JP2006309990A - キャパシタ付色素増感型太陽電池 - Google Patents

キャパシタ付色素増感型太陽電池 Download PDF

Info

Publication number
JP2006309990A
JP2006309990A JP2005128669A JP2005128669A JP2006309990A JP 2006309990 A JP2006309990 A JP 2006309990A JP 2005128669 A JP2005128669 A JP 2005128669A JP 2005128669 A JP2005128669 A JP 2005128669A JP 2006309990 A JP2006309990 A JP 2006309990A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
electrode
substrate
capacitor
dye
intermediate substrate
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2005128669A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4813819B2 (ja
Inventor
Atsuya Takashima
淳矢 高島
Ichiro Gonda
一郎 権田
Yasuo Okuyama
康生 奥山
Keizo Furusaki
圭三 古崎
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Niterra Co Ltd
Original Assignee
NGK Spark Plug Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by NGK Spark Plug Co Ltd filed Critical NGK Spark Plug Co Ltd
Priority to JP2005128669A priority Critical patent/JP4813819B2/ja
Publication of JP2006309990A publication Critical patent/JP2006309990A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4813819B2 publication Critical patent/JP4813819B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01LSEMICONDUCTOR DEVICES NOT COVERED BY CLASS H10
    • H01L31/00Semiconductor devices sensitive to infrared radiation, light, electromagnetic radiation of shorter wavelength or corpuscular radiation and specially adapted either for the conversion of the energy of such radiation into electrical energy or for the control of electrical energy by such radiation; Processes or apparatus specially adapted for the manufacture or treatment thereof or of parts thereof; Details thereof
    • H01L31/04Semiconductor devices sensitive to infrared radiation, light, electromagnetic radiation of shorter wavelength or corpuscular radiation and specially adapted either for the conversion of the energy of such radiation into electrical energy or for the control of electrical energy by such radiation; Processes or apparatus specially adapted for the manufacture or treatment thereof or of parts thereof; Details thereof adapted as photovoltaic [PV] conversion devices
    • H01L31/053Energy storage means directly associated or integrated with the PV cell, e.g. a capacitor integrated with a PV cell
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E10/00Energy generation through renewable energy sources
    • Y02E10/50Photovoltaic [PV] energy
    • Y02E10/542Dye sensitized solar cells
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
    • Y02E60/13Energy storage using capacitors
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P70/00Climate change mitigation technologies in the production process for final industrial or consumer products
    • Y02P70/50Manufacturing or production processes characterised by the final manufactured product

Landscapes

  • Photovoltaic Devices (AREA)
  • Hybrid Cells (AREA)

Abstract

【課題】 光を受けていない場合でも出力を行うことができるキャパシタ付色素増感型太陽電池を提供することを課題とする。
【解決手段】 本キャパシタ付色素増感型太陽電池は中間基板11と、中間基板の一面側に対向して配置された透光性基板12と、中間基板に配設された触媒電極21と、透光性基板に配設された増感色素を有する半導体電極22と、触媒電極及び半導体電極の間に充填された第1電解質部23と、中間基板の他面側に対向して配設されたキャパシタ基板13と、中間基板の他面側に配設された第1多孔質電極31と、キャパシタ基板の中間基板に対向する一面側に配設された第2多孔質電極32と、第1多孔質電極及び第2多孔質電極の間に充填された第2電解質部33と、を備え、触媒電極及び第1多孔質電極は互いに電流制限回路を介して電気的に接続されていることを特徴とする。
【選択図】 図1

Description

本発明は、光エネルギを電気エネルギに直接変換し、更に蓄積可能なキャパシタ付色素増感型太陽電池に関する。更に詳しくは、本発明は、光を受けていない場合でも出力を行うことができるキャパシタ付色素増感型太陽電池に関する。
現在、太陽光発電では、単結晶シリコン、多結晶シリコン、アモルファスシリコン及びこれらを組み合わせたHIT(Heterojunction with Intrinsic Thin-layer)等を用いた太陽電池が実用化され、主力技術となっている。これらの太陽電池では光電変換の効率も20%近くあり優れている。しかし、シリコン系太陽電池は素材製造にかかるエネルギーコストが高く、環境負荷などの面でも課題が多く、価格及び材料供給等における制限もある。一方、Gratzel等により提案された色素増感型太陽電池が安価な太陽電池として注目されている(例えば、非特許文献1及び特許文献1参照。)。この太陽電池は、増感色素を担持させたチタニア多孔質電極と対極との間に電解質を介在させた構造を有し、現行のシリコン系太陽電池に比べて光電変換効率は低いものの、材料、製法等の面で大幅なコストダウンが可能である。
また、光の有無にもかかわらず出力が行えるよう色素増感型太陽電池と電気二重層キャパシタを一体化し、電解質及び電極を共通にしたものが提案されている(例えば、特許文献2参照。)。
Nature誌(第353巻、pp.737−740、1991年) 特開平1−220380号公報 特開2004−221531号公報
しかし、色素増感型太陽電池と電気二重層キャパシタを一体化した場合、双方に必要な性質を備えた電解質及び電極を備えることは容易でない。また、電気二重層キャパシタは大容量であるため、満充電でない場合は太陽電池で発電した電力が充電に全て費やされてしまい、出力されない問題がある。
本発明は、上記の状況に鑑みてなされたものであり、光を受けていない場合でも出力を行うことができるキャパシタ付色素増感型太陽電池を提供することを目的とする。
本発明のキャパシタ付色素増感型太陽電池は、以下の通りである。
1.中間基板11と、該中間基板11の一面側に対向して配置された透光性基板12と、該中間基板11の該一面側に配設された触媒電極21と、該透光性基板12の該中間基板11に対向する一面側に配設された増感色素を有する半導体電極22と、該半導体電極22の少なくとも一部に含有され、且つ該触媒電極21及び該半導体電極22の間に充填された第1電解質23と、該中間基板11の他面側に対向して配設されたキャパシタ基板13と、該中間基板11の該他面側に配設された第1多孔質電極31と、該キャパシタ基板13の該中間基板11に対向する一面側に配設された第2多孔質電極32と、該第1多孔質電極31及び該第2多孔質電極32に含有され、且つ含浸される該第1多孔質電極31及び該第2多孔質電極32との間に充填された第2電解質33と、を備え、上記触媒電極21及び該第1多孔質電極31は互いに電気的に接続されていることを特徴とするキャパシタ付色素増感型太陽電池。
2.上記中間基板11及び上記キャパシタ基板13はセラミック製である上記1.記載のキャパシタ付色素増感型太陽電池。
3.上記電気的接続は、上記中間基板11に設けられたビア導電部4によって行われる上記1.又は2.記載のキャパシタ付色素増感型太陽電池。
4.上記第1多孔質電極31及び上記第2多孔質電極32は、活性炭を含有する上記1.乃至3.のいずれか1に記載のキャパシタ付色素増感型太陽電池。
5.上記電気的接続は途中に電流制限回路を更に具備する上記1.乃至4.のいずれか1に記載のキャパシタ付色素増感型太陽電池。
本各発明のキャパシタ付色素増感型太陽電池によれば、光発電した電力を蓄え、それを出力することができるため、受光していない場合でも出力したり、光を受けて補充充電したりすることができる。また、色素増感型太陽電池及び電気二重層キャパシタを構成する電解質及び電極が独立しているため、それぞれの機能に適したものを選択することができる。更に、色素増感型太陽電池部及び電気二重層キャパシタ部を、その基板を一部共用して積層した構造であるため、厚みを薄くすることができる。且つ、電気二重層キャパシタ部の電極面積を色素増感型太陽電池部と同じ広さにすることができ、より大容量にすることができる。
また、中間基板11及びキャパシタ基板13をセラミック製とする場合は、積層構造であっても形態を安定にすることができ、製造及び取付けを容易にすることができる。
更に、色素増感型太陽電池部と電気二重層キャパシタ部を中間基板11に設けられたビアによって電気的接続することによって、接続のための場所を別に確保する必要がなく、小型化することができる。
また、第1多孔質電極31及び第2多孔質電極32を活性炭にする場合は、多孔質電極の表面積を容易に広くすることができ、大容量にすることができる。
更に、電流制限回路を更に具備する場合は、光発電した電力を全て充電に費やすことを抑制し、満充電でない場合でも受光中は出力することができる。
以下、図1を例にして本発明のキャパシタ付色素増感型太陽電池を詳細に説明する。
本キャパシタ付色素増感型太陽電池は図1に例示するように、中間基板11及び透光性基板12並びにその間に構成される色素増感型太陽電池部101と、中間基板11及びキャパシタ基板13並びにその間に構成される電気二重層キャパシタ部102とからなる。
色素増感型太陽電池部101は、中間基板11と、中間基板11の一面側に対向して配置された透光性基板12と、中間基板11の一面側に配設された触媒電極21と、透光性基板12の中間基板11に対向する一面側に配設された増感色素を有する半導体電極22と、半導体電極22の少なくとも一部に含有され、且つ触媒電極21及び半導体電極22の間に充填された第1電解質23と、を備える。
また、電気二重層キャパシタ部102は、中間基板11と、中間基板11の他面側に対向して配設されたキャパシタ基板13と、中間基板11の他面側に配設された第1多孔質電極31と、キャパシタ基板13の中間基板11に対向する一面側に配設された第2多孔質電極32と、第1多孔質電極31及び第2多孔質電極32に含有され、且つ第1多孔質電極31及び第2多孔質電極の間に充填された第2電解質33と、を備える。
上記「中間基板11」及び上記「キャパシタ基板13」は、透光性を有していてもよいし、透光性を有していなくてもよい。透光性を有していない中間基板11及びキャパシタ基板13は、例えばセラミックスにより形成することができる。セラミック基板は強度が大きく、この基板が支持基板となって優れた耐久性を有する色素増感型太陽電池とすることができる。また、触媒電極及び集電電極を焼成することができる。
セラミック基板の形成に用いられるセラミックは特に限定されず、酸化物系セラミック、窒化物系セラミック及び炭化物系セラミック等の各種セラミックスを用いることができる。酸化物系セラミックとしては、アルミナ、ムライト、ジルコニア等が挙げられる。また、窒化物系セラミックとしては、窒化ケイ素、サイアロン、窒化チタン、窒化アルミニウム等が挙げられる。更に、炭化物系セラミックとしては、炭化ケイ素、炭化チタン、炭化アルミニウム等が挙げられる。セラミックスとしては、アルミナ、窒化ケイ素、ジルコニア等が好ましく、アルミナが特に好ましい。
中間基板11及びキャパシタ基板13がセラミックスからなる場合、その厚さは特に限定されないが、100μm〜5mmとすることができ、300μm〜4mm、特に500μm〜2mm、更に700μm〜1.5mmとすることができる。セラミック基板の厚さが100μm〜5mm、特に500μm以上であれば、この強度の大きい基板が支持基板となり、優れた耐久性を有する色素増感型太陽電池とすることができる。
透光性を有する中間基板11及びキャパシタ基板13は、ガラス及び樹脂シート等を用いて形成することができる。この中間基板11及びキャパシタ基板13が樹脂シートからなるとき、この樹脂シートの形成に用いる樹脂としては、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等のポリエステル、ポリフェニレンスルフィド、ポリカーボネート、ポリスルフォン、ポリエチリデンノルボルネン等の各種の熱可塑性樹脂が挙げられる。中間基板11及びキャパシタ基板13の厚さは材質によっても異なり、特に限定されないが、透光性の指標である下記の透過率が60〜99%、特に85〜99%となる厚さであることが好ましい。
ここでいう透光性とは、波長400〜900nmの可視光の透過率が10%以上であることを意味する。この透過率は60%以上、特に85%以上であることが好ましい。以下、透光性の意味及び好ましい透過率はすべて同様である。
透過率(%)=(透過した光量/入射した光量)×100
中間基板11に対向して配置される上記「透光性基板12」としては、上記中間基板11及びキャパシタ基板13が透光性を有する場合と同様にガラス、樹脂シート等からなる基板が挙げられる。樹脂シートは特に限定されず、上記の各種の樹脂からなるシートが挙げられる。
中間基板11及びキャパシタ基板13側からの入射光が望めない場合、基板11、13はセラミック基板であり、透光性基板12はガラス基板であることが好ましい。また、基板11、13はアルミナ、窒化ケイ素、ジルコニア等からなるセラミック基板であり、透光性基板12はガラス基板であることがより好ましく、基板11、13はアルミナ基板であり、透光性基板12はガラス基板であることが特に好ましい。
透光性基板12の厚さは材質によっても異なり、特に限定されないが、上記の透過率が60〜99%、特に85〜99%となる厚さであることが好ましい。
上記「触媒電極21」は、中間基板11の一面側に配設される(図1参照)。この触媒電極21は、触媒活性を有する物質、又は触媒活性を有する物質を含有する、金属、透光性導電膜等の形成に用いられる導電性酸化物及び導電性プラスティックのうちの少なくとも1種により形成することができる。触媒活性を有する物質としては、白金、ロジウム等の貴金属(但し、金及び銀は電解質等に対する耐腐食性が低いため好ましくない。以下、電解質等が接触し得る部分には同様に銀は好ましくない。)、カーボンブラック等が挙げられ、これらは併せて導電性を有する。触媒電極21は、触媒活性を有し、且つ電気化学的に安定な貴金属により形成することが好ましく、触媒活性が高く、電解質に対する耐腐食性が高い白金を用いることが特に好ましい。
触媒活性を有さない、金属、導電性酸化物及び導電性高分子等を用いる場合、触媒電極21に混合されて用いられる金属としては、アルミニウム、銅、クロム、ニッケル及びタングステン等が挙げられる。更に、触媒電極21に混合されて用いられる導電性高分子としては、ポリアニリン、ポリピロール、ポリアセチレン等が挙げられる。更に、この導電性高分子としては、導電性を有さない樹脂に各種の導電性物質を配合して調製したものが挙げられる。この導電性を有さない樹脂は特に限定されず、熱可塑性樹脂でも熱硬化性樹脂でもよい。熱可塑性樹脂としては、熱可塑性ポリエステル樹脂、ポリアミド、ポリオレフィン及びポリ塩化ビニル等が挙げられる。更に、熱硬化性樹脂としては、エポキシ樹脂、熱硬化性ポリエステル樹脂及びフェノール樹脂等が挙げられる。また、導電性物質も特に限定されず、カーボンブラック、アルミニウム、ニッケル、クロム及びタングステン等の金属、ポリアニリン、ポリピロール及びポリアセチレン等の導電性プラスティックなどが挙げられる。導電性物質としては、導電性と触媒活性とを併せて有する貴金属及びカーボンブラックが特に好ましい。導電性物質は1種のみを用いてもよく、2種以上を用いてもよい。
触媒活性を有さない、金属、導電性酸化物及び導電性高分子等を用いる場合、上記の触媒活性を有する物質の含有量は、金属、導電性酸化物、導電性高分子等を100質量部とした場合に、1〜99質量部、特に50〜99質量部であることが好ましい。
このように、触媒電極21は、導電性及び触媒活性を有する物質により形成することができる。また、触媒活性を有する物質を含有する、金属、導電性酸化物及び導電性高分子のうちの少なくとも1種により形成することもできる。更に、触媒電極21は、1種の材料のみからなる層でもよく、2種以上の材料からなる混合層でもよい。また、触媒電極21は、単層でもよく、金属層、導電性酸化物層、導電性高分子層、並びに金属、導電性酸化物及び導電性高分子のうちの2種以上からなる混合層のうちの2層以上からなる多層の触媒電極でもよい。この触媒電極21の厚さは特に限定されないが、単層及び多層のいずれの場合も、3nm〜10μm、特に3nm〜2μmとすることができる。触媒電極21の厚さが3nm〜10μmであれば、十分に抵抗の低い触媒電極21とすることができる。
触媒活性を有する物質からなる触媒電極21は、触媒活性を有する物質の微粒子を含有するペーストを、中間基板11等の表面に塗布して形成することができる。また、触媒活性を有する物質を含有する金属、導電性酸化物からなる触媒電極21も、触媒活性を有する物質の場合と同様の方法により形成することができる。この塗布方法としては、スクリーン印刷法、ドクターブレード法、スキージ法、スピンコート法等の各種の方法が挙げられる。更に、これらの触媒電極21は、スパッタリング法、蒸着法、イオンプレーティング法等により、中間基板11等の表面に金属等を堆積させて形成することもできる。
また、触媒活性を有する物質を含有する導電性高分子からなる触媒電極21は、導電性高分子と、粉末状又は繊維状等の触媒活性を有する物質とを、バンバリーミキサ、インターナルミキサー、オープンロール等の装置により混練して調製した樹脂組成物をフィルムに成形し、このフィルムを中間基板11等の表面に接合して形成することもできる。更に、樹脂組成物を溶媒に溶解又は分散させて調製した溶液又は分散液を中間基板11等の表面に塗布し、乾燥して、溶媒を除去し、必要に応じて加熱して形成することもできる。尚、触媒電極21が混合層であるときは、含有される材料の種類に応じて、上記の各種の方法等のうちの適宜の方法により形成することができる。
上記「半導体電極22」は、透光性基板12の一面側に配設される(図1参照)。この半導体電極22を構成する半導体電極基体は、金属酸化物、金属硫化物等により形成することができる。金属酸化物としては、チタニア、酸化スズ、酸化亜鉛、五酸化二ニオブ等の酸化ニオブ、酸化タンタル及びジルコニア等が挙げられる。また、チタン酸ストロンチウム、チタン酸カルシウム及びチタン酸バリウム等の複酸化物を用いることもできる。更に、金属硫化物としては、硫化亜鉛、硫化鉛及び硫化ビスマス等が挙げられる。
半導体電極基体の作製方法は特に限定されず、例えば、金属酸化物、金属硫化物等の半導体微粒子を含有するペーストを、透光性基板12等の表面に塗布して未焼成半導体電極基体を形成し、その後、焼成することにより作製することができる。ペーストの塗布方法も特に限定されず、スクリーン印刷法、ドクターブレード法、スキージ法、スピンコート法等が挙げられる。このようにして作製された半導体電極基体は半導体微粒子が集合してなる集合体の形態で形成される。
また、半導体電極基体は、透光性基板12等の表面に、金属酸化物、金属硫化物等の半導体微粒子及び少量の有機高分子等が分散されたコロイド溶液を塗布して未焼成半導体電極基体を形成し、その後、乾燥し、次いで、加熱して有機高分子を分解させて除去する等の工程により作製することもできる。このコロイド溶液も、スクリーン印刷法、ドクターブレード法、スキージ法、スピンコート法等の各種の方法により塗布することができる。この方法により作製した半導体電極基体も半導体微粒子が集合してなる集合体の形態で形成される。
半導体電極22の厚さは特に限定されないが、0.1〜100μmとすることができ、1〜50μm、特に2〜40μm、更に5〜30μmとすることが好ましい。この半導体電極22の厚さが0.1〜100μmであれば、光電変換が十分になされ、発電効率が向上する。また、半導体電極22は、その強度並びに透光性基板12等との密着性を向上させるため熱処理することが好ましい。熱処理の温度及び時間は特に限定されないが、熱処理温度は40〜700℃、特に100〜500℃、熱処理時間は10分〜10時間、特に20分〜5時間とすることが好ましい。尚、透光性基板12として樹脂シートを用いるときは、樹脂が熱劣化しないように適温で熱処理することが好ましい。
半導体電極22が有する上記「増感色素」としては、光電変換の作用を向上させる錯体色素及び有機色素を用いることができる。錯体色素としては金属錯体色素が挙げられ、有機色素としてはポリメチン色素、メロシアニン色素等が挙げられる。金属錯体色素としてはルテニウム錯体色素及びオスミウム錯体色素等が挙げられ、ルテニウム錯体色素が特に好ましい。更に、光電変換がなされる波長域を拡大し、光電変換効率を向上させるため、増感作用が発現される波長域の異なる2種以上の増感色素を併用することもできる。この場合、照射される光の波長域と強度分布とによって併用する増感色素の種類及びそれらの量比を設定することが好ましい。また、増感色素は半導体電極22に結合するための官能基を有することが好ましい。この官能基としては、カルボキシル基、スルホン酸基、シアノ基等が挙げられる。
半導体電極基体に増感色素を付着させる方法は特に限定されず、例えば、増感色素を有機溶媒に溶解させた溶液に半導体電極基体を浸漬し、溶液を含侵させ、その後、有機溶媒を除去することにより付着させることができる。また、この溶液を、半導体電極基体に塗布し、その後、有機溶媒を除去することにより付着させることもできる。この塗布方法としては、ワイヤーバー法、スライドホッパー法、エクストルージョン法、カーテンコート法、スピンコート法、スプレーコート法等が挙げられる。更に、この溶液は、オフセット印刷、グラビア印刷、スクリーン印刷等の印刷法により塗布することもできる。
増感色素の付着量は半導体電極1gに対して0.01〜1ミリモル、特に0.5〜1ミリモルであることが好ましい。付着量が0.01〜1ミリモルであれば、半導体電極における光電変換が効率よくなされる。また、半導体電極に付着しなかった増感色素が電極周辺に遊離していると、変換効率が低下することがある。そのため、増感色素を付着させる処理の後、半導体電極を洗浄して余剰の増感色素を除去することが好ましい。この除去は、洗浄槽を用いてアセトニトリル等の極性溶媒及びアルコール系溶媒などの有機溶媒で洗浄することにより行うことができる。また、電極基体に多くの増感色素を付着させるためには、半導体電極を加熱して、浸漬、塗布等の処理を行うことが好ましい。この場合、半導体電極の表面に水が吸着するのを避けるため、加熱後、常温に降温させることなく40〜80℃で速やかに処理することが好ましい。
尚、色素増感型太陽電池は、色素増感型太陽電池部101に含まれる第1電解質23を電池内に封止する壁部6を設けることができる。壁部6の材質は任意に選択することができ、材質として樹脂及びガラス等を例示することができる。壁部6に用いる樹脂としては、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂、熱硬化性ポリエステル樹脂等の熱硬化性樹脂が挙げられる。
また、触媒電極21及び/又は半導体電極22に隣接して設けられる集電電極を設けることができる(例えば図1に示す集電電極51、52を参照。)。集電電極を設けることで、触媒電極21及び半導体電極22の導電性の低さを補い、電池の内部抵抗を低くすることができる。この集電電極は、格子状等の任意のパターンからなる金属及び炭素等の導電体、透光性導電膜、並びに導電体及び透光性導電膜を用いたもの等を例示することができる。
このうち、金属においてはタングステン、チタン及びニッケル等の耐食性に優れたものが好ましい。また、透光性導電膜の材質は特に限定されず、導電性酸化物からなる薄膜、金属薄膜、炭素薄膜等が挙げられる。導電性酸化物としては、酸化スズ、フッ素ドープ酸化スズ、酸化インジウム、スズドープ酸化インジウム及び酸化亜鉛等が挙げられる。また、金属としては、白金、金、銅、アルミニウム、ロジウム及びインジウム等が挙げられる。この透光性導電膜の厚さは材質によっても異なり、特に限定されないが、表面抵抗が100Ω/cm以下、特に1〜10Ω/cmとなる厚さであることが好ましい。
上記「第1電解質23」は、半導体電極22の少なくとも一部に含有され、且つ半導体電極22と触媒電極21との間に充填される。第1電解質23は、通常、半導体電極22の全体に含有され、また、半導体電極22と触媒電極21との間の全体に充填される。
電解質としては、(1)Iとヨウ化物、(2)Brと臭化物、(3)フェロシアン酸塩−フェリシアン酸塩、フェロセン−フェリシニウムイオン等の金属錯体、(4)ポリ硫化ナトリウム、アルキルチオール−アルキルジスルフィド等のイオウ化合物、(5)ビオロゲン色素、(6)ヒドロキノン−キノン、などを含有する電解質が挙げられる。(1)におけるヨウ化物としては、LiI、NaI、KI、CsI、CaI等の金属ヨウ化物、及びテトラアルキルアンモニウムヨーダイド、ピリジニウムヨーダイド、イミダゾリウムヨーダイド等の4級アンモニウム化合物のヨウ素塩などが挙げられる。また、(2)における臭化物としては、LiBr、NaBr、KBr、CsBr、CaBr等の金属臭化物、及びテトラアルキルアンモニウムブロマイド、ピリジニウムブロマイド等の4級アンモニウム化合物の臭素塩などが挙げられる。これらの電解質のうちでは、Iと、LiI及びピリジニウムヨーダイド、イミダゾリウムヨーダイド等の4級アンモニウム化合物のヨウ素塩と、を組み合わせてなる電解質が特に好ましい。これらの電解質は1種のみを用いてもよいし、2種以上を用いてもよい。
第1電解質23は、各種の添加剤等とともに溶媒に配合し、電解質溶液として用いることができる。この溶媒は、粘度が低く、イオン易動度が高く、十分なイオン伝導性を有するものであることが好ましい。このような溶媒としては、(1)エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート等のカーボネート類、(2)3−メチル−2−オキサゾリジノン等の複素環化合物、(3)ジオキサン、ジエチルエーテル等のエーテル類、(4)エチレングリコールジアルキルエーテル、プロピレングリコールジアルキルエーテル、ポリエチレングリコールジアルキルエーテル、ポリプロピレングリコールジアルキルエーテル等の鎖状エーテル類、(5)メタノール、エタノール、エチレングリコールモノアルキルエーテル、プロピレングリコールモノアルキルエーテル、ポリエチレングリコールモノアルキルエーテル、ポリプロピレングリコールモノアルキルエーテル等のモノアルコール類、(6)エチレングリコール、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、グリセリン等の多価アルコール類、(7)アセトニトリル、グルタロジニトリル、メトキシアセトニトリル、プロピオニトリル、ベンゾニトリル等のニトリル類、(8)ジメチルスルフォキシド、スルフォラン等の非プロトン極性物質などが挙げられる。これらの溶媒は1種のみを用いてもよいし、2種以上を用いてもよい。
更に、第1電解質23として常温溶融塩を用いることができる。この場合は、溶媒を用いて電解質溶液とすることができる。また、電解質を単独で用いることもできる。この常温溶融塩としては、ヨウ化物の常温溶融塩を用いることができる。このヨウ化物の常温溶融塩としては、イミダゾリウム塩、ピリジニウム塩、ピロリジニウム塩、ピラゾリジウム塩、イソチアゾリジニウム塩及びイソオキサゾリジニウム塩等の各種の常温溶融塩が挙げられる。ヨウ化物の常温溶融塩のうちではイミダゾリウム塩が好ましい。これらの常温溶融塩は種類の異なる2種以上を併用することもできる。
電解質溶液を用いる場合、この溶液は、中間基板11、透光性基板12及び壁部6によって形成される空間に電解質溶液を注入し、含有させ、充填させることができる。この空間への電解質溶液の注入は、中間基板11の側からでも、透光性基板12の側からでもよく、穿孔し易い側に注入口を設け、この注入口から注入することが好ましい。尚、注入口は1個でよいが、空気抜きのため更に他の孔を設けることもできる。このように空気抜きのための孔を設けることで、電解質溶液をより容易に注入することができる。
尚、色素増感型太陽電池部101を構成する要素は上記に限られず、例えば、光散乱粒子からなる光散乱層を設けることができる。光散乱層を設けることによって発電に利用されなかった光を散乱させて再度半導体電極22に向かわせて発電することができる。
光散乱層を設ける位置は任意に選択することができ、半導体電極22と中間基板11の間の任意の位置に設けることができる。また、触媒電極21及び/又は半導体電極22に光散乱粒子を含有させて光散乱層とすることができる。この光散乱粒子としては、光発電に用いることができる波長の光を散乱させることができる任意の粒子を用いることができる。この粒子としては、金属酸化物等からなるものが挙げられる。金属酸化物としては、チタニア、酸化スズ、酸化亜鉛、五酸化二ニオブ等の酸化ニオブ、酸化タンタル及びジルコニア等が挙げられる。また、チタン酸ストロンチウム、チタン酸カルシウム及びチタン酸バリウム等の複酸化物を用いることもできる。
上記「第1多孔質電極31」及び上記「第2多孔質電極32」は、外部に通じる空隙を備えた表面積が広いものであればよく特に材質及び孔の形状等を限定しない。また、導電性の織布及び不織布等を多孔質電極31、32としてもよい。
多孔質電極31、32に用いる材質は、炭素及び金属を挙げることができ、このうち活性炭が広い表面積であり、安価のため好ましい。また、カーボンブラック、フラーレン、カーボンナノチューブ及びカーボンナノホーン等が含まれていてもよい。これら炭素を電極として用いる場合は、例えばフッ素樹脂及びポリビニルアルコール等の樹脂を用いて基板に配設される。
上記「第2電解質33」は、電気二重層キャパシタとして必要な特性を備えていればよく、通常の電気二重層キャパシタに使われる電解質及びそれを含む電解液を例示することができる。この例として、硫酸等の鉱酸、アルカリ金属塩又はアルカリを含む水系電解質、及び非水系電解質を挙げることができる。また、非水系電解質は種々選択することができるが、一例としてプロピレンカーボネート、γ−ブチロラクトン、アセトニトリル、ジメチルホルムアミド、スルホラン及びその誘導体等を挙げることができる。
尚、第1多孔質電極31及び第2多孔質電極32の間にセパレータ34を設けることができる。このセパレータは、イオン透過性且つ絶縁性のものであればよく、任意に選択することができるこの例としてガラス繊維性の不織布の他、ポリフェニレンサルファイド、ポリエチレンテレフタレート、ポリアミド及びポリイミド等の樹脂フィルムを挙げることができる。
上記「電気的に接続」とは、触媒電極21及び第1多孔質電極31が何らかの手段で導通していることをいう。この例として、導電性の中間基板11による接続、及び中間基板11に接続用の配線を設けてこれによって接続する等の手段を挙げることができる。導電性の中間基板11としては、導通性の材質を用いる、及び導電性材料を含むこと等を挙げることができる。また、中間基板11に接続用の配線を設ける方法として、中間基板11の表面上に導電性のパターンを形成して表裏を導通させる方法を挙げることができる。また、中間基板11を貫通するビアホール内に導電性材料を充填した「ビア導電部4」を設け、このビア導電部4と触媒電極21及び第1多孔質電極31とを接続する方法を挙げることができる。このうちビア導電部4を用いる方法が複雑な配線を必要としないため好ましい。
また、触媒電極21及び第1多孔質電極31は、集電電極等、複数の導電性部材を介して接続することもできる。
上記「電流制限回路」は、色素増感型太陽電池部から電気二重層キャパシタ部へ流れる電流を一定値以下に制限して、電気二重層キャパシタ部が満充電になっていなくても受光した場合に一定の出力を得られるようにするための回路である。この電流制限回路は任意に選択することができ、例えば電流制限抵抗による制限を行ってもよいし、トランジスタ等を組み合わせた回路を構成してもよい。更に、ビア導電部4を電流制限抵抗として用いることができる。ビアホールの直径、及びビアホールに充填する導電性材料を適宜選択することによってビア導電部4の電気抵抗値を選択できる。
以下、実施例により本発明のキャパシタ付色素増感型太陽電池を具体的に説明する。
本実施例は図1に示すように、このキャパシタ付色素増感型太陽電池は、以下の手順に従って作製した。
(1)中間基板11側の作製
平板でアルミナ製の中間基板11上に、貫通孔を空けてビアホールとした後、タングステン粉体を含む導電性ペーストを充填した。続いて、中間基板11の表面及び裏面にそれぞれ集電電極51、53となるタングステンペーストをスクリーン印刷法によって塗布した。その後、焼成してビア導電部4及び集電電極51を形成した。次いで、集電電極51上に触媒電極21となる白金薄膜をスパッタリングで形成した。次いで、集電電極51の形成面に厚さ50μmの熱硬化性樹脂シートを積層して所定の高さの未硬化壁部を形成した。
(2)半導体電極22を設けた透光性基板12の作製
ガラス板製基板の一面に集電電極51の一部となるFTO製透明導電膜を、半導体電極22を接続できるパターンで形成した。次いで、粒径が5〜300nmのチタニア粒子を含有するペースト(Ti-Nanoxide D/SP 13um/300um)をスクリーン印刷法によって塗布し、120℃、30分乾燥して未焼成半導体電極基体を形成した。次いで、未焼成半導体電極基体を焼成した。
その後、ルテニウム有機錯体([Ru2,2bipyridil-4,4-dicarboxylate(TBA)2(NCS)2])をアセトニトリル・t-ブタノール混合溶媒に溶解させ、5×10−4Mアセトニトリル・t-ブタノール溶液を調製した。この溶液に、半導体電極基体を18時間浸漬し、電極表面に増感色素となるルテニウム錯体を担持させ、半導体電極22を積層した透光性基板12を作製した。
(3)中間基板11及び透光性基板12の接合
その後、中間基板11及び透光性基板12を対向させ、加熱することによって未硬化壁部を硬化させて壁部6を形成した。次いで、これらによって形成される空間にヨウ素電解液を別途設けた注入口から注入した後、接着剤を充填して注入口を封止した。
尚、ヨウ素電解液は、ブチロニトリルに、0.1モルのヨウ化リチウム、0.05モルのヨウ素、0.5モルの4−tert−ブチルピリジン及び0.6モルの1,2−ジメチル−3−プロピルイミダゾリウムヨーダイドを溶解させたものを用いた。
(4)キャパシタ基板13側の作製
平板でアルミナ製のキャパシタ基板13上に、集電電極54となるタングステンペーストをスクリーン印刷法によって塗布した。その後、マッフル炉で500℃30分間焼成して集電電極54を形成した。次いで、集電電極51上に、活性炭80質量%、導電材のカーボンブラック10質量%及び四フッ化エチレン10質量%から成る活性炭ペーストを塗布形成し、硬化させて第2多孔質電極32とした。
(3)中間基板11及びキャパシタ基板13の接合
中間基板11の集電電極53上に上記活性炭ペーストを塗布形成し、硬化させて第1多孔質電極31とした。その後、キャパシタ基板13の第2多孔質電極32上に、ポリフェニレンサルファイド製の不織布を載置した後、中間基板11及びキャパシタ基板13を対向させ、加熱することによって未硬化壁部を硬化させて壁部6を形成した。次いで、これらによって形成される空間に電解液を別途設けた注入口から注入した後、接着剤を充填して注入口を封止し、図1に示す本キャパシタ付色素増感型太陽電池1を作製した。
尚、電解液は、30質量%の硫酸水溶液を用いた。
このように作成したキャパシタ付色素増感型太陽電池1は、図1に示すように、中間基板11及び透光性基板12並びにその間に構成される色素増感型太陽電池部101と、中間基板11及びキャパシタ基板13並びにその間に構成される電気二重層キャパシタ部102とからなる。
色素増感型太陽電池部101は、中間基板11と、中間基板11の一面側に対向して配置された透光性基板12と、中間基板11の一面側に配設された集電電極52及び触媒電極21と、透光性基板12の中間基板11に対向する一面側に配設された集電電極51及び増感色素を有する半導体電極22と、半導体電極22の少なくとも一部に含有され、且つ触媒電極21及び半導体電極22の間に充填された第1電解質23と、を備える。
電気二重層キャパシタ部102は、中間基板11と、中間基板11の他面側に対向して配設されたキャパシタ基板13と、中間基板11の他面側に配設された集電電極53及び第1多孔質電極31と、キャパシタ基板13の中間基板11に対向する一面側に配設された集電電極54及び第2多孔質電極32と、第1多孔質電極31及び第2多孔質電極32に含有され、且つ第1多孔質電極31及び第2多孔質電極の間に充填された第2電解質33と、を備える。
また、第1電解質23及び第2電解質33は、周囲に形成された壁部6によってキャパシタ付色素増感型太陽電池内に保持される。更に、触媒電極21及び第1多孔質電極31は、集電電極52、ビア導電部4及び集電電極53によって接続されている。
キャパシタ付色素増感型太陽電池1は、集電電極51、52、54を壁部6から延出して形成された接続端子71、72、73によって外部回路に接続することができる。また、接続端子71、72を用いることで色素増感型太陽電池部101を利用することができ、接続端子72、73を用いることで電気二重層キャパシタ部102を利用することができる。更に、接続端子71及び接続端子73を接続することで、色素増感型太陽電池部101で光発電した電気を電気二重層キャパシタ部102に蓄えるとともに外部回路に出力することができ、光発電できない場合は、電気二重層キャパシタ部102に蓄えた電気を外部回路に出力することができる。
また、触媒電極21及び第1多孔質電極31を接続するビア導電部4は、タングステンを用いた電流制限回路でもあるため電気二重層キャパシタ部102へ流れる電流を制限することができ、充電が完了していない場合でも外部回路へ光発電した電気を出力することができる。
尚、本発明では、上記の実施例の記載に限られず、目的、用途等によって、本発明の範囲内で種々変更した実施例とすることができる。例えば、第1電解質23としては、不揮発性のイミダゾリウム塩等のイオン性液体及びこのイオン性液体をゲル化させたもの、並びにヨウ化銅、チオシアン化銅等の固体を用いることもできる。また、第2電解質33は、実施例に挙げた硫酸水溶液に限られず、アルカリ金属塩又はアルカリを含む水系電解質、及び非水系電解質を用いることができる。
本実施例のキャパシタ付色素増感型太陽電池の構造を説明するための模式断面図である。
符号の説明
1;キャパシタ付色素増感型太陽電池、101;色素増感型太陽電池部、102;電気二重層キャパシタ部、11;中間基板、12;透光性基板、13;キャパシタ基板、21;触媒電極、22;半導体電極、23;第1電解質、31;第1多孔質電極、32;第2多孔質電極、33;第2電解質、34;セパレータ、4;ビア導電部(電流制限回路)、5;集電電極、6;壁部。

Claims (5)

  1. 中間基板11と、該中間基板11の一面側に対向して配置された透光性基板12と、該中間基板11の該一面側に配設された触媒電極21と、該透光性基板12の該中間基板11に対向する一面側に配設された増感色素を有する半導体電極22と、該半導体電極22の少なくとも一部に含有され、且つ該触媒電極21及び該半導体電極22の間に充填された第1電解質部23と、
    該中間基板11の他面側に対向して配設されたキャパシタ基板13と、該中間基板11の該他面側に配設された第1多孔質電極31と、該キャパシタ基板13の該中間基板11に対向する一面側に配設された第2多孔質電極32と、該第1多孔質電極31及び該第2多孔質電極32に含有され、且つ該第1多孔質電極31及び該第2多孔質電極32の間に充填された第2電解質部33と、を備え、
    上記触媒電極21及び該第1多孔質電極31は互いに電気的に接続されていることを特徴とするキャパシタ付色素増感型太陽電池。
  2. 上記中間基板11及び上記キャパシタ基板13はセラミック製である請求項1記載のキャパシタ付色素増感型太陽電池。
  3. 上記電気的接続は、上記中間基板11に設けられたビア導電部4によって行われる請求項1又は2記載のキャパシタ付色素増感型太陽電池。
  4. 上記第1多孔質電極31及び上記第2多孔質電極32は、活性炭を含有する請求項1乃至3のいずれか1項に記載のキャパシタ付色素増感型太陽電池。
  5. 上記電気的接続は途中に電流制限回路を更に具備する請求項1乃至4のいずれか1項に記載のキャパシタ付色素増感型太陽電池。
JP2005128669A 2005-04-26 2005-04-26 キャパシタ付色素増感型太陽電池 Expired - Fee Related JP4813819B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005128669A JP4813819B2 (ja) 2005-04-26 2005-04-26 キャパシタ付色素増感型太陽電池

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005128669A JP4813819B2 (ja) 2005-04-26 2005-04-26 キャパシタ付色素増感型太陽電池

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2006309990A true JP2006309990A (ja) 2006-11-09
JP4813819B2 JP4813819B2 (ja) 2011-11-09

Family

ID=37476666

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2005128669A Expired - Fee Related JP4813819B2 (ja) 2005-04-26 2005-04-26 キャパシタ付色素増感型太陽電池

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4813819B2 (ja)

Cited By (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008181688A (ja) * 2007-01-23 2008-08-07 Toyota Motor Corp 太陽電池装置及びそれを備えた建物
JP2009081046A (ja) * 2007-09-26 2009-04-16 Nissan Chem Ind Ltd 三極二層型光二次電池
KR100982030B1 (ko) * 2007-12-20 2010-09-14 한국에너지기술연구원 내부전극을 포함하는 광커패시터
JP2012054537A (ja) * 2010-08-04 2012-03-15 Semiconductor Energy Lab Co Ltd 電気二重層キャパシタ、又は太陽光発電装置
DE102010056338A1 (de) * 2010-12-16 2012-06-21 Fraunhofer-Gesellschaft zur Förderung der angewandten Forschung e.V. Anordnung mit mindestens einer Farbstoffsolarzelle
JP2012124471A (ja) * 2010-11-19 2012-06-28 Semiconductor Energy Lab Co Ltd 電気二重層キャパシタ、リチウムイオンキャパシタ、及び充電装置
JP2013098005A (ja) * 2011-10-31 2013-05-20 Fujikura Ltd 色素増感太陽電池モジュール
KR101509306B1 (ko) 2012-05-08 2015-04-06 주식회사 엘지화학 염료감응형 태양전지 및 이의 제조방법
KR101763434B1 (ko) * 2011-06-24 2017-08-01 서울시립대학교 산학협력단 태양전지 및 그 제조방법

Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006032260A (ja) * 2004-07-21 2006-02-02 Kyocera Corp 光電変換装置およびそれを用いた光発電装置
JP2006100047A (ja) * 2004-09-28 2006-04-13 Kyocera Corp 光電変換装置およびそれを用いた光発電装置

Patent Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006032260A (ja) * 2004-07-21 2006-02-02 Kyocera Corp 光電変換装置およびそれを用いた光発電装置
JP2006100047A (ja) * 2004-09-28 2006-04-13 Kyocera Corp 光電変換装置およびそれを用いた光発電装置

Cited By (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008181688A (ja) * 2007-01-23 2008-08-07 Toyota Motor Corp 太陽電池装置及びそれを備えた建物
JP2009081046A (ja) * 2007-09-26 2009-04-16 Nissan Chem Ind Ltd 三極二層型光二次電池
KR100982030B1 (ko) * 2007-12-20 2010-09-14 한국에너지기술연구원 내부전극을 포함하는 광커패시터
JP2012054537A (ja) * 2010-08-04 2012-03-15 Semiconductor Energy Lab Co Ltd 電気二重層キャパシタ、又は太陽光発電装置
CN102426934A (zh) * 2010-08-04 2012-04-25 株式会社半导体能源研究所 双电层电容器和太阳能发电设备
KR101819238B1 (ko) 2010-08-04 2018-01-16 가부시키가이샤 한도오따이 에네루기 켄큐쇼 전기 이중층 캐패시터, 또는 태양광 발전 장치
JP2012124471A (ja) * 2010-11-19 2012-06-28 Semiconductor Energy Lab Co Ltd 電気二重層キャパシタ、リチウムイオンキャパシタ、及び充電装置
DE102010056338A1 (de) * 2010-12-16 2012-06-21 Fraunhofer-Gesellschaft zur Förderung der angewandten Forschung e.V. Anordnung mit mindestens einer Farbstoffsolarzelle
DE102010056338B4 (de) * 2010-12-16 2014-09-25 Fraunhofer-Gesellschaft zur Förderung der angewandten Forschung e.V. Anordnung mit mindestens einer Farbstoffsolarzelle
KR101763434B1 (ko) * 2011-06-24 2017-08-01 서울시립대학교 산학협력단 태양전지 및 그 제조방법
JP2013098005A (ja) * 2011-10-31 2013-05-20 Fujikura Ltd 色素増感太陽電池モジュール
KR101509306B1 (ko) 2012-05-08 2015-04-06 주식회사 엘지화학 염료감응형 태양전지 및 이의 제조방법

Also Published As

Publication number Publication date
JP4813819B2 (ja) 2011-11-09

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4813819B2 (ja) キャパシタ付色素増感型太陽電池
AU2004310584B2 (en) Dye-sensitized solar cell
AU2004310583B2 (en) Dye-sensitized solar cell
JP2006294423A (ja) 色素増感型太陽電池
JP4755882B2 (ja) 色素増感型太陽電池ブラインド
JP2006332469A (ja) 光充電可能な積層型キャパシタ
AU2004307853B2 (en) Dye-sensitized solar cell
JP2005135902A (ja) 色素増感型太陽電池
JP2005196982A (ja) 色素増感型太陽電池
JP4615878B2 (ja) 色素増感型太陽電池及びそれを用いた太陽電池ユニットパネル
JP2005142090A (ja) 色素増感型太陽電池
JP2004241378A (ja) 色素増感型太陽電池
JP2005141996A (ja) 色素増感型太陽電池
JP2006236807A (ja) 色素増感型太陽電池
JP5095226B2 (ja) 色素増感型太陽電池及びその製造方法
JP2005302499A (ja) 色素増感型太陽電池
JP2005317453A (ja) 色素増感型太陽電池及びその製造方法
JP2005332782A (ja) 色素増感型光電変換素子及び色素増感型太陽電池
JP2005079031A (ja) 光充電可能な二次電池及び電気化学キャパシタ
JP5467237B2 (ja) 色素増感型光電変換素子およびそれを用いた色素増感型太陽電池の製造方法
JP2006252959A (ja) 色素増感型太陽電池
JP4559065B2 (ja) 光電変換素子構造体
JP5882598B2 (ja) 電気化学キャパシタ
JP2006302618A (ja) 色素増感型太陽電池
JP4799853B2 (ja) 光電変換素子用電極、光電変換素子および色素増感太陽電池

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20080111

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20110802

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20110825

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140902

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140902

Year of fee payment: 3

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees