JP4219267B2 - 水解紙の製造方法及び水解性清掃物品 - Google Patents

水解紙の製造方法及び水解性清掃物品 Download PDF

Info

Publication number
JP4219267B2
JP4219267B2 JP2003434990A JP2003434990A JP4219267B2 JP 4219267 B2 JP4219267 B2 JP 4219267B2 JP 2003434990 A JP2003434990 A JP 2003434990A JP 2003434990 A JP2003434990 A JP 2003434990A JP 4219267 B2 JP4219267 B2 JP 4219267B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
paper
water
binder
surfactant
wet
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2003434990A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2005194635A (ja
Inventor
弘幸 赤井
一雄 森
秀介 垣内
一浩 稲葉
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kao Corp
Original Assignee
Kao Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kao Corp filed Critical Kao Corp
Priority to JP2003434990A priority Critical patent/JP4219267B2/ja
Publication of JP2005194635A publication Critical patent/JP2005194635A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4219267B2 publication Critical patent/JP4219267B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Sanitary Thin Papers (AREA)
  • Paper (AREA)

Description

本発明は水解紙の製造方法及び該方法によって得られた水解紙を用いた水解性清掃物品に関する。
従来トイレ周辺の清掃或いはおしりを拭き清める用品として、使用後にトイレに流すことができるように、水解紙或いはこれに洗浄剤を担持させた清掃用物品が使用されている。例えば、パルプ等の繊維間にバインダーを介在させ、そのバインダーに対して不溶化物質(架橋剤、ゲル化剤、塩析物質、有機溶剤)を添加することでバインダーを不溶化させ、水性洗浄剤を含浸した状態で清掃・清拭を行っても紙が充分な強度を有するようにしている。一方、多量の水の中に紙を廃棄すると不溶化に寄与した物質が希薄になることでバインダーが溶解して水解が起こる。このような技術のものが主となっている。バインダーとしては水溶性、水膨潤性又は水不溶性のものがある。
水溶性のバインダーとしては、水溶性カルボキシメチルセルロース等のカルボキシル基を有するバインダーがある。そのバインダーを含有する紙に架橋剤として多価金属イオンと有機溶剤を必須成分として含有する水解性清掃物品が知られている(特許文献1参照)。抄紙時にパルプスラリーにカチオン性ポリマーを添加後に、水溶性カルボキシメチルセルロース等のアニオン性バインダーを添加して抄紙した紙に、架橋剤として金属イオン及び水溶性溶剤を含浸する清浄薬剤を含覆した水解性清掃物品(特許文献2参照)も知られている。更に、水溶性ポリピニルアルコールを用いホウ酸との架橋反応を利用した水解性清掃物品(特許文献3参照)も知られている。また、抄紙時の原料調製時は冷水に溶解せず、抄紙乾燥工程において冷水に可溶な特殊な繊維状ポリピニルアルコールを用いた水中分散性を有する紙及びこの紙にアルコール系水溶性溶剤を含浸させた湿潤紙力を有する紙並びにその製造方法(特許文献4参照)が提案されている。カラギーナンとガラクトマンナンをバインダーとした繊維製品にゲル化剤としてカリウム塩水溶液を含浸させた水解性ウェットティッシュ(特許文献5参照)も提案されている。
水膨潤性バインダーとしては、水膨潤性のカルボキシメチルセルロースをバインダーにして、炭酸カリウム等の塩析物質を添加した水解シート(特許文献6参照)が知られている。
水不溶性バインダーとしては、水分散性繊維からなるウェブの表面に、一般的な湿潤紙力増強剤であるポリアミドアミンエビクロルヒドリン樹脂を添加した水解紙(特許文献7参照)が知られている。
近年においては、湿式抄紙時にウォータージェットを用い、繊維を高水圧下で交絡させた水解紙(特許文献8参照)、更に前記バインダーと不溶化物質にウォータージェットを併用した水解性の技術が提案されている。
特開平2−149237号公報 特開平3−193996号公報 特開平3−292924号公報 特開平2−74694号公報 特開平−18218号公報 特開平9−132896号公報 特開平5−148799 特開平9−22821号公報
しかし、水解紙及び水解性清掃物品に要求される性能はますます高くなっており、清掃作業に耐え得る湿潤強度は一層高く、しかも廃棄時の水解性が一層良好なものが求められている。特にトイレ等から紙を流して廃棄する場合、水解性が遅いと、トイレの配管等に詰まってしまうという不安を抱かせる。その詰まりを防止し、使用者が抱く詰まりの不安を解消するために、紙がいち早く断片化して繊維レベルまでバラバラになることで、配管中のバリ等への引っかかりがなく、スムーズに狭い配管を流れていくのが理想的である。しかし、現状では前記の水解性の技術を用いても、清掃作業に耐え得る湿潤強度を有し且つ廃棄時にいち早く繊維レベルまでバラバラに崩壊するには至っていない。
従って本発明の目的は、使用に耐え得る湿潤強度を維持しつつ、水中へ廃棄した場合には迅速に紙が断片化し、更に繊維レベルまで瞬時に崩壊する水解紙の製造方法を提供することである。
本発明者らは、従来の水解紙が繊維レベルまでバラバラに崩壊しにくい原因を検討した結果、抄紙時に形成されるパルプ間及びパルプとバインダー間の水素結合点数が増大(密)するほど、繊維同士の物理的な接触や絡み合いも密になり、瞬時に繊維レベルまで崩壊し得ないと考えた。そのため、抄紙時に繊維間の水素結合を少なくする、すなわち繊維同士の密な接触や絡み合いを低下させるために発明者らは鋭意工夫を重ねた結果、本発明を完成させるに至った。
即ち本発明は、水溶性、水膨瀾性又は水不溶性のバインダーを含有する水解紙の湿式抄紙製造方法において、
水解可能な繊維を原料として用いワイヤーパートで紙層形成された湿紙又は乾燥された紙に、両性界面活性剤、非イオン界面活性剤、及び陰イオン界面活性剤から選択される少なくとも一種の界面活性剤を乾燥繊維重量に対して0.1重量%〜40重量%添加した後に乾燥して水解紙を得る水解紙の製造方法を提供することにより前記目的を達成したものである。
また本発明は、水溶性のバインダーを不溶化或いは水膨潤性のバインダーを膨潤させづらくする架橋剤、ゲル化剤、塩析物質、有機溶剤から選択される少なくとも一種の剤を含有する水性洗浄剤を、前記の製造方法で得られる水解紙に含浸させてなる水解性清掃物品を提供するものである。
本発明の製造方法によれば、瞬時に繊維レベルまで崩壊する水解紙が提供される。また、清掃作業に耐え得る湿潤強度を維持しつつ、水洗廃棄時に速やかに繊維レベルまで崩壊する水解性清掃物品が提供される。これにより、従来、便器内の狭い屈曲した配管中及びその後のバリ等が存在する配管中での詰まりの可能性が大きく解消される。
以下本発明を、その好ましい実施形態に基づき図面を参照しながら説明する。図1には本発明の水解紙の製造方法の実施に好ましく用いられる水解紙の製造装置の一例の概略図が示されている。
図1に示す製造装置(抄紙機)100は、フオーマー1と、ワイヤーパート2と、第1ドライパート3と、スプレーパート4と、第2ドライパート5とを備えて構成されている。フオーマー1は、調製装置(図示せず)から供給された完成紙料を所定の濃度に調節してワイヤーパート2へ供給するものである。図示しない調製装置は、パルプ繊維等の原料を離叩解する装置と、離叩解された原料にサイズ剤、顔料、紙力増強剤、漂白剤、凝集剤等の添加剤を添加する添加装置とを備え、水解紙の特性に応じた所定濃度の原料からなる紙料を完成紙料として調製するように構成されている。また、パルプスラリーにバインダーを混合することも可能である。ワイヤーパート2は、フオーマー1から供給された完成紙料を抄き網に湿紙として形成するものである。第1ドライパート3は、ワイヤーパート2において形成された湿紙を乾燥させるものである。スプレーパート4は、第1ドライパート3で乾燥された紙にバインダーを噴霧するものである。第2ドライパート5は、スプレーパート4でバインダーが噴霧され湿潤状態になっている紙を乾燥させるものである。
本製造装置100を用いた水解紙の製造方法の概略について説明する。フオーマー1から供給された完成紙料がワイヤーパート2において抄造され、ワイヤー21上に湿紙10aが形成される。完成紙料にはパルプやレーヨンなどの繊維が含まれている。完成紙料の配合は通常の紙製造の場合と同様とすることができる。パルプとしては、針葉樹晒しクラフト/てルプ(NBKP)、広葉樹晒しクラフトパルプ(LBKP)等の漂白された木質パルプ、化学処理を施してアルカリ膨潤したマーセル化パルプ、螺旋構造を有する化学架橋パルプを用いることができる。同様にセルロース系繊維であり、しかも生分解性を有する繊維であるコットン繊維や、レーヨン等の再生セルロース繊維を用いることもできる。生分解性を有する繊維としてポリ乳酸からなる繊維を用いることも可能である。その他に、ポリビニルアルコール繊維や他のポリオレフイン系繊維、ポリエステル系繊維等も利用することが可能である。
湿紙10aは、ワイヤーパート2に設置されているサクションボックス22による吸引によって水分が除去され、所定の水分率となされる。湿紙中の水分率は一般に60〜80重量%程度である。湿紙10aから水分が除去された後に、湿紙10aには、スプレーノズル23,24から所定の界面活性剤が噴霧される。これによって湿紙10aに界面活性剤が添加(外添)される。界両活性剤は、水解紙の水解性を高める目的で添加される。この目的のため、界面活性剤を歩留まり良く紙10aに付着させることが重要である。この観点から本実施形態においては界面活性剤を外添している。後述する比較例から明らかなように、ここで使用される好適な界面活性剤を内添したのでは、水解性向上の効果は発現しない。界面活性剤の詳細については後述する。
界面活性剤が添加された湿紙10aは、第1ドライパート3に導入されて乾燥される。本実施形態における第1ドライパート3はスルーエアードライヤー(以下、TADという)から構成されている。なお、第1ドライパートで使用可能なものには、TAD以外にヤンキードライヤーやヒートロール等の乾燥機がある。TADは、周面が通気性を有する回転ドラム31と、該回転ドラム31をほぼ気密に覆うフード32とを備えている。TADにおいては、所定温度に加熱された空気がフード32内に供給されるようになされている。加熱された空気は回転ドラム31の外側から内部に向けて流通する。湿紙10aは、図1中、矢印方向に回転する回転ドラム31の周面に抱かれた状態で搬送される。TAD内を搬送されている間、湿紙10aにはその厚み方向へ加熱空気が貫通し、それによって湿紙10aは乾燥され紙10bとなる。つまり湿紙10aは熱風通過によって乾燥される。この乾燥過程においては、湿紙10aは圧密化を受けていないので、その嵩の減少が極力抑えられている。その結果、最終的に得られる水解紙は、十分に嵩高なものとなり、パルプ間の結合点の数が少なく、水解性が良好なものとなる。
第1ドライパート3で得られた紙10bには、スプレーパート4においてバインダーを含む水溶液が噴霧される。スプレーパート4は第1及び第2ドライパート3,5間の位置である。両ドライパート3,5は、コンベア41を介して連結されている。バインダーの詳細については後述する。
コンベア41は、それぞれ矢示方向に回転する上コンベアベルト42と下コンベアベルト43とを備えている。コンベア41は、第1ドライパート3のTADによって乾燥されて紙10bをこれら両ベルト42,43間に挟持した状態で第2ドライパート5へ搬送するように構成されている。上コンベアベルト42の下流側の折り返し端には真空ロール44が配置されている。真空ロール44は、上コンベアベルト42の裏面に紙10bを吸着させ、その吸着状態下に上コンベアベルト42を搬送させるようになっている。
図1に示すように、スプレーパート4はスプレーノズル45,46,47を備えている。スプレーノズル45は第2ドライパート5の下方で且つ真空ロール44に対向するように配設されている。スプレーノズル45は、真空ロール44に向けてバインダーを含む噴霧液を噴霧して、紙10bに該噴霧液を添加(外添)するものである。噴霧液は、その噴霧に支障のない程度の粘度に希釈されて噴霧される。スプレーノズル46は、スプレーノズル45の上流側に設置されている。スプレーノズル47は、スプレーノズル45の下流側に設置されている。
紙10bに添加されるバインダーは、最終的に得られる水解紙に十分な湿潤強度を付与する目的で用いられる。この目的のため、バインダーを歩留まり良く紙10bに付着させることが重要である。この観点から本実施形態においてはバインダーを外添している。ここでは、紙へのバインダーの歩留まり性及び製造安定性を良くする面からバインダーと同時に剥離剤を噴霧することが好ましい。
スプレーパート4においてバインダーが供給された後、紙10bは第2ドライヤーパート5へ搬送される。第2ドライヤーパート5はヤンキードライヤーから構成されている。噴霧液が噴霧されて湿潤状態となっている紙10bは、ヤンキードライヤーの回転ドラム51の周面に抱かれた状態で搬送される。回転ドラム51に抱かれて搬送されている間に紙10bの乾燥が進行する。TADと異なりヤンキードライヤーで湿紙を乾燥させると、一般に紙は圧密化を受けるが、本実施形態においては紙10bに噴霧される噴霧液の量が多量ではなく、過度に湿潤していないことから、紙10bは圧密化を受けず嵩高な状態が維持されている。
ヤンキードライヤーの出口にはドクターブレード52が設置されている。ドクターブレード52は、紙10bにクレープをかけながら、ヤンキードライヤーの回転ドラム51から紙10bを剥離させるものである。紙10bにクレープがかけられる。
以上の製造工程から明らかなように、本実施形態においては、ワイヤーパート2で形成された湿潤状態の紙10aに界面活性剤を添加した後、これを第1ドライパート3で乾燥させて紙10bを得、次いでスプレーパート4においてバインダーを紙10bに添加している。
界面活性剤としては、両性界面活性剤、非イオン界面活性剤及び陰イオン界面活性剤から選択される少な<とも一種が用いられる。しかし陽イオン界面活性剤は用いられない。後述する比較例から明らかなように、陽イオン界面活性剤を用いても水解性は向上しない。むしろ水解性は低下する傾向にある。
本実施形態においては、前述の界面活性剤のうち、水解性を向上させる効果が非常に高いことから両性界面活性剤を用いることが好ましい。また界面活性剤として低起泡性のものを用いることも好ましい。この理由は次の通りである。通常の湿式抄紙においては、ワイヤーパート2から排出された白水は、回収されて再利用されている。本実施形態においては、ワイヤーパート2において紙10aに界面活性剤を添加することから、白水中に界面活性剤が混入する。界面活性剤の起泡性が高い場合、再利用された白水が泡立ちやすくなり、抄紙に支障を来す場合がある。低起泡性の界両活性剤を用いればそのような不都合を回避することが可能となる。低起泡性の界面活性剤としては、非イオン性界面活性剤が好ましく用いられる。
両性界面活性剤としては、アルキルカルボキシベタイン、アルキルスルホベタイン、アルキルスルホベタイン、アルキルジメチルメチルアミノ酢酸べタイン、アルキルヒドロキシスルホベタイン、アルキルアミドカルボキシベタイン、アルキルアミドスルホベタイン、アルキルアミドヒドロキシスルホベタイン、アルキルアミドスルホベタイン、アルキルアミドアミン型べタイン、アルキルイミダゾリン型ベタイン、アルキルジメチルアミンオキサイド等のアルキル炭素数8〜24の両性界面活性剤が挙げられる。中でもアルキルジメチルメチルアミノ酢酸べタイン、アルキルアミドカルボキシベタイン、アルキルアミドヒドロキシスルホベタインが水解性の面で好まし<、その中でも低泡性のものが抄紙工程の面で好ましい。
非イオン界面活性剤としては、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、アルキルグリコシド、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル、ソルビタン脾肪酸エステル、アルキルグリセリルエーテル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビトール脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン硬化ひまし油、ショ糖脂肪酸エステル等のアルキル炭素数8〜24の非イオン界面活性剤が挙げられる。中でもポリオキシエチレンアルキルエーテル、アルキルグリコシド、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビトール脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステルが水解性の面で好ましく、その中でも低泡性のものが抄紙工程の面で好ましい。
陰イオン界面活性剤としては、アルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキレンオキサイド付加アルキル又はアルケニルエーテル硫酸塩、アルキル又はアルケニル硫酸塩、オレフインスルホン酸塩、アルカンスルホン酸塩、ジフェニルエーテルジスルホン酸塩、脂肪酸塩、アルキレンオキシド付加アルキルもしくはアルケニルエーテルカルボン酸塩並びにα−スルホ脂肪酸塩及びそのメチルエステル等のアルキル炭素数8〜24の陰イオン界面活性剤が挙げられる。中でもアルキレンオキサイド付加アルキル又はアルケニルエーテル硫酸塩が水解性の面で好ましく、その中でも低泡性のものが抄紙工程の面で好ましい。
陰イオン界面活性剤の対イオンとしては、ナトリウム、カリウム等のアルカリ金属又はアンモニウム塩若しくはモノエタノールアンモニウム、ジエタノールアンモニウム、トリエタノールアンモニウム等のアルカノール置換アンモニウム塩を挙げることができる。
界面活性剤は、最終的に得られる水解紙中の繊維の重量に対して0.1〜40重量%となるように添加される。0.1重量%未満では水解性の向上は認められず、40重量%を超えるとコスト高になったり、シートの手触りにヌメリ感が認められる。また、清拭面への界面活性剤の残留量が多くなる。水解性、泡立ち性、・ヌメリ感、清掃物品としたときの仕上がり性の面からは、界面活性剤は、好ましくは0.5〜20重量%、更に好ましくは1〜10重量%、一層好ましくは1〜5重量%となるように添加される。
経済的で簡易な生産適性の観点から、界面活性剤は、湿潤状態の紙に添加されることが好ましい。しかし、抄紙された紙を一旦乾燥させ、その状態下に界面活性剤を添加後(例えばスプレーノズル46)、バインダーを添加して乾燥を行っても、同様な水解紙を得ることができる。
TADとヤンキードライヤーとの間で紙10bに添加されるバインダーとしては、水溶性バインダー、水膨潤性バインダー、水不溶性バインダー等が用いられる。
水溶性バインダーとしては、多糖誘導体、合成高分子、天然物が挙げられる。
多糖誘導体としてはカルボキシメチルセルロース又はその塩、カルボキシエチルセルロース又はその塩、カルボキシメチル化デンプン又はその塩、メチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシエチルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロースなどが挙げられる。これらのうち、カルボキシメチルセルロースのアルカリ金属塩(以下CMCという)が好ましい。CMCはそのエーテル化度が0.6〜2.0、特に0.85〜1.5であることがバインダーとしての性能が良好である点から好ましい。CMCは溶液粘度が高いため、撹拌、加熱により粘度を1200mPa・s以下に下げたものを添加することが抄紙時の噴霧適性の点から好ましい。
合成高分子としては、不飽和カルボン酸の重合体又は共重合体の塩、不飽和カルボン酸と該不飽和カルボン酸と共重合可能な単量体との共重合体の塩などが挙げられる。不飽和カルボン酸としては、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、クロトン酸、無水マレイン酸、マレイン酸、フマール酸などが挙げられる。これらと共重合可能な単量体としては、これら不飽和カルボン酸のエステル、酢酸ビニル、エチレン、アクリルアミド、ビニルエーテルなどが挙げられる。特に好ましい合成高分子は、不飽和カルボン酸としてアクリル酸やメタクリル酸を用いたものであり、具体的にはポリアクリル酸、ポリメタクリル酸、アクリル酸メタクリル酸共重合体の塩、アクリル酸又はメタクリル酸とアクリル又はメタクリル酸アルキルとの共重合体の塩が挙げられる。
前記のようなカルボキシル基を有するバインダーは、カルシウムイオン、亜鉛イオン等の特定の二価金属イオンと水溶性有機溶剤が配合される水性洗浄剤を含浸することで金属イオンとの架橋反応が起こってバインダーが不溶化し、清掃・清拭作業に耐えうる紙の強度を発現することができる。一方、カルボキシル基を有さないバインダーは、硫酸ナトリウム、硫酸カリウム、硫酸マグネシウム等の無機塩あるいはクエン酸ナトリウム、クエン酸カリウム、酒石酸ナトリウム等の有機酸塩が所定量配合される水性洗浄剤を含浸することでバインダーが塩析して不溶化し、清掃・清拭作業に耐えうる紙の強度を発現することができる。
その他の水溶性バインダーとしては、ポリビニルアルコール(以下PVAという)が挙げられる。PVAとしては、完全ケン化物及び部分ケン化物の両方を用いることができる。PVAの重合度は、粘度を用いて表すと20℃における4重量%水溶液の粘度が2〜50mPa・s、特に5〜30mPa・s、とりわけ7〜20mPa・sであることがバインダーとして性能が良好となる点から好ましい。つまり低重合ないし中重合度のものを用いることが好ましい。PVAは、ホウ酸イオン等の架橋により不溶化し、清掃・清拭作業に耐えうる紙の強度を発現することができる。また、上記のような塩析によっても清掃・清拭作業に耐えうる紙の強度を発現することができる。
天然物としては、アルギン酸ナトリウム、ザンサンガム、ジェランガム、タラガントガム、ベクチン、カラギーナン、ガラクトマンナン、グアーガムなどが挙げられる。
この中でカルボキシル基を有するバインダーは、前記と同じくカルシウムイオン、亜鉛イオン等の特定の二価金属イオンと水溶性有機溶剤が配合される水性洗浄剤を含浸することで不溶化し、清掃・清拭作業に耐えうる紙の強度を発現することができる。また、カラギーナン、グアーガム等は、カリウムイオンが配合される水性洗浄剤を含浸することで不溶化し、清掃・清拭作業に耐えうる紙の強虐を発現することができる。
水溶性バインダーであるカルボキシメチルセルロース等をを用いる場合、パルプ繊維への歩留まりを向上させるために、カチオン性ポリマーを添加することができる。
水膨潤性バインダーとしては、繊維状カルボキメチル化セルロース又はその塩(置換度0.30〜0.60程度)、繊維状カルボキエチル化セルロース又はその塩、繊維状ポリビニルアルコ−ル(水溶性が温度依存性で、低温では不溶、高温では水溶化になるもので、抄紙の乾燥工程において水溶性となる)等が挙げられる。これらは、同様に特定金属イオンやホウ酸イオン等の架橋により、未膨潤化のままバインダー機能(繊維をつなぎとめる機能)を発揮し、清掃・清拭作業に耐えうる紙の強度を発現することができる。水膨潤性のカルボキシメチルセルロースを用いる場合、塩析物質を一緒に用いると、歩留まりを向上させることができるので好ましい。
水不溶性バインダーとしては、湿潤紙力増強剤として一般に用いられているポリアミドアミンエビクロルヒドリン樹脂等が挙げられる。水不溶性バインダーについては、特定物質の作用を伴わずに清掃・清拭に耐えうる丈夫さを発現するか、前記のような架橋、ゲル化、塩析を伴うものに比較して、使用時の丈夫さはやや弱いものとなる。
バインダー添加法としては、添加時に水に溶解・分散できるバインダーについては本製造方法のようにバインダー液をスプレー噴霧する方法、又はグラビア塗工や浸漬法等を用いることができる。生産性の観点からは、本製造方法のようにスプレー噴霧することが好ましい。また、抄紙原料調整時にスラリー中に添加して、パルプ等の水分散性繊維に吸着させる方法も用いられる。
一方、水膨潤性バインダーについては、繊維状の形態を有するため、抄紙原料調整時にスラリー中に添加される方法が用いられる。
バインダーを紙10bにスプレー噴霧すると、スプレー後の紙10bを更に乾燥させなければならず、添加されて水分量によっては生産効率が低下するおそれがある。そこで本製造方法においては、第1ドライパート3において湿紙10aを低水分率になるまで乾燥させて紙10bを得ると共に、スプレーパート4において噴霧する噴霧液中のバインダーの濃度を出来るだけ高くして紙10bへの噴霧液の噴霧量を少なくすることが乾燥効率の面から好ましい。
具体的には、第1ドライパート3において湿紙10aをその水分率が50重量%以下、好ましくは30重量%以下、更に好ましくは20重量%以下、特に10重量%以下となるように乾燥させることが好ましい。水分率の下限値に特に制限はないが、低ければ低いほど好ましい。また噴霧液中におけるバインダーの濃度は、該バインダーの種類にもよるが、例えばCMCを用いる場合には3〜10重量%、特に3〜7重量%であることが均一なスプレー噴霧を達成する面から好ましい。このような濃度でバインダーが溶解している噴霧液のスプレーパート4における噴霧量は、紙10bの重量(絶乾重量)に対して50〜300重量%、特に100〜200重量%程度とすることが、紙への均一なバインダー添加及び第2ドライパート5における効率的な乾燥の点から好ましい。
バインダーの添加量は、目的とする水解紙の用途やバインダーの種類に応じて適切な値とすることができる。例えばバインダーとしてCMCを用いる場合には、最終的に得られる水解紙中の繊維の重量に対して1〜30重量%、特に2〜15重量%となるように添加されることが、水性洗浄剤を含浸した時に充分な湿潤強度を有し且つ水解性の良好な紙を得る点から好ましい。
このようにして得られた水解紙から水解性清掃物品を製造するには、バインダーの不溶化物質(架橋剤、ゲル化剤、塩析物質、有機溶剤)が添加される。例えば、水溶性のバインダーを不溶化或いは水膨潤性のバインダーを膨潤させづらくする架橋剤、ゲル化剤、塩析物質、有機溶剤から選択される少なくとも一種の剤が添加される。バインダーが不溶化、未膨潤化する結果、本製造方法によって得られる水解紙の湿潤強度を高めることができ、水性洗浄剤含浸下においても清掃、清拭に充分耐えうる丈夫さを維持することできる。また、水洗廃棄時には、大量の水でバインダー不溶化・未膨潤化物質が希釈され、該バインダーが再び水に溶解するようになって、速やかに繊維レベルまで崩壊するものとなる。
バインダーを不溶化・未膨潤化する物質は、通常水性洗浄剤中に配合された状態で、水解紙に供給されるが、不溶化物質のみを抄紙時にスプレー等で水解紙に添加することも可能である。水性洗浄剤中には、前記の不溶化・未膨潤化剤とともに10〜50重量%の水溶性溶剤を配合することが好ましい。これによって、得られる水解紙の湿潤強度を大幅に高めることができる。また、洗浄性能、除菌性能、防腐性能を良好にする面からも適している。
本発明で得られた水解紙に含浸される水性洗浄剤中に配合される架橋剤は、バインダーの種類に応じて適切なものが用いられる。カルボシキル基を有する水溶性バインダーでは、架橋剤として多価金属イオンを用いることが好ましい。特にアルカリ土類金属、マンガン、亜鉛、コバルト及びニッケルからなる群から選択される1種又は2種以上の多価金属イオンを用いることが、繊維間が十分に結合されて使用に耐え得る湿潤強度が発現する点、及び水解性が十分になる点から好ましい。これらの金属イオンのうち、カルシウム、ストロンチウム、バリウム、亜鉛、コバルト、ニッケルのイオンを用いることが特に好ましい。
多価金属イオンは、水酸化物、塩化物、硫酸塩、硝酸塩、炭酸塩、ギ酸塩、酢酸塩などの水溶性金属塩の形で水性洗浄剤に添加される。多価金属イオンは、水溶性バインダーにおけるカルボキシル基1モルに対して1/4モル以上、特に1/2モル以上の量となるように添加されることが、十分な架橋反応を起こさせる点から好ましい。
一方バインダーとして前記したPVAを用いる場合、架橋剤としてはホウ酸を用いることが好ましい。これによってPVAがホウ酸との間に架橋反応が生じ、PVAが不溶化する。ホウ酸は、水性洗浄剤中に1〜5重量%の濃度で配合されていることが好ましい。特に高重合度のPVAを用いる場合には1〜3重量%、中重合度ないし低重合度のPVAを用いる場合には3〜5重量%の濃度で配合されることが好ましい。
カラギーナン単独或いはカラギーナンとガラクトマンナンの混合物、グアーガムをバインダーとして用いる場合は、架橋剤としてカリウム塩を用いることが好ましい。カリウム塩としては、塩化カリウム、硫酸カリウム、りん酸二水素カリウム、りん酸一水素カリウム等が挙げられる。カリウム塩は、0.5〜5重量%、好ましくは0.5〜3重量%配合されることが好ましい。
先に述べた通り、架橋剤は、10〜50重量%の水溶性溶剤を含有する水性洗浄剤と共に紙に添加される。水性洗浄剤としては各種界面活性剤が用いられる。水性洗浄剤として用いられる界面活性剤の種類が、プレスパート2で紙10aに添加される界面活性剤と同じであっても差し支えない。勿論、異種のものであってもよい。
水溶性溶剤としては、エタノール、イソプロピルアルコール等の1価のアルコール類、エチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、1,3−ブタンジオール、イソプレングリコール、ヘキシレングリコール、グリセリン、プロピレングリコールモノメチルエーテル等の多価アルコール及びその誘導体等を用いることができる。特に仕上がり性及び低臭性の点からプロピレングリコールモノメチルエーテルやエタノール、プロピレングリコール、イソプレングリコールを用いることが好ましい。
以上の通り本実施形態によれば、紙に界面活性剤を添加した後に該紙を乾燥させ、次いで該紙にバインダーを添加することで、速やかに繊維レベルにまで崩壊する水解性の良好な水解紙が得られる。また、前記水解紙に水溶性のバインダーを不溶化或いは水膨潤性のバインダーを膨潤させづらくする架橋剤、ゲル化剤、塩析物質、有機溶剤から選択される少なくとも一種の剤を含有する水性洗浄剤を含浸させることにより、水洗廃棄時に速やかに繊維レベルまで崩壊する水解性清掃物品が得られる。例えばトイレ、浴室、洗面所、台所など水回りの拭き取り清掃用、おしり拭き用、おしぼりなどとして好適に用いられる。
本発明は前記実施形態に制限されない。例えば前記実施形態においては、バインダーの添加前の紙に界面活性剤を添加したが、これに代えてバインダーの添加後で且つ架橋剤の添加前に界面活性剤を添加してもよい(例えばスプレーノズル47)。或いは、バインダー及び界面活性知を、紙に同時に添加し、その後に架橋剤を添加してもよい(スプレーノズル45)。
また、回収した白水の再利用の際に、界面活性剤による起泡を抑制するために消泡剤を用いてもよい。
以下実施例により本発明を更に詳細に説明する。しかし本発明の範囲はかかる実施例に制限されるものではない。特に断らない限り「%」は「重量%」を意味する。
〔実施例1〕
図1に示す製造装置を用いて水解紙を製造した。針葉樹晒しクラフトパルプNBKP)100%の紙料を用いて湿式抄紙した。紙の坪量は30g/m2になるようにした。ワイヤーパートの終端部近傍の位置において、湿紙に対して表1に示す界面活性剤をスプレーノズル24にて添加した。界面活性剤の添加量は、最終的に得られる水解紙中の繊維の重量に対し、表1に示す量となるようにした。界面活性剤が添加された湿紙を、第1乾燥機であるスルーエアードライヤーで水分率を4%まで乾燥させた。得られた紙を一対のプラスチック製コンベア間に挟持して搬送し、コンベアの折り返し部(スプレーノズル45)において紙に、5%溶液で60℃、1000mP・sであるCMC(エーテル化度0.9、日本製紙製)バインダー液を噴霧した。噴霧量は、紙の重量に対して120%で、噴霧液は剥離剤を0.07%含有するものであった。CMCの添加量は、最終的に得られる水解紙中の繊維の重量に対し、表1に示す量となるようにした。バインダーが添加された紙を、第2乾燥機としてのヤンキードライヤーで乾燥させた後、ドクターブレード52によってクレープ加工を行った。最後に、以下の処方を有する水性洗浄剤を紙に含浸させて水解紙を得た。含浸量は紙の乾燥重量の2倍とした。
水性洗浄剤
・ドデシルヒドロキシスルホベタイン 0.5%
・CaCl2 3%
・プロピレングリコールモノメチルエーテル 10%
・エタノール 10%
・水 バランス
〔実施例2ないし8及び比較例1ないし3〕
CMCの添加量を6%になるようにし、使用する界面活性剤、その添加量及びスプレー位置を表1に示す通りとする以外は実施例1と同様にして水解紙を得た。なお、比較例3においては、内添法により繊維スラリー中に界面活性剤を添加した。表1中、比較例3における界面活性剤の添加量は理論値である。
〔性能評価〕
実施例及び比較例で得られた水解紙について、以下の方法で水解時間を測定し、また崩壊状態及び湿潤強度を評価した。結果を表1に示す。
〔水解時間〕
トイレットペーパーのほぐれやすさ試験(JIS P4501)に準じて測定した。
〔崩壊状態〕
ほぐれやすさ試験での1分撹拌後のシート状態を目視し、以下の基準によって崩壊状態を評価した。
○・・・シート形状が無くなり維維レベルまで崩壊した。
○△・・シート形態が崩れた断片と崩壊した繊維が混在している。
△・・・シート形態が崩れて断片になる。(繊維レベルの崩壊はない。)
×・・・シート形態が変化しない。
〔湿潤強度〕
水解紙から長さ100mm×幅25mmの試験片を切り出した。JIS P8113に準じて試験片の湿潤時の引張り強度を湿潤強度とした。引張試験機のチャック間隔は50mmとし、引張速度は300mm/分とした。測定は、水解紙抄紙時の流れ方向(MD;Machine Direction)及び抄紙機の帽方向(CD:Cross Direction)の両方向について行った。湿潤強度は最大点の平均値とした。そして以下の基準によって湿潤強度を評価した。
○・・MD方向の湿潤強度が150cN/25mm以上
CD方向の湿潤強度が80cN/25mm以上
×・・MD方向の湿潤強度が150cN/25mmより小さい
CD方向の湿潤強度が80cN/25mmより小さい
Figure 0004219267
表1に示す結果から明らかなように、各実施例の水解紙は満足すべき湿潤強度を維持しつつ、水解性が良好であることが判る。比較例1では界面活性剤を添加していないので、水解時間も遅く、崩壊状態も繊維レベルまで崩壊していない。比較例2の陽イオン界面活性剤を添加した水解紙では、シートが疎水性になり水解時間が遅くなっている。両性界面活性剤を内添した比較例3の水解紙は、界面活性剤を添加していない水解紙(比較例1)と同程度の水解性しか得られないことから、内添法では水解性の向上は認められないことが判る。
以上のことから、水溶性、水膨潤性又は水不溶性のバインダーを含有する水解紙の湿式抄紙製造方法において、ワイヤーパートで紙層形成された湿紙又は乾燥された紙に、特定の界面活性剤を添加した後に乾燥して水解紙を製造することにょり、繊維間(パルプ)あるいは繊維とバインダー間の水素結合が弱まり、速やかに繊維レベルまで崩壊する水解性が達成されたと推測される。
本発明の水解紙の製造方法の実施に好ましく用いられる水解紙の製造装置の一例を示す概略図である。
符号の説明
1 フオーーマー
2 ワイヤーパート
3 第1ドライパート(スルーエアードライヤー)

Claims (5)

  1. 水溶性又は水膨潤性のバインダーを含有する水解紙の湿式抄紙製造方法において、
    水解可能な繊維を原料として用いワイヤーパートで紙層形成された湿紙又は乾燥された紙に、両性界面活性剤、非イオン界面活性剤、及び陰イオン界面活性剤から選択される少なくとも一種の界面活性剤を乾燥繊維重量に対して0.1重量%〜40重量%添加した後に乾燥して水解紙を得る工程を含み、
    前記界面活性剤を添加した後に前記バインダーを添加するか、
    前記バインダーを添加した後に前記界面活性剤を添加するか、又は
    前記バインダー及び前記界面活性剤を同時に添加することにより水解紙を得る水解紙の製造方法
  2. 前記バインダーがカルボキシル基を有するバインダーである請求項1記載の水解紙の製造方法。
  3. 前記界面活性剤を添加した後に前記水溶性バインダーを水溶液として乾燥前の湿紙又は乾燥された紙に添加する請求項1又は2記載の水解紙の製造方法。
  4. 湿紙に前記界面活性剤を水溶液として添加した後、水分率50重量%以下になるまで乾燥させ、次いで前記水溶性バインダーを水溶液として前記紙に添加する請求項1ないし3の何れかに記載の水解紙の製造方法。
  5. 水溶性のバインダーを不溶化或いは水膨潤性のバインダーを膨潤させづらくする架橋剤、ゲル化剤、塩析物質、有機溶剤から選択される少なくとも一種の剤を含有する水性洗浄剤を、請求項1ないし4の何れかに記載の製造方法で得られる水解紙に含浸させてなる水解性清掃物品。
JP2003434990A 2003-12-26 2003-12-26 水解紙の製造方法及び水解性清掃物品 Expired - Fee Related JP4219267B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003434990A JP4219267B2 (ja) 2003-12-26 2003-12-26 水解紙の製造方法及び水解性清掃物品

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003434990A JP4219267B2 (ja) 2003-12-26 2003-12-26 水解紙の製造方法及び水解性清掃物品

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2005194635A JP2005194635A (ja) 2005-07-21
JP4219267B2 true JP4219267B2 (ja) 2009-02-04

Family

ID=34815255

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2003434990A Expired - Fee Related JP4219267B2 (ja) 2003-12-26 2003-12-26 水解紙の製造方法及び水解性清掃物品

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4219267B2 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US9399841B2 (en) 2012-05-02 2016-07-26 Kikuo Yamada Method for producing water-disintegrable paper
US10441978B2 (en) 2014-05-30 2019-10-15 Kikuo Yamada Fiber sheet

Families Citing this family (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US20060037724A1 (en) 2004-08-20 2006-02-23 Kao Corporation Bulky water-disintegratable cleaning article and process of producing water-disintergratable paper
JP2010116332A (ja) * 2008-11-11 2010-05-27 Asahi Kasei Corp 拭き取り用シート
WO2012078995A1 (en) 2010-12-10 2012-06-14 H.B. Fuller Company Flushable article including polyurethane binder and method of using the same
WO2016108290A1 (ja) * 2014-12-29 2016-07-07 山田 菊夫 清浄用物品及び清浄用物品の製造方法
JP6669530B2 (ja) * 2016-02-26 2020-03-18 大王製紙株式会社 ペーパータオルの製造方法

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US9399841B2 (en) 2012-05-02 2016-07-26 Kikuo Yamada Method for producing water-disintegrable paper
US10441978B2 (en) 2014-05-30 2019-10-15 Kikuo Yamada Fiber sheet

Also Published As

Publication number Publication date
JP2005194635A (ja) 2005-07-21

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP1630288B2 (en) Bulky water-disintegratable cleaning article and process of producing water-disintegratable paper
JP4703534B2 (ja) 嵩高紙の製造方法
JP4733070B2 (ja) 水解性物品
JP3703661B2 (ja) ゲル化合物を含有する水解性の繊維シート
JP3594835B2 (ja) 水解性の清浄用物品及びその製造方法
TWI534318B (zh) Hydrolytic fiber flakes
JP4619188B2 (ja) 水解紙の製造方法
JP2008002017A (ja) 水解性清掃物品及びその製造方法
JP3284960B2 (ja) 水解性不織布およびその製造方法
JP4219323B2 (ja) 水解紙の製造方法
CN100560011C (zh) 膨松水解性清扫物品以及水解纸的制造方法
KR20010014611A (ko) 섬유 길이가 다른 재생 셀룰로오스 섬유를 함유한 수해성부직포
JP4818063B2 (ja) 嵩高紙の製造方法
JP7199979B2 (ja) 清掃用シート及び清掃用シートの製造方法
JPH11206611A (ja) 水解性ティッシュ
JP4540470B2 (ja) 水解性清拭物品
JP2001098489A (ja) 水不溶性カルボキシメチルセルロースを含有する水解性の繊維シート
JP4097583B2 (ja) 水解紙の製造方法
JP4219267B2 (ja) 水解紙の製造方法及び水解性清掃物品
JP4315893B2 (ja) 嵩高水解性清掃物品
JP2004313486A (ja) 水解性清掃物品
JPH03113098A (ja) 水解性清掃物品
JP2006002277A (ja) 水解紙
JP2004316024A (ja) 水解性清掃物品
JP4619110B2 (ja) 水解紙の製造方法及び水解性清拭物品の製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20051220

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20080814

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20080819

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20081010

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20081111

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20081111

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111121

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111121

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121121

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121121

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131121

Year of fee payment: 5

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees