JP2006307384A - 水解紙の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 柔らかく、水解性が良好で、且つ湿潤強度の高い水解紙を製造し得る方法を提供すること。
【解決手段】 湿式抄造された湿紙10aに対して、ワイヤーメッシュ21上で、湿紙10aの構成繊維Fに繊維交絡が実質的に生じない低レベルの水流エネルギーを付与し、湿紙10aの構成繊維Fをワイヤーメッシュ21の網目パターンに沿わせて再配列させる。然る後、最終乾燥工程よりも前の工程で水溶性バインダを外添させる。この後、ヤンキードライヤでの紙のプレス転写において、ワイヤーメッシュ42を使用して、水溶性バインダ外添後の紙10bにワイヤーメッシュ42のネットパターンを与える。
【選択図】 図2

Description

本発明は水解紙の製造方法に関する。
スパンレース法を用いた水流交絡によって、水解紙の湿潤強度と水解性を両立させる試みが提案されている(例えば特許文献1及び2参照)。特許文献1には、再生セルロース繊維15〜55重量%と、木材パルプ85〜45重量%とを混合して、湿式抄紙法により形成したウエブを有孔支持体上で高圧水ジェット流処理を施し、再生セルロース繊維と木材パルプとを交絡、一体化する不織布の製造方法が提案されている(特許文献4参照)。この方法においては超音波伝播速度比がMD/CD=1.5〜3.5の範囲になるようにウエブを湿式抄紙する。
特許文献2には、水分散性の繊維からなる繊維ウェッブにウォータージェット処理が施されて、湿潤時の破断強度が100g/25mm未満とされた繊維シートに、水溶性又は水膨潤性のバインダを含有させることが提案されている。
これらの提案においては、湿潤強度と水解性能の観点からの検討はなされているが、水解紙の柔らかさと水解性能の観点についての検討はなされていない。水解紙の柔らかさは、例えばこれを身体の清拭に用いる場合には重要な特性となる。スパンレース法を用いた水流交絡によれば、一般に水解紙の柔らかさは向上する傾向にあるが、逆に繊維の交絡の度合いが高まり、水解性が悪化する傾向にある。水解性を向上させる為に水流交絡を弱めた場合には、シートが柔らかくなるもののシート強度が低下してウェットワイパーとしての用途に耐えられないものになる。
また、これらの水流交絡法では、交絡をさせる為に、パルプ繊維に比較して価格の高い、レーヨン等の長繊維が必要不可欠である。この長繊維を使用すれば、水解紙に強度を与え、かつ、レーヨン繊維自身の柔らかさにより水解紙に柔らかさを与える事が出来るが、使い捨てワイパーの原材料として安価なものにする為には、長繊維の使用量を増やす事には限界がある。バインダを用いた場合には、その添加量を多くすれば、レーヨン等を用いない低交絡状態でも湿潤強度が向上する。しかしながら、バインダ量を増化させると、たとえレーヨン等を配合しても水解紙が硬くなり、風合いが低下する傾向にある。
また、バインダを添加した後の柔軟化技術として、ティッシュ抄紙機のヤンキードライヤ部で、紙にクレープ加工を施す方法が一般的である。しかし、クレープ加工を施した紙を、ウエット用ワイパーとして使用する場合、クレープ加工後の紙の薬剤含浸加工時にクレープが伸びて硬いシートとなってしまい、最終的に柔らかさが得られない。このように、湿潤強度、水解性、柔らかさが並び立つ水解紙は未だ提案されていない。
特開平11−93055号 特開平11−279915号公報
従って本発明の目的は、前述した従来技術が有する種々の欠点を解消し得る水解紙の製造方法を提供することにある。
本発明は、湿式抄造された湿紙に対して、ワイヤーメッシュ上で、該湿紙の構成繊維に繊維交絡が実質的に生じない低レベルの水流エネルギーを付与し、該湿紙の構成繊維を該ワイヤーメッシュの網目パターンに沿わせて再配列させ、然る後、最終乾燥工程よりも前の工程で水溶性バインダを外添させ、最終乾燥時に、ネットを使用して該ネットのパターンを与えながら乾燥させる水解紙の製造方法を提供することにより前記目的を達成したものである。
本発明によれば、柔らかく、水解性が良好で、且つ湿潤強度の高い水解紙を安価な原料を用いて製造することができる。
以下本発明を、その好ましい実施形態に基づき図面を参照しながら説明する。図1には本発明の製造方法を実施するために好適な水解紙の製造装置が示されている。図1に示す製造装置(抄紙機)100は、フォーマー1と、ワイヤーパート2と、第1ドライパート3と、スプレーパート4と、第2ドライパート5とを備えて構成されている。
フォーマー1は、調製装置(図示せず)から供給された完成紙料を所定の濃度に調節してワイヤーパート2へ供給するものである。図示しない調製装置は、木材パルプ等の原料を離叩解する装置と、離叩解された原料にサイズ剤、顔料、紙力増強剤、漂白剤、凝集剤等の添加剤を添加する添加装置とを備え、水解紙の特性に応じた所定濃度の原料からなる紙料を完成紙料として調製するように構成されている。ワイヤーパート2は、フォーマー1から供給された完成紙料を湿式抄造して、ワイヤーメッシュ(抄き網)に湿紙として形成するものである。更にワイヤーパート2では、湿式抄造された湿紙に対して水流エネルギーが付与される。第1ドライパート3は、第2ドライパート5に先立つ前乾燥工程を行うものであり、ワイヤーパート2において形成された湿紙を乾燥させるものである。スプレーパート4は、第1ドライパート3で乾燥された紙にバインダを噴霧するものである。第2ドライパート5は最終乾燥工程を行うものであり、スプレーパート4でバインダが噴霧され湿潤状態になっている紙を乾燥させるものである。また図示していないが、第2ドライパート5の下流側には、第2ドライパート5において乾燥された紙を、水解紙として巻き取るワインダーパートが設置されている。
本製造装置100を用いた水解紙の製造方法について説明すると、フォーマー1から供給された完成紙料が、下り傾斜短網式のワイヤーパート2において湿式抄造され、有孔支持体としてのワイヤーメッシュ21上に湿紙10aが形成される。ワイヤーパート2には、湿紙10aに対向する位置に、水流の噴射装置23が設置されている。噴射装置23からは、湿紙10aに向けて水流が噴射される。
本実施形態の製造方法の特徴の一つが、この水流の噴射である。本実施形態においては、ワイヤーメッシュ21上で、湿紙10aの構成繊維に繊維交絡が実質的に生じない低レベルの水流エネルギーを付与し、湿紙10aの構成繊維をワイヤーメッシュ21の網目パターンに沿わせて再配列させる。
実施形態において、湿紙10aの構成繊維に繊維交絡が実質的に生じない低レベルの水流エネルギーを付与するとは、湿紙10aに水流エネルギーを付与した後の湿紙10bの強度が、水流エネルギーの付与前と同等か又はそれよりも低くなるように水流エネルギーを付与することをいう。湿紙10aの構成繊維に繊維交絡が生じた場合には、それに起因して水流エネルギーの付与後の強度の方が、付与前よりも高くなる。
また、本実施形態において、湿紙10aの構成繊維をワイヤーメッシュ21の網目パターンに沿わせて再配列させるとは、水流エネルギーの付与前においては、ワイヤーメッシュ21上にランダムに堆積されていた湿紙10aの構成繊維が、水流エネルギーの付与によって、ワイヤーメッシュ21の網目パターンに沿って配列し直すことをいう。この様子を図2(a)及び(b)を参照しながら説明する。
図2(a)は、湿紙10aに水流エネルギーが付与される前の状態を示している。この状態では、例えば平織のワイヤーメッシュ21上に、湿紙10aの構成繊維Fがランダムに堆積されている。この状態下に、前述の低レベルの水流エネルギーが付与されると、湿式10aは更に湿潤して、繊維間の水素結合等が弱まり、その構成繊維Fが移動しやすくなる。ワイヤーメッシュ21の下側にはサクションボックス22(図1参照)が設置されており、湿紙10aは吸引状態になっているので、移動しやすくなっている構成繊維Fは、その吸引力及び噴射された水の勢いによって、ワイヤーメッシュ21の網目パターンに沿って再配列する。その結果、湿紙10aには、ワイヤーメッシュ21の網目パターンに対応する微細な網目パターンが形成される。このような現象は、いわば、ワイヤーメッシュ21を金型としたミクロのパルプモールド法であると言うことができる。これに対して、高水流エネルギーを付与して湿紙10を貫通する孔を形成して、ワイヤーメッシュの網目パターンに対応する網目パターンを湿紙に形成する方法(例えば先に述べた特許文献2の図1参照)が従来知られているが、この方法では、高水流エネルギーが付与されることに起因して構成繊維の交絡が生じ、しかも孔が水勢で物理的に開けられているので、構成繊維の再配列は殆ど起こっていない。
構成繊維に繊維交絡が実質的に生じずに、該構成繊維が再配列することで、得られる水解紙に柔らかさが付与される。この理由は、ワイヤーメッシュ21の網目パターンに対応する微細な網目パターンが湿紙10aに形成されることで、湿紙10aはその網目パターンに沿って折れ曲がりやすくなるからである。つまり腰が弱くなるからであり、その結果、水解紙に柔らかさが付与される。
構成繊維がワイヤーメッシュ21の網目パターンに沿って再配列することで、得られる水解紙におけるMD(流れ方向)強度と、CD(幅方向)強度との比が、再配列前に比較して1に近くなるという利点もある。この理由は次の通りである。構成繊維の再配列前においては、長網による湿式抄造に起因して、MDに配向している構成繊維の量が、CDに配向している構成繊維の量よりも多い。これに対し、構成繊維が再配列すると、それに起因して、再配列前のCDに配向している構成繊維の量に比較して、再配列後にCDに配向している構成繊維の量が相対的に増える。その結果、再配列後のMDとCDの強度比が、再配列前に比較して1に近くなる。
湿紙10aの構成繊維に繊維交絡が実質的に生じない低レベルの水流エネルギーは、仕事量(先に述べた特許文献2参照)で表して、湿紙の片面に対して一回当たり0.0002〜0.015kW/m2・回、特に0.002〜0.008kW/m2・回であることが好ましい。仕事量は、次式から算出される。
仕事量(kW/m2・回)={1.63×噴射圧力(kg/cm)×噴射流量(m3/min)}÷処理速度(m/min)
また、湿紙10aの構成繊維に繊維交絡が実質的に生じない低レベルの水流エネルギーは、付加比エネルギー(先に述べた特許文献1参照)で表して、0.0002〜0.025kWh/kg、特に0.003〜0.013kWh/kgであることが好ましい。なお、この範囲の付加比エネルギーは、単位換算すると、前記の仕事量の範囲と同範囲となる。付加比エネルギーは次式から算出される。
E=(A×(2/ρ)1/2×(g×P)3/2)/(M×60×S)
式中、A:ノズル孔面積の和 (m2
E:付加比エネルギー(kWh/kg)
ρ:水の密度 (kg/cm3
g:重力加速度 (m/s2
P:ノズル部での水圧 (Pa)
S:湿紙の処理速度 (m/min)
M:湿紙の質量 (g/m2
湿紙10aに付与する水流エネルギーをコントロールするには、水の噴射圧力や、噴射流量をコントロールすることが簡便である。低レベルの水流エネルギーは、水の噴射圧力を低くすれば実現できる(例えば2MPa前後)。従って、水の噴射に用いるポンプとして、汎用の安価な高圧ポンプ及び低出力のモーターを使用することが可能であり、設備投資及び製造経費を低減できるという利点がある。従来の水解紙の製造方法では、水の噴射圧力が本実施形態よりも高いので(例えば5MPa前後)、耐圧性の高い高価な高圧ポンプ及び高出力のモーターを使用する必要があった。
水流エネルギーを付与する場合には、ワイヤーメッシュ21を、図1に示すように下り傾斜させた状態にすることが好ましい。これによって、湿紙10aの構成繊維が繊維交絡することを抑制できる。
水流エネルギーの付与には、スパンレース法で用いられている噴射ノズルを特に制限なく用いることができる。噴射ノズルとしては、孔の直径が0.04〜0.2mm、特に0.04〜0.18mm、とりわけ0.06〜0.12mmで、孔間のピッチが0.3〜10.0mm、特に0.4〜6.0mm、とりわけ0.4〜1.0mmで配列された1列ノズル、又は、同様の孔直径及び孔間ピッチで、列ピッチが0.2〜5.0mm、特に0.5〜1.0mmで、列数が2列〜5列、特に2〜3列の複列ノズルを用いることが、構成繊維の再配列を首尾良く行い得る点から好ましい。なお、ピッチを小さくする場合には、孔が一列に配列されたノズルを2列以上の多列に配置し、且つ列間における孔の位置を半ピッチずらすことで、元のピッチの半分のピッチで孔を配列させることができる。
また、1列ノズルの孔のピッチ又は複列ノズルの孔の合計ピッチを、ワイヤーメッシュ21におけるワイヤーの縦糸のピッチに近づけることも構成繊維の再配列を首尾良く行い得る点から好ましい。具体的には、ワイヤー間のピッチP1に対して孔間ピッチP2を、0.05×P2≦P1≦4.5×P2、特に0.1×P2≦P1≦1.7×P2とすることが好ましい。
再配列後の湿紙10aにおいては、構成繊維の繊維交絡は、湿紙10aの形態を保持するための主たる要因になっていないので、湿紙10aはその強度が低い状態になっている。本実施形態においては、後工程で湿紙10aに水溶性バインダを外添することで、湿紙10aに強度を付与している。これについては後ほど詳述する。
湿紙10aに含まれている水分は、ワイヤーパート2に設置されているサクションボックス22による吸引で除去される。ワイヤーパート2を通過した後の湿紙10aの水分率は一般に60〜80重量%程度である。
湿紙10aの構成繊維としては、パルプを用いることができる。パルプとしては、クラフトパルプ(KP)、サルファイトパルプ(SP)、溶解パルプ(DP)、サーモメカニカルパルプ(TMP)、グランドパルプ(GP)、セミケミカルパルプ(SCP)等の木材パルプ、化学処理を施してアルカリ膨潤したマーセル化パルプ、螺旋構造を有する化学架橋パルプを用いることができる。
特に、パルプとしてNBSPを用い且つ水溶性バインダを外添すると、柔らかさと強度の高さという相反する性能を同時に且つ容易に満たすことができる。紙の分野ではNBSPよりも、NBKPが広く用いられている。本発明者らがNBSPとNBKPの柔らかさについて検討したところ、NBKPよりもNBSPを用いた方が、得られる水解紙が柔らかなものになることが判明した。更に検討を推し進めたところ、湿紙10aに含まれるパルプにおけるNBSPの配合割合を好ましくは10〜100重量%とすることで、満足すべき柔らかさと強度の高さが達成されることが判明した。NBSPの配合量は高いほど好ましく、パルプがすべてNBSPであっても構わない。NBSPの配合割合は、パルプに対して更に好ましくは50〜100重量%、一層好ましくは70〜100重量%である。
パルプに加えて、他の繊維原料を用いてもよい。例えば再生セルロース繊維を用いてもよい。再生セルロース繊維としては、ビスコース法、銅アンモニア法、有機溶剤法により得られた繊維を用いることができる。例えば、ビスコース法により形成されるレーヨン繊維等を用いることができる。再生セルロース繊維の他に、必要に応じて他の繊維、例えばコットン繊維や、生分解性を有する繊維であるポリ乳酸からなる繊維を用いてもよい。更に、ポリビニルアルコール繊維や他のポリオレフイン系繊維、ポリエステル系繊維等を用いてもよい。パルプに再生セルロース繊維を併用することで、得られる水解紙の強度を一層高めることができる。
ところで本実施形態においては、後述するように、水流エネルギーは、繊維交絡を発生させず、シートに構造的な柔らかさを与えるだけのものであり、また、ヤンキードライヤ部で紙に付与されるワイヤーエンボスパターン処理によって、水解紙の強度を高める目的で水溶性バインダを比較的多量に外添しても、水解紙の柔らかさが損なわれない。従って、パルプに比較して高価な素材である再生セルロース繊維を用いなくても、水解紙の柔らかさを損なうことなく水解紙の強度を高めることができる。この観点から、湿紙10は安価な材料であるパルプから実質的になることが好ましい。尤も、再生セルロース繊維を併用することは妨げられない。再生セルロース繊維を併用する場合には、水解紙の強度向上と、製造経費とのバランスを考慮して、湿紙10aを、パルプ50〜95重量%及び再生セルロース繊維50〜5重量%から構成することが好ましく、パルプ90〜70重量%及び再生セルロース繊維10〜30重量%から構成することが更に好ましい。
再生セルロース繊維は、その繊維径が0.1dtex以上1.6dtex未満、特に0.4dex以上1・2dtex未満、とりわけ0.8dex以上1.1dtex以下であることが、水解紙に柔らかさを付与することと、製造経費とのバランスの点から好ましい。また、再生セルロース繊維としてはその繊維長が2〜7mm、特に3〜7mm、とりわけ3〜5mmのものを用いることが、繊維が均一に分散し、かつ原料配合工程における繊維の交絡が発生しづらい点からも好ましい。
ワイヤーパート2を通過した湿紙10aは、第1ドライパート3に導入されて乾燥される。本実施形態における第1ドライパート3はスルー・エア・ドライヤ(以下、TADという)から構成されている。なお、第1ドライパートで使用可能なものには、TAD以外にヤンキードライヤやヒートロール等の乾燥機がある。ただし、以下に説明する理由によりTADを用いた乾燥が好ましい。TADは、周面が通気性を有する回転ドラム31と、該回転ドラム31をほぼ気密に覆うフード32とを備えている。TADにおいては、所定温度に加熱された空気がフード32内に供給されるようになされている。加熱された空気は回転ドラム31の外側から内部に向けて流通する。湿紙10aは、図1中、矢印方向に回転する回転ドラム31の周面に抱かれた状態で搬送される。TAD内を搬送されている間、湿紙10aにはその厚み方向へ加熱空気が貫通し、それによって湿紙10aは乾燥され紙10bとなる。つまり湿紙10aは熱風通過によって乾燥される。この乾燥過程においては、湿紙10aは圧密化を受けていないので、その嵩の減少が極力抑えられている。その結果、最終的に得られる水解紙は、高価な嵩高化原料を用いなくても十分に嵩高なものとなり、使用時に破れないという安心感を使用者に与える。また嵩高であることに起因してパルプ間の結合点の数が少なくなり水解性が良好なものとなる。
第1ドライパート3で得られた紙10bには、スプレーパート4において水溶性バインダを含む噴霧液がスプレー塗工される。スプレーパート4は第1及び第2ドライパート3,5間の位置で且つ第2ドライパート5の直ぐ上流側に設置されている。両ドライパート3,5は、コンベア41を介して連結されている。
コンベア41は、それぞれ矢示方向に回転する上コンベアベルト42と下コンベアベルト43とを備えている。コンベア41は、第1ドライパート3のTADによって乾燥された紙10bをこれら両ベルト42,43間に挟持した状態で第2ドライパート5へ搬送するように構成されている。上コンベアベルト42の下流側の折り返し端には真空吸引可能なタッチロール44が配置されている。タッチロール44は、上コンベアベルト42の表面に紙10bを吸着させ、その吸着状態下に上コンベアベルト42を搬送させるようになっている。
上コンベアベルト42及び下コンベアベルト43は何れもプラスチック製のネットから構成されている。一般的な水解紙の製造装置においてはこれらのベルトはフェルト製であるが、本製造装置においてはフェルト製のベルトは用いていない。この理由は次の通りである。後述するように、本実施形態においては、紙10bを第2ドライパート5へ導入する直前に、該紙10bに水溶性バインダを含む噴霧液を外添する。このとき、紙10bは上コンベアベルト42の表面に吸着された状態となっている。従って、上コンベアベルト42がフェルト製である場合には、紙10bに外添したバインダの多くがフェルトに吸収されてしまい、十分な量が紙10bに付着されない。これに対して上コンベアベルト42がプラスチック製のベルトであれば、そのような不都合は生ぜず十分な量のバインダが紙10bに付着する。またプラスチック製のネットはフェルト製のベルトに比べて洗浄しやすいという利点もある。同様の観点から下コンベアベルト43もプラスチック製としている。プラスチック製ベルトの材質としては、ポリプロピレン、ポリエステル、ポリウレタン、ナイロン6、ナイロン610、ポリ弗化ビニリデン(カイナー(登録商標))、ポリフェニレンサルファイド、芳香族ポリアミド(ケブラー(登録商標))等を用いることができる。プラスチック製ベルトの構造は、例えば一重織、多重織、平織、綾織又は朱子織の織り方から構成され、条件に応じてメッシュ、目開きを変えたワイヤーである。
図1に示すように、スプレーパート4は二つのスプレーノズル45,46を備えている。スプレーノズル45は第2ドライパート5の下方で且つタッチロール44に対向するように配設されている。スプレーノズル46は、ヤンキードライヤの下方で且つスプレーノズル45の隣に配設されている。スプレーノズル45は、タッチロール44に向けて水溶性バインダ及び第1の剥離剤を含む噴霧液を噴霧して、紙10bの幅方向全域に該噴霧液を均一にまたは所定のパターン形状で塗布するものである。スプレーノズル46は、ヤンキードライヤの幅方向全域に第2の剥離剤を均一に塗布するものである。これらのスプレーノズル45,46から噴霧される液は、その噴霧に支障のない程度の粘度に希釈されて噴霧される。スプレーノズル45においては、水溶性バインダを含む噴霧液は紙10bの片面にのみスプレー塗工されるが、必要に応じ紙10bの両面にスプレー塗工を施してもよい。
スプレーノズル45は紙10bの幅方向にわたり複数個配置されている。スプレーノズル間の間隔は、隣り合うスプレーノズルから噴霧される噴霧液がオーバーラップするような間隔とすることが、噴霧液の均一塗布の点から好ましい。スプレーノズル45は可動になっており、スプレーノズル45のタッチロール44に対する距離や角度を適宜調節できるようになっている。噴霧液の噴射圧も調節できるようになっている。これによって、噴霧液が紙10bの内部へ浸透する程度を適宜制御することができる。噴霧液の紙10bへの浸透度は、タッチロール44の真空度(吸引度)を調節することによっても制御できる。
水溶性バインダを外添すると、外添後の紙を更に乾燥させなければならず、生産効率が低下するおそれがある。そこで本実施形態においては、第1ドライパート3において湿紙10aを低水分率になるまで乾燥させて紙10bを得ると共に、スプレーパート4において噴霧する噴霧液中の水溶性バインダの濃度を出来るだけ高くして噴霧液の噴霧量を少なくすることが乾燥効率の面から好ましい。
具体的には、第1ドライパート3において湿紙10aをその水分率が40重量%以下、好ましくは30重量%以下、更に好ましくは20重量%以下、特に10重量%以下となるように乾燥させることが好ましい。水分率の下限値に特に制限はなく、低ければ低いほど好ましい。例えば絶乾まで乾燥させてもよい。また噴霧液中における水溶性バインダの濃度は、該バインダの種類にもよるが、例えばカルボシキメチルセルロース(以下、CMCともいう)を用いる場合には3〜10重量%、特に3〜7重量%であることが均一なスプレー噴霧を達成する面から好ましい。このような濃度で水溶性バインダが溶解している噴霧液のスプレーパート4における噴霧量は、紙10bの重量(絶乾重量)に対して50〜300重量%、特に100〜200重量%程度の少量とすることが、紙への均一なバインダ添加及び第2ドライパート5における効率的な乾燥の点から好ましい。つまり、水溶性バインダが外添され且つヤンキードライヤに導入される前の紙10bの水分率が25〜80重量%、特に40〜70重量%程度の低水分率であることが好ましい。
本実施形態においては、紙10bは柔らかなものであり、且つ水解性が良好であるが、その強度が低いものである。そこで、低い強度を補う目的で、比較的多量の水溶性バインダが紙10bに外添される。一般に水溶性バインダの外添は、内添に比較して、水溶性バインダのシートへの歩留りが良く、効果的に紙の強度を向上させる事が出来るが、水溶性バインダの量を増加させると、紙の柔らかさを損なう欠点がある。これに対して本実施形態においては、紙10bの構成繊維がネット状に再配列していることに起因して、水溶性バインダを比較的多量に外添しても、紙の柔らかさが損なわれにくくなる。
水溶性バインダの外添量は、紙10bの構成繊維の総量に対して好ましくは3〜10重量%という高い割合とすることができる。これによって、得られる水解紙の湿潤強度を高めることができる。水溶性バインダを高配合することに起因する硬さの発現は、紙10bの構成繊維の再配列及びバインダの外添で阻止することが可能である。バインダの外添量は5〜10重量%、特に5〜8重量%であることが、柔らかさと高湿潤強度とのバランスの点から好ましい。
水溶性バインダとしては、例えばカルボキシル基を有する水溶性バインダのようなアニオン性バインダ、ポリビニルアルコール、デンプンまたはその誘導体、アルギン酸ナトリウム、トラントガム、グアーガム、キサンタンガム、アラビアゴム、カラギーナン、ガラクトマンナン、ゼラチン、カゼイン、アルブミン、プルプラン、ポリエチレンオキシド、ビスコース、ポリビニルエチルエーテル、ポリアクリル酸ソーダ、ポリメタアクリル酸ソーダ、ポリアクリルアミド、ポリアクリル酸のヒドロキシル化誘導体、ポリビニルピロリドン/ビニルピロリドン酢酸ビニル共重合体等が挙げられる。これらのバインダのうち、水解性が良好である点や後述する架橋剤との親和性の点からカルボキシル基を有する水溶性バインダのようなアニオン性バインダや、ポリビニルアルコールを用いることが好ましい。
カルボキシル基を有する水溶性バインダは、水中で容易にカルボキシラートを生成するアニオン性の水溶性バインダである。その例としては多糖誘導体、合成高分子、天然物が挙げられる。多糖誘導体としてはカルボキシメチルセルロース又はその塩、カルボキシエチルセルロース又はその塩、カルボキシメチル化デンプン又はその塩などが挙げられ、特にカルボキシメチルセルロースのアルカリ金属塩が好ましい。合成高分子としては、不飽和カルボン酸の重合体又は共重合体の塩、不飽和カルボン酸と該不飽和カルボン酸と共重合可能な単量体との共重合体の塩などが挙げられる。不飽和カルボン酸としては、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、クロトン酸、無水マレイン酸、マレイン酸、フマール酸などが挙げられる。これらと共重合可能な単量体としては、これら不飽和カルボン酸のエステル、酢酸ビニル、エチレン、アクリルアミド、ビニルエーテルなどが挙げられる。特に好ましい合成高分子は、不飽和カルボン酸としてアクリル酸やメタクリル酸を用いたものであり、具体的にはポリアクリル酸、ポリメタクリル酸、アクリル酸メタクリル酸共重合体の塩、アクリル酸又はメタクリル酸とアクリル酸アルキル又はメタクリル酸アルキルとの共重合体の塩が挙げられる。天然物としては、アルギン酸ナトリウム、ザンサンガム、ジェランガム、タラガントガム、ペクチンなどが挙げられる。
カルボキシル基を有する水溶性バインダのうち特に好ましいものはカルボキシメチルセルロース(CMC)のアルカリ金属塩である。CMCはそのエーテル化度が0.8〜1.2、特に0.85〜1.1であることがバインダとしての性能が良好となる点、及び後述する架橋剤との親和性が良好である点から好ましい。同様の理由により、CMCは25℃における1重量%水溶液の粘度が10〜40mPa・s、特に15〜35mPa・sであり、同温度における5重量%水溶液の粘度が2500〜4000mPa・s、特に2700〜3800mPa・sであり、更に60℃における5重量%水溶液の粘度が1200mPa・s以下であることが好ましい。
先に述べた通り、スプレーノズル45から噴霧される噴霧液には、水溶性バインダに加えて第1の剥離剤が含まれている。第1の剥離剤は、上コンベアベルト42に吸着された状態で搬送されてくる紙10bがヤンキードライヤの表面に接触して乾燥される直前に、水溶性バインダと共に噴霧される。また、第2の剥離剤とは別に、上コンベアベルト42に吸着された状態で搬送されてくる紙10bがヤンキードライヤの表面に接触して乾燥される直前に、スプレーノズル46によって、ヤンキードライヤの幅方向全域に第2の剥離剤が供給される。
スプレーノズル45から水溶性バインダ及び第1の剥離剤が供給された後、紙10bは、上コンベアベルト42と共に搬送され、表面に第2の剥離剤が供給されているヤンキードライヤ51に、タッチロール44によってプレスタッチされる。つまり、紙10bは上コンベアベルト42と共に、ヤンキードライヤ51及びタッチロール44間で挟圧される。その結果、紙10bは、上コンベアベルト42の素線部分のみによってプレスされて潰されるので、紙10bに上コンベアベルト42のネットパターンが凹凸状に付与される。つまり、ヤンキードライヤ51による最終乾燥時に、紙10bに上コンベアベルト42のネットパターンを与えながら該紙10bを乾燥させる。素線部分で潰された部分では、紙が折れやすく紙に柔軟性を与え、特に低エネルギーの水流によってネット状に再配列処理された紙では効果的に機能する。ヤンキードライヤ51には、この工程の後、湿紙状態の紙10bにプレスを施す部分がないので、紙10bに付与されたネットパターンは潰される事なく乾燥される。特にこのネットパターンは、クレープ加工と異なり、紙10bが湿潤状態のうちに付与され、その後に紙10bを乾燥させるので保形性が良い。従って、後加工において水分を付与しても、クレープの様に伸びて消えてしまう事はなくパターンの空隙を維持する事によって紙に弾力性の観点からの柔らかさを与える。また、ヤンキードライヤ51と共に紙10bを挟圧するタッチロール44は真空ロールなので、紙10bに水溶性バインダが塗布されるとき、又は紙10bに水溶性バインダが塗布された後から紙10bがヤンキードライヤ51にタッチされるまでの間に、タッチロール44によって紙10bを吸引することで、紙10bに深い凹凸のネットパターンを付与することが出来る。
この後、ヤンキードライヤによって紙10bが矢示方向に搬送されて乾燥が進行する。ヤンキードライヤの出口にはドクターナイフ52が設置されている。紙10bがドクターナイフ52の位置に達すると、ドクターナイフ52によって紙10bにクレープ加工が施され、ヤンキードライヤから剥がされる。これによって、目的とする水解紙10が得られる。
このように本実施形態においては、第2の剥離剤が供給された状態のヤンキードライヤの表面に、水溶性バインダ及び第1の剥離剤が供給された紙10bが搬送されて、該紙10bがヤンキードライヤによって乾燥される。これによって、CMCのような接着性を有するバインダを高濃度で紙10bに外添しても、紙10bがヤンキードライヤに貼り付いて剥がれなくなることが効果的に防止される。また、ヤンキードライヤに対する紙10bの貼り付きの程度が適度なものとなるので、ドクターナイフ52によるクレープがけを効率的に行える。つまり、2種類の剥離剤を用いることで、ヤンキードライヤからの紙10bの剥離のしやすさと、ドクターナイフ52によるクレープ加工の効率とを適度にバランスさせることが容易となる。その結果、風合いの良好な水解紙10bを得ることができる。更に水溶性バインダを外添することから、該バインダを高濃度で供給することに制約がない。特に、水溶性バインダとして高粘度の物質であるCMCを用いた場合、これを紙料中に内添させると、内添させる為に更なるカチオン性の助剤等が必要になり、コストアップとなる上、水解性も阻害してしまう。また、このCMCを添加したパルプ原料は、抄紙の際にさらに多量の水に希釈されるので、シート化される際の歩留りが良くない。これに対して、CMCを外添すれば、CMC単体を直接紙に付着させる事ができ、この様な問題が生じないので、CMCを高濃度で供給出来る。CMC等を高濃度で供給できることは、水解紙を製造する場合に該水解紙の水解性を向上させる点から極めて有利である。その上、CMCや剥離剤を外添することで、製造状況に応じ臨機応変にこれらの剤の添加量を増減できる。内添ではそのような増減操作は困難である。
第1の剥離剤と第2の剥離剤とは、ヤンキードライヤに対する紙10bの貼り付きの程度が適切なレベルになるように選定される。一般的な選定基準は次の通りである。第1の剥離剤としては、該剥離剤はCMC等の水溶性バインダと共に供給されることから、剥離性を有しつつも、ある程度の接着性を有する物質を用いることが好ましい。またCMC等の水溶性バインダに対して凝集性を有しないものを用いることも好ましい。一方、第2の剥離剤としては、これがヤンキードライヤの表面に供給されることから、剥離性が速効的に発現する物質を用いることが好ましい。
また剥離性の程度に関しては、第1の剥離剤よりも第2の剥離剤の方が、剥離性が高い(つまり紙10bを剥離させやすい)ものであることが好ましい。この理由は、バインダであるCMC等が多量にヤンキードライヤに供給されるため、剥離性の高い剤を使用しないと、ヤンキードライヤから紙10bが剥がれずコントロールできなくなるからである。各剥離剤の剥離性は、剥離力の大小を尺度として次のように測定できる。0.3重量%(固形分)の剥離剤及び2重量%のCMC(商品名 CMC−1330)を含む水溶液を調製し、これをアルミ箔上に塗布する。塗布量は100g/m2とする。その上に原紙を重ね120℃で1分間乾燥する。次いで、引張試験機を用いて180度剥離試験を行い、剥離力を測定する。試験片の幅は50mmとし、チャック間距離は50mm、引張速度は50mm/分とする。
以上の観点から、第1の剥離剤としては例えばオレイン酸を主成分としている剥離剤を用いることが好ましい。具体的には、オレイン酸を40〜60重量%程度含み、更にポリアルキレンアルキルエーテル等の非イオン界面活性剤などの界面活性剤を数%程度含み、残部が水からなる剥離剤を用いることができる。一方、第2の剥離剤としてはジエチレントリアミンのアルキルアミドを主成分としているものが好ましい。具体的には脂肪酸のアルキル鎖がC14、C16、C18等であり、アミン成分がジエチレントリアミンエピクロルヒドリン四級化物からなるものを用いることができる。
第1の剥離剤及び第2の剥離剤の供給量の総和は、両剥離剤及び水溶性バインダが供給される前の紙10bの重量に対して0.05〜0.15重量%、特に0.12〜0.14重量%であることが、ヤンキードライヤに対する紙30の貼り付きの程度が適切なレベルになることから好ましい。また、第1の剥離剤及び第2の剥離剤の供給量の総和(つまり剥離剤の全供給量)に対する第1の剥離剤の供給量は80重量%以上、特に97重量%以上であることが、ヤンキードライヤからの紙30の剥離のしやすさと、ドクターナイフ52によるクレープ加工の効率とが適度にバランスする点から好ましい。
このようにして得られた水解紙には、後加工として水溶性バインダの架橋剤が添加されてもよい。架橋剤によって該バインダが架橋して不溶化する結果、少量の水では該バインダが溶解しなくなる。しかし大量の水中に廃棄すれば不溶化していた該バインダが再び水に溶解するようになって、速やかに且つ繊維レベルでばらばらに崩壊する。
架橋剤は、アニオン性バインダの種類に応じて適切なものが用いられる。例えば、バインダが前述したCMCなどのカルボキシル基を有する水溶性バインダである場合には、架橋剤として多価金属イオンを用いることが好ましい。特にアルカリ土類金属、マンガン、亜鉛、コバルト及びニッケルからなる群から選択される1種又は2種以上の金属イオンを用いることが、繊維間が十分に結合されて清掃作業に耐え得る強度が発現する点、及び水解性が十分になる点から好ましい。これらの金属イオンのうち、カルシウム、ストロンチウム、バリウム、亜鉛、コバルト、ニッケルのイオンを用いることが、一層高い湿潤強度が得られ、清拭操作を首尾良く行い得る点から特に好ましい。前記以外の金属イオン、例えば一価の金属イオン(カリウムを除く)では水解性は満足するが、清拭に耐えうる湿潤強度が得られない。また、二価の金属イオンであるCu2+、Fe2+、Sn2+、及び三価の金属イオンであるFe3+、Al3+については清拭作業に耐え得る強度は満足するが水解性能が満足されない。
金属イオンは、水酸化物、塩化物、硫酸塩、硝酸塩、炭酸塩、ギ酸塩、酢酸塩などの水溶性金属塩の形で水性洗浄剤に添加される。金属イオンは、水解紙中に含まれるバインダにおけるカルボキシル基1モルに対して1/4モル以上、特に1/2モル以上の量となるように添加されることが、十分な架橋反応を起こさせる点から好ましい。
水解紙には、前述した架橋剤に加えて有機溶剤が配合されてもよい。有機溶剤を併用することによって、アニオン性バインダと架橋剤との架橋コンプレックスの生成が著しく増大し、そのコンプレックスが不溶化した状態で存在するので、十分な湿潤強度が発現する。
水性洗浄剤中に有機溶剤を1重量%以上配合すると、水解紙の湿潤強度の増加が認められる。50重量%超配合すると水溶性汚れに対する清拭除去効果が低下する場合がある。また火気に対する危険性もある。有機溶剤を10重量%以上配合すると、水解性清拭物品の湿潤強度が著しく増加する。これらの観点から、水性洗浄剤中における有機溶剤の配合量は1〜50重量%、特に10〜50重量%であることが好ましい。
水解紙には、更に水性洗浄剤が配合されてもよい。更に必要に応じ界面活性剤、殺菌剤、消臭剤などを配合してもよい。界面活性剤としては、陰イオン界面活性剤、非イオン界面活性剤、陽イオン界面活性剤及び両性界面活性剤の何れもが用いられる。特に洗浄性と仕上がり性の両立の面から、ポリオキシアルキレン(アルキレンオキサイド付加モル数1〜20)アルキル(炭素数8〜22の直鎖又は分岐鎖)エーテル、アルキル(炭素数8〜22の直鎖又は分岐鎖)グリコシド(平均糖縮合度1〜5)、ソルビタン脂肪酸(炭素数8〜22の直鎖又は分岐鎖)エステル、及びアルキル(炭素数6〜22の直鎖又は分岐鎖)グリセリルエーテル等の非イオン界面活性剤並びにアルキルカルボキシベタイン、アルキルスルホベタイン、アルキルヒドロキシスルホベタイン、アルキルアミドカルボキシベタイン、アルキルアミドスルホベタイン、アルキルアミドヒドロキシスルホベタイン等のアルキル炭素数8〜24の両性界面活性剤が好適に用いられる。
水性洗浄剤は、水解紙の重量(乾燥基準)に対して100%〜500重量%、特に100〜300重量%含浸されることが、十分な清拭効果が発現する点から好ましい。
このようにして得られた水解紙は、水性洗浄剤が含浸されている程度では水解しないが、大量の水中に廃棄されると速やかに且つ繊維レベルでばらばらに崩壊する。本発明の水解性清拭物品の水解の程度は、JIS P 4501−1993(トイレットペーパー)に規定されるほぐれやすさの値が好ましくは30秒未満、更に好ましくは20秒以下という極めて低い値となる。この理由は、水解紙にバインダが外添されることによって、該バインダが水解紙の表面の繊維に付着するので、水解性清拭物品を大量の水中に投入した場合、バインダが溶け出すのが容易であるためと考えられる。
このようにして得られた水解紙は、例えば身体の清拭、肛門周辺の清拭やメーク落としなどに好適に用いられる。また、トイレ等の清掃などにも好適に用いられる。使用後の水解紙はそのまま水に流して廃棄すればよく、水に流すと速やかに水解するので排水管を詰まらせることはない。柔らかさを発現させ、また清拭操作を行いやすくする観点から、水解紙は、2枚以上積層されエンボス加工されてなるマルチプライ構造であることが好ましい。また、水溶性バインダによるべたつき感の発現を抑制する観点から、マルチプライ構造である場合、例えば2層構造である場合には、各層の水解紙はその片面側からのみ水溶性バインダが外添されており、外添された面同士が対向するように積層されることが好ましい。
本発明は前記実施形態に制限されない。例えば前記実施形態においては、湿紙10aを湿式抄造するワイヤーパート2に設置されたワイヤーメッシュ21上で、湿紙10aに水流エネルギーを付与したが、これに代えて、ワイヤーパート2と第1ドライパート3との間に、両者間を走行するワイヤーメッシュを別途設置し、そのワイヤーメッシュ上で湿紙に水流エネルギーを付与してもよい。
また前記実施形態では、下り傾斜短網式のワイヤーパート2に設置されたワイヤーメッシュ21上で、湿紙10aに水流エネルギーを付与したが、これに代えて、上り傾斜短網式のワイヤーパート、長網式のワイヤーパート、丸網式のワイヤーパート、ツインワイヤーフォーマー式のワイヤーパート、におけるワイヤーメッシュ上で、湿紙に水流エネルギーを付与してもよい。
また前記実施形態では、TADは、フード32から回転ドラム31に向けて熱風を流通させるタイプのものであるが、これに代えて熱風が回転ドラム31からフード32に向けて流通するタイプのものであっても良い。
また前記実施形態では、水溶性バインダーの外添塗工にスプレーコーティングを使用したが、これに代えて、ロールコーター、メタリングバーコーター、エアーナイフコーター、ブレードコーター、キャストコーター等のコーティング装置を使用して紙にバインダーを外添塗工しても良い。
以下、実施例により本発明を更に詳細に説明する。しかしながら本発明の範囲はかかる実施例に制限されるものではない。特に断らない限り、「%」は「重量%」を意味する。
〔実施例1〜4及び比較例1〜4〕
表1に示す配合で濃度2%のスラリーを得た。このスラリーを原料として図1に示す製造装置を用いて水解紙を抄紙した。水の噴射装置においては、直径0.1mmの孔が孔間ピッチ1mmで2列配列されたノズルを1基配置した。列間ピッチは0.7mmで、列間の孔位置を半ピッチずらした。ワイヤーメッシュは、一重織で80メッシュ(ワイヤーの縦糸ピッチ0.3mm)のものを用いた。スルー・エア・ドライヤによる乾燥は、出口水分率を4%とした。スプレーノズル45から噴霧される噴霧液は、5%のCMCナトリウム塩(日本製紙製のサンローズ(商品名))及び0.07%の第1の剥離剤を含む水溶液であり、紙の片面にのみ噴霧された。スプレーノズル46から噴霧される噴霧液は、0.04%の第2の剥離剤を含む水溶液であった。上下コンベアベルトはそれぞれ日本フェルト製のプラスチックネットであり、1重織で42×31メッシュ/インチ(ワイヤーの縦糸ピッチ1.65mm)であった。ヤンキードライヤでの乾燥後、ドクターナイフによってクレープ加工を行い、目的とする水解紙を得た。CMCナトリウム塩の添加量は表1に示す通りである。第1の剥離剤の添加量は0.110%、第2の剥離剤の添加量は0.0014%であった。
第1の剥離剤としては、オレイン酸を約50%含みポリオキシエチレンアルキルエーテルを3%含む水溶液を用いた。前述した方法で測定したこの剥離剤の剥離力は38g/50mmであった。第2の剥離剤としては、ジエチレントリアミンのアルキルアミド(脂肪酸のアルキル鎖がC14、C16、C18等であり、アミン成分がジエチレントリアミンエピクロルヒドリン四級化物からなる)を用いた。前述した方法で測定したこの剥離剤の剥離力は11g/50mmであった。
得られた水解紙を2枚重ね、室温でエンボス加工を施した(但し比較例3を除く)。2枚の水解紙は、CMCナトリウム塩が外添された面同士が対向するように積層された。エンボスパターンは幅3mmの中に3本の直線が並ぶパターンであった。この3本の直線を一組とした直線エンボス群が、所定間隔をおいて並列するようにエンボス加工を行った。直線エンボス群は、水解紙のMD方向を向くように配列していた。
エンボス加工後の水解紙に、以下の処方からなる水性洗浄剤を含浸させた。含浸量は水解紙乾燥重量の2.3倍とした。
〔処方〕
ジプロピレングリコール 18%
塩化カルシウム 3%
水 79%
〔性能評価〕
実施例及び比較例で得られた水解紙について、以下に述べる方法で湿潤強度及び水解性を測定すると共に柔らかさを評価した。これらの結果を表1に示す。
〔湿潤強度〕
MD方向の破断強度については、試料をMD方向に100mm、CD方向に25mm切り出し、MD方向が引っ張り方向となるように、チャック間距離50mmで引張試験機に取り付ける。引張速度300mm/minで試料を引っ張り、破断したときの強度を湿潤強度とする。CD方向の破断強度については、試料をCD方向に100mm、MD方向に25mm切りだし、CD方向が引っ張り方向となるように、チャック間距離50mmで引張試験機に取り付ける。その後はMD方向の破断強度と同様の方法で測定を行う。
〔水解性〕
トイレットペーパーのほぐれやすさ試験(JIS P 4501)に準じてほぐれやすさの程度(時間)を測定した。
〔柔らかさ〕
水解紙をMD方向に150mm、CD方向に190mm切り出しこれを試料とした。10名のパネラー試料を手で触らせて柔らかさを評価させた。評価段階は以下の通りである。
○:良い、△:普通、×:悪い
Figure 2006307384
表1に示す結果から明らかな通り、各実施例の方法で製造された水解紙は、湿潤強度が高く、水解時間が短く、しかも柔らかいものであることが判る。これに対して、比較例1で得られた水解紙は、水流処理を行っていないので繊維の再配列が起こっておらず、その結果ヤンキードライヤにおいてネットパターンを付与しても柔らかさが十分ではなかった。比較例2では水流エネルギーが高すぎて紙切れが起こり、水解紙を得ることができなかった。比較例3では、高圧水流エネルギーを与えて、繊維交絡をさせる目的でレーヨン繊維を10%配合し、紙力強度を高める目的でCMCバインダを1.4%内添し、2N/25mm以上の湿潤紙力を得る目的で、紙坪量を60g/m2の抄紙条件にした結果、紙が硬くなり、水解性も悪いものになってしまった。比較例4は、パルプ100%にCMCバインダを対パルプ1.4重量%内添する配合において、高エネルギーの水流を与えて抄紙したが、高エネルギーの水流に起因して紙切れが起こり、水解紙を得ることができなかった。
なお、各実施例の方法で製造された水解紙には、ワイヤーパートのメッシュパターンに対応する網目パターンと、上コンベアベルトのネットパターンに対応するネットパターンが形成されていた。比較例1で製造された水解紙には、上コンベアベルトのネットパターンに対応するネットパターンは形成されていたが、ワイヤーパートのメッシュパターンに対応する網目パターンは形成されていなかった。
水解紙の製造装置を示す模式図である。 繊維の再配列状態を示す模式図である。
符号の説明
1 フォーマー
2 ワイヤーパート
3 第1ドライパート(スルー・エア・ドライヤ)
4 スプレーパート
5 第2ドライパート(ヤンキードライヤ)
10 水解紙

Claims (11)

  1. 湿式抄造された湿紙に対して、ワイヤーメッシュ上で、該湿紙の構成繊維に繊維交絡が実質的に生じない低レベルの水流エネルギーを付与し、該湿紙の構成繊維を該ワイヤーメッシュの網目パターンに沿わせて再配列させ、然る後、最終乾燥工程よりも前の工程で水溶性バインダを外添させ、最終乾燥時に、ネットを使用して該ネットのパターンを与えながら乾燥させる水解紙の製造方法。
  2. 前記最終乾燥時に、プラスチックネットを使用して、紙に該ネットのパターンを与えながら乾燥させ、
    前記プラスチッネットの構造が、一重織、多重織、平織、綾織又は朱子織の折り方から構成される請求項1記載の水解紙の製造方法。
  3. 前記湿紙の片面に対して一回当たり、0.0002〜0.015kW/m2・回の水流エネルギーを付与するか、又は0.0002〜0.025kWh/kgの水流エネルギーを付与する請求項1又は請求項2記載の水解紙の製造方法。
  4. 前記水溶性バインダを、構成繊維の総量に対して3〜10重量%外添する請求項1ないし請求項3の何れかに記載の水解紙の製造方法
  5. 前記湿紙が、パルプ50〜95重量%及び再生セルロース繊維50〜5重量%を含む請求項1ないし請求項4の何れかに記載の水解紙の製造方法。
  6. 前記湿紙が実質的にパルプからなる請求項1ないし請求項4の何れかに記載の水解紙の製造方法。
  7. パルプのうち、針葉樹晒しサルファイトパルプの割合が10〜100重量%である請求項5又は請求項6記載の製造方法。
  8. 最終乾燥工程に先立つ前乾燥工程を有し、前乾燥工程を、スルー・エア・ドライヤを用いて行う請求項1ないし請求項7の何れかに記載の製造方法。
  9. 下り傾斜させた前記ワイヤーメッシュ上で、前記湿紙に水流エネルギーを付与する請求項1ないし請求項8の何れかに記載の製造方法。
  10. 最終乾燥工程を、ヤンキードライヤを用いて行い、前記湿紙を該ヤンキードライヤで乾燥する直前に、該湿紙に第1の剥離剤を供給すると共に該ヤンキードライヤの表面に第2の剥離剤を供給し、次いで乾燥された紙をクレープ加工しながら該ヤンキードライヤの表面から剥離する請求項1ないし請求項9の何れかに記載の製造方法。
  11. 孔の直径が0.04〜0.2mmで、孔間のピッチが0.3〜10.0mmで、1列に又は列ピッチ0.2〜5mmで2〜5列、配列されたノズルから水を噴射して、前記湿紙に水流エネルギーを付与する請求項1ないし請求項10の何れかに記載の製造方法。
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