JP2005079031A - 光充電可能な二次電池及び電気化学キャパシタ - Google Patents

光充電可能な二次電池及び電気化学キャパシタ Download PDF

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Abstract

【課題】 光発電用の電極機能と充電用の電極機能を一つの電極材料として一体化させ、光による充電と放電とを繰り返し行うことができる、全く新規な光充電可能な二次電池及び電気化学キャパシタを提供する。
【解決手段】 イオン性電解質層を中間層として、その両側に光電極層及び対極層を積層して一体化した光電池において、光電極層が少なくとも波長400nm以上の可視光を吸収しうる光感応性半導体とこの半導体に電気的に結合して酸化還元反応を行う固体状電極活物質との組合せにより構成され、上記の半導体の光吸収により酸化還元反応に基づく充電が進行する光充電可能な二次電池とする。
【選択図】 図1

Description

本発明は、可視光を照射することによって、充電することができる酸化還元型の充電池に関し、とくに光充電の可能な二次電池及び電気化学キャパシタに関するものである。
近年、エネルギー原料としての化石燃料の枯渇や、その使用により発生する二酸化炭素に起因する地球環境破壊などの社会問題に対応するため、太陽光のような自然エネルギーの有効利用による電力供給の重要性への認識がますます高まりつつある。
この太陽光を直接電力に変換する手段の1つとして太陽電池があり、シリコン結晶やアモルファスシリコン薄膜、非シリコン系の化合物半導体の多層薄膜を用いる、いわゆる固体接合型の太陽電池について、そのエネルギー変換効率を向上させる研究が活発に行われているが、このような固体接合型の太陽電池は、製造コストがかさみ、またエネルギーペイバックタイムが長いという欠点があることから、最近では製造コストが低く、量産が可能な有機太陽電池、特に色素増感型太陽電池を用いる方法が注目され、このようなものとして色素増感された多孔質半導体膜を用いる光電変換方法が提案されている(非特許文献1、特許文献1、特許文献2参照)。
しかし、一般に太陽電池については、太陽電池とともにクリーンな電気エネルギー供給源として注目されている燃料電池は、燃料源としてのガスを貯蔵しておけば、必要時に随時電力の供給が可能であるのに対し、発電量が光量に依存し、夜間など太陽光が得られないときは発電不可能になるにもかかわらず、日中の発電で得た電力を貯蔵する能力を欠くため、安定した電力供給を行うことができないという欠点がある。
ところで、一般に電力貯蔵の方法としては、酸化還元反応の結果である電気化学エネルギーとして蓄えることのできる二次電池あるいは電気化学キャパシタを用いる方法、電気二重層の容量変化として貯蔵することのできるキャパシタを用いる方法が代表的であり、これらはいずれもイオンの性質を利用する電気化学素子の範ちゅうに含まれる。
ここで二次電池としては、酸・鉛蓄電池、NiCd電池、アルカリ蓄電池、ニッケル水素二次電池などの水系二次電池のほか、イオンの挿入反応に有効な活物質を用いるリチウムイオン二次電池などの非水系二次電池が知られている。
また、キャパシタは、充放電に酸化還元反応を伴う電気化学キャパシタと基本的に酸化還元反応を伴わない電気二重層キャパシタに分類される。これらのキャパシタはリチウムイオン二次電池に比べると一般にエネルギー密度は劣るが短時間に高い電流密度で大量の電力を出し入れする能力に優れている。電気化学キャパシタには、正極、負極ともに酸化還元反応がかかわるキャパシタと正極、負極の一方の電極が電気二重層型、他方が酸化還元型で充放電を行うハイブリッド型キャパシタを範疇に含めて考えることができる。
これらの蓄電方法に対して、光発電用の太陽電池としてはシリコンなどの従来型の全固体太陽電池のほかに、電気化学の分野で半導体電極と電解液の界面の光電気化学反応を用いる湿式の太陽電池の開発が注目されている。光電気化学電池は低コストで製造でき、電極と電解液を薄層化することで軽量、シート化することも可能である。半導体電極に硫化カドミウムなどの可視光を吸収する半導体材料を用いれば、太陽光の可視光を変換する太陽電池を設計することができる。これらの湿式太陽電池のなかでも最も高いエネルギー変換効率を与えるものとして最近注目されているのは色素分子によって増感された半導体電極を用いる太陽電池、いわゆる色素増感型太陽電池である。色素増感型太陽電池の基本技術(非特許文献1、特許文献1参照)及び応用技術(非特許文献2参照)は知られており、エネルギー変換効率はアモルファスシリコン太陽電池に近い10%に達する。これらの湿式太陽電池は、シリコン太陽電池などの固体(半導体)−固体(半導体)接合に換えて、固体(半導体)−液体(電解液)接合を用いることから、二次電池やキャパシタなどと同様な電気化学素子の構成をとっている。しかし、シリコンなどの固体接合型太陽電池と同様に、これらの湿式太陽電池の機能は、光発電に限られ、発電した電力を貯蔵する機能は持たない。
固体型太陽電池の分野では、光発電に電力貯蔵の機能を付加する目的で、光電変換素子や太陽電池を二次電池やキャパシタと結合した電力貯蔵ステム、例えば太陽電池・キャパシタ電源装置(特許文献3参照)、光電変換素子と二次電池を一体化して収納する方法(特許文献4、特許文献5参照)が開示されている。しかしこのようなシステムはあくまで発電の機能と充電の機能をそれぞれ備えた2種の素子を最小のスペースに機械的に複合もしくは結合しただけであり、素子全体の軽量化、薄層化が難しく、また製造の工程やコストも増加する。光発電から充電までを単一の電気化学素子の中で行うために、光発電機能と充電機能を1つの電極材料に共存させる方法はこれまでに提案されていない。
米国特許4927721号明細書(特許請求の範囲その他) 特許第2664194号公報(特許請求の範囲その他) 特開2000−261979号公報(特許請求の範囲その他) 特開2000−156516号公報(特許請求の範囲その他) 特開2003−152204号公報(特許請求の範囲その他) 「ネイチャー(Nature)」,1991年,第353巻,p737−740 「アカウンツ・オブ・ケミカル・リサーチ(Acc.Chem.Res.)」,2000年,第33巻,p269−277
本発明は、光発電用の電極機能と充電用の電極機能を一つの電極材料として一体化させ、光による充電と放電とを繰り返し行うことができる、全く新規な光充電可能な二次電池及び電気化学キャパシタを提供することを目的としてなされたものである。
本発明者らは、光感応性半導体と酸化還元活物質とを複合化して電極を構成すると、可視光の照射下にこの電極がイオン性電解液と接したときに、電極を構成する光反応性半導体の光発電によって生産された電気エネルギーが、酸化還元反応の結果として酸化還元活物質に蓄えられること、したがってこの現象を利用すれば可視光により光充電可能な二次電池及び電気化学キャパシタを構成しうることを見出し、その知見に基づいて本発明をなすに至った。
すなわち、本発明は、イオン性電解質層を中間層として、その両側に光電極層及び対極層を積層して一体化した光電池において、光電極層が少なくとも波長400nm以上の可視光を吸収しうる光感応性半導体とこの半導体に電気的に結合して酸化還元反応を行う固体状電極活物質との組合せにより構成され、上記の半導体の光吸収により酸化還元反応に基づく充電が進行することを特徴とする光充電可能な二次電池及び電気化学キャパシタを提供するものである。
次に、添付図面に従って本発明の構成をさらに詳細に説明する。図1は本発明の二次電池及び電気化学キャパシタの基本的な構成例を示す略解断面図であって、この二次電池及び電気化学キャパシタは例えば電解質溶液を含浸した多孔性セパレータ材料からなるイオン性電解質層1を中間層とし、その両側に光電極層2及び対極層3が一体的に積層された構造を有している。光電極層2及び対極層3はそれぞれ集電機能をもつ導電体を担持した支持体すなわち集電体4,5の上に担持されている。
このように、本発明の二次電池及び電気化学キャパシタは、光電極と対極の2個の電極からなるが、これらの電極の少なくとも一方、好ましくは光電極の集電体4は導電体を担持した光学的に透明な支持体であることが好ましい。
本発明の二次電池及び電気化学キャパシタの形状については、特に制限はなく、フィルム状、コイン状、円筒状、ブロック状など任意の形状に作製することができる。
また、本発明の二次電池及び電気化学キャパシタに可視光を照射する場合の入射光は、光電極に吸収されるかぎり、どのような方向から進入させても差しつかえない。すなわち、光電極層の支持体側、対極層側のいずれか片方又は両方から進入させても、あるいは支持体の側方から進入させてもよい。
次に、本発明の光充電可能な二次電池及び電気化学キャパシタの基本原理と光充電における電極の役割について説明する。
本発明の二次電池及び電気化学キャパシタにおいては、その充放電反応の少なくとも一部あるいは電極の一部において電極材料と電解液との界面での電子移動反応すなわち電気化学的酸化還元反応(ファラデー反応)によって充放電が行われる。
したがって、酸化還元反応を全く利用しない電気二重層キャパシタのような非ファラデー型の素子とは全く異なった形式のものである。そして、本発明の二次電池及び電気化学キャパシタにおいては、充電のエネルギーが、従来の蓄電池のように外部からの電力供給すなわち電圧の印加によって与えられるのではなく、光エネルギーの吸収により電池自体が発生した電気エネルギーが蓄えられるのである。もともと二次電池は、酸化還元反応によって充電と放電が進行する電気化学的電池であり、同じ原理は電気化学キャパシタにも用いられている。したがって、本発明の素子は二次電池と電気化学キャパシタのいずれにも用いることができる。
本発明に従った二次電池では、光感応性半導体が担持され光吸収によって電気化学的に卑な電位に励起される光電極において、光励起下で電子と正孔の電荷分離が起こり、生じた電子又は正孔は、電極と接する電解液中の酸化還元剤に移行する。すなわち、電子は酸化剤へ移動し、正孔は還元剤に移動する。一方、電解液に移動しない片方の電荷(正孔もしくは電子)は、感光性の半導体に電気的に結合する電極活物質に受容されて電極活物質を酸化もしくは還元する。すなわち、正孔は電極活物質を酸化し、電子は還元する。ここで、電気的に結合するとは、半導体と電極活物質との間で電荷の移動が可能な形で半導体と電極活物質が物理的に結合することを意味する。両者は直接に接していてもよいし、金属や炭素材料などの電気伝導材料を介して結合していてもよい。この活物質の酸化還元によって光電極における充電が進行する。
本発明の好ましい光充電の系では、半導体の光励起で電子が活物質に受容されて活物質を還元し、正孔は電解液中の還元剤によって還元される。ここで活物質は導入化合物としての性質を持ち、電解液中のリチウムイオンなどのイオンを可逆的に導入、放出し、還元反応においてはこのイオンを構造中に取り込んで還元される。対極において酸化還元活物質が電極に担持される場合は、対極の活物質は酸化される。この充電は、必要によって対極と連絡する外部回路を開いて行われ、活物質の還元によって光電極は負に、対極は正に充電される。放電においては、外部回路を閉じて光電極を負極、対極を正極として放電が進行し、両電極の酸化還元状態が元の状態に復元する。
本発明の態様には、光充電が可能な二次電池と光充電が可能な電気化学キャパシタが含まれる。これらはいずれも酸化還元反応がかかわる充電方式であるが、二次電池とは、電極上の活物質が挿入反応と非挿入反応を含めた酸化還元反応の可能な化合物であり、電解液中に活物質の酸化還元に必要な酸化還元剤が含まれる充電可能な電池であり、電気化学キャパシタとは、一般に電極上の酸化還元活物質に対して電解液中に酸化還元剤が含まれない充電池である。また、本発明において、電気化学キャパシタには、正極、負極ともに酸化還元反応がかかわるいわゆる電気化学キャパシタのほかに、正極、負極の一方の電極が電気二重層型、他方が酸化還元型で充放電を行うハイブリッド型キャパシタを範疇に含めて考える。ハイブリッド型キャパシタの場合、一般に電極の一方には酸化還元活物質、他方には活性炭などの電気二重層容量の高い炭素材料が担持される。
本発明においては、半導体と酸化還元活物質との間で広い接触面積をもたせるために、半導体の表面を多孔質にすることが好ましい。電極表面の多孔性を表わす数値としては、表面粗さ係数すなわちRが用いられる。この電極の表面粗さ係数R(roughness
factor)とは電極の見かけの投影面積に対する電極材料が実際にもつ表面積の比を意味し、これは、比が電極材料の比表面積S(m2/g)と該電極材料の電極基板上の担持量M(g/m2)の積で表わされる。本発明で用いる半導体の表面粗さ係数は、300以上であることが好ましい。
本発明における光電極を構成する光感応性半導体としては、伝導に関わるキャリアーの濃度が1014〜1020個/cm3の範囲の範囲にある半導体が用いられる。このような半導体としては、例えばシリコン、ゲルマニウムのような単体半導体、金属酸化物、金属カルコゲニド(例えば硫化物、セレン化物等)に代表されるいわゆる化合物半導体又はペロブスカイト構造を有する化合物等を挙げることができる。
このような酸化物及びカルコゲニドとしては、例えばチタン、スズ、亜鉛、鉄、タングステン、ジルコニウム、ストロンチウム、インジウム、セリウム、イットリウム、ランタン、バナジウム、ニオブ、及びタンタルの酸化物、カドミウム、亜鉛、鉛、銀、アンチモン、ビスマスの硫化物、カドミウム、鉛のセレン化物、カドミウムのテルル化物等を挙げることができる。そのほかの化合物半導体例えば亜鉛、ガリウム、インジウム、カドミウム等のリン化物、ガリウムヒ素、銅−インジウム−セレン化物、銅−インジウム−硫化物などを挙げることができる。
また、これらの半導体としては、単独で用いた場合、少なくとも波長400nm、好ましくは400〜850nm以下の波長の可視光の領域で光吸収を示すものが好ましい。このような可視光を吸収する半導体の例としては、カルコゲナイド系化合物半導体例えば硫化カドミウム、セレン化カドミウム、硫化亜鉛、セレン化亜鉛などを主体とした半導体を挙げることができる。
さらに、本発明の光電極に用いる光感応性半導体としては、電気化学的安定性が良好であることから、特にn型半導体例えばTiO2、TiSrO3、ZnO、Nb23、SnO2、WO3、Si、CdS、CdSe、V25、ZnS、ZnSe、SnSe、KTaO3、FeS2、PbS、InP、GaAs、CuInS2、CuInSe2などが好ましいが、これらの中でもTiO2、ZnO、SnO2、WO3などの金属酸化物又はそれらを主体とするn型半導体が好適である。これらの酸化物半導体は、2種以上が組み合わされた複合体であってもよい。
また、本発明の光電極に用いる半導体は、色素分子によって表面を被覆され該色素分子によって増感された多孔質の半導体が可視光の吸収効率が高いという点で好ましい。この多孔質の半導体としては、ナノサイズの平均粒径を有する一次粒子が結合して形成されるメソポーラスな半導体薄膜が特に表面積と空孔率が高い点で好適である。
半導体多孔層を構成する半導体粒子は、その一次粒子の平均粒径が5〜100nm、好ましくは5〜50nmのものが用いられる。また、二次粒子の平均粒径は0.01〜1μmの範囲が好ましい。粒径分布の異なる2種類以上の粒子を混合して用いることもでき、入射光を散乱させて光捕獲率を向上させる目的で、粒径の大きな、例えば200〜600nm程度の半導体粒子を混合して用いるのが好ましい。この場合小さい粒子の平均サイズは50nm以下であることが好ましい。
半導体ナノ粒子の調製は公知の方法、例えば、作花済夫著,アグネ承風社発行,「ゾル−ゲル法の科学」,1998年、に記載のゾル−ゲル法、及び金属塩化物を酸水素塩中で高温加水分解して酸化物を調製する方法、清野学著,技報堂出版発行,「酸化チタン 物性と応用技術」,1997年、に記載の硫酸法及び塩素法、金属化合物を気相中、高温で熱分解して超微粒子とする気相合成法を用いて行うことができる。
多孔質半導体膜を色素によって増感する場合、多孔質半導体に被覆する増感色素分子には、有機色素分子、金属錯体色素分子など各種の増感色素が用いられる。これらは、例えばシアニン系、メロシアニン系、オキソノール系、キサンテン系、スクワリリウム系、ポリメチン系、クマリン系、リボフラビン系、ペリレン系などの有機色素、Ru錯体や金属フタロシアニン誘導体、金属ポルフィリン誘導体、クロロフィル誘導体などの錯体系色素などがある。そのほか「機能材料」,2003年,6月号,p5−18に記載されている合成色素や天然色素や「ジャーナル・オブ・ケミカル・フィジックス(J.Chem.Phys.)」,2003年,B第107巻,p597に記載されるクマリンを中心とする有機色素を用いることができる。
これらの色素の中でも、化学的、光化学的安定性が良好であるという点で錯体色素、特にルテニウム錯体や金属フタロシアニン誘導体が好適である。
本発明の光電極層において、光感応性半導体と組み合わせて用いる固体状電極活物質としては、二次電池用の電極活物質又は電気化学キャパシタ用の酸化還元材料として慣用されている酸化還元活物質の中から任意に選んで用いることができる。
上記の二次電池用活物質としては、金属、金属酸化物、金属カルコゲナイド、硫化物などの無機化合物があるが、本発明においては、酸化還元に係る電解液中のイオンの可逆的な導入と放出を行うことのできる化合物、特にリチウムイオンの可逆的な挿入と放出とを行う活物質が用いられる。
このような活物質としては、例えば酸化モリブデン、酸化チタン、酸化鉄、リン酸鉄、リン酸バナジウム、酸化バナジウム、酸化クロム、酸化コバルト、酸化マンガン、酸化ニッケルから選ばれる化合物を主体とする物質、すなわちMoO3、V2MoO8、V25、FePO4、TiO2、CoO2、NiO2、MnO2などを用いることができる。そのほか、MoS2、TiS2などの硫化物も用いることができる。
他方、電気化学キャパシタ用の酸化還元活物質としても、多くの無機又は有機化合物が知られている。この中の無機化合物としては、例えば、ルテニウム、イリジウム、ニッケル、コバルト、チタン、バナジウムのような貴金属又は遷移金属の酸化物を挙げることができる。そのほか、スズ、ジルコニウムの酸化物も用いられている。
本発明の活物質としては、これらの金属酸化物の2種以上から構成される複合体や2種以上の混合物又はこれらの金属酸化物と金属との複合体例えばNiO/Ni、CoO2/Coなども用いることができる。
他方、酸化還元活物質として知られている有機化合物には、例えばポリアニリン、ポリピロール、ポリアセン、ポリチオフェン及びこれらの誘導体のような導電性高分子化合物や、これらの高分子化合物に、カチオンやアニオンをドーピングしてそれぞれn−ドープ型、p−ドープ型としたものがある。この際のドーパントとしては、例えばp−ドープ型にはベンゼンスルホン酸誘導体やナフタレンスルホン酸誘導体のようなアニオン型界面活性剤が好ましい。
本発明の光電極は、半導体と酸化還元活物質に加えて導電性材料を含ませることが半導体と活物質間の電子移動が促進する効果から好ましい。導電性材料には、金属や導電性ポリマー等を使用することもできるが、好ましいのは炭素材料である。この炭素材料は、半導体と複合化した状態、あるいは半導体と混合した状態で用いることもできる。また、光電極層は半導体層、この半導体層に接合する炭素材料層、酸化還元活物質層の多層構成として構成することができる。
この際の炭素材料層として、例えば黒鉛類、コークス類、カーボンブラック類(アセチレンブラック、ケッチェンブラックなど)を用いることができる。またこの炭素材料層には、電子伝達機能に優れるフラーレン、カーボンナノチューブから選ばれるナノカーボン材料を含ませることができる。
上記の光電極層を構成する半導体層及び多孔質半導体層は、色素増感させた層とされない層を含めてその厚みは5μm以上30μm以下、特に10μm以上20μm以下の範囲が好ましい。多孔質半導体層はその空孔率が40%以上、好ましくは60%以上とする。
本発明の光充電可能な電気化学キャパシタにおいては、対極層にも酸化還元活物質を担持させるのが好ましい。この対極層に担持させる酸化還元活物質は、光電極層に含有させる固体状電極活物質と同じものであっても、また異なったものでもよい。また、本発明の電気化学キャパシタをハイブリッド型キャパシタとして用いる場合は、対極層には活性炭など炭素材料を含めた二重層容量の高い多孔質材料を用いてもよい。
本発明の光充電可能な二次電池又は電気化学キャパシタの電極には、所望に応じ充放電性能を高める目的で光電極層又は対極層の少なくとも一方に、正孔輸送材料を含ませることができる。この正孔輸送材料は、光電極層と対極層のいずれか一方又は両方に含ませることができるが、光電極層に含ませるのが好ましい。また正孔輸送材料としては、有機化合物、無機化合物あるいは両者を組み合わせたものが知られているが、本発明においてはそのいずれのものも用いることができる。
このような正孔輸送材料としては、芳香族アミン類(「シンセティック・メタル(Synthetic Metal)」,1997年,第89巻,P215−220、「ネイチュア(Nature)」,1998年10月,第395巻,第8号,p583−585、特開表WO97/10617号公報、特開平5−234681号公報、米国特許第4,923,774号明細書、米国特許第4,764,625号明細書、特開平5−25473号公報、特開平5−239455号公報、特開平5−320634号公報、特開平6−1972号公報、特開平7−138562号、特開平7−252474号、特開平11−144773等公報)、及びトリフェニレン誘導体(特開平11−149821号公報、特開平11−148067号公報、特開平11−176489号公報)が好ましい。
そのほか、オリゴチオフェン化合物(「アドバンセズ・イン・マテリアル(Adv.Mater.)」,1997年,第9巻,p557、「ジャーナル・オブ・ジ・アメリカン・ケミカル・ソサエティ(J.Am.Chem.Soc.)」,1998年,第120巻,p664−672、ポリピロール(「ケミストリー・レターズ」(Chem.Lett.),1997年,p471、ポリアセチレン及びその誘導体、ポリ(p−フェニレン)及びその誘導体、ポリ(p−フェニレンビニレン)及びその誘導体、ポリチエニレンビニレン及びその誘導体、ポリチオフェン及びその誘導体、ポリアニリン及びその誘導体、ポリトルイジン及びその誘導体などの導電性高分子化合物(ナルバ(Nalwa)著,「ハンドブック・オブ・オーガニック・コンダクティブ・モレキュールズ・アンド・ポリマーズ(Handbook of Organic Conductive Moleculesand Polymers)」,第1〜4巻)なども用いることができる。
無機系の正孔輸送材料としては、p型無機化合物半導体がある。本発明においては、一価の銅を含む化合物半導体が好ましい。この一価の銅を含む化合物半導体の例としてはCuI,CuSCN,CuInSe2,Cu(In,Ga)Se2,CuGaSe2,Cu2O,CuS,CuGaS2,CuInS2,CuAlSe2などが挙げられる。この中でもCuI及びCuSCNが好ましく、CuIが最も好ましい。このほかのp型無機化合物半導体として、GaP、NiO、CoO、FeO、Bi23、MoO2、Cr23なども用いることができる。
本発明における対極層を構成する固体材料には、各種のバインダーを添加することができる。このバインダーとしては、ポリビニリデンフロリド、ポリテトラフロロエチレン、フッ化ビニリデン−6フッ化プロピレン共重合体、ポリ三フッ化塩化エチレン、イソプレンゴム、ブタジエンゴム、エチレン−プロピレンゴム、ニトリルゴム、ブタジエンゴム、クロロプレンゴム、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体、ポリエステル、ポリアミド、ポリカーボネートなどが用いられる。このバインダーは粉体で添加してもよいし、エマルション状態で添加してもよい。
この対極層を構成する多孔質材料には、電極抵抗を低減する目的で導電材料を添加することができる。導電材料してとして用いるものには、例えば金属の微粒子などのほか、チャンネルブラック、ファーネスブラック、アセチレンブラック、サーマルブラック、ケッチェンブラック、グラファイト、カーボンブラックなどの炭素材料やISAF、HAF、FEF、SRFカーボンなどが含まれる。これらの導電材料は単独で用いてもよいし2種類以上の混合物や複合体として用いてもよい。
本発明において電極基板の支持体に用いる導電材料としては、各種の金属材料や金属酸化物材料が用いられる。このような材料としては、各種の電池用の金属箔(アルミニウム箔、ステンレススチール箔、銅箔など)、エッチング金属箔、エキスパンドメタルなどがある。また、光学的に透明な集電体には導電膜として、酸化スズ、酸化インジウムスズ(ITO)、酸化亜鉛などを含む透明導電膜を用いるのが好ましい。この集電体の表面抵抗は50Ω/□以下が好ましく、20Ω/□以下がさらに好ましく、2Ω/□以下が最も好ましい。
光電極層の集電体には光学的に透明な導電性電極が好ましい。本発明の二次電池は光電極層に外部から入射する光を到達させるために、光電極、対極のいずれかもしくは両方が光学的に透明な導電性電極によって構成されることが必要であるが、特に光電極層を透明にするのが好ましい。
透明な導電性電極としては、例えば、フッ素ドープ酸化スズ(FTO)を被覆したガラス、酸化インジウムスズ(ITO)を被覆したガラス、ITOを被覆した各種のプラスチックフィルムなどを用いることができる。また、透明な金属薄膜を担持したガラスやプラスチック、格子状に金属線のパターンを担持させたガラスやプラスチックも用いることができる。
本発明の光充電池の光電極と対極の集電体は、その支持体材料に、ガラス、金属、樹脂、プラスチックなどを用いることができるが、支持体として機械的にフレキシブルな材料を用いることが好ましい。すなわち本発明の二次電池は光電極層と対極層をフレキシブルとすることによって電極シートの折り曲げや捲回が可能なフレキシブルな本体とすることができる。
透明導電膜をもつフレキシブルな集電体には導電性プラスチックを用いることができる。導電性プラスチックを用いる場合、その導電膜には、酸化スズ、酸化インジウムスズ(ITO)、酸化亜鉛などを含む金属酸化物系の透明導電膜の他に、金属の薄膜を用いることもできる。このような金属には例えば、白金、金、銀、アルミニウム、銅、ニッケル、クロム、鉄やその合金が用いられる。これらの金属の薄膜は1種以上を積層してもよい。
また、導電膜には、電導性を持つ高分子材料を用いることもできる。このような高分子材料としては、例えば、ポリアセチレン系、ポリピロール系、ポリチオフェン系、ポリフェニレン系、ポリフェニレンビニレン系の高分子化合物が用いられる。
透明導電性プラスチック支持体のプラスチック材料としては、無着色で透明性が高く、耐熱性が高く、耐薬品性及びガス遮断性に優れ、かつ低コストの材料が好ましい。この観点から、プラスチック材料として、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、シンジオタクチックポリスチレン(SPS)、ポリフェニレンスルフィド(PPS)、ポリカーボネート(PC)、ポリアリレート(PAr)、ポリスルホン(PSF)、ポリエステルスルホン(PES)、ポリエーテルイミド(PEI)、透明ポリイミド(PI)などが用いられる。
プラスチック支持体としては、ガラス転移点が100℃以上、好ましくは120℃以上のポリマーであって、光透過率が、波長420nmにおいて50%以上、波長500nmにおいて70%以上であるものが好ましい。また低コストであることが好ましい。本発明において用いるのに特に好ましいのは、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)である。
本発明においては、プラスチック材料の中に金属微粒子や炭素材料(カーボンブラックなど)などの導電材料あるいは導電性フィラーを複合化して得られる導電性プラスチックの層を上記のプラスチック集電体の一部もしくは全体として用いることもできる。
このような複合化に用いる高分子材料としての例としては、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリスチレン樹脂、ABS樹脂などの熱可塑性樹脂;塩化ビニル系エラストマー、ポリオレフィン系エラストマー、ポリエステル系エラストマー、スチレン系エラストマー、塩素化ポリエチレン、エチレン−エチルアクリレート共重合体、エチエン−酢酸ビニル共重合体などの熱可塑性エラストマーもしくはその架橋物;天然ゴム、スチレンブタジエンゴム、ブチルゴム、アクリロニトリルブタジエンゴム、エチレンプロピレンゴム、クロロプレンゴム、クロロスルホン化ポリエチレン、塩素化ポリエチレンゴム、アクリルゴム、エピクロルヒドリンゴム、シリコーンゴム、フッ素ゴムなどのゴム類もしくはその架橋物を挙げることができる。これらの高分子材料は2種類以上ブレンドして使用することができる。また、このプラスチック集電体には、カーボンファイバー、ポリエステル、ナイロン、ビニロンなどからなる補強用繊維を含ませることもできる。
本発明の光充電可能な二次電池ならびに電気化学キャパシタに用いるイオン性電解質層としては、有機電解液、水溶液系電解液、溶融塩系電解液、ポリマー型電解液を含め、電池用に用いることのできる各種の電解液が用いられる。二次電池においてこれらの電解液に含ませる酸化還元剤としては、I2とヨウ化物の組合せ(ヨウ化物としてはLiI、NaI、KIなどの金属ヨウ化物、あるいはテトラアルキルアンモニウムヨージド、ピリジニウムヨージド、イミダゾリウムヨージドなど第四級アンモニウム化合物のヨウ素塩など)を含む電解液、Br2と臭化物の組合せ(臭化物としてはLiBr、NaBr、KBrなどの金属臭化物、あるいはテトラアルキルアンモニウムブロミド、ピリジニウムブロミドなど第四級アンモニウム化合物の臭素塩など)を含む電解液のほか、フェロシアン酸塩−フェリシアン酸塩やフェロセン−フェリシニウムイオンなどの金属錯体、ポリ硫化ナトリウム、アルキルチオール−アルキルジスルフィドなどの硫黄化合物、ビオロゲン色素、ヒドロキノン−キノンなどが用いられる。
本発明の二次電池ならびに電気化学キャパシタに用いる電解液の溶媒としては、例えば、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネートなどのカーボネート化合物、エチルアルコール、エチレングリコールモノアルキルエーテル、プロピレングリコールモノアルキルエーテル、ポリエチレングリコールモノアルキルエーテル、ポリプロピレングリコールモノアルキルエーテルなどのアルコール類、エチレングリコール、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、グリセリンなどの多価アルコール類、ジオキサン、エチレングリコールジアルキルエーテル、プロピレングリコールジアルキルエーテル、ポリエチレングリコールジアルキルエーテル、ポリプロピレングリコールジアルキルエーテルなどのエーテル類、γ‐ブチロラクトン、α‐メチル‐γ‐ブチロラクトン、β‐メチル‐γ‐ブチロラクトン、γ‐バレロラクトン、3‐メチル‐γ‐バレロラクトンなどのラクトン類、アセトニトリル、メトキシアセトニトリル、プロピオニトリル、ベンゾニトリルなどのニトリル化合物、ジメチルスルホキシド、スルホランなど非プロトン極性物質、3‐メチル‐2‐オキサゾリジノンなどの複素環化合物などが用いられる。これらは単独で用いてもよいし、また2種以上混合して用いてもよい。
電解質層としては、不揮発性と不燃性を有するという理由で、溶融塩電解液を用いることが好ましい。この溶融塩電解質としては、室温付近において液状となる室温溶融塩が好ましく、このようなものとしてはアルキルイミダゾリウム塩、例えばジメチルイミダゾリウム、メチルプロピルイミダゾリウム、メチルブチルイミダゾリウム、メチルヘキシルイミダゾリウムとそのヨウ化物などを挙げることができる。
さらに、本発明における電解質層として用いるイオン性液体電解質には、これにポリアクリロニトリルやポリフッ化ビニリデンのようなポリマーやオイルゲル化剤を添加したり、あるいはこの中でポリマーの架橋反応を行わせることによりゲル化若しくは固体化して使用することもできる。
また、オイルゲル化剤の添加によりゲル化する方法としては、分子構造中にアミド構造を有する化合物を用いて電解液をゲル化した例(特開平11−185863号公報)、溶融塩電解質をゲル化した例(特開2000−58140号公報)が知られているが、本発明においては、これらの公知方法の中から任意に選んで用いることができる。
本発明の光充電可能な電池には電極間の短絡防止の目的でセパレータ層を設けることができる。このセパレータ層は、光電極と対極との間に挿入し、電解液を含浸して配置される。したがってセパレータを設置した光充電池においては、電解液層はセパレータ層と一体化し、電解液層の厚みは、セパレータの厚みと同等となる。セパレータ材料には、絶縁性の材料としてフィルム形状のもの、粒子状のものなど、電極間距離を確保するのに適当なものが用いられ、その形状と方式には特に制限はない。
セパレータ層を形成する材料は電気的に絶縁性の材料であり、その形体はフィルムの形体、粒子の形体のいずれであってもよいが、フィルム型のセパレータを用いるのが好ましい。フィルム状のものとしては、フィルターに用いる多孔性の樹脂フィルム、繊維状の高分子材料からなるフィルムなどを挙げることができる。繊維状の高分子材料として、樹脂の不織布を用いることができる。不織布とは、いわゆる湿式法または乾式法などの製法を用いて、適当な長さに切断された合成繊維、天然繊維などを繊維自身の融着力などによって繊維間接合し、マット状または薄綿状にした後、蒸し焼きなどの後処理により作製され得る布状物である。とくに親水化処理されたポリプロピレン不織布は好ましい。
他に、ポリエチレン、ポリプロピレンなどのポリオレフィン製の微孔膜、一般に電解コンデンサ紙と呼ばれるパルプを主原料とする多孔質膜などの公知のものを用いることができる。これらのセパレータ層としてはその表面に対して、目的に応じて親水処理、疎水処理を施したものを用いることもできる。
このフィルム型セパレータの厚みは80μm以下、好ましくは5〜50μm、さらに好ましくは5〜25μmの範囲で選ばれる。このフィルムとしては空孔率が40〜85%のものを用いるのが好ましい。
粒子としては、例えば、シリコン、シリカ、アルミナなどの無機材料、ポリスチレン、ポリエチレン、PMMA、ナイロンなどの有機材料からなる粒径がそろったビーズが用いられる。これらのセパレータの厚みあるいは粒子径は10〜200μm、特に10〜50μmの範囲が好ましい。
セパレータ層は電解質層を兼ねることもできる。この場合、ポリマーなどによってゲル化した電解液、電解液中の化合物の架橋反応によって電解液を架橋して粘度を高めた電解液などが用いられる。これらのいわゆる擬固体化された電解液もセパレータの役目を担うことができる。例えば、ポリエチレンオキシドなどポリエーテル系の固体電解質やポリマーゲル電解質、ポリフッ化ビニリデン系のポリマーに有機電解液を含浸させたポリマー電解質などを用いることができる。
本発明の光充電可能な二次電池及び電気化学キャパシタは上記の構成を有するが、特に好ましい態様としては、イオン性電解質層が光電極の固体状電極活物質と電子授受を行う酸化還元剤を含有すること、固体状電極活物質が、半導体と接触してイオンの可逆的な導入及び放出によって酸化還元を行う固体状電極活物質であること、固体状電極活物質がリチウムイオンの可逆的な導入及び放出によって酸化還元反応を行うこと、固体電極活物質が、酸化モリブデン、酸化チタン、酸化鉄、リン酸鉄、リン酸バナジウム、酸化バナジウム、酸化クロム、酸化コバルト、酸化マンガン及び酸化ニッケルの中から選ばれた化合物を主体としたものであること、光感応性半導体が、その表面に色素吸着層を有する色素増感性半導体であること、光感応性半導体がn型半導体であること、n型半導体が、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化スズ及び酸化タングステンの中から選ばれる酸化物を主体とすること、光感応性半導体が、表面粗さ係数300以上をもつ多孔性形状を有すること、光電極層が炭素材料を含むこと、対極層に酸化還元を行う電極活物質が担持されていること、及び光電極層が光学的に透明な導電性電極を集電体としてその集電体上に光感応性半導体を担持して構成されていることを挙げることができる。
本発明によると、外部からのエネルギーを補給することなく、単に可視光を照射するだけで光充電することができる全く新しい形式の二次電池及び電気化学キャパシタが提供される。
次に、実施例により本発明を実施するための最良の形態を説明するが、これにより本発明は何ら限定されるものではない。
(1)光電極の作製
結晶性二酸化チタンナノ粒子(昭和電工社製、ルチル、アナターゼ混合型、平均粒径20nm)を超純水とイソプロピルアルコールを用いて十分に洗浄した後、tert−ブチルアルコール(純度99.5%以上)とアセトニトリル(純度99.5%以上)の95:5の混合溶媒(質量比95:5)100mlに30gを撹拌分散し、この分散液に粒径5nmの二酸化チタン粒子を水とエチルアルコールの混合溶媒(質量比50:50)に分散した酸性のゾル液(濃度8質量%)を10質量添加し、得られた混合分散液を自転/公転併用式のミキシングコンディショナーを使って均一に混合し、粘性のペーストを調製した。次にこのチタニアペーストを、ITO膜を片面に被覆した透明導電性のポリエチレンナフタレート(ITO−PEN)フィルム(厚み125μm、表面抵抗10Ω/□)のITO面にドクターブレード法によって塗布し、40℃で20分乾燥し、多孔性の二酸化チタン粒子層をn型半導体層としてITO−PEN集電体上に形成した。粒子層の膜厚みは8μm、表面粗さ係数は950、空孔率は70%であった。
この酸化チタンをn型半導体層の上に、黒鉛粉末(平均粒子径1.0μm)90質量%、アセチレンブラック6質量%及びバインダー(ポリフッ化ビニリデンのN−メチルピロリドン溶液4質量%)残部からなるペーストを塗布して、厚さ2μmの導電層を形成した。この導電層の上に、リチウムイオンの可逆的導入と放出が可能な材料として、酸化モリブデンの粒子(平均粒径30nm)を泳動電着法によって被覆した。泳動電着では、酸化モリブデン粒子をt−ブタノールとアセトニトリルの混合溶媒(体積比95:5)に分散し、分散液を上で作製した酸化チタン/炭素被覆電極を負極として−250V/cmの電界に1分間置くことによって電着を行い、厚み8μmの酸化モリブデン層を酸化チタン/炭素電極上に形成させた。このようにして得た酸化チタン、炭素、酸化モリブデンの多層膜からなる電極材料を担持した電極フィルムを、乾燥空気中で150℃のもとで1時間加熱処理を行うことにより、得られた炭素被覆二酸化チタン正極の表面粗さ係数は550であった。
(2)光充電セルの作製
対極層として膜厚200nmの白金膜を片面に被覆したPENフィルム(厚さ125μm)を、電解液層として臭化リチウムを0.1M、臭素を0.01M含む乾燥プロピレンカーボネート溶液からなる酸化還元電解液を用い、多孔性ポリプロピレンフィルム(厚さ20μm、空孔率70%)からなるセパレータを、上記の光電極層と対極層の間に挿入して、両極を挟み、両極間に上記の電解液を注入した。次いで、両極のエッジ部に挿入したホットメルト型のシール用フィルムを用いて両極を熱圧着によってシールした。このようにして、厚み約300μm、光電極の有効受光面積16cm2のフレキシブルなフィルム型の光充電型二次電池Aを作製した。
二酸化チタン粒子膜に代えて、400nm以上の可視波長領域に光吸収を持つ硫化カドミウム(CdS)の粒子をITO−PENフィルム上に担持した以外は、実施例1と同様な方法で光充電型二次電池Bを作製した。CdSは、Cd(ClO42とNa2Sを水溶液中で反応させ、沈殿物を水洗して合成した。CdS粒子の一次粒径は50nmであり、CdS粒子はITO膜上にプレス法によって担持させ120℃で30分乾燥させ、膜厚10μm、表面粗さ係数500、空孔率55%のn型半導体のCdS膜を得た。また、このCdS膜上に炭素と酸化モリブデン膜を被覆して表面粗さ係数400のCdS正極を得た。
増感色素にはRuビピリジル錯体(Solaronix社製、Ru535)を用い、色素を3×10-4mol/L含むアセトニトリルとt−ブタノールの1:1混合溶媒の溶液に二酸化チタン被覆ITO−PEN電極を浸漬し、40℃で1時間振とう攪拌し、増感色素を二酸化チタン粒子に吸着させた。実施例1にしたがって炭素導電膜と酸化モリブデン膜を色素吸着二酸化チタン層に被覆して表面粗さ係数が450の光電極層を得た。この光電極層を用い、実施例1と同様にして光充電型二次電池Cを作製した。
実施例3で作製した色素増感酸化チタン層を光電極に用いた光充電型電池において、酸化還元活物質の酸化モリブデンの代りにバインダーとしてポリフッ化ビニリデンを5質量%含む酸化コバルトの活物質層(厚さ8μm)を用い、対極層として白金を被覆したPENフィルムに換えて酸化コバルトの活物質層(厚さ20μm)を担持したチタン金属箔(厚さ50μm)を用い、電解液として臭化リチウムと臭素からなる電解液の代りに、1Mの過塩素酸水溶液を用いて、光充電型電気化学キャパシタDを作製した。
実施例4における光電極層の酸化還元活物質の酸化コバルトの代りに、酸化ルテニウムと酸化バナジウムの複合酸化物の粒子(Ru:Vモル比=7:3)を用い、対極層の酸化コバルトの代りに酸化バナジウムの活物質層を用いて、光充電型電気化学キャパシタEを作製した。
参考例
各実施例で得た光充電型の二次電池ならびに電気化学キャパシタの充放電実験を次のように実施し、性能を評価した。電池の光電極と対極を結ぶ外部回路を開き、開回路とした条件で、500Wのキセノン灯とAir Mass 1.5(AM1.5)フィルターを用いる人工太陽光源(ソラーシミュレーター)を使って、100mW/cm2の光量の白色光を、キャパシタの光電極側に照射した。この照射の間、電極の光起電力を測った結果、光電極が光照射によって対極に対して負の起電力(−0.4〜−0.7V以上)を生じていることが確認された。すなわちこの光照射によって、光電極を構成する電極活物質が還元され、電池が充電された。光照射を継続し光電極の電圧が飽和したのを確認して、光照射を止め充電を終了した。
充電の終了した電池を暗中に置き、外部回路を閉じて充放電制御装置(東方技研マルチポテンシオスタットPS−08)を用いて、光電極を負極、対極を正極として10μA/cm2の定電流密度で放電を行った。放電時間とともに電圧の降下する特性が観測された。放電の終了電圧を0.1Vとし、2時間の放電を行って0.1Vに到達した後は放電電流を減少させて0.1Vを維持させた。この放電に要した光電極の電極活物質の重量あたりの容量(mAh/g)を計測し、放電容量とした。
これらの光充電地について得られた充放電性能を、キャパシタの構成内容とともに表1に示して比較した。ここで電極構成中のCは炭素材料を、電解液組成中のPCはプロピレンカーボネートを示す。
表1の結果から、いずれの構成の光充電池も光充電能力があることが分るが、可視光を吸収しない二酸化チタン単独を感光物質として正極に用いた光充電池Aでは紫外光のみによる充電のために能力が極めて小さい。一方、400nm以上の可視光に吸収を持つ化合物半導体(CdS)を正極に用いる系、色素増感半導体を用いる系ではいずれも十分な充放電機能が発揮されている。これらの光充電池は、光照射の光量の増加によってより高い放電容量を与え、10回以上の繰り返しの光充電と放電のサイクルを行うことができることが確かめられた。
Figure 2005079031
本発明は、可視光を照射することによって、充電することができる酸化還元型の充電池であり、とくに光充電の可能な二次電池及び電気化学キャパシタとして有用である。
本発明の基本的構成例を示す略解断面図。
符号の説明
1 イオン性電解質
2 光電極層
3 対極層
4 透明集電体
5 集電体

Claims (13)

  1. イオン性電解質層を中間層として、その両側に光電極層及び対極層を積層して一体化した光電池において、光電極層が少なくとも波長400nm以上の可視光を吸収しうる光感応性半導体とこの半導体に電気的に結合して酸化還元反応を行う固体状電極活物質との組合せにより構成され、上記の半導体の光吸収により酸化還元反応に基づく充電が進行することを特徴とする光充電可能な二次電池。
  2. イオン性電解質層を中間層として、その両側に光電極層及び対極層を積層して一体化した光電池において、光電極層が少なくとも波長400nm以上の可視光を吸収しうる光感応性半導体とこの半導体に電気的に結合して酸化還元反応を行う固体状電極活物質との組合せにより構成され、上記の半導体の光吸収により酸化還元反応に基づく充電が進行することを特徴とする光充電可能な電気化学キャパシタ。
  3. イオン性電解質層が光電極の固体状電極活物質と電子授受を行う酸化還元剤を含有する請求項1記載の光充電可能な二次電池。
  4. 固体状電極活物質が、半導体と接触してイオンの可逆的な導入及び放出によって酸化還元を行う固体状電極活物質である請求項1又は2記載の光充電可能な二次電池又は電気化学キャパシタ。
  5. 固体状電極活物質がリチウムイオンの可逆的な導入及び放出によって酸化還元反応を行う請求項4記載の光充電可能な二次電池又は電気化学キャパシタ。
  6. 固体電極活物質が、酸化モリブデン、酸化チタン、酸化鉄、リン酸鉄、リン酸バナジウム、酸化バナジウム、酸化クロム、酸化コバルト、酸化マンガン及び酸化ニッケルの中から選ばれた化合物を主体としたものである請求項1ないし5のいずれかに記載の光充電可能な二次電池又は電気化学キャパシタ。
  7. 光感応性半導体が、その表面に色素吸着層を有する色素増感半導体である請求項1ないし6のいずれかに記載の光充電可能な二次電池又は電気化学キャパシタ。
  8. 光感応性半導体がn型半導体である請求項1ないし7のいずれかに記載の光充電可能な二次電池又は電気化学キャパシタ。
  9. n型半導体が、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化スズ及び酸化タングステンの中から選ばれる酸化物を主体とする請求項8記載の光充電可能な二次電池又は電気化学キャパシタ。
  10. 光感応性半導体が、表面粗さ係数300以上をもつ多孔性形状を有する請求項1ないし9のいずれかに記載の光充電可能な二次電池又は電気化学キャパシタ。
  11. 光電極層が炭素材料を含む請求項1ないし10のいずれかに記載の光充電可能な二次電池又は電気化学キャパシタ。
  12. 対極層に酸化還元を行う電極活物質が担持されている請求項1ないし11のいずれかに記載の光充電可能な二次電池又は電気化学キャパシタ。
  13. 光電極層が光学的に透明な導電性電極を集電体としてその集電体上に光感応性半導体を担持して構成されている請求項1ないし11記載の光充電可能な二次電池又は電気化学キャパシタ。
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