JP2006252959A - 色素増感型太陽電池 - Google Patents

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Abstract

【課題】 半導体電極を厚膜として光励起電子量を増加させ、且つ電極間距離を短くして十分なイオン移動速度を維持し、光電変換効率を向上させた色素増感型太陽電池を提供する。
【解決手段】 色素増感型太陽電池101は、透光性基板1(ガラス基板等)と、これに対向して配設された基板2(セラミック基板等)と、これらの間に配設された、増感色素(金属錯体色素等)を有する半導体電極3(チタニア等からなる。)と、半導体電極3に埋設され、且つ金属線状体(タングステン等からなる。)、その表面に設けられた触媒電極(白金等からなる。)及びその表面に設けられた多孔質絶縁層(多孔質アルミナ等からなる。)を有する複数の複合体C1と、半導体電極3及び多孔質絶縁層の各々の少なくとも一部に含有された電解液(Iと、LiI等とを組み合わせた電解質等)と、を備え、各々の複合体C1の間に間隙が設けられている。
【選択図】 図7

Description

本発明は、光エネルギーを電気エネルギーに直接変換する色素増感型太陽電池に関する。更に詳しくは、半導体電極を厚膜として光励起電子量を増加させ、且つ半導体電極と触媒電極との電極間距離を短くして十分なイオン移動速度を維持することで、光電変換効率を向上させることができる色素増感型太陽電池に関する。
従来の色素増感型太陽電池では、半導体電極と触媒電極とが電解液を介して一定の距離を隔てて配置されている(例えば、特許文献1及び非特許文献1参照。)。この半導体電極での光励起による電子注入量を増加させ、光電変換能力を向上させるためには、電極の表面積を大きくする必要がある。そのためにはナノサイズの半導体粒子からなる電極に色素を含浸させ、且つ電極をできるだけ厚くすることが好ましい。
しかし、上記の従来の構造では、半導体電極を厚くするほど対極である触媒電極との平均距離が大きくなり、電解液におけるイオンの移動速度が電池の等価回路上で無視できないほどに低下し、結果として太陽電池としての光電変換効率が飽和、又はむしろ低下する事態となる。この傾向は特に粘性の高いイオン液体及びゲル電解液を用いた場合に顕著になる。一方、半導体電極を薄くした場合は、電極間の距離が小さくなり、イオンの移動速度は大きくなるが、電極が薄いため、光励起による電子注入量が減少し、結果として太陽電池としての光電変換効率の向上には限界がある。
特開平1−220380号公報 Nature誌(第353巻、pp.737−740、1991年)
本発明は、上記の状況に鑑みてなされたものであり、半導体電極を厚膜として光励起電子量を増加させ、且つ半導体電極と触媒電極との電極間距離を短くして十分なイオン移動速度を維持することで、光電変換効率を向上させることができる色素増感型太陽電池を提供することを目的とする。
本発明は以下のとおりである。
1.透光性基板1と、該透光性基板1に対向して配設された基板2と、該透光性基板1と該基板2との間に配設された、増感色素を有する半導体電極3と、該半導体電極3に埋設され、且つ触媒電極411及び該触媒電極411の表面に設けられた多孔質絶縁層412を有する複数の複合体41と、該半導体電極3及び該多孔質絶縁層412の各々の少なくとも一部に含有された電解液と、を備え、各々の該複合体41の間に間隙が設けられていることを特徴とする色素増感型太陽電池。
2.上記触媒電極411が、金属線状体51の表面の少なくとも一部に設けられている上記1.に記載の色素増感型太陽電池。
3.透光性基板1と、該透光性基板1に対向して配設された基板2と、該透光性基板1と該基板2との間に配設された、増感色素を有する半導体電極3と、該半導体電極3に埋設され、且つ触媒電極421及び該触媒電極421の表面に設けられた多孔質絶縁層422を有する複合体42と、該半導体電極3及び該多孔質絶縁層422の各々の少なくとも一部に含有された電解液と、を備え、該複合体42は複数の開口部を有することを特徴とする色素増感型太陽電池。
4.上記触媒電極421は、金属網状体52の表面の少なくとも一部に設けられている上記3.に記載の色素増感型太陽電池。
5.上記電解液5がイオン液体である上記1.乃至4.のうちのいずれか1項に記載の色素増感型太陽電池。
6.上記半導体電極3の上記基板2に近接した部分に光散乱粒子が含有されている上記1.乃至5.のうちのいずれか1項に記載の色素増感型太陽電池。
7.上記基板2がセラミック基板であり、且つ該基板2と上記半導体電極3との間に設けられた集電電極611及び該半導体電極3に埋設された集電電極612のうちのいずれか一方を備える上記1.乃至6.のうちのいずれか1項に記載の色素増感型太陽電池。
8.上記透光性基板1と上記半導体電極3との間に透光性導電層62が設けられた上記1.乃至7.のうちのいずれか1項に記載の色素増感型太陽電池。
複数の複合体41を備え、各々の複合体41の間に間隙が設けられた本発明の色素増感型太陽電池、及び複合体42を備え、複合体42は複数の開口部を有する本発明の他の色素増感型太陽電池では、半導体電極3を厚膜として光励起電子量を増加させ、且つ半導体電極3と触媒電極411、421との電極間距離を短くして十分なイオン移動速度を維持することで、光電変換効率を向上させることができる。
また、触媒電極411が、金属線状体51の表面の少なくとも一部に設けられている場合、及び触媒電極412が、金属網状体52の表面の少なくとも一部に設けられている場合は、光電変換効率を容易に向上させることができる。
更に、電解液がイオン液体である場合は、電解液の揮発という問題がなく、且つ電極間距離が短いため十分なイオン移動速度が維持され、優れた光電変換効率が維持される。
また、半導体電極3の基板2に近接した部分に光散乱粒子が含有されている場合は、半導体電極を透過した光を散乱させて光電変換に利用することができるため、より高い光電変換効率を有する色素増感型太陽電池とすることができる。
更に、基板2がセラミック基板であり、且つ基板2と半導体電極3との間に設けられた集電電極611及び半導体電極3に埋設された集電電極612のうちのいずれか一方を備える場合は、集電効率が向上し、優れた発電性能を有する色素増感型太陽電池とすることができる。
また、透光性基板1と半導体電極3との間に透光性導電層62が設けられた場合は、集電効率が向上し、十分な発電性能を有する色素増感型太陽電池とすることができる。
以下、本発明を詳細に説明する。
上記「透光性基板1」としては、ガラス、樹脂シート等からなる基板が挙げられる。樹脂シートは特に限定されず、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等のポリエステル、ポリフェニレンスルフィド、ポリカーボネート、ポリスルフォン、ポリエチリデンノルボルネン等からなる樹脂シートが挙げられる。
尚、透光性とは、波長400〜900nmの可視光の透過率が10%以上であることを意味する。また、この透過率は60%以上、特に85%以上であることが好ましい。以下、透光性の意味及び好ましい透過率はすべて同様である。
透過率(%)=(透過した光量/入射した光量)×100
透光性基板1の厚さは材質によっても異なり、特に限定されないが、上記の透過率が60〜99%、特に85〜99%となる厚さであることが好ましい。
透光性基板1に対向して配設される上記「基板2」は、透光性を有していてもよく、透光性を有していなくてもよい。透光性を有する基板2は、透光性基板1の場合と同様にガラス、樹脂シート等を用いて形成することができる。樹脂シートである場合、このシートの形成に用いる樹脂としては、ポリエステル、ポリフェニレンスルフィド、ポリカーボネート、ポリスルフォン、ポリエチリデンノルボルネン等の熱可塑性樹脂などが挙げられる。この基板2が透光性を有する基板である場合、その厚さは材質によっても異なり、特に限定されないが、上記の透過率が60〜99%、特に85〜99%となる厚さであることが好ましい。
透光性を有していない基板2はセラミックにより形成することができる。セラミック基板は強度が大きく、この基板が支持基板となって優れた耐久性を有する色素増感型太陽電池とすることができる。セラミック基板の形成に用いるセラミックは特に限定されず、酸化物系セラミック、窒化物系セラミック、炭化物系セラミック等の各種のセラミックを用いることができる。酸化物系セラミックとしては、アルミナ、ムライト、ジルコニア等が挙げられる。また、窒化物系セラミックとしては、窒化ケイ素、サイアロン、窒化チタン、窒化アルミニウム等が挙げられる。更に、炭化物系セラミックとしては、炭化ケイ素、炭化チタン、炭化アルミニウム等が挙げられる。セラミックとしては、アルミナ、窒化ケイ素、ジルコニア等が好ましく、アルミナが特に好ましい。
基板2がセラミックからなる場合、その厚さは特に限定されないが、100μm〜5mmとすることができ、300μm〜4mm、特に500μm〜2mm、更に700μm〜1.5mmとすることができる。セラミック基板の厚さが100μm〜5mm、特に500μm以上であれば、この強度の大きい基板が支持基板となり、優れた耐久性を有する色素増感型太陽電池とすることができる。
上記「半導体電極3」は、透光性基板1と基板2との間に配設される。この半導体電極3の電極基体は、金属酸化物、金属硫化物等により形成することができる。金属酸化物としては、チタニア、酸化スズ、酸化亜鉛、五酸化二ニオブ等の酸化ニオブ、酸化タンタル及びジルコニアなどが挙げられる。また、チタン酸ストロンチウム、チタン酸カルシウム及びチタン酸バリウム等の複酸化物を用いることもできる。更に、金属硫化物としては、硫化亜鉛、硫化鉛及び硫化ビスマス等が挙げられる。
電極基体の作製方法は特に限定されず、例えば、金属酸化物、金属硫化物等の微粒子を含有するペーストを、透光性基板1又は基板2の表面に塗布して塗膜を形成し、その後、この塗膜上に後記の複合体41、C1、42及びC2のいずれかを載置し、次いで、更にペーストを塗布して塗膜を堆積し、その後、焼成することにより作製することができる。また、金属酸化物、金属硫化物等の微粒子を含有するペーストを用いて予めシートを作製し、このシートを透光性基板1又は基板2の表面に貼着し、その後、このシート上に後記の複合体41、C1、42及びC2のいずれかを載置し、次いで、ペーストを塗布して塗膜を形成し、又は上記のようにして予め作製したシートを積層し、その後、焼成することにより作製することができる。ペーストの塗布方法は特に限定されず、スプレーコート法、浸漬法等が挙げられる。このようにして作製された電極基体は微粒子が集合してなる集合体の形態で形成される。
更に、電極基体は、透光性基板1又は基板2の表面に、金属酸化物、金属硫化物等の微粒子及び少量の有機高分子等が分散されたコロイド溶液を塗布して塗膜を形成し、その後、乾燥し、次いで、この乾燥した塗膜上に後記の複合体41、C1、42及びC2のいずれかを載置し、次いで、更にコロイド溶液を塗布して塗膜を堆積し、その後、加熱して有機高分子を除去し、次いで、焼成することにより作製することもできる。このコロイド溶液も、スプレーコート法、浸漬法等の各種の方法により塗布することができる。この方法により作製した電極基体も微粒子が集合してなる集合体の形態で形成される。
電極基体の厚さは特に限定されないが、5〜300μmとすることができ、10〜200μm、特に15〜100μm、更に20〜50μmであることが好ましい。電極基体の厚さが5〜300μm、特に15〜100μmであれば、半導体電極3における光電変換が十分になされ、発電効率が向上する。また、電極基体は、その強度及び透光性基板1、基板2及び複合体41、42等が有する多孔質絶縁層412、422等との密着性を向上させるため、熱処理することが好ましい。熱処理の温度及び時間は特に限定されないが、熱処理温度は40〜700℃、特に100〜500℃、熱処理時間は10分〜10時間、特に20分〜5時間とすることが好ましい。尚、透光性基板1として樹脂シートを用いるときは、樹脂が熱劣化しないように低温で熱処理することが好ましい。
半導体電極3が有する上記「増感色素」としては、光電変換の作用を向上させる錯体色素及び有機色素を用いることができる。錯体色素としては金属錯体色素が挙げられ、有機色素としてはポリメチン色素、メロシアニン色素等が挙げられる。金属錯体色素としてはルテニウム錯体色素及びオスミウム錯体色素等が挙げられ、ルテニウム錯体色素が特に好ましい。更に、光電変換がなされる波長域を拡大し、光電変換効率を向上させるため、増感作用が発現される波長域の異なる2種以上の増感色素を併用することもできる。この場合、照射される光の波長域と強度分布とによって併用する増感色素の種類及びそれらの量比を設定することが好ましい。また、増感色素は半導体電極に結合するための官能基を有することが好ましい。この官能基としては、カルボキシル基、スルホン酸基及びシアノ基等が挙げられる。
電極基体に増感色素を含有させる方法は特に限定されず、例えば、増感色素を有機溶媒に溶解させた溶液を、電極基体に付着させ、その後、有機溶媒を除去することにより含有させることができる。この付着方法としては、溶液を滴下し、含浸させる方法及びスプレーコート法等が挙げられる。更に、増感色素は、電極基体を溶液に浸漬して含侵させ、その後、有機溶媒を除去することにより含有させることもできる。この増感色素は、電極基体の少なくとも表面に含有されておればよいが、電極基体の内部にも含有されていることが好ましい。通常、増感色素は、電極基体の全体に含有されている。
増感色素の含有量は、電極基体1gに対して0.01〜1ミリモル、特に0.5〜1ミリモルであることが好ましい。付着量が0.01〜1ミリモルであれば、半導体電極3における光電変換が効率よくなされる。また、電極基体に含有されなかった増感色素が電極周辺に遊離していると、光電変換効率が低下することがある。そのため、増感色素を含有させる処理の後、半導体電極3を洗浄して余剰の増感色素を除去することが好ましい。この余剰の増感色素は、洗浄槽を用いてアセトニトリル及びメタノール、エタノール等のアルコール類などの有機溶媒で洗浄することにより除去することができる。更に、電極基体に多くの増感色素を含有させるためには、電極基体を加熱して、滴下及び浸漬等の処理をすることが好ましい。この場合、電極基体の表面に水が吸着するのを避けるため、加熱後、常温に降温させることなく40〜80℃で速やかに処理することが好ましい。
本発明の色素増感型太陽電池における上記「複合体41」は、図9のように、触媒電極411と、その表面に設けられた多孔質絶縁層412とを有し、複数の複合体41が半導体電極3に埋設されている。この複合体41は、触媒活性を有する金属からなる線状体(触媒電極411)と、セラミック及び樹脂等からなる多孔質絶縁層(多孔質絶縁層412)とにより形成することができる。触媒活性を有する金属としては、白金、金、ロジウム等が挙げられ、触媒活性が高く、且つ電解液に腐食され難い白金が好ましい。
また、多孔質絶縁層を形成するためのセラミックは特に限定されず、酸化物系セラミック、窒化物系セラミック及び炭化物系セラミック等の各種のセラミックが挙げられる。酸化物系セラミックとしては、アルミナ、ムライト及びジルコニア等が挙げられる。窒化物系セラミックとしては、窒化ケイ素、サイアロン、窒化チタン及び窒化アルミニウム等が挙げられる。炭化物系セラミックとしては、炭化ケイ素、炭化チタン及び炭化アルミニウム等が挙げられる。これらのうちでは、アルミナ、窒化ケイ素及びジルコニア等が好ましく、アルミナが特に好ましい。
触媒活性を有する金属からなる線状体、即ち、触媒電極411の径方向の断面形状は特に限定されず、円形、楕円形並びに三角形及び四角形等の多角形などのいずれであってもよい。更に、触媒電極411の径方向の寸法(断面形状が円形であるときは直径、その他の形状であるときは最大寸法とする。)も特に限定されず、1〜20μm、特に3〜17μm、更に5〜15μmのものを用いることができる。触媒電極411が大径であるほど電気抵抗が低くなるため好ましく、一方、多孔質絶縁層412の厚さにもよるが、小径であるほど、特に基板2が透光性を有していない場合に、受光面の反対側の半導体電極3にも光が到達し易くなるため好ましい。また、多孔質絶縁層412の厚さも特に限定されないが、0.1〜10μm、特に0.5〜7μm、更に1〜5μmであることが好ましい。多孔質絶縁層412の厚さが0.1〜10μm、特に0.5〜7μmであれば、触媒電極411と半導体電極3とが確実に絶縁され、且つ半導体電極と触媒電極との間のイオン移動速度に悪影響を及ぼし難く好ましい。
触媒電極411は、金属線状体51の表面の少なくとも一部に設けられていることが好ましい。触媒電極411は、金属線状体51の全表面の90%以上、特に95%以上に設けられることが好ましく、全表面に設けられていることがより好ましい。このように、金属線状体51と、その表面の少なくとも一部に設けられた触媒電極411及びその表面に設けられた多孔質絶縁層412からなる、図8のような、複合体C1を用いたときは、金属線状体51を集電電極として機能させることができ、触媒電極からの集電効率が高い色素増感型太陽電池とすることができる。
金属線状体51の径方向の断面形状は特に限定されず、円形、楕円形並びに三角形及び四角形等の多角形などのいずれであってもよい。更に、金属線状体51の径方向の寸法(断面形状が円形であるときは直径、その他の形状であるときは最大寸法とする。)も特に限定されず、1〜20μm、特に3〜17μm、更に5〜15μmのものを用いることができる。金属線状体51が大径であるほど集電電極としての機能が高くなるため好ましく、一方、触媒電極411及び多孔質絶縁層412の各々の厚さにもよるが、小径であるほど、特に基板2が透光性を有していない場合に、受光面の反対側の半導体電極3にも光が到達し易くなるため好ましい。尚、多孔質絶縁層412の厚さについては前記の説明をそのまま適用することができる。
複合体41及び複合体C1は、その全体が半導体電極3に埋設されていてもよく(図7、14及び15参照)、一部が透光性基板1又は基板2に接して埋設されていてもよいが(図12及び13参照)、全体が半導体電極3に埋設されていることが好ましい。また、全体が半導体電極3に埋設されている場合、複合体41、C1の、半導体電極3の厚さ方向(透光性基板1と基板2とが対向する方向、以下、同様である。)における埋設位置は特に限定されないが、透光性基板1の側又は基板2の側に片寄って埋設されているよりも、透光性基板1と基板2との中間位置、即ち、半導体電極3の厚さ方向の中心部に埋設されていることがより好ましい。
複合体41、C1の、半導体電極3の平面方向における配置も特に限定されないが、略同じ長さの複合体41、C1、特に略同じ長さ且つ略同じ径の複合体41、C1を等間隔に平行に配設することが好ましい。更に、この複合体41、C1は、半導体電極3の全面に対して均等に配置されていることがより好ましい。また、各々の複合体41、C1のそれぞれの間隔は、100〜500μm、特に150〜220μmであることが好ましい。この間隔が100〜500μm、特に150〜220μmであれば、イオンの移動が容易であり、且つ、特に基板2が透光性を有していない場合に、受光面の反対側の半導体電極3にも光が到達し易くなるため好ましい。
本発明の他の色素増感型太陽電池における上記「複合体42」は、触媒電極421と、その表面に設けられた多孔質絶縁層422とを有し、複合体42は半導体電極3に埋設されている。この複合体42は、図11のように、触媒活性を有する金属からなる網状体(触媒電極421)と、セラミック及び樹脂等からなる多孔質絶縁層(多孔質絶縁層422)とにより形成することができる。触媒活性を有する金属及び好ましい金属、並びに多孔質絶縁層を形成するためのセラミック及び好ましいセラミックについては、前記の複合体41における記載をそのまま適用することができる。
触媒活性を有する金属からなる網状体、即ち、触媒電極421としては、触媒活性を有する金属からなる線状体を編織することにより形成された網状体を用いることができる。この場合、用いる線状体の径方向の断面形状は特に限定されず、円形、楕円形並びに三角形及び四角形等の多角形などのいずれであってもよい。更に、線状体の径方向の寸法(断面形状が円形であるときは直径、その他の形状であるときは最大寸法とする。)も特に限定されず、1〜20μm、特に3〜17μm、更に5〜15μmのものを用いることができる。また、網目の大きさも特に限定されないが、各々の網目の面積は10000〜250000μm、特に22500〜48400μmであることが好ましい。線状体の径方向の寸法が1〜20μmであり、且つ網目の面積が10000〜250000μm、特に22500〜48400μmであれば、イオンの移動が容易であり、且つ、特に基板2が透光性を有していない場合に、受光面の反対側の半導体電極3にも光が到達し易くなるため好ましい。
網状体としては、金属シートに多数の貫通孔を設けた網状体を用いることもできる。この金属シートの厚さは特に限定されないが、1〜20μm、特に3〜17μm、更に5〜15μmであることが好ましい。また、貫通孔の平面形状も特に限定されず、円形、楕円形並びに三角形及び四角形等の多角形などのいずれであってもよい。この貫通孔の平面方向の面積(上記の網目に相当する。)も特に限定されず、上記の網目の面積と同等とすることができる。金属シートの厚さが1〜20μmであり、且つ貫通孔の面積が10000〜250000μm、特に22500〜48400μmであれば、イオンの移動が容易であり、且つ、特に基板2が透光性を有していない場合に、受光面の反対側の半導体電極3にも光が到達し易くなるため好ましい。更に、貫通孔の配置も特に限定されないが、金属シートの全面に均等に配置されていることが好ましい。
触媒電極421は、金属網状体52の表面の少なくとも一部に設けられていることが好ましい。触媒電極421は、金属網状体52の全表面の90%以上、特に95%以上に設けられることが好ましく、全表面に設けられていることがより好ましい。このように、金属網状体52と、その表面の少なくとも一部に設けられた触媒電極421及びその表面に設けられた多孔質絶縁層422からなる、図10のような、複合体C2を用いたときは、金属網状体52を集電電極として機能させることができ、触媒電極からの集電効率の高い色素増感型太陽電池とすることができる。
金属網状体52としては、金属からなる線状体を編織することにより形成された網状体を用いることができる。この場合、用いる線状体の径方向の断面形状、その径方向の寸法及び網目の面積については前記の触媒活性を有する金属からなる網状体における記載をそのまま適用することができる。また、網状体としては、金属シートに多数の貫通孔を設けた網状体を用いることもできる。この金属シートの厚さ、貫通孔の平面形状及びその平面方向の面積についても前記の触媒活性を有する金属からなる網状体における記載をそのまま適用することができる。
複合体42及び複合体C2は、その全体が半導体電極3に埋設されていてもよく、一部が透光性基板1又は基板2に接して埋設されていてもよいが、全体が半導体電極3に埋設されていることが好ましい。また、全体が半導体電極3に埋設されている場合、複合体42、C2の、半導体電極3の厚さ方向における埋設位置は特に限定されないが、透光性基板1の側又は基板2の側に片寄って埋設されているよりも、透光性基板1と基板2との中間位置、即ち、半導体電極3の厚さ方向の中心部に埋設されていることがより好ましい。
複合体41及びC1並びに複合体42及びC2を半導体電極3に埋設する方法は特に限定されない。例えば、半導体電極3となる電極基体のうちの半導体電極3の厚さ方向の一方の側となる部分を未焼成体として形成し、その表面に各々の複合体を載置し、その後、この未焼成電極基体の一部の表面及びそれぞれの複合体上に電極基体の残部を未焼成体として形成することにより、各々の複合体を未焼成電極基体に埋設させ、その後、焼成し、次いで、増感色素を含有させることにより、それぞれの複合体を半導体電極3に埋設させることができる。
集電電極として機能する金属線状体51及び金属網状体52は、金属線状体51の全表面に触媒電極411が設けられるとき、及び金属網状体52の全表面に触媒電極421が設けられるときは、電解液に対する耐腐食性を有していてもよく、有していなくてもよい。この場合、金属線状体51及び金属網状体52は、耐腐食性に優れたタングステンにより形成されていてもよく、銅、ニッケル、ステンレス鋼及びチタン等により形成されていてもよい。一方、金属線状体51の表面の一部に触媒電極411が設けられていないとき、及び金属網状体52の表面の一部に触媒電極421が設けられていないときは、電解液と接触することになるため、金属線状体51及び金属網状体52は、耐腐食性に優れたタングステンにより形成されるか、少なくともタングステンを主成分とすることが好ましい。
タングステンを用いる場合、金属線状体51及び金属網状体52は、純タングステン(この純タングステンとは、99.98%以上の純度であるタングステンをそのまま使用し、他の金属を混合しないことを意味する。)からなるものでもよく、タングステンと他の金属との混合物からなるものでもよい。これらのうちでは、純タングステンからなる線状体及び網状体が、電解液に対する耐腐食性に特に優れるため好ましい。他の金属との混合物であるときは、タングステンを主成分とすることが好ましく、タングステンと他の金属との合計を100質量%とした場合に、タングステンの含有量は95質量%以上、特に98質量%以上であることが好ましい。タングステンの含有量が95質量%以上であれば、集電効率が高く、且つ電解液に対する耐腐食性に優れ、十分な耐久性を有する色素増感型太陽電池とすることができる。
金属線状体51の表面に設けられる触媒電極411及び金属網状体52の表面に設けられる触媒電極421の各々の厚さは電池性能に特に影響は与えず、金属線状体51及び金属網状体52の表面に僅かでも触媒物質が付着しておれば触媒電極411、421として機能する。この触媒電極411、421の厚さは、通常、5nm以上、特に15nm以上、更に20nm以上であることが、太陽電池の耐久性も考慮した十分な触媒性を維持するためには好ましいが、白金等の高価な貴金属触媒を用いる場合は、経済性の観点から1μm以下にすることが望ましい。
金属線状体51の表面に設けられる触媒電極411及び金属網状体52の表面に設けられる触媒電極421は、触媒活性を有する物質、又は触媒活性を有する物質を含有する、金属、導電性酸化物及び導電性高分子のうちの少なくとも1種、により形成することができる。触媒活性を有する物質としては、白金及びロジウム等の貴金属(但し、金、銀は電解液に対する耐腐食性が低いため好ましくない。)、カーボンブラック等が挙げられ、これらは併せて導電性を有する。貴金属は1種のみ用いてもよいし、2種以上を用いてもよい。触媒電極411、421は、触媒活性を有し、且つ電気化学的に安定な貴金属により形成することが好ましく、触媒活性が高く、電解液に腐食され難い白金を用いることが特に好ましい。尚、貴金属とカーボンブラックとを併用することもできる。
触媒活性を有さない、金属、導電性酸化物及び導電性高分子等を用いる場合、触媒電極411、421に混合されて用いられる金属としては、アルミニウム、銅、クロム、ニッケル、タングステン等が挙げられる。更に、触媒電極411、421に混合されて用いられる導電性酸化物としては、酸化スズ、フッ素ドープ酸化スズ、酸化インジウム、スズドープ酸化インジウム、酸化亜鉛等が挙げられる。また、触媒電極411、421に混合されて用いられる導電性高分子としては、ポリアニリン、ポリピロール、ポリアセチレン等が挙げられる。
更に、この導電性高分子としては、導電性を有さない樹脂に各種の導電性物質を配合して調製したものを用いることもできる。この樹脂は特に限定されず、熱可塑性樹脂でも熱硬化性樹脂でもよい。熱可塑性樹脂としては、熱可塑性ポリエステル樹脂、ポリアミド、ポリオレフィン、ポリ塩化ビニル等が挙げられる。また、熱硬化性樹脂としては、エポキシ樹脂、熱硬化性ポリエステル樹脂、フェノール樹脂等が挙げられる。導電性物質も特に限定されず、金、白金等の貴金属及び銅、アルミニウム、ニッケル、クロム、タングステン等の金属、カーボンブラック、ポリアニリン、ポリピロール、ポリアセチレン等の導電性ポリマーなどが挙げられる。導電性物質としては、導電性と触媒活性とを併せて有する貴金属及びカーボンブラックが特に好ましい。導電性物質は1種のみ用いてもよく、2種以上を用いてもよい。
触媒活性を有さない、金属、導電性酸化物及び導電性高分子等を用いる場合、電解液に対して十分な耐腐食性を有する触媒電極411、421となるような材料を選択して用いることが好ましい。更に、触媒活性を有さない、金属、導電性酸化物及び導電性高分子等を用いる場合、上記の触媒活性を有する物質の含有量は、金属、導電性酸化物、導電性高分子等を100質量部としたときに、1〜99質量部、特に50〜99質量部であることが好ましい。
このように、触媒電極411、421は、導電性及び触媒活性を有する物質により形成することができる。また、触媒活性を有する物質を含有する、金属、導電性酸化物及び導電性高分子のうちの少なくとも1種により形成することもできる。更に、触媒電極411、421は、1種の材料のみからなる層により形成されていてもよく、2種以上の材料からなる混合層により形成されていてもよい。また、単層体でもよく、金属層、導電性酸化物層、導電性高分子層、並びに金属、導電性酸化物及び導電性高分子のうちの2種以上からなる混合層のうちの2層以上からなる多層体でもよい。
触媒電極411、421の作製方法は特に限定されず、触媒活性を有する物質からなる場合は、触媒活性を有する物質の微粒子を含有するペーストを、触媒電極411のときは金属線状体51の表面の少なくとも一部に塗布し、触媒電極421のときは金属網状体52の表面の少なくとも一部に塗布し、その後、焼成して形成することができる。また、触媒活性を有する物質を含有する金属、導電性酸化物からなる場合も、触媒活性を有する物質の場合と同様の方法により形成することができる。この塗布方法は特に限定されず、スクリーン印刷法、ドクターブレード法、スキージ法、スピンコート法等の各種の方法が挙げられる。
更に、触媒電極411、421は、スパッタリング法、蒸着法、イオンプレーティング法等により、触媒電極411のときは金属線状体51の表面の少なくとも一部に、触媒電極421のときは金属網状体52の表面の少なくとも一部に、金属等を堆積させて形成することもできる。また、触媒活性を有する物質を含有する導電性高分子からなる触媒電極411、421は、樹脂組成物を溶媒に溶解又は分散させて調製した溶液又は分散液を、金属線状体51、金属網状体52の表面の少なくとも一部に塗布し、乾燥して、溶媒を除去し、必要に応じて加熱して形成することもできる。尚、触媒電極411、421が混合層であるときは、含有される材料の種類に応じて、上記の各種の方法等のうちの適宜の方法により形成することができる。
触媒電極411の表面に設けられる多孔質絶縁層412、及び触媒電極421の表面に設けられる多孔質絶縁層422は、マグネトロンスパッタ法、電子ビ−ム蒸着法等の物理的蒸着法などで、アルミナ、窒化ケイ素、ジルコニア等のセラミックを触媒電極411、421のそれぞれの表面に堆積させて設けることができる。更に、各々のセラミック成分、焼結助剤及び有機バインダ等を含有するスラリーに、複合体41及びC1並びに複合体42及びC2を浸漬し、各々の表面にスラリーを付着させて塗膜を形成し、その後、多孔質体とすることができる条件で焼成する方法により形成することもできる。尚、スラリーにカーボン等の造孔剤を含有させ、多孔質絶縁層412、422のそれぞれの空孔率を調整することもできる。
上記「電解液」は、半導体電極3及び多孔質絶縁層412、422の各々の少なくとも一部に含有されている。電解液は、通常、半導体電極3及び多孔質絶縁層412、422のそれぞれの全体に含有されている。
電解液には、(1)Iとヨウ化物、(2)Brと臭化物、(3)フェロシアン酸塩−フェリシアン酸塩、フェロセン−フェリシニウムイオン等の金属錯体、(4)ポリ硫化ナトリウム、アルキルチオール−アルキルジスルフィド等のイオウ化合物、(5)ビオロゲン色素、(6)ヒドロキノン−キノン、などを含有するものが挙げられる。(1)におけるヨウ化物としては、LiI、NaI、KI、CsI、CaI等の金属ヨウ化物、及びテトラアルキルアンモニウムヨーダイド、ピリジニウムヨーダイド、イミダゾリウムヨーダイド等の4級アンモニウム化合物のヨウ素塩などが含有されている。また、(2)における臭化物としては、LiBr、NaBr、KBr、CsBr、CaBr等の金属臭化物、及びテトラアルキルアンモニウムブロマイド、ピリジニウムブロマイド等の4級アンモニウム化合物の臭素塩などが挙げられる。これらのうちでは、Iと、LiI及びピリジニウムヨーダイド、イミダゾリウムヨーダイド等の4級アンモニウム化合物のヨウ素塩とを組み合わせてなるものが特に好ましい。これらは1種のみ含有されていてもよく、2種以上が含有されていてもよい。
電解液は、各種の添加剤等とともに溶媒に配合して用いることができる。この溶媒は、粘度が低く、イオン易動度が高く、十分なイオン伝導性を有するものであることが好ましい。このような溶媒としては、(1)エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート等のカーボネート類、(2)3−メチル−2−オキサゾリジノン等の複素環化合物、(3)ジオキサン、ジエチルエーテル等のエーテル類、(4)エチレングリコールジアルキルエーテル、プロピレングリコールジアルキルエーテル、ポリエチレングリコールジアルキルエーテル、ポリプロピレングリコールジアルキルエーテル等の鎖状エーテル類、(5)メタノール、エタノール、エチレングリコールモノアルキルエーテル、プロピレングリコールモノアルキルエーテル、ポリエチレングリコールモノアルキルエーテル、ポリプロピレングリコールモノアルキルエーテル等のモノアルコール類、(6)エチレングリコール、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、グリセリン等の多価アルコール類、(7)アセトニトリル、グルタロジニトリル、メトキシアセトニトリル、プロピオニトリル、ベンゾニトリル等のニトリル類、(8)ジメチルスルフォキシド、スルフォラン等の非プロトン極性物質などが挙げられる。
電解液としては、イオン液体を主成分として含有するものを用いることができる。イオン液体は、電解液を100質量%とした場合に、50質量%以上、特に90質量%以上(100質量%であってもよい。)含有される。このイオン液体としては、ヨウ化物の常温溶融塩を用いることができる。このヨウ化物の常温溶融塩としては、イミダゾリウム塩、ピリジニウム塩、ピロリジニウム塩、ピラゾリジウム塩、イソチアゾリジニウム塩及びイソオキサゾリジニウム塩等の各種の常温溶融塩が挙げられる。ヨウ化物の常温溶融塩のうちではイミダゾリウム塩が好ましい。これらの常温溶融塩は種類の異なる2種以上を併用することもできる。
イミダゾリウム塩としては、例えば、1−メチル−3−エチルイミダゾリウムアイオダイド、1−メチル−3−n−プロピルイミダゾリウムアイオダイド、1−メチル−3−iso−プロピルイミダゾリウムアイオダイド、1−メチル−3−ブチルイミダゾリウムアイオダイド、1−メチル−3−iso−ブチルイミダゾリウムアイオダイド、1−メチル−3−sec−ブチルイミダゾリウムアイオダイド、1−メチル−3−ペンチルイミダゾリウムアイオダイド、1−メチル−3−iso−ペンチルイミダゾリウムアイオダイド、1−メチル−3−ヘキシルイミダゾリウムアイオダイド、1−メチル−3−iso−ヘキシルイミダゾリウムアイオダイド、1,1−ジメチルイミダゾリウムアイオダイド、1,2−ジメチル−3−プロピルイミダゾールアイオダイド、1−エチル−3−iso−プロピルイミダゾリウムアイオダイド及び1−プロピル−3−プロピルイミダゾリウムアイオダイド等のイミダゾリウム塩が挙げられる。このイミダゾリウム塩は1種のみ含有されていてもよく、2種以上が含有されていてもよい。
イオン液体を主成分として含有する電解液には、更にヨウ素が含有されることが好ましい。ヨウ素の含有量はイオン液体1リットル当たり0.01〜10モル、特に0.05〜0.5モルであることが好ましい。このヨウ素は、電解液においてヨウ化物と混合されて可逆的な酸化還元対として作用し、これによって半導体電極と触媒電極との間の電荷輸送の速度が大きくなり、変換効率の高い色素増感型太陽電池とすることができる。
この電解液には、この他、ヨウ化リチウム及び4−tert−ブチルピリジン等が含有されていてもよい。
電解液は、透光性基板1又は基板2の表面に形成された、複合体41、42等が埋設された半導体電極3の周囲を、樹脂又はガラスにより取り囲み、その後、半導体電極3に電解液を滴下し、含有させることができる。更に、電解液は、透光性基板1と基板2との間を、半導体電極3の周囲において樹脂又はガラスにより封着し、形成される空間に注入し、含有させることもできる。この空間への電解液の注入は、透光性基板1の側からでも、基板2の側からでもよく、穿孔し易い側に注入口を設け、この注入口から注入することが好ましい。尚、注入口は1個でよいが、空気抜きのため更に他の孔を設けることもできる。このように空気抜きのための孔を設けることで、電解液をより容易に注入することができる。
半導体電極3の周囲を取り囲む、又は封着するための樹脂としては、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂、ポリイミド樹脂、熱硬化性ポリエステル樹脂等の熱硬化性樹脂が挙げられる。また、この封着等はガラスにより行うこともでき、特に長期の耐久性を必要とする太陽電池では、ガラスにより封着等することが好ましい。
本発明の色素増感型太陽電池では、半導体電極3の基板2に近接した部分には光散乱粒子が含有されていることが好ましい。この光散乱粒子としては、半導体電極3に含有させることができ、この半導体電極3に入射する光を散乱させることができる粒子を用いることができる。この粒子としては、金属酸化物及び金属硫化物等からなるものが挙げられる。金属酸化物としては、チタニア、酸化スズ、酸化亜鉛、五酸化二ニオブ等の酸化ニオブ、酸化タンタル及びジルコニア等が挙げられる。また、チタン酸ストロンチウム、チタン酸カルシウム及びチタン酸バリウム等の複酸化物を用いることもできる。更に、金属硫化物としては、硫化亜鉛、硫化鉛及び硫化ビスマス等が挙げられる。
半導体電極3の基板2に近接した部分とは、半導体電極3と基板2との界面から、半導体電極3に埋設されている複合体41、42及びC1、C2の各々の半導体電極3の厚さ方向における中心部までを意味する。但し、それぞれの複合体が半導体電極3の厚さ方向の中心部より透光性基板1の側に片寄って埋設されている場合は、半導体電極3と基板2との界面から、半導体電極3の厚さ方向の中心部までの部分とする。尚、光散乱粒子は、半導体電極3のうちの基板2により近接した部分、例えば、半導体電極3と基板2との界面から20μm、特に10μmまでの範囲に含有されておればよく、これにより、特に基板2が透光性を有していない場合に、基板2の側へと透過した光を十分に散乱させることができる。
半導体電極3に、金属酸化物及び金属硫化物等からなる異質の粒子である光散乱粒子が含有されることで、この光散乱粒子の表面において光が散乱される。光散乱粒子の粒径は特に限定されないが、その平均粒径は、半導体電極3の光吸収率が50%となる光波長の25〜75%の値であることが好ましい。光散乱粒子の平均粒径は、半導体電極3の光吸収率が50%となる光波長の30〜70%、特に35〜65%、更に40〜60%の値であることがより好ましく、45〜55%、特に50%前後(例えば、48〜52%)であることが更に好ましい。半導体電極3の光吸収率が50%となる波長の光は透過光も多いが、この透過光の多くを散乱させて再び利用することで、全体としての光の利用効率を向上させることができる。
更に、本発明の色素増感型太陽電池では、図7、12及び13のように、半導体電極3と基板2との間に集電電極611を設けることが好ましい。また、図14のように、半導体電極3に埋設された集電電極612を設けることもできる。集電電極611の形状は特に限定されないが、基板2の側では透光性は必須でないため平面状とすることができる。この集電電極611が平面状である場合、抵抗の低い集電電極611とするためには、半導体電極3と類似の平面形状であり、且つ半導体電極3に対して50%以上、特に65%以上、更に80%以上(同面積でもよい。)の面積の平面状の電極であることが好ましい。更に、触媒電極4と相似形に配設されることがより好ましい。
集電電極611は、線状の電極からなり且つ特定の電極パターンにより形成されている電極とすることもできる。また、半導体電極3に埋設される集電電極612は、この集電電極612より基板2の側にある半導体電極2に光を到達させるため、線状の電極からなり且つ特定の電極パターンにより形成されている電極とする必要がある。この特定のパターンは特に限定されず、例えば、格子状、櫛歯状、放射状等とすることができる。この線状の電極からなり且つ特定の電極パターンにより形成されている集電電極611、612の、電極の幅及び厚さは特に限定されず、その電気抵抗及びコスト等を勘案し設定することが好ましい。更に、この線状の電極からなり且つ特定の電極パターンにより形成されている電極の全面積は特に限定されないが、半導体電極3の全面積に対して0.1%以上、特に5%以上、更に10%以上とすることができる。また、この全面積は90%以上とすることもでき、このように面積の広い集電電極611、612であれば、集電効率をより高めることができる。
集電電極611、612を設ける方法は特に限定されないが、例えば、マグネトロンスパッタ法及び電子ビ−ム蒸着法等の物理的蒸着法などでタングステン、チタン、ニッケル等の金属を堆積させる方法が挙げられる。更に、各々の金属成分を含有するメタライズインクを用いてスクリーン印刷法等により塗膜を形成し、その後、焼成する方法などにより形成することができる。また、線状の電極からなり且つ特定の電極パターンにより形成されている電極とする場合は、例えば、所定のパターンが形成されたマスクを用いて、上記の物理的蒸着法などでタングステン、チタン、ニッケル等の金属を堆積させ、その後、フォトリソグラフィー等によりパターニングする方法が挙げられる。更に、各々の金属成分を含有するメタライズインクを用いてスクリーン印刷法等によりパターニングし、その後、焼成する方法などにより形成することができる。尚、集電電極612の場合、半導体電極3となる電極基体の一部を形成し、その表面に集電電極612を形成し、その後、電極基体の残部を形成することにより、半導体電極3に埋設させることができる。
尚、集電電極611は、通常、上記の方法により設けられるが、この場合、基板2は耐熱性の高いセラミック基板であることが好ましい。
物理的蒸着法などに用いる金属としては、耐腐食性に優れるタングステン及び白金等を用いることが好ましい。また、メタライズインクに含有される金属としても、耐腐食性に優れるタングステン及び白金等を用いることが好ましい。この金属としては、耐腐食性に優れ、且つ白金より安価なタングステンを用いることが特に好ましい。
集電電極611、612を設ける場合、半導体電極3において光電変換により生じた電子が、集電電極611、612から再び電解液へと移動してしまう現象、所謂、逆電子移動を防止するため、集電電極611、612の表面に逆電子移動防止層を設けることが好ましい。タングステン及びチタン等のように逆電子移動が生じ難い金属もあり、銅及びニッケル等のように逆電子移動が生じ易い金属もあるため、集電電極の形成に用いられる金属の種類等によって必要に応じて設けることが好ましい。この逆電子移動防止層を設ける方法は特に限定されないが、例えば、チタン酸イソプロピル等のチタン酸アルキルを含有する溶液を集電電極の表面に塗布し、大気雰囲気下、200〜300℃、特に230〜270℃で、30〜90分間、特に50〜70分間加熱して加水分解させて設けることができる。これにより、集電電極の表面に0.5μm以下、特に0.1〜0.5μmのチタニアの薄膜が形成され、逆電子移動が防止される。
この色素増感型太陽電池では、図15のように、透光性基板1の一面に集電電極として機能する透光性導電層62を設けることもできる。この透光性導電層62は透光性及び導電性を有しておればよく、その材質は特に限定されない。例えば、導電性酸化物からなる薄膜、炭素薄膜等が挙げられる。導電性酸化物としては、酸化インジウム、スズドープ酸化インジウム(ITO)、酸化スズ、フッ素ドープ酸化スズ(FTO)等が挙げられる。この透光性導電層62の厚さは材質によっても異なり、特に限定されないが、表面抵抗が100Ω/cm以下、特に1〜10Ω/cmとなる厚さであることが好ましい。
この透光性導電層62の透光性の意味及び好ましい可視光透過率は、透光性基板1の場合と同じである。
透光性導電層62は、導電性酸化物及び炭素等の微粒子を含有するペーストを、透光性基板1の表面に塗布して形成することができる。この塗布方法としては、ドクターブレード法、スキージ法、スピンコート法等の各種の方法が挙げられる。更に、この透光性導電層62は、スパッタリング法、蒸着法等により、透光性基板1の表面に導電性酸化物等を堆積させて形成することもできる。
尚、半導体電極3の集電電極として機能する集電電極611、612及び透光性導電層62のうちでは、集電効率に優れる集電電極611又は集電電極612を設けることが好ましい。この集電電極611、612は併設する必要はなく、いずれか一方を設ければよいが、工程が簡略である触媒電極611を設けることがより好ましい。また、透光性導電層62を併設すれば、集電効率が更に向上し、集電効率の面ではより好ましい。集電電極611、612及び透光性導電層62は、集電効率とコストとを勘案し、適宜設けることが好ましい。
以下、実施例により本発明を具体的に説明する。
以下のようにして図7に示す色素増感型太陽電池101を製造した。
実施例1
(1)アルミナグリーンシートの作製
純度92質量%のアルミナ粉末100質量部に、焼結助剤として8質量部のマグネシア、カルシア及びシリカの混合粉末及び12質量部のバインダ並びに溶媒を配合してスラリーを調製し、このスラリーを用いてドクターブレード法によりアルミナグリーンシート2’を作製した(図1参照)。
(2)アルミナ基板及び集電電極の作製
上記(1)で作製したアルミナ基板2の表面に、タングステン成分を含有するメタライズインクを用いて、スクリーン印刷法により集電電極611となる導電塗膜を形成した。その後、還元雰囲気にて1480℃で2時間保持して焼成し、縦90mm、横90mm、厚さ1mmのアルミナ基板2(基板2)と、このアルミナ基板2の表面に形成された縦90mm、横90mm、厚さ10μmの集電電極611とを作製した(図2参照)。
(3)複合体の作製
直径10μmのタングステンワイヤ(金属線状体51)を、白金成分を含有するメタライズインクに浸漬し、タングステンワイヤの表面に触媒電極411となる導電塗膜を形成した。その後、還元雰囲気にて750℃で1時間保持して焼成し、厚さ0.5μmの触媒電極411を形成した。次いで、電気泳動法により、触媒電極411の表面にアルミナを堆積させ、厚さ2μm、空孔率50%の多孔質絶縁層412を形成し、複合体C1を作製した(図8参照)。この複合体C1は120mmの長さに切断し、下記の(4)において用いた。
(4)光散乱粒子を含有する未焼成チタニアシートの作製、その積層及び焼成並びに複合体の配設
平均粒径15nmのチタニア粒子と、このチタニア粒子と同体積の平均粒径200nmのチタニア粉末(光散乱粒子)(各々の体積は粒径の測定値から算出した見掛け体積である。)とを含有するチタニアペーストを用いてスクリーン印刷により未焼成チタニアシートを作製した。その後、この未焼成チタニアシートTを上記(2)で作製した集電電極611の表面に積層し(図3参照)、次いで、未焼成チタニアシートの表面に上記(3)で作製した複合体C1を、190μm間隔で425本、並列に配置した。この際、各々の複合体C1の両端部は粘着テープにより固定し、それぞれの複合体C1が撓まないようにした。その後、窒素雰囲気下、650℃で60分間保持して焼成し、表面に複合体C1が配設された、半導体電極3の電極基体の一部となる縦85mm、横85mm、厚さ10μmの下部電極基体32’(増感色素が含浸されて下部半導体電極32となる。同時に光散乱層として機能する。)を形成した(図4参照)。尚、下部電極基体32’は、集電電極611の表面のうちの四方の縁部がそれぞれ2.5mm露出するような位置に形成した。
(5)チタニアペーストの印刷及び焼成並びに増感色素の含浸
粒径が10〜20nmのチタニア粒子を含有するペースト(Solaronix社製、商品名「Ti−Nonoxide D/SP」)を用いて、上記(4)で形成した複合体C1が配設された下部電極基体32’の表面に、室温(25℃)でスクリーン印刷し、未焼成チタニア層を形成した。その後、120℃で1時間乾燥し、次いで、大気雰囲気下、470℃で60分間保持して焼成し、縦85mm、横85mm、厚さ20μmの上部電極基体を形成した。その後、この上部電極基体の上方より、ルテニウム錯体(Solaronix社製、商品名「535bis−TBA」)のエタノール溶液0.3mlを滴下して含浸させ、下部半導体電極32と上部半導体電極31とからなる縦85mm、横85mm、厚さ30μmの半導体電極3を形成した(図5参照)。
(6)接着剤シートの配設及び電解液の滴下、含浸
集電電極611の半導体電極3が形成されていない部分に、熱可塑性樹脂からなる厚さ10μmの下部接着剤シート(Solaronix社製、商品名「SX1170−60」)を配設した。この下部接着剤シートは、複合体C1が配置されている個所では複合体C1の下側に配設した。この下部接着剤シートの厚さは上記(5)における下部半導体電極32と同じとした。その後、更に下部接着剤シートの表面及び複合体C1上に厚さ20μmの上部接着剤シートを配設した。この上部接着剤シートの厚さは上記(5)における上部半導体電極31と同じとした。次いで、半導体電極3の上方より、ヨウ素電解液(Solaronix社製、商品名「Iodolyte PN−50」)0.2mlを滴下し、含浸させた(図6参照)。
(7)ガラス基板の配置及び接合
上記(6)における上部接着剤シートの表面に、縦90mm、横90mm、厚さが4mmのガラス基板1(透光性基板1)を配置し、次いで、アルミナ基板2の側を下にして100℃に調温されたホットプレートに載せ、2分間加熱してガラス基板1とアルミナ基板2及び集電電極611とを接合し、接合部7を形成した。その後、複合体C1の一方の端縁部の多孔質絶縁層412を除去して触媒電極411を露出させ、次いで、複合体C1をアルミナ基板2の裏面側に折り返し、各々の触媒電極411をタングステンワイヤにより接続し、このタングステンワイヤの端部を触媒電極411からの電力取り出し電極(図示せず)に接続し、一方、集電電極611と半導体電極3から電力を取り出すための電力取り出し電極(図示せず)とを接続し、色素増感型太陽電池101を製造した(図7参照)。
(4)色素増感型太陽電池の性能評価
上記(1)〜(7)により製造した色素増感型太陽電池101に、AM1.5にスペクトル調整したソーラーシミュレータによって、照射強度100mW/cmの擬似太陽光を照射したところ、変換効率9%の特性を有していた。
尚、本発明では、上記の実施例の記載に限られず、本発明の範囲内で種々変更した実施例とすることができる。例えば、電解質としては、不揮発性のイミダゾリウム塩等のイオン性液体をゲル化させたものを用いることもできる。
アルミナグリーンシートの断面図である。 アルミナ基板及びその表面に設けられた集電電極からなる積層体の断面を示す模式図である。 セラミック基板、その表面に設けられた集電電極及びその表面に設けられた未焼成チタニアシートからなる積層体の断面を示す模式図である。 図3における未焼成チタニアシートが焼成されてなる下部電極基体の表面に複合体が配設されてなる積層体の断面を示す模式図である。 図4における下部電極基体及び複合体の表面に上部電極基体が積層され、増感色素が含浸されて半導体電極が形成された積層体の断面を示す模式図である。 図5における集電電極の表面に接合部が形成された積層体の断面を示す模式図である。 図6における半導体電極及び接合部の表面にガラス基板が配設されてなる色素増感型太陽電池の断面を示す模式図である。 金属線状体、その表面に設けられた触媒電極及びその表面に設けられた多孔質絶縁層からなる複合体の斜視図である。 線状体である触媒電極及びその表面に設けられた多孔質絶縁層からなる複合体の斜視図である。 金属網状体、その表面に設けられた触媒電極及びその表面に設けられた多孔質絶縁層からなる複合体の斜視図である。 網状体である触媒電極及びその表面に設けられた多孔質絶縁層からなる複合体の斜視図である。 複合体が基板に接して配設されている色素増感型太陽電池の断面を示す模式図である。 複合体が透光性基板に接して配設されている色素増感型太陽電池の断面を示す模式図である。 集電電極が半導体電極に埋設されている色素増感型太陽電池の断面を示す模式図である。 基板の表面に設けられた集電電極と、透光性基板の表面に設けられた透光性導電層とを併せて有する色素増感型太陽電池の断面を示す模式図である。
符号の説明
1;透光性基板、2;基板、2’;アルミナグリーンシート、3;半導体電極、31;上部半導体電極、32;下部半導体電極、T;未焼成チタニアシート、32’;下部電極基体、33;基板2と集電電極712との間の半導体電極、41、42、C1、C2;複合体、411、421;触媒電極、412、422;多孔質絶縁層、51;金属線状体、52;金属網状体、611、612;集電電極、62;透光性導電層、7;接合部、101、102、103、104;色素増感型太陽電池。

Claims (8)

  1. 透光性基板1と、
    該透光性基板1に対向して配設された基板2と、
    該透光性基板1と該基板2との間に配設された、増感色素を有する半導体電極3と、
    該半導体電極3に埋設され、且つ触媒電極411及び該触媒電極411の表面に設けられた多孔質絶縁層412を有する複数の複合体41と、
    該半導体電極3及び該多孔質絶縁層412の各々の少なくとも一部に含有された電解液と、を備え、
    各々の該複合体41の間に間隙が設けられていることを特徴とする色素増感型太陽電池。
  2. 上記触媒電極411が、金属線状体51の表面の少なくとも一部に設けられている請求項1に記載の色素増感型太陽電池。
  3. 透光性基板1と、
    該透光性基板1に対向して配設された基板2と、
    該透光性基板1と該基板2との間に配設された、増感色素を有する半導体電極3と、
    該半導体電極3に埋設され、且つ触媒電極421及び該触媒電極421の表面に設けられた多孔質絶縁層422を有する複合体42と、
    該半導体電極3及び該多孔質絶縁層422の各々の少なくとも一部に含有された電解液と、を備え、
    該複合体42は複数の開口部を有することを特徴とする色素増感型太陽電池。
  4. 上記触媒電極421が、金属網状体52の表面の少なくとも一部に設けられている請求項3に記載の色素増感型太陽電池。
  5. 上記電解液がイオン液体である請求項1乃至4のうちのいずれか1項に記載の色素増感型太陽電池。
  6. 上記半導体電極3の上記基板2に近接した部分に光散乱粒子が含有されている請求項1乃至5のうちのいずれか1項に記載の色素増感型太陽電池。
  7. 上記基板2がセラミック基板であり、且つ該基板2と上記半導体電極3との間に設けられた集電電極611及び該半導体電極3に埋設された集電電極612のうちのいずれか一方を備える請求項1乃至6のうちのいずれか1項に記載の色素増感型太陽電池。
  8. 上記透光性基板1と上記半導体電極3との間に透光性導電層62が設けられた請求項1乃至7のうちのいずれか1項に記載の色素増感型太陽電池。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009277435A (ja) * 2008-05-13 2009-11-26 Fujikura Ltd 光電変換素子
JP2010251298A (ja) * 2009-04-17 2010-11-04 National Cheng Kung Univ 電解質ゲル化剤及びそれを用いて調製されるゲル状電解質
JP2011060663A (ja) * 2009-09-11 2011-03-24 Fujikura Ltd 色素増感型光電変換素子
JP2016086033A (ja) * 2014-10-23 2016-05-19 株式会社フジクラ 色素増感光電変換素子の製造方法

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