た乾式変圧器において、 中央に1ターンの長さより短い非磁性金網を備えかつこ
    の金網の両側に孔のあいた熱伝導絶縁シートを備えた層
    状体を上記一次巻線及び二次巻線の少なくとも一方の表
    面に貼布したことを特徴とする放熱層を有する乾式変圧
    器。
JP25344294A 1994-10-19 1994-10-19 放熱層を有する乾式変圧器 Withdrawn JPH08124756A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH1013072A (ja) * 1996-06-24 1998-01-16 Nec Corp 密閉型装置の放熱構造
JP2006310550A (ja) * 2005-04-28 2006-11-09 Tamura Seisakusho Co Ltd ポットコアを使用したリアクトル及び、複合型リアクトル
US8268114B2 (en) 2001-09-28 2012-09-18 Shin-Etsu Handotai Co., Ltd. Workpiece holder for polishing, workpiece polishing apparatus and polishing method

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